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【安価で】咲「ゾンビだね」和「SOA!」【武器選択】 -
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1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/29(土) 01:20:00.40 ID:UbRor1WDO
当方、銃火器や戦術はまったくの素人です。書き蓄めとかないです。それでもいい方はどうぞ。初めのうちは安価ないです。
清澄高校麻雀部部室
咲「聞いてる? 京ちゃん?」ヒック
ダン!
京太郎「あ、ああ聞いてるよ」
京太郎(なんでこいつ、コーラで酔っちゃうんだよ!)
久「ちょっと休憩挟んだだけなのに、すっかり痴話ゲンカの愚痴会になっちゃったわねぇ。和も帰っちゃうし。仲直りするのよ?」
咲「だって! 和ちゃんひどいんですよ、部長! 私がお姉ちゃんとイチャイチャばっかりして、和ちゃんのこと蔑ろにしてるとか!」
久「うんうん。そう言えば、最近あなたよく東京に行くわねぇ」
咲「お姉ちゃんがおいでって、言うんです! あの、ツンデレのお姉ちゃんが! 成長しましたよね!」ヒック
久「さあ、そう言えば、姉妹のわだかまりは溶けたのかしら?」
咲「私の愛の前にはそんなもの無いに等しいです……」
久(宮永さんが不憫でしかたがないわね)
咲「でも、でも、あっちに行っても淡ちゃんが邪魔しに来て、ろくにイチャイチャできない……だから、お姉ちゃんをとられたくないと思うと、通い妻みたいになっちゃって……」ウルッ
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1356711600
1.5 :
荒巻@管理人★
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頼む! @ 2025/06/28(土) 02:14:21.86 ID:wTso3bhIO
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頼む!見逃してくれ! @ 2025/06/28(土) 02:12:47.45 ID:t/vvooNwo
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光彦「ハアハア喉が渇きました・・・・・・・・・・」 @ 2025/06/28(土) 01:47:54.00 ID:v7aRIa60O
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アニメスレ @ 2025/06/27(金) 17:47:40.90 ID:T+jZnz2BO
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阿笠「最近ミセスというガキ共が調子に乗っとるのう」 @ 2025/06/25(水) 04:35:52.49 ID:v8H9IvXNO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1750793752/
男「自公政権が決めて来た増税と負担増?」 @ 2025/06/24(火) 20:08:58.15 ID:JMcKG0l20
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1750763337/
(安価&コンマ)鉄血に狼の男が(機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ) part2 @ 2025/06/22(日) 22:47:53.63 ID:xiq+pvxz0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1750600073/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:08:31.92 ID:A9RjOWcxo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421311/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/29(土) 01:40:30.43 ID:UbRor1WDO
京太郎「実際のところさ、おまえはどっちが好きなわけ?」
咲「何言ってるの……家族愛と恋愛の区別くらいついてるんだからね……」ヒック
京太郎(目が据わってらっしゃるのだが……)
咲「私は毎夜、毎日、一秒一分でも和ちゃんと和ちゃんのおもちのこと、考えていたいと思ってるんだから!」
京太郎「わ、わかったわかったって! じゃあさ、明日は部活休んでデートしてみたらどうだ?」
咲「……でも」チラ
久「あら、最近ご無沙汰なんでしょ? ストレスを溜め込むのはよくないわ」
咲「ぶ、部長! ありがとうございます!」
京太郎「所で染谷先輩と優希はどこに?」
久「あー、実は麻雀パイ壊しちゃってね。他にも買わなくちゃいけないものもあったしお使いに行ってもらったの」
咲「ヒック……ぶちょー、いつも指で弾いてますもんね」ニコ
久「本当のことを言うのはこのクチかアア!」
グイ!
咲「いひゃい?! いひゃいですぶひょー!!」
京太郎「デートするならプレゼントでも選ぶか……?」
咲「付き合ってくれるの……?」
京太郎「腐れ縁なめんなよ」
咲「ありがとぉ……あと、お姉ちゃんのバースデープレゼントも買わないと!」
京太郎(大丈夫かねぇ)
久「じゃあ暗くなる前に今から行きなさいな。どうせ他の二人もまだまだ来ないだろうし」
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/29(土) 02:01:01.90 ID:UbRor1WDO
京太郎「あの二人どこまで行ったんです?」
久「ちょっと隣の市まで」
京太郎「……部長、今日もしかしなくても、あの方をお呼びされてるんじゃ?」
久「あら、カンが働くようになったじゃない。呼んでるわ」
咲「カン!」ヒック
京太郎「うっせぇww」
京太郎(そう言えば、姉ちゃんの話を最初に切り出したのは、確か部長だったような)チラ
久「あら? なに?」クス
京太郎「いえ……ほら、咲立てるか?」
咲「あ、たぶん立てるよ……」
京太郎「酔い覚ましに土手でも散歩するか」
咲「うん」
京太郎「じゃ、福路さんによろしゅうです」
久「はいはーい」
プラプラ
咲「行ってきまーふ」ヨロヨロ
ガチャ。バン!
咲「いった……い」
京太郎「まだ、開いてないから!」
咲「わかってるよー」サスリサスリ
京太郎(和も苦労するな)
ギィ、バタン。
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/29(土) 02:05:45.01 ID:U1d5kXI3o
ふむふむ
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/29(土) 02:18:31.69 ID:UbRor1WDO
コツコツコツ。
ゴン! ゴン!
久「美穂子? 開いてるわよ?」
ギィ。
美穂子「うっ、久……」
久「どうしたの?」
美穂子「たべ、させて……」
久「やーん、いつになく大胆ねぇ。どこが食べたいか言ってみなさい……美穂子? 」
美穂子「うぅ」
久「ん……あなた、腐りかけのベーコンエッグみたいな匂いするわよ?」
美穂子「うぎっ……!」
ガバッ
久「冗談よ冗談……きゃあー、襲われるー」
カプ
美穂子「……」ハムハム
久「もぉ、くすぐったいわよ?」
美穂子「うぅ……」アムアム
久「あなた顎の力弱いんだから無理しないで」
美穂子「あ……ぅ」
久「死んだ魚の目の真似がうまいじゃない……よーし、反撃しちゃうぞー!」
ガバチョ!
美穂子「ゥー!」
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/29(土) 02:32:02.08 ID:UbRor1WDO
土手
咲「涼しいなー、大会の時はあんなに暑かったのに」
京太郎「ああ。少しは冷めたか?」
咲「うん、なんだか恥ずかしいことたくさん言っちゃったような気がするよ……」
京太郎「大丈夫だ。もとから、おまえの普通の文学少女のイメージは闇に葬り去られてる」
咲「何言ってるの?」
京太郎「いや、なんでもないさ。ほら、あそこのカップルみたいにおまえも頑張れよ」
咲「え?」キョロ
カップル「ぅう……」ブチブチ
咲「む、むりだよ! だいたい、私と和ちゃんは純粋に想いを寄せ合っているだけで」
タッタッタ!
京太郎(こいつ酒乱過ぎる。コーラだけども)
京太郎「走ると転ぶぞ!」
ボトリ。
京太郎「ん? 気のせいか」
タッタッタッ。
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/29(土) 02:52:43.65 ID:UbRor1WDO
とある雑貨屋の一階
咲「うーん、これなんてどうかな?」
京太郎「エトペンにそっくりのネックレスか……咲にしては良い線いってるんじゃないのか?」
咲「咲にしてなんたらは余計だよ、もう!」
京太郎「さーせんね……オレも入り口辺りで何か探してみるから、二階見てこいよ」
咲「うん、お姉ちゃんのも見つけないと」
タンタンタンタン。
京太郎「さーて、とは言っても何をどう見つければいいのやら」
ドンドン!
京太郎「なんだ? 酔っ払いか? すんませーん、スタッフの人?」
ドンドン!
京太郎「スタッフゥー? なんだ聞こえてないのか?まったく、こんな対応だから客もいないんじゃねーのか……」
ドンドン!
シーン。
?「うぅ……」
京太郎「おっさん、諦めな。開いてる扉も開けれないくらい昼間から酔っ払ってる奴にここの敷居は高すぎるぜ……」
?「う……」
ザッザッザッ
京太郎「ふ、勝った」
咲「なにに?」
京太郎「うわあ! 脅かすなよ!」
咲「ごめんね。でも、ほら、これ!」
バッ
京太郎「却下」
咲「ええ、なんで?」
京太郎「一応聞いておくが、おまえ、それお姉さんにだよな?」
咲「う、うん」
京太郎(姉妹のハウツー本なんか渡してどうすんだよ……)
咲「いいと思ったんだけどなあ」
京太郎「元んとこに返してらっしゃい」
咲「はーい」トボトボ
京太郎(まだ、酔ってんのか?)
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/29(土) 02:54:42.40 ID:nIW1ngKwo
(あっこれ咲ちゃんゾンビになるな…)
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/29(土) 03:12:00.18 ID:UbRor1WDO
雑貨屋二階
咲(なんでだめなんだろ)
コト。
咲「あ、和ちゃんに明日のこと言わないと」キョロキョロ
咲(お二階にはスタッフさんもお客さんもいないみたい。よし)
ゴソゴソ。ピポ。
プルルル、プルルル、ピ。
和『……何ですか』
咲「さ、咲です」
和『知ってますよ』
咲「あ、あのね、明日良かったらお食事しないかなって? 部活なくなったんだ」
和『そうですか……じゃあ家でネット麻雀やってます』
咲「そんな、お外に出て日光に浴びようよ」
和『人を引きこもりみたいに言わないでください』
咲「そんなつもりじゃ、ただ、明日和ちゃんと一緒にいたいだけだよ。あのね、この前お姉ちゃんと食べに行ったカフェが」
プチ。ツーツー。
咲「ぐすん」
咲(悲しいよ、和ちゃん……私の何がいけないの。もう、もう……)
咲「やっぱりさっきの本買ってやるぅぅ!」
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/29(土) 03:18:00.13 ID:UbRor1WDO
読んでくれている方ありがとう。眠いのでまた今日の夜書きます。
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/29(土) 03:20:48.12 ID:KYZ+oDmK0
乙
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/29(土) 09:34:02.08 ID:qIoXmqML0
見てるよー
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/29(土) 13:29:45.03 ID:UbRor1WDO
>>11
,12 ありがとうございます。時間が空いたので少し投下します。
東京 白糸台高校
テレビ「昨夜から謎の連続猟奇殺人が……犯人は今だ」
ピッ。
照「……ッ」ゾゾ
きょろきょろ
淡「テル? どーしたの?」
照「いや、ちょっと寒気が……」
淡「テレビのニュースで何だか怖いこと言ってたからかな? 私が温めてあげる
よー」スリスリ
照「……暖かい」
淡「テルの背中は私が守るんだから!」
照「うん、ありがとうね」
コンコン。
菫「おい、この部屋にもう一人いるの忘れてないか?」
淡「菫もいちゃいちゃするー?」
菫「いいや。お前らと一緒にされちゃたまらんよ」
照「ただのスキンシップなのに。菫は固いんだから」
淡「そーだ! そーだ!」
菫「スキンシップはいいが、その口の聞き方だけは緩くできないな」
グリグリ!
淡「ウジュジュジュ!?」ジタバタ
女生徒「キャアアアア!」
菫「なんだ?!」
ピタ。
淡「今、養豚場の断末魔みたいなのが廊下から聞こえたような……」
照「……あれは、この学校で唯一、メリット弱酸性シャンプーを使ってる1年の女
子の声……」
菫「凄いを通り越して引くレベルなんだが……」
淡「てる、きもいー」
照「うッ……」ジワッ
菫「わ、泣くな泣くな……とにかく行ってみよう」
淡「なんだか面白そうなことが起こりそうな予感……!」キラッ
照「悪寒しかしない……」
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/29(土) 13:30:54.22 ID:UbRor1WDO
廊下
女生徒「ウググ……」
ッタッタッタ!
淡「大丈夫―!?」
菫「なんだ、このベーコンエッグの腐ったような匂いは……」
照「あの子、何を?」
女生徒「ウウ……」ピクッ
照「?」
菫「おい、そこの一年……ここで何を」
女生徒「……ウ……ア……ツ……イ」
ヌギヌギ。
淡「わーお、あの子スカート脱ぎ始めたよ!」ワクワク
菫「バカ、何ワクワクしてるんだ。照、止めさせるぞ」
照「うん」
トコトコ。ポンポン。
照「あの、悪いんだけど……ここで、公開ストリップはまずいから、良ければ日と
場所を改めた方が……?」
女生徒「ううッ……」ヨロ
ガバッ!
照「!? ど、どうしたのいきなり。こ、困る……私には好きな人が」
菫「何の言い訳をしてるんだ……」
淡「ええ!? 初耳だよてる!」
女生徒「……タベ………タ……ィ」
照「え? 今、なんて」
菫「なんだ? また、おまえ目当てにパフォーマンスしに来た子か? ほどほど
にしとけっていつも言ってるだろ」
淡「むうう! ずるいずるい! 私も脱ぐよ!」バッ
菫「……おいこら」チョップ
淡「いたあ!」
菫「事態をややこしくするな」
ガタアアン!
菫「?!」
淡「てるが押し倒された!」
菫「ついに実力行使か」
淡「私だってあれくらい……」
照「……いいから! 助けて! この子、案外力強くて」バタバタ!
淡「コークスクリューツモがあるじゃん」
照「女の子は殴れない……ッう」
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/29(土) 13:57:05.30 ID:UbRor1WDO
淡「しょうがない、じゃあ私が殴る!」ワクワク
菫「手加減しろよ……」
照「は、やく……ヤられる……」
淡「……えい!」ポコ!
女生徒「ウウッ……」
菫「微動だにしてない」
淡「ええー? そんなバカな」ぽこぽこ!
菫「所詮、麻雀しかしていない我々の腕力では無駄だったということか……淡、ほ
ら二人で引っぺがすぞ」セイッ!
淡「よいっしょ! よいっしょ!」
女生徒「ウガッ」
ゴロゴロッ!
照「ぬ、抜けれた……ハアハア」スタッ
ズズ。
女教師「ウウッ」
淡「!? てる! 後ろ!」
照「な!?」クルッ
淡「あぶなーい!」
バッ!
女教師「ガアアアッ!」
ガプッ。
淡「イッ……タ」
菫「淡! あなたは教師のくせに生徒に何してるんですか!」ドンッ
淡「ワッ!」ヨロヨロ
女教師「グッ……」ヨロ
照「淡! 大丈夫か!? ばか、なんで……」
淡「へへッ、てるーの背中は私が守るって言ったもんね……」ニコ
照「淡、淡! ずっと好きだった!」
淡「知ってるよ……でも、嬉しいな。やっと、照の口からき、け、た……がく」
照「あわいいいい!」
菫「おい、バカども! 三文芝居してる場合じゃないぞ……」ジリッ
ギギッ。
女生徒・女教師「ウ……ゥ……」ピク
ウロウロ。
照「……なんてことだ。みんな、明日に絶望した目をしている……」
菫「見えてないのか? 音に反応にしてるようだが…」
淡「……ずらかった方がいいと思うんだけど……あいてて」
菫「どこに?」
照「と、とりあえず、いったん部室に戻ろう……」
菫・淡「了解」
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/29(土) 22:46:02.88 ID:0fwOHJVXo
バイオより救いがないやないか………長野と東京ておい
と言いいつつ期待してるから終わったんなら宣言たのまぁ
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/30(日) 00:03:35.30 ID:mqrKbYrDO
>>16 了解です。
部室
淡「さっきのなんだったんだろうね?」
照「そんなことより淡、上を脱いで」
淡「え、で、でも菫がこっち見てるし」モジモジ
菫「かまうな、脱げ」
淡「菫まで? さ、さすがに二人同時にお相手するのはいくら私でも……」
菫「おまえの貧相な体に興味なんてないから安心しろ」
照「淡、さっき肩噛まれてたよね。消毒してあげるからおいで」
淡「しょうがないなー、そんなに見たいなら、見せてあげる! どや!」バッ
菫「粗品はお断わりだ」
淡「誰が粗品だー!」プンプン
照「淡、肩ちょっと血が滲んでるね。赤くなってる」
淡「本当はけっこうジンジンしてたの……優しくしてね?」
照「うん」シュッ
淡「うぴゃ?!」
ギュウ!
菫「いっ!? なんで、私のお腹を掴んでる……」
淡「らって、うぴゃ!?」
ギュウ!
菫「いッ?! て、照、もう少し優しくしてやれ」
照「あ、ごめん。しみるよね。でも、もう終わったから」
フキフキ。
淡「うぐっ、大丈夫だよ……照からもらう痛みならなんだって」
ギュゥ!
菫「っう、痛みのベクトルを私に向けながら何をほざいてるんだ……やれやれ」
プルル、プルル。
照「……あれ? 千里山の人から電話だ」
淡「む、雌の匂い」
菫「なんだ、お前もしかして園城寺さんと連絡先交換してたのか」
照「あ、いや清水谷さんの方だけどね。大会の時、倒れたし、様子がちょっと気になって」
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/30(日) 00:24:18.26 ID:mqrKbYrDO
淡「何のようなの?」ズズイ
照「さあ、とりあえず出てみないことには」
ピ。
照「もしもし」
竜華『ザザッ……か……ん』
照(エレベーターにでも乗ってるのか?)
淡「なんか砂嵐が聞こえる」ピト
竜華『…う……は、……れてしもた……と…き…しりあい……たのん……す』
ピ。
淡「切れちゃった」
照「何を頼まれたんだろ」
菫「東京観光でもしてるのか……?」
照「私も一度くらい東京タワーに登りたい」
菫「スカイツリーじゃないのか?」
照「私の中では、東京と言えば東京タワーだから」
淡「照、ババくさいー」
菫「まあ、生まれは長野なんだ。そーいうものかもな。大方の人間は」
照「最近はスカイスカイ言ってて寂しいよね」
淡「もー、そんな老後の哀愁じみた会話はいいからさー」
ドンドン。
照・淡・菫「びく!?」
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/30(日) 00:41:20.50 ID:mqrKbYrDO
照「開いてますよ」
淡「てる、さっきのやつらだったらどうする?」
照「どうしようか?」
菫「それより、誰が最初に扉を開ける?」
照「公平にジャンケンだね」
淡「負けないぞ……!」
菫「最初はグー……おい照」
照「私の住んでた地域では」
テクテク。
淡「やっぱり住むところで違うんだね」
照「最初はチョキだった……」
テクテク。ピタ。
照「……」ゴクリ
ガチャ。ギィ。
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/30(日) 00:59:07.68 ID:mqrKbYrDO
照「どちらさま……」コソ
?「……」フラ
照「おっと……あなたは、園城寺さん……」グラ
怜「……」
タタタ。
淡「ちょっと、お姉さん? てるに抱きつこうだなんて100年早い……ありり?」
菫「どうした?」
照「私と目が合った瞬間、意識が飛んだみたいだった」
ヒラヒラ。
菫「何か落ちたぞ」
ひょい。
菫「ラブレターってわけじゃなさそうだけど。ほら、照、淡が怒って食べてしまう前に読んでおけ」
淡「食べないもん」
パシッ。カサカサ。
照「」
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/30(日) 01:22:29.29 ID:mqrKbYrDO
眠いのでまた夜に書きにきます。
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/30(日) 23:17:19.07 ID:mqrKbYrDO
照「……」
淡「なんて書いてあるの?」
照「わからない」
淡「えー?」
ひょい。
淡「わあ……トマトジュース染上げ事件だね。ほのかに香る魚の血なまぐささにも似た匂いがダイイングメッセージと見たよ!」
菫「それは、つまり血そのものということではないのか……?」
照「……大変だ。警察に知らせないと」プルプル
菫「それより、彼女を起こした方が手っ取り早いだろ」
淡「というか、なんで千里山の人がここにいるの?」
ピク
怜「う……ここは」
照「気が付いた?」
菫「何があった?」
淡「照狙い?」
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/30(日) 23:34:47.90 ID:mqrKbYrDO
ガバ。
菫「淡はちょっと静かにしてような」
淡「んむー!」ジタバタ
照「覚えてる? ついさっき私と目が合った瞬間、気絶したんだけど」
怜「……は、て……? は!? こんなことしとる場合やない!! 宮永さん、た、助けて!!」
照「何があったの?」
怜「そこのユニクロで買い物しよったら、いきなり襲われたんや! 一緒におった竜華は、そこから出られんようになってん! あの子、最後まで離さんかったんや……ほんまにアホなんやけん」
菫「どういうことか、もう少し順序立てて説明してくれるだろうか? それとも早急に助けを呼ぶべきなのか?」
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/30(日) 23:56:16.31 ID:mqrKbYrDO
照「菫、そんなに早口にまくしたてないで。園城寺さん、こっち見て。深呼吸して、落ち着いて」
怜「スー……ハー……」
照「助けは今すぐいる?」
怜「まだ大丈夫やと思う……見つからなければ」
照「始めから話してくれるかな。どうぞ、ソファーに」
怜「……」コクン
テクテク、トサ。
怜「私と竜華はただ東京に遊びに来ただけやった。ユニクロ行ったんは大バーゲンって文字が見えて、なんや大阪の血が抑えきれなんだからや」
照「うん、それで?」
怜「店内はけっこう賑わっとった。店の奥におばちゃんらの人だかりができてて、竜華がそこから攻めようって言い出して……あん時、うちが秋物新商品コーナーに行きたいって言っておけば! まだ、2人で逃げれたかも知れへんのに!」
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/31(月) 00:16:16.54 ID:6pQKSr3DO
照「そう……辛いだろうけど続きをお願い」
怜「はっ、すんません……どこまで話したか……それで、2人でおばさんらの群れへ突入していった。カートの中で、お値段以上なキャミソールを竜華が発見して掴んだんや。そしたら、反対側におったマダムが、突然手を伸ばしてきよった。私も負けじと加勢した。でも、急に竜華の隣にいたマダムも手を伸ばしてきて、挙げ句の果てに噛みよった」
淡「……まだ終わらない?眠くなってきたよ」ボソボソ
菫「シっ! 話し好きなんだよ、たぶん」ボソボソ
怜「竜華はそれでも離さへんかった。私もだんだん力抜けてきて、特にキャミもそんなに思い入れなくなって秋物コーナーに行った。んや」
照「う、うん。話の腰を折ってすまないが、もう少し簡潔にできるかな?」
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/31(月) 00:33:52.26 ID:6pQKSr3DO
怜「へえ……で、気が付いたらこの部屋にいたっちゅうわけでして」
淡「わーすごく略したね!」
菫「あなたは真面目に話す気があるのか……?」
照「きっとショックが大きすぎて錯乱してるんだよ。こちらから聞いてあげよう」
淡「はいはい! 襲ってきたのはだあれ?」
怜「ユニクロにいたおばちゃん達や」
淡「清水谷さんはどうして一緒じゃないの?」
怜「私を逃がそうとして……キャミ掴んだまま活路を開いてくれた。外に出たら電話かかってきて、カートの下におるさかい、助け呼んでって」
淡「んー何で襲われたの?」
怜「わからん。みんな、訳もなくいきなり、コンタクトレンズがずれたみたいな目で噛み付こうとしてきたんや」
淡「ふーむ。あの手紙は?」
怜「手紙? ああ、あの紙はトマトジュースこぼしてマグロの刺身を包んでたもんで手紙とちゃうで」
照「なるほど……」
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/31(月) 00:47:43.86 ID:6pQKSr3DO
菫「とりあえず、それはごみ箱に入れてくれ……」
照「……助けてと言われても……警察には?」
怜「いや、無我夢中でここまで来たんでなんも……」
淡「よっぽど信頼されてるんだねぇ、てる」
菫「しかし……今の話しだけじゃあ警察は動かないぞ」
照「行くしかないか……」
淡「丸腰で? 外にさっきの変な人たちいるかもしれないよ?」
菫「とは言っても……」
照「じゃあ
>>28
でも持っていこうか」
ここから安価スタートです。しびれをきらすくらいこなければこちらで決めることにします。
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/31(月) 00:48:19.40 ID:l8FEFm8wo
東京ばなな
29 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/31(月) 00:57:12.06 ID:6pQKSr3DO
照「本当は咲が来たとき持たせるつもりだったんだけど、これで敵の注意を引こう」
淡「東京ばなな、私のおじいちゃんも愛用してるよ!」
菫「なんで愛用するんだ……」
バリバリ。
照「12個入りだから、一人3個までだよ」
怜「す、すんまへん。私も是が非でも行きたいんやけど、たぶん足手纏いになる……みなさんに怪我させてまうかもしれん。ここにおってもかまわんか?」
淡「じゃあ、これは私が…… 」
照「こら、淡。これもう彼女の分だよ。お腹すいたら食べてね」
怜「おおきに」
30 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/31(月) 01:12:08.00 ID:6pQKSr3DO
照「よし、じゃあ急ごう」
ガチャ。バタン
淡「ラジャ!」モグモグ
菫(まるで勝てる気がしないのは私だけだろうか)
タタタタ。
淡「あ、さっひのやふら」ゴクン
照「視界に入ってるのにウロウロしてる。何かの感染症なのかな?」
淡「ノイローゼかもよ。現代病的な意味で」
菫「とにかく東京バナナを投げて反対側に誘導するしかない」
照・淡「えい」
びりびり、ぽいぽーい、べしゃ。
菫「ばか、全部投げるやつがあるか!」
照・淡「しまった!」
菫「だが、しめたぞ。あいつら、遠ざかっていく。今のうちに何か使えるものを探してこい」
淡「あー確か、昨日、友達にもらった>>32があった気がする。自転車のかごの中だけどね!」
31 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/31(月) 01:13:08.22 ID:l8FEFm8wo
わりとなんでもありなのかな?
