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男「自分が死ぬ可能性が見えるようになった」 -
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1 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[saga]:2011/12/29(木) 23:03:18.07 ID:ro/dXyODO
男「それに加えて、自分が死ぬ確率も格段に上がったんだよ」
男友「知らねぇよ、それを俺に言われても困るし」
男友は俺の話を冗談として認識しているようで、興味なさげな雰囲気を出しながらタバコを口に咥える。
男「俺の近くでタバコを吸うなよ」
男友「別にいいだろ、好き好んでこんな寂れた場所に来る奴なんていないしさ」
男友が口から煙を吐いた瞬間、俺は素早く男友の身体を右横に蹴り飛ばし、自身も反動を利用して逆に飛び引く。
その直後、俺達がいた場所から極小規模の爆発を起こし、足元のコンクリートを瓦礫に変えた。
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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I'll never be complete without you. @ 2024/05/11(土) 21:32:24.15 ID:u/oaqw4e0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1715430743/
テオノーマルさんの集い @ 2024/05/11(土) 17:52:36.77 ID:EjZidX+r0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715417556/
(安価&コンマ)苗木「仮面ライダー龍騎?」山田「TVSPですぞ!」(ダンガンロンパ) @ 2024/05/11(土) 16:21:44.19 ID:20Z4yGJVO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1715412104/
寝こさん若返る @ 2024/05/11(土) 00:00:20.70 ID:FqiNtMfxo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715353220/
第五十九回.知ったことのない回26日17時 @ 2024/05/10(金) 09:18:01.97 ID:r6QKpuBn0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715300281/
ポケモンSS 安価とコンマで目指せポケモンマスター part13 @ 2024/05/09(木) 23:08:00.49 ID:0uP1dlMh0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1715263679/
今際の際際で踊りましょう @ 2024/05/09(木) 22:47:24.61 ID:wmUrmXhL0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1715262444/
誰かの体温と同じになりたかったんです @ 2024/05/09(木) 21:39:23.50 ID:3e68qZdU0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1715258363/
2 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/30(金) 00:21:56.98 ID:n2WZc0jzo
支援
3 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[saga]:2011/12/30(金) 03:27:34.14 ID:gMk6r38DO
男友「ちょっと待てこれは――」
男「まぁ、こういう事だから、さ」
男友が抗議の言葉を投げる最中に俺は、男友を校舎の中に蹴り入れた。
と、同時にかなり離れたマンションから、連続で狙撃してきたので俺はそれを予知して躱す。
男「おい男友!! この後この学校にテロリストが来て見せしめに俺とお前が殺されるんだが!! 一緒に逃げねぇか!?」
男友「いや!! お前だけ逃げろよ!? これを引き起こしている中心はお前だから、お前が逃げれば収まるだろ」
男「バレーたか!! じゃあ、俺だけ逃げるわ!!」
俺は体勢を低くして走り、避難用ロープを使って屋上から降りた。
4 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/30(金) 04:09:53.66 ID:ncaE0HRi0
期待大
5 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[saga]:2011/12/30(金) 04:21:52.07 ID:gMk6r38DO
男「うわぁああああああ!!!?!????!!!!!!!!!!!!」
俺は屋上から着地した瞬間、校庭の柵から侵入したトラックと壁に挟まれ、壁の染みとなった。
―
――
―――――――
男「やべぇ、絶対絶命」
校舎の中間辺りで自らの死を予知したが、不幸な事に避難用ロープが腐りかけていたため今にも千切れそうだ。
男「やばい、そろそろロープが千切れる」
さらに不幸な事にこの予知、何時間後の予知だかさっぱり分からないのだ。
先ほどの狙撃は予知の内容に、会話の内容との繋がりがあった為予測が出来たが、今回はヒントが少な過ぎる。
そう考えていた時、何か大きな物が倒れる音と同時に巨大なトラックがこちらに向かってきた。
6 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/30(金) 04:31:47.74 ID:+oDrkOcg0
期待。やば寝れない……
7 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[saga]:2011/12/30(金) 04:34:20.19 ID:gMk6r38DO
男「なんでだよぉぉおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!」
突如、ロープは俺の額の部分で切れてしまった為、落下した俺はトラックに押し潰され壁の染みとなった。
―
――
―――――――
男「なんでだよぉぉおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!」
突如、ロープは俺の額の部分で切れた。
その瞬間俺は左手でロープを掴み、壁を蹴ってトラックの上に飛び移り、壁の染みとなる事を回避する。
安心したのもつかの間、再び自分の頭を銃弾が貫通する予知が視えたので躱し、トラックから飛び降り走って逃げる。
8 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
:2011/12/30(金) 08:50:34.63 ID:EooP0miE0
続きが気になる…
9 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/30(金) 09:52:00.68 ID:SCLxBwol0
期待
支援
乙
なにこれ楽しそう
10 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
:2011/12/30(金) 20:45:01.43 ID:gMk6r38DO
男「男友ぉおおぉおおおお!?!!??!!!!!!!」
学校は凄まじい轟音と共に崩れ落ち、辺りに瓦礫を振り撒きその一部の破片が俺の頭部を貫いて絶命。
―
――
――――――
男「DoPaァアアアァアァァアアアアアア!!!!!?????!!!!!!!!!」
俺は意味不明な奇声を発しながら校門を飛び越え、まだ昼過ぎの町を走った。
どこに行こう
>>15
11 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/30(金) 21:50:52.24 ID:xl/N+9fio
Kskst
12 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/30(金) 22:15:25.25 ID:Qv3gwej8o
kskst
13 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/31(土) 00:00:05.14 ID:QhklCwTIO
kskst
14 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[saga]:2011/12/31(土) 00:40:57.96 ID:q/SdkJlp0
kskst
15 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[saga]:2011/12/31(土) 00:49:00.02 ID:q/SdkJlp0
kskst
16 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/31(土) 02:09:27.16 ID:MZei1aoBo
自分の家
17 :
SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/31(土) 09:27:12.15 ID:wSnVZPlDO
世界が殺しにかかって来やがる…ッ!
死に覚えゲーの主人公って、こんな気分を味わってるんだろうか。
良いお年を!
18 :
SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)
:2011/12/31(土) 23:40:11.40 ID:XaA0mfVDO
俺は走っている内に、自分の行き付けの店に逃げ込んだ。
〜純喫茶“自分の家”〜
閑静な住宅街にひっそりと営む凄まじく家庭的な店で、自分の家を改造して開いているため生活感丸出しである。
俺はここの“三日目カレー”がお気に入りである。
男「オバハンこんちわー」マトリックス
ドアノブを引いた瞬間、俺はマトリックスをした。
その直後、俺の頭上に大量の包丁やらナイフやらが飛来し、ゆっくりと腰を起こすと大きく躓いた後を身体で表現している中年女性の姿があった。
19 :
SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/31(土) 23:56:53.79 ID:uLQVVouLo
自分の家wwwww
20 :
SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)
[sage]:2012/01/01(日) 06:11:45.31 ID:P/ZZYaaDO
あけおめ!
色々凄ぇwwww
21 :
あけおめ!
:2012/01/01(日) 12:52:14.65 ID:HvuJh49DO
店主「大丈夫!? 怪我は……、無いみたいね」
ドシンドシンという効果音が似合うふくよかな体型に、朝青龍にそっくりな顔、しかし声は……
店主「ごめんなさいね、お詫びに三日目カレーご馳走するから」(CV伊藤静)
伊藤静に似ているというより、そのものだった。
彼女に出会ってその声を聞いた時、俺は電撃が走った。
俺は伊藤静のファンだからだ。
最初、そんな現実から逃げたいが為に、俺は“中に伊藤静が入っているのでは無いか?”そんなくだらない事さえ考えていたのだ。
だが、さらに彼女は俺を絶望させる属性を持っていた。
22 :
SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)
:2012/01/01(日) 13:03:40.79 ID:HvuJh49DO
すまん、今日はこれ以上書けねぇ。
つらい事思い出した。金曜日には投下出来るかも。
23 :
SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)
[sage]:2012/01/01(日) 20:05:32.55 ID:M5UduNa0o
よくわからんが乙
24 :
SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)
:2012/01/01(日) 22:57:54.50 ID:HvuJh49DO
>>23
声が花澤、外見が花沢さんと出川を足した奴に会った事を思い出した。
25 :
SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)
[sage]:2012/01/01(日) 22:58:56.86 ID:logFTDuSO
乙
26 :
SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b)
[sage]:2012/01/01(日) 23:50:00.16 ID:IyCevH+L0
おつおつ
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/08(日) 10:20:47.49 ID:UJz58JpDO
店主「あっ、これカレーじゃなくてビーフシチューだったわ……」
ドジッ子属性、明らかに外見とはそぐわないそれは、俺に多大な不快感を抱かせた。
男「別にいいし、早く何か作ってけろ」
俺がそう急かすと、店主は生活感丸出しの台所には似つかわしくない巨大な鍋から、ビーフシチューを山盛りのライスにかけている。
その間、俺は開いた窓からの狙撃を鉄製のコップでひたすら受け止める。
だが、コップの中に入っているのは決して銃弾ではない。
石だ。
道路に落ちている石がタイヤの摩擦により、偶発的な狙撃を生み出している。
店主「先ほどから何か物音がするけ――」
男「気のせい気のせい」
それだけ言って俺は、ビーフシチューの皿を受け取りがっつく。
ちなみに、皿を食べている訳では無い。
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/01/08(日) 15:14:00.26 ID:cJPDzI2/0
リアルタイムktkr
やっと来なすったか
29 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/01/08(日) 21:18:38.42 ID:cJPDzI2/0
と思ったらこれで終わりだったw
続きマダー?
30 :
すまない、最近無気力なんだ。
[saga]:2012/01/10(火) 03:17:09.46 ID:3EPZCHmDO
男「食った食った、ご馳走さん」
食事を終えて立ち上がった瞬間、空っぽの大鍋を洗おうと持ち上げた店主は唐突に躓いた。
店主「きゃあっ!?」
手から離れた鉄製の鍋は宙を舞い、片付け終えた刃物類を立て掛けた入れ物にぶつかる。
男「よっ、ほっ、おっと」
衝撃により飛来した刃物類は全て一直線に俺の元に飛んできたが、それさえ予知していた。
それにより一番最初に飛来したフォークを掴んで、二撃目、三撃目、四撃目の包丁をたたき落とす。
そして足元に刺さっている包丁を引き抜き、中華包丁を受け止めた。
男「では、さよなら!!」
店主が驚いている隙に、俺は店を飛び出した。
次は何処に行く?※
>>35
1学校
2コンビニ
3バス停
※選択肢の中に同行者が増えるルートと、BADENDで終わるルートが混ざっているため、慎重にお選び下さい。
31 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/01/10(火) 04:06:28.48 ID:JSpsdy+Xo
ksk
32 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/01/10(火) 04:08:06.91 ID:dxYFxHlR0
安価遠く無いか?
しかし学校は何か怪しいなw
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/01/10(火) 04:09:38.57 ID:dxYFxHlR0
ksk
34 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
:2012/01/10(火) 04:19:08.02 ID:JSpsdy+Xo
ksk
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/10(火) 04:20:41.79 ID:5SJAodJDO
2!
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/10(火) 04:58:08.34 ID:3EPZCHmDO
店員「らっしゃっせぇええええええええええええっ!!!!!!!!!」
男「あぉうっ!?」
耳痛くなるから声を抑えろと言いたいが、そんな事を言っている時間が無いので無視をした。
トイレに行きたい。
此処に来る途中、車が車線から飛び出したり何回か誰かに狙撃されたりと、大量の妨害によって俺のラグナロクは限界に達していた。
やばい、漏れる。
それが頭に過った瞬間、俺はすぐさまコンビニに走った。
しかし、それがいけなかった。
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
:2012/01/10(火) 05:06:29.75 ID:JSpsdy+Xo
まさかのー!?
