【安価コンマ】帝国に追い狩られる姫と騎士・幾度繰り返してもお守りします
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754: ◆ra.jqt4ROA[saga]
2026/03/07(土) 13:15:38.86 ID:lKxGG2A/0





「はぁはぁ…!」

貴女たちから遠く離れたある巨木に手を付き息を荒げるザウロの姿があった。

既に止血を済ませたザウロは、赤髪の人の姿へと戻る。

「はぁ…!はぁ…!」

息を荒げたまま、目を血走らせ、湧き上がる怒りが止められない。

彼のこれまでは決して順風満帆な人生とは言い難いものだった。

敵わぬ相手や状況に、戦略的撤退を選んだのも一度や二度ではない。意地を張り通して命を捨てる愚か者とは違う。

今回退いたのも剣聖の操る未知数の聖剣を警戒しての行動。一度引いた判断を誤りだとは今も思っていない。

「…!!!」

彼が真に屈辱なのは、そう言った判断をするよりも早く、彼の本能が『逃げ』を選択していたことだ。

聖剣の輝きが増した時、あの女の瞳に射抜かれた時…彼は形容しがたい恐怖に駆られ気づけば背を向けていたのだ。

「クソがッ!!!!!」

怒りのまま手をついていた巨木に殴り掛かる。人の姿であるにも関わらず樹の芯深くまで抉れる。

「待っていろ剣聖シャルフィリア……!!傷を癒してすぐにでも貴様を…!」

怒りが収まらず、左手が樹木を打とうと振り上げられ……………………



ザウロの左腕が消失した。

「!!?」

無い。肘から先が無いのだ。直後、訪れる激痛にザウロは驚愕する。

すぐ背後の中空に、ごくわずかに気配を感じ取り。

「ぬぐオオオ!」

右の拳の裏拳で最速の反撃を試みた。

「!」

襲撃者は巧みに空中で身を捻り、曲芸のように致命的な拳を回避し離れた距離に着地する。

「貴様……!!」

ザウロを襲撃したのは他ならぬフウラだった。貴女への怒りと戦いの疲労で警戒心が落ちていたザウロの隙を突き…

「これで、追ってこられない」

懐に隠した氷の刃でザウロの左腕を斬り落としたのだ。

「生かして返さんッッッ!」

ザウロは人の姿のまま、フウラへとびかかろうとするも。

「…」

「待てッ!」

現れた時と同じように、空間に溶け込むように姿を消し、一切の気配を遮断…撤退した。

「雌如きが揃いも揃って………!!」

貴女にプライドを傷付けられ、注意が散漫になった隙を突かれ片腕をも失った。

立て続けにしてやられたことを理解し、ザウロは言葉にならぬ絶叫を上げ、周囲の巨木を薙ぎ倒した。


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