32 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/31(月) 01:26:18.89 ID:05ehaXUAO
週刊プレイボーイ
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/31(月) 01:38:02.61 ID:6pQKSr3DO
菫「お、おいそれでどうやって……」
照「なるほど、今後の安部政権による、物価上昇ネタが早くもリークされているみたいだね。オバサンたちの気を引くなら持って来いの餌だよ。ナイス淡」
なでなで。
淡「やーん、表紙の子が可愛かったんだー。買うの恥ずかしいから、近所の幼なじみに買ってきてもらったの」
照「筋肉マン二世懐かしいなあ……」
菫「与太話はいいから自転車置場に行くぞ」
照「歩いてきた」
菫「後ろに乗るか?」
照「うん」
34 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/31(月) 01:49:11.18 ID:6pQKSr3DO
菫「ところで、おまえは週プレを買っているのか?」
照「いや、今調べただけ」
菫「そうか」
菫(仲間だと思ったのに)
タタタタタ。
照「休日だけど、いつもより人気がないね」
菫「確かに、グラウンドも使われてないみたいだな」
淡「えー、あそこにいるよ」
照「え?どこ」
淡「体育館の入り口。五人くらいでかたまってるじゃん」
照「ほんとだ。しゃがみこんでさながら甲子園球場の土を持ち帰ってる球児みたいに見えるね」
菫(ん? 様子がおかしいような。まあ、いい)
菫「自転車とってくるから、照は先に正門にいてくれ」
照「わかった」
テクテクテク。
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/31(月) 02:02:48.97 ID:6pQKSr3DO
正門
照「菫達、遅い……ん?」
シャカシャカシャカ!
菫「照! 早く乗れ!」
キキィ! ズシャー!
淡「大変! 大変! リアルにヤバいよー!?」
照「よいしょっと」スト
ギュウ。
菫「ちゃんと乗ったか? よし、急ぐぞ」
淡「菫、羨ましいから後で交代してよね!」
照「何かあった?」
菫「さっき集まってた奴ら、何してたと思う……?」
照「さあ? 球児かイスラム系のお祈りじゃなかったの?」
菫「……」フルフル
照「?」
菫「あいつら、食ってた……白昼夢かも、しれないけど。しかし、淡も見たんだ」
照「何を食べてたの?」
菫「……人間だ」
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2012/12/31(月) 02:05:14.39 ID:6pQKSr3DO
お付き合い感謝です。良い感じに意味わからないもので嬉しいです。眠いのでまた夜に。
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/31(月) 03:12:12.91 ID:0ST9XmbLo
乙なのよー
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/31(月) 11:33:22.87 ID:X80BM9yf0
乙です。
39 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/31(月) 16:57:16.08 ID:oC/L+NDg0
荵吶シ
蠢懈抄縺励※繧九h
40 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/12/31(月) 17:34:36.76 ID:oC/L+NDg0
乙
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/01(火) 02:51:26.53 ID:rZbjMunDO
長野 原村家
和(はあ……)
和(また、喧嘩腰で当たってしまいました)
和(でも、咲さんも咲さんです。どうして私が怒ってるのか知ろうともしてくれない)
和(それとも、知るのが怖いのでしょうか?)
カタカタ。
和(明日の天気は……晴れ。絶好のお出かけ日和となる、ですか)
カタカタ。
和(ニュースは、ああ、また連続殺人……不可解な現象。悪質な犯罪です)
カタカタ。
和(長野に拡大……犯人の詳細な手がかりは以前ナゾ。この前と書いてることがかわらいないですね)
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/01(火) 03:14:54.48 ID:rZbjMunDO
すいません。眠いので短いですがまたら夜に
43 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/01(火) 10:06:13.04 ID:eZyvMYh30
>>1
乙。そしてあけましておめでとう
イッチの好きなペースで書いて欲しいのよー 体が第一
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/01(火) 13:36:33.59 ID:rZbjMunDO
1です。明けまして。心遣いが嬉しいです。ありがとうございます。
45 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/01(火) 16:11:40.05 ID:k1adt3Ufo
これはバイオのように主人公がウイルスに耐性を持ってるの?
あと、もし咲キャラが死ぬとかそういうイベントが有ったら
>>1
で警告したほうがいいんじゃね?
46 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/01(火) 17:23:02.94 ID:rZbjMunDO
>>45
1です。
>>これはバイオのように主人公がウイルスに耐性を持ってるの?
バイオは知っているのですが、主人公の特性を1は知りません。
ネタバレ(特に先のことも考えていませんが)程でもないのでお答えします。
いたってみんな普通の遺伝子を持った人間という体で書いています。
超常的能力等を持った人間はいません。超幸運とか火事場の馬鹿力というものは
あるかもしれませんが。
>>あと、もし咲キャラが死ぬとかそういうイベントが有ったら
>>1
で警告したほ
うがいいんじゃね?
なるほど、うかつでした。ただ、一応、咲キャラは誰も死なないです。
でも、グロ描写が避けれない部分もあると思うので、その点は警告しておきます。
ご指摘ありがとうございます。うっかりしていました。
良いお年を。
47 :
※注意事項
:2013/01/01(火) 17:45:13.23 ID:rZbjMunDO
1です。最初に特筆すべきことを、ここで書くことをお詫びします。今後、読むにあたって以下の人は注意してください。
・グロ描写が無理な人
・咲キャラが軽・重傷を負うのが無理な人(基本はコメディーホラーなので、咲キャラが死ぬということは一応ないです)
※質問疑問は遠慮なくどうぞ!
以上をよく読んで、楽しんでいってくださいね。
48 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/01(火) 19:17:22.30 ID:rZbjMunDO
ガタガタ!
和「ひっ!?」
和(ああ……窓が揺れただけですね。風が強いんでしょうか)
カチカチ。
カチカチ。
和(あれ、こーこさんとすこやさんのふくすこブログが閉鎖されてる……緊急事態発生?)
カチカチ。
和(……警察関係者から、とある有り得ない情報を入手。極秘事項のため、これを張り終えたら、私達はすぐ愛の逃避行をうわやめて何をするの! 一人でも多くの人がこれを見て理解し、信じてくれることを願います)
和「……?」
カチカチ。
和(殴り書きのメモが携帯からアップされていますね)
カチ。
和(……東京で相次いで起こっている連続不審死、奇妙な蘇りの真相……)
和(……血液、唾液による感染、人への捕食衝動、寄生虫X……中枢神経系へ、血液を介して)
和(……脳または、脊髄の損傷、宿主の生命維持できない)
和(今後、各種保険医療機関、従事者の保護、首脳陣警備強化、機関封鎖、消防、警察、自衛隊による感染拡大阻止……噛まれても病院と保健所には行くな、やられる)
49 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/01(火) 19:25:47.70 ID:rZbjMunDO
和(ここで終わってますね。あとは、奇妙な落書き……う…線虫でしょうか?)
和(すごい、コメントが995も……)
1:名無しのコメンテーター(東京都)
《ひどいB級ホラーを見せられた気分……》
2:名無しのコメンテーター(大阪府)
《ひどいC級ホラーを見せられた気分やで……》
10:名無しのコメンテーター(奈良県)
《……え、どゆこと? どゆこと? 誰か解説してください!》
14:名無しのコメンテーター(長野県)
《……生きる屍ということっすかね》
99:名無しのコメンテーター(鹿児島県)
《あらあら、姫様にしばらくお外に出ないよう言わなければね》
571:名無しのコメンテーター(長野県)
《キャプテン確か、昨日噛まれたって……い、いや、バカげてるし》
995:名無しのコメンテーター(北海道)
《1000ならすこふくブログ再開!》
カタカタ。カチ。
和「あ」
1000:名無しのコメンテーター(長野県)
《そんなオカルトありえません》
50 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/01(火) 19:47:27.01 ID:rZbjMunDO
和「う、さすがに最後のコメントがこれではブログを荒らしているみたいにとられてしまいますね……は! 私……何やってるんでしょう。勝手に帰ってきて……だらだらとパソコンばかりして。はあ……咲さんのことになると我を忘れてしまう)
カチカチ。
和「コメント削除っと」
カチ。
ポン。
和「え?」
【このWEBページには問題があるため、Internet Explorerはタブを閉じ、再度開きました】
カチカチ。
【このWEBページには問題があるため、Internet Explorerはタブを閉じ、再度開きました】
和「どうして……」
【このWEBページには問題があるため、Internet Explorerはタブを閉じ、再度開きました】
和「運営の方が削除したのでしょうか?」
51 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/01(火) 20:40:49.25 ID:rZbjMunDO
和「……」
ドンドン!
和「!?」びくぅ
原村父「……和? 入るぞ」
和「あ、はい」
サッ。カチカチ。
ガチャ。トタトタ。
原村父「……」
和「何ですか?」
原村父「さっき、電話があって……母さんが、裁判中に怪我をして、入院したそうだ……」
和「え?」
ガタン!
原村父「軽傷のようだが、心配だから私はこれから東京へ向かう」
和「私も行きます!」
原村父「……ここにいてもいいんだぞ。母さんは心配するなと言っている。恥ずかしいからいちいち来るなと」
和「お母さん相変わらずなんですね。いいえ、お母さんらしい。でも、行きます、行きたいです」
原村父「……わかった。お友達に連絡してきなさい。学校には私から伝えておく」
和「わかりました」
トタトタ。ガチャ。
ピタ。
原村父「……和」
和「何でしょう?」
原村父「……いや、なんでもない。最終便で羽田に行くから、支度をしておきなさい。エトペンも母さんの所に持っていってあげるといい」
和「はい。そのつもりです」
52 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/01(火) 22:27:30.45 ID:rZbjMunDO
和(お母さん大丈夫でしょうか?)
和(裁判中に転んだのかも)
和(もしかしたら、二泊くらいするかもしれませんね)
和(……どのみち、咲さんとのデートは無理だということ何でしょうか。来週なら……)
和(い、いえ、こちらから折れれば付け上がるに違いないです。しかも、悪気なく)
和(……でも、連絡しておかないと……考えれば、二日会えないのも……寂しいです)
和「……」
ピ。プルルル。プルルル。
ピ。
咲『の、和ちゃん? あ、ありがとう! でも、ごめん、今取り込んでてっ……』
京太郎『ばか! もっとくっつけ! 奴らが』
咲『京ちゃん、くっつきすぎだよ! 和ちゃん? もしもし、和ちゃん!?』
和「あ、の、都合の悪い時にすいませんでした。また、改めてかけ直しますから」
咲『待って! 私すぐ会いに行くから! 和ちゃん!』
ピ。
和「……誤魔化さなくてもいいのに」
53 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/01(火) 22:59:52.24 ID:rZbjMunDO
和「……エトペン。あなただけはいつも一緒にいてくれます。これからもずっと一緒ですよ」
ヒョイ。ギュウ。
和「指きりげんまん……こんなことより、荷造りしないとですね……」
和「これと、歯ブラシと…ン」
54 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/02(水) 00:26:18.40 ID:hou6XvHDO
ポト。
和「冷たっ」
和(……こんなことで泣いてしまうなんて)
和(諦めがいいのか……悪いのか……)ポトポト
和(気分転換に荷物を詰めたら、部屋のお掃除でもじましょうか)
きょろきょろ。
和(あ、衣さんから借りてた三国志の小説……咲さんも読んでたから借りたんでしたっけ)
和(……同じものを好きになって、二人が楽しめたらいいんですけどね……私たちは、麻雀しか繋がるものがないと言うことなんでしょうか……)
55 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/02(水) 00:46:26.57 ID:hou6XvHDO
とある公園のトイレ
咲「……」ポロポロ
京太郎「うぉ!? 泣くな、泣くなっあいつらに気付かれるぞ」
咲「うん……分かってるよぉ。でも、涙が勝手にて゛でぐるんだもん……」ポロポロ
京太郎「えーい、しょうがないな。俺の胸で泣くか?」
咲「……」ブンブン
京太郎「そんなに激しく頭を横に振らんでも。地味に傷ついちゃうぞ」
咲「ごめんね……一度、和ちゃんの胸の心地を味わっちゃうと、乗り換え効かないんだよ」
京太郎「その辺り、ぜひ詳しく聞かせて欲しいものですなあ」
咲「京ちゃんのえっち、変態、色魔」
京太郎「今日俺、おまえより過激な発言を、一言だって発してないんだが」
56 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/02(水) 00:50:05.11 ID:hou6XvHDO
眠いので今日はここまでです
57 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/02(水) 00:52:54.65 ID:I7jwvtqU0
乙。次回は公園からか
58 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/02(水) 23:44:53.33 ID:hou6XvHDO
咲「はあ……こんなんじゃ明日のデートは無理かな……」
京太郎「……どのみちここから出ないことには難しいと思うが……」
咲「まだ、外でウーウー言ってるね。酔っ払いのおじさんたち」
京太郎「たく、日曜だからって昼間から酒飲みやがってあいつら」
咲「きっと会社で辛いことがたくさんあったんだよ。そっとしておいてあげようよ」
京太郎「とは言ったもののここから出ないわけにも行かないし……」
咲「んー……」
きょろきょろ。
咲「あ」
ツンツン。
京太郎「ひょ!?……脇を突くんじゃありません! 弱いんだから……なんだ?」
咲「あの>>50でどうにかできないかな」
59 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/02(水) 23:46:39.63 ID:hou6XvHDO
間違えた
>>59
です
60 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/02(水) 23:48:06.71 ID:hou6XvHDO
わあ……すいません。
>>61
にします
61 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/02(水) 23:48:46.12 ID:EXpqNbaf0
発煙筒
62 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/03(木) 00:14:09.28 ID:LUEqYOoDO
京太郎「おお! 発煙筒! これなら傷つけずに目暗ましできるかもしれん」
咲「良かった! これで和ちゃんのところに行けるよ」
京太郎「い、いや待て。公衆便所に捨ててあるくらいだ。もしかしたら期限切れかも……」
そろ。
京太郎「大丈夫だな。よし、咲頼んだぞ!」
咲「ええ!? 普通は京ちゃんでしょ?!」
京太郎「ば、ばか。まず、女子高生を先に立たせ油断させて、その隙におまえが発煙筒を着火させるんだよ」
咲「その作戦、京ちゃんが一切出てこないんだけど……」
京太郎「その間に俺は、退路を確保しておくからさ!」
咲「うう……京ちゃんのいくじなし」
京太郎「おまえの背中は俺が見ていてやる」
咲「今、私のなかの京ちゃん株が大暴落だよ」
京太郎「……い、いや実はな、たぶん、俺がさっきあのおっさんを挑発したかも」
咲「京ちゃん……」
京太郎「そんな蔑みの目で見るな! 悪かった、マジで!」
咲「あー、もう……分かったよ。さらに逆上される前に逃げようね」
グネ、スポ。
咲「ここを擦ればいいんだよね」
京太郎「咲、すまねぇ」
咲「いいよ、じゃあ321で着けるから扉を開けてね」
京太郎「ラジャ!」
63 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/03(木) 00:30:31.81 ID:LUEqYOoDO
咲「さーん、にー、いち!」
シュボ!
京太郎「せいっ!」
カチャ、ガラッ!!
黒スーツの青年「ウ………ウ」
ザッザッ
灰色ジャンパーのオッサン「ウァ……」
咲「来ないでくださいいいい」
ブンブン!
シュボボボボッ。
京太郎「よし、咲! こっちだ!」
咲「えい!」
ゴン!
黒スーツの青年「アアア!」ビビクン!!
京太郎「怒らせんな、早く!」
咲「て、遠いよ! 待って!」
タッタッタッ!
京太郎「お、あいつら千鳥足のせいか走れないみたいだ。このまま、和の家まで走ろう」
咲「わ、私、運動音痴なんだけど……」
京太郎「大丈夫、女子は案外持久力あるんだぜ」
64 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/03(木) 00:44:14.92 ID:LUEqYOoDO
咲「交差点赤だ……運悪い」
ピーポー、ピーポー!
ウー!
京太郎「お、パトカー」
咲「あれ、前のお婆ちゃんどうして進んでるの……」
京太郎「え?」
キキキキッ!!
ドン!!
ガシャン!
京太郎「た、頼れる町の仲間たち、電信柱さんが……」
咲「そ、そんなことよりおばちゃんが!」
バン!
若い警官「だ、大丈夫ですか?!」
タタタタ!
老婆「……ウ」
若い警官「あ、あどうしたら」
キョロキョロ。
若い警官「あ」
咲・京太郎「え?」
若い警官「も、目撃者は消さないと……」
65 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/03(木) 01:00:16.08 ID:LUEqYOoDO
咲・京太郎「うそ!?」
若い警官「最近の意味不明な事件のせいにすりゃ、大丈夫だろう……そうだ、もう、慣れたもんだ」ぶつぶつ
咲「お、落ち着いてください……それよりも、おばあさんを早く病院に!」
京太郎「そうです! それに、こんなことをしても、罪は消えたりしないんですよ?!」
若い警察官「は! 日曜だからってイチャつきやがって……それだけで万死に値すらあ」ぶつぶつ
ザッ。パチ。スッ。
咲「本物なんだよね……」
京太郎「玩具だったら、俺も撃ってみたいところだよ……もちろん、空き缶とかにな」
若い警察官「なんだこれ。俺の人生ってこんなもんか。警官のくせに人撃ちまくって。生まれてから彼女もできずに」ぼそぼそ
京太郎「そ、そうだ。あんたは警官だ。罪の意識を背負う勇気だって持ってるはずだ!」
若い警官「だまってろよ……」
66 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/03(木) 01:15:12.48 ID:LUEqYOoDO
京太郎「命乞いくらいさせろ!」
咲「だ、だからおばあさんを病院に」
若い警察官「うるさい!うるさい!うるさい! どうせ、後先短いんだ! 今ポックリするのも、来年ポックリするのも同じなんだよ!」
咲「そ、そんなことないです。老いてから花を咲かせる人だってたくさんいますよ……そのゴルフバックを背負っているおばあさんは、これから第二の人生をフィーバーしに行くところだったかもしれないんです……ほら、片手にアイアンを握り締めてる」
京太郎「おばあさんのためにも、あなたのためにもその銃を下ろしてください!」
咲「あなたの人生だって、一度切りで終わらないですよ!」
若い警官「な、何なんだおまえら! 止めろ! 良心に訴えかけてくるな! さては新手の宗教勧誘だろ?! そうなんだろ!?」
67 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/03(木) 01:35:03.39 ID:LUEqYOoDO
カチャ。
京太郎「げ」
若い警官「このばあさんもグル何だろ?!」
ゲシ!
老婆「……ぅ」
京太郎「あ、あんた! それ以上やってみろ!」
若い警察官「やったらなんだって?」
カチャ。
京太郎「何でもないです!」
咲「……もう止めてください。誰にも言いませんから、お医者さんには、おばあさんはアイアンを素振り中に自分の頭部に当ててしまったって言っておきますから、早く病院へ」
若い警察官「そんなので医者が騙せるか!」
咲「嘘のなかに一つまみの真実を入れれば、大丈夫です!」グッ
京太郎「待て待て待て待て。根本的に間違っている」
68 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/03(木) 01:57:24.45 ID:LUEqYOoDO
ザッ、ザッ。
咲「きょ、京ちゃん……」
京太郎「あ、ああ……ちくしょお……せっかく撒いたのに」
灰色ジャンパーのオッサン「ウア………ウ」
ザッ、ザッ。
若い警官「な、なんだこいつら野次馬か!?……ま、まさか、おいまたあいつらなのか!?」
バッ。
若い警官「じょ、冗談じゃねぇぞ!」
パアン!
京太郎「おじさんが撃たれた!」
咲「な、なのに……死を恐れないマヤの戦士みたいに突き進んでくる……千鳥足で」
若い警官「く、来るな! 来るな!」
ガッ。
老婆「……ウゥ」
咲「う、嘘、おばあさんが……足を掴んでる」
若い警官「な、なんだ離せ! 死にぞこないのくせに!」
咲「……」ブチ
テク。
京太郎「さ、咲、待て早まるな」
ガシ!
