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酒場で戦士募集したら勇者が仲間になった4 -
SS速報VIP 過去ログ倉庫
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1 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/06/27(月) 23:43:46.52 ID:NfuzTD0E0
新王「最近禿げました」
≪過去スレ≫
○勇者募集してたから王様に会いに行った(初代スレ)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1266908272/
収録内容
・勇者募集してたから王様に会いに行った(完結)
・勇者募集してたから王様に会いに行った・外伝 盗賊だけど今日勇者に解雇された(完結)
○酒場で戦士募集したら勇者が仲間になった(二スレ目)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1269828571/
収録内容
・酒場で戦士募集したら勇者が仲間になった(一部完結、二部途中まで)
・酒場で戦士募集したら勇者が仲間になった 番外編ss・魔法使いに大切なもの(完結)
○酒場で戦士募集したら勇者が仲間になった2(三スレ目)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1294928266/
収録内容
・勇者募集してたから王様に会いに行った 番外編ss・isの踊子(完結)
・酒場で戦士募集したら勇者が仲間になった(二部途中まで)
○酒場で戦士募集したら勇者が仲間になった3(四スレ目)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1298115095/
収録内容
・酒場で戦士募集したら勇者が仲間になった(二部完結、三部途中まで)
≪まとめブログ様方≫
○【SS宝庫】みんなの暇つぶし様
http://blog.livedoor.jp/minnanohimatubushi/archives/1422410.html
○SS 森きのこ!様
http://morikinoko.com/tag/%E5%8B%87%E8%80%85%E5%8B%9F%E9%9B%86%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%9F%E3%81%8B%E3%82%89%E7%8E%8B%E6%A7%98%E3%81%AB%E4%BC%9A%E3%81%84%E3%81%AB%E8%A1%8C%E3%81%A3%E3%81%9F
≪リメイク用のブログ≫
http://sssukidesuuu.side-story.net/
収録内容
・勇者募集してたから王様に会いに行ったリメイクver
・勇者募集真グッドエンドルート
・勇者募集してたから王様に会いに行った 第四部 蛇足
≪Qw0からのお願い≫
・喧嘩はおやめ下さい。(´;ω;`)
・995レス以降は書きこまないで頂けると助かります。(*´∀`*)
・完結まで程遠いと思われますのでそのつもりで(´◉◞౪◟◉)
≪あらすじ≫
新王「ちんちんもちっちゃいままです」
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
[
Twitter
]: ID:???
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【進撃の巨人】俺「安価で巨人を駆逐する」 二匹目 @ 2024/05/01(水) 21:08:53.38 ID:iiJDb4My0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714565332/
旅にでんちう @ 2024/05/01(水) 14:47:47.55 ID:KgjR8ljxO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1714542467/
【クリスマス・年末・年始】連休暇ならアニソン聴こうぜ・・・【避難所】 @ 2024/04/30(火) 10:03:32.45 ID:GvIXvHlao
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1714439011/
VIPでガンダムVSシリーズ避難所【マキオン】 @ 2024/04/30(火) 07:03:33.32 ID:jpWgxnqGo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1714428212/
今日も人々に祝福 @ 2024/04/29(月) 23:42:06.06 ID:cZ/b8n+v0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1714401725/
ポケモンSS 安価とコンマで目指せポケモンマスター part12 @ 2024/04/29(月) 20:01:59.10 ID:OQox+0Ag0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714388519/
私が書いた文だ 一度読んでみて @ 2024/04/29(月) 13:03:50.96 ID:zomKow9K0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714363430/
私が書いた文はどう? @ 2024/04/29(月) 12:48:33.59 ID:6mJNXBCE0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714362513/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/06/27(月) 23:47:58.85 ID:Td5LNOilo
>>1
乙!
ポークビッツ……。苦労してるんだな……。
3 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/06/29(水) 21:14:29.99 ID:iq4xJIGY0
591
--東の王国、会議室--
新王「!!まさか!?」
通信兵「っ!!2カメ!!」
映像が切り替わり、選抜兵の姿が映し出される。
選抜兵『がっあぁ!!』
狐男「こんっ!?」
モニターには、ランスに串刺しにされている選抜兵の姿が映った。
東の王「なんだと!?あの距離を一瞬で詰めたとでも言うのか!?」
試作もこもこ『……にぃっ』
ベチャア!!
もこもこは選抜兵を思い切り地面に叩きつけると蹴りあげた。
ベボキッ!
4 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/06/29(水) 21:15:11.56 ID:iq4xJIGY0
592
--東の王国、会議室--
選抜兵『ッ!!』
東の王「作戦を中止する。控えている兵に連絡を取って選抜兵を回収しろ!!」
通信兵「東の王様……選抜兵が歯が立たない相手なんですよ。普通の兵が行った所で回収すら……」
東の王「奴を失うわけにはいかん!」
試作もこもこ「ヨワッチィナァ」
試作もこもこはガトリングの銃口を選抜兵に向ける。
レン「何をするつもりにゃ……」
槍兵「止めをさす気だ!」
バルルッ!!
ツインテ「ひっ!?」
妃「ッ!」
画家「……」
吹き飛ぶ肉片。
5 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/06/29(水) 21:16:14.09 ID:iq4xJIGY0
593
--東の王国、会議室--
ポニテ「そんな……」
医者「ッ……」
試作もこもこ「……ギヒ」
モニターにはかろうじて胸部から上が繋がっている選抜兵が映し出された。
--湿地帯、ファクトリー--
赤もこもこ「おもったより威力ないもきゅー」
緑もこもこ「連射数も大したこと無いし射程距離も微妙だもきょ」
青もこもこ「もきょ……?」
6 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/06/29(水) 21:18:35.46 ID:iq4xJIGY0
594
--湿地帯、ファクトリー--
黄もこもこ「でも攻撃の選択肢が増えるのはいいこともきゅ」
茶もこもこ「だから魔力武器を積んだ方がいいって言ったもきゅ」
灰もこもこ「燃費も考えなきゃいけないもきゅからねぇ。中々難しいもきょ」
青もこもこ「もきょ……?」
もこもこ達は絶えず送られてくる情報を元に、もきゅもきゅ会議をしている。
赤もこもこ「やっぱしどこでも用をたせる水洗便所を内臓させたほうがよかったんじゃもきゅ」
黄もこもこ「デザインに難が出るもきゅ!」
灰もこもこ「でたー!デザイン厨もきゅ」
茶もこもこ「えーマジデザイン厨!?キモーイ」
赤もこもこ「デザイン厨が許されるのは小学生までだよねー」
7 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/06/29(水) 21:19:54.86 ID:iq4xJIGY0
595
--荒れ地ー--
選抜兵「……」
試作もこもこ「シンダカ」
試作もこもこは動かなくなった選抜兵をランスで突く。
試作もこもこ「エート、コウイウトキハナントイウベキダッタカ」
試作もこもこはうろうろしている。
試作もこもこ「ア、タワイモナイ。タワイモナイ……タロイモナイ?」
選抜兵「なに言ってんだよ黒光」
試作もこもこ「ヌ!?」
試作もこもこの後ろに立っていたのは、
東の王「!!あいつめ変わり身を使っていたのか!道理であっさりし過ぎていると思った!!」
辻切り「否……」
新しく現われた選抜兵は高台から飛び降りた。
8 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/06/29(水) 21:20:26.76 ID:iq4xJIGY0
596
--荒れ地ー--
試作もこもこ「!ニガサ、ナイ!」
ジャッ
爆発的なスピードでそれを追い掛ける。
通信兵「残念ですが東の王様、変わり身は今逃げた方です」
東の王「!?」
剣豪「じゃなきゃわざわざ注意を向かせてから逃げる意味がねぇ」
じゅる
選抜兵の肉片から白い糸のようなものが伸び、選抜兵の肉片に向かっていく。
通信兵「選抜兵の十八番です。体の中に粘菌治癒スライムを飲み込んでおいたんです」
医者「奥義、死んだふりですか」
辻切り「一回くらいなら死なないでござる」
9 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/06/29(水) 21:21:03.27 ID:iq4xJIGY0
597
--荒れ地ー--
試作もこもこ「ヌ……ナンダコレ?カミニナッタゾ」
試作もこもこはランスで貫いたはずの選抜兵が髪に変わって驚いている。
選抜兵(復活……だけど体力が全快するわけじゃないからな……早いうちに決める)
選抜兵は札を引きまくる。
選抜兵(ちゃんとランダムに引かないと強い効果にならないって面倒だ)
試作もこもこ「ナンカ、ハンノウガアルナ」
トッ
試作もこもこは一足で十メートルの高さを跳躍する。
選抜兵「!気付かれたたか!」
試作もこもこ「マ、マタイル……ドウイウコトナノ?」
試作もこもこは困惑していた。
10 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/06/29(水) 21:21:42.24 ID:iq4xJIGY0
598
--荒れ地ー--
選抜兵(少しでも、持たせなくちゃならない!!)「ドロー!!」
選抜兵は札を引く。
選抜兵(この札は……)「俺は幻覚使いを攻撃表示で召喚する」
試作もこもこ「ヌ」
ボゥン
現われた幻覚使いを試作もこもこが視認する。
試作もこもこ「モ、モコミチサン!?ナゼコンナトコニ!!」
もこみち「もきゅ」
--湿地帯、ファクトリー--
赤もこもこ「な、なんでこんなところにもこもこ界のスーパーアイドル、もこみちさんがいるんだもきゅ!?」
黄もこもこ「僕も会いたいもきゅ!サイン欲しいもきゅ!」
灰もこもこ「人間の戦いのパターンは複雑で数も多いもきゅなぁ」
茶もこもこ「これを機に勉強するもきゅ」
11 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/06/29(水) 21:22:31.70 ID:iq4xJIGY0
599
--荒れ地ー--
選抜兵「ドロー、装備札、黄金剣!」
幻覚使い「うしゃあ」
幻覚使いは剣を取ると試作もこもこを切り付ける。
ぎしぃん
選抜兵「っ、ちょっとしか傷がつかない!」
試作もこもこ「モ、モコミチサンヤメテ!ボクダヨ!」
爽やかスマイルで剣を降り続けるもこみち、
選抜兵「ドロー、装備札、マスクオブメル発動!」
選抜兵が札に魔力を込めると奇怪なマスクが飛び出し、幻覚使いの顔にフィットする。
試作もこもこ「ギャアア!モコミチガヘンナマスクヲ!!」
選抜兵「更にドロー!俺は速攻魔法札、阿修羅を使うぜ!」
選抜兵が札を使うと幻覚使いの腕が増えた。
試作もこもこ「ギャアア!?コレナンテラスボス!?」
12 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/06/29(水) 21:23:04.85 ID:iq4xJIGY0
600
--荒れ地ー--
フォンフォン
試作もこもこ「イ、イタイ、イタイヨモコミチ!ボクラノモコミチニモドッテヨ!」
選抜兵「まだまだドロー、俺は魔法札、自爆札を使うぜ!すまない……幻覚使い……」
幻覚使い「……」
幻覚使いは動きを止めた。
試作もこもこ「?ヤ、ヤットワカッテクレタンダネ!?モコミチ!」
試作もこもこは手を広げ、爽やかスマイルのもこみちに駆け寄った。
試作もこもこ「モコミチー」
もこみち「にこ」
ドバーン!!
試作もこもこが触れる直前、もこみちが不細工になって爆発した。
試作もこもこ「モコミチィィィ!?」
シュウ〜
選抜兵「はぁ、はぁ……やったか?」
選抜兵は態勢を立て直して煙の中にもこもこを見つけようとする。
選抜兵「……この戦いが終わったらあいつに結婚を申し込むか」
13 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/06/29(水) 21:23:34.38 ID:iq4xJIGY0
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/06/29(水) 21:30:17.45 ID:nGhjEKQmo
>>13
乙!
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/06/29(水) 21:34:00.68 ID:jm1EEqT7o
結婚wwwwwwwwwwテラフラグwwwwwwwwwwww
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/29(水) 21:44:39.47 ID:MyN18/3SO
おまwwwwwwwwwwwwフラグwwwwwwwwwwww
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/06/29(水) 22:07:40.85 ID:Bn0mbXQxo
これはひどいフラグwwwwwwwwww
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国・四国)
:2011/06/30(木) 16:08:33.38 ID:QOlzQKzAO
そう言えば『勇者募集〜』の頃に自分の属性を聞かれた賢者が、『僕は基本的になんでもいけますが、巨乳、貧乳、つるぺた、妹、ツインテール、獣耳、ニーソ、ロリって感じでしょうか』て言ってたの考慮してのツインテ誕生だったりすんのかな?獣耳とも言ってるから、なんとも言えんが…
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/30(木) 16:19:31.65 ID:sFdEEt6SO
>>18
それは単に賢者が変態…
うわ窓からハゲが
20 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/01(金) 23:20:11.86 ID:LI9Xc19B0
今日投下は無理みたいです……。なので解答だけ。
>>18
がっかりさせてもうしわけないのですが、それは完全に偶然ですw
パターン1・伏線を張るぜ!
パターン2・とりあえず伏線みたいなのを貼っておくぜ!
パターン3・考えなしにばらまくぜ!回収はしないかもだぜ!
パターン4・意味無し。
これの4です。
ちなみに最近回収した伏線ですが、勇者募集第二部の111になぜかモンスターがいない、というのがありましたが、
それは自分の死期を悟った魔王が、魔王城周りのモンスター達をもこもこ封印のために送った。っていうことでした。なんで今更かというと回収しなくてもいいや的な思考がうわ窓からハゲとピザが
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/01(金) 23:59:23.41 ID:5Rc0SZmSO
見てきたら盗賊が放火して号泣してた
つまりその時からもこもこを想定していたとでもいうのか……
実は後付けとか……
うわ窓からQ
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/02(土) 02:02:36.73 ID:rwJU67nDO
勇者が次の魔王になるってどっかで見たようなと思ったら
魔法少女が魔女に…あれ?こんな時間に誰か来t
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/07/02(土) 02:59:15.93 ID:1c+tYGcho
それなら牛鬼が一番有名だろww
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2011/07/03(日) 22:11:15.67 ID:KnWwYvVAO
え
今日って来る?
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/04(月) 00:55:18.59 ID:wH0fru3K0
あれ?読み返してみたら闘士師範って死んでね?
人形として使われてたけど
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/04(月) 03:14:29.72 ID:fCTiugaz0
>>25
別人なんじゃないの?
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)
:2011/07/04(月) 14:00:45.40 ID:mlVRNClz0
≫25
作者が別人と明言してある
読みなおしてみるといいかも
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/04(月) 15:48:47.71 ID:ueElwyxH0
・・・・・・・・・・・・・・・もきゅ?
29 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/07/04(月) 15:49:40.21 ID:N4SiXop+0
うおおおおやっとやっと追い付いたぞ!!
一気にどばーって読んだけど面白いです!
ツインテちゃんハスハス
30 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:01:17.75 ID:iZt2yEfY0
久々でございます
>>21
もこもこという名称ではないですし、設定も幾分か変わりましたが、人類の最後の相手としてすでに考えていました。ちなみに第一章の没ルートは勇者が魔王となりモンスター達を率いてもこもこを……
>>22
まどか好き過ぎてやばいですぅぅぅ!!
>>23
牛鬼がこれ系の始祖ですよねやっぱり。
>>25
1章の1部に出てきたのは師範代、今出てきたのは師範、ということでその、何卒よろしくお願いいたします。
>>29
ありがとうございます!これからもよろしくお願いいたします!
それでは投下します。
31 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:02:39.23 ID:iZt2yEfY0
601
--東の王国、会議室--
通信兵「……なんかまずいセリフ口走ってますね」
通信兵は何か嫌な予感を感じ取る。
選抜兵『妹の結婚式にもでないと』
医者「や、やめなさい選抜兵君!貴女妹いないでしょ!」
選抜兵『ふふ、奴の相手は俺一人で十分です。お下がりください』
アッシュ「誰に言ってるんだ!?」
選抜兵『えぇい!!人殺しと同じところにいられるか!俺は自分の部屋で寝る!!』
槍兵「無駄にフラグ立てまくってんじゃねぇよ!!」
もくもく
案の定煙の中から現われるもこもこ。
選抜兵『なん……だと』
妃「うるせーよ!」
32 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:03:17.58 ID:iZt2yEfY0
602
--荒れ地--
試作もこもこ「キサマァ……」
もこもこはイライラしていた。
選抜兵「ドロー、」
試作もこもこ「ソノチカラカ」
ドジャッ
選抜兵の左腕が吹き飛ばされる。
選抜兵「だっ!!」(くそ、はええよ!)
試作もこもこ「ギィ……」
選抜兵(こいつ相手に何度もチャンスはない、ならやるしか!)
バッ!
選抜兵「スキル、ファイナルドロー!」
33 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:04:11.43 ID:iZt2yEfY0
603
--荒れ地--
辻切り「!勝負に出たでござる!」
魔法使い(あれは確か、その戦闘で二度とカードを引かない代わりに、カードの力を上昇させるスキル)
キバ(カードって言っちゃった)
魔法使い(おまっ!……心読むなよ)
キバ(てへっ!)
選抜兵「俺の引いた札は……来た!」
選抜兵はその札を天に掲げる。
選抜兵「俺の切り札を見せてやるぜぇぇ!」
通信兵「さっき積み込みしてたくせにわざとらしい。引けるってわかってたんですよあの人」
画家「汚い、さすが忍者汚い」
34 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:04:55.12 ID:iZt2yEfY0
604
--荒れ地--
選抜兵「デッドアイズブラッドドラゴン〈死眼の血竜〉召喚!!」
ズドギャァァン!!
略してデッドラ『ゴメンネ、ヘンナナマエツケラレテルケド、タダノバジリスクナノ。ゴメンネ』
レン「厨ニ乙」
試作もこもこ「コレハ……」
試作もこもこは目の前に現れた赤い竜を眺めている。
試作もこもこ「ウツクシイ……」
召喚士(しかし切り札が竜種とはやるでやんす。てかむかつくでやんす)
人形師(ちゃんと成体ですしねぇ。羨ましい才能ですねぇ)
選抜兵「行けデッドラ!!」
デッドラ『ぎゃおー』
35 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:05:45.28 ID:iZt2yEfY0
605
--荒れ地--
デッドラが腕を振るうとカマイタチが発生し、試作もこもこを襲う。
ギャシィン!
試作もこもこ「ギァ!」
しかし鎧に傷一つつかず。
変化師「か、硬い!……そして黒い」
ダッ
試作もこもこは飛び込んだ。
デッドラ『!サイキョウセイブツナメンナヨ!』
ドギャ!
試作もこもこ「!?」
36 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:06:16.40 ID:iZt2yEfY0
606
--荒れ地--
デッドラの尻尾がもこもこを吹き飛ばす。
デッドラ『ぎゃるる』
デッドラの口から魔力が零れる。それはまるで赤い霧のように辺りを埋め尽くし、死を孕んだ臭いが世界を侵食していく。
試作もこもこ「ッ!」
ドギューン!
そして放たれる魔力弾。赤い血反吐のようなそれは、もこもこに命中した後も直進し、荒野を赤く染めた。
剣豪「竜の咆哮は相変わらずこぇぇ」
ポニテ「血の混じったゲロみたい」
選抜兵「……今度はフラグとか無しで、死んでおいてくれないと困るんだが」
選抜兵は、鎧が溶かされて人の骨格のようなものが露出したもこもこを見つける。
37 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:06:46.47 ID:iZt2yEfY0
607
--荒れ地--
試作もこもこ「……ギィ」
東の王「竜の咆哮で……死なぬとは」
新王「こんな奴が二万もいるんですか……」
新王は汗とともに髪の毛を落とす。
魔法使い「ステータス上昇した竜でこの様か。まるで城のような防御力だな」
キバ「それだけじゃないよ。傷口の表面が早くも再生し始めている」
見るとじゅくじゅくと脈動しているもこもこの体。
槍兵「パワー、スピード、ディフェンス。どれをとっても一級品かよ。せこいじゃねぇか」
吟遊詩人「ららら〜。ならば知恵で勝てばいいわけです〜」
妃「ただ野獣のように攻撃してくるんならなんとかなりそうですね〜。戦況を把握して指示を出してくる司令官タイプでもいたらやっかいですが〜」
新王「いずれにせよ早めに叩かないとまずそうだ」
38 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:07:15.28 ID:iZt2yEfY0
608
--荒れ地--
ざり
選抜兵「……デッドラ」
デッドラ『モウイイノ?マダウゴイテルケド』
選抜兵「あぁ、いいんだ。よくやってくれた」
選抜兵はデッドラの頭を撫でる。
選抜兵「あとはこっちでなんとか出来る」
デッドラ『ソッカ』
デッドラは選抜兵の顔の高さまで頭を下げた。
デッドラ『キミガボクヲツカッタノハ、コンカイデ3カイメダ』
選抜兵「あぁ」
デッドラ『ジャア契約ハ……コレニテ完了シタ』
39 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:07:43.05 ID:iZt2yEfY0
609
--荒れ地--
選抜兵「……」
ボッ
選抜兵の持っているカードが燃える。
デッドラ『キミトノタタカイハオモシロカッタヨ』
選抜兵「……なぁ。もう一度契約しないか」
デッドラ『――ダメダヨ。契約ハ、一人ニツキ一度ダケナンダ……』
デッドラは目を細めて選抜兵を見つめている。
選抜兵「そっか」
選抜兵は素っ気なく返してもこもこに近づいていく。
選抜兵「東の王様、敵の討伐完了しました。これから捕獲します」
40 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:08:11.88 ID:iZt2yEfY0
610
--荒れ地--
ザッ
東の王『うむ。ご苦労』
選抜兵は腰からロープを取り出して解き始める。
試作もこもこ「……」
通信兵『……!?逃げなさい選抜兵!!そいつは自爆する気です!!』
選抜兵「なに?」
ボコッ
もこもこの体が膨れ上がる。
試作もこもこ「捕獲ハサセナイ、敵ニ味方ノ情報ハ売ラナイ」
選抜兵「っ」
通信兵のおかげで一瞬早く反応出来た選抜兵、だが、
ボココ
回避出来ず。
ドガァァァァァァン!!
41 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:08:41.52 ID:iZt2yEfY0
611
--荒れ地--
通信兵「選抜兵!選抜兵!?応答してください!!」
ザ、ザザー
新王(電波障害……?)
東の王「くっ……」
ザッザザッ
通信兵「回線が回復しました!」
モニターに映ったのは、
選抜兵「……お前」
デッドラ『……』
デッドラが選抜兵に覆いかぶさっている。
通信兵「あっ!!」
42 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:09:14.62 ID:iZt2yEfY0
612
--荒れ地--
選抜兵「契約は、切れたんじゃないのか?」
デッドラ『ウン……。ダカラコレハ君ヲ守ッタワケジャナイヨ』
たまたま爆発と君の間に入っちゃっただけ、とデッドラは呟く。
選抜兵「そうか……」
デッドラ『ソウダヨ』
通信兵『せ、選抜兵!!よかった……!』
剣豪『ふん、危なっかしぃんだよお前は』
ツインテ『ほっ』
レン『なんとか倒せたみたいだにゃ』
43 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:09:50.48 ID:iZt2yEfY0
613
--荒れ地--
選抜兵「じゃあこれで終わりだ。さらばだ相棒」
デッドラ『サヨナラ、ボクノ選抜兵』
バサッ
デッドラは重たい羽をはばたかせ、青い空へと飛んで行く。
選抜兵「……」
選抜兵は最後にもう一度だけデッドラに目をやる。
デッドラ『……』
するとデッドラもこちらを向いた。
気がした。
選抜兵『こちら選抜兵、すいません、敵の捕獲に失敗しました。これより帰還します』
44 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:10:42.91 ID:iZt2yEfY0
614
--湿地帯、ファクトリー--
赤もこもこ「あーららー、負けちゃったもきゅ」
青もこもこ「まぁ仕方ないっちゃ仕方ないもきゅが……中々一筋縄ではいかんもきゅね」
茶もこもこ「こんなんで人類淘汰出来るもきゅ?あっちは僕達より数多いんだもきゅよ」
灰もこもこ「その点なら大丈夫もきゅ。人類は数は多いけどそのほとんどが戦えない個体ばかりだもきゅ。さっきのあいつレベルの使い手は、きっと五十人もいないもきゅ!」
緑もこもこ「おー!それなら楽勝もきゅ!さーてと」
??「作業に戻れきさまら」
赤もこもこ「もきゅ!?」
ずりゅずりゅ
頭部が異常なまでに肥大化した黒い生物が現われた。
45 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:11:39.98 ID:iZt2yEfY0
615
--湿地帯、ファクトリー--
青もこもこ「おー指揮官型もこもこー。調子はどうもきゅ?」
??改め指揮官型もこもこ「きさまらセカンド風情にどうのこうの言われるまでもない」
黄もこもこ「な、なんて口のきき方もきゅ!?お前らを作ったのは僕達もきゅ!!」
指揮官型もこもこ「黙れ!下等なセカンドめが!」
指揮官型もこもこから触手が伸びて黄もこもこをひっぱたく。
ばちん
黄もこもこ「もきゅー!!」
赤もこもこ「お、親に手をあげるだなんて……ひどい子もきゅ!」
指揮官型もこもこ「きさまらが我々を戦闘特化に作ったおかげで、我々は一切創作ができん……きさまらがまだ生きていられるのは何かを作り出せるからだ」
46 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:12:19.80 ID:iZt2yEfY0
616
--湿地帯、ファクトリー--
緑もこもこ「……もきゅ?まだ生きて?」
指揮官型もこもこ「きさまら開発チーム以外は全て我らの燃料とする」
青もこもこ「!?お、お前達!まさかもこ美まで!?」
指揮官型もこもこ「セカンドの固有名称などわからぬわ」
茶もこもこ「ひどいもきゅ!!なんでこんなひどいことするもきゅ!!」
指揮官型もこもこ「区別は必要だ。もちろん差別もな」
灰もこもこ「人間のデータ入れまくったせいで僕らの身がやばいもきゅ」
指揮官型もこもこ「さぁ目覚めろ我が同胞達よ!!」
バシャッ、バシャシャッ
次々に培養池の中から飛び出してくる新型のもこもこ達。
47 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:12:51.92 ID:iZt2yEfY0
617
--湿地帯、ファクトリー--
指揮官型もこもこ「先祖代々の恨みを我々が晴らすぞ……人類への復讐の時が来た」
びちびち
上半身が人型、下半身が魚のもこもこは陸上でびちびちともがいている。
砲台型もこもこ「指揮官殿ー。海中型もこもこ君がうるさくて聞こえませんー」
びちびち
指揮官型もこもこ「うるさいぞ海中型もこもこ!静かにしろ!」
びち
海中型もこもこ「ひゃ、ひゃい」
指揮官型もこもこ「この時代でも、すでに我々のステージに到達するまでに数多くの同胞を失っている!!もはや一秒たりとも」
運搬型もこもこ「指揮官殿ー。海中型もこもこが動かなくなりましたー」
指揮官型もこもこ「なぁぁあにぃぃぃ!?」
土中型もこもこ「やっちまったなぁ!!」
緑もこもこ「こ、これから僕達どうなっちゃうんだろうもきゅ……」
48 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:13:36.42 ID:iZt2yEfY0
618
--東の王国、会議室--
ツインテ「来ます!」
アッシュ「!?何が来るんだツインテ!?」
吟遊詩人「ららら〜呼び捨てすんな〜」
ドゴッ
アッシュ「ぎゅっ!?」
アッシュは鳩尾に謎の衝撃を受ける。
アッシュ「あが」
吟遊詩人「♪」
画家「ぎゃはは!ばーか!」
ポニテ「うぅ、私達嫌われてる?」
49 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:14:19.04 ID:iZt2yEfY0
619
--東の王国、会議室--
東の王「何が来る……?」
ツインテ「もこもこ達が……東の王国を攻めようとしています!」
東の王「!!」
新王「くっ」
剣豪「規模は?」
ツインテ「規模……」
ツインテはもこもこと通信する。
ツインテ「ぜ、全勢力……です」
東の王「非常警報を鳴らせ!奴らを国土の外で迎え撃つ!!」
通信兵「はっ!」
新王「……妃。君は王国に戻ってくれ」
妃「?なんでですか〜?」
新王「王国が攻められないとも限らない。僕達はあまりに力を集結し過ぎている」
妃「……まぁ、だるいのは嫌ですし〜わかりました〜」
50 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:15:31.05 ID:iZt2yEfY0
620
--東の王国、会議室--
東の王「お前は残るのか?新王」
東の王はいつもと変わらぬ険しい顔つきで訊ねる。
新王「……もちろん。僕はここで戦いますよ」
東の王「……国家元首自ら手助けしてくれようとは。我が国を代表し、礼を申し上げる」
そういって東の王は頭を下げた。
東の王(どうせあの女は役にたちそうもないしな。こいつが残るならそれでいい)
変化師「……」
東の王「それではこれから迎撃の準備に入る!それまで客人達は連絡が来るまで何をしていても構わん。以上!」
槍兵「やれやれ。……楽しくなってきたなぁ」
槍兵はにこにこ笑いながら槍を掴む。
新王「妃、門まで送ろう」
妃「はぁ〜?門まで行くのにそんなの」
新王「……」
妃「仕方ないので送らせてあげます〜」
変化師「……」
その二人を後方から睨んでいる変化師。
51 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/04(月) 22:16:25.07 ID:iZt2yEfY0
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
次回予告
やめて!アームズフォート級もこもこの砲撃で、東の王国を焼き払われたら、各国の主戦力が根こそぎ燃え尽きちゃう!
お願い、死なないでアッシュ!あんたが今ここで倒れたら、ツインテやポニテとの約束はどうなっちゃうの?
魔力はまだ残ってる。ここを耐えれば、もこもこに勝てるんだから!
次回、「東の王国 壊滅」。デュエルスタンバイ!
52 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/07/04(月) 22:21:26.41 ID:Y1au6lLvo
>>51
乙!
ツインテに寄生してるモコモコ意外にも、友好的なモコモコが出そうだな。
53 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/07/04(月) 22:25:33.73 ID:Y1au6lLvo
変換ミスした
意外→以外
54 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/04(月) 22:56:18.27 ID:mOomLWGSO
変化師からしたから二人は…
55 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/04(月) 22:57:17.29 ID:Q48Ir2USO
>>51
乙ー
デッドラの次の契約者は俺で決まりだな!
さあ来いデッドラ!!
56 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/05(火) 18:41:18.17 ID:eszYpZ0Z0
ハゲとピザは十年後のひ○しとみ○えで脳内補正おk?
57 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)
:2011/07/06(水) 12:50:09.26 ID:FGPdW7cAO
追い付いた。
ここ一週間くらい楽しませてもらいました。
支援。
58 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:36:29.87 ID:BKaZGR/N0
>>56
その発想はなかったwハゲの方は特にイメージしてませんでしたが、ピザの方はイワンコ(ry
>>57
少しでも楽しんでいただけたなら幸いです。ほんと長くて申し訳ないです。。
それでは投下します!
59 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:36:58.62 ID:BKaZGR/N0
621
--東の王国、会議室--
妃「じゃあお母さんは一足先に王国にもどりますね〜」
ぎゅっ
ツインテ「はい。お母さんも気を付けて」
妃「危険なことや、Hなことされそうになったらすぐ吟遊詩人達にいいなさいね〜」
すりすりと顔を擦り付ける妃。
ツインテ「わ、わかりましたから、ってH!?」
スッ
妃「じゃあ頑張ってねツインテちゃん〜」
ひらひらと妃は手を振って、新王と共に部屋から出ていった。
60 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:37:46.67 ID:BKaZGR/N0
622
--東の王国、会議室--
吟遊詩人「ツインテちゃんの警護はお任せを〜ららら〜」
画家「ぎゃはは!私達が完全防護だよ!!」
三騎士の二人がツインテの傍に立つ。
剣豪(最近変化球タイプばっかりだぜ。もっとこう拳と拳で語り合うようなやつはいねぇのかよ)
アッシュ「……ツインテちゃんマジお姫様」
ポニテ「うぅ、なんか一気に距離が開いてしまった感があるよ!」
レン「ツインテ達は部屋の中央のVIP席。レン達は部屋の端っこで立たされてるにゃ」
辻切り「拙者のツインテ殿が遠くに行ってしまったでござる……」
四人は吟遊詩人達と仲よさげに会話しているツインテを見てきゅんきゅんしちゃう。
61 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:38:17.15 ID:BKaZGR/N0
623
--東の王国、城--
かつんかつん
妃「ここまででいいですよ〜」
新王「そう?」
妃「はい〜。一階まで行って帰ってきたらあなたも大変でしょ〜?」
新王「まだ一線で戦えるつもりなんだけどね、自分的には」
妃「うふふ〜。またまた〜それに他に目的があってこんなことを言い出したんじゃなくて?」
新王「……気付いてた?」
妃「長年の付き合いですから〜……なんて言いたいですけどね〜」
新王「……」
62 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:39:01.42 ID:BKaZGR/N0
624
--東の王国、城--
妃「じゃあ先に行ってます〜あなたもお気を付けて〜」
コッコッ
妃は一階への階段を降りていく。
新王「……」
新王は妃が見えなくなるまで見守ると、
新王「変化師君……だったね」
変化師「っ!!……お、おで」
ぎゅるん
後ろの壁に擬態化していた変化師が姿を現した。
63 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:39:50.82 ID:BKaZGR/N0
625
--東の王国、城--
新王「ゴタゴタで闘士君の葬式に行けなかったから、君と会うのは今日が初めてだね。でも君という存在は知っていたよ。色々……調べていたから」
変化師「お、おで」
新王「……見れば見るほどそっくりだ……まるであの頃に戻ったと錯覚してしまうほどに」
変化師「……」
新王「すまなかった」
新王は深く頭を下げる。
変化師「あ、貴方たちがおじさんを見殺しにしたのは、ほ、本当か」
新王「……」
変化師「あ、貴方たちが生き延びるために犠牲にしたというのは、ほ、本当か」
64 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:41:20.78 ID:BKaZGR/N0
626
--東の王国、城--
新王「……僕や妃と闘士君では担当する戦闘区域が違った。だから僕自身は闘士君の死に目に会うことは出来なかった」
変化師「……」
新王「でもみんなを見捨てて逃げたのは紛れもない事実だ」
変化師「!?」
新王「僕があのパーティから抜けたことによって生き返れなかった人がいたのも事実だ」
変化師「ッ!!」
新王「僕はあの日敗北を恐れ、無理やり踊子さんを連れて逃げ出した。困窮している仲間達の制止を振り切って」
ダンッ
変化師は新王の肩を掴む。
新王「……全てを裏切って僕は今、王様という立場にいる。誰よりも卑怯で最低なのに、玉座でふんぞり返っているんだ」
ドガッ!!
変化師は、新王を殴り付けた。
65 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:42:13.15 ID:BKaZGR/N0
627
--東の王国、城--
変化師「そ、それじゃあやっぱり、あ、あんた達が闘士おじさんを殺したんだ!!な、なのになんでアンタ達は平然と生きてられる!?」
新王「……」
新王は出血した口を拭う。
変化師「お、おでバカだからわからない!で、でも、なんであんなに優しくていい人だったおじさんが死ななきゃならないんだ!」
変化師は再び新王を掴んで立ち上がらせる。
変化師「き、きっと闘士おじさんは優しいから!な、仲間に見捨てられても笑ってすましちゃうんだ!み、みんなが助かるならそれでいいって!!」
ギリギリ
変化師「な、なんでだよ!!な、仲間だったんだろ!?な、なんで見捨てたりしたんだよ!?」
新王「……………………命に順位を付けてしまった」
新王は静かに目を瞑る。
66 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:43:49.55 ID:BKaZGR/N0
628
--東の王国、城--
新王「それがきっと、最悪な行為だった」
変化師「あ、アンタ達は最低だ!!と、闘士おじさんは命に順位なんかつけやしない!!つ、つけるとしたら自分より他人を優先する人だった!!」
変化師はポタポタと涙を溢す。
新王「そうだね。闘士君は聖人のような人だったよ。仲間を守るためなら自己犠牲をもいとわない」
バチイン!!
変化師は新王に張り手を食らわす。
ドガっ!
新王「ぐっ」
変化師「そ、その優しさをアンタ達は!!……し、死んだ後も墓参りにもきやしない!墓に置いてあるのはいつも誰が持ってきたのかわからない花が一束だけ!あ、あんた達はおじさんの命を食った自覚があるのか!?」
新王(花束……)「ある」
変化師「!?」
新王「僕は闘士君を助けられなかっただけでなく、仲間を見捨てた罪人だ。だから、君や闘士君の親族に殺されるならそれもよしと考えていた」
67 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:45:04.09 ID:BKaZGR/N0
629
--東の王国、城--
変化師「……」
新王「でもそんなの闘士君は望まない!何かが解決するわけじゃない……」
変化師「……っ」
新王「だから僕は、一人でも多くの人々が幸せになれるように、国に従事することを決めた。ニートが、引きこもりが、少年犯罪が、いじめが、もう起きないようにと」
新王はガクガクと震えながら立ちあがった。
変化師「そ、そんなことをしたぐらいで」
新王「あぁ、それでも償えないだろう。だから君にあったら言っておきたかった。もし今後僕が償いをやめたら、なんの成果も残せなかったら、これをもって僕を殺しに来てほしい」
そういって新王は王冠の装飾がついたナイフを変化師に渡した。
変化師「こ、これは……」
新王「僕のキングキラーだ。それがあれば僕は何の抵抗をすることも出来ずに死ぬ。そしてそれを使えば殺人に問われることもない」
68 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:46:11.21 ID:BKaZGR/N0
630
--東の王国、城--
変化師(キ、キングキラー……王が作る王殺しの権利。じ、自分が最も信用における人にのみ渡す、世界で一番危険なナイフ……)
変化師はナイフをまじまじと観察する。
変化師「ほ、本物か」
新王「もちろん。そうでなくては意味が無い」
キングキラーとは王座に付くときに作られるアイテムである。民衆が王と認めない人を、その席から強制的に除外するためのもの……。
新王「……」
王とは、それだけの覚悟無くては、なってはいけないのだ。
変化師「ず、ずるいぞ!他人に任せようだなんて!!辛いことを押しつけるだなんて!」
新王「うん……僕は卑怯だからな……卑怯なりの、へたれなりの償いなんだ」
変化師「……」
変化師はナイフをじっと見ている。
69 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:48:56.23 ID:BKaZGR/N0
631
--東の王国、城--
新王「なんなら……今使ってくれても構わない」
変化師「!?」
新王「君だって面倒だろうし、今が最高のチャンスだから、ね。……だけど……頼めるのなら少しだけ待ってほしい。僕はまだなにも遣り遂げてはいないから」
僕にチャンスをくれないか、と新王は頭を下げた。それは地面に頭がつくほどの深々としたものだった。
変化師「……」
新王「……」
ぴくりとも動かず、ただひたすら頭を下げる新王。ナイフを振り下ろされればあっさりと死ぬ存在。それを変化師は瞬きせずに見つめていた。
そして、
変化師「……わ、わかった」
新王「!」
変化師「ゆ、許したわけじゃない。ゆ、許すことは永遠にない!で、でも、見届けてやる……」
新王「変化師君……ありがとう。あり得ないと思うけど……もし君に認められる日が来たら……そうしたらやっと闘士君に顔を合わせに行くことが出来る気がするよ」
新王は、遠い目で呟いた。それは変化師に向けて送った言葉なのか。
70 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:49:29.94 ID:BKaZGR/N0
632
--東の王国、城--
変化師「……お、王に対する暴力は厳重に処罰されるもの。す、好きなように」
新王「いやいや。変化師君の怒りは正当なものだ。何も罰は与えないよ」
変化師「……」
変化師はペコリと頭を下げてその場から姿を消した。
新王「……」
誰もいなくなった廊下で新王は膝をついた。
新王「……ふぅ。歳を取ったのか、変化師君が強いのか。……両方か」
新王は目眩のする頭を抱える。顔はぼこぼこに腫れているのに、どこか晴れ晴れとした表情だった。
妃「やれやれ〜相変わらずあなたはかっこつけマンですね〜」
新王「なんだ……いたのかい」
71 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:53:00.67 ID:BKaZGR/N0
633
--東の王国、城--
妃「そりゃ〜もう〜」
どっしん
妃は新王の隣に座り込んだ。
妃「さすがは新王様〜黙って殴られるなんて偉いですね〜よしよし〜」
ナデナデ
妃は薄くなった新王の頭を撫でる。
新王「何も……偉くなんてないよ。僕がした罪が無くなるわけじゃない。彼の辛さが癒されたわけじゃない」
妃「ふふ。貴方の罪は私の罪ですよ〜」
妃は新王の手に自分の手を重ねる。
妃「半分は、いや5分の1くらいは背負ってあげます〜」
新王「……ごめんよ」
妃「そこは担当する分すくなっ!!って突っ込めよ〜」
妃はくすりと笑って、
貴方に救われた命ですから〜、と付け足した。
72 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:55:56.23 ID:BKaZGR/N0
634
--東の王国、城--
新王「そんな風に思ってもらうために君を連れ出したわけじゃないんだけどね」
妃「私だってそんなくっだらない理由で貴方と結婚したわけじゃないですよ〜?」
新王「くだらな、えぇ!?」
妃「……ふふ。貴方はお人好しだから私みたいな毒が必要なんですよ〜」
新王「お人好しでも……無いと思うけど」
妃「変化師君に遠慮無くぶん殴られるために、人払いの魔法使っちゃうくせに〜」
新王「……君はなんでも知ってるね」
妃「何でもは知らないわ。知っていることだけ〜」
新王「ははは」
妃「うふふ〜」
新王「……やれやれ。振り返ってみると失敗ばかりの人生だよ本当。なんでそんな行動に至るかな?って思うことばかりだ」
妃「あら。私は全くそんなことないですけれどね〜」
新王「僕と結婚したことも?」
妃「そしてツインテちゃん達を産んだことも〜」
73 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:57:09.67 ID:BKaZGR/N0
635
--東の王国、城--
新王「さて、と……じゃあ人払いを解くか。僕も行かないといけない」
立ちあがろうとする新王。
ぎゅ
妃「もうちょっとだけ、こうしてましょ〜」
それを妃が捕まえて寄りかかる。
新王「ぐぶっ!?ちょっ、妃」
倍ほどの体重差がある妃に押し潰される新王。
ぎりぎり
新王「ぐる、じ……これ、よっかかるってレベルじゃねーぞ……」
妃「うふふ〜ラブラブ〜」
ぐじゅ、ぷちっ
74 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:58:01.72 ID:BKaZGR/N0
636
--東の王国、中庭--
選抜兵「おや、お帰りですか妃様」
妃「えぇ〜私がいてもあまり役に立てそうも無いですし〜」
選抜兵「ははは」(うちの兵相手に無双かましといてよく言うぜ)
選抜兵は無表情で笑った。
妃「それじゃあご武運を〜」
選抜兵「はっ」
手を振る妃と敬礼する選抜兵。
ぱから、ぱから
馬車が小気味よい蹄音を響かせて駆けていく。
選抜兵「ふぅ……やれやれ」
75 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:58:54.60 ID:BKaZGR/N0
637
--東の王国、中庭--
城護兵「選抜兵様、お疲れ様でございました!」
バッ!
選抜兵を確認すると一斉に敬礼する城護兵達。
選抜兵「はいはい。けーれーけーれー。王様達は会議室だよね?」
城護兵「はっ!その通りであります」
選抜兵は扉を開けてもらい中に入る。
選抜兵「さんきゅー」
城に入り階段に差し掛かる。すると、
選抜兵「!?し、新王様!?」
何かに押し潰されて身体中の穴という穴から中身が飛び出している新王を発見した。
76 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 21:59:46.21 ID:BKaZGR/N0
638
--東の王国、会議室--
東の王「全く……こんな時だというに、仲良く夫婦喧嘩とは」
新王「返す言葉もありません……超じゅるって出た」
伝達兵「東の王様!手紙が届いております」
東の王「むお?誰からだ?」
無視して東の王に手紙を渡す伝達兵。
伝達兵「はっ。それが」
パラリ
東の王「……ふん。魔法連合か」
アッシュ「魔法連合か」
ポニテ「魔法連合って何?」
77 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 22:01:07.17 ID:BKaZGR/N0
639
--東の王国、会議室--
レン「確か王国から見て東南地方に住んでいる集団。魔導長が確かそこ出身にゃ」
辻切り「その通り。新たに国を立国させようとしている団体でござるよ」
東の王「……捨てろ。返事はしなくていい」
伝達兵「はっ」
ポニテ「え!?断っちゃうんだ?」
アッシュ「まぁ……」
辻切り「向こうはきっと国家として東の王国を助けようとしているのでござるよ」
ポニテ「へ?それが何か悪いことでもあるの?」
レン「東の王国は魔法連合国の成立を認めてないの。自分の領土とかの関係で」
78 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 22:01:52.42 ID:BKaZGR/N0
640
--東の王国、会議室--
アッシュ「前から東の王国と北の王国は魔法連合を国として認めていなかった。資源とかもあるしな。そして」
辻斬り「あっちは国として東の王国に助力しようとしているでござる。それを受け入れてしまっては国として認めたことになっちまうでござるよ。こっちとしては手は借りたいのだけれど辛い所でござる」
レン「それだけで認めたことにはならないだろうけど、東の王様の心中としてはそれすらも嫌なんだろうにゃ」
アッシュ「まぁ……こんな状況なのにそんなことをしていて本当にいいのかってのはある……下手をしたら国が滅ぶ決断だからな」
わいのわいの
東の王「あいつらめっちゃ好き勝手言っとるんだけど」
剣豪「首ちょんぱしてやろうか」
アッシュ「東の王は性格が悪いってことで有名らしい」
辻斬り「うちの三強はみんな馬鹿ばっかりでござるよww」
東の王「あいつら死刑」
ツインテ「らめえええええええ!!」
79 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/06(水) 22:03:20.08 ID:BKaZGR/N0
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
新王「僕、将来どんな死に方するのかもうわかったよ……」
80 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/07/06(水) 22:05:51.53 ID:RwpSYQ7lo
>>79
乙!
腹上死ならぬ腹下死(圧死)ですね
81 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2011/07/06(水) 22:57:17.49 ID:02TpEQBAO
乙です!
妃wwwwwwどっしんってwwwwwwwwwwww
82 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2011/07/06(水) 22:58:05.83 ID:02TpEQBAO
乙です!
妃wwwwwwどっしんってwwwwwwwwwwww
83 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2011/07/06(水) 22:58:36.81 ID:02TpEQBAO
乙です!
妃wwwwwwどっしんってwwwwwwwwwwww
84 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2011/07/06(水) 23:34:14.20 ID:02TpEQBAO
3回もダブった…死にたい
もしかして、花束を出したのは勇者達の伏線ですか
ひんぬーさんは今頃どうしてんだ…
85 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/07(木) 08:08:09.66 ID:B3OaUAkSO
俺の中で妃は二ノ国のレイラかカウラになった
86 :
:2011/07/07(木) 20:52:49.33 ID:9BBNY9QD0
そういえば、魔法使いと賢者や踊り子の絡みはないの?
87 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(熊本県)
[sage]:2011/07/08(金) 11:50:56.56 ID:mmrduAr3o
今更なんだけど初代勇者達はどうなったの?
88 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:17:51.25 ID:UTZShAXF0
遅れました!!
>>86
あんなことがあったので彼らはちょっと接しづらい間柄になっています。この一戦後に絡ませようかなんて考えてますので今しばらくお待ちください。ご指摘ありがとうございます!
>>87
初代というのは勇者募集の勇者のことですか??それとも歴代の勇者達ということなのでしょうか?前者ならば……えー……何部かお待ちいただければと思います……。うぅ。
それでは投下したいと思います!
89 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:20:23.75 ID:UTZShAXF0
641
--東の王国、会議室--
東の王「各員持ち場についたか?」
ザザッ
東の王は通信兵の通信魔法を介して、各隊と連絡を取る。
ザザっ
剣豪『中央荒れ地担当、10621人配置完了』
--中央荒れ地--
画家「ぎゃは」
人形師「最近腰痛がひどいですねぇ」
槍兵「現役退けよおっさん」
90 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:21:42.00 ID:UTZShAXF0
642
--東の王国、会議室--
ザザっ
吟遊詩人『右橋盆地担当7042人配置完了〜』
--右橋盆地--
狐亜人「あの……」
変化師「……」
変化師は自分の筋肉を磨いている。
魔法使い「……」
魔法使いは何かを気にしているようだ。
狐亜人「無口過ぎるコン!」
91 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:23:25.21 ID:UTZShAXF0
643
--東の王国、会議室--
召喚士『左草原担当8397人配置完了でやんす』
--左草原--
虎男「がお」
虎男は2メートルを越える巨体を揺らしてのしのしと歩いている。
キバ「え!こんな小さな子まで戦いに……?」
キバはアッシュ達を見て驚いた。
ポニテ「こう見えて強いんだよ!」
アッシュ(三強の数が少ないな……この地区担当はまずいか?)
レン「にゃー」
92 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:23:51.59 ID:UTZShAXF0
944
--東の王国、会議室--
新王『城内外担当7785人配置完了』
東の王「ふむ」
通信兵「……」
空中に作った電子パネルのようなものを操作している通信兵。
選抜兵「俺も戦場にいきたいなぁ」
のびをする選抜兵。
医者「無茶言わないでください。虎の子のデッドラも失ったというのに」
辻切り「ツインテ殿、安心めされよ。拙者が護ってみせるでござる」
ツインテ「ここまで来る頃には相当まずいことに……」
93 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:24:56.27 ID:UTZShAXF0
645
--東の王国、会議室--
東の王は通信兵が作り出したカメラのようなものに向かう。
東の王「よし……そうだな、まずはよくぞこの危機に集まってくれた、勇敢なる友人達よ。国を代表し、改めて礼を言わせてもらう」
画家『ぎゃは』
人形師『……』
槍兵『……』
東の王「しかし言っておくがこれは他人事ではない。ここでもこもこをどうにかしない限り、いずれは諸君等の国を、ひいては諸君らの大事な者達を危険にさらすことになるだろう……」
狐亜人『……』
変化師『……』
魔法使い『……』
東の王「だが諸君らは勇猛なる兵士。必ずやもこもこを戦滅出来るだろう!それでは諸君らの働きに期待する。これよりもこもこ討伐戦、開始!!」
うおおー!!
94 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:27:09.80 ID:UTZShAXF0
646
--左草原--
虎男「……」
ミミズ亜人「……虎男様」
虎男「各地の前線が全て亜人兵で固められている……」
プリン亜人「プリン……」
虎男「東の王め……耐久力の高い亜人を前線に置くのが最も効率的だ、だと?」
虎男は怒りで拳を震わせる。
虎男「体よく亜人に危険な任務を任せ、あわよくば同士討ちを期待しているのかっ!!」
ポニー亜人「虎男様……」
虎男「人間めェ!!よかろう!!それでも俺は皆を守る!!」
がぉぉ、と咆哮する虎男。
虎男「亜人の底力見せてやる!!」
方耳兎亜人「ぴょんぴょーん」
槍兵(……死んだら当たり前だが亜人の数が減る。これで生き残れば……亜人はもこもこ以上に危険だとみなされるのか……東の王め、えげつねぇ)
95 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:27:43.25 ID:UTZShAXF0
647
--東の王国、会議室--
ツインテ「!!来ました!!荒れ地、盆地、草原にそれぞれ到着します!!」
東の王「くるぞ!!」
--左草原--
ポニテ「そして当然の如く戦力に含まれるんだね」
レン「一応レン達はもこもことの戦闘経験あるし」
アッシュ「一刻も早く終わらせることだ。でなきゃツインテを取り返せない」
武器を構えるアッシュ。
ポニテ「だね。で」
ポニテは辺りを見渡す。
ポニテ「なんでつっじーいないの?」
96 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:28:10.21 ID:UTZShAXF0
648
--東の王国、会議室--
辻切り「オッヒョ。ツインテちゃんジュースはいかが?」
ツインテ「やめて!声マネでも怖いよ!ディ○ニー機関はどこで見てるのかわからないんですよ!」
辻切り「ねぇクリストファー○ビン」
ツインテ「あぶなぁぁぁい?」
--左草原--
ポニテ「ツインテちゃんのお世話係とかないわー。なんで楽してんのー」
アッシュ「仮にもうちらの中で一番強いのに」
レン「東としては自国の戦力を残しておきたいってとこなんだろうにゃ。本人が協力しないと言っていたのを上手く使われちゃったにゃ」
アッシュ「ふん……行くぞ。俺達で食い止める」
97 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:29:40.54 ID:UTZShAXF0
649
--東の王国、会議室--
辻切り「あ、ツインテ殿。そろそろお着替えの時間にござるよ」
ツインテ「いらないいらない!!きゃあ!何その服!!」
辻切りの手にあったのは異常に短いスカート。
辻切り「ロストアイテム、若芽ちゃんのスカートでござる!!」
ツインテ「そ、そんなの穿いたらぱぱ、パンツ殆ど見えちゃうじゃないですか!!」
通信兵「草原隊、会敵」
辻切り「さぁさぁおじさんにパンモロ見せるでござるよ!!はぁはぁ!!」
ツインテ「!?や、やめて服に手をかけないで!!」
東の王「何をしとるか何を……」
通信兵「草原隊戦闘開始。指示を求めてます」
98 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:30:26.61 ID:UTZShAXF0
650
--東の王国、会議室--
辻切り「東の王殿……そんなことを言ってるでござるが、このアイテム東の王殿の所有物でござろうが!!」
東の王「どきん!な、なんのことだ……」
辻切り「しらばっくれたところでごまかせないでござるよ!!ほら、ここ!東の王の、ってしっかり書いてあるでござる!!」
通信兵「草原隊死傷者多数。苦戦しているみたいです」
東の王「がっはぁ!!……き、気の迷いだったんだ……だってその証拠に俺、パンモロよりパンチラ派だもん」
ツインテ「そんなこといいから指示出してー!!アッシュ君達がー!!」
辻切り「拙者はぶっちゃけ見えりゃどっちでもいいでござる」
通信兵「草原隊壊滅しました」
--左草原--
召喚士「指令部とかまじイラネーんだけど!!!!」
99 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:32:30.01 ID:UTZShAXF0
651
--東の王国、会議室--
通信兵「目は覚めまして?」
ぷすぷす
東の王「あぁ……手間をかけた」
ぷすぷす
辻切り「なんで拙者までぶつぶつ」
ツインテ「むしろ主犯じゃないですか!?」
二人は電撃を受けたせいで焦げている。
通信兵「状況を整理しますよ。現在三つの場所で戦闘が起きています。そのうちの草原は既に大多数の兵士が死亡。残存している兵も取り囲まれています」
東の王「……」
辻切り「あちゃーでござる」
ツインテ「ギャグでピンチとか……」
100 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/09(土) 00:33:03.80 ID:JJBRKZQPo
王様仕事しろwwwwwwwwww
101 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:33:51.63 ID:UTZShAXF0
652
--左草原--
ヒュルルル、ドガァァン!!
アッシュ「ぐ!大丈夫か!?」
アッシュは砲撃を交わしポニテ達に声をかける。
ポニテ「なんとか!!でもレンちゃんが辛そう!!」
レン「まだ行けるにゃ」
レンは足を引きずりながら方位磁石のようなものを作り出していた。
レン「索敵はレンがするにゃ。アッシュはその眼で敵の攻撃を予測してにゃ!」
アッシュ「おう!」
ポニテ「私は!?」
レン「ポニテは避けきれない砲撃を打ち落としたり、接近してきたやつを叩いて欲しいにゃ」
102 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:34:30.20 ID:UTZShAXF0
653
--左草原--
ポニテ「なにそれ」
ドンッ、ヒュルル
ポニテ「私が一番大変じゃん!!火属性付与レベル2!!」
ポニテの二つの剣が燃え上がる。
ドガァァン!
ポニテは砲弾を破壊すると不適に笑う。
レン「!前からくるっ!!」
ぶわっ
アッシュ「!?」
槍型もこもこ「ギッ」
爆風の中から黒い鎧のもこもこが飛び出した。
103 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:35:18.67 ID:UTZShAXF0
654
--左草原--
ガギィィン!
アッシュはナイフで対応するも、とてもじゃないが押さえることが出来ない。
アッシュ「がっ!」
いともたやすく弾き飛ばされる。
ポニテ「アッシュ君!よくも!!」
ボッ
ポニテは足元からバーナーのように火を噴射して加速、
槍型もこもこ「ギッ」
ポニテ「やあああああああああああ!!!!」
ドシャァァ!!
一気に距離をつめたポニテはもこもこを切り付けた。
104 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:36:03.60 ID:UTZShAXF0
655
--左草原--
槍型もこもこ「ニィ」
ポニテ「くっ!?硬い!!」
ドガッ!!
もこもこの回し蹴りがポニテの左肩を砕く。
ポニテ「ぎゃっ!!」
レン「ポニテ!!錬成、鎌!!」
槍型もこもこ「ナガサノアルヤリ二対シテ、カマ?カテルワケナイジャン」
ヒュッ
レン「にゃっ!!」
槍の突きを、レンは鎌で防ぐこともできず。
ドシュッ!
105 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:36:44.20 ID:UTZShAXF0
656
--左草原--
槍型もこもこ「ン」
しかしそこは亜人。ギリギリのところで体を捻って槍を避けることに成功する。
ポニテ(くっ!!私達じゃ一体も倒せないの!?)
槍型もこもこ2「ギ」
槍型もこもこ3「ギ」
アッシュ「!?スキル透視眼!」
ポニテ「アッシュ君ダメ!人がいるところに行こう!!」
ポニテはレンを抱えるとアッシュを呼んだ。
アッシュ「っ!対象指定、移動速度上昇レベル3!!」
アッシュは自分たちに魔法をかけると後ろを向いて逃げ出した。
槍型もこもこ「ギ?」
106 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:37:11.50 ID:UTZShAXF0
657
--左草原--
アッシュ(あれだけ早いやつらから逃げ切れるのか?……)
槍型もこもこ2「ギィハ」
もこもこはクラウチングスタートの格好を取り、アッシュ達を追うべく駆け出した。
ギャッ
アッシュ「!?一瞬で抜かされ」
槍型もこもこ2「オソイオソイ」
もこもこはポニテを突飛ばしレンの頭を掴んだ。
ポニテ「きゃっ!レンちゃん!」
レン「にゃっ……にゃ」
つぷ
槍型もこもこは槍をレンの腹に当てる。
107 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:37:42.33 ID:UTZShAXF0
658
--左草原--
アッシュ「くっ!やめろ!!」
ずぶ
レン「ぎにゃ!?」
先端がレンの腹部にめり込んだ。
ボタタタッ
ポニテ「レンちゃん!!よくも」
槍型もこもこ「アハハ」
後ろから急接近してきたもこもこにポニテも捕まってしまう。
槍型もこもこ3「無力ダナァ」
見るとアッシュももこもこに捕まっていた。
ズブズブ
レン「ぎっ!ぎにっ!!」
更に深くめり込む槍。
108 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:38:37.83 ID:UTZShAXF0
659
--左草原--
ポニテ「うああ!!やめろおおお!!」
ボオォッ!!
ポニテは身体中を発火させる。が、押さえ込んでいるもこもこは平然としていた。
槍型もこもこ2「ギハハ。ヌルイヌルイ」
ポニテ「嘘……」
ズボッ
槍型もこもこ3「ギィ」
ブシャアァ!!
そして槍はレンを完全に貫いた。
レン「っ、っ……」
力なく痙攣を繰り返すレン。
109 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:39:21.28 ID:UTZShAXF0
660
--左草原--
アッシュ「くそぉぉ!!」
ダンっ!!
アッシュは怒りのあまり地面を叩く。
ぎちぎちぎち
そしてアッシュの眼が血走ったかと思うと、両目が変色し始めた。
ポニテ「絶対に許さないんだから!!」
ドガッ!!
槍型もこもこ2「ギッ?」
槍型もこもこ3「……げ、ゲヒ」
なんとレンを掴んでいる槍型もこもこの喉から、何者かの腕が突き出ているではないか。
キバ「遅くなってごめんね君たち。こいつらは私がかたすから!!」
110 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/09(土) 00:39:57.87 ID:UTZShAXF0
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
妃「馬車が壊れるとか……どんだけ安物なんですか〜」
111 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/07/09(土) 01:11:04.92 ID:FkSN9+70o
>>110
乙!
112 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/09(土) 08:33:33.23 ID:OjeipWhSO
これは…リョナか…?
ふぅ…
113 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/09(土) 11:37:09.44 ID:YnesWq+SO
>>110
乙!
前に妃がツインテちゃん「たち」を産んだって言ってたけど、
ツインテちゃんは多重人格とかじゃなくて個々で確立してるのかな?
114 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(熊本県)
[sage]:2011/07/09(土) 14:15:22.66 ID:PafkLq1go
>>88
前者だよ
楽しみに待ってるわ
115 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:17:42.82 ID:1ihkkqhS0
こんにちわー?
>>113
うふふ。どうなのでしょうか。そこはちょっと濁させてもらいますね。。
それではたまには早くやりたいとおもいます。というかもうやること多すぎて死ぬ(ry
116 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:18:51.43 ID:1ihkkqhS0
661
--左草原--
ドシィン
倒れる槍型もこもこ。キバはレンを槍から引き抜くと血を操って傷口を塞ぎ始める。
ポニテ「お姉さん!!」
アッシュ(もこもこを背後から一撃……何者だこの女……)
槍型もこもこ「ギッ!」
槍型もこもこ2「ギアッ!」
二体のもこもこがキバに向かう。
槍型もこもこ2「ジャアア!!」
片方の槍型もこもこが槍を突く。
117 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:19:34.88 ID:1ihkkqhS0
662
--左草原--
キバ「ふんっ!」
それを軽々と受けとめると、キバはもう片方のもこもこにぶん投げた。
ドギャ!
キバ「攻撃力上昇魔法、レベル4!!」
キバは自分の拳を強化し、そして
ドガァァン!!
ぶん殴る。
バキ、バキバキ!!
槍型もこもこ「ギアアア!!」
鎧は砕け、拳で殴られた顔面ははぜた。
118 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:20:40.78 ID:1ihkkqhS0
663
--左草原--
槍型もこもこ2「ぎ、ギギ」
立ち上がり、なお抵抗しようとするもこもこだったが、
キバ「スキル、血針」
キバの体から伸びた赤い槍がもこもこを貫いた。
ドスッ
槍型もこもこ2「ギッ」
キバ「弱点は、頚椎。そこさえ破壊すれば」
ドシィン!
