巫女さんや修道女が登場するギャルゲーを作りたい

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1 :1 [sage]:2014/05/05(月) 21:00:31.21 ID:HFM1WuDyo
修道女や巫女さんが好きな>>1がギャルゲーを作るスレです
修道女や巫女さんになぜかドキドキします
このスレではSSを書いたり、スクリプトを勉強したりしながらゲームを作りたいと思います

・ゲーム形式
ADV

・募集
絵師さん
音楽さん

・期間
自分が諦めない限り続けます
シナリオをいっぺんにたくさん書く力がないので、このスレで少しずつ書いていきます
結末とかまだは考えていないので、書きながら話もつくります
2 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2014/05/05(月) 21:01:32.71 ID:HFM1WuDyo
・はじまり
主人公の妹が高校で飛び降り自殺を図ったのは3か月前のこと。
体は回復しているはずなのに、一向に意識が戻らないままの妹に、両親も主人公も心を痛める。
主人公の母は、苦悩のあまり霊能力者と称する人々に相談し、その言葉を信じてしまう。
「娘さんの意識が戻らないのは、魂が戻ることを拒否しているからです。彷徨っている魂を見つけ出し、魂から話を聞き、帰って来るように癒してあげなければなりません」
半狂乱になって妹の魂を探そうとする母親。
お見舞いに来た妹の同級生に、そんな母親の姿を見られて、主人公は謝りながら説明をする。
「母さんは騙されているんだよ。魂を見つけて話を聞くなんて、現実の話とは思えない」
「霊能力者の方々は、魂を見つけてくれないんですか?」
「妹の生活していた場をよく知っている、霊力に優れた人じゃないと、難しいらしい。彼らの設備の買い増しや儀式に協力して、霊力を増してあげればできるようになるとか。結局はお金だ」
「私たちの学校をよく知っていて、霊力に優れた人……それなら何人かいますよ、お兄さん」
妹の通っていた高校には、神社の娘や教会の娘などが在籍しており、本物の霊力を持っていると噂されていた。
母親からの強い希望と、自分自身妹が自殺を図った原因を知りたかったことから、主人公は妹の通っていた高校に編入を決意する。
妹を追い詰めた者たちがいるなら悟られぬようにと、伯父と養子縁組し、名字を変えて。
妹の魂がどこにあるのか、妹に何があったのかを知るために。

・ヒロイン
祀部孝子(巫女)
学校周辺の土地を治めるという土地神様を祀る神社の娘。
土地神様の妻としての役割を負っており、神様のお告げで過去未来の出来事を知ることができる。
その回数は決められており、氏子の有力者が地域の声をとりまとめたり、自分のために予知の枠を使っている。
予知の枠を私事で使うことは固く禁じられており、お祭りの夜、氏子たちが見守る中で予知をするのが慣行となっており。
この能力を維持するために、巫女は神様の好みの女であり続けなければならず、恋愛等は禁じられ、その行動は全て経典に縛られている。
孝子は経典と親からの教育にどこまでも忠実で、奉仕心に溢れた言動を貫いている。

望美クリス(修道女)
生まれ育った教会でエクソシストとしての訓練を受けた少女で、いつも修道服を着ている。
悩んでいる人間や邪悪な行動をする人間の心には悪魔が棲んでおり、その悪魔を祓えば全て解決するというのが持論。
悪魔祓いの名のもとに突如他の生徒に襲いかかることがあり、問題視されている。
ただ、実際彼女の悪魔祓いの後で悩みが無くなった、行動が正されたという生徒が何人もおり、庇う教師や生徒も多い。

君島鏡花(邪神信仰)
主人公の妹の友人で、主人公の協力者。
父親が邪神信仰の教祖で、本人もその思想を受け継いでいるが、普段は隠している。
具体的な能力、正体は未定。

桜守薫子(お嬢様)
ものすごいお金持ちのお嬢様で、学校では猛威をふるう。
彼女に逆らって無事にすんだ者は教師も生徒もいないという。

くるみ(人形)
高校の空き部屋の片隅に置かれていた人形。
過去に自殺した女子生徒の魂が宿っており、主人公だけが話をすることができる。
一般的な知識はあるが、生前の自分に関する記憶は全て失っている。
3 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2014/05/05(月) 21:02:48.27 ID:HFM1WuDyo
ヒロイン多すぎかもだけど、一人一人話を書いていきます
始まりからヒロイン登場までは色気ある話にならないけど仕方ないよね
4 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2014/05/05(月) 22:32:30.53 ID:HFM1WuDyo
妹が自殺を図った。
明るく、聡明で、可愛い妹。
第一志望の高校に合格したのはこの春のこと。
学校生活を楽しんでいる様子だったのだが、梅雨入り直後の六月に、学校の校舎の窓から飛び降りてしまった。
辛い思いをしているのを見落としていたのか、何か力になることはできなかったのか。
意識を失って病室のベッドに横たわる妹の顔を見ながら、僕も父さんも母さんも悩みに悩んだ。
あれから三カ月、妹の体に問題は無いと主治医は言うが、妹はいまだに目を閉じたままでいる。
そして、妹に何があったのかもわからないままだ。
5 :1 [sage]:2014/05/06(火) 00:44:53.40 ID:EI2x4sgIo
・共通シナリオ2(>>4が共通シナリオ1)
「先生、早く! 早く娘を治してください!」
「ええ、治療に全力は尽くしております。元々怪我らしい怪我はなかったので、身体はもう万全ですよ」
「ならどうして目を覚まさないんです! いいかげんなことを言わないで!」
真っ白な廊下に母さんの声が響く。
責め立てられているのは妹の主治医で、母さんの言葉に困り顔だ。
「私たちの検査で確かめられる範囲ですと以上は無いのですが……娘さんが意識を取り戻すには、今は待つしかないと言うのが正直なところでして」
「つまり何もしていないってことじゃない! 治しなさい! どうして治せないの!」
母さんは主治医の白衣を掴んで放さない。
「どうして治せないのよ! 治せないならあなたたち医者の意味がないでしょう!」
「母さん、医者にできるのは真希の生命維持の手助けまでだ。真希の精神や脳については、どうにもできない。わからないものに手をつけるわけにはいかないんだよ」
主治医の代わりに僕が説明した。
「昨日も先生に説明してもらっただろう」
「そうだったかしら。いずれにせよ納得できないわ」
「人間の脳や精神の仕組みは、まだ完全に把握していないんだよ。自然治癒に任せるしかない時もある。これは先生のせいじゃなく、世界の誰が診てもそうなるんだ」
「やっぱり医者も医学もあてにはならないのね……」
白衣から手を離し、母さんは肩を落とした。
「そう! 医者も医学もあてにならない! そんな時のために私たちがいるのです!」
今度は朗々たる男性の声が病院の廊下に響いた。
振り返ると、まだ残暑の香りある八月の終わりだというのに、真っ黒なコートを着込んだ男性が立っていた。
「今日も来たのか。暑かっただろうに」
「暑さも寒さも関係ありませんよ。そこに救いを求める者がいる限り。さあ、奥様……」
男は母さんを見て、手を差し伸べた。
「今日こそご用意いただけましたか? 私たちに協力していただければ、娘さんの魂を必ずや取り戻してみせます」
「は、はい!」
鞄から白い封筒を取り出し、男に手渡そうとする母さん。
その腕をしっかりと掴んだ。
「馬鹿な真似はやめろよ、母さん。こんな男に金を払って何になるんだ」
「だって、お金を払えば真希を目覚めさせてくれるって……」
「そんなことできるわけがないだろう。落ちついてくれよ」
不満げな母さんをどうにかなだめて、封筒を鞄に戻してもらう。
コートの男がこちらを見てにこりと笑った。
「いやいや、頼もしい息子さんだ。しっかりとしてらっしゃる」
「普通だろ。母さんが正気じゃないだけだ。帰ってくれ」
「まあ待ってください。もう一度私の話を聞いてください」
「聞かないと言っても勝手に話していくんだろ。いつも通り、あと数分で警備員が来てくれる。それまでは自由にしてくれ」
「今あなたの妹さんは、魂が彷徨っているのですよ。だから、体が回復しても意識が戻らないのです」
相変わらずの朗々たる声で、男は語る。
看護師の方々もも慣れたもので、そこに誰もいないかのように廊下を通っていった。
「妹さんの意識が戻らないのは、魂が戻ることを拒否しているからです。彷徨っている魂を見つけ出し、魂から話を聞き、帰って来るように癒してあげなければなりません」
「それで、どうしてあんたに金を払わないといけないんだ?」
「今の私たちには妹さんの魂を呼び戻すための力が足りないのです。その力を得るために儀式を行わなければなりません。そのためのお金なのです!」
「全部あんたが言ってるだけだろ。それで解決する保証なんてどこにもない」
「確かに上手くいくと言い切ることはできません。しかし、他に手段が無いなら試してみてもいいのでは? 私もいつまでもこの地にいるわけではありませんし……」
男の言葉に、母さんが反応した。
「そ、そうよ! 他に無いんですもの! これで真希が助かるなら、安いものだわ!」
「母さん! どれだけの長丁場になるかもわからないんだ! そのお金は真希の医療費にとっておいてくれ!」
「でも、医者では治せないって……」
男に縋りつこうとする母さんを、必死になって押しとどめた。
6 :1 [sage]:2014/05/06(火) 01:18:58.82 ID:EI2x4sgIo
・共通シナリオ3
そして数分後、ようやく警備員が駆け付けて、男を外に連れ出して行った。
「ふぅ……」
母さんを病室に入れて、一息つく。
周囲の病室の人たちに迷惑をかけた旨謝りに行こうと、再び廊下に出た時――
「あ……」
「あれ、君は……」
見知った女の子の姿があった。
「こ、こんにちは、お兄さん」
「真希の友達の、君島さんだっけ?」
「は、はい。君島鏡花です」
「ひょっとして、ずっと見てた?」
「い、いえ。それほどはっきりとは見ていませんでしたが。ちょっと聞こえるくらいで」
「恥ずかしいところを見せちゃったな」
「恥ずかしいだなんてそんな。真希ちゃんのご家族はきっと大変だろうと思っていましたし……お兄さんはとてもカッコよかったです」
「ありがとう。まあ、見ての通りだよ。真希はまだ意識を取り戻していない。そして母さんは、霊能力者と称する輩を信じ切っている」
「先ほどの男の人は、霊能力者だったんですね」
「母さんは騙されているんだよ。魂を見つけて話を聞くなんて、現実の話とは思えない」
「霊能力者の人は、魂を見つけてくれないんですか?」
「真希の生活していた場をよく知っている、霊力に優れた人じゃないと、難しいらしい。彼らの設備の買い増しや儀式に協力して、霊力を増してあげればできるようになるとか。結局はお金だ」
「私たちの学校をよく知っていて、霊力に優れた人……それなら何人かいますよ、お兄さん」
「え?」
「うちの高校は神社の娘さんだとか教会の娘さんだとかがいて、本物の霊力を持っているともっぱらの噂なんです。その子たちなら、無償で真希ちゃんの魂を探すことに協力してくれると思います」
「……母さんを落ちつかせるためには、いいかもしれないな。ありがとう」
無償で魂を探してくれる人がいると話をすると、母さんは大喜びだった。
結果が出るまで、あの霊能力者の男とは接触を持たないことを約束してくれた。
その夜、父さんと相談をした結果、僕は真希の通っていた高校に編入することになった。
霊能力や魂の話を信じているわけではないが、母さんに十分な説明をするために、魂探しを依頼をする子たちとよく話しておきたかったからだ。
そして何より、僕自身きちんと調べたいという気持ちがあった。
真希に、最愛の妹に何があったのかを。
7 :1 [sage]:2014/05/06(火) 01:53:28.61 ID:EI2x4sgIo
冒頭ここまで
次回予定
・祀部孝子1:キャラクター紹介
主人公と同クラス
異常なまでのお人好し(献身推し)
・望美クリス1:キャラクター紹介
主人公と別クラス(同学年)
強烈な正義感(男前推し)
・君島鏡花1:キャラクター紹介
主人公の後輩
普通の皮をかぶったオカルティスト(異常者推し)
・桜守薫子1:キャラクター紹介
主人公の先輩
ロリババアorツンデレ(ギャップ推し)
・くるみ
人形
つくも神キャラ(何を推すか曖昧)
8 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 01:59:32.99 ID:EI2x4sgIo
寝る前にトリップ付けます
9 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2014/05/06(火) 03:26:38.95 ID:dVt58xX+o
結構コメディっぽい感じなのかな?
遅筆だから全キャラは無理だけど絵で参加希望
10 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(東海) :2014/05/06(火) 04:45:19.58 ID:O6I/hT/AO
巫女シスターと聞いては期待age
11 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 10:18:21.79 ID:EI2x4sgIo
>>9
絵師さんきた―
ありがとうございます
普通のシーンはコメディっぽく、全体としては切なげなお話を目指しています
書きながら考えている状態ではありますが…
是非ともよろしくお願いします!