咲「だ、だって、ゆ、許せないよこんなの……」プルプル
京太郎「おまえビビリのくせにここぞと言うときは肝が座ってやがるんだから……」
69 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/03(木) 02:16:56.38 ID:LUEqYOoDO
咲「い、行かせてよぉ」グググ。
京太郎「待て、見ろ。何かおかしい」
パン!パン!
若い警官「くそ弾切れかよ!? ばあさん離せ! 離せ!」
グイグイ!
灰色ジャンパーのおっさん「うううう」
ガシッ!
若い警官「掴むな! 止めろ! ひっ、そ、その目!? おまえやはり……止めろ! 噛むな!噛むな!噛まないでくれえええええ!!??」
ガヂュゥッ!
ブシュゥ!
京太郎「咲、見るな!」
バッ!
咲「え。何、何? 今、何が起こったの?」
京太郎「聞かない方が、これからの人生ハッピーに過ごせると思う……走るぞ」
ヒョイ。
咲「え」
京太郎「目をつむってろ!」
ダダダ!
咲「抱っこしないでよ?! お、おばあさんが!」
京太郎「いや、ばあさん大丈夫そうだ。ぴんぴんしてる。一緒に噛み付いてた」
咲「そ、それどういうことなの……?」
京太郎「……さあな、こっちが聞きてえよ」
70 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/03(木) 02:20:47.04 ID:LUEqYOoDO
眠いので続きはまた。
71 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/03(木) 02:36:17.84 ID:Gd8vxXANo
>>死を恐れないマヤの戦士
なんだこの表現wwww緊張感ねぇなwwww
72 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/03(木) 06:12:17.87 ID:m6frcKiIO
比喩表現のシュールさがジョジョっぽいなww
73 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/03(木) 23:11:11.96 ID:LUEqYOoDO
大通り
咲「……何かが起きてる気がするよ……」
京太郎「そうさな。こんな田舎町で起きる事件にしては、ちょっと度が過ぎてる……ふぅ」
咲「あ、ごめん、もう自分で走るね」
京太郎「ああ。悪い」
スト。
咲「なんだか、いつもより車の数が少ないかも……路上に駐車してある車も多いし」
京太郎「そうか? そう言われると……」
きょろ。
咲「あと、暗い。……街頭点いてないんだよ。陽も暮れてるのに」
京太郎「ほんとだ。おまえよく気が付くなあ」
咲「……なんだろ、嫌な予感がするの。京ちゃん、私いったん家の方見てから和ちゃんの所に行くよ」
京太郎「そりゃいいけど」
咲「京ちゃんも、家に一度戻ってよ……おばさんが心配……」
京太郎「こうも物騒な空気だしなあ……わかった。また、和の家行くときは連絡しろよ……絶対渡すんだろ?」
咲「うん……和ちゃんの胸をもう一度味わいたいもん……」
京太郎「本当に危なっかしいくらい好きだなおまえ……はあ、じゃあ、まあ、もっと明るい所まで送ってくから気を付けろよ」
咲「ありがとう……京ちゃん」
74 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/03(木) 23:47:17.81 ID:LUEqYOoDO
宮永家
咲「ただいまー」
咲(って言っても、誰もいないけど……お父さんは宮崎だし)
トタトタ。
咲(ちょっとお腹すいたな。机の上にクリームパンがあったような……あ、あったあった)
ガサガサ。
咲「ぱさぱさだなあ……」あむあむ
咲「和ちゃんの手料理食べたいな……」ごくっ
咲(私もお父さんも料理が下手なのに、よく生きてこれたよね……)
咲(制服着替えよ……)
ごそごそ。
咲(ごめんね京ちゃん)
ぬぎぬぎ。
咲(私の嫌な予感って)
スポッ。
咲(外れたことないんだよね……一緒には行けないよ)
バサッ。
咲(和ちゃんも……なんだか良くないことが起きそうな気がする……私が行かなきゃだよ……)
咲(用心に越したことはないし……何か身を守れそうなものないかな……)
トコトコ
75 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/03(木) 23:54:11.38 ID:LUEqYOoDO
台所
咲(包丁……ってこんなの逆に怖くて持ってけないよ)
咲(私の部屋の玩具箱は……お人形とかしかないしなあ)
咲(むー、お父さんの部屋に何かないかなあ)
てくてく。
ガチャ。
咲(ごめん、お父さん。娘の身体を守るためだよ……許してね)
ちらっ。
咲「あ、この
>>77
はいいかもしれない……うん」
76 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/03(木) 23:54:39.52 ID:iuLOGeKBo
ベイブレード
77 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/04(金) 00:02:58.71 ID:w9pDxpEAO
シュールストレミング
78 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/04(金) 01:25:52.40 ID:4IWf6u4DO
咲「最臭兵器って書いてあるし……シュールストレミングで読み方あってるよね」
ひょい。
咲「サバ缶みたいな感じだけど、これ、なんだか、すごく、かなり、臭いような……う、吐きそうになってきた。クサヤよりひどい」
咲「ひどく膨らんでるけど投げたりしたら爆発しちょうかも……しまむらの袋に入れていこ……」
ごそごそ。
咲「う、まだ匂うよお……お父さんのコレクションなのかな?」
咲「でも、これなら近づいただけで怯んじゃうね……」
きょろ。
79 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/04(金) 01:26:56.69 ID:4IWf6u4DO
すいません。今日はここまでです
80 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/04(金) 03:51:56.71 ID:BphILnqDO
乙っす。
81 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/04(金) 23:48:42.45 ID:4IWf6u4DO
咲(これだけじゃ心許ないし……荷物にならない程度にあと一つ何か)
じー。
咲(この棚とか怪しいよね……別に粗捜しがしたいわけじゃないけど)
ガタ。
咲(変なの入ってたらやだな……お父さんって条令で禁止されたのに、ゴミ収集所を漁って何か集めてくるし……やめてって言ってるのに)
キィ。
咲(えっと、触るな危険って書いてある封筒があるだけだ)
咲「……失礼しまーす」
ガサガサ。
咲(あ、これ、うちの家族写真だ……小さい頃は居間の棚に飾ってたっけ)
咲(お父さんが持ってたんだね……)
咲(いつからだったかなあ……いつの間にか、家族を感じれるものが家からなくなってたんだ)
咲(お姉ちゃんと私を繋いでいたものも……ううん、今は違うよ、たぶん、うん……)
咲(ん……あ、おねえちゃん……大丈夫かな? 東京の方も最近は物騒だって言うし。便りが無いのは元気な証拠っていうけど)
咲(あはは……そういや、便りなんてもらったことないや)
咲(う……だめだ。自虐的になってる場合じゃないよ。今は和ちゃんのことを考える! 写真は……しまって)
カコン。
咲(なに?)
カタ。
咲(この棚、二重底になってる)
咲(箱?)
パカ。
咲(
>>82
?)
82 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/04(金) 23:49:19.48 ID:o5zSzDcvo
愛人と映ってる写真
83 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/04(金) 23:51:47.16 ID:4IWf6u4DO
予想はできたけど吹いた
84 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/05(土) 00:04:56.00 ID:ihhaGdeDO
ソッ。
咲(これ、駅前のオカマバーの幸薄そうな平目顔の店長さんと写ってるのお父さんだ……何でディープなキスしてるんだろ?)
咲(二人とも酔ってたのかな? それとも、何かの罰ゲーム?)
咲(う、さっきのサバ缶もどきの匂いが蘇ってきたよ……そっと閉じておこう)
スー。
咲(まさかお母さんこれがゲイインで……なんて、考えすぎだね。責任は私にもあるんだし……)
咲(あ、大変。こんなにぐずぐずしてる場合じゃないや)
咲(こっちの棚はっと)
ガタガタ。
咲(
>>87
か……)
85 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/05(土) 00:06:37.02 ID:kzYmYG+3o
ママさんの名刺
86 :
訂正
:2013/01/05(土) 00:37:48.22 ID:ihhaGdeDO
せっかちなので1がksk。
と、訂正です。
長野発羽田着の便がなさそうなので、和パパと和は電車で東京に行くに変えます。
どうでもいいかもしれませんが。
87 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/05(土) 00:38:36.87 ID:aseAIE1AO
ksk
88 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/05(土) 00:38:40.37 ID:kfhcsWCso
キック力増強シューズ
89 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/05(土) 00:42:37.13 ID:ihhaGdeDO
わあい、やってしまった。
>>91
で
90 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/05(土) 00:43:12.94 ID:kzYmYG+3o
キック力増強シューズ
91 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/05(土) 00:43:30.11 ID:/mW7tscAO
>>90
92 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/05(土) 00:45:00.78 ID:ihhaGdeDO
なんでシューズ人気なんだろww
93 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/05(土) 00:58:57.94 ID:ihhaGdeDO
咲(どこかで見たことあるような……)
咲「使い方が書いてある……横についたダイヤルを調節することで、電磁力を発生させ、足の筋肉を一時的に高め驚異の脚力を手に入れることができます。ただし、一度の電池の使用回数目安は三回までです。一度使うと筋肉痛になるため、頻繁に使うのはお控えください……」
咲(バーロー株式会社ってどこのスポーツ店だろう)
咲「最近の靴はすごいなあ……靴のサイズは……わあ、ぴったりだ。私の靴より丈夫そうだし、借りていこうっと」
咲(こんなものかな……いざ、出陣だよ!)
94 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/05(土) 01:03:00.20 ID:/mW7tscAO
+サブマシンガン(実物)って付けるの忘れた………
95 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/05(土) 01:12:34.29 ID:ihhaGdeDO
原村家
和「お父さん、準備できましたよ」
和父「ああ、じゃあ先に行ってタクシーを待たせてくれ」
和「はい」
ガチャ。
和「今晩はなんだか冷えますね……」
和「あ、あの車ですね。前に人が……」
てくてく。
和「すいません、お待たせしました。父はもうすぐきま……?」
運転手「……」
和「もしもし?」
運転手「う……ア……」
ザッ。ヨロ。
和(?)
運転手「オ………」
和「あの、もしかしてうまく言葉が話せない方でしょうか? それとも、風邪をひいてらっしゃいますか?」
運転手「……モ……」
和「私、紙とペンなら持ってますので良かったら」
ごそごそ。
運転手「……チ」
和「ありましたよ……え?」
96 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/05(土) 01:33:54.54 ID:ihhaGdeDO
ガバッ!
和「きゃああ!?」
ビリリ!
運転手「……」ムシャムシャ
和(え、え、え?)
和(今、私胸のリボンを噛みちぎられた? な、なぜ? どうしてでしょう? この人はお腹があまりにも空いているのでしょうか?)
運転手「が………」
和(仮にお腹が空いていて言葉も喋れない状態だったとして、このような異常な行動をとるでしょうか。そのような方がタクシーでここまで来るでしょうか? ではこの人は何者?)
ぺたん。
和(こ、腰が抜けてしまいました……次の狙いは……目線が私の首元に合わされていますね……)
和「た………て」ヒュ
和(怖くて……声が)
運転手「アウ……」
ザッ。
和(ま、まさか……私を食べる気なんですか……?)ビク
和(ありえませんありえませんありえません……だって、そんなの)
運転手「シャアッ!」グォオ!
和「イヤアアアアアアア!?」
97 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/05(土) 01:48:50.50 ID:Fm1u1omqo
シューズさすがに制限付きか
98 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/05(土) 01:50:54.10 ID:ihhaGdeDO
咲「当たってエエエエエサバ缶もどきいいい!!」
ヒュン!!
和「え?」
デゥパアアン!
ピチャ、ピチャ!
運転手「オ……」グラ
ズシャッ。
和「あ、う、そ……咲……さん……どうして」
咲「すぐ会いに行くって、言ったよ? 立てるかな」
スッ。
和「は、はい」グッ
よろ、ぺたん。
和「あ、足が……プルプルしてまして……」
和父「どうしたんだ!? う?! な、なんだこの強烈な匂いは!?」
和「さ、咲さん……」
咲「そんなことより、外は危ない気がするんだ。いったん中に入ろう?」
和「は、い……」
和父「それはいいが、君たちはシャワーを浴びたほうがいい。何をしたかしらんが、鼻が曲がりそうだ……」
99 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/05(土) 01:54:19.63 ID:sVvrzr4AO
シュールストレミングを物理攻撃として使うとは(驚愕
100 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/05(土) 02:00:25.43 ID:Q9Es0Moto
シュールストレミングの臭いでゾンビに紛れるとか想像してた
物理攻撃とは・・・たまげたなあ
101 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/05(土) 02:15:02.12 ID:ihhaGdeDO
咲「あ、いえ、私は遠くからブツをあの人の延髄にクリーンヒットさせただけなんで……あ」カクン
ドベチャア。
咲「いったああ……う、あくっさああい……」クスン
和父「和、出発はずらすから、二人ともすぐはいってきなさい……びちゃびちゃのまま話を聞くわけにもいかない」
咲「す、すいません」
和「……」
和(あれ? さっきまでここにいたあの人がいない……)
和父「女の子が暗い中、一人で来るのは関心しないが……」
咲「ご、ごめんなさおじさん!?」
ガシュ!
和父「うぐあ!?」
ドサッ!
運転手「……」ピクピク
クル。
咲・和「ひいっ」
和父「っ……きさま!」ヨロ
和「こ、こないで……」
咲「和ちゃん下がって!」バッ
和「さ、咲さん?!」
運転手「グゥア……アアア!」
ガバア!!
咲(和ちゃん!!)
京太郎「咲に何やってんだあんたああああ!!」
ボグゥ!!
運転手「……」ドサ!
102 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/05(土) 02:36:56.46 ID:ihhaGdeDO
和「京太郎君?!」
咲「呼んでないのにどうして……」
京太郎「なんぞこれクッサアア?! と、なんだ水臭いぞおまえ。それになあ、俺を差し置いて和の元に行くなんざあ10年早いわ! ばかやろう!」
咲「京ちゃん……」
和「本当にバカです!!」
咲「わあ!? 和ちゃん……?」
和「な、なんで、なんでこんな危ないことするんですか!! もっと自分を大切にしてください!!」
咲「だ、だって」
京太郎「お、おい和」
和「あなたが怪我でもしたら……わたし、わたし……」ポロポロ
ギュウ。
咲「和ちゃん……」
和父「こほ……あー、君たちいいかな?」ヨロ
咲・和「あ」
京太郎「お父さん大丈夫ですか?」ササッ
和父「君にお父さんと言われる覚えはないが、すまないが、中に入るのを手伝ってくれるか?」
京太郎「はいお安い御用で!」
和「……」
咲「どうしたの?」
和「い、いえ」チラ
和(頭部の衝撃……でノックアウトしたんでしょうか……頭と鼻が混乱して、うまく考えられない。でも、何かひっかかります……人に襲われたことなんて初めて…この人は、否、人……?)ゾク
103 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/05(土) 02:41:49.53 ID:ihhaGdeDO
今日はここまでです。サバ缶もどきは爆発物にしようと、膨れた写真を見たときに思いました。わかりにくいですが、シューズ使って蹴って、偶然当たって破裂しました。
104 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/05(土) 03:09:58.20 ID:Q9Es0Moto
乙
105 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/05(土) 06:13:21.99 ID:4qTC0bvAO
乙
筋肉痛になってまう
106 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/05(土) 09:03:50.62 ID:sVvrzr4AO
乙
咲さんの事だから3回中2回は盛大に空振りすると思ってた
107 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/05(土) 21:23:48.15 ID:ihhaGdeDO
いちいち1と打つのは面倒なので、「咲ゾンビ」に改名します。
咲さんは空振りして尻餅までつきそうですが、私が和を好きなので、私補正してしまいました……ごめなさい
108 :
咲ゾンビ
:2013/01/05(土) 21:35:22.84 ID:ihhaGdeDO
今後、コメディチックときどきリアルにエロい展開を投入したいです。
今まで読まれてきた方的にアダルトコメディーホラーというさらに統一感のないものはありなんでしょうか?
書き手しだいだとも思いますが、みなさんの直感をできたら聞きたいです。
お願いします。
109 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/05(土) 22:24:03.12 ID:lwPprIkDO
私は一向に構わん!
イッチの好きに書けばエエんやで
110 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/06(日) 00:31:48.51 ID:VaotdfZAO
自分も構わんで!
イッチの好きなようにやればいいよ
111 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/06(日) 08:33:49.28 ID:8VWfZQ660
ありだと思う
イッチが書くんだから好きにしてええと思うよ
112 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/06(日) 22:31:59.50 ID:WGtrfsyDO
みなさん、ご意見ありがとうございます。
これで、何も考えずはっちゃけることができます。
113 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/06(日) 23:02:47.66 ID:WGtrfsyDO
再び原村家
和「咲さんお風呂案内しますね」
咲「あ、うん」
和父「和」
和「はい?」
和父「悪いが、お風呂から出たら、おまえは先に駅に行きなさい」
和「え、でも」
和父「大事な仕事の書類を届けるのを忘れていたんだ。今日中になんとかしなければならん。休暇中だが、お手伝いさんを呼ぶしかないな。用心棒として付き添ってもらう」
和「いいですが……そんなことより、お父さん……その肩はお医者さまに見せないのですか……?」
和父「ああ、京太郎君に手当てしてもらうよ」
京太郎「え? ああ、お安い御用っす!」
114 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/06(日) 23:20:42.57 ID:WGtrfsyDO
和父「すまないな」
京太郎「いえいえ。和さんには普段からお世話になっておりますので」
和父「ふむ……」ぴく
京太郎「ちょっ、眉間に皺なんて寄せないでくださいお父さん! 部活で色々指導してもらってるだけっすよ?!」
和父「ほお、その辺りの話は、腰を据えていつか娘に聞かなくてはと思っていたんだ。じっくり聞かせてもらおうか?」ギラ
京太郎「そ、それなら僕じゃなくて、あっちの」
和父「ん?」ギラ
京太郎「う、うへへ」タジ
和「長くなりそうなので、お風呂にいきましょうか」
咲「うん……」チラ
115 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/06(日) 23:57:47.27 ID:WGtrfsyDO
トタトタトタ……
和父「……はあ。さて、芝居はこの辺にして。君はなかなか見所がある。よく私の意図に気付いたな」
京太郎「ははっ、いや、なんとなく和に聞かせたくない話をするのかなあって感じまして。それに……これはただのカンですけど」
和父「なんだ?」
京太郎「その傷、実は相当ヤバい類のものなんじゃないっすか? ……狂犬病みたいな……」
和父「……」
京太郎「……お父さん?」
咲父「和は……親の私が言うのもなんだが、寂しがりやなんだ……」
京太郎「……」
和父「小さい頃に何度も別れを経験したせいか、よっぽどの事が無いと、人に対して感情を顕にすることはしない。たいていは、はなから期待もしていないのかもしれん。ネット麻雀はあの子を移す、鏡のようなものだったのかもしれん」
京太郎「……和は良い奴ですよ。俺が保障します」
116 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/07(月) 00:40:57.82 ID:fDAc85jAO
唐突な咲父
117 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/07(月) 08:45:01.95 ID:onqQhbIDO
誤字して寝落ちすいません!また!
118 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/07(月) 09:13:26.61 ID:iE3/qPnIO
咲父ワロタ
お前が何を知ってんだよww
119 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/07(月) 13:30:23.84 ID:onqQhbIDO
咲父とかアホすぎた……
こんなんですよね……
咲父「和は実は…」
咲「お父さん!?」
和「いつのまに入ってこられたんですか!?鍵かかってましたよね!?」
和父「貴様娘に何をした!?」
京太郎「この泥棒猫!」
咲父「HAHAHA!!,出てくるタイミングを間違えたようだ!」
120 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/08(火) 23:45:58.66 ID:2brOhxnDO
和父「ああ、そうだ。そうやって、抑えつけてしまった。私自身も、育て方を変える器用さなどなかった」
京太郎「……」
和父「あの子が、ここに残りたいと歯向かったとき、私は嬉しかった。連れていこうとしていたのに、おかしな話だがね」
京太郎「和は、清澄……いや、咲に期待したんだと思います。共に進んでいける人として」
和父「私は、和とは……学校のことを何も話さない。だが、宮永さんがいかに和にとって大切な存在であるかは、先程はっきりと伝わってきた」
京太郎「……仲間ですから」
和父「果たしてそれだけが理由なのだろうか……京太郎くん」
京太郎「それはどういう?」
和父「誤魔化さなくてもいい……だが、娘の口から聞きたかった。それも、無理な話だろうが……」
京太郎「し、しってたんすか……二人がその……」
和父「ああ、最初は君なんじゃないかと疑ったがね。君の言動は、紛らわしいことこの上ない」
京太郎「す、すんません」
和父「二人を庇っていたのか?」
京太郎「や……ま……あの、もっと早く気付いていたら止めましたか?」
和父「……ああ」
京太郎「ですよね……」
和父「ただ、今は……あの子達が運良く……この忌まわしき状況を脱してくれることを祈る」
京太郎「……本当にその傷はヤバいんですね」
和父「ああ。君も気を付けたまえ。そして、どうかあの子達を……無事に東京の妻の元まで見送ってくれないか。お手伝いさんももう歳なんでな」
121 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/09(水) 00:00:38.29 ID:4iFaXmyDO
京太郎「任せてください。お父さん」
和父「君も懲りない男だな」フッ
京太郎「男らしくないかもしれませんが、まあ実は腹いせなんすよ」
和父「どちらに対する?」
京太郎「二人に対する。だって寂しいっすからね、やっぱり」
和父「女々しい奴だ」
京太郎「俺だって、二人のこと大好きですから」ニコ
和父「……そうか……っう」ガク
京太郎「だ、大丈夫ですか? 手当てを」
和父「いや、この傷を治そうとするのは無意味だ。お手伝いさんが着きしだい、君は一刻も早く、娘たちと東京へ向かえ」
122 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/09(水) 22:48:15.45 ID:4iFaXmyDO
名前の所とか、毎度寝落ちとか申し訳ないです……。
123 :
咲ゾンビ
:2013/01/09(水) 23:06:26.94 ID:4iFaXmyDO
京太郎「俺にできることがそれしかないなら、そうします。でも、あなたを病院に連れていくくらいなら」
和父「違う。治療法がないどころか、病院へ行けば保健所に連れていかれた野犬のように始末されてしまうんだよ」
京太郎「そ、んな馬鹿みたいな話……」
和父「私も半信半疑さ。ただ、信頼できる友人に言われたのだ。冗談など言えるような男でもない」
京太郎「で、でもテレビとか新聞にはそんなこと何も書いてないっすよ……?」
和父「それがある意味で、裏付けているのかもしれん。掲載されて然るべき事件に関する内容が、あまりにも雑に扱われすぎている」
京太郎「そんな、どうして?」
和父「わからんが……ただ言えるのは、不気味な程静かに、しかし、確かに何かに巻き込まれてしまっていたようだ……我々は」
124 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/09(水) 23:28:09.25 ID:4iFaXmyDO
その頃、風呂場
シャアアア。
咲「……和ちゃん、あの」
和「背中を流します」
ジャアア。
咲「怒ってるよね?」
和「なぜです? 匂いはもうとれましたね」
咲「あ、じゃあ次は私が」
和「いえ、けっこうです。服とタオルは私のを洗濯機の上に置いてますので使ってくださいね」
咲「う……」
和「どうかされましたか?」
咲「うしちち……」ボソリ
和「はい?」クル
咲「あ、やっとこっち向いてくれたよって痛い?! 痛いよ和ちゃん!」
グニグニ。
和「咲さんは麻雀だけでなく、私を怒らせるのも得意なんですね」
咲「そんなつもりは……無きにしも……ご、ごめんなさい」
和「今日は須賀君と……いえ、今、話すべきではないですね」
咲「京ちゃん? 京ちゃんがどうしたの?」
125 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/09(水) 23:52:56.88 ID:4iFaXmyDO
和「いえ……」
咲「あ、って、何もないよ? 本当に驚くほどないからね?」
和「わかってます……」
咲「和ちゃん……」
サワ。ギュウ。
和「お、お風呂で抱きつかないでください」カアア
咲「やきもち焼いてくれてありがとう。それから、ごめんね」
和「……あなたが謝るような事はないんです。私の心が狭いだけなんだと思います」
咲「違うよ。それだけ、私のことでいっぱいなんじゃないかな」
和「否定はしません……でも、それを分かっているなら、あなたが危ない目に合えば、私がどんな気持ちかも分かってほしいです」
咲「うん……」
和「自分を大事にしてくださいね……」
咲「うん。わかってるよ……」
和「体……洗っていただけますか?」
咲「もちろん」
126 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/10(木) 00:10:30.88 ID:k0xyy1jDO
フニ。
和「……ッ」
フニ。
和「ッ……あの、咲さん?」
咲「はっ! ごめん、触り心地があまりにも手に馴染みすぎて……」
フニ。
和「ッ……少し、急いでくれません?」
咲「え? 揉むのを?」
フニフニフニ。
和「はぁんッ……じゃなくて! 電車に間に合わなくなるんです!」
咲「あ、そう言えばどこにお出かけするの?」
和「東京の母に会いに」
咲「そっかそうなんだ……東京……お姉ちゃん……は! 大丈夫かな?!」
和「さ、さあ、大丈夫では?」
咲「私も行くよ! ううん、行かなくちゃ行けないような気がする!」
127 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/10(木) 00:12:13.27 ID:k0xyy1jDO
眠いので寝落ちる前に止めます。ではまた。
128 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/10(木) 00:20:13.46 ID:9jREdXmSo
乙
129 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/10(木) 01:07:56.24 ID:YbGQQO6i0
荵吶シ
130 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/10(木) 09:42:27.06 ID:k0xyy1jDO
>>129
What does "荵吶・" mean in Japanese?
