【ボトムズ??ガルパン】キリコ『ボトムズと戦車と』

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57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/07(日) 22:31:53.51 ID:vVXD8thA0
しずか『なんだ鈴、お主いつの間にキリコ殿のファンになったのだ?』

鈴『いやまあ?この前の試合見てからなんだけどね?キリコさんだけじゃ無くアギトさん兄弟もすごかったな〜』

キリコ『あんた達の戦いもすごかった。正直あのまま戦っていたらわからなかったな。』

しずか『謙遜致すな。そなたはボンプルからの連戦、しかもタンカスロンでの戦いは此方に一日の長があった筈なのに仕留めれなかった。我らの方が全て有利だったのにだ。』

キリコ『そうか、だが楽しかったよ。タンカスロンも良いかもしれんな。』

しずか『それは重畳、是非また再戦を。』
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/07(日) 22:33:33.43 ID:vVXD8thA0
と、2人は握手をかわした後にキリコは
降ろした荷物を持ち出掛ける準備をした。

しずか『もう、行くのか?』

キリコ『ああ、どうしても行かなければならないんだ。悪いな忙しなくて。』

しずか『構わぬさ、キリコ殿!御武運を!』

キリコ『ありがとう。じゃあな。』

キリコは別れの挨拶をすると目的地に向けて歩を進めていった。

鈴『・・・』

しずか『?、どうかしたか鈴。』

鈴『いや〜わたしの中のキリコさんのイメージって西住まほさんみたいに厳格な印象があったんだけどさ。』

と、キリコの歩く後姿を見ながら

鈴『あんな風に笑うんだね。』

そんな事をキョトンとした顔で言った。

しずか『まあキリコ殿は少し無愛想な顔をしておられたからな。それも仕方の無いことかもしれんがな?』

鈴『それは失礼でしょ!』

しずか『・・・時に鈴。少し相談があるんだが良いか?』

鈴『な、何?』

この時、鈴は何かトンデモナイことをしずかが考えてる気がした。そしてそれは現実の事となる。
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/07(日) 22:34:35.31 ID:vVXD8thA0
ペパロニ『あれ?キリコはもう行っちゃったんすか?折角だから一声かけたかったのに〜』

アンチョビ『すまんなペパロニ。

とても引き止めれなかったよ。

全く、ATから放る出されて全身打ったのに直ぐに回復するなんてタフなヤツだよ。』

ペパロニ『しかし姐さん?なんで戦車の手配をするんですか?別に何処とも試合の予定はないんじゃあ?』

アンチョビ『それはもしもの為だ。』

そこにひとりの少女が現れアンチョビに話しかけた。

アンチョビ『きたな、カルパッチョ。どうだった?』

カルパッチョ『はい総帥。これが集めた資料です。』

アンチョビ『ふむ。なるほど見事だ。』

カルパッチョ『ありがとうございます。』

そのやり取りが何なのか分からずペパロニは狼狽える。

ペパロニ『へ?アンチョビ姐さん、これは一体?』

アンチョビ『まあ、あとのお楽しみってヤツだな』

と不敵な笑みをしながら返答した。
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/25(木) 07:47:32.95 ID:GUui7fkA0
まだか
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/28(日) 10:02:44.58 ID:ZosB6XYa0
クメン改革派最前線基地アッセンブルEX −10


今キリコがいる場所は、改革派の最前 線基地、
数多くの傭兵が報酬目当てにここアッセンブルEX 10 に集まってきていた。

まあキリコは勿論、報酬目当てで来ているのではないが、

たまたま改革派の兵員募集があったからこちらに来たに過ぎないのだ。

傭兵として入るためには様々な情報を調べられその人物がどのような経歴を全て把握されるのだ。

そしてキリコは傭兵登録を完了したすぐ後に司令室に呼び出された。
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/28(日) 19:04:29.88 ID:ZosB6XYa0
司令室


司令『大した経歴じゃあないか、ええとキリコ・キュービーだったかな?』

と言いキリコを見る男はスキンヘッドで片目が義眼の体格の良い人物だった。

声は静かで荒々しくもないが威圧的なものをキリコは感じていた。

キリコ『そんな事はないさ。』

とキリコは静かに返すと司令官の隣に居る男が噛みつくように喋り出した。

『ふん!あの悪名高いレッドショルダーに属してたヤツが何を偉そうに!