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/10(火) 07:33:06.91 ID:4gE9kLbDO
一体何が始まるんです!?
39 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/01/10(火) 15:07:32.42 ID:dxYFxHlR0
あらまぁ
40 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/10(火) 21:30:50.66 ID:3EPZCHmDO
男「さぁトイレトイ――」
強盗A「てめぇら全員うごくなぁあああ!!!!」
男「とヴぁッ!?!?」
ノブに手が触れた瞬間、店内の静寂を裂いて複数の覆面を被った男達が銃を片手に乱入してきた。
突然な大声のせいで、俺の黄門から光國公があらせられる所だった。
そんな一瞬の出来事に続けて周りを見渡すが、店内には俺と店員しかいない。
そう思っていた。
?「店員さん!? 一体何事ですか……て、男じゃない」
男「そうだった……、あぁそうだったなぁ」
今日だったっけ、パートの時間は。
母さんよぉ。
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/01/10(火) 22:56:48.34 ID:dxYFxHlR0
まさかのwwwwww
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
:2012/01/11(水) 01:04:43.98 ID:YE9S2mh7o
これは展開が予想できんなwwwwww
43 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/11(水) 03:28:46.75 ID:C29bXSlDO
男(どうする、ダメ元で言ってみるか)
男「すいっせん、トイレットゥ行って来ていいっすCut?」
強盗A「駄目に決まってんだろうが!!!!」
駄目らしい。
ざっと見た感じ強盗は三人で、先ほどから喋っているAは店員に銃口を突き付け、Bは淡々と金を鞄に詰め込み、Cは食料と水を別の鞄に詰めていた。
対する俺はトイレのドア付近、しかもトイレに入った瞬間俺は蜂の巣にされる未来が見えている為、圧巻な事は出来ない。
本来ならばここで見捨てて逃亡を図る所だが、残念な事に母がいるため迂闊な真似を取ることは許されない。
どうすればいいのか、俺の頭は様々な案で埋め尽くしたが、瞬間的にそれは吹き飛んだ。
男「お゙ヴんッ!?!?」
俺の光國公はすぐそばまで迫っていたのだ。
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
:2012/01/11(水) 15:24:01.22 ID:YE9S2mh7o
お゙づんッ!?!?
45 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)
[sage]:2012/01/11(水) 16:08:19.67 ID:FfVDLTqa0
男「お゙ヴんッ!?!?」
奇声に定評のある
>>1
wwwwwwwwwwww
46 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/01/11(水) 21:12:51.19 ID:H7hODBaT0
>>45
wwwwwwwww
ヤバイ、この
>>1
天才すぐるwww
47 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/12(木) 15:01:05.41 ID:TDMwdbT1o
お゙づお゙づんッ
48 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/12(木) 17:40:02.04 ID:rC4EfgIDO
強盗A「お前、なにふざけてんだよ」
今の俺は背筋を曲げて足は内股にして尻に両手を置いている為、怪しまれてしまった様だ。
強盗B「もしかして、武器を隠してんじゃねえか?」
金を詰め終わったBは俺に疑惑の目を向け、銃を片手に近づいてきた。
確かに、ある意味切り札を持っているとも言えるな。
だが、この状況はピンチと言える。
もしもの時は、人質として扱われる可能性があるからだ。
そんな事をされればトイレはさらに遠くなる。
銃口を向けて近づくB、生まれたての子鹿の如く足が震えている俺、空気が張り詰めるそんな状況で予想もしない出来事が起こった。
49 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/12(木) 18:24:15.64 ID:rC4EfgIDO
男「あふんっ」轟っ!!!!!!!!!
一瞬光國公があらせられたのかと思い、背筋が凍り付く。
しかし出てきたのは、重々しい重低音として出た凄まじい屁だった。
その音に驚いて店内にいる者は全員固まっている為、俺はその隙を突いて走る。
強盗B「てめ――」
一瞬油断したBは銃を構えたが、俺はその手にアッパーをした。
舞い上がった銃は天井にぶつかって再びBの真上に落ちてきたので、俺は軽くジャンプして銃をキャッチ。
俺は落下する勢いを利用して銃のマガジンで、Bの後頭部を殴って気絶させた。
50 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/12(木) 19:04:02.98 ID:BK9cU3nC0
>>男「あふんっ」轟っ!!!!!!!!!
シュール過ぎワロタw
51 :
今日はこの位にしておくよ。
[saga]:2012/01/13(金) 00:32:47.97 ID:VNel9VODO
強盗A「動くな!!」
俺はその声に反応して顔を向けると、Aは母の頭に銃を突き付けていた。
強盗A「何のつもりだ? 今の状況を把握出来ていない筈が無いよな」
Aが何かを言っている間、俺は自分が死ぬ可能性を見た。
生命、社会的に死ぬ可能性だ。
どうやら俺が母を助けた場合、俺はその場で液体状のテポドンを爆発させるようだ。
助けずにその場で立ち尽くしている場合、俺と母は共に射殺されるらしい。
どちらも自分に多大なリスクを及ぼすと判断出来るが、すでに行動は決まっていた。
52 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/01/13(金) 02:41:43.51 ID:o19DEer00
おつおつ
あれっ、これって死亡フラグじゃねw
53 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/15(日) 03:11:45.11 ID:oyD0d2zDO
強盗A「てめえ、銃が見えてねえのか!!」
強盗は俺に向けて射撃をしてきたが、軽々と躱して強盗の元へ走った。
そう、俺は自分の社会的死亡を選んだのだ。
しかし、俺は死ぬつもりなどさらさら無い。
俺にはまだ、策があったのだ。
強盗A「チッ!! 舐めてんじゃねえぞ!!」
強盗は母親を投げ飛ばして応戦してくるが一手遅く、俺は強盗の顔を右の拳で殴った。
男「アア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!!!」
など、上手くいくはずが無く、強盗は素早く俺の攻撃を躱して腹部に一撃を食らわせる。
しかし俺は漏らさなかった。
強盗A「いい加減にし――」
男「ここは銭湯じゃねぇえええ゙え゙!!!!!!!」
ゆらゆらと立ち上がった俺を見て、強盗は一瞬動揺したので、その隙を突いて顔面を殴り飛ばした。
男「がはっ!!」グリュリュリュリュ
やばい、出る。
俺は咄嗟に半けつになって、落ちていたコーラを拾って勢い良く振った。
男「アッー」プシャアアア
コーラの蓋を開け、素早くブラックホールの入り口に突き刺した。
地球は青かった。
スイーツ(笑)
54 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
:2012/01/15(日) 03:32:40.58 ID:hwyDL3goo
これは酷い
55 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/15(日) 15:09:49.62 ID:Us0TAitio
地球はあおーいぜー…
56 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/15(日) 15:51:33.41 ID:oyD0d2zDO
時間稼ぎが成功したのを確認して、急いでトイレに走る俺。
いざ入らんとドアノブに手を掛けた瞬間、俺は絶望した。
強盗C「入ってまーす」
一瞬訳も分からず口をパクパクとさせている俺に、更に追い討ちを掛ける出来事が起こった。
警察A「もう大丈夫だ、こっちに来なさい」
俺の腕は引いていく青い服を着た正義の代理人、しかし俺には蒼を纏った悪魔に見えていた。
ヤバイ、限界が。
57 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/15(日) 16:09:43.12 ID:oyD0d2zDO
外に出ると大量のマスコミが一気に押し寄せ、あっという間に道を塞いだ。
記者A「中の状況はどうでしたか!?」パシャッパシャッ
記者B「被害者の状態は!?」パシャッパシャッ
記者C「何か一言お願いします!!」パシャッパシャッ
警察B「下がれ下がれ!!」
警察C「道を塞ぐな!!」
警察の抵抗も虚しくあっけなく道を塞がれてしまい、俺の顔は更に真っ青となった。
もう……、ゴールしても、いいよね?
男「ウワァァアアアアアアアアア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!!!?!?!!!!!!!!!!」ブシャァアアアアアアアズドドドドドドド!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
俺は凄まじい音を立てながら、汚物ダムの長谷川を決壊させた。
そう、俺のダム決壊シーンは全国、下手すれば全世界に放送されたかもしれない。
俺は社会的に死んだ。
BADEND。
58 :
ラストチャンス
:2012/01/15(日) 16:18:15.69 ID:oyD0d2zDO
再安価※
>>60
1異世界
2バス停
※選択肢の中に同行者が増えるルートと、BADENDで終わるルートが混ざっている事に加え、BADENDを選ぶと完結しますので慎重にお選び下さい。
59 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2012/01/15(日) 17:12:33.89 ID:4pnuJv4Po
ksk
60 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2012/01/15(日) 17:26:19.97 ID:sdqi0CKLo
2
61 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/15(日) 18:39:54.14 ID:/1vrLs9lo
情報がないから慎重になり様が…
62 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/01/15(日) 22:44:41.96 ID:1JQrdwkf0
学校が消えたw
63 :
>>61申し訳ない、情報は小出ししない主義なんだ。
:2012/01/16(月) 00:47:57.27 ID:I7fD0gaDO
―
――
――――――
男「はっ」
コンビニに行こうと足を進めていた俺は突然の悪寒に襲われ、足を止めた。
動物的本能なのか、自分の足はこれ以上コンビニに向かう事を拒んでいる。
男「仕方がない、トイレはそこら辺ですませるか」
目的地に向かう途中に草むらがある事を思い出し、再び歩を進めた。
64 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/19(木) 16:38:52.86 ID:uDNDc8xDO
男「」
バス停近くまで来ると、運良くバスが停まっていたので、俺は急いで乗り込む。
乗っていたのは運転手だけで、中には誰も乗っていなかった。
男(終着は確か隣の県までだった。なら山を登る筈)
俺は後悔した。
もしも崖崩れが起こっても、万が一爆弾が仕掛けられたとしても、俺はここから逃げられないのだ。
いよいよ山に入る瞬間、俺は再び自分が死ぬ未来を見た。
65 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/19(木) 16:59:32.28 ID:uDNDc8xDO
男「」
突如バスが紅蓮の炎に包まれ、俺は全身を燃やされ息絶えた。
――――――――
男「オルゥアアァア゙ア゙ア゙!!!!!!!!!」
バスが爆発する未来を予知した俺は、運転手を掴んで運転席の窓を割り外に飛び出した。
しかし、着地した場所に木が少なかった為、全身の骨が砕けて息絶えた。
―
―――
―――――――――――
その後複数回に及ぶ予知が見えたが、俺が行える全ての行動に死亡する未来が映った。
しかし俺にはまだやり残した事が沢山あるので、急いで策を構築する。
66 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/19(木) 17:12:04.61 ID:YFdosyfIo
え、もしかしてbadend?