翻訳しても良くわからないため、どなたでもかまいませんので良ければ教えてください。
131 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/10(木) 13:26:37.81 ID:J4Z+cG1AO
文字化けどす
132 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/10(木) 15:27:07.73 ID:k0xyy1jDO
そうなんですか。特に意味は無いんですかね。
133 :
咲ゾンビ
:2013/01/10(木) 23:56:16.31 ID:k0xyy1jDO
和「やっぱりお姉さんですよね……」ボソリ
咲「え?」
和「いえ」
咲「変なの……あ、前の方洗うのは……自分でする?」チラ
和「恥ずかしそうに言わないでください。……お願いします」
咲「じ、じゃあ」
ゴシゴシ
和「……お姉さんにはされたことあるんですか? あ……答えにくいようならいいんですが」
咲「あるよ……小さい頃だけど」
ゴシ、ゴシ
和「……お姉さん優しい方だったんですよね」
咲「うん……私以外にもみんなに優しかった。自慢だったな」
ゴシ
和「……」
咲「お湯流すね」
キュッ
シャアアアア
和「会うだけじゃダメですよ……」
咲「え?」
和「こうやって自然に話すことのできる場所があるじゃないですか」
咲「……」
和「私はきっと嫉妬しちゃいますけど、咲さんが大切だと思うものを私も大切にしたいんです……今度は私も会いに行きます。お姉さんに」
咲「……ありがとう」グスッ
和「また、泣くんですから……」
咲「えへへ……」ズズッ
和「じゃあ出ましょうか」
咲「うん」
134 :
咲ゾンビ
:2013/01/11(金) 00:13:53.58 ID:OZZyOWaDO
トタトタ
和「あ、お父さんもう行ってしまったんですか?」
お手伝い「旦那さまは先程出られまして」
京太郎「駅まで俺も着いていくよ」
和「いいえ、大変心強いですが、迷惑になりますし……」
京太郎「水臭えなあ……おい、咲。こっそりクンクンしない。拾わんでいいネタだから」
京太郎「長野駅までだよ。それに、東京には和のお母さんの知り合いの人がいてくれるとさ」
和「しかし……」
咲「京ちゃんがいてくれた方が安心できる気がするよ」
和「咲さんがそう言うのであれば」
お手伝い「決まりましたかな? では参りましょう」
135 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/11(金) 01:34:32.12 ID:OZZyOWaDO
長野駅
咲「何だかいつもより閑散としてるような」
和「そうですね……」
京太郎「そうか? けっこうフラフラ歩いてる奴いるぜ」
咲「フラフラ? あ、お手伝いさんが女の子に迫られてる」キョロ
女子高生「う…」ガッ
お手伝い「や、やめてくれ! 悪いが、私には妻と今年中学生に上がる娘がいるんだ!」
和「……何をされてらっしゃるんですか?」
お手伝い「い、いえこの子がいきなり」
女子高生「ウッ……アツ……イ」ヌギ
京太郎「とおもつう、うほ!? シャツのボタンを外し始めただと!?」ドキドキ
咲「ど、どうしたのかなあ?!」ドキドキ
和「咲さん?」ニコ
咲「は! 京ちゃん! 見たらダメ!」バッ
京太郎「か、堪忍やあ! 男として生まれた俺の性なんやあ!」
お手伝いさん「そ、それより発車時刻になってしまいますよ? みなさん」
和「……どうやら発車の心配をしなくても良さそうです」
咲「え?」
和「券売機が止まってます。駅員さんもいませんし」
咲「え? 電車動いてないの?」
和「そのようです」
136 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/11(金) 04:32:47.55 ID:OZZyOWaDO
ここまで寝落ち。続きはまた
137 :
咲ゾンビ
:2013/01/11(金) 09:34:06.92 ID:OZZyOWaDO
京太郎「おいおい、じゃあ東京まで車かよ」
ギリ、ガリギリギリ
和「何の音でしょう?」
駅員「わ、私の歯軋りです」ヒョコ
咲・和・京太郎「わあ?!」
駅員「お、お客さま。た、大変申し訳ありませんが、ただいま私を除く長野駅全駅員が行方不明中でして」
和「驚かせないでください!」ドキドキ
咲「びっくりしたよぉ」
和「あの、みなさんどうされてしまったんですか」
駅員「それが、そちらの御人のように、彼女達に襲われまして。運良く私は構内に避難できたのですが」
お手伝い「うぅ……すまない。恵、良子。父さんはいけない遊びに手を出してしまった。アイタタタ。も、もうらめえ」
女子高生「ゥッ……」ハムハム
京太郎「お手伝いさんが噛まれた!?」
138 :
咲ゾンビ
:2013/01/11(金) 09:49:10.55 ID:OZZyOWaDO
お手伝い「生まれてこの方、女遊びなどしてこなかったのに……
成長されるお嬢様が可愛いと思っても一切手を出さず、父同然と見守ってきたこの私が……」
和「今、聞き捨てならないようなことが……」
咲「また、噛まれたの? 今日はデンタルヘルス的な噛む噛む噛むDAY?」
和「でしたら30回は噛まないといけませんが、お手伝いさん食物じゃありませんし……」
咲「そうだよねぇ」
京太郎「女子高生の歯形いいなあ……」
駅員「まだ、女子高生ならいいんです。最近の子は固いものをあまり食べませんから顎の力もそんなに強くはないですし」
139 :
咲ゾンビ
:2013/01/11(金) 15:11:39.19 ID:OZZyOWaDO
キョロキョロ
駅員「ふぅ、今はいないみたいですが、昨日はヒゲモジャの熊みたいなおっさんがいたんです……そいつに噛まれたやつがいたんですが、そりゃ、もう阿鼻叫喚……
あんなのに襲われたりしたら……心の火災報知器が止まりませんよ」
咲「なんだろ、集団白昼夢かなあ?」ウーン
和・京太郎「……」
和「須賀くんどうされましたか?」チラ
京太郎「和こそ」チラ
和「須賀くん……父にはどんな手当てをされたんですか?」
京太郎「……手当てはしてない」
咲「え、京ちゃん?」
和「やはり、そうなんですね……確信はありませんが、これは体液で感染する感染症のようなものなのでしょう」
京太郎「……詳しいことはわからないけど、和のお父さんは治療法がないと言ってた」
和「……そうですか」
咲「そんな……じゃあ、お父さんもああなっちゃうの?」
和「そうでしょうね……」
咲「そうでしょうねって……戻らないと」
和「いえ、東京へ行きます」
140 :
咲ゾンビ
:2013/01/11(金) 15:27:36.12 ID:OZZyOWaDO
京太郎「……病院にも連れていけない」
咲「……それを分かってたのにどうして……」
和「母に私を託すつもりなんだと思います……それが最善と判断したのでしょう」
咲「和ちゃん……」
駅員「さ、騒ぐのはいいのですが、か、囲まれてしまいますよ?」ビクビク
お手伝い「はあはあ、やっとひっぺがしたのに……わっ来るな! ヒャアアアア?! お助け!」
京太郎「お手伝いさんが人波にキュポンされた!?」
駅員「彼が囮になってくれている間に早く逃げましょう!」
和「囮になんかしてません!」
咲「でも、どうしよう?!」
京太郎「駅員さん! あんた、車の運転はできるだろう!?」
駅員「え、は、はい。ハワイで親父に習いましたが」
141 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/11(金) 15:38:03.95 ID:RLDlOzQAO
無免じゃねーか
142 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/11(金) 20:19:41.43 ID:OZZyOWaDO
>>141
テッパンネタを入れたくて
143 :
咲ゾンビ
:2013/01/11(金) 20:41:07.33 ID:OZZyOWaDO
京太郎「おーけい。じゃあこの二人と一緒に車に向かってくれませんか。今だけ専属で東京駅まで頼みます」
駅員「え、えー、まあここにいたくもありませんし、仕事もありませんし、どうにでもなれですね。はい、喜んで」
和「ま、まさか須賀くん?」
京太郎「俺はお手伝いさんを助けに行く」
咲「待ってよ! なら、私も行くよ!」
和「咲さんまで! 二人とも正気ですか?!」
京太郎「いいから! 駅員さん、そいつら頼みましたよ」
和「ダメです、数が多すぎます!」
京太郎「悪いな。だけど、長野駅までって話だっただろ?」
和「そんなの……」
京太郎「ウッシャ!」タタタッ
ヒョイッ
ダン!
駅員「改札の上なんか登って何を?」
京太郎「あー、あー、お集まりのみなさーん!! ご注目くださーい!」
144 :
咲ゾンビ
:2013/01/11(金) 21:10:18.42 ID:OZZyOWaDO
咲「京ちゃん!!」ダッ
ガシッ!
和「咲さんダメです!」
咲「離してよ! 一人でなんて……」ジタバタ
ガシッ!
ガシッ!
咲・和「?!」
駅員「近年稀に見るいい男でした。彼の熱いパトスをここで、む、無駄にはできませんね」
ズルズル。
咲「まっ、待ってください?! 京ちゃん!? きょうちゃあああん!!」
パンパン!
京太郎「はいはーい! 押さないで! みなさん日本の紳士淑女として恥ずかしくない統制の取れた団体行動を心がけてくださいねー!」
若い男「う……あ」ズズ
老人「……っう」
幼女「……」
ゾロゾロ
京太郎「はい、もっと詰めて詰めて! そんなに間空けなくても、ぷよぷよのぷよみたいに消えたりしませんから詰めてくださいねー!」
お手伝いさん「……人だかりが引いていく……っ」
京太郎「お手伝いさーん、動けますかー!」
お手伝いさん「いや、足をやられてしまったようで……それにJKも離してくれない」
京太郎「あちゃー……おっと、足を掴まないでくれ」ゲシッ
男「グッ…」
京太郎「俺も時間の問題出しなあ……」ゲシッ
お手伝いさん「死んだふりとかはどうかい?」
京太郎「ははは……」
お手伝いさん「この前娘と見たゾンビの映画でやってたんだが、意外といけるかもしれんよ」
女子高生「……」ハムハム
京太郎「ゾンビねえ……」ゲシッ
京太郎「いっちょやってみますか……」
145 :
咲ゾンビ
:2013/01/11(金) 21:33:19.09 ID:OZZyOWaDO
駅の外
咲「京ちゃん!! 京ちゃん!!」
和「……仕方ありません。駅員さん、東京までお願いします」
駅員「は、はいさーい」
咲「や、やめてよ。冗談だよね?」
和「じゃあ助けに入るとでも?」
咲「今からならまだ、間に合うかもしれないよっ?」
和「させません」
咲「和ちゃん……どうしてそんなにすぐに割り切れるの」ポロポロ
和「泣かないでください。私だって彼を助けに行きたい。でも、それ以上にあなたが大事なんです」
咲「私は、私だって和ちゃんが一番だよ……でも……みんな大切なんだよ……」
和「わかってます……」ズキ
咲「なら」
和「承知はできかねます。駅員さん、咲さんを車の中へお願いできますか?」
ガチャ
駅員「……はあ」
グイ
咲「わ、きゃあ?!」
ドサ!
バタン!
和「さ、早く行きましょう」
ガチャ、バタム!
カチッ、グッ
駅員「発車いたします」
ブロロロ!
146 :
咲ゾンビ
:2013/01/11(金) 21:49:20.46 ID:OZZyOWaDO
車内
駅員「えー、毎度ご乗車ありがとうございます。当車は、終点東京? あ、駅の方?
までノンストップで運行しますので、お下りの際は乗務員に一声おかけ下さい」
咲「おトイレ行きたいです」
和「ウソですね」
シーン
駅員「……っ」オロオロ
咲「本当だもん」
和「では、もう少し行ったところにコンビニがありますから」
咲「……6q先だよ?」
駅員「……ひ」オロオロ
和「そう言えば、駅員さん」
駅員「ひはい!」
和「日本で免許を取得された経験は?」
駅員「あ、あばばば」
和「……」ジッ
駅員「あ、あのほっ」
和「……いえ、ごめんなさい。言わなくても分かりました」
147 :
咲ゾンビ
:2013/01/11(金) 21:52:18.18 ID:OZZyOWaDO
ちょっと30分程抜けます
148 :
咲ゾンビ
:2013/01/11(金) 23:19:15.43 ID:OZZyOWaDO
咲「え、ということは無免許運転?」
駅員「運転歴は7年程なんですがね……で、伝説も色々とありまして」
和「……もう、いいです」
駅員「は、はあ」
咲「……怖いよぉ」
和「……」チラ
和(……少しは落ち着いたんでしょうか。……あなたからすれば、私はひどい人間でしょうね)
和「……」フー
和(私だって、予測がつかない事態には慣れていないんです。あなたのことを考える余裕しかなかった)
和「……駅員さん。もうすぐ左手にコンビニの看板が見えます」
駅員「ああ、はい……おかしいな」
和「何がですか?」
駅員「いや、さ、さっきからどの信号も点滅してなくて。まあ、私には信号機など」
和「それ以上は聞きたくありません」
駅員「え、まあ、そのせいか追突がちらほら」
和「暗くてよく見えませんでしたが、確かに……」
駅員「おっと、コンビニだ」
キィィ
ガタ、ガタ
キキイィ!
和「コンビニは明るいですね……誰もいない?」
咲「わ、わたしおトイレ行ってくるからっ」タタタッ
149 :
咲ゾンビ
:2013/01/11(金) 23:35:26.51 ID:OZZyOWaDO
駅員「走るとあぶないですよ」
咲「平気ですよ」
コツ
咲「わたたっ」グラ
和「咲さん!」
駅員「おろろ……い、言わんこっちゃです……と」グゥゥゥ
和「……少しお腹空きましたね。入りましょうか」
駅員「昨日の夜から構内に隠れてたもんで……な、何も口にしてませんでして」
和「あの、なぜ、先程から敬語なんですか?」
駅員「女には敬語を使えとメ、メキシコの親父が」
和「そ、そうなんですか」
和(深入りしたら火傷しそうな方ですね)
コンビニ店内
和「払う人がいませんか……」
駅員「ん、人の声が?」キョロキョロ
和「店の奥から聞こえますね」キョロキョロ
駅員「あと、トイレから」
和「え?」
駅員「あ」
和・駅員「トイレ!?」ダダダダ!
150 :
咲ゾンビ
:2013/01/11(金) 23:49:50.79 ID:OZZyOWaDO
トイレ中
咲「あー、あの、私、怪しいものではないんです」
店員男「……ウ」ヨタヨタ
店員女「ガガガ…」
咲「ガガガって……女の子が出しちゃダメな奇声だよ……うう、二人も扉の前にいたら出られないぃ」
ドンドン!
和『さ、咲さん! やられてませんよね!』
咲「だ、大丈夫だけど用具室から出られないかも!」
和『とりあえず、外付けの扉を開けて、二人を外に連れ出しますから! その後そこから出てください!』
咲「な、なんとかやってみる。気を付けて和ちゃん!」
151 :
咲ゾンビ
:2013/01/12(土) 00:05:50.85 ID:6vmEyIfDO
トイレ外
和「開けたら、その辺りのものを投げ付けます」
駅員「がってんです」
ガチャ
キィィ
和「えい」ヒョイ
ポス、ボト
店員女「グキギギ」ザッザッ
駅員「どりゃ! 意外と痛い週刊ジャンプ」ブン
ゴト!
店員男「オ……ア」ヒタヒタ
和「来ましたね。咲さん! トイレをすましたら急いで出ますよ!」
咲『わかった!』
駅員「……とは言え、彼らに車へへばりつかれでもしたら」
和「な、何かで動きを止めないと」ウロウロ
駅員「コンビニですしねぇ……」アトズサリ
和「
>>153
はどうでしょうか?」
152 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 00:08:15.49 ID:3v4oKebMo
自動ドアでないなら、モップでドアに閂をしてしまえ。
あまりは武器にもなる
153 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 00:30:30.40 ID:rg+t/Vtyo
快楽天
154 :
咲ゾンビ
:2013/01/12(土) 01:07:28.40 ID:6vmEyIfDO
駅員「……キャッ」バッ
和「何を恥ずかしがってるんですか! ……」チラ
和「ヒャッ……か、かいらくてん? とっさに掴んでしまいましたが、外からこれを自動ドアの隙間に詰め込んで開かなくするんですよ!」
駅員「ちょ、私の方にそのエロ本を向けないでくださいっ」ササ
和「う、あ……と、とりあえず、咲さんが出てくるまでは自動ドアから遠ざけて……あ」
咲『で、出てもいいかな?』
和「……大丈夫です」ササ
駅員「隠されましたね」
和「……ええ」
ガチャ
咲「ど、どうしらいいかな?」
和「咲さんは危険が無いかすぐに外へ出て見に行ってください……駅員さん?」
駅員「……」ガサゴソ
和「あなたも、快楽天でもなんでもいいので早く持ってください」
駅員「はいです」サッ
和「咲さんが出たら行きます」
ウィーン
咲「行くよっ」タタタ!
和「さあ、私たちも」タタタ!
クルッ
ウィーン
和「私は右、駅員さんは左です。反応されないように気を付けてください」
ギュギュギュ
ガタガタガタ!
店員男・女『ガ……』バンバン!!
咲「外は大丈夫そうだよ!車に乗って!」
和「はい!行きます! ガラスも割りそうな勢いですね」チラ
駅員「イケメンが台無しですなあ」
155 :
咲ゾンビ
:2013/01/12(土) 01:22:22.21 ID:6vmEyIfDO
車内
和(し、しまった。つい、咲さんの隣に座ってしまいました……)チラ
咲「駅員さん、何か持ってこられたんですか?」
駅員「ええ。あ、一応お金というかクオカード置いてきましたので」ガサガサ
和「抜け目ないですね」
駅員「ありがとうございます……て、手癖の悪さはタイの親父から仕込まれてまして……あと、店の奥にラジオがありましたよ」
カチ
ジジジジ
駅員「喉乾きませんか? コーラですがどうぞ」
咲「ありがとうございます」
駅員「菓子パンは? ふ、袋を後ろに回すので勝手に好きなのをどうぞ」
和「ありがとうございます」
ジジジジジ
ラジオ〈…ピー……ガー…〉
156 :
咲ゾンビ
:2013/01/12(土) 01:26:19.80 ID:6vmEyIfDO
眠いのでまた。安価参加していただけて面白かったです。雑誌系は同一の方ですかね。読んだことないので勉強しときます(笑)
157 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 01:31:25.19 ID:WWl14fedo
おつ
おもろいなぁ
158 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 02:52:23.29 ID:4XshNsVho
乙
159 :
咲ゾンビ
:2013/01/12(土) 13:47:27.18 ID:6vmEyIfDO
咲「……あ、何か聞こえる……コーラ頂きます…」
キリリ、シュワッ
咲「……」コクコクコク
ジジジジ
和「どこかから来ている電波を受信しているようですね……」
ラジオ〈……ザザ……人間は…二種類に分かれます〉
和「この女の人の声……どこかで」
咲「私も……最近こんな感じの、艶っぽさの中に、彼岸花の毒々しさと儚さを秘めた声聞いたかも……」ヒック
和「……」クル
咲「うん?」ヒック
和「やけに饒舌と思ったら……忘れていました。酔ってますね」
咲「やー?」ヒック
ラジオ〈ガガ……運の良い者と、運の悪い者…………〉
和「もう、飲んじゃダメです。歯が溶けちゃいますよ?」
咲「酔って……ない!」ペケ!
160 :
咲ゾンビ
:2013/01/12(土) 14:15:44.87 ID:6vmEyIfDO
和「えー、まーどっちにしろ、めっです」ペケ!