司令!やはりこいつは信用に値しません!』

と、司令とは対照的に怒鳴りちらし嫌悪感を感じさせキリコを睨みつけた。
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/28(日) 19:05:46.81 ID:ZosB6XYa0
司令『まあまあ、
そう敵視するなカン・ユーこれから一緒に戦う仲間なのだからな。』

と言われるとカン・ユーは渋々口を閉じた。

キリコ『所で何故オレを呼んだんだ?』

司令『む・・・そうだな。早速本題にはいろうか。いま我等 改革派は改革否定派・・・まあ踏襲派だな、彼らとの戦いは正に佳境を迎えているところだ。現状はあまり良くは無いのだがね?』

キリコ『何故だ?兵力ではこちらが上ではないのか?』

司令『確かにそうだ、だがな踏襲派のカンジェルマンと言うのが中々の戦術家でな?

単発的なゲリラ戦術でこちらの裏をかき戦力差を覆してきたのだ。

すでにこちらの最前線基地はここだけになったのだ。』

キリコ『なるほどな。それで急な兵員募集と言うわけか。』

司令『そして我々が苦戦している理由がもう一つある。それがブルーATの存在だ。今まで負傷した者たちの約2割がブルーATによるものだ。』

キリコ『ブルーAT・・・!』

司令『今、ブルーATをどう対処するかは敵本拠地を制圧するに至って避けては通れん問題なのだが・・・いかんせん対策が浮かばないのでな?対戦した君にも意見を聞きたかったのだよ。』

キリコ『・・・意見か、いや?』

ここで一つの疑問がキリコの頭によぎった。
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/28(日) 19:10:19.92 ID:ZosB6XYa0
キリコ『何故、俺がブルーATと交戦した事を知っているんだ?』

ブルーATと交戦したのはついさっきの出来事、あの場に居た者しかしらないはずなのだが?

司令『ああ、そうだった。それについてなんだがね?情報を提供してくれた者が居たのだよ。その名は・・・』

『コンコン』

と、司令の話を遮るかの様に扉をノックする音がした。

司令『来たか、タイミングが良いな。入れ。』

ガチャ

キリコ『!』

その時、キリコの目の前に現れたのは、知っている2人の少女だった。

キリコ『お前達・・・何で此処に??』

しずか『また会いましたな、キリコ殿?』

鈴『ど、どうもキリコさん・・・』

司令『この2人も貴様同様に参加を志願してきたのだ。

そして鶴姫しずか、彼女から情報提供があったと言う訳だ。』

キリコ『何故、おれの名前を出す・・・』

しずか『いや、失礼 キリコ殿の事を話さねば話にならなかったのでな?』

キリコ『まあ、今さら言ってもか』

司令『他の話は後にしてもらえるかな?

今、君達に聞きたいのはブルーATについてだ。

どう対処するかだ、交戦した君達になら何かわかるのではないかね?』

そこで司令の隣で先程から口を開きたくてしょうがなかったカン・ユーが甲高い声で異論し出した。

カン・ユー『司令!その件に関しては、

既にATの装甲と火力を強化することで

対抗するべきだと私が進言したはずです!』

と、司令に対し熱弁するカン・ユーに対し、しずかは反論した。

しずか『否、それでは駄目だな。私は直にブルーATをこの目で見たがいくら火力や装甲を強化したところで意味はないだろう。こちらの攻撃は避けられただ一方的に攻撃を食うだけであろうな。』

カン・ユー『き、貴様の様なガキに戦闘の何がわかる??』

キリコ『俺も彼女の意見に同じだ。こちらの足が遅くなっては避けるモノも避けれまい。』

しずか『さすがはキリコ殿。』

とニタリと笑みをこぼしながら言う。
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/29(月) 20:51:31.88 ID:NlU+9Tve0
司令『ならばキリコ、貴様ならどうすればいいと思うのだ。』

キリコ『・・・奴に会ったら逃げるのが一番の対処法かも知れないな。』

カン・ユー『ふざけるな!敵前逃亡などそんなこと許されるのか!』

司令『なるほどな?それも一理あるかも知れんな。』

カン・ユー『し、司令??』

司令『だが貴様にはこれから先、ブルーATと交戦が避けれない状況に陥る時が来ると思っていてもらおう。』

キリコ『もとよりそのつもりだ。』

司令『ならありがたい。お前たちを呼んだのは対処法を聞くだけではない。もう一つ重大な話があるのだ。』

鈴『重大な話ですか?いったい?』

司令『われわれは敵の最前線基地の場所をある程度捕捉することに成功した。

よってそこに奇襲を仕掛ける。

だが大部隊を派遣したら奇襲は成功しないだろう、

よって少数精鋭部隊による奇襲作戦を敢行する!』
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/29(月) 20:52:40.84 ID:NlU+9Tve0
しずか『それはそれは何とも心躍る作戦ですな。』