67 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/19(木) 17:14:51.96 ID:uDNDc8xDO
男「思い付いた。だが……」
この作戦を行う為には人数が足りない。
男「運転手さん、少し協力していただけますか?」
運転手「?」
俺がそう聞くと、運転手は俺に疑問を持った様な顔を向けた。
男「驚くかもしれませんが、このバスに爆弾が仕掛けられています」
運転手「( ̄□ ̄;)!!」
運転手は俺が言った言葉に驚愕の表情を浮かべるが、一言も言葉を発しない。
いや、もしかしたら喋る事が出来ないのかもしれないと、俺は思った。
しかしながら、このバスに仕掛けられた爆弾を対処するには幾分かこれは厄介である。
68 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/19(木) 17:29:16.66 ID:uDNDc8xDO
仕掛けられた爆弾は二つ、定番の赤と青のコード、どちらかを切れば爆発が止まるヤツだ。
だが、俺には赤と青のどちらを切ればいいのかわかっている為、問題には至らないがこの爆弾、もう二つ仕掛けがある。
爆弾は運転席とバスの最後尾に仕掛けられていて、しかも二つのコードを同時に切らねばならない。
それに加え、少しでも動かせば起爆するという。
それを伝えると運転手は(_´Д`)ノと、明らかに疑いの表情を浮かべているので、足元に隠された爆弾を見せると(・ω・)と表情を固めた。
69 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/19(木) 17:41:00.13 ID:uDNDc8xDO
もう、迷っている時間はない。
それを伝えると、運転手は覚悟を決めた様な表情を浮かべた。
男「では作戦を伝えます」
作戦の内容を聞くと、運転手は明らかに不安な表情を浮かべる。
だが、それは仕方のない事。
この作戦の要は運転手に掛かっているのだ。
少しでもタイミングがズレれば、起爆して二人とも死ぬのだ。
俺は運転手に、緊張するなと伝え急いで最後部に走り、隠された爆弾を取出し、解体した。
70 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/19(木) 17:48:19.79 ID:uDNDc8xDO
男「準備完了です」
返事の代わりにクラクションが鳴り響いた。
男「ではいきます」
男「三」ブー
男「二」ブー
男「一」ブー
男「ほい」ブチッ
一瞬の静寂に包まれた車内、しかしその中にいた人間は達成感に包まれていた。
しかし、俺には油断している時間は無い。
71 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/19(木) 18:17:54.51 ID:tM613ccDO
次は、何が起こるって言うんだ…?
72 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/19(木) 21:15:34.34 ID:uDNDc8xDO
男「ボンヴァアアアア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!!」
運転手「\(^O^)/」
タイミングを合わせて運転席の窓を割ると、運転手は( ̄□ ̄;)!!と驚くが、それもお構いなしに襟を掴み外に飛んだ。
それと同時にバスが走っている道路が崩れ、一緒に崖へと落ちていった。
73 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福井県)
[sage]:2012/01/20(金) 01:42:00.36 ID:SGjKO7CQo
ガチ支援
74 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/20(金) 15:07:29.79 ID:papbYhPco
乙乙
運転手可愛いな、オイ
75 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/01/20(金) 22:13:02.30 ID:9oX0FqD30
おつおつ
運転手www
声出して笑っちまったw
76 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/24(火) 03:21:44.77 ID:6Xv4PLpDO
男「成功、したようだな……」
身体中を走る鈍痛によって目を覚ました俺は、身体を起こして周りを確認する。
男「ここは何処だ?」
酷く軋む音が鳴る床、何年も放置された様な古い仏具、天井には蜘蛛の巣が大量にあった。
?「なんじゃ、もう起きておったのか」
突如として開いた襖から現れたのは、一人の美少女だった。
しかし、その頭には金色の動物耳、そして同色の綺麗な尻尾が生えていた。
77 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/24(火) 03:36:14.75 ID:6Xv4PLpDO
?「えーっと、どぅーゆーのーメリケン?」
男「いや、パレスチナだけど」
どうやら俺の外見から日本語が喋れないと思ったらしく、不慣れな英語(?)を使った。
しかし、俺は日本語をマスターいるのでついでに出身地を話すと、彼女はホッとした表情を浮かべる。
狐神「日本語ぺらぺらじゃのう、あっ自己紹介が遅れた、儂は狐神お主は?」
男「男、本名は捨てたから今の名前がこれね」
そう言って握手を求めた俺の手を、狐神は握ろうとはせず、ただただ睨み付けた。
78 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/24(火) 12:48:55.21 ID:6Xv4PLpDO
狐神「お主、神に溺愛されておるのう」
男「は?」
ふと口に出された言葉に俺は疑問を持つが、すぐに付け足された言葉で余計混乱する羽目になる。
狐神「死を司る神と未来を司る神、どちらも強大で凶悪的な力を持つ奴らじゃよ。まぁ一対一ならば儂の方が強いがの」
男「はぁ?」
狐神「なんじゃお主、その頭が狂った様な奴を見るような目は」
当然ながら“頭が狂った様な奴を見るような”というより、頭が狂った奴にしか見えなかった。
狐神「お主にも心当たりがあるのではないか?」
男「そう言われて見れば……」
狐神「本当ならば関わり合いにはなりたくないタイプの人間じゃが、一応儂の国に住む神の様じゃから……ッ!!」
話を途中で切るやいなや、着ていた巫女装束から三枚のお札を取出し前方に投げる。
79 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/24(火) 14:53:58.75 ID:bbijg9oDO
死神→殺したい程愛してる→じゃあ殺しちゃおう♪←させるかよ!←未来神→予知をヒントに頑張って!
的な感じなのか?
80 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/24(火) 17:24:21.95 ID:VzeVt6t9o
乙乙
なるほど納得おもしろい
81 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/01/25(水) 02:30:06.38 ID:yOrbYBfD0
死神と未来神に「と☆り☆あ☆い」されてるってことかw
ヤバイ 腹筋崩壊したw
82 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/25(水) 02:41:17.09 ID:4fjZr8LDO
?「イ゙ギャア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!?!?!?!?!?!?!?」
クナイの如く一直線に飛んだお札は途中、凄まじい雷音を轟かせた後、その姿形を紫電が迸る日本刀に姿を変えて何かに突き刺さる。
よく見るとそれは、幾匹もの蛆が絡まった髪を必死に振り回し、顔の至る所から緑色のドロドロとした液体を噴出している。
服装は所々に傷が目立つ黒いローブを羽織っているが、そこから覗く両手は白骨化していた。
一体何者かと思った俺は、奴の足元に落ちている物を見て確信する。
“死神”
奴の足元には巨大な大鎌が落ちていた。
83 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/25(水) 15:08:06.13 ID:RmKTXtqDO
乙。
最近珍しくなった気がする萌じゃない死神だ。
84 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/01/26(木) 22:37:56.53 ID:NzULY5Zv0
おつ
狐神強いなw
85 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/29(日) 06:08:22.21 ID:FcBmIx0DO
狐神「何を惚けておるか、早く逃げるぞ」
男「ちょ!? 痛い、痛いってば!!」
一瞬の出来事に思考を停止させた俺の髪を、狐神は容赦なく引っ張って外に飛び出した。
死神「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!!!!!!!!!!」
直後、死神は首を百八十度回転させこちらを向いた。
咆哮とは名ばかりの、地獄の底に住む化け物の鳴き声と真っ先に浮かんできそうな程その声はとても汚れていて、俺は必然的に鳥肌を立たせる。
男「何で倒さないんだよ!? 動きは封じたじゃないか!!」
狐神「愚か者が、そんな簡単に神を殺すなんて言うでないわ。そんな事をしたら儂が怒られるわ」
狐神は顔を真っ青にさせながら、言った。
あの雷刀を召喚する程の狐神を、ここまでビビらせる程の実力者、俺は背筋を強張らせた。
死神「グギャグギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ!!!!!!!!!!!!!!!」
死神は身体に刺さった刀を引き抜いて、口から大量の梵字を吐き出した。
吐き出された梵字は地面の上を滑る様に、凄まじい速さで此方に向かってくる。
86 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/01/30(月) 22:57:47.70 ID:98lC1cqDO
よく見ると梵字が通りすぎた後の地面には、虫は疎か雑草さえ綺麗さっぱり無くなっていた。
狐神「奴も後先が無いようじゃな、ほれ」
再び狐神がお札を出して死神に向けると、お札は突如火の矢に変わり、その手を離れて放たれる。
加速した火の矢はその勢いを止める事無く、死神の心臓部に突き刺さった。
死神「ガjmj殺aj.kwgdすdg.!!!! ギャハハハハ!!!!!!」
男「うぐっ!?」
火の矢は死神の服だけを燃やしたが、俺はその姿を視界に入れた瞬間、激しい頭痛と吐き気が込み上げてきた。
見た目はゾンビそのものだが、身体中に大量の梵字が蠢いている。
男「なんだよ、あれ」
狐神「呪術じゃよ、死神達が代々封じていた最凶最悪の、な」
そう言うと、狐神は服の襟を咥える。
狐神「ふぉふぃはぁえふはほふふる(取り敢えず加速する)……、《舌を引っ込めておけ小僧!!》」
突如狐神は橙色の炎に包まれ、それを凪ぎ払って九つの尾を持った巨大な狐が現れた。
87 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/01(水) 00:44:40.09 ID:O59978o9o
これは続く方面? よかったー
88 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/02/05(日) 03:11:13.98 ID:wE8RiLfDO
―
――
――――
狐神「ここまで来ればもう安心じゃ」
男「おい、なんで喫茶店に来てんだよ」
ある程度麓まで駆け抜けると、不思議な雰囲気を放つ一軒の古い喫茶店に着いた。
店内はシンプルなパステルカラーを基調とした洋風なデザインなのに対し、蓄音機型のCDプレーヤーからは稲川淳二の怪談話が流れている。
そんな変わった店を切り盛りしているのは――
マスター「……」
近年稀に見る程の美少女だった。
89 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/05(日) 07:29:31.17 ID:zBwQ4vxDO
一体誰なんだー(棒
90 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/02/06(月) 03:28:37.52 ID:2XaNX3oDO
狐神「彼奴の事は追々説明してやるから、今は儂の話を聞け」
空間と同化しているかの様に気配を消して、コップを拭いている美少女に向けている俺の顔を、狐神は戻す。
マスター「……?」ボンキュッボーン
狐神「なんじゃ、そんな死んだ魚の様な目をして」ストーン
男「いや、なんでもない。それより早く話してくれ」
狐神は訝しげに俺を睨んだが、ため息一つついて静かに語り始めた。
狐神「まずは状況の整理、現時点でお主を取り巻く現状から」
狐神「現在お主を溺愛する二神の内一体、死神に掛けられた呪いによって――」
そこまで言い掛けると狐神は着物の裾を上げ、その美しく艶やかなふくらはぎを見せ付ける。
男「これって……」
狐神「うむ、儂も呪われたようじゃ」
狐神の白く絹の様な肌には、先ほど死神の身体に纏わりついていた黒い梵字が浮かんでいた。
91 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/06(月) 03:38:30.85 ID:guo8SPwQo
なんてこったのろわれちゃった
92 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/02/06(月) 04:46:44.15 ID:2XaNX3oDO
狐神「この呪いは【死字蟲】(シジムシ)といってな、対象に寄生して宿主を繁殖の為の苗床にしたりする恐ろしいものじゃよ」
男「まて、それじゃあこいつは生物なのか?」
狐神「半々じゃな。まぁそこは置いといて、この術の発動にはあるものが必要なのじゃ」
男「あるもの?」
狐神「神の血肉じゃよ、しかも捧げた血肉の主でなければ術者になれない。それに加え……」
狐神「術者は死字蟲に四六時中血肉を捧げなければならないのじゃよ」
男「四六時中だと? なら死神は、その身を喰われて骨だけになってしまうのではないか?」
狐神「バカモノ、神の回復力を忘れるでない。それに死神は神々の中で最速の回復力を持っている」
狐神「実質的に死神しか使いこなせない、もし使おうとしたところで呆気なく喰われてしまうわ」
93 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/06(月) 12:20:43.34 ID:Xr2s10wyo
死神さんスゲー!