ヒロイン5名のうち、この子を描いてみたいというのはあるでしょうか(設定>>5
12 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 10:26:30.22 ID:EI2x4sgIo
>>9
ごめん、設定は>>3だった
よろしくです

>>10
ありがとー!
巫女シスターでドキドキしたいのさー
13 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 10:38:14.70 ID:EI2x4sgIo
ホントごめんなさい
ヒロインの設定は>>2でした
今日は各ヒロインの紹介シーンを書いていきます
14 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/06(火) 12:40:49.63 ID:dVt58xX+o
テスト
15 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/06(火) 12:45:14.00 ID:dVt58xX+o
とりあえずシスターさんで
勝手なイメージラフ描いてみたけどどこのうpろだ使いましょうかね?
16 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 12:54:10.63 ID:EI2x4sgIo
>>15
うおー、ありがとうございます
うpろだですが、レンタルアップローダーを借りてみます
しばしお待ちを
17 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 13:05:54.67 ID:EI2x4sgIo
借りてみましたー
こちらでよろしくお願いします

http://ux.getuploader.com/miko_sister_occult/
18 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/06(火) 13:13:07.09 ID:dVt58xX+o
おつです
シスター(仮)うpしました
http://dl6.getuploader.com/g/miko_sister_occult/1/sis.jpg
19 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 13:29:52.21 ID:EI2x4sgIo
>>18
かわいい!
笑顔が透き通る感じで好きです

1キャラあたりの描いていただく絵についてですが

立ち絵(可能ならポーズ差分):通常(微笑)、笑顔、怒り、哀しみ、驚き、照れ
イベントCG:1〜2枚

というのは労力的に大丈夫でしょうか
20 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/06(火) 13:49:18.13 ID:dVt58xX+o
まったり進行なら問題ないですよー
あ、何かデザインで希望があれば言って下さい
(もっと元気な娘のイメージだったから髪ショートにしてとか前髪ぱっつんがいいとか
胸の大きさとか性格による表情の作りとか)

さて、昨日の朝からおきっぱでいい加減眠くなってきたのでしばし寝るのです
21 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 14:54:26.13 ID:EI2x4sgIo
>>20
ありがとうございます&お疲れ様ですー

シスターのデザインですが、今考えた限りで
・基本的な外見はラフに描いていただいた雰囲気でお願いします
・胸は大きく
・普段は透き通るような笑顔が基調
・邪悪さと対峙した時は極めて冷酷な表情(怒り)

こんな感じでまったり進行の予定ですので、是非ともよろしくです
22 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 20:13:11.08 ID:EI2x4sgIo
・祀部孝子1
編入初日は遅刻をするわけにはいかない。そう思って、いつもより早めに家を出た。
妹の通っていた高校は電車とバスを乗り継いだ、家からだいぶ離れた場所にあるのだけれど、それでも始業まで相当な余裕がある時間に着いてしまった。
事前に言われていた通り職員室に向かったが、担任の先生はまだ来ていなかった。
「もうしばらくは出勤しないと思うから、少し学校の中を散策してみたら?」
「はい」
せっかくなので応対してくれた先生の言葉に従うことにした。
妹がずっと第一志望に据えていたこの高校は、私立高校ながら学費が安いことで有名だ。
郷土出身の実業家が何十年も前に設立した学校で、「趣味で設立するのだからお金などとらない」と当時から言っていたらしい。
周辺地域ではこの高校に子供を入学させるのが一つの誇りだと思われていた時期があり、今もその風潮は少なからず残っていた。
朝の光が射し込む廊下を歩く。
どこの教室も静かなものだったが、校舎の三階、僕が編入することになっている二年四組の教室の前を通りかかった時、
「ん、まだまだ、磨きが足りませんね」
人の声がした。教室の扉窓から覗くと、女子生徒が一人、机を熱心に拭いているのが見えた。
「ふふふ。あなたも数年ぶりのお役目ですし、ピカピカになって転校生の方を迎えましょう」
女子生徒は、机に話しかけながら掃除をしていた。
「ええ。気に入ってもらえるといいですね」
「また倉庫に片づけられてしまうんじゃないか、ですか。それは私にもわかりませんが、片づけられるのは嫌ですか?」
「転校してくる方にとって、あなたと過ごす日々は一生の思い出になるでしょう。あなたの居る思い出が良いものになるよう、私も力を尽くします」
まるで本当に机と会話をしているように、女子生徒は頷いたり、笑いかけたりしている。
その様子も独特のものではあったが、更に奇妙なことに、女子生徒は神社で見かけるような巫女服を着ていた。
「はい! 綺麗になりました!」
数分間そうやって机を磨いた後、女子生徒は立ち上がる。
にっこりと笑って教室を見まわし――
「あ……」
目が合ってしまった。
「おはようございます」
教室に入って挨拶をした。
「おはようございます。ええと、あなたは……」
「このクラスに今日から加わる、坂上良雄です」
「あなたが転校生さんですか。私は祀部孝子と申します。これからよろしくお願いします」
「祀部さん、朝早くからありがとうございます」
つまり彼女は、僕の使う机を用意してくれていたということなのだろう。
来る前からこんなに気を遣ってもらって、感謝することしきりだ。
思わず深く礼をしてしまっていた。
「そんなかしこまらないでください。いいんですよ、これは私が趣味でしていることなので」
「でも、こんなに綺麗になるまで掃除をしてもらって……だいぶ時間がかかったでしょう」
「それほどでもないですし、本当に気にしないでください。言ってしまえば、全てが坂上さんのためというわけでもないですから」
「え?」
「こちらの机は数の余った備品で、この数年間ずっと倉庫にしまわれていました。それが、坂上さんの編入で、やっと出番が来たわけです」
「そういえばさっき話してたね」
「あ、ひょっとしてずっと聞いていたんですか。恥ずかしいですね」
祀部さんは顔を赤らめた。
「まあ、そういうことなんです。こちらの机としても、できるだけ綺麗になって過ごしたいということでしたので、半分以上は机のためにお掃除しました。だからあまり気にしないでください」
「机と、話をしていたの?」
「どうでしょう。そう見えたならそうなるのかもしれません」
祀部さんの指が、僕の机を撫ぜた。
「坂上さん、机にだって、魂があるんですよ」
「魂……」
恐らくはこの子が、君島さんの言っていた神社の娘さんなのだろう。
新たな学び舎に来て一時間も経たないうちに、魂という言葉を耳にすることになった。
23 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 20:15:58.45 ID:EI2x4sgIo
一つのエピソードあたり結構時間がかかると実感です
いきなりヒロインがおかし過ぎるかもしれないので、文章を読んでヒロインに興味・好感を抱けなかったらご指摘ください
これから投下するシナリオ原文についても、同様にお願いします

次は望美クリスのキャラクター紹介です
24 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/06(火) 21:59:18.77 ID:dVt58xX+o
いかん寝坊した!と思ったがまだ休日の夜だったZE

>>22
巫女さん不思議少女可愛いww
もうcv.早見沙織で脳内再生余裕でした
イチャコラはよ!はよ!

クリスも期待してるですよー
25 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/06(火) 23:13:42.24 ID:EI2x4sgIo
>>24
ありがとうです
クリスの1は明日になりそうです
早速予定に遅れが生じております

書き始めて、口調の違いとか語尾の違いとか決めておこうと思いました

孝子「ですよ」
クリス「だよー」
鏡花「だわ」

鏡花は共通部の口調では丁寧語だったけど、それだと孝子とかぶってしまうので
妹の代理キャラという流れで口調を変えるつもりなり
26 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/08(木) 22:46:56.57 ID:uGKt38bao
シスターの胸と頭の白いのは繋がってない場合頭の黒いのに縫い付けてるのか
バンダナみたいに巻いてるのか…
27 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/08(木) 23:42:59.85 ID:bFYUZTYco
>>26
そういえば正式にはどうなってるんだろう
見栄えが良いのはどちらとかあるかな?
とりあえずシナリオはいきなり遅れている
28 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/08(木) 23:56:51.44 ID:uGKt38bao
一応繋がってるタイプだと髪の毛が出せないので頭のが丸ごと脱着可能な感じでいきます
ゲームだし多少嘘でも見栄え優先という事で

