このスレッドはSS速報VIPの過去ログ倉庫に格納されています。もう書き込みできません。。
もし、このスレッドをネット上以外の媒体で転載や引用をされる場合は管理人までご一報ください。
またネット上での引用掲載、またはまとめサイトなどでの紹介をされる際はこのページへのリンクを必ず掲載してください。

さやかRPG - SS速報VIP 過去ログ倉庫

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:03:42.96 ID:a/IujzHQo

世の中ってば理不尽だよね。

魔法少女なんだから、ちょぉっとくらいの無理は道理ごと蹴っ飛ばせって杏子なんかは言うけどさ。
さやかちゃん、それは間違いだと思うのよね。
何事も限度ってものがあるよね。
普通って意外と大事だよね。
私も魔法少女でさ。剣を使って超かっこいい感じで敵をやっつける。
でもさ、魔法少女じゃない時まで命をはって生きるべきじゃないと思うのよね、と、さやかちゃんは愚考するわけよ。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1332702217(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】

ごめんなさい、このSS速報VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。

ちひろ「相変わらずバカですね」モバP「誰がバカだ!」 @ 2025/08/25(月) 23:10:42.78 ID:j6/APBS60
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1756131041/

人が楽しそうにし出したら途端に埋めきて草 @ 2025/08/25(月) 13:39:54.49 ID:ViY2iexKo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1756096793/

胡蝶しのぶ「できました!他人の夢に侵入する薬です!」 @ 2025/08/24(日) 22:46:21.54 ID:6IgVG1ccO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1756043181/

チョベリバ @ 2025/08/23(土) 05:11:12.67 ID:0XU/1e/E0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1755893472/

うりゃー! @ 2025/08/22(金) 23:27:28.54 ID:tg4YRP3+o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1755872847/

男「ブルードラゴンラルグラド?」 @ 2025/08/21(木) 02:17:16.64 ID:qI1gMjwxO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1755710236/

ひさしぶりにA雑来たけど @ 2025/08/20(水) 23:05:18.14 ID:OGWtQL890
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1755698717/

【コードギアス】俺「安価の力を使いブリタニアに反逆する」TURN2 @ 2025/08/20(水) 17:39:49.30 ID:P7oidm6v0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1755679188/

2 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:06:01.94 ID:a/IujzHQo
なにって喧嘩ですよ。女の子同士でよくあるような喧嘩。
私じゃないよ?まどかとほむら。いや、珍しいんだけど口喧嘩から始まって取っ組み合いの何某。いや、そこまではいい。

勝った負けた、で寿命が消えたり増えたりするんだよね。

こんなの絶対おかしいよ。

なにがおかしいってあんた、勝った負けたはともかく私が巻き込まれることなく無事に終わる確率が競馬で3連単当てるより低いってどうよ。
まどかは魔法少女じゃないんだから、そもそも命のやりとりが行われるべきでないと思うのよね。ほむらなんか当てつけで私ばっかり狙ってくるし。……当てつけだよね?

まどかはまどかでなんか怖いし、杏子はご飯食べてるし、キュウべぇは、ああ!キュウべぇがやられた!
3 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:06:59.56 ID:a/IujzHQo
極めつけにこういう時仲裁に入ってくれるはずの先輩は極自然に頭にドリルをくっつけているような妖怪だよ。
ああ、魔法少女か。
今、どっちなのかよくわからないんだけどね。
4 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:08:16.73 ID:a/IujzHQo

イマジン、オールザピーポー。
想像してごらん?

にっこりと笑顔を浮かべる素敵な先輩が、今日はショートケーキと化している状況を。
気が付くと、隣人がショートケーキとヒュージョンしている世界を。
三角に切り分けられた一切崩れていない理想ともいえる形を維持した、でっかいショートケーキを想像してほしい。

おーけー?

では、その状態を維持したまま、ホイップクリームで彩られた頂点にある、本来イチゴがあるべき場所、そこをあんたの愛しい隣人と置き換えてほしい。

それをマミさんの頭に置き換えて、完成。

うん、またなんだ、すまない。
だけどこれを見た時「えーなくなるのは頭じゃなくてからだかよー」という遣る瀬無さがあったと思うんだ。
その遣る瀬無さを大切に生きてほしい。
5 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:08:52.07 ID:a/IujzHQo


さやか「ってそうじゃないでしょ!」

今日、十回目の突っ込みをマミさんの頭しかない頭部に叩きこむ。
平手なんておこがましい、全力の頭突き。
かて―なチキショウしまえよドリル。
度重なる頭突きにさやかちゃんの頭の耐久値は臨界点突破してるけど、その気になれば痛みなんて消しちゃえる。
流血が妄想と現実を曖昧にしてくれるなら、私は夢の世界で恭介とちゅっちゅする!
6 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:09:29.88 ID:a/IujzHQo
まどか「ほむらちゃん! 新しい服買ったんだけど、どうかな?」