咲「ぐぬぬ」ヒック
ラジオ〈現政権は……今や何の力もなく……〉
和「ちょ、しがみつかないでください。パンあげますから」ヒョイ
咲「和ちゃん……優しい」グスン
和「はいはい」
ラジオ〈私たちを守るはずの法や警察、自衛隊ですら……いずれ、意味をなさなくなるでしょう〉
咲「でも今はきらい!」ヒック、ニコ
和「はいはい……ええ?!」
ラジオ〈この未曾有の……NBCにおいて……〉
咲「だって京ちゃん置いてっちゃうし!」ヒック
和「う……ごめんなさい」
咲「でも、一番嫌なのは私……」ヒック
ラジオ〈絶対的な幸運の持ち主が……ピーガガガプツ〉
ジジジジジ
和「は、はい」
咲「和ちゃんにそんなつらい選択をさせた私が……やだ……」グスン
和「咲さん……」
161 :
咲ゾンビ
:2013/01/12(土) 14:49:34.46 ID:6vmEyIfDO
――数分後
咲「すーすー」
駅員「いい子ですねー」
和「……はい」
和(私こそ……あなたの気持ちを無視していたのに……)ウトウト
咲「のどかひゃん……むにゃ」
和(次は二人で……ちゃんと決めれたらいいのですが……)ウトウト
駅員「疲れたでしょう。あ、あなたも少しお休みなさい」
和「お互い様です。運転手を一人残しては寝られませんから」
駅員「お気遣いなく。目的地に着いたらお教えします」
和「……ありがとうございます」
和(少し疲れているのは確かですが……)ウトウト
和(着いてからのこと、もう少し考えておかないと……)ウツラウツラ
和「……」カク、コテ
咲「……」コテ
駅員「仲のよろしいことで」チラ
駅員「彼は大丈夫でしょうかねー……」
ブロロロロ―――
162 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 15:01:46.28 ID:wMYzhjxBo
京ちゃんが進化してそうで怖い
163 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 15:09:35.16 ID:z6F/lryIO
駅員より京太郎に戻ってきてもらいたい
164 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 15:16:43.98 ID:WWl14fedo
ネメシスみたいになって戻ってくるって…きっと
165 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 15:21:14.35 ID:z6F/lryIO
三重の意味で救いがなさすぎる
166 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 15:38:13.20 ID:kR3RCXJu0
作中の時間経過がわからぬ
167 :
咲ゾンビ
:2013/01/12(土) 16:17:33.78 ID:6vmEyIfDO
>>162
京ちゃんは後々帰ってきてほしいなあとは思います
>>163
京ちゃん無双になりそうだったので
>>164
ネメシスってなんだろ……調べておきます
>>165
コメディー路線だったんですが。とんだシリアルを掴ませてしまいましたね
>>166
失礼しました。朝、昼、夜やそれがわかるくらいのものを入れていきます。ちなみに、東京も長野も一日目も終わってないです
以下、なんとなくあらすじ
長野側
大会も終わって、9月末頃。休日の昼に咲と和喧嘩。
部活中断、咲と京ちゃんは仲直り用プレゼント買いに行った帰りにアクシデント。
最近物騒な事件も多いし、和の家にいく前にお互いいったん自分家を見に。これが、夕方過ぎくらい。
和と咲達が長野駅へと出発したのが夜。駅員と東京へ向かってる今は深夜です。
東京側
次レスから続編ですが、始まりの時間は同じでした。
時間軸は長野側が一区切り着いたら、遡る事ほにゃらら時間前という風に進めます
地の文無しで分かりにくいと思います。説明として付け加えたらいいと思うものあれば教えて頂けると嬉しいです
コメント等ありがとうございます!
168 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 16:21:48.94 ID:z6F/lryIO
乙
169 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/12(土) 16:26:35.74 ID:6vmEyIfDO
ありがとうございます。続きはたぶんまた夜中です。ではでは
170 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 16:37:04.59 ID:WWl14fedo
おつ
171 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 16:44:57.36 ID:EZ93XXCAO
おつです!
安価で武器を出したい………
具体的にはワルサーP38とか………
172 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 16:54:40.32 ID:WWl14fedo
ジェリコ945なら9mmと45ACP両方使えるから便利やで
173 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 17:00:22.00 ID:EZ93XXCAO
>>172
ほうほう………
これはなかなかいい銃ですな………
174 :
咲ゾンビ お願い
[sage]:2013/01/12(土) 17:46:07.72 ID:6vmEyIfDO
当方銃はおろか、色々と知識が乏しいです。頭の辞書に無いものは、Wiki、小ネタはないか程度は調べてはみます。
ただ、
銃等は発砲音、質感、弾を入れてから撃つまでの方法、弾数など、めんどくさくない方は安価の際、教えて頂けると幸いですー
175 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 17:57:53.52 ID:z6F/lryIO
銃は弾がなぁ
176 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 18:11:58.30 ID:kR3RCXJu0
171〜173
だが、現実は非情・・・
どこかの頭脳は大人の探偵少年も言ってた「素人が銃使っても危険なだけと」
167 174
乙
一日目か、とすると二日後にアレがおこるのか・・・?
177 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/12(土) 18:33:26.05 ID:6vmEyIfDO
>>176
そうですね。現実には現実しかないです……。
アレ?……当方ゾンビゲーは、バイオ2の途中までしかしたことないので、そんなバインダーで見てください
178 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 19:03:26.83 ID:z6F/lryIO
ネメシスはあれや
ざっくり簡単に説明するとウイルス感染者を改造して火器を使えるように改造した兵器
179 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 20:07:39.67 ID:WWl14fedo
2やとタイラントやね
>>178
説明さんくす
180 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/12(土) 20:17:23.37 ID:6vmEyIfDO
>>178
ありがとうございます。思い返せば、バイオ2にもそんなのいました
181 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 21:43:33.36 ID:rg+t/Vtyo
むっきー見習って牌投げつければいいじゃん
182 :
咲ゾンビ
:2013/01/12(土) 22:12:44.09 ID:6vmEyIfDO
遡ること十数時間―――
東京・とあるユニクロ
竜華「……ハアッ」ズリズリ
ワサワサ
竜華(あかん、匍匐前進しんどい……しかも、カモフラで何枚も服積んだせいか暑くてたまらん)チラ
小太りの女性「……ガガ」
竜華(よし、連中うちの蓑虫状態に気がついてない……今のうちに裏口から脱出や)ヨイショヨイショ
ウィーン
ピロリロリーン!
淡「たのもう!!」
照「道場じゃあるまいし」
菫「いやいや、お前達おかしいだろ? もっとこう裏口からとかあるだろ?」
ドヤドヤ
竜華(な、なにいいい?! このタイミングでお客様到来やと?! あ、あかん、逃げるよう言わんと……)
183 :
咲ゾンビ
:2013/01/12(土) 22:34:18.30 ID:6vmEyIfDO
モゾモゾ、ワサワサ
竜華(と、とりあえおばはんらとエンゲージする前に……伝えんと)
カツカツカツ
照「店員がいない以外は、特に異常は見当たらないけど」
ギュム!
竜華(ごふうっ)
淡「だよねぇ。ていうか暑くない? 暖房効きすぎなんじゃないかな」
ホム!
竜華(ふげっふ……)
カツカツカツ、ピタ
菫「二人とも足元の惨状に目もくれないとは……たいした救助隊だよ、まったく」
フミッ
竜華(おうふっ……)プルプル
ガバッ!!
竜華「ちょー待てええ!? 痛いやないかい!!」
照・淡・菫「……」クル
照「……あっ、探していましたよ。良かった無事で」
184 :
咲ゾンビ
:2013/01/12(土) 22:50:39.42 ID:6vmEyIfDO
淡「もー! いるなら一言言ってよ。お茶目なんだから」
竜華「ちゃうて! あんたらにボケかましよる暇なんてあるかい!」
ズズズ
菫「な、なんだ? 何かを引きずる音が」
淡「ふえ?」
竜華「あちゃあ……お食事タイムから戻ってきてしまったか……思い出したらまた吐き気が」オェ
店長「アオオオ……」
照「口紅がはみ出した、ということではないみたいだね……男性だし」
淡「最近は男の人も化粧するよ」
菫「清水谷さん……」
竜華「何や……」
淡「言い忘れてたけど」
照「助けに来ました」
竜華「ありがとおな……うん」
店長「コホォォ……」ズサ
185 :
咲ゾンビ
:2013/01/12(土) 23:12:57.62 ID:6vmEyIfDO
小太りのおばさん「……」ユラユラ
照「まずいことになった」
竜華「後ろも前も来よった……」
淡「照! おばさんにコークスクリューツモだよ!」
照「絶体絶命だし、しょうがないか……」
ギュルル――
照「お覚悟を!」タタタタッ
スパッ――!
ゴスッ!
小太りのおばさん「フーフー!」ダンダン!
竜華「怒らしただけやないか!」
菫「淡! さっきの雑誌を!」
淡「お任せあれ!」ババ!
小太りのおばさん「フーフー!」
淡「……」クル、ババ!
店長「グギギギ」
バサッ
トサッ
淡「もうだめかもしんない」オヨヨ
照「まあ、端から期待はできなかったんだけどね」
竜華「い、いやや! こんなとこで人生の終焉迎えるなんて!」
菫「お、落ち着け。ほら、東京バナナでも食べろ」
カサカサ
竜華「……う、うわあああん!」
淡「あー、泣かした」
照「落ち着いてみんな、こういう時は冷静に近くの棚の中を漁って……お」
菫「防虫剤か?」
照「いや、
>>187
だ」
186 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 23:13:54.20 ID:WWl14fedo
先の折れたモップ
187 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 23:14:27.62 ID:bE+jAxNDO
アロンアルファ
188 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/12(土) 23:26:45.73 ID:z6F/lryIO
まさかのアロンアルファトラップ
189 :
咲ゾンビ
:2013/01/12(土) 23:33:59.42 ID:6vmEyIfDO
菫「ふむ、この金具のとれかけた場所を補強しようとして忘れていったか」
竜華「あ、あかん。やっぱりさっさと裏口からでるべきやったんや。そしたら店入る前に合流できたかもしれんのに」ブツブツ
淡「お気を確かにだよ?」
照「アロンアルファをばかにしてはいけない。これで戦場を駆け抜けた奴がいたという伝説もあるから」
菫「現実的に考えようじゃないか。ここに服が一枚ある」
ババ!
照「うーん……服の両面にアロンアルファを塗りたくってみる」
ブチュブチュ!
淡「あー、じゃあそれを店長の顔面に投げ付ける」
ベチ!
竜華「……?」
照「後はおばちゃんを店長にくっつける」
190 :
咲ゾンビ
:2013/01/12(土) 23:55:10.00 ID:6vmEyIfDO
照「淡、パス」
淡「最後におばちゃんの軸足に後ろからスライディングすれば完璧な作戦だよ! テルー!」
菫「誰がするんだ?」
照・淡「……」スッ、ユビサシ
菫「何い?!」
照「部長ならなんとかしてくれるって思っていました」
淡「あの時、私にかまわず先に行けって言ってくれて本当に嬉しかった」
菫「鬼か悪魔かおまえらは……」
照「冗談だよ。でもこのアロンアルファ一般用の注意書きに、目や鼻口には使用しないでって書いてあるしどうしよう」
淡「というかさ、話も通じ無さそうだし、もう体当たりしちゃおうよ」
照「しょうがないか。二人ともフォーメーションBで」
191 :
咲ゾンビ
:2013/01/13(日) 00:03:44.23 ID:8f7lz74DO
竜華「?」
照「あ、あなたは右後に」
竜華「はあ?」トテトテ
照「左右同時に突撃します! アン!」ダッ
照・淡「デュー!」
ドン!
菫「トロワ!」
ドン!
竜華「と、とろわ」ボソボソ
タタタタタ!
192 :
咲ゾンビ
:2013/01/13(日) 00:17:56.27 ID:8f7lz74DO
ユニクロ 外
淡「にししっ…アロンアルファを扉の間に塗ってみたよー」
菫「けっこう利用してたんだがな。完全封鎖か……」
照「私も」
竜華「あ、あのさっきのフォーメーションB言うのは?」
照「言わなくてはいけない?」
竜華「いや、どっちでもええねんけど」
淡「あれはね、Bカップの私と照が先鋒・次鋒の時にねーむぐむぐ?!」
照「いい、それ以上はいいから……ん? 淡、何だか熱くない?」ピト
淡「んーとね、さっきから暑い気はしてたの……」
菫「傷口からばい菌が入ったんだろうか?」
照「消毒はちゃんとしたけど……」
竜華「……」
193 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/13(日) 00:30:14.22 ID:27LQu0mIO
あわあわがああああああ
194 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/13(日) 00:32:35.33 ID:go/UGnhBo
咲キャラは死なん言ってたし…… (震え声)
195 :
咲ゾンビ
:2013/01/13(日) 00:34:14.99 ID:8f7lz74DO
菫「清水谷さん? あなたも表情が芳しくないようだが、どこか痛めたんじゃ」
竜華「あ、いや、うちも熱っぽくて……風邪かもしれへん」
照「病院行こうか?」
淡「うー注射嫌い」
照「何かの感染症だったら困るし……」
菫「病院か、ここからは遠いな」
竜華「あの、うち車で来たから、乗っていくか?」
照「本当に? そうしてくれると非常にありがたい」
淡「病院やだ……」
菫「わがまま言うな」
淡「何か、分からないけどやな感じするんだもん……」
菫「少なくとも外よりは安全だろうさ」
照「清水谷さん、お願いします。……あ、園城寺さんはどうしましょうか?」
竜華「あの子、今、安全な場所におるやろか?」
照「まあ、比較的」
竜華「おおきに、ほな、大丈夫やろ。ちょお心配やけど」
196 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/13(日) 00:38:30.84 ID:27LQu0mIO
病院行ったらやばいんだっけ
197 :
咲ゾンビ
:2013/01/13(日) 00:46:25.80 ID:8f7lz74DO
菫「鍵のかかるところで、なかなか頑丈な扉がありますから」
竜華「ありがとー。後悔しかけてたけど、やっぱ持つべきは、ライバル校やな。ほな、あっちです」
菫「行くぞ、淡」
淡「うぃ……むっしゅー……」トボトボ
照(淡じゃないけど、私も何か嫌な予感がする……)クル
照(いや、さっきからありえないことばかり、わけの分からないことばかりで、感覚が麻痺してしまっているけど)
照「咲、大丈夫だろうか……」
タタタタ―――
198 :
咲ゾンビ
:2013/01/13(日) 01:06:35.99 ID:8f7lz74DO
同時刻、白糸台高校―――
怜「……」ムクリ
怜(……直ソファーなんか久ぶりやったな。首が痛い)フラフラ
怜(トイレ……)
テクテク
ガチャ、ギィ
怜「どっちやろ?」キョロキョロ
カツカツカツ
怜「何やバナナ落ちとる? 掃除せーへんのかな」
テクテクテク
怜(は! 竜華、大丈夫やろか。まだ、戻ってないんか?)
カツカツカツ
怜(……気にしたら負け。負けやけど、さっきから靴音みたいなのが……)オソルオソル
ピタ、クル!
衣「うわあ?!」トサッ!
怜「ひぁ?!」ドキ!
199 :
咲ゾンビ
:2013/01/13(日) 01:08:47.82 ID:8f7lz74DO
眠いので、また! 病院は日本一律で、行けば和父が言ってた状態になります
200 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/13(日) 01:10:09.54 ID:go/UGnhBo
おつ
あわあわ保健所つれてかれるじゃないか……
201 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/13(日) 03:11:23.82 ID:27LQu0mIO
京太郎も無事でなさそうだが…
某ショッピングモールのジャーナリストみたいに元気にゾンビのモツを素手で引き抜いてるといいが
202 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/13(日) 03:13:06.86 ID:go/UGnhBo
あのジャーナリストは別格やしね
セガールもゾンビ映画出てたなそういや
203 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/13(日) 12:03:36.55 ID:hXzyFJVw0
乙
177
いえ、私が思ってたのはバイオではなく
「奴ら」って表現で、なぜか「ゾンビ」と言わない漫画の方
204 :
咲ゾンビ
:2013/01/13(日) 19:39:03.02 ID:8f7lz74DO
怜「あなたは……確か……長野の……あまえこども?」
衣「う、突っ込まない! 衣はもう大人だから……いちいち憤激に踊らされたりしない……」
怜「はい? ……ああ、衣さんなんか……すみませんなあ」
衣「ころもさん……いい響き……」ジーン
怜「どうしてまたここに?」
衣「お、おほんっ。それより、お前は何者なんだ?」
怜「私? 私は大阪の園城寺怜言います」
衣「とき? まあいい、ときとやら、宮永姉を見なかったか? もしくはその妹」
怜「妹さんは知りませんけど、宮永照さんなら、先程近所のユニクロへ行かれましたで」
衣「むむ、出違えたか。残念。ハギヨシに連絡しなくては……」ゴソゴソ
衣「ん? あれ? あれれ?」ゴソゴソ
キョロキョロ
205 :
咲ゾンビ
:2013/01/13(日) 19:56:59.97 ID:8f7lz74DO
怜「どうされたんです?」
衣「ま、まずい。どこかに携帯を落としてきた……」
怜「携帯なら私のありますよ」
衣「ダメだ……あの携帯じゃないと無料通話とやらが使えん……」
怜「はあ、まあ、別に私の多少使うてもろてもかまいませんけど?」
衣「衣はそもそも番号を知らないんだ……」
怜「それは……」
衣「進退これきわまれり……」
怜「お家出る時持ってましたか?」
衣「持ってたもん……さっきまでちゃんとポケット入れてたんだもん……」ウルッ
怜「ほーなんですか……じゃあここ来る途中で落とされたんやなあ。一緒に探しましょうか?」
衣「うんっ……かたじけない」ウルッ
怜「……手繋ぎますか?」
衣「うん……」ギュ
トテトテ
怜「……」チラ
怜(この人、確か学年下やけど、同い年やったような……)
衣「……確か、あっちから来たんだ」グスグス
怜(なんや……めっちゃ反則くさいわあ)
206 :
咲ゾンビ
:2013/01/13(日) 20:22:48.87 ID:8f7lz74DO
衣「あ、東京バナナ落ちてる……」ジー
怜「うち、三つ持ってますんで、良ければお一ついかがです?」
衣「い、いや見ず知らずの人に物を頂戴するなと言われているし……」
怜(手まで繋いで何言うとんや……中身は昔の侍みたいな子やな)
怜「袖振り合うも多少の縁……せやないですか?」
衣「……もっとも」
怜「なら、商談成立や……はい」
スッ
衣「ときは優しいな……」
怜「いえいえ……っ」フラ
ガシッ
衣「わわ!? だ、大丈夫か?」
怜「病じ……ああ、いえ、寝起きなもんで……足もつれてしまいましたわ」
207 :
咲ゾンビ
:2013/01/13(日) 20:27:07.30 ID:8f7lz74DO
すいません。バスの中で吐きそうになってきたのでまたあとで
208 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/13(日) 20:31:17.83 ID:go/UGnhBo
バスの中では酔うからあかんで
209 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/13(日) 20:59:01.88 ID:QXgRwabeo
怜が年上じゃ?
210 :
咲ゾンビ
:2013/01/13(日) 23:10:52.54 ID:8f7lz74DO
>>209
え?私はまさか何か重要な設定を忘れている?
ど、どなたが衣より怜が年上な理由を教えてください
211 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/13(日) 23:12:19.27 ID:BQrOp536o
怜 三年生
衣 二年生
212 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/13(日) 23:13:18.61 ID:go/UGnhBo
ころたん二年、怜三年やね
213 :
咲ゾンビ
:2013/01/13(日) 23:25:14.92 ID:8f7lz74DO
す、すいません。ありがとうございます!
勝手に脳内でりゅうもんぶち全員二年だけど、衣は一番年上(軟禁状態で一年留年)みたいな設定を作っていました……お恥ずかしい限りです
ちょっと前レス改正版書きます
214 :
レス205修正版
:2013/01/13(日) 23:30:45.99 ID:8f7lz74DO
怜「どうされたんです?」
衣「ま、まずい。どこかに携帯を落としてきた……」
怜「携帯なら私のありますよ」
衣「ダメだ……あの携帯じゃないと無料通話とやらが使えん……」
怜「はあ、まあ、別に私の多少使うてもろてもかまいませんけど?」
衣「衣はそもそも番号を知らないんだ……」
怜「それは……」
衣「進退これきわまれり……」
怜「お家出る時持ってましたか?」
衣「持ってたもん……さっきまでちゃんとポケット入れてたんだもん……」ウルッ
怜「ほーなんですか……じゃあここ来る途中で落とされたんやなあ。一緒に探しましょうか?」
衣「うんっ……かたじけない」ウルッ
怜「……手繋ぎますか?」
衣「うん……」ギュ
トテトテ
怜「……」チラ
怜(この子、確か一個しか歳違わへんのよなあ……)
衣「……確か、あっちから来たんだ」グスグス
怜(なんや……めっちゃ反則くさいわあ)
215 :
レス206続き
:2013/01/13(日) 23:52:37.32 ID:8f7lz74DO
衣「……とき」
ピタ
怜「なんです?」
衣「なんで、ウソを吐く?」
怜「え?」ドキッ
衣「意外そうな顔だな。しかし、衣には分かるぞ」
怜「……」
衣「……?」
怜「じゃあただの仮病ですわ」
衣「それもウソだ。ときからは衣と同じ匂いがする」
怜「……それは?」
衣「自分を粗末に扱うな」
怜「……初対面なのに、そないなこと分かるんですか?」
衣「分かる。それと、衣の方が年下だから、敬語など必要ない」
怜「……ぷっ」
衣「な、なんだ? 人がせっかく忠告しているのに!」
怜「ごめんごめん。あんた、不思議な子やなあ……」
216 :
咲ゾンビ
:2013/01/14(月) 00:23:42.99 ID:hgi+j6ZDO
衣「不思議? 思いはかられぬと言うのか」
怜「ううん……ちゃうて」
怜(……竜華にまた助けられたこと、私負い目に感じよった。それで、勝手に自分だけ弱音吐いてられへんて思ってた……)ウーン
衣「……あ」
怜「なるほどなあ……」
衣「……あ……とき、その、よく、衣も言われていたのを忘れていた。言葉が過ぎると……ぶしつけにすまなかった」
怜「いや、ちょうどいい眠気覚ましになったわ」ニコ
衣「そ、そうか? それなら良かった……」チラ
怜「怒ってないて」
衣「うぐ……別に分かっている」
怜「手、もっかい繋いでくれるか?」
スッ
衣「うん……」
怜(……これが、天江衣か)
衣「……」チラ
怜「大丈夫やって」
怜(純粋な子……)
217 :
咲ゾンビ
:2013/01/14(月) 00:29:46.92 ID:hgi+j6ZDO
寝落ちしそうなので短いですがこの辺で。ではまた
助言ありがとうございます!