>シナリオ
まったり進行でのんびり行きましょう
あせると書くのが嫌になって企画頓挫になるかもですし
そのかわり立ち止まらない亀の精神で(大事)
29 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/09(金) 00:04:41.91 ID:Tebwh3r+o
>>28
見栄え優先よろしくです
立ち止まらない亀の精神、すごくいい…
ありがとです
週末に向けて少しずつでも進めて参ります
30 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/10(土) 12:22:45.51 ID:Rzw1as5co
・望美クリス1
教室での自己紹介から始まった一日が終わり、放課後となった。秋の夕刻、橙赤色に染まるの校舎の中庭を、少し人目を気にしながら歩く。向かう先は特別教室棟の端。真希が飛び降り自殺を図った場所だった。
「ここで真希は見つかったのか……」
煉瓦造りの建物の周囲に張られた芝生。昼休みには生徒たちが集まって、食事をとる姿も見られるという。そこで真希は、横たわっているのを発見された。
特別棟の校舎を見上げると、真希が飛び降りたとされている博物室の出窓が見える。と、三階にある博物室のさらに上、校舎の屋上の柵の外に、不意に人影が躍り出てきた。
「離して!」
「それはできない! あなたの中の悪魔を祓うわ!」
柵を乗り越えた女の子の腕を、別の女の子が掴んでいる。
「もう嫌なの! 生きていたくないの!」
「悪魔にそう思わされているだけ! 心を強く持つのよ!」
「離してよ、クリス! あなたもろとも飛び降りてもいいんだからね!」
「私はこう見えて重いからそうはいかないわ! 考え直して!」
どうやら自殺をしようとしている生徒と、それを止めようとしている生徒のようだ。
クリスと呼ばれた少女の、金色の髪が風に舞う。彼女は制服ではなく、教会で見るような修道服を着ていた。
「見ている場合じゃなかったな」
仮に重いというのが本当だとしても、柵の外に居る生徒を止められるかは修道服の少女の握力の問題で、そう長くもつとも思えない。
「飛び降りても無駄だ。ここには僕がいるぞ」
両手を広げて呼びかけた。
「女の子一人なら受け止めてみせる!」
自殺志願の女子生徒がこちらを見る。
「な、何言ってるの、あんた。飛び降りた人にぶつかって死ぬ人だっているのよ?」
「不意打ちならともかく、僕は君が降ってくることがわかってるから、死にはしないだろう。さあ、こい」
「私もお勧めしないわ」
修道服の少女が口を開いた。
「死ななくても深刻な怪我を負うでしょう。人を救おうとするあなたの心は素敵だけど、やめた方がいい」
「そうは言っても、ここで人が死ぬことには抵抗があるんだ」
「引く気は無いのね。それなら……」
ひらりと、修道服の少女は柵を乗り越えて、屋上から飛び降りてしまった。そのまま芝の上に転がるように着地する。立ち上がった少女の、青い瞳がこちらを見た。
「一人では難しくても、二人でなら受け止められるわ!」
「お……おお!」
二人並んで、一斉に両手を広げた。
「さあ、どこにでも落ちてこい!」
「神のみ名において、あなたの悪魔を祓ってみせる!!」
屋上の女子生徒はしばらく逡巡した後、柵の中に戻っていった。
「諦めてくれたのか……?」
「たぶん。あの子を追っていた先生がそろそろ追いつく頃だし、ひとまず大丈夫でしょう。ありがとう、助かったわ」
「僕は何をしたわけでもないけどさ。それより君、校舎から飛び降りちゃったけど、怪我はない?」
「あの高さからなら、パラシュート降下と速度は変わらないのよ。訓練を積んでいれば大丈夫」
これまでの人生でそんな訓練を積む機会はなかったが、どうやらこの子は違うらしい。
「私はクリス。あなたは?」
「坂上良雄。今日この学校に編入してきたんだ」
「良雄ね。あなた、才能があるわ。悪魔祓いの才能が」
そういえば先ほども悪魔を祓うと言っていた。この子が君島さんの言っていた、教会の娘さんなのだろう。
「僕は普通の家庭の出身だし、特別信仰心があるわけでもないから、悪魔祓いなんてできないと思う」
「家柄なんて関係ないわ。私は信仰心で悪魔を祓っているけど、本当に必要なのは信仰の厚さでもない」
クリスはにこりと笑った。
「人を救いたいという心だけなの。闇を裂く光のような……」
「夢中だったけど、あの子を救いたかったのかはわからないよ」
ただ、真希が飛び降りた場所でまた人が飛び降りるのが嫌だった。
「それでもいいわ。また会いましょう」
修道服の裾を翻し、クリスは駆けていった。
31 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/10(土) 12:49:53.98 ID:Rzw1as5co
望美クリスの紹介です
結局書きやすい口調になってるけど、気にしない
スレに投下しながらだと改行制限のおかげで、1つのエピソードあたり50行に抑えることを常に意識できます

次は君島鏡花の紹介エピソードです
メイン3人のキャラが固まるので、全体としてどんな話にするかも考えつつ、エピソードを増やしていきます
ついでにどんなゲームにするかも考えつつ…

ノベルゲーム(選択肢あり)
場所移動式ADV(選択肢あり、場所移動そのものも選択肢)

1エピソードあたり必ず1つ選択肢があるとかすると、ちょっと新しい気もする
32 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/10(土) 22:54:07.34 ID:Sipg1PiOo
お疲れ様です
クリスさんイイネ
あらあらうふふ系かと思ってたら結構熱い人だったww

クリス立ち絵やっと線画完成…
明日にはうp出来ると思います(ただし差分はまだない)

選択肢1つ…SGCR…う、頭が
33 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/11(日) 04:02:29.14 ID:oj+j9vl0o
>>32
うおー、楽しみにしております
クリスは想定より熱いキャラになりつつありますwwww
この方が話が作りやすそうなのと、書いてみたら好みにはまったのとで…
よろしくです

SGCRってそんな感じのゲームだったんですな
うーむ…
自分は短編を書き溜めるスタイルなので、話を適当に繋げやすい場所移動ADVがいいかもしれない
あるいは文章量とかがんばって、一般的なノベルゲームを目指すかですが
序盤の短編エピソードを書き溜めたあたりで、きちんと決めたいと思います

序盤のテーマは
・妹が自殺を図った理由を調べる
・ヒロインの能力、秘密の一部、解決するべき問題の紹介
です
ヒロインの問題解決(攻略)が、主人公の元々の目的とイコールになることを示す予定です
34 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/11(日) 18:20:02.59 ID:kQTE8gB1o
あ、シーン毎に選択肢って事ですか?
シナリオ全部で選択肢が一つだけと勘違いしたww
それはかなり大変になるかと思うので、一本道でエンディングまで作ってから
増やしたほうがいいんじゃないですかね(思いついた会話とかはメモだけとっといて)

クリスたん立ち絵出来ました
http://dl6.getuploader.com/g/miko_sister_occult/2/sist.jpg

…ちょっと巨乳すぎですか?
35 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/11(日) 21:02:13.67 ID:oj+j9vl0o
>>34
お疲れ様です
クリス立ち絵、すごくかわいいです
この眼差しというか表情、大好きだなぁ…
おっぱいはこのくらいの大きさが、愛に溢れる感じで良いんじゃないかと
私自身の趣味ではありますがwwww

>一本道でエンディングまで作ってから増やしたほうが

ご助言ありがとです
この方法で製作していきたいと思います
鏡花の紹介エピソードを書いたら、クリスを軸に据えたお話を作って参ります!
36 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/11(日) 22:58:05.39 ID:oj+j9vl0o
テスト
書き込むときにww2つのつもりなのに
書き込むとww4つになっている件