司令『この作戦が成功したら奴らの本丸に攻め込める可能性も出てくるなんとしても成功させねばならない!
ただブルーATも出てくるだろう。』

キリコ『その時は俺がやる。』

司令『期待しているぞ。作戦は1時間後各自準備をしといてくれ。』

しずか『承知。』

司令『それと作戦の指揮はカン・ユーに任せている。まぁ仲良くやってくれ。』

カン・ユー『ふん!』

しずか『・・・』

キリコ『・・・』

鈴『あ、あはは・・・』

そしてその異様な空気の部屋からやっと出ることが出来、キリコは早々に再会した二人に事情を聞いていた。
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/29(月) 20:53:42.55 ID:NlU+9Tve0
キリコ『なぜきた?』

しずか『ふむ?何故と申さられるとは心外ですな?われらはキリコ殿に助太刀に来たのですよ。』

キリコ『助太刀?』

鈴『そーなんですよ??もうしずか姫ったら急に言い出して?』

キリコ『なぜだ?何故、そんなコトをする?』

しずか『キリコ殿は先程、我等と試合をした時は此処に馳せ参じようと急いていた、にも関わらず我等と試合をしてくれた。
その恩を返したい・・・と言う勝手な理由になりますよ。』

キリコ『そんな理由でこんなとこに来るとは、なんとも可笑しな連中だな。』

しずか『可笑しいといえばキリコ殿もでしょう?』

キリコ『まあ、確かにそうかもな。』

しずか『フフフ』

キリコ『フッ』

鈴『・・・(なんか話に入れない・・・)』

しずか『む、そろそろ集合時間になりますな?』

キリコ『もうそんな時間か、じゃあ行くか。』

しずか『では参ろうか?我等の戦地へ!』
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/29(月) 20:55:03.77 ID:NlU+9Tve0
キリコ達は指定された場所に向かった。そこにはカン・ユー以外にも数人の男たちがいた。

『ほう、君たちがブルーATと戦った期待の新人か?』

キリコ『どうかな、一方的にやられただけだと思うが』

『無事に生き残っただけでも大したものだ。
あっと自己紹介がまだだったな。
俺はポル・ポタリアと言う。宜しくな』

と言って、キリコの後ろにいるしずかと鈴にも宜しくと声をかける。

ポタリア『しかし、珍しいな戦車乗りがこんな所に来るなんて。』

しずか『我等、二人はキリコ殿と違いまだまだ未熟者故、戦い経験を増やしたいのですよ。』

ポタリア『成る程な、随分と意欲的なものだ。』

と、話しているとポタリアと一緒にいた男が話に割り込んできた。

『全く新しい戦力ってんだから期待してたのに唯のガキどもなんてな!』

といかにも傭兵な男は荒々しく話す。

ポタリア『キデーラ!そんな言い方はないだろう!』

キデーラ『ふん!頭数だけ増やしても意味無いんだぜ?

しかもこいつはブルーATの目の前で生身を晒したんだってな?

気でも違ったか?そんな奴の尻拭いはゴメンだぜ!』

キリコ『安心しろ、お願いされてもあんたにされるつもりは無い。』

キデーラ『テメエ!』

ポタリア『いい加減にしろ!これから作戦なんだぞ!』

キデーラ『ふん!』
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/29(月) 20:56:46.37 ID:NlU+9Tve0
しずか『・・・所で』

しずかはポタリアとキデーラの他に片隅にいるもう一人の男に目を向けた。

しずか『其方の御仁も同じ仲間なのですかな?』

ポタリア『あ、ああそうだ。シャッコ!挨拶くらいしろ!』

と言われ此方に近付いてきた男は身長2メートルはあろう大男だった

鈴『で、でかい』

しずか『我が名は鶴姫しずかと申す。御身の名を頂戴したい。』

と全く目の前の大男に怖じけずに言う

シャッコ『・・・俺はル・シャッコだ。よろしくな。』
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/29(月) 20:57:36.34 ID:NlU+9Tve0
と言った所で聞き慣れた甲高い声が聞こえてきた。

カン・ユー『貴様ら!もう集合の時間だぞ!気を付け!』

キデーラ『たっく!五月蝿い隊長さんだぜ。』

カン・ユー『いいか?コレより我等は敵の前線基地に奇襲をかける!重要な任務だ!失敗は許されんぞ!分かったな!』

では、出撃!と言った直後に出鼻をくじくようにキリコが発言する。

キリコ『待て、俺の機体がないぞ』

と言われると悪どい笑みを浮かべながらカン・ユーが答える。

カン・ユー『安心しろキリコ!貴様の機体は既に準備済みだ!』

キリコ『この機体は・・・』

カン・ユー『ダイビングビートルだ!感謝しろよキリコ!この最新鋭機に乗れるのは?』

キリコ『ああ、助かるよ。』

ほんとはドッグTYPEが良かったなんて言うものなら何て言われるか分かったものでは無いので口にはしなかった。
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/29(月) 20:58:13.85 ID:NlU+9Tve0
鈴『ああ!コレが噂のダイビングビートル!生は初めて見た!』

