【ダンロン】ダンガンロンパ・クエスト【オリキャラ】

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336 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/25(火) 00:22:09.29 ID:MuJfQqUA0
本日はここまで。
337 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/28(金) 22:35:29.16 ID:DX6GGIWA0
佐場木「赤穂、話がある」

赤穂「んっ?」

佐場木「グレゴリー、津浦、土橋の3人はこのままここに留まらせる」

赤穂「いいのか?捜査に割く人数が足りないぞ」

佐場木「しかしあの3人をこのまま外に出すわけにはいかん」

赤穂「……容疑者だからか?」

佐場木「そうだ。そのためにお前にいくつかの場所の捜査を任せる」

赤穂「なんで俺なんだ?俺も容疑者には変わりないぞ」

佐場木「ふん、お前は水槽の上に行けない。四方院を吊るせない以上最もクロから遠い男だ」

赤穂「よくわかったな……お前には話してないのに」

佐場木「四方院を降ろす時にお前が前に出ようとして躊躇ったのを見たからな」

赤穂「……」

よく見てるんだな……

赤穂「だけどこの足だぞ?捜査しきれるかどうか……」

佐場木「それに関しては問題ない。足をつける」

足?
338 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/28(金) 23:02:36.88 ID:DX6GGIWA0
道掛「いよっしゃあ!乗れよ赤穂!全部調べ尽くしてやろうじゃねえか!」

赤穂「あ、ああ」

俺が肩に掴まったのを確認すると道掛は自転車のペダルを強くこぎ出した。

道掛「佐場木もよくわかってるよな!俺の足が捜査に必要だなんてよ!」

赤穂「……」

佐場木は道掛が見張りの役に立たないから一番役立つ役割を振ったって言ってたけどな……

道掛「それでどこ行くんだ!」

赤穂「ショッピングモールだ!四方院さんの腕を切り落とした道具があるはずだからな!」

道掛「ショッピングモールか!よし、1分で連れていくぜ!」
339 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/28(金) 23:20:17.21 ID:DX6GGIWA0
【ショッピングモール】

赤穂「……」

道掛「うおっ!?こりゃ……」

ショッピングモールの工具売り場に無造作にそれは置かれていた。

赤穂「血塗れの鋸にブルーシート……四方院さんを運んだらしい台車やハンマーもあるな」

道掛「わけわかんねえ、こんなもん使ってまでなんで奏ちゃんの腕切ったんだよ……!」

確かに四方院さんの腕を切った理由はわからないんだよな……

コトダマ【ショッピングモールの工具】を手に入れました。
〔ショッピングモールに置かれた鋸、ハンマー、ブルーシート、台車。
いずれも血が付着しており四方院の腕を切るのに使用したと思われる〕

コトダマ【腕を切った理由】を手に入れました。
〔犯人はわざわざ台車で四方院をショッピングモールから水族館まで運んだようだ。
そこまでして四方院の腕を切った理由は不明〕
340 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/28(金) 23:57:37.49 ID:DX6GGIWA0
赤穂「……」

ないな……

道掛「何探してんだ?」

赤穂「ロープだよ。四方院さんを吊るしてたロープもここにあるかと思ったんだけどな……そもそもここにはロープ自体がないみたいだ」

道掛「じゃああのロープはどこにあったんだよ」

赤穂「それはまだわからない。だけど外から持ち込めない以上、どこかにあるはずだ」

ロープの出所……いったいどこなんだ?

コトダマ【ロープ】を手に入れました。
〔四方院を吊るすのに使用されたロープ。
ショッピングモールにはない物〕
341 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/29(土) 00:42:13.01 ID:oMe5Ef5A0
道掛「次はどこ行くんだ?」

赤穂「兵頭を探そう。佐場木が言うには図書館を調べてるみたいだな」

道掛「よっし!それじゃあ次は図書館だな!」

【図書館】

兵頭「……」

如月「ふむ、痕跡はありませんね」

赤穂「如月さんもいたのか……」

道掛「よーっす!」

如月「おや、お2人も来ましたか」

赤穂「兵頭、佐場木から聞いたんだけど四方院さんの切られた右腕について何か知ってるか?」

兵頭「……ありましたよ」

道掛「あったって奏ちゃんの腕がか!?どこだよ千ちゃん!」

如月「兵頭さんによると……この図書館のようです」

赤穂「は?」

図書館に……四方院さんの腕が?

兵頭「私は6時半ごろこの図書館に来ました。その時確かに見たんです」

兵頭「図書館のテーブル……ちょうど道掛さんが手をついてるそれの上に置かれた人の腕を」

道掛「ぬおわぁっ!?」

兵頭「さすがにそのままには出来ませんから……急いで如月さんのコテージに行ってその事を伝えました」

如月「話を聞いて僕が図書館に行こうとしたその時ですね。佐場木さんと遠見さん、鞍馬さんがコテージから出てきたのは」

だから朝にいなかったのか……

赤穂「それでその腕は今どこに?」

兵頭「……わかりません」

如月「なかったんですよ」

赤穂「なかった?」

兵頭「確かにあったはずなのに、図書館にあった腕は……」

兵頭「跡形もなく消えていたんです」

腕が消えた……!?

如月「調査はしましたが何もなく……7時頃にまずは安否確認をしようという話になってコテージに戻ってきたんですよ」

兵頭が図書館で見た腕……だけど人を連れて戻ったら消えていた……

これはいったい……

コトダマ【兵頭の目撃】を手に入れました。
〔兵頭は6時半ごろ図書館で人の腕を見た。
しかし人を連れて戻った時にはその腕は消えていた〕

コトダマ【図書館の捜索】を手に入れました。
〔兵頭の目撃後図書館は佐場木、如月、遠見、鞍馬、兵頭の5人で7時まで調査を行ったようだ〕
342 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/29(土) 00:47:37.30 ID:oMe5Ef5A0
今日はここまで。
343 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/29(土) 23:30:37.64 ID:oMe5Ef5A0
赤穂「腕の話は聞いたし、次はどこに……って」

道掛「あいててて……」

赤穂「何してるんだよ道掛……」

道掛「さっき千ちゃんに驚かされて本棚に突っ込んじまったんだよ」

兵頭「私のせいだなんて心外です」

如月「大丈夫ですか道掛さん」

道掛「サンキュー。あー、本が散らばっちまったな」

赤穂「モノクマに何言われるかわからないし戻しといた方がいいな」

――――

赤穂「……1冊足りないな」

道掛「マジかよ!どこ行っちまったんだ!」

如月「元々なかったのでは?散らばったとはいえ、そこまで遠くに行くとも思えません」

兵頭「ここは……色々な事件やスキャンダルを扱うゴシップ誌のあった棚ですね。いったい誰が持っていったのやら」

ゴシップ誌か……事件には関係なさそうだな。

コトダマ【消えたゴシップ誌】を手に入れました。
〔図書館にあったゴシップ誌が1冊消えていた〕
344 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/29(土) 23:59:17.32 ID:oMe5Ef5A0
【ホテルミライ・コテージ近辺】

赤穂「グレゴリー達のコテージに何か手がかりがあればいいんだけどな……」

道掛「つっても俺達が起きた時には何もなかったぜ」

御影「あっ、兄貴」

鞍馬「……」

道掛「おっ、前に勝負した時の4人が揃ったな!」

赤穂「そういえばそうだな……牡丹は何か見つけたか?」

御影「それが被害者はともかく他のコテージは開けられないって言われちゃってさ」

道掛「んん?なんでだ?もしかしたら犯人が一発でわかる証拠あるかもしんねえのに」

鞍馬「……だからですよ」

御影「さっさと犯人がわかったらつまらないから、被害者以外のコテージ調べるのは出来ないんだってモノクマが」

赤穂「悪趣味だな……それじゃあ四方院さんのコテージは調べたんだな?」

御影「まあね。それでこんなのがあったよ」

赤穂「これは……手紙?」

【同封した本を持って水族館に来てほしい。
待ってるよ奏。
静音凪】

道掛「は!?」

赤穂「静音凪……なるほどな」

四方院さんを呼び出すのにこれほど効果的な名前はない……

鞍馬「何者かが静音凪の名前を使い四方院奏を呼び出した。そう見ていいでしょう」

つまりこの手紙の差出人が……犯人なのか?

コトダマ【呼び出しの手紙】を手に入れました。
〔四方院を水族館に呼び出したと見られる手紙。
定規を使用したのか筆跡は特定不可能。
内容は【同封した本を持って水族館に来てほしい。
待ってるよ奏。
静音凪】〕

345 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/10/30(日) 01:01:10.88 ID:ZJm/DSUA0
【ホテルミライ・ロビー】

六山「んー……?」

道掛「あれ?百夏ちゃんもこっち来てんのか?」

赤穂「何か探してるみたいだな……六山」

六山「あー、ちょうどいいところに来た」

赤穂「ちょうどいいって何がだ?」

六山「2人にも確認してほしいんだけど。ロビーのここら辺にさ、グレゴリーくんの発明あったよね?」

道掛「あれ?そういやあの気持ち悪い腕がなくなってんな」

赤穂「……ああ、あの津浦に使わせようとしてた腕か」

六山「あの後グレゴリーくんが誰でも使えるようにってここに置いてたんだけど……」

赤穂「それがなくなってる、か」

グレゴリーのあの腕の発明が消えた……気になるな。

コトダマ【第3の腕】を手に入れました。
〔グレゴリーが設計したリアルな腕の形をしたもの。
ロビーに置いてあったがなくなっていた〕
346 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/11/08(火) 23:53:39.59 ID:KlI9k1pA0
明日から再開します
347 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/11/10(木) 04:30:19.59 ID:FpCsru2A0
寝落ちしてしまいました……
今日は出来ないので明後日からの再開になります。
本当に申し訳ありません。
348 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/11/12(土) 00:20:18.16 ID:hlL2pNkA0
【水族館】

佐場木「戻ったか。捜査の結果を聞かせてもらおうか」

【佐場木に捜査結果を伝えました】

佐場木「なるほどな……こちらもあれからわかった事がある」

佐場木「凶器のロープだが……これはこの水族館に元々あるものだとわかった」

赤穂「元々?」

佐場木「水槽の近くにある緊急時の物品が入った箱が空だった。箱の内側にはロープの使用に関する注意が記されていた事、他の箱を調べた結果ロープが入っていた事から間違いないだろう」

赤穂「それじゃあ犯人はわざわざ呼び出しておきながらその場にある、しかも吊るすのに使えるような長いロープを凶器にしたのか?」

佐場木「凶器から特定されないためにその場の物を使うのは珍しい話ではない。しかし疑問もある」

赤穂「疑問?」

佐場木「その箱には同じく緊急時に使用すると思われるナイフが入っていた」

赤穂「ナイフ……」

佐場木「他の箱ではロープの下にあった物だ。もしかすると犯人は……ナイフに気付かずロープを使った可能性があるな」

犯人がナイフに気付かなかった……わざわざ手紙を使って水族館に呼び出したのにか?