94 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/06(月) 16:46:14.88 ID:m7Uw78ODO
“繁殖の為の苗床”にしたりする… うん。グッと来たけどエロは無しで良いや。
95 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/02/06(月) 20:59:38.71 ID:2XaNX3oDO
男「あれ、それはおかしくないか?」
狐神「何がじゃ?」
男「それでは、俺もお前もとっくに死んでいる事になるじゃないか」
狐神「なにを言って……あ、すまぬ。儂の言い方が悪かったわ」
狐神「正確に言えば死字蟲の呪いに掛かったのは儂だけじゃ。お主の場合は“死を自分に引き寄せる”という呪いじゃよ」
男「ふむ、だがしかし何故お前は喰われないんだ?」
狐神「それは勿論、儂が強いからに決まっておろう」
狐神は死字蟲の上に手を被せた。
すると、手のひらは薄緑色に発光し指の隙間から黒い液体が滲み出て、手を退かすと文字は消えていた。
男「これなら奴の死字蟲を駆除出来るのでは?」
狐神「不可能じゃ、儂でも解呪に時間が掛かるし、繁殖の速度を遅らせるのに三匹が限界じゃ。それに……」
狐神「儂以上又は、同等の神など、傍から相手などしてくれぬよ」
男「何故?」
狐神「リスクしか無いからに決まっておる。呪われれば喰われ、呪いごと殺せば他の神から罰せられる」
96 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/02/07(火) 01:27:02.72 ID:qjGohwODO
男「そういえば何故、死神は俺を死字蟲で殺さないんだ? 俺を[
ピーーー
]事が目的なら、わざわざ死を引き寄せるなんて回りくどい真似をせずとも、死字蟲で殺せばいいじゃないか」
狐神「お主は奴の目的を少し履き違えいるようじゃな」
男「目的? 誰かに奪われる前に俺を[
ピーーー
]ことではないのか?」
狐神「お主が奴の立場ならそれで満足するか?」
男「いや、全然」
狐神「奴の目的は、お主を霊体にして未来永劫自らの所有物にすることじゃ。魂ごと喰らう死字蟲では計画そのものが破綻する」
男「じゃあ何のためにあんな事を?」
狐神「解らぬか? お主と儂の接触直後に奴は現れた、目的はお主の所有、奴は儂に敵意を見せた。ここまで言えばもう分かるな?」
男「あぁ、確か死神とお前では明らかな戦力差があった、だから同等又はそれ以上の力を求め、死字蟲を使った。て所か?」
狐神「うむ、それに今儂らは圧倒的に不利。じゃから儂らも戦力を補う事にしよう」
狐神は椅子から立ち上がると、マスターに話し掛ける。
狐神「稲、しばらく留守を頼む」
稲「……承諾した」
マスター元い、稲(イナ)は頭に木の葉を乗せると手で印を組み、白い煙に包まれた。
狐神?「……」ドーンキュッボーン
狐神「うむ、瓜二つじゃな」ストーン
男「……」
狐神「さて、急いで山を降りるぞ」
何処に行く?
>>97
97 :
>>96すまない選択肢を忘れてた。
:2012/02/07(火) 03:18:58.56 ID:qjGohwODO
1自宅
2学校。
3異世界
4再戦を申し込む(BADEND)
>>98
98 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/02/07(火) 10:26:51.71 ID:FDaveOzPo
3
99 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/07(火) 15:11:15.06 ID:j6cV8Eu+o
情報少なすぎて安価出されても困る
100 :
では安価は止めるわ。
[saga]:2012/02/07(火) 17:01:02.30 ID:qjGohwODO
狐神「この辺りでよかろう」
男「なにがさ?」
店を出たと思いきや狐神は山を登り始め、やがて小さな池の前に着く。
狐神「――――――」ボソボソ
懐から一枚のお札を取り出すと池に浮かべ、狐神の口から理解不能な言葉が呟かれる。
狐神「――――― 『開け』」
やがて言葉が終わると、池の真ん中に黒いうねりが出来、やがて池全体を黒く染めた。
男「これは一体何だ?」
狐神「異世界への門じゃ」
男「魔法使いとかいるか?」
狐神「居るわけなかろう、お主が思っているのと少し違う」
そう言って、狐神は俺の背中を押して、池の中に落とした。
101 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/02/09(木) 20:17:46.60 ID:Ud211ObDO
男「ぐべし!?」ドサッ
狐神「……大丈夫か?」
一瞬の浮遊感の後、俺は激痛に転げ回る。
簡単に言うと着地に失敗した。
狐神「“待て、儂の客じゃ”」
突如凛とした空気を纏う狐神に違和感を覚えながら、立ち上がろうと顔を上げると薙刀の切っ先が向けられていた。
目の前だけではない、前後左右俺の頭にその切っ先が迫っていたのだ。
狐神「“引け”」
狐神のその言葉を聞いた薙刀の所有者である巫女装束の少女達は、元々居たと思われる大きな門の前に戻った。
102 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/02/09(木) 20:32:26.30 ID:Ud211ObDO
男「さっきのは?」
狐神「ただの門番じゃ。それより、そこの草むらでこれに着替え顔にこれを貼ってこい」
狐神に渡されたのは黒い全身タイツと一枚のお札、かなり小さい文字で大量に書き込まれている。
男「ふざけているのか? こんな夜の森の中で、黒い全身タイツのキョンシー擬きがいたらどう思う?」
狐神「気が狂っとるのじゃ、と思う」
男「フォローしないのかよ」
狐神「別にふざけてなどいない、この世界の空気はお主にとって毒じゃからな、皮膚呼吸もアウトじゃ」
そう言えば先ほどから全身から脈が浮かび上がっているとおもったら。
狐神「死にたくなかったら着替えてこい」
俺は再び蹴り飛ばされ、目前の草むらの中に顔面から着地した。
103 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/02/09(木) 20:39:43.92 ID:Ud211ObDO
男「おい、着替えたぞ」
狐神「そうか、では早速……、ブフォッ!!!」
着替えている間狐神は後ろを向いていたので、振り向いた瞬間勢いよく吹き出した。
男「……笑い過ぎだろ」
狐神「お、お主、似合、似合って、ブフォっ!!!!!!!!!!」
狐神は白目を剥いて笑い転げ回ってしまった。
そんなに変だろうか?
104 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/09(木) 23:07:32.23 ID:ucSIYAEDO
乙。
下半身だけのタイツじゃなかった事が、せめてもの救いかね…。
105 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/02/10(金) 02:52:11.41 ID:+n0AxxwL0
おつおつ
>>104
2:50www
106 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/02/17(金) 04:33:48.71 ID:/HR9vt1DO
男「門デカっ!?」
遠目では分からなかったその大きさを前に圧倒された俺は、驚愕に体を震わせる。
狐神「門如きで驚くでない、程度が知れる」
狐神は俺の様子になど対して気にも留めず、門の両端に立つ般若面を被った先ほどの巫女に声を掛ける。
狐神「すまぬが開門してくれ」
門番「……」コクリ
門番は狐神の要求に対して頷きで返し、もう一人の門番に合図を送る。
狐神「本来ならば、お主が生きている間など絶対に入れない世界じゃ。お主は幸運、いや悪運がいいのぅ」
門番二人は軽々と身の丈より数十倍もの大きさの門を押して開いていき、徐々に中の様子が明らかになった。
107 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/02/17(金) 17:45:36.11 ID:/HR9vt1DO
狐神「ようこそ、神々と妖怪が共存する街【朧街】へ」
一見江戸時代を彷彿とさせる様な、どこか懐かしい気持ちにさせる街並み。
しかし、そこに住まうは明らかに人の姿とはかけ離れた姿の者ばかり。
俺は再び圧倒された。
男「えーと、何から質問すればいいかわかんねぇや」
狐神「いや、別に質問などしなくとも構わない。そこまで此処に長く留まるつもりは無いからの」
そう言って狐神は、一際目立つ大きな城に歩を進める。
108 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/02/18(土) 16:47:17.62 ID:f3TDu0VDO
男「おい、どこに行くんだ?」
狐神「死神討伐の許可を取ってくるだけじゃ、お主はここで待っておれ」
男「大丈夫なのか? 主に俺の安全性」
狐神「安心せい、その札があればお主は最下級の妖程度にしか認知されんよ」
男「じゃあ俺はこの街を適当に散策してくる」
狐神「別に構わぬが、間違えてもこの世界の物に、触れたり食したりするでないぞ。何が起こるか分からぬからな」
男「分かっている、俺もそこまで浅はかではないさ」
109 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/20(月) 16:21:46.18 ID:T5uVbJDDO
浅はかではなくとも、トラブルってものはあってだな…。
110 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/02/20(月) 18:20:57.71 ID:L8QaNUBDO
狐神「のぅ、お主」
男「なんだ?」
狐神「数時間お主を放っておいたのは儂の失態じゃと思う。寧ろ信用できる奴に預ければよかったと今更ながら思いもした。じゃがお主の死亡予知信頼していたからこそ儂は散策を許可したのじゃ」
男「つまり何が言いたい?」
狐神「一体何をしたらそこまで呪いを増やせるのじゃ? 明らかに異常じゃよ」
男「確かに、身体中から緑色の液体が汗の代わりに出て、無数の半透明な腕が絡み付き、耳元から死ねと絶えず繰り返され、影から大量のチ〇コの形をした蟲が蠢いていたら異常だな」
狐神「お主の顔についている札はの、ある程度の浄化能力も備わっている筈なのじゃが、許容量を大幅に超えてしまっている」
狐神「チ……海綿体の形をしたそれが主な原因じゃよ」
男「このチ〇コ蟲がそんなに強いのか?」ヒョイ
狐神「かなり強い呪いのようじゃ、儂ですら解除の仕方が分からん」
男「は?」
狐神「見たことが無い未知の呪いじゃ、儂が分かる訳がなかろう」
男「」
111 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/21(火) 07:43:09.83 ID:QOJzHMcDO
アッー!!ネタはいらない。
>>1
が書きたいなら別だけど。
112 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/02/23(木) 21:54:44.31 ID:ohlA7Qnl0
>>1
の好きなように書いて下さい
こちら側(読み手側)の主張なんて気にしてたらキリがないし
おつおつ
113 :
>>112ありがとう、なんか吹っ切れた気がする。
[saga]:2012/02/26(日) 01:39:39.86 ID:ls8HaIDDO
狐神「一応解けたの。二つを除いてじゃが」
男「本当に解けないのか? 本当に?」ヒョイ ピチピチ
狐神「危ないから摘むでないわ、何度も言うがその呪いは儂が見てきた中でも初めて見るやつじゃし。一体何をしたのか説明しろ」
男「確か……」
〜ニ時間半前〜
狐神と別れた後、俺は適当にぶらぶら街中を歩き回った後、川岸を歩いていた。
男「ヤバイ、やることが無い」
街中では大量の出店が出ているが、どうやら物々交換の様なので購入が出来ない。
その為、早々にやる事が無くなったので狐神を待つ事にした。
114 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/26(日) 15:44:18.14 ID:H8M6+ztDO
ほぅほぅ。それで、それで?
115 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/02/27(月) 03:54:27.44 ID:+9kBgEgDO
?「……」
男「……」
ふと横を見ると、俺と同様に黒の全身タイツにお札を顔に貼りつけた謎の人物が釣りをしながら座っていた。
しかし、顔に貼りつけた札には俺の物より遥かに文字数は少なく、ただ『友禅』と縦に書かれている。
男「……」
?「……」
何故か彼(身体の線から予測)は一言も喋らずただ釣竿に集中している。
それに加え辺りは夜なので、不気味さを煽った。
116 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/02/27(月) 08:50:30.62 ID:NOKAUcTDO
それからそれから?
117 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/03/06(火) 03:46:23.54 ID:4htaLF760
続きが滅茶苦茶気になってるんだが
もう去ってしまったのか?
