713: ◆M0wTTx2gAU[saga]
2026/02/03(火) 02:33:28.30 ID:P6jKLb0KO
エメラはさらに進みパーティ会場のような広場に出た。広い階段を見つけ上がろうとするが、その前に立ち塞がる強大な気配。
エメラ「貴方は。リン!」
リン「人間の分際でよくもここまで上がってこられたものです」
リンは人間界では高名な賢者として有名なためエメラも知っていた。さらにかつてアルマとアグネアのコンビを撃破した強者だという情報もある。
エメラ「先ほどの中継を見たでしょう。オルフィア、ベリアルは斃れました」
リン「それがどうしたと言うのでしょうか」
エメラ「アンドロス氏から聞いています。貴方はベルゼブブ配下で、ベルゼブブは積極的な討伐対象ではない。私は魔王を倒せれば良い。退いてください」
リン「…」
リンは数十分前のやり取りを思い出していた。自分に出撃を指示したのはベルゼブブ。なのでこのエメラを見逃すことは絶対にあり得ない。
リン(そしてベルゼブブ様はあのミルカの発言で揺らいでおられました)
態度には微塵も現れなかったが付き合いの長いリンは敏感に察していた。この闘いはベルゼブブも魔法で監視するだろう。そして自分の闘いで何らかの決断を下そうとしている。
リン「ふざけたことを。人間風情がベルゼブブ様を値踏みするかのような言い草。万死に値します」
自分は主のため命を尽くして闘うのみ。主の失われた右足はエクスターミネーションの代償というならば、そんな判断に追い込んだ人間にその罪はある。
リン(……)
リンの中に魔王への憎悪が渦巻いた。ベルゼブブは殺戮魔法は自己判断だと言っていたがその判断に追い込んだのは人間と魔王。どこまでも主贔屓な考えのリンにはもはや人間も魔王も同じく嫌悪の対象。
エメラ「すごい目をしていますね。狂信者の瞳は爛々と燃え上がるもの。私は異教徒を認めないほど狭量ではありません」
カットラスを抜いたエメラ。リンがベルゼブブという主の為に闘うというならば自分は自分の神の為に闘う。
リン「死ね虫けらっ!」
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