コトダマ【ロープ】をアップデートしました。
〔四方院を吊るすのに使用されたロープ。
水族館に緊急時のために置かれていた物〕

コトダマ【凶器の選択】を手に入れました。
〔犯人はロープと同じ箱に入ったナイフを使わず、ロープを凶器に使用した。
犯人はナイフの存在に気付かなかった可能性がある?〕
349 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/11/12(土) 01:12:07.72 ID:hlL2pNkA0
ジェニー「ミキ……大丈夫です?」

土橋「うん……ありがとねジェニー」

赤穂「土橋、ちょっといいか」

土橋「あ、政城……」

赤穂「土橋は他の2人と違って6時頃襲われたんだよな?」

土橋「そうだよ。後ろからいきなり殴られて……気がついたら水族館にいたんだよ」

赤穂「目を覚ました時何かあったか?」

土橋「そうだね……あたしは悲鳴に起こされて……琴羽が立ち尽くしてて視線を追ったら……」

土橋「奏が吊るされてるのを、見つけて……アナウンスが鳴って……」

ジェニー「ミキ……」

赤穂「わかった。ごめんな、辛い事聞いて」

土橋「ううん、アタシは大丈夫だから……」

コトダマ【土橋の証言】を手に入れました。
〔6時頃襲われた土橋は津浦の悲鳴で目を覚ました。
目を覚ますと津浦が立ち尽くしており、そこで四方院の死体を発見、死体発見アナウンスが鳴ったようだ〕
350 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/11/12(土) 01:51:18.33 ID:hlL2pNkA0
グレゴリー「なぜ此度の死神は我らをこの舞台に召喚したのだ……」

津浦「……」

グレゴリーと津浦……土橋を含めたこの3人がなんで目撃者に選ばれたのかは確かに謎だよな……

赤穂「2人は2時頃襲われたんだよな」

グレゴリー「然り。首元に一撃を加えられ、意識を刈り取られた……その痕跡もある」

確かに首元に痕があるな……

津浦「ワタシも頭を……」

赤穂「……なんで2人はそんな時間にチャイムを鳴らした相手に反応したりしたんだ?」

グレゴリー「その刻に訪れると記された文が我が神殿に捧げられていたからな」

津浦「ワタシもです……Mr.グレゴリーからの手紙だったので、油断していました……」

グレゴリー「なに?言の葉の魔術師、我は文など送っていないぞ……!」

津浦「はい、今なら犯人からの偽物だとわかります……」

また手紙か……

赤穂「現物とか持ってないか?」

グレゴリー「我のは神殿に安置されているはずだ……」

津浦「ワタシもですね……」

赤穂「やっぱりそうか……」

コテージが調べられない以上、手紙を調べるのは不可能か……

コトダマ【グレゴリーと津浦の証言】を手に入れました。
〔グレゴリーと津浦は深夜にコテージを訪ねるという手紙をコテージに送られていた。
津浦の手紙はグレゴリーからのものに偽造してあったらしい。
グレゴリーは首元を殴られ、現在もその痕跡が残っている〕
351 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/11/15(火) 21:17:38.35 ID:6IfqBgiA0
赤穂「……んっ?」

道掛「おっ、どうかしたのか?」

赤穂「今水槽の中に何かあったような……」

道掛「水槽の中?よっしゃ、ここはこの俺が潜って見てきてやるぜ!」

佐場木「やめておけ。そこは鮫の水槽だ」

道掛「マジか!?」

佐場木「ふん、しかし何かあったというのは気になるな……」

ジェニー「ボクが行ってくるです!」

道掛「お、おいおい大丈夫かよ!」

ジェニー「大丈夫です!もうここのみんなとは仲良くなったです!」

赤穂「仲良くなったって……」

ジェニー「それじゃあ、ちょっと待っててくださいです!」

…………

ジェニー「行ってくるです!」

ジェニーが潜って水槽の底に向かっていく。

それを俺達は水槽の外から、何かあった時のために遠見と佐場木は上にある水槽の入口から見ていた。

赤穂「ジェニー……」

俺の心配をよそにジェニーは順調に進む。

時々近寄る鮫がいてもジェニーを襲ったりはせず、むしろなついているようにさえ見えた。

ジェニー「……」

赤穂「そろそろだな……」

ジェニー「……!」

道掛「なんだ?なんかジェニーちゃん慌ててね?」

佐場木「……」

遠見「戻ってきたであります!」

ジェニー「ぷはあっ!うっ、あっ……」

赤穂「どうしたジェニー!何があったんだ!」

ジェニー「ゆ、ゆ、指……」

ジェニー「指が、沈んでたです……」
352 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/11/15(火) 21:31:23.31 ID:6IfqBgiA0
道掛「指ぃ!?」

佐場木「遠見!」

遠見「わかってるであります!」

ジェニーと入れ替わりに飛び込んだ遠見がものすごいスピードで底に向かう。

そして戻ってきた遠見の手には小さく細いモノが握られていた。

遠見「人……それも女性の指で間違いないであります」

佐場木「四方院のものか」

遠見「おそらく。それとこの指……鮫が食い散らかした残りかと」

道掛「うげっ……!?」

ジェニー「ひうっ……」

赤穂「犯人は切った腕を鮫に処理させたのか……」

遠見「処理させた後痕跡をわかりにくくするためか、あらかじめ骨まで砕いてあったであります。事実底には白い骨らしき破片が散らばっていたでありますよ」

佐場木「この指が残っていたのは……奇跡と言う他ないな」

腕を切って、図書館に置いて、鮫の水槽に沈めた……

犯人は本当に何のためにこんな事をしたんだ……

コトダマ【水槽の指】を手に入れました。
〔鮫の水槽に沈められていた女性の指。
四方院のものと思われる。
指は鮫に食い散らかされた残りのようで、骨は砕かれていた〕
353 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/12/01(木) 23:01:15.90 ID:FmVabFFA0
キーンコーン、カーンコーン…

モノクマ「さーてそろそろ始めようか?」

モノクマ「命懸けの学級裁判を!」

モノクマ「オマエラ中央の島に集合してくださーい!」

ブツン!

赤穂「……」

捜査は終わりか……だけどまだ犯人を絞り込む何かが足りない気がする……

赤穂「……」

何でもいい、何かないのか……!

ジェニー「あ、あのマサキ……」

赤穂「どうしたんだジェニー?」

ジェニー「指でパニックだったから言えなかったですけど……こんなのが指の近くにあったです」

ジェニーが見せてきたのはグシャグシャになった紙。

濡れて文字が滲んでしま、何が書いてあったかわからなくなっているその紙にはかろうじて読める文字はたった3つ。

赤穂「……【クープ】?」

この紙、もしかして……

赤穂「ジェニー。この紙の事、ちょっとみんなには黙っててくれないか?」

ジェニー「えっ?」

赤穂「もしかしたら犯人を見つけられるかもしれないんだ、頼む」

ジェニー「……わかったです!前にボクを助けてくれたマサキを信じるです!」

赤穂「ありがとうな」

……後は、学級裁判の議論で見つけるしかない。

真実を。

コトダマ【紙切れ】を手に入れました。
〔四方院の指の近くに沈んでいたのをジェニーが見つけた物。
滲んで文字はほとんど読めないが【クープ】という文字だけは読み取る事が可能。
この紙の存在は赤穂とジェニーしか知らない〕
354 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/12/01(木) 23:16:54.00 ID:FmVabFFA0
【中央の島・未来機関第20支部】

モノクマ「おっそーい!」

赤穂「この足だから仕方ないだろ……みんなは?」

モノクマ「もう行ったよ!2人が来ないと始められないんだからさっさと行った行った!」

ジェニー「は、はいです!」タタタッ

モノクマ「ほら、赤穂クンも早く!」

赤穂「……わかってる」

モノクマも消えて1人残された俺は裁判場に続くエスカレーターに乗る。

赤穂「……」

【超高校級のフルート奏者】四方院奏。

俺達を引っ張っていた彼女は大切なパートナーである静音を殺された挙げ句、今度は自分自身が殺されてしまった。

どうして殺されたのが彼女だったのか?

どうして犯人は彼女の腕を切り落としたのか?