せめて生存報告だけでも…………
118 :
すみません、完全に忘れてました。
[saga]:2012/03/09(金) 09:39:07.80 ID:Il13bn6DO
男「あの――」
勇気を振り絞り声を掛けると、謎の人物は俺の顔の前に手をかざした。
?「……jaあkbナラma』tagj」
何を言ったかは解らないが、次の瞬間かざした手が不気味に発光しだした。
男「何――」ベチャァ
何をしている、そう言おうとした俺の口を発光した手で塞いだが、何かヌルルヌしていた。
男「ペッペッ!! 何すんだ……て居ない」オエッ
ヌルルヌしたのが少し口に入ったのでキレようとしたが、いつの間にかいなくなっていた。
男「……」
その時だ。
気が付くと俺の身体中から緑色の液体が汗の代わりに出て、無数の半透明な腕が絡み付き、耳元から死ねと絶えず繰り返され、影から大量のチ〇コの形をした蟲が蠢いていた。
119 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/09(金) 12:18:56.46 ID:OaVsj/wDO
禁書の天使みたいな喋り方をする奴だな。
120 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/03/09(金) 23:51:38.15 ID:zUupk2Z50
続きktkr
天使の呪い(?)強い怖いw
121 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/03/11(日) 02:17:11.25 ID:ZKoKQqODO
男「しばらく、その場に佇んだ後ここで待っていたという訳だ……どうした、難しい顔をして」
狐神「……ふむ、友禅……、何処で聞いた事があるのじゃがなぁ。何故か思い出せぬ」
男「そういえばアイツの声、何か聞き慣れているんだよな」
狐神、男「「うーん」」
122 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/03/11(日) 02:38:21.20 ID:ZKoKQqODO
狐神「とりあえず儂の目的は果たした」
男「死神の討伐許可だって? 必要なのか?」
狐神「当然じゃ、死神とは唯一誰でもなれる神なのじゃ」
狐神「それゆえに内部統制が上手く執れている」
狐神「良く言えばな」
男「どういう事だ?」
狐神「死神の役割は死した魂を導いたり、悪魔や悪霊を狩ること。その数に応じてある程度地位に上がれるのじゃ」
狐神「ゆえに小競り合いや陰湿な妨害が多いのじゃ」
123 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/03/11(日) 02:49:22.28 ID:ZKoKQqODO
狐神「それだけではなく、死神には過酷なノルマが課せられるのじゃよ。明日までに悪魔を何十匹狩るとか、今日中に魂を何十人分導けとか」
男「ブラック企業みたいだな」
狐神「もしお主を狙う奴が死んだら、奴の仕事を別の奴がやらねばならなくなる」
男「もし、ノルマを守れなかったら?」
狐神「強制的に地獄巡りの後、ランダムで何かに転生させられる」
男「oh……」
狐神「じゃから、一応死神王にもその事を伝えておいたのじゃ、儂のせいで他の死神が犠牲になったなんて目覚めが悪いからの」
124 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/11(日) 08:13:55.60 ID:5X3cupADO
面倒だな、死神社会
125 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2012/03/11(日) 14:38:11.81 ID:j8VnaWTAO
スレタイで付喪堂骨董店を思い出した
126 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2012/03/11(日) 21:10:54.52 ID:SFQELkuu0
おつ〜
127 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/03/14(水) 20:43:43.07 ID:gDWG3s0DO
男「さて、帰ってきました人間界。現在は森の中にある喫茶店に居るぜ」
狐神「お主は誰と話しておる。あと稲、お茶おかわり」
稲「かしこ」コポポポポ コト
狐神「うむ、ありがとう」
男「で、この後はどうするんだ?」
狐神「まて、そう急かすでないわ。お茶くらいゆっくり飲ませろ」
男「いや、そんな暇ないだろ。なにゆっくりしてんだよ」
狐神「別にゆっくりしたってよかろう、儂じゃて頭使い過ぎて疲れたのじゃ」
男「何に頭使ってんだよ」
狐神「それは――」
?「ちわーっす、ガス代受け取りに来たっす」
128 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/03/15(木) 00:41:48.02 ID:W2tWUyfDO
窓の隙間から白い煙が入り込んできた。
よくみると、顔がある。
男「なにこの煙」
狐神「ひと月ぶりじゃな煙羅煙羅よ」
煙羅煙羅「姐御じゃないっすか、ちーっす。あれま、人間の客までいるとは、今日は槍でも降るんじゃないっすかね〜!」
稲「ガス代」
煙羅煙羅「どうもっす、ついでにカプチーノ頼むっす」
稲「かしこ」
煙羅煙羅は煙から人間の姿になると、ガス代を受け取り俺達の座る席に座った。
煙羅煙羅「何か嫌な気配を感じるっすね。何者っすかそいつ」
狐神「こやつは男、死神に命を狙われとる」
煙羅煙羅「うげっ、死神っすか。また厄介な奴に……、自分は煙羅煙羅っす、人間と妖怪のハーフっす」
男「俺は男、死神と未来神に愛されたゆるふわ愛されボーイだ」
129 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/03/15(木) 01:43:57.59 ID:W2tWUyfDO
男「ハーフか、いるんだなそういうの」
狐神「というより、この森に住む者はほぼ全員が混じり者じゃよ」
男「ハーフってそんなに多いのか?」
煙羅煙羅「違うっす。ハーフ、つまり別種族同士の血を引き継いだ者は人間、動物以外の種族から多大な迫害を受けるっす。だからハーフ自体は限りなく少ないっす」
男「何故迫害されるんだ? 見た目とか?」
煙羅煙羅「見た目は関係ないっす。内面的、能力の強弱の差が激しいからっすね」
男「能力の強弱?」
狐神「両親の片方が人間ならば、人間に化ける事が可能じゃが、その分通常の半分以下しか能力を発揮できん。それ故に人間と交わった者、それの子は族から追放される」
狐神「両親共に強大な力を持つ神と妖怪ならば、双方の能力は子に受け継がれる。じゃが強大な力を持つ者は畏怖の念を抱かれ差別される。故にそれの子は自ら族から逃亡する訳じゃ」
男「ふーん、じゃあ何で煙羅煙羅はガス代を受け取りに来たんだ?」
煙羅煙羅「自分を含めて他の人間とのハーフは、人間社会に紛れている事が多いっす。木を隠すなら森にみたいな感じっす」
男「そうっすか」
狐神「そうっすじゃ」
煙羅煙羅「真似しないで下さいっすよお二人さん!」
稲「カプチーノおまち」
130 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/15(木) 02:50:07.54 ID:j1yX81DDO
乙!
ゆるふわ愛されボーイwwwwってか「そうっすか」に他意は無い気がするww
半妖とか人間より能力高そうだし、特殊能力なんかも使えるだろうし羨ましいんだが。
131 :
ヤバイ、話し広げ過ぎた。分かりにくい所、今なら質問ok。
[saga]:2012/03/15(木) 03:00:45.60 ID:W2tWUyfDO
稲川〈友人が一人暮らしをしていた時、彼は実家にいた時の癖で入浴後にタオルを忘れたんですよ。
稲川〈まいったなー、そう思いながら彼はつい「母さんタオル取ってー」なんて言っちゃった訳ですよ。
稲川〈それだけなら微笑ましい話ですけど、少しおかしな現象が起こったんですよ。
稲川〈「……はーい」って背後の風呂場から母親の声がはっきり聞こえたんですよ。
稲川〈空耳かな、なんて思いながら彼はもう一度言ってみたんですよ。すると……
稲川〈「…はーい」さっきより声が近くで聞こえたんですよ。
稲川〈さすがの彼も身の危険を感じて、体が濡れているのさえ気にせず部屋に走った。その時……
稲川〈携帯がなったんですよ、母親から。彼は一瞬警戒したんですが、もしかしたら本物かもしれないと思い、出たんですよ。
稲川〈受話器からはいつもの明るい母の話し声が聞こえたんですよ。「あぁいつもの母親だなぁ」そう安心した矢先のこと
稲川〈母親は不可解な事を口にしたのです。
稲川〈「あれ、彼女さんでも出来た? アンタの後ろから女の人の声が聞こえるよ」
稲川〈彼はその言葉に寒気を感じました。何故なら部屋には自分一人だけ、当然女の人などいるわけがない。
稲川〈その時、耳元から声が聞こえました。
稲川〈「はーい」って。
132 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/15(木) 03:25:02.61 ID:pdQgK0pJo
死神辺りからほぼ意味不
133 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/03/15(木) 03:33:12.32 ID:W2tWUyfDO
>>132
批評ありがとう、自分でもなんかよくわからん展開になったから正直ビクビクしておる。
一応完結はさせるつもりだけど、読む気が失せた人は断念していいですよ^ ^
134 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/03/15(木) 03:43:30.39 ID:pdQgK0pJo
嫌なら黙って閉じるから気にしなくていいただ理解が追いつく気配は無い
135 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/03/15(木) 04:00:21.55 ID:W2tWUyfDO
あらすじ
未来神と死神に愛されたゆるふわ愛されボーイ、もとい男は死神により自分の死ぬ確率を上げられ、未来神により自分が死ぬ可能性が見えようになった。
一連の流れ
男友の命を狙う奴らの流れ弾に狙われる。
↓
喫茶店に逃げ込んだ後バス停に向かう。
↓
バスに仕掛けられていた爆弾を解除、そのすぐ後に道路が崩れるため、軟らかい土の場所に飛び降りる。
↓
偶然狐神に遭遇し、自分の状況を理解し行動を共にする。
↓
死神が登場、しかし狐神を殺す為自らの身体を苗床に呪いを発動中。
↓
死神の討伐許可を貰う為、【朧街】に行くが新たに呪いが増える。
↓
これからの行動を話しあっている。←今ここ
かなり端折りました、めんご。
136 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/03/15(木) 04:17:28.79 ID:W2tWUyfDO
やらなかったBadEnd
安価
>>30
>>97
学校を選んだ場合。
男「おい、なんだよあれ!? まさかいんせ――」
隕石が落ちます。
安価
>>58
異世界を選んだ場合。
男「なんだこの穴」
かなり深そうだ等と考えていると、突如地面がぐらつきうっかり足を滑らせてしまった。
男「あーれー」クルクルスタッ
綺麗にニ回転し着地すると同時に自分の身体を大量の薙刀が貫通しているのが視えたが、瞬きするまもなくすでに貫通していた。
安価
>>97
自宅を選んだ場合。
男「ヤバイ漏れる漏れ――」
強盗A「てめぇら全員うごくなぁあああ!!!!」
137 :
>>129から
[saga]:2012/04/07(土) 02:26:23.89 ID:9XcrjL+DO
狐神「そう言えば煙羅煙羅、確か儂がお主に渡した……えーっとアレじゃ」
煙羅煙羅「妖刀【鏡】と治刀【鑷】(ジョウ)っすよ、作った本人が何をわすれてんすか」
男「なんだ? そのジョーとかカガミとかは」
狐神「少し前に煙羅煙羅が持ってきた漫画を参考に作った二振りの刀じゃ、ちょっと儂の手に余る物が出来てしまったから煙羅煙羅に封印して貰っていたのじゃよ」
煙羅煙羅「一応まだ封印は解いてないっすから、あるっす」
狐神「それならば今すぐ向かうとしよう、唯一男が奴に対抗出来、尚且つ使いこなせるのはアレくらいじゃからな」
男「あ、俺が使うんだ」
狐神「当然じゃ、お主は丸腰で奴と戦うつもりか?」
男「……は? まて、少し違和感があるな。一度整理する」
狐神「かまわぬぞ?」ドヤッ
男「一応お前はなんか偉い神から死神の討伐許可を取った、あっているな?」
狐神「あってるぞ?」ドヤァッ
男「誰が戦う予定だ?」
狐神「当然――」
狐神「お主一人に決まっておる!!」ドヤァァァァァァァッ!!!!!!!!!!!!