しずか『な、なんだ鈴?凄い機体なのか?』

鈴『モチロン!湿地帯戦用のH級ATだよ!沼地の様な悪路でもスワンピークラッグを装備しているから何のその!更には二時間の潜水も・・・』

しずか『分かった分かった。兎に角凄いのだな?』

キリコ『まあ悪い機体では無いな。』

カン・ユー『では出撃する!気を抜かるなよ!』
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/31(水) 20:49:55.59 ID:VWjXx5cA0
ほう、キリコをビートルに乗せるか。何か勝算があるのかね?
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/01(木) 22:44:48.29 ID:Sn2Zv3Ba0
進軍すること三十分ほど

しずか『しかし、予想はしていたがこの密林地帯は凄いな。まるでジャングルだな。』

鈴『アウンさん達と一緒に戦った場所も凄かったけどそれ以上だよ。それにこの湿度!戦車の中はサウナだよ〜』

キデーラ『嬢ちゃんたち、早速泣き言か?大人しく帰って戦車道でもしてた方がいいんじゃねえか?』

しずか『キデーラ殿、我らのしていることは戦車道にあらず。タンカスロン也、間違えないでいただきたい。』

キデーラ『タン・・・何だって?』

シャッコ『タンカスロンだ。』
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/01(木) 22:45:39.19 ID:Sn2Zv3Ba0
キデーラ『な?シャッコ!お前知ってるのか?』

シャッコ『この仕事をしていれば嫌でも耳に入る事だ。』

キデーラ『ああ、そうかい』

ポタリア『確か10トン未満の戦車が条件の何でもありの野良試合だったね。最近はボトムズも参加していると聞く。』

しずか『その通り、此処に来る前はキリコ殿もタンカスロンに参加しておったしな?』

キリコ『・・・』

ポタリア『しかし何故タンカスロンを?アレはかなり過激な競技と聞く。何を目的にしているんだ?』

しずか『我、否、我らの目的は西住みほ率いる大洗に勝利する事。その為にタンカスロンをしている。此処にきたのもその為ゆえに。』

ポタリア『西住みほ・・・!成る程それは強敵だな?』

キデーラ『おいおい、ポタリアよ
どう言う事だ?説明してくれよ?』

ポタリア『確か戦車道の名門、西住流の御息女で転校して直ぐに設立したチームを率いて、その年の全国大会を制したんだよ。』

キデーラ『ほう!成る程な。物知りだなポタリア!』

ポタリア『この知識なら皆知ってると思うがな。』

シャッコ『そうだな。散々ニュースになってた。』

キデーラ『ぐ・・・』
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/04(日) 14:45:29.05 ID:z5yALYVR0
しずか『所で貴殿らは何故戦っておられるのですかな?』

キデーラ『はん!そんなの決まりきってるぜ!金さ!金のために戦うのさ!それだけよ!』

鈴『し、シンプルですね・・・』

キデーラ『まあ学生の嬢ちゃんにはわからんかもだがな!』

シャッコ『俺は傭兵だ。戦うのが仕事だ。』

しずか『成る程、至極正論ですな。』

ポタリア『俺は理想の為に戦っている。』

しずか『理想・・・とは?』


ポタリア『クメンを新しくする事だ、その為に俺は戦う。』

キデーラ『またその話かよ。聞き飽きたぜ?』

ポタリア『悪かったな。』

しずか『いや、ポタリア殿、戦う理由は人それぞれ千差万別、おの方々の理由とても勉強になりました。』

と、しずか達が雑談していると先頭を行くカン・ユーのダイビングビートルが立ち止まった。

カン・ユー『止まれ!見えたぞ、』
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/04(日) 14:54:00.15 ID:z5yALYVR0
とカン・ユーが示す先には中規模な基地が有った。見た目は農村のようなカモフラージュをしているが数多くのATが配備されている事から、此処が前線基地である事は明白だった。

カン・ユー『くくく!遂に見つけたぞ!ゲリラどもが!』

鈴『ゲ、ゲリラ?』

キデーラ『隊長殿は踏襲派のコトをそう言ってんだよ。』

キリコ『ATの数は、18・・・いや20は居るな。』

ポタリア『流石に多いな。』

しずか『相手は此方の倍以上故、此処は慎重に作戦を練るべきかと・・・』

としずかが提案を言うより早く一機のダイビングビートルが前線基地に飛び出した。

カン・ユー『これより敵に奇襲を掛ける!俺に続けえー!』

キデーラ『くそ!あの馬鹿隊長が!』

ポタリア『仕方ない!俺とキデーラは隊長を援護する!キリコとシャッコ、それにテケ車は反対から奇襲をかけてくれ!』

しずか『承知した。いくぞ鈴。』

鈴『う、うん!』

シャッコ『いくか。』

そういうとキリコら4人はカン・ユーが攻撃を仕掛けた反対に回った。
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/04(日) 16:01:59.61 ID:z5yALYVR0
鈴『あの人達、大丈夫かな?』