それはまだわからない。

ただ1つ言えるのは……

ガチャン
355 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/12/01(木) 23:45:09.13 ID:FmVabFFA0
【学級裁判場】

モノクマ「やっと全員揃ったね!」

モノクマ「全く団体行動ぐらいきちんとしてくれないと困るよ!」

モノクマ「ボクの知り合いにもそんな……ってそんなのはどうでもいいんだよ!」

モノクマ「ほら遅刻者はさっさと席に行けー!」

モノクマに促されて自分の席に立つ。

周りを見渡せばみんなも思い思いの表情を浮かべていた。

六山「はぁ……また来ちゃったね」カチカチ

ジェニー「……カナデ」

道掛「絶対犯人は見つけてやるぜ……!」

遠見「……」

この中にいる。

佐場木「あの薄井を見て犯行に及ぶ……この事件は……」

グレゴリー「くっ……傷が痛むか」

津浦「怖い、ですね……」ガタガタ

土橋「なんでアタシだったの……」

御影「せめて向こうで再会しなよ……」

四方院さんを殺してその腕を切り落とした犯人が。

兵頭「ふふっ、またあの投票が……」

苗木「どうしてあんな事になったのかな……?」

鞍馬「……」

如月「……全ては正義の名の下に」

わからない事だらけの学級裁判。

だけど見つけなきゃ……

赤穂「……」グッ

俺達は死ぬしかないんだ。
356 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/12/01(木) 23:56:32.98 ID:FmVabFFA0
明日学級裁判に入ります。
先月はまともな更新が不可能でしたがこれからは少しは安定して再開出来ると思います。

それでは。
357 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/12/02(金) 23:21:14.81 ID:3Eqs1zjA0
・コトダマ一覧表

【モノクマファイル2】>>332

【四方院の右腕】
【四方院の死体】>>334

【死体を発見した3人】
【死体発見時の3人】>>335

【ショッピングモールの工具】
【腕を切った理由】>>339

【兵頭の目撃】
【図書館の捜索】>>341

【消えたゴシップ誌】>>343

【呼び出しの手紙】>>344

【第3の腕】>>345

【ロープ】アップデート版
【凶器の選択】>>348

【土橋の証言】>>349

【グレゴリーと津浦の証言】>>350

【水槽の指】>>352

【紙切れ】>>353

再びの惨劇は四方院奏の命を奪い去った。
切られた腕、目撃者の存在……数多くの不可解な行動は学級裁判を混迷の渦へと導いていく。
全ての糸をほどいた先にある真実とは……


     【学級裁判開廷!】
358 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2016/12/02(金) 23:58:03.73 ID:3Eqs1zjA0
モノクマ「はいはい、それでは学級裁判の説明をしまーす!」

モノクマ「学級裁判ではオマエラに誰が犯人かを議論してもらいます!」

モノクマ「その結果は投票によって決定され、正しいクロを指摘できればクロがおしおき」

モノクマ「ただし間違えたら……クロ以外の全員がおしおきされ、クロは自由の身となるのです!」

佐場木「今回の事件は不可解な点が多い。1つずつ潰していくぞ」

津浦「お言葉ですがMr.佐場木……その必要はありません」

佐場木「どういう意味だ」

津浦「犯人は1人しかあり得ません!」

遠見「1人、でありますか?」

津浦「Mr.如月!あなたです!」

如月「……僕ですか?」

津浦「あんな惨い殺し方……あなた以外に出来るはずがありません!」

赤穂「……」

如月さんが四方院さんを殺した?

いや……それはないはずだ。
359 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/01/01(日) 23:42:50.92 ID:JRCFVSQA0
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>357
【図書館の捜索】
【兵頭の目撃】
【四方院の右腕】


津浦「犯人はあなたですMr.如月!」

>如月クンが四方院さんを……?

如月「僕は犯人ではありませんよ」

佐場木「そこまで言うからには根拠があるんだろうな?」

津浦「今回の動機は人を殺した人間がいる……」

津浦「そしてその人間を殺すとMr.如月は明言していました」

確かに……<

津浦「何よりあんな残酷な殺害方法を取るのは殺人鬼であるMr.如月以外にあり得ません」

津浦「【今回の事件は全てMr.如月が引き起こしたんです!】」

如月さんが四方院さんを殺した……

だけど少なくとも如月さんには出来ない事があるはず。

それを津浦に示すんだ!
360 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/01/02(月) 00:37:41.79 ID:HufJAAzA0
【図書館の捜索】

赤穂「それは違ってるぞ!」


赤穂「いや、如月さんに今回の犯行は不可能だ!」

津浦「なんでですか!」
赤穂「今回の事件、如月さんには出来ない事があるんだよ」

道掛「出来ない事?わかったぜ、実は如月は虫も殺せねえんだな!?」

苗木「そ、それはないんじゃないかな……?」

赤穂「如月さんは四方院さんの死体が見つかる少し前まで兵頭に呼ばれて佐場木達と図書館を調べてたんだ」

六山「図書館?四方院さんが見つかる前に何かあったの?」

兵頭「腕です」

御影「は?腕?」

兵頭「図書館に腕があったんです」

土橋「な、なにそれ……」

グレゴリー「……それはやはり優雅なる笛吹きのものか?」

兵頭「わかりません。私はそれを見つけてすぐ図書館から出ていって……戻った時には腕は消えていたので」

如月「兵頭さんは僕に知らせにコテージまで来てくれました」

遠見「自分や佐場木殿もそれに合流して図書館を調べたでありますよ」

赤穂「腕が消えていたなら犯人は兵頭が図書館から消えた後に腕を片付けたって事になる」

赤穂「だけど如月さんは兵頭が戻った時には既にコテージにいた」

赤穂「如月さんが犯行を行うのは時間的に無理があるんだ!」
361 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/01/29(日) 22:30:59.97 ID:PhvnaZxA0
津浦「……」

如月「津浦さん。確かに僕は犯罪者とはいえ人を殺しています、そこを否定はしません」

如月「しかし四方院さんは犯罪者ではない。そして僕は犯罪者以外を裁くような真似はしません」

如月「理解していただけると、ありがたいのですが」

津浦「ひっ……ご、ごめんなさいっ……」

如月「……まいりましたね」

佐場木「これが貴様の行動の結果だ。とにかくこの殺人鬼が犯人ではないと仮定して議論を進めるぞ」

六山「あっ、それじゃあ気になる事があるんだけどいいかな?」

苗木「気になる事?」

佐場木「いいだろう、話してみろ六山」
362 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/01/29(日) 22:51:37.87 ID:PhvnaZxA0
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>357
【呼び出しの手紙】
【グレゴリーと津浦の証言】
【土橋の証言】

六山「あのね、四方院さんはリーダーもやってたしこの中だと頭がいい方だと思うんだ」

六山「静音さんが殺された後も脱出のための調べものとかはしてたし」

御影「まあ……静音が死んだのは認められなかったみたいだけどね」

六山「そんな四方院さんを犯人はどうやって水族館に呼び出したのかな?」

六山「普通なら警戒すると思うんだけど……」

土橋「アタシ達みたいに〔襲われた〕んじゃないの?」

兵頭「〔コテージで殺害された〕可能性もあるのでは?」

グレゴリー「己が意思に基づいて水の都に向かったのではないか?」

御影「……〔呼び出しにどうしても応じるしかなかった〕んだよ」
363 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/01/29(日) 23:25:05.04 ID:PhvnaZxA0
〔呼び出しにどうしても応じるしかなかった〕←【呼び出しの手紙】

赤穂「それが正しいはずだ!」


赤穂「牡丹の言う通り、四方院さんはその呼び出しに応じる以外の選択肢はなかったはずだ」

六山「どういう事かな?」

赤穂「四方院さんのコテージには呼び出しの手紙があったんだよ」

苗木「だけど呼び出しだけならやっぱり警戒するんじゃ……」

赤穂「その差出人が、静音凪じゃなかったら四方院さんも警戒しただろうな」

土橋「ちょ、ちょっとそれ……どういう事なの?」

御影「そのまんまの意味、四方院を呼び出した手紙は静音からのものだったんだよ」

グレゴリー「馬鹿な!鎮魂の指揮者は魂の状態から優雅なる笛吹きと接触したと言うのか!」

赤穂「当然犯人が静音の名前を騙ったんだろう……だけど四方院さんからしたらいてもたってもいられなかったはずだ」

遠見「四方院殿の静音殿への感情を考えたら、当然でありましょうな……」

犯人もそれをわかっていながら静音の名前を使った。

いったいどんな考え方をすればそんな事が出来るんだ……?
364 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/02/27(月) 20:48:56.82 ID:BxmJl2SA0
佐場木「犯人は静音の名を使い四方院を水族館に呼び出した」

兵頭「そこで四方院さんを殺害した犯人は右腕を切り落として図書館に……」

土橋「確か水族館にはナイフがあったし、それで切ったのかな?」

赤穂「いや、それは違うぞ」

四方院さんの腕を切ったのは水族館のナイフじゃなくて……
365 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/02/27(月) 21:15:39.69 ID:BxmJl2SA0
【ショッピングモールの工具】

赤穂「こいつだ!」


赤穂「四方院さんの腕を切ったのに使ったのは水族館のナイフじゃなくてショッピングモールの工具だ」

道掛「ショッピングモールには血のついたハンマーとか鋸とかあったのを見たぞ……」

ジェニー「何でそこまでしてカナデの腕を……?」

遠見「それはわからないでありますが……何らかの意図があったのは間違いないであります」

津浦「図書館に置いておいたのですから……誰かに見せつけるのが目的だったのでは?」

兵頭「それを私が発見したと……」

グレゴリー「しかしそのためにわざわざ水の都で殺めた優雅なる笛吹きを転移させたというのか?」

赤穂「……」

四方院さんの腕を切った理由、今の俺にはなんとなくわかってる。

だけど……

鞍馬「……やめておく事ですね」

赤穂「えっ?」

鞍馬「……」

鞍馬……?
366 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/02/27(月) 21:31:53.50 ID:BxmJl2SA0
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>357
【腕を切った理由】
【ロープ】
【四方院の死体】

御影「犯人は四方院の腕をショッピングモールで切り落とした……」

兵頭「なんのためにそんな事をしたのかは不明ですか」

如月「しかし犯人にとっては必要な事だったのは確かですね……」

六山「うーん……今回の犯人はよくわからないよね」

苗木「わかってるのは【ショッピングモールで凶器や切り落とす道具を用意した】事と……」

津浦「【手紙でMs.四方院を呼び出して】いるのですから計画性があったというところでしょうか?」
367 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/02/27(月) 21:46:23.76 ID:BxmJl2SA0
【ショッピングモールで凶器や切り落とす道具を用意した】←【ロープ】