218 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/14(月) 00:32:18.90 ID:13DolTFDo
おつやでー
219 :
咲ゾンビ
:2013/01/14(月) 08:13:28.01 ID:hgi+j6ZDO
衣「……うみゃい」モグモグ
怜「よーござんした。……そういえば、衣は何で宮永さんに会いにきたんや?」
衣「……宮永姉妹に会っても話しちゃだめだぞ?……ラスベガスで、珍妙な噂を耳にしたのだ」
怜「ラス? 噂?」
衣「それを聞いて急遽日本へ帰ろうとしたが、なんと空と海のあらゆる日本行きの便が閉鎖されていた」
怜「ほ、ほう」
衣「信じ難きことだが、衣はこの目で見てきたのだ」
怜「せやかて、あんたはどこから帰ってきたんや?」
衣「あっちの自家用機で、龍門渕グループの飛行場に」
怜「わーお」
怜(無茶苦茶金持ちやないかい)
衣「衣も詳細は知らないのだが、宮永を含めた何人かの人間がとあるゲームのコマになっていると……」
220 :
咲ゾンビ
:2013/01/14(月) 08:32:37.63 ID:hgi+j6ZDO
怜「コマって……」
衣「うん。とーかに聞いただけだから、どんなゲームなのかは分からない」
怜「とーか? ああ、もんぶちのお嬢か」
衣「とーかは、もしかしたら、ただの噂でたまたま悪いことが重なってしまっただけかも……と言ってたけど。でも、色々とひっかかる」
怜「まあ、確かに最近物騒になったなあとは思いよったわ」
衣「だから、こっそりここに来た」
怜「そーか、こっそり来たんか……こ、こっそり?」
衣「部屋からでるなと申し付けられていたのだが、どうしても心配で……つい」シュン
怜(うさみみヘアバンドが垂れ下がって可愛えなあ)
怜「んー、それはあかんかもなあ。お家の人にはちゃんと行き先、何時帰るか、誰と一緒かちゃんと伝えてから遊びに行かへんと」
衣「う……で、でもハギヨシに言ったから……無問題……たぶん」
221 :
咲ゾンビ
:2013/01/14(月) 09:02:32.27 ID:hgi+j6ZDO
怜(使用人やろか?)
怜「突拍子もないなんとも乗りにくい話やけど、携帯はよ見つけんと、後が怖いかもな」
衣「……でも、学校の中にない」
テクテク、ピタ
怜「玄関まで来てしまったわ。引き返すか」
衣「待って……確か、衣、玄関の階段で躓いたんだ」キョロキョロ
怜「……お、そこのうさみみストラップのヤツちゃうん?」
ユビサシ
衣「あ、あったあ!!」
トテテテ
怜「良かったなあ」
ガシャアアアン―――!
キャアアア――!!
怜「?!」クル
衣「な、なんだ?」
怜「上から聞こえたで?!」
ボンッ!!
シュゴォオオオン――!!
怜「っ!?」グラグラッ
パラ、パラ
衣「ひゃ!?」ドテッ
怜「ちょ、ちょおいったんグラウンド出よやっ? 大丈夫? 立てるか?」スッ
衣「う、うん」ギュ
222 :
咲ゾンビ
:2013/01/14(月) 09:25:39.15 ID:hgi+j6ZDO
タタタタタッ
怜「……煙?」
衣「何かの爆発音みたいだった……」
怜「ちょ、ちょお待ちい。あそこ、さっきまでうちらが喋りよったとこやないか……」ブルッ
衣「は!……119、あれ110? 177?」ピポパポ
怜「お、落ち着きいや。天気予報混じってるやん」
衣「あ、ハギヨシにかかった」
ダーンダンダダーンダダン
ピ
ハギヨシ『はい、衣お嬢様。お迎えですか?』
衣「う、うん! あと、消防車とパトカーと救急車!」
ハギヨシ『かしこまりました。私の方は、一分程で到着いたします』
223 :
咲ゾンビ
:2013/01/14(月) 09:27:30.05 ID:hgi+j6ZDO
一時間ほど抜けます
224 :
咲ゾンビ
:2013/01/14(月) 10:29:23.97 ID:hgi+j6ZDO
やっぱりまた夜になります…
225 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/14(月) 21:22:02.92 ID:leLdkoNWo
1分てハギヨシどこにいるんだよ
226 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/14(月) 21:25:43.19 ID:UuDCxq2Eo
公式で一瞬で校庭に特設キッチン用意するハギヨシだぜ?
227 :
咲ゾンビ
:2013/01/14(月) 22:01:55.53 ID:hgi+j6ZDO
ハギヨシに関してはノーコメントです(笑
228 :
咲ゾンビ
:2013/01/14(月) 22:18:42.36 ID:hgi+j6ZDO
衣「頼むぞ……えっと、切るときはここっと」
ピ
怜(よう見たら子どもケータイか……)
衣「一分程で来るそうだ」
怜「は、早いなあ……それやと、もうすぐ傍におるんやないんか? 携帯かけんでもええんちゃう」
衣「いや、ハギヨシは別件で動いていたのだ。それに、あいつは優秀なやつなんだ。衣はあいつ程できた男を見たことが無い」
怜「へー……ハギヨシか」
ハギヨシ「はい、お待たせしました」
怜「……」クル
ハギヨシ「……」ニコ
怜「ひょおわ?!」
衣「ハギヨシ! 早かったな。さすがだ」
トテテテ
ハギヨシ「いえいえ、まだまだ不熟の身ですよ」
229 :
咲ゾンビ
:2013/01/14(月) 22:40:45.05 ID:hgi+j6ZDO
衣「はっ、そんなことより大変なんだ! 白糸台から煙が出てる!」
怜「そ、そやあと爆発音みたいなんも聞こえたで!」
ハギヨシ「消防等には連絡致しました。事情を聞かれる前にお車へ。正門に控えてあります」
衣「分かった。行くぞ、とき」
ギュ
怜「へ? あー、いやでも、うち、友達待ってるんや」
衣「携帯は持っているのだろう? 一報入れておけば良い」
怜「そやけど」チラ
ハギヨシ「……私は構いませんし、衣お嬢様の仰せのままに」ニコ
怜(……う、笑顔が……固定観念やろうけど、胡散臭い……)
衣「強いることはできんが……友の所まで送ることもできるぞ、なあハギヨシ」
ハギヨシ「ええ」
230 :
咲ゾンビ
:2013/01/14(月) 22:55:19.28 ID:hgi+j6ZDO
怜「じゃあ、お言葉に甘えますわ……一人で歩いていける体力も残っとるか微妙やし」
ハギヨシ「どこかお体が悪いんですか?」
怜「ははっ、ちょお病弱なもんで」
衣「ハギヨシ、抱っこして連れていってあげて」
ハギヨシ「分かりました」ニコ
ヒョイッ
怜「ちょ、えっ?」
ハギヨシ「さて、どうやら漸く消防隊がこちらに向かって来るようです」
衣「なにっ? 走れー!」
ハギヨシ「はい」
怜(な、なかなか、豪快な人らやわ……竜華、もう脱出できとるかな)
231 :
咲ゾンビ
:2013/01/14(月) 23:16:28.69 ID:hgi+j6ZDO
車内
衣「連絡はついたか……?」
怜「ん、いや。携帯切っとんかもな」
衣「では、一度エアベースへ来るか? それ程距離はないぞ」
怜「なんやそれ?」
衣「さっき言っていた飛行場と、その他の付属施設の総称だ。客室にベッドもあるから少し休んでいくといい」
怜「ありがた過ぎるけど、こっそり出てきたんとちゃうんか?」
衣「あ……」
怜「私のこと、どないにしても抜け出したこと言わへんと説明できひんやろ」
衣「ど、どうしよう……ハギヨシぃぃ……」グスン
ハギヨシ「ベースのお手伝いさんに変装してみるのはどうでしょうか」
衣「おお、それは妙案! 諸々解決!」パアアッ
232 :
咲ゾンビ
:2013/01/14(月) 23:53:24.10 ID:hgi+j6ZDO
ハギヨシ「制服の予備は私が手配して参ります。園城寺さんに、よく似合うと思いますよ」
衣「古風だが、あれはあれで可愛いと衣は思うぞ」
怜「ノリノリやなお二人さん。フリフリなんは堪忍してほしいなあ……」
衣「んー、フリフリのフリフリだ」
怜「……男物でもかまんで?」ニコ
衣「ない」ニコ
怜「……さよかあ」カク
キキィ―――
衣「どうした? ハギヨシ」
ハギヨシ「いえ、人が飛び出して参りましたので」
衣「?」
怜「あの人、道の真ん中で何をゆらゆらと……」
衣「……交差点にいきなり飛び出すとは焦眉に危難を感ずか……説教してくる」
ガチャ
怜「衣?!」
ハギヨシ「……」
233 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/14(月) 23:55:05.39 ID:UuDCxq2Eo
衣はあれだ、愛犬のためにバリケード全部壊して大参事招くタイプ
234 :
咲ゾンビ
:2013/01/15(火) 00:14:32.25 ID:viPb+c7DO
怜(あの動きなんやデジャブ……まさか)
ガチャ! バン!
ハギヨシ「……」チラ
カチャリ、キラ――
―――交差点
怜「衣、不用意に近づくんは……な」
衣「……あわわわ」
タタタタ!
トサッ!
怜「おお、ど、どないしたんや?」
衣「あ、あやつ、衣が苦手なヒラメのムニエルの目玉と同じような眼をしている」ブルブル
怜「……私はけっこう好きやけどな。目の周りとか美味しいし。ほっぺたとか」
衣「はっ! しかし、まだ用は済んでいなかった」
怜「こっち歩いてきた……あの人、手になんか持って……鳩?」
衣「ふえ?」
中年の男性「カカカ……」
ブチ、ブチブチ―――!
ボトボト――
235 :
咲ゾンビ
:2013/01/15(火) 00:36:26.03 ID:viPb+c7DO
衣「は、鳩ポッポさんの臓腑が八つ裂きに……おぇ」フルフル
中年の男「カッ……」
ブヂィイイ――!
怜「あいつ……た……」
グチュ、グチュ
ピチャッ、ピチャッ
怜「食べ……よった」
衣「……こ、これ程の残虐果てない行為をして、顔色一つ変えないとは……あ、あやつ」
ハギヨシ「生粋の変態か、後天的な異常か」
怜「ひゃ!?」ドキドキ
怜(け、気配消さんといてくれっ)
ハギヨシ「危険ですので、車にお乗り下さい」
衣「いや……裁きの鉄槌を下してやる!」
トテテテ!
ハギヨシ「衣お嬢様!」
怜「衣!」
衣「無益な殺生はこの衣が許さん!」
怜「一応、食べて血になり肉となりで晴れて食物連鎖やけど、てか、そんなん考えよる場合やなくて! あ、あかん衣!! 無茶や!!」
236 :
咲ゾンビ
:2013/01/15(火) 01:07:15.37 ID:viPb+c7DO
?「ワォオオオン!!」
シュタ!!
衣「な?!」ピタ
怜「い、犬?」
犬「アォオオオン!!」
ハギヨシ「あのジャーマン・シェパードが首に付けているプレートは……」
怜「狂人の次は、おっかない犬か……ついてへん、ほんまついてへん」フラッ
衣「怜?!」
犬「ワフッ!」
ダダダッ
スタン! ズサ!
怜「な、犬が肩貸しよったやて……?」ヨロ
237 :
咲ゾンビ
:2013/01/15(火) 01:11:53.26 ID:viPb+c7DO
>>233
衣さんが伝説になりそう……
眠いのでここまで、ではまた!!
238 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/15(火) 01:12:26.10 ID:y5OSXNBeo
乙
239 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/15(火) 01:16:34.92 ID:49oSLZ40o
おつ
240 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/15(火) 01:18:33.29 ID:1N772ZmBo
乙
241 :
咲ゾンビ
:2013/01/16(水) 01:17:20.14 ID:kP4VByGDO
衣「お、大きい犬……怖い」ビクビク
怜「ど、どっから、いや……どこの?」
ハギヨシ「その犬は警視庁あるいは海自の警備犬です」
怜「た、助けに来てくれたっちゅうことか?」
衣「こ、こんな凶悪そうな面構えなのにぃぃ?」ブルブル
警備犬「ハッハッ」
ハギヨシ「人を犯罪から守るために訓練されていますから大丈夫ですよ」
衣「じゃあ、あやつをやっつけてくれるのか?」
ハギヨシ「そう命令されているのであれば」
ハギヨシ(革の首輪か……近くには、ハンドラーの気配が無い……自律型か?)
警備犬「ウゥッ……ワンワン!」
242 :
咲ゾンビ
:2013/01/16(水) 01:34:35.76 ID:kP4VByGDO
中年の男「カッ……ゥゥ」ギロ
ザッ
怜「こっち見た……」
衣「い、犬よ! よくわからんがこやつをこらしめい!」
怜「わかるんか、そんなん?」
ハギヨシ「主人の命令しか行わないよう訓練されています」
243 :
咲ゾンビ
:2013/01/16(水) 01:36:09.09 ID:kP4VByGDO
も、もう自分で何書きよるかもわからない眠さが。短いですが、また!
244 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/16(水) 01:37:03.87 ID:u4b3T8wTo
おつー
245 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/16(水) 01:53:36.32 ID:7uGOuJ+Jo
おつ
246 :
咲ゾンビ
:2013/01/16(水) 23:06:57.54 ID:kP4VByGDO
警備犬「グルルル……ワンッ!!」
ダダッ
バッ!
中年の男「ア…アア……」ドサ
怜「お、押し倒しよった!?」
衣「そこだ、行け! 踏んでやれ!」
警備犬「ウウッ」ガリガリ!
中年の男「ガアアアアア――ッ」
怜「う……顔で……爪研ぎとは……エグ過ぎる」
衣「い、いや……そこまですることはないんだ……あやつの形相が変わってしまう。もういい! 止めろ!」
警備犬「ワン!」ピタ
バッ!
衣「偉いぞ!」
トテトテ
警備犬「クゥーン……」スリスリ
衣「にょほほ、初奴め」ナデナデ
ハギヨシ「……」ジッ
怜「たまげたなあ……利口な犬や」
衣「こ、衣……犬飼いたい」
怜「でもこの犬、公務員ってことやで? お上の犬や」
衣「うう……」
ハギヨシ「……衣お嬢様、早く帰りませんと」
247 :
咲ゾンビ
:2013/01/17(木) 00:15:04.73 ID:3GrBOVgDO
衣「はっ…あんまり遅いと透華にバレてしまうな……怜、ずらかるぞ!」
怜「なんや、板についとるなあ……末恐ろしい……しかし、あのおいちゃん放っといてええのん?」
ハギヨシ「大丈夫でしょう」
テクテク
怜「アバウトやあ……」
テクテク
トテトテ
怜「ん?」クル
警備犬「クゥーン」
怜「なんや、助けてもろたのにお礼もせんとすまんなあ。縁があればまた」ナデナデ
ガチャ
バタン
衣「おまえのことは、生涯心に留めておくからな」
ガチャ
バタン
ハギヨシ「お二人とも」
怜・衣「?」
警備犬「ワン!」パタパタ
怜「ぶふぉッ……!?」
衣「犬ぅ! ……別れは辛いが、飼い主の元へ戻れ……」
ガチャ
警備犬「ハッ、ハッ」パタパタ
248 :
咲ゾンビ
:2013/01/17(木) 00:27:48.20 ID:3GrBOVgDO
ハギヨシ「……」
警備犬「ワフッ!」フリフリ
衣「どうしよ……」
怜「これもいわゆる、公務執行妨害なんやろか……」
衣「そ、それはいわゆる犯罪……」
怜「そうとも言える」
ハギヨシ「もしかしたら、その犬は指示にしたがっているだけかもしれませんね」
衣「どういうことだ?」
ハギヨシ「我々、もしくは内の誰かに付き添うように命令されているかも知れません。
ただ、いったい誰がどこからどうやって、このような個別具体的な指示を出しているかが不明ですが」
249 :
咲ゾンビ
:2013/01/17(木) 00:49:12.70 ID:3GrBOVgDO
衣「なんでそんなことする必要がある?」
怜「うちらが犯罪者やって認識なら納得やけど」
ハギヨシ「犬とあの男をここで消してしまえは不安も消えますが」
250 :
咲ゾンビ
:2013/01/17(木) 00:54:25.10 ID:3GrBOVgDO
ねむいので今日はここまでです。また!
251 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/17(木) 01:11:17.49 ID:QdnMHaAFo
乙ー
252 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/18(金) 23:24:13.63 ID:OFi9xckDO
0時には寝ます
253 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/18(金) 23:31:32.30 ID:llg+XQ7Eo
なんの宣言だ
254 :
咲ゾンビ
:2013/01/18(金) 23:32:29.58 ID:OFi9xckDO
怜(ハギヨシさん、さらっとえげつないこと言うなあ……)
ハギヨシ「学校での様子を見られていたのかも知れませんよ? 尾行されていた可能性もあります。ですから」
衣「ダ、だからって」フルフル
ハギヨシ「警備犬とは申しましたが、もしかすると財産目当てに送り込まれてきた刺客という線も」
衣「そ、そんな……」
ハギヨシ「ああ、そうなれば東京の拠点情報が漏れ、グループの根幹を揺るがす事態に繋がるやも……嘆かわしい」
怜「……なあ」ナデナデ
警備犬「ハッ、ハッ」パタパタ
怜「あの人むっちゃ楽しそうに話よるで」ナデナデ
警備犬「ワン!」パタパタ
衣「そ、その……連れて帰れないのか」
ハギヨシ「その犬の安全が確認できれば」ニコ
衣「だ、大丈夫。人を噛み殺さんばかりの気迫はあるが、従順なやつだ」
ハギヨシ「衣お嬢様……」フー
衣「う」ビク、チラ
怜(こ、こっち見られても……困るで)チラ
ハギヨシ「その犬は人を襲うのに躊躇が全くありませんでした。ということは、そのような状況に慣れているかもしれない。つまり、女性の方でも乳飲み子ですら有無を言わさず噛み殺してきたかもしれません」
衣「…ふぅぇ」ビクビク
ハギヨシ「まあ、全て推測に過ぎません……飼い主が見つかるまでですよ。それから、その犬は透華お嬢様に内緒にしておかなければなりません」
衣「ハ、ハギヨシィィ! うん、分かってる! わーい!」
怜「……ええんかーい」
255 :
咲ゾンビ
:2013/01/18(金) 23:35:27.54 ID:OFi9xckDO
>>233
か……書き込みのタイムリミットです
256 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/18(金) 23:36:52.88 ID:OFi9xckDO
あ、
>>253
でした(汗)
257 :
咲ゾンビ
:2013/01/18(金) 23:51:04.97 ID:OFi9xckDO
ハギヨシ「では、帰りましょうか」
衣「うむ!」
怜(さんざん恐がらせて、さいごはアメをあげる……今度竜華で試してみるか)
ハギヨシ「所で、お友達からご連絡の方は?」
怜「へ、あー、やっぱりまだみたいです。白糸台の宮永さんらと一緒やけどそっちも繋がらへんし」
ハギヨシ「ああ……それでは大星様もご一緒ですか」
怜「そやけど…なんです?」
ハギヨシ「いえ、無事であることを祈りましょう。まあ、彼らほど強運であれば必要ないかも知れませんがね」
怜「……?」
258 :
咲ゾンビ
:2013/01/19(土) 00:02:38.47 ID:bIvbJLXDO
衣「時に」
怜「なんや?」
衣「この犬をなんと呼ぶか決めよう」
ハギヨシ「首輪に名前が書いてありませんか?」
怜「ないなあ」チラ
衣「じゃ、じゃあじゃあころたんとかどうだ」
怜「ころたんって面かい……」
警備犬「ハッハッ…」
衣「可愛い名前にしたら、こやつも可愛く見えるかと」
怜「雄やしなあ……」
衣「じゃあ衣と怜の名前をくっつけてみるか」
怜「それって、どんなんやねん」
衣「むむ……」
259 :
咲ゾンビ
:2013/01/19(土) 00:03:48.24 ID:bIvbJLXDO
短いですが、ではまた!
260 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/19(土) 00:04:41.15 ID:phwon4n1o
乙
261 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/19(土) 00:05:46.76 ID:NP3jzFYZo
乙
262 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/21(月) 19:11:47.47 ID:XAXU0oADO
読んでくださっている方、やや間が空いてしまいすいません。続きです〜
263 :
咲ゾンビ
:2013/01/21(月) 19:14:34.36 ID:XAXU0oADO
衣「KTなどどうだ?」
怜「……それで反応するならええんちゃう?」チラ
衣「……」チラ
怜「無反応やなあ。まあ、元々の名前があるやろうししゃーないわ」
衣「……首輪見てみる」
ゴソゴソ
衣「玄海丸……」ボソ
怜「う、うん?」
衣「げんかいまる」
玄海丸「ワンッ」ピシ!
怜「戦艦みたいな名前や……せめてげんちゃんとかに」
玄海丸「ワンッ」ピシ!
怜「げんちゃん?」
ワン!
衣「げんちゃん」
ワン!
264 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/21(月) 19:39:33.84 ID:XAXU0oADO
衣「なかなかにたいそうな名前だな」
ハギヨシ「衣お嬢様」
衣「なんだ?」
ハギヨシ「もうすぐ到着します。後部座席に使用人用の着替えがありますので、お二人ともひとまずそれを来てください」
怜「こ、ここで着替えるんですか?」
ハギヨシ「いえいえ、見てみたい気もしますが、公園に寄りますので」ニコ
ゴソゴソ
衣「はい、怜」
怜「ありがとさん」
怜(ん? 今、なんや恐ろしいことを言われたような。気のせいか?)
公園トイレ―――
衣「ぶかぶかだ……果たして透華を欺けるか否か」
怜(すかすかや。主にこことかこことか。竜華になら合うかも)
再び車内―――
ハギヨシ「お二人ともよくお似合いで」
衣「脇見せずによく言う」
怜「衣はよお似合ってる思うけど」
ナデナデ
衣「な、なでるな……」ワタワタ
怜「んー? なんや、可愛い反応するなあ」
ナデナデ
衣「や、やめろ……衣はそれが苦手……なんだ」ドキドキ
265 :
咲ゾンビ
:2013/01/21(月) 19:49:49.64 ID:XAXU0oADO
怜「せやかて、顔だらしないで?」
衣「そんなこと……こ、これはそのカモフラージュというか」
怜「そーかそーか」
グリグリグリグリ!