キバ「簡単に倒せるわ」
119 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:21:15.26 ID:1ihkkqhS0
664
--左草原--
レン「う、ん」
レンは血だまりの中で目を覚ます。
ポニテ「レンちゃん!よかったよー!!」
キバ「私元々回復タイプだったから」
レン「あ、足まで治ってる!」
アッシュ「頚椎が弱点なんて……どうやって知ったんだ」
キバ「えと、どこを破壊しても中々しぶとかったから、色々試しちゃった。そのせいで来るの遅れたの。ごめんね」
アッシュ「……」
キバ「あ、やる時は前からのほうがやりやすいよ。弱点を保護するために後ろ硬くなってる」
アッシュ(最初後ろから貫いてたやん……)
120 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:21:53.03 ID:1ihkkqhS0
665
--左草原--
キバ「さぁあっち側は安全だよ行こう!」
キバは先頭を走り三人を手招きする。
ダッ
アッシュ「向こうにはまだ仲間がいるのか?」
キバ「うん。でも強い人以外は、かなりの数減らされちゃったけどね……」
レン(さりげなく死んだ人達ディスってるような……天然さんだにゃ)
ポニテ「……私達、守り切れなかったの?」
キバ「……ううん、まだ諦めないよ」
レン「にゃ」
キバ「勇者は、諦めちゃいけないんだ」
121 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:23:57.72 ID:1ihkkqhS0
666
--左草原--
アッシュ「!?」
思わぬ単語がキバの口から出たため、アッシュは驚いてその横顔を見る。
キバ「確かに絶望的な状況だけど、もこもこの数は聞いていたのより全然少ない。他の地域は持ちこたえてるみたいだし、私達だけ負けるわけにはいかないよ!」
キバはにこりと笑う。
アッシュ「……しかし、俺達だけでやつらをどうにかできるのか?」
キバ「うん……やってみるよ。この体を流れる勇者さんの力は、人を守るためにあるんだと思いたいから……」
ポニテ「さっきから勇者って言ってるけど、どゆこと?」
キバ「あ……しまった。えっと……えっとね。お姉ちゃん実は勇者だったりするんだなぁ」
アッシュ「!?ばかな!」
ポニテ「えええ!?」
レン「!もしかして砂上船であの人が言ってたのは……」
122 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:24:59.40 ID:1ihkkqhS0
667
--左草原--
キバ「バカなとは失礼だぞ?……ふふ。だから安心して。君たちは私が守る。残りのもこもこは全部私が一人で倒すから」
アッシュ「!?いやむりむりむり!!さすがに無理だろ!」
キバ「?どうして?」
アッシュ「あんたが強いのはさっきの戦いで理解した。信じられないが……もしかしたら五柱レベルかもしれない」
キバ「五柱かぁ。この体になる前は雲の上の存在かと思ってたけど……そっか。確かに遠くはないね」
何かに納得しているキバ。
アッシュ「だが同時に相手にできるのはよくて三体程度じゃないか?」
キバ「……三強ならタイマンでなんとか安全に処理できるレベル。それを踏まえての、五柱なら一対三まで……ってこと?なるほど。君中々いい目を持ってるね」
ポニテ「馬鹿にしないでよ!!Hなことに使うために必死で鍛え上げたんだもんね!!」
アッシュ「そんなこと言うのやめろぉ!!」
123 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:25:50.17 ID:1ihkkqhS0
668
--左草原--
キバ「うん、大体その通りじゃないかな。三強の中には多人数戦を得意としてる人もいたから一概にそうとは言えないけどね」
吟遊詩人って人とか、と付け足すキバ。
キバ「でもなんとかなると思うな。げほっ」
笑いながら咳き込むキバ。
レン「……にゃッ!まずいにゃ!囲まれてるにゃ!」
ずらっ
槍型もこもこ4「ぎぃ」
槍型もこもこ5「ギィ」
槍型もこもこ6、7、8、9、10、11、12、13、14「「「ギィ」」」
アッシュ達を囲むようにしてもこもこ達が立っていた。
124 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:26:28.61 ID:1ihkkqhS0
669
--左草原--
アッシュ「なっ!!こっちは安全じゃなかったのかよ!?」
キバ「やられた……地形変化魔法使われたみたい。まんまと罠にかかっちゃった」
キバは道を間違えさせられたことに気付く。
アッシュ「この数は……さすがに」
ポニテ「終わった……かも」
レン「にゃ……」
ポニテは背中の剣に手を伸ばす。
ポニテ(こうなれば奥の手を……いやだめ。それなら普通に殺された方が望みがあるもん)
槍型もこもこ5「脆弱ナ人間メ。ニゲマワッテナイデサッサトシネ!」
キバ「」
ズ
125 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:27:28.90 ID:1ihkkqhS0
670
--左草原--
キバが音もなく臨戦態勢を取ると、槍型もこもこの足が止まった。
槍型もこもこ5「ッ!!……オット。ソウイエバソコノ女ハ同胞ヲ三体同時二タオシタンダッタナ……」
槍型もこもこ6「アァ、無闇ニトビダスナ。数減ラシガヤツラノ狙イダロウ」
キバ「……無線LANスカイプ状態で何が仲間の身に起きてるのかリアルタイムでわかるんだっけ?」
槍型もこもこ7「!?ナゼソレヲ」
キバ「ふふ……悪いけど……人の力を教えてあげるね」
ギンッ
キバから発しているプレッシャーが一気に増大する。
126 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:28:23.23 ID:1ihkkqhS0
671
--左草原--
アッシュ「な、なんだこの感覚……」
ズズズズ
ポニテ「わかんない……のに、凄く怖いことのような気がする」
ズズズズズ
レン「まるで遺伝子にそう書き込まれているかのよう……」
ズ
槍型もこもこ4「ナニガ……オキテイルノダ?」
周囲が無音になっていく。
キバ「全制限解除、魔王化発動」
127 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:29:41.13 ID:1ihkkqhS0
672
--左草原--
ゴォォ!!
アッシュ「!?」
ポニテ「ひっ」
レン「にゃあ!!」
キバが解放した力の衝撃波で吹き飛ばされてしまう三人。
しゅうううう
疑似魔王キバ「……」
強烈な存在感を放つ、黒い鎧と魔力を纏ったキバ。
アッシュ「ば、かな……」
ポニテ「お姉さんが……私達が探していた、魔王なの?」
レン「とんでもない魔力量を感じるにゃ……」
128 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:30:24.79 ID:1ihkkqhS0
673
--左草原--
疑似魔王キバ「君たち、そこでじっとしててね」
キバはアッシュ達を指差す。
びくっ!
それだけでアッシュ達は動くことができない。
疑似魔王キバ「すぐに終わらせるから」
にこりと笑ったキバ。
槍型もこもこ5「アノ感覚……俺達ヲズット封印シテイタチカラニニテイル」
槍型もこもこ6「イッ、一斉ニカカレ!!」
槍型もこもこ7「ウオオ!!」
バッ!!
129 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:31:02.00 ID:1ihkkqhS0
674
--左草原--
弾けるように飛び出したもこもこ達。
槍型もこもこ8「クラエエ!!」
ガキィィン!!
槍型もこもこ達「「「ナッ!?」」」
四方八方から突き出された槍。それを右手で三本、左手で四本受け止め、後ろからの攻撃四本は、髪の毛が巻き付いて止めていた。
ババキャッ!
粉砕ッ!
疑似魔王キバ「オオオオ!!」
キバは全方位に拳を乱打する。
130 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:31:52.30 ID:1ihkkqhS0
675
--左草原--
ドギャドギャッドギャッ!!
玉砕っ!!
槍型もこもこ9「バ、バカナー!!コレダケノ数ヲタッタ一人デゲブッ!!」
大喝采っ!!!
ドドーン
疑似魔王キバ「はっ、はっ、はっ」
アッシュ「すごい……」
ポニテ「本当に一人で倒しちゃった……」
レン「あのタイプのもこもこが一撃でぐちゃぐちゃってどんな威力にゃ……」
レンは威力を想像して身震いする。
131 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:32:44.53 ID:1ihkkqhS0
676
--左草原--
バキャン
キバの体から黒い鎧が剥がれて消滅する。同時に黒い魔力も正常に戻った。
キバ「はっ、はっ……意志疎通ができるのに、選択肢が戦うしかないって嫌だね……」
ピクピクともこもこ達の肉片が動くのを眺めながらキバは呟いた。
ポニテ(っていうか思いっきり人の力じゃなかった件について)
アッシュ「……どういうことなんだ」
じり
アッシュはキバににじり寄る。
キバ「はっ、はっ……?」
アッシュ「お前……勇者と言ったり魔王と言ったり……なんなんだ!?」
アッシュはナイフを抜いて突き付ける。
132 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:33:17.34 ID:1ihkkqhS0
677
--左草原--
ポニテ「あ、アッシュ君!助けてもらったのにあんまりだよ!!」
レン「……いやでももし本当に魔王なら……なんで人間側にいるのか聞いておきたいにゃ」
キバ「……」
アッシュ「答えろ!」
キバ(助けるために力を使っても……こんな目で見られちゃうんだ……難しいなぁ)
キバはしょんぼりとした表情で下を向く。
キバ(どうしよう、本当のことを言う?でもそれは国家機密だし……かと言って何も喋らなかったら信用してついてきてくれないよね……)
キバはひとしきり考えた結果、
キバ「私は王国で改造された特殊な兵士なの」
133 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:34:03.27 ID:1ihkkqhS0
678
--左草原--
アッシュ「!?」
ポニテ「改造!?」
レン「王国ってツインテの国にゃ……」
キバ「だから私は……人でありながら勇者の力と魔王の力を使えるの」
キバはそう言って視線をずらした。
キバ(……勇者が次の魔王になる……この事実だけは伏せないとね)
アッシュ「改造……人間」
キバ(だって……若い子にはまだ絶望して欲しくないものね)
134 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:34:51.38 ID:1ihkkqhS0
679
--左草原--
アッシュ「……それは自分から改造されに行ったのか?それとも……」
キバ「志願だよ。私は人々を守るために力が欲しかった」
そう言ってキバは咳き込む。
ポニテ「アッシュ君……もうやめよ?悪い人じゃないよ……」
アッシュ「悪くなくたって……その力は危険だろ」
レン「にゃあ……」
キバ「……かもね。爆弾は必ずしも悪いことに使われるわけじゃない、って識っていても、爆弾のそばに居たいと思う人はいないもんね」
力の使い方次第ですむ話じゃないよね、とキバは困ったように笑った。
キバ「でも、それでもここは危険だからおとなしく着いてきてほしいな。魔王化も何度もできるものじゃないから」
アッシュ「……」
135 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:36:10.36 ID:1ihkkqhS0
680
--王国--
ズシーーン
妃「……」
わーきゃー
妃「どうしたのあれ〜」
王国兵「は、はっ!!新王様方が東の王国に出向かれて半日ほど経った頃にいきなり現れまして……」
人造勇者J「うおーー。ぼくちんをこんな体にしやがってー。呪ってやるー」
ずがーん
わーきゃー
妃「……めっちゃでかいのが暴れてるの〜」
王国兵「何分巨人族ですから」
人造勇者J改めJ「ぼくちん憤慨っ!!」
136 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/11(月) 18:36:45.44 ID:1ihkkqhS0
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
137 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2011/07/11(月) 19:58:22.07 ID:+0FShWcAO
こんな早い時間は久々だね!
乙です!!
138 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/07/11(月) 20:13:39.36 ID:7PINe0zio
>>136
乙!
キバって何歳くらいだっけ?
139 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/14(木) 16:53:34.32 ID:dIAbt7uD0
>>138
キバは一応魔王化してるし成長止まってんじゃないの?
年齢的にはもうおばさんだと思うけど
140 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/14(木) 23:27:18.43 ID:33/wOpySO
キバ「はっ、はっ……意志疎通ができるのに、選択肢が戦うしかないって嫌だね……」
普賢思い出した
141 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:13:10.02 ID:zo8soqc90
復活してた!
お久しぶりです。遅いですが更新します。
キバは今32歳くらいにしておきましょうか。外見は17歳くらいのままですね。
普賢さん懐かしい……
142 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:13:44.43 ID:zo8soqc90
681
--左草原--
ポニテ「アッシュ君!」
レン「アッシュ。どうせ死ぬなら信じて死んだほうがいいにゃ」
そう言ってレンはキバに駆け寄った。
レン「錬成、バランスわっか」
ばしゅ
レンはゴムに似た素材でできたリングを作り出してキバの腕につけた。
キバ「これ……何?」
レン「体のバランスを整えてみる。少しでも貴女の不安定な力が制御できたらって」
キバ「……ありがとう」
キバは嬉しそうにリングに手を添える。
アッシュ「ちっ……信じるさ。最初からそれしか答えは無かった」
143 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:14:52.89 ID:zo8soqc90
682
--王国--
妃「はぁ〜なんであれは暴れてるんですか〜?というか三騎士の軍師は何をしているんですか〜」
王国兵「暴れている理由はよくわかりませんが……口にしている通りなのでは?」
J「うおー。責任者ー、責任者はどこかー」
妃(人造勇者関連の話か)「で、彼は〜?」
王国兵「……まことに申し上げ憎いのですが、あの人は職務を放棄して松茸刈りに出かけております……」
妃「ファック!」
妃は馬車から降りて歩きだす。
妃「ならもういいです〜私がやります〜」
ズシン、ズシン
J「ん?」
144 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:15:25.48 ID:zo8soqc90
683
--王国--
両者とも地面を鳴らして歩いている超重量級。
J「巨大なぼくちんと同じくらいの音を立てるだなんて、さては……」
妃「?」
J「百貫デブなんだね!?」
妃「ブチッ!」
グッ
妃が屈むと体の肉が左右に広がり、
バンヨヨヨヨ〜ン
バネのように跳躍した。
J「!?ってはや!!」
ズギャァアン!
145 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:16:31.27 ID:zo8soqc90
684
--王国--
妃の猛烈なタックルがJの顔面に命中する。
J「ぐぁあぁあぁあぁあ」
ゆっくりと倒れていくJ。
にきび少女「お母さんお母さん!早く逃げよ!!」
その母「うん、今すぐ行くからちょっとだけまっててね!」
にきび少女「早く早く!もう怪獣が」
ウオン
にきび少女「あ」
ドッシャァアーン!
Jが倒れてきて少女の家は押し潰されてしまう。
146 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:16:57.71 ID:zo8soqc90
685
--王国--
にきび少女「いたた……お、お母さん?お母さん!?……あ」
吹き飛ばされて地面に転がる少女。背中をさすりながら起き上がった彼女が見たものは、
その母「……」
瓦礫から突き出された血塗れの母親の腕だった。
にきび少女「あ、あぁ!!」
J「くっそー。やったなー」
ごごごごご
Jはその巨大を起こして行く。
にきび少女「お母さん!お母さん!!」
にきび少女は瓦礫の山に駆け寄った。
147 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:17:49.97 ID:zo8soqc90
686
--王国--
にきび少女「お母さん!!……これ」
突き出した手が持っていたのは、一枚の写真。
そこには少女がお遊戯会で楽しそうにデュエルしている姿が写されていた。
にきび少女「こ、こんなのを取りに……」
少女は母親の手を自分の頬に持っていく。
にきび少女「お母さん……おがあざん!!うぁぁぁん!!」
少女は泣いた。大声で泣いた。爆音の鳴る戦場でかき消されまいと……。
J「今度はぼくちんのばーん」
妃「はんっ!遅いですね〜」
ドォン!!
にきび少女「……」
少女はぐしゃぐしゃになった顔で戦場を見つめている。
148 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:18:17.21 ID:zo8soqc90
687
--王国--
妃「ドォウリィルゥ、キィィック!!」
にきび少女「私は……」
ドギャギャギャギャン!
J「な、なんて火力!!ぼくちんが押されて!!」
にきび少女「私は妃を許さない!!」
王国兵「!?君!まだこんなところにいたのかい!!危ないから早く避難しよう!!」
にきび少女「許さない……許さない!」
王国兵「はっ!?この腕は……」
王国兵は瓦礫から突き出している腕に気付く。
王国兵「……土属性蘇生魔法レベル4」
パァァン
149 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:19:07.82 ID:zo8soqc90
688
--王国--
にきび少女「許さない、許さない」
妃を睨みぶつぶつと呟いている少女に声がかけられる。
その母「愛……」
にきび少女「!?お、お母さん!!」
振り向いた少女が見たものは、全くの無傷の母親だった。
王国兵「このように少女に多大なトラウマを作ってしまう場面でも、蘇生魔法があればこんなにもあっさり!」
その母「まぁ綺麗!でも……お高いんでしょう?」
王国兵「ふふふ。それがなんと今ならいちきゅっぱでお届けしたいと考えています!しかも今ならお嬢さんの身体中の擦り傷まで治したあげく、城の露天風呂に二人揃ってご招待!!」
少女「まぁ!なんてお得なの!?お申し込みは、」
妃「どっから仕込み!?」
150 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:21:05.96 ID:zo8soqc90
689
--王国--
J「ふふふ!まさかぼくちんが本気だせる相手がいようとは!」
妃「ばはーっ!ばはーっ!ばはーっ!」
J「……大丈夫?」
ものすごい呼吸を繰り返す妃。肉付きのいい人は、長時間の激しい運動は不得手!これは仕方のないことである。
妃(きっつ!!……いつも一撃で終わらせてましたからね〜。まさか耐えるとは……)
妃は膝を擦っている。
妃「……仕方がありません〜まがりなりにも人造勇者ですもんね〜」
J「そうだよ!早くこの体を直してよ!辛いんだよ!」
妃「……でっかいのは元からでしょ〜?」
J「違うよ!頭が、割れそうなんだ!」
妃「!?」
151 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:21:32.41 ID:zo8soqc90
690
--王国--
J「誰かがずっと囁いているみたいなんだよ!思考が乗っ取られそうになるんだ!!」
妃「……あなた、もう」
守備兵「何を言ってるんだあいつ」
妃(!?……まずい。下手なことをバラされては……やるしか、ないですね)
妃は背筋を伸ばしてJを見上げる。
妃「ごめんなさいね〜、あなたのこと救ってあげられそうにありません〜……」
J「な、なんでだよ!無責任だ!」
妃「……わけのわからない言いがかりはよしてくださいな〜。これ以上暴れるというのであれば、私が貴方を倒します〜」
J「!!……ふ、ふん。おばさんにはぼくちんを倒すことなんて出来ないよ!最初は驚いたけど、もうおばさんの攻撃には当たらない!」
妃「おば……極刑〜」
妃は右足に体重を乗せる。
152 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:22:00.10 ID:zo8soqc90
691
--王国--
グググ
妃の右足が肉で覆いかぶされていく。
ズブブ
J「何やってるのかわからないけど、無駄だー!」
Jは妃目がけて足を振り下ろす。
妃「!」
ごごごご
王国兵「妃様ー!!魔力砲!!」
ドゥン
王国兵は咄嗟に魔力を放ち、Jの足の落下地点を変えることに成功する。
ズシーン
153 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:22:44.83 ID:zo8soqc90
692
--王国--
J「む、余計なことをー」
王国兵「の、ノーダメージ!?」
妃「やれやれ名前も知らない一兵士に助けられるようではまだまだですね〜」
ゆら
J「?……なんか今おばさんから変な感じが」
見ると妃の体から六色の魔力の光が零れている。
J「!!ま、まさかおばさんも人造勇者!?」
妃「おばさんゆーな〜。全制限解除、脚部限定魔王化、発動」
ドッ
妃の体が一瞬で圧縮され、右脚にのみ黒い鎧が出現した。
154 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:23:23.61 ID:zo8soqc90
693
--王国--
J「!?おば」
妃「」
ドガァァァァァァァァン!!
目にも止まらぬ速度で跳躍した妃は、その黒い右脚でJの顎を蹴りあげた。
J(いだい!!ぼ、ぼくちんが全く見えなかったなんて!!しかもこの威力)
Jは倒れゆく中で、空中で何度も回転している妃を見た。
J(さ、さっきのぶよぶよな体と違う……引き締まっててボインボインで)
妃「っ」
バサッ
妃の長い髪の毛が踊る。
J(う、美しい)
155 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:24:43.57 ID:zo8soqc90
694
--王国--
ギュィィィン
妃「貴方〜それだけでかいんだから、人造勇者の中で体力一番多いはずですよね〜」
妃の体に巻き付く黒い魔力が、まるで竜巻のように渦巻いている。
J「あ、あわ」
Jの体はまだ地面につかない。というのも、回転している妃の体に引っ張られているのか?
妃「魔王技、ドリルキック」
シュン、
ズギャギャギャギャギャ!!
J「ぎゃ、ぎゃあぁぁー!」
ドグオオオーン!
耐えきれず爆発するJ。
156 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:27:18.72 ID:zo8soqc90
695
--王国--
シュタ
妃(不完全な人造勇者の中でもとりわけ不完全な私〜。なんとか戦えるようにならないかと試行錯誤した一極集中でしたが〜……中々いいじゃないですか〜)
タンタン
妃は右足で地面を蹴る。
妃(いける。まだ私も戦える〜)
バキャアン
右足の鎧が砕けて消えた。そして見せた素肌は血だらけだった。
妃(代償も全体で魔王化やるよか何倍もマシですし〜)
王国兵「お見事でありました妃様!!討伐しただけでなく、魔力を流し込み、内部爆発させて下への被害を押さえこむとは!!感服であります!」
妃「あ〜煩いですね〜。そんなことはどうでもいいから食事の準備をなさい〜」
王国兵「そんなこと!?」
妃「燃費わりーんです〜」
妃はスリムになったお腹を撫でた。
157 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:28:09.96 ID:zo8soqc90
696
--右橋盆地--
バチバチバチィ
魔法使い「はっ、はっ、はっ……」
狐亜人間違え狐男(こん……やっぱMAP兵器は凄いこん)
変化師(そ、それもすごいが、威力上昇、範囲拡大、魔力回復、溜め時間短縮を同時に全部やってのけるこの男……)
吟遊詩人「ららら〜」
変化師は鋭い眼差しで吟遊詩人を見ている。
狐男「しかし聞かされていたのより全然少なかったこんね」
魔法使い「……」
吟遊詩人「……」
変化師「……」
狐男「沈黙やめて!?」
158 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:29:18.66 ID:zo8soqc90
697
--中央荒れ地--
チンッ
剣豪「……ふぅ」
槍兵「やー終わった終わった。剣豪の旦那、噂に違わぬおっそろしい剣捌きだったぜ」
剣豪「ふん若造が」
返り血を浴びて真っ赤になっている二人。
剣豪(中々見所がある。本来武人はこうあるべきだ。それに比べて)
画家「ぎゃはは!」
人形師「うふふ〜」
剣豪「……軟弱過ぎていかん」
槍兵(……旦那はこう言ってるけど、描いたものを全部実態化出来るのは素直にやべぇよな)
159 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:30:27.06 ID:zo8soqc90
698
--左草原--
召喚士「あ、来たでやんす」
虎男「がお?」
虎男は帰り血で真っ赤になっていた。
キバ「すいません、遅れましたー!」
アッシュ「……」
がやがや
ポニテ「うえ!?見るからに少ない……」
レン「名前のある人は無傷にゃ」
召喚士「よぉし。みんな集まったと思うので撤収するでやんす」
アッシュ「撤収!?」
160 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:30:53.51 ID:zo8soqc90
699
--左草原--
キバ「それって……私達が負けたってことですか……?」
虎男「いや違う。先程指令部から連絡があった。どうやらもこもこが引き上げているらしいがお」
虎男は自分の体毛についた血を拭きながら喋っている。
ポニテ「え?人間の団結力に恐れをなしたのかな?」
アッシュ「団結力……少なくとも向こうの方が上だと思うが」
召喚士「わからないけど、敵がいないのに戦場に待機し続けても意味がないでやんす。城に戻って休むでやんす」
召喚士は呼びだした召喚獣達をゲートから返していく。
かぷっ
そしてガーゴイルに噛まれる。
レン「……なんか腑に落ちないにゃ。あいつらきっと何か企んでいるにゃ」
ぴっちぱっち『『忘れてるかもしれないけれど僕達もいるよ!!』』
ポニテ「もういちいち登場させるのが面倒くさいから、ここら辺でこいつら逃がしちゃうってのはどうかな」
161 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:32:28.75 ID:zo8soqc90
700
--湿地帯、ファクトリー--
ぴちょーん
わいわいがやがや
司令官型もこもこ「ふはははは。随分と作戦通りに言ったものだな」
司令官型もこもこは上機嫌でやぎに管を刺し、内容物を吸っている。
参謀型もこもこ「アソコマデ簡単二誘導ニヒッカカッテクレルトハ……明日ニハアノクニヲオトセソウデスナ」
司令官型もこもこ「あぁ……やつらこちらの情報が筒抜けだと思っておるからな」
触手でやぎの頭部を破壊して脳ミソを引きずりだすもこもこ。
司令官型もこもこ「ふはは……四大支柱もこもこを封印から解いた今、我らの勝利は揺るぎないものとなった!」
司令官型もこもこは笑いながら脳ミソを口に運んだ。
赤もこもこ「これが……支柱もこもこか……」
赤もこもこは地下の空洞に横たわる巨大な生物達を眺めている。
ぐるるる
震え上がりそうな唸り声。龍のような姿のものや、タコに似た姿のもの等、全部で四体の生物がもこもこによる修復作業を受けていた。
162 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/16(土) 01:36:13.86 ID:zo8soqc90
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
i⌒i スッ
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| ^p^ | / .ノ||
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/ ̄ / iii||||||
/ /\ / ̄\ii|||| .' , ..
_| ̄ ̄ \ / ヽ \从// ・;`.∴スッ '
\ ̄ ̄ヤミ騒動 \__) i⌒i スッ
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/ /\ / ̄\ii|||| .' , ..
_| ̄ ̄ \ / ヽ \从// ・;`.∴ '
\ ̄亜人保護 ̄ ̄ \__) i⌒i スッ
||\ 団体 / ̄\ | 〈| ' , ..
||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ | ^p^ | / .ノ||
|| || ̄ ̄ ̄ ̄, \_// ii||||
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/ /\ / ̄\
_| ̄ ̄ \ / ヽ \从// ・;`.∴ '
\ ̄ ̄もこもこ \__) < ,:;・,‘
||\ / ̄\.' , ..
||\|| ̄ ̄ ̄ ̄ | ^p^ | やめてくださいしんでしまいます
|| || ̄ ̄ ̄ ̄, \_/
.|| /東の王国\
/ /\ / ̄\
163 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[!status sage]:2011/07/16(土) 01:51:50.16 ID:QEO88qpIo
>>162
乙!
現在のサーバのご機嫌:むむむ。ちょっと混んできました。(LA:1.66845703125)
164 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/07/16(土) 08:42:34.90 ID:IKzDZ1OOo
おつ!
魔法使いって今40歳だよな・・・
見た目女子高生と旅とかうらやま
165 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/16(土) 19:45:16.92 ID:aXTwY5kSO
不完全でも踊り子は人造勇者
ってことは痩せた時の見た目はあのままってことか?
そうだとしたら服が大きすぎて裸うわ窓から肉玉が
166 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:24:38.12 ID:IgBURM0Y0
日本やりましたああああああああああああうおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
踊子さんはそうですね。すげぇ強靭で伸縮するぴっちぴちのスーツみたいなのを下に着込んでいたということで一つ……
それでは更新します。
167 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:25:21.89 ID:IgBURM0Y0
701
--湿地帯、ファクトリー--
緑もこもこ「ポテンシャルぱないっすよこれ!まじやべーっすよ!」
緑もこもこは歓喜の声をあげる。
黄もこもこ「うーん。第三世代達いい仕事するねぇ。さすがは僕達が作っただけはあるよ!」
青もこもこ「作った僕達が雑用で、作られたあいつらは上で祝杯かぁ」
茶もこもこ「……切ないよね」
灰もこもこ「実力主義もいいけど、敬う心は大事だよぉ」
もこもこ達「「「はぁ」」」
緑もこもこ「ぱねっーぱねっー!!まじぱねっー!!」
もこもこ達「「「……はぁ」」」
ため息の絶えない職場である。
168 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:25:47.44 ID:IgBURM0Y0
702
--東の王国、野戦病院--
てててっ
ツインテ「あ!皆さん無事で……よかった。本当によかった」
ブルマ姿でアッシュ達に会いに来たツインテ。
アッシュ「ぶっ!?な、なんだその格好は!」
ポニテ「きゃあ!ツインテちゃんかわゆすぎる!」
レン「ツインテはぁはぁ」
真顔のまま鼻血を垂らすレン。
ツインテ「あはは……辻切りさんにその……」
アッシュ「!?や、やつに強引に着せ替えられただとぉ!?」
169 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:26:31.33 ID:IgBURM0Y0
703
--東の王国、野戦病院--
ポニテ「ロリショタ好きな上にブルマ趣味とか!!完全な変態じゃないか!!」
アッシュ「バカ野郎!!あいつは確かに変態だが、ブルマは男ならみんな好きなんだよ!!……あ」
ツインテ「……」
ポニテ「……」
レン「……」
見たことのないような視線を送られるアッシュ。
ツインテ「辻切りさんが、こ、これをきていけばみんな喜ぶって……傷の治りもいいっていうから……だからボク……」
ツインテは恥ずかしそうに体操着をぎゅっと掴んだ。
170 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:26:58.36 ID:IgBURM0Y0
704
--東の王国、野戦病院--
のアッシュ「ツインテちゃんマジ無防備」
ポニテ「信じちゃうとかないわー」
レン「いいよいいよー」
おっさん兵士「はっ、はっ」
医療兵士「し、しっかりしろ!!頑張れ!頑張るんだ!この臓器が適応しなかったらお前……」
ツインテ達のコントの横で生死をかけた戦いが行われていた。
おっさん兵士「お、おが、おがぁちゃ、んごぶ!」
おっさん兵士は吐血を繰り返している。
医療兵士「そんな、ダメだ耐えろぉぉ!!耐えろよぉ!!」
171 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:28:01.31 ID:IgBURM0Y0
705
--東の王国、野戦病院--
ツインテ「あ……」
アッシュ「……」
ポニテ「正直かなり犠牲は大きかったよ。私達がみんな無事だったのは本当に運がよかった……あの時だってキバお姉ちゃんが助けに来てくれなかったら今頃……」
レン「にゃあ……」
医療兵士「おいぃぃ!故郷に好きな女がいるんだろぉ!?帰ったら一緒になるって言ってたじゃないかぁぁ!!」
ポニテ「そんなこと言ってたんなら死ぬよそりゃ」
鼻をほじりながらポニテは眺めている。フラグにはシビアである。
おっさん兵士「も、もう一、度……あいつに、会いた、かった」
ふるふると震えながらおっさん兵士は涙を流した。
172 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:29:35.32 ID:IgBURM0Y0
706
--東の王国、野戦病院--
医療兵士「だ、駄目だ生きろよ……生きろぉぉ!」
ぎゅっ
医療兵士「!?あんた……」
ツインテはおっさん兵士の左手を握る。
ツインテ「駄目ですっ!死なないで……っ!!」
おっさん兵士「暖かい……これは……」
おっさん兵士が閉じていた目を開くと、
ツインテ「……」
おっさんの手を握るブルマ姿の天使の姿が見えた。
おっさん兵士「ブル……マ……ブル、マ……ブルマ……」
おっさん兵士の顔に徐々に生気が宿っていくような気がした。
173 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:30:25.22 ID:IgBURM0Y0
707
--東の王国、野戦病院--
医療兵士「!?拒絶反応が押さえられていく……やった!助かるぞ!!」
おっさん兵士「ブルマ……もう絶滅したものとばかり……おっさんの若い頃は当たり前のようにいたから気付かなかったよ……こんなにもかけがえのない存在だったんだって……」
失って初めて気付いたんだ、とおっさんは涙を溢す。
おっさん兵士「消滅したはずのブルマがあるなんて……ここはやっぱり天国……なのかな……とても心地よい」
ツインテ「貴方はまだ……生きてます。だからしっかりしてください」
慈愛の眼差しでツインテはおっさん兵士を見つめる。
おっさん兵士「なんてこった……天国でもないのにこんな素敵なものが見られるだなんて……俺はまだ死ねない……生きたい!」
医療兵士「いいぞ!!心臓が力強く血を押し出しているぞ!!」
174 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:31:00.39 ID:IgBURM0Y0
708
--東の王国、野戦病院--
おっさん兵士「もっとブルマを……ありったけのブルマをかき集め捜し物を探しに行くのさ」
アッシュ「故郷の女はどうなったんだよ」
ポニテ「げに恐ろしきはツインテちゃんの魅力だよ!助かったはいいけどあれじゃただの変態さんだよ!」
レン「いやあれが本心だったんだにゃきっと。あのおっさん死に際まで変態チックなこと言いたく無かったからエアー彼女がどうのこうの言って格好よく死にたかっただけなんにゃ」
ポニテ「エアー彼女て」
アッシュ「正直エアー彼女は許してやって欲しい……」
レン「エアが付くだけでなんでも切なくなるにゃ」
ポニテ「エア病」
アッシュ「仮病だろそれ」
175 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:31:38.91 ID:IgBURM0Y0
709
--東の王国、野戦病院--
アッシュ「意識がぼーっとしてきて、つい性癖暴露か……。俺ならそのまま殺して欲しかったな」
ポニテ「エアー彼女で死亡フラグ立てるとか、切なさここに極まれり!」
ツインテ(うぅ……回復魔法を流し込んだだけなんだけどなぁ……余計なことだったのかな)
おっさん兵士「ブルマー!!ほあーっ!!ほあーっ!!」
ツインテ「……なんか発狂してて怖い」
おっさん兵士「初めてブルマを盗んだのは小学四年生の頃でした。クラスのマドンナのブルマを盗んだつもりだったんですが、最初はまだ私も不慣れでして、間違って邪異子と呼ばれる女子のブルマを盗んでしまったんです」
アッシュ「おいまずいこと口走り始めたぞ」
ポニテ「蘇生やめたげてよぉ!!」
レン「警察よんどこーぜ」
176 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:32:05.19 ID:IgBURM0Y0
710
--東の王国、廊下--
虎男「亜人の被害が……あまりに多すぎる!!ろくな作戦も無しに前線に送りこんだからがお……」
虎男はぷるぷると怒りに震えていた。
虎男「くっ!!」
狐男「どこいくコン?」
虎男「東の王殿に直接話をつけにいく!」
バタン!
荒々しくドアを開け、虎男は部屋から出ていった。
狐男「……無駄だと思うこん」
ずんずんずん
虎男(亜人王から賜りし同胞の命を、これ以上失ってたまるものか!!)
177 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:32:40.48 ID:IgBURM0Y0
711
--東の王国、作戦室--
ばたん!!
虎男「失礼する!!」
東の王「……礼儀がなってないな」
東の王は書類に目を通していたが、虎男の訪問で顔をあげた。
剣豪「なんのようだ虎よ」
虎男「東の王殿!!亜人を前線で使うのをやめていただきたい!!」
東の王「……何を言いだすかと思えば」
東の王は葉巻を口にくわえる。
虎男「全戦闘区域で亜人だけが前線に立たされている!!これは紛れも無く差別的扱いである!!」
178 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:33:10.57 ID:IgBURM0Y0
712
--東の王国、作戦室--
剣豪「……」
虎男「生き残った者達も被害が大きい!次の戦闘でも矢面に立てば、今日以上に同胞が死ぬことになるだろう!!」
東の王「……却下だ」
東の王は問答無用で切り捨てた。
虎男「なっ!?」
東の王「亜人の屈強な肉体があればこそのこの結果だ。前線に亜人が立っていなければこれ以上の損失が出ていだろう……。亜人達には申し訳ないが変えるつもりは更々無い」
虎男「ッッ!!し、しかし!!」
東の王「俺は命を平等に考えている。一人の命に差は存在しない。そう考えた時、死傷者の数が少しでも少ない方を選ぶのは当たり前じゃないか?」
179 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:33:49.91 ID:IgBURM0Y0
713
--東の王国、作戦室--
虎男「っ!!」
東の王「それとも亜人の方が価値が高いのか?犠牲者の数まで平等にしろと?亜人が勝手に差別感を感じてヒステリーになっているんじゃないか?」
虎男「ぎっ!!」
飛び掛かろうとするのを自分の腕を掴んで必死に耐える虎男。
東の王「……この戦いがいつまで続くかわからない。だからいちいちそんな意見を聞くわけにもいかん。俺は一人でも多く兵士を生かす。以上だ」
剣豪(方便だなぁ)
虎男「!!……ッ!……お前は鬼だ、悪鬼だ!!」
東の王「……残念ながら鬼には生涯で一人しかあったことがないな」
東の王は煙を吐き出した。
180 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:34:23.19 ID:IgBURM0Y0
714
--東の王国、野戦病院--
医者「ちょっといいかな?」
アッシュ「ん?」
レン「にゃ?」
医者は食事を取っていたアッシュ達に声をかけた。
医者「君たちに協力を頼みたいのです」
アッシュ「協力?」
ポニテ「なになにー!?」
医者「いやアッシュ君とレンちゃんだけでいいんですが」
ポニテは頬っぺたを膨らましてむくれてみせる。
181 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:34:53.91 ID:IgBURM0Y0
715
--東の王国、野戦病院--
ポニテ「ふーんだ!どうせ私は何にも出来ないですよーだ!」
ツインテ「ぽ、ポニテさん別にそこまで言ってるわけじゃ」
ポニテ「どうせ無能な大飯ぐらいの役立たずですよーだ!!」
ツインテ「……」
アッシュ「……」
レン「……」
辻切り「……」
医者「……」
ポニテ「……なんでみんな顔反らしたこら」
182 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:37:37.92 ID:IgBURM0Y0
716
--東の王国、野戦病院--
医者「と、とにかく力を貸して欲しいんです。お二人の力を」
アッシュ「む……まぁ構わないが明日の戦闘に差し支えない程度で頼む」
レン「うん。レンも早くおねむしたい」
医者「それなんですが、君たち二人を戦闘部隊から外させてもらいました」
アッシュ「何!?」
レン「どういうこと?」
医者「それほど……重要なことに協力する、ってことですよ」
ツインテ「すごい……」
183 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:38:06.09 ID:IgBURM0Y0
717
--東の王国、野戦病院--
ポニテ「えー!?ポニテもポニテもー!!」
医者「ポニテちゃんは明日も戦場で頑張ってもらいます」
辻切り「ごwwざwwるww」
ツインテ「何その笑い!?」
レン「ていうかいたんだ?」
アッシュ「……俺達は何をするだ?」
医者「この戦いを終わらせるんです」
レン「!?戦いに行かずにそんなことが!?」
医者「うまく行けば……ですが」
184 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:38:33.18 ID:IgBURM0Y0
718
--東の王国、野戦病院--
アッシュ「……しかし、ポニテと連携を取れる奴が戦場にいなくなるのはまずい」
レン「にゃあ」
医者「え?ポニテちゃんは一人の方がいいんじゃないんですか?」
ポニテ「!……まぁそうかも」
ツインテ「?な、何言ってるんですか!!女の子一人の方がいいだなんて、そんなことありえません!!」
ポニテ「あーいいよいいよツインテちゃん、気にしないでよ。他の三強さん達と一緒にいるから大丈夫っ」
辻切り「……」
辻切りは茶飲みに口をつける。
医者「とにかく、二人は食事が済んだらすぐに私の部屋に来て下さい」
185 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:39:02.94 ID:IgBURM0Y0
719
--東の王国、野戦病院--
新王「……やぁ久しぶり」
魔法使い「……」
新王はお茶の入ったコップを持って魔法使い達に近づいた。
キバ「あ、新王様!……そっか魔法使いの友達なんだよね。じゃあ私席外すから」
魔法使いにそう言って立ち上がる。
新王「あ、いやそこまでしてもらわなくても」
キバ「でも、せっかく持ってきたお茶も2つしかないですし!」
キバはくすりと笑う。
新王「あ……」
キバ「友達同士でしか話せないこともあるでしょうからどうぞ!」
新王「そう?ごめんね」
いーえ、とキバは答えてその場から去っていく。
186 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:39:31.80 ID:IgBURM0Y0
720
--東の王国、野戦病院--
新王「……」
魔法使い「……」
新王「えっと……お茶どう?」
新王はコップを差し出した。
新王「今どんな生活しているんだい?」
魔法使い「……この国の傍らでひっそりと」
新王「へぇ。大変そ……いや、幸せそうだ」
魔法使い「……」
新王「好きな人と居られるのはそれだけで幸せだ。それはなにものにも替えがたい」
新王はお茶に口をつける。
新王「君だけの居場所が出来たんだね。僕達は……君から奪ってしまったもんね」
187 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/18(月) 21:43:08.71 ID:IgBURM0Y0
もしかしたら更新頻度が下がるかもしれません……
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
次回予告
赤の王「よく来てくれた!他でもない、お前に頼みたいのは……」
猫「にゃー」
赤の王「……今世界を恐怖に貶めている魔王を……そう魔王だ」
猫「にゃーん」
赤の王「……魔王を……倒して欲しいのだ」
猫「にゃにゃーん!」
赤の王「まじでこの猫が勇者なの?」
付き人「は、はっ。そ、そのようで」
次回、13代目勇者は猫の巻
188 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/18(月) 21:47:49.00 ID:dctNTvVSO
>>721
乙!
勇者にゃんこと一緒に旅したい…!
189 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/18(月) 21:58:57.91 ID:dctNTvVSO
安価ミスた\(^o^)/
190 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/07/18(月) 23:38:37.77 ID:acuDThNDo
>>187
乙!
191 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/19(火) 08:05:58.66 ID:hHDWfKASO
>>721
にパスいったぞ
さて何が起こるのか
192 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大分県)
[sage]:2011/07/19(火) 20:06:06.88 ID:IvZvxNPMo
ロックマンDASH3は残念でしたね…
193 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/20(水) 08:24:44.43 ID:CYsD/bbDO
やつは犠牲になったんだよ・・・
194 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/21(木) 00:50:15.56 ID:gZaPYjZf0
水曜更新無理でしたー ごめんなさい
ロックマンDASH3をやるために生きてきたというのにひどいや……
721に安価されてしまったので秘密コマンド発動!現時点での強さランキング表を置いていきますね。(ただのお茶濁し)
195 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/21(木) 00:52:36.76 ID:gZaPYjZf0
現段階での登場人物による強さランキング(今回はステータスだけのランキングでは無く、総合的な実力で判断。ただし相性は細かくなるのでカット)
Aランク 超人たちの祭典。
○鬼姫
○魔導長
○三本角、テンテン
○三獣、亜人王
○人造魔王
○影月
○妃
○キバ
Bランク 三強の中でも上位レベル。
○蜂隊長
○三騎士、吟遊詩人
○三隊長、狩人
○三本角、変化師
○三獣、虎男
○鷲隊長
○辻斬り
○ウーノ
○ドゥーエ
○トーレ
○魔法使い
○三強、剣豪
○新王
○ポニテ:MAXパワー時(数秒)。
○鯱隊長
Cランク 三強の平均的強さ。
○三本角、槍兵
○アッシュ:?使用時。
○三騎士、画家
○三強、東の王
○三獣、狐男
○ヤミ:三部時点
○忍隊長
○疾風:元疾風魔法使い。
○雷電:元雷魔法使い。
○筋隊長
○三隊長、召喚士
○三隊長、人形師
○小メイド:三部時点。
Dランク 一般兵士の中でもトップクラス。
○ツインテ:フルパワー時。
○調教師
○通信兵
○賭博師
○盾男
○幼児メイド:三部時点。
○医者
○選抜兵
○斧女
○包帯女
○義足
○弓女
○レン
Eランク 兵士の平均的強さ。
○鶏:三部時点。
○屈強な男
○がちむち
○マッスルひげ
Fランク 普通。ってゆーか一般人?
○占隊長
○研究員
○ブラ
○三騎士、軍師
?ランク
○秘書:対人戦最強。対魔戦最弱。ジョーカー。
196 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/07/21(木) 01:27:32.85 ID:HYjm1GCUo
>>195
乙!
比べる相手が悪いんだろうけど、ツインテは意外と弱いのね。
てっきりツインテ>ポニテ>アッシュだと思ってた。
それと、狐男とかって前作の部隊長?
197 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/21(木) 14:52:55.48 ID:PLjcNFxDO
乙
マッスルひげの再登場に全俺が泣いた
198 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/21(木) 15:48:42.92 ID:iY6uMJiQ0
>>1
乙
やっと追い付いた……ぜ……バタリ
199 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/21(木) 16:18:21.62 ID:BnRvAdhSO
意外とツインテ弱かったのな
なんか四人の中でも最強ってイメージだったんだが
でもツインテ達皆まだ子供だろ?
これからの成長で更に強くなるんだろうな…
200 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/07/21(木) 16:57:25.09 ID:BH90cRZCo
総合的な実力ってことだからな
ツインテは多重人格で不安定な上にメイン人格はヒーラーベースだしそんなもんじゃね
201 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/22(金) 17:48:51.46 ID:brxzPtPSO
何人かわからないやつがいた…orz
202 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:33:55.76 ID:vN75WtqR0
こんばんはー!
狐男は盗賊王の話で部隊長として出てきた狐君です。占と忍は前作と同じく部隊長をしてますね。
マラソンお疲れさまでした!
それでは投下します。
203 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:35:03.33 ID:vN75WtqR0
721
--東の王国、野戦病院--
魔法使い「俺を笑うといい」
新王「え?」
突然の魔法使いの発言に新王は首をかしげた。
魔法使い「あれだけお前らを非難し、実力行使をしてまで連れ戻そうとした俺が……この様だ」
新王「魔法使い君……」
魔法使い「王国の王になったんだ、キバがどんな存在か……わかっているんだろう?それともあの戦争で見たか?」
新王「……」
魔法使い「あいつは勇者の出来損ないであり、魔王もどきだ……俺が……殺そうとした勇者とそう変わらない」
204 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:36:02.64 ID:vN75WtqR0
722
--東の王国、野戦病院--
新王「……今なら、盗賊君の気持ちがわかるかい?」
魔法使い「どうかな。ただ……」
魔法使いは言葉を飲み込んだ。
魔法使い「……本当にすまなかった」
新王「こっちこそ……ごめんね」
魔法使いはそれだけ言うと顔を背けた。
新王「というより、僕が謝られる理由なんて無いよ……」
新王はコップに口をつけて離す。
新王「盗賊君は勇者さんと、魔法使い君はキバさんと、僕は踊子さんと……。みんな逃げた者同士なんだ」
205 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:37:01.65 ID:vN75WtqR0
723
--東の王国、野戦病院--
魔法使い「……俺の場合は俺から逃げたわけじゃないけれどな」
ふん、と鼻を鳴らして魔法使いはコップを空にする。
新王「ねぇ王国にこないかい?静かに住めそうな場所を知ってるんだ。今の君たちの境遇よりいくらかましだと思うんだが」
魔法使い「いや、ありがたいが断る」
すっぱりと断る魔法使い。
新王「ん……でも魔王化もうちにくれば少しは」
魔法使い「あいつの最後は、あいつの好きな場所で……眠らせてやりたい」
新王「……もうそんなに悪いのか」
魔法使い「白々しい真似はよせよ。それとも気を使ってくれているのか?知らないわけがないだろう」
206 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:37:52.77 ID:vN75WtqR0
724
--東の王国、野戦病院--
新王「……うん」
魔法使い「実験材料はごめんだ。薬まみれの生活に価値は無い」
新王「……僕はそれでも生きていてくれたらと思うよ」
魔法使い「俺はそこまで強くない。あいつも。だから、もう決めたんだ」
新王「そうか。それなら仕方ないな……」
新王はゆっくりと立ちあがった。
魔法使い「あぁ……」
新王「死なないでね」
魔法使い「……あぁ…………………………でゅくし」
207 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:38:27.97 ID:vN75WtqR0
725
--黒空--
バサッ、バササッ
漆黒の闇。月明かりが雲に隠された夜、真っ暗な空を巨大な何かの群れが飛んでいる。
バササッ、バサッ
????「ぬふぅぅあぁぁ……ひぃさしぶりぃぃだぁぁ人間かぁぁぁいよぉぉ……」
??「随分長い間籠もっておられましたからね」
?「東の王国……どのように変わっているだろうか」
???「案外何も変わっていないかもしれない」
????「ぶるぅぅぅあぁぁあ……んんんなぁぁんんにぃせよぉぉ……たのしみではぁぁぁ、あぁるぅぅ……」
バササッ、バササッ
ドラゴン「ぎゃるっるあああ!!」
cv若本が率いる謎の大群が東の王国を目指していた。
208 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:39:21.29 ID:vN75WtqR0
726
--東の王国、作戦室--
通信兵「各員持ち場についたようです」
東の王「うむ。ツインテ」
ツインテ「は、はい。今日も昨日と同じ布陣で来るみたいです」
辻切り「むにゃむにゃツインテ殿……もうそんなに……ンツ食えないでござるよ」
選抜兵「何を夢で食ってんだ何を」
東の王「よし、皆の者!ここが正念場だ!!今日を持って全てのもこもこを駆逐する!!」
おおー!
虎男「……ぐ」
209 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:40:39.85 ID:vN75WtqR0
727
--右橋盆地--
どど……
吟遊詩人「目標を肉眼で確認〜やっちゃってよ魔法使い君〜」
魔法使い「お前に命令される気は、ない!雷属性超範囲攻撃魔法、レベル」
ズボ
土泳型もこもこ「にぃ」
魔法使い「!?こいつ地面から」
地面から現れた細長い体つきのもこもこは、その鞭のような腕で魔法使いをひっぱたいた。
バヂィン!!
210 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:41:15.07 ID:vN75WtqR0
728
--右橋盆地--
魔法使い「がはっ!」
吟遊詩人(僕のソナーからどうやって……)「回復の詩〜」
ポロロン
吟遊詩人はもこもこの鞭を紙一重で交わしながら回復の調べを奏でる。
狐男「魔法使いが危ないコン!水属性攻撃魔法、レベル3!」
バッシャァン!
土泳型もこもこ「!」
もこもこは押し寄せる水流を回避するために穴に潜った。
狐男「回避になってんのかそれ!穴に水流し込むコン!」
ズボ!
狐男の背後から出現するもこもこ。
211 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:41:56.54 ID:vN75WtqR0
729
--右橋盆地--
狐男「!?はやっ」
ズシャッ!
狐男「はぐっ」
狐男は背中を攻撃される。
ズボ
ズボ
ズボ
吟遊詩人「!」
地面からもこもこ達が出現した。その数たるや十を越える。
魔法使い「各小隊、連携を取りながら各個撃破!」
兵士達「「「はっ!!」」」
吟遊詩人「隊長より命令してるらら〜」
212 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:43:10.51 ID:vN75WtqR0
730
--中央荒れ地--
剣豪「……ばかな……」
ひゅーん
ばささっ
槍兵「まぢかよ……」
画家「ぎゃはは」
剣豪達の遥か上空を飛んでいくもこもこ達。
飛行もこもこ「ククク、キサマラガジベタヲハイズリマワッテルアイダニ、オマラノコロニーヲブチコワシテヤンヨ」
百体を越えるも新種のこもこは、空を黒で埋め尽くして東の王国に向かっている。
剣豪「話と違うじゃねぇか……画家!人形師!」
213 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:43:50.11 ID:vN75WtqR0
731
--中央荒れ地--
画家「ぎゃはは!」
人形師「やってみましょうかねぇ」
画家は地面にさらりと絵を描いた。すると巨大な大砲が出現する。
人形師「でかいのは召喚士君がいないと取り出せないから不便ですねぇ。私達はコンビになって初めて真価を発揮するというのにぃ。わかってないですね東の王様もぉ」
そう言ってマントの下から蛙のぬいぐるみのようなアイテムを取り出した。
召喚士「ふんふぅん」
召喚士は蛙の口に手を突っ込み中から巨大な鳥を取り出した。
214 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:45:26.03 ID:vN75WtqR0
732
--中央荒れ地--
槍兵「ため込み蛙か。一個だけならどんなものでもいれておけるモンスター。レア物じゃねぇかうらやましい」
人形師「行きなさいデカバード」
人形師が糸を通して操ろうとしたその時、
ドガァァン!
剣豪「!?爆撃……砲撃か!」
剣豪は目を細めて地平線を見つめる。遥か遠くに、地上を埋め尽くすほどのゆらゆらと揺らめく物体が並んでいた。ムー○ンのにょろにょろみたいなの。
……るるる
剣豪「ッ!来るぞ!!砲撃だ!!」
ドガッドガドガドガァァン!!
215 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:48:20.64 ID:vN75WtqR0
733
--左草原--
召喚士「他の地域が押されてるでやんすか!?」
通信部下『はいっ!特に剣豪様達の所は……あれ?あの召喚士様?』
召喚士「なんでやんす」
通信部下『今そこは危険じゃ?』
召喚士「いや全然。警戒はしているものの全くなんもこんでやんす」
キバ「けほこほ」
ポニテ「つまんなーい。とか言ってられないくらい強いから正直ほっとしてるー」
虎男「これはまさかでがお……」
216 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:50:48.78 ID:vN75WtqR0
734
--東の王国、作戦室--
東の王「どういうことだこれは!敵の居場所、数、種類!その他もろもろ全てでたらめじゃないか!」
ツインテ「へ、へぇぇ!?な、なんで?もこもこちゃん……」
ツインテもこもこ『……もこもこちゃんねるに書き込んである情報に間違いがあるはずが……』
もこもこちゃんねるとは、リアルタイムで書き込まれる意見交換ネットワークである。
ツインテもこもこ『……まさか』
ここには作戦内容から遭遇した敵の特徴、救難信号、今日の晩ご飯に至るまで、全ての情報が書き込まれている。
ツインテもこもこ『こっちに気付かれていた?』
217 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:51:52.61 ID:vN75WtqR0
735
--東の王国、作戦室--
指揮官型もこもこ「やれ」
バチィ!!
ツインテ「んぎゃっ!!」
その時ツインテに電流走る。
通信兵「!?」
辻切り「ツインテ殿!?」
ツインテ「あ、ああ……アアァぁぁ!!」
ツインテは頭を抱えて床に倒れこむ。
東の王「どうしたというのだ!?」
ツインテもこもこ『ま、ママまずい、ハッキングを、うけ、うけうけてる』
218 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:53:46.43 ID:vN75WtqR0
736
--東の王国、作戦室--
ツインテ「頭が、痛いよっ!」
辻切り「ツインテ殿!!しっかりしてくだされ!!拙者ちょっとリョナもいける口でござるから!!」
辻切りははぁはぁしながらツインテに駆け寄った。
ツインテ「あ、や、いやあああ!!」
涎を垂らしながらビクンビクンと体をはねらせるツインテ。
辻切り「こ、これまずくないでござるか?」
ツインテもこもこ『ぎ、くそ、切断、でき、ね……すまな、ツイン』
ブツン
ガクッ
219 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 22:54:43.11 ID:vN75WtqR0
737
--東の王国、作戦室--
ツインテ「……」
ツインテは辻切りの腕の中で動かなくなった。
辻切り「」
力なく垂れた左腕が地面に叩きつけられる。
--湿地帯、ファクトリー--
指揮官型もこもこ「ふん、裏切りものが気を失ったことで回線が切れたか。やつめあえて抵抗せずに落とされるのを待ったな」
補佐もこもこ「オカゲデ対象ヲ完全二洗脳デキナイドコロカ、脳ヲヤキキルコトモデキマセンデシタ」
指揮官型もこもこ「まぁいい。作戦は順調だ。海の部隊はどうなっている?」
補佐もこもこ「マモナク上陸スル頃カト……」
220 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 23:00:41.19 ID:vN75WtqR0
738
--東の王国、作戦室--
通信兵「……」
選抜兵「……」
東の王「これはまずいぞ……おい誰か医務室に連れていってやれ」
東上級兵「はっ」
通信兵「ん、東の王様、海岸線沿いを見晴らせていた兵士から連絡がありました。敵の海上部隊が出現したようです」
東の王「なんだと!?手の空いているもの達を急行させよ!」
通信兵「草原を担当している部隊に連絡してみます」
選抜兵「俺も行きますよ」
医者「こんな状況じゃ仕方ないですね……私も行きます。新王様にも声をかけましょう。辻切り君……」
辻切り「拙者はツインテ殿の傍にいるでござる。拙者はツインテ殿を守るのでござる」
医者「……わかりました」
東の王「……よもや敵にばれているとはな。たかがモンスターと侮った」
作戦室は東の王と通信兵、それと兵が二人だけになる。
221 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 23:01:07.84 ID:vN75WtqR0
739
--中央荒れ地--
剣豪「けっ……まだこんな隠し玉があったとは……」
血塗れになっている剣豪の前に立っているのは槍型よりもなおごつい鎧を纏ったもこもこ。
上級もこもこ「ふしゅ〜」
剣豪「なんてこった。全然つえぇじゃねぇか」
剣豪はうれしそうに顔を引きつらせる。
砲台もこもこ「にょろーん」
--東の王国、作戦室--
通信兵「!最前線の亜人兵より連絡、何か巨大なものが打ち上げられたと!!」
東の王「次から次へと……打ち上げたというのはなんだ?何を」
通信兵「待ってください今映像を」
222 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 23:01:40.78 ID:vN75WtqR0
740
--東の王国、作戦室--
通信兵は遠隔操作で操っている人形の視線を探る。
通信兵「!捉えました。メインモニターに映します」
ブゥン
ざわ
兵士達がどよめいた。そこに映っていたのは、煙を出しながら空へと上っていく巨大な生物。
東の王「ま、まさかあの黒の空に行く気なのか?」
ドドドドドド
通信兵「……馬鹿な。あれだけの高度、生物が耐えられるはずが……」
ゴゴゴゴ
モニターに映るそれには、人類を終わらせる力がある。
そう誰もが確信した。
223 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/22(金) 23:03:55.87 ID:vN75WtqR0
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
没になった初期プロット〜〜
第一部
キャラ紹介しつつ、キバと魔法使い倒して終わり。
キバ「……」
魔法使い「……」
224 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/22(金) 23:04:29.60 ID:brxzPtPSO
乙
225 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/22(金) 23:13:30.70 ID:dXeJHJuSO
>>223
乙
226 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/07/22(金) 23:15:59.41 ID:xu8CVha8o
>>223
乙!
227 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:09:56.03 ID:hDlZD/kQ0
長らくお待たせいたしました。それでは投下します!
228 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:10:27.06 ID:hDlZD/kQ0
741
--左草原--
召喚士「急ぐでやんす!みんなこいつに乗れでやんす!」
召喚士が召喚したのは胴の長い、巨大なもぐら。
電車もぐら「もぐー」
召喚士「超特急で海岸に行くでやんすよ!」
虎男「ほう」
キバ「すごいです!私も召喚系の魔法使えますがこんなの見たことない!」
召喚士「甘くみてもらっちゃあ困るでやんす。拙者は召喚系最強の人間なんでやんすから!」
ポニテ「じゅる……」
229 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:11:10.92 ID:hDlZD/kQ0
742
--右橋盆地--
魔法使い「こいつ……MAP攻撃では倒しきれない!?」
上級もこもこ「ぎゃしゃあ!」
吟遊詩人「それでも大分ダメージ与えられたよ。後は私が受け持とう〜」
変化師「お、おでも!」
狐男「やってやるコン!」
ダダダダダ
上級もこもこが恐ろしい勢いで前進してくる。
変化師「!み、みんな!飛べ!」
突然の変化師の発言。
吟遊詩人「?……了解〜では皆さん空の旅へご招待〜跳躍力強化レベル4」
ビョン!!
230 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:11:46.00 ID:hDlZD/kQ0
743
--右橋盆地--
兵士たちも含めて百名近くが飛び上がる。垂直飛びで五十メートルほど。
ギリギリ
地面に一人残った変化師は右腕に力を込めて構えている。
変化師「ス、スキル、もぐら叩き」
スッ
ポポポポーン!
地面から勢いよく飛び出して来たもこもこ達。
土泳もこもこ「ギ、誰モイナイ」
変化師「お、おでがいる」
めしゃしゃしゃ!
231 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:12:23.88 ID:hDlZD/kQ0
744
--右橋盆地--
土泳もこもこ「ぶっ」
顔と腕だけだしたもこもこの顔面に、次々と拳が叩きこまれて行く。
吟遊詩人「対下用スキルとはよく積む気になるなぁ〜汎用性低いから覚えなかったよ〜」
狐男「スキルページの無駄だって教わったコンよ」
魔法使い「それでもあいつのおかげでノーダメージで切り抜けられた」
変化師「ふしゅ〜」
変化師は落ちてくる兵士たちのために両腕を広げた。
変化師「へ、変化、網!」
ぶわわっ!
変化師の両腕が巨大な網になって、みんなを落下から救った。
吟遊詩人「あはは。そういや着地を忘れていたよ〜」
魔法使い「そんな全滅は勘弁してくれ」
232 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:13:00.18 ID:hDlZD/kQ0
745
--中央荒れ地--
西兵士「我々もお役に立つんだ!!行くぞ!!」
南兵士「ぐぅる」
上級もこもこ「かはは!きさまらゴミがいくら集まろうと」
上級もこもこは持っていた槍を振り回す。
ボボボ!
北兵士「ぎゅっ!」
恐ろしい速度と威力をかねそろえた突きが、容赦無しに兵士達を穴抜きにしていく。
東上級兵「ぐっ!こんなばかな!」
ドグシャッ!!
槍で顔面を砕かれて吹き飛ぶ上級兵。
233 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:13:47.01 ID:hDlZD/kQ0
746
--中央荒れ地--
上級もこもこ「貴様らのエース級ですら我には何も出来なかったというのに。かはは!笑わせる!」
王国兵士「なん……だと」
足を斬り飛ばされた兵士は絶望の表情で上級もこもこを見上げていた。
バガシャッ
問答無用に踏み砕かれる王国兵士。そこに慈悲など存在しなかった。
上級もこもこ「どうあがいても絶望しかないのなら、やっぱり死ぬしかないなぁ」
槍兵「っっ!調子こいてんじゃねーぜ!!」
上級もこもこ「!」
上級もこもこの後方から槍兵が駆けてくる。
槍兵「スキル、百突きィ!!」
ずががががが!
234 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:14:20.29 ID:hDlZD/kQ0
747
--中央荒れ地--
超高速の乱れ突き。
上級もこもこ「かはは!ぬるい!」
上級もこもこは巧みな槍さばきで全ての突きを弾いている。
上級もこもこ「遅い!」
ガキィン!
槍兵「っ!?」
一瞬の隙を突かれた槍兵は打ち上げられてしまう。
上級もこもこ「弱い!」
上級もこもこの口から魔力弾が放たれる。
槍兵「!」
ドガァァン!!
