ゲス勇者「ほぅほぅ」聖女「よろしくお願いします」
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215:名無しNIPPER[saga]
2026/03/19(木) 21:54:07.82 ID:lUIIXjngO
ーー懐かしい、夢を見ていました。
これは私が『聖女』を拝命する四年前の出来事です。
当時、私は王都の聖堂院で聖女見習いとして修練に励んでいました。
私はどうやら才能があったようで、次の『聖女』は間違いない、と太鼓判を押されているーーとは、程遠く、むしろ、かろうじて聖女見習いに成れている落ちこぼれでした。
なぜなら、私は聖女を志望することに、いえ、信仰そのものに迷いがあり、奇跡が伸び悩んでいたのです。
当時の私は聖女を志していたのはある約束、それと、ある方への想いから、でした。
人々を救うために聖女はあるのに、私はそんな不埒な理由で志していいものなのか、ずっと悩み続け、このまま教会を去ることまで考えていたほどです。
そんな毎日でしたから、今以上に上の空で、うっかりしていて、聖堂の曲がり角で誰かとぶつかってしまい、尻餅を着きました。
聖女見習い『あいたた……』ハッ
聖女見習い『ご、ごめんなさーー』サァー
そのぶつかった相手を見て、血の気が引きました。
朝日のような赤い髪はどこにいても存在感を放ち、その纏う服は純白の汚れない神官服ーー聖女の証。
ぶつかった方こそ、聖女が創設されて13年の歴史において、最も就任期間が長く、そして、様々な偉業を成し遂げ、聖女を救済の象徴ーー聖女の代名詞になった今代の『聖女』様でした。
聖女様は私を見て、ため息をつき、
聖女『あんたのせいで服が汚れたよ、どうしてくれるんだい』
見れば、聖女様のお洋服に汚れがついてしまっていました。
もう、死んでお詫びするしかない、そう考えを巡らせていたら、聖女様は私を抱きかかえてーー
聖女『ちょっとは金持ってるだろ? 詫びの品を買ってもらうよう』
そう言って、聖堂から私を連れ出しました。
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