138 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/04/07(土) 02:43:13.01 ID:9XcrjL+DO
男「一つ言わせてもらう、馬鹿だろお前、本気で馬鹿だろ」
狐神「うるさい馬鹿! 馬鹿って言う方が馬鹿じゃ! この馬鹿の中の馬鹿!」
男「お前だって馬鹿って言ってるじゃないか、頭の中を馬鹿の花で埋め尽くされたお馬鹿畑が!」
狐神「なんじゃと! お主じゃて馬鹿馬鹿言っておるではないか! 馬鹿界のオンリー馬鹿!」
男「んだと! てめえだって――」
煙羅煙羅「もうそこで終わりにしてくださいっす。さすがにアホらしく思えてきたっすから」
狐神「アホって言ったなお主! アホはアホって言った方が――」
煙羅煙羅「第二ラウンドを勝手に始めないで下さいっす!? それより我が家に案内しますから着いてきて下さいっす」
男「煙に戻って大丈夫なのかスミス?」
煙羅煙羅「大丈夫だ問題ない、じゃなくて。というより誰っすかスミスって!?」
狐神「何をふざけておるか、早く行くぞ」
煙羅煙羅「……」イラッ
139 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/04/07(土) 03:03:00.43 ID:9XcrjL+DO
―
――
――――――
煙羅煙羅「着いたっす」
男「着いたっす」
狐神「着いたっすじゃ」
煙羅煙羅「だから真似しないでくださいっすよ、とりあえず封印解いて持ってきますから、二人は待っていてくださいっす」
男「あぁ、必ず……必ず帰ってこいよ」
狐神「それが、彼の姿を見た最後じゃった……」
煙羅煙羅「変なフラグを建てないでくれませんかねぇ!? 自宅なんですからそんな簡単に死なないっすから」
男「そう言う奴に限って死ぬんだよな」
狐神「そうじゃのう、不吉な臭いがプンプンしとる」ドヤッ
煙羅煙羅「不安を煽る様な事を言わないで欲しいっす!! というか、何で突然弄りだしたんすか。意味が分からないっす」
男「そこにお前が居たから、じゃ駄目か?」
狐神「///」ポッ
煙羅煙羅「駄目に決まってるっす、それよりソコ! 何ホモ展開想像して赤くなってるんすか!?」
男「俺の熱い言葉に掘れたんじゃね?」
煙羅煙羅「よくそんな恥ずかしい台詞言えたっすね、それと惚れたのイントネーションがおかしいっす」
狐神「そんなことより早く行かぬか馬鹿者、こっちは急いでおるんじゃよ」
煙羅煙羅「」イラッ
140 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/04/08(日) 00:49:51.25 ID:aKXdytVDO
煙羅煙羅「持ってきたっす……て、何で人の家の前で食事してんすか!?」
狐神「お腹が空いたからじゃ駄目か?」
煙羅煙羅「駄目に決まってるっす、可愛いっすけど」
男「ならその可愛さに免じて許せ」
煙羅煙羅「さっき駄目って言ったっすよね!? てか何自然な流れで上から目線で話してんすか」
男「それよりこの、馬鹿でかい刀と馬鹿でかいピンセットはなんだ?」
狐神「それが妖刀【鏡】と治刀【鑷】じゃ」
煙羅煙羅「ちょ!? 無視しないで下さいっす!!」
男「刀? ……まぁギリギリ刀? いや、刀……か? うん……刀……ぽいな、うん、ぽいわ」
狐神「失礼じゃな、鑷の先が刀っぽいじゃろ。ほれ、ほれ」ブンブン
煙羅煙羅「危ないから振り回さないで欲しいっす!? と言うより何故自分に向けるっすか!?」
男「何か弱そう――」
狐神「見た目で決め付けるなど愚者がすることじゃ」
男「――でも無いな、うん可能性を感じるわ。マジ強そうだぜ!!」
煙羅煙羅「はぁ……」
141 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/08(日) 22:38:04.94 ID:5q8v2O2IO
四文字の人は何て読むのだろうか…
142 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/04/08(日) 23:34:39.33 ID:0/IMVESGo
けらけらってよんでた
143 :
煙羅煙羅「自分は煙羅煙羅(エンラエンラ)っす、よく友人が長いから煙(ケムリ)と略されて呼ばれるっす」
:2012/04/09(月) 18:59:33.45 ID:YlK27lbDO
狐神「さぁ決戦の時は来たのじゃ!! いざ死神の元に――」
男「待て待て待て待て!! 無理があるだろ!!」
狐神「何がじゃ? それだけ装備が整えば勝てるじゃろ」
男「どこから湧いてくるんだよその根拠は……、それに唯一使えると思っていたこの太刀、逆刃刀じゃねえか!!」
煙羅煙羅「男さんは修行がしたいんじゃないっすか?」
狐神「なんじゃ修行……、修行とはなんじゃ?」ハテ?
煙羅煙羅「……すみません男、あの人は少し破格な人っすから練習とか特訓といった概念が無いっす」
男「でも無理だろ、こんな武器でどうやって倒せばいいんだよ」
狐神「お主、【鏡】と【鑷】を馬鹿にし過ぎじゃぞ」イライラ
男「さすがにピンセットは無理だろ」
狐神「……」ブンッ
男「ちょ、石投げるなよ!!」スカッ
144 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/04/10(火) 01:41:57.95 ID:hPNVczyDO
狐神「避けるでないわ!!」プンプン
男「無茶言うな!! じゃあどうしろって……」
狐神「馬鹿かお主、【鑷】で掴まぬか」
男「馬鹿はお前だろ!? ピンセットでどうしろっていうんだよ!!」
狐神「まったく、【鑷】を貸してみよ」クイッ
男「おう」ワタシ
狐神「すまぬが煙羅煙羅、この蝋燭に火を灯してくれないか」
煙羅煙羅「はいっす」ライター
狐神「この【鑷】は某小説のヤツに触発されて作った物二振りの内の一振りじゃ、コンセプトは……」
狐神「“掴めない筈の物を掴む”じゃ。当初はな」ヒョイ
男「おお、火を摘んだ……、ん? 当初はってどういう事だ?」
狐神「儂の目論見ではこの【鑷】にかけられた呪いが摘んだ物に作用し、それの時間を固定化する“はずじゃった”」
狐神「呪いは上手く起動した、一瞬だけじゃがな。結局試作の四十八振りの内、この一振りだけが呪いを発動したんじゃよ」
男「つまりこれのコンセプトは……」
狐神「“自分に向かってきた攻撃の矛先を逸らす”まぁ、それがその刀の限定奥義【馬治刀風】じゃ」
145 :
寝る。
[saga]:2012/04/10(火) 03:36:59.24 ID:hPNVczyDO
狐神「さて、お主は修行がしたいんじゃったな。このジャンプ脳が」
男「当然だ。あと、ジャンプだけに限らねえだろ」
狐神「仕方がないのぅ、物理的な物を弾く結界をお主の周りに張って……」
男「何か半透明な青い壁に閉じ込められた」
狐神「さっき煙羅煙羅が持ってきた大量の大豆が乗った紙皿と箸を中心に転移……」
男「うわっと」
狐神「で、豆に目にも止まらぬ速さで飛び回る様に設定する」エイッ!!
男「あべっ!! ぐび!! ぎょほ!! すぱっ!! うぐらっ!! はしすっ!! おぐば!!」ズガガガガガガガガガガガガガ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
狐神「大豆を皿に置けば動かなくなるぞ。急いで摘むがいい」
煙羅煙羅「鬼っすかアンタ」
146 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/04/13(金) 22:54:48.62 ID:W3RU3OdDO
〜五時間後〜
狐神「のう煙羅煙羅」
煙羅煙羅「言いたい事は分かるっす。明らかに異常っすね」
男「《〇》《〇》カッ!!」パシッパシッパシッパシッパシッパシッパシッパシッパシッパシッパシッ!!!!!!!!!!!!!!
狐神「なんで残像が見えるのじゃ? 豆が足りなくなるじゃないか」ドババババババババババ!!!!!!!!!!!!!!!!!
煙羅煙羅「アンタどんだけ男が嫌いなんすか、流石に可哀想ですから豆を追加する手を止めてくださいっす」
男「《〇》《〇》……」パシッパシッパシッパシッパシッパシッパシッパシッパシッパシッ!!!!!!!!!!!!!!
狐神「なんか瞳孔開いてないか?」
煙羅煙羅「開いてるっすね、顔がボコボコっすけど。まぁそうしたのはアンタっすけどね」
男「《◎》《◎》ゴゴゴゴゴ……」
狐神「おい――」
煙羅煙羅「もう止めましょうっす、なんかもうヤバそうっすよ」
狐神「そうじゃな。結界解いて、豆に掛けられた設定を解いてっと……。男、もう終了じゃよ」
男「《◎》《◎》」ビクンビクン
煙羅煙羅「ヤバそうっすよ、なんか嫌な予感がするっす」
狐神「そうじゃ――」サワッ
147 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/04/14(土) 17:20:14.78 ID:bH13J8eDO
煙羅煙羅「」
男「《◎》《◎》」サワッサワッ
狐神「……お主、何故儂の胸部を撫でておる」イライラ
男「《◎》《◎》見える、全てががゆっくりに見えるぞ……」サワサワ
狐神「質問に答えよ、何をしておる。答え次第では貴様を許してやらん事もない」サワサワ
男「《◎》《◎》これは良い洗濯板――」グシャ……
狐神「貴様は儂を怒らせた」
煙羅煙羅「自分は何も見ていない自分は何も見ていない自分は何も見ていない」タマヒュン
男「」コヒューコヒュー
狐神「何気絶してるのじゃ男よ、はよ目を覚ませ」バキッドゴッメキッ
煙羅煙羅「アンタが気絶させたくせに。しかも殴って起こすのは可哀想過ぎるっす」
男「……あれ、何かジョニーが痛い……」
狐神「回復が速いのう。それより、もう満足したじゃろ。早く死神の所に行くぞ」ズルズル
男「痛いから引き摺るなマジ洒落にならん位痛いから」ズルズル
煙羅煙羅「行ってらっしゃいっす」ノシ
148 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/04/19(木) 18:59:38.74 ID:PPvIVByDO
―
―――
―――――
私は一体*@′うか。
〓務で∵⊇□£を▲〒為に動いたが逆にмЭ∽れてしまっ$。
誰か彼を……どうか彼を――てくれ……
149 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/04/19(木) 19:18:26.64 ID:PPvIVByDO
俺が狐神に連れて来られた場所、それは先ほどの神社だった。
死神「ガギギギギャゲグ……」
運転手「」ビシャ
奴はその手に抱えた男の頭部に口を付けており、俺たちの姿を目視すると口から血に混じった何か白い物を滴らせている。
狐神「脳ミソなんて美味いのか?」
男「知るか」
ガサガサという音と共に奴の身体からは大量の黒い文字があふれ出て、男の生首を喰らい尽くした。
狐神「さぁやるのじゃ男、死神を倒せばお主に掛けられた呪いが解けるぞ」
男「分かった」
右手に太刀、左手にピンセットを構えて死神の前に立つ。
150 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山梨県)
:2012/04/19(木) 19:56:43.65 ID:td5OUkvo0
もうやめろ
>>1
・・・お前が厨二病なのは分かった···
151 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/21(土) 06:16:58.29 ID:Mkx/2Cvbo
何故止める?