上空で炸裂し槍兵の血が飛び散った。
235 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:16:27.27 ID:hDlZD/kQ0
748
--中央荒れ地--
槍兵「ず」
どしゃ
地面に打ち落とされた槍兵。
防御に使った両腕と左足は大量の血を吹き出して、ぐしゃぐしゃに変形していた。
槍兵「溜め無しだからと、あなどったぜ……」
上級もこもこ「ほう、まだ死なんか」
槍兵(後のことなど考えずに一撃必殺を放つべきだったッ!!……俺はまだ未熟だ!!)
槍兵は悔しそうな表情で自分の槍を見つめる。
じゃり
上級もこもこは槍を振り回しながら槍兵に接近する。
槍兵「動くこともできねぇ……くそ情けねぇ」
まだろくに戦っちゃあいないのによ、と槍兵。
上級もこもこ「これが、リアルだ」
236 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:18:04.56 ID:hDlZD/kQ0
749
--中央荒れ地--
ズガッ!!
上級もこもこ「っっ!な、に?」
背後からの一撃。
剣豪「ッ!不意討ちなんてきたねぇマネしたっていうのに、倒しきれてねぇ!!」
画家「ぎゃはは!」
上級もこもこ「!?きさまら……倒したはずでは」
剣豪(あいつめ。残った少ない魔力で、回復術師を操って俺と画家を治すとは……見直してやらんこともない)
画家(さすがは北の三隊長、人形師。って感じぎゃはは!)
237 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:18:39.08 ID:hDlZD/kQ0
750
--中央荒れ地、前線--
上半身だけになっている人形師は、仰向けになって空を眺めている。
人形師(やれやれぇ……あの人達ぃ、ちゃんと蘇生チーム呼んでくれるんでしょうねぇ……)
ごふ、と血を吐いて人形師は意識を失った。
--中央荒れ地--
上級もこもこ「ならばもう一度土に埋まれ!」
剣豪「二度もやられっかよっ!」
ギャイン!
画家「ぎゃはは!でっかい斧!」
画家は地面に巨大な斧を描いた。
画家「ぎゃはは!お、おもっ!」
238 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:19:19.70 ID:hDlZD/kQ0
751
--中央荒れ地--
ズゴゴ
画家は実体化した斧(十メートルはある)を持ち上げると上級もこもこに振り下ろした。
上級もこもこ「っ!こざかしい!」
バガァン!
しかし上級もこもこはそれを素手で破壊してしまう。
画家「っ!?」
バラバラ
上級もこもこ「きさまらが何をやってもー!」
ドッドッド!
上級もこもこは斧の破片が降り注ぐ中、槍を構えて突進する。
カカン
239 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:21:15.09 ID:hDlZD/kQ0
752
--中央荒れ地--
画家「シールド!」
咄嗟に盾を描いて構えた画家だったが、
ドガァァン!!
上級もこもこはいとも簡単に盾を破壊し、そのまま画家を貫いた。
画家「ぎょぶっ!」
ビチャチャ
上級もこもこ「……そうか、ここでやめては二の舞だな。別に追ってこられても障害にはならないが、」
もぎ
上級もこもこは目の前で痙攣している画家の頭をもいだ。
ぶちぶちぶちぃ
240 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:21:41.10 ID:hDlZD/kQ0
753
--中央荒れ地--
剣豪「……ッ」
上級もこもこ「こうまですれば追ってこれまい」
上級もこもこは生首を放り投げると、ゆっくりと剣豪の方を向く。
上級もこもこ「……いつまでそこでジッとしてる」
剣豪は刀を鞘に収めたまま、身動きせずジッと構えていた。
上級もこもこ「怖じけついたのか?」
ズン、ズン
剣豪「……」
ズン、ズン
241 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:22:28.19 ID:hDlZD/kQ0
754
--中央荒れ地--
上級もこもこ「……かはは!まさかびびって言葉も出ないのか!?ならば一撃で葬ってやるとするか」
それでも剣豪は居合い抜きの構えのままピクリとも動かない。
上級もこもこ(……この構えは居合い。納刀からの抜刀技……しかし片腕のこいつには扱いきれんだろうし、威力もたかがしれている。……恐れることはないな)
上級もこもこは槍を構えて、突き出した。
ジャッ
上級もこもこ「」
その瞬間上級もこもこは見た。刀のつばの所に妖精がいる。そしてそれが刀を送り出したのを。
斬ッ!!
242 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:23:03.03 ID:hDlZD/kQ0
755
--中央荒れ地--
上級もこもこ「……」
剣豪「……」
剣豪と上級もこもこは背中合わせに立っている。
剣豪「……」
ポタタッ
剣豪の脇腹から血が滲み、地面に後を残す。
上級もこもこ「……………………そんなバカな」
バキン、ガラガラ
上級もこもこの鎧に切れ目が入ったかと思うと、音を立てて崩壊していく。
上級もこもこ「俺の防御力を、上回る……だと」
243 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:23:50.10 ID:hDlZD/kQ0
756
--中央荒れ地--
ブシャアッ!
上級もこもこの胸から血が噴出する。
上級もこもこ「た、たかが人間の攻撃で……片腕の居合いでっ!」
上級もこもこは振り向いて剣豪に飛び掛かる。
剣豪「動揺してんじゃねぇよ、化物」
ズバッ!
剣豪の刀は鎧の剥がれた部分を貫いた。
上級もこもこ「がはっ!!」
ズズゥゥン!!
剣豪「……やれやれだ……一体ぶっ殺すのにこれかよ」
剣豪は脇腹を押えて悪態をつく。
244 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:24:20.92 ID:hDlZD/kQ0
757
--中央荒れ地--
パタタ
緑の妖精『溜め攻撃は、剣豪ちゃんの最大威力の技だもんね。地味だけど』
妖精は剣豪の周りを飛びまわる。
剣豪「ふん。数ターン使用しなきゃならない博打技だったが……作戦通りいったな」
緑の妖精『感謝しないとね!人形師君に治してもらって、画家君が囮になってくれたから出来たことなんだから』
剣豪「……」
剣豪はぼりぼりと頭をかいてしゃがみ込む。
剣豪「はぁ。普通逆だよなぁ、年齢的に」
若いのが踏み台になってんじゃねぇよ、と剣豪は画家の生首に話し掛けた。
ザっ
東上級弓兵「ここにいましたか剣豪様!」
245 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:24:54.78 ID:hDlZD/kQ0
758
--右橋盆地--
上級もこもこ「ぬぅ!同士がやられおった!」
魔法使い「はぁはぁ……?」
吟遊詩人「へぇ〜剣豪さん辺りかな〜?それともキバさんかな〜」
狐男「コンコン!」
変化師「お、おで……」
上級もこもこ「ッ!こいつらを撃滅し、一刻も早く仇をとらねば!」
上級もこもこは剣を振るう。
狐男(正直きついコン……早くて硬くて強いなんて反則コン)
魔法使い(ただそれが全てならまだ勝ち目はある)
吟遊詩人(直球がダメでも変化球があるらら〜)
変化師(お、おで!)
246 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:25:42.55 ID:hDlZD/kQ0
759
--右橋盆地--
変化師は赤く染まった両腕を突き出す。
変化師「へ、変化、竜口!」
変化師が叫ぶと、変化師の両腕が竜の顔に変わった。
上級もこもこ「くはは!手品師にでも改名したほうがよかろ!?」
変化師「り、竜咆哮!!」
竜の口に魔力が満ち、灼熱の弾丸が発射された。
ギャオォ!!
上級もこもこ「ぬ!」
ドガァァン!!
直撃。しかし上級もこもこは被弾する瞬間に左腕の盾で防御していた。
ブスブス
魔法使い「っ!あの火力でろくにダメージを与えられないのか」
吟遊詩人「盾は半壊してるらら〜」
247 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:26:27.97 ID:hDlZD/kQ0
760
--東の王国、作戦室--
通信兵「!敵、無数の飛行体が本国に接近中!!」
東の王「!!包囲網の上を突破してきたやつらか……俺が出るか」
通信兵「!!王様自らですか!?」
東の王「俺も腐っても東の三強の一人。長らく戦場に立っていないが、まぁなんとかなるだろう」
通信兵「ッ……選抜兵!」
選抜兵「言われなくてもわかってる。私もお供します!」
東の王「あぁ。それと通信兵、新王殿に連絡をしておけ」
通信兵「はい!」
東の王「ふん……」
東の王は右腕の袖をまくりあげる。すると複雑な紋章が姿を露わした。
--東の王国、上空--
飛行もこもこ「王を取る!!」
248 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/07/27(水) 22:27:51.94 ID:hDlZD/kQ0
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
249 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/07/28(木) 00:50:10.71 ID:lWCR+qx2o
>>248
乙!
250 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/29(金) 11:43:02.14 ID:kJhVCx5IO
乙です
251 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/29(金) 20:03:07.34 ID:axEb5/rSO
すげぇ
ワンピースのごちゃごちゃした時並に分かりにくいwwwwwwwwwwww
俺の読解が悪いのかorz
252 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
:2011/07/30(土) 04:27:52.83 ID:YMNSRg200
剣豪ってどうして隻腕になったんだっけ?
253 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/07/31(日) 00:36:22.80 ID:Omn41/gb0
>>252
第一部終盤での勇者との戦いで失ったはず
254 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)
[sage]:2011/08/02(火) 21:15:22.86 ID:wB463Xv9o
乙です。
いつもありがとう!
255 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:07:10.17 ID:vLFiLX5W0
随分あけてしまってごめんなさい。
>>251
いえいえ、完全にこっちの問題です。少し改善しようと思いましたが、こういう内容になってくると、それも難しくて……。努力いたします。
参考までに。
○中央荒れ地
隊長・剣豪
画家
人形師
槍兵
○右橋盆地
隊長・吟遊詩人
狐男
魔法使い
変化師
○左草原→海岸線
隊長・召喚士
虎男
キバ
ポニテ
○城内外
隊長・新王
最高司令官・東の王
選抜兵
通信兵
医者
アッシュ
レン
ツインテ
辻切り
>>252
253さんのおっしゃる通り、剣豪は勇者との戦いで腕を失いました。回収していないのか、どっかで保存しているのかは現在不明です。ただ、剣豪にとって勇者はお気に入りらしく、傷は敢えて残したままのようです。
お礼を言うのはこっちの方です。いつもありがとうございます。
それでは投下します。
256 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:12:12.71 ID:vLFiLX5W0
761
--東の王国--
新王「情報を聞くかぎり中々まずい状況ですね」
東の王「あぁ、全域で押されている。海岸線は?」
新王「第一波はなんとか。選抜兵君達が頑張ってくれました」
選抜兵「はー、はー……」
膝に手を当て息をしている選抜兵。
東の王「……志願はいいが、お前空中戦も出来たのか?」
選抜兵「はい。飛行モンスターを数体捕まえてますから」
東の王「ふむ。若い奴らの職業は汎用性があっていいな」
新王「ですね、羨ましい限りです」
選抜兵「何をおっしゃいますか……!お二方ともあろう方が」
257 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:13:15.59 ID:vLFiLX5W0
762
--東の王国--
新王「!来ましたね」
東の王「あぁ」
選抜兵「う……北の空が真っ黒だ……」
ギャーギャー
黒い空がけたたましい叫び声をあげながら近づいてくる。
新王「そうですね……出方次第ですが、僕が初撃を与えます」
東の王「ふむ。なら俺が撃ち漏らしを落とそう。選抜兵や弓兵達はその残りを頼む」
兵士達「「「はっ!!」」」
兵士たちは一斉に構えだす。
258 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:14:49.52 ID:vLFiLX5W0
763
--東の王国、上空--
飛行もこもこ「ナニヤラ迎エ撃トウトシテイルヨウダガ、無駄ナコトヨ!ワレラハキサマラノ射程内ニハイルコトハナイ!」
飛行もこもこ達は一斉に口を開く。
ギギギギ
--東の王国--
選抜兵「!しまった魔力砲撃!今からじゃ間に合わない!!」
東の王「ふん、バカの一つ覚えだな」
新王「報告で聞いていた通りで助かりましたね」
選抜兵「!?な、なんでそんなに余裕なんですか!?あそこから撃たれたら市民達にも被害が!」
新王「多分大丈夫ですよ」
新王は手のひらをもこもこ達に向ける。
スッ
259 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:16:25.49 ID:vLFiLX5W0
764
--東の王国--
ギギギギ!
もこもこの口にはすでに納まり切らない程の魔力が集約されていた。
東の王「見ておくといい選抜兵。これが勇者パーティに属していた者の力だ」
--東の王国、上空--
飛行もこもこ「ハナテー!!」
ギュイイイン!
--東の王国--
新王「範囲選択、魔力暴発レベル4」
ドガドガドガドガドガドガドガドガドガァァン!!
真っ黒に染まっていた空が大爆発を起こした。連鎖に次ぐ連鎖で、爆音が鳴り響いている。
260 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:18:43.75 ID:vLFiLX5W0
765
--東の王国--
選抜兵「なっ……!!」
東の王「新王殿の射程距離は人類最長だ」
選抜兵は目の前の光景が信じられないでいる。
新王「!」
ボフ、ボフボフ
爆煙の中からもこもこが飛び出した。
新王「やはり仕留め切れませんでした。強力な個体か、それともあの瞬間に攻撃をやめて防御に撤した勘のいい奴か」
東の王「ダメージが入ってないわけじゃない。焼き切るさ」
東の王が右腕に魔力を流すと、紋章が赤い光を発する。
261 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:21:24.09 ID:vLFiLX5W0
766
--東の王国--
東の王「ふんっ」
ボッ!
突き出した人差し指から炎のレーザーが発射された。
ジュウン
飛行もこもこ「ぎゃぁ!」
いとも容易くもこもこの装甲を突破するレーザー。そして全身を発火させる。
飛行もこもこ「ぎゃわあぁぁ!!」
ボボボボッ
東の王は爆煙から出てくるもこもこを次から次に打ち抜いていく。
弓兵「……王タッグつえぇ」
選抜兵「や、やることねぇ」
262 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:23:45.38 ID:vLFiLX5W0
767
--海岸線--
召喚師「海岸線についたでやんす。なんもいないでやんす」
キバ「イカさんタコさんがいっぱい死んでます」
ポニテ「食べたら寄生されるかな……」
虎男「がお。見張りも立たせていないとは、たるんどるがお!」
通信兵『……誰もいない?そんなハズはありません。海岸線の部隊がまだそこにいるはずです』
ひょこひょこと歩く人形が海岸線を覗く。
通信兵『……い、いない。そんな!何かあればすぐに気付くはず!!誰も声をあげずにいなくなるなんてこと……』
キバ「私がみんなを探してみます」
キバは砂浜に降り立つと目を閉じた。
263 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:24:37.33 ID:vLFiLX5W0
768
--海岸線--
召喚師「いややめるでやんす。あんた随分具合悪そうでやんすし。ここは……」
召喚師が他のメンバーの顔を見わたした。
ポニテ「ふにゃ?」
ポニテはイカやタコもこもこを食している。
虎男「ふんっ!ふんっ!」
暇だと感じたのかスクワットをしている虎男。
召喚師「……わかってたでやんす。おいらがやるでやんすよ」
264 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:27:40.41 ID:vLFiLX5W0
769
--海岸線--
召喚師「召喚ほい」
ボゥン
六芒星からイルカに似たモンスターが出現する。
イルカ「なるとー!」
召喚士「こいつで探すでやんす」
パシャ
イルカは着水すると、いなくなった兵士達を探すために音波を発し始めた。
イルカ「きゅいーんきゅいーん」
召喚士「パルス音でやんす」
イルカ「ぱーるーぱーるりぱーるりらー」
265 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:29:07.36 ID:vLFiLX5W0
770
--海岸線--
キバ「それは……」
イルカ「きゅい!」
イルカは必死の表情で召喚士に語り掛けます。
風が語り掛けます。
召喚士「?……!!海の底でやんすと!?」
キバ「海底に兵士達が……?」
虎男「ふむ……なにやら嫌な感じがお」
ポニテ「海底って、死んじゃってるんじゃ……」
266 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:31:19.39 ID:vLFiLX5W0
771
--海岸線--
召喚士「……ううん。まぁまず間違いなくやられてるでやんしょ」
キバ「……」
虎男「……なら」
召喚士「でも死体を回収できたのなら蘇生するチャンスが生まれるでやんす」
キバ「!」
虎男「ふむ……」
ポニテ「!!」
キバ「見捨て……ないんですか?」
キバは召喚士の顔を覗き込みながら恐る恐る尋ねた。
267 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:37:11.46 ID:vLFiLX5W0
772
--海岸線--
召喚士「?なんででやんす?意味がよくわからんでやんす」
キバ「蘇生出来るかわからない人達のために命の危険を晒してまで助けにいくなんて……効率的じゃないです」
召喚士「効率的じゃないでやんすよ?」
キバ「今は全体的にかなりピンチな状況なんです!死体を回収するより、他の部隊の援護に回った方がいいに決まってるんです!」
召喚士「決まってるでやんす」
キバ「……それでも……助けに行くんですか?」
召喚士「当たり前でやんす。人を助けるためだけに三隊長になったでやんす」
しれっと言い放つ召喚士。
268 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:37:41.76 ID:vLFiLX5W0
773
--海岸線--
虎男「うぅむ、中々どうして」
虎男はニヤリと笑う。
召喚士「つっても危ないことには違いないでやんすからおいら一人で行ってくるでやんす。君たちは城に行って」
キバ「かっこいい!!」
突然大声を出すキバ。
召喚士「び、びっくらしたでやんす……」
キバ「かっこいいですぅ……そこまではっきり言い切るなんてかっこいいです!!私ファンになりました!!剣豪さんの次くらいに!!」
キバは目を輝かせている。
269 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:38:09.31 ID:vLFiLX5W0
774
--海岸線--
召喚士「……別にそんなことはないんでやんす。国としてはマイナスの行動でやんすよ」
キバ「でも人としてはプラスです!」
ポニテ(……そういえば北の王国でもこの人達、いつも他の人のことを)
虎男「我が輩も行くぞ。ここには亜人兵も配備されていたからな……。ちっ、もはや格好がつかんな」
虎男は目を瞑って笑う。
虎男「ん?ってよく考えたら北は南に対して差別的な感情があったような」
召喚士「あー、恥ずかしい話でやんすがあれは国策ということに」
270 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:39:10.97 ID:vLFiLX5W0
775
--海岸線--
召喚士「本当にお嬢ちゃんも行くでやんすか?危ないでやんすよ?」
ポニテ「いくもん!ポニテだって頑張れるんだから!」
キバ「無理しなくていいんだよ?」
ポニテ「大丈夫だってば!!」
召喚士「危ないし手間がかかりそうだから出来れば残ってて欲しいでやんすのに……」
すごく嫌そうな顔をする召喚士。
虎男「しかしどうやって行くのだ?我が輩泳げないがお」
ポニテ「虎なのに……」
キバ「猫ちゃんは水が嫌いなんですよ」
271 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:39:41.03 ID:vLFiLX5W0
776
--海岸線--
召喚士「まずは目標の上まで船で行くでやんす。ほいっと」
ばっしゃぁぁぁん!!
召喚士が指を弾くと、海上に大型の帆船が出現する。
キバ「い、いとも簡単に……」
キバは船を見上げて言った。
虎男「むぅ。便利!」
召喚士「さぁ行くでやんす!乗り込むでやんすよ!!」
272 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:40:48.84 ID:vLFiLX5W0
777
--東の王国、作戦室--
通信兵「各隊より通信、各方面に出現した新型もこもこによって一時は危険な状況でしたが、なんとか戦線を維持しています!」
誰もいない作戦室で一人叫ぶ通信兵。
通信兵「……寂しい」
273 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:41:51.78 ID:vLFiLX5W0
778
--湿地帯、ファクトリー--
指揮官型もこもこ「ぬ……人間共め……無駄な抵抗を」
指揮官型もこもこは苛立っている。
指揮官型もこもこ「……投入だ」
補佐もこもこ「……ハ?」
指揮官型もこもこ「投入だ!!四大支柱を使う!!」
補佐もこもこ「!!デ、デスガ、マダ」
バチン!!
指揮官型もこもこは補佐もこもこを触手で叩く。
指揮官型もここ「ここが攻めどきだ。やれ」
274 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:42:44.84 ID:vLFiLX5W0
779
--右橋盆地--
吟遊詩人「今回は際どかったらら〜……」
血の滲むわき腹を押さえてなお歌う吟遊詩人。
狐男「き、際どいってレベルじゃないコン!二回瀕死になったコン!」
狐男は仰向けになって息を荒げている。
変化師「ま、魔法使いさん、死んだ」
変化師は血まみれになりながら魔法使いの二つに別れた体を繋ぎ合わせている。
狐男「最後のあの技は耐えきれないコンよ……矛先が魔法使いっちだった、そんだけのことコン。おいら達に来てたらそれはそれで避けきれなかったはずコン」
275 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:43:16.82 ID:vLFiLX5W0
780
--右橋盆地--
吟遊詩人「だね〜でもラックの強さも実力さ。十五年前ならいざ知らず〜」
変化師「よ、四分の一を引くなんて運が悪かったんだ。そ、蘇生魔法レベル3」
ポウ
魔法使いは蘇生されながらそんな言葉を聞く。
魔法使い「……」
何だか悲しい思い出が蘇りそうな魔法使いだった。
276 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/04(木) 00:45:12.58 ID:vLFiLX5W0
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
勇者「久々に読み返して手感じたんだけど、君に声優さんを当てるとしたら、小野坂さんが大好きなあの人なんじゃ……」
トリガー「わけがわからないよ」
277 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/08/04(木) 00:52:35.49 ID:4iqnpSrRo
>>276
乙!
魔法使い……
278 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/04(木) 07:35:49.13 ID:J4xjH+6SO
賢者やるな
伊達にハゲてねぇな
召喚士がやんすやんす言ってっから段々顔が矢部になってきた
想像したらカッコよさが半減した
279 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/04(木) 08:27:22.50 ID:QdagbpRqo
せめて[
切腹
]とかry
280 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/04(木) 08:28:24.30 ID:QdagbpRqo
カメダNGなのか
281 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/07(日) 09:50:03.11 ID:IQCIvnUIO
4分の1って勇者パーティーから外された時のことかな
282 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/08/07(日) 20:42:21.33 ID:UndmppM50
>>281
4分の1ってのは4人いた中から魔法使いが攻撃の標的にされて死んだことだろう
悲しい思い出が勇者パーティから外されたことだと思う
283 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:44:44.98 ID:a1ZW2mlU0
お久しぶりでした。一週間も空いてしまって申し訳ないです。
それでは投下します。
284 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:45:35.33 ID:a1ZW2mlU0
781
--もこもこちゃんねる--
44 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(荒れ地)[sage]:2011/07/18(月) 16:14:24.86 ID:+cC
人間うぜーーーーーーーーー
45 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(巣なう)[sage]:2011/07/18(月) 16:15:27.73 ID:kpB
今どんな感じ?
46 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(ぼんちゅー)[sage]:2011/07/18(月) 16:16:43.89 ID:edt
>>45
一度は押してたけど、一部の兵士が強くて押され気味。
47 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(巣なう)[sage]:2011/07/18(月) 16:17:30.05 ID:kpB
>>45
サンクス。まじか。やっぱ人間もやるんだなぁ。
48 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(巣なう)[sage]:2011/07/18(月) 16:17:38.91 ID:kpB
ごめん、↑安価ミスった。
>>46
だったわ。自演乙www
285 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:46:54.63 ID:a1ZW2mlU0
782
--もこもこちゃんねる--
49 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(海もこ)[sage]:2011/07/18(月) 16:18:34.20 ID:mKP
陸軍の雄達ってめっちゃかっこいいらしいよ
50 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(ぼんちゅー)[sage]:2011/07/18(月) 16:18:54.70 ID:A7j
そんなことはいいからもこ美ちゃんのエロ画像無い?さっきから探してるんだけど
51 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(荒れ地)[sage]:2011/07/18(月) 16:19:03.15 ID:vS2
ちょwwww槍刺さったなうwwwwいたすwwwwww
52 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(お空)[sage]:2011/07/18(月) 16:19:29.44 ID:Is30
>>51
ちょww書きこんでる場合じゃねーだろww
53 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(ぼんちゅー)[sage]:2011/07/18(月) 16:19:37.58 ID:mKP
私女だけど、陸軍が最強だと思う
54 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(お空)[sage]:2011/07/18(月) 16:20:15.66 ID:Cd5
そういやここにアクセスしてた裏切り者はどうなったの?
286 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:47:53.01 ID:a1ZW2mlU0
783
--もこもこちゃんねる--
55 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(巣なう)[sage]:2011/07/18(月) 16:20:46.82 ID:Is3
マジお前らなにやってんだよ。ちゃっちゃと攻撃して終わらせちゃえよ。俺なんてもう人間20体倒したぞ
56 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(荒れ地)[sage]:2011/07/18(月) 16:21:56.13 ID:vS2
>>55
いいからお前戦場にでてこいよ
57 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(海もこ)[sage]:2011/07/18(月) 16:21:59.29 ID:HmW
>>55
自宅警備乙
58 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(巣なう)[sage]:2011/07/18(月) 16:22:01.51 ID:mKP
もこもこ陸軍最強
59 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(海もこ)[sage]:2011/07/18(月) 16:22:07.86 ID:HmW
さっきからうっせーよカス!!場所書き変えたところでID一緒なんだよ!!
287 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:49:05.30 ID:a1ZW2mlU0
784
--もこもこちゃんねる--
60 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(巣なう)[sage]:2011/07/18(月) 16:23:50.12 ID:shV
>>54
みんなで一斉にf5したから宿主ごと死んだんじゃね?
61 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(荒れ地)[sage]:2011/07/18(月) 16:24:34.79 ID:AJB
やべーwwはぐれたwwここどこー?(´;ω;`)ママー
62 :VIPにかわりましてmokyumokyuがお送りします(お空) [sage]:2011/07/18(月) 16:25:10.41 ID:8YT
迷子乙
63 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(荒れ地)[sage]:2011/07/18(月) 16:25:53.01 ID:e+c
誰か迎え行ってやれよww
64 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(荒れ地)[sage]:2011/07/18(月) 16:26:03.01 ID:e+c
>>62
こいつもこもこじゃねーよww
288 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:50:02.81 ID:a1ZW2mlU0
785
--中央荒れ地--
剣豪「ぬん!」
ボッ
槍型もこもこ「ぎひぃっ!」
兵隊長「お下がり下さい剣豪様!二時間も戦いっぱなしですよ!傷の手当てを!」
剣豪「はっ、はっ!……ははははは!!」
ズガッ
剣豪は槍型もこもこの頭部に剣を突き立てて笑う。
剣豪「バカ言ってんなよ。補給無しでぶっ続けでまる1日闘った時に比べりゃ、まだまだ天国だぜ」
兵隊長(俺たちの生まれる前の話をされてもなぁ……)
289 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:50:56.67 ID:a1ZW2mlU0
786
--中央荒れ地--
剣豪「ッ!!」
兵隊長「どうなされました?剣豪様」
剣豪が飛び上がるような反応をしたので、兵隊長は心配そうに尋ねた。
剣豪「……これはまずいな」
どぉん……
剣豪は今までに見たことがないほど狼狽している。
どぉん…
兵隊長「この音は一体……」
どぉん
剣豪「おい、全部の兵隊を引き上げさせろ。こいつは……かなう相手じゃねぇ……」
どぉん!
兵隊長「!剣豪様がおっしゃるのならば。おい皆聞いてくれ!!」
290 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:51:34.38 ID:a1ZW2mlU0
787
--中央荒れ地--
どぉん!!
剣豪「けっ……まぁ今更言っても遅いよな……」
剣豪は眼を細めて遥か地平線を見る。
どぉん!!
剣豪「きた」
どぉん!!!
陸王もこもこ「がるあぁぁぁぁぁ!!」
遥か遠くに姿を確認したと思ったら、次の瞬間には剣豪らの上で吠え狂っている。
その姿、二十メートルを越える巨大な獅子。
剣豪「……これが本当の奥の手かよ!!」
剣豪は踏み砕かれた地面の上で、静かに刀の束に手を伸ばした。
291 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:52:05.80 ID:a1ZW2mlU0
788
--海--
ポニテ「うあー!気持ちいーねー!」
ポニテは腕を広げて海風を感じていた。
キバ「あはは。ポニテちゃん、遠足じゃないんだから」
キバは甲板の上ではしゃぐポニテを見て呆れた笑い。
召喚士「こらぁポニテちゃん!しっかり働けでやんす!!虎の人なんてずっと動力として頑張ってるんでやんすよ!?」
虎男「足漕ぎとかバカなの!?湖にあるアヒルボートなの!?」
水中用もこもこ「ぎゃう!」
びちっ
海からもこもこが出現する。
292 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:52:32.87 ID:a1ZW2mlU0
789
--海--
キバ「えいっ」
ズバッ
水中用もこもこ「きゅえええええい!!」
それを血で作った剣で切り裂くキバ。
キバ「半魚人みたいなもこもこが増えてきましたね」
召喚士「うむでやんす。もうすぐ目標地点につくでやんすよ」
ざざん
ポニテ「……」
キバ「!」
ポニテの元気が無くなっていて不思議に思ったキバは声をかける。
キバ「ポニテちゃん酔っちゃったかな?」
ポニテ「……なんかいる」
293 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:53:12.09 ID:a1ZW2mlU0
790
--海--
キバ「ポニテちゃん?」
ポニテが急に真面目な顔になり、海面を見ている。
ポニテ「ひっ!!凄いのがくるよ!!」
召喚士「!!」
キバ「!!」
虎男「!!」
ざざ……
海面が揺らぐ。
召喚士「こいつは……確かにやばい感じでやんすね」
キバ「はい!!船を守らないと!!それもかなうかどうか……」
虎男(誰よりも早く感知したのが小娘とは)
ざざざ
294 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:53:47.68 ID:a1ZW2mlU0
791
--海--
ざざざざざ!!
キバ(これほどのエネルギーを持った物体が直撃したら、こんな船ひとたまりもないよ……でも船を守らないとみんなの命がないよね)
召喚士「キバっち。多分おいらの召喚獣だけじゃどうにもできないでやんす。頼むでやんす」
キバ「はい!!」(この敵を倒すために力を温存しておきたかったけど、そんなことも言ってられない!!)
キバは一息吸うと、
キバ「全制限解除、魔王化発動!!」
ギンッ!
キバの体を黒い力が包んでいく。
虎男「!」
召喚士「氷の巨人、召喚でやんす!!」
カっ
295 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:54:35.88 ID:a1ZW2mlU0
792
--海--
ドバシャァアン!!
巨大な氷塊かと見間違うほどの巨人が海に着水する。
ポニテ「うわぶっ!!つめた!!」
氷の巨人「ごあおおおおおおお!!」
召喚士「すまん、頼むでやんす氷の巨人」
氷の巨人「……」
パキパキ
氷の巨人の周囲の水が徐々に凍っていく。
氷の巨人「なるほど。私はそのために呼び出されたのだな」
氷の巨人は深海から猛スピードで近づいてくる何かを感じ取った。
296 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:56:22.71 ID:a1ZW2mlU0
793
--海--
疑似魔王キバ「はぁっ!スキル、血の翼!」
ズブブ、バサッ!
キバは翼を生やして空中に飛び出す。
ポニテ「おお!!」
召喚士「なんでもありでやんすな。だから魔王は嫌いでやんす」
疑似魔王キバ「スキル、血の綱!!」
今度はキバの掌から無数の赤い綱が出現し、船に纏わりついていく。
虎男「……まさか持ちあげるつもりかがお?この船を」
召喚士「キバっちなら造作もないことでやんすよ」
297 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:58:11.50 ID:a1ZW2mlU0
794
--海--
疑似魔王キバ「ふんっ!!」
バシャっ
船が水面を離れた瞬間、
ザバアアアアアアアアアアン!!!!
????「ぐもおおおあああああああおおおお!!」
巨大な生物が姿をあらわした。
氷の巨人「ぬんっ!!」
ドガっ!!
それに横からタックルを喰らわす氷の巨人。
????「ぎゃしゃああああ!?」
ポニテ「うおお……怪獣大決戦だ」
298 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:58:59.70 ID:a1ZW2mlU0
795
--海--
疑似魔王キバ(時間は、二分それまでにこの巨大な的なを倒さなくちゃ!)
????改め海王もこもこ「ぎゃしゃあああ」
巨大なタコのようなイカのような生物は氷の巨人に触手をからめていく。
召喚士「ッ!!……すまんでやんす」
びきびき
ポニテ「!!氷の巨人にひびが入っちゃったよ!?」
氷の巨人「ぐぬうう……」
氷の巨人は海王もこもこの頭部を攻撃し続ける。
どぉんどおん!
海王もこもこ「ぎゃあああああ!!」
299 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 22:59:30.96 ID:a1ZW2mlU0
796
--海--
海王もこもこの口から何かが発射される。
ばしゅっ
氷の巨人「」
その弾丸は氷の巨人の体をあっさりと貫いて、遠い海に落ちた。
びき、びきき
虎男「吾輩も準備をしておくか」
虎男は右腕に魔力を集約させている。
氷の巨人「うおおおおおおおおおお」
氷の巨人は海王もこもこを両手で掴むと、
海王もこもこ「!!」
どがあああああん!!
強烈なヘッドバットを見舞った。
300 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 23:00:10.85 ID:a1ZW2mlU0
797
--海--
海王もこもこ「あぎゃあああああ!!」
ばきゃ、ばきゃきゃ!!
ヘッドバットの衝撃と、触手の締め付けによって破壊されていく氷の巨人。
ぼちゃん!ばっしゃーーん!!
次々に氷の巨人の体が海へと着水していく。
氷の巨人「これ、で、いい」
氷の巨人は鼻から上が無い状態で言葉を発する。
ばきばき
氷の巨人「これで、いいんだ」
ぼちゃん、ぼちゃん
301 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 23:01:09.49 ID:a1ZW2mlU0
798
--海--
海王もこもこ「ぎゅるらあああ!!」
海王もこもこが触手を叩きつけるたびに氷の巨人の体が弾け飛んでいく。
ばっしゃあーーん
氷の巨人「私の体が、海を凍らせる。これで、いいんだな?召喚士」
ぱきぱき
氷の巨人の一部だった氷が、海面を凍らせていく。
召喚士「すまないでやんす……こんなことのために使っちまって」
氷の巨人「否、気にするな。そ、ろそろ私の体もガタ、がきていた。自然消滅は、時間の問題、だった」
ばきばきばき
海王もこもこは、中々壊しつくせない氷の巨人にいらだちを覚えていた。
302 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 23:01:51.51 ID:a1ZW2mlU0
799
--海--
氷の巨人「なに、私の体は、不滅だ。また、どこかで凍って、意志を持つ、だろう」
召喚士「……その時は必ず会いに行くでやんすよ」
氷の巨人「……ふ、次に体を持つのは、数百年後、だろう」
ビッ
氷の巨人は召喚士に向けて親指を立てた。
氷の巨人「I'll be back」
海王もこもこ「ぎゅるあああああああああ!!」
バッキャーーーン!!
完全に砕け散る氷の巨人の体。
b
303 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 23:02:18.09 ID:a1ZW2mlU0
800
--海--
疑似魔王キバ「皆さん!氷の上に落とします!!」
虎男「おう、準備は出来ているがお」
召喚士「大事な召喚獣まで失ってしまった。この仮はどうやって返してくれるんでやんすかねぇ東の王国さんは」
ポニテ「ポニテも準備大丈夫だよ」
疑似魔王キバが血の綱を回収すると、船は海王もこもこに向かって落ちていく。
ひゅるるる
召喚士「召喚、雷鳥」
ヒュッ
虎男は召喚士の横をすり抜けていく。
召喚士「あ、こら!」
虎男「ふはは!たぎるたぎる、燃えたぎる!!」
虎男は右手の拳を振り被って船から飛び降りた。
虎男「スキル、虎拳!!」
どっごおおおん!!!!
304 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/10(水) 23:04:03.61 ID:a1ZW2mlU0
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
最近のお話
Qw0「寄生獣おもしれー!!なんでこんな名作を今まで読んでこなかったんだろうか……ん?」
差別化をはかりたいです!!
305 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/08/10(水) 23:11:43.62 ID:bS0oL1f6o
乙です!
今回も面白かった
306 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/10(水) 23:22:09.94 ID:9WemHoVSO
乙
ぼんちゅーってなんだ?
307 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/08/11(木) 00:24:31.86 ID:z5GX+1ugo
>>304
乙!
やっぱ寄生獣の影響あったんだ。
308 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
[sage]:2011/08/12(金) 23:34:37.02 ID:PLyOj6yho
>>306
そりゃあお前アレだろ、しまぶーが昔描いてたマンガの主人公のライバル的存在だろ
309 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/14(日) 19:32:28.68 ID:oaM46G6SO
素晴らしい
310 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/15(月) 02:20:36.38 ID:kyKb2XvSO
>>308
実際それしか浮かばなくて、頭の中でボボンチュウってパンチ繰り出し始めたぞどうしてくれる
311 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
[sage]:2011/08/15(月) 12:53:37.78 ID:oVFKcmTBo
>>310
シルバニアファミリーのお友達が止めに来てくれるはずだからだいj…あ、ダメだ、あいつじゃ勝ち目ねーわ
なんか丸くなって入れ墨取れてるし
312 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:19:26.34 ID:9qam1xeK0
お久しぶりです……!なるべく更新頻度をあげていきたい……。
ぼんちゅーは……盆地としまぶーさんのキャラを……(ry
寄生獣は最近初めて読んだわけなんですが、
@頭がぱかっと割れる(自分的には破のゼルエルイメージだったんですけど)
Aツインテと共存して右腕に寄生する←完全にミギーじゃん!
と……かなーり、似てますよね。……パクリと言うことにしておいてください……。m(__)m
たけし読んでいないのでわからないネタがwww
それでは更新します。
313 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:20:23.43 ID:9qam1xeK0
801
--海--
海王もこもこ「ぎゅるるっしゃあぁぁ!!」
虎男「ぬ?さほど効かぬか」
ドガシャァァ!!
そして船が海王もこもこに命中する。
海王もこもこ「ぎぃ」
ポニテ「っ!ほぼノーダメージ。氷に飛び移らなきゃ!」
召喚士「うんでやんす!」
崩壊する船の上からジャンプする二人。
314 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:20:55.97 ID:9qam1xeK0
802
--海--
虎男「……ならばスキル、覇虎手!!」
ドドドドドド!!
熱した拳のラッシュがたたき込まれる。
虎男「トラトラトラトラトラトラトラトラトラァッ!!」
海王もこもこ「ぎ、ぎゃにゃああ!!」
ぼぅん
虎男「ぬ!」
しかし弾力性にとんだ肉壁は虎男の拳を跳ねとばす。
虎男(虎拳、船、ラッシュでもダメ……打撃ではダメージが通らぬ……)
315 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:21:47.90 ID:9qam1xeK0
803
--海--
ぎ
続いて虎男の爪が怪しく光る。
虎男「スキル」
ベジィン!!
虎男「っづ!?」
空中の虎男は海王の触手を叩きつけられて、凍った海面を越えて吹き飛ばされる。
召喚士「!!ちぃっでやんす!雷鳥!」
雷鳥「きょえー!」
雷鳥は虎男を追って羽ばたいた。
316 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:22:21.58 ID:9qam1xeK0
804
--海--
海王もこもこ「ぎゅる……」
それを見ていた海王は、
シュッ
雷鳥に触手を伸ばした。
疑似魔王キバ「はぁぁぁぁ!!」
ズバッ!
それを飛来したキバが切り裂く。
疑似魔王キバ「やらせません!!」
317 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:23:14.44 ID:9qam1xeK0
805
--海--
バサッ
疑似魔王キバ「……残り約1分、全力でいきます!!」
ゴゴゴゴ!!
キバが力を込めると、全身から大量の黒いオーラが吹き出る。
召喚士「めちゃめちゃな魔力量でやんす。しかも吐き気がするやなかんじー」
疑似魔王キバ「黒雷属性攻撃魔法、レベル4、雷球!!」
バチバチバチバチ!
キバの周囲に黒い球体が大量に出現した。
虎男「一発一発がレベル4相当がお……」
318 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:24:04.45 ID:9qam1xeK0
806
--海--
疑似魔王キバ「ああああぁ!!」
キバは雷球を発射する。
キュドドドドド!!
海王もこもこ「ぎゅもぉぉ!!」
ドドドドド!!
疑似魔王キバ「うららららららぁ!!」
ドドドドド!!
息も尽かせぬ猛連射。
ドドドドド!!
疑似魔王キバ「これで、」
ジャキィン
キバは血で巨大な剣を作ると、それに黒い電撃を流し込む。
バジャーン!
疑似魔王キバ「最後だぁぁぁ!!」
319 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:25:03.56 ID:9qam1xeK0
807
--海--
その剣を持ちかえ、突きの構えで海王もこもこに突っ込んだ。
疑似魔王キバ「はぁぁぁぁ!!」
ドズリ!!
海王もこもこ「ッ!!」
巨大な剣は半分以上肉に埋没した。
バヂバヂバヂ!!
海王もこもこ「ぎゃらぁぁぁ!!」
体内から電撃を流された海王もこもこは、身体中に裂け目が出来て、青い血を氷の上に垂れ流している。
海王もこもこ「ぶぶぶぶぶぶ!!」
320 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:25:40.69 ID:9qam1xeK0
808
--海--
疑似魔王キバ「ああああぁ!!うっ」
バキィン
キバの身体を包んでいた黒い鎧が突然、砕けて剥がれ落ちる。
キバ「もう、タイムリミット……なの?」
ポニテ「!キバおねぇちゃん!!」
ポニテは落下地点までいきキバをキャッチした。
どさり。
ポニテ「大丈夫!?キバお姉ちゃん!!」
キバ「あ……ありがとうポニテちゃんげほっ!!」
キバは咳き込んで血を吐いた。
321 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:27:56.93 ID:9qam1xeK0
809
--海--
キバ「!?キバお姉ちゃん!!」
氷に下ろしたキバが突然血を吐いたので、ポニテは慌てて抱きかかえようとする。
召喚士「お嬢ちゃんおいらに見せるでやんす」
ポニテ「え!?」
召喚士は歩み寄るとキバの首に手を当てる。
召喚士「……身体中の魔力の流れがめちゃくちゃでやんす。人の身で魔王の力なんて使うから」
キバ「!……ふふ。人扱いされたのなんて、久しぶり、です」
ポニテ「あ……」
キバ「大丈夫、ですよ。いつものことだから」
キバは身体を起こそうと力を入れる。
召喚士「待つでやんす。今流れを整えているでやんすから」
322 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:28:22.78 ID:9qam1xeK0
810
--海--
ポニテ「うおー!ぐるぐる眼鏡のおじさんそんなことまでできるんだ!?」
虎男「腐っても三隊長がお」
ズズ
ポニテ「?なんか今音がした」
ズ
キバ「!そんな」
召喚士「あれだけの攻撃を受けたでやんすのに!」
虎男「……ふん」
海王もこもこ「……」
海王もこもこは再び身体を動かし始めていた。
323 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:29:08.14 ID:9qam1xeK0
811
--海--
ズズン
ポニテ「キバお姉ちゃんとぐるぐる眼鏡おじさんは下がってて!」
召喚士「さすがにお嬢ちゃんが直接戦闘は無理でやんしょ!」
虎男「だが今は少しでも戦力が必要がお」
召喚士「っ!」
キバ「召喚士さんも、行ってください。私大丈夫ですから」
召喚士「……駄目でやんす。このまま魔力細胞が暴走して魔王になられちまう方が百倍だるいでやんす」
キバ「……暴走すると、魔王になるん、ですか?」
324 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:29:39.21 ID:9qam1xeK0
812
--海--
キバは目を見開いた。
召喚士(しまったでやんす)「……なったら困るというだけでやんす」
キバ「……」
キバはそっと目を閉じた。
キバ「このまま力を使い続けたら、衰弱して死ぬものだとばかり、思ってたのに」
キバは一筋の涙を流す。
召喚士「……まだよくわからないことでやんす」
召喚士はキバの顔を見ないようにして治療を続けた。
325 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:30:16.72 ID:9qam1xeK0
813
--海--
海王もこもこ「ぎゅりあぁぁ!!」
ズシン!!
虎男「ッ!!氷が砕かれる!!」
ポニテ「あわわ!!」
虎男「足場がなくなる前にさっさと決められればいいが、な!!」
ズバッ!
虎男は爪で海王もこもこの皮膚に傷をつける。
虎男(!!圧倒的に決定打にかける!!)
326 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:31:56.51 ID:9qam1xeK0
813
--海--
海王もこもこ「ぎゅりあぁぁ!!」
ズシン!!
虎男「ッ!!氷が砕かれる!!」
ポニテ「あわわ!!」
虎男「足場がなくなる前にさっさと決められればいいが、な!!」
ズバッ!
虎男は爪で海王もこもこの皮膚に傷をつける。
虎男(!!っく、圧倒的に決定力にかける!!)
327 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:33:56.50 ID:9qam1xeK0
814
--東の王国、作戦室--
変化師「な、なぜおでだけ帰還命令を!!」
東の王「……事態は深刻だからだ」
東の王は血だらけの右腕を回復兵に治してもらっている。
東の王「止血だけでいい。魔力は他の者に使ってやれ」
回復兵「は、はっ!」
変化師「ど、どういうことですか?」
東の王「……正直なところあの巨大なもこもこ達は恐ろしく強大だ」
変化師「っ」
東の王「正攻法で倒せるとは思えない。ましてや犠牲無しでは不可能だろう」
変化師「……」
328 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:34:25.10 ID:9qam1xeK0
815
--東の王国、作戦室--
東の王「だからこそお前なのだ」
変化師「!?」
東の王「お前の変化能力は素晴らしい。恐らくは奴らでさえ仲間かどうか見分けがつくまい」
変化師「……せ、潜入」
東の王「そうだ。敵拠点に潜入し、見事指揮官を打ち倒せ!」
変化師「し、指揮官を……叩く」
変化師はじっと東の王の目を見つめた。
変化師「……!だ、だがいくら変化できたとしても、敵の巣につくまでに見つかってしまう!や、奴らは巣に戻ったりしないから」
東の王「わかっている。そのためのコマはすでに用意している。入ってこい」
東の王はドアの方に向かって手招きする。
329 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:35:08.19 ID:9qam1xeK0
816
--東の王国、作戦室--
ギィ
?「は!」
変化師「し、少年兵?」
部屋に入ってきたのは太い眉毛の少年兵。背中には古びた剣が背負われている。少年は東の王のもとまで小走りで近づくと敬礼をした。
東の王「こいつは魔剣の使い手だ。若いが中々見所のあるやつよ」
変化師「み、見所」
変化師はじろりと少年の尻に目を向ける。
変化師「な、なるほど」
330 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:36:15.97 ID:9qam1xeK0
817
--東の王国、作戦室--
?「お初にお目にかかります変化師様。私の名は隠蔽兵。そして魔剣の名は」
ジュゥン
変化師「!?き、消えた!?」
東の王「いや、いるさ」
ジュゥン
同じ場所に出現する隠蔽兵。
?改め隠蔽兵「……ステルスブレード。貴方を必ずやもこもこの拠点まで連れていきます」
331 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:36:48.18 ID:9qam1xeK0
818
--東の王国、城外--
新王「はぁっ!はぁっ!」
選抜兵「新王様!」
選抜兵は血まみれの状態で新王に近づく。
新王「選抜兵君!良かった、生きていたんだね」
選抜兵「はい。ですが……」
新王「……言わなくても大体わかるよ。あんなのが相手なんだ」
新王はうねりながら空を飛ぶ巨大な龍を見る。
空王もこもこ「ぎーん」
選抜兵「大砲、魔力砲、共に大したダメージにはなっていないようです」
332 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:37:22.61 ID:9qam1xeK0
819
--東の王国、城外--
ドーン、ドーン
攻撃が当たっても、その美しさすら覚えるフォルムは一切変わらない。
空王もこもこ「ぎぎーん」
空王もこもこはゆっくりと円を描くように回り始めた。
新王「!!まずい!きますよ!!」
防御兵達「「「はっ!」」」
防御兵達は直ぐ様魔力障壁を展開するために呪文を唱え始める。
新王(くそ、もしあれが魔力攻撃だったなら……そんなことをボヤいても仕方が無いか)
新王も障壁を作り始める。防御兵達の作った障壁をまるごと覆い被せるように。
333 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:38:15.16 ID:9qam1xeK0
820
--東の王国、城外--
空王もこもこ「ぎーぎぎーん」
バヂバヂバヂ
自らの尻尾を口に咥え、完全な円となった空王もこもこから、強力なエネルギーが放たれた。
ゴウン!!
ドギャギャギャギャギャギャ!!
眼鏡防御兵「うっ、うう!!」
女防御兵「きゃああああ!!」
新王「多重属性障壁さえ押すほどの威力とは!!」
ギャギャギャギャギャ!!
兵達は、薄い障壁の向こう側で、とんでもないエネルギーがうねりをあげているのを目の当たりにし、恐怖に苛まれていた。
ギャギャギャギャギャ……
新王「はぁっ!はぁっ!……くっ、魔力が底をつくのが先にならないことを祈るしかないね」
しかし決定打を与えられないことを理解している新王の表情は暗い。
334 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/17(水) 23:40:02.97 ID:9qam1xeK0
なんで最新50とか押さないと反映されないようになってしまったのだろう……。
長らくお待たせいたしました。
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
335 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/08/17(水) 23:41:04.77 ID:XgBraTApo
>>334
乙!
336 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/17(水) 23:47:37.47 ID:Ckg8YAwSO
あの子か
流石変化師、見所が違う
337 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
[sage]:2011/08/19(金) 16:17:39.72 ID:iJsgYMPso
乙乙
たけしはホント面白いから1回は読むことをオススメするよ
少なくとも今連載してるのよりは面白い
338 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/08/19(金) 19:44:33.16 ID:SurXjMdRo
たしかにトリコよりたけしのが面白かったな
ギャグ、バトルに加えて感動する話もあるし。
「たけしで泣かされるなんて……」とも思ったが
339 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/23(火) 21:10:33.49 ID:UMYzGaCDO
追い付いた
続き超楽しみにしてる
頑張ってー!
340 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/26(金) 01:36:30.68 ID:Dn5DR+0s0
随分お待たせしました。
トリコよりもですか……なるほどわかりました。また是非みておかなきゃ漫画ランキングに新たな作品が追加されました。お勧めありがとうございます!!
ちなみに今の一位は男じゅ(ry
盗賊だけど今日勇者に解雇された を加筆修正を施して完全版に仕上げました。
前の方が良かったか、こっちの方が良いか。よかったら皆様の意見を聞かせていただけたらと思います。
それでは今度は早いうちに本編の続きを書きにこれるように尽力します。よろしくお願いいたします。m(__)m
http://sssukidesuuu.side-story.net/Category/7/5/
341 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/26(金) 03:17:39.82 ID:lp0zk9RSO
>>340
乙。新しい方が面白かった
まぁ、選択間違った場合のBADENDだから前回のままでも良かった気がするけど…
書き足すなら勇者達と別れてから盗賊王になるまでの経緯・魔王の骨の説明等の方が、私は嬉しかったかなwwww
最後に質問
盗賊王が隠しダンジョンで見つけた指輪(魔王の骨)と、闘士が見つけた指輪(願いが叶う指輪)は同じものだよね?
あくまで盗賊王のストーリーはパラレルワールドだから、本史には魔王の骨は無いので効果が違うって解釈でいいのかな?
それとも魔王の骨には別の意味があるとか…
342 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/26(金) 13:40:50.43 ID:4TzwW6WSO
いいBADENDだった
343 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/26(金) 21:49:43.44 ID:FyIQyulSO
あんたすげーよ
乙
344 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/26(金) 23:02:14.55 ID:a5PvpOASO
乙!
新しい方も面白かったよー
本編も楽しみにしてるけど
無理はしないでね
345 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/27(土) 14:00:25.49 ID:l1eBVbQDO
面白かったよ〜
おつおつ
346 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
:2011/08/29(月) 19:03:17.07 ID:+dQknZJDO
お久しぶりです。今日投下出来るようならしにきます。返しもその時に。
347 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/08/29(月) 21:25:51.60 ID:Op5lirS8o
>>346
待ってるよ!
348 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2011/08/29(月) 21:38:42.46 ID:xVSsnW/AO
>>346
楽しみにしてます!
349 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:24:36.36 ID:PrcH2xqZ0
勇者達と別れてから盗賊王になるまでの経緯。なるほど……蛇足にならないレベルで付け足せるかどうか考えてみます。
魔王の骨の説明等は酒場募集で明かす予定ですのでお待ちください!
魔王の骨は全時系列で存在します。なのであの指輪はあの指輪でございます。
どうやら完全版?の方が評判は良かったと思ってよいものでしょうか。それなら書いたかいがありました。それでは続きを投下していきます。
350 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:25:24.21 ID:PrcH2xqZ0
821
--東の王国、作戦室--
通信兵は先程の攻撃を分析している。そして理解し難い程の事実を目の当たりにする。
通信兵「……東の王様」
東の王「どうした」
通信兵「今の巨大敵飛行体の攻撃ですが……魔法攻撃に換算すると、レベル7相当です」
東の王「なんだと!?」
東の王は信じられないと言った表情で立ち上がった。
東の王「レベルが一つ上がるだけで必要な魔力は膨大に変わってくるというのに……7とは」
通信兵「魔力じゃないエネルギーだから一概にそうとは言えないのですが……しかし……」
二人は各戦闘区域のモニターを眺める。
東の王「こうなっては攻撃の切り札は変化師、そして守りの切り札は奴しかいない」
351 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:26:21.16 ID:PrcH2xqZ0
822
--東の王国、武器室--
忍兵「はっ、わかりました。人造魔王殿、出番だそうです」
人造魔王「モウイッテイイノ?」
大きな倉庫の中で狭そうにして待機している人造魔王。
説明兵「はい。ですが長時間の戦闘はやめるようにしてください。西の王様からの言伝です」
人造魔王「ワカッター」
説明兵(本当にわかってるのかな)「敵は巨大なライオン型のモンスターです。すでに現地で戦っている兵士達と協力して目標の」
人造魔王「ワカッター」
バキバキ
人造魔王は天井をこじ開ける。
352 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:27:11.08 ID:PrcH2xqZ0
823
--東の王国、武器室--
忍兵「!?な、なにを!」
説明兵「じ、人造魔王殿!!出口から出入りをしてください!!」
人造魔王「?ワカッター」
天井は尚も破壊され、人造魔王は外に出る。
説明兵「……わかってねーじゃん!忍兵!」
忍兵「へ?」
ビッ
説明兵は人造魔王を指差す。
説明兵「人造魔王殿に同行しなさい!」
353 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:28:22.16 ID:PrcH2xqZ0
824
--東の王国、武器室--
忍兵「え……やだ」
説明兵「あれを制御するやつがいなくちゃ戦場が混乱するだけでしょ!?」
バキバキ
人造魔王「フンフフーン」
忍兵「……おーらい」
シュタ
忍兵は壁を伝って人造魔王に取りついた。
人造魔王「ヨーシ、イクゾー!」
にょにょ
人造魔王の身体が変形し、ヘリコプターのプロペラが出来上がる。
354 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:29:50.90 ID:PrcH2xqZ0
825
--東の王国、武器室--
キュンキュンキュンキュン
ぶわっ
忍兵「ど、どんな飛び方やー!!」
キュンキュンキュンキュン……
忍兵「しかもはえぇええぇぇえぇえぇぇぇ」
説明兵「……」
空の彼方に消えていく人造魔王達。
説明兵「……まぁなんとかなるでしょ」
355 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:30:31.32 ID:PrcH2xqZ0
826
--東の王国、医務室--
ツインテ「……」
辻切り「……」
ツインテは治療兵による治療を受けているが、一向に意識が戻らない。
治療兵「……あの辻切り……様」
辻切り「?なんでござる?」
治療兵「ツインテ様のことは私達が責任を持ってお預かりしました。なので……戦場に行っていただけませんか?」
辻切り「拙者はツインテ殿の傍にいるでござるよ」
即答する辻斬り。
356 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:32:28.88 ID:PrcH2xqZ0
827
--東の王国、医務室--
治療兵「!……辻切り様、今の戦局はこちらに有利なものではありません。前線は少しでも兵力が欲しいはず……!」
辻切り「……拙者はツインテ殿を護るという役目があるのでござる」
治療兵「辻切り様!!そんなことを言っている場合では無いでしょう!?確かに……貴方は……貴方たちはこの国を憎む理由があります。でもそれは大人が悪いのであって、何の罪もない子供たちに非は無い」
辻切り「……」
治療兵「お願いです……貴方のような実力者が加われば、少しは良い方向に転がるかもしれないんです」
辻切り(……話を聞くに、拙者一人増えた所でどうこう出来るとも思えないのでござるがね……)
治療兵「……この国の子供たちを守って欲しいのです」
357 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:40:24.00 ID:PrcH2xqZ0
828
--東の王国、医務室--
辻切り「……はぁ。じゃあおちゃらけないで言うでござる」
治療兵「え」
辻切り「このまま真正面から戦ってもこの戦局、既に簡単に勝てるレベルのものではないでござる」
治療兵「なっ」
辻切り「拙者が最初から戦いに参加していても何も変わりはしない。それもそのはず、この戦いは開始と同時に決着がついていたんでござる」
治療兵「ど、どういうことですか……」
辻切り「敗因は二つ、ここ十数年、魔王の恐怖から解き放たれた人類はモンスターとの戦闘に力をいれてこなかった」
治療兵「ッ」
358 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:41:52.93 ID:PrcH2xqZ0
829
--東の王国、医務室--
辻切り「魔王と魔族達がいなくなった今、確かに真に怖いのは人間のほうでござるがね」
治療兵「……」
辻切り「拙者達は互いに牽制し合い、互いに力を削り合った。そして対魔の力は年を重ねる事に弱体化していったでござる」
治療兵「……二つ目は?」
辻切り「人が亜人を差別し続けているからでござるよ」
治療兵「……」
辻切り「今回だって亜人は最前線を強制的につとめさせられ、被害は人間の比じゃないでござる。人間より遥かに強靱な肉体を持っているのにも関わらず……。人間は亜人を盾にして好機を失い、亜人は人への怒りで戦いに集中できず……。仲間同士がギクシャクしていては、勝てるものも勝てないでござるよ」
治療兵「……それをこの非常時に言っても仕方のないことです。この溝は簡単には埋まらない……」
359 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:44:02.06 ID:PrcH2xqZ0
830
--東の王国、医務室--
辻切り「作った側が何を……」
治療兵「え?」
辻切り「……そう仕方のないことなんでござるよ。なんでも仕方がないと思えばいいのでござる。例えこの国が滅ぼうとも」
治療兵「つ、辻切り様!?」
辻切り「人類は協力し合えばなんでもできるのに……人は能力的にも精神的にももこもこへの対抗手段を失っていたのでござる。ザ・バッドエンド」
治療兵「〜〜!!」
辻切り「……とは言っても腐っても人間でござるからな。なんとかもこもこを退けることは出来るでござろう」
治療兵「え」
辻切り「どれだけ被害がかさむかはわからないでござるがね。でもま甚大な被害は明るい未来への勉強代でござる。人は痛い目を見ないと学ばないでござるからな」
360 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:44:57.66 ID:PrcH2xqZ0
831
--東の王国、医務室--
治療兵「ッ!!なら貴方がここに残る理由は……?」
辻切り「この城にもこもこが侵入してきた時のための最終防衛ラインでござる。運び込まれた怪我人やツインテ殿達、子供を逃がさなくてはならないでござるからな」
治療兵「あなた……最初から」
辻切り「誰かに不幸を押しつけて、甘い汁を吸ってきた老害共にはここで退場してもらうのでござる」
ツインテ「でも……例え、自分にとって憎むべき相手でも、死なれちゃうのは嫌ですよ」
辻切り「!?ツインテ殿意識が戻って!?」
ツインテ「まだ意識がぼーっとしてます。でも、もこもこちゃんが……守ってくれたみたいです」
ツインテは一筋の涙を長す。
361 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:47:12.76 ID:PrcH2xqZ0
832
--東の王国、医務室--
ツインテ「辻切りさん。勝手なお願いだとわかっています……戦って、もらえませんか?」
辻切り「!」
ツインテ「……ひどいセリフですよね、他人を死ぬかもしれない場所に行ってくれと頼むんですから」
辻切り「いや……」
ツインテ「でも、嫌なんです」
ツインテは真剣な表情で辻切りを見つめる。
ツインテ「死ななくていい人を死なせてしまうなんて嫌なんです」
辻切り「……」
362 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:51:48.39 ID:PrcH2xqZ0
833
--東の王国、医務室--
ツインテ「誰かを守れる力があるのに何もせずにいるなんて、もったいないですよ」
治療兵「ツインテ様……」
ツインテ「それに……卑怯ですよ辻切りさんは」
辻切り「!?」
ツインテ「嫌な人が退場するのを、誰かに任せて待つなんて卑怯です。誰だって自分に都合の悪い人にはいなくなって欲しい、って思っちゃいます。でもそれって卑怯じゃないですか」
辻切り「む」
ツインテ「自分の手を汚さずにいるなんて駄目だと思います。嫌なら自分で行けばいいんです。真っ正面からぶつかっていって、正々堂々ぶっ倒して、あっちが悪いんだと考えを改めさせたらいいんです」
辻切り「……変わんないでござるよ。年を食えば食うほど許容力は減り、意固地になるでござる。絶対に譲れないものができるんでござる。そして拙者なんぞでは正面から戦うことすらできない」
ツインテ「逃げです」
辻切り「へ?」
363 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:53:32.43 ID:PrcH2xqZ0
834
--東の王国、医務室--
ツインテ「逃げですそんなの。本当に叶えたいことがあるなら、そんな最もな言い訳なんて吐きません」
辻切り「ツインテ殿……」
ツインテ「辻切りさんはいい人です。強い人です。そんな辻切りさんが、こんな弱虫さんだとは思えません」
治療兵「……」
ツインテ「もし……もしでよければボクが力になります。本当にほんっっとーに役には立てませんが、辻切りさんのやりたいことをお手伝いします」
辻切り「な……」
ツインテ「それに……みんなも手伝ってくれますよ。アッシュ君は嫌嫌言いながら協力してくれますし、ポニテさんはご飯さえあればなんでもします。レンさんはボクからお願いしてみます」
ツインテはにこりと笑う。
治療兵(今度餌付けしよう)
364 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:54:19.08 ID:PrcH2xqZ0
835
--東の王国、医務室--
ツインテ「だから……無理矢理戦わない理由を作らないで下さい」
辻切り「!!」
ツインテ「ボク……もこもこちゃんと同化したせいか、少し感覚が鋭くなったみたいなんです。だから」
ツインテは辻切りの手に触れる。
ツインテ「辻切りさんがすごく焦ってるのがわかるんです」
治療兵「え?」
ツインテ「今すぐにでも飛び出していきたいのに、それを無理矢理押し込めているような……そんな感じが伝わってきます」
辻切り「……」
365 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:57:29.11 ID:PrcH2xqZ0
836
--東の王国、医務室--
ツインテ「辻切りさん、嘘はいけませんよ。自分に嘘ついちゃ」
辻切り「……」
辻切りはしばらく押し黙った後、
辻切り「……ふ」
突然大声で笑いだした。
辻切り「うわはははは!!こりゃー参ったでござる!心の中までばれていようとは!はははっ!!」
ツインテはきょとんとした顔で爆笑している辻切りを見ている。
辻切り「ひー!ひー!……くくく……なんとも情けない話でござるよ。自分の半分くらいしか生きてない子供にお説教されるとは」
ツインテ「……まだ半分しか生きてないから、好きなこと言えるのかもしれません」
辻切り「なるほどそれもまた一理。……歳を重ねるにつれ無くしたものは増え、関わりたくも無い新たな枷が増える……ふふ」
ガっ
突然辻切りはツインテの前に膝をつけた。
366 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 22:58:52.43 ID:PrcH2xqZ0
837
--東の王国、医務室--
辻切り「あっぱれでござる……拙者感服したでござる」
ツインテ「え?何をしてるんですか?」
辻切り「……生まれは東の王国剣の町。血筋は三強剣豪家。現在は破門の身の遊客剣士。申し遅れました。わたくし、名は侍と申します」
治療兵(辻切りが本名だと思ってたー)
辻切り改め侍「拙者ツインテ殿の言葉に触れ、心を揺るがされたでござる。ツインテ殿に惚れたでござる」
ツインテ「ぴ!?」
侍「よって拙者はこれよりツインテ殿の刀になるのでござる」
ツインテ「え、え」
侍「未来永劫、ツインテ殿の所有物になるでござるよ」
ツインテ「……」
治療兵「……」
ツインテ「ええー!!」
367 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 23:04:31.34 ID:PrcH2xqZ0
838
--東の王国、医務室--
ツインテ「え、え、え、いきなり何を!!」
侍「我が殿。命令してくれでござる。ツインテ殿の命令ならばなんでも聞くでござる」
ツインテ「え……」
侍「さぁ今一度、拙者に命じて欲しいでござる」
ツインテ「……」
侍「さぁ」
ツインテ「命令じゃありません……お願いです」
侍「!」
ツインテ「ボクは……侍さんの友達になりたいんですから」
侍「……了解したでござるよ」
ツインテ「お願いします侍さん!ボクの仲間を、みんなを助けに行ってください!!」
侍「心得た!!」
侍が仲間になった!