赤穂「それは違ってるぞ!」


赤穂「いや、凶器のロープはショッピングモールにあったものじゃない」

苗木「えっ、そうなの?」

佐場木「あのロープは元々水族館にあった。緊急時に使う物としてな」

土橋「そうそう、ナイフがあった箱にセットで入ってたはずだよ」

グレゴリー「ほう、そうであったなら優雅なる笛吹きを殺めた死神はその手段に刃ではなく縄を選んだというのか」

津浦「そういう事になりますね……」

それに関しては佐場木が推理してたよな……
368 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/03/27(月) 22:57:59.42 ID:4o/xoKYA0
【凶器の選択】

赤穂「こいつだ!」


赤穂「犯人はもしかするとナイフの存在に気付かなかったのかもしれない」

道掛「気付かなかったってそんなのありえんのか?」

佐場木「ロープの下にナイフは入っていた。あり得ない話ではない」

佐場木「最も、何らかの意図があった可能性も否めないがな」

遠見「うーむ……意図があるように見えて行き当たりばったりにも見える……」

遠見「六山殿の言う通り、今回の犯人は雲を掴むようにわからない存在でありますな」

御影「でもさ、今まで出た事とあった事を照らし合わせたら案外犯人は絞れそうじゃない?」

赤穂「そうだな……一度まとめてみるか」
369 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/03/27(月) 23:17:04.70 ID:4o/xoKYA0
苗木「えっと、まず犯人は四方院さんを手紙で水族館に呼び出したんだよね?」

如月「えぇ、そして四方院さんを水族館にあったロープを使い絞殺した」

遠見「その後犯人はショッピングモールの道具を用いて、四方院殿の腕を切り落としたのでありますね」

グレゴリー「その前後、我と言の葉の魔術師は惨劇の園へ導かれたわけか」

土橋「それで朝にアタシも襲われて連れてかれたんだよね……」

兵頭「さらに犯人は図書館に切り落とした腕を置いて私に目撃させたわけですが」

津浦「そして犯人はMs.兵頭が図書館からいなくなった後に腕を持って……その腕をどうしたんでしょうか?」

ジェニー「あっ……」

道掛「それはだな……」

御影「なに、あんたら知ってんの?」

四方院さんの腕がどうなったか、か……
370 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/03/27(月) 23:47:38.46 ID:4o/xoKYA0
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>357
【水槽の指】
【四方院の右腕】
【四方院の死体】

兵頭「消えた四方院さんの腕……」

兵頭「道掛さんとジェニーさんはそのありかを知っているようですね?」

道掛「いや、知ってるっちゃ、知ってるような……」

津浦「歯切れが悪いですね……」

ジェニー「えとえと……」

土橋「もしかして〔誰かのコテージにあった〕とか!?」

遠見「そうではないのでありますが……」

苗木「兵頭さんが見つけたみたいに〔どこかに置かれてた〕んじゃないのかな」

佐場木「……とにかく一旦落ち着け。話したくても話せん」

御影「まっ、〔魚の餌にされてた〕ってわけでもないなら話せるでしょ」
371 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/03/27(月) 23:55:39.75 ID:4o/xoKYA0
〔魚の餌にされてた〕←【水槽の指】

赤穂「それに賛成するぞ!」


赤穂「正解だ牡丹」

御影「は?何が?」

赤穂「俺もその場にいたから知ってるんだけどな……四方院さんの指が水族館の水槽から出てきたんだよ」

苗木「す、水槽から?」

道掛「そうなんだよ……メメちゃんが言うには鮫に食い散らかされた残りだろうってよ」

土橋「それって、もしかしてなんか水槽に飛び込んでたあれ!?」

ジェニー「そうですです……」

兵頭「つまり、犯人は図書館から腕を水族館にまで持ち帰った後鮫の水槽に放り込んだわけですか……」

津浦「なぜそんな事を……海など、いくらでも途中に捨てる場所はあったのでは?」

赤穂「いや、それは無理だよ津浦」

海に捨てるって方法は確かに普通なら有効かもしれない。

だけどこのコロシアイではそれは不可能なんだ!

【閃きアナグラム開始!】

ポ○捨○○止○ルー○
372 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/03/27(月) 23:58:37.18 ID:4o/xoKYA0
明日早いのでここで切ります。
全然進まなくて申し訳ありません……

水曜日にまた更新します。
373 : ◆DXWxLR/SkYo1 [sage]:2017/04/27(木) 14:09:02.75 ID:znHGwsHW0
数日中には更新できたらと思います。
本当に進めなくて申し訳ありません……
374 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/05(金) 22:44:26.38 ID:ph+DdmEA0
【ポイ捨て禁止のルール】

赤穂「こいつだ!」


赤穂「この島にはポイ捨て禁止のルールがある。だからクロは腕を水族館に持ち帰らざるを得なかったんだ」

道掛「うーむ、だけど変じゃね?」

グレゴリー「何に楔を覚える、音速の疾走者よ」

道掛「なんで犯人は腕をわざわざ図書館まで持っていったんだ?そんなめんどい事をする意味がねえじゃん」

苗木「そうだね……津浦さんは見せつけるためって推理してたけど、そもそもなんで見せつける必要があったのかな」

赤穂「……」

そうだ、腕を切る理由は多分だけどわかる。

でもクロがそれを図書館まで持っていった理由。

それが全然わからない。

なんでクロはそんな……
375 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/05(金) 22:48:07.01 ID:ph+DdmEA0
御影「……ねぇ、もしかしてなんだけど。そもそも、図書館にあった腕って本当に四方院の腕だったの?」

ジェニー「ど、どういう事です?」

土橋「まさか、他に腕切られた人がいるの!?」

御影「いやいや、そうじゃなくて。そういえば、その気になれば偽装できる物がホテルにあったなって」

遠見「ホテルにで、ありますか?」

腕を偽装できる物……もしかして牡丹はアレの事を言ってるのか?
376 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/05(金) 23:01:01.17 ID:ph+DdmEA0
【第3の腕】

赤穂「こいつだ!」


赤穂「牡丹はグレゴリーの作ったあの腕の事を言ってるのか?」

グレゴリー「なんだと!?我が発明が利用されたと言うのか!?」

御影「そうそう、アレならパッと見は本物と区別つかないし」

如月「ですがあの腕はホテルにあるんでしたよね?犯人に図書館からホテルに戻す余裕はないのでは」

六山「あー、それなんだけど……今はホテルにないんだよね」

道掛「そういやなくなってたよな。じゃあ千ちゃんが見た腕ってグレゴリーのキモい腕だったのかよ!?」

兵頭「まさか、あれが作り物……?」

佐場木「だが、作り物であるにせよなぜ図書館まで運んだかの疑問は解消されていない」

そうだ、兵頭の見た腕が作り物だとしても……それがいったいどういう意味を持つんだ?
377 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/05(金) 23:28:48.53 ID:ph+DdmEA0
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>357
【兵頭の目撃】
【グレゴリーと津浦の証言】
【腕を切った理由】


津浦「【Ms.兵頭の目撃した腕はMr.グレゴリーの発明だった】……」

遠見「だからといって、なぜ犯人がそんな行動を取ったのかは不明なままであります……」

苗木「やっぱり〔猟奇的な意味合いがあった〕とかかな……」

如月「〔人を集めて目をそらさせる〕ためも考えられますね」

道掛「そうか!犯人は〔図書館から人を追い払いたかった〕んじゃねえか!」

鞍馬「……〔発見の事実が必要だった〕」

御影「結局何が【犯人の目的】なわけ?」
378 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/05(金) 23:36:48.87 ID:ph+DdmEA0
【犯人の目的】→〔発見の事実が必要だった〕

赤穂「それが正しいはずだ!」


赤穂「そうか……犯人は兵頭が腕を発見した事実が必要だったんだ」

土橋「発見した事実が必要って……」

佐場木「……なるほどな。だからずれていたのか」

ジェニー「ボクにはよくわからないです……」

道掛「俺なんか全然わかんねえよ!何が言いたいんだ赤穂!」

発見した事実……これこそクロにとって重要なピースだとしたら。

あの疑問の意味も解ける!
379 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/05(金) 23:43:04.02 ID:ph+DdmEA0
【ショットガンコネクト開始!】

四方院さんの腕を見た事実……

それが示すのは……!

・コトダマ>>357
【グレゴリーと津浦の証言】
【モノクマファイル2】
【四方院の死体】

・課題
【犯人が行った不自然な行動は?】
【犯人が腕を図書館に置いた理由は?】
【犯人が四方院を殺した動機は?】
380 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/05(金) 23:46:47.61 ID:ph+DdmEA0
【グレゴリーと津浦の証言】―【犯人が行った不自然な行動は?】

赤穂「……」

クロはなぜかグレゴリーと津浦を四方院さんのいた水族館に拉致した……

そこにもう一つ繋げれば……

・コトダマ>>357
【四方院の右腕】
【第3の腕】
【土橋の証言】
381 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/05(金) 23:52:10.66 ID:ph+DdmEA0
赤穂「……」

そこからさらにクロは土橋を拉致した……

その目的は……!

