過去ログ - 【正義は曖昧なの】能力者スレ【未来さえも見えないもの】
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22:名無しのパー速民[sage saga]
2016/06/27(月) 21:43:29.57 ID:rqItKx5u0
>>21

ほんとはね、お花じゃないの、魔力なんだよ。だけど、わたしのはこんなにいろんな色にならないの。
全部おんなじ色……、少しつまんないなって思ったりもするの。だけど、わたしの一番好きなお花の色だから、いいなってね、思うときもたくさんあるの。

【花束の中にはたくさんの薔薇の花。赤、黄、白、桃、紫、複色、絞り、フリルに高芯咲、カップにロゼッタ――とにかく、たくさん、たくさんの薔薇の花】
【これが全部枯れないというならかなりのものだろう、「欲しいなら、少しあげるよ」とも笑ってみせる。もらったものなのだけど――彼女はそれに頓着する性質じゃないだろう】
【まして全部あげちゃうわけでなし、少しくらいあげちゃったと言っても、きっと、"彼女"は「あらそう」なんて言って、それで終わり】
【分かっているからこそそんなこともいいだして。ぬいぐるみの量に関しては――「音々ちゃんっていっつもそうなの、ちょっと、多いかな」なんて、苦笑を混ぜる】

この前ね、つのぜみって虫の写真を見せてもらったの。虫って凄いなって思うの、一所懸命かくれんぼしてて、それがとっても上手で……。
……だけど、わたしね、一番好きなのは蛇だよ。ううん、虫も好き、だけど、一番なのは、きっと蛇なの――、あなたは、蛇、好き?

【大きい蜘蛛が居たと聞けば、「家の廊下にもね、おっきな巣があるの。かわいそうだからね、放っておいてるの」だなんて、笑って返す】
【きっと本当に虫が好きなのだろう。さすがに有毒なものはちょっと苦手――なのかと思えば、続く言葉は"蛇が好き"だとか。もろ有毒生物であって】
【虫も好きだけど蛇も好きだと笑う、かわいらしい格好の割には趣味がちょっと変わっているとも言われて仕方ないだろう、彼女にしてみれば、普通なのだけど――】

【――ばさり、と、花束のラッピング紙が音を立てた。熊は布と綿だからいいとして、花のそれは、特によく目立ち】
【当然振り向いた彼女は地面に散乱する熊や花束を見る、見て、――あれ、と、少し不思議そうな顔】
【あの鎌の手では持ちづらかったのかと思ったのに居なくなっている。それで、何か――違う虫みたいなひとがいて、】
【その長い口先の針、蚊のそれはぎざぎざとした鋸状になっているらしいけれど、……たとえそうでなくたって、多分、すごいビジュアルなのは確かで】

…………え、えっと、さっきの子の――お友達、さん?

【それでもなお悲鳴をあげたりはしなかった。驚いた顔をしながらも、それでも人懐こく笑ってみせて、そう尋ねる】
【けれどその後ろから飛ぶ少女の命令、びくと華奢な肩を跳ねさせた彼女は、きっと状況をほとんど理解できないまま】
【どういうことなのかをきっと尋ねようとして振り向く、振り向いて――そこで、見付けてしまう。その袖の数字、裾の、五芒星】
【気付いてしまえばどうしてさっきまで分からなかったのかと思うほどに明らかな"証拠"。少女は一転悲しそうに眉をさげた表情に、なって、】

――わたしに、何かするの?

【それでも鈴の音の声はさっきよりもずっと冷たい。身体能力がいいのか、とん、とん、と、その場から大きく後ろに跳んで。蚊の口先からの距離をとる】
【咄嗟に吸血されることは避けたものの、きっと少女はここから逃げ出せないだろう。だって、地面に散らばったままのぬいぐるみや花は、そのままなのだから】
【だから逃げ出すこともできなければ、両手に荷物を持っているから、応戦することもできない。――困ったような、困惑したような、表情ばっかりが、そこにある】

/お返事遅れまして申し訳ないです……! やっと手すきになりましたので、再開お願いします


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