衣「はわわっ!?」フニャ
怜(新しい遊びに目覚めそうやわ……)
ハギヨシ「お二人とも、到着いたしました。玄海丸は私が後で運びますので、あちらの裏口からお入りください」
怜「すんまへん」
衣「げんちゃん、しばしの別れだが大人しくな」
ナデナデ
玄海丸「ハッハッ」フリフリ
266 :
咲ゾンビ
:2013/01/21(月) 20:02:32.42 ID:XAXU0oADO
エアベース内―――
衣「こっちが客間だ」ズルズル
ガチャ
怜「ひえー広いんやなあ」テクテク
衣「友人と連絡が取れるまで、ここにいればよい。なんなら衣と遊ぶか?」
怜「あんたで遊んでみたい気はする」
衣「なんだとぅ!」
ピリリリピリリリ
衣「と、透華から電話だ」ワタワタ
怜「あんたのこと、探しよるんやないか?」
衣「た、たぶん。ちょっと、行ってくるから! ハギヨシに言っておいて!」
怜「はいな」
267 :
咲ゾンビ
:2013/01/21(月) 20:19:02.57 ID:XAXU0oADO
タタタタ、バタン
怜「……ふぅ」チラ
怜(ベッド、ソファー付き……なんやちょお現実味ないというか)
怜(東京見物しに来ただけやのになあ)
ポフポフ、ギシ
怜(ふかふかー……)ウトウト
怜(……そういや、なんであの時爆発したんやろ……)ウトウト
怜(うちか、衣のどちらかを誰かが狙っとった?)ウトウト
怜(なーんて、そんなバカな……)ポス
スースー
ガチャ
ギィ
ハギヨシ「やはり簡単にはいきませんね」
玄海丸「ハッハッ」パタパタ
ハギヨシ「他の方々は、いったいどうでるのか。くれぐれも邪魔だけはしないでもらいたいものです」
―――バタン
268 :
咲ゾンビ
:2013/01/21(月) 20:25:23.22 ID:XAXU0oADO
※注意事項
次レスから鹿児島編に入ります。18禁程度のエロになると思いますので、苦手な方は注意してください。
269 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 20:37:05.11 ID:HH05uiYEo
鹿児島…エロ…うっ、頭が…
270 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 20:47:55.91 ID:UoYqa0eIO
…えっ?鬱とか?
271 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/21(月) 20:52:54.54 ID:XAXU0oADO
>>269
気をしっかりもってください
>>270
いいえ、エロです
272 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 21:02:31.52 ID:kcI28PAAO
鹿児島来た………!
安価のネタ頑張りますよ〜
273 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 21:08:12.12 ID:UoYqa0eIO
レズ的なエロかな
274 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 21:09:40.64 ID:HH05uiYEo
感染者に襲われるのは勘弁
275 :
咲ゾンビ
:2013/01/21(月) 21:21:03.24 ID:XAXU0oADO
鹿児島 霧島山中――
神代家
小薪「……ねぇ、霞ちゃん」
霞「何かしら」
小薪「私、お出かけしたい。外の様子が気になるの」
霞「私と遊ぶの、厭きてしまった?」
クチュ
小薪「ンッ……ううん、そういうことじゃないの」
霞「外は危険、言ったわよね?」
チュプッ、ジュプッ
小薪「ヒァッ」
霞「小薪ちゃん、また……気持ちいところだった?」
小薪「卑怯だよ……霞ちゃん……私、それされたら何も言えなくなる」
霞「いいのよ……それで」
小薪「でも…分家のみんなが見張りをしてくれてるんだよね? それなのに、私……ンッ」
霞「……」
小薪「こうしてていいのかな……アゥッ」
276 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 21:27:10.19 ID:kcI28PAAO
×小薪→○小蒔
ですよ〜
277 :
咲ゾンビ
:2013/01/21(月) 21:37:25.03 ID:XAXU0oADO
霞「分家には分家のお役目がある……ねえ、でもそれだけじゃないわ……わかるかしら?」
ジュププ!ジュププ!
小薪「や、めっ……掻きまわさな……ひぐぅ……霞ちゃんぁああッ」
チュポン、ピチャッ
霞「みんなあなたが好きなのよ……?」
小薪「ハアッ……ンッ……抜かないでっ……」
キュゥ
霞「そういう意外と積極的な所も……好きよ」
ナデナデ
小薪「入……れて……霞ちゃん?」
霞「……どこで覚えてくるのかしらね」ゾクゾク
小薪「はっちゃんが……」
霞「あらあら……それはたっぷりお仕置きしないと……」
278 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/21(月) 21:39:30.04 ID:XAXU0oADO
>>276
はっ……あ、ありがとうございます!
279 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 21:42:53.80 ID:kcI28PAAO
>>278
いえいえ
どういたしまして〜
280 :
咲ゾンビ
:2013/01/21(月) 21:51:44.16 ID:XAXU0oADO
霞「でも、それを真に受けちゃう小蒔ちゃんも同罪……」チラ
小蒔「ふぇ……?」
霞「今日はここまでにしましょうか。確かに、見張りの子達の様子を見に行く時間だわ」
パンパン
小蒔「え……」
霞「小蒔ちゃんも気になるって言ってたじゃない」
小蒔「う、うん……」モジモジ
霞「どうしたの?」
小蒔「わ、わたし……」
霞「わたし?」
小蒔「まだ……ううん、なんでもないよ」プルプル、ニコ
霞「そう……じゃあ巫女服に着替えて、内門の春に様子を聞きに行きましょう」
小蒔「あ……う、ん」
281 :
咲ゾンビ
:2013/01/21(月) 22:04:52.20 ID:XAXU0oADO
霞「どうかしたの……小蒔ちゃん?」
小蒔「ヒゥッ……」プルプル
霞「言いたいことあるならちゃんと言いなさい……」ニコ
小蒔「なん……でも……ないよ」プルプル
霞「……こっち向いて?」
小蒔「?」クル
霞「小蒔ちゃんがここから出ないって約束してくれたら、続きしてあげるわよ」
小蒔「……いつも、そう言って……最後までしてくれないよね、霞ちゃん……」
霞「……そうねえ。でも、本番は好きな人ができた時までとっておかないと」
小蒔「……う…ん」ピク
282 :
咲ゾンビ
:2013/01/21(月) 22:22:46.07 ID:XAXU0oADO
霞「小蒔ちゃんが……嫌いなわけじゃないのよ?」
小蒔「うん……分かってる。分かってるの、霞ちゃん」
霞「ごめんなさいね」
パサッ
小蒔「ううん、私も……今はこの国が大変な時なのに、どうかしてた……」
スッ
霞「……」
霞(このまま……二人どこか遠い国に……)
フルフル
霞(……まるで、夢物語。きっと、どこにいても変わらないのね……)
小蒔「霞ちゃん?」
霞「あら、ごめんなさい。用心に越したことはないから、土蔵の
>>284
、こっそり持ってくるわね。姫さまには
>>285
でいいかしら」
283 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 22:40:27.78 ID:ev2mxZwDO
P90
284 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 22:40:51.07 ID:6fGPSkv5o
ニューナンブ
285 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 22:42:04.99 ID:HH05uiYEo
高枝切り鋏
286 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 22:42:14.02 ID:kcI28PAAO
サッカーボールが出るベルト
287 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 22:42:45.02 ID:UoYqa0eIO
草薙の剣
288 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/21(月) 22:45:30.82 ID:XAXU0oADO
みなさんおもしろチョイスですね(笑
289 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 22:49:02.41 ID:HH05uiYEo
週刊プレイボーイよりは役に立つかなって
290 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 22:49:25.47 ID:kcI28PAAO
キック力増強シューズの安価取ったの自分なのですよ〜
それ繋がりでベルト取りに行ったのだが………
出遅れた………!
291 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/21(月) 22:55:19.24 ID:XAXU0oADO
>>289
雑誌ネタはひねりが大変です。笑
>>290
気が付いていました。笑
292 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 22:56:51.80 ID:UoYqa0eIO
ちなみに笑ってつけるのはやめたほうがいいかとー
293 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/21(月) 22:58:50.88 ID:kcI28PAAO
>>291
え………
ホンマに?
まあ実際は流れに乗ったら取れたという理由だけどね
294 :
咲ゾンビ
:2013/01/21(月) 23:08:38.95 ID:XAXU0oADO
霞「小蒔ちゃんは、高枝切り鋏の使い方分かるかしら?」
小蒔「使ったことはないけど、なんとなく庭師の人のを見てたから分かるよ」
霞「そう……ただ、あれは、リーチを生かして槍のように扱った方がいいかもしれないわ……ちょっと待っててね」
トタトタ
小蒔(ニューナンブって何だろ……新南部?)
土蔵―――
霞(えっと……確か昔、組の人が若い警官からせしめちゃったものが……あったあった)
カチャ、キリリ
霞(5発……まあ、十分)
チャキ
霞(枝切りはっと……)
ガサガサ
ガチャ
霞(重たいわね……小蒔ちゃん握力ないし……んー、護身くらいにはなるかしら)
295 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/21(月) 23:15:32.40 ID:XAXU0oADO
>>292
良くない印象を持つ人もいるということですかね。
苦笑の表現に困ってつけましたが、なんとなく違和感はありました。メールでは感じないのに不思議です。
296 :
咲ゾンビ
:2013/01/21(月) 23:41:04.02 ID:XAXU0oADO
トタタ
霞「お待たせ、はい鋏」
スッ、ズシ
小蒔「うっ……」
霞「持てる?」
小蒔「うん……でも、振り回せないかもです……」
霞「小蒔ちゃんが出るような状況は……たぶんないから」
小蒔「そう? そういえば、新南部って何のこと?」
霞「?……ああ……知らなくてもいいの」
チョンッ
小蒔「わっ……」
内門――
春「はあ……眠い」モグモグ
巴「見つかったら、また叩かれるんじゃ……」
春「……一瞬一瞬に全力だから……」ポリポリ
霞「あら、良い言葉ね」
ザッ
巴「噂をすれば……って姫さま?!」
春「あなたこそ、内門まで姫さまを連れてきて……」
297 :
咲ゾンビ
:2013/01/21(月) 23:52:57.12 ID:XAXU0oADO
小蒔「違うんです。私が行きたいって無理に頼んだだけで、霞ちゃんは悪くないの」
チャキ、プルプル
春「鋏を突き付けながら言われても……」モグモグ
霞「あなたは……またお尻を叩かれたいのかしら。困った子ね」ニコ
春「う……古傷がうずく」
巴「またなの……?」
霞「あら、最後は泣いてお願いしてきたのはどこの誰だったかしら」
春「や、やめ……」ビクゥ
霞「止めるのは私? それともあなた?」
巴「怖い……ひ、姫さま」
小蒔「……いいなあ、春ちゃん」
巴「……」
298 :
咲ゾンビ
:2013/01/22(火) 00:07:16.32 ID:gYNkUYRDO
春「っやるなら一思いに……」
クルッ
霞「……じゃあ遠慮なく」ニコ
パアン!
ハゥ!
巴「相変わらず、ドS……」
小蒔「所ではっちゃんはどうしました?」
パアン!
ハゥ!
巴「外門に回りましたよ」
小蒔「え……大丈夫でしょうか」
巴「分家の中では霞さまの次に体術の腕はあると思われますし……」
パアン!
ハゥ!
小蒔「うーん…」
巴「言っておきますが、外門まではいくら姫さまの頼みとあっても無理ですから……」
小蒔「はい……」
パアン!
ハゥ!
霞「良い運動になったわ」
春「ふにゃ……」ヘロヘロ
巴「……うわあ」
299 :
咲ゾンビ
:2013/01/22(火) 00:09:45.74 ID:gYNkUYRDO
眠くなってきましたのでまた! 長丁場にも関わらずお付き合いどうもです!
300 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/22(火) 00:11:15.44 ID:Lpqxnk0AO
おつです
301 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/22(火) 00:17:46.18 ID:MpZxj+/No
おつ
302 :
咲ゾンビ
:2013/01/22(火) 00:55:22.09 ID:gYNkUYRDO
最後に質問なのですが、永水の呼称って
姫様→霞ちゃん、初美ちゃん、春ちゃん、巴ちゃん
霞→小蒔ちゃん、初美ちゃん、春ちゃん、巴ちゃん
初美→姫様、霞ちゃん、はるる、巴ちゃん
春→姫様、霞、はっちゃん、巴
巴→姫様、霞さん、初美さん、春さん
でしょうか……合ってますかね?
303 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/22(火) 01:06:20.25 ID:S6VqtHi8o
小薪ちゃんもはっちゃん呼びだったと思う
304 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/22(火) 11:55:28.26 ID:gYNkUYRDO
ありがとうございます
305 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/22(火) 21:33:56.62 ID:gYNkUYRDO
永水の呼称が間違ってたりするかもですが、こっそり教えて頂けたらと思います。
306 :
咲ゾンビ
:2013/01/22(火) 22:03:08.67 ID:gYNkUYRDO
小蒔「いいな……」
巴「姫様、見ちゃダメです……時遅しですが」
霞「巴ちゃん」クル
巴「は、はい?」
霞「黒糖、報告しないとダメよ?」
巴「あ、後でしようと思ってて」
霞「それならいいの」ニコ
春「疲労には糖分補給がいいと思った……」
霞「あら、でも本音は違うわよね」
春「ちょっとだけお尻叩かれたかった…」モジモジ
巴(私の後輩がこんなにドMなわけがない……)
霞「いい子。でもね、外門が破られてないからと言って、油断は禁物だわ」
春「……ごめんなさい」
霞「私より小蒔ちゃんに」
小蒔「あ、いえ…元気そうで何よりです。それよりはっちゃんは……」
霞「外門は私が見てくるから、春ちゃんと巴ちゃんは小蒔ちゃんの相手をしてあげて」
小蒔「え、そんな」
春「イエッサ」ガシ
小蒔「うっ」
巴「了解です」ガシ
307 :
咲ゾンビ
:2013/01/22(火) 22:25:33.60 ID:gYNkUYRDO
春「次は姫様が叩いてくれますか……」
巴「こらこら」
小蒔「わ、私、するよりはされる方が……」
巴「いやいや」
霞「ごめんなさいね」
テクテクテク
小蒔「あ、霞ちゃん――!」
霞「そうそう、そこの椿の枝が伸びてきたから、春ちゃん剪定しておいてね」
春「はい……」
巴「……」
外門―――
ザクザク
霞(……そう言えば、いつもならば秋の祭りに向けて笛や太鼓の調子が聞こえてきたものだけど)
ザクザク
霞(この状況では無理でしょうね……)
ピタ
初美「こんな所まで来て大丈夫ですかー?」
霞「あら、どうして木の上にいるのかしら?」
初美「最外門の様子が騒がしくてですねー……っと」
ヒュッ
スタンッ――
初美「持って明日か明後日という所ですかねー」
308 :
咲ゾンビ
:2013/01/22(火) 22:40:38.61 ID:gYNkUYRDO
霞「……そう。ここにいた他の巫女はどうしたの?」
初美「若い人には先に逃げてもらいましたよー。中学生にはさすがに荷が重すぎますからねー」
霞「行くところは在ったのかしら?」
初美「まあ、沖縄とかなら安全なんじゃないですかー。島だし、何より米軍基地がありますしねー」
霞「……一言くらい報告してくれてもいいじゃない」
初美「でも許してくれますよねー?」
霞「そんなこと言われたら、立場がないわ」クスッ
初美「……霞ちゃん、耳を澄ましてみてくださいなー」
霞「?」
……―――
初美「朝から聞こえるんですよー。村や信者総出の賑やかな祭りの拍子が」
霞「私には何も……」
……―――
初美「――どんどんひゃらら、どんひゃららって」
309 :
咲ゾンビ
:2013/01/22(火) 23:10:15.47 ID:gYNkUYRDO
霞「私が……」
初美「はい」
霞「もし、神宮を離れると言ったら、あなたはどうする?」
初美「分家には分家の役割があると、常日頃から仰っている方にしては物騒な物言いですねー」
霞「このまま上の指示に従っていれば、小蒔ちゃんを守れると思う?」
初美「とんでもないですよー。信者に食われるのが落ちですねー」
霞「守りに撤しても守れない、そうね?」
初美「ですが日本政府が言うところ、姫様を勝たせるには……他のプレイヤーを感染させなくてはいけませんよー」
310 :
咲ゾンビ
:2013/01/22(火) 23:32:27.62 ID:gYNkUYRDO
霞「それは、分かっているつもりよ」
初美「つもりですかー……姫様には伝えたました?」
霞「……」フルフル
初美「願わくば、あの陽だまりのような笑顔が閉ざされんことをって感じですかねー……」
霞「あなたと、私ならそれが可能……そうでしょ?」
初美「こうなってしまったから言えることですけど、やっぱり霞ちゃんには攻めの方が似合いますよー」
霞「誉め言葉として頂いておこうかしら」
初美「当主様や神宮の遣い達に気付かれたら、私たち東シナ海にコンクリ詰めされちゃいますねー」
霞「……あら、帰りたくなくなって来ちゃうわ。でも、その時は小蒔ちゃんにフォローしてもらいましょうね」ニコ
311 :
咲ゾンビ
:2013/01/23(水) 00:01:02.03 ID:9tr0Wo1DO
初美「姫様押しに弱いですよー」
霞「そうねぇ」
初美「逃げ出して沖縄に渡るのもありですが、どうも裏の筋の情報じゃ賭けに参加していないロシアで秘密裏にワクチンの開発が進められているけど、実験台は全て輸入されているとかなんとか」
バサバサ――
クルッポークルッポー
霞「どちらにしても、使いたい時に使えないのならしょうがないわ。国が負債を返すまで、私たちは言わば籠の鳥。空を仰いでも悲しいだけだわ」
初美「私たちって、つくづく飼い馴らされてますよねー」
霞「否定はしないわ。それでも、小蒔ちゃんが助かるのなら、神宮ですら欺いてしまえるの。矛盾しているのに、不思議ね」
初美「……姫様付きの監視の者はどう払いますかー?」
霞「私に任せて……あなたはそこの鳩に船の準備でも頼んでおいてくれるかしら?」
初美「時間は?」
霞「明朝5時で」
初美「今日はよく眠れそうですよー」
クルッポークルッポー
312 :
咲ゾンビ
:2013/01/23(水) 00:05:22.06 ID:9tr0Wo1DO
眠くなってきたのでお休みなさいです。話しぶっ飛びまくりですが着いてきてくれてる方……ありがとう!楽しいです!
313 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/23(水) 00:07:10.50 ID:5UeP7hSlo
乙おっつ
314 :
咲ゾンビ
:2013/01/23(水) 05:55:30.09 ID:9tr0Wo1DO
内門―――
霞「小蒔ちゃんお待たせ」
小蒔「…っはあ…っはあ」グッタリ
霞「あら、萎れた菜の花みたいになって」
春「…っはあ…っはあ」グッタリ
霞「こっちも」
巴「霞さん、外門は?」
霞「ええ……特に問題は無かったわ」
巴「そうですか」
霞「……そうそう、お菓子持ってきてたの忘れてたわ。巴ちゃん、春ちゃんと二人でじっくり食べてね」
カサ
巴「ありがとうございます」チラ
巴(じっくり食べるほどの量にも見えないけれど?)
霞「ほら、小蒔ちゃん、立てる?」
小蒔「ふにゃあ……どちらかと言うと無理です〜」フラフラ
霞「おんぶしてあげるから、はい」
小蒔「はい〜……」
トサリ
霞「よいしょ」
小蒔「霞ちゃんの背中……先々代みたいです」
霞「それはお婆ちゃんみたいってことかしら」ピキ
小蒔「ううん、暖かくてきもちい……」
霞「そう……」
テクテクテク―――
315 :
咲ゾンビ
:2013/01/23(水) 06:26:35.41 ID:9tr0Wo1DO
外門―――
クルッポークルッポー
初美「……分かってますってー」
初美「姫様か、神宮のどちらかならそりゃもちろん姫様ですよー」
初美「でもでもでも……もひとつおまけにでも、と言いたくなる気持ち、鳩のあなたに分かりますかー」
クルッポークルッポー
初美「……所詮私もあなたも籠の鳥ですよー」
テクテク
バサバサ
―――キラッ
初美「西日が美しいですねー……」
テクテク
初美「ゆうやけこやけで……日が暮れてー」
初美「山のお寺の鐘が鳴るー……お手々つないで皆帰ろー」
テクテク
初美「烏と一緒に帰りましょー」
クルッポー
初美「子供が帰った……後からはー」
初美「円い大きなお月さまー」
初美「小鳥が夢を見るころはー……空にはきらきら……」
初美「……行けばもう、見ることもないですかねー……」
ザッザッ―――スッ
316 :
咲ゾンビ
:2013/01/23(水) 22:37:54.19 ID:9tr0Wo1DO
夜
神代家――母屋
小蒔「すーすー」
霞「さっきまで不安そうにしてたのに……気持ち良さそうに寝るのね」ニコ
小蒔「むにゃ……ずるい!」
霞「?」
小蒔「次は……私が叩かれる……番です……春ちゃ」ムニャムニャ
霞「何して遊んでたのかしら」
小蒔「……霞ちゃんのおもちは……うにゃ……実は」
霞「……」
サッ、プニョニョ
小蒔「モガッ……」
カチ、カチ、カチ、カチ――
小蒔「ケフッ……ゴッホ! ゴホゴホ!? え、何ですか? 今、マシュマロに生き埋めにされたような夢を見ていたような」
霞「起こしちゃってごめんなさい……それより、小蒔ちゃん」
小蒔「あ、はい」
霞「そこの高切り鋏借りるわね」
小蒔「どうぞ?」
霞(廊下に一人、庭に三人……)チャキ
317 :
咲ゾンビ
:2013/01/23(水) 23:03:59.15 ID:9tr0Wo1DO
廊下―――
監視係1「……」
バリッ――トスッ、グリュ
監視係1「?!」フラッ
ガタタ――
ズポッ――ドサ!
庭先―――
監視係2「……」キョロ
監視係3「……」キョロ
バリッ!
ヒュン―――!
―――ザクッ!
監視係2「グホォ!? ガハッ……」バタッ
監視係3「……な?!」ガササ!
ス――キュッ
監視係3「グェッ …が、ぎざま……こんなごどをじでも」
ギリギリ――プシュゥゥゥ!
ピッ、ピチャ!
霞「……」
318 :
咲ゾンビ
:2013/01/23(水) 23:06:41.35 ID:9tr0Wo1DO
眠すぎるので寝ます。すくないですがまた……
319 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/23(水) 23:07:00.61 ID:Hw24Nur5o
おつ
320 :
咲ゾンビ
:2013/01/24(木) 05:44:41.56 ID:v7a0hfUDO
スッ―――
監視係4「女のくせにえげつないやり方だ……」
ヒュパッ―――ズブ!
シュパパパ――!
