36: ◆M0wTTx2gAU[saga]
2025/09/01(月) 14:10:44.81 ID:4Cfw0aHdO
☆☆
『あれが』
オルフィア『ああ。あそこに見えるのが諸悪の根元魔王が居るという魔王城だ』
『人類史上初ね、魔物領を進み、ここまでたどり着いたなんて。私達のパーティが』
『…………では戻ろう』
780年前の運命の日。オルフィアがリーダーを務めるパーティは長い旅の果て、魔王城にたどり着いていた。森林地帯の高台から、おぞましい城を見つめる。
今でもそうだが、人間に魔物領の土地勘はない。オルフィアの桁外れな魔法を頼りに、時には魔物に尋問し、たどり着いたのだ。パーティメンバーの寡黙な戦士の男が撤退を促す。
『そうだな。俺達の任務は魔王城の場所を見つけ出し、魔法でマーキングして次に備えることだ。オルフィア』
後の大魔導士である魔法使いは、恋人であるオルフィアに促す。自分でやってもいいが、オルフィアの方が静かでバレにくく、素早くマーキングすることができる。そうしてしまえば術者にはいつでも魔王城の場所が把握できるし、簡単な監視も行うことができた。
しかしオルフィアは魔王城を鋭く睨み思案していた。彼女の頭では当時の人間の拙い戦力、こうして魔王城を目の当たりにして感じる敵の強大さ、そして自分の圧倒的な実力が天秤にかけられていた。
オルフィア『……』
オルフィアが立ち上がる。170cmで、ヒールの高いブーツを履いているとはいえ、それだけでは説明のつかない威圧感が彼女にはあった。紫色の髪は、魔力が溢れ、髪にまで染み付いたからという伝説まである圧倒的な魔力。
オルフィア『マーキングはやってくれ。私は魔王を討つ』
驚愕するパーティメンバー3人。しかしいくら説得してもオルフィアが意見を変えることはなかった。
オルフィア『魔王は人間領に総攻撃をかけるつもりだ。今から帰って、どんな抵抗をしても無駄だと悟った。今の人間は脆すぎる』
鋭い目付きで残酷な判断を下す。オルフィアが行くつもりならばパーティメンバーも着いていくつもりだと言ったが、それすらも拒否されてしまった。
オルフィア『私は一人の方がいい。言いたくないが巻き込むことを考えると、足手まといだ』
『そんな』
『しかし…確かに事実だ……』
そして魔王軍はのんびり話す時間も与えない。魔王城から凄まじい魔力を秘めて飛び立ち、こちらへ向かうものあり。オルフィア達は知る由もないが、魔王軍大幹部にしてソロモン72柱のアスタロトだ。
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