152 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/21(土) 11:18:55.96 ID:RbxnSlQ+o
ssと言うかお話に厨二病って…
jkローリングに同じこと言って来いよ
153 :
>>150最後まで書くって宣言しちゃったから止められぬ。
[saga]:2012/04/22(日) 23:50:01.66 ID:3Ys+8uUDO
死神「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!!!!!!!!!」
最初に動いたのは死神だった。
その手にある赤く錆びた巨大な大鎌を滅茶苦茶に振り回し、俺へと近づく。
男「うらっ!!」
俺は右手の【鏡】で鎌の刃を受け流し、左手の【鑷】で死神の顔を覆う文字を摘んで宙に放り投げる。
男「な!? っとう!!」
一瞬現れた死神の顔に驚き、油断して一撃を貰いそうになったが、寸での所で避け後ろに飛び引く。
一瞬だがはっきり見えた。
それはもう、驚く程の美女だ。
154 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/23(月) 06:11:26.32 ID:jdACjgDIO
おつ
155 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/04/23(月) 19:19:31.47 ID:Q5+l4nODO
狐神「何をしておるか男!! さっさと首を落とさぬか!!」
男「分かっている!!」
狐神から聞いた話では、死神の、神の唯一の弱点は頭部にある核を潰される事らしい。
俺がすべき事は、死神の頭部を【鏡】で切り離し、【鑷】で奴の内部にある核を引き出して、砕く。
しかしながら、今になって手が震える。
最初はあんな化け物を殺す事に抵抗は無かったが、さっき見た苦痛に顔を歪ませたあの顔が、どうにも頭を離れない。
むしろそれが俺の決意を崩していく。
死神「ギャギャギャガガガガガガ!!!!!!」
男「チィッ!! どうすればいいんだ!!」ヒョイヒョイ
俺の身体を這う文字を摘んで投げを繰り返し、死神から逃げ回る。
156 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/04/24(火) 02:02:11.45 ID:gJ5uohgDO
死神「アギギギギガガガガガガ!!!!」
狐神「伏せろ男!!」
狐神の声に反応して伏せると、俺の頭上を何か黒い三日月状の物が通り過ぎた。
男「なんだよあれ!? 斬撃……じゃない、蟲の塊!?」
狐神「マズい、【死字蟲】が乗っ取りに掛かっとる」
男「どういう事だ?」
狐神「今の奴はかろうじてまだ奴の核が身体を動かしている。じゃがその核に【死字蟲】が侵入し、身体の支配権をもぎ取ろうとしておる」
男「それはつまり……」
狐神「奴は死神ではなく、ただの呪いである【死字蟲】そのものになるはずじゃ」
狐神「じゃから奴が【死字蟲】そのものになれば、儂も参加出来るということじゃ」
つまり死神が完全に乗っ取られるまでの時間稼ぎが出来れば、狐神の協力が得られる。
上手くいけば死神を葬る事も出来るかもしれない。
だが迷った。
157 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/04/24(火) 13:42:20.45 ID:sRtq+WTgo
おい、全然まずくねぇじゃん
158 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/04/24(火) 23:21:04.47 ID:gJ5uohgDO
>>157
すまん、なんかぼーっとしていて自分が何を書いていたのか分からなかった。
俺が言いたいのは――
狐神「先ほどまでは、【死字蟲】が苗床である死神を守る為、奴の予測不能な動きに合わせることに力を回していた為、上手く自分の力が使えなかった」
狐神「しかし、【死字蟲】が死神の身体の感覚を奪う事により、死神の護衛に回している分を攻撃に回せる」
狐神「物凄く噛み砕いていえば、『こっから先は手加減無しだ』状態じゃ」
159 :
>>156から
[saga]:2012/04/25(水) 22:11:32.48 ID:I8DLWcgDO
狐神「来るぞ!!」
男「どうし……はあ!?」
狐神の声に反応して死神に目を向けると、奴の背にはわさわさと蠢く翼の様な物が生えていた。
狐神「こっから先は儂も参加じゃ。流石にお主だけでは無理じゃからな」
男「ああ!! 頼んだ!!」
俺は一層警戒を強めて死神に斬り掛かると、死神はそれを読んでいたかの様に軽がると躱し、空中に飛んだ。
男「てめ!? 卑怯だろうが……って、うああああああああ!!!!!!!!!」
死神は照準を合わせるかの様に鎌の先端をこちらに向けると、翼から大量の蟲が突風と共に降り注いだ。
男「ぐあっ!!」
何十匹かは避けたり【鑷】で流したりで回避出来たが、二匹両方の術では回避出来ない角度からの攻撃がもろに直撃した。
160 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/04/27(金) 02:00:32.00 ID:28DyhogDO
男「ぐああああああ!?!?」
狐神「しまった!? 男、【鑷】を渡せ!!」
腹部に食らい付く【死字蟲】を、狐神は俺から【鑷】をひったくって取り除いたが、一歩遅かったようで俺の腹部からは見たことの無いような臓器がチラチラと見えている。
狐神「【再生符】」
男「……ハァハァ……あれ、傷が無い」
あれ程の激痛が一瞬にして消えた事に驚きながらも腹部を触ると傷口は無く、変わりに一枚の札が貼ってあった。
狐神「早く殺すぞ、男。手遅れになる前に」
狐神は懐から一枚の札を取出し上に向ける。
狐神「【召喚符】よ、我喚ぶは邪神を討ち滅ぼしたとされる神聖なる白雷の太刀、その名は……【稲光】(イナビカリ)」
一瞬自分の視界がホワイトアウトして目を塞いだ直後、心臓を揺らす程の大きな雷鳴が轟いた。
目がチカチカと異常を起こしているため半目でしか確認出来ないが、狐神は両手で何かを担いでいた。
161 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/04/27(金) 02:14:54.56 ID:svWIVE6no
最初の友とか出てたときのが良かったなぁ
バトル展開にする必要なかったろ
162 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/04/27(金) 02:20:37.04 ID:28DyhogDO
狐神「男、儂が奴の気を引き付ける。後は任せる」
男「ちょっとまて!? おい!!」
ようやく目が慣れてきた頃に、狐神は身の丈に余る電気を発した巨大な太刀を構え死神に立ち向かう。
太刀だけに!!
……まぁそれは置いといて、取り敢えず死神を殺さず尚且つ【死字蟲】の呪いから解放する方法を考えよう。
163 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/04/27(金) 02:48:46.17 ID:28DyhogDO
>>161
まずは整理をしよう。
確か俺は死神と未来神の二人に恋心を抱かれ、科学的に説明のつかない様な物を貰った筈だ。
自分の死の未来が予知出来る能力と、自分の死が見える能力……
まて、なんだろうか、何かが引っ掛かる。
そうだ、腹を蟲に食われる前に何故か死亡予知が働かなかった。
いや、それ以前に俺が死があまり予知がされていない、いや一度も無かった。
何時からだ?
俺は思考を巡らせた。
狐神に会った後から? 違う、確かあの全身タイツの男と会った後だ。
そうなると、奴に何かされたお陰で死ぬ確率が元に戻り、更に死亡予知が失われたという考えに至らざるえない。
だが待て、その行為には奴に何のメリットもない。
誰かに雇われた?
なら死亡予知だけ消せばいいはず、わざわざ確率を戻さなくてもいいはず。
考えれば考えるほど意味が分からなくなった。
164 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage saga]:2012/04/27(金) 11:27:22.29 ID:SB7VVaL00
しななくなったの完全に狐神様に会ってからだろ。
正確に言えばバスから飛び降りたところか。
それまでは目をつぶれば即死状態だったのに、やばそうな死神さんに会っても予知がない。
この時点で、狐神様から離れた瞬間死ぬ予知でもしそうなものなのに。
それから喫茶店に移動しても何も起こってない。その前の〜純喫茶“自分の家”〜では常に行動していた。
やっぱりとにかく狐神様に感謝しろオラァ
165 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2012/04/28(土) 14:25:55.53 ID:/y++o9la0
なんか・・・続き頑張って!!
166 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(dion軍)
[sage]:2012/04/28(土) 19:10:31.57 ID:2e0E/+C3o
あれ?単純に死亡フラグの乱立と近未来の予知じゃなかったっけ?
167 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/02(水) 23:05:54.46 ID:Kee8lC3o0
>>1
はだめだったか。
168 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/05/06(日) 01:22:21.08 ID:kgtrBeKDO
狐神「何をぼさっとしとるか男!? 早く援護せい!!」
狐神の声に反応し思考を止めると、ちょうど狐神は死神の攻撃に為す術なく地面に叩きつけられた。
男「大丈夫……でもないわな、うん」
狐神の身体に引っ付いている蟲を剥がしてやると、先ほどまで浮かべていた苦悶の表情が僅かに和らいだ。
狐神「死ぬかと思ったぞ阿呆!? 貴様は外道か?! 外道なのか?!」
男「落ち着けって。ほら、ひまわりの種やるから」
狐神「儂はハムスターか何かか?! それより何故、儂がズタボロにやられてるのを見て無表情で突っ立ってた!? 助けるのが普通じゃろ!!」
男「考え事してた、スマンゴー」
狐神「誠 心 誠 意 謝 ら ぬ か !!」
狐神が俺の頭を押さえ付けた時、丁度俺の顔があった所を蟲が通り過ぎる。
狐神「良いか男、今から儂が大技を放つ。具体的に言えば、地面が崩れ溶岩が噴き出し嵐が吹き乱れ天から巨大な雷の太刀が落ちる」
男「巻き添え食らうだろ、俺」
狐神「それは無い。お主には死亡予知があるし、儂もある程度お主に直撃せぬ様にコントロールはする」
男「……」
俺は狐神の顔を見て確信した。
男(こいつさっきの事根に持ってるな、うん。絶対どさくさ紛れに何かしらしてくる)
狐神の不審に笑みに怯えながらも、取り敢えずその作戦に乗った。
何故作戦に乗っかったのか、特に理由は無い。
169 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/08(火) 01:14:30.00 ID:2kVhBu//0
あれ?続きは(・ω・ )?
170 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/08(火) 16:10:32.13 ID:mqRFHjhg0
期待
171 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/05/11(金) 14:09:06.22 ID:Rqt9uM/DO
狐神「さぁ、行ってこい!!」
男「ぐべらっ」
狐神は俺の背中を、あたかも迎え撃つかのように低空飛行をしている死神に正面衝突をさせるように、強く蹴り飛ばした。
男「ぅおらああああ!!!!!!!」
俺は蹴られた衝撃を利用して、回転しながら太刀を真横に構え一文字切りを放ったが、死神はそれを予測し鎌の柄で防ぐ。
死神「ガギャッ!!」
しかし死神の身体はゾンビのそれに近い為か、骨が露見した腕は大鎌を掴んだまま、ブチリと嫌な音を立てて後方に飛んでいった。
男「やったか……?」
肘から下が無くなった死神はガクリと電池の切れた人形の様に動かなくなり、完全に停止した。
かの様に見えた。
狐神「下がれ!!」
男「ごはっ!?」
狐神の声と共に地面から飛び出た石の塊が腹部に直撃し、後ろに飛ばされる。
それと同時に、俺が先ほど立っていた場所から真っ赤な柱とも言える、溶岩が勢い良く噴き出した。
男「なん……だと……」
地面が震え、複数の爆発音が鳴り響き周囲からは嵐が吹き荒れ、豪雨が溶岩に降り注いで、辺りは白い蒸気に包まれた。
172 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/05/12(土) 01:14:41.70 ID:/M4LB6iDO
視界が完全にホワイトアウトした為か聴覚が少し冴える。
流石に漫画みたいに目を瞑って音を頼りに敵を探す、なんて器用な真似は出来ないが、気配位なら俺でも分かる。
蛇が生きた餌に対して放つ剥き出しの殺意、しかしながらこんな物で俺は怖じけづくことはない。
俺もそれなりに死線を潜り抜けているので、ある程度余裕が持てている。
男「すーはーすーはー……」
深呼吸をして心を落ち着けると、周囲の音が落ち着いたこと、地面が微妙ではあるが確実に揺れている事に気付いた。
そんな時、俺に向けられた威圧的な殺意は、気配と共に消えた。
消えた、というよりも、隠れたと言った方が正しい。
確実にいるとは分かるのだけれど、何処にいるかがまるで把握出来ない。
俺は寒気がした。
173 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/05/12(土) 16:55:38.51 ID:/M4LB6iDO
それは一瞬。
煙の流れが微かに乱れたその一瞬、黒く蠢いた腕で俺の身体を抱き締めようと此方に腕を伸ばす死神が、煙を裂いて現れた。
男「蟲で腕を作ったのか!!」
しかしながらこれはチャンスとも言える。
先ほどまで厄介だった大鎌が使えなくなった事により、太刀を思う存分使う事が出来る。
俺は伸ばした腕を右に躱し太刀を大きく振り上げ、その首を切り落とそうとした。
しかし……
男「ギャアアアァアアアァァア゛ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!?!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
死神は腕の関節を逆に曲げ、異常なほど伸びた腕で俺の肘を掴んだ。
それにより俺の肘は徐々に食われ、ポロリと刀を持った右手は地面に落ちた。
男「あ、ああ――」
いや、腕は地面には落ちなかった。
腕が落ちる寸前、地面は突如として崩れ落ちて深い大穴を作り、俺は食い千切られた腕ごとその中に落ちた。
死神は丁度穴の範囲外に立っていたので落ちる事は無かった。
174 :
そろそろラスト……
[saga]:2012/05/15(火) 01:08:03.51 ID:btb2vX3DO
最後の最後でこの不運かよ。
身体に掛かる重力に身を任せて腕を伸ばすと調度、死神の喉に【鏡】の刃先が触れそうになる。
あと少し、だが俺は死神を殺してしまってよいのだろうか。
まだ助けられる可能性があるんじゃないか?