鏡花の紹介はまだ途中です
異常者推しのキャラにするつもりだったけれど
最初から異常者を知らしめるイベントを作ろうとすると、すごく嫌な子になってしまう
工夫工夫…
37 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2014/05/11(日) 23:04:02.40 ID:NcuYGL8co
38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします(東海) :2014/05/12(月) 00:36:04.34 ID:sH5u5dsAO
草が増えるのはパー速の仕様やね
39 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/13(火) 21:10:50.25 ID:b31cwJPco
・君島鏡花1-1
最寄駅から自宅までの帰り道、今日のことを思い起こしながら歩く。
編入初日だけあって色々と忙しい一日だったが、祀部さんとクリスに会えたのは幸運と言えるだろう。
真希の魂を探す力を持つかもしれない女の子たち。信じる信じないはともかくとして、母さんは喜んでくれそうだ。
「あの子たちが、君島さんの話していた霊能力者なのかな。君島さんに今度会ったら聞いてみよう」
「呼びましたか、お兄さん」
すぐ目の前の電柱の陰から、君島さんがひょっこりと現れた。
「こんばんは、お兄さん」
「び、びっくりした。どこから出てきたんだ」
「えへへ。私、柱や壁の隙間からなら、いつでもどこでも出現できるんです」
「え?」
驚いた。というか、意味がわからない。
「というのは冗談で、お兄さんが駅から家に帰るならこの道を通るだろうと、電柱の陰で待機してたんですよ」
「ええ!?」
もっと驚いた。もう秋も深まって、この時間ともなるとなかなかに肌寒いのだが、どれくらい待っていたのだろう。
「待っていた甲斐がありました。私に聞きたいことがあるとか」
「あ、ありがとう。今日学校で、巫女服を着た子と、修道服を着た子に会ったんだ」
祀部さんとクリスのことを話すと、君島さんは大きく頷いた。
「まさしく。私が以前話した、真希ちゃんの魂を見つけられるかもしれない方々です」
「やっぱりそうか。あの二人以外には居ない?」
「他にも似たような家柄の人はいますけど、あの二人がずば抜けてますね。このオカルティスト、君島鏡花が認めます」
「君島さん、オカルト好きだったのか」
「えへへ。人並みくらいには。初日からあの二人と交流を深めるとは、お兄さんはなかなか引きが強いですね」
「まあ、祀部さんとは同じクラスだったからね」
「どうです? 学校には慣れましたか?」
「一日目から慣れるも何も……とりあえず食堂が混むのはわかった」
「そういえば今日は混むメニューの日でした。お兄さん、ますます引きがお強い」
人気のメニュー、購買の利用法、どの先生が怖いか、どんな部活があるか、君島さんは学校のことを教えてくれた。
「あ、ごめんなさいお兄さん。私ばっかり話して」
「いや、面白いしためになるから、もっと聞かせてくれると嬉しい」
「そう言われたら張り切らないわけにはいきません。あちらの公園にちょっと寄って行きましょう」
帰り道の途中にある公園を、君島さんが指さす。
「待ってよお兄ちゃん! 置いてかないでよおお!」
「うるせえ! ついて来んな!」
その公園の中から聞こえてくる声。
坊主頭の少年のシャツにしがみついて、おかっぱ髪の女の子が泣き叫んでいた。
「私もお兄ちゃんと一緒に遊びたいよおお!」
「お前はのろまだからダメだ! 家に帰れ!」
「嫌だよお! お兄ちゃんと遊んでく!」
「あー、うるさい!!」
坊主頭の少年が、女の子を突き飛ばした。
地面に尻もちをつき、女の子は一層大きな声で泣き叫ぶ。
気付けば子供たちの方に走り出していた。
「こら坊主! なんてことをするんだ! 妹が可愛くないのか!!」
「な、なんだよお前。関係ねーだろ」
「関係ある! 妹を泣かす兄を許すわけにはいかん! 兄はどこまでも妹を可愛がらねばならんのだ!!」
パチンと坊主頭を平手で叩いてやった。
「妹の痛みを思い知れ」
「うわわ。お兄さん、色々ヤバいっすよ」
君島さんが明らかにひいているが、止まらなかった。
40 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/13(火) 21:14:41.64 ID:b31cwJPco
・君島鏡花1-2
「坊主、兄妹だっていつまでも一緒じゃないんだ。当り前のように思っていても、突然失われる日が来る。その時に後悔しても遅いんだぞ」
「お兄さんの気持ちはわかります。でも落ちついてください。こんなご時世ですし、一歩間違えれば声かけ事案ですよ」
「意味わかんねーよ! なんなんだよお前ら! 馬鹿野郎! 交通事故に遭え!」
暴言を残して駆け出す少年。
「こら! 妹を置いていくなと言ってるだろ!」
追いかけようとする僕を押し留めて、君島さんが走った。
君島さんはあっさりと追いつき、少年の腕を掴んだ。
「はい、みんな。あの鳥を見て」
言って、君島さんが上空を指差す。その指の動きにつられて、僕も少年も女の子も、空を見上げた。
日が沈んで紫に染まる空に、カラスが一羽飛んでいた。
カラスは大きく翼を羽ばたかせたかと思うと、突然失速して、そのまま地面に落ちてしまった。
「落ちた……」
「死んじゃったんだよ。お姉ちゃんが呪いをかけて殺したの。お姉ちゃんは魔女なんだ」
呟く少年の腕を掴んだまま、君島さんが優しく語りかけた。
「あなたにも呪いをかけたからね。妹ちゃんが悲しい時に離れると、死んじゃう呪い。あのカラスのように、何もわからないまま」
「な、何言ってるんだよ、お前……」
「ほら、妹ちゃん、まだ泣いてるよ?」
少年は慌てて女の子に駆け寄って声をかける。
そのまま二人は手を繋いで帰っていった。
「ふう。丸く収まりましたね」
「君島さん、今のは……? 呪いって……」
「あれはトリックです。みんなが空を見ている隙に、護身用のエアガンを取り出して撃ち抜いて、またすぐにしまったんですよ」
君島さんが鞄をパンパンと叩いた。
「ああでもしないと、あの男の子は妹ちゃんを大事にしません。それに……ああでもしないと、お兄さんはまたあの子を叩いて叱ったことでしょう。今度こそ本当に声かけ事案です」
「否定できない。止めてくれてありがとう」
「気にしないで。お兄ちゃんが警察に捕まったら、私悲しいもん」
「え?」
一瞬真希に話しかけられたのかと思った。
今聞こえてきた声は、それくらい真希の声に似ていた。
しかし改めて見ても、目の前に立っているのは君島さんだった。
「どうしたの、お兄ちゃん」
「真……希……?」
「えへへ。似てる?」
一つ一つの仕草、笑い方、全部真希にそっくりだった。
「お兄ちゃんが転校してくるって言うから、練習したんだ」
「どうしてそんな……」
「お兄ちゃんがずっと悲しんでいるのは嫌だったから。これからは私を妹だと思って、心を癒してね」
「気持ちは嬉しいけど、さすがにそれは無理だろう」
「どうして? こんなに似ているのに?」
「だって、君島さんは君島さんで、真希じゃないから……」
「確かに私は真希ちゃんじゃない。真希ちゃんの代わりにしかなれないよ。それでも、お兄ちゃんの傍にいて、お兄ちゃんを元気づけることはできると思うんだ」
真希と同じ声、同じ表情で、君島さんは話した。
「真希ちゃんを気にするあまり、さっきみたいに我を忘れて警察に捕まることになったら、真希ちゃんは絶対に悲しむよ。真希ちゃんを悲しませないためだと思って」
「いくら真希の親友とはいえ、そこまで迷惑をかけるわけにはいかないよ」
「迷惑なんかじゃないよ。私、ずっとお兄ちゃんが欲しかったんだもん」
君島さんは笑顔で抱きついてきた。
「これからは鏡花って呼んでね、お兄ちゃん」
「……ありがとう、鏡花」
41 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/13(火) 21:20:38.43 ID:b31cwJPco
君島鏡花の紹介です
これまでの二人の2倍の量になってしまいました
削るか、孝子とクリスの分量を増やすかは後で考えるとして、ひとまず投下します
紹介が終わったので、クリスでの一本道シナリオを考えていきます

>>38
ありがとうございます
42 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/15(木) 00:01:09.58 ID:Q5++Puwoo
お疲れ様です
ちょっと気になったんですが、エアガンのくだりで主人公が何も突っ込まないのはいいんですか?
嘘でも本当でも普通ならドン引きするかと思うんですが…
慌てて突っ込む主人公に「なーんて、冗談ですよ。偶然です」みたいなフォローでうやむやに
しつつ「そんな事より、あのままじゃお兄さんはまた〜」と強引に会話を変えてしまったりした方が
いいかなーと思いました
43 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/15(木) 21:33:54.93 ID:90czHodao
>>42
お疲れ様です
確かに普通ならドン引きの行動でした
ご提案いただいた流れで修正することにします
44 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/15(木) 23:02:04.79 ID:90czHodao
ゲームの様式についてご相談です
現在プロットを作っていますが、長い物語を書くのが無理だと判断した場合
キミキスとかみたいにちょっとゲームっぽい要素を入れていこうと考えています
これはこれで大変でしょうが、文章量をごまかせるという…
45 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/18(日) 17:22:10.59 ID:6dMXisaqo
クリス表情差分出来ました
http://dl6.getuploader.com/g/miko_sister_occult/3/sistk.jpg
怒りがもっと鬼の形相でもよかったかも?

>>44
キミキスやった事ないけどマッチング会話ってやつですか?>ゲームっぽい要素
自分はプログラムとか無知なので1氏が楽な方でいいと思うですよ
でも会話パターンが多くなる分、作業内容は増すのでは?
46 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/18(日) 21:28:25.50 ID:Ajb3aMSYo
>>45
お疲れ様です
表情差分ありがとうございます
表情の変化を見るとやたらかわいい…
きちんと中身を伴えるよう、お話作り等がんばります

怒りのこの表情、とても汎用性高くてよいと思います
ただやはり、憤怒と笑顔(主人公の前でだけ見せる満面の笑み的な)を使う可能性も高そうなので
できたらお願いしたいなぁと…

ゲームっぽい要素はまさにそれ、マッチング会話です
プログラム的には特に難しいものではなく、深く考えずに書き散らした短文を最後に辻褄合わせで繋いで一つの話としてまとめることが可能なので
行き当たりばったりな自分にはやや楽に感じる部分があったりします
この機会に、最初から考えて話を作る技術を身につけるのもありなのですが

あと、遅くなりましたが、掲示板が停止した時などに備えての連絡用メールアドレスになります↓
nostalgicwriter@outlook.jp

サンプル送付や物語の内容に関するご相談にも使用することになるかも知れませぬ
よろしくです
47 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/18(日) 21:29:56.07 ID:Ajb3aMSYo
というわけで
一度上記メールアドレスにご連絡いただけると幸いです
48 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/18(日) 22:21:23.76 ID:6dMXisaqo
メール送りましたー
タイトルにトリップ入れたら迷惑メール扱いされたでござるの巻

憤怒と笑顔了解です
今日うpしたのも日をおくと気になる部分がでてくると思うので
後々修正版としてまとめるつもりです
49 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/18(日) 23:12:44.23 ID:Ajb3aMSYo
>>48
ありがとです
メール受信できていました
一応こちらからのメールも受信できるか確認してみてください〜

さて…時代はシスターに何を求めているのか
50 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/19(月) 00:09:04.10 ID:Y8L+ux6wo
お手数おかけしてすみません
ともあれきりきりシナリオ書いていきます
51 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/25(日) 16:32:52.61 ID:x4+3dmnFo
クリス表情追加です
http://dl6.getuploader.com/g/miko_sister_occult/4/sistk2.jpg

ちょっとどっちもう〜ん…?な出来なのでとりあえず(仮)でorz
52 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/25(日) 16:36:14.82 ID:x4+3dmnFo
今後の予定
とりあえずクリスのイベント絵の指定がくるまでは適当に他キャラの
デザインでもしますかね…
背景とかシステム周りはどうしましょう?
53 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/25(日) 23:09:31.68 ID:gDNRmCeBo
お疲れ様です
ありがとうございます
憤怒は若干違和感を感じた次第ですが(なぜだろう…)、笑顔は色んな感情を解釈できてかなり好きです
イベント絵の指定はもう少し待っていただけますと幸いです
待機状態になってしまって申し訳ないのですが、仰るとおり、他キャラのデザインを今はお願いできたらと…
関連して、18禁絵の可否はどんな感じでしょうか(好み、作業量等)
クリスや孝子については、彼女たちの禁忌を乗り越えるということで、エッチぃ展開も考えていたりします

背景は写真素材の加工を今のところ考えています
描くことが可能ならば、必要素材の設計図を綿密に組んで臨んでみたいとは思いますが
作業量や指定方法等ご教示いただくことになると思われます
システムグラフィックは現在素材捜索中です
文字レイヤーのみやWEB素材のボタン画像での組み立ては十分可能と考えていますが
こちらももし作成するとしたら、作業量や指定方法はどんな風になるでしょう
ちょっと質問ばかりになって申し訳ないのですが…

今日明日と休みなので(今日はそろそろ終わってしまいますが)
明日の夜までにはまた少しでも進捗を示したいと思います
よろしくお願いします
54 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/26(月) 01:01:15.81 ID:Uqx9QCeQo
・デフォルトがたれ目気味なのに吊り上げすぎた
・瞳孔を猫目にした結果瞳の全体的な色合いが他と変わりすぎた
時間を置いて見たけどこの2点なのかなぁ? 自分ではいまいちわからーん
絵描いてる方いたら助言プリーズ

>>53
18禁絵は抵抗は全く無いですが、細かい構図やカメラ位置の支持があれば
棒人間でいいので簡単に絵でこんな感じって描いてくれると有難いです

背景とシステムはでは仮素材で組んで暇になったら描いて差し替えますか
作業量としては自分はイベント絵も背景も時間と集中力があっても一枚に一日は
かかってしまうので、目安としては1〜2週間に一枚くらいで見といて頂ければ
55 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/05/26(月) 02:24:00.18 ID:Uqx9QCeQo
指示
56 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/26(月) 20:14:18.17 ID:30WqruHpo
話を書く上でのクリスの設定です