しずか『わからないが彼らは選ばれた腕利き揃いと聞く。多分問題ないさ。』

というと前を指差しながら しずかは言う

しずか『大体、我等はヒトの心配より自分の心配をせねばならんのでは無いか?』

鈴『あのATは・・・スタンディングタートル!』

スタンディングタートル、それはスタンディングトータスの湿地戦用改良TYPE優れた装甲はもろいボトムズのなかでも良好でボトムズ乗りからも人気の機体だ。
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/04(日) 16:02:35.98 ID:z5yALYVR0
しずか『隊長達の方に大分気が回っている今がチャンスに違いない。』

キリコ『確かにな。』

シャッコ『突っ込むか。』

と言うと3機は同時に敵陣に突っ込んで行く。

敵は完全に不意を突かれ一機、二機と次々に撃破されて行く。

キリコ『・・・3機撃墜。』

キリコは自身の機体であるダイビングビートルのコトを考えていた。

確かにカン・ユーの自慢するだけありパワー、居住性、湿地戦に対する適正どれをとってもドッグTYPEを上回る性能だ。
だが・・・やはりか、使い慣れたドッグタイプだったらと思ってしまう。

思い入れも有るだろうがいざと言うときは多少性能差が有ろうとも使い慣れた機体の方が急な状況下でも即座に対処出来るものだ。
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/04(日) 16:03:09.11 ID:z5yALYVR0
しずか『相変わらず大したものだなキリコ殿は!次々と敵を打ち取って行く。』

鈴『しずか姫!』

しずか『応!』

と言うとしずかは足で鈴に指示を出しゲリラの攻撃を避け砲撃をする。

その砲撃はスタンディングタートルの頭に当たり一撃で倒れた。

鈴『やったね!しずか姫。』

しずか『ああ!』

と2人が気をほんの少し緩めた瞬間背後に現れたスタンディングタートルがテケ車めがけて突進して来た。

しずか『しまっ・・・!』

急な事で鈴への判断が遅れ覚悟した瞬間、一機のボトムズが両機の間に割り込んだ。

シャッコ『無事か。』
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/04(日) 16:03:53.08 ID:z5yALYVR0
それはカスタムATを駆るシャッコだった。

シャッコ『ふん!』

シャッコはカスタムAT、ベルゼルガの腕に装備している特殊兵装、パイルバンカーを相手の土手っ腹に突き刺した。

『がはっ』

クイ状のものを相手のボトムズに突き刺しパイロットごと一指しにする必殺の兵装・・・
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/04(日) 16:04:56.68 ID:z5yALYVR0
『死ぬかと思った・・・』

のはずだがこの世界のボトムズは特殊カーボンコーティングされている為機体が凹む程度で済んでしまう。だがダメージ判定は撃破認定されるので一撃必殺には変わりないのだが。

しずか『助かりました!シャッコ殿!』

シャッコ『気にするな。
だが油断はするなよ?敵はこの基地を取られまいと必死だ。』

しずか『・・・心得た!』



鈴『凄かったね〜シャッコさんのATのあれ!相手を一撃で倒したよ!』

しずか『シャッコ殿のATだけ他の方のとは別のようだが、アレはなんと言うのだ?』

鈴『いやそれがわからないんだよね、恐らくはシャッコさん独自のカスタム機何だと思うけど?』

しずか『成る程。あの威風堂々としたたたずまい、それに見合う実力、流石はここのエースだけは有ると言うことか。』
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/04(日) 17:32:42.13 ID:BFDxhfXA0
一応ビートルのカスタムではある
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/05(月) 20:34:39.12 ID:+WQdPshs0
成る程。参考になります。
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/15(木) 21:35:14.60 ID:UjqPoqoE0
鈴『しずか姫?』

しずか『よし!残り僅かだ!気を抜かずにゆくぞ!』

鈴『うん!』

それから数分後、敵基地のATは大半が撃破され制圧も時間の問題だった。

キリコ『大方ケリはついたか。』

シャッコ『そのようだな。』

鈴『殆どキリコさんとシャッコさんで倒しちゃったね・・・』

しずか『確かにな。我らは彼らの足を引っ張らないのが精一杯だった。』

これでは駄目だ。もっと強くならなければ、大洗に勝つためにはまだまだ足りない。
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/16(日) 02:34:06.59 ID:2Bexov7A0
関東ローカルでのボトムズの放送も終わった
続きはよ
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/17(月) 14:52:09.23 ID:51ofopTj0
中々、更新できなくて申し訳ないです。

なんとか月一ペースぐらいで頑張ります!

