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巫女さんや修道女が登場するギャルゲーを作りたい
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[sage]:2014/05/06(火) 00:44:53.40 ID:EI2x4sgIo
・共通シナリオ2(
>>4
が共通シナリオ1)
「先生、早く! 早く娘を治してください!」
「ええ、治療に全力は尽くしております。元々怪我らしい怪我はなかったので、身体はもう万全ですよ」
「ならどうして目を覚まさないんです! いいかげんなことを言わないで!」
真っ白な廊下に母さんの声が響く。
責め立てられているのは妹の主治医で、母さんの言葉に困り顔だ。
「私たちの検査で確かめられる範囲ですと以上は無いのですが……娘さんが意識を取り戻すには、今は待つしかないと言うのが正直なところでして」
「つまり何もしていないってことじゃない! 治しなさい! どうして治せないの!」
母さんは主治医の白衣を掴んで放さない。
「どうして治せないのよ! 治せないならあなたたち医者の意味がないでしょう!」
「母さん、医者にできるのは真希の生命維持の手助けまでだ。真希の精神や脳については、どうにもできない。わからないものに手をつけるわけにはいかないんだよ」
主治医の代わりに僕が説明した。
「昨日も先生に説明してもらっただろう」
「そうだったかしら。いずれにせよ納得できないわ」
「人間の脳や精神の仕組みは、まだ完全に把握していないんだよ。自然治癒に任せるしかない時もある。これは先生のせいじゃなく、世界の誰が診てもそうなるんだ」
「やっぱり医者も医学もあてにはならないのね……」
白衣から手を離し、母さんは肩を落とした。
「そう! 医者も医学もあてにならない! そんな時のために私たちがいるのです!」
今度は朗々たる男性の声が病院の廊下に響いた。
振り返ると、まだ残暑の香りある八月の終わりだというのに、真っ黒なコートを着込んだ男性が立っていた。
「今日も来たのか。暑かっただろうに」
「暑さも寒さも関係ありませんよ。そこに救いを求める者がいる限り。さあ、奥様……」
男は母さんを見て、手を差し伸べた。
「今日こそご用意いただけましたか? 私たちに協力していただければ、娘さんの魂を必ずや取り戻してみせます」
「は、はい!」
鞄から白い封筒を取り出し、男に手渡そうとする母さん。
その腕をしっかりと掴んだ。
「馬鹿な真似はやめろよ、母さん。こんな男に金を払って何になるんだ」
「だって、お金を払えば真希を目覚めさせてくれるって……」
「そんなことできるわけがないだろう。落ちついてくれよ」
不満げな母さんをどうにかなだめて、封筒を鞄に戻してもらう。
コートの男がこちらを見てにこりと笑った。
「いやいや、頼もしい息子さんだ。しっかりとしてらっしゃる」
「普通だろ。母さんが正気じゃないだけだ。帰ってくれ」
「まあ待ってください。もう一度私の話を聞いてください」
「聞かないと言っても勝手に話していくんだろ。いつも通り、あと数分で警備員が来てくれる。それまでは自由にしてくれ」
「今あなたの妹さんは、魂が彷徨っているのですよ。だから、体が回復しても意識が戻らないのです」
相変わらずの朗々たる声で、男は語る。
看護師の方々もも慣れたもので、そこに誰もいないかのように廊下を通っていった。
「妹さんの意識が戻らないのは、魂が戻ることを拒否しているからです。彷徨っている魂を見つけ出し、魂から話を聞き、帰って来るように癒してあげなければなりません」
「それで、どうしてあんたに金を払わないといけないんだ?」
「今の私たちには妹さんの魂を呼び戻すための力が足りないのです。その力を得るために儀式を行わなければなりません。そのためのお金なのです!」
「全部あんたが言ってるだけだろ。それで解決する保証なんてどこにもない」
「確かに上手くいくと言い切ることはできません。しかし、他に手段が無いなら試してみてもいいのでは? 私もいつまでもこの地にいるわけではありませんし……」
男の言葉に、母さんが反応した。
「そ、そうよ! 他に無いんですもの! これで真希が助かるなら、安いものだわ!」
「母さん! どれだけの長丁場になるかもわからないんだ! そのお金は真希の医療費にとっておいてくれ!」
「でも、医者では治せないって……」
男に縋りつこうとする母さんを、必死になって押しとどめた。
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