・元となる設定
キリスト教では、世界の終わりに救い主が再臨し、あらゆる死者をよみがえらせて裁きを行い、永遠の生命を与えられる者と地獄に墜ちる者とに分けるという信仰がある。
クリスは救い主が行った奇跡を現代において実現しており、クリスの育ての親や周辺の教会関係者は、救い主の再臨だと信じている。
その認識通りクリスは最後の審判を執行する力を持っているが、教会の聖書解釈のままに最後の審判を行うわけではなく、彼女が人間に絶望した時に周囲の人間を死滅させるよう人格と能力が作られている(本人にこれらの自覚は無い)。
クリスは生来の正義感から、「人に罪はない、悪魔にこそ罪がある」と、どこまでも人を信じて救っていこうとする。
そんな彼女に感謝する人々がいる一方で、悪意を持って利用しようとする人々、預言者を騙る者として罰しようとする人々がおり、クリスは様々な思惑に翻弄されることとなる。
たくさんの裏切りに遭いながら、なおも人を救おうとするクリスを、主人公は支えていくことになる。

・能力
クリスは人間の負の感情を表出させ、物理的に叩きのめすことで、その人の抱えていた心の問題を解決することができる。
表出させた負の感情は、それを抱えていた人物や周囲の動物を暴力的行動に突き動かすため、それらと戦うことになる。
傍からすると、クリスの体罰的行為によって人々の言動が改善されたようにも見える(最初は超常の力と気付かない)。
その他、傷や病を癒す等、奇跡と呼ばれる現象を起こすことができる。

・出自等
クリスは町にある教会に付設された孤児院で育てられた。
育ての親である神父は、幼い頃からクリスの悪魔祓いの能力に気がついており、エクソシストとするために様々な訓練を積ませてきた。
訓練の中には相当に過酷なものもあり、クリスは他人を幸福にすることに喜びを感じることはできても、自身の人生の出来事で喜びを感じたことが未だかつてない。
57 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/26(月) 20:16:25.70 ID:30WqruHpo
クリスのストーリー

・起
真希の魂がどこにあるかはわからないが、真希を自殺に追い込んだ悪魔にはいつか遭遇するかもしれないと聞いて、主人公はクリスの悪魔祓いを手伝うことになる。
1.自殺をしようとしていた生徒の悪魔祓い。能力と世界設定の紹介
2.クリスの育ての親との対面。クリスの出自と私生活の紹介、感情面の問題の提示(自身を幸福にするという発想が無い)
3.裏切りとの遭遇(クリスは悪意は人に宿るものではないとしているが、現実はそうではないため裏切りに遭う)。クリスの善性とそれに対する主人公の感情の提示
4.「自分を救うために」とお願いしてクリスを外出に誘う主人公。主人公と出掛けたことに喜びを感じるクリス(この時点では主人公を救ったためか、自分自身の純粋な喜びなのかわからない)

起承転結の起までですが、これで少し書き進んでみます。
58 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/05/26(月) 20:23:04.04 ID:30WqruHpo
>>54
ありがとうございます
背景とシステムについては、まずは仮素材でということで

作業量と指定方法について、了解しました
イベント絵まできちんと見通せればいいのですが、まだちょっとストーリーが曖昧でいるので…
具体的な指定はまたしばらくお待ちください
よろしくお願いします
59 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/01(日) 12:58:39.39 ID:OO/qScdXo
bgm:日常
bgimg:教室昼
fgimg:孝子普通
教室で話を聞いたところ、やはりクリスは有名人だった。
孝子「望美さんですか? そうですね……知らない人はいないんじゃないでしょうか」
fgimg:無し
女子生徒「目立つもんね。金髪に修道服、それにあの容姿。坂上君も来て早々見惚れちゃった?」
良雄「いや、昨日望美さんが自殺しようとする生徒を止めるのを見たんだ。悪魔を祓うとか言ってた」
女子生徒「うんうん、いつも熱心にやってるよね。あれこそ望美さんの真髄よ」
良雄「実際悪魔を祓われた人っているの?」
女子生徒「結構いるよ。私はさすがに怪しいと思ってるけど」
男子生徒「いや、望美さんは本物だよ。彼女のおかげで僕は救われたんだ」
女子生徒「まあ、あんたが望美さんにお仕置きされて以来、勉強熱心になったのはそうなんだろうけどさ」
男子生徒「お仕置きされたんじゃない。彼女は僕の中の悪魔を滅ぼしてくれたんだ」
女子生徒「じゃああんた、もう望美さんが殴りかかってこないとして、今と同じように勉強する気になるの?」
男子生徒「それは……もちろん」
女子生徒「ほら、ちょっと楽をしたいと思ったでしょ。結局あんたは望美さんを怖がってるだけなのよ」
男子生徒「違う! 僕の中に怠惰の悪魔は残っていない! 望美さんがいてもいなくても、僕の行動は変わらない!」
女子生徒「望美さんはあんたの性根を叩き直しただけで、悪魔なんて関係ないわよ! 馬鹿じゃないの!?」
目の前で喧々諤々の議論が始まってしまった。
しかしクリス、殴りかかってくるとは穏やかではない。
良雄「この人、望美さんに殴られたの?」
fgimg:孝子普通
孝子「ええと、まあ……教育的指導といいますか」
良雄「悪魔祓いで、お仕置きめいたことをされるわけか」
孝子「はい。望美さんは間違いなく、善意からしていることだとは思います」
良雄「それはそうなんだろうな」
ほんの少し接しただけだが、悪意で人を殴るような子には思えなかった。
良雄「でも、そういうお仕置きは学校からしたら問題になるんじゃないか?」
孝子「確かに、望美さんのことを問題視する方々もいるようです。でも同時に、望美さんに感謝してやまない方々もいます」
祀部さんは、なおも熱く語り続ける男子生徒を見た。
男子生徒「望美さんの悪魔祓いは本物だ! そうじゃなければ僕は変わっていない!」
女子生徒「悪魔のせいにするな! 自分の性格に責任を持ちなさい!」
男子生徒「いずれにせよ、彼女のおかげで僕は変わったんだ!」
女子生徒「それはそうよね。何の得も無いのに他人を殴るなんて、あの人じゃないとできないかも」
クリスは本当に悪魔が見えているのか、真希の魂の居場所を突き止めることができるのか。
噂だけだとわからないけど、相談して悪いことは無さそうだ。
60 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/01(日) 12:59:24.20 ID:OO/qScdXo
bgimg:中庭夕
fgimg:クリス普通
クリス「あら、また会ったわね」
良雄「ちょっと相談があるんだけど、いいかな」
クリス「ええ。少しなら」
良雄「僕は昨日この高校に編入してきたんだけど、目的があってのことなんだ」
クリス「私に相談するということは、その目的は悪魔が関係しているのかしら」
良雄「そうかもしれない。僕の妹は、昨日君が女子生徒の飛び降りを防いだあの場所で、飛び降り自殺を図った」
クリス「良雄、あなた、峰岸真希の……お兄さん?」
良雄「やっぱり知っているんだな。色々調べたいから名字を変えてるけど、そうなんだ」
この学校に編入してきた経緯を話す。
真希はまだ目を覚ましていないということ。
真希の魂を見つけられるなら見つけたいということ。
良雄「どうだろう。クリスは真希の魂がどこにいるか、わかるのかな」
クリス「結論から言うと、その力は無いわ。私にできるのは、悪魔を祓うことだけ」
良雄「そうか……」
クリス「ごめんなさい。でも協力はできると思う。妹さんがああなってしまったのは、悪魔に突き動かされた結果だから」
クリス「悪魔祓いを続けていれば、いつか妹さんに憑いていた悪魔に出会う日がくるはずよ」
クリス「その悪魔に妹さんの魂は囚われているのかもしれない。そうでなくても、何か手掛かりを得られるかもしれない」
良雄「なるほど。真希に憑いていた悪魔は、まだこの学校の中にいるのかな」
クリス「いるわ。奴はずっといるのよ。表沙汰にならないだけで、この学校では毎年女子生徒が飛び降り自殺を図っているんだから」
良雄「そうだったのか……」
クリス「今から昨日の子の悪魔を祓いに行くのだけど、一緒に来る?」
クリス「ひょっとしたら妹さんを追い込んだ悪魔かもしれない」
良雄「迷惑じゃないなら、一緒に行かせてもらおうかな」
クリス「では行きましょう。場所は生徒指導室よ」
クリスについて歩きだす。
いきなり悪魔祓いを見ることができるらしい。
良雄「何か注意点とかあるのかな?」
クリス「自分の身を守れれば大丈夫よ。私も気をつけるけど、悪魔があなたに襲いかかった時に防ぎきれないかもしれない」
良雄「よし、わかった」
fgimg:クリス悲しみ
クリス「……ごめんなさい」
良雄「いや、謝ることなんてないよ。突然相談したのは僕なんだし」
良雄「これで体は丈夫だから心配しないでくれ」
クリス「いえ。あなたの妹さんを救えなくて……ごめんなさい」
絞り出すようなクリスの声。
辛く、悲しそうな声だった。
61 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/01(日) 13:13:23.63 ID:OO/qScdXo
タグ打ちしやすい形式で書きました
情景や表情をイラストに頼ることができるから、ほぼ台詞ばかりになるすね

台詞枠とコンフィグ画面のサンプルです
これだとちょっと寂しい感じかも
http://ux.getuploader.com/miko_sister_occult/download/5/sample1.png
http://ux.getuploader.com/miko_sister_occult/download/6/sample2.png
62 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/01(日) 13:17:09.83 ID:OO/qScdXo
悪魔祓いのイベント書いていきます
どうすれば印象に残るだろうと考えつつ
63 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/06/01(日) 20:09:16.69 ID:TvzHvcDfo
孝子さん案
http://dl1.getuploader.com/g/miko_sister_occult/7/mikor.jpg
クリスに力を注ぎ過ぎたのか、これだ! ってのが出てきませんorz
一応左上かなぁと思ったけどちょっと地味なので何かアクセでもつけるか…

>1氏
シナリオ&サンプル画像乙です
初っ端からシリアスですな
結構鬱々な展開になるのかな?
ハッピーエンドなら鬱展開も大好物なのでこの先期待です

システム周りは色合いやモチーフのイメージがあれば作りやすいですね
(近未来的なシナリオならシルバーのフレームだったり恋○無双は中華系とか)
このゲームだと…なんだろう? 霊?ww
64 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/01(日) 22:08:49.77 ID:OO/qScdXo
>>63
孝子さん案ありがとうございます
私も左上が好みかなぁ…
ほわっと日本的で、この絵だけでどこか安心感がある不思議

シナリオについては、高確率で鬱展開になると思われます
これでもかという暗い世界を乗り越えて幸せになるクリスと主人公を書きたい!