【グレゴリーと津浦の証言】―【犯人が行った不自然な行動は?】―【土橋の証言】

・結論
【クロは死体発見アナウンスを鳴らしたかった】
【クロは死体を見せつけたかった】
【クロは時間を稼ぎたかった】
382 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 00:14:30.89 ID:wpgRBQBA0
【クロは死体発見アナウンスを鳴らしたかった】

赤穂「真相への道筋を繋いでみせる!」


赤穂「クロは死体発見アナウンスを鳴らしたかったんだ」

遠見「死体発見アナウンスをでありますか?」

赤穂「そうだ。そのためにクロは津浦とグレゴリーを拉致した」

津浦「もしかして死体発見アナウンスに必要な人数を満たすため……」

グレゴリー「我らは選ばれし発見者にされたと言うのか!」

土橋「だ、だけどそれならなんでアタシまで……千、琴羽、グレゴリーの3人でアナウンスの条件は満たしてるじゃない」

佐場木「それをはっきりさせるためにも聞いておかなければならない事がある……モノクマ」

モノクマ「はい?」

佐場木「死体発見アナウンスの3人に犯人は含まれるのか」

苗木「えっ、それって……」
383 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 00:23:27.35 ID:wpgRBQBA0
モノクマ「うーん、正直死体発見アナウンスは推理に使ってほしくないんだけどなぁ……フレキシブルに対応してるって事で!」

佐場木「わざわざ濁す以上、今回は含まれてないと考えるべきだな」

モノクマ「ちょっとやめてよそういうの!」

六山「きっと今みたいに犯人も言われたんだね?だから後から土橋さんを拉致した……犯人が含まれてない場合おかしな事になるから」

道掛「よ、よくわかんねえけど……つまり犯人は死体見つけた中にいんのか?」

御影「そういう事……まあ、明白な気もするけど」

如月「……」

犯人は死体発見アナウンスを鳴らしたかった。

そうすれば容疑から逃れられると思ったのかもしれない。

だとしたらクロは……
384 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 00:40:26.28 ID:wpgRBQBA0
【兵頭千】

赤穂「君がクロなのか……?」


赤穂「兵頭……君なのか?」

兵頭「……私ですか?」

苗木「確かに兵頭さんしか、図書館の腕って見つけてないんだよね」

遠見「グレゴリー殿の腕を利用して死体を見つけた一人になったわけでありますか……」

六山「そもそも腕なんて本当に見つけたの?後からなくなったって言ったからそんな時間がない兵頭さんは犯人から外れてたけど」

兵頭「ちょっと待ってください……皆さん、私が犯人だと思っているんですか」

御影「本当は見つけてないなら、兵頭は土橋を襲った後タイミングを見計らって如月のコテージに行けばいいわけか」

ジェニー「センがカナデを……?」

赤穂「……」

兵頭が四方院さんを殺した……

確かに腕を見つけたって言ってるのは兵頭だけ。

そもそもそれが嘘なら兵頭には如月さん達が図書館に行くまでに腕が消えた事実もなくなって、兵頭も容疑者の一人になる。

そしてクロが死体発見アナウンスを使って工作したと考えれば……
385 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 00:41:14.38 ID:wpgRBQBA0






如月「それは違いますよ……」






386 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 00:42:32.72 ID:wpgRBQBA0
今回はここまで。

次回学級裁判を完結させます。

それではまた今夜に。
387 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 20:57:44.61 ID:wpgRBQBA0
赤穂「如月さん……?」

グレゴリー「何が否だと言うのだ?」

如月「兵頭さんが僕を訪ねてきたのは腕の存在を示して消えた腕の処分が不可能な事、さらに死体発見の一人になる事によって容疑から外れるため……皆さんはそう言いたいようですが」

如月「僕にはコテージに来た時の兵頭さんがそんな計算をしていたとは思えないんですよ」

苗木「でも……それって如月クンの主観だよね?」

如月「確かにそうです。しかし僕は、投票が終わるまで兵頭さんを信じたいと思います」

兵頭「如月さん……」

佐場木「俺も賛成だ。兵頭は確かに疑惑の渦中にいる。だが犯人だとするなら議論を重ねるべきだろう」

赤穂「……そうだな。言い出しっぺは俺だけど決めつけるのはまだ早いと思う」

赤穂「議論をしよう!真実を見つけるためにも……!」
388 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 21:18:41.80 ID:wpgRBQBA0
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>357
【消えたゴシップ誌】
【水槽の指】
【第3の腕】

六山「議論はいいけど、何を議論するの?」

佐場木「兵頭が犯人だとした場合【不自然な行動】がないかだ」

佐場木「それによって兵頭が犯人かもはっきりするだろう」

道掛「不自然つってもよぉ……俺はそもそも【腕を切った】事が府に落ちねえんだよな」

ジェニー「【目撃者にグレッグ達を選んだ】理由も謎です……」

土橋「【グレゴリー達からアタシを襲うまでのタイムラグ】も気になるんだけど……」

津浦「ですがそれは誰が犯人でも言えるのでは?」

遠見「ふむ……グレゴリー殿の【第3の腕を利用しいすごかへと持ち去った】」

遠見「ロビーにあった以上これも誰でも可能だったでありますか」
389 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 21:36:14.07 ID:wpgRBQBA0
【第3の腕を利用しいすごかへと持ち去った】←【不自然な行動】

赤穂「それは違ってるぞ!」


赤穂「そうだ……不自然じゃないか」

御影「何がさ兄貴」

赤穂「そもそも兵頭が疑われる理由の一番大きな理由は、図書館で腕を見つけたって事が嘘だって可能性があるからだ」

六山「そうだよ。それなら兵頭さんは腕を犯人が持ち去った時間のアリバイって前提が消えて容疑者になるからね」

赤穂「だったらなんでホテルから腕を持ち去ったんだ?」

苗木「どういう事?」

赤穂「腕がないから兵頭はそれを利用した、もしくはそもそも腕を見てなんかいないって疑惑を持たれた」

赤穂「もし腕を見つけたって話が嘘ならホテルから腕を持ち出す理由がないんだよ」

赤穂「そのまま置いておけば事件には無関係で押し通す事だって出来たんだからな」

ジェニー「じゃあ……」

赤穂「兵頭は腕を見たんだ。それが本物にしろ偽物にしろな……」

赤穂「そして仮に兵頭が犯人で偽物の腕を回収したとしても、やっぱりホテルに戻せばいい」

赤穂「兵頭が犯人だとしたら第3の腕……あれがホテルから消えたままなのはおかしいんだ」
390 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 21:48:05.56 ID:wpgRBQBA0
兵頭「なるほど……私が犯人なら自分に疑いが向くような行動をするはずがありませんね」

如月「やはり兵頭さんは図書館で腕を見つけ、僕に助けを求めたようですね」

道掛「じゃあ犯人って誰なんだよ!他に誰かいんのか!?」

赤穂「死体発見アナウンスを利用したトリックは、多分間違ってないはずだ」

佐場木「そうなると、犯人はやはり死体の発見を行った中にいる事になる」

遠見「つまり兵頭殿を除外した……グレゴリー殿、津浦殿、土橋殿の中に犯人がいると」

グレゴリー「なっ!?」

津浦「そ、そんな……」

土橋「アタシは殺してなんか……!」

鞍馬「……ならばもう犯人ははっきりしていますね」

御影「はっ?あんたわかってんの?」

鞍馬「死体発見アナウンスに犯人が含まれていないとするなら……簡単な話ですよ」

赤穂「……っ!?」

待てよ。

死体発見アナウンスに犯人が含まれていない。

死体発見アナウンスを使ったトリック。

兵頭が見た腕。

そして証言を合わせたら……

まさか四方院さんを殺したクロは……!
391 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 21:58:16.76 ID:wpgRBQBA0
【グレゴリー・アストラル三世】

赤穂「犯人は……!」


赤穂「グレゴリー……お前なんじゃないか?」

グレゴリー「……!」

津浦「……はっ?」

赤穂「兵頭が見た腕……死体発見アナウンスのトリックを使うなら、多分本物だったはずだ」

赤穂「そうなると、最初の死体発見者は兵頭……その後が問題になる」

赤穂「土橋はこう証言していた……」

――――

赤穂「目を覚ました時何かあったか?」

土橋「そうだね……あたしは悲鳴に起こされて……琴羽が立ち尽くしてて視線を追ったら……」

土橋「奏が吊るされてるのを、見つけて……アナウンスが鳴って……」

ジェニー「ミキ……」

――――

赤穂「この証言から津浦が発見した時に死体発見アナウンスが鳴らなかった事がわかる」

佐場木「津浦は2人目の発見者というわけか」

赤穂「そしてその後土橋が発見してアナウンスが鳴った……つまり土橋が3人目の発見者」

赤穂「アナウンスの人数に犯人が含まれていないなら、水族館にいた中で残る容疑者はお前だけなんだグレゴリー!」

グレゴリー「くっ……!」

道掛「おいおい、マジでグレゴリーがやったのかよ……!」

土橋「ど、どうなのよグレゴリー!」

グレゴリー「…………」ギリィ
392 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 22:08:53.21 ID:wpgRBQBA0
津浦「シャラップ!」反論!


赤穂「っ!?」

津浦「笑わせないでくださいよMr.赤穂……Mr.グレゴリーが犯人ですって?」

津浦「よくもそんなデタラメを!!そんな推理、ワタシは認めません!」

やっぱり津浦は反論してきたか……!
393 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 22:21:06.44 ID:wpgRBQBA0
【反論ショーダウン開始!】

・コトノハ>>357
【死体発見時の3人】
【腕を切った理由】
【死体を発見した3人】

津浦「Mr.グレゴリーは犯人じゃありません!」

津浦「あなたの推理は間違っていますMr.赤穂!」

赤穂「兵頭、津浦、土橋が死体の発見者だった!」

赤穂「それなら残るのはグレゴリーただ1人だ!」

津浦「そもそもそれが嘘なんですよ!」

津浦「【Ms.土橋より前にワタシの悲鳴で目を覚ましたMr.グレゴリーが死体を発見した】」

津浦「それなら犯人はMr.グレゴリーではありません!」
394 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 22:32:40.43 ID:wpgRBQBA0
【Ms.土橋より前にワタシの悲鳴で目を覚ましたMr.グレゴリーが死体を発見した】←【死体発見時の3人】

赤穂「その反論に正義はない!」


赤穂「土橋より先にグレゴリーが死体を発見した……」

津浦「そうです!」

赤穂「だったらなんでグレゴリーは俺達が駆けつけてくるまでの間……ずっと座ったままだったんだ?」

津浦「何を……!」

赤穂「グレゴリーは津浦を気に掛けていた。そんなグレゴリーが悲鳴をあげた津浦をほったらかしにしていたのは、不自然じゃないか?」

グレゴリー「…………」

佐場木「初めて死体を発見したならその可能性もあるが……」

遠見「グレゴリー殿は前回の事件時も津浦殿を気に掛けていたでありますな」

津浦「Mr.グレゴリーだって人間です!そんな事で犯人扱いだなんて……!」

赤穂「……」

津浦は納得しない……当たり前か。

これはほとんど言いがかりみたいなものだからな……

だったら次だ……

これでグレゴリーに……!
395 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 22:41:03.23 ID:wpgRBQBA0
【ノンストップ議論開始!】