霞「……」
監視係4「ゴボバァ?!」
ズシャ――
霞「女性の会話を盗み聞きする人に言われたくないものね……」
チャキ
霞(あら、もう歯こぼれしちゃってる)
ポイッ
―――カラン
テクテク
321 :
咲ゾンビ
:2013/01/24(木) 06:09:10.67 ID:v7a0hfUDO
母屋内―――
小蒔「どうかしました?」
ギシッ
霞「いえ、鼠がいただけみたい」
小蒔「そうなんですか……ごめんなさい、私寝てしまって」
霞「いいのよ。喉は乾いてないかしら? お茶いる?」
小蒔「はい」
コポポポ――
小蒔「あれ、霞ちゃん、お袖の所汚れてますよ」
霞「さっきどこかに引っ掛けてしまったみたい」
サッ
小蒔「おっちょこちょいですね」クスクス
霞「でも、小蒔ちゃんには負けるわよ?」クス
小蒔「えー、私何か……た、たくさんありましたね」
霞「昔から、目を離すと危ない子だったわ……」クスクス
小蒔「う……霞ちゃん、いじわるです」
322 :
咲ゾンビ
:2013/01/24(木) 06:31:48.44 ID:v7a0hfUDO
小蒔「……」モジ
霞「どうかした?」
小蒔「さっきから、霞ちゃん変……」
霞「そうかしら?」
小蒔「ただのカンですけど……」
霞「じゃあ、寝顔の小蒔ちゃんが可愛かったせいね、きっと」
小蒔「え、う……ありがとう?」
霞「……ええ」クスクス
小蒔「あー、また笑うんですから」プイ
霞「怒ってしまった?」
ソッ――
小蒔「いいえ、拗ねました」プイ
ギュ――ふにょ
小蒔「ふあっ……」
霞「それも、困りものだわ。だって小蒔ちゃんに嫌われちゃったら悲しいもの」
323 :
咲ゾンビ
:2013/01/24(木) 06:53:25.31 ID:v7a0hfUDO
小蒔「一つ違いなだけなのに、子ども扱いする方が悪いんです」プイ
霞「あら、そんなことで拗ねてたの」
ナデナデ
小蒔「ほら、また」
霞「だって」
小蒔「だってじゃないです」クル
霞「……」ニコ
小蒔「……」ニコ
霞「やっぱり、笑ってる顔が一番素敵」
小蒔「はっ…う」チラ
霞「おいで」ニコ
小蒔「……」ムッ
キュゥ
霞「そんなに胸に顔を押しつけるとくすぐったいわ」
グリグリ――
霞「甘えん坊さん」
324 :
咲ゾンビ
:2013/01/24(木) 07:10:09.75 ID:v7a0hfUDO
小蒔「いい匂い…」スンスン
霞「ありがとう」
小蒔「はっ」ガバッ
霞「もういいの?」
小蒔「ま、まだ春ちゃんのこととかふやア……」
クリクリ
霞「とか?」
小蒔「や、だ……霞ちゃん、下着取りましたね……ヒア!」
フニフニ
霞「苦しいかと思って。それに胸がつぶれてしまいそうだったわ」
325 :
咲ゾンビ
:2013/01/25(金) 10:42:34.46 ID:xUlvDwaDO
小蒔「だ、だからって」
霞「さっきは寸止めしちゃったから、まだ足りないわよね」
グニュグニュ
小蒔「ん…で、でも…それは」
霞「最後までは無理でも、小蒔ちゃんがしたいことをしてあげるから」
スルスル
小蒔「……したいこと?」
霞「ええ」
小蒔「……ううん、私は霞ちゃんがしたいことをしてほしいです」
霞「……」
小蒔「霞ちゃんが好きですから。本当は最後までとかどうでもいいんです。触れてくれるだけで幸せです」
霞「ええ……」
小蒔「霞ちゃん」
霞「何かしら」
326 :
咲ゾンビ
:2013/01/25(金) 11:13:36.13 ID:xUlvDwaDO
小蒔「私も連れていってください」
霞「……小蒔ちゃん?」
小蒔「霞ちゃんが遠くへ行ってしまうような、そんな、気がするんです。だから」
霞「心配しないで、私はいつでもあなたと共にあるわ」ニコ
小蒔「本当ですか?」
霞「ええ」
小蒔「信じたいです。信じたいのに、信じてるのに、霞ちゃんを見てると不安になるの……」
霞「こんな状況だもの、仕方がないことだわ」
小蒔「今日は手を繋いで寝てくれますか?」
霞「いいわよ」
327 :
咲ゾンビ
:2013/01/25(金) 13:43:10.28 ID:xUlvDwaDO
深夜――
霞(……小蒔ちゃん)
ソロッ
霞(ごめんなさい……)
スッ―――
内門――
ザッ
霞(今夜は一段と星がきれい……震えるくらい)
春「すーすー」
巴「すーすー」
霞(よく効いてるわね)
ザッザッ―――
外門―――
霞「初美ちゃん、お待たせ」
初美「はいですよー」
霞「昼間は分からなかったけど、確かに聞こえるわ……理性も何もない呻き声……」
328 :
咲ゾンビ
:2013/01/25(金) 14:23:47.08 ID:xUlvDwaDO
初美「慣れれば、それも、程よい音色になりますよー」
霞「ふふっ、私と一緒に舞ってくれるかしら?」
初美「親友の頼みとあらば断れませんねー。私で良ければ……参拝客が安らかに眠れるような」
霞「……鎮魂の舞を」
最外門見張り台―――
霞「初美ちゃん、あなた武器は……まさか素手でってことはないわよね?」
初美「まさか。まあ、
>>330
くらいはありますよー。霞ちゃんは?」
霞「私は、ニューナンブと、
>>331
ね」
329 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/25(金) 14:55:34.09 ID:BTGjo8X8o
フリークダイヤモンド
330 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2013/01/25(金) 15:06:46.25 ID:itYYHltAO
聖水
331 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/25(金) 15:39:17.92 ID:C8Rh9NUIO
草薙の剣
332 :
咲ゾンビ
:2013/01/25(金) 16:41:54.02 ID:xUlvDwaDO
>>330
の聖水ですが、
@デリヘル仕様のやつ
A聖職者と信徒等が儀式を施した水(つまりただの水)
B小蒔ちゃんのありがたいやつ(神代では、信者にとってあらがえない尊ぶべきもの)
どれにするか安価
>>333
で決めたいです。お願いします。
333 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/25(金) 16:48:08.53 ID:itYYHltAO
ゾンビときたら聖水と安直に思っただけなんだが……
デリヘル仕様がやたら気になるので@
334 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/25(金) 22:40:57.98 ID:xUlvDwaDO
くっ、@はまあないだろとか思っていました。や、やるしかない。
335 :
咲ゾンビ
:2013/01/25(金) 23:23:36.67 ID:xUlvDwaDO
霞「初美ちゃん」
初美「なんですか、霞ちゃん」
霞「その聖水、9月20日陽子ちゃんと書いてあるけれど……?」
初美「ああ、気にしないでください。父のコレクションの一つをパクッてきただけですよー」
チャプ
霞「人は予想を越えてくるとは言うけれど……」
初美「大丈夫ですよー。これの性能は確認済みですからー」
霞「性能?」
初美「後のお楽しみですねー。それより、霞ちゃんこそ熱田神宮の宮司でも脅したんですか?」
霞「いいえ、模造品の剣なの」
スラッ―――チャキ
初美「切れ味は?」
霞「刀身はタマハガネだからそれなりはね。試す?」
初美「け、けっこうですよー」
336 :
咲ゾンビ
:2013/01/25(金) 23:43:03.23 ID:xUlvDwaDO
初美「よし、じゃー朝日が登る前に全員片しちゃいますよー。まずは私がこれで門にいるやつらを引き付けますねー」
霞「大丈夫かしら?」
初美「信用してくださいってばー」
霞「……そうね、信じるわ」
スッ――
初美「扉を開けますよ。……全ては姫様のために」
スッ――
霞「ええ。小蒔ちゃんのために」
ゴガンッ――!
ゴゴゴ――――
337 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 00:03:01.80 ID:9ZVS8aTDO
―――明朝4時
最外門の外―――
ゴゴゴゴ――!
信者達「う…ががっ……がが」
ドンドン!
ザワザワ
ガリガリガリ!
初美「神様、仏様、キリスト様、神道に携わる身でありながらこのような非人道的手段に出る私たちをお許しくださいですよー。これしか方法が無かったんですー、アーメン」
霞「メチャクチャねえ」
初美「よいしょ」キュポン!
バシャアアア―――!
信者1「ぎぎっ……」ピチャピチャ
信者達「がが……」クル
ザッザッザッ
霞「信者たちが、一人に集まっていく……」
初美「そうですよー。この辺りでデリヘルの陽子ちゃんの聖水オプションを選ばない男性はいませんから。必ず体が反応するようにできてるんですねー」
霞「女性の食い付きは悪いみたいね」
ジリッ――
女の信者「……ギ」
スラッ
霞「ごめんなさい。みんなここで死んでくれるかしら」
スッ――スパッ!
338 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 00:21:58.38 ID:9ZVS8aTDO
タタタタッ
霞「フッ……!」
ダン!
ギュル―――
――スパッ!
霞「ハアッ……!」
クル!
――ザシュッ!
ボト――
ボト――
初美「お見事」
パチパチ
霞「フゥ……あまり喜べないけど、首を一気に持っていかなければまた立ち上がるだなんて……寄生虫のくせに精密に神経や筋肉を制御してるのね」
信者達「ウゥ……」
ヒタヒタ
霞「動きは止まって見えるほど鈍行だけどッ」
スパッ―――ン!
ボテッ
霞「さすがに……数十人も切ると、なまくらになってきちゃうわ……」
初美「陽子ちゃんも使いきってしまいましたので、そろそろ私も
>>340
使いましょうかねー」
339 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/26(土) 00:26:03.19 ID:K2M1NItEo
M134(ガトリングガン)
340 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/26(土) 00:30:44.76 ID:i8smhsaIo
M4A1(弾倉増設仕様)
341 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 00:37:16.52 ID:9ZVS8aTDO
う、すいません眠さが頂天なのでせっかくの安価ですが寝ます!
聞いたこともない武器なのできちんと調べておきます!
すいませんがお先に!
342 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/26(土) 00:39:38.11 ID:K2M1NItEo
乙ー
343 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 15:04:39.60 ID:9ZVS8aTDO
霞「あら、また似付かわしくない」
タンッ!
ヒュッ――スパッ!
ボトリ
霞「M4A1? 玩具では相手にならないわよ」
初美「失礼ですが、沖縄の米軍から頂いた実銃ですよー」
カシャコン!
霞「使えるの?」
初美「ちっこい私でも、お手軽ヘッドショットができる代物ですよー」
カチ――
ズダダダダダ!!
信者達「がががががッ」
ズシャッ―
ドサッ―
ドサドサドサ――!!
初美「狙いどおりですねー」
タタタタッ
初美「まあ、信仰深い命をこのようにいとも容易く奪うことに抵抗が無いわけではないですが――せめて、巫女の手で……」
カチッ
ズダダダダダダ!!
霞「……」
344 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 15:35:34.58 ID:9ZVS8aTDO
数十分後――
信者「ア……ウウウ」
ユラ――
霞「……」スッ
ヒュッ――ピチャッ!
スパッ―――!
ゴトッ
霞「これで、この辺りのはあらかた片付いたわね」
初美「霞ちゃんは、よくそんなおもちで剣先が狂いませんねー」
霞「胸は、腕を振れば振るほど遠心力がついちゃうから。軸足がしっかりしていれば、そこまで大振りにしなくても切れ味はあるものなの」ニコ
初美「と、とか笑いながら、私の方に切っ先を向けないでくださいよー」ビクッ
霞「フフ……それより、返り血は浴びてないわよね?」
初美「ええまあ」
霞「良かった。そう言えば、あなたそんな小銃どこに持っていたの?」
初美「ああ、背中にこうスポッと」
スポッ
霞「今日ははだけてないと思ったらそういうこと……」
初美「私がいつエロエロ半裸状態だったって言うんですかー?」
霞「そこまで言ってないけど」
345 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 15:58:47.17 ID:9ZVS8aTDO
初美「それより、報告にあった感染者の数に足りませんよー」
霞「後、半分ね……」
初美「厳戒態勢をしいて人目が無いと言っても、急がないとですねー。船につけば変装用の服もあるのですが」
霞「あら、ありがとう」
初美「知る人が見れば、その巨乳で誰かわかっちゃいそうですけどー」
霞「……村と神宮を繋ぐこの街道沿いにしかいないはずだから、走るわよ」
初美「イエッサー」
タタタタタ―――
346 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 16:24:47.46 ID:9ZVS8aTDO
明朝5時――
―――船着場
タタタタッ
初美「フー……さすがに少し疲れましたねー」
霞「大丈夫?」
初美「じゃないなら、おんぶしてくれますか?」
霞「私の方がして欲しいくらいだけど?」
初美・霞「……」
初美「ところで」
霞「なに?」
初美「気付いてましたかー?」
霞「……気付かないフリが優しさではない?」
初美「いや、でも痛いくらい見え見えですよー。むしろ、こちらが限界ですけどー」
霞「船はまだなの?」
初美「もう見えても良い頃合いなのですがー……」
347 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 16:26:24.02 ID:9ZVS8aTDO
抜けます。また夜に!
348 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 19:42:35.50 ID:9ZVS8aTDO
――ピカ
ドドドド――!
霞「あら」
初美「来ましたねー」
ブルンブルン――
――プスン
船長「すまんとー! 服さ用意してたら遅くなったとよー!」
初美「いやー、時間どおりですよー」
船長「初美ちゃんはいつ見ても、成長しとらんねー」ハハハ
初美「これでも2p伸びたんですよー」ハハハ
船長「まあええ、朝方は寒かろ。はよ入らんとね」
初美「え、ええ」
349 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 20:27:11.27 ID:9ZVS8aTDO
霞「……初美ちゃん、先に乗って」
カチャ
初美「……」
テクテク――ギィ
チャプン
霞「……小蒔ちゃん、それに春ちゃんと巴ちゃん。いるのは分かってるわ。出てきてくれるかしら」
チャプン――ギィ
チャプン――ギィ
――スッ
小蒔「霞ちゃん……どうして」
巴・春「……」
霞「あなたのためよ」
小蒔「私のため?」
霞「そう……」
小蒔「村のみんなを[
ピーーー
]ことが私のためだって言うんですか……?」
船長「どげんしたと?」ヒソヒソ
初美「今、超シリアスシーンなんで黙っててくださいよー」ヒソヒソ
霞「彼らはもう人としては生きられなかった。なら、まだ人としての姿のまま死んだ方が救いがあるわ」
小蒔「だからって、中には小さい子どももいたんですよ……何も感じなかったなんて言えませんよね……?」
350 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 20:44:21.65 ID:9ZVS8aTDO
霞「……」
小蒔「どうして何も言ってくれないんですか……!」
巴「姫様……落ち着いてください。霞さんは」
小蒔「巴ちゃん、でも」
霞「彼らを始末することに同情など一辺もなかったわ。そんなものは邪魔なだけって分かったの、小蒔ちゃん」
小蒔「霞ちゃん……」
霞「あなたのためだなんて、綺麗事を言えるような立場じゃなかったわ。彼らは、私にとって邪魔だった」
小蒔「……どうして、そんな」
霞「彼らはガン細胞と同じなの。駆逐しなくてはいけないわ」
小蒔「そんなことないです……もしかしたら、明日にも、抗体が開発されたかもしれない。他に、死ななくても良かった道があったかもしれないんです!」
春「……」
351 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 21:02:00.74 ID:9ZVS8aTDO
霞「……相変わらず、甘いんだから。夢物語に過ぎない……時間が惜しいの、もう行くわ……」クル
春「どこに行くの……」
霞「……」
巴「私たちにも言えないんですか? 一体あなたたちは何を……」
霞「何も聞かないで」
春「じゃあ、せめて……姫様を連れていってあげて」
霞「……無理な相談ね」
カチャ
小蒔「拳銃……?」ビク
霞「どのみち、小蒔ちゃん付きの監視員を葬ってしまったから。ここでお別れなの。心配しないで、初美ちゃんは必ず戻すから」
352 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 21:17:04.85 ID:9ZVS8aTDO
小蒔「霞ちゃん……そんな見え見えの脅しには乗りませんよ」
霞「……フゥ」
カチリ
巴「か、霞さん」
霞「脅しじゃないかどうかは、身をもって知りなさい」
ズキュ――ン!!
小蒔「キャアッ!」
ドサ!
春「姫様!?」
巴「大丈夫ですか!?」
春「だ、大丈夫です。足にかすった程度でっ…ツウ!?」
春「で、でも血がこんなに」
霞「早く手当てしてあげて」クル
タタタタタ!
小蒔「霞ちゃん!霞ちゃん!」ヨロ
春「だ、ダメ、立つと血が……」
小蒔「行かないでください!! 霞ちゃああああん―――――!!」
353 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 21:53:03.12 ID:9ZVS8aTDO
クルーザーの中―――
初美「ちょっとライフル構えかけちゃいましたよー」
霞「あら、身内に敵がいたのでは前途多難ね」
初美「……姫様に伝えなくて良かったんですか?」
霞「あなたのために、今から人を感染させに行きますって?」
初美「言い方自重しろですよー。らしくない、姫様が来るのだって予想できたことじゃないですかー」
霞「ごめんなさい……あなたに当たってたわ」
初美「……だいたいですねー。訂正しておきますけど」
霞「?」
初美「霞ちゃんに着いていくのも、ここに帰るのも私の自由意志で決めることであって、あなたに言われるようなことではないですから。OK?」
霞「……ええ」
初美「分かればよろしい」
霞「あなたとならきっと終わらせることができる……」
初美「老後はグアムにでも行きますかー?」
霞「そうね…」クス
初美「……」ニコ
霞「どうかした?」
初美「いえ……ほら、もう九州があんなに小さく」
霞「ほんと」
初美「よし、じゃあ……ターゲットの確認ですよー」
霞「ええ」
ドドドドド―――
ザパーン!
ザパーン!
354 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 22:10:29.98 ID:9ZVS8aTDO
霞と初美のメモ一部―――
ターゲットリスト
@宮永咲
A宮永照
B大星淡
C天江衣
一名を残し、他四人のコマが感染した場合、勝利確定。ゲーム終了と共に、救済措置開始。
主催はA国、T国、E国、D国、日本。
神代小蒔に賭けたのは、日本。神代が勝てば、他国の掛け金は全て入る。負ければ救済処置のみ。
355 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/26(土) 22:31:24.95 ID:D8GshxaIO
救いなんてないじゃん……
356 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 22:34:54.48 ID:9ZVS8aTDO
首脳陣専用モニター会議室―――
※日本語に翻訳されています
A国『いやあ、やはり若い女の子が駆け回る姿はいいよねえ。しかし、あわあわがピンチなんだがねぇ。彼女の悶え苦しむ姿も見たいのだが。こんな所で負けてしまうのは嫌だねぇ』
T国『衣ちゃん、衣ちゃん、衣ちゃん、衣ちゃん』
D国『それより、我輩は咲たんのパンツの色が気になるのだが。カメラはあれ以上近づかんのか。日本製は画質は良いのだがね』
E国『あなたたち、テルの声が聞き取りずらいのでもう少し静かに』
日本「岩戸がやってくれたようですね。必ずや彼女達が勝つことでしょう」
天井裏―――
コソッ―――
?(……もうこの国はダメかもしんない……)
357 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/26(土) 22:36:11.76 ID:D8GshxaIO
国の賭け主催達を倒そう!
358 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/26(土) 22:40:20.51 ID:K2M1NItEo
日本以外の国の奴はもうダメだな…
359 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 22:44:16.28 ID:9ZVS8aTDO
というわけで、ここで第一部導入編が終わりということにします。
読んでもらえてとても嬉しかったです。
コメディーって言ったのにシリアスになって、すいません。第二部はこの調子だとウツ展開になってしまいそうです。いえ、確実にその流れを作ってしまっていますね。ごめんなさい。
なので、新しく注意書きを書いたスレを立てます。
それでもどんとこいな方は、次スレでお会いしましょう!
近いうちに立てますので!
360 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/26(土) 22:45:41.79 ID:D8GshxaIO
これヒロイン、でいいのか?京太郎スレというわけでもないみたいだが
が全員助かる道はあるのかな
361 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/26(土) 22:51:15.16 ID:D8GshxaIO
コメディ→エロ有りだといってたから安心してたが
鬱展開へ変更か……まじか…
362 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 22:51:54.83 ID:9ZVS8aTDO
今の所、オチが定まっていないのでフラフラとした物語になってしまっています。反省しております。
これでも、みんな大好きなのでみんな生き残ってほしいです。ということしか言えないです。
363 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/26(土) 22:54:25.47 ID:D8GshxaIO
乙、展開からして救いがないっぽいが
これからキツイ展開になって行きそうで迷うな
364 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/26(土) 22:57:27.48 ID:K2M1NItEo
>>46
で咲キャラは死なない言ってるし大丈夫って信じてる。
和父はもう駄目っぽいが…京太郎も行方不明だけど
365 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 22:59:44.88 ID:9ZVS8aTDO
今のところ、オチの空気感はロードオブザリングの最終みたいなのがいいかなあとは思っています。
でも、やっぱりハッピーエンドがいいですよね……
366 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 23:04:04.87 ID:9ZVS8aTDO
>>364
あ、あの、そこは死=感染ではないのです。
どのような形でも生きている=死なないというニュアンスで……して
367 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/26(土) 23:05:10.58 ID:D8GshxaIO
……アカン
368 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/26(土) 23:12:27.59 ID:9ZVS8aTDO
や、やはりまどかマギカを見習ってみます!
最後に救われる物語にしてみせます!
と、こっそりチラ裏に書いておきます!
369 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/26(土) 23:13:25.66 ID:K2M1NItEo
やっぱり救いはないじゃないですか、やだー
370 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/26(土) 23:16:50.54 ID:D8GshxaIO
悪化してるじゃないですかー
371 :
咲ゾンビ
:2013/01/26(土) 23:26:09.43 ID:9ZVS8aTDO
君たちはいつもそうだね。事実をありのままに伝えると、決まって同じ反応をする。きゅいっぷ。
みたいなことにはならないように、頑張りますね。
ではまた!
372 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/26(土) 23:32:39.89 ID:vNibowqAO
おつやで………!
救われることを祈っております………!
373 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/26(土) 23:33:09.57 ID:K2M1NItEo
おつや
374 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/27(日) 15:21:18.82 ID:qvjwdbKi0
359
う〜ん・・・
使い切らずに次スレ、て普通なん?
375 :
咲ゾンビ
[sage]:2013/01/31(木) 12:19:12.75 ID:62v6xCtDO
貼るの遅くなって申し訳ないですが、次スレです!
【安価で】咲「救いはないのかな」和「SOA!」【武器選択】
http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/1359236422/-20
376 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2013/01/31(木) 12:25:23.44 ID:5pb7OvwIO
この咲京太郎やすこやんたちにスポットが当たることはあるのだろうか
167.21 KB
[ Aramaki★
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