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みどり「恋の花咲くバレンタイン」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆B4MtamakoQ [sagesaga]:2013/03/28(木) 19:52:27.70 ID:HDV2g6f4o
「もうすぐバレンタインですねー。ということで、本日はバレンタイン特集です。現場の○○さん?」

「はーい、ただいま××のバレンタインコーナーに来ています!」

朝食を食べながら、ぼーっとテレビを眺める。
テレビではバレンタインの特集をしていて、百貨店の売り場には所狭しとチョコレートが陳列されている。

私は傍に置いた携帯を開いて日付を確認する。
2月10日、火曜日。
携帯のメニューを開いてカレンダーを見る。

……やっぱり。バレンタインデーは土曜日だ。
つまり、学校は休み。
正直な話、バレンタインデーは私にとって少し煩わしいものだったから、チョコを避けれるのは嬉しい。
毎年毎年バレンタインデーに貰った分のお返しに追われるからだ。
相手は一つ用意して渡せば終わりだけど、私は山のようにお返しを用意しなくてはならない。
出費も馬鹿にならないし、かといって一人一人に渡すチョコをおざなりにするのも心苦しい。
さらに開封した後のメッセージや、直接口頭で告白なんてされたら余計に。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1364467947
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ワイ184cm95kgと嫁168cm50kg、某ファミレスへ入店→ @ 2025/07/28(月) 22:22:36.42 ID:7E/br4lG0
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うんち @ 2025/07/25(金) 23:18:36.55 ID:tsEvWZe2o
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天龍「イキスギィ!イクイク!ンアーッ!枕がデカすぎる!」加賀「やめなさい」 @ 2025/07/25(金) 19:40:58.85 ID:LGalAgLLo
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(安価&コンマ)コードギアス 薄明の者 @ 2025/07/23(水) 22:31:03.79 ID:7O97aVFy0
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ご褒美にはチョコレート @ 2025/07/23(水) 21:57:52.36 ID:DdkKPHpQ0
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ビーノどっさりパック @ 2025/07/23(水) 20:04:42.82 ID:dVhNYsSZ0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1753268681/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/28(木) 19:55:24.56 ID:dXqH9asXo
ついに咲くのか…!
3 : ◆B4MtamakoQ [sagesaga]:2013/03/28(木) 19:56:59.40 ID:HDV2g6f4o
私には、好きな人がいる。
だから仮に告白をされたとしても、断る以外の選択肢は無い。
そして私の片想いが成就することは決して無いと分かっていても。

そろそろ家を出る時間だ。
着替えを手早く済ませ、鞄を持って玄関を出る。


家を出ると、2月の冷たい風が私の肌を刺した。
手に持っていたマフラーを首に巻いて歩き始める。
遠くの山には靄がかかっていて、より一層冬の雰囲気を高めていた。
しかし、例年通りのバレンタインが無いだけで気分は楽だし、憂鬱な感じもしない。
バレンタインが休日の場合、経験上その前日に渡されることもあるけど、それでも普段よりもずっと少ないはず。

角を曲がると、可愛い装飾が施された『うさぎ山商店街』の看板が見えた。
小さい頃から気になっていたけど、看板から垂れている梯子は一体何に使うんだろうか。
その梯子の近くにたまことかんながいた。
たまこはセーターを着込んでいたけど、それでも寒いようで、体をちぢこませながらかんなと話していた。
4 : ◆B4MtamakoQ [sagesaga]:2013/03/28(木) 19:58:52.80 ID:HDV2g6f4o
みどり「おはよっ!」

かんな「おはようみどちゃん」

たまこ「みどりちゃんおはよ〜。寒いね〜」

みどり「だねぇ……」

かんな「私は大丈夫ですけどね。セーターに4枚カイロを潜ませましたから」

たまこ「えっ!? かんなちゃんずるい!」

かんな「ふふふ。何なら私の使いますか? 体に密着したやつですけど……」

たまこ「うん! 使う使う〜」

かんな「おおう……たまちゃん大胆だね」


かんなは少し呆気に取られたような表情をしながら服の下からカイロを一つ取り出し、たまこに差し渡す。
それを受け取ってたまこも自分の服の中に入れた。
私は常々、たまこには少し危機感が足りないんじゃないかと思う。
かんなだからこそ大丈夫ではあるけど、これが大路であってもたまこなら平然とやってのけそうだから。
5 : ◆B4MtamakoQ [sagesaga]:2013/03/28(木) 19:59:50.82 ID:HDV2g6f4o
結局王子が帰ったその後も、私達の間柄に何か大きな変化は訪れなかった。

