92:名無しNIPPER[saga]
2025/07/10(木) 13:32:06.24 ID:SKutkbAW0
>>45 おしら様
ーーーーー
D「山ノ怪とか出てこねぇかな」
その日、俺はまた住人を探しに地方の山を登っていた。
なんせ、ラブは「転入」ではなく「雇用」という形なので、収入が減ってしまった。
俺が頑張らないと。
D「……ん、なんだここ。廃村?」
そこには、いかにも因習がありそう(ド偏見)な廃れ切った村があった。
Pythonではない。
D「いかにもって感じだな。怪異の1匹や2匹いそうだ……」
ちなみに、意外に住民になってくれる怪異はそこら辺に落ちていない。
ウチのマンションに大量に巣食っている霊たちは、言ってしまえば「無限湧きザコ霊」。
霊障を起こすだけで意思疎通なんてとれないし、精子をかけても霞を掴んだかのように手ごたえがない。
サナが食べても食べても、海の水をスプーンで救って飲んでいるかのようで、いなくなる気配がない。(サナ曰く、栄養はあるにはあるが、マズいしすぐ胃もたれするらしい)
なのでこっちから探すことにしたのだ。
D「あー……だいぶ腐ってんな……」バキバキ……
なるべく壊さないように戸を開けたりしているが、白アリにでも食われているのかボロボロと崩れ落ちてしまう。
D「……とりあえず、あの一番デカい建物に行ってみるか」
何の収穫も得られなかった俺は、村の中でも大きな建物に入ってみた。
D「失礼しやーす……おっ」ガラガラガラッ
そこは、他の場所と比べてもかなり浸蝕が抑えられている場所で、扉がキレイに開いた。
D「なんだこれ……?」
そこには、木で出来た沢山の機械のような物が綺麗に並べられていた。
それは、まるで工場のようにも見えた。
中の空気は澄んでいて、妙に静かで、温かい。
中を歩いて行き、ある部屋の扉を開けた時だった。
ガラガラガラッ……
D「…………ここは…………」
そこは、明らかに異質な場所だった。
室内だというのに、生い茂る大量の葉。
そして、部屋の中央に鎮座する、人間くらいなら入りそうな巨大な繭。
D「…………ほう……」
……明らかに怪異だ。
思わず口角が上がる。
繭の様子を見つつ、部屋の中をぐるりと歩いてみる。
D「……中身は……入ってそうだな……」
一度開いた様子は無い、かと言って死んでいる雰囲気も無い。
というか、僅かに動いている気がする。
D「……もしもーし……」コンコン……
…………めしっ……
D「あ、やべ、起こした」
……めしめしめしめし…………
俺は一歩下がり、始まってしまったその神秘的な羽化を見守る事にする。
194Res/277.56 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20