一先ず更新します。
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/17(月) 14:53:32.36 ID:51ofopTj0
鈴『しずか姫?』

しずか『・・・!、ああすまない?何か言ったか?』

鈴『ううん、別にいいの。でも思いつめないでね?私たちはチームなんだからさ?』

しずか『ああ、そうだな鈴。』

そうだ。我等、2人で一つのチームなのだ。我だけが強さを求めて先走っては駄目なのだ。

しずか『鈴、』

鈴『な、何?』

しずか『2人で強くなろう!キリコ殿やシャッコ殿のように!』

鈴『もちろん!』
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/17(月) 14:54:15.93 ID:51ofopTj0
シャッコ『さて、キリコあらかた片付いたがそろそろポタリア達と合流するか?』

キリコ『そうだな・・・』

とキリコが話を終える前に急に臨戦態勢に入っていた。

シャッコも同様だった。

鈴『しずか姫!?』

しずか『・・・来る!』

その瞬間、基地の外側から猛スピードで出てきた一つの青い機影。そう、まさしくブルーATだった。


鈴『き、来ちゃった・・・』

しずか『・・・』

改めてこうして対峙すると、成る程他のボトムズとはまるで別格だ。だがこちらは3機上手く立ち回れば・・・
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/17(月) 14:55:05.20 ID:51ofopTj0
キリコ『こいつの相手は俺がする。お前達はポタリア達と合流してくれ。』

しずか『馬鹿な!?あの怪物に一人で戦うつもりか!』

鈴『無茶だよ!キリコさん!』

キリコ『下手な連携では相手の思う壺だ。ココは俺一人に任せてくれ。』

しずか『確かにそうかもしれまいが!』

キリコ『それに基地の制圧は達成した。もうこれ以上の戦闘は極力避けるべきだ。』

しずか『・・・了解した。キリコ殿!ご武運を!』

鈴『いいの!?』

しずか『ああ。行こう。』

シャッコ『・・・』

キリコ『・・・』

シャッコ『キリコ、』

キリコ『何だ。』

シャッコ『気をつけろよ。』

キリコ『ああ。』

と言うとテケ車とベルゼルガはキリコを後にし後退した。
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/17(月) 14:55:49.26 ID:51ofopTj0
ブルーAT『・・・』

このやりとりをしている間少しもブルーATは動かなかった。身体中から針のような鋭い殺気を放っていたが後退した二機にも見向きもしなかった。

キリコ『さて・・・行くか。』

しずか『・・・』

鈴『しずか姫・・・』

シャッコ『あいつは口下手な奴だな。』

鈴『シャッコさん?』

シャッコ『あの場では長々話している時間はなかった。だからあんな風に言ってしまったんだ。』

しずか『しかし、我が力不足なのは事実だと・・・』

シャッコ『本当に力不足ならさっきの戦闘で堕ちていた。』

しずか『シャッコ殿・・・』

シャッコ『おれもキリコもあんた達の事は信用している。それを覚えといてくれ。』

しずか『・・・感謝する。』

鈴『!』

鈴が何かに気づいたらしく急ブレーキをかけた。
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/17(月) 14:56:35.36 ID:51ofopTj0
しずか『な、何だ鈴?』

鈴『あ、あれ!』

鈴が示す先ではポタリア達ダイビングビードル3機がいた。

そしてその3機の先には戦車が居た。

戦車5両がボトムズを囲むように陣取って居た。

キデーラ『ったく!囲まれちまうとはな!』

ポタリア『この戦車達は最初からは居なかった。恐らく戦闘の音を察知され駆けつけたんだろう。』

カン『うぬー!あと少しで制圧できたものを!』

戦車の隊長らしき人物は身を乗り出し3人に話しかけて来た。

『私はこの戦車団をまとめているヤイカというものだ。君達にもう勝ち目は無い。大人しく降伏したまえ。』

キデーラ『何だと!このガキが!』

と言うとキデーラはヤイカの戦車に向かって突進した。

ポタリア『止まれ!キデーラ!』
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/17(月) 14:57:32.78 ID:51ofopTj0
その言葉を言い終わる前にキデーラのダイビングビードルは戦車からの砲撃を受けた。