ほむら「いやっほう! なんという可憐さ! エキサイティング! 私の興奮値が飛龍の拳だわ! 抱きしめたい! 抱きしめさせて!」

まどか「早いよほむらちゃん、もうちょっとよく見てよ」

ほむら「何度見ても最高よ。まどかのかわいさに一点の曇りもないわ」

まどか「まず鼻血を」

ほむら「拭くわ」

まどか「そうだ、実はちょっと身をかがめるとね、ほら」

ほむら「ぐはっ! サプライズ! ファンタジックサプライズ! サービス精神旺盛なまどかにマイハートブレイク!」

まどか「ホムラチャーン」

ほむら「マドカァー!」
7 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:10:21.24 ID:a/IujzHQo

一生やってろい。
脳汁が耳から零れそうで思わず耳を塞いでも、視界は蛇みたいに蠢くド変態から離れない。
正直、あんたらの煩悩溢れる会話は表に出しちゃいけないんだってば。
このままだと私の性癖が偏りそうで怖い。
いいからさやかちゃんに健全で温かい環境を用意してくださいよ。
そこまでじゃなくても、静かな環境さえあればいいんだけどさ。
8 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:11:24.89 ID:a/IujzHQo

ほむら「いよーし、今日はエントロピーを凌駕するわよー! ザ、ワールド―!」

まどか「ウェヒヒ、キャラが違うよほむらちゃん!」

ほむら「あはは、まどかこそ!」
「あはは!」

「うふふ!」
9 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:12:13.74 ID:a/IujzHQo

もう駄目だ。
この勢いを止めないと、ケーキの話にすら戻れない。
ほむらは地位も名誉も全てを投げ打って、人の道から外れた行為に向けて大きく飛翔。
私は額から血飛沫を上げて、最大回転ブラッディスプラッシュクレイドルで、ほむらを追い上げた。
時が止まる直前に、界王拳十倍の速度でほむらの脇腹を殴打する。


ほむら「ごふっ!? み、美樹さやか……お前もかー!」

10 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:13:24.21 ID:a/IujzHQo

 同じカテゴリーに入れられるのは大変不本意なんだけど、魔法少女の歴史に破廉恥な記録が残る事は何とか阻止出来たと思う。
 だけど、私の出血は全く止まらない。
 たぶん、致死量なんだと思う。
 より一層、酷くなってまいりました。
 田舎で待ってるお母さん。志半ばで果てる、小さな命をお許しください。
 ごめんね……さやかちゃんってば……立派な魔法少女になれなかったです……。
11 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:14:34.23 ID:a/IujzHQo


さやか「……ってこんな阿呆な展開で死ねるかぁー!!」

死因が「ド変態への突っ込み」だなんて、恥ずかしくて恥ずかしくて、天国に行けないし、行ってもたぶん死因で虐められてしまう。
そんな一心だけで立ち上がった、さやかちゃんの闘魂列伝はここから始まります。
こう見えましても、私、魔女との初陣を完封でスタートしたエリートなのよ。
12 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:15:14.16 ID:a/IujzHQo

さやか「注目! ちゅうもぉーく!」

ほむら「はしたないわ美樹さやか。そんな大声を出して」ふぁさっ

さやか「ごめんな!いろいろ突っ込みをいれたいけど、それどころじゃないのよ! あぁ! 貧血が! 貧血が!」

まどか「あれ? さやかちゃんいつからいたの? うわぁ、ひどい怪我! マミさん! 手当を!」

マミ「…………」

杏子「あれ? さてはマミ、いつのまにか太ったな?」

さやか「情け容赦なく突っ込んでやりたいけどさ! マジに! マジに! ソウルジェム! 導かれる!」

まどか「そうだよ杏子ちゃん。女の子にそんなこと言っちゃだめ」

杏子「う、悪かったよ……」
13 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:16:02.98 ID:a/IujzHQo

私の座右の銘は「打たれ強く生きろ」にしよう。
いくらボケられようと笑って耐えるし、魔法を使えば自力で治療する事だって出来るんだ。
初めからそうしてりゃ良かったよ、びっくりするほど頼られない人達だよね、いやごめん、失言だった、ごめん。
けどさ、失言なんてのはこいつらを前にすれば、ゾウリムシの細胞分裂ぐらいどうでもいい出来事に変わるわけよ。
14 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:16:43.26 ID:a/IujzHQo

