過去ログ - 【泣いたり笑ったり】能力者スレ【できなくさせてやる】
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3:名無しのパー速民[sage saga]
2014/01/06(月) 21:26:29.28 ID:pMKc/Odr0
【街外れ――銅像のある広場】
【傍を流れる川の音と、どこか遠くで鳥の鳴く声と、鈴の音が辺りへ響き】
【掠れて読めなくなった銅像の名前、いやに抽象的に謎めいた銅像の長い長い影が時計の針のようにどこかを指し示す】
【やがて立ち並ぶのは短針のような影。ゆらりと揺れて――ひとであるらしいと、静寂の中に教えていた】

ん……、……――こう、かな、

【――きらりと夜に零れて舞うのは桜色と黄緑色の混ざった燐光、遠目で見ればさながら妖精か何かの舞い下りたよう】
【ふわりと舞い下りた燐光のひとひらを掬い上げる仕草は欠片を細かく細かく崩し、空高くまで舞い上げた】

【真っ黒色の髪をした少女だった。腰までの髪にふわふわと鮮やかな桜色と黄緑色、纏わりつかせて】
【黒色と赤色の瞳に混ざり合った色合いを映しこめば、まあるい瞳はつやつやと光の色で艶めいて】
【紺に白のラインが走るデザインのワンピース、胸元と裾にひとつずつ飾った大きなリボンがワンポイントで風に揺れ】
【プリーツの刻まれたスカートから延びる足は安全靴のブーツに飾られて、足音を重く重く色づけていた】

あれ、……間違えたかな、えっと……――。

【きらきらと舞うのはひとつひとつが魔術式を構成する煌き、どうやらそれらを操る練習をしていたようだけれど、】
【ざあと夜風の吹きぬけたのに負けてしまったように一斉に失せた残滓、暗がりに瞳が追いつかないように瞬いて】
【理由も見当つかないとばかり、困ったように髪をかき上げれば、右耳だけに付けた宝玉をあしらったピアスが煌いた】

……ん――、休憩しよ、

【――鈴の音とよく似た声で呟けば、銅像の傍まで少女は歩み寄って】
【見ればとてもとても抽象的すぎる象の下にはコートと珈琲屋で買ってきたらしい飲み物が、置かれ】
【コートを着込みながらそっと傾ければ、――予想よりもずっと熱かったように、肩が跳ねた】


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