キデーラ『だは!』

幸い、機能不全には陥らなかったがその場に倒れ動かなくなった。

カン『ええい!馬鹿者めが!』

ヤイカ『ほう、今ので大破しないとは中々頑丈だな。それとも咄嗟に防御したのか?』

まあどちらでもいいか、とヤイカが呟いた後に

ヤイカ『降伏しないのであれば仕方がない。全車撃ち方用意!』

カン『クソォ!ポタリア!何とかせんか!』

ポタリア『・・・』

その瞬間、砲撃があった。しかし打たれたのはボンプルの戦車だった。

しずか『良し!命中した!』

シャッコ『突っ込むか。』

ヤイカ『増援?まだ居たのか・・・』

二車両が攻撃されたことにより包囲に穴が空いた隙を2人は見逃さず包囲から逃れた。

ポタリア『すまん!助かった。』

しずか『いや礼には及びません。それよりも良くぞ持ちこたえましたな。』

ヤイカ『・・・これ以上は無意味だな。全車撤退だ!』

と、ヤイカが号令したことにより、しずかと鈴はヤイカの存在に気付いた。
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/17(月) 14:58:14.43 ID:51ofopTj0
しずか『!、ヤイカ!』

鈴『何でこんな所に!?』

ヤイカ『君たちは・・・そうだ、アンツィオと試合していたテケ車か。』

と言っている間にカン・ユーがヤイカ車に突撃した

カン『よくも余計な被害を許さんぞ!』

とその瞬間、物陰からの砲撃によりカン・ユーの機体は吹っ飛んだ。

ヤイカ『バカな子・・・自らキルゾーンに入ってくるなんて。』

ポタリア『伏兵か!』

しずか『ヤイカ!御主がなぜ此処に居る!』

ヤイカ『別に意味なんてないわよ。言ったでしょ?暇つぶしだって。』

そのあとに、まあ強いてゆうなら

ヤイカ『ボトムズと遊ぶのも楽しいからかしら。』

しずか『何と?』

ヤイカ『あなたは分からない?これからの時代、きっと戦車とボトムズは同じ舞台で戦うことになるわ。非公式ながらタンカスロンでは最早それが日常になっている。だからこそこの様な戦場で経験を得る事は大切なのよ。』
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/17(月) 14:58:57.61 ID:51ofopTj0
それに

ヤイカ『大洗がタンカスロンに来た時に打ちのめすのにも必要な経験になるだろうしね。』

しずか『!、大洗は我等が!』

ヤイカ『出来るのかしら?貴女たちに?』

2人が睨み合って居るとボンプル生がヤイカに撤退の催促をした。

ヤイカ『っと、ごめんなさい。』

しずか『待たぬか!』

ヤイカ『貴女とは、また戦うでしょう。しかしキリコとか言う男はもう戻らないわ。』

しずか『!?、何故キリコ殿の事を御主が!?』

ヤイカ『可哀想だけどあの男に目を付けられてはね・・・』
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/17(月) 15:03:44.70 ID:51ofopTj0
『お前がキリコか。』

その言葉には憎悪が込められていた。

キリコ『お前は!?』

キリコはしずか達と別れたあとブルーATと交戦した。

しかしキリコは相手を撃つ気はなく、此方がキリコ・キュービーである事を伝えれさえばよかった。そうすれば戦う必要など無くなるからだ。

キリコはボトムズ乗りなら誰でもわかる光信号を頭部のスコープから発した。

そしてそれに応えてくれてハッチを開いたのだ。これでフィアナに再会できると疑わなかったが・・・

キリコ『何者だ?』

『私はイプシロン。史上最強のPSだ。』
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/17(月) 15:04:25.73 ID:51ofopTj0
キリコ『PS・・・パーフェクトソルジャーか。』

パーフェクトソルジャー、それはボトムズ乗りにとっては最高の称号であり畏怖の対象である。ボトムズ乗りの歴史の中でもその名で呼ばれたものは3人もいないと言われて居る。

イプシロン『キリコ、貴様はフィアナを探しに来たんだろう?』

キリコ『!、フィアナはやはり此処に居るのか?』

イプシロン『貴様は関係のない事だ。』

キリコ『何?』

イプシロン『悪い事は言わん。今すぐこの試合から抜けるがいい。そしてフィアナの事は忘れるのだな。』

キリコ『断る。』

イプシロン『ならば仕方がない。実力の差を思い知るがいい。』

そう言うと同時に両者はハッチを閉め臨戦態勢に入った。
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/17(月) 15:05:39.72 ID:51ofopTj0
キリコ『流石に早いな』

だがキリコは前回と違う点が二つある。一つは乗ってる機体前回はレストアしたスコープドッグ、今回は最新鋭機のダイビングビードルであること。
二つ目は前回の戦闘でイプシロンの動きを見た事。