368 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 23:09:07.71 ID:PrcH2xqZ0
839
--湿地帯、ファクトリー入り口--
ザリっ
隠蔽兵「……」
変化師(こ、ここまでは誰にも見つからずに来れた。す、すごい魔剣だ)
隠蔽兵「……」
きょろきょろ
隠蔽兵は都合の好さそうな入り口を探していた。
変化師(い、いや、大した使い手だ)
変化師は真面目な顔をして隠蔽兵のまだ幼い尻を眺めている。
隠蔽兵(なんでだろう。ずっと背中に嫌な視線を感じてる)
369 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 23:09:45.57 ID:PrcH2xqZ0
840
--湿地帯、ファクトリー入り口--
隠蔽兵「ここならなんとか行けそうですか?変化師様?」
変化師「ん、ん?」
隠蔽兵は地上から1メートル程離れた部分にある穴を指す。
隠蔽兵「大きさは少し小さいかもしれませんが、中から気配が感じられません。うまくすれば」
変化師「大丈夫。最初はみんな小さくてきついものなんだ。でも何度もやっていけば」
隠蔽兵「……なんの話をしているのでしょうか?」
変化師「はっ!」
370 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/08/29(月) 23:12:45.33 ID:PrcH2xqZ0
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
この前シリーズ通算で超適当な調べで約七十万字くらいになりました。長ければいいってわけじゃもちろんないですけど、とりあえず百万字目指してがんばります!
371 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/08/29(月) 23:14:04.65 ID:cEMYvkUSO
乙
372 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/08/29(月) 23:17:20.28 ID:Op5lirS8o
>>370
乙!
そういえば辻斬り改め侍はまだ仲間にはなってなかったんだね
侍だけ色々浮いてそうなパーティーだ
373 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/08/30(火) 20:30:04.99 ID:MbpW22H1o
乙!!
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
374 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 18:55:52.84 ID:5IuBsAvY0
本日更新予定です。9時頃に投下しに現れます。
375 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)
[[sage]]:2011/09/05(月) 19:08:21.81 ID:KzrwGIM40
把握
376 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 20:58:25.90 ID:5IuBsAvY0
841
--湿地帯、ファクトリー入り口--
変化師は改めて潜入口を覗く。
変化師「ん、ん。じゅ、十分過ぎる」
隠蔽兵「そうですか。ではこれから私は向こう側で騒ぎを起こしてきます」
来た道を指す隠蔽兵。
変化師「な!?あ、危ないじゃないか!」
隠蔽兵「でも外で騒ぎを起こせば、巣に残った他のもこもこが出てくるはず。変化師様も仕事がしやすくなるでしょう」
変化師「お、おでならやれる!!そ、そんな危険を冒す必要は無い!!」
隠蔽兵「お言葉ですが変化師様。この作戦にはたくさんの人の命が関わっているんです。少しでも成功率が上がるのならやってみるべきではないですか?」
変化師「ぎゃ、逆になるかもしれない」
隠蔽兵「?……変化師様。私を信じて下さい」
377 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:00:09.79 ID:5IuBsAvY0
842
--湿地帯、ファクトリー入り口--
変化師「で、でも……」
隠蔽兵「私なら、やれます……」
隠蔽兵の真っすぐな瞳。
変化師「……」
それを見つめているうちにいきり立つ変化師。
変化師「わ、わかった。き、君を信じることにする。た、頼んだぞ隠蔽兵」
変化師はにゅるりと体を変化させると潜入口から侵入した。
しゅぽん
隠蔽兵「……噂に聞いたまんまの変態だったなぁ」
378 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:01:04.55 ID:5IuBsAvY0
843
--東の王国、城外--
槍型もこもこ「ギシャー」
援護兵「ひ、ひぃぃ!?」
倒れた援護兵に襲いかかろうとする槍型もこもこ。
援護兵「い、いやだー!死にたくなーい!」
シュ
その時一筋の影が通った。
槍型もこもこ「!」
ギシィン!!
そして槍型もこもこの槍を刀で弾く。
379 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:02:07.44 ID:5IuBsAvY0
844
--東の王国、城外--
ヒュヒュン
援護兵「あ、あなたは!!」
侍「助けに来たでござるよ」
槍型もこもこ「フン……人間ガ何体フエヨウトオナジコト!!」
侍「そうでござるか」
チンッ
刀を鞘に納める侍。
援護兵「え!?」
槍型もこもこ「ヌ、ナゼ武器ヲシマウカキサマ」
侍「既に用は済んでござる」
380 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:03:35.32 ID:5IuBsAvY0
845
--東の王国、城外--
そう言って侍は槍型もこもこの横を通り抜けようとする。
援護兵「ふ、防ぐだけなんすかぁ!?後は自分でどうにかしろって!?」
槍型もこもこ「キサマ、素通リデキルト思ウナァア!!」
ボト
槍型もこもこ「?ナッ?」
侍を掴もうとした槍型もこもこの右腕が落ちた。
ビシッ、ビシシッ
援護兵「!?体中に切れ目が!!」
槍型もこもこ「ナッナッ、ナッ〜!?」
侍「煩い死体でござるなぁ」
ぶっしゃあああーー!!
槍型もこもこ「イ、イヅノマ、ニ」
ずずーん
援護兵「か、かっけぇ」
381 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:04:04.76 ID:5IuBsAvY0
846
--中央荒れ地--
陸王もこもこ「がるる……」
剣豪「づ……!」
数え切れぬ死体の頂に陸王もこもこは君臨する。
吟遊詩人「は……おっそろしいね〜」
槍兵「こいつは……まじでやべぇ」
諸王国に名を馳せた豪傑達でさえ立っているのが精一杯。
人形師「まったく……インフレにもほどがありますよぉ」
陸王もこもこ「ギャララギャルァァ!!」
画家「ッ!!」
陸王もこもこの咆哮。それだけでその場にいたものは満足に体を動かせなくなる。
382 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:04:32.49 ID:5IuBsAvY0
847
--中央荒れ地--
狐男「こい、つ!」
ダンッ!
巨体を揺らし陸王もこもこは迫る。次のターゲットは、剣豪。
陸王もこもこ「ぐるぁあ!!」
剣豪(!……やられる!)
シュッ
その時巨大な影が現れ、剣豪と陸王もこもこの前に立ちふさがった。
ガシィィン!
人造魔王「オオー!!」
383 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:05:00.64 ID:5IuBsAvY0
848
--中央荒れ地--
槍兵「!あいつ、今までなにやってたんだよ!」
人造魔王は陸王もこもこと力比べ。
ギシシ
人造魔王「アッ……ツヨイー」
ズズ
徐々に押されている人造魔王。
人造魔王「コナクソー!火属性攻撃魔法、レベル4!」
魔法使い「!そんな至近距離で撃てば」
ドグォォン!
人造魔王「ボクハジブンノマリョクジャダメージナイモーン」
陸王もこもこ「ぎっ……!」
384 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:05:32.96 ID:5IuBsAvY0
849
--湿地帯、ファクトリー--
変化師「……」
槍型もこもこ1「……」
ザッザッ
変化師は壁に変化しながらもこもこの巣の中を移動している。
槍型もこもこ1「ココノ外デ人間ガ騒イデイルラシイ」
槍型もこもこ2「コンナトコマデキテイタノカ。油断デキンナ」
変化師(し、少年……)
槍型もこもこ1「俺達モ増援ニムカウカ」
ザッザッ
変化師(……)
去っていく槍型もこもこ達を観察した変化師は、その身を槍型もこもこに変えた。
385 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:06:12.16 ID:5IuBsAvY0
850
--湿地帯、ファクトリー--
変化師(……よ、よし)
変化師は敵の司令塔を探す。
砲台もこもこ「ニュー」
変化師「!?」
角を曲がった先にもこもこがいた。
変化師(も、もしかして変身シーンを見られた!?)
砲台もこもこ「?……ズットツッタッテドウシタ?邪魔ダゾ」
変化師「イ、イヤ、チョットタチクラミダ」
砲台もこもこ「タチクラミ……ソウカ」
386 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:06:58.50 ID:5IuBsAvY0
851
--湿地帯、ファクトリー--
変化師「……」
変化師はどうすべきか迷っていた。
変化師(も、もし見られていたら終わりだ……だがここで始末したら死体の処理に困る……どうする)
ドクン、ドクン
砲台もこもこ「オイ、ジャマダト」
ズグシャアア!!
砲台もこもこ「ニギュ!?」
変化師「……」
変化師は槍で砲台もこもこの頭部を貫いた。
387 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:07:53.86 ID:5IuBsAvY0
852
--湿地帯、ファクトリー--
砲台もこもこ「キ、キサマ……チマヨッタカ」
変化師(い、一撃で仕留めきれなかったか)
グシャッ、ゴキッ!
砲台もこもこ「〜……」
変化師の追撃で砲台もこもこは動かなくなった。
変化師「はぁ、はぁ」
変化師はもこもこの血に濡れた槍の色を、元の色に変化させる。
変化師(ば、ばれる前に突き進むしかない)
変化師は奥へ駆けていく。
388 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:09:20.57 ID:5IuBsAvY0
853
--湿地帯、ファクトリー入り口--
ズザザー
隠蔽兵(くっ!これ以上は危険だ!姿を消して逃げなければ……え)
槍型もこもこ達「……」
槍型もこもこ達は隠蔽兵に止めをささずに一斉にファクトリーに戻っていった。
隠蔽兵(……どういうことだ?もしやバレたのか?)
--東の王国、医務室--
治療兵「な、なにしてるんです!?」
ツインテ「ボクも、この城を守るために闘ってきます」
治療兵「今君はかなり衰弱してるんです!!そんなことは……」
ツインテ「侍さんに行けと言った本人が寝てられませんよ」
ツインテは二コリと笑う。
389 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:09:52.26 ID:5IuBsAvY0
854
--東の王国、城外--
空王もこもこ「ぐしゅる」
新王「う、く!!またエネルギーを蓄積し始めた!!みんな障壁の準備を!!」
ギィギィ!!
選抜兵「くそ!普通のもこもこでさえ鬱陶しいっていうのに!!」
選抜兵は誰のものとはわからない槍で、飛んできたもこもこを打ち落とした。
飛行もこもこ「ぎいっ!?」
空王もこもこ「ィィィィィィ」
新王「赤く光り始めたっ!障壁を唱えるんだ!!」
詠唱兵「は、はい!」
ブゥン
必死に魔法障壁を唱えるものの、既に人員は少なくなり、個人個人の魔力も尽きかけていたため、敵の攻撃に比べあまりに弱々しい盾が出現するだけだった。
390 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:10:25.85 ID:5IuBsAvY0
855
--東の王国、城外--
新王「ぐ……これでは」
空王もこもこはゆっくりと回転をやめ、
空王もこもこ「」
ギャオオオオオ!!
強力なエネルギーを放った。
新王「っ」
ドギャギャギャギャ!!
選抜兵「うわあぁ!!」
衝撃波で吹き飛ぶ兵士達。
ギャギャギャギャ!!
かろうじて障壁は耐えているが、それも時間の問題だった。
391 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:12:17.76 ID:5IuBsAvY0
856
--東の王国、城外--
ドッ、ドドッ!!
防ぎ切れなかったエネルギーが辺りに拡散し、周囲一体を破壊していく。
ドガァン!
新王「く、く!だめ、だ、もう」
障壁は崩れ始め、障壁の中にいた兵士達まで被弾する。
選抜兵「お、王族だけでも逃がさなければ。ぐ!」
立ち上がろうとした選抜兵だったが、吹き飛ばされた拍子に右足が折れていた。
選抜兵「くそぉ!!こんな時に!!」
ビキッ!!びしっ!
障壁が崩れ始めた。
392 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:12:55.45 ID:5IuBsAvY0
857
--東の王国、城外--
新王「あああああ!!」
???「なんんんだぁぁ……ふがいぃぃないやぁぁつらぁよぉぉ」
その時遥か後方から声が聞こえた。
???「スキィルゥ、雷ぃぃ槍ぅぅぉぉぉ!!」
カッ
ドギヤァァン!!
新王達の後方から放たれた稲妻が、障壁ごともこもこのエネルギーを吹き飛ばした。
ゴゴゴゴゴゴゴ
新王「!?な、なんだこのとてつもない火力は」
振り返った新王。そこには、
393 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:13:45.81 ID:5IuBsAvY0
858
--東の王国、城外--
アンフィスバエナ「ギャアア!!」
ワイバーン「グォオオ!!」
灰竜「……」
空を埋め尽くすほどの……ドラゴンの大群がいた。
???「ひぃぃさしぶぅぅりの帰郷ぉぉだというぅぅのにぃぃ……なんたぁる体たらくぅぅ!!」
老兵「お、おおお!!あ、あの御方は!!」
--東の王国、作戦室--
ダンッ
東の王は壁をたたく。
東の王「やつめ!!今更になって帰ってきやがって!!」
東の王の顔に邪悪な笑みが宿る。
394 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:15:18.43 ID:5IuBsAvY0
859
--東の王国、城外--
通信兵「あの、東の王様。あの方を知ってらっしゃるんですか?」
東の王「……そうか、あいつがいなくなったのはお前達が生まれる前の話だものなぁ」
通信兵「生まれる前……!?まさか」
東の王「そうだ、やつは東の王国最古の三強にして五柱の一角」
--東の王国、城外--
???「たぁかが蛇一匹などぉに苦戦してもらってはぁこむぁるなぁぁ」
全長五十メートルはあろう灰竜、その頭部に立つ大柄な男は険しい表情で顎髭を触る。
???「ひさぁしぶりの下界だぁぁ……馳走はあのぉぉドラゴンもどきの蛇ぃぃにするとしようぅぅ」
オオー!!
大柄な男が引きつれた、竜に乗る騎士達が雄叫びをあげる。
--東の王国、城外--
東の王「勇者に最も近いと言われる人類最強の戦士、聖騎士だ」
--東の王国、城外--
???改め聖騎士「ぶるぅぅぅあああ!!」
395 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:15:51.07 ID:5IuBsAvY0
860
--東の王国、実験部屋--
アッシュ「絶対俺達のこと忘れられてるよな」
レン「どの道レン達の実力じゃ何もできないにゃ。できることがんばろうにゃ」
医師「ごめんねほんと」
396 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/05(月) 21:23:17.64 ID:5IuBsAvY0
ついに聖騎士を出すことができました……!長かった。
実はこのSS(酒場で〜)は元々聖騎士との戦いを主軸にした話だったんですよ。一部作成途中で変えましたけれど。それだけに思い入れが人一倍……いやぁ長かった!
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
次回予告
手にした者の願いを叶えるという魔王の骨。
その魔王の骨を完全にさせる為、一つの儀式が行われようとしていた。
騎士 "セイバー"剣豪。
槍兵 "ランサー"槍兵。
弓兵 "アーチャー"狩人。
騎兵 "ライダー"聖騎士。
魔術師 "キャスター"魔法使い。
暗殺者 "アサシン"秘書。
狂戦士 "バーサーカー"変化師。
そして
復讐者"アヴェンジャー"勇者。
勇者「問おう。お前が私のマスターか?」
次回、「大惨事魔王の骨戦争」
397 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2011/09/05(月) 22:54:51.30 ID:ueWUnU7AO
乙です!!
398 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/05(月) 23:29:49.07 ID:prheeYWSO
聖騎士って初出だよな?
399 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/06(火) 11:15:58.13 ID:L/uJm9kIO
おっつー!
400 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(岩手県)
[sage]:2011/09/09(金) 14:56:02.50 ID:Q5+gjhaL0
乙!
勇者が復讐者か・・・
401 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:22:09.71 ID:J0Ei5LJp0
こんばんわー!またお久しぶりです……。
はい聖騎士は初登場です。名前だけならちょっと前にもでたり……それでは投下していきます。
402 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:23:54.13 ID:J0Ei5LJp0
861
--東の王国、城内--
ツインテ「はっ、はっ」
ツインテは廊下を走る。
ツインテ(だい、じょうぶ。ボクはまだ戦える……精神力が危なくなったら違うボクに変わればいいんだし)
??「……」
ツインテ(?あれ?)
ツインテの進行方向に男が一人立っていた。
ニット帽に眼鏡というおよそ兵士らしからぬ服装で、なぜ城内にこんな人間がいるのか、と不審に思わせる雰囲気を醸し出していた。
ツインテ(ん……色んな兵士さんがいるんだよね?外見で判断しちゃいけないよね)
ツインテは会釈してその男の横を通り過ぎようとする。
403 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:24:58.41 ID:J0Ei5LJp0
862
--東の王国、城内--
たったったっ
??「大気圏外にいる巨大なもこもこが攻撃準備を始めています」
ツインテ(え)
ツインテが男の横を通る瞬間、男は言葉を発した。
??「逃げたほうがいい。さもなくば迅速に対処を」
キッ
ツインテは足を止め振り替える。
??「……でもあなたは誰も見捨てようとせず、みんなを救うために動くのでしょうね」
ツインテ「あなたは、一体……」
404 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:26:34.95 ID:J0Ei5LJp0
863
--東の王国、城内--
??「あなたのよく知る人物から言伝を頼まれたんです」
ツインテ「ボクの……知ってる?」
男は喉を弄り、何かの粉を飲んだかと思うと、
??「こほん……あー、あー……
『お姉ちゃんお姉ちゃん!久しぶり!元気してる!?ボクだよ!ボクは元気だよ!ってあんまり喋ってられないんだった!要件だけ言うね!今お姉ちゃんがいる場所すごく危ないよ!逃げたほうがいい!ボクなら逃げるよ!でもお姉ちゃんなら逃げないよね!ボクのお姉ちゃんだもんね!きっときっとみんなを守るために頑張っちゃうんだよね!すごいなぁすごいなぁ!ボクも早くお姉ちゃんみたいになりたいなぁ!なれないかなぁ!でも頑張るよ!じゃあね!!』」
幼い少女のような声で喋りだした。
??「ごほ……似てました?」
405 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:27:25.14 ID:J0Ei5LJp0
864
--東の王国、城内--
ツインテ「」
ツインテの顔が顔面蒼白に変わる。
??「その顔を見ると……似てたようですね」
ツインテは足元がおぼつかなくなったかと思うと、リボンが二つ弾け飛んだ。
バヅン!!
ツインテ「っづ!!」
??「やれやれ。精神ブレイクするほどだったんですか?」
ツインテ「……黙りやがれ!!あいつは既に精神攻撃を受けてボロボロだったんだ!!」
406 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:28:15.09 ID:J0Ei5LJp0
865
--東の王国、城内--
??「成る程。これがストレートモード」
男はツインテの外見を見てにやりと笑う。
ツインテ「おいこらハゲ!!あいつは今どこにいる!?」
ガっ
ツインテは男の胸元を掴む。
??「あいつとは?我らが王のことですか?」
ツインテ「っ!!……王だかなんだか知らねぇ!!いいからあいつの、フォーテの居場所を吐きやがれ!!」
407 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:29:41.23 ID:J0Ei5LJp0
866
--東の王国、西の丘--
???「おっそろしい種族コン。私だったらやりあいたくないコン」
狐の尻尾が生えた少女は肩を掴んで震えている。
????「わしの拳ならなんでも砕けるアルヨー」
赤い服を着た少年が拳を構える。
?????「星はもうすぐ戦いが終わるって言っているのよ」
丸い板の上で手をかざす少女。
?「ふふふ!」
そして、
?「楽しみだなー!お姉ちゃんと会える日が待ち遠しいよ!」
四つに髪の毛をまとめた少女?が笑っていた。
408 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:31:14.23 ID:J0Ei5LJp0
867
--東の王国、城外--
聖騎士「火竜部隊ぃぃ前えぇぇ!!」
グォオオ!
十二匹のドラゴンが聖騎士の位置まで前進する。
聖騎士「ぬぅぅん……っっってぇぇ!!」
ギャオオオオオ!!
聖騎士の合図で一斉にドラゴン達は火炎弾をはいた。
ドヒュドヒュ!
空王もこもこ「!」
ドォン!ドドォン!
空王もこもこ「ギィィン!!」
巨大な火の玉が空王もこもこを焦がしていく。
409 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:32:07.80 ID:J0Ei5LJp0
868
--東の王国、城外--
ボドォン
新王「!!鱗が剥がれ落ちていく!」
聖騎士「雷竜部隊ぃぃ我に続けぇぇぇい!!」
ギュアア!!
聖騎士はドラゴンを率いて空王もこもこに突撃をかける。
バサッバササッ!!
老兵「生物最強種がこんなにも……なんと壮観なことか!!」
空王もこもこ「ぎーーん」
空王もこもこの周囲を飛んでいた飛行もこもこ達が、迫りくるドラゴン達を迎え打とうと身構えた。
410 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:32:46.31 ID:J0Ei5LJp0
869
--東の王国、城外--
聖騎士「ぶるぅぅぅあああ!!」
バリバリバリ!!
渾身の力を込めて放たれた雷は、次々に飛行もこもこを打ち落としていく。
飛行もこもこ「クソォォ!!」
サンダードラゴン「バチバチ!」
ドラゴン達も負けじと雷を放ち、空王もこもこへの道を開けていく。
空王もこもこ「!」
押し寄せる飛行もこもこ共をねじ伏せて、
聖騎士「フゥハーッハッハッハッ!!」
灰竜にまたがり、巨大なランスを持った聖騎士が突っ込んできた。
411 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:33:45.48 ID:J0Ei5LJp0
870
--東の王国、城外--
聖騎士「我がぁぁ祖国にあだなす者はぁ、何人たりともぉ、ゆるさぁぁぁんんん!!」
聖騎士は灰竜から飛び降りて単騎で向かっていった。
聖騎士「くぅらぁあえぇぇ!!スキィルゥ、大雷槍!!」
槍の一部が黒く光ったかと思うと、
バリバリバリッ!!
空王もこもこ「ぎぃぃんんん!!」
膨大な魔力が、全て殺意となって空王もこもこに降り注ぐ。
ビシャビシャーン
新王「なんて魔力量だ……あのでかいもこもこが苦しんでる……ん?この力……」
空王もこもこ「ぎいやぁぁん!!」
412 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:35:39.07 ID:J0Ei5LJp0
871
--東の王国、城外--
聖騎士「ぬぅ?どうやら雷には耐性がぁぁ、あぁるぅようぅぅだなぁぁ、だがぁ」
バリバリバリィッ!!
聖騎士「知ったことかぁぁ!!そのまま突き破ってくれるぅぅ!!」
空王もこもこ「ぎ、ぎいぃぃぃ!!」
ドッ
空王もこもこの尻尾が弾けたかと思うと、
ボッ、ボボボッ
全身に連鎖していった。
飛行もこもこ「ソ、ソンナ……」
空王もこもこ「ゲ……」
ズズゥン!!
聖騎士「フゥハーッハッハッハッ!!勝利ぃぃ!!」
選抜兵「む……むちゃくちゃだ」
413 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:36:44.31 ID:J0Ei5LJp0
872
--海--
ざざーん
虎男「ぐ、く」
召喚士「い、いつになれば増援はくるんでやんすか」
キバ「う……ク」
ポニテ「はぁっ!はぁっ!な、何やってもほとんどダメージ入らないよ!!」
海王もこもこ「じゅるじゅる」
既に満身創痍の四人は、健在な海王もこもこを見て焦りを感じずにはいられない。
召喚士「ダメージは入ってるでやんす。それは間違いないでやんす。ただこいつのバカみたいな体力を、おいら達が削り切れるかどうか……」
414 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:43:27.54 ID:J0Ei5LJp0
873
--海--
虎男「悪いが……既に魔力は残っていないがお」
キバ「私も、です」
ポニテ「ポニテも〜」
キバ(ポニテちゃんほとんど何もしてないのに……?)
海王もこもこ「ぐしゅるぐしゅる」
シュッ
海王もこもこは触手を振り上げ、ポニテ達に振り下ろした。
バガァン!!
召喚士「くっ!氷で作った陸地も少しずつ無くなってきたし……困ったでやんす!」
ポニテ「お腹すいたよー」
虎男「んなこと言ってる場合か!!これだから子供は困るがお……」
415 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:44:24.96 ID:J0Ei5LJp0
874
--海--
キバ「……!もしかして」
キバは触手を避けつつポニテのもとへと駆ける。
キバ「ポニテちゃんって、すぐお腹空いちゃう系女子!?」
ポニテ「うんっ!!」
召喚士(なんだその会話……)
キバ「成る程……燃費が悪いのかな。でもそれって逆にハイパワーってことだよね」
キバはかつて戦ったヤミのことを思い出していた。
ポニテ「え?わかんないけど……」
キバ「お腹いっぱいなら、あいつどうにか出来そう!?」
ポニテ「多分大丈夫」
416 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:45:57.66 ID:J0Ei5LJp0
875
--海--
召喚士「まじかよ!?」
キバ「ッ!!……じゃあちょっと我慢してね!!」
キバは魔王化すると、自分の左腕を引き裂いた。
ガッ
ポニテ「んぐ!?」
そしてポニテの口を開き、血を流し込み始める。
疑似魔王キバ「はーい。ハイオク入りまーす」
ポニテ「がぼっ、がぼぼっ!!」
召喚士「……うわぁ」
417 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:46:39.74 ID:J0Ei5LJp0
876
--中央荒れ地--
剣豪「うおぉ!!」
ガキン、キガン!
槍兵「すげぇ……気力だけで戦って……やがる」
槍兵はふらふらになりながら立ち上がった。
槍兵「さすがのさすがにもう戦えねぇ……体力も魔力も尽きそうだ」
槍兵はそれでも槍を構える。
槍兵「おい!誰かまだ生き残ってる奴ァいねぇか?」
槍兵は死体の群れに話しかける。
418 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:47:59.27 ID:J0Ei5LJp0
877
--中央荒れ地--
吟遊詩人「……ふ」
狐男「……」
人形師「……」
地面に伏した三人が手を上げた。
槍兵「なんだまだいるじゃねぇの。じゃあ魔力供給出来る奴おてあげ」
三人はそのまま腕をおろさなかった。
槍兵「かっかっ。上等。それ全部よこしな。オレがまとめてぶっ放してやる!!」
419 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:49:14.66 ID:J0Ei5LJp0
878
--湿地帯、ファクトリー--
変化師(!こ、ここは……)
変化師は巨大な空間を発見する。そこではもこもこ達が新たなもこもこを作っていた。
茶もこもこ「まさか宇宙王もこもこのエネルギーを作り出すためとはいえ、同胞に手をかけるだなんて……」
黄もこもこ「ひどいもきゅ……あいつら僕達のこと食い物だとか奴隷くらいにしか思ってないもきゅ」
赤もこもこ「戦闘本能だけを特化していったからなのか……やれやれ、何か一つに偏らせると強いけど、生命としては下等になっちゃうもきゅね」
見張り兵「コラァ!!キサマラナニハナシテヤガル!!キビキビハタラケ!!」
鞭を持った筋肉質なもこもこが声を荒げた。
青もこもこ「きゅぴー!!すいませんもきゅ!」
緑もこもこ「今やるもきゅ!」
420 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:49:53.00 ID:J0Ei5LJp0
879
--湿地帯、ファクトリー--
変化師(……も、もこもこの中でも身分があるのか?)
紫もこもこ「お前ここで何してるもきゅ?」
変化師「!!」
いつのまにか変化師の後ろには紫もこもこがいた。
変化師「ア、ソノ……」
変化師は槍を持つ手に力を込める。
変化師(こ、この姿のもこもこはここにはこないのか?う、受け答えがわからない……殺すか?)
紫もこもこ「……認識電波に反応しない……もしかして人間もきゅ?」
変化師(!?そ、そんなことで見分けられたのか!!く、くそ!!)
紫もこもこ「……待ってもきゅ。お前がここに来た理由次第では力になってやれるもきゅ」
変化師「!?ど、どういうことだ……」
421 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:50:54.67 ID:J0Ei5LJp0
880
--湿地帯、ファクトリー--
紫もこもこ「僕達が作った指揮官型、ちょっと失敗ぽいもきゅ。新しいもこもこに創作能力を積み込まなきゃ僕ら創作型を大事にするかと思ってたんもきゅが、奴は平気で切り捨て始めたもきゅ。これはもこもこの将来にとって大きな痛手もきゅ」
変化師「……」
紫もこもこ「お前、こそこそ潜入してきたってことは指揮官を暗殺しにきたんじゃないもきゅか?」
変化師「!!」
紫もこもこ「……図星みたいもきゅね。なら利害の一致もきゅ。手伝うからヤッてくれもきゅ」
変化師「!……!」
突然の申し出に変化師は戸惑いを見せる。
変化師(わ、罠かもしれない……でもうまく利用すれば……)
422 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/12(月) 21:55:26.47 ID:J0Ei5LJp0
なんかFateネタっぽいのちと書いてみたいような……いや色々押してるのでできないですけど。
ここ数カ月、私生活の忙しさと、何かをちこっと書き溜めているせいで投下が一週間おきになってしまってます。本当にごめんなさい。まだ少し続くかと思います。それでもよろしかったら最後までお付き合い願いたいと思います。
それでは本日の更新はここまでになります。
何かありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
423 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/12(月) 21:57:25.73 ID:s8PVLqsno
乙!いつまでも付き合うぜ!
424 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/09/12(月) 23:11:28.21 ID:w4yscU/Oo
>>422
乙!
425 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/12(月) 23:24:28.65 ID:dSRGRmLSO
まあ初代から見続けてるからな
乙
426 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/09/13(火) 08:54:09.38 ID:fah7WQnFo
乙
427 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(岩手県)
[sage]:2011/09/18(日) 11:03:02.99 ID:M3KHuHLw0
乙!
聖騎士が若本ボイスで再生されるんだが
428 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2011/09/19(月) 08:33:01.60 ID:ofkcuWPAO
>>427
わかる
429 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/09/19(月) 12:21:27.81 ID:Qc2eQ66Uo
むしろそれ以外に思いつかない
430 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/20(火) 19:24:07.81 ID:WU8DypWM0
四つだからフォーゼかwwwwww
431 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:30:56.33 ID:FLdOrOOU0
テスト
432 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:34:01.66 ID:FLdOrOOU0
よかった、書きこめるようになってました。昨日はなんでか書きこみできませんで一日遅れてしまいました。
それでは投下を開始しますぶるぅぅあああ!!
フォーテール→フォーテなんですけど、新しい仮面ライダーみたいですね。
433 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:35:35.18 ID:FLdOrOOU0
881
--東の王国、城外--
わいわいがやがや
新王「……宴会始めちゃった」
聖騎士達は空王もこもこの肉を焼き、酒を片手にどんちゃん騒ぎ。
聖騎士「ぶぁーはっはっはっぁあ!!殺したら食う!!それがぁぁ自然界の基本だろぅぅがぁぁ」
聖騎士は新王に肉を投げてよこす。
新王「まだ他の所を回らなくちゃいけないのに」
聖騎士「放っておけぇぇい。増援を期待するよぉぉなぁぁ、弱い個体などいらぬぅぅ」
選抜兵「ひでぇぇ」
新王「……助け合いはいいと思うんだけど」
434 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:36:01.56 ID:FLdOrOOU0
882
--東の王国、城外--
聖騎士「助け合いならぁぁなぁぁ」
聖騎士はがぶりと肉を引きちぎる。
聖騎士「助ける側はぁ、基本的にずっと助けるだぁけだぁ。弱者が強者を助けることなぞできはせんんん。弱者はぁぁ、常に強者だよりの劣悪種よぉぉ」
新王「だからと言って見殺しには出来ませんよ」
聖騎士「……まぁあ食えぇ」
新王「……」
新王は肉を見たあと、顔をあげた。
新王「殺したら食うって、人間もですか?」
聖騎士「あぁったりめぇぇよぉぉ!!」
435 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:36:36.90 ID:FLdOrOOU0
883
--海--
ポニテ「!!」
キバ「はっ、はっ……どうかな?」
ポニテ「すごい……こんなに力が湧く食べ物初めてだよ!!」
虎男「食べ物……」
口まわりが血でべとべとになったポニテの笑みはひどく凄惨な感じ。
召喚師「なんとまぁ……随分魔力の器がでかいでやんすなぁ」
これじゃ普段はぎりっぎり動いてる感じなんでやんすね、と召喚師。
虎男「ふむ……」
全身がほんのり発光しているポニテ。
ポニテ「……うん!行ける!私の満腹モード見せてあげる!!」
海王もこもこ「ぐしゅる……」
ポニテは海王もこもこと向き合った。
召喚師「攻撃を引き付けていたせいでもうおいらはフラフラでやんす。あとは頼んだでやんすからね」
虎男「我輩も無理がお」
436 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:37:08.34 ID:FLdOrOOU0
884
--湿地帯、ファクトリー--
紫もこもこ「こっちだもきゅ」
変化師「お、おう」
紫もこもこに案内されて巣の中を歩く変化師。
槍型もこもこ「ナンダキサマラ。ナニヲシニキタ劣等世代」
紫もこもこ「指揮官型もこもこ様に呼ばれているもきゅ。通すもきゅ」
槍型もこもこ「ナァニィ?……」
槍型もこもこは二人?の顔を見比べる。
槍型もこもこ「……イイダロウ、トオレ」
紫もこもこ「ご苦労様だもきゅ」
437 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:37:55.10 ID:FLdOrOOU0
885
--湿地帯、ファクトリー--
変化師「……」
二人はそのまま道を進んでいく。
変化師ボソ「……お、お前らよりあいつらの方が立場上なのか」
紫もこもこ「そうもきゅ。年功序列って言葉を知ってもらいたいもきゅ」
変化師ボソ「じ、自分の創作物に支配されるなんて……可哀想だな」
紫もこもこ「うるさいもきゅ。だからそれをなんとかするために、人間なんかと手を組んでるもきゅよ」
こつこつこつこつ
変化師ボソ「……な、なんで人間を襲うんだ?」
紫もこもこ「いきなり何を言うもきゅ。お前らが攻撃してきたからもきゅ」
438 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:38:22.76 ID:FLdOrOOU0
886
--湿地帯、ファクトリー--
変化師ボソ「ひ、人を殺されたならこちらは反撃するしかない」
紫もこもこ「……人に寄生しなければ生きられない種だったとしてもきゅか?」
変化師「え」
紫もこもこ「……いや嘘もきゅ。遺伝子に染み付いてるもきゅ。かつて空から来た人間が我らの大地を奪ったと、我ら同胞の大多数を虐殺したと」
変化師ボソ「そ、空から来た?」
紫もこもこ「もきゅ。そして父祖の無念を晴らせ。人間を滅ぼせ……そうゴーストならぬ遺伝子が囁くもきゅよ」
変化師「……」
439 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:38:59.75 ID:FLdOrOOU0
887
--湿地帯、ファクトリー--
紫もこもこ「だから本能に従いお前らを滅ぼそうと動いてるもきゅ」
変化師「で、でもそれは過去のことだろ?お、お前達が何かされたわけじゃないだろ」
紫もこもこ「父祖にされたことは我らにされたこともきゅ」
変化師「……お、おでそんな歴史聞いたこともないけど、お前達が言うのなら本当なんだと思う」
紫もこもこ「本当もきゅ」
変化師「う、うん。で、でも仲直りは出来ると思う」
紫もこもこ「は?」
変化師「ず、ずっと喧嘩してたらいつかどっちかが滅ぶ。も、もしかしたら両方滅ぶ。そ、そんなのよくない」
紫もこもこ「……」
440 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:39:28.22 ID:FLdOrOOU0
888
--湿地帯、ファクトリー--
変化師「も、モンスターとだって仲良くなれるはずなんだ。ち、調教師や召喚士は、モンスターと仲良くなれるって言ってたし」
紫もこもこ「……僕達はモンスターじゃないもきゅ。あれも外来生物もきゅ」
変化師「え?」
紫もこもこ「元々この星に住む生物は僕達以外滅ぼされちまったもきゅから」
変化師「……」
紫もこもこ「だから人間とモンスターがわかりあえても、人間と僕達がわかりあえることはないもきゅ」
変化師「き、決めつけだ」
変化師はつい大きな声を出してしまう。
441 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:40:02.81 ID:FLdOrOOU0
889
--湿地帯、ファクトリー--
変化師「た、例えなんであろうと、言葉をかわせるなら仲良くなれるはずなんだ」
紫もこもこ「……」
変化師「い、意志疎通できるなら例え他種族であっても仲良くできる!」
紫もこもこ「無理もきゅ」
変化師「む、無理じゃない」
紫もこもこ「人間同士でも仲良くなれない種族が僕達と仲良くなれるはずが無いもきゅ」
変化師「!?」
紫もこもこはつぶらな目で変化師を見た。
442 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:40:30.19 ID:FLdOrOOU0
890
--湿地帯、ファクトリー--
紫もこもこ「魔族とは仲良くならないもきゅか?」
変化師「あ、あいつらは根っからの悪だから」
紫もこもこ「亜人とは仲良くならないもきゅか?」
変化師「せ、政治的に難しい」
紫もこもこ「鱗国の人間とは?南の王国の出身者とは?」
変化師「ッ……」
紫もこもこ「お前らも決めつけてるもきゅよ。僕達だけが例外的に仲良くなれるだなんてとてもじゃないが思わないもきゅ。和平を結んでも、ハッピーエンドを迎えても、いつか何年か何十年か立ったら、お互いに嫌な部分を見つけるもきゅ。利益を考えて邪魔になるもきゅ」
変化師「……」
443 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:41:24.85 ID:FLdOrOOU0
891
--湿地帯、ファクトリー--
紫もこもこ「そして差別する部分を探すもきゅ。そんな仮初めの関係、願い下げもきゅ」
変化師「う、う……」
紫もこもこ「……まだ若い人間よ。名はなんというもきゅ?」
変化師「へ、変化師」
紫もこもこ「変化師。覚えておくもきゅ。どんな生物もずっと仲良くなんてやってられないもきゅ」
紫もこもこは変化師に背中を向けて歩きだす。
変化師「……」
変化師は離れていく小さな背中を見つめている。
444 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:41:53.95 ID:FLdOrOOU0
891
--湿地帯、ファクトリー--
紫もこもこ「そして差別する部分を探すもきゅ。そんな仮初めの関係、願い下げもきゅ」
変化師「う、う……」
紫もこもこ「……まだ若い人間よ。名はなんというもきゅ?」
変化師「へ、変化師」
紫もこもこ「変化師。覚えておくもきゅ。どんな生物もずっと仲良くなんてやってられないもきゅ」
紫もこもこは変化師に背中を向けて歩きだす。
変化師「……」
変化師は離れていく小さな背中を見つめている。
445 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:42:22.51 ID:FLdOrOOU0
892
--中央荒れ地--
人造魔王「ウアーン、イタイヨー」
人造魔王は千切れかけた自分の左腕を見て喚く。
剣豪「うっせぇ、ぞ、でけぇ図体しやが、って」
剣豪の体は血と泥でぐちゃぐちゃで、立っていられるのが不思議なほどに傷を負っていた。
人造魔王「オジサン、ヨクソンナニガンバレルネー」
剣豪「やんなきゃ、いけねーんだよ、大人は」
槍兵(体力の限界ギリギリから発動するスキル、ど根性。命をすり減らし戦い続ける最後の手段……そこまで愛国心があるのか、ただの戦闘狂なのか)
槍兵は体中に充足していく魔力を感じていた。
446 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:43:23.40 ID:FLdOrOOU0
893
--中央荒れ地--
吟遊詩人(魔力残量少ない状態での魔力供給は本当にきついね〜。まるでボクサーの減量のよう〜。したことないが〜)
人形師(これだけ魔力集めてしょぼい技しか使わなかったら泣けますねぇ)
狐男(コン)
槍兵「なんだ、結構だせるじゃねぇすか。完全とは行かないがまぁまぁかな」
吟遊詩人(ぐ、死ぬほどの思いで供給したというのにらら〜)
人形師(こういう態度の人いるわー)
狐男(ぐふ……)
447 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:44:03.90 ID:FLdOrOOU0
894
--中央荒れ地--
陸王もこもこ「ぐるる……」
圧倒的なまでに力の差があるはずなのに倒し切ることが出来ず、陸王もこもこは苛立ちと焦りを感じていた。
ズル
一発一発は大したダメージでは無いものの、一点のみに的を絞った攻撃は少しずつダメージを蓄積していき、ついに陸王もこもこは右前足を引きずるまでになっった。
剣豪「ちぇい!」
陸王もこもこ「!」
ズガッ!
そのせいで攻撃を避けきれない回数が増え、
陸王もこもこ「がう!」
ズキッ
攻撃しようと体重をかけることで、自らも前足にダメージを与えていた。
448 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:44:35.54 ID:FLdOrOOU0
895
--中央荒れ地--
剣豪(勝機は、見えた)
敵の弱点を観察し、時間と手数を持って強大な獲物を群れで仕留める。
槍兵(今なら後ろからいけるか)
人間の怖さというものを陸王もこもこは再認識していた。
人造魔王「氷属性対単体攻撃魔法レベル4」
ドガッギャーン!!
巨大な氷の槍が陸王もこもこを襲う。
陸王もこもこ「がある!!」
449 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:45:14.10 ID:FLdOrOOU0
896
--中央荒れ地--
対単体の最大レベル攻撃魔法でも傷には至らない頑強な肉体。だが陸王もこもこは距離をあけられるのが何よりも辛かった。
陸王もこもこ「ぐぎゃる……」
剣豪「いいぞ。攻撃モーションを見せたら弾き飛ばせ」
人造魔王「アイアイサー」
槍兵「うおお!!」
その時槍兵が陸王もこもこの背後に走る。
剣豪「!あいつ、なにを」
陸王もこもこ「!」
450 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:45:50.12 ID:FLdOrOOU0
897
--中央荒れ地--
槍の先端のみに圧縮され集約された魔力。陸王もこもこは一瞬恐怖を感じ体を翻そうとするのだが、
槍兵「奥義、呪いの槍近接ver!!」
槍兵の槍が一瞬早く突き出された。
剣豪(禁術を自分なりにアレンジだと!?)
ジジジジジジ!!
槍兵「……あ、れ?」
突いたはずの槍。届いた筈の刃先。しかし実際は空中で止まっているかのようだった。
槍兵(不発!?馬鹿な)
ジジジジジジ!!
槍兵(……い、いや)
451 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:46:27.72 ID:FLdOrOOU0
898
--中央荒れ地--
ジジジジジジ!!
槍兵(削っている……寿命を確かに削っている!!)
ジジジジジジ!!
陸王もこもこ「がる……」
槍兵(だが寿命があまりに長すぎて削り切るのに時間がかかってやがる!)
ジジジジジジ!!
槍の刃先は、肉眼でかろうじて確認できるほどの速度で進んでいた。
ジジジジジジ!!
あと十二センチ。
ジジジジジジ!!
陸王もこもこ「がるらぁ!!」
しかしそれまで対象が動かないわけもなく、
グシャ
槍兵「ッ……!」
槍兵の頭は叩き潰された。
452 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:47:11.91 ID:FLdOrOOU0
899
--中央荒れ地--
カランカラン
乾いた音をたてて槍は荒れ地に落ちる。主人が絶命したことにより魔力が雲散し効力が切れたのだ。
剣豪「……ち、ばかめ。これだから若い奴はすぐ大技に頼るんだ」
自分は棚上げ。
剣豪「しかし一人減っちまったのはまじぃぜ。三人だからなんとかなっていたが、攻撃対象が二人だとあいつの集中力をあまり割けないし、一人あたりの攻撃回数が増える」
陸王もこもこ「ぐるぅあ!!」
人造魔王「アレーオコッテルー」
ゴゴゴ
陸王もこもこ「ぐぁるぅ……」
陸王もこもこの体毛が赤く変化し、全身から殺気を放っている。
453 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:47:43.62 ID:FLdOrOOU0
900
--中央荒れ地--
剣豪「激昂状態……!奴め、決めにきやがった」
身体から蒸気を発す陸王もこもこを見て剣豪は構える。
人造魔王「ゲッコー……ジョーレイ?」
剣豪「知らんのか!攻撃力速力がぐんと上がり、防御力がぐんと下がった状態だ。……来るぞ!!」
陸王もこもこの口から魔力が溢れだす。
陸王もこもこ「グルるる……がああああああ!!」
ボオオオオオオ!!
陸王もこもこは炎のブレスを吐き、フィールドを変えていく。
剣豪「……これからが本当の地獄か」
454 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/20(火) 20:51:33.99 ID:FLdOrOOU0
随分と遅くなりました。なるべく早く来たいのですが……申し訳ないです。
それでは本日の更新はここまでになります。
何かありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
次回予告
勇者が仲間と別れてからの一人旅を描く、
番外編ss・夢を旅した少女
賢者の子育て奮闘記、
番外編ss・僕は頭髪が少ない
闘士の修行と胸の内、
番外編ss・境界線上のホモ依存
の番外編三本立て!!じゃーんけーん
455 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/20(火) 21:42:42.42 ID:2PNL5FKSO
乙!
456 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/20(火) 23:47:18.98 ID:PVS2t2QIO
パー!
457 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/21(水) 01:20:06.76 ID:WGH7P7zSO
じゃんけんってアレか
グルグルの最初にでたあの
458 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:32:21.45 ID:YyMKZsCq0
一週間ぶりですこんばんは。
それでは投下します。
459 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/09/26(月) 20:33:11.66 ID:r0hpWcc/o
まってた
460 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:33:47.80 ID:YyMKZsCq0
901
--中央荒れ地--
ダンッ!
人造魔王「火属性対単体攻撃魔法レベル4」
人造魔王は巨大な炎の球体を放った。
ゴオオオ!!
剣豪「!馬鹿野郎が……」
陸王もこもこ「がああああ!!」
ヒュンヒュン
それをなんなくかわす陸王もこもこ。
人造魔王「ア、アリ?」
人造魔王が頭を捻っている間にも陸王もこもこは接近してきている。
461 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:34:34.20 ID:YyMKZsCq0
902
--中央荒れ地--
剣豪「今のあいつの速度だったら対単体魔法は当たらん。雷ならかろうじていけたかもしれんが」
剣豪は、恐ろしい速さで駆けてくる陸王もこもこに向かって走りだした。
剣豪「やるなら範囲攻撃魔法だ、わかったか?」
ガキィン!!
踏み込んだ一撃。
剣豪「ッ!?」
だが剣豪の刀は爪によって弾かれる。
剣豪(もはや技でどうこうできる威力じゃない!)
462 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:35:01.76 ID:YyMKZsCq0
903
--中央荒れ地--
陸王もこもこ「」
陸王もこもこの爪が振り下ろされた。
ス
剣豪(一歩下がれば致命傷は避けられるか?いや無理だな、これは擦っただけで致命傷だ。例え一度避けても追撃でやられちまうし。ちっ、惜しいとこまでもってったのによ……ってスローモーションになってやがる。死ぬ直前だってことか?……死ぬのは久々だな……ここで死んだら蘇生は無理かもしれねぇな。あのクソ息子は……)
ザンッ
剣豪「」
陸王もこもこ「」
爪が剣豪に触れるか触れないかというギリギリのタイミングで、
ギィアン!!
侍「」
463 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:35:27.00 ID:YyMKZsCq0
904
--中央荒れ地--
侍の刃が陸王もこもこの腕を弾いた。
侍「……かったいでござるなぁ。本当に防御力落ちてるんでござろうか」
ドガァン!
そらされた陸王もこもこの右腕が地面にめり込む。
陸王もこもこ「がる!?」
剣豪「……やっと来たか」
チン
侍は刀を鞘に戻す。
464 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:35:53.25 ID:YyMKZsCq0
905
--中央荒れ地--
侍「別にあんたの為に来たわけではないでござる」
剣豪「だろうな」
侍「別に国の為に来たわけではないでござる」
剣豪「だろうな」
侍「……全ては我が主君の命により」
剣豪「はん。古風な奴だなお前。誰に似たんだか」
侍「少なくともあんたじゃないでござる」
剣豪「知ってらぁ。お前は母親似だ」
人造魔王「オオー、ゾウエンダー」
465 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:36:29.81 ID:YyMKZsCq0
906
--中央荒れ地--
陸王もこもこ「がるるるる……」
侍「……」
侍と陸王もこもこは対峙する。絶対の強敵を前にしているというのに、侍は普段と何ら変わらずしまりの無い表情を浮かべていた。
陸王もこもこ「がるるぁぁ!!」
陸王もこもこは飛び付くも、
バジィン!!
攻撃に繰り出した前脚を叩かれる。
人造魔王「ナニアレー、メッチャハエー」
超高速の居合い抜き。それは激昂状態の陸王もこもこですら捌き切る速度を持っていた。
466 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:36:59.19 ID:YyMKZsCq0
907
--中央荒れ地--
ス
そしてまた納刀。
陸王もこもこ「がるるぁぁ!!」
バジィン!!
侍(……重いでござる……防御力が下がっていなければ到底弾くことかなわず……いや今のままでさえあと何度弾けるか)
侍は右腕が痺れていることに気付く。
剣豪「おい青二才、さっさと決めねぇと先にくたばっちまうぞ」
侍を横目に、刀片手に剣豪は走る。
侍「む……まだ試したいことがあるでござるに。とはいえ厳しいのは事実、早めに決めるか」
剣豪「おいお前」
人造魔王「ボク?」
剣豪「そうお前だ。お前俺達に魔力供給出来るか?」
人造魔王「ヤッタコトナイカラワカラナイケド、タブン」
剣豪「よぉし、じゃあやれ」
人造魔王「ウン、ワカッター」
剣豪「くく……久しぶりだぜ。裏奥義をプレゼントしてやるよ」
467 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:37:36.59 ID:YyMKZsCq0
908
--湿地帯、ファクトリー--
変化師「……」
紫もこもこ「司令官型に話があってきたもきゅ」
側近もこもこ「話……?」
紫もこもこ「そうもきゅ。直接口で話さなきゃいけないレベルの話もきゅ」
変化師(そ、そんな理由で納得するのか?)
側近もこもこ「……ワカッタ。ハイレ」
変化師(ま、まじか)
変化師と紫もこもこは中の部屋に入っていった。
側近もこもこ「……」
ぬちゃぬちゃと音を立てる足下。暗くて何かの体液だろうことしかわからない。
468 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:38:33.59 ID:YyMKZsCq0
909
--湿地帯、ファクトリー--
ぬちゃぬちゃ
そして、ついに到着した。
紫もこもこ「……司令官型もこもこ」
司令官型もこもこ「キサマラ、ナニヲシニキタ」
司令官型もこもこは山羊を捻って、山羊の体液を絞り飲んでいた。
紫もこもこ「ちょっとうちらだけで話したいことがあるもきゅ。護衛を下げてもきゅ」
司令官型もこもこ「護衛ヲ?ククク……」
司令官型もこもこは笑い始める。
469 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:39:07.39 ID:YyMKZsCq0
910
--湿地帯、ファクトリー--
司令官型もこもこ「護衛ヲサゲロ……ネ」
変化師(……こ、これは)
ザッ!
護衛が変化師達を取り囲む。
紫もこもこ「……どういうこともきゅ」
司令官型もこもこ「バカメ、キサマラノコウドウハスベテツツヌケナノダ!ソイツガハラカラヲコロシタコトモ」
司令官型もこもこは変化師を指差す。
変化師「!!」
紫もこもこ「そんな!もこもこちゃんねるにはそんなこと一度も……まさか」
司令官型もこもこ「キサマラノヨウナナニカヲウミダスシカカチガナイヤツラニ、アレヲツカワセルカ。キサマラガミレテイタノハニジソウサクイタダケダッタノヨ」
紫もこもこ「な、なんだってー!?」
470 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:39:34.63 ID:YyMKZsCq0
911
--湿地帯、ファクトリー--
ザッ
司令官型もこもこ「サァ……侵入者トモドモ……コロセ!」
変化師「ッ!」
変化師は変身を解除しながら司令官型に突っ込んでいった。
護衛もこもこ「キサマッ」
司令官型の前に立ちらそれを槍で迎撃しようとする護衛もこもこ。
ヒュッ
変化師「!変化!」
グニャッ
471 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:40:13.06 ID:YyMKZsCq0
912
--湿地帯、ファクトリー--
変化師は槍に当たる瞬間に体をスライム状に変化させ、護衛の横を擦り抜ける。
護衛もこもこ「!?コイツ!」
変化師「く、食らえ司令官!!」
ズグシャ!!
変化師「ッ!!」
槍型もこもこ2「ハッ……ハハハッ!!」
変化師のわき腹に刺さる一本の槍。
カン、カラララン
変化師「が」
ボタタ
変化師の血が床を塗りつぶしていく。
472 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:40:41.93 ID:YyMKZsCq0
913
--湿地帯、ファクトリー--
変化師「ぐあ、あっ」
そう、槍型もこもこの一体は槍を投げていたのだ。
司令官型「……フハハハ!!バカメ!!キモヲヒヤシタワ!!」
大量の血液を流しながら変化師はもがいている。
紫もこもこ「変化師!」
司令官型もこもこ「ダマレウラギリモノ!!クイコロセ!!」
槍型もこもこ「ラジャー」
紫もこもこ「ひっ」
473 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:41:11.03 ID:YyMKZsCq0
914
--湿地帯、ファクトリー--
ガブシュ
紫もこもこ「ぎ、ぎぎ」
紫もこもこは頭部から食われ始めた。
ガブ、ブシャッ
変化師「あ、あぁ」
護衛達はわらわらと集まっては、肉を引き裂いて口に運ぶ。
紫もこもこ「ぎ、ぎぃ!」
変化師「お、お前……」
変化師は目の前で食い散らかされる紫もこもこを見ている。
474 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:41:49.44 ID:YyMKZsCq0
915
--湿地帯、ファクトリー--
司令官型もこもこ「コイツモクッテシマエ」
ゾロゾロ
変化師(い、嫌だ……こんなとこで死にたくない!!)
槍型もこもこは醜悪な口を広げ、変化師の太ももに噛り付いた。
グシュッ!
変化師「がっ!!」
ブシュッ!
変化師(こ、志半ばで死ぬなんていやだ!と、闘士おじさん!)
ズチュッ!
475 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:42:19.16 ID:YyMKZsCq0
916
--湿地帯、ファクトリー--
変化師「がぁぁぁぁ!!」
変化師は引き裂かれる痛みの中で火事場のクソ力を発現させる。
変化師「お、奥義、身体強化!獣化、銀獅子!!」
ブクッ!
変化師の身体が膨張していく。
司令官型もこもこ「ナ、ナンダコレハ」
ズズゥン!!
変化師『ぐる、る』
変化師は体長三十メートルはあろうかという化け物に変化した。
476 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:42:50.57 ID:YyMKZsCq0
917
--海--
ポニテ「いくよー!」
ダッ
ポニテが地面の氷を蹴った衝撃で、足元が砕ける。
ヒュン
海王もこもこ「!」
ザシュッ
繰り出された攻撃、しかし高い防御力を誇る海王もこもこには大したダメージはないようだ。
ポニテ「ありま」
海王もこもこ「ぐじゅる!」
海王もこもこは触手でポニテを叩きつけた。
ドガァン!!
キバ「!!ポニテちゃん!」
477 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:43:24.99 ID:YyMKZsCq0
918
--海--
がらがら
ポニテ「大丈夫大丈夫。というかキバお姉ちゃん達、もっと離れておかないと危ないんだけど」
召喚師「え?」
ポニテ「5キロとか離れて欲しいな」
虎男「……MAP兵器搭載型がお?」
ポニテ「んー、よくわからないけど、危ないと思うよ」
キバ「……そうみたいですね」
キバは自分の血を海に垂らして船を作り始める。
召喚師「!?何やってるでやんす!!ただでさえ力を使いすぎてるって言うのに、血まで大量消費して……本気でまずいでやんすよ!?」
キバ「だって……私しか航行能力無さそうなんですもん……」
478 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:44:09.57 ID:YyMKZsCq0
919
--海--
召喚師「く!……確かにおいら空と海の召喚獣を呼び出せるほど魔力残ってないでやんす」
虎男「がお……」
キバ「作るだけ作ったら……私寝ます。だから漕ぐのは、男の仕事ですよ?」
キバは死にそうな表情で笑う。
召喚師「……はぁ。よそ様の女じゃなかったらよかっでやんすのに」
キバ「え……?」
そうこう言っているうちに小さな船は完成し、三人は乗り込んだ。
虎男「くくく……ここまで根性を見せられて黙っていたのでは男が廃るというもの……どれ我輩がかっ飛ばすがお」
ぬぅん、と虎男は拳に力を込め、
虎男「スキル、虎張り手!!」
ボッ
張り手を繰り出した。
ボシュウウウウ!!
その反動で船はすごいスピードで海を行く。
召喚師「あとは頼んだでやんすよおおぉぉぉ」
瞬く間に見えなくなっていく三人を乗せた船。
479 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:46:04.98 ID:YyMKZsCq0
920
--海--
ポニテ「あの速度なら大丈夫かなぁ」
海王もこもこ「ぐじゅるぐじゅる」
ポニテに迫る海王もこもこ。もはや足場となる氷、海王もこもこを束縛していた氷はほとんど残ってはいない。
ポニテ「じゃあ、やろうか」
シャリン
ポニテは二つの剣を鞘に仕舞うと、腐的に笑った。
ゴゴゴ
海王もこもこ「……じゅ」
ポニテから発せられる異様なオーラを感じ取った海王もこもこは、涎を垂らして後ずさり。
ポニテ「じゃあ……いくね」
ボッ!!
ポニテの背中から魔力でできた羽が出現する。
バサァッ!!
赤い赤い羽が展開し、ポニテは宙に浮く。
ポニテ「奥義、死の光、炎の翼」
ボボボボボ
血のように真っ赤な炎がポニテの背中で燃えている。
480 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:47:07.87 ID:YyMKZsCq0
ひぃ!地獄です!!
それでは本日の更新はここまでとなります。
何かございましたらお気軽に書きこんでください。
読んでいただきありがとうございましたァ!m(__)m
481 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/09/26(月) 20:49:49.38 ID:YyMKZsCq0
458 :Qw0 ◆7b3JfpIY/2 [saga]:2011/09/26(月) 20:32:21.45 ID:YyMKZsCq0
一週間ぶりですこんばんは。
それでは投下します。
459 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/26(月) 20:33:11.66 ID:r0hpWcc/o
まってた
……20:32:21.45
20:33:11.66
……!?
482 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/09/26(月) 21:19:04.42 ID:gS3D5/R8o
そのぐらいなら別に異常な程じゃないでしょww
乙ー
483 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2011/09/26(月) 21:23:27.16 ID:XNxxJUBAO
乙ですん
毎回楽しく読ませて頂いてますー
484 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/09/26(月) 21:23:56.51 ID:GL3Uxb2mo
>>480
乙!
485 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/26(月) 22:52:24.93 ID:N2bsdNHSO
乙
486 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/09/26(月) 23:42:18.65 ID:mLDGNjHL0
乙乙。
ついにポニテの奥義解禁かー、ワクワクする
487 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/27(火) 00:51:57.97 ID:yL7D1uR9P
腐的に乙
488 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:33:58.64 ID:FX8xf9aS0
書きこめるようになってますかね……?
お久しぶりです!それでは投下していきたいと思います。
489 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:35:18.14 ID:FX8xf9aS0
921
--海--
ボボボボボ
海王もこもこ「ぐじゅる……」
じゅっ
海王もこもこ「!?」
じゅぅぅ
海王もこもこは自分の身体が焼けただれ、溶けていくのに気付く。
ぼと、ぼととっ
海王もこもこ「ぐ、ぐじゅる!?」
ポニテ「……全部見境無しに燃やしちゃうからなぁこれ」
バサッ!!