モチーフのイメージですか…
霊、神秘、人の心…難しいですねww
クリス単体ならカトリック風とかになるんだろうけど、神道と邪教も含まれるわけだし
ちょっと考え中…
65 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/08(日) 01:25:08.94 ID:xoMnrq+oo
bgm:神秘
bgimg:教室夕
fgimg:クリス普通
生徒指導室と札の掛けられたその部屋は、全ての窓に鉄格子がはめられていた。
夕影の濃い教室に、昨日の女子生徒が一人佇んでいる。
クリス「おまたせ、瑞希」
瑞希「クリス……私……」
クリス「大丈夫。気を楽にして」
クリスは瑞希と呼ばれた女子生徒に近付くと、修道服の裾からガラスの小瓶を取り出した。
瑞希「なに……?」
クリス「聖水よ。これを身に受けてくれれば、あなたに憑いている悪魔と対峙できるの」
瑞希「ごめんなさい。迷惑ばかりかけて」
クリス「あなたは何も悪くない。悪いのは悪魔よ」
微笑みながら、クリスは聖水を瑞希にふりかける。
しばらくの間、静寂が教室の中を支配した。
瑞希「邪魔を……するなっ!」
fgimg:クリス怒り
瑞希の叫び声と同時に、クリスが飛び退いた。
はらりと金色の髪が、夕陽に染まった床に舞い落ちる。
瑞希はその手にナイフを握っていた。
瑞希「私はこの娘の望みを叶えてやろうとしている! 邪魔をするな!」
野太い声で瑞希が叫ぶ。
その声は、つい先ほどまでの少女の声とは明らかに違っていた。
クリス「ふざけないで。死に至ることで叶う望みなんてないわ」
瑞希「苦しみから逃れたいという望み……[ピーーー]ば叶うだろう」
クリス「ならばその苦しみを祓えばいい。それが真の救いよ」
瑞希「人は一生で幾度も困難にぶつかり、そのたびに苦しむことになる。傷付き苦しみ続けることに耐えられなくなったのだよ、この娘は」
瑞希「貴様もこの娘の一生涯に渡って苦しみを祓ってやれるわけではあるまい」
クリス「祓い続けるわ。いつか瑞希が自分で乗り越えられるようになるまで、悲しみも苦しみも祓い続けてみせる」
瑞希「綺麗事を言うな!!」
瑞希がナイフを繰り出す。
鈍い銀色の光が一閃二閃三閃、修道服の端を切り裂いたが、どうやらクリスは全てかわしたようだった。
良雄「クリス、ナイフだ」
瑞希と距離を置く形で、傍らまで後退したクリスに声をかける。
クリス「ええ。たまにこういうこともあるわ」
良雄「どう考えても危ないよ。一度この部屋に閉じ込めて、正気に戻った頃に身ぐるみ剥いでから悪魔祓いをした方がいいんじゃないかな」
背後のドアを指差して提案するが、クリスは首を横に振った。
クリス「こうなっては難しいわね。あのナイフを自殺に使われたらお終いだもの」
良雄「何か手伝えることは無いか? どうすれば悪魔は祓えるんだ?」
クリス「悪魔が表に出ている今、瑞希を失神させれば悪魔は消えるわ」
クリス「悪魔を納得させて自ら出て行ってもらう方法もあるけれど、私はそういうのが苦手だから……もっぱら肉弾戦頼みなの」
ガンと金属音が鳴る。
見ると、瑞希が蹴りあげた鉄格子が歪んでいた。
瑞希「相談は終わったか?」
良雄「終わった。お前に一つ聞きたいことがある」
fgimg:クリス驚き
クリス「良雄……?」
66 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/08(日) 01:26:52.75 ID:xoMnrq+oo
良雄「お前は死に方にこだわりがあるか? 飛び降りに美学を感じている悪魔なのか?」
瑞希「なぜそんなことを聞く」
良雄「僕の妹はこの学校で飛び降り自殺を図った。もしお前が飛び降り自殺を好む悪魔だとしたら、放っておけない」
瑞希「特にこだわりなどない。貴様の妹のことも知らん」
瑞希「私が知っているのはこの娘の絶望だけだ!」
fgimg:クリス怒り
瑞希が笑いながら、ナイフを構えて駆けてきた。
瑞希「聖女よ、かわしたければかわせ! 後ろの男をめった刺しにしてやる!」
良雄「しまった……! クリス、僕もかわすから……」
クリス「大丈夫! 動かないで!」
あっという間に瑞希とクリスの距離が縮まる。
瑞希がナイフを突き出す動きに合わせてクリスが体を沈みこませ――
クリスの肩にナイフが突き刺さると同時に、クリスは瑞希の首筋に手刀を叩きこんでいた。
瑞希「あ……」
ナイフから手を離し、床に崩れ落ちる瑞希をクリスが抱き止める。
瑞希の目の端から涙が一筋流れた。
瑞希「私、何てことを……。このナイフ、クリスに使うつもりなんて無かったのに」
瑞希「もう人として終わりね。友達を傷つけてしまうなんて」
fgimg:クリス普通
クリス「瑞希、あなたはまだ終わりじゃない。人間はいつも始まりなの」
クリス「これが終わりだと決めてくれるのは、運命だけよ」
クリス「もしよかったら、そのナイフを誰に使う予定だったのか、教えてもらえないかしら」
瑞希「……君島さん。一年生の」
良雄「!?」
瑞希「突然部活にやってきて、私の悪口を広めて、みんなが私じゃなくて君島さんを試合に出そうと言いだして……」
瑞希「ずっとずっと頑張ってきたのに、全部無駄になっちゃった」
瑞希「私、どうしても許せなくて……」
クリス「一年生の君島さんが、あなたの苦しみだったのね」
涙を流し続ける瑞希をひとしきり慰めて、送り出す。
生徒指導室には僕とクリスの二人だけとなった。
クリス「さて。怪我の応急処置をしたいから、良雄も外に出ていてもらっていいかしら」
良雄「あ……その怪我、ごめん。僕のせいで」
クリス「いえいえ、本当に大した怪我じゃないのよ。あなたのせいでもない。直線的な動きの方が受けやすいから、ああやって向かってくるように誘導したの」
fgimg:クリス悲しみ
クリス「むしろ私の方こそ、危険な目に遭わせてごめんなさい」
良雄「そ、そうだったんだ。でもまあ、応急処置で何か手伝えることがあるなら手伝いたいなぁと」
fgimg:クリス呆れ
クリス「こらこら。修道服を脱がないと治療できないんだから。見えてしまうでしょう、色々と」
良雄「あ、ご、ごめん!」
bgimg:black(余裕があれば廊下)
fgimg:無し
慌てて教室の外に出る。
そのまま走って、瑞希の後を追うことにした。
どうしても確認したいことがあった。
67 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/08(日) 01:42:47.43 ID:xoMnrq+oo
今のところモブキャラは立ち絵無しの予定です
素材の量が膨らまないようにと考えると、自然とヒロイン同士の絡みが増える気がします

続きはまた日曜中に投下できたらと
68 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/06/08(日) 22:18:23.52 ID:h5Zb9hH5o
乙カレー
確かに作業量は増えるけどここまで主人公達と会話があるなら立ち絵欲しいですね
画面が延々クリスのみというのも寂しいですし
ヒロインズの次くらいの優先順位で一応作業候補には入れときますわ

孝子さん立ち
http://dl1.getuploader.com/g/miko_sister_occult/8/mikot.jpg
ちょっとロリってしまったかも
69 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/08(日) 23:12:51.54 ID:xoMnrq+oo
bgm:静かな日常
bgimg:中庭夕
fgimg:無し
良雄「待ってくれ!」
fgimg:瑞希普通
瑞希「あんたは……クリスの助手さん?」
良雄「ああ。君に聞きたいことがあるんだ」
瑞希「さっき言ってた、あんたの妹のこと?」
良雄「いや、違う。単刀直入に、君は本当に悪魔に憑かれていたのか?」
瑞希「……きっとそうなんだと思うわ。そうでなければ、友達を刺すなんてできないわよ」
良雄「クリスは君を気絶させれば悪魔は祓えると言っていたけど、どうだろう。もう死にたい気持ちは無くなったのかな」
瑞希「ええ。泣きに泣いたおかげで、スッキリしているわね。あなたにも迷惑をかけてしまって、本当にごめんなさい」
良雄「いいんだ。全部悪魔の仕業だった、悪魔が祓われた今は何も問題無いと君が言ってくれるなら、許すことができる」
良雄「許せないのは、君島さんへの私怨を晴らすためにクリスを利用しようとして、自殺をほのめかしていた場合だ」
fgimg:瑞希驚き
瑞希「!?」
良雄「君に憑いた悪魔は、死に方にこだわりはないと言っていた。不思議に思ったんだ」
良雄「クリスの言うように、どうしてあのナイフで自分を刺さないのか。そもそもどうして、クリスの前で死のうとするのか」
良雄「君の望みが死ではなく、自分の手を汚さずに君島さんをどうにかすることだったなら、納得できる話だ」
瑞希「それは……」
良雄「でも、悪魔に憑かれていたなら、めちゃくちゃな行動になっても仕方ないとは思う」
良雄「もう一度聞くけど、悪魔に憑かれていたからあんなことをしてしまったけれど、今は大丈夫なんだよね?」
fgimg:瑞希普通
瑞希「ええ、大丈夫」
良雄「クリスは君のさっきの言葉を聞いて、君島さんをどうにかしないといけないなんて考えてしまっているかもしれない」
良雄「もう大丈夫だから何もしないでほしいって、後で君から伝えてくれ」
瑞希「約束するわ」
良雄「聞きたいことも言いたいこともこれで全部だ。ありがとう」
瑞希は深く礼をすると、それ以上は何も言わず去って行った。
良雄「……今日のところは、悪魔に憑かれていたんだと信じておこう」
70 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/08(日) 23:50:35.39 ID:xoMnrq+oo
>>68
乙カレー
孝子さん立ち絵ありがとです
ちょいロリいいですね
神様に捧げられそうな雰囲気を醸し出していて、色々想像できそうです