格が違いすぎた。
私は井の中の蛙だった。
とにかく、最近、派手な事件が多すぎる。
退屈な日常に刺激が欲しいってよく言うけど、身の程を知れぇ!と言ってやりたい。
あんたらのは、せいぜい雪球に石を入れるか入れないか程度で悩む、そんな刺激レベルでしょ?
お話になりませんね。
この人達が求めてるレベルはそんなもんじゃない。

15 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:17:39.57 ID:a/IujzHQo

魔法少女はね、刺激を求めさせたら「世界救おうぜ!」とか体育会系ファンタジー浪漫なノリが、身構えるより早く返ってくる所なんですよ。
マジでやる気だからね、冗談とか一切言わないからね、まどかさえ契約してしまったら、普通にできるからね。
希望なんてなくても、未来が保証できなくても、例え夢や魔法なんてなかったとしても、魔法少女が願えば即実行、そういう宿命なんだ!
16 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:18:43.12 ID:a/IujzHQo

さやか「ええい! いいかげんにしろぉーいこのすっとこどっこい!」

まどか「さやかちゃん? 今日はどうしたの?」

ほむら「口が汚いわね、まどかの前よ」

さやか「ご、ごめん……けど、そこのケーキのような物を見て、何か感想は?」


私は、マミさんが鎮座するテーブルに、びしりと人差し指を向けた。
人差し指だからって人に指を向けてはいけません、という母の教えを破る事になりまりましたが、この際勘弁してください。

ほむら「大きなケーキね」

そんな無味乾燥な……

17 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:20:12.10 ID:a/IujzHQo

さやか「ほわぁっつ!? 大きい……だけ!?」

まどか「私はあんなに食べられないよ。あれは、さやかちゃんのおやつ?」

さやか「違うわ! ……私がマミさんを食べるなんて、物理的にも性的にもそんな趣味はない!」

ほむら「は? マミさん?」

さやか「だーかーらー、ほら、マミさんが……えっ!?」

いなかった。

さやか「え? え?」

まどか「さやかちゃん、マミさんが何処にいるの?」

さやか「いや……そこのケーキからイチゴのごとく頭がぴょこんって」

出てない。

さやか「あ、あれ?」

18 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:20:41.77 ID:a/IujzHQo

杏子「頭が……何だって?」

さやか「生えてたよね!? ケーキから!」

ほむら「落ち着きなさいよ、生えてないわよ。ケーキから人が生えるってどんなメルヘンワールドよ」

さやか「や、やだな、マミさーん、隠れてないで出てきてくださいよー」

19 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:21:23.81 ID:a/IujzHQo

慌てて、テーブルに縋りつく。
巨大ケーキを突付いたり、叩いたりしてみたけど、一切反応がない。
やばい、嵌められた、と思って振り返って見れば、もう引っ込めないところまで出てしまっていた。
くっ、これが、マミさんが得意とする釣り野伏せか!

さやか「ちょ、信じて! この中、この中にマミさんがいる! 隠れてるだけ!」

ほむら「いるわけないでしょうが、ケーキの中に隠れて何がどうなるの」

ほむらが冷静に突っ込みやがった。
そのスキルは平常時に役立てて欲しい。

さやか「ちょっと待って、呼び戻すから! えー……んー……あ! あれがあった!」

ほむら「……熱でもあるのかしら?」

まどか「魔法少女も風邪ひくのかな?」

さやか「ほぉら、マミさーん、顔を出しましょうー? マミさんの大好きなチーズケーキ! おいしそう!」

ケーキ「……」

20 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:22:04.83 ID:a/IujzHQo

杏子「やばくないか、こいつ?」

ほむら「相当きてるわね」

さやか「食べちゃいますよー? 私が食べちゃってもいいんですかー? あーん、ぱくっ、なーんて嘘ですよー。はは、欲しい人はどこかなー!?」

ケーキ「……」

杏子「キュウべぇ呼ぶか」

まどか「うん」

さやか「もう少し、もう少しで出てくると思うから! いあいあ! るるいえ! イエローギガドリル! きてはーっ! きてはーっ!」

ケーキ「……」

まどか「さやかちゃん……」

杏子「ほむら」

ほむら「わかったわよ、呼んでくるわ」

まどか「私も行くー!」

杏子「あんだよ、私もいくぜ」

21 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:22:55.90 ID:a/IujzHQo

みんな、精神分裂病の子供を哀れむような視線を投げかけて、マミさんちを去っていった。
静寂が辺りを包む。
残ったのは、私一人。
いや、二人だ。
絶対いるはずなんだ。
あのケーキの中に。
私を嵌めやがったマミさんが、ケーキの中でぷーくすくす笑ってるに違いないのだ。
あったまきたぞー! もうカステラの衣を引っぺがして中身出しちゃおうか!
なんと、ここに来て名案が出た。
私の才能が怖い。