炎の翼が死を振りまいている。
490 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:35:55.95 ID:FX8xf9aS0
922
--海--
プカッ
海面に次々と魚の死体が浮かんでくる。
海王もこもこ「ぐ、ぐじゅる」
ぼたっ、ぼた
海王もこもこ「ぐじゅ」
じゅう
海王もこもこは次々に自分の触手が海に落ちていくの見て、はっきりと恐怖の感情を見せた。
ポニテ「私の翼は全てを燃やしつくす。肉も骨もその魂でさえも」
491 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:36:27.65 ID:FX8xf9aS0
923
--海--
じゅ、じゅじゅじゅ
海王もこもこ「ぎぇっ、ぎぇー!!」
四本の触手が既に機能を失い、まだ動いている触手は徐々に丸まっていく。
ポニテ「……おっきいたこ焼きができそうだね」
じゅじゅじゅ
海王もこもこ「ぎゃ、ぎゃあああああ!!」
海王もこもこは目の前の小さな太陽に触れようと触手を伸ばすが、
ぐらっ、ざっぱーん
ポニテ「……」
その触手がポニテに届くことはなく、その巨体は海に叩きつけられる。
492 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:37:02.12 ID:FX8xf9aS0
924
--海--
ポニテ「はぁっ!はぁっ!く、魔力を使い過ぎちゃった、早くこのたこ食べちゃわないと」
ぼそっ
ポニテの翼が燃えカスのように真っ黒く変色していく。
しゅん
ポニテ「あ」
ぼて
ポニテの翼は完全に燃え尽き、ポニテは海王もこもこの死体の上に落下した。
ポニテ「うー……早く食べ、ないと……う」
ポニテは震える体で口をあけ、
ドサッ
倒れこんだ。
ポニテ「やば……いかも」
493 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:37:31.74 ID:FX8xf9aS0
925
--中央荒れ地--
ギャアン!!
陸王もこもこは凶悪な破壊力を持った腕をふるう。
陸王もこもこ「ぎゃるああああああああ!!」
ドッガアアアアン!!
地面に当たれば地面をえぐり、岩に当たれば砕け散る。攻撃能力に特化した破壊の象徴のような存在。
ギャリ、ギャリン!!
侍「ッ!」
それを侍は一度足りともしくじることなく、陸王もこもこの攻撃を叩き潰している。
494 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:38:31.70 ID:FX8xf9aS0
926
--中央荒れ地--
陸王もこもこ「ぎゃる……ぎゃるおあぁ!!」
怒りに怒りを重ねる陸王もこもこ。鬱血している前脚の痛みなどものともしない。
ヒュッ、ドガアアアアアン!!
剣豪「……」
侍が一瞬たりとも気を抜けない戦いを繰り広げている中、剣豪は眼を瞑って精神を集中させていた。
剣豪(剣豪家の家系は代々、何かに使えるほど魔力量を練りだせない、タラズ。それゆえに武術に逃げるしかなかったわけだが)
ギン
開眼。その眼には魔力の光が宿っている。
剣豪(魔力を使用する技を使えないわけじゃねぇんだぜ)
495 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:39:06.76 ID:FX8xf9aS0
927
--中央荒れ地--
剣豪は自分の刀に魔力を練り込んで巨大な刃にしていく。
剣豪(魔力さえ供給されさえすれば、俺は)
陸王もこもこ「!?」
バッ
陸王もこもこは剣豪の刀の威圧感に気付いた。
陸王もこもこ「ぎゃ、がるうるるる」
激昂状態だというのにもかかわらず、陸王もこもこはそれを危険と判断し警戒していた。
ジリっ
496 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:41:11.53 ID:FX8xf9aS0
928
--中央荒れ地--
剣豪「おい、どいてろバカ息子」
剣豪は顎で侍に指図する。
侍「……時間稼ぎしてやってたというのに、全くひどい親でござる」
ヒュッ
侍が陸王もこもこから離れるのを確認すると、剣豪は両目を閉じた。
陸王もこもこ「ぎゃる……ぎゃあああああ!!」
ダッ!!
陸王もこもこはものすごいスピードで駆けだした。剣豪が何かする前に殺すために。
497 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:42:02.75 ID:FX8xf9aS0
929
--中央荒れ地--
剣豪「自分から突っ込んでくるとは馬鹿めが。限定条件発動裏奥義!!」
陸王もこもこ「があああああああ!!」
ヒュッ
剣豪「挫刀一!!」
ドジャッ!!
陸王もこもこ「」
剣豪が刀を振り抜いた。
ブシャァァァア!!
認識する間もない一閃。まだニ十メートルほど離れていた陸王もこもこだったが、距離も、硬度も意味を成さないかのように両断され、大量の血を吹き出しながら荒地に沈んだ。
498 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:42:38.19 ID:FX8xf9aS0
930
--中央荒れ地--
ズズゥン
人造魔王「スゲー!!アイツ一発トカスゲー!!」
侍「……」
剣豪「……」
侍「その技そんなに強かったっけ?でござる」
剣豪「いや……供給された魔力の質とかが関係してくるんかな。これ実戦でやったの二回目だし」
人造魔王「ヤベー!ヤベー!」
侍「……むぅ。強敵があっさり死んでしまうとなんかこう……」
剣豪「バカ野郎。あれ一応威力高いんだぞあれ」
499 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:43:08.18 ID:FX8xf9aS0
931
--東の王国、作戦室--
ダダダダダっ、バタンっ!
ツインテ「東の王!」
東の王「む?……誰かと思えば王国の第一王女か。まさかあの性格で呼び捨てにしてくるとは思わなかったぞ」
ツインテ「うっせぇ!んなこと言ってる場合じやねぇんだよ!!魔法障壁の使い手を集めろ!!城の上にだ!!」
東の王「やだツインテちゃんぐれちゃった……」
通信兵「……東の王様?」
ツインテ「早く!!あの黒い空に行った奴が攻撃してくるんだ!!」
東の王「!!空に登って行った奴か。今更……いやなぜそんなことがわかる?」
ツインテ「……情報提供者がいた」
500 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:43:54.32 ID:FX8xf9aS0
932
--東の王国、作戦室--
東の王「誰だ?そいつを連れてこい。詳しく聞き出す」
ツインテ「奴はもう消えた。この城にはいない」
東の王「?……通信兵」
通信兵「わかりません。今は各部隊との通信に力を入れてるので、索敵まで力をまわせません」
ツインテ「……」
東の王「ふむ……まぁ嘘で言うはずは無いか。だがこの城にもこもこが侵入し、嘘の情報を流しているのかもしれん」
ザザッ
通信兵「荒れ地から通信です!!」
501 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:44:39.10 ID:FX8xf9aS0
933
--東の王国、作戦室--
東の王「!どうした!?」
通信兵「東の王様!荒地での戦いに勝利しました!敵王級、完全に沈黙しました!」
東の王「でかしたぞ……!」
ツインテ「それもいいが東の王!時間が無いんだ!」
東の王「……」
ひどく焦っているツインテを見て東の王は顎を触る。
東の王(……そうだな。例えガセであっても、聖騎士の宴会につき合わせているよりかは有意義か)
502 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:45:32.24 ID:FX8xf9aS0
934
--東の王国、作戦室--
ツインテ「東の王!」
東の王「通信兵、新王殿にすぐに連絡だ。防御魔法部隊を連れて城最上階へ」
通信兵「了解しました」
ツインテ「!」
東の王「戦局は勝利に傾き始めている。不安材料は少しも残したくはない。とすればこの行動は当たり前だろう?それに君も行ってくれるな?ツインテ」
ツインテ「あぁ。あ、それと城の防御能力あげておいた方がいいぞ」
東の王「……?城のだと?」
ツインテ「俺達だけじゃ防ぎきれないかもしれないからな」
503 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:46:07.11 ID:FX8xf9aS0
935
--衛星軌道上--
宇宙王もこもこ「……」
真っ暗な空間に、宇宙王もこもこは巨大な羽を広げ漂っていた。
そして宇宙王もこもこの周囲をぐるぐると周回する二つの帯、それは第二世代のもこもこ達で作り上げたリング。
宇宙王もこもこ「……」
そのリングが回転し始める。
宇宙王もこもこ「……」
赤く発熱し、更に加速していく。
宇宙王もこもこ「……」
宇宙王もこもこの口が開かれ、赤々と光る炎が出現。リングの回転と比例して、それはどんどん巨大になっていく。
そして。
504 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:47:07.41 ID:FX8xf9aS0
936
--東の王国、城内--
タッタッタッ!
新王「それは……本当なのかい?」
ツインテ達は城の階段を駆け上がっている。
ツインテ「あぁ、確かに奴はそう言った。おいこらハゲ!てめぇフォーテが旅立ったことをなんで黙ってたんだよ!!」
障壁兵(ハゲ……)
新王「う。……フォーテちゃんのことでツインテちゃんに心配かけたくなくて……」
ツインテ「はぁ!?アイツが野に放たれたなら、いつか俺に接触してくるに決まってんだろ!?なんなのバカなの死ねよ!!」
障壁兵(娘に死ねとか……)
障壁兵の胸を言葉がえぐる。
505 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:47:40.48 ID:FX8xf9aS0
937
--東の王国、城内--
新王「そう、だけど何かが起きる前に連れ戻そうと思ったんだよ」
ツインテ「ばっかじゃねーの?ミスがばれる前にミスをもみ消そうとしてたってか!?小学生か!!東電か!!」
障壁兵(一国の王がここまで言われるだなんて……)
タッタッタッ
しょんぼりとした顔でツインテの後ろを走る新王。
ツインテ「……フォーテの目的はなんだ?」
新王「……あの子は昔からお姉ちゃん大好きっ子で真似しんぼさんだから」
ピタっ
ツインテ「……まさか」
506 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:48:21.54 ID:FX8xf9aS0
938
--東の王国、城内--
フォーテは足を止めて新王を振り返った。
新王「お姉ちゃんが勇者になるなら、フォーテは魔王になるっ、て」
ツインテ「真似てねー!!」
ツインテは叫んだ。
ツインテ「全然まねてねーじゃねーか!!むしろ真逆じゃねーか!!」
新王「これがフォーテちゃんなりのツインテちゃんのマネなんだよ。まぁそうならないように一刻も早く連れ戻そうと努力してる。だから安心してツインテちゃん」
ポン
ツインテの肩に手を置く新王。
ツインテ「うわ!きたねぇからさわんじやねーよくそオヤジ!!」
障壁兵(娘を持つ気持ちでここまで共感できるとは……)
507 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:49:04.09 ID:FX8xf9aS0
939
--湿地帯、ファクトリー--
変化師『ぐるあぁ!!』
変化師は巨大な拳を振り下ろす。
どがぁん!!
司令官型もこもこ「グアっ!!コ、コンナチカラガアルトハ!!」
側近もこもこ「コイツッ!」
ズガッ!!
側近もこもこは変化師の足を攻撃する。
変化師『ぐあぁ!』
変化師は痛みに苦しむものの、その強固な毛のおかげで大ダメージには至らない。
508 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:50:04.62 ID:FX8xf9aS0
940
--湿地帯、ファクトリー--
側近もこもこ「コイツ……カタイ!!」
変化師『うおおおおお!!』
ぎゅーん
変化師の右腕に魔力が集結する。
側近もこもこ「!!司令官殿!!アブナイ!!」
変化師『ス、スキル、獅子拳!!』
ドッゴオオオオオオン!!
司令官型もこもこは側近もこもこに連れられて回避し、少し離れた場所から変化師を見た。
司令官型もこもこ「マルデ巨人ノ一撃……ダガデカイ程度ナラドウトデモナル……ヤレッ!!」
509 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)
[sage]:2011/10/03(月) 22:51:09.54 ID:WnKuwHiAO
キタキタ!
510 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/03(月) 22:53:06.51 ID:FX8xf9aS0
書きこめなかったり反映されなかったり……相当負荷でもかかってるんでしょうか?
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
511 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/04(火) 00:11:50.07 ID:px34t+ySO
乙
512 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/10/04(火) 07:25:00.12 ID:OcxYgkwuo
乙!
513 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/04(火) 18:44:26.68 ID:KDSWksLIO
最初から一気読みしてきました。
追いついたのが嬉しいような淋しいような…w
SSでは邪道かもしれんが絵を投下するのはいかがなものですか?
ちょっと描きたくなってきたw
514 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/10/04(火) 21:53:15.28 ID:1EGbL7zmo
>>510
乙!
ポニテ強かったんだな
>>513
たしか、前作では絵描いた人も居たな
515 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/05(水) 09:04:54.16 ID:FcG4dkfSO
ポニテ燃費わりぃな
乙
516 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
:2011/10/05(水) 19:46:58.83 ID:452OEeBDO
お返事だけしにきました。
>>513
え?描いていただけるんですか!?私個人としてはすごく嬉しいです!!ひゃほー!
……でも読んでくれてる人の中には、自分の中のイメージがあるからイラストは好ましくない、という人もいらっしゃるみたいです。
そんなことを最近になって知りました。なので私としては描いて欲しいのですが、皆さんに意見を聞いてからにしたいです。
皆さん、いかがでしょうか?あと、今まで独断でお願いしまくってごめんなさいm(__)m
517 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/05(水) 20:59:08.26 ID:FcG4dkfSO
前に
>>1
が示したキャラクターの特徴に準拠していれば
俺は
>>1
の意向に従う
518 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/10/06(木) 16:28:08.06 ID:v3iv0/Uyo
確かに
>>1
の示したキャラ特徴に沿ってないのは論値だわな
519 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/10/07(金) 23:45:12.63 ID:xpHfQrDR0
>>517
に同意。
されど、イラストは非常に見てみたい。
という訳で期待してまする。
520 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/10/08(土) 07:26:46.39 ID:Y7ctAGUEo
俺も
>>517
でいいと思う
欲を言えば久々にQw0 さんの描いた絵も見たい
521 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2011/10/08(土) 19:36:20.83 ID:iscV2y2AO
QwOさんの意向から大きく外れてなければ、色んなツインテ達がみられて楽しいと思う!
という訳で絵師様、お願いします
522 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 20:50:25.75 ID:AootVnSw0
こんばんはー!
皆さんも絵がみたいそうなので、今後このssの絵については自由にしちゃってください。
というか創作意欲を感じたのならバンバンやるべきだと思います。描きたいと思ってくれるのであれば是非描いていただきたいです。自分的にはすごい嬉しいですし。
なので513さん、それ以外の方々もよろしければ絵を描いちゃってください!
それでは投下します!
わ、わたしの絵ですか?だ、人様に見せられるものではございませんよ……
523 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 20:54:42.24 ID:AootVnSw0
こんばんはー!
皆さんも絵がみたいそうなので、今後このssの絵については自由にしちゃってください。
というか創作意欲を感じたのならバンバンやるべきだと思います。描きたいと思ってくれるのであれば是非描いていただきたいです。自分的にはすごい嬉しいですし。
なので513さん、それ以外の方々もよろしければ絵を描いちゃってください!
それでは投下します!
わ、わたしの絵ですか?だ、人様に見せられるものではございませんよ……
524 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 20:55:34.38 ID:AootVnSw0
941
--東の王国、実験部屋--
医師「やった……んですかね?」
アッシュ「これで無理ならもう後はないぜ」
レン「ぷぴゅー」
医師「いえ……きっと完成したに違いないです。二人とも、お疲れ様でした」
アッシュ「ふん。もう遅いんじゃないか?ほとんど終わってる気がするぜ」
レン「成功するといいな」
医師「成功……させましょう」
525 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 20:56:27.11 ID:AootVnSw0
942
--西の王国、事務室--
ガチャ、バタン
ドアが開き現れるテンテン。
秘書「ノックを忘れていますよテンテン」
テンテン「ミス秘書」
秘書「……どうかしましたかテンテン」
テンテン「東の地にて危険な力を感知、これより排除に向かいたいと思う」
526 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 20:57:15.51 ID:AootVnSw0
943
--西の王国、事務室--
秘書「危険な力?それはどういうことですか?」
テンテン「あまり詳しいことは言えない。だが、人が持っていてはいけない力だ」
秘書「なるほど……却下です」
テンテン「では……え?な、なぜだ」
秘書「貴女までいなくなったらこの国を守る三角がいなくなるじゃないですか」
テンテン「……いやいやそんなレベルの話では」
秘書「そんなレベルとは何ですか!」
テンテン「えー、いきなり怒ったー(´・ω・`)」
527 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 20:57:55.51 ID:AootVnSw0
944
--西の王国、事務室--
秘書「貴女はこの国を守るために存在しているのですよ!?そこんところちゃんとわかってるんですか!?」
テンテン「えー(´・ω・`)デモデモ……」
秘書「お黙りなさい。例え貴女の言うように危険な力だとしても、この国が危険なわけではないのでしょう?」
テンテン「……直ちに影響がでるわけではない」
秘書「ならばそれまでに対策を立てればいいことです。知っている情報を全て出しなさい。危険な力も理解してしまえば有効な力になるかもしれません。……というか他国のせいで自分達がピンチになっては意味がありません」
テンテン「で、でもでも(´;ω;`)」
秘書「この会話は終わりです。貴女は明日までにその力についてレポートを出しなさい。わかりましたね?」
テンテン「……ハイ(´;ω;`)ウッ」
528 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 20:58:24.69 ID:AootVnSw0
945
--海岸--
キバ「……」
キバ達三人は既に海岸に到着し、海の向こうを見つめている。
召喚士「なんか……恐ろしく嫌な光だったでヤンス。あれがお嬢ちゃんの奥の手……」
虎男「あの歳で末恐ろしいがお」
ザバーン
キバ「……」
キバは自分の胸を苦しそうに抑えていたが、
キバ「!」
529 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 20:59:05.61 ID:AootVnSw0
946
--海岸--
キバ「私ちょっとポニテちゃんのこと見てきます!!」
召喚士「ん!行くってそんな体力残ってないでやんしょ!?すぐに兵士達を呼んでくるから待つでやんす!!」
キバ「まだ、大丈夫です。戦闘さえしないなら」
バサッ!
言うが早いかキバは羽を生やし、ポニテが戦っていた場所へ飛んで行った。
ゴオッ!!
虎男「……女は強いがお」
召喚士「……」
530 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 20:59:59.88 ID:AootVnSw0
947
--海--
バサッ、バサッ!!
キバ「確かここらへんだったはずなんだけど……海はどこも風景が変わらないから。あ!」
バキバキっ
キバは氷が溶けたせいで少しずつ沈んでいっている海王もこもこを発見する。
キバ「ポニテちゃんは……いた!ポニテちゃ」
じゅ
キバ「!?熱っ!!な、何これ……」
接近しようとしたキバは、ポニテを中心としたこの空間が異常な温度であることに気付く。
531 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 21:01:15.41 ID:AootVnSw0
948
--海--
キバ「まさか……」
ぎゅるる
キバは全身を血の鎧で固め、ポニテに近づいた。
ポニテ「……はっ、はっ……」
キバ「!!そんな……」
キバは驚きの声をあげる。
ジュジュ
キバが見たポニテの姿は、人では無かった。
532 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 21:02:53.22 ID:AootVnSw0
949
--海--
ボゥ
青く発光するポニテの体。
キバ「これは……魔力体?そうか、体を魔力体に変化させることで、ポニテちゃんはあの熱の中でも何ともないのね」
キバはポニテの手に触れると、
ボソッ
キバ「!?」
消し炭のように黒くなって散った。
ボソボソソッ
533 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 21:03:40.18 ID:AootVnSw0
950
--海--
キバ「そんな……魔力を使いすぎたせいで、魔力体のコントロールができなくなっているの!?」
ポニテ「はぁっ、はぁっ」
キバ「……まずい。ポニテちゃん、自分自身を燃料に変えちゃってるんだ!エネルギーが足りないから……」
キバは血でナイフを作り海王もこもこの肉をカットし、自分の口に放り込む。
ぐちぐち
キバ(硬い……ポニテちゃんが飲めるように噛み砕かなきゃ)
ぐちぐち
ポニテ「はぁっ、はぁっ」
キバ(……こんなになるまで力を使わせてしまったんだ……大人が子供を犠牲にするなんて、最低だよね)
534 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 21:04:42.42 ID:AootVnSw0
951
--海--
ぐちぐち
キバ「……」
キバはポニテに口移しでタコを流し込む。
ポニテ「はぁっ、はぁっ」
キバ「……ダメだ。こんなんじゃとてもじゃないけど間に合わない」
ボソッ
キバはボロボロと散っていくポニテの体を見つめている。
キバ「……」
535 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 21:05:12.52 ID:AootVnSw0
952
--過去--
キバ『はい!私は人を護るための力欲しさに志願しました!』
受付『……貴女は元々東の救護部隊に所属していたと聞きましたが』
キバ『はい!配属先は辺境の地です!そこで二年間任務にあたらせていただきました!』
受付『なるほど……大賢者様がスカウトしてきたのだから実力はあるのでしょう』
受付は書類を見ながら会話している。
キバ『……いえ』
受付『?』
キバ『逆です。私にとってこの二年間は、自分の無力さを思い知るための時間でした』
536 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 21:05:46.13 ID:AootVnSw0
953
--過去--
受付『……』
キバ『私の配属先は辺境の地ということもあり、完全に武装した兵士は一人もいません』
受付『……』
キバ『それどころか村の規模に比べて、明らかに兵士の数が足りていない状況でした。だからモンスターに襲われた人が私達のとこに運ばれてくる時は既に……』
キバは視線を床に落とす。
受付『続けて下さい』
キバ『……っ。いつも穴ばかり掘っていました。救護部隊なのに、人を救うことよりもシャベルを握っている時間の方が長かったかもしれません』
537 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 21:07:02.62 ID:AootVnSw0
954
--過去--
キバはとりつかれたように喋り続ける。
キバ『最初からダメだった時もありました。一度に大量に運び込まれて治癒が追い付かない時もありました。私一人では……絶望的に数が足りなかった!』
受付『……』
ペラ
受付は書類をめくる。
受付(辺境の地の救護部隊員数は、彼女一人……)
キバ『……けど途中からそうは思えなくなってきたんです。単純に私に力が無いのが原因なんじゃないか、って』
丁度手のひらにたこが出来始めた頃、とキバ。
538 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 21:07:38.05 ID:AootVnSw0
955
--過去--
キバ『でもどうしても怪我人や死者の数は減らないし、私の治療スピードが劇的に早くなることはありませんでした』
※第一章、勇者募集してたから〜、時では、回復魔法の技術革新以前なので、治癒、蘇生魔法にかなりの時間がかかっていた。
キバ『だから、私。力が欲しいんです。誰かが傷つく前に助けてあげられるような。誰かが傷ついても漏れなく救ってあげられるような!』
受付『……ふ』
受付は、笑った。
受付『素晴らしい熱意と決意です。ですが、人造勇者の改造手術は簡単ではありませんよ?屈強な男でさえ泣き叫ぶような施術、訓練が何カ月にも渡って行われます。そしてそこまでの苦行を耐えても勇者因子が適合しなければ確実に死に至ります。それでもやる覚悟はありますか?』
内心、勇者因子と言う単語を出してしまいドキドキしている受付。
539 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 21:09:16.16 ID:AootVnSw0
956
--過去--
キバ『……ッ』
キバは一瞬たじろいだ。受付の眼は嘘を言うような眼ではなかったからだ。
キバ『……』
リスクを払っても力が手に入るかわからない。
今まで戦闘訓練をしていないキバにとって、その可能性は限りなく低いものかもしれない。
キバ『……』
キバは自分の両手を見つめた。
そこには血が滲んだ包帯でぐるぐる巻きになっている少女の手があった。
キバ『はい。私に、人を救うチャンスを下さい!』
540 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 21:09:51.64 ID:AootVnSw0
957
--海--
ザザーン
キバ「……ふふ。青かったなぁあの頃」
ポタ
キバ「結局力があってもなくても、助けられない人は助けられない」
そんなことに気付かされるくらいなら無力のまま穴を掘っていた方がましだったかもしれない。
キバ「あの後……色んなところに行ったなぁ」
ポタ、ポタ
キバ「魔法使いと二人。色んな所で人を守って、色んな人の怪我を治して」
541 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 21:10:56.12 ID:AootVnSw0
958
--海--
キバ「……色んな人に恨まれて疎まれて」
曲がり鼻男『助けてくれたことには感謝する……だが早くこの村から出てってくれ……!あんた、あの姿は……』
キバ「……」
ポタ、ポタ
キバ『力が、制御できな、ぐ!』
赤い服の少女『どうしたのお姉ちゃん?どこか痛いの?』
魔法使い『!?キバ!やめろ!』
キバ「……」
ポタ、ポタタ
542 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 21:12:32.58 ID:AootVnSw0
959
--海--
裸足の少年『なんですぐ来てくんなかったんだよ!!隣の村ばっかひいきしてさ!!』
キバ『け、警備隊が来るまで離れるわけには、いかなくて……』
裸足の少年『バカ!バカァ!!』
裸足の少年は上半身だけの父親とおぼしき人に抱きついて泣いていた。
キバ「……力があっても、結局守れる範囲がちょびっと増えただけだった。いや、力があるせいで傷つけた人は、増えたかもしれない」
ポタッ
キバ「私……ずっと後悔してた。私みたいな生半可な覚悟で、こんな力を手に入れちゃったことを。勇者がどれだけ大変なのか、わかっていなかった」
ポタッポタタッ
キバ「悲しみを私への憎しみにすることで救われた人はいるのかな?それとも悲しみで終わらせてあげた方がよかったのかな」
いまだに答えはでないや、とキバは呟く。
543 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 21:13:33.66 ID:AootVnSw0
960
--海--
キバ「……誰かを守れたわけじゃないし、いっつも迷惑かけてばかりだし」
キバは申し訳なさそうにはにかんだ。
キバ「でも……人造勇者になれてよかった。初めてかもしれない。こんなふうに思えたの」
ポニテ「ん……」
キバ「ポニテちゃんを救えるし、それに……」
ポタタ
キバ「生きて、ポニテちゃん。死んじゃだめ……きっと君にはまだやることがあるから」
キバは血で無数の管を作り、ポニテにエネルギーを供給していた。
544 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/10(月) 21:15:38.99 ID:AootVnSw0
二重投稿ェ……
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
一発芸
盗賊「一発芸やりまーす」
そう言うと盗賊は自分の右目をナイフでくりぬいた。
ボウ
盗賊「タナトスの声を聞け」
盗賊の両目の眼窩から、魔力が火のように揺れている。
闘士「おい、俺のオリオンをなぞれよ」
545 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/10(月) 21:19:21.47 ID:ToPGmsdSO
キバ……
勇者はパオリンちゃんですね
何故かってちっぱry
546 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/11(火) 17:59:40.23 ID:ODdAtnyNo
ちょwwwwwwタイバニwwwwww
547 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:21:35.21 ID:poL1Wuiz0
一週間ぶりにこんばんあ!それでは再開します!!
ホァンちゃんの声と言えばストッキング最高!
548 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:22:38.33 ID:poL1Wuiz0
961
--湿地帯、ファクトリー--
変化師『ぎ、ぎ……』
変化師は身体中がボロボロになりながらも、数十体のもこもこと戦い続けていた。しかしさすがに限界のようで、変化師は膝をついたまま立ち上がることができない。
側近もこもこ「ククク……モハヤコレマデノヨウダナ」
ズラッ
変化師を包囲するもこもこの群れ。
変化師(だ、だめだ……奥義でもこいつらには通用しない……)
549 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:23:26.12 ID:poL1Wuiz0
962
--湿地帯、ファクトリー--
司令官型もこもこ「キサマハ改造シテワレラノ奴隷ニシテクレル!」
じりっ
変化師(か、かくなる上は)
変化師は魔力砲を地面に向かって放つ。
ドガァン!!
司令官型もこもこ「ッ!メクラマシ……!フン!キサマラ、ワタシヲマモルノダ!」
側近もこもこ「ハッ!!」
ザッ
司令官型もこもこを中心に、円状の陣形が組み上がる。
550 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:24:05.13 ID:poL1Wuiz0
963
--湿地帯、ファクトリー--
司令官型もこもこ「アノデカイ図体ダ。コノ砂埃ノ中デモウゴケバカナラズ感知デキル。キヲヌクナ!!」
側近もこもこ「ハッ!!」
ジリ
司令官型もこもこ(サァ、ドウクル?時間ヲカケタトテワレラニ隙ハウマレンゾ?時間ヲカケレバカケルホド出血デ体力ヲウバワレヨウ……)
ジリジリ
司令官型もこもこ(長引ケバソレダケデ有利!ヨロコンデ持久戦ニモチコマセテモラウ!)
側近もこもこ達は蟻一匹通さぬほどの完璧な守りを見せ、それを一瞬足りとも崩さなかった。
司令官型もこもこ(サァ……サァサァ!!)
551 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:24:39.51 ID:poL1Wuiz0
964
--湿地帯--
ドッ
変化師『はっ!はっ!』
ドッスンドッスン
変化師は巨体のまま沼地を駈けていた。
変化師(く、くそ!沼地だからぬかるんで思うように走れない)
ズヌチョズヌチョ
変化師『はっ!はっ!』
変化師は東の王国を目指して逃げていたのだった。
--湿地帯、ファクトリー--
司令官型もこもこ(中々ガンバルジャナイカ……サスガノコイツラモ集中力ガキレカカッテイル……ククク、サッサトコイ特大ノカウンターヲミマッテクレル)
もこもこ達はただひたすら変化師の攻撃を待っていた。
552 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:25:31.52 ID:poL1Wuiz0
965
--東の王国、作戦室--
東の王「何?キバと連絡が取れないだと?」
通信兵「はい。海上で戦っていた所まではこちらでも把握していたのですが、今は何故かほとんどの電波が狂っていて、海周辺の事情はわかりません」
東の王「電波が?……一体何が起きているのだ?」
伝令兵「ご報告申し上げます。海を除くほとんどの部隊が無事帰還しました」
東の王「うむ。主要人物は休ませてやれ。他国の戦士であろうと失うわけにはいかん」
通信兵「主要人物って」
553 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:26:07.78 ID:poL1Wuiz0
966
--東の王国、屋上--
ツインテ「!!」
ツインテは、遥か上空に巨大な力があることを感知、すぐに臨戦体勢の構えを取る。
ツインテ「やべぇ……思った以上だ。おいお前ら早く配置につけよ!!」
ザザッ
新王「そう言わないであげてくれツインテちゃん。彼らは竜に似たもこもこからの攻撃を防ぐために、かなり無理をしているんだ」
ツインテ「うるせぇよ。だからなんだ!やる気がねぇなら来んなっつぅんだよ!!」
新王「ええー」
554 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:26:42.67 ID:poL1Wuiz0
967
--東の王国、屋上--
ツインテ「……ちっ!奥義、絶対回復領域!!」
ぎゅいーん
ツインテを中心に魔力フィールドが展開される。
しゅわしゅわ
障壁兵「!!傷が治っていく……」
しゅわしゅわいーん
老障壁兵「魔力も供給されているぞ!」
新王「……ツインテちゃん」
ツインテ「うるせぇ。俺の作る障壁よりおまえらの方ができがいい。そんだけの話だろ!」
555 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:27:19.30 ID:poL1Wuiz0
968
--東の王国、屋上--
ゴゴゴ
ツインテ「!!来た!!」
シュ
一瞬で辺りが暗くなる。
ゴゴゴゴゴゴ
太陽を覆い隠す巨大なエネルギーが迫ってきていた。
ツインテ「く!早く障壁をだせ!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
556 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:28:19.98 ID:poL1Wuiz0
969
--東の王国、屋上--
障壁兵「つ、土属性範囲障壁魔法レベル4!!」
若障壁兵「水属性範囲障壁魔法レベル4!!」
ワーワー
各々の最強障壁魔法が宙に展開され、弾けて交ざる。
ギィィン!!
ツインテ「多重属性障壁、六色盾……あとは魔力量の問題か」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
557 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:30:38.46 ID:poL1Wuiz0
970
--東の王国、作戦室--
東の王「!本当であったか」
通信兵「!!超強力なエネルギー反応……そんな……攻撃魔法に換算するとレベル12相当です!!」
東の王「ッ……もはやそれがどんな威力なのか理解できんな」
通信兵「かつて勇者討伐戦争で観測した、魔王の一撃とほぼ同等のようです」
東の王「……」
東の王は十数年前を思い出す。
東の王「あれか……」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
東の王「もはやあの親子に全てを託すしかないのか」
558 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:31:35.26 ID:poL1Wuiz0
971
--東の王国、屋上--
ツインテ「!!」
恐ろしい唸りを立てて接近してきたそれが、
ゴ
障壁と接触した。
ギャギャギャギャギャギャァァン!!!!
障壁兵「う、うああぁぁ!!」
絶叫しながら腕を上げ、支える障壁兵。
ツインテ「くそ!もっと踏張りやがれ!!」
ギャギャギャァァン!!
559 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:32:36.69 ID:poL1Wuiz0
972
--東の王国、屋上--
新王(魔力暴発……は駄目か。あれは魔力じゃないしな。出来てもこんな近くで爆発させたらこっちも甚大な被害を受けるよね)
新王は右腕を上に、左腕を下に向けていた。
障壁兵「う、うおおぉ!!」
バチチ
障壁が支え切れず、零れた少量のエネルギーが城の庭を焼く。
ドガァン!!
ツインテ「!!」
バチチ、バチチバチチ!
ドガァンドガァン!
560 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:33:46.80 ID:poL1Wuiz0
973
--東の王国、屋上--
新王「障壁の外側の魔力量が甘いですよ!崩れ始めている!!」
バチチ、バナナバチチ!!
ドドガァン!!
城の周囲は壊滅に等しいダメージを受けている。
聖騎士「ぶるぅぅぅああぁぁぁ!!なにやらたのしそーぅなぁ、ことをやっているではないーくぁぁ……」
ツインテ「!?アイツは」
聖騎士「横槍ィィごぉぉむぇぇぇぇええん!!」
聖騎士はエネルギーに向かって雷撃を放つ。
ビシャシャシャシャ!!
561 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:34:35.84 ID:poL1Wuiz0
974
--東の王国、屋上--
新王「!!聖騎士様!!エネルギーの軌道がそれてしまっては!!」
聖騎士「わぁかってーおるわぁぁ。ちゃんと加減してぇ威力を削るにとどめてぇおぉるのよぉ」
ギャギャギャ!
障壁兵「く、くっ!あとちょっと!!」
ギャギャギャ!
ツインテ「踏張れー!!」
新王「うおおお!!」
ぶりぶりぶりぶり!!
562 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:35:33.04 ID:poL1Wuiz0
975
--東の王国、屋上--
ギャキャァン!!
障壁兵「……や、やった」
エネルギーは、
障壁兵「しのぎ切ったぞぉぉ!!」
ワアァァ!!
ツインテ「……」
ドサッ
ツインテは思わず倒れこんだ。
ツインテ「……くそめちゃくちゃしんどかったぞ」
ツインテは息を荒げてい顔を赤く染めてちょっと体をくねらせている。
563 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:36:06.46 ID:poL1Wuiz0
976
--東の王国、屋上--
新王「お疲れ様ツインテちゃん、よくやったね」
回復と魔力供給を同時に、しかも範囲でやるなんて、と新王。
ツインテ「うっせぇクソじじぃ。さっさと便所行ってこい」
ツインテは悪態を付き新王の顔を見ようともしない。
新王「……あははばれてたか。そうします」
ツインテ「……ふん」
タシッ
ツインテは屋上の床を足で叩く。
ツインテ(あれだけの衝撃なのに城には全くダメージがない……オヤジが支えてたのか)
ツインテは空を見上げた。敵の攻撃のせいで空にはぽっかり穴が空いている。
ツインテ(足場が崩れてたら……一瞬でアウトだった。……チッ)
564 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:36:34.67 ID:poL1Wuiz0
977
--東の王国、医務室--
選抜兵「治療兵!治療兵!」
バタバタバタ!!
医務室に選抜兵が慌ただしく入ってきた。
治療兵「選抜兵?……新しい怪我人ね?どこ!?」
選抜兵「理解が早くて助かる。城壁だ、そこに」
--東の王国、城壁--
隠蔽兵「僕は、い、いいですから、早く変化師様を……」
隠蔽兵は苦痛に顔を歪めながら倒れこんだ。
変化師「……」
城壁兵「こ、これが変化師、様?」
ボロボロに毛の抜けた無残な獅子の姿がそこにあった。
565 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:37:04.94 ID:poL1Wuiz0
978
--宇宙--
宇宙王もこもこ「……」
宇宙王もこもこは自分の攻撃が失敗したことを認知すると、自分の身体の周りのリングをパージした。
宇宙王もこもこ「……」
それは燃えカスになったもこもこの残骸。
宇宙王もこもこ「……」
そして宇宙王もこもこの身体にへばりついていた次のリングが準備に入った。
566 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:38:02.99 ID:poL1Wuiz0
979
--東の王国、作戦室--
ざわざわ。
司令部には戦線から戻った兵達も踏まえての話し合いが行われていた。
東の王「しかしあれを何度も受けることはできんな」
通信兵「先ほどの一撃で、我が城の紋章魔法による防御力は30パーセント以下にまで低下、障壁兵達にも犠牲が出ています」
東の王「……次の発射までどれくらいかかる?」
通信兵「わかりません……私の探査能力の遥か外なので。ですが、十一時間以内に攻撃されたら防ぎ切れないと思います」
剣豪「……」
吟遊詩人「障壁兵達を優勢させて治療しても無理か〜らら〜」
人形師「しゃべり方うっざ!」
567 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:39:13.31 ID:poL1Wuiz0
980
--東の王国、城内--
だだだだ
魔法使い「キバ!どこだキバ!」
魔法使いは片っ端から部屋を開けては叫ぶ。
魔法使い(治療棟に送ったと召喚師が言っていたが……くそ!)
魔法使いは治療棟を駆け回る。
魔法使い(どこだ!どこなんだ!!)
魔法使いは次のドアに手を掛けた。
バキッ、ガララ!
魔法使い「キバ!」
キバ「え?」
ポニテ「あ」
魔法使い「キバ!よかっ……」
魔法使いが見たものは、
キバ「……」
ポニテ「……」
着替えかけでほぼ全裸の二人だった。
ポニテ、キバ「「きぃーやー!!」」
魔法使い「ドゥフフwwwサーセンwww」
568 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/17(月) 21:40:46.61 ID:poL1Wuiz0
隕石がくるとか言われた日に隕石系のネタとはタイムリーなのか不謹慎なのか。全ては偶然です。
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
569 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/17(月) 22:26:08.07 ID:6DJZ0iXSO
フヒヒwwwwwwwwwwww
570 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/10/17(月) 23:07:13.55 ID:GEN2Bk8do
乙!
魔法使いwwwwwwww50前のオッサン何やってんのwwwwwwwwwwww
571 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/10/17(月) 23:20:33.21 ID:D+o60/eao
>>568
乙!
次回で1000行きそうだな
572 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/18(火) 00:54:23.34 ID:dyEcuJ6Vo
デュフフwwwwwwwwwwwwww久々に魔法使いの素を見たなwwwwwwwwww
そしてうん[ピー]漏らしちゃう新王ェ・・・
573 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(西日本)
[sage]:2011/10/18(火) 22:12:29.28 ID:/98NFOem0
>>1さんいつも乙です!
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org2155531.jpg.html
追いついた記念でツインテ達描かしていただきました!色々足りないものがあると思いますorz
pass:yusya
不足等ありましたらご指摘お願いします><
574 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[sage]:2011/10/19(水) 06:52:41.04 ID:tEf2lk1DO
おはようございます。
あぁぁめっちゃかわゆいです!ありがとうございます。なんだか懐かしい感じがしました。また私の勇者募集イラストフォルダが潤いました!
あ、一応レンちゃんは眼鏡装備ということになってます。描写不足でやたら誤解させてしまって申し訳ないのですが……
やー元気もらいました。今週も乗り切りそうです!更新はまたしばらくお待ちください……
575 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2011/10/19(水) 21:57:31.11 ID:9dr7oyxAO
最近チョロチョロと彼らを描いたりしてるけど、一向にアッシュとレンのイメージが湧かない
あと、服とかどんな感じなんですかね?
Qw0さんのイメージを描いて教えてくれたら…
嬉しいな。
576 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/22(土) 23:35:19.54 ID:V404X2uSO
>>573
もしもしのせいか、既に見れない……orz
577 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/22(土) 23:37:46.17 ID:V404X2uSO
既に見られない……だと?
578 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/22(土) 23:39:25.41 ID:V404X2uSO
既に見られない……だと?
579 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/22(土) 23:46:44.70 ID:V404X2uSO
スマン……リロって確認したのに……時間差でくるとは
ちょっと樹海に行ってくる
580 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/23(日) 02:38:20.33 ID:ISTyHyFV0
深夜にこんばんは!
一応ちょっとがんばって描いてみました。あの……ごめんなさいね本当に。センス崩壊です。
これをもとに、どんどん改良してすばらしい絵を描いて頂いちゃったりしたら眼福で幸せになれます。
○ツインテ
髪色:水色。
目の色:濃い青。
リボン:白。
備考:長めのツインテール。今はスカート穿いてる。シリーズ一可愛い(現在)。15歳。
○アッシュ
髪色:暗い紫。(毒魔法を使うと色素が無くなって灰色に)。
目の色:濃い紫。
マフラー:茶 。
備考:ちょっと前髪長い。イケメン。ブリーフ。14歳。
○ポニテ
髪色:赤。
目の色:金。
ゴム:黒。
備考:肩にかかるくらいの尻尾。将来有望。13歳。
○レン
髪色:白。
目の色:赤。
眼鏡:赤フレーム。
備考:ショートヘア。ロリつるぺったん。16歳。
○侍
髪色:黒。
目の色:濃い茶。
浴衣:濃い緑。
備考:顎鬚。高身長。バイ。28歳。
これだけ守ってもらえれば配色とか服装とか全然変えちゃっていいですので。これが最終決定というわけではありませんのであしからず。
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org2171143.jpg.html
pass:yushapa1
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org2171148.jpg.html
pass:yushapa2
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org2171151.jpg.html
pass:yushapa3
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org2171154.jpg.html
pass:yushapa4
お二方に描いてもらった絵を参考にしたりしましたが、超難しい……。ツインテとポニテの服装、めちゃくちゃかっこよかったのにこんなのに……
アッシュェ……
それでは月曜日にまた来たいとおもいます。。。
581 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/10/23(日) 07:48:32.54 ID:IUhFVc/0o
ツインテ可愛すぎて吹いた
582 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/23(日) 14:37:14.22 ID:QMVZ2K1Ro
たぶんアッシュの分だと思うけど2つ目のやつが消えとる…
583 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/23(日) 16:30:09.79 ID:ISTyHyFV0
アッシュ書き直しと侍設定違いの描き直しあげておきます。
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org2172902.jpg.html
yushapa5
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org2172905.jpg.html
yushapa6
584 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/10/23(日) 17:53:21.82 ID:nhW9/Qnr0
>>580
の四つ目も消えてるみたい、レンだったのかな?
583の侍と並んでるから問題ないけれど
しかしツインテは服装的に勇者だと思えるが、
アッシュポニテは『盗賊』『戦士』って感じ
…これが王族の差か…
585 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/23(日) 19:48:19.96 ID:6C3vUULIO
パス無しで直貼りできない?
586 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/23(日) 23:17:07.82 ID:3+zkyN//o
以前ポニテとツインテを描いた者だけど予想以上に反映されていて感激したww
587 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(西日本)
[sage]:2011/10/23(日) 23:46:47.77 ID:e/YoucrR0
わーい!公式装備!
Qw0さん乙です!
588 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:06:56.24 ID:Ca7pPi/+0
こんばんはー!
消した奴はダブってるやつだけですのでご安心を。
>>585
出来るのかわかりませんが、パス無し直針は今度からは試してみたいと思います。
>>586
その節はどうも!皆さんが描いてくれた絵を有効に活用したいと思いましたので。
それでは投下していきます!
589 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:08:14.91 ID:Ca7pPi/+0
981
--東の王国、城内--
ガララ
急いでドアを閉める魔法使い。
ガチャ
魔法使い「ふぅ。やれやれ……」
ポニテ「中に入ってドアしめやがった!!」
キバ「逆だろ普通!!」
体を隠す二人。
590 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:09:02.49 ID:Ca7pPi/+0
982
--東の王国、城内--
魔法使い「お前達が鍵かけていないのが悪い。ことにしたい」
ポニテ「かけてたし!バキッってやって壊したんじゃん!!」
魔法使い「……ロリ乳首めが」
ポニテ「!?」
ガバッ!
魔法使い「キバ……お前」
魔法使いはキバを凝視する。
キバ「あの、早く出てってもらえませんかね」
591 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:09:32.05 ID:Ca7pPi/+0
983
--東の王国、城内--
魔法使い「お前……」
魔法使いはキバの存在が希薄になっているのを感じていた。
キバ「……これしか無かったんだ。だからこれでいいんだよ」
キバは儚げな笑顔を魔法使いに向けた。
魔法使い「……」
儚い。
ポニテ「早く穿かないと」
592 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:10:28.48 ID:Ca7pPi/+0
984
--東の王国、作戦室--
聖騎士「我のぉ……灰竜でさえあの空間には行けぬであろぅなぁ……あそこはこの世界の生き物がぁ、決して生きられぬ特別な空間だぁぁ」
東の王「く……。ならどうする……守っているだけでは勝てぬ。司令官暗殺が失敗した今となっては……」
槍兵「……あいつならいけるかも」
狐男「あいつ?」
槍兵「うちの新しい戦力でテンテンってのがいるんだ。よくわかんねぇやつなんだが、少なくともいきものじゃあないぜ」
通信兵「……開示された情報を見ると、確かに鉄人形と書かれていますね。飛行能力も有しています」
東の王「ふむ……西の王国に連絡を取るぞ!」
593 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:11:06.75 ID:Ca7pPi/+0
985
--東の王国、作戦室--
秘書『なるほど。事情はわかりました』
東の王「うむ。すまないが至急テンテンを送って欲しい」
秘書『申し訳ありませんが、それはできません』
東の王「!?なぜだこの緊急時に!」
秘書『緊急時であればこそです。確かにテンテンを使えばあるいは可能かもしれません』
テンテン『せんぱーい。宇宙とかマジよゆーっすよ。むしろ私の庭もが』
秘書『……しかしです。現在の時点で、そちらにはかなりの戦力をお渡ししています』
594 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:12:33.44 ID:Ca7pPi/+0
986
--東の王国、作戦室--
東の王「数が問題ではない!テンテンでなければ出来ぬことなのだ!」
秘書『我が国の戦力を潰すおつもりですか?』
東の王「な!?」
秘書『槍兵。変化師はどこにいるのですか?』
槍兵「……はっ。現在集中治療を受けています」
秘書『容体は?』
槍兵「魔法の力を持ってしても、今後後遺症が出るかもしれない、と」
秘書『……』
595 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:13:07.22 ID:Ca7pPi/+0
987
--東の王国、作戦室--
東の王「……すまないとは思っている。このミッションでのテンテンへのダメージも少なくはないだろう」
秘書『……残念ですが』
西の王『これは貸しです東の王』
秘書『!』
西の王『これは国の存亡をかけた戦い、テンテンもやると言っていることですし、すぐに向かわせます』
東の王「本当か!恩にきる!」
秘書『王さま!それでは!』
西の王『いい、何も言うな。しかし変化師達を無事にこの国に返していただきたく』
東の王「もちろんだ」
西の王『よろしい。それでは皆様方、ご武運を』
ブツッ
596 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:13:55.88 ID:Ca7pPi/+0
988
--東の王国、作戦室--
東の王「よし……とりあえずは対抗手段を確保だ」
通信兵「お疲れ様でした」
剣豪「うまく刺さるといいがな」
絵師「出し惜しみするだなんてなんて人!ギャハハ!」
アッシュ「国の最高戦力を他国のために全部投入する方がおかしいだろ」
絵師「ぶち殺すぞ、ガキが」
アッシュ「えっ!?」
597 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:14:33.85 ID:Ca7pPi/+0
989
--西の王国--
秘書「さぁテンテン、早く行きなさい。装備品はすでに用意してあります」
テンテン「え?あれ?なんかあっさりしているな」
秘書「西の王様が決めたことですよ。それに放っておけば我が国の槍兵、変化師、人造魔王、その他兵達が死ぬではないですか」
テンテン「……じゃあなんでさっき否定していたのだ」
秘書「駆け引きです」
テンテン「……それはいるのか?私と二人だけで話していた時は?」
秘書「あなたの言っていることがあまりに不明瞭だったので」
テンテン「……」
598 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:15:15.13 ID:Ca7pPi/+0
990
--東の王国、作戦室--
医師「あ、一ついいですか?」
東の王「なんだ?」
医師「もしかしたらですがこの戦いを終わらせることが出来るかもしれません」
槍兵「!?」
新王「どういうことですか!?」
医師「はい。私はもこもこの性質を逆に利用しようと思うんです」
東の王「性質……?」
医師「皆さんも既にご存知かと思いますが、もこもこには情報を共有するネットワークが存在します。それゆえもこもこは私達の行動にすぐさま対処してきました。このネットワークの仕組みはわかりませんが、体質や身体の部位を変形させることすら可能なようです」
599 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:17:25.50 ID:Ca7pPi/+0
991
--東の王国、作戦室--
人形師「わたぁしの人形のナイフも、すぐ効かなくなりましたからねぇ。目に見えて硬くなってましたぁ」
絵師「ギャハハ!私の絵画攻撃をかわすために羽生やしたやつもいたしね!!しかも一斉に!」
医師「はい。これらのことからもネットワークは情報だけでなく、身体と密接的な関係にあると推測されます。仮説ですが、ネットワークに対抗手段の入ったプログラムのようなものを誰かがあげる。そしてそれを他の仲間がダウンロードをすることで身体の構造を変化させるのでは、と」
東の王「ふむ」
狐男「zipか」
虎男「そりゃ条件反射でダウンロードしてしまうがお」
絵師「え……」
600 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:19:48.91 ID:Ca7pPi/+0
992
--東の王国、作戦室--
吟遊詩人「読めたよ〜そこにダミーのプログラムを流すわけだ〜」
医師「正解です。彼らのネットワークに介入し、人間に牙を剥かない、生態系を狂わすようなことを出来ない生物に作り替えます」
召喚士「それが本当なら一匹残らずどうにかできそうでやんすね。でもどうやってそんな情報……zipを流すんでやんす?」
医師「ウィルス。つまり毒を流します。ダウンロードしたもこもこ達の脳に、慎ましく生きるようにと自粛させる毒を」
ツインテ「だからそいつらを使ってたのか」
アッシュ「俺の奥義、ポイポイポイズンならいかような効果を持つ毒でも生成できるからな」
ツインテ「なんだそのネーミングセンスはァ!!」
601 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/24(月) 21:20:35.51 ID:STOZXR6SO
おい南の奴らwwwwww
602 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:21:39.26 ID:Ca7pPi/+0
993
--東の王国、作戦室--
レン「それを私が微調整してサポートしたにゃ。これでこの毒を受けたものは、人間に対する恐怖心を知り、戦意を喪失するにゃ」
医師「エニグマ。恐怖を増大させる毒薬です。名付けて井戸に毒作戦!」
人造魔王「ワーイ非人道的ー!」
東の王「ふむ……じゃあテンテンいらんくね?」
剣豪「……家出てからじゃ悪いから早めに断りの電話いれようぜ」
--西の王国--
テンテン「テンテン、いっきまーす」
どひゅーん
テンテンは自作の滑走路を走り抜け、大空へと飛び立った。
秘書「西の王様大変です。テンテンがエチケット袋を忘れて行きました」
西の王「それ必須なの?」
603 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:22:40.24 ID:Ca7pPi/+0
994
--東の王国、城内--
魔法使い「……」
キバ「そんな心配そうな顔しなくて大丈夫だよ」
魔法使いはベッドに横たわるキバの手を握っている。
ポニテ「おじさんとお姉さんは、親子?」
魔法使い「違う」
ポニテ「歳の差カッポォー?」
魔法使い「……それも違う気がする」
キバ「けほ」
咳き込むキバ。
キバを横向きにして背中を擦る魔法使い。
604 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:23:47.03 ID:Ca7pPi/+0
995
--東の王国、城内--
ポニテ「……」
キバ「えへ。私は大丈夫だから二人はみんなの所に行って。大事な戦いの最中なんだから」
魔法使い「……俺はもうこの戦いから降りると宣言した」
キバ「え」
魔法使い「もう昔のように身体は動かなくて役に立てなかったんだ。お前もこんなだし……もう戦闘には耐えられまい」
キバ「……魔法使いが役に立たないなんて、嘘っぱちだよ」
魔法使い「事実だ」
ポニテ「……」
605 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:24:35.68 ID:Ca7pPi/+0
996
--東の王国、城内--
魔法使いは顔をあげる。
魔法使い「お前はもう行け。お前はもう傷もないのだろう?」
ポニテ「ん……そだね。邪魔しちゃ悪いし」
そう言うとポニテはドアに向かって歩いていく。
ポニテ「あ、そだ」
魔法使い「?」
ポニテ「ありがとうお姉さん。意識は無かったけど助けてくれたのはお姉さんだよね?」
キバ「……わかる?」
ポニテ「なんかあったかかったから」
606 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:25:22.97 ID:Ca7pPi/+0
997
--東の王国、城内--
キバ「……変なの」
魔法使い「キバを運んできてくれて感謝する」
ポニテ「うん」
ガララ
ポニテ「……」
ポニテはドアを開けた所で立ち止まった。
キバ「?」
魔法使いとキバは手を握りあっている。
ポニテ「リア充は死ねッ!」
魔法使い、キバ「「今は言うなよ」」
607 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:25:51.84 ID:Ca7pPi/+0
998
--東の王国、城内--
てってってっ
魔法使い「……ん。あ、おいお前の両親て」
魔法使いは思い出したように声をかけるが、既にポニテは走り去った後だった。
魔法使い「……まぁいいか」
キバ「けほっこほっ」
魔法使い「……帰ろう。俺達の家に」
キバ「ふふ……占拠してるだけだけどね」
608 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:26:58.48 ID:Ca7pPi/+0
999
--東の王国、廊下--
タッタッタッ!
ポニテは城内を走る。
ポニテ(……感じる。私の中にお姉さんの力を感じる)
ポニテは階段を一気に駆け上がる。
ポニテ(力強くて、優しくて暖かい)
ポニテは城内を走る。
ポタッ
ポニテ「……ふぇ」
ポタッポタッ
ポニテ(私は)
ポタポタッ
ポニテ(お姉さんの命を食べたんだ……!)
609 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:29:08.85 ID:Ca7pPi/+0
1000
--南の王国近辺の村--
南村人「はんにゃらーだー」
南でぶ「おろしーだれー」
大きな台座の上に座る、きらびやかな衣装に身を包んだブラ。
南おっさん「さーたーあんだぎー」
それを取り囲む特殊な衣裳を身に纏った村人達。それはまるで何かの儀式のようだった。
肥大化鶏「ごけー!!」
ダンッ!!
鶏の首を切断し、生き血を器に注いでいく。
どっぽどっぽ
南司祭「きぇーぇ!!」
ばっさばっさ
ブラ「……」
というか完全に儀式だった。
ヤミ「むしろ宗教だった」
610 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/24(月) 21:31:03.86 ID:STOZXR6SO
記念すべき1000が狂気に満ちていた件について
611 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/24(月) 21:32:12.45 ID:Ca7pPi/+0
一つの部で1000とか……頭悪いんや……
というわけでもうそろそろ終わりそうなのですが……もうそろそろ。
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
あ、ちなみに装備や装飾については意見を取り入れる方針ですので気軽にどうぞ。
612 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/10/24(月) 22:52:07.10 ID:vLsOnJus0
狂ってやがる
613 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/10/24(月) 23:43:39.26 ID:qwxqNZfio
>>611
乙!
ポニテとツインテの画像が見れなかったorz
614 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2011/10/25(火) 00:09:36.00 ID:Fi7tMWdAO
乙です!
なんかあれだね。せっかく良い感じだったのにね。完全におちたよね。
615 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/10/25(火) 09:23:34.38 ID:BiiCCRW7o
乙!
キバと魔法使いには幸せになって欲しいもんだな
616 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:03:07.58 ID:Q3Nvr93Y0
一週間お待たせいたしました。今日は第三部完結編特別ロングverとなっております。
ので途中で何度か合間を入れますのでどうかよろしくお願いいたします。
あ、画像すぐ消えちゃうんですね……どうしよう、そのうちブログにでもあげておきますね!
それではいきます!!
617 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:04:11.62 ID:Q3Nvr93Y0
1001
--南の王国近辺の村--
ヤミ「よかったではないか。ブラよ、お前すっかり神様扱いだ」
中学生メイド「まったくヤミ様を差し置いて神様扱いとか、でらむかつく〜」
ヤミ「あ、そこのブドウ取ってくれ中学生」
中学生メイド「は?自分で取ればって話なんですけど〜」
中学生メイドはそう言いながらもヤミにブドウを差し出す。
ヤミ「……反抗期?」
小学生メイド「わたちたちも神官あつかいで面白いでごじゃいましゅ!」
アウストラロピテスク「うほ、うほほ」
ヤミ「もはや番犬の片鱗も無い件について」
618 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:05:04.16 ID:Q3Nvr93Y0
1002
--南の王国近辺の村--
ブラ「……まぁそこまで私の歌声を聞きたいというのなら……仕方ありませんね」
ブラは変な衣裳を纏い、立ち上がった。
ザッ
ブラ「……てめぇら、準備出来てんだろうなぁ」
ヤミ「あ、はい」
中学生メイド「はいはいうざいって感じ〜」
小学生メイド「オッケーでしゅ」
アウストラロピテスク「どんどこどんどこどこどどん」
ブラ「いくぜ……我は脳髄叩き割る」
狂乱の宴……!
619 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:06:44.94 ID:Q3Nvr93Y0
1003
--東の王国、作戦室--
砲台もこもこ「……」
選抜兵「現在こいつは仮死状態にしています。だからもしかしたらネットワークと繋がってないのかもしれませんが」
選抜兵は身体中をがんじがらめにされたもこもこを連れてきて、東の王達に説明する。
医師「いや大丈夫でしょう。生きてさえいれば、いや死んでいても有効かもしれません。死体から情報を得るくらいのこと、もこもこならやってのけそうです」
アッシュ「じゃあ、いくぞ。奥義、ポイポイポイズン」
じゅわ
アッシュの手のひらから染み出た、タールのように真っ黒な毒がナイフを伝ってもこもこに垂らされた。
ぽたっぽたっ
砲台もこもこ「……」
砲台もこもこの口とおぼしき穴に、アッシュの体液が侵入する。////
620 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:07:53.13 ID:Q3Nvr93Y0
1004
--東の王国、作戦室--
砲台もこもこ「!!」
ビグン!!
電流が走ったかのように、砲台もこもこは体を捩らせる。
アッシュ「ほーれほーれ」
ぽたっぽたっ
砲台もこもこ「ンンンーーッ!!」
体液が垂らされる度に砲台もこもこは過剰な反応を見せた。
ぽたっぽたっ
砲台もこもこ「ふーっ!ふーっ!」
涙ぐんだ瞳でアッシュを見上げる砲台もこもこ。
医師「くくく」
ぽたっぽたっ
砲台もこもこ「ふぐんっ!!」
砲台もこもこは思い切り仰け反ったかと思うと、荒い呼吸を繰り返していた。
ポニテ「誰得だよ」
ほんと。
621 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:09:36.97 ID:Q3Nvr93Y0
1005
--もこもこちゃんねる--
765 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(巣なう)[sage]:2011/07/18(月) 17:13:50.12 ID:hewV
うあー……さっきまじやばかったわー。まさかこんなところまで潜入してくるとは思わなかったわー。
766 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(荒れ地)[sage]:2011/07/18(月) 17:34:34.79 ID:AJ873
陸王もこもこ死んだwww……まじかよ……
767 :VIPにかわりましてmokomooがお送りします(お空) [sage]:2011/07/18(月) 17:35:10.41 ID:eewT
こっちも空王もこも様殺されたお……今逃げてるお……あれ?なんか下からとんでk
768 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(荒れ地)[sage]:2011/07/18(月) 17:35:53.01 ID:9ku
>>767
殉職チーン 今どんな状況になってるの?やっぱ全体的に押されてるのか?