大晦日の夜、初詣に行ったことを思い出した。
近くの神社は人がいっぱいで苦労したことを今でも憶えている。
おみくじは中吉。願望、待人、学問、恋愛、後何があるっけ。
どれも当たり障りの無いことが書かれていた。個人的には、良いのか悪いのか簡潔に書いてくれていた方が嬉しい。
まあ私は、おみくじや占いは良い結果だけ信じるタイプだけど。


たまこ「みどりちゃんは寒くない?」

みどり「私は結構強いかも」

かんな「羨ましいですな。抱きついてやるー」


そういってかんなは私のお腹の辺りに手を回して抱きついてくる。


かんな「みどちゃんあったかいね」

たまこ「私もー!」


『えいっ』と可愛らしい掛け声を発して私に抱きついてくる。
二人に抱きつかれて、私は暖かいどころか暑いくらいだった。嬉しいけど。
流石にずっと続けるつもりは無いとは思ってたけど、なかなか二人は私に密着するのをやめようとしなかったから適当な言い訳でやめさせることにした。


みどり「歩き辛いよ……」
6 : ◆B4MtamakoQ [sagesaga]:2013/03/29(金) 22:32:01.05 ID:m8VZBQg0o
はっとしたような様子で、たまこは私の腰から手を離す。


たまこ「あっ、ごめんね?」

かんな「とはいいつつ、内心嬉しかったでしょみどちゃん」

みどり「う、うるさい」


恐るべき洞察力だ。
高校に入って出会ってからずっと不思議に思ってたけど、そういう洞察力はどこから来てるんだろうか。
かんな自体が不思議な雰囲気を持つ子だし、天然でふわふわしてるのかと思いきや、時にはぬかりなく物事をやってのける達者さも併せ持っている。
なかなか掴みにくい性格だけど、付き合いやすい。とにかくそんな感じだから仕方がない。
こんなことを一々考えるのは野暮だと思い、これ以上あれこれ考えるのはやめた。


たまこ「嬉しかったの?」


二人とも手を口に当ててにやにやしながら私を見てくる。
嬉しかったのは図星だけど、肯定するのは何となく負けた気がするから否定する。


みどり「違うから」

かんな「みどちゃん強がっちゃってー」

たまこ「素直になってもいいんだよ?」

みどり「もう、たまこまでかんなみたいじゃん」

かんな「えっ、今の発言は聞き捨てなりませんよ」
7 : ◆B4MtamakoQ [sagesaga]:2013/03/29(金) 22:33:26.66 ID:m8VZBQg0o
そんな他愛無い話をしていると、学校に着いてしまった。
私はたまことかんなに別れを済ませてクラスに入る。放課後までしばしおあずけだ。
席について、鞄を机にかけると、左肩をちょんちょんと叩く感触がした。
振り向くとその手の主は大路だった。
大路は右手を制服のポケットに無造作に突っ込んで、左手は頬をかいていた。


もち蔵「常盤、放課後時間空いてるか?」

みどり「え、別にいいけど……」

もち蔵「そっか。んじゃ放課後に中庭に来てくれるか?」

みどり「うん」


何があるのか、要綱を説明せずに大路は自分の席に帰ってしまった。
しかしわざわざ訊き返すのは気が引けたから、大路を追いかけたりなんてしなかった。
大路から私に用事なんて珍しい。
8 : ◆B4MtamakoQ [sagesaga]:2013/03/29(金) 22:43:12.22 ID:m8VZBQg0o
―――――――
――――

放課後になると、私は鞄とバトンケースを提げて中庭へと向かった。
同じクラスなんだから、一緒に行けばいいものを、大路は学校が終わった途端せわしく出ていってしまった。
私が中庭へ着くと、大路は中庭にある木の木陰に置かれたベンチに座っていた。
大路は私に気付くとベンチから立ち上がって、私と向かい合う形になる。