では申し訳ないのですが、瑞希も一応の作業候補ということでお願いします
序盤のこの役割だけは、他のヒロインには負わせにくい感じなので…
瑞希=お嬢様設定にしてヒロインズの仲間入りをさせて、素材をくまなく使うというのも考えたのですが、もっと書いてからまとめてみたいと思います
これからはできるだけヒロイン同士の絡みで話を作る予定
71 :名無し :2014/06/09(月) 23:43:21.15 ID:5PDb0+Fg0
age
72 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/10(火) 19:34:43.72 ID:zdiQt3pso
ageありがとうございます
それだけで嬉しい
73 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/10(火) 23:26:00.13 ID:zdiQt3pso
fgimg:クリス普通
クリス「お気遣いありがとう」
良雄「わあっ!」
木陰から突然クリスが現れた。
良雄「い、いつからそこに」
クリス「どうしてあのナイフで自分を刺さないのか、というあたりからね」
どうやら大切なところは全部聞かれていたらしい。
良雄「ごめん。クリスの言う悪魔の話を、全く信じていないというわけじゃないんだ」
良雄「ただ、あの子はどこか不自然で……」
クリス「私が騙されているんじゃないかと、心配してくれたのよね」
良雄「ああ。正直、助けを求めてくる人をみんな信じるのは危険だと思う」
クリス「そうね。ひょっとしたら騙されたのかもしれないと、後で気付くことはあるけれど……」
クリス「でも、人を騙してでも望みを叶えようとするのは、それも含めて悪魔に突き動かされてのことだから」
クリス「仕方がないと思っているわ。私は私にできることをするだけよ」
良雄「それじゃあ、君島さんについても?」
クリス「まずは調べてみて、瑞希を苦しめた悪魔が君島さんに憑いていたら、祓うつもりよ」
良雄「そうか……。ちょっと変わったところはあっても、悪い子じゃないと思うんだけどな」
fgimg:クリス驚き
クリス「良雄、君島さんを知っているの?」
良雄「妹の友達なんだ。この学校に編入したのも、彼女から話を聞いたのがきっかけだよ」
クリス「意外なところに縁があるものね」
fgimg:クリス普通
クリス「じゃあ早速、明日会ってみましょう」
良雄「今日の明日だと、休み無しじゃないか。クリス、毎日こんな風に過ごしてたら疲れるだろ」
クリス「どうかしら。疲れると思ったことはないわね」
やはり訓練を積んでいると違うのだろうか。
僕ならわりとすぐにどうでもよくなってしまいそうだ。
クリス「一本のロウソクでたくさんのロウソクに火をつけても、初めの一本の光は弱まらない……という言葉もあるから……」
fgimg:クリス笑顔
クリス「きっと私が正しいことをしている限り、気持ちが弱まることはないのでしょう」
クリスの透き通るような笑顔に、心の奥が温まるような気がした。
74 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/10(火) 23:26:48.32 ID:zdiQt3pso
毎日少しずつ書いていければ…いいなぁ
75 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/06/15(日) 19:11:47.06 ID:dIHWZdmEo
孝子さん表情差分です
http://dl6.getuploader.com/g/miko_sister_occult/9/mikotk.jpg

瑞希はお嬢様って事ですが外見の指定はありますかね?
引き出しの少ない自分が描くお嬢様って毎度毎度金髪ロンゲで
オーッホッホになってしまいますがww
76 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/16(月) 00:28:58.48 ID:6sfstIhHo
bgm:日常
bgima:体育館
fgimg:クリス普通
放課後、クリスと一緒に体育館を訪ねた。
最近君島さんは、瑞希の所属している女子バスケットボール部の練習に参加しているのだという。
女子バスケットボール部は人気のある部活で、試合に出るためには大変な競争を勝ち抜かないといけないらしい。
瑞希は努力に努力を重ねてレギュラーとして活躍していたということで、突如現れた君島さんにその座を奪われては、不安定になるのも頷ける話だった。
クリス「どの子が君島さんなの?」
良雄「うん。今練習している人たちの中には居ないみたいだけど……」
女子生徒A「延長戦五分、開始します!」
女子生徒B「気合い入れて!」
どうやらバスケットボールの練習試合をしているようだった。
鏡花「お兄ちゃん、どうしたの?」
fgimg1:鏡花普通
fgimg2:クリス驚き
声をかけられて振り返ると、君島さんが微笑んで立っていた。
鏡花「女子運動部の練習を覗くだけでも、最近じゃ事件になっちゃうよ」
鏡花「お兄ちゃんと一緒に居られなくなるのは本当に嫌だから、やめてくれると嬉しいな」
良雄「いや、違うんだ。君島さんが女子バスケットボール部の練習に参加していると聞いて、訪ねてみようと思ったんだ」
fgimg1:鏡花笑顔
鏡花「鏡花の体操服が見たかったの? 嬉しいな」
鏡花「お兄ちゃんになら、部活の練習なんてなくてもそのあたりの茂みで見せてあげたのに」
鏡花「恥ずかしがり屋なんだね、お兄ちゃんは。それとも、自然なシチュエーションにこだわるのかな」
鏡花「待ってて。すぐに着替えるから」
目の前で着替えようとする君島さんを慌てて押し留めた。
良雄「完全に体操服目当てにされてるけど、そうじゃない。ただ君島さんに話を聞きたかったんだよ」
fgimg1:鏡花普通
鏡花「私に? 何でも話すつもりだけど、一つ条件を出してもいい?」
良雄「ああ」
鏡花「前に約束した通り、私のことは鏡花と呼ぶこと。私はお兄ちゃんの妹なんだから」
鏡花「心の中でもね。それで本当に何でも話してあげる」
良雄「……鏡花に聞きたいことがあるんだけど、いいかな」
fgimg1:鏡花笑顔
鏡花「いいよ。お兄ちゃんが第三者の前で鏡花を妹と認めてくれたから、サービスタイムで今から三分間はどんなことにも正直に答えるね」
クリス「あ、あなたたち、どんな関係なの?」
クリス「良雄の妹さんは、今意識不明のまま病院にいるはずじゃ……」
fgimg1:鏡花普通
鏡花「鏡花も妹だよ。大好きなお兄ちゃんを悲しませないように、妹になったの」
良雄「真希の意識が戻らなくて落ち込んでいたところを、気の毒に思ってくれたみたいなんだ」
77 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/16(月) 00:29:30.52 ID:6sfstIhHo
fgimg2:クリス呆れ
クリス「そ、そう。いい話、なのかしらね」
良雄「うん、いい子なんだ。だから、瑞希の話していたことも、何かの誤解だと思う」
クリス「でも、せっかくのサービスタイムみたいだし、率直に聞いてみましょう」
fgimg2:クリス怒り
クリス「鏡花さん、あなたは瑞希の悪口を言うことで、女子バスケット部のレギュラーになったの?」
鏡花「違うよ、クリスさん」
鏡花「私は先輩に助っ人を頼まれて、女子バスケットボール部の試合に出ることになっただけ」
fgimg1:鏡花笑顔
鏡花「お兄ちゃんと私の今後の生活に比べたら、球技への興味なんて一億分の一以下だし、時間の無駄だと思ってるよ」
fgimg2:クリス驚き
クリス「先輩に頼まれて? あなたの意志ではないのね?」
鏡花「うん。先輩が言うには、私は『持っている』んだって」
クリス「才能があるのね。瑞希の誤解だったのかしら……」
fgimg1:瑞希悲しみ
瑞希「私もさっき先輩から聞いたわ……」
気付けば瑞希が僕らのすぐ背後に立っていた。
瑞希「先輩が君島さんの力を頼って助っ人にしたんだって。最後の大会だから、何としても勝ちたかったって」
fgimg2:クリス普通
クリス「瑞希、それならもう、納得できたの?」
瑞希「ううん。納得できない。私は絶対に認められないわ」
fgimg1:瑞希怒り
瑞希「対戦相手を試合に出られなくすることで勝つなんて、認めてたまるものですか!! そんなのスポーツじゃないわ!!」
bgm:静かな日常
fgimg2:クリス驚き
クリス「どういうこと?」
瑞希「その女、君島鏡花が出場する大会では、対戦相手が病気やけがで欠場する、試合途中で退場するのよ!」
瑞希「以前助っ人として出てもらった大会では、強豪校の中心選手がみんな居なくなったわ。結果、いいところまで勝ち進むことができた」
瑞希「確かに勝つことは大切……そのために努力しているんだもの」
瑞希「でも、対戦相手だって同じ思いで努力してきたはず。それを全て打ち砕く才能なんて、私は絶対に許せない!!」
fgimg2:クリス怒り
クリス「鏡花さん、あなたは対戦相手を陥れることで、試合に勝つようにしているの?」
fgimg1:鏡花呆れ
鏡花「うーん、私は特に何もした覚えはないんすけどね」
fgimg1:鏡花笑顔
鏡花「不思議とみんな居なくなっちゃうんだ。おかげで望みが叶うこともある。ただそれだけだよ」
笑顔で鏡花は言う。
ちょうど体育館の中から、延長戦の終わりを告げる笛の音が聞こえた。
78 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/16(月) 00:40:47.80 ID:6sfstIhHo
>>75
お疲れ様です
孝子さん表情差分ありがとうございます
ロリロリしくほわっとしていていいですね
孝子さんのお話も考えねばならないのですが…クリスの話で絡む中でまた形になるだろうという段階です

瑞希の外見については、縦ロールでオーッホッホな雰囲気でお願いします
私もお嬢様=金髪派なのですが、金髪だとクリスとかぶってしまうので、金髪に近い別の色?で髪の色についてはお願いできるでしょうか

立ち絵着々と進めていただいて、ありがたいです
今後もよろしくです
79 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/06/22(日) 20:14:21.79 ID:aRFE5axYo
今週はあまり時間とれんかったスマソ
鏡花イメージラフです
http://dl1.getuploader.com/g/miko_sister_occult/10/jar.jpg

今のところモブってるので追々デザイン変えるかもです
 サイドテールのままでいくかツインにするか考え中
 邪教推しでどくろ系のアクセとかつける?
 制服はブレザーかセーラーか…
80 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/22(日) 22:42:54.26 ID:iLTK+RlOo
>>79
お疲れ様です
鏡花ラフありがとです
こちらも今週全然書いてない、申し訳ない状態です
週末を無為に過ごしてしまった…

制服はブレザーでお願いできたらと
どくろ系アクセいいすね
あからさまに怪しく目立つのと、「言われてみるとあの子のあれって邪教のシンボルだよね」っていうのと
二つあると後でありがたいかもです
81 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/06/29(日) 22:21:20.40 ID:rad2/Rjlo
瑞希ラフうp
http://dl6.getuploader.com/g/miko_sister_occult/11/mizr.jpg