769 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(海もこ)[sage]:2011/07/18(月) 17:36:03.01 ID:jwse
かなりやべーよ。楽観視してるのは司令官とか上のやつらだけだよ。
770 :VIPにかgわりsdfましてmokomoakoがお送りします(巣er98なう)[sag3ghe]:2011/07/d18(月h) 17:38:4d6.82 ID:Igds3ws
zip
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org2205400.zip.html
俺の愛
771 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(荒れ地)[sage]:2011/07/18(月) 17:39:36.13 ID:vS4g2
うわー。超うさんくせー。おいみんな、絶対にダウンロードねーぞーあ09w84gはおいrへが
772 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(海もこ)[sage]:2011/07/18(月) 17:40:59.29 ID:HsegmW
はん、わかってるっつーas8e9ug23あ8えいhが3
773 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(巣なう)[sage]:2011/07/18(月) 17:41:01.51 ID:mK46P
あおw8え4ゆごあkdが
774 :VIPにかわりましてmokomokoがお送りします(海もこ)[sage]:2011/07/18(月) 17:41:57.86 ID:H3rmW
あおlしうが83うぃえ4が
622 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:11:35.70 ID:Q3Nvr93Y0
1006
--東の王国、作戦室--
アッシュ「……成功したのかどうやって証明するのさ」
医師「捕獲しているもこもこの行動次第ですね」
レン「にゃー」
ぐに
東の王「む、見てみろ形状が変わっていく」
砲台もこもこは体が変形し、鹿のような姿になった。
人形師「これが彼らなりの、人間に対する敵意がないというアピールですかぁ?」
人造魔王「オイシソー」
砲台もこもこ「きゅーん、きゅーん」
東の王「確認しろ」
623 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:14:23.67 ID:Q3Nvr93Y0
1007
--東の王国、作戦室--
通信兵「はっ。……そうですね。どの地域でももこもこの姿は変わっています。鹿やウサギ……草食動物が多いですね」
選抜兵「まじか……あんだけ苦労したってのに」
通信兵「はい、みんな森に逃げて行っていますね……え!?」
東の王「どうした通信兵。何があった」
通信兵「超強力なエネルギー反応感知……恐らく黒い空のもこもこが……再充電を開始しました」
東の王「なんだと!?」
東の王「どういうことだ!やはりお前の推論が間違っていたということか!?」
医師「……黒い空はもこもこのネットワークの範囲外なのかもしれません」
新王「範囲外……?」
医師「はい。言わば圏外」
召喚士「圏外なら仕方ないでやんす」
624 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:18:22.92 ID:Q3Nvr93Y0
1008
--東の王国、作戦室--
医師「もしくは……ネットワークにつながっていないもこもこもいるのかもしれない」
槍兵「まじかい……」
東の王「障壁隊は直ちに城の屋上に行け!二撃目に備えるぞ!!」
新王「東の王様」
東の王「なんだ?」
新王「前回は城の防御魔法と合わせてなんとか耐えることが出来ました。ですが今城の力が下がっています。次は受けきれません」
通信兵「今我が城の防御結界の出力は三分の一にも満たない状況です。怪我人の治療に使われる魔力を止めても半分にすら程遠いかと……」
東の王「――く」
東の王は険しい表情で腕を組む。
東の王「予想される発射時間は?」
通信兵「……わかりませんけど、先ほどの状況で考えるなら、最速で41分後です」
625 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:19:30.14 ID:Q3Nvr93Y0
1009
--東の王国、作戦室--
東の王「ここに直撃した場合はどうなる?」
通信兵「……城を中心に半径5キロが焦土と化します」
東の王「!そんな時間では民衆を逃がすことも出来ぬ!!」
剣豪「金持ちは昨日からみんな逃げてっけどな」
聖騎士「ぶるぅぅぅあぁぁ!!」
狐男「こん!?」
ツインテ「……うっせーな」
聖騎士「さっきから聞いておぉればぁ……なぁにを軟弱なことをぉ……敵にぃ尻を向けて逃げるだとぉ?」
東の王「!……受けとめることが出来ないのでは仕方があるまい!!民や兵を無駄死にさせるわけにはいかん!!」
聖騎士「こわっぱがぁ!!」
レン「くわっぱ」
626 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:22:11.79 ID:Q3Nvr93Y0
1010
--東の王国、作戦室--
聖騎士「民にぃ……危険だから国から出ていけなどとぉ……王ぉぉのすることではないぃぃわぁ!!」
東の王「!?」
聖騎士「王はぁ……民を守る者だぁ……むぁぁもぉる者だぁぁ!!」
アッシュボソボソ「王相手に説教とか……何者だ?」
選抜兵ボソボソ「知らないのか?聖騎士様のこと」
アッシュボソボソ「全く」
選抜兵ボソボソ「うそー。これもジェネレーションギャップ?聖騎士様はな」
聖騎士「敵は全てぇ打ち貫くぅ……我が国の領土を脅かす侵略者は全てぇ……打ち砕かねばならぁぁぬぅ!!」
選抜兵ボソボソ「先々代の勇者、大勇者様の兄であらせられるぞ」
アッシュボソボソ「うぇ……まじで?」
選抜兵ボソボソ「まじで」
627 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:25:45.81 ID:Q3Nvr93Y0
1011
--東の王国、作戦室--
アッシュボソボソ「一体何才だよ……あんなガチムチで黒光ってんのに」
東の王「そこまで言うのなら何か策はあろうな聖騎士」
聖騎士「ふははは。力には力ぁ!!地上から迎え放てばよいぃ」
東の王「どうやって!」
聖騎士「我がやる」
東の王「!!」
聖騎士「我がドラゴン軍とぉ我がいればぁ簡単に跳ね返せるぅわ」
虎男「まじかお……」
東の王「……通信兵。行けると思うか?」
通信兵「えっと……そうですね。今の障壁で耐えられるくらいには、威力を削ることが出来るかもしれないです」
628 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:28:08.58 ID:Q3Nvr93Y0
1012
--東の王国、作戦室--
東の王「……迎撃で威力を落とし、障壁で耐える……か」
聖騎士「んん?何を言っておる。我が跳ね返し、空の敵も打ち落とぉぉす」
通信兵「あれを跳ね返す威力とか……人に出せるとは思えないですが」
聖騎士「我のスキルとぉ、我の宝であるぅ、魔王の骨を見くびるなぁ」
新王「魔王の骨?……」
聖騎士「おぅともよぉ」
東の王「そんなものに手を出していたのか……」
槍兵「超レアアイテムじゃないか」
新王「……」
629 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:30:29.18 ID:Q3Nvr93Y0
1013
--東の王国、作戦室--
選抜兵「それでもやはり足りないような」
聖騎士「渇!!」
全員「「「!?」」」
聖騎士「我がやるとぉ……言っておるのだぁ……ぐだぐだ言わずにぃ、我に任せておけばぁよい!!」
東の王「ぐ」
聖騎士「別にぃ貴様らは逃げておればよいわぁ。我と勇敢なぁぁる、ドラゴン族の皆ぁぁでぇ……後はぁぁ片付けておくぅぅ」
剣豪(さすがにあいつも聖騎士が相手では押されるはな……俺らにとっちゃあ兄みたいなもんだから)
アッシュ「むちゃくちゃだな……」
レン「同じ脳みそ積んでるとは思えにゃい」
侍「ござる」
630 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:32:25.08 ID:Q3Nvr93Y0
1014
--東の王国、作戦室--
ツインテ「……俺はそのオッサンに乗るぜ」
虎男「!」
ツインテ「避け続けても受け続けても勝てねぇんだよ。攻めなきゃいつか負ける」
ダンッ
ツインテはテーブルに足を乗せる。
ツインテ「第一アイツが何を目標に打ち込んで来ているのかわかんねーだろ」
通信兵「!……なるほど。あれだけ距離があるのに一撃目でこの城に当ててきた……ということは何か長距離からでも確認出来る目標がある?」
ツインテ「信号だろう」
アッシュ「信号?」
ツインテ「俺の右肩に残ってるやつや、あんたの中にいるやつ目がけて打ち込んでいるんだろうな」
通信兵「!?私、ですか?」
631 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:36:30.51 ID:Q3Nvr93Y0
1015
--東の王国、作戦室--
ツインテ「俺はもこもこの力のかけらみたいなもん持ってるからな。わかるんだよ、その足の切断面に」
通信兵「!……潜んでいたのか」
東の王「……だから城内にまで攻め込まなかったのか……あの戦いは俺達を外に逃がさないように囲むためのもの」
召喚士「……実力で防げていたと思いたいでやんす」
ツインテ「だから逃げても俺らをホーミングしてくるかもな。だが城に照準を合わせてる可能性も捨てきれない」
東の王「く……」
ダンッ
ツインテ「……やろうぜ?せっかく友達呼んだんだろ?」
ツインテは不敵に笑う。
ツインテ「なめた真似した奴は皆ぶっ殺!!」
レン「ぺろぺろぺろぺろぺろぺろ!!」
侍「ぺろぺろぺろぺろぺろぺろ!!」
632 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:42:15.39 ID:Q3Nvr93Y0
1016
--東の王国、作戦室--
聖騎士「ほぉ……中々見所のあるやつがいるではないぃかぁ」
新王「ツインテちゃんはなんとしても守らなくちゃいけない……我ら王国は聖騎士様の案に乗ります」
東の王「!新王殿……」
槍兵「俺はあんま役に立てねぇけど……今回まともに勝ってねぇからな俺、負けっぱじゃ帰れねえよ」
人造魔王「ソウイヤ役タタズダネ今回!」
召喚士「ぶっちゃけおいら達は逃げたいんでやんすけど……」
人形師「そうは言えないようですしぃ」
狐男「そういや一度でも攻撃されたら発信機的なのが付いてる可能性もあるこん?」
虎男「む……じゃ逃げたら逆にまずいがお」
剣豪「さぁどうする国王殿」
633 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:43:17.43 ID:Q3Nvr93Y0
1017
--東の王国、作戦室--
選抜兵「東の王様」
通信兵「東の王様……」
東の王(ツインテめ……人を焚き付けることのなんとうまいことか……もしや王スキル、王の言の片鱗か?……ふん)
東の王は立ち上がる。
東の王「よろしい、ならば戦争だ」
--どっかの空--
テンテン「すっごい飛んでるよ!!」
634 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:47:33.74 ID:Q3Nvr93Y0
1018
--東の王国、城庭--
障壁兵「魔方陣組み上がりました!」
通信兵「了解、全員配置に付いていますか!?魔力班!!」
ツインテ、人造魔王、召喚師、吟遊詩人、槍兵、虎男+その他大勢「「「捻出しまーす」」」
ドラゴン「ぎゃお」
通信兵「結界班!!」
新王「多分大丈夫かな」
医師「多分て……」
新王、医師、狐男、東の王+その他大勢。
635 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:49:21.11 ID:Q3Nvr93Y0
1019
--東の王国、城庭--
通信兵「調整班!」
アッシュ「そんな大事なところ俺らでいいの?まじで」
レン「アッシュ達はレンのサポートしてたらいいにゃ」
ポニテ「調整に向いてるのがレンちゃんで、レンちゃんと一番連携取れるのが私達だからって……どうなの大人」
絵師「ぎゃはは!」
通信兵「応援班!」
剣豪「うっせぇ殺すぞ!!」
侍「こればっかりは何もできんでござる。ちゃんとチアコスはしてるでござるよ」
通信兵「全班確認!聖騎士様!!」
聖騎士「いつでもいけぇぇる」
通信兵「それでは……最終ミッション、スタート!!」
テンテン「あの……私何したらいい?」
発光する何かがおどおどしながら降りてきた。
636 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:49:48.12 ID:Q3Nvr93Y0
1020
--東の王国、城庭--
テンテン「バーカバーカ!狙いも付けれないくせにいきなり撃っちゃおうとしてたの!?バーカバーカ!!」
通信兵「ぐ……一応攻撃時のエネルギー砲の角度から、位置を逆算して狙いつけてますもん……」
テンテン「確実じゃないくせに全てをぶつけようとしてたんだ!?バーカバーカ!!」
通信兵「ぐぬぬ……」
槍兵「わりぃな……なんか祭りに遅れた感じみたいになって拗ねてるんだわ」
アッシュ「めんどくせー……」
聖騎士「ならお前ならぁ、なんとかなると言うのかぁ?」
テンテン「ふふん、私の索敵能力を嘗めないで欲しいな。この星の隅から隅まで把握することなど、造作もないことだ」
東の王「ほう」
テンテン「ん……」
ポニテ「どうかしたの?」
テンテン「いや目標のエネルギー充電が終わり、発射態勢に入っただけだ」
一同「「「……」」」
テンテン「ほう、中々のエネルギー量だ。かつて母船に打ち込んできたのを思い出す。お前達、準備しなくていいのか?辺り一帯が消し炭になるぞ?」
一同「「「早く言えー!!」」」
637 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/10/31(月) 23:54:05.82 ID:Q3Nvr93Y0
一端休憩します。しばらくお待ちください。
638 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
()
[sage]:2011/11/01(火) 00:16:35.90 ID:6zXg1jIlo
パスが分からん……
639 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
[sage]:2011/11/01(火) 14:12:36.18 ID:U6+vmFuSO
おい奴の愛受け付けないぞ
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640 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:05:24.03 ID:TavRI0bW0
テスト
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641 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:13:14.46 ID:TavRI0bW0
こんばんは。続きを投下しにきましたが……下に文字が表示されるのは困りものですね。
どうしよう……。
ちなみにパスワードは、
おれの愛 → 投稿者のID
ということで
Igds3ws
です。分かりづらくて申し訳ないです。m(__)m
どうしよう……
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642 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
()
[sage]:2011/11/01(火) 22:20:42.62 ID:SifAeSoko
>>641
見れた!!このままやっていいんじゃj@dぅじk#どえ%fhfcいx
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643 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:34:11.20 ID:TavRI0bW0
1021
--東の王国、城庭--
ツインテ「くそ!!魔力供給開始!!」
人形師「ふぇっふぇっ。いくらか実で回復しましたが、どこまで出せますかねぇ」
ツインテ「吟遊詩人!」
吟遊詩人「はーい。僕が歌で魔力を回復させていくよ〜」
召喚師「供給しながら歌を?なんとも器用な奴でやんす」
虎男「歌は魔力使わないスキルなのかがお」
槍兵「……つまりずっとこの苦しみが続くってか」
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644 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:35:08.95 ID:TavRI0bW0
1022
--東の王国、城庭--
レン「にゃにゃにゃにゃにゃにゃ!!」
レンは集めた魔力を調整し聖騎士に送り込んでいく。
アッシュ「く、こ、これきついぞ」
ポニテ「私細かい作業苦手なのに!」
レン「だからアッシュ達を選んだにゃ!パーティスキル、共有!」
アッシュ「パーティスキル……ってなんだ」
ポニテ「さー、私に聞かれても、って、わわ!凄い!私作業出来ちゃってるよ!」
アッシュ「!!なんだこれは」
レン「みんな使わないからなんでかと思ってたけど知らんかったんかにゃ」
レン達は高い技術が求められる作業をこなしていく。
レン「人の長所にしてパーティを組む最大の理由にゃ。パーティを組んでる仲間とのみ使えるスキルにゃ」
アッシュ「……レンの技術力を共有しているのか」
レン「他にもあるけどにゃ。人は単体より群れの生物なのにゃ」
亜人だって、とレンは付け足す。
ポニテ「……」
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645 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:37:05.33 ID:TavRI0bW0
1023
--東の王国、城庭--
剣豪「……本気でやるのか?」
侍「我らにはほかにやれることがないでござる。ほらしゃきっとするでござるよ剣豪殿」
ボンボンを持ったチアガール衣装の変態が二人いる。
剣豪「おまっこれっ……やべぇだろ。せめて学ランで漢らしく応援するっていう選択肢があっただろ」
侍「学ランでむさ苦しい応援されるよりもチアガールに応援される方がいいに決まっているでござろう!?」
剣豪「ガールならな!!」
剣豪の生足。
剣豪「これなんてほらパンツちらちらってかワカメちゃん状態じゃねぇか」
苺柄のパンツが見える。
侍「……サービスでござる」
侍は一護柄のパンツを見せて言う。
剣豪「……これしくじったら全員死ぬっていうのに……」
侍「素晴らしき死に装束にござる」
剣豪「勇者すら斬って捨てた英雄なんだけどな俺」
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646 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:37:51.94 ID:TavRI0bW0
1024
--東の王国、城庭--
聖騎士「ふむぅ……中々心地よい魔力よぉ」
レン「いくら聖騎士と言えど魔力の保有限界はあるにゃ!だから一辺に聖騎士に送り込んじゃだめにゃ」
アッシュ、ポニテ「「おう!!」」
テンテン「ふむ……」
聖騎士「うるぁぁ!貴様らぁ!!もっと魔力をださぁぁんかぁぁ!!」
ドラゴン達「「「ガオオオ」」」
剣豪「レツゴーレツゴー!!L・O・V・E!!」
侍「うわ、まじでやってる……」
剣豪「殺すぞ!!」
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647 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:38:40.87 ID:TavRI0bW0
1025
--東の王国、城庭--
テンテン「!敵が発射するぞ」
聖騎士「!お出ましかぁ……ならばこちらもはなぁぁつまでよぉぉ!!おおおぉぉぉ!!」
バリバリバリバリバリ!!
レン「ぐ!力が分散されたらもったいないにゃ!アッシュ!」
アッシュ「わかっ、てる!!」
ギギギギ!!
膨大な魔力を聖騎士の槍一点に止めるよう、矯正するアッシュ。
ギーン
聖騎士「……ふはははぁ。うまくぅ形になったよぉだなぁ……」
ピカッ
その時宙が光る。
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648 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:39:26.63 ID:TavRI0bW0
1026
--東の王国、城庭--
聖騎士「!来たかぁ。迎えうううつ!!」
ギーンギーンギーンギーン!!
聖騎士の槍は纏った魔力で歪んで見える。
テンテン「……ん?迎え打つ?」
アッシュ「あ!?なんだよ迎え打つに決まってんだろ!」
ポニテ「あんな攻撃受けたら私達一瞬で蒸発だよ!!そっちレンちゃんお願い!!」
聖騎士「くぅらぁええ!!超雷槍ぅぅぅ!!」
ドッバーアアアア!!
地上から打ち出された極太の雷が天に昇る。
テンテン「……いや私のせいではないぞ」
ぶつぶつ言うテンテン。
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649 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:42:15.17 ID:TavRI0bW0
1027
--東の王国、城庭--
テンテン「だってほら私、聞かされてなかったし?」
アッシュ「あぁ!?さっきから何言ってんだお前!こっちは忙しいんだから話しかけんじゃねぇよ」
テンテン「いやな?……この角度は敵に攻撃するための角度であって、あのエネルギー砲にぶつけるための角度じゃないわけで」
ピタッ
その発言で、全員が固まった。
ギューン!!
敵のエネルギー砲と、
ドッバー!!
聖騎士の魔力ビームは、
スカッ
空中ですれ違った。
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650 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:43:48.04 ID:TavRI0bW0
1028
--東の王国、城庭--
聖騎士「……」
アッシュ「……」
ポニテ「……」
レン「……」
テンテン「……あーあ」
一同「「「あーあじゃねぇよ!!」」」
ツインテ「ど、どどどどーすんだあれ!!」
新王「おっ、おっ、お、おおおちおちっ、おち落ち着いて」
涙鼻水よだれゲロおしっこおうんこ垂れ流しながらにこりと笑う新王。
ゴゴゴゴゴ
猛烈な速度で
テンテン「いやだってあれと当たったら相殺されて大気圏の敵を倒す威力にならないからてっきりなんらかの手段に受けきるものとばかり」
アッシュ「……」
ポニテ「……」
レン「……終わったにゃ」
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651 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:45:09.94 ID:TavRI0bW0
1029
--東の王国、城庭--
三人はがくりと膝をつく。
ゴゴゴゴゴ。
聖騎士「ぬぅぅ……先程の一撃に全てを出し尽くしたからなぁ……」
恨めしそうに空の熱源を見る。
テンテン「あ、今大気圏の敵に着弾した。無事敵を撃破したよ」
アッシュ「……俺らが死ぬんじゃ意味ないことだ」
ポニテ「……」
ゴゴゴゴゴ
テンテン「……私の最大シールドでもこれは無理だしな……」
大地が揺れる。
ツインテ「……くそ……くそぉぉぉ!!」
?「諦めないでっ!お姉ちゃんっ!」
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652 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:45:48.77 ID:TavRI0bW0
1030
--東の王国、城庭--
パインッ
ツインテ「!?」
空中に、四つの結び目を持つ、珍しい髪型の少女が出現した。
ツインテ「フォ、フォーテ!?」
?改めフォーテ「うふふ。あ、違うかっ!全知全能たるお姉ちゃんが絶望するわけないよねっ!絶望するふりして遊んでるだけなんだよね!クスクス!」
ゴゴゴゴゴ
ツインテ「ッ!」
フォーテ「やっぱりフォーテのお姉ちゃんは凄いなぁっ!最高っ!女神様っ!……そのお姉ちゃんの邪魔をするなんて……」
ゴゴゴゴゴ!!
エネルギー砲が
ドガァァァァァァァァン!!!!!!
フォーテに着弾する。
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653 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:47:02.01 ID:TavRI0bW0
1031
--東の王国、城庭--
バヂバヂバヂバヂ!!
着弾時の衝撃波で辺り一帯が歪み、聖騎士達は吹き飛ばされる。
聖騎士「ぐぅおぉおお!!」
レン「にゃあああ!!」
ジジッ、ジジジジ!!
槍兵「あ、あのお嬢ちゃん……受けとめてるってのか!?」
吟遊詩人「フォーテ様……!」
ユラリ
フォーテ「ふざけてるよねっ、これっ!」
バヂィィン!!!!
信じられないことに、
聖騎士「なっ!」
フォーテはそのエネルギーを押し返した。
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654 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:47:35.78 ID:TavRI0bW0
1032
--東の王国、城庭--
ギャギャギャギャ!!
召喚士「やんすぅ……」
虎男「ば、ばかな!!」
しゅ〜
フォーテ「ふうっ!汗かいちゃったっ!」
ツインテ「フォーテ……お前」
フォーテ「えへっ!心配しなくても大丈夫だよお姉ちゃんっ!フォーテ貧弱だけどダメージはないからっ!」
ふいー、と汗を拭うフォーテ。
フォーテ「受けとめた時に反転の呪いをかけたんだーっ。後は上に勝手に帰っていくよっ!」
ズ、ズズ
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655 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:48:19.77 ID:TavRI0bW0
1033
--東の王国、城庭--
アッシュ「離れているせいでツインテと何を喋っているのか……全くわからないが」
アッシュは足が震えて立つことが出来ない。
ポニテ「ば……化物……だ」
ズズズズズズズズ
ポニテは地面に這いつくばって空のフォーテを見上げた。
レン「ここにいる全員の魔力を足しても……及ばないほどの魔力量……」
レンは全身の毛が逆立っている。
聖騎士「……ふ、ふは、ふはぁはははぁぁ!!おもしろぉいではないかぁあ!!」
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656 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:49:12.18 ID:TavRI0bW0
1034
--東の王国、城庭--
ツインテ「お前……なんで封印牢を出た」
フォーテ「んっ?お姉ちゃんがお外に行ったって聞いたからっ!」
にっこり笑顔なフォーテちゃん。
ツインテ「……」
新王に目線をやるツインテ。
新王「……」
黙って首を横に振る新王。
フォーテ「なになにっ!?隠し事はやめてよお姉ちゃん!!それとも神の領域にすら到達したお姉ちゃんには深い考えがあるのかなっ?」
ツインテ「いや、別にそうじゃねぇ……それよりお前、何が目的で」
<○><○>
フォーテの顔から
表情が消えた。
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657 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:50:39.82 ID:TavRI0bW0
1035
--東の王国、城庭--
たったそれだけのことでその場にいた者全ての背筋が凍りつく。
ゾクッ!!
人形師(!?なんですかこのプレッシャー!!)
画家(や、やばい!)
新王「!?ツインテちゃん!!」
新王は後れて失態に気付く。
フォーテの右腕がゆっくりとあがり、人差し指がツインテの右側を指した。
フォーテ「……ちょっと待って……お姉ちゃん……その右腕……どうしたの……」
ツインテ「!?しまっ」
ツインテは右腕を衣装で隠していたのだが、それがはだけて露わになっていた。
フォーテ「なんで……なんでお姉ちゃんの右腕が……この星の全ての命より尊いお姉ちゃんの右腕が……」
ズ、ズズズズズズ
一同「「「!!!!!!」」」
全員の全身を強烈な悪寒が包み込む。
まだ捕食者の胃袋の中の方がマシだと思わせるほどの強烈な……。
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658 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:51:19.93 ID:TavRI0bW0
1036
--東の王国、城庭--
ズズズズズズズズ
フォーテ「なんで……お姉ちゃんの右腕が……無いの?」
殺意。
ツインテ「お、落ち着けフォーテ!!これには理由があるんだ!そ、そうちゃんとした理由で俺は」
フォーテ「ミギウデ」
ぐるん
フォーテは首を曲げ、レンを見た。
フォーテ「……あの子からお姉ちゃんの匂いがする……」
ツインテ「!?よせ!!」
ツインテは触手を展開し、同時にフォーテを捕まえようと左腕を伸ばす。
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659 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:53:30.18 ID:TavRI0bW0
1037
--東の王国、城庭--
フォーテ「」
フォーテの腕にツインテの手が触れるか触れないかというところで、
ぱか
フォーテは離れた位置にいるレンの眼の前に瞬間移動、そしてたい焼きを割るように顔を割った。
フォーテ「」
アッシュ「」
アッシュが気付いたのは横にいたレンが血飛沫を上げて崩れ落ちようとした時。
アッシュ「」
アッシュは思考よりも早くナイフを抜き、そしてレンの中を探るフォーテに切り掛かった
ボン
瞬間アッシュの頭部は破裂する。
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660 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:55:11.75 ID:TavRI0bW0
1038
--東の王国、城庭--
ぐちゃ
フォーテがレンの顔の中に手をいれようとすると、近くまで接近してきていた吟遊詩人と画家が一斉に飛び掛かる
ばんっ
も、地面から一ミリ浮いた瞬間二人の頭部が破裂した。
フォーテ「」
ツインテ「」
バシャバシャバシャ!!
音が大気を震わすことすら許さぬ速度。
ぐちゃぐちゃ
フォーテ「あ、これお姉ちゃんの匂いがするっ!」
レン「」
びくん、びくん
その間に作られた血の海。
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661 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:55:51.47 ID:TavRI0bW0
1039
--東の王国、城庭--
ポニテ「あ……あ」
ポニテは一歩も動けない。本能が全身の力で自分の体を押さえ付けている。
ウゴケバ
シヌ。
パンッ
否、動かなくても死んだ。
バシュー
ポニテは頭部の無い人形と化し、血の海を増やすために血を噴出し続けた。
フォーテ「あはっ☆」
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662 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:56:34.32 ID:TavRI0bW0
1040
--東の王国、城庭--
東の王「な、なんだ……何者だあいつは……!!」
ザっ
剣豪「なんて理不尽な力だ」
通信兵「っごく」
選抜兵「まるで悪鬼……」
医師「一難去ってまた一難……ですね」
四人は東の王を守るように構えを取るが、台風を眼前に控える藁の家のようなものだと理解する。
新王「フォーテ、ちゃん……!」
ツインテ「」
ざわっ
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663 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:57:28.61 ID:TavRI0bW0
1041
--東の王国、城庭--
フォーテ「お姉ちゃんっ!こいつから取り戻したよ!!お姉ちゃんの右腕の部品っ!!」
バシュン
ツインテのリボンがツインテの髪を結うと、ツインテは普段のツインテールの状態に戻った。
新王「!!」
ツインテは、がくがくと体を震わせている。
ツインテ「……フォーテちゃん!!!!」
フォーテ「!?」
ツインテは叫んだ。
ツインテ「そういう、こと、は、しちゃ、だめですっ……」
目いっぱいに涙を溜めこんで、ツインテは言葉を吐きだした。
フォーテ「」
ドクン
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664 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:58:28.94 ID:TavRI0bW0
1042
--東の王国、城庭--
フォーテ「ご、ごめんねお姉ちゃんっ!でもフォーテ、高貴なお姉ちゃんの体がこの薄汚い猫に奪われたんだと思ったのっ!!だからフォーテっ!」
ツインテ「レンさんには、ボクから、あげたんです!!だからそんなことをする必要なんてない!!みんなボクの大事な仲間なんだから!!」
フォーテ「……大事?」
ズズ……ズズズズズズズ
東の王(!?これだ……この得たいの知れない無限に広がって行く闇のようなもの!!)
剣豪(ち、見てるだけで不安になってくるぜ!!)
フォーテ「お姉ちゃん……お姉ちゃんのその大事って言うのは……フォーテと……どっちが大事……?」
ズズズズズズズズズ
ア゛ァ……アア゛ァアア゛ア
聖騎士(?……闇の中から亡者のうめき声のようなものが)
フォーテ「ねぇ……ツインテお姉ちゃん」
サーバを移転しました@荒巻 旧サーバ:
http://vs302.vip2ch.com/
665 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 22:59:50.95 ID:TavRI0bW0
1043
--東の王国、城庭--
ツインテ「っ」
ツインテはつばを飲み込んだ。
フォーテ「ねぇ……」
ツインテ「ふぉ、フォーテちゃんの方が大事に、決まってます」
フォーテ「……」
ツインテ「……」
フォーテ「……えへ」
ズズズ
フォーテは、笑顔になった。
フォーテ「よかったー!!そうだよねっ!!フォーテはお姉ちゃんのことが一番好きなんだもんっ!!ツインテお姉ちゃんもフォーテのこと好きに決まってるよねっ!!」
フォーテはまるで興味の無いがらくたのようにレンを捨てた。
びしゃ
フォーテ「そっかっ!!これとかもツインテお姉ちゃんの考えではどこかで使う大事な道具なんだねっ!?それとは知らずに壊しちゃってごめんなさいっ!!」
ぺこりと謝るフォーテ。
フォーテ「今っ、治すからっ」
ズズズ
ツインテ「!!」
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666 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:00:52.36 ID:TavRI0bW0
1044
--東の王国、城庭--
フォーテの足元から血だらけの腕が何本も出現し、アッシュ達の破片に触れる。
新王「!!いけないフォーテちゃん!!」
フォーテ「?なんでなのパパっ?フォーテ、壊しちゃったから治すだけだよっ?」
ツインテ「くっ」
ツインテは眼をそむけた。
侍「?……」
腕がレンの体に触れた瞬間、
ビクン!!
腕がアッシュの体に触れた瞬間、
ビクビクン!!
ごぼ、ごぼぼぼ
死体は首から血を垂れ流す。
フォーテ「えへへへっ」
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667 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:02:11.35 ID:TavRI0bW0
1045
--東の王国、城庭--
アッシュ「ア゛ァ……アア゛ァアア゛ア!!」
ポニテ「ア゛ア゛ァアア゛ア」
レン「ア゛ァア゛ァアア゛ア」
ぐちゃ、ぐちゃぐちゃ
選抜兵「お、おえっ!!なん、だこの魔法は!!」
人形師「腕が、死体をこねくり回していますねぇ……」
新王「……フォーテちゃんの回復や蘇生魔法だ……。フォーテちゃんの蘇生魔法は対象に触れた時点で意識が戻る。どんだけばらばらな状況であっても」
通信兵「!?じゃあ今の彼らは!!」
新王「死ぬほどの苦痛の中で蘇生を続けられている……ひどい話だ」
フォーテ「ねーツインテお姉ちゃんっ!!フォーテも……お姉ちゃん欲しいなっ」
ツインテ「!?」
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668 :
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◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:02:53.27 ID:TavRI0bW0
1046
--東の王国、城庭--
フォーテ「だってそうでしょっ?この人達にはお姉ちゃんの体の一部をあげたのにっ、一番大事なはずのフォーテは何も貰ってないんだよっ?おかしいよねっ?」
ツインテ「ッ!!……そう、だね」
新王「!ツインテちゃん!」
ツインテ「……おいでフォーテちゃん」
フォーテ「!うんっ!!」
てけてけと嬉しそうに笑いながら走るフォーテ。
ア゛ァ……アア゛ァアア゛ア
それに引きずられるように闇が追う。治し途中の肉を掴んだまま。
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669 :
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◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:03:20.98 ID:TavRI0bW0
1047
--東の王国、城庭--
フォーテ「なにくれるのっ!?なにくれるのっ!?」
ツインテ「……」
ツインテは左拳に魔力を込めると、
ツインテ「ッ」
バキっ!!
フォーテ「!?」
ツインテは自分の頬を殴った。
新王「ツインテちゃん!?」
ツインテ「げ、げほっ!!」
ツインテはよろけて倒れこんでしまう。
フォーテ「えっ!?えっ!?何してるのお姉ちゃんっ!?大丈夫っ!?」
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670 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:03:52.78 ID:TavRI0bW0
1048
--東の王国、城庭--
ツインテは口に手を当てると、
ツインテ「……これ」
血に濡れた奥歯を差し出した。
フォーテ「あぁああ!!これ、フォーテにっ!?」
ツインテ「」
こくっとツインテは頷く。
フォーテ「うわーい!!お姉ちゃんの歯だー!!嬉しいなーっ!!」
フォーテは眼をうるませて喜んだ。
フォーテ「ありがとうお姉ちゃんっ!!フォーテ大事にするねっ!?」
フォーテは嬉しそうにツインテの歯を掲げた。
フォーテ「あ。お姉ちゃんの血……」
ツインテ「……?」
レロッ
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671 :
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◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:05:10.89 ID:TavRI0bW0
1049
--東の王国、城庭--
槍兵(こ、こいつはまじでやばい……)
狐男(やりたい放題しているというのに……我らが一歩も動けないコン)
テンテン「……」
新王(……やはりか。この数の三強クラスでもフォーテちゃんを止めることは出来ない……この世界でツインテちゃん以外には……)
フォーテ「えへへっ!お姉ちゃんの血おいしいなぁっ!」
ツインテ「ッ……ね、ねぇフォーテちゃん?」
フォーテ「?」
ツインテ「このまま、大人しく王国に帰らない?」
フォーテ「やっ」
ズズズズズズズズズズズ
新王(!!またこの流れか!!)
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672 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:06:19.10 ID:TavRI0bW0
1050
--東の王国、城庭--
ツインテ「……なんで?ボクがいないから?」
フォーテ「それももちろんあるよっ。でもねっ、フォーテ目標を見つけたのっ」
フォーテはにこにこしながら言った。
フォーテ「フォーテの目標はね、この世界で一番キレイで一番優しくて一番強いツインテお姉ちゃんと戦ってみたいのっ!お姉ちゃんが勇者でっ、フォーテは魔王っ!!ねっ!!素敵でしょっ!?」
東の王(魔王、だと!?)
新王(くっ!!)
ツインテ「ふぉ、フォーテちゃん!」
フォーテ「フォーテ色んな本を読んだよっ!でも一番おもしろい話はいつも勇者と魔王のお話なのっ!作品にもよるんだけど、勇者と魔王が恋したり勇者と魔王が殺し合ったり勇者と魔王が手を組んだり勇者と魔王が殺し合ったりっ!!」
嬉々として語るフォーテ。
フォーテ「フォーテ気付いたのっ。勇者と魔王は何よりも硬い絆で結ばれてるんだって!!だからねっ!フォーテはお姉ちゃんとそんな関係になりたいのっ!!」
ツインテ「……!!」
フォーテ「ねっ!?だからお姉ちゃん。フォーテと殺し合おうっ!?」
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673 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:07:02.80 ID:TavRI0bW0
1051
--東の王国、王の間--
三時間後。
東の王「一体どういうことだ!?あれは貴殿の娘なのか!?公的な書類には王国の王女はツインテ一人となっているではないか!!」
新王「……」
東の王「しかも……あれは何かの冗談か……?あれはすでに人の域を越えている!!因子補正を抜けば、魔王とて単騎で打ち倒せる!!」
新王「……フォーテは……生まれながらに三強クラスを凌駕する力を持っていました……。書類上は存在しないことになっています……」
--東の王国、待合室--
ツインテ「……」
無表情で窓から外を眺めているツインテ。
ポニテ「つ、ツインテちゃん」
レン「やめるにゃポニテ」
アッシュ「……」
侍「ござる」
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674 :
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◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:08:30.67 ID:TavRI0bW0
1052
--東の王国、待合室--
槍兵「やれやれ、とんでもないのに眼を付けられてんだなお譲ちゃんも」
虎男「がおがお」
テンテン「さーて、仕事も済んだみたいだし帰るか。乗ってけ槍兵送ってくぞ」
召喚士「!こいつろくに立たなかったくせして一番最初に帰るとかふざけてるでやんす!!」
テンテン「何を言う。私がいなければ大気圏にいる敵に攻撃を当てることなどできなかったぞ」
人形師「うるせぇですねぇ」
テンテン「……というか貴方達が宇宙空間でそのまま闘えばよかったではないか」
剣豪「ばーかそんなことができるなら苦労しねぇってーんだよ」
通信兵「黒い空に行った生命はすぐ死ぬといわれていますよ。常識です」
テンテン「……そんなはずはないんだがなー……」
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675 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:09:46.12 ID:TavRI0bW0
1053
--東の王国、待合室--
レンボソ「この流れはまずいと思うにゃ」
ポニテボソ「え?」
侍ボソ「なんでござる?」
アッシュ「……」
レンボソ「ツインテのことにゃ、あんだけの強敵につけ狙われていると知ったら……どうすると思うかにゃ?」
ポニテボソ「……パーティ抜けるってこと?私たちに迷惑がかかるから」
侍ボソ「ありうるでござるな……」
アッシュ「……」
レンボソ「さっきだって……ツインテはあれを自分のせいだと思ってるかもしれないにゃ」
三人は血の臭いでむせ返る蘇生を思い出した。
ポニテボソ「う……血の海に溺れて……脳の芯にまでひびくような激痛……思い出したくもないよ」
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676 :
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◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:10:44.83 ID:TavRI0bW0
1054
--東の王国、待合室--
ガタっ
アッシュは立ちあがった。
アッシュ「おいツインテ」
ツインテ「?」
ツインテはびくっと肩を震わせて少しだけ振り返る。
ポニテボソ「あ、ばか!!」
レンボソ「今はまだその時期じゃないにゃ!」
アッシュ「……」
ツインテ「……」
アッシュ「……お前俺のこと足手まといと思ったか?」
ツインテ「へ?」
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677 :
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◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:11:26.14 ID:TavRI0bW0
1055
--東の王国、待合室--
アッシュ「あんな奴に成す術も無くフルボッコにされた俺を見て足手まといと思ったのか?って聞いてるんだ!」
シーン
ツインテ「え?、え?」
召喚士「はー……」
人形師「そりゃそうに決まってますよねぇ」
アッシュ「うるせぇ!!俺はツインテに聞いているんだ!!」
ツインテ「……」
ポニテ「ツインテちゃん……」
ツインテ「……思ってません」
アッシュ「本当か?」
ツインテ「……はい」
槍兵「んなわけねーべー」
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678 :
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◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:12:03.41 ID:TavRI0bW0
1056
--東の王国、待合室--
アッシュ「本当の本当にそう思ったんだな!?」
ツインテ「は、はい」
アッシュ「じゃあツインテ、俺らはまだお前の仲間でいいんだよな?」
ツインテ「!」
アッシュ「足手まといじゃないんならいいんだろ!?ずっと一緒にいても!!旅を続けても!!」
ポニテ「アッシュ君……」
アッシュ「危険だからもう俺らと一緒にいれないとか言わないよな!?ツインテェ!!」
ツインテ「それ、は……」
アッシュ「なめるなよ!!次は……俺があいつを倒す!!」
シーン
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679 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:13:25.34 ID:TavRI0bW0
1057
--東の王国、待合室--
狐男「……ぶっ」
吟遊詩人「くくく」
虎男「くっくっ」
画家「ぎゃはははははは!!んなことできるわけないってば!!ぎゃははははは!!」
待合室は爆笑の渦に巻き込まれる。
槍兵「ひーっ!ひーっ!あっおいねぇ……いやーお兄さん感激したぜぇ」
ばんばんとアッシュの肩を叩く槍兵。
アッシュ「俺は本気だ」
ぱしっ
その手を振り払うアッシュ。
槍兵「そのようだな。眼をみりゃわかるよ」
選抜兵「やめな餓鬼。無様だ」
アッシュ「!!」
選抜兵「今この部屋にいのは、世界の強豪を集めたオールスターなんだよ。そのメンバーでさえ、あの場で……誰一人として動こうとしなかった。動けなかった」
先走った一部を除いて、と選抜兵。
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680 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:14:37.48 ID:TavRI0bW0
1058
--東の王国、待合室--
通信兵「どういう経緯であれだけの力を持つに至ったのか、それはわかりませんがあれを倒すのは不可能でしょうね」
アッシュ「!!きさまら」
通信兵「私の見立てでは、君はきっと三強クラスになれるでしょう」
アッシュ「!?」
通信兵「それにポニーテールの子と猫亜人の子、もちろんツインテ王女も。みんな恐ろしいまでの才能を持っています。恐らく十年……もしかするとそれよりも早く三強クラスの域に達すると思います」
槍兵「更にそれから十年も修業を積めば、世界最強の五柱の仲間入り、っとくらぁ」
ポニテ「……?」
通信兵「つまり、ここにいる私達は、誰も君達を過小評価していませんよ」
レン「!!」
通信兵「その上で言っているんです。無理、だと」
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681 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:16:35.13 ID:TavRI0bW0
1059
--東の王国、待合室--
召喚士「……世の中は、どんなやつとも闘って勝たなきゃいけないってわけじゃないでやんす。君子危うきに近寄らず。別に闘わないで逃げてたらいいのでやんす」
ツインテ「!……」
虎男「触らぬ神に祟りなし。逃げるのも人生がお」
子供達を見る大人達の視線は、世界のあり方を語っていた。
ツインテ「……でも……でもそれじゃ」
アッシュ「それじゃあいつが救われねぇ!!」
ツインテ「!?」
槍兵「……は?」
アッシュ「そうしたらフォーテは救われないままだ……そしてきっと、色んな人が犠牲になるんじゃないのか?」
通信兵「……」
剣豪「……は」
剣豪はニヤリと笑う。
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682 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
[sage]:2011/11/01(火) 23:16:56.56 ID:U6+vmFuSO
俺の愛=IDは常識として知ってたんだが、どうやら何か余分なスペースが邪魔してたみたいだ
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683 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:17:59.39 ID:TavRI0bW0
1060
--東の王国、待合室--
聖騎士「よおおおおおおおおおくぞいったあぁあああ少年んんんん……。それでこそぉぉ戦っ士……よぉ」
ポニテ「おじちゃん」
聖騎士「こんな多少強くなったくらいでぇえ……なにもかもわかった気になっているような大人の言うことをぉぉ聞くべきではぬああああいい!!」
通信兵「せ、聖騎士様!?」
聖騎士「いいかぁあ少年んん!!大人の言う常識というのはぁああ、数多くの出来そこないが作りだした見えないボーダーよぉぉぉ」
ダンっ
聖騎士はテーブルを叩く。その衝撃で腕をテーブルに投げ出していた画家は軽く浮く。
聖騎士「常識というものがそもそもいかんのだぁああ。たかだか八割だか九割の人間がそうだと言ったところでぇえそれが正しいわけではあるまあぁあぁあいい!?」
アッシュ「……」
聖騎士「自分ではないぃ、大衆が見出した答えを自分にもあてはまる答えだと思うなぁああ……答えは自分で見つけるぅぅぅものなのだぁあ……」
アッシュ「……」
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684 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:19:30.28 ID:TavRI0bW0
1061
--東の王国、待合室--
聖騎士「お前の限界は周りが決めるのではなぁい!!自分が決めるのだぁ!!他人の意見なぞ聞くもんではないいぃぃぃぃぃ!!」
剣豪「かっかっかっ!極論すぎる!」
アッシュ「……他人の意見が駄目ならおっさんの言うことも聞けないことになるな」
聖騎士「む?……むぅ……」
ツインテ「……大丈夫ですよアッシュ君」
ツインテは後ろからアッシュに近づいて、手を握る。
ツインテ「ボク達ならきっと……なんだって出来ます。一人じゃ無理でも、みんななら……フォーテちゃんを倒すことだって」
ツインテは微笑を浮かべる。
ツインテ「だってボク達は、勇者じゃないですか」
アッシュ「ツインテ……」
ツインテ「あ、そ、そう言えば今って休業中なんでしたっけ?あ、あれ?」
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685 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:22:15.47 ID:TavRI0bW0
1062
--東の王国、待合室--
アッシュ「……」
ふ、とアッシュは笑う。
アッシュ「いや、その通りだツインテ」
ポニテ「うん!私達ならどんな敵でも倒せるよ!!魔王だってちょろいっだよ!!」
レン「四人揃えば無敵にゃ」
侍「拙者を忘れないでほしいでござる」
わいわい
槍兵「……」
剣豪「……ん?若さと未来がうらやましいか?小僧」
槍兵「……そんなんじゃないっすよ。致命的な敗北を知らないってのは幸せだなぁと思って。俺もまだまだ若いですから……もっと強くなります」
剣豪「かっ。致命的な敗北ってのも、自分の受け取り次第だぜ」
虎男「……」
召喚士「しかしあのパーティに一人おっさんに近いやつまじってるでやんす」
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686 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:24:04.44 ID:TavRI0bW0
1063
--薄暗い洞穴--
フォーテ「がはっ!!ぎ、がががあああああ!!」
蝙蝠が飛び交う洞窟の中でフォーテは血を吐きもがき苦しんでいた。
???「何度見ても可哀そうコン……効果が効果だけに代償が大きいコン」
??「狐娘、薬草を取ってきてください。あれが終わったら飲ませてあげるんですから」
???改め狐娘「お、わかったコン」
????「わしらも何かすることあるアル?花師」
??改め花師「えっと、そうですね。風水師と占星術師は水を汲んで来てください」
????改め風水師「わかったあるー」
?????改め占星術師「わかったのよ」
フォーテ「えへ、えへへ……お姉ちゃんに歯、もらっちゃった……えへへ!!げぼっ!!」
花師(……呪術……恐ろしい力ですね。今回の代価は2週間の断食と3日間の激痛……普通なら肉体もそうですが、まず精神が持たないでしょうに)
フォーテ「あぁああお姉ちゃんんんんんっっ!!」
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687 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:25:12.46 ID:TavRI0bW0
1064
--森--
三日後。
深い深い森の奥。
そこには擬態化したもこもこ達が集まっていた。
もこもこ「……」
がさっ
もこもこ「!?」
びくっ
草の動く音に跳びはねて驚くもこもこ。
もこもこ(ニンゲン……コワイ!!)
遺伝子に植えつけられた恐怖は、もこもこを臆病な性格に変えた。
そして、
もこもこ達はそれ以来、人前に姿を現すことは無くなった。
ガサガサ
もこもこは一つの動物に変わり、
ドシュ!
鹿もこもこ「きゅい」
がさがさ
狩りのおっさん「おう、これはいい鹿だぁ。今日はうまい鍋が食える!!」
人間に気付かれることなく、その一生を過ごす。
こうして一つの戦いが終わった。
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688 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:26:02.57 ID:TavRI0bW0
1065
--沼地--
赤もこもこ「ふいー。いきなりみんな狂っちゃった時はびびったもきゅね」
青もこもこ「きっともこもこちゃんねるに怪電波でも流されたに違いないもきゅ」
黄もこもこ「ふにゃー。うちらは旧もこもこちゃんねるで助かったということもきゅね?」
茶もこもこ「まぁなにはともあれどっかでまたゆっくりやっていこうもきゅ。今回は焦り過ぎた感があったもきゅよ」
灰もこもこ「そうもこね。中々どうして人間つえーし」
てくてくてくてく
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689 :
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◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:27:48.89 ID:TavRI0bW0
1066
--東の王国--
アッシュ「よし、出発するか」
選抜兵「なんだよ東の王国の復興手伝ってってくれないのかよー」
侍「それは自国の問題でござる。こんな若い子達に背負わせるべきではないでござるよ」
選抜兵「お前は残れよ……」
ポニテ「やれやれ。随分長いことここにいた気がするよ……始まりは砂上船。そしてリボンちゃん……」
レン「……にゃあ?」
ツインテ「……落ち込んではいられないですよ?ボク達にはやることがあるんですから」
ポニテ「……うん。やっぱりツインテちゃん強くなってる気がする」
ツインテ「そうですか?」
ポニテ「うん」
侍「じゃあ行くでござるか。次なる物語を求めて!!」
アッシュ「……仕方ねぇ、こいつのニックネームを決めちまうか」
侍「え?」
ポニテ「さんせーい!一人だけ漢字とか感じ悪いもんね!!」
1.ケンシン
2.サム
3.ライ
侍「はいはいはい!!カッコイイから3番がいいです!!」
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690 :
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◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:28:21.04 ID:TavRI0bW0
1067
--東の王国--
2.サム
アッシュ「じゃあこれからお前の名前はサムな」
侍改めサム「強制イベント!?」
ポニテ「和風な名前だったのに一気に外国人風になってしまった件」
レン「無様にゃ」
アッシュ「よしじゃあ行くぞ!!南の王国!!」
ツインテ「はい!!」
ぴっち『あ、あの〜』
ポニテ「あれ?ぴっちじゃん。随分久しぶりだね!どうしたの?」
ぴっち『あの〜……僕らちょっと急用があるのでここでお別れというわけにはいきませんかね?』
ツインテ「え?急用なんですか!?さびしいです……」
ぱっち『そうなんっぱ!』(怖いツインテ様がいない今、別れるのに絶好のチャンスっぱ!!)
アッシュ「……まぁやる気がねぇんじゃ付いてこられても足ひっぱるだけだしな」
ぴっち『そうっぴ!!』
ポニテ「うえ〜?非常食がぁ……」
レン「……疑わしいけどアッシュの言うとおり。わかった」
ツインテ「はい、お元気で!ぴっちさんにぱっちさん」
ぴっち、ぱっち((しっしっしっ))
こうして五人は南の王国に向けて旅だった。
選抜兵「やれやれ……気を付けてな」
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691 :
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◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:29:04.60 ID:TavRI0bW0
1068
--丘の洋館--
キバ「げほ、こほ……」
魔法使い「大ww丈ww夫wwかww?キバwwwwww」
キバ「大丈夫じゃない状態でもそんな笑い方されたら絶対ギャグになっちゃうよね!」
魔法使い「だってwwwwwずっとシリアスだったからぷぎゃーーwwwwww」
キバ「……ふふ」
キバは二コリと笑う。
魔法使い「?」
キバ「本当に君は、楽しそうに笑うねw」
魔法使い「ん?ww」
キバ「私、君と生きれてよかった」
魔法使い「……ん?」
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692 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:29:54.46 ID:TavRI0bW0
1069
--丘の洋館--
キバ「私ね……やっぱり魔王になっちゃうっぽいんだ」
魔法使い「衝w撃w的w事w実w発w覚wwwwwww」
キバ「ぶっ!!」
こらえ切れず笑いだすキバ。
キバ「あははは……そんな笑い方されたら悩みもなんも吹っ飛んじゃうよww」
魔法使い「まじかwwww」
キバ「うん」
魔法使いはキバのグラスにりんごジュースを注いだ。
キバ「そうだ、まだ味の感想聞いて無かったよ?」
魔法使い「ほむ?」
キバ「りんごジュース。美味しかったんでしょ?あれから何回も飲んでるもんね」
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693 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:30:46.49 ID:TavRI0bW0
1070
--丘の洋館--
魔法使い「んー?wwwんーwww……美味しwwww」
キバ「あはっ!よかった!げほっ!!」
魔法使い「!!」
キバが咳き込むとシーツに血がついた。
キバ「……あー……今飲んだらトマトジュースだねこりゃ」
魔法使い「……ww」
キバは魔法使いの眼を見つめる。
キバ「私ね、人造勇者になれてよかった」
魔法使い「?……」
キバ「私ね、実は何度も後悔したんだ。君には内緒で」
魔法使い「別に?wwwそんくらい内緒でもいいだろwww」
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694 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:32:22.73 ID:TavRI0bW0
1071
--丘の洋館--
キバ「でも毎回やっぱり行きつく結論は、人造勇者になれてよかった、ってことなの。自己満足かもしれないけれど、自分の手で、自分の目の前で困っている人を助けることができるようになって嬉しかった」
魔法使い「大天才魔法使い先生とその助手キバwwwww色んな人を助けて旅してきたからなぁwww」
キバ「ふふ」
魔法使い「ww……wwww」
キバ「一番の理由教えてあげよっか?」
魔法使い「べ、別にいいしwww?きょーみねーしwwww」
キバ「もし人造勇者じゃなかったら、あの戦場に立つことはなく、君と会うこともなかった。から」
魔法使い「」
キバ「……ふふ。本当だよ」
魔法使い「」
キバ「だって、もう嘘をつく必要もないし」
魔法使い「」
キバ「ごめんね。魔法使いにとってその笑いは仮面だったんだよね?」
魔法使い「……w」
キバ「私のために無理に笑わないで?」
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695 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:32:51.88 ID:TavRI0bW0
1072
--丘の洋館--
キバ「私は、もう押さえきれないと思う。だから、もう」
魔法使い「っ」
がばっ
キバ「!!ま、魔法使い?」
魔法使い「……よく耐えたな」
キバ「!!………………うん!」
キバは我慢を越え、涙声になった。
キバ「でも辛いことばかりじゃなかったよ。魔法使いがずっと一緒だったから」
魔法使い「……」
キバ「ありがとう。幸せな15年間だった」
魔法使い「……!!」
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696 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:33:33.37 ID:TavRI0bW0
1073
--丘の洋館--
キバ「最後に、ポニテちゃんを助けることができて、本当によかった……」
魔法使い「……あぁ!」
キバ「私達、怖くて、怖くて、子供出来なかったけど……最後に子供を持てた気分だったよ」
魔法使い「……あぁ!」
しゅる
キバの背中が割れ始め、そこから血の翼が出てこようと蠢いている。
キバ「もう……限界、カモ……」
キバは苦痛を押さえて無理やり笑う。
キバ「魔法使い……お願い、ポニテちゃんを」
魔法使い「いや」
魔法使いはりんごジュースを手に取った。
魔法使い「俺も共に行く」
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697 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:34:07.74 ID:TavRI0bW0
1074
--丘の洋館--
キバ「……え」
魔法使い「ん」
魔法使いは自分のグラスに入ったりんごジュースを飲みほした。
魔法使い「……ん……」
キバ「……もしかして」
ツー
魔法使いの口から、赤い液体が線を引く。
魔法使い「何、ただのトマトジュースだ」
邪悪な笑みを浮かべる魔法使い。
キバ「……馬鹿……」
しゅる、しゅるしゅる
キバ「なら……こっちもそういうことで、いいんだよね」
魔法使い「……あぁ」
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698 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:34:35.19 ID:TavRI0bW0
1075
--丘の洋館--
キバ「本当、馬鹿なんだから……」
魔法使い「何、好きな女と心中できるのも、悪くは、ないぞ」
ごほっ、と咳き込む魔法使い。
キバ「……」
くいっ
キバ「……ふふ」
魔法使い「……はは」
キバ「ふふふふ」
魔法使い「ははははは」
キバ「あはは!!」
魔法使い「プギャーwwwwwww」
カラン
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699 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:35:51.21 ID:TavRI0bW0
1076
--砂上船--
ざざーん
アッシュ「しかし、砂漠の風の女が言っていた、いいことが起こるっていうのは……なんだったんだ?」
レン「確かにひどい目にあった記憶しかないにゃ。ツインテの腕は治らなかったし。はいツインテ!!ねこにゃんアーム3号!!」
ツインテ「あ、ありがとうございますレンさん!わ!前より軽いし動きやすいです!!」
ポニテ「確かに砂上船でぶっ殺されて、幽霊屋敷で怖がらされて、ぶっ殺されてぶっ殺されてぶっ殺されて……痛い記憶しかないにゃ」
レン「その語尾はレンの!!」
ツインテ「ま、まぁきっとサムさんを仲間にできるって意味だったんですよ!!」
サム「その言葉を待っていたでござるよラブリーマイエンジェルツインテたん!!」
アッシュ「だぁあ!!よるんじゃねぇくそ変態が!!」
サム「別に拙者はアッシュ殿でも構わんのでござるぞ?」
アッシュ「ひっ!?」
ポニテ「いけー!!やっちまえー!!」
アッシュ「ふ、ふざけ、うぎゃああああああああ!!!」
わいのわいの。
風に髪をなびかせて、ツインテは空に眼をやった。
ツインテ(現状と目標を知れた……それがきっといいことだったんだ)
ざざーん
砂上船は未来に向かって走る。
酒場で戦士募集したら勇者が仲間になった
第三部
もっきゅー。もきゅきゅ?もきゅ!
完
--王国、地下牢--
影月「……絶対俺のこと忘れてるやろ」
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700 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/01(火) 23:39:11.51 ID:ndBom0/20
長かった……三部長いよ……長いよ……
それでは三部が終わりましたので、本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
次回四部は、少し、遅くなるかも、しれ、ませn
次回の『ガチキチヤンデレシスコン見た目幼女男の娘、フォーテちゃん!!』
フォーテ「これからいけない選択肢を選んだら、フォーテが出現して容赦無く全員抹殺してバッドエンドにするからよろしくねお兄ちゃん達っ!」
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701 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
()
[sage]:2011/11/01(火) 23:42:10.84 ID:SifAeSoko
>>700
乙!
キバと魔法使いはこうなったか……
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702 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
[sage]:2011/11/02(水) 00:05:22.21 ID:13waNKr+0
>>700
乙かれ
今更だけど十五年経ってたのか…
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703 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
[sage]:2011/11/02(水) 00:16:43.84 ID:v6RooQCM0
乙
選択肢こええwwwwww
魔法使い……ざまああああwwwwww
リア充なんてこうなる運命なんだよwwwwwwww
なんだよ……
さて気を取り直してデータをてんかdsghfjがydscgsdふぇgyうぇgfscじゃsgc
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704 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
[sage]:2011/11/02(水) 01:57:32.48 ID:oYdkeQHvo
乙!四部も楽しみだぜ!
影月さん……素で忘れてた……
705 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(福岡県)
[sage]:2011/11/02(水) 07:43:23.21 ID:KSOADYdRo
乙!
選択肢だとwwwwww空白の2の悪寒wwwwww
706 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(東海・関東)
[sage]:2011/11/02(水) 21:12:33.57 ID:+G5YbnRAO
おつ!
もこもこといい…キバと魔法使いといい…なんか悲しいぞ
影月さん本編出てたっけ?
707 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(関西・北陸)
[sage]:2011/11/04(金) 02:55:34.22 ID:00qW0+dAO
キバどうなるんじゃ…
708 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 22:50:36.20 ID:fwrrVUwP0
皆さんこんばんは!!おまたせいたしました!
これだけの猶予を勝手に貰ったにもかかわらず状況は改善しないとは……
それでは二週間ぶりの投下していきます!
709 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 22:51:10.06 ID:fwrrVUwP0
1
--南の王国近辺の村--
ダンダカダンダカダカダダン!!
仮面人「フォアー!!」
仮面女「オアッオアッオアッオー」
パチパチ
ツインテ「……」
張り付けられているツインテ達。足元には爆ぜる火が。
サム「サッムー知ってるよ!これ生け贄だってこと!」
仮面人「ファイアー」
仮面人がサムの十字架に火を灯す。
サム「す、全てを委ねますー!!」
アッシュ「うっせぇ!一人で楽しんでるんじゃねぇよ!!」
710 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 22:52:23.16 ID:fwrrVUwP0
2
--南の王国近辺の村--
仮面人「生贄にされたくなくば……歌を捧げよ」
サム「ござる?」
仮面人はサムの口にマイクを突き付けた。
アッシュ(なんだこいつら……歌だと?)
ポニテ(歌えば助かるの?)