もち蔵「お、おう常盤。わざわざ悪いな」

みどり「いいけど……。どうしたの?」

もち蔵「……あ、あのな常盤、俺、たっ、たまこに告白しようと思うんだ!」


大路は緊張からか大声を出したせいで、木に止まっていた小鳥が動じて飛んでいった。
同じように私も動揺している。
思い返せば、私は大路がなかなかたまこに告白できないヘタレだということに甘えて安心しきっていたのかもしれない。
大路だってきっと昔からたまこのことが好きだし、私達は3年生を間近に控えている。
ついに決心を固めてきたのだ。


みどり「ばっ、馬鹿! 声がでかい!」

もち蔵「すっ、すまん」

みどり「……で、告白するのは構わないんだけどさ、い、いつ告白するのよ」


動揺を隠すための強がりで自分の気持ちとは裏腹なことを言ってしまった。
挙句の果てに、私は大路がたまこに振られるのをこの目で見たいと期待してしまっている。
もしもたまこが大路の告白を受け入れたら、私がたまこと付き合える余地は無くなってしまうけれど、この気持ちをずっと心の中に留めておくのも、一つの道だと思う。
私が告白なんてしたら、きっとたまこを混乱させてしまう。そんなことは昔から考えていたけど。
逆に、大路が振られてしまえば最大のライバルが消えることになる。
9 : ◆B4MtamakoQ [sagesaga]:2013/03/29(金) 22:44:35.69 ID:m8VZBQg0o
大路は私の反応を意外に思ったのか素っ頓狂な声をあげて、私を見つめる。
さしづめ私が告白を反対するとでも思ったんだろう。


もち蔵「……は、八時?」

みどり「八時!?」


てっきりもっと先の話かと思っていたのに、思わず焦りを感じる。


もち蔵「ってまさかお前、見にくるんじゃないだろうな」

みどり「えっ!? な、ないない」

もち蔵「やめろよな恥ずかしい」

みどり「だからやんないってば……。で、話はそれだけ?」

もち蔵「あ、あぁ、それだけ」

みどり「んじゃ私部活行かないといけないから」


あまり長い間会話を続けると墓穴を掘りそうだったから、早々に切り上げて体育館へと向かう。
何となく後ろめたくてたまこに会うのは気が引けたけど、部長である以上はその役割を全うしなくてはならない。
10 : ◆B4MtamakoQ [sagesaga]:2013/03/29(金) 22:46:36.52 ID:m8VZBQg0o
本日はここまでにします。
かなりのんびりやっていく予定です。
11 : ◆B4MtamakoQ [sagesaga]:2013/03/30(土) 23:30:43.52 ID:jx0r6846o
ストーリーは出来てたのですが、自分が書きたい物から離れて破綻しましたので、中断します。
ごめんなさい。
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/30(土) 23:31:47.67 ID:st90FI04o
そんな・・・
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/30(土) 23:39:03.79 ID:H91e3t59o
1日で一体何が
14 : ◆B4MtamakoQ [sagesaga]:2013/03/30(土) 23:49:28.97 ID:jx0r6846o
>>12,13
本当は甘々な物が書きたかったんですが……どうも自分には無理なようで。
最近忙しくてSSに割ける時間も少なくなり、このまま惰性で続けるよりはいいかなと思いました。

今後の大まかなストーリーは
 みどりがもち蔵の告白をのぞく→たまこはもち蔵の告白の返事を躊躇って、後伸ばしに。→偶然それを目撃してしまったかおるをみどりが口止め→
 偶然口を滑らせたかおるのせいで、もち蔵の告白が周知される→やがて学校でも噂が流れる→みどりがひたすら火消しに徹する→
 たまこがみどりが噂を流していると勘違いし、拒絶する→学校ですっかりカップル的な扱いを受けるようになったたまこともち蔵→
 それに乗せられて上機嫌なもち蔵を見て憤慨したみどりが、教室内で大喧嘩→それを偶然たまこが目撃(みどりが火消しをしていたと知る)→
 2月14日(土曜日)に自分の部屋で塞ぎこむみどりの元へたまこがやってきて、誤解していたお詫びと、チョコレート餅を渡す→
 告白→結ばれる→キス

となる予定でした。自分で中断しといてなんですが、これで補完して下さると嬉しいです。
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/30(土) 23:56:20.70 ID:st90FI04o
事情があるならやむなしか
残念だが
ここまで乙
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2013/03/31(日) 01:28:04.07 ID:KC+XIrzL0
忙しいとは思うけど、またたまこまのSSを書いてくれるとうれしい。
お疲れ様です。
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