・コトダマ>>357
【紙切れ】

御影「犯人はグレゴリーなわけ?」

津浦「そんなの何かの間違いです!」

道掛「だけど【アナウンスの3人は千ちゃん、琴羽ちゃん、美姫ちゃん】なんだろ?」

津浦「【Ms.土橋が嘘をついている】のかもしれません!」

苗木「そもそもグレゴリークンの体格なら、襲われたっていうのも難しいよね……」

津浦「【Mr.グレゴリーの首筋には襲われた痕跡があります】!」

津浦「そもそもMr.グレゴリーには【動機がない】じゃないですか!」

津浦「Mr.グレゴリーは無実、冤罪なんですよ!」

鞍馬「……動機がない、ですか」
396 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 22:47:39.91 ID:wpgRBQBA0
【動機がない】←【紙切れ】

赤穂「その矛盾……捕まえたぞ!」


赤穂「動機は、多分これだ」

グレゴリー「っ!!」

津浦「なんですか、その紙切れは……」

赤穂「四方院さんの指と一緒に沈んでいた紙切れだよ」

佐場木「なんだと?そんな報告は受けていないぞ」

ジェニー「あっ、それはボクが……」

赤穂「ジェニーには俺が口止めしたんだ。犯人をはっきりさせるために」

兵頭「その紙切れはいったいなんなんですか?」

この紙切れ……これはきっと。
397 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 22:57:17.28 ID:wpgRBQBA0
【消えたゴシップ誌】

赤穂「こいつだ!」


赤穂「図書館から消えていたゴシップ誌……あれのページのはずだ」

道掛「おぉ、そういや1冊なくなってたな!」

如月「あれですか……赤穂さん、その紙切れがグレゴリーさんの犯行を証明するんですか?」

赤穂「はい、内容を聞いてもらえればわかります」

ジェニー「えっ……」

土橋「どうしたのジェニー?」

ジェニー「な、なんでもないです」

佐場木「……」

赤穂「じゃあ、読むぞ」

苗木「いったい何が……」

これが最後のチャンスだ。

物的証拠はほとんどない。

もう1つの可能性はあるけど……これはグレゴリーが喋ってくれないと証明出来ない。

だからこれでグレゴリーが動かないと……どうしようもない。

赤穂「スクープ……」
398 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 22:58:56.04 ID:wpgRBQBA0






グレゴリー「やめろっ!!」






399 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 23:04:01.46 ID:wpgRBQBA0
津浦「ど、どうしたんですかMr.グレゴリー?」

グレゴリー「それ以上の言霊は無用だ、聖痕抱きし英雄よ」

赤穂「……」

グレゴリー「……その封印の書に記されているのは確かに我だ」

六山「……認めるの?」

グレゴリー「……ああ」

土橋「じゃあ、奏を殺したのは……」

グレゴリー「…………」

如月「あなたなんですね?グレゴリーさん」

グレゴリー「……そ」
400 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 23:05:30.75 ID:wpgRBQBA0






津浦「嘘ですっ!!」






401 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 23:14:35.10 ID:wpgRBQBA0
グレゴリー「言の葉の、魔術師……!」

津浦「嘘ですっ、そんなの嘘ですよっ……」

津浦「だってMr.グレゴリーは!ワタシを守るって言ってくれた!だけどこれじゃあ!」

津浦「嫌だ、認めないっ、こんなっ、こんな……!」

赤穂「津浦……」

津浦「あっ……は、ははっ!そうだ、そうですよ!」

津浦「やっぱりMr.グレゴリーは犯人じゃありません!」

御影「……なんで?」

津浦「だってMr.グレゴリーは襲われているんですよ!実際首にはその痕跡が残っているんです!」

津浦「これこそ、彼が無実って証拠じゃないですか!」

津浦「そうです、あなた方の推理は決定的に間違っていたんですよ!あはっ、あはははははっ!」

ジェニー「コトハ……」

赤穂「……」

グレゴリーの襲われた痕跡。

それはきっと、これを使ったんだ。
402 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 23:22:46.25 ID:wpgRBQBA0
【第3の腕】

赤穂「こいつだ!」


赤穂「……グレゴリー、1つ聞かせてほしい」

グレゴリー「……なんだ」

赤穂「第3の腕、あれは心臓の上から着けて使うんだよな?」

グレゴリー「然り」

赤穂「それは……背中からも出来るんじゃないか?」

グレゴリー「……見事だ聖痕抱きし英雄。そこまで真理を掴んでいたか」

津浦「な、何を言ってるんですか……!」

赤穂「グレゴリーは背中につけた第3の腕を使って自分に襲われた痕跡を残したんだ」

佐場木「諦めろ津浦……それ以上はお前自身を傷つけるだけだ」

津浦「……っ、でも!そんなの、Mr.赤穂の推測……」

土橋「琴羽、もうやめよう……」

津浦「認めないっ、やだ、いやぁ……!」

赤穂「……」

津浦はもう認めるわけにはいかないんだな……

だったらせめて、俺がその目を覚まさせるしかない……!
403 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 23:26:31.06 ID:wpgRBQBA0
【パニックトークアクション開始!】

津浦「…………」

津浦「こんなの……」

津浦「嘘です……」

津浦「ワタシは、認めないっ……」

津浦【物的証拠なんて、どこにもないんです……】




     マント

背中        隠された

     に
404 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 23:34:45.65 ID:wpgRBQBA0
【マントに隠された背中】

赤穂「これで終わらせる……」


赤穂「今回の犯人は慎重だった」

津浦「嫌だ……」

赤穂「死体発見アナウンスの人数に足りるかわからないから目撃者を増やした」

津浦「やめてください……」

赤穂「俺がどこまで知ってるかわからないからこの紙切れを読むのを止めた」

津浦「お願い、ですから……」

赤穂「だからきっと、どこを調べられるかわからないから……まだ第3の腕を持ってるはずなんだ」

津浦「ぁ……」

赤穂「それが出来る人間は、背中を隠せるマントを着けたグレゴリーだけなんだよ、津浦」

グレゴリー「……」

グレゴリーがマントを外す。

その下には、背中に貼り付くように……グレゴリーの発明、第3の腕があった。

津浦「あっ、あっ、ああああああああああああああっ……!」

グレゴリー「……すまん、言の葉の魔術師よ」
405 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 23:50:40.50 ID:wpgRBQBA0
【クライマックス推理開始!】

ACT.1
今回のクロがなんで四方院さんを狙ったのかはわからない。
だけどクロは四方院さんに静音の名前を使って手紙を出したのは間違いないはずだ。

ACT.2
四方院さんを呼び出したクロは水族館にあったロープで彼女の首を絞めて殺害した。
そしてロープを結んでその身体を吊るしたんだ。

ACT.3
だけど誤算があった。
四方院さんがクロにとって都合の悪いゴシップ誌を握ったままだったんだ。
それを外せなかったんだろう、クロは大胆な手に出た。

ACT.4
四方院さんの腕をショッピングモールの工具で切り落としたんだよ。
そしてクロはその腕を使って自分の容疑を外す工作を開始したんだ。

ACT.5
クロは津浦と土橋を襲って目撃者役として水族館に連れていった。
そして自分も襲われたように装うために自分の作った第3の腕で首に痕跡を残したんだよ。

ACT.6
クロは四方院さんの腕を持っていくと、兵頭を見かけたのか図書館にそれを置いた。
そして兵頭が人を呼ぶ間にその腕を水族館に戻すと、鮫の水槽に投げ込んで証拠の隠滅を図ったんだ。

だけど指や記事が残った事や慎重過ぎた事が不自然な点を生み出して、こうして犯行を暴かれたんだ。

赤穂「四方院さんを殺したのはお前なんだな、グレゴリー・アストラル三世!」

グレゴリー「……ああ、その通りだ」

津浦「ああああああああっ……!」

COMPLETE!
406 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 23:53:47.07 ID:wpgRBQBA0
モノクマ「議論の結論が出たみたいだね!」

モノクマ「それでは投票タイムとまいりましょうか!」

モノクマ「オマエラ、お手元のスイッチで投票をお願いします!」

モノクマ「オマエラの答えが正解?それとも不正解?」

モノクマ「運命はどっちだー!!」


         VOTE

 グレゴリー グレゴリー グレゴリー

       チャッチャッチャー!