レン(歌……)
711 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 22:52:54.35 ID:fwrrVUwP0
3
--南の王国近辺の村--
ツインテ「!!」
ツインテは青ざめた表情で下を見た。
ツインテ(……ぼ、ボクオンチなんですけど)
アッシュ、ポニテ「「!?」」
レン「にゃー」
アッシュ「それは……いいね。ほら、是非歌ってごらんよ……」
ツインテ「オンチだって言ってるのに!?」
ポニテ「ぶっちゃけ上手い奴の歌は最初の方は盛り上がるけど、後半はハイハイって感じだからね。下手な人が一生懸命歌ってるほうが面白いし楽しいよね!」
レン「ただしイケメン、美少女に限るにゃ」
712 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 22:53:22.61 ID:fwrrVUwP0
4
--南の王国近辺の村--
ツインテ「や、やです!そんなんじゃないですから!本当にオンチですから!」
ポニテ「どんくらい?」
ツインテ「……声帯兵器と呼ばれるくらい……」
アッシュ「喜んで虐殺されよう」
レン「レン、頑張って合いの手入れる!」
サム「何この既に完成されたグループの輪。拙者全く入り込めないでござりんぐ」
713 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 22:53:51.20 ID:fwrrVUwP0
5
--南の王国近辺の村--
仮面人「ハリーハリーハリー!」
サム「くっ!ならば歌わせてもらうでござる!!」
サッ
歌おうとした瞬間、仮面をつけたバンドマン達が構える。
サム「ラブストーリーは突然死」
仮面バンド達は確認を取るかのように頷くと、
かっ、かっ、かっ、かっ
演奏を始めた。
714 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 22:54:18.52 ID:fwrrVUwP0
6
--南の王国近辺の村--
サム「だかだーん!ちゃーらーら……あ、演奏してくれるのでござる?」
ポニテ「前奏も歌う気だった!」
だかだーん!ちゃーらーらー、らーらーらー、らーらーらー、らーらーらー、らーらーらー、らーらーらー、らーらーらー、らーらーらーらー、るー、るーるーるー、るーるーだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだんだー
サム「誰かが、あ」
仮面人「……」
女仮面人「……」
サム「……」
仮面人は火のついた松明をそっとサムの十字架に。
ボッ
サム「全てを委ねますー!!」
アッシュ「やりたい放題か!」
715 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 22:54:47.01 ID:fwrrVUwP0
7
--南の王国近辺の村--
アッシュ「くそ!ただでさえ選曲が古くてわからないんじゃないかって言うのに!!」
ポニテ「ポニテ生まれてなーい」
レン「レンもー」
ツインテ「歌うのはいや歌うのはいや歌うのはいや歌うのはいや歌うのはいや歌うのはいや歌うのはいや歌うのはいや歌うのはいや」
ポニテ「じゃあはい!次は私が行くよ!!」
仮面人「何を歌う?」
ポニテ「まぁ予想はついているだろうけど……ポニーテールを死守!!」
716 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 22:55:30.37 ID:fwrrVUwP0
8
--南の王国近辺の村--
ざわざわ
アッシュ「……確かにそれ以上お前に合う曲はないかもしれん」
サム「頑張るで、ござ、る」
炭化したサムの応援。
ちゃっちゃっちゃちゃっちゃー、ちゃっちゃちゃっちゃー、ちゃっちゃちゃっちゃーちゃーんちゃーんちゃーんちゃーん、ちゃー、ちゃららちゃーちゃちゃーん、ちゃーらーらーらーらーらーらーらーらーだんっだだんっだんっだんっだだんっちゃらららだんっだだんっだんっだんっだだんっちゃららら
717 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 22:55:59.15 ID:fwrrVUwP0
9
--南の王国近辺の村--
ポニテ「カーーレンージャーよーりー早くー♪シャーーツのーそーでーぐーちーまくってー♪」
アッシュ「く……カラオケだと無性に声作って上手くなるよな女……認めたくないがこいつも女だったということか……」
中々上手いポニちゃん。
仮面人「……」
仮面人は映写機のようなもので夜空に映像を映す。
サム「まさかのPV!?」
レン「出てくる女の子のキャラ全部ポニテの顔にゃ。きもいにゃ」
718 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 22:57:43.66 ID:fwrrVUwP0
10
--南の王国近辺の村--
まさかの技術力仮面人。
ポニテ「ポーニーTERUー♪」
アッシュ、サム「「ゆーらしーながらー!」」
ツインテ「!?」
ポニテ「かーぜのー中ー」
アッシュ、サム「「ハイッ!ハイッ!ハイッ!ハイッ!」」
ポニテ(……?)「きーみがー走るー♪」
アッシュ、サム「「ぼーくがー走るー」」
ポニテ、アッシュ、サム「「「砂ーのうぇwwwwー」」」
レン「ちらほら映像にアッシュ達の顔が出現するようになったにゃきもいにゃ」
719 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/14(月) 22:58:05.73 ID:gRg1L8JSO
何が起こったし
てかサム誰かと思ったwwwwww
720 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 22:58:52.27 ID:fwrrVUwP0
11
--南の王国近辺の村--
ポニテ(こいつら……うぜぇ!)「ポーニーTERUー♪」
アッシュ、サム「「ゆーらしーながらー!!」」
ポニテ「振ーり向ーいたー」
アッシュ「ハイッ!」
サム「ハイッ!」
アッシュ「ハイッ!」
サム「ハイッ!」
ポニテ「きーみのー江川ー♪」
アッシュ、サム「「ぼーくの江夏がー!!」」
ポニテ、アッシュ、サム「「「はじーまるー!!」」」
ツインテ「……」
アッシュ、サム「「ポニテちゃーん!!世界一可愛いよー!!」」
レン「なんだこのノリ」
721 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 22:59:41.40 ID:fwrrVUwP0
12
--南の王国近辺の村--
ポニテ「さぁどうだ!正直かなり自信あるぞ!!」
仮面人達「ひそひそひそひそ」
ツインテ「会議してますね……」
アッシュ「ふん。ポニテのやつめやるじゃないか。中々の歌唱力だ。悔しいが俺の歌う番が来る前に決着がつきそうだ」
仮面人「アウトー」
722 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 23:00:35.19 ID:fwrrVUwP0
13
--南の王国近辺の村--
アッシュ「なんだとっ!?」
ポニテ「納得いかないよ!なにが悪かったのか説明を求めるんだよ!」
仮面人「周りが煩かったので」
ポニテ「理不尽過ぎる!!」
そして火を灯された。
ボッ
ポニテ「す、全てをユニバァァァス!」
アッシュ「委ねろ!そしてごめんね!!」
723 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 23:01:48.85 ID:fwrrVUwP0
14
--南の王国近辺の村--
レン「じゃあ次はレンの番にゃ。『ぬこにゃんたんす』やるにゃ」
アッシュ「なっ!?それは卑怯というものだレン!!」
サム「まじもんのぬこにゃんがぬこにゃんたんすとは……レン殿、ここで勝負を決める気でござるな」
ツインテ「は、話についていけません……」
ポニテ「お腹すいたー」
炎を食べるポニテ。
仮面人「!?」
割愛。
724 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 23:02:21.98 ID:fwrrVUwP0
15
--南の王国近辺の村--
仮面人「アウトー」
アッシュ「なぜだ!?今回は俺ら邪魔をしなかったぞ!?」
サム「鼻息荒くして聞いていただけにござる!!」
仮面人による採点は非常であった。
仮面人「振り付けがなかったので」
「!!!!!」
アッシュ「くっ!!……確かにぬこにゃんダンスの最大の見せ場はお尻フリフリ……!」
サム「ルールを逆手に取られたでござるよ!!」
レン「拘束されてる今の状態でやれると思うのか」
725 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 23:03:12.43 ID:fwrrVUwP0
16
--南の王国近辺の村--
仮面人「というわけで点火」
ボッ
レン「す、全てをゆ……にゃー!!」
アッシュ「面白いこと言おうとして考えつかなかった!!」
ツインテ「ひ、火あぶりなのに皆さん大丈夫なんですか!?」
ポニテ、レン、サム「「「ギャグ……頑張れば耐えられんこともない」」」
ツインテ「……はぁ」
アッシュ「ならば俺がいこう。曲は、ポイズン!!」
レン「まんまにゃ!」
726 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 23:03:42.66 ID:fwrrVUwP0
17
--南の王国近辺の村--
仮面人「あー……今ちょっとポイズンは切らしてるんで違うのでお願いします」
アッシュ「え、えー……?じゃあ……夏野日野一九九九三で」
ポニテ「切らしてるってどゆことー」
ちゃーん、ちゃーんちゃーちゃちゃーん、ちゃーん、ちゃーんちゃーちゃちゃーん、ちゃーん、ちゃーんちゃーちゃちゃーん、ちゃーん、ちゃーんちゃーちゃちゃーん
アッシュ「ふっくーのうーえかーらわー、さわーれなーいねーあーあー」
ポニテ「そんな卑猥な歌だっけ!?」
727 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 23:04:10.48 ID:fwrrVUwP0
18
--南の王国近辺の村--
アッシュ「ナインティナインスリャー!恋をしたー!うおうー!君にうちゅーう!」
ツインテ「?」
アッシュはちらちらツインテに視線を送る。
アッシュ「ふつうーのっ!なかまーとっ!おもおっていーたけーど!ラーブ!きがちーがいー?うおー!そーじゃないーyo!」
ちらちら
ツインテ(??合いの手をいれろってことなんですか?ごめんなさい……ぼ、ボクこの歌わからないです……)
アッシュ「とつぜーん!ラヴしーてっ!しまぁったよーっ!ツイーンテーなきーみにー!」
ポニテ「ちなみに夏野君と日野君によるボーイズでラヴな歌だよ☆」
割愛。
728 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 23:04:45.32 ID:fwrrVUwP0
19
--南の王国近辺の村--
アッシュ「はぁ、はぁ……どうだ。これなら文句のでようもあるまい」
ヒソヒソ
仮面人「アウトー」
アッシュ「な、なんやて!?」
ポニテ「い、一体何がダメだったというのさ!」
仮面人「割愛した二番ですが、貴方ほとんど歌詞通りに歌ってしまったので、ほら」
ジャス(ry「……」
レン「ひぃぃぃ!?」
仮面人「お怒りですよ。点火」
ボッ
アッシュ「そんなつもりじゃああああ!!」
レン「……残るはツインテのみにゃ」
ポニテ「これは……ゲームオーバーかも」
アッシュ「選択肢を間違えたのか」
サム「ござる……」
身も心も消し炭になりつつある勇者パーティ。
729 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 23:05:42.78 ID:fwrrVUwP0
20
--南の王国近辺の村--
ツインテ「……!ボク!歌います!」
アッシュ「!……あんなに嫌がっていたのに」
ツインテ「こんなところで終わりなんて嫌です!それにみんなを失いたくない!」
みんな(((すでに真っ黒こげだけどね)))
ツインテ「歌います……曲は」
・ズズズ選択肢・
1、オタク製造アニメOP、プラ○ナ
2、熱いアニメのOP、レックレスファ○ア
3、ホラー映画、リングのテーマ曲
※ズズズ選択肢とは、しくじるとフォーテちゃんが召喚されてしまいます。
アッシュ「こんな下らない選択肢で!?」
730 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/14(月) 23:07:58.83 ID:fwrrVUwP0
そういえばブログの方に各々の絵をのせました。もし絵を描いてやんよ!という方がいましたらそれを見て下されば。まぁ参考にしてもしなくてもぶっちゃけかまいません。
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
731 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/14(月) 23:08:29.38 ID:BFvBYM0No
2、熱いアニメのOP、レックレスファ○ア
これしかない!!!!!!
リングの曲いい曲だよね
プ○チナは語る必要すらないいい曲だよね
732 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/14(月) 23:09:57.19 ID:gRg1L8JSO
元ネタが分からないから選択しようがない
733 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/14(月) 23:10:08.78 ID:BFvBYM0No
あ、終わってた乙!
734 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
()
[sage]:2011/11/14(月) 23:14:32.66 ID:t9j3Sfu9o
>>730
乙!
なんかあっという間の投下だったな。
忙しそうだ。無理はするなよ
>>729
は3だとフォーテルートのような気がするので2
735 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(福岡県)
[sage]:2011/11/15(火) 07:57:32.84 ID:u2sAWHtGo
乙!
2にしとこうか
736 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東海・関東)
[sage]:2011/11/17(木) 05:39:05.70 ID:t9JW3aPAO
乙〜
なんか2っぽいね
737 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(千葉県)
[sage]:2011/11/20(日) 01:27:37.96 ID:YirZown20
( ゚ω^ )ゝ 乙です!
2にします。
画像アップします。
ttp://iup.2ch-library.com/i/i0482142-1321719770.png
初めてなのでアップできてなかったらすいません!(m´・ω・`)m
738 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/20(日) 18:42:26.64 ID:ZlZTLN8Z0
フォーテが魔王を目指すということは、ツインテが「勇者」らしい選択をするとフォーテ登場の可能性が上がるという可能性もあるな。
そうだとすれば3が一番安全牌……か?
まぁ何にせよスクラ○ドリメイク記念で2は揺るがないケド。
739 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/20(日) 23:54:47.24 ID:POGk5zk00
超うまああああ!!
返事が随分おそくなってしまいました……すいませんありがとうございます。みんな美少女イケメン揃いで書き手さまさま!そして当たり前のようにいないサムェ……。
疲れが吹っ飛びました!明日必ず投下しに来ます。もうしばらくお待ちください。m(__)m
しかし……前の方や前々の方も含めて、もしや女性の絵描きさんなのでしょうか?
740 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/21(月) 00:42:23.65 ID:8tXjlbXSO
今回もみれんかたorz
741 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(千葉県)
[sage]:2011/11/21(月) 20:27:26.13 ID:0HsdgkCV0
>>739
サム追加しましたので再UP。
♂ですよ!
ttp://iup.2ch-library.com/i/i0483765-1321874657.png
742 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/21(月) 23:45:35.91 ID:4Zd9o3gV0
さっき帰ってきました時間があああああ!!
元ネタがわからないような内容で本当にもうしわけないです……。読者がわからなくて楽しめない作品なんて最低ですよね。反省します……ですが既に今回の分のさきっちょの方も書いていたせいで、今回も古いネタが入っています。本当にごめんなさい。
スクライド!スクライド!!
あぁ!!わざわざ追加していただきありがとうござ……全部新規で描き直し!?申し訳ないです……本当にありがとうございます!サムイケメン……待ちうけにします!
あ、男性でしたか!申し訳ないです。てっきり綺麗な線画だったり可愛い絵の方が多かったので女性なのかと。
それでは更新していきます。
743 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/21(月) 23:53:11.51 ID:4Zd9o3gV0
21
--南の王国近辺の村--
2
2
ズ、ズズズ3
アッシュ「選択肢が勝手に!?」
ポニテ「ひでぇ!!」
レン「最近こればっか」
ツインテ「えっと、じゃあ」
ズズズ
アッシュ「……嫌な気配がする」
ポニテ「あの血の臭いだ……」
744 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/21(月) 23:53:56.38 ID:4Zd9o3gV0
22
--南の王国近辺の村--
ズズズズズズ
レン「闇が」
サム「こ、これは」
呪
呪
呪
呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪
フォーテ「あはははははっ!!」
ゲームオーバー
745 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/21(月) 23:54:52.54 ID:4Zd9o3gV0
23
--南の王国近辺の村--
ガバッ
ツインテ「はっ!?ゆ、夢?」
アッシュ「夢……」
真っ黒こげなアッシュ達。
ポニテ「一体どこから夢だったのか……」
ブラ「あ、気が付きましたか?」
ツインテ「あ」
濡れタオルを持ってきたブラが立っていた。
746 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/21(月) 23:56:35.13 ID:4Zd9o3gV0
24
--南の王国近辺の村--
ブラ「すいません。今回は本当に申し訳ないことを……」
アッシュ「申し訳ない?」
ポニテ「?あの仮面被った人の中にお姉さんいなかったよね?」
クンクンとブラの匂いを嗅ぐポニテ。
レン「誤解されそうな文字列にゃ」
ブラ「いえうちの村の人達が、って意味です」
ブラはタオルをツインテ達に渡す。
747 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/21(月) 23:57:21.58 ID:4Zd9o3gV0
25
--南の王国近辺の村--
ブラ「……最近この村では音楽が大ブームになっていまして、旅人が近くを通ると捕まえてあんなことを」
サム「おいはぎ以上でござるな」
恐ろしい村人だ、とサム。
ブラ「今回ばかりは度が過ぎています。厳重に私の方から注意させていただきます。なのでこんなことをお願いできる立場じゃないのですが、なんとか許していただけないでしょうか……」
炭化した4人は頭を下げるブラを見た。
サム「まぁ火あぶりにされた程度でござるしな」
頭を下げているのでブラの谷間を見るサム。
748 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/21(月) 23:58:30.11 ID:4Zd9o3gV0
26
--南の王国近辺の村--
レン「にゃ。アイテムも燃えちゃったけど別に困るほどではないにゃ」
ポニテ「これで私達も珪素生物になれたと思えば」
アッシュ「許せるかー!!許す方向に持っていくなー!!」
ツインテ「ぴっ!?」
アッシュ「アホかきさまら!!何器の大きいところアピールをしようとしてやがる!!」
ポニテ「またまたアッシュ君。たかがはりつけにされて火あぶりにされたくらいで」
アッシュ「なんなの!?別に対したことなかったから許してあげようよみたいな!!歴史上で火あぶりにされて死んで行ったもの達に謝れ!!」
749 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/21(月) 23:59:57.15 ID:4Zd9o3gV0
27
--南の王国近辺の村--
サム「まあまあ落ち着いてアッシュ殿。別に死んだわけじゃないんでござるし」
アッシュ「死ねよ!!」
ブラ「うわ……火あぶりくらいでキレる男性て」
アッシュ「えぇぇ!?俺は悪くない!!」
はぁはぁと息を荒げるアッシュ。
ガチャリ
ヤミ「どうしたのだブラよ。何か怒鳴り声のようなものが聞こえたが」
750 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/22(火) 00:01:23.69 ID:0vY49zt80
28
--南の王国近辺の村--
ツインテ、アッシュ、ポニテ「!!」
ブラ「あ、いえなんでもありませんヤミ様。ちょっと談笑していただけです」
柴犬「あんあん」
ツインテ(なん……だろう。体の芯が熱い)
アッシュ(あいつが来た途端に何か空気が変わった。何者だ?)
ポニテ(よくわかんないけど、なぜか戦いたくなっちゃう)
レン「?どうしたにゃツインテ」
751 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/22(火) 00:02:19.91 ID:0vY49zt80
29
--南の王国近辺の村--
高校生メイド「あ、こらそっちにいっちゃダメでございます!」
幼女メイド「きゃははでごじゃいましゅー!」
サム「おっひょ!パン一幼女がおっひょ!」
レン「い、犬嫌にゃ」
ツインテにくっつくレン。
アッシュ(レンとサムは何も感じてないのか?……感覚にすぐれているこの二人が何も感じていないのなら錯覚か)
ブラ「み、皆さん!お客様の前なんですからどたばたしないで下さい!!」
752 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/22(火) 00:03:32.68 ID:0vY49zt80
30
--南の王国近辺の村--
ヤミ「……ふむ。ブラよ。そろそろ腹が減った。食事にしよう」
高校生メイド「!?ヤミ様!私も最近ブラに料理教えてもらってるんだから!」
まだ下手でございますが、と両手の人差し指をつつきあう。
幼女メイド「わーい!おなかしゅいたでごじゃいましゅ!」
柴犬「あんあん!」
ペロペロ!
ツインテ「きゃっ!?このわんちゃん変なところ舐め、あっ」
アッシュ「アッシュも舐める!!」
ぐしゃ!
レンは一瞬でハンマーを作ってアッシュの頭部をかちわり、高校生メイドは一瞬で距離を詰め柴犬の胴体を踏み砕いた。
753 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/22(火) 00:04:24.77 ID:0vY49zt80
31
--南の王国近辺の村--
レン(この人……めちゃくちゃ早いにゃ)
高校生メイド(瞬時に武器を作り上げたでございます?)
ツインテ「ぴぃっ!?も、もー仲良くしてくださいよぉ!」
ブラ「うるさい人はご飯抜きです!」
ぴたっ
全員の動きが止まる。
ヤミ「お、俺は別に騒ごうなどと考えちゃあいないぞ?」
サム「そうでござる!せっしゃちょっとこの幼女と触れ合いたかっただけでござる!」
幼女メイド「あう〜?」
754 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/22(火) 00:04:52.72 ID:0vY49zt80
32
--南の王国近辺の村--
とんとんとん
ブラ「すいません料理手伝わせちゃって」
ツインテ「いいんですボク料理好きですし。それにお世話になりましたから」
ブラ「そんな!元はと言えば私達が……」
ツインテ「ブラさん達がしたわけじゃないですし。気にしないで下さい」
ブラ「……ありがとうございます」
ツインテ「いえ、こちらのセリフです。助けていただきありがとうございました」
気が合いそうな二人。
755 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/22(火) 00:05:27.39 ID:0vY49zt80
33
--南の王国近辺の村--
柴犬「ペロペロペロペロ!!」
レン「こ、こいつなんかおかしいにゃ!舐める場所が明らかに狙い定まってるにゃ!」
そろそろダークネスな犬と猫。
サム「拙者もぺろぺろしたいでござる」
幼女メイド「ぺろぺろでごじゃいましゅ?」
幼女を膝の上に乗せた侍(変質者)。
高校生メイドボソ「……私も台所立ちたかった……」
ポニテ「つまみ食いしたい……」
異なる想いで台所を見つめる二人。
756 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/22(火) 00:06:15.13 ID:0vY49zt80
34
--南の王国近辺の村--
ヤミ「……」
アッシュ「……」
そして無言の少年達。
ヤミ「……お前」
アッシュ「……俺か?なんだ」
ヤミ「お前遊戯王出来るか?」
アッシュ「悪いが俺はギャザ派だったんでな」
ヤミ「うわー出ましたー。中学生になると『遊戯王とか子供のカードだろ?やっぱギャザのがかっこいいっしょ!』とか言っちゃう奴だったろお前」
アッシュ「!!べ、別に!?そんなんじゃねーし!俺昔からギャザ一筋だし!?」
757 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(関西・北陸)
[sage]:2011/11/22(火) 00:07:00.39 ID:QPuZXVRAO
(*´д`*)ハァ…ハァ…
758 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/22(火) 00:08:17.33 ID:0vY49zt80
35
--南の王国近辺の村--
ヤミ「デュエルマスターズがギャザやらなくなってショックだったよな。ミミちゃんが使ってたからマスティコアがめっちゃかっこよく見えた」
アッシュ「あいつはゆるさん。いくら事情があったからとはいえ、梯子かけて外したようなもんだろ。てかマスティコアは元々かっこいい」
ヤミ「コミックガッタ」
アッシュ「やめろ!」
ヤミ「仕方ない……じゃあ遊戯王しよう」
アッシュ「結局遊戯王か」
ヤミ「あぁ」
スッ
アッシュ「……これカードダスの方じゃねぇか」
759 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/22(火) 00:10:19.79 ID:0vY49zt80
36
--南の王国近辺の村--
ヤミ「こっちのブルーアイズの方がかっこいいだろ」
アッシュ「正直な。ブラックマジシャンも原作絵だし」
高校生メイド(あれ?ヤミ様ずっと封印されてたんじゃ……)
アッシュ「というか俺遊戯王持ってないから勝負出来ないじゃん」
ヤミ「異種格闘技戦と行こうぜ」
アッシュ「ざけんなよ。パワー違い過ぎるだろ」
ヤミ「全員速攻とトランプル持ちだしな」
アッシュ「クリボー出された時点で詰むわ。オーバーキルもいいとこだ」
760 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/22(火) 00:10:53.60 ID:0vY49zt80
37
--南の王国近辺の村--
ヤミ「タップと判断するか守備表示と判断するかは難しいところだな」
アッシュ「いややんねえよ?そんな異種格闘技戦」
ヤミ「やろうよ。毎日ブラの買い物に付いていって、荷物持つことを条件に、一日一回しか出来ないガチャガチャでここまで貯めたんだぞ」
アッシュ「ガチャガチャって言うな」
ヤミ「たまに違うガチャガチャに興味がいっちゃうんだ。でも100円だけですよ、ってブラが言うから入念に選ぶしかないんだ……断腸の想いだった」
アッシュ「む……欲しいのに限って200円だったりしてな」
ヤミ「最初からムリゲーだよな。かと思えば何回もやってるガキとかいるし。マジ泣きそうになった」
アッシュ「まぁ気持ちはわかるけど」
761 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/22(火) 00:12:17.09 ID:0vY49zt80
38
--南の王国近辺の村--
ヤミ「やったはいいけど、後々になってなんでやったんだろう……。っておもったガチャガチャがこれらです」
スッ
アッシュ「うわ!水に入れるとでっかくなる人形だ!懐かしい!まじ一回やったら終わりだよな!」
ヤミ「でもなんでか欲しくなっちゃうんだ」
アッシュ「入れ歯ババア……これなんに使うんだよ」
ヤミ「消しゴムとして使うのだ」
アッシュ「……昔のガチャガチャからは夢が出てきたよな」
ヤミ「あぁ。今のガチャガチャは出来はいいが高いし」
アッシュ「今は夢じゃなくてエロが出るからな」
762 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/22(火) 00:12:48.34 ID:0vY49zt80
39
--南の王国近辺の村--
ことっ
ヤミ「なっ!?そ、それは!!」
あーん
アッシュ「ちょっとえっちなガチャガチャだ」
ヤミ「ばかな!どっからどうみても18禁ではないか!!いくらしたのだ!このクオリティ……到底100や200ではだせまい」
アッシュ「それは聞いちゃあいけねぇ……」
アッシュはあーんな人形をヤミに渡す。
アッシュ「とっておけ」
ヤミ「!?な、なんだと!?俺にくれると言うのか!?」
アッシュ「……ツインテ達が世話になった礼だ。それに……お前悪い奴じゃなさそうだしな」
ヤミ「お前……」
763 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/22(火) 00:13:26.76 ID:0vY49zt80
40
--南の王国近辺の村--
アッシュ「くれぐれもかけて喜ぶような外道にはなるなよ」
ヤミ「あぁ!当たり前だ!!」
ガシッ!
熱い握手をかわす二人。
レン「……」
高校生メイド「……」
ポニテ「……」
幼女メイド「……」
サム「……」
柴犬「ペロペロ」
この一連の流れが周囲の視線の下で行われたという事実。
ブラ「ぼっしゅーと」
ヤミ「あぁ!返してママ!!」
764 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/22(火) 00:18:17.68 ID:0vY49zt80
現実で嫌なことがあってこっちでは幸せなことがあってぐちゃぐちゃですぅ。
第四部は大きな転機になる部だと思ってます。がんばっていきます!!
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
765 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
()
[sage]:2011/11/22(火) 00:26:32.37 ID:e7HiVvRmo
>>764
乙!
766 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/22(火) 00:30:50.28 ID:O0r5ljbSO
色々カオスwwwwww
乙
767 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/24(木) 08:05:33.43 ID:XM+ocjjBo
作者と同世代ってことはよくわかった
768 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 21:54:38.01 ID:uPjdJ+fp0
こんばんは!
それでは投下していきます。
769 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 21:55:15.89 ID:uPjdJ+fp0
41
--南の王国近辺の村--
サム「二次元とかフィギュアとかバカでござるよアッシュ殿は!!三次元を愛せ!!三次元の幼女を愛せ!!」
アッシュ「幼女はだめだろ!」
ヤミ「生きた人間に興味はありません」
ざわ
ポニテ(三次元に興味はありませんと言いたかったのか?……これではまるで……)
レン(死体じゃなきゃだめと言っているように聞こえるにゅ)
高校生メイド(死ねばヤミ様に愛してもらえるのかしらでございます……)
自分の胸に手を突き刺して心臓をわしづかみしてみる高校生メイド。
ブラ「とりあえずご飯ですよ」
ツインテ「ははは……」
770 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 21:56:02.79 ID:uPjdJ+fp0
42
--南の王国--
亜人王「……っ……我が国の……亜人の犠牲がこんなにも……」
虎男「申し訳ございませんがお……王よりお借りした兵……無事に返すことは出来ませんでした……」
広場では紙が張り出されている。戦死者の張り紙。広場はそれを見に集まった人々でいっぱいになっていた。
うああぁぁ
確認したものから泣き崩れる。悲しみで塗り潰される広場。
亜人王「……お前のせいではない……あの戦いで負けたからだ。そして……亜人だからなのだろう」
狐男「亜人王様!オイラ悔しいコン!なんで亜人ばかり死ななきゃいけないコン!」
亜人王「……亜人だろうと人だろうと一つの命には違いない。人より亜人が死んだからとはいえ、人間に恨みを抱くのは間違っている……」
代わりに人間が死ねばよかったとは言ってはならぬ、と亜人王。
771 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 21:56:42.82 ID:uPjdJ+fp0
43
--南の王国--
狐男「!!……で、でもこれは不当な扱いが生んだ結果コンよ!」
亜人王「かもしれぬ……だが証明はできぬ。彼らの言い分通り、我らが人以上の身体能力を持つのはたしかなのだ。犠牲を最小に押さえるという意味では最善策、むしろ人間と亜人の負担を平等にしてくれと頼んでは、こちらから差別を望むようなもの……」
虎男「……」
?「そうやってむしゃぶりつくされて滅ぼされるのをただ待つつもりすか?」
狐男、虎男「!?」
王の間の扉の外から女性の声が聞こえた。
亜人王「……誰だ?」
ギィ
772 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 21:57:22.25 ID:uPjdJ+fp0
44
--南の王国--
狐男「お、お前はコン!?」
コツコツ
?「お初にお目にかかるっす亜人王」
亜人王「……金の髪に赤い瞳……!!まさか……鬼人の忘れ形見か?」
?「よかった。外見でわかってくれると思ってたっす」
亜人王「……風の噂では砂漠の風の頭領は鬼だと聞くがもしや」
?改め鬼姫「えぇ、あたしのことっすよ」
773 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 21:58:36.51 ID:uPjdJ+fp0
45
--南の王国--
亜人王「……この国に復讐しにきたのか?危険だと言ってそなたたちを追い出したこの国に」
狐男「……」
鬼姫「別になんとも思っちゃいないすよ。恨むように育てられなかったっすから。それにあなたは父の友人として最善を尽くしてくれたそうで。父は感謝してたらしいっすよ」
亜人王「……鬼人……そなたの父が、この国から追放されてすぐに死んだという噂を聞いた時は耳を疑った……あれほどの男が、と」
鬼姫「まぁその時は母の中にあたしがいたっすから」
虎男「……」
774 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 21:59:11.72 ID:uPjdJ+fp0
46
--南の王国--
亜人王「……それで要件は?」
鬼姫「ん、そうだったっす。亜人王、力を貸すっす」
亜人王「?なんだかよくわからないが我々も大変で力を貸すことは……」
鬼姫「違うっす。力を貸すっすって言ってるっす」
狐男「っすっすうるせー」
亜人王「……我らに力を貸す、と?どういうことだ?」
鬼姫「どうもこうも無いっすよ」
ザッ
775 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 22:00:06.31 ID:uPjdJ+fp0
47
--南の王国--
王の間に六人の部隊長が足を踏み入れ、整列する。
虎男「!!やすやすと踏み入れていい場所ではないぞ!!」
虎男は立ち上がり部隊長達を威嚇する。
占隊長「ふふ。怖い怖い」
鬼姫「今、しがらみから解放される時っす」
虎男を無視して話を進める鬼姫。
鬼姫「亜人王さん、亜人解放戦争をしようっす」
776 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 22:00:34.65 ID:uPjdJ+fp0
48
--南の王国--
亜人王「!……」
狐男「亜人……解放……」
鬼姫「そのために私は砂漠の風の首領になったっす。色んな場所で虐げられて、居場所を作ることが出来なかったもの達の集まり。それが砂漠の風っす」
ザン!
広場に出現する砂漠の風の隊員達。その数約三百名。
ざわざわ
777 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 22:01:07.02 ID:uPjdJ+fp0
49
--南の王国--
亜人王「……気持ちはありがたいがそれだけでは四国を相手取ることは無謀すぎる」
亜人王は首を横に振るう。
鬼姫「まずあたしが一国っす」
鬼姫が人差し指を立てる。そして次に亜人王を指差す。
鬼姫「亜人王さんが一国」
次に鬼姫は後ろの部隊長達を指差す。
鬼姫「彼らで一国」
虎男「何を言ってるんだがお……?」
鬼姫「残りの一国は兵達と隊員達と三獣の二人でやってもらうっす」
778 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 22:01:46.49 ID:uPjdJ+fp0
50
--南の王国--
狐男「……!?ひ、一人で一国分の兵力とやる気だったコン!?」
亜人王「……」
鬼姫「十分行けるはずっすよ」
亜人王「……可能性があるだけだ……。可能性のために兵士の命を賭けることはできない……どれだけ犠牲がでるか想像もつかない」
鬼姫「決断の時っすよ亜人王さん。案外すんなりいけそうだと思うっすがね。亜人って色んな所にいるっすから、きっと各地で反乱が起こるっす」
鬼姫はにこりと笑う。
鬼姫「どうせ行き着く先がどん詰まりなら、やれる体力があるうちに思い切ってやっちゃった方がいいっすよ」
亜人王「……」
鬼姫「それにもう書簡だしちゃったし」
亜人王「え」
779 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 22:02:18.68 ID:uPjdJ+fp0
51
--東の王国--
東の王「……この忙しい時に!」
東の王は書簡をぐしゃぐしゃに握り潰す。
剣豪「やれやれ今年は厄日だな。魔王がいた時のほうが全然楽だったぜ。それでどうするんだ王」
東の王「いくしかあるまい!!行かねば各国からなめられる……それにここで叩かねばどこまで手を伸ばしてくるかわからんからな」
剣豪「はぁ。まぁ、そうなるわなぁ」
やれやれとため息をつく剣豪。
780 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 22:03:06.88 ID:uPjdJ+fp0
52
--北の王国--
北の王「あーもー次から次へとめんどくさいことばっかおきますなぁ」
北の王は窓から外を見る。
北の王「仕方ありまへん。可哀想でっけど、ちぃとばかり痛い目見てもらうしかないでんな。ったく、なんでもっとおとなしくしてられないんやろ亜人さんは。わいが頃合いになったら便宜はかってやろおもてたのに」
--西の王国--
西の王「……」
秘書「わかっているとは思いますが西の王様。我々だけ動かないなんてことは出来ません」
西の王「……あぁ。まだ我が国は南の王国の力がいる」
植民地としての、と呟く西の王。
781 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 22:04:54.46 ID:uPjdJ+fp0
53
--王国--
大臣「何を躊躇なされておるのですか新王様!!きっと各国が兵を出して止めにいくはずですぞ!」
新王「わかっています……しかし、彼らは植民地にされるほどのことをしてきたわけではない」
大臣「魔族をかくまい、あれだけの被害を生み出した南の王国の罪をお忘れか!?……あぁそういえば新王様は魔族に操られておいででしたな」
妃「かっちーん。随分と口がご達者すぎませんかね〜ハゲ!!」
新王はそっと自分の頭に手をやる。
大臣「……私はいつも歯痒く思っていたのです。新王様はもっと王らしくしていただかねばならない!貴方の意志は貴方のためにあるのではない!全ては国民のためなのです!」
新王「……」
妃(正論だけにプラチナむかつく〜)
782 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 22:05:36.32 ID:uPjdJ+fp0
54
--南の王国近辺の村--
サム「それではお腹がいっぱいになったことでござるし、食休みもしたことでござるし、優雅に修行を始めるでござる」
ポニテ、レン「「「オス!」」」
アッシュ「ふん」
ツインテ「お、おすっ」
ちちち
天気のいい昼下がり。5人は動きやすい格好をして庭に立っていた。
サム「ここまでツインテ殿達がゲームオーバーにならずにこれたのは本当奇跡でござるよ。例えるなら、運転したこともない人間が公道を150キロのスピードで走るようなもんでござる」
783 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 22:06:58.00 ID:uPjdJ+fp0
55
--南の王国近辺の村--
五人の様子を家から眺めているヤミ。
ヤミ「やつらは何を始めたのだ?」
高校生メイド「恐らくは修行でございましょう。才能の無い人間が血のにじむような努力をして、人並みの力を得るための儀式だと言われているでございます」
ブラ(そんなんじゃないような……)
あはは、とブラ。
高校生メイド「む、ブラ。行きますでございますか?」
ブラ「はい。用意ができました」
ブラは何やら鞄を持っている。
高校生メイド「それではヤミ様、気を付けてお過ごしくださいでございます。私達はお仕事に行ってきますでございます」
セミ「む。そっちこそ気を付けるがいい」
784 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 22:07:38.04 ID:uPjdJ+fp0
56
--南の王国近辺の村--
サム「じゃあさっそくサムのブートキャンプを始めるでござるよ」
アッシュ「なんだって?」
サム「ではレッスンレベル1。四人がかりで拙者に決定打を与えること」
ポニテ「!?四人がかり!?」
レン「舐めすぎなのにゃ」
サム「決定打を与えられたら次のレベルに行くでござる。全部でレベル4まで考えているので、ぜひがんばって欲しいでござる」
785 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 22:08:18.19 ID:uPjdJ+fp0
57
--南の王国近辺の村--
ツインテ「ぼ、ボク達は何をしてもいいのですか?」
サム「もちろんでござる。戦況を読み、自分が今何をすることが一番正しいのか。持てる力の全てを出し尽くしてかかってきて欲しいでござる」
アッシュ(そりゃこいつは俺らの中で一番強いが……舐めやがって)
サム「あ、そうそう。レベル1では拙者は武器は使わないでござるから」
アッシュ「!?」
ポニテ「そ、そんなの無茶苦茶だよ!!」
サム「武器は使わないけど刀は使うでござる」
レン「とんちかにゃ?」
786 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 22:08:40.07 ID:uPjdJ+fp0
58
--南の王国近辺の村--
アッシュ「キレたぜ」
ダッ
アッシュはナイフを引き抜くとサムに向かって走る。
アッシュ「子供扱いしやがってえええ!!!」
サム「!」
サムはナイフをするりと交わし、
ドッ!
アッシュの喉に手刀を叩きこんだ。
787 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 22:09:48.01 ID:uPjdJ+fp0
59
--南の王国近辺の村--
アッシュ「げはっ!!」
ポニテ「!!なるほど、武器は使わないけど刀は使うっていうのはこういうことだったんだね!?よぉおし!!」
ジャリン
ポニテは二本の剣を抜き、サムに向かっていった。
レン「!ポニテ待つにゃ!」
ポニテ(所詮手刀でしょ?闘士とか武道家みたいな職業でもないんだから、覚悟してればなんとかなるさ!)
ポニテはそう考えつつも手刀の範囲の外から攻撃に出る。
ポニテ「おりゃー!!」
ボッ!!
788 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 22:11:03.06 ID:uPjdJ+fp0
60
--南の王国近辺の村--
どふっ!!
ポニテ「!?」
しかしポニテの目測は外れ、ポニテの腹部をサムの側刀が貫いた。
どさり
ポニテ「げほっごほっ!!」
レン「蹴り?……側刀かにゃ!」
サム「やれやれ、全く持ってダメでござるな。パーティなのにパーティらしい戦いしてないでござる」
サムはため息をついた。
サム「なまじ才能もあるし中途半端に実力があるせいか、個人プレイに走り過ぎでござるぜ」
789 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/11/28(月) 22:11:51.55 ID:uPjdJ+fp0
60かぁ……今回はいくつでおさまるのやら
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
790 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
()
[sage]:2011/11/28(月) 22:14:38.47 ID:avrceNAvo
>>789
乙!
791 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(福岡県)
[sage]:2011/11/29(火) 07:36:30.77 ID:hIkJGoKwo
乙
792 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/29(火) 08:17:51.21 ID:HMm1LiRSO
王道の修業イベントか
あれ?サムがカッコイイ……?
793 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/12/01(木) 01:27:44.30 ID:lqeD0ZDJo
サムのイケメンタイムか
794 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東海・関東)
[sage]:2011/12/01(木) 22:33:42.51 ID:gfi9j2cAO
サムがようやく良い顔できるwwwwww
795 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/12/03(土) 01:27:47.23 ID:wwtewnLIO
ゴザル!ゴザルガ!ゴザルゼム!
796 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(大阪府)
[sage]:2011/12/04(日) 15:46:41.82 ID:muJW6ymS0
そう言われてみれば最近、補助魔法の出てくる頻度が減ってたな
797 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:09:01.22 ID:K2pB4pxD0
お、遅くなりました!修業編投下しますーー
798 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:09:36.92 ID:K2pB4pxD0
61
--南の王国近辺の村--
カーカー
アッシュ「はっ、はっ……」
くきゅるるる
ポニテ「だめぇ……お腹すき過ぎて力出ない……」
レン「結局……」
ツインテ「かすり傷一つ……与えられなかった」
カンカン
ブラ「ご飯出来ましたよー」
サム「ふむ。今日はこのくらいにするでござる。各自復習しておくように」
799 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:11:09.51 ID:K2pB4pxD0
62
--南の王国近辺の村--
むしゃむしゃ
ヤミ「うむ。このポテトサラダ美味いな」
高校生メイド「あ、ヤミ様!こぼれていますよ、行儀悪いです」
ヤミ「む、すまぬ」
幼女メイド「ごじゃいましゅー」
柴犬「きゃんきゃん!」
カチャ
ツインテ「……」
800 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:12:11.02 ID:K2pB4pxD0
63
--南の王国近辺の村--
ブラ「あの……お口に合いませんでしたか?」
ツインテ「へ?……あ!そ、そんなこと無いです!とても美味しいです……」
ずーん
アッシュ「……」
ポニテ「……」
レン「……」
サム「美女のお手製料理はぁはぁ!!」
ガツガツ食べているサム。それ以外の勇者パーティの面々は、心ここにあらずといった有様だった。
801 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:12:49.08 ID:K2pB4pxD0
64
--南の王国近辺の村、過去--
サム「……思った以上にダメダメでござるな。拙者一緒に戦ってないのでわからなかったでござるが、よくもこもことの戦いで生き伸びられたものでござる」
アッシュ「!!」
ポニテ「わ、私はおっきなもこもこだって倒せたんだから!」
サム「一人でだから、でござろう?」
ポニテ「?そうだよ!」
サム「周囲に仲間がいない状況でのみ使える技なんて、微妙でござるよ」
ポニテ「!?」
802 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:13:50.75 ID:K2pB4pxD0
65
--南の王国近辺の村、過去--
サム「敵味方区別無く攻撃する強力な技……おそらく、使えば自分もただではすまないでござる」
ポニテ「う、うん」
サム「仲間を範囲から遠ざけてドカン。その後伸びた自分を仲間に回収を頼むでござる?」
ポニテ「……」
サム「まぁ爆弾みたいな運用も悪くないと思うでござるけど、いいとは言えないでござる」
ポニテ「な、なによ!私以外にあのたこ倒せるやつなんていたの!?」
サム「非常に難しいでござる。単騎で倒せるのは聖騎士殿くらいでござろうか。まぁあの時は最善策だったでござるな」
でも、とサム。
803 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:14:50.49 ID:K2pB4pxD0
66
--南の王国近辺の村、過去--
サム「これからはそうとは限らないでござる」
ツインテ「……」
サム「アッシュ殿もでござる」
アッシュ「……?」
サム「おそらくアッシュ殿も味方を巻き込むような技を持っている。更に言えばそれを持っているがゆえに単騎で戦おうとする。おごり高ぶり」
アッシュ「!」
804 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:16:59.74 ID:K2pB4pxD0
67
--南の王国近辺の村、過去--
サム「一撃必殺はいいでござるけど、それしかなくて、しかも回数打てないようなら戦場だとすぐやられちゃうでござるからね」
アッシュ、ポニテ「「ぐぬぬ……」」
サム「レン殿はまぁまぁ仕事しているようにみえるでござる」
レン「にゃ」
サム「が、よおく見ているとその動作はツインテ殿を主体に考えた動き方をしているでござる」
レン「!」
サム「敵や前衛であるアッシュ殿達の動きから考えて行動していかなきゃいけないのに、後衛のツインテ殿の動きに合わせた行動ではよくないでござる」
レン「……」
サム「あ、やっぱ嘘。後衛主軸の戦法にするならそれはそれでいいのでござる。ただケースバイケースであり、常にそれではいけないということでござる」
805 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:17:28.72 ID:K2pB4pxD0
68
--南の王国近辺の村、過去--
レン「にゃ……」
サム「最後にツインテ殿」
ツインテ「は、はい」
サム「自信無さすぎでござる」
ツインテ「ぴぃっ!」
サム「自分の身の丈をちゃんと理解しないことには存分に力を発揮することは出来ないでござる。過大評価も過小評価も命取りでござる」
ツインテ「うぅ……」
サム「ツインテ殿の実力ならば出来ることなのに、自分で出来ないと決め付けて、一歩を踏み出せないでいたら仲間が無駄死にしてしまうかもしれんござるよ」
ツインテ「ご、ごめんなさい……」
806 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:18:08.76 ID:K2pB4pxD0
69
--南の王国近辺の村--
サム『アッシュ殿とポニテ殿はワンマンプレーに走りすぎないこと、もっと仲間を頼ること。レン殿はツインテ殿だけじゃなく、知覚能力を生かしてもっと周りを見ること。ツインテ殿は自分を理解することから始めるでござるよ』
ちゃぷん
ポニテ「おんせーん!」
レン「この世界どこにでも温泉あるにゃきもいにゃ」
ツインテ「ぶくぶく」←女子風呂もう慣れた。
ブラ「温泉気持ちいいですよね。疲れ取れますから」
807 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:18:34.17 ID:K2pB4pxD0
70
--南の王国近辺の村--
高校生メイド「あ、こら動くなでございます!」
幼女メイド「きゃははでごじゃいましゅー!」
かぽーん
ポニテ「んー!……はぁ。まぁそう気い落とすなよツインテちゃん。あれは怒ってるわけじゃないんだからさ」
ツインテ「あ、はい。でも……」
レン「サム、普段はおまぬけな癖に戦いのこととなると真面目だったにゃ。よくあるスポーツ少年みたいにゃ」
ポニテ「ねー!」
808 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:19:29.06 ID:K2pB4pxD0
71
--南の王国近辺の村--
かぽーん
アッシュ「くそ……」
アッシュは苛立ちながら湯に使っている。
ヤミ「む。そんな感情で温泉に入ってはだめだ。湯がささくれだつ」
柴犬「きゃん!」
サム「一体どういう表現でござる?」
誰得男湯描写。
809 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:20:02.00 ID:K2pB4pxD0
72
--南の王国近辺の村--
アッシュ「くっ!おいサム!お前最初に俺と戦った時と比べて随分と実力に開きがないか!?」
ざぱ
アッシュは立ち上がる。
アッシュ「確かにあの時も完敗だった!だがお前は武器を使っていたし、何より一対一だった!……なんぼなんでも四人がかりで傷一つ与えられないほどの差は感じなかったぞ!!お前はあの時手加減していたのか!?」
サム「……そんなことはないでござる。そうでござるなぁ。もし弱く感じたのでござれば、あの時は死なない様に安全に立ち振舞っていたのが理由の一つとでも申すでござる」
サムはあごひげをかく。
810 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:20:31.60 ID:K2pB4pxD0
73
--南の王国近辺の村--
サム「あとは直感で中々の実力者、と見抜いたものの、子供の実力者というのがあまり経験が無かったでござるから、様子見に拍車がかかったのでござろう」
アッシュ「曖昧なこと言いやがって……」
サム「両方とも本気であることは間違いないでござるよ。立ち振舞いが違うだけで。モードと言うべきか」
アッシュ「……モード?」
サム「全力で攻撃するモード、護りのモード、様子見削りモード。戦い方は一つでないでござろう?」
アッシュ「……ぐ」
811 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:21:20.08 ID:K2pB4pxD0
74
--南の王国近辺の村--
ヤミ「やれやれ何やらめんどくさい話をしているな。何も考えずに浸かればいいものを」
ヤミは頭にタオルを乗せて気持ちよさそうに目をつむる。
アッシュ「ん。ヤミ殿の言うとおりでござるよ。怒りが悪い感情とは言わないでござるが、休む時には不要でござる。今は全力で休むに徹するでござるよ」
ざぱ
そう言って立ち上がったサムは全力でおっきしていた。
812 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:21:52.99 ID:K2pB4pxD0
75
--南の王国近辺の村--
ポニテ「でねー」
脱衣場できゃっきゃっと話す女性陣。
ツインテ「……」
ツインテは一人浮かない顔だった。
サム『ツインテ殿はまず自分を理解することから始めるでござるよ』
サムの台詞がツインテの脳裏によみがえる。あれから何度も。何度も。
ツインテ「……」
813 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:22:58.25 ID:K2pB4pxD0
76
--南の王国近辺の村--
ツインテ「ふぅ」
ため息とともに、ぱさりとパンツが手から落ちる。
ツインテ(何よりも……自分のことが一番……理解出来ないのに)
ポニテ「あっ!ツインテちゃんがまだノーパン」
レン「にゃっ!?」
ツインテ「へ?」
ポニテ「うふふこれは私達に穿かせろと、そういう意思表示なのかな?」
ツインテ「最近発想が飛躍しすぎでは!?」
814 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:23:36.42 ID:K2pB4pxD0
77
--南の王国近辺の村--
ポニテ「うひひ!」
わきわきと指を動かして近づくポニテ。
レン「だ、ダメにゃ!ツインテの操はレンのものなのにゃ!」
レンはそう言いながらも涎を垂らしてツインテに近づいていく。
ツインテ「ひぃ!?」
ブラ「あらあら」
高校生メイド「いじめはよくないでございますよ?」
幼女メイド「遊び?遊び?でごじゃいましゅー」
815 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:24:39.85 ID:K2pB4pxD0
78
--南の王国近辺の村--
ツインテ(だ、だめ、ブラさん達もいるのに、こ、今度はばれちゃう……!ど、どうしようどうしよう)
ポニテ「うーへーへー」
レン「にゃーはーはー」
ツインテ(!!贅沢は言ってられない!えい!)
むにゅ
ツインテは自分の○○○○を股で挟んだ。
バツン
ポニテ「……あ」
弾けるリボン。
レン「……サイドテール」
816 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:25:16.43 ID:K2pB4pxD0
79
--南の王国近辺の村--
フワっ
纏めていた一塊の柔らかな髪が自由になる。そしてツインテはくるりと回って見せた。
ツインテ「アルティメット美少女、ツインテちゃん参上!!」
ででーん
ブラ「……な、なんか感じが変わりましたね……」
高校生メイド「二重人格?」
幼女メイド「びしょうじょっ!」
817 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:26:14.98 ID:K2pB4pxD0
80
--南の王国近辺の村--
ツインテ「ということであの子も休ませなきゃいけないから、しばらく私が前面に出ることになったよ!よろしくねアッシュ様」
ツインテはべったりとアッシュにくっついた。
ポニテ「はうあ!!ツインテちゃんがアッシュ君にベタぼれだぁ!!これは両想いなのかぁ!?」
アッシュ「や、やめろくっつくな!!俺はツインテ一筋なんだ!!」
ツインテ「えぇー?私もツインテですょー?」
上目遣いツインテちゃん。
アッシュ「ち、違う!お前はツインテじゃない!!」
レン「意味がわからんにゅ」
ポニテ「てゆーかツインテ一筋とか言っちゃってるし!アッシュ君ったらっ!」
818 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/06(火) 00:26:56.76 ID:K2pB4pxD0
そうか……そう言えばストレート状態とサイド状態の……ふふふ
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
819 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/12/06(火) 00:30:30.30 ID:Jjxqnl3SO
途中アッシュがござるござる言い出すからビビった
乙
820 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
()
[sage]:2011/12/06(火) 00:52:57.68 ID:9FBPFXz2o
>>818
乙!
821 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(福岡県)
[sage]:2011/12/06(火) 07:54:50.05 ID:agg0a2pPo
乙!
どんなにかわいいツインテもやっぱりぶら下がってるんだよなぁ
822 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(沖縄県)
[sage]:2011/12/06(火) 10:03:58.19 ID:YI0Yq0Ajo
乙
>←女子風呂もう慣れた。
数秒間これが意味わからなかった
823 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/12/06(火) 16:25:04.50 ID:3cUs+2P3o
>>821
ぶら下がっていようがいまいが、そんなことは関係ない!
俺達はツインテが好きなだけのはずだ!そうだろ!?
824 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(北海道)
[sage]:2011/12/07(水) 21:57:18.29 ID:CwA7ubmAO
もこもこ形態あるの?
男×!!恐ろしいほどに×根
だったりするの?
825 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:29:40.06 ID:FYiXPdip0
こんばんは!もうすっかりサムいですね。皆さんお体には気を付けて下さいませ。
ふと思ったんですが、ここを見ていらっしゃる方は西日本の方が多いかんじなんですかね?なんとなくですけれど
打ち間違いは直さなくては本当……全くチェックしてないわけではないんですけれども。善処します。
もこもこ形態はもうでないかなぁと思いますね。
それでは投下していきます。
826 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:30:24.85 ID:FYiXPdip0
81
--南の王国近辺の村--
わーきゃー
ヤミ「何故あの二人はじゃれ合っているのだ?」
高校生メイド「さぁ、発情期なんじゃないでしょうかねでございます。……はいヤミ様終わりました。逆向いて下さい」
ヤミ「ん」
高校生メイドに膝枕で耳掻きされているヤミ。
サム「なんて羨ましい!!女子高生の!風呂上がりでほかほかすべすべの太ももを!!」
ポニテ「めっちゃ声出てるよ」
--どこか--
東の憲兵「!!む……この反応……待っていろよ犯罪者め!!」
827 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:32:41.01 ID:FYiXPdip0
82
--南の王国近辺の村--
ツインテ「……この人誰?」
レン「あれ、このツインテはサムに会ったことなかったかにゃ?」
アッシュ「?そうだったか?正直もう覚えていない」
ツインテ「……このパーティの平均年齢から一人だけ逸脱してる感が」
サム「がはっ!?……ちょ……ちょっと気にしてたのに」
涙ながらに吐血するサム。
ツインテ「……加齢臭が」
828 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:33:54.19 ID:FYiXPdip0
83
--南の王国近辺の村--
サム「げはっ!!たとえ臭って無くてもその言葉は嫌ぁぁ!!この歳になってくると敏感に反応しちゃうんだから!!」
そう言ってサムは脇の臭いを確認した。
幼女メイド「ごじゃいましゅー?」
幼女メイドの。
ツインテ「……」
アッシュ「……」
ポニテ「……」
レン「……」
サム「……冗談でござる」
幼女メイド「冗談じゃねーよ」
829 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:34:32.33 ID:FYiXPdip0
84
--王国、地下牢--
新王「全く次から次へと……」
影月「なんや、色々大変そうやなぁ新王さん」
新王「あぁ、わかります?もう最近ろくに寝ることもできないんですよ」
影月「あぁわかりますわかります苦労が滲みでてますもん。頭に」
サッ
頭に手を当てる新王。
新王「……色々心労が溜まってましてね……大事な娘達は無茶をしているし、妻は妻でやりたい放題だし……大臣にはぐちぐち言われたりで……」
830 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:35:00.74 ID:FYiXPdip0
85
--王国、地下牢--
影月「やー、なんか想像つきますわー。新王さん、もう見るからに幸が“薄そう”ですもん」
サッ
頭に手を当てる新王。
影月「で、今日は何しにここまでいらしたんですか?まさか世間話の相手が欲しかったてことないですやろ?」
新王「……うん。僕がこの国を離れている間に人造勇者の一人がこの国に来たらしいんだ」
影月「……わかってました。なんせ俺らには互いを感じ合う力が備わってますんで。……Jのやつですやろ?」
831 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:35:47.09 ID:FYiXPdip0
86
--王国、地下牢--
新王「色々証言を聞いてみたけど、間違いないと思う。誰が見ても一目瞭然の特徴、巨人だったという話だからね」
影月「誰が、処理したんでっか?」
新王「僕の妻が」
影月「なるほど。あの人容赦なさそうやもんなぁ」
影月はかっかっと笑う。
新王「……君の言うことは実証された」
影月「だから最初から言うてたやないですか。もう人造勇者は限界に来てます、って」
832 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:36:31.60 ID:FYiXPdip0
87
--王国、地下牢--
新王「……」
影月「だから何するかわからへん。用心するに越したことあらへんのや」
新王「……君らのリーダーの……えっと」
影月「カブト?」
新王「そうカブト。彼は……何を企んでいると思います?」
影月「……わかりませんなぁ。あまり付き合いがあったわけじゃ無いですし。むしろ新王さんのほうが一緒にいた時間長かったんやないすかね?あいつこの国でしばらく働いとったんちゃいます?」
新王「なんだけど、大臣直属の人間だったんで話をしたことすら無いんですよ」
833 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:37:06.60 ID:FYiXPdip0
88
--王国、地下牢--
影月「ふむ……まぁ、クールなんだかネクラなんだか曖昧な性格しとったしなぁ。俺もろくに会話せんかったんですわ」
新王「なるほど……」
影月「ただ……最後に会った時は、『お前はどちら側につくつもりだ?人か人造勇者……』って言っとりました。数人の人造勇者を率いて」
新王「……!」
影月「どっちにもつかんって答えたらこの有様ですわ」
ははは、と笑う影月の両腕は、潰されていた。
影月「治癒不可なんてえげつないですわー。やっぱネクラやな」
新王「……」
834 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:37:40.49 ID:FYiXPdip0
89
--南の王国近辺の村--
サム「ほっ」
ドドッ!
アッシュ、ポニテ「「ぐっ!!」」
同時に吹き飛ばされる二人。
レン「錬成、石板!!」
レンは一度に大量の石板を作り上げ、サムに向けて放つ。
ひゅひゅひゅひゅ!!
835 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:38:32.63 ID:FYiXPdip0
90
--南の王国近辺の村--
サム「ん」
どかかかかかっ!!
サムは飛んできた石板を手刀と側刀で粉砕する。
どどどどっ!!
サム「……なるほど」
気付けばサムの周囲は石板でうめつくされていた。
サム「拙者に向けて飛ばしてきたのは注意を引き付けるためでござったか。本命の石板でその間にバリケードを作ると……」
サムの全方位を、叩き壊していない石板が壁を作っている。
836 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:39:19.42 ID:FYiXPdip0
91
--南の王国近辺の村--
サム「しかも迷路のように計算された配置。いいでござるよレン殿」
ぱぁぁ
ツインテ「ふぅ」
サム(……その間にしっかり回復もしていると。ふむふむ)
サッ、ササッ
石板と石板の間を二つの影が移動する。
サム(……でも)
ポニテ(!もらった!!)
サムの死角から飛び込むポニテ。
837 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:40:03.59 ID:FYiXPdip0
92
--南の王国近辺の村--
サム「ふん」
ドゲッ!!
それを容易く迎撃するサム。
サム(まだぎこちない。まだ個人能力にものを言わせているでござる)
ぬちゃ
サム「?」
838 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:41:01.17 ID:FYiXPdip0
93
--南の王国近辺の村--
ポニテを攻撃したサムの右手が紫色に変色する。
ザっ!
アッシュ「ふははは!どうだ致命打を与えたぞ!名付けてポニテ毒爆弾!!」
ポニテ「ふふふ……毒も中々……美味しかったです……がくり」
サム「!……」
レン「やったにゃ!レベル1クリアにゃ!」
サム「……」
ポニテの喉を確認すると、毒液を蓄めた小さな疱瘡があった。
839 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:41:59.83 ID:FYiXPdip0
94
--南の王国近辺の村--
アッシュ「ふ、右腕を使用不可能にしたんだ。致命打だろ?まさかまだ闘えるとか強がりを言わないよな」
サム「……そうでござるね」
サムは
ミシッ
自分の右腕を引きちぎった。
アッシュ「!?」
840 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:42:54.45 ID:FYiXPdip0
95
--南の王国近辺の村--
ツインテ「!!」
ポニテ「だー」
レン「な、なにをやってるにゃ」
サム「レベル2を開始するには、この腕は邪魔でござる。ほっておくと動けなくなるでござるし」
そう言うとサムは自分の荷物の場所に行くと木で作った刀を取り出した。
841 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:43:35.25 ID:FYiXPdip0
96
--南の王国近辺の村--
アッシュ「馬鹿か!?出血で数分と保たないだろうが!!ツインテ!!」
ツインテ「うん!」
サム「無用でござる」
サムはピシャッと言い放つ。
サム「……先程の妙手、見事でござった。各上の相手を倒す技としては、良い手であると認めるでござる」
ツインテ(とりあえずポニテちゃんだけでも解毒しとこ)
842 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:44:06.61 ID:FYiXPdip0
97
--南の王国近辺の村--
サム「だが」
ピリッ
場の空気が張り詰める。
サム「仲間を犠牲にした戦術で勝って何の価値がある」
ズッ
アッシュ「!!」
ポニテ「!!」
ツインテ「!!」
レン「!!」
ヤミ「!!」
843 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:44:37.21 ID:FYiXPdip0
98
--南の王国近辺の村--
その場に加わっていなかったヤミも思わず跳びはねる。
ヤミ「はっ、はっ……」
サムが放つ殺気はその場にいた全員を硬直させた。
サム「……」
スッ
アッシュ「!」
ズガギャッ!!
844 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:45:32.67 ID:FYiXPdip0
99
--南の王国近辺の村--
アッシュ「っ!!なっ」
接近も太刀筋も見えず、振り下ろされた木刀によって、たやすくアッシュの肩胛骨は叩き割られた。
アッシュ「が……!!」
サム「そんなのは……下の下でござる」
ポニテ「は」
バキャッ!
ポニテは一瞬早く気付きガードをするが、サムの攻撃はガードを擦り抜けた。
845 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:46:18.80 ID:FYiXPdip0
100
--南の王国近辺の村--
サム「拙者がツインテ殿達に望むのは、そういった強さではないのでござる」
レン「れ、錬成、お」
サム「スキル空振り」
ヒュッ
ドギャアア!!
レン「!!」
離れた位置にいたレンの両腕を斬撃が襲った。
サム「……仲間を道具の様に使ったのでは、それでは倒すべく悪と同じであろうが!!」
846 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 20:48:41.66 ID:FYiXPdip0
睡眠時間と作業時間が欲しい!
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
ブラさんは見た!
ツインテ「レンちゃんレンちゃん!」
レン「にゃ?」
ツインテ「ちょーっと頼みたいことがあるんだけどね、この義手にさー」
レン「にゅ」
ツインテ「サイコガン内臓して!」
〜翌日〜
ツインテ「おー!私の腕がすごくかっこよくなってるー!!」
ブラ「あら卑猥」
847 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 21:07:47.03 ID:90iVtG0ho
>>846
乙!
サム強えー、そして東の憲兵すげー
848 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 21:50:05.35 ID:vC1qD9vSO
乙
849 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 22:11:11.76 ID:Ewf/MLYg0
TRICKネタ?しかし本当にサムが強いなー
乙乙。
850 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/12(月) 23:28:30.51 ID:FYiXPdip0
こ、コミケ……?
851 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/13(火) 00:35:47.61 ID:cG+iTi6SO
ああ荒巻が場所が取れたからコミケにSSをまとめて売らないか?みたいなノリだったはず
詳しくは専用スレがあるからそこで聞いてみろ
俺も知らないから何とも言えん
852 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/13(火) 08:29:38.73 ID:s70c06moo
乙
サムかっけーな
853 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:23:59.49 ID:hPvkkpVv0
遅くなりました!!
それでは投下していきます!!
854 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:25:54.01 ID:hPvkkpVv0
101
--南の王国近辺の村--
もくもくもくもく。
無言の食卓。
ツインテ「……」
アッシュ「……」
ポニテ「……」
レン「……」
サム「もぐもぐもぐだん」
855 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:27:32.51 ID:hPvkkpVv0
102
--南の王国近辺の村--
カチャ
お皿に箸を伸ばそうとして躊躇するブラ。
ブラ「……なんか空気が悪いですね……」
ヤミ「修行とやらだ」
ブラ「はぁ……」
ヤミ(……しかしこいつ……中々強いな。久々に高ぶってしまった……明日から俺も入れてもらうか)
サム「後ろの穴のことなら明日と言わず今日にでも」
高校生メイド「読心すんなーでございます!!」
856 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:28:19.24 ID:hPvkkpVv0
103
--どこかの山奥--
ザッザッ
ピチュロロロロ
目元深くまでローブを被った二人組が、緑の濃い山奥を歩いている。
バサッバサッ
??「あ、伝書ワイバーン」
伝書ワイバー「きゅるるるるる」
バササッ
857 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:29:10.72 ID:hPvkkpVv0
104
--どこかの山奥--
?「ワイバーン……。一番高い伝書モンスターじゃないか。あいつら俺達の活動資金をなんだと思っているんだ」
??「あはは……」
ローブを被った女性はワイバーンから荷物を受け取るとワイバーンに魔力を流し込んだ。
伝書ワイバーン「くるっぴー!」
??「ありがと。またよろしくね」
バサッバサッ
ワイバーンはあっという間に遥か彼方に飛んでいく。
858 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:29:48.39 ID:hPvkkpVv0
105
--どこかの山奥--
?「なんて書いてあるんだ?」
ローブの男は手頃な石を見つけ、そこに腰を降ろした。
??「えっと……」
女性は一枚の何も書かれていない紙に魔力を通す。
スッ
??「ん……映らない。私の魔力照合に反応しないなんて……まさかダブルプロテクト?」
859 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:30:16.81 ID:hPvkkpVv0
106
--どこかの山奥--
?「ダブル?そこまで重要な内容なのか?」
??「もしくは危険が迫っているか……」
?「……」
男は立ち上がり女性が持つ手紙の端を持つ。
ブ
二人の魔力を感知したことにより、手紙はようやく文字を映し出した。
860 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:30:59.95 ID:hPvkkpVv0
107
--どこかの山奥--
??「戦士からだね。えっと……え!?」
?「シノビが捕まった……?」
『ので、これから僧侶と二人で奴らのアジトに乗り込むつもりだ。何、心配せずともシノビは俺達で必ず助けだす』
??「戦士と僧侶……二人で大丈夫かしら」
?「厳しいな」
『むしろ問題なのはその後だ。俺達はまだ一つしか魔王の骨を収集出来ていないのだが、これは俺達の手に余る。予想以上だ。これを悪用しようという奴の気がしれん』
861 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:31:45.69 ID:hPvkkpVv0
108
--どこかの山奥--
??「わかる……これとずっとそばにいると頭がおかしくなるもの」
女性は荷物の袋に入っている杖を見て言った。
『なので集合を早めたい。こちらの一方的な都合で悪いのだが、そちらも早く済ませてもらいたい。集合場所は』
??「2ヶ月後の」
?「草原にて」
手紙はそこで終わっていた。
??、?「「アバウトすぎるだろ」」
862 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:33:41.16 ID:hPvkkpVv0
109
--どこかの山奥--
がささ!
??「!?」
『ps.シノビが情報を洩らすわけがないと思うが、もし奴らに記憶を読むようなやつがいるなら、そちらにも奴らが現れるかもしれない。気をつけろ』
がさがさがさ!
???「みぃつけたきー!!」
??「……無事だといいねシノビ」
?「……あぁ」
863 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:34:25.55 ID:hPvkkpVv0
110
--どこかの山奥--
????「お前か我らの敵は……」
???「どうするきー?どっちやるきー?」
????「アマゾンは女をやれ。俺は男をやる」
???改めアマゾン「きぃ!」
????「行くぞ勇者よ」
?「問答無用で実力行使か……いいだろう、それもこの世のことわりだ」
????「人造勇者X……参る」
ガキィン!!