こんな時まで他人の心配をしている自分を鼻で笑った。
いや、人ではないのか。
「男、【鏡】を使え!!」
耳に入った狐神の声、反射的に俺は諦めを表現するよう瞑った目蓋を開き、上空に目を向ける。
そこには死神が持っていた俺の身の丈を遥かに越す大鎌が飛来していた。
「使い方は言わんでも分かるはずじゃ!!」
あぁ、分かっているさ。
俺は軽く曲げた肘を伸ばし、【鏡】を死神の首に向けた。
「すまない【妖刀苦肉】」
太刀はその姿をうねらせながらその形を変えて、とある物に姿を変える。
大鎌。
その凶悪に曲がった刃は、調度死神の首を刈り取る様に死神の後ろ首にまで伸びる。
175 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/05/17(木) 20:35:52.86 ID:0cAsfqNDO
―
――
―――――――
狐神「生きておるか、男ー」
男「……うぃりうぃりにゃ(ギリギリな)」
落下してきた死神の首を鎌の刃で縦半分に切り裂き、中から現れた黒い石を口で受け止め、鎌の刃を壁に突き刺し落下を止めた。
一応、鑷は上に投げていたのに加え右腕が切り落とされた為歯で死神の核を挟んだが、死神の核を蟲が乗っ取っていた事を思い出す。
これ、噛み砕けないだろうか。
そう思い、歯に力を入れて噛み砕こうとした瞬間、穴の入り口から白い糸の様な物が凄まじい速さで伸び、核に直撃した。
狐神「死神の核を放せ、今すぐにじゃ!!」
言われた通り核を口から吐き出すと、核を甲高い音を出して一瞬震え、爆発した。
男「爆発するんなら早く言――」
狐神「今すぐに助けてやるからまっとれ」
俺の言葉を遮った狐神は巨大な怪物の様な姿に変貌し、鎌を加えて俺を引き摺り出した。
男「……死神の身体は?」
狐神「あの通りじゃ」
狐神が指差す方向には地面の色合いと浮いた黒いヘドロだけがあり、蠢く字の蟲や大鎌を振り回す死の化身の姿は無かった。
俺は助かった……のか……?
ぐいっと勢いよく穴から投げ出された俺は未だ流れる血を撒き散らし、肩から地面に落ちる。
男「痛ぇよ……、死ぬほど痛ぇ」
狐神「安心しろ
すぐに“楽にしてやる”」
176 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/05/17(木) 22:45:53.98 ID:44CRs5BDO
早く
177 :
すみません、もう少しお付き合いください〈ペコリ
[saga]:2012/05/17(木) 22:48:53.96 ID:0cAsfqNDO
男「な、んのつもりだ……あ、がぁ……」
狐神はその凶悪な大顎を開き、彼女に取ってゆで卵の大きさにも等しい俺の頭に食らい付こうとした。
しかし、俺の残った腕を突き出すというミジンコにも等しい抵抗により、命は長らえたが両腕は無くなった。
結果的に死ななかったが、後の人生は誰かに迷惑を掛けながら生きていく事が確定する。
それよりも……
男「答えろ狐神、これはどういうことだ!!」
俺の声に反応して狐神はいつもの幼さを残す少女の姿ではなく、着物を着くずした遊女の姿に変わり、いやらしく笑みを浮かべた。
狐神「見て分からぬか? いえ、もうこんなふざけた喋り方はしなくていいのよねぇ……。“裏切ったのよ、貴方を”」
クスクスと笑いながら、狐神は芋虫の様にうつ伏せになる俺の頭を踏み躙る。
狐神「ねぇ、おかしいと思わない? いえ、そもそも最初から可笑しい話よね」
男「……どういう意味だ?」
狐神「そのままの意味よ。笑い話にもならない、お金を払う気にもならない、馬鹿らしい値段のチケットを買って聞きに行く気にもならない。とても、とてもくだらない話」
狐神「私の自慰的物語に付き合って、自身を滅亡に追い込んでしまった。哀れな貴方の話よ、男。貴方は私の崇高なるエピローグを迎えさせてくれる生贄(カギ)なの」
男「意味が解んねぇんだよ狐神ぃいいいい!!!! 貴様の目的はなんだ!!」
狐神「はぁ……滑稽ね、男。貴方は今とても絶望を見せつけられているにも関わらず、まだ何も諦めていない。そんな目をしてる」
狐神「私は好きよ? 殺す気すら沸かなくなりそうね。そんな貴方には特別に教えてあげる」
狐神「私の目的は《今世界の神々を統べる者、世界の妖怪を統べる者を殺し、混じり物が差別されない世界を創る。例え――
全ての種族を殺してしまっても》」
狐神は俺の額に触れた。
178 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/05/17(木) 23:12:58.73 ID:0cAsfqNDO
――――――
――――
――
―
それはまだ陰陽師や呪術師が多く存在し、人々から尊敬されていた遥か昔。
私は現在を司る上級な神である母上と、様々な系統の術を極め、更に自身で新たな術を構築した“天才”とまで称された妖狐の父上の元に生まれた。
本来は異種族との交わりは神、妖怪、共に“最上にして最低災厄の禁忌”とまで言われた。
それでも父上と母上は互いに互いを愛し合い、禁忌を破り自身の身分や家柄を捨て逃亡した。
そんな中で生まれたのが私だ。
私は母上の無生物の時間を固定する力と、父上の術者としての才能を大幅に受け継ぐ。
それは世界の脅威、人間にしても妖怪にしても神々にしても、私は忌み嫌われる存在でしかなかった。
それでも父上と母上は私を見捨てず、最愛の愛娘として愛してくれた。
私にとってそれが嬉しかった。
179 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/05/17(木) 23:47:27.39 ID:0cAsfqNDO
狐神「母上、見てください!」
母上「まぁまぁ、もうそんな高等な術が発動できるようなったの?」
私は幼いながら父上の術者としての弟子になり、毎日特訓の日々を過ごしていた。
しかし私達は様々な種族から嫌われ追われる身、常に土地を転々とし、資金が足りなければ身分を隠して家財道具や術の教本を売りさばいて暮らしている。
勿論、本が足らなくても父上の脳内には知識が詰まっているので心配はいらないが、やはり使っていた物が無くなっていくのはいい気がしない。
父上「まだまだだよ狐神、その術《雷刀》はかなり精度が求められる。ほら、刃に鋭さが無いから物は斬れないし、それに」
父上「すぐ折れ――」ポキッ
狐神「酷、い。せっかく、せっかく……うわぁあああん!!!」ビェーー!!!!!
母上「あ な た ?」
父上「ち、違うんだ!! 今のはちょっと、術の脆さを――」
母上「今日の夜はあなただけ無し。良いわね」ニコッ
父上「……はい」
男尊女卑が当たり前なこの時代で珍しい光景、しかし父上より母上の方が強いので、父上は尻に敷かれている。
でも、それを父上は嫌がっていない。
むしろ、今のこの体制を望んでいるようだ。
勿論、私も好きだ。
母上「あら、こんな時間に来客? 宿無しかしら」
不意に戸を叩く音が鳴り、注目する。
確かに可笑しい、外は自身の手が目視出来ないほど暗く、尚且つ外に明かりは見えない。
松明も点けないでこんな山奥に来られるはずがない。
母上は直ぐに私の手を引き、裏の戸口に逃げようとした。
180 :
寝ます。
[saga]:2012/05/18(金) 02:13:55.18 ID:+GzCDgKDO
??「あらあら、こんな夜に家族で散歩なんて珍しいわね、“異端者家族”の皆さん☆」
狐神「ぴぃっ」ビクッ
母上「下がってなさい狐神!!」
母上は私を背に隠して、戸の横にもたれかかった状態で待ち伏せしていた正体不明の者に目を向ける。
私は直ぐに奴がただ者ではない事を、ただならぬ雰囲気から悟る。
母上「随分とご挨拶ね死神王」
死神王「今は代行よ、貴女が死神王様を殺してくれたおかげで大忙しよ。まったく」
死神、確か低級の神で単体では神の中で最弱のはず。
でも、こんな奴は知らない。
こんな、心まで氷漬けにされそうな冷たいオーラを出す奴は。
死神王「さて、死神王代行が直々に刈らせてもらうわ? 現在神ちゃん」
母上「生憎、私以上に年上の者に言われてもなんとも思いませんよ。老婆が」ニコッ
死神王「今のが遺言で良いわね?」
月明かりに照らされて浮かび上がった死神王の姿、漆の如く艶のある黒髪、みずみずしい張りのありそうな肌、しかし服装は黒い装束服を身にまとい、身の丈以上に大きな鎌を持っている。
181 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/05/18(金) 08:30:36.43 ID:ueBG5ZhHo
乙
182 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2012/05/31(木) 02:49:43.48 ID:h1fenX7DO
父上「おやおや、とんだご挨拶だな死神王」
死神王「流石は天才ね、いえ“天災”の方がいいかしら? 入り口に配置してた私の部下を全員瞬殺だなんて。まったく、あの子達は時間稼ぎすら出来ないのね」
静かな森の中で唯一頼りになる月明かりによって照らしだされた死神王の表情には何故か、一辺の焦りも、一切の戸惑いも、一変の恐怖さえ見当たらず、あるのは余裕のみ。
今まで向かって来た敵は私の両親の力を知っている為、そんな余裕の表情を浮かべる奴は、圧倒的に異常だった。
父上「君は狐神を連れて先に行きなさい。何か嫌な予感がするんだ」
母上「分かりました。でも……」
父上「なんだい?」
母上「絶対に追い付いてくださいね?」
父上「当然さ。僕を誰だと思っているんだい?」
父上は死神王に向き直り、術の構築を始める。
母上「行きましょう狐神」
母上は私の手を掴み、足元すら見えない道無き道を進んでいく。
例え暗闇で顔が見えなくても、母上の思いはすぐに解った。
《あの人に加勢したい、しかし狐神の身の安全を最優先に考えないと》
といった感じだろう。
私は握られた手の感触で、そう判断した。
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