     【学級裁判閉廷!】
407 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/06(土) 23:57:19.94 ID:wpgRBQBA0
本日はここまで。

今回のクロはグレゴリー・アストラル三世でした。

次回おしおきと2章ラストまでいきます。

それでは……
408 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 21:03:07.70 ID:7rDsDq5A0
モノクマ「大正解!」

モノクマ「今回四方院奏さんを殺害したクロはー……」

モノクマ「グレゴリー・アストラル三世クンでしたー!」

グレゴリー「…………」

津浦「なんで……なんで、ですか……なんで……」

赤穂「……」

グレゴリーが四方院さんを殺した。

その事実は……津浦にとってあまりに残酷だった。

それは自分を守ると言った男が人を殺したからだけじゃない。

モノクマ「うぷぷ、それにしても傑作だよね!守るとか言っといて学級裁判でしっかり逃げようとするなんてさ!」

モノクマ「グレゴリークンは津浦さんが死のうがどうでもよかったって事だもんね!」

そうだ、このコロシアイは1人だけ殺して終わるようなものじゃない。

学級裁判で他の生き残り全員を殺す……グレゴリーは内心はどうあれ、津浦に行動で突きつけてしまったんだ。

【お前を殺しても生き残る】という事を。
409 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 21:06:16.26 ID:7rDsDq5A0
苗木「本当に、どうしてこんな事したの……今回の動機はグレゴリークンには何も関係な……」

モノクマ「いやいや、何言ってるの!しっかり関係してますとも!」

モノクマ「だってグレゴリークンは……この中にいる人殺しの1人だからね!」

如月「グレゴリーさんがですか……しかし彼ほどの目立つ人間が犯罪を犯したなら、僕か佐場木さんが気付いているはずですよ?」

佐場木「ふん……つまり目立つ前だったんだろう」

兵頭「それが記述されていたのが、赤穂さんの持つゴシップ誌だったというわけですか」

モノクマ「その通り!それでは発表します!」

モノクマ「なんとグレゴリークンは5年前に世間を騒がせた、あの【ガス爆発連続死亡事故】のガスストーブを設計した張本人なのです!」





津浦「…………えっ?」
410 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 21:16:47.97 ID:7rDsDq5A0
遠見「【ガス爆発連続死亡事故】……でありますか?」

六山「そういえば、そんなニュースが昔毎日やってたよね」

土橋「アタシ、その事故なら被害者の家を建て直しした事あるからよく知ってるよ」

土橋「ある企業が新しく売り出した多機能型のガスストーブが次々に爆発したんだよね……死傷者は確か100を超えたはずだよ」

土橋「確かそのストーブを設計したのが未成年だって話を聞いた事はあったけど……」

道掛「それがグレゴリーだったのかよ!?」

モノクマ「そうそう、マスコミも当時かなり騒いでたよね。設計にミスがあったんじゃないかとか……」

グレゴリー「否!我が記述に一切の深淵は存在していない!あれは目先の欲に囚われた愚か者共が我が声を無視したがために……!」

モノクマ「うんうん、実際はそうなんだよね」

ジェニー「グレッグは、悪くないですか?」

モノクマ「グレゴリークンの設計通りだとコストがかかるからって、勝手に設計とは違う材料を使ったから起きた事故なんだよねあれ」

赤穂「だったらなんで……」

モノクマ「だけど世間はそう見てくれなかったの。そして散々責められたグレゴリークンは苦肉の策として自分自身を消す事にしたんだよ!」

モノクマ「謎多き設計士【グレゴリー・アストラル三世】としてね!」
411 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 21:27:39.26 ID:7rDsDq5A0
佐場木「なるほどな、お前は過去を捨て仮面をつけて再出発をしたというわけか」

グレゴリー「……そうだ。我の真名はもはや、憎悪と失望に堕した忌み名と化していた」

グレゴリー「故に我はこの名と姿を得たのだ」

鞍馬「その格好や口調の方に気をとられ、5年前の設計士と繋げる人間はいなかった……それだけの話です」

如月「……グレゴリーさんがこうなった理由はわかりました。ですがそれは……四方院さんを殺してまで守らなければならない秘密だったんですか?」

道掛「そうだぜ!話聞く限りだとグレゴリーは悪くねえじゃねえか!」

グレゴリー「…………」

モノクマ「オマエラのほとんどはそうかもしれないね!」

モノクマ「だけど……」
412 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 21:28:54.55 ID:7rDsDq5A0






モノクマ「その事故で両親を殺された津浦さんはどうだったのかなー?」

津浦「…………」






413 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 21:45:36.08 ID:7rDsDq5A0
赤穂「っ!?」

御影「なっ……なにそれ……」

津浦の両親が死亡した事故の原因が、グレゴリーの設計したストーブだった!?

モノクマ「キミは知ってたんだよね?津浦さんがあの事故の遺族だって」

モノクマ「あんなに津浦さんに優しくしてたのは罪滅ぼしでもしているつもりだったのかな?」

モノクマ「それともバレた時に津浦さんが情から殺せないようにするための布石だったとか?いやあ、グレゴリークンもなかなかやり手だねぇ!」

グレゴリー「黙れ!我は、我はただ……」

津浦「…………Mr.グレゴリー」

グレゴリー「っ……」

津浦「ワタシはあなたにとって、罪悪感を吐き出すための道具だったんですか……?」

グレゴリー「違うっ!!確かに、そのような邪念が存在しなかったと言えばそれは虚構だ……!」

グレゴリー「だが我は、ただ……ただ、純粋にその身を案じて……」

グレゴリー「…………ぐっ、くっ!」

グレゴリー「なぜだ、なぜこうなった?」

グレゴリー「あのような手紙さえなければ!水の都に優雅なる吹き手がいなければ!」

グレゴリー「我は……!」

佐場木「……なに?」
414 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 22:27:06.35 ID:7rDsDq5A0
モノクマ「うぷぷ、それじゃあそろそろいきましょうか!」

赤穂「……!」

苗木「いくって、おしおきだよね……」

モノクマ「急がないとまた如月クンに痛めつけられちゃうからね!」

如月「……」

モノクマ「それでは今回は、【超高校級の設計士】であるグレゴリー・アストラル三世クンにふさわしいスペシャルなおしおきを用意いたしました!」

グレゴリー「言の葉の魔術師、我は…………」

津浦「……」

モノクマ「それでは張り切って参りましょう!」

グレゴリー「…………ああ、そうか」

津浦「……?」

グレゴリー「もうこんな風に自分を偽る必要も……ないんだ」

津浦「っ!?」

グレゴリー「ごめん、だけど……」

「君を助けたかったのも守りたかったのも、嘘じゃないから」

津浦「……ぁ」

「最期に、これだけは知ってほしい……」

「僕の名前はね――」

モノクマ「おしおきターイム!!」
415 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 22:28:40.85 ID:7rDsDq5A0






       GAME OVER

 グレゴリークンがクロにきまりました。

    おしおきをかいしします。






416 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 22:52:20.21 ID:7rDsDq5A0
グレゴリーが何かを言うより先に、首輪が伸びてその身体を引きずり込む。

そしてグレゴリーが連れてこられたのは【処刑器具】とだけ書かれている大きな紙が置かれた作業台のある部屋だった。

【最期の世紀の大発明!】

【超高校級の設計士グレゴリー・アストラル三世処刑執行】

グレゴリークンは覚悟を決めたかのようにペンを取り出すと、紙に図を書き込み始めました。

グレゴリークンが線を引くと、後ろにいたモノクマがその通りに機材を組み立て。

グレゴリークンが円を描くと、後ろにいたモノクマがその通りに機材を積み上げます。

どんどん出来上がるグレゴリークンのための処刑器具。

そしてグレゴリークンが最後の線を引き終えると同時に……

後ろの処刑器具が倒れて、グレゴリークンの身体を潰します。

衝撃で吹き飛ぶ仮面……それはモノクマが出したストーブの上に落ちて、熱でどろどろに溶けてしまいました……
417 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 23:12:20.17 ID:7rDsDq5A0
モノクマ「あー!せっかくとびっきりのおしおき装置を作ったのに!」

モノクマ「……まあ、おしおきは出来たからいっか!」

兵頭「ぁっ……っ、はぁ……」ガクッ

道掛「うおっ、千ちゃん!?」

鞍馬「……快感のあまり腰砕けになりましたか」

六山「理解出来ないや……」カチカチ

津浦「……」

土橋「琴羽!」

津浦「なんで……なんで最期に、あんな」

呆然とする津浦、また快感を受け止めている兵頭……

佐場木「……遠見、話がある、来い」

遠見「佐場木殿!?ま、待ってほしいであります!」

その中で、佐場木はいつもより顔を険しくして上に戻っていった。

如月「……あのような手紙さえなければ、ですか」

そしてそれは、如月さんも同じで。

佐場木と遠見を追いかけるようにエスカレーターに乗り込んだ如月さんの背中を見つめながら……

赤穂「……」

俺は、なぜか、今さら、一つの事実が気になっていた。
418 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 23:19:59.19 ID:7rDsDq5A0
赤穂「静音を騙ったあの手紙には本が一緒だった……」

それは当然あのゴシップ誌のはずだ。

そんな手紙を、なんでグレゴリーが送るんだ。

じゃああの手紙は……

だけど……それ以上に……

赤穂「四方院さんは、抵抗しなかった……」

なんでだ、なんで今こんな事が気になる?

混乱する俺の頭の中で、ある会話がリピートされる。

――――

御影「涙……出てるよ」

四方院「ふふっ、わたくしもあの子がいないと落ち着かないという事でしょうか……」

四方院「ああ、早くあの子の所に行きたいですわ……」

―――――

なあ、四方院さん……

――――

四方院「ふふっ、わたくしもあの子がいないと落ち着かないという事でしょうか……」

四方院「ああ、早くあの子の所に行きたいですわ……」

――――

本当は、わかってたんじゃないのか?

――――

四方院「ああ、早くあの子の所に行きたいですわ……」

――――

静音がもう死んでるって。

――――

四方院「ああ、早くあの子の所にいきたいですわ……」

――――

だっておかしいじゃないか。
なんで行きたいなんだ、なんで帰りたいじゃなかったんだ?

――――
419 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 23:23:03.41 ID:7rDsDq5A0






四方院「早くあの子の所に逝きたい」

四方院さん、君は本当にただの被害者だったのか?


――俺のそんな疑問に、もう永遠に答えは出ない。






420 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 23:44:11.70 ID:7rDsDq5A0
【赤穂のコテージ】

赤穂「……」

ダメだ、なんだか変な事ばかり考える……

赤穂「少し外に出るか……」

杖をついて外に出るといつものように満天の星が空に散りばめられていた。

赤穂「……」

【サマーアイランド・射撃練習場】

赤穂「……あれ、なんでここに」

ああ、そうか……ここは津浦とグレゴリーの。

土橋「あれ、政城……」

赤穂「土橋?なんでここに」

土橋「なんとなく……ね。ここはほら、琴羽とグレゴリーの……」

俺と同じって事か……

赤穂「津浦は?」

土橋「まだ混乱してるみたいだよ……無理もないけどさ」

赤穂「そうか……」

津浦は大丈夫なのか?

