57:名無しのパー速民[sage]
2017/01/01(日) 01:36:15.43 ID:o5nUPK2qO
なんだろう、胸がムズムズする
58:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 01:37:36.53 ID:GsaCylkfo
どうしてなのか、これまでのように会話が盛り上がらない。
どことなく、やるせなさを感じた。
俺「ヒロコは、これからどうするの?」
ヒロコ「これから? あたしの?」
59:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 01:38:22.42 ID:GsaCylkfo
俺「そっか。ここからも離れちゃうんだね」
ヒロコ「そうなの。1は? 1はどうするの?」
そう訊かれて、ちょっと考えた。
何か取り繕うと思ったけど、今の自分をありのままに伝えることにした。
60:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 01:43:13.61 ID:GsaCylkfo
ヒロコ「それなら、あたしも東京の大学に行く」
ヒロコ「あたし馬鹿だけど、頑張って勉強して、東京の大学に行く」
俺「本当に?」
驚いてそう尋ねると、「これでも国語だけはなんとかなるんだから」と苦笑いした。
61:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 01:46:33.63 ID:GsaCylkfo
ヒロコ「ねえ、そこでまた『THE SUMMER HEARTS』作って、一緒にバンドしない?」
一瞬冗談のようにも聞こえる話だったが、ヒロコの表情は真剣そのものだ。
ヒロコ「あたしは、1の歌が好きなんだよ」
俺「またそれは、随分壮大な話だね……」
62:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 01:48:01.25 ID:GsaCylkfo
ヒロコ「あたしが使ってたピック。あげたんじゃないよ、ただ貸してあげるだけ」
俺「え? 貸すって?」
そう尋ねると、ヒロコは「ふふ」と笑みをこぼした。
ヒロコ「あたしが東京の大学に行った時、返してもらうから。それまで持ってて」
63:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 01:51:41.60 ID:GsaCylkfo
ヒロコ「その時はまた、一緒にバンドしようね」
俺「分かったよ、きっとね」
ヒロコと俺は、そんなやり取りをして別れた。
実現するかも分からないような夢見がちな約束だったと思う。
64:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 01:53:08.83 ID:GsaCylkfo
俺は今、大学4年の冬を迎えたが、あれからヒロコとは一度も会っていない。
あの子が今どこで、何をしているかも、正直知る術はない。
きっと、もう二度と会うこともないだろう。
願わくば、今もきっとどこかで、バンドをしていたらいいのになと思う。
65:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 01:56:57.35 ID:GsaCylkfo
あの夏の一週間のことは、ずっと忘れられない。
ヒロコは、あの夏の記憶の片隅にいて、ずっと笑っている。
今も俺は、カラオケで『終わらない歌』を入れるたび、夏祭りの熱気と、あの女の子の笑顔を思い出す。
『THE SUMMER HEARTS』の思い出とともに。
66:1 ◆od.mCbJyhw
2017/01/01(日) 02:02:13.77 ID:GsaCylkfo
ここまで読んでくれて、本当にありがとうございました。
この話は私、富澤南の創作でした。
https://twitter.com/Tomizawa_2ch
スレはいつか落ちてしまうので、↑のTwiterにて、ご意見やご感想もお待ちしています。
67:名無しのパー速民[sage]
2017/01/01(日) 02:04:33.59 ID:o5nUPK2qO
偶然見つけて夢中で読んでたけどそうだったのか!!
めちゃくちゃ面白かったわ〜
ありがとう!
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