なんだろうこのあふれ出る少女漫画でヒロインに嫌がらせするkzの取り巻き臭
好きです
82 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/29(日) 23:05:38.02 ID:NOL/cGIQo
良雄「もう一度確認するけど、鏡花はどうしても試合に出たいというわけじゃないんだな」
鏡花「うん。お世話になった先輩に頼まれたから、自分にできることをやろうとしているだけ」
良雄「じゃあ、やっぱり気が乗らないということで、この件を断ることはできるのか?」
鏡花「先輩の方から助っ人が不要になったと言ってくれるならいいけど、自分からは言えないよ」
良雄「瑞希……さん。先輩を説得して鏡花が試合に出るのをやめにすれば、もう思い詰めることはなくなるかな」
fgimg2:瑞希怒り
瑞希「瑞希様と呼びなさい」
fgimg2:瑞希普通
瑞希「先輩には何度も意見したわよ。ダメだったけど」
瑞希「私が納得できるとしたら、君島鏡花が相手チームに妨害工作を仕掛けていたわけではないと、証明できた時ね」
良雄「瑞希様、やっていないことを証明するというのは、とても難しいと思うんだ」
瑞希「そうね。まず無理でしょう。でもそれ以外は考えられない。だってどう考えてもおかしいもの」
fgimg2:瑞希怒り
瑞希「全部のチームよ? これまで負けてきた全部のチームが、君島鏡花が助っ人に入った途端にエースを欠くようになった」
瑞希「ただの偶然だなんて思えない!」
良雄「わかった。なら試合をしよう」
fgimg1:鏡花驚き
fgimg2:瑞希驚き
瑞希「何言ってるの?」
良雄「やっていないことの証明なんてできない。これは間違いない」
良雄「試合をして、鏡花のバスケット選手としての実力が瑞希様を上回っていたら、瑞希様も納得できるだろう」
瑞希「そ、それはそうだけど、ずっとバスケに打ち込んできた私の実力が君島さんに劣るなんてこと……」
良雄「わからないよ。先輩が瑞希様を気遣って、適当な理由を言っているだけという可能性もあるんだから」
fgimg2:瑞希怒り
瑞希「……結構ひどいことをさらりと言うのね、あんた」
瑞希「いいわ。わかったわよ。試合で負けたら、その時は正真正銘私の力不足と認める」
fgimg1:鏡花普通
鏡花「鏡花はお兄ちゃんが言うなら何でもいいよ」
良雄「そうだな……鏡花には一方的に付き合わせちゃうことになるし、鏡花が勝ったら何か一つご褒美をあげるということでどうだろう」
fgimg1:鏡花喜び
鏡花「いいの? 何でもいいの?」
良雄「ああ、一つだけなら」
鏡花「じゃあ、お兄ちゃんとキスしたい!!」
fgimg2:瑞希驚き
良雄「な、なんだと!?」
fgimg1:鏡花照れ
鏡花「あ、妹として、ね。鏡花、お兄ちゃんがいたことないから」
fgimg2:クリス怒り
クリス「鏡花さん。それは許されない。兄妹の関係を大いに間違っているわ」
fgimg1:鏡花普通
鏡花「えー、でも、お兄ちゃん何でもいいって言ったもん」
クリス「何でもいいというのは常識の範囲内の話で……」
良雄「いや、いいんだクリス。本当に鏡花の一番望むものなら、それが一番いい。そうじゃないと意味が無い」
クリス「良雄、あなたは……」
83 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/29(日) 23:06:04.54 ID:NOL/cGIQo
良雄「決まりだ。試合は今週末。スリーオンスリーでの勝負にしよう」
良雄「こちら、瑞希様チームは、瑞希様とクリスと僕がメンバーだ」
fgimg2:瑞希驚き
瑞希「え、ちょ、ちょっと……」
良雄「鏡花のチームは鏡花を含めて三人、誰か揃えてくれ」
fgimg1:鏡花普通
鏡花「誰でもいいの? それなら山田先輩と田中先輩に頼むことになると思うけど」
良雄「かまわない。ただし、今週末の放課後、メンバーが一人でも欠けていたら不戦敗になる。両チーム、必ず今言った三人で試合に臨むこと」
fgimg1:鏡花笑顔
鏡花「わかったよ、お兄ちゃん」
先輩「君島さん! 来てるなら練習練習! 時間が無いんだから!」
体育館の中から鋭い声が響いた。
良雄「ごめん。長く引き留めちゃって」
鏡花「大丈夫。試合、楽しみにしてるね」
fgimg1:なし
にっこり笑って、鏡花は体育館に駆けて行った。
fgimg2:瑞希怒り
瑞希「ちょっと! 勝手に色々決めないでよ! あれだと君島さんに有利じゃない!!」
瑞希「先輩二人が相手じゃ、あたし一人頑張っても勝てないわよ!」
良雄「確かに勝つのは難しくなったかもしれない。でも、鏡花に勝つ気持ちにさせるために、プレッシャーをかけてくれるような人を巻き込みたかったんだ」
瑞希「どういうことよ」
良雄「どんなことをしても、対戦相手を欠けさせるような手段を用いてでも、勝ちたいと思って欲しかった」
fgimg2:瑞希驚き
瑞希「それって……」
良雄「やっていないことの証明はできないけど、これで今週末まで、僕たち三人の身に何も起こらず無事にいられたら」
良雄「クリス、その時は鏡花を信じてあげてくれ」
fgimg1:クリス怒り
クリス「わかったわ」
クリス「もし何かあったら、その時は……」
良雄「ああ。僕も協力するよ」
84 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/06/29(日) 23:07:10.11 ID:NOL/cGIQo
>>81
ラフうpありがとうございます。
最初は悪印象から入る方がお嬢様は輝く
そう信じています
85 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/07/06(日) 23:43:09.56 ID:hTl/A9RVo
bgm:静かな日常
bgimg:公園夕
fgimg1:クリス普通
fgimg2:瑞希普通
瑞希「これなら……何とかなるかもしれない」
放課後、僕の家の帰路の途中にある公園で、早速三人でバスケットボールの練習をした。
市内で唯一ちゃんとしたバスケットボールのコートが整備されている公園であり、趣味や遊びで来ている人たちと試合をする機会に恵まれるかもしれないというのが、この公園を練習の場に選んだ理由だった。
残念ながら今日はそういった試合相手に出会うことはなかったが、瑞希の指導のもと練習を行い、瑞希はなかなかに満足した様子だった。
瑞希「クリス凄いわよ、あなた! 動きが人間離れしてる!」
クリス「ありがとう。褒めてくれているのよね」
瑞希「褒めてるわ! 私とクリスでインターハイを目指したいくらいよ!」
クリスはもともと身体能力に優れているだけあって、瑞希が基本的な動作を教えただけで素人目にわかるほどの上達を見せた。
ボールを持った後の俊敏さ、安定した体勢でならどこからでもシュートを外さない精緻さ。
fgimg2:瑞希怒り
瑞希「一方であんたはダメダメだけどね。反則をしないだけよしとするわ」
良雄「どうも……」
瑞希「当日は立ってるだけでいいから。変な真似をして敵にチャンスを与えるようなことはしないように注意してちょうだい」
瑞希の言葉は厳しいものだったが、実際僕は二人に比べて明らかに力が劣っていた。
良雄「わかった。瑞希様とクリスが全力で戦えるよう、僕なりに努力するよ」
fgimg2:瑞希笑顔
瑞希「よろしい」
クリス「日も落ちたし、今日はここまでにしましょう」
瑞希「そうね。無理して怪我をしたら元も子もないし、ここは万全を期していきましょう。なんだか試合が楽しみになってきたわ」
クリス「明日も明後日も、頑張りましょう」
瑞希「ええ!」
もう時間が遅いこともあり、あたりに人はいない。
瑞希様の明るい声に、クリスも僕も笑顔になっていた。
???「グルル……」
低い唸り声が宵闇の中から聞こえた。
次第にその声は近くなり、ついに地面を這うような影が現れる。
bgm:神秘
fgimg1:クリス怒り
fgimg2:瑞希怒り
黒い犬が三匹、口の端から涎を垂らしながら、こちらに向かって歩いてきていた。
86 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/07/06(日) 23:44:13.07 ID:hTl/A9RVo
良雄「クリス、目の血走った犬を三匹、追い払うことはできる?」
クリス「正直、無傷では難しいと思う」
良雄「僕たちが目的じゃないことを祈るしかないか……」
クリス「ええ。祈りましょう」
祈り虚しく、次の瞬間犬たちは一斉に僕らに向かって駆けてきた。
良雄「クリス! 走って助けを呼んできてくれ!!」
クリス「良雄たちも逃げないと……!」
良雄「僕たちの足じゃ逃げられない! クリスの足手まといになるだけだ!」
クリス「でも!」
良雄「大丈夫! 瑞希様に怪我はさせない!」
fgimg2:瑞希驚き
瑞希「きゃ……」
瑞希様の腕を掴んで引き寄せると、そのまま抱きかかえた。
瑞希「ちょ、ちょっと! 何してんのよ!」
良雄「これなら瑞希様は犬に噛まれないだろ」
瑞希「あんたが噛まれまくるじゃないの!!」
良雄「大丈夫! 瑞希様とクリスなら、十分試合になる! 僕はコートに座っての参加になるかもしれないけど、許してくれ!」
瑞希「私はそんなつもりで言ったんじゃないわ! 降ろして! 三人無事で試合に臨むのよ!」
良雄「これしか方法は無いってわかるだろ。我慢してくれ、瑞希様」
クリス「方法が無いのはその通りだけど、それでも三人無事を目指しましょう」
クリスは助けを呼びに走っていなかった。
襲い来る犬たちから庇うように僕らの前に立つクリスに、一匹目が飛び掛かった。
修道服の袖に噛みついた犬をクリスは手刀で叩き落としたが、その間に二匹目に足を噛まれたようだった。
クリス「くっ……!」
そして三匹目が、一直線に僕に向かってきていた。
僕はクリスのように、狂犬相手に戦う力は無い。
瑞希様を落とさぬよう、痛みに耐える覚悟を決めていた。
クリス「良雄っ!!」
fgimg2:瑞希悲しみ
瑞希「降ろして! こんなの嫌!」
黒い犬が飛び掛かってくる。
太腿に牙が食い込むかと思ったが、犬は何もせぬまま地面に落ち、足を折るように伏してしまった。
クリス「良雄! 無事!?」
良雄「あ、ああ。どうやら噛まれてはいないみたいだ」
二匹目を打ち据えて、クリスが足を引き摺りながらやってくる。
地面に伏した犬に手を当てて、眉をひそめた。
クリス「死んでいる……」
クリスの小さな呟き。
その声をかき消すように、カラスが一羽、すぐ傍の地面に落ちる音が鳴った。
87 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/07/07(月) 20:39:36.07 ID:cuDC71wEo
乙カレー
瑞希可愛くなってきたイイヨイイヨー
あと85のラストちょっと展開が急で数行抜けてるように感じました

システム面の質問ですが画面サイズは800x600でおk?
88 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/07/07(月) 23:23:56.19 ID:gxFVVapvo
乙カレーでやんす
画面サイズは800×600でお願いします

85については繋がりが自然になるよう加筆したいと思います
ありがとです
89 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/07/13(日) 22:22:03.12 ID:xcvMuuXKo
おっつー
鏡花立ちうpです
http://dl6.getuploader.com/g/miko_sister_occult/12/jat.jpg

左腕に邪教の何かをつけようかと思うんですが(本命の方)何がいいですかね

・逆十字のアクセを巻く
・タトゥーにして包帯で隠す
・リアルさが欠片もなくなるけど死鎌を持たせる
・ヒダリー
90 : ◆nVxvAO8B.vDP [sage]:2014/08/03(日) 21:56:58.06 ID:fbXlByXEo
1氏おる?
91 :1 ◆dIh5.xYwa. [sage]:2014/08/10(日) 18:55:48.11 ID:9F3PR7Blo
おる
なんだかあまり面白いシナリオじゃないようで
どうしましょう
92 :1 ◆dIh5.xYwa. :2014/08/10(日) 19:00:57.85 ID:9F3PR7Blo
謝るの忘れてた
ごめん
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