グレゴリーを支えにしてた分、それをこんな形で……

カチャリ

赤穂「……んっ?」

変な音がした気がして、射撃練習場の方を見る。

赤穂「……っ!?」

入り口から見えていたのは銃を握った腕。

その銃は、土橋を狙っている。

赤穂「っ、危ないっ!」

土橋「えっ、きゃあっ!?」

不恰好な状態で土橋を突き飛ばす。

次の瞬間。

パァン!

破裂音が聞こえて、やけつくような痛みが身体を貫いた。

土橋「政城っ!?ねぇ、どうしたの政城っ、政城ってば!」

赤穂「……」

俺を呼ぶ土橋の後ろを誰かが、駆けていく。

誰、だ……

目を凝らして、その姿を捉えようとしても逆に目は霞んで……
421 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 23:45:33.37 ID:7rDsDq5A0






俺の意識は、真っ暗闇の中に消えた。






422 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 23:48:43.46 ID:7rDsDq5A0






CHAPT.2【糸絡まりて命絶つ】END

生き残りメンバー14→???人

To be continued...






423 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 23:50:24.97 ID:7rDsDq5A0






【絶望フルート】を手に入れました!

【偽りのマスク】を手に入れました!






424 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/07(日) 23:53:00.91 ID:7rDsDq5A0
本日はここまで。

CHAPT.2が酷く長い期間になってしまい申し訳ありませんでした。

次回からCHAPT.3に入ります。

それでは……
425 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/20(土) 22:46:36.69 ID:eMd80BXA0
「……」

「ねえ」

「……」

「ねえってば!」

「っ、あ、あれ?」

「どうしたの?ボーッとしちゃって」

「いや……なんかもう、本当にどうしようもないんだなって」

「……仕方ないじゃん。私達は子供なんだから、借金で2人は育てられないんだって言われたら……」

「お前にそう言わせる自分が情けないんだよ……俺が御影の家に行ったり、せめてもう少し歳が離れてれば家出て2人でやってく事だって……」

「……」

「だいたい、いくら向こうが娘が欲しいって言ったからって牡丹はまだ……!」

御影「……それだけで十分だよ兄さん」

赤穂「……」

御影「私を想ってくれてる人がいる。それだけで私は頑張れるから」

赤穂「……牡丹」

御影「だから笑ってよ。兄さんは私のヒーローなんだから、そんな顔なんて似合わないよ」

赤穂「……ああ、そうだな」

御影「じゃあ、さよならの前に1つ約束」

赤穂「約束?」

御影「うん、私が御影の家に行っても、もう二度と会えなくても……」

御影「赤穂牡丹は兄さんの妹だって、ずっと覚えてて」

赤穂「……」

御影「……」

赤穂「……そんなの当たり前だろ」ポンッ

御影「あっ」

赤穂「お前は何があっても俺の大切な妹だよ……牡丹」ナデナデ

御影「……うん」
426 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/20(土) 22:52:27.64 ID:eMd80BXA0
【御影のコテージ】

御影「っ……!」

なんで、あの時の夢なんて……

兄貴、兄さんと別れたあの日の夢……

御影「……約束、か」

昔はなんであんな約束したんだろう、なんて思ったけど今ならよくわかるよ。

私はきっとわかってたんだ。

長い間、私は兄さんと会えなくなるんだって……


「誰か!起きてるなら手伝って!!」

御影「……?」

何かあったの……?

「政城が、政城が死んじゃう!!」

御影「っ!!」
427 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/20(土) 22:55:28.42 ID:eMd80BXA0






CHAPT.3【悪意のアンノウンは高らかに唄う】(非)日常編






428 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/20(土) 23:14:40.61 ID:eMd80BXA0
【赤穂のコテージ】

赤穂「…………」

遠見「ふう……これで、もう命に別状はないであります」

土橋「良かった……!」

あれから慌てて飛び出したら、土橋が血だらけの兄さんを抱えてて。

なんでか遠見と佐場木も同じコテージから出てきたから協力して兄さんのコテージに運んで……遠見が治療をしてくれた。

御影「……」

治療されて眠る兄さんの身体には、古い傷痕がたくさんある。

こんなにたくさん傷作って……

佐場木「それで何があった。赤穂の身体にあるのは明らかに弾痕だぞ」

弾痕……

御影「……なにそれ、兄貴は撃たれたって言うの!?」

土橋「アタシにもよくわからないんだ……いきなり政城に突き飛ばされたと思ったら、政城の身体から血が……」

佐場木「このタイミングでコロシアイを起こすか……確かに学級裁判直後なら混乱している人間も多いが……!」

遠見「どうするでありますか、佐場木殿。先ほどの話と合わせると事態は……」

佐場木「……ちっ、如月を呼ぶぞ」

土橋「怜輝を?」

佐場木「腹立たしいがあの殺人鬼は誰よりも容疑者になり得ない男だ。赤穂の警護には適任だろう」

御影「……」

警護って……まさか兄さんが狙われるって事……?

御影「そんなの……!」

遠見「あっ、御影殿!?」
429 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/20(土) 23:33:11.14 ID:eMd80BXA0
御影「……」

兄さんが狙われる、兄さんが殺される……!

そんなの……そんなの嫌だ。

私は……!

御影「……!」

鞍馬「……」

御影「鞍馬……」

鞍馬「どこに行くんですか?まだ夜中ですよ」

御影「……あんたには関係ないでしょ」

鞍馬「……」

なんなのこいつ、いつもそう。

気がついたらいて……

御影「私急ぐから」

とにかく今は鞍馬に構ってる余裕なんてない。

私は鞍馬の横を通ると……

鞍馬「あなたは何も出来ませんよ」

御影「……!」

鞍馬「その身体で犯人探しでもしますか?無駄ですよ、返り討ちにあうのが関の山だ」

御影「あんた、何を」
430 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/20(土) 23:39:59.84 ID:eMd80BXA0






鞍馬「そうでしょう。未来機関第一支部秘匿才能【超高校級の被験体】御影牡丹さん」






431 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/20(土) 23:56:38.18 ID:eMd80BXA0
御影「……!」

なんっ、知って……!

鞍馬「その身体にどれだけの病気を抱えても死なない、死ねない特異体質」

鞍馬「現在は確か不治の病とされているものが3つ、治療困難な病気が4つ……」

鞍馬「その体質に目をつけたとあるマッドサイエンティストに拉致され、ウイルスの人体実験に使われていた」

鞍馬「人類史上最大最悪の絶望的事件の余波で脱出に成功したものの未来機関に遭遇」

鞍馬「【超高校級の薬剤師】の作る痛み止め、未来機関による病気の治療、【超高校級】の認定と引き換えに未来機関第一支部に籍を置く」

鞍馬「……でしたか」

御影「……」

鞍馬「今は痛み止めで日常生活は出来ているようですが、いつ爆発するかわからない爆弾を抱えたあなたが誰かと事を交えようなど無茶ですよ」

御影「……なによ、いつもと違ってペチャクチャと喋ってさ」

鞍馬「……」

御影「私の身体の事なんてあんたには関係ない、ほっといてよ……」

鞍馬「あなたはいくつもの病の治療法の発見に貢献しているんですよ。あなたのような存在が死ねば世界の損失に……」

御影「うるさい!私は……こんな、こんな身体、欲しくなかったのに!好き勝手言わないでよ!」ダッ

もう鞍馬なんかと話していたくなかった。

だから私はホテルから出て、どこに行くかも決めないまま走り出していた……

鞍馬「…………」
432 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/20(土) 23:57:08.44 ID:eMd80BXA0






「…………」ニヤァ






433 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/20(土) 23:57:48.40 ID:eMd80BXA0
本日はここまで。

1週間以内にまた更新したいと思います。
434 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/27(土) 22:51:52.91 ID:M/GxFkzA0
【中央の島】

御影「はぁ、はぁ……」

飛び出しちゃったけど……これからどうしよう。

兄さんを狙う誰かを何とかしたい、だけど鞍馬の言う通り私に荒事なんて出来るわけがない。

御影「……」

だったら、せめて調べるしかない。

私はこの身体以外は普通にも満たないけど……

それでも……!

ガコン!

御影「えっ?」

なに、この音。

音のする方に向かって歩いていくと……今まで何もなかった場所に新しい通路があった。

御影「これ……」

兵頭「ふふっ、きっと今回の学級裁判を生き延びた成果……といったところですね」

御影「っ!?」

兵頭「あら、驚かせてしまいましたか?」

いつの間にか私の後ろにいた兵頭は、相変わらず人を食ったような笑顔。

御影「あんた、こんなとこで何してんの」

もしかして兵頭が兄さんを……
435 : ◆DXWxLR/SkYo1 [saga]:2017/05/27(土) 23:11:00.49 ID:M/GxFkzA0
兵頭「私はこの先にある島を開放と同時に調べようと思いまして」

兵頭「ふふっ、学級裁判の捉え方の違いから皆さんは私を好ましく思っていないようですから」

御影「……そりゃそうでしょ」

人が死んでそれに快感覚えるなんてまともな人間じゃない。

……私みたいな身体の人間がまともな人間云々なんて語れる立場じゃないけどさ。

兵頭「御影さんこそこんな時間に何を?」

御影「……ちょっと色々あって」

兵頭「色々ですか?ふふっ、お兄さんと喧嘩でもしましたか?」

御影「はっ?なんでそうなるわけ?」

兵頭は……兄さんが怪我したのを知らない?

だけどこれが演技かも……

兵頭「だって御影さん服のボタンはかけ違えてますし、髪がボサボサですよ?そこまで心乱れてるとするならやはり赤穂さん関連かと」

……そういえば、寝て起きたところに兄さんの事があったから着の身着のままで飛び出したんだ。

御影「……」

兵頭「ふふっ、沈黙は肯定として受け取りますね」

喧嘩云々は外れだけど……兄さんの事で心乱れてるのは正解か。

兵頭「あっ、もう朝になりますね。朝日が出てきましたよ」

言われてみると、確かに周りが明るくなってきてる。

もうそんな時間なんだ……
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