22 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:23:33.39 ID:a/IujzHQo

さやか「マミさーん、出てこない気なら私がそのケーキを食べちゃいますよ?」

ケーキ「……」

さやか「いいんですか? 中でどんな格好してるか知りませんけど、私もう怒りましたからね?」

ケーキ「……」

さやか「た、例え裸で泣き出しても、ぎゅっと抱き締めちゃいますよ?」

ケーキ「……」

23 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:24:03.83 ID:a/IujzHQo

徹底的に無視ですか。
最近、マミさん、私に冷たくないですか?
全体的に苛々してませんか? そいつは更年期障害ですか? おおっと失礼、今のは……主審はアウトォ! アウトとでました!

……ふん、いいでしょうよ。
こっちも伊達に魔法少女やってるわけじゃないのです。
怒らせたら、やることはやっちゃいますから!

24 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:24:34.22 ID:a/IujzHQo

さぁ、さやか選手、十分な助走から、だんっとテーブルに右足を引っ掛けたー!
そしておおーっと! 足の力で一気に上るのか!? 上がる気だ! 上って……上るっ……上っ……。
魔法少女らしく、魔法を利用して上がったー!(誤魔化した)
そして仁王立ち!
テーブルに仁王立ち!
これは酷い! 正義の味方にあるまじき悪魔の所業!
そして、そして、場外から聞こえるブーイングを無視して、さやかゆっくりと右手を高くかかげる!
ヒール! ユーアーヒール!
卓上はさやかという名の独壇場だーっ!
さーやーかっ! さーやーかっ!

25 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:25:09.01 ID:a/IujzHQo

さやか「でっか……」

高さは、私の胸の辺りくらいある。
横幅は、私が三人は入るくらい。
からかって遊ぶ目的の為だけに、これを作ったとしたなら、いろいろ限度を越えている。

さやか「マミさーん? 本当に剥がしちゃいますよー?」

やっぱり、返事は無い。
もしかして、私が目を離した隙にここから脱出してたのかな? 
返事が無かったから、ケーキに手を入れてみた。
ぬるい。
なにこれ。
人肌?
やっぱりこれ、マミさんの一部なのかな?
まさかねぇ……。

26 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:25:48.60 ID:a/IujzHQo

さやか「……あ?」

何か固いものにあたった。
柔らかいクリームの海の先に、何だろ……。
これも温かい、握ってみて柔らかいといえば、やっぱりそうだ。

さやか「ちょ、ちょっと待って?」

指だ、これ指だ。
手の感触? 握られてる?
誰に? マミさんに?

さやか「いるんですか?」

――ぐいっ

27 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:26:15.70 ID:a/IujzHQo

私の身体が傾いた。
ケーキの方へ傾いた。
何者かに強烈に引っ張られている。
やばい、これやばい。
B級ホラーだ。
また、こういうオチに行くのか。
ガッデム!
そう思っていても、逃げる事が出ない。
河童が馬を川に引きずり込むような、見た目を超越した力が私にかかっている。

さやか「じょ、じょ、冗談は止めましょうよ……!」

声が震えた。
このまま、私は巨大ケーキと一つになるのか。
それともこれ、魔女のせいなのか。
解らないけど、どっちも嫌だ。
既に肩の辺りまで、私はケーキに埋まってしまった。
選択の余地はない。

――ぐいぐいっ

28 : ◆TJ9qoWuqvA [saga sage]:2012/03/26(月) 04:26:41.66 ID:a/IujzHQo

さやか「たーすーけーてー! だれかきてー! まどかー! きょうこー! きゅうべぇー!」

助けは来ないと知っていても、私は必死に叫んだ。
既に顔の半分がプリンの中にあっても。
口に入ったプリンは涙の味がした。
今、上から見ると人面瘤みたいになってるんだろうな、と思ったのが……私の最後の意識だった。
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga sage]:2012/03/26(月) 04:27:14.41 ID:a/IujzHQo
今日はここまで
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 12:41:40.52 ID:ia/pS9JC0
RPGと聞いて勇者さやかちゃんを思い浮かべたのは俺だけじゃないはず…
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/03/26(月) 13:50:58.54 ID:gP/YYejAO
>>1は別にsageつけなくてもよくね?作者の自由だけど
15.38 KB   
VIP Service SS速報VIP 専用ブラウザ 検索 Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)