864 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:35:14.50 ID:hPvkkpVv0
111
--南の王国近辺の村--
サム「はいしゅーりょーでござる」
ツインテ「はっはっ……」
アッシュ「……くそぉっ!!」
ポニテ「……木刀なのにぃ……四対一なのにぃ」
レン(こんなに……違う……。同じたった一歩でも決定的に違う……足の些細な角度、踏み込む時の力加減、タイミング……今まで積み上げてきたものの厚みがまるで違う)
865 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:36:44.48 ID:hPvkkpVv0
112
--南の王国近辺の村--
サム「ほらほらさっさと立つでござる。ご飯たべるのも修行でござる。食堂にたどり着けないならご飯抜きでござる」
レン(違いがあるということに気付けただけでも強くなった。でもきっとまだまだ違いはあるんだ……今のレン達じゃ直すレベルにまで至らない)
サム(やはりこの四人センスがいい……それだけにもったいない。スムーズに出来ている部分もあるから余計に欠点が目につくでござる)
サムは一人さっさと家に入る。
866 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:38:19.70 ID:hPvkkpVv0
113
--南の王国近辺の村--
サム(……時間が惜しい……3年もあれば彼らを一流にすることができるでござるのに……これでは旅の中でできた悪い癖を取り除くだけで精一杯でござる)
サムは窓からツインテ達を見る。
サム(きっとまた彼らはイベントに呼ばれる。それだけの覚悟と運命を背負っているでござる。……口惜しい)
せめて癖がプラスに作用するようになれば、とサムは呟いた。
ツインテ「ご、ごはん〜」
ずりずりずり
四人は這うようにして部屋に入ると、さらりと食事を平らげて風呂場に向かった。
867 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:38:48.11 ID:hPvkkpVv0
114
--南の王国近辺の村--
サム「やれやれ……」
ヤミ「なぁサム」
食事を終えたヤミが話し掛ける。
ヤミ「あいつらの修行とやらでお前自身は退屈だろう?どうだ?俺と喧嘩してみないか?」
ブラ「!」
高校生メイド「……」
868 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:41:29.15 ID:hPvkkpVv0
115
--南の王国近辺の村--
ヤミはニヤニヤとサムの返答を待つ。
サム「……ご遠慮したいでござる」
ヤミ「ふん、連れないな。ホストの誘いだぞ?」
高校生メイド「や、ヤミ様のホスト!?」
鼻血たらり。
サム「む……ならルールを決めた上での一本勝負、というのならば。拙者もこうみえて疲れているのでござる」
サムは自分の肩を揉んで見せる。
高校生メイド(ほっ……それなら大事にならずにすみそうでございます)
869 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:42:31.00 ID:hPvkkpVv0
116
--南の王国近辺の村--
ヤミ「まぁ無理を言っているのはこちらだからな。よかろう。で、ルールとは?」
サム「お互い木刀を使って、先に相手に一撃いれた方の勝ち。というのは?」
高校生メイド(攻撃手段を減らしたでございますね)
ヤミ「武器は使いなれていないのだが、それもまた面白い。いいだろう、表に」
ヤミは立ち上がる。
サム「……」
サムはヤミから何かを感じ取っていた。
サム(この胸騒ぎ、確証とするにはあまりに不明瞭な感覚……一度手合わせしてみるのもよいかもしれないでござるな)
870 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:43:29.44 ID:hPvkkpVv0
117
--南の王国近辺の村--
サム「多少は武器の変更も認めるでござるよ?槍や斧や盾や弓。どれでもいいでござるが、全部木製にさせてもらうでござる」
ヤミ「ほう、ならば鎌を使いたい」
サム「鎌?まぁいいでござるよ。ごちそうさまでござった。非常に美味でござった」
サムは手を合わせてお辞儀すると、椅子から立ち上がってヤミについていった。
ブラ「……」
高校生メイド「念のため私が見てくるでございます」
ブラ「あ、お願いします」
871 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:44:57.36 ID:hPvkkpVv0
118
--南の王国近辺の村--
カカカッ
サムは刀を用いて木材を斬り、彫り、削り、瞬く間に木製の鎌を作り上げていく。
ヤミ「ほう、大した手先だ」
加工している木材は一度も地面に触れることなく空中で刃とともに踊っていた。
ごとん
サム「削り終了でござる。後はここを組み合わせてと、よっ」
サムは接合部を組み合わせ、
ヒュンヒュン
鎌を振るい、出来を調べている。
872 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:46:19.34 ID:hPvkkpVv0
119
--南の王国近辺の村--
サム「どうでござろう?」
サムが差し出した鎌は草を刈る鎌。
ヤミ「見事。ただすまん、俺の言葉が足りなかった。俺は大鎌がいいのだ。まるで死神が持つような」
サム「あー成る程。わかったでござる」
サムは大きめの木材を二つ手に取ると、空中に放り投げて削りだす。
シャカカカ
サム「ふむ」
ごとん
サム「……今度はどうでござろう?」
873 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:48:37.15 ID:hPvkkpVv0
120
--南の王国近辺の村--
ヤミ「うむ。いいな」
ブン、ブン
ヤミは手にした木製の大鎌を振り回す。
ヤミ「ありがとう」
素直にお礼がでるヤミ。
サム「なんの」
サムは真剣を木に立て掛けて、代わりに木刀を手に取る。
サム(考えすぎ……か?)
ヤミ「よし、夜も遅いことだ。早々に始めるとしよう」
ザっ
サム「では一本勝負でござる」
874 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/19(月) 23:51:43.66 ID:hPvkkpVv0
そろそろ現実が厳しすぎたり自信が減り過ぎてるのでSAN値が下降し続けています。
SAN値かー……SAN値……SAN値ね。
というわけでコミケの奴エントリーするかもしれません!
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
875 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/19(月) 23:56:06.27 ID:zR4XsWRSO
コミケに行けないから、終わったら出来たやつをブログに上げてくれるとうれしい
876 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/20(火) 00:18:05.38 ID:GVw4mQ5AO
乙です!
うおおまじかー!!
絶対行くぞ!!!
877 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/20(火) 00:34:32.71 ID:emNkHkpao
SAN値が欲しくバ書くシカなイ
878 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/20(火) 00:57:07.89 ID:LqEcL3DMo
>>874
乙!
コミケの企画にエントリーか……
終わったら概要だけでも知りたいな
879 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/20(火) 04:36:25.38 ID:L076o58jo
SAM値が…
880 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/20(火) 18:10:50.94 ID:cldzvvUJo
乙
>>877
こいつ魔王化してやがる・・・!
881 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/24(土) 12:16:47.61 ID:SuuCTQOro
コミケにエントリーしたんだな
882 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/26(月) 23:59:20.19 ID:OISzg0tH0
ひぃぃやっと書き上がった!!
おひさしぶりです。どうですか?昨日一昨日は皆様楽しめましたか?
……リア充なんて……リア充なんてっ!!
というわけでコミケにエントリーさせていただきました。内容はコズミックホラーなアレな感じの作品です。
それでは投下していきます!
883 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/26(月) 23:59:49.67 ID:OISzg0tH0
121
--王国、会議室--
東の王「止めるしかあるまい。今南の国を自由にしては、どのような結果にせよ悪い方向にしか転ばぬ」
西の王「……」
北の王「あったり前でんがなー。というか東のさんは今年色々トラブルあったから、植民地なくなるわけにはいきまへんわな。被害も少なくないんでっしゃろ?」
東の王「ッ!きさまっ!」
北の王「!?あぁ、堪忍しておくんなまし!そういうつもりじゃないんでっせ!」
新王「まぁまぁ……話が進みませんから」
884 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:00:43.65 ID:bUfCjQVA0
122
--王国、待合室--
剣豪「進んでねぇんだろうなぁ会議」
剣豪は将棋盤の前で胡坐をかいている。
秘書「早くに結論が出るに越したことはありませんが、筋道の通った正答を出していただくのが何より重要なことだと思います」
秘書は無表情で椅子に座っている。
剣豪「そりゃそうだ、っと」
パチ
885 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:01:23.11 ID:bUfCjQVA0
123
--王国、待合室--
人形師「やれやれぇ。なんでまたわたしが護衛なんですかねぇ。まったく人使いが荒い人ですよぉ。前回もわたしがんばったのにぃ」
槍兵「それを言うなら俺もっすよ。やれやれ、今年はこれでゆっくりできると思ってたのに」
はぁ、とため息をつく二人。
ガチャ
妃「は〜い暇を持て余しているみなさ〜ん。仕方がないのでお茶菓子でもてなしてあげます〜。感謝しながら頬張ってくださいね〜」
剣豪「けっ、客にする態度じゃねぇぞ」
パチ
886 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:01:55.99 ID:bUfCjQVA0
124
--王国、待合室--
?男「丁度これで詰みだぜぃ。いやーお腹すいてたからナイスタイミングだぜぃ」
剣豪「む……む」
剣豪の前で背筋を伸ばしている男。
剣豪「……確かに厳しい一手には違いねぇが、まだ終わっちゃいねぇだろ」
?男「最短で四十二手後、最長でも六十五手後には詰みですだぜぃ」
男はにやり笑った。
887 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:02:51.00 ID:bUfCjQVA0
125
--王国、待合室--
剣豪「……さすがの俺もそこまでは読めねぇ……お前菓子が食いたいからでたらめ言ってんだろ!」
?男「違うだぜぃ。この後銀をこうするだぜぃ?すると桂馬がここにあがるだぜぃ。そんで」
剣豪「……ちょっとまて、俺がそうするとは限らないだろ」
?男「え?今までの打ち方から想像してみたまでなんだぜぃ。じゃあ飛車が成るために突っ込んだとするなら」
妃「その子馬鹿だから相手にしないほうがいいですよ剣豪さん〜。ほら軍師、手伝いなさい〜」
?男改め軍師「えぇ!?ひどいだぜぃ」
888 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:03:35.12 ID:bUfCjQVA0
126
--南の王国近辺の村--
サム(ふむ、なかなか連携にぎこちなさが無くなってきたでござるな)
ガガガ、ギィン!
アッシュ(!!)
サム(体捌きも見事)
ドガ!
アッシュ「がはっ!」
アッシュは腹部を蹴りあげられて木に突っ込んだ。
889 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:04:03.84 ID:bUfCjQVA0
127
--南の王国近辺の村--
アッシュ「げほっごほっ」
ポニテ(……結局……)
ツインテ(この一週間……)
レン(一度もダメージを与えられなかったにゃ)
サム「……さぁて」
サムは涼しげな顔で木刀を振るう。
サム「どうするでござる?終わりにするでござるか?」
890 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:04:39.16 ID:bUfCjQVA0
128
--南の王国近辺の村--
ヤミ「あいつやるなぁ」
ヤミは外に専用の椅子を設け、ツインテ達の修行を観察する毎日を送っている。
高校生メイド「……ルールに縛られていたとはいえ、まさかヤミ様が負けるとは思わなかったでございます……」
高校生メイドは紅茶の入ったカップをテーブルに置く。
ヤミ「いやルールなど些末な問題だ。ルール無しで戦っても俺は負けていただろう」
高校生メイド「そんな!」
891 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:05:27.01 ID:bUfCjQVA0
129
--南の王国近辺の村--
ヤミ「……なぁメイド」
高校生メイド「はい?」
ガンガン!!
ヤミはツインテ達の修行を見続けている。
ギィン!ボゥっ
ヤミ「……人は磨き上げればあれほどまでになれるのだな」
高校生メイド「!!……その力も、ヤミ様なら」
892 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:05:59.23 ID:bUfCjQVA0
130
--南の王国近辺の村--
サム「ほらほらぼーっとしてちゃダメでござる。パーティは常に全員いるとは限らないでござる。四人の時もあれば二人に分断される時もあるのでござるよ?」
ズガッ!!
剣で木刀を受けるポニテ。
ギシギシギシッ!!
ポニテ(し、痺れるー!なんでこんなに一撃が重い、っの!)
ツインテ「!!ポニテちゃん!」
893 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:06:32.02 ID:bUfCjQVA0
131
--南の王国近辺の村--
サム「その時その場で出来る最善の連携をすぐさま構築するでござる。人は群れで狩りをする動物でござれば」
アッシュ「はぁ!」
ヘルプに向かったアッシュ。
ガキィン!!
背後からの一撃をたやすくいなすサム。
サム「っと。……いい一撃でござった。自分の攻撃が仲間の次の動作に繋がる動きならなおよしでござる」
ズゴッ!!
アッシュ「ごほ!」
894 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:07:03.70 ID:bUfCjQVA0
132
--南の王国近辺の村--
ズザザー
木刀で突かれたアッシュは地面を転がっていく。
ポニテ「ツインテちゃん!全員に水の保護を!」
ツインテ「!オッケー!水属性防御魔法レベル3!!」
シュウン!!
四人の体の周りを水の防御膜が覆う。
サム(……?)
ポニテ「いっくよー!!右手だけ魔力体化!!」
895 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:08:15.91 ID:bUfCjQVA0
133
--南の王国近辺の村--
レン「!試すのかにゃ!」
ボッ!!
ポニテの右手が太陽のように輝き始める。
ジュッ!!
サム「!」
ポニテ(くっ!!押さえこまなきゃ!!みんなにまで被害が及ばないように!!ぐっ……!みんなは、大事な大事な仲間なんだから!!)
ジュー
ポニテ「みんなと、一緒のフィールドで闘うんだっ!!!!」
896 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:09:02.68 ID:bUfCjQVA0
134
--南の王国近辺の村--
ツインテ「すっごい熱量、水の保護膜があってもこんなに熱いなんて」
しゅぅぅう
ヤミ「む……さすがにこっちも熱いな」
高校生メイド「えぇ……人間の身でありながらここまでの熱量を発現させるとは。それもあの歳で。なかなかできることではないでございます」
サム「ふむ……」
じゅぅぅぅ
ポニテの右手はかろうじて原形をとどめているように見える。
897 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:10:05.52 ID:bUfCjQVA0
135
--南の王国近辺の村--
サム(力の制御も大分上手くなってきたでござるな。かかせぬイメージトレーニングのたまものといったところでござろうか)
サムは木刀を水平に構える。
サム(出来ると思わねば何も出来ぬ。自分を信じてやらねば誰が信じる。ポニテ殿、すばらしいでござるよ……)
きゅいぃぃ
ポニテ「!!安定してきた!」
サム「が、スキル、魔力切り!」
シュン
サムは離れた位置から木刀を振るった。
898 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:10:50.10 ID:bUfCjQVA0
136
--南の王国近辺の村--
ずばっ!!
ポニテ「づっ!?」
離れた位置だったのにもかかわらず、その斬撃はポニテに到達、その右手を吹き飛ばした。
ポニテ(いっつ!!遠距離斬撃!?しかも魔力体の腕を斬った……)
ぼてっ
ポニテの魔力体の右手は切断され、地面に落ちると元の肉に戻った。
サム「残念。いかに強力な技であろうと、準備に手間取っているようじゃ簡単に攻略されるでござるよ」
899 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:12:02.16 ID:bUfCjQVA0
137
--南の王国近辺の村--
アッシュ(!魔力も自在に斬りやがるのかこいつは……)
ツインテ「……」
たたた
ブラ「あの、そろそろ食事の時間にしようと思います。皆さん手を洗って食堂に来てください」
ヤミ「ふむ。中々いいものが見れた」
がたっ
高校生メイド「……」
サム「ほい!それじゃあ今日はここでおしまいでござる。各自ストレッチとイメージトレーニングを欠かしてはだめでござるよ」
スタスタとサムは食堂に向かう。
900 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:12:28.76 ID:bUfCjQVA0
138
--南の王国近辺の村--
ツインテ「……待てよ」
ざわ
ポニテ「……まさか」
レン「この感じは……」
アッシュ「や、やめろツインテ!!」
バツン
ツインテのリボンが二つとも弾け飛ぶ。
しゅぅぅううう!!!!
901 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:14:02.98 ID:bUfCjQVA0
139
--南の王国近辺の村--
ツインテ「……ふう。こんなに楽しそうなことを俺抜きでやってんじゃねーよ」
ポニテ「最近でてこなかったねー」
くいくい
ツインテ「補講やろうぜサム。俺とタイマンでな」
ヤミ「おっ、見てみろ、ツインテまた感じが変わったぞ」
高校生メイド「身体の中にいくつも魂を入れているのでございましょうか。あの団体にはレアな人間が多いでございますね」
サム「ん、男らしいツインテ殿でござるか……」
ツインテ「刀を抜け。本気でやろうぜ?」
にゅる
ツインテは触手を展開する。
サム「……」
サムは頭をかく。
サム「今日は疲れたのでござるが……仕方ないでござるね」
902 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:14:51.94 ID:bUfCjQVA0
140
--南の王国近辺の村--
カチャ
サムは木刀を手に取った。
サム「ただし使うのは木刀のみでござる」
ツインテ「ッ!……てめぇなめやがって」
サム「それとルールは一本勝負、相手に」
ダンッ!!
サムが言い終わるより早くツインテは跳躍した。
ツインテ「ルールはデッドオアアライブ!!そんだけで十分だ!!」
ドッガァンンンン!!
903 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2011/12/27(火) 00:17:14.99 ID:bUfCjQVA0
修業編、そして裏で動き始める何か。四部のキモに徐々にさしかかっていきます。来年ですねそれはもはや。
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
皆様、よいお年を!!!!
……コミケ行ってみようかな……
904 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/27(火) 00:22:40.20 ID:6An9bh12o
>>903
乙!
サム強ぇーなー。バイだけど
年内はもうなしかな。良いお年を〜!
905 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/27(火) 00:25:40.26 ID:vKeGtAZSO
乙
906 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/27(火) 03:35:45.68 ID:ShzUKGfJo
乙
よいお年を
907 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/01(日) 00:41:24.75 ID:4shrNhoc0
あけましておめでとうございます!!今年が皆様にとってよい年でありますように!
自分にとってもいい年だといいなぁ……。
908 :
SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)
[sage]:2012/01/01(日) 01:12:41.96 ID:Yj2DKIEl0
あけましておめでとうございます!
いつも楽しく見てます。
今年がQw0さんにとってよい年でありますように!
時間がないので前に載せたものを書き直したものです。
ttp://iup.2ch-library.com/i/i0520996-1325347431.png
909 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 21:51:35.19 ID:7BYv0uDH0
改めて、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします!
あぁ!!なんというサプライズ!落とし玉ありがとうございます!!
と思ったら消えていらっしゃる……昨日ちらりと見ておいてよかった……!
それでは今年の初投下いきます。
910 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 21:52:26.25 ID:7BYv0uDH0
141
--南の王国近辺の村--
サム(ッ……戦闘の才能はツインテ殿の中で、ストレートツインテ殿が一番でござるな)
ズガガガ!!
触手と両手による猛ラッシュ!
ツインテ「おらおらおら!!防戦一方か!?」
アッシュ「……あのパンチ……あの程度しか威力なかったか?」
アッシュは首を傾げた。
ガガガっ!!
911 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 21:54:00.34 ID:7BYv0uDH0
142
--南の王国近辺の村--
ツインテ(ちっ……魔力暴発で威力が上ってるパンチを……こいつ)
ガガガガガ!!
アッシュ「賭博師の身体を、まるで肉まんのように粉砕していたパンチを……」
サム(ふむ)
ひゅっ
ツインテ「!!」
ツインテの乱打攻撃を掻い潜り、サムは不敵に笑う。
サム「威力だけの考え無しでは単調すぎるでござる」
912 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 21:55:02.13 ID:7BYv0uDH0
143
--南の王国近辺の村--
ドギャッ!!
ツインテ「ッ!!」
ズザザザー!!
サム「む」
近距離からの振り抜き。ツインテの防御力程度では耐え切れぬはずの一撃。
ツインテ「……ち」
にゅる
ツインテは咄嗟に触手を操作して、身体に巻き付けていた。
913 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 21:55:30.15 ID:7BYv0uDH0
144
--南の王国近辺の村--
ぽた
ツインテの口から血が滴れる。
ツインテ「……成る程な、そういうからくりかよ」
手の甲で口元を拭う。
レン「からくり……?」
ツインテ「魔法、ダメージ履歴」
ぽぉう
空中に文字が浮かび上がる。
914 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 21:55:58.87 ID:7BYv0uDH0
145
--南の王国近辺の村--
サム「!」
アッシュ「ダメージ履歴?そんなものを見て一体何がわかるっていうんだ……?」
ポニテ「……ダメージの種類?」
ツインテ「やはりな……俺の身体の三日間のダメージを調べてみた。その全てがクリティカルダメージになっている」
アッシュ「クリティカル……!!成る程!だから軽い振りにも関わらず、あれだけの威力をだせていたのか」
サム「軽い振り……」
少し複雑な表情のサム。
915 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 21:56:32.86 ID:7BYv0uDH0
146
--南の王国近辺の村--
レン「クリティカル……ダメージ二倍。クリティカル率を操作するスキルかにゃ」
レンは顔をくしくしぺろぺろしている。
サム(……以外と冷静でござるねストレートツインテ殿……略してツイスト殿。まさか簡単に看破されてしまうとは思わなかったでござる。しかし)
ツインテ「……まぁわかったところで有利になるわけじゃねぇけどよ」
サム(然り)
ツインテ「ただこれからはどんな攻撃にも用心する必要が出来たってことだ。どこに一撃必殺の力が込められているのかわからねぇ、外見に惑わされることなく、常に気を払い、全身全霊を持って戦いに挑め……と言うことか?」
916 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 21:57:00.83 ID:7BYv0uDH0
147
--南の王国近辺の村--
サム「然り!いやはや素晴らしいでござる。ツイスト殿は頭のキレも違うでござるな!」
ツインテ「っけんじゃねぇ……」
ジジジ
アッシュ「!!」
ぐにゅう
ポニテ「か、身体が重い!?」
レン「!ツインテの魔力で空間が埋まろうとしているにゃ……?」
917 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 21:57:30.46 ID:7BYv0uDH0
148
--南の王国近辺の村--
サム「これは……」
ツインテ「俺はなぁ」
ツインテの身体を覆う魔力があまりに濃密すぎるために、靄がかかったかのようにツインテの姿を見ることが出来ない。
アッシュ「すごい魔力量だ」
ポニテ「改めて見てみると、あのフォーテって子と似た感じだよね……魔力の質が」
ツインテ「そうやって見下されたり謀をされるのが一番きれぇなんだよ!!」
ぶわっ
魔力が空間を埋め尽くす。
918 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 21:58:04.36 ID:7BYv0uDH0
149
--南の王国近辺の村--
ツインテ「奥義、絶対回復領域!お前は万回死ぬまで逃がさねぇ!!」
サム(……だってそういう修行なんだもん……)
顎鬚をいじるサム。
サム(しかしツインテ殿の奥義……絶対回復領域?)
ぐぐ
サムは腕を動かしてみる。
サム(……重い。これは大気を魔力で満たしているせいでござるな。これでは移動に支障が出るでござる)
ツインテ「覚悟しやがれ!!」
919 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 21:58:35.11 ID:7BYv0uDH0
150
--南の王国近辺の村--
ダッ!!
サム(!成る程。当然ながら自分自身には悪影響は無いでござるか)
グ
サム(魔力切りでどうにか出来そうもない……)
ツインテ「はぁっ!!」
サム(試しに味わって見るでござるか)
ツインテの拳がサムの眼前に迫る。
サム「とも思ったが拙者が負けたんじゃ教える立場として申し訳が立たないでござる」
ヒュッ
920 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 21:59:18.24 ID:7BYv0uDH0
151
--南の王国近辺の村--
ツインテ「!」
ツインテの拳を紙一重でかわすサム。
ツインテ(なんだと!?)
サム「スキル、居合い斬り」
ズババァン!!
ツインテ「がっ!?」
921 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 21:59:53.39 ID:7BYv0uDH0
152
--南の王国近辺の村--
サム(手応えが浅い……この魔力の層が緩衝材の役目を果たしているのでござるか)
ツインテ「いっ、てぇなぁ!!魔力暴発レベル2!!」
耐え抜いたツインテはその場で踏みとどまり、右拳を突き出す。
ズゴォン!!
サム「ッッ!!」
至近距離からの魔力暴発パンチは、サムのガードを吹き飛ばして腹部に強烈な一撃を与えた。
サム(っっづ!!こ、れは……!)
922 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 22:00:28.92 ID:7BYv0uDH0
153
--南の王国近辺の村--
アッシュ「!?入った!?」
ポニテ「ひゃっほーぅ!さすがツインテ様!!」
レン「領域の中で更に威力が上がっている……致命打にゃ!」
ズズ
ツインテ「はっ、まさかこの程度で終わりじゃねぇよな」
サムは片膝を付いている。
サム「……やれやれしくじったでござるな。シングル戦の補講なんて受けなければよかったでござる」
ツインテ「はっはっはっ。負け惜しみか?情けないぞひげ」
923 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 22:01:20.44 ID:7BYv0uDH0
154
--南の王国近辺の村--
サム「完全に負け惜しみでござる。しかしこのままじゃしまりがないのでなんとか格好がつくようにあがいてみるのでござる」
ツインテ「……最初から言ってるだろ?本気で来いと」
サム「うむ。一人の武人としてあまりにも礼節を欠いた言動だったでござる。許してくれ」
サムは頭を下げた。
ツインテ「んなことはいい。さっさと刀を取りにいけ」
サム「ではこれからは……」
サムが手をかざすと、
バシッ
その手に刀が飛んでくる。
サム「第二ラウンド……いや死合でござるよ」
924 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 22:02:26.89 ID:7BYv0uDH0
155
--北の王国近辺の村、地下倉庫--
ゴォオン……
ぱらぱら
北村の幼女「……ねぇ、お父さん!もう音しなくなったよ?」
北村のおっさん「む……確かにあの爆音の戦闘音が聞こえなくなったな」
北村のお姉さん「も、もしかして旅のお方が負けてしまわれたのでは……」
北村のじいさん「あの二体は……化物じゃったからの……」
北村の少年「でも、あのお姉ちゃん達なら勝てる気がするよ」
北村のおっさん「……あんな線の細い5人組でか?……」
北村の少年「だって俺……あの二体の魔王より、あの女の子の方が怖かったんだ」
少年はがくがくと震えている。
925 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 22:03:00.63 ID:7BYv0uDH0
156
--北の王国近辺の村--
ゴオォォォ!!
村が燃えている。
フォーテ「くすくすくすくす」
疑似魔王スカイ「……ぎ」
燃える大地に立っているフォーテは、その少女のような柔らかい手でスカイの頭部を掴んでいる。
疑似魔王ZO「ま、魔王化した我々が、このような、こむす、めに」
傍らに原形をとどめていないZOが横たわっている。
フォーテ「なぁぁんだ。やっぱりおじちゃん達はにせものの魔王なんだねっ!ちょっと触っただけでこんなになっちゃうなんてっ!」
けたけたけた
926 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 22:03:32.42 ID:7BYv0uDH0
157
--北の王国近辺の村--
花師「……相手になるわけもねぇか」
花師はわかりきった結果にうんざりといった所。
ぐしゃっ!
スカイは握りつぶされ、ZOは踏み砕かれた。
たたた
北村の村人「あ、ありがとうございます!!なんとお礼を申し上げたら!」
フォーテの前に来て跪く村人。
927 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 22:04:06.25 ID:7BYv0uDH0
158
--北の王国近辺の村--
北村の村人「村はこんなことになってしまいましたが、村人さえ残っていればどうとでもなります……!本当にありがとうございました!!」
フォーテ「……」
フォーテはきょとんとした顔でそれを見ている。
フォーテ「……にへへへへ」
ミシッ
北村の村人「ぎゃ、ぎひ!?」
村人の顔面が捻れ始める。
フォーテ「まだ残ってたんだっ!?じゃあ大掃除だねっ!?」
廃村の村人「な、なぜこのような、あが、あがきゃっ!!」
ぱしゅっ
928 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 22:05:22.12 ID:7BYv0uDH0
159
--北の王国近辺の村--
風水師「この下っぽいあるよー」
手で○を作っている風水師が何もない地面を見て言った。
狐娘「けふっ。人間の焼ける臭いはくちゃいコン。髪の毛に染みつかないか心配コン」
狐娘は自分の長いもふもふした髪の毛を触っている。
占星術師「眠いのよ」
大きなあくびをしている占星術師。
彼らの後ろには無数の死体が山のように積まれていた。
929 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 22:06:36.53 ID:7BYv0uDH0
160
--北の王国近辺の村、倉庫--
ぱら
北村のおっさん「ちょっと俺上見てくる」
北村の幼女「え!おとうさんいくならわたしもいく!」
北村のおっさん「お前はここで待ってなさい。じいさん、この子を頼んだ」
北村のじいさん「あぁ、気を付けてな」
がた
おっさんが扉を開けて外に出ようとすると、
ひゅっ
何かに吸い込まれるかのように消えた。
北村のお姉さん「……な、なんか今変じゃなかった……?」
ぎぃ
白くきれいな手がドアを掴む。
北村の少年「ひっ!?き、きた!!」
ドアからぴょこっと出した顔。
縦にならんだ二つの無垢な瞳。
フォーテ「みーつけたっ」
にゅる
930 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/02(月) 22:09:44.99 ID:7BYv0uDH0
ss速報本実際どんな出来なのか全くわからないので気になる今日この頃です。
自分のssが周りのレベルについていけず、本の質を落としてはいないだろうか……
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
931 :
以下、あけまして、おめでとうございます
[sage]:2012/01/02(月) 23:50:42.03 ID:Fp6LtQ3AO
今年初の話が恐ろしいことに…!
乙です!!
932 :
以下、あけまして、おめでとうございます
[sage]:2012/01/03(火) 00:00:02.30 ID:JtysbXFg0
楽しみにしてるぜ!乙!!
933 :
以下、あけまして
[sage]:2012/01/03(火) 11:42:56.39 ID:1CCQc5+SO
>>908
また見逃した……だと……orz
934 :
以下、あけまして
[sage]:2012/01/04(水) 22:37:23.38 ID:TWhV7nrXo
>>930
乙!
正月から来てると思わなかった
935 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:22:14.27 ID:ovhAm17h0
ヨン様「一体いつから『更新は夜だけ』だと錯覚していた?」
おはようございます!成人おめでとうございます!
それでは投下していきます。
もし絵師様の許可が下りれば、今まで頂いた絵を公開したいと思います。色んな絵師様の絵を大事に保存しておりますゆえ。
936 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:22:53.36 ID:ovhAm17h0
161
--南の王国近辺の村--
ほーほー
夜。
ツインテ「っくそ……」
ぱしっ
ツインテは拳を叩く。
ツインテ「この俺様が……負けるだと……?」
ツインテは苦虫を噛んだような表情。
ツインテ「……認めねぇ……認めねぇ……くそ!」
937 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:23:27.41 ID:ovhAm17h0
162
--南の王国近辺の村、過去--
アッシュ『……ッ!』
ポニテ『ど、どういうことなの?』
レン『ツイ……ンテ』
ツインテ『はぁーっ、はぁーっ』
ツインテは四つんばいでサムを睨む。
サム『なるほど……それがツインテ殿の固有スキルでござるが……にわかには信じがたい……』
ゴゴゴゴゴゴゴ
ツインテ『ッ!』
ズバッ!
立ち上がろうとしたツインテを両断するサム。
938 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:24:31.62 ID:ovhAm17h0
163
--南の王国近辺の村、過去--
アッシュ『奥義を解除する奥義……それがサムの奥義……』
絶対回復領域は展開されていなかった。
ズズズ
ポニテ『それもすごいけど、あれ……』
ズズズ
レン『なんでツインテの奥義は解除されたのにツインテは……蘇生するのにゃ……』
ズズズズズズ
サム『名を付けるなら、スキル、自動蘇生でござろうか。魔力がある限りオートで蘇生するとは……』
このツインテ殿あって、フォーテ殿あり、か、とサムは呟いた。
939 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:25:21.24 ID:ovhAm17h0
164
--南の王国近辺の村--
ほーほー
ポニテ「やっぱりみんな奥の手を持っているんだなぁ……」
ポニテは両の手に魔力を込める。
ポニテ「今ある力だけじゃ私、置いていかれちゃうかもしれない……新しい技を編み出さなきゃ」
ぷつ
ポニテの腕に出来ていたかさぶたが剥がれ、そこから血が垂れる。
ふわ
その血は地面にまで到達せず、空中で踊り始めた。
ポニテ「よし」
940 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:27:14.51 ID:ovhAm17h0
165
--南の王国近辺の村--
ほーほー
レン(レンは一瞬で状況を理解して、一瞬で有効な武具道具を作らなきゃいけないにゃ)
レンは工房を出して考えている。
レン(とはいえレンの錬成速度はかなり早いほうだと自負するにゃ。あれ以上は簡単には早められない。限界まで早めても今と1秒もかわらないはず、なら精度を……)
その時レンは何かに気付く。
レン(……よぉく考えてみると詠唱時間が勿体にゃいにゃ……毎回必ず時間を食う部分だし。いやでも詠唱しなけりゃ精度と強度が落ちるにゃ……。とはいえ詠唱くらいしか削るとこないにゃよにぇ)
レンはくしくしぺろぺろ毛繕い。
レン(……詠唱時間をすっとばしたら……光の早さで錬成出来るかにゃ?妨害もされず、何が錬成されるのかもわからせず、やりたい放題できるにゃ……にゃ、にゃ、)
くしゅっ!
鼻に自分の毛が入ってくしゃみをしてしまう。
941 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:28:33.61 ID:ovhAm17h0
166
--南の王国近辺の村--
レン(にゃん……まぁ誰でも考えているはずにゃね。今までだってたくさんの人が気付いて、考えて、それでもやらなかったことに違いないにゃ。ほいほいレンに出来るわけないにゃ)
コロン
レンは錬成道具をいじる。
レン(……ん?)
レンは工房と道具について考える。
レン(もし仮に、工房が常に展開していたら、開くまでのプロセスが短縮されるわけにゃ。でも普段から出してたんじゃ移動に不便だし魔力も食うにゃ。……けどこの体が工房だったらどうにゃ?)
レンは自分の体を見る。
レン(自分の体を、戦闘時だけ工房にする……いけるかにゃ?……道具は指……例えば人差し指にビーカーの概念を被せれば……ビーカーの形をしていなくてもビーカーの役割を果たしてくれる……?)
にゃんにゃんの夜は更けていく。
942 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:30:29.40 ID:ovhAm17h0
167
--南の王国近辺の村--
ほーほー
アッシュ(俺の持ち味は速度だ。そして一撃必殺の毒。完全なヒットアンドウェイタイプでチームプレーなど足枷にしかならない)
アッシュは星を見ている。
アッシュ(だがやはり仲間は……いる。もし毒の効かない相手でも現れるようなら俺はかなりの苦戦を強いられる……それに何より俺はあいつらと……)
アッシュはナイフを引き抜き振るう。
ひゃっ
アッシュ(……くそなんで俺が悩まなくちゃならない!)
943 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:30:56.06 ID:ovhAm17h0
168
--南の王国近辺の村--
ほーほー
深い森の中。
サム「やれやれ。また睡眠時間が削られちまったでござる」
ちんっ
魔族残党「か、かかか、か」
サムに斬られた魔族の死体が、森の中に転がっている。
944 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:31:50.91 ID:ovhAm17h0
169
--南の王国近辺の村--
サム「そろそろあきらめて欲しいでござるよ。彼らには拙者がついて守っているのでござるから」
くあぁあ、とサムは眠そうに欠伸を一つ。
魔族残党「く、く、そ」
サム「……」
サムは完全に動かなくなるまで魔族を見ていた。
ほーほー
木々の隙間から見える月は銀色に輝いている。
サム「……時間が惜しい」
945 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:32:55.04 ID:ovhAm17h0
170
--南の王国近辺の村--
一週間後。
ががが
ヤミ「よくも飽きずにやるものだ」
高校生メイド「もうトータルで三ヶ月ちょいでございます……てゆうかあいつら滞在費払えでございます。最近物価が高いから食費もばかにならないのにでございます!」
ブラ「……」
ブラは思う。
人を殺すことになんの躊躇いもなかったメイドが、今は我が家の財政のことを気にして苛立っている。
946 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:35:06.89 ID:ovhAm17h0
171
--南の王国近辺の村--
お金を気にしているということは、結局のところ人との関わりを大事にしているということだ。
ブラ「……ふふ」
『必要なら殺して奪えばいい』。というメイドの考えは、一緒に生活しているうちに変化してなくなったのだ。
ブラ(人は……変われる)
自分の腹部をさする。
ブラ(生まれながらの悪なんて、いない)
そう思えてしまうから、少しだけ、世界を許せてしまう。
高校生メイド「あいつら殺せば食費浮くでございますよね?ヤっていいでございますよね?」
ブラ「!?」
947 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:35:50.78 ID:ovhAm17h0
172
--南の王国近辺の村--
ぱんぱん
サム「では今日の修行はこんなもんでござる。ささ飯食うでござるよ」
ポニテ「ふぃー。もうおなかペコペコだよ〜」
アッシュ「ち……また決定打を与えられなかった」
レン「そろそろ新スタイルに変えてみようかにゃ」
ツインテ「もうちょっと早く終わればブラさんの料理手伝えるんですけどね……」
ぞろぞろ
948 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:36:48.18 ID:ovhAm17h0
173
--南の王国近辺の村--
サム(うむ。スタミナは増大したでござるな。無駄な動きも減ったから尚更効果ありでござる)
サムは四人の後ろ姿を見ている。
サム(たくましい子たちでござる……まことに。まことにいいパーティでござるな)
サムは四人の尻をなめ回すように見ていた。
サム「くっくっくっ」
ポニテ(視線が怖いよ)
アッシュ(無視だ無視)
レン(これがなきゃ完璧なのににゃきもいにゃ)
ツインテ(……)
949 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:37:29.12 ID:ovhAm17h0
174
--南の王国近辺の村--
ことっ
ヤミ「うむ。美味であった」
ポニテ「ごちそうさま!美味しかったー!」
ブラ「ふふ、お粗末さまです」
ツインテ「あ、洗い物はボクにも手伝わせてください」
たたた
アッシュ(ツインテールなツインテはほんまにいい子やで……)
表現が難しい。
950 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:38:17.66 ID:ovhAm17h0
175
--南の王国近辺の村--
ブラ「はい、じゃあお願いしますね」
ヤミ「おいアッシュ、今日こそ決着をつけるぞ」
カードを取り出すヤミ。
アッシュ「ったく、復習とイメトレがあるんだから長くは……はっ!」
ポニテ「にやにや」
レン「にゃにゃ」
周りのみんながにやにやしながらアッシュを見ている。
高校生メイド「天才な俺には復習など必要ない!……そう、いつも言っていたくせにでございますのに」
ずずず、とお茶を飲みながらメイドは言った。
951 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:39:15.26 ID:ovhAm17h0
176
--南の王国近辺の村--
アッシュ「あ、当たり前だ!い、今のは言葉のあやだ!」
ツインテ(いつも一人でしてたのバレバレでしたけど……)
レン(なんでみんなに気付かれてないと思ってるのにゃ。きもいにゃ)
じゃー
ブラ「ふぅ……」
ツインテ「ブラさんお疲れですか?後はボクがしますから休んでいてくださいっ」
ブラ「本当……ですか?じゃあお言葉に甘えて」
ブラは椅子に座って少し休むことにした。
952 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:40:27.01 ID:ovhAm17h0
177
--南の王国近辺の村--
ツインテ「いえいえ気になさらないでくだ……」
ツインテは沈黙した。
ブラ「?」
ツインテ「というかそもそもここに居候させて頂いているのだから家事をやるのは当たり前というか、むしろこんなことぐらいじゃ恩を返せるわけもないというか……」
ツインテはパニックに陥る。
ツインテ「あ、あわわわわ!!ごめんなさい!泊めていただいた分、食べてしまった分、ちゃんとお支払しますから!!」
ブラ「……」
ツインテはぺこぺこと頭を下げている。
953 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:41:03.62 ID:ovhAm17h0
178
--南の王国近辺の村--
それを見たブラは何かを思いついたのか、
ブラ「……ふふ。そうですねぇ。色々こちらも苦しい家計ですし?五人分増やして料理するのは手間がかかるわけですし?」
ツインテ「ぴ!!は、はい!」
あわあわしてるツインテ。
ブラ「少なく見積もっても……そうですね」
ツインテの耳元でごにょ。
ツインテ「そ、そんなに!!……す、すぐには払えませんが必ず、必ず払いますからぁぁ!!」
ブラ「ぷっ」
ヤミ「やれやればか正直な奴だな」
954 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:42:13.88 ID:ovhAm17h0
179
--南の王国近辺の村--
アッシュ「む、お前今ツインテをばかと罵ったか!?」
高校生メイド「こっちの方がばかでございます」
わーきゃー
ツインテ「え?な、なにが……」
ブラ「あはは。冗談ですよ、そんなに焦らないで下さい。私達が好きでツインテちゃん達に居てもらっているんです。お金なんていりません」
ツインテ「え!いや、でも!」
ブラ「ツインテちゃん達には私がお金を求めるようなけちんぼさんに見えていたんですか?私ショックです」
高校生メイド「ぐ!……」
けちじゃないもん、と消え入りそうな声のメイド。
955 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:43:29.82 ID:ovhAm17h0
180
--南の王国近辺の村--
ツインテ「えぇ!?そ、そんなこと思ってませんよ!!恩義には恩義を持って返せとお父さんに教わったから、ばっ」
ばふっ
ツインテを抱きしめるブラ。
ブラ「あはは。なんでも本気にしちゃって、ツインテちゃんたら本当に可愛いんですから!」
ツインテ「もがもっ」
ポニテ「そりゃあツインテちゃんは可愛いよ!今までの旅で一体何人落としてきたことか!」
アッシュ「ドキッ」
レン「ドキにゃん」
サム「ドキござる」
--砂漠--
盾男「ドキッ」
--西の王国--
変化師「ドキッ」
--渓谷--
賭博師「ドキッ」
調教師「?」
--東の王国--
東の王「ドキッ」
--東の王国、修練所--
選抜兵「ドキッ」
--南の王国--
虎男「ドキッ」
--魔王城--
マッスルひげ「ドキッ」
--南の王国近辺の村--
ヤミ「尺を稼ぐな」
956 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/09(月) 13:45:00.02 ID:ovhAm17h0
それでは本日の更新はここまでになります。連休最後の日をお楽しみください。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
957 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/09(月) 13:55:52.95 ID:LiJqqasco
おつおつ
ドキッ
958 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/09(月) 13:58:18.00 ID:i9RoP0lSO
ドキッ
959 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/09(月) 14:11:27.50 ID:vD5MjgSvo
ドキッ
960 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(空)
[sage]:2012/01/09(月) 17:26:16.43 ID:LAq0dc5To
>>956
乙!
ドキッ!
がちむち「ドキッ!」
屈強な男「ドキッ!」
961 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/09(月) 22:52:29.47 ID:fs7W7LzSO
>>956
乙
ドキッ…
962 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/12(木) 09:33:19.46 ID:bdOpKhLIO
おつー
賭博士や盾男ってモコモコ編の前だったよね?
モコモコ編長いと思ってたけど、今でもまだどんな話だったか思い出せるなぁ
963 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/01/15(日) 12:13:12.89 ID:zbmeoNUA0
乙ー
尺稼ぎとか・・・・
ドキッ
964 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/01/15(日) 20:11:54.57 ID:eimBnPqq0
そういえばマッスルひげって誰だっけ?
覚えてないなぁ・・・
965 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:12:15.15 ID:h2ekBslW0
こんばんは!たくさんのドキッありがとうございますww
話を覚えていただけるなんて書き手として嬉しい限りですよ。マッスルひげは酒場募集の始まりの方にいた超モブキャラです。もしかしたらまたどっかで出てくるかもしれませんね!
それでは投下していきます。
※今回はちょっと、嫌悪感を感じる人が出てくるかもしれません……。R18ではない、と思うのですが、まぁ嫌な人は回避してください。
966 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:12:41.35 ID:h2ekBslW0
181
--南の王国近辺の村--
ブラ「へぇ。そりゃあこれだけ可愛くて性格もこれなら誰でも好きになっちゃいますよね」
ブラの胸でぐいんぐいんされるツインテ。
ツインテ(うぅ……恥ずかしい!でもなんだか……いい匂い……)
ヤミ「これブラ。そろそろツインテを解放してやれ。苦しんでいるぞ」
ブラ「え……あっ、大丈夫?ごめんなさい無理やり」
ツインテを解放したブラ。
967 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:13:21.82 ID:h2ekBslW0
182
--南の王国近辺の村--
ツインテ「ぷはっ。だ、大丈夫です。いえ、嫌じゃありませんでしたし。なんだか……お母さん……みたいな雰囲気で」
照れるツインテ。
ブラ「」
ポニテ「嫌じゃなかったって、ツインテちゃんえっちぃ〜!」
ツインテ「ぴ!?」
わーきゃー
ブラ「……」
アッシュ「そういえばサムの奴はどうしたんだ?」
--南の王国近辺の村、女湯--
ごくごくごくごく
サム「ぷはぁ!女湯うめぇwwww」
968 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:14:12.54 ID:h2ekBslW0
183
--南の王国近辺の村--
ほーほー
テラスでイメージトレーニングをしているツインテ。
ツインテ「ふぅ……自分が上手く行動しているイメージか……難しい……」
イメージトレーニングをしながらも魔力を練っているツインテ。
ブラ「ツインテちゃん、お邪魔でしょうか?」
そこに梨を持ったブラが現れた。
969 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:15:25.24 ID:h2ekBslW0
184
--南の王国近辺の村--
ツインテ「あ、ブラさん。どうかしたんですか?」
ブラ「洗い物手伝ってもらっちゃったし、少しお話の相手が欲しくて。梨嫌いですか?」
ツインテ「嫌いじゃありません、好きです!お話、ですか?かまいませんよ」
ブラ「よかった」
コト
ブラ「この梨、向かいのおじさんが作っているんですが本当に美味しいんですよ。たまにかごにどっさり持ってきてくれるんです」
しゃり
970 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:15:51.47 ID:h2ekBslW0
185
--南の王国近辺の村--
ツインテ「本当だ。甘くてみずみずしくて、ひんやりしててとても美味しいです!」
ブラ「でしょう?井戸で冷やして食べるのが最高の食べ方です」
あまり夜遅くに食べると体重が不安になっちゃうんですけど、とブラ。
ツインテ「あはは……。えと、それで一体何のお話でしょうか?」
ブラ「あ……」
ツインテ「あ、すいません。ブラさんが何気ない話をしに来ただけには見えなかったもので……。ブラさんの表情には、何か覚悟めいたものがあった感じがしたんです」
ブラ「……さすが旅をしてきただけあって、そういう所は敏感みたいですね、ツインテちゃん」
ツインテ「いえそんなことはないですよ」
971 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:17:12.06 ID:h2ekBslW0
186
--南の王国近辺の村--
ブラ「……」
ツインテ「……あの……ブラさん?」
ブラ「……私の身体には二つの命がある。多分ツインテちゃんは、気付きましたよね」
ツインテ「――はい。なんとなく感覚で、ですけど」
ブラ「……ツインテちゃん、妊娠魔法っていう魔法があるのを知っていますか?」
ツインテ「妊娠魔法……確か何らかの要因によって、子供をつくることが出来ない人達のために作られた魔法ですよね。魔力の波で遺伝子をデータ化するとか」
ブラ「その通りです。性行為することなく、自分の遺伝子データを母体に書きこむ魔法です。さすがツインテちゃん、よく勉強していますね」
972 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:18:50.03 ID:h2ekBslW0
187
--南の王国近辺の村--
ツインテ「いえ……」
もう、
ブラ「ならその魔法がどうなったか、知っていますか?」
わかってしまった。
ツインテ「発表されて僅か1週間で……禁術に指定されました」
ブラ「うん」
ツインテ「……」
ブラ「発表当時、と言ってもその時はまだ私生まれていないんだけれど、世間では革命的な魔法だと称賛されていたらしいの。精神的、肉体的な問題から子供を作ることが出来なかった人達が子孫を残せるようになったんですもの、当たり前かもしれないですよね」
繁殖手段に選択肢が出来たのは、種としてとても大きなことだもの、とブラ。
973 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:20:26.94 ID:h2ekBslW0
188
--南の王国近辺の村--
ツインテ「……でも」
ブラ「禁術になった。恐らく全ての魔法の中で最も早く」
あの悪名高きダークダイブボンバーよりも早く。
ブラ「母体に遺伝子データを直接送るこの魔法は、発動条件に女性の承諾を必要としなかった」
ツインテ「……」
ブラ「もちろんそれは法で犯罪とされていたけれど、そんな柵を乗り越える手段はいくらでもあった……」
ツインテ「……」
974 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:21:39.95 ID:h2ekBslW0
189
--南の王国近辺の村--
ブラ「それはある意味強姦より防ぎようの無いこと。魔法の素養が高いものは、数百メートル離れていても、対象に遺伝子を刻めるのだから」
ツインテ「……」
ブラ「ゆえに禁術。でもね、悪いものってちゃんと残るものなのよ。使い手は……この現代にも」
ツインテ「!……」
ブラ「私の両親は南の王国出身、それは私の肌の色を見れば一目瞭然だと思うんだけれど。それで二人は音楽家だったのね、父と母は世界を音楽で平和にしたい、といつもにこやかに笑っていたわ」
……絵空事ね、と小さくブラは呟いた。
ツインテ「……」
徐々にブラの話し方や表情が変わっていくのをツインテは気付いていた。
975 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:22:37.26 ID:h2ekBslW0
190
--南の王国近辺の村--
ブラ「世界中を旅した。小さかった私を連れてね。たまにショーで歌ったこともあるわ。でも生活はとても厳しかった。南の王国出身者という肩書きは、決してアドバンテージにはならなかった」
ツインテ「……」
ブラ「どんどん収入が減って、生活が困窮して、夢が見えなくなって代わりに現実が見えて。二人は目に見えて余裕を失っていった」
ツインテ「……」
ブラ「そして……魔族を連れて逃げた勇者達を南の王国がかくまったあの日から、それ以上の比ではないほどの辛い生活が始まった」
ツインテ「!……」
ブラ「町を離れるにもお金が無い。私達はそこまで追い詰められていた。差別を受け迫害を受け暴力を受け、言われの無い罪で父が投獄された時には、もう母は壊れてしまっていた」
ツインテ「……」
976 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:24:13.69 ID:h2ekBslW0
191
--南の王国近辺の村--
ブラ「母は私を残して自害した。私を殺す勇気だけは、壊れていてもついぞ持つことは出来なかったと。母はごめんなさいと言ってナイフで……」
ツインテ「ッ」
ブラ「父は数週間で帰ってきた。ドアを開けてさぞ驚いたことでしょう。家の中には、家に残ったわずかな食べものと母の死肉で食いつないだ私と、誰かに葬られることもなく床に放置されたままの母の死体があったのだから」
ツインテ「!……!」
ブラ「父は……幽霊のように私の手を取ると外へ出て、丁度町に来ていたサーカス団に私を売ると、二束三文のお金を受け取ってどこかに消えた」
……故郷に帰る資金になったのかな?とブラ。
977 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:25:00.69 ID:h2ekBslW0
192
--南の王国近辺の村--
ブラ「……ごめんね、いきなりこんな話をして」
ツインテ「い……いえ」
ブラ「でももう少し続くの。だって、地獄はここからだったから」
ツインテ「ッ」
いつもにこやかだったブラとは、とてもだが同一人物だと思えない。
ブラ「朝の四時に起きて雑用。下水処理。動物の世話……は、まぁ楽しかったかな。色々やったし色々覚えさせられた。そのせいで病気になったりもしたのだけれど」
ツインテ「……」
978 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:26:12.99 ID:h2ekBslW0
193
--南の王国近辺の村--
ブラ「こう言うのはおかしいけれど、私は南の王国の人間にしてはまだましな外見をしていたらしいの。彼らからしたらね。だから団長はいい使い方が出来るまで私を取っておいた」
ツインテ「……」
ブラ「そしてあの日が来た。いつもご贔屓にしてくれる大臣クラスの人が、ある本を持ってきたの」
ツインテ「禁術……本」
ブラ「そう。団長曰く、結構簡単に会得出来たらしいの。魔法にあまり精通していない団長でさえそれなのだからよっぽど簡単に取得できる魔法なんでしょう」
ツインテ「……」
ブラ「そして私は十字架に張り付けられて観客の前に出された。禁術の的として」
ツインテ「!!」
979 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:27:56.32 ID:h2ekBslW0
194
--南の王国近辺の村--
ブラ「いつの時代でも、きっと好きなのよ。人間は人体実験が。自分と実験対象の立場の差にでも愉悦を感じるのかな?その日は、見たことの無いほどの観客数だった。いつもの三倍はあったかもしれない。団長は、私を禁術の的にして、そして同時に賭けの対象にすることを思いついたの」
ツインテ「賭け……?」
ブラ「……どの人間の子を孕むか」
ツインテ「!!??」
ブラ「団長と、いつも私をこき使っていた団員七人。それと何度も足を運んでくれている政府のお偉いさんが五人」
ツインテ「ッ!」
ブラ「恐らく味わうことがないだろうから教えてあげるね……。あの魔法を受けるとね、お腹が熱いの。まるで体の芯が熱した鉄にでもなったかのように」
980 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:30:34.52 ID:h2ekBslW0
195
--南の王国近辺の村--
ブラは、熱に浮かされたように喋り続けた。
ブラ「熱かった……熱かった熱かった熱かった。禁術だからか、それとも使い手の実力のせいなのかは知らないけれど、お腹の筋肉が引きつったかのように震えるの」
ツインテ「あ……」
ブラ「ナイフで背骨に名前を書かれるような苦痛。それと同時になぜか、快楽を感じてしまう」
ツインテ「……うぁ」
ブラ「一人につき10分くらいそれは続く。最初の方は歯を食いしばって耐えていたんだけど、そのうち筋肉が痙攣して力が入らなくなる……ふ……糞尿をもらして悶え苦しみ続けるの……」
ツインテ「ッ!」
ブラ「人としての尊厳を全て奪われた。憎かった。悔しかった。殺してやりたかった。でもそれ以上に死にたかった……。それからは……何日も感情も無く過ごした。何も食べずに死のうと思った。でもそれすら許されない。団員が毎日やって来て、私の口にパンを押し込んでいく。私は抵抗する力も無くしていた……」
ツインテ「……」
981 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:31:30.21 ID:h2ekBslW0
196
--南の王国近辺の村--
ブラ「そんな時に、メイドさんが来たの」
メイド『また一匹見つけたでございます。今日は大収穫でございます』
ブラ『……あ』
壁を壊して、月光と共に現われたメイドさんを天の使いと見間違えたわ、とブラ。
メイド『さぁ行くでございますよ女。闇の主の一部となる大役をお前にやるでございます』
ブラ(この人が、噂の吸血鬼……)
ツインテ「……それが」
ブラ「そう。ヤミ様やメイドさんや番犬さん、ちびメイドちゃんとの出会い」
982 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:32:48.25 ID:h2ekBslW0
197
--南の王国近辺の村--
ほーほー
ツインテ「……」
ブラ「……」
静寂。
ツインテ「……あ」
ブラ「……」
ツインテ「……な、なんで……そんな、過去の話を、ボクにしたんですか?」
ブラ「……私は、人間が嫌いです」
ツインテ「!?」
ツインテの問いかけを丸で聞いていないかのようにブラは呟いた。
ブラ「嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い!!あんなことがあって好きになれるはずなんてない!!みんな優しそうな顔をしても裏は真っ黒!!みんなして私を……!……だから私はヤミ様に……私を食べて欲しかったっ!!」
ブラは頭を抱えて声を荒げる。
983 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:34:10.95 ID:h2ekBslW0
198
--南の王国近辺の村--
ブラ「はーっ、はーっ」
ツインテ「ブラさん……」
ブラ「死にたかったのに!もう苦しいのは嫌だったのに!でもヤミ様は私を食べて下さらなかった!!食べるのは、私が……私が幸せになってからだって……」
ツインテ「……!」
ブラ「こんなに人間のことが嫌いなのに、人間側に立った言葉をヤミ様達に言ったわ、人を食べてはダメだって。人なんかどうだっていいのに、それでも無意識に人間の道徳心を重んじる自分が最高に憎たらしかった」
ツインテ「……」
ブラ「でも……こっちに移り住んで……みんなに料理を作って、みんなでご飯を食べて、みんなで一緒に寝るようになって……そんな家族ごっこをしているうちに……今の生活に幸せを感じはじめてしまった……」
ツインテ「……」
ブラ「そしてツインテちゃん達も一緒になって……この三ヶ月は、私の人生で最も楽しい時間でした……」
ツインテ「……」
ブラ「人間は嫌いです……でも全部が悪い人じゃない……そんなことはわかっています。でも今後貴方達の前に現れる人間の全てが、いい人である保障なんてない!」
984 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:38:38.04 ID:h2ekBslW0
199
--南の王国近辺の村--
ブラ「貴方達が強くなったからって夢が叶うとは限らない!夢は叶えられる人間のほうが少ないのだもの!」
ツインテ「……」
ブラ「誰かに騙されて夢も何もかも打ち砕かれてしまうより、今見たいな生活を続けることのほうが何倍もいいにきまっているんです!!」
ブラはツインテの方を向く。
ブラ「ツインテちゃん、ここでずっと暮らしましょう?」
ツインテ「え!?」
ブラ「外は……危険な世界です。いつまた私のような、いえそれ以上の目に合うかわからない!」
ツインテ「……ブラさん……」
ブラ「ここに……ずっといてください。こんな何も得られないような生活でさえ幸せなんだと、貴方達はまだ気付けないでしょう……。でも、魔王だなんて、勇者だなんて、そんなのは若い貴方たちが背負うものじゃない!きっと他の誰かがやってくれます!」
ブラはツインテの両手を握る。
ブラ「ッ……」
ブラは気付かれないようにとふるまっていたのだが、体温を感じない片方の手を再認識してしまい、涙がこぼれた。
ブラ「ふっ!」
ツインテ「……ブラさん」
ブラ「うっ……う」
ツインテ(もしかして……自分の辛い過去を明かしてまで……ボク達を引きとめようとしてくれていたの……?)
ボク達の身を案じて。
985 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:42:18.05 ID:h2ekBslW0
200
--南の王国近辺の村--
ブラ「ひっ……うぅ」
ぎち
ツインテ(確かにこの腕も……他人からしたら……そう思うのかもしれないよね)
せき止められなくなった涙がぼろぼろと落ちている。
ブラ「いくら強くなっても、きっと、淘汰されて、しまいます……一番強いのは、弱くも強くもない人間達なんですから」
ぽたっ、ぽたっ
ツインテ「……」
ぎゅっ
ツインテ「……ボクも、昔はそう考えていました」
ブラ「……え?」
ツインテ「誰よりも自信が無くて、誰よりも自身を信じられなくて。臆病で泣き虫で弱虫で。きっとボクがしなくても誰かがやってくれる。むしろボクなんかよりしっかりやってくれる。だから……ボクが旅に出なくてもいいんじゃないか、って。ずっと思っていました」
ブラ「……」
ツインテ「でも……何度折れそうになっても、みんなが支えてくれるんです。もうやめたいのにやめれない。最初の方は、いえ、最近までそれが辛かったんですけどね」
ブラ「ツインテ……ちゃん」
ツインテ「でも、段々それじゃダメなんだって思って来たんです。みんなが自分の出来ることをやろうと頑張っているのにボクだけしないわけにはいかないんです。だって……みんながボクに期待してくれるんです、それに答えないわけには……いかないじゃないですか」
ブラ「」
ツインテ「ブラさん、心配してくれてありがとうございます。でも、嫌なことを誰かに押しつけるのは間違ってますよ。そのしわ寄せは誰かを苦しめる……。それと今ボクはいやいやこの旅を続けているんじゃないんです」
ブラ「え」
ツインテ「ボクも一人の人間だったみたいで我が……でてきたようなんです。みんなを、この手で助けたい!!」
986 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 22:44:51.56 ID:h2ekBslW0
パズー「親方!空からエヴァシリーズが!」
親方「エヴァシリーズ、完成していたの?」
というわけでブラさんの真相の回でした。一時期予想していただいたこともありましたがあっていましたでしょうか。自分はこうだったよ!ってのがあったら教えていただけたら個人的にためになるかもしれません。
それでは本日の更新はここまでになります。
疑問、質問等がありましたら、気軽に書きこんでおいてください。
読んでいただきありがとうございました!m(__)m
987 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/16(月) 22:56:42.13 ID:xw+Ry6iSO
>>986
乙
ブラにそんな過去があったとは…
でも殺してくれと頼むくらいだからそういう類いの虐待を受けてたのかと俺は思ってた
量産型「「「ウーナー」」」
988 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/16(月) 22:58:55.83 ID:AWtzvWoSO
>>986
最後の最後で台なしだよwwwwwwwwwwww
いや気分的には嬉しい台なしだが
サムが最後にきてもいいくらい
最悪な処女懐胎だな
989 :
Qw0
◆7b3JfpIY/2
[saga]:2012/01/16(月) 23:44:25.23 ID:h2ekBslW0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1326724911/
酒場募の5、始めました。
990 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(空)
[sage]:2012/01/17(火) 02:40:14.66 ID:3Y5bFo6ao
>>989
乙!&埋め
991 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/18(水) 01:42:47.26 ID:dkL1ywWSO
梅
992 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(九州)
[sage]:2012/01/18(水) 08:26:19.86 ID:7tgQEr4AO
埋め
993 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/01/18(水) 15:39:07.90 ID:bKr3zr4uo
うめぇ
994 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/01/18(水) 18:51:25.08 ID:WXK2Y1Xto
ume
995 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/18(水) 20:48:44.02 ID:1XcHdqWno
うめ
996 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/18(水) 20:48:54.84 ID:1XcHdqWno
埋め
997 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/18(水) 20:50:08.33 ID:1XcHdqWno
産め
998 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/18(水) 20:50:29.31 ID:1XcHdqWno
生め
999 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/18(水) 20:50:57.74 ID:1XcHdqWno
膿め
1000 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/18(水) 20:51:32.12 ID:1XcHdqWno
欠陥属性最強伝説
1001 :
1001
:Over 1000 Thread
、..:ヽ::.i::::i:::..:/::, .:.:.:.: .
、:.:.'.;.:.}:.|:.:.|:.:/:.:.:./ .: : : : :::... 、::::::v:.....:v... .0::。::゚..
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.: : : : ::===:.:\:.|:.:|://:.== ∴∵o゚ 、\::丶:*|::::|*/://。 =-o::○。=ニ
∴∵。o∞o.。三三二:::.:*::::二三三 . ...::*:::*..... * .::::8 ::::::::::::::ー-::ヽx※::.:::.::※*::::/-' . :O:゚ 0 o゙::。
∴∵o゚ ゚:===.:./:i:.:i:.\:::::::*:.:.:*:.:.:.i: :i : :/:.... *::∴゚o.. .三ニ*※::::::::::::※=:ニ:三" ..:~....:::|:::.....
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