この前回との違いから少なくとも互角の戦いが出来ると踏んでいた。

しかし

キリコ『!』

イプシロン『何故、先程貴様の仲間を見逃したり光信号のサインに答えたかわかるか?』

そういうイプシロンのスナッピングタートルの動きは前回を凌ぐ反応速度だった。

キリコ『くっ!』

イプシロン『パイロットがフィアナでは無くこの私だとわかった上で敗北させたかったからだ!』

と言いながらイプシロンは接近しハンディロケットランチャーを連射した。

キリコ『!』

イプシロン『終わったな。まだ撃破にはなっていないがもう動けまい。投降しろ。』
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/17(月) 15:07:20.56 ID:51ofopTj0
その時、キリコはハッチを開けた。

イプシロン『よし、それで良い。』

瞬間、キリコのアーマーマグナムがスナッピングタートルのスコープ目掛けて放たれた。

イプシロン『何!?』

放たれた弾丸はスコープを破壊し外部の情報がわからなくなった。

イプシロン『キリコ!貴様!』

キリコ『今のうちに。』

キリコはイプシロンがモニターを破壊され困惑しているこの瞬間を利用し逃げようとした。ATはもマトモに動かない。
悔しいがまたしても負けたのだ。

その時だった。

『動かないで!』
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/17(月) 15:07:58.28 ID:51ofopTj0
声が聞こえた瞬間周りを見渡したら既に戦車に囲まれていた。

『ヤイカ隊長に言われた通り来て見たらまさかイプシロンさんが苦戦してるなんてね。』

キリコ『その服装、ボンプルか』

『はい。私はボンプル高校タンカスロンの副隊長を務めさせていただいているウシュカと言うものです。』

キリコ『副隊長か、しかしこんなに早く増援が来るとはな。』

ウシュカ『それはこちらのセリフです。まさか私たちが来る前に基地を制圧するなんて驚きました。』

キリコ『そうか』

どうやら悠長に基地を前に作戦を考えていたら、このボンプル高校やイプシロンが基地に戻って来たわけか。

今回はカン・ユーの無謀な電撃作戦が功を成したわけか。
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/07/17(月) 15:08:34.11 ID:51ofopTj0
ウシュカ『所で・・・その物騒な物は地面に置いていただけます?』

キリコ『わかった。』

ウシュカ『どうも。』

キリコが言われた通りアーマーマグナムを地面に置いたときハッチを開けイプシロンがキリコに近づいて来た。

イプシロン『キリコ!』

キリコ『ぐ!』

イプシロンはキリコの胸倉を掴みそのまま投げ飛ばした。

イプシロン『ATの戦いで勝てないからとあんな卑怯な手を使うとはな!』

ウシュカ『べつに銃を使うのは反則じゃあ無いですよ。イプシロンさん。』

イプシロン『戦車乗りは黙っていろ!これはAT乗りの問題だ!』

ウシュカ『そうですか。しかしもう撤退の命令が出ています。キリコさんは捕虜にしますから基地に戻ってから好きなだけ尋問して下さい。』
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/18(火) 07:34:05.12 ID:axBBoeWA0
顔を左右に見回す事が出来ないトータス系が接近戦に強いというのはどうなのか
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/12/09(日) 17:09:29.87 ID:9nKZnCwK0
イプシロン『ふん。まあ良いだろう。
きこえたな?キリコ!基地に戻ったらたっぷりと尋問してやる!』

キリコ『・・・』

イプシロンに二度目の敗北、更には捕虜になり連行され尋問。
だがそんなコトはどうでも良かった。
もしかしたらフィアナに会えるかもしれない。
それだけを俺は考えていた。
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/12/09(日) 17:11:33.47 ID:9nKZnCwK0
しずか『捜索をしないとは一体どういう事か説明して頂きたい!?』

しずかは怒りを露わにしていた。
もう基地は完全に制圧し後続の部隊も到着し次の作戦の準備に取り掛かっている時に。

戦闘は完全に終わっていた。
だがキリコは帰って来なかった。 しずかはキリコの捜索を志願した。しかしその願いは聞き入れてもらえなかった。

カン ユー『何度も言ってるだろうが!今は明日の決戦に向けての準備が最優先!戻って来ないやつなど知ったことか!』

しずか『なんと非道な!』
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/12/09(日) 17:16:58.30 ID:9nKZnCwK0
カンユー『大体、キリコがブルーATを仕留めれば良いだけの話だったのだ!負けたキリコが悪いとは思わんか?』

ポタリア『それはどうですかね?隊長殿?』

カンユー『な、なんだ!何か文句でもあるのか?!』

ポタリア『いや只の意見ですがね?
聞く所によると しずかさん達が我らの援護にこれたのはキリコが単独でブルーATを抑えていたからなんですよ。
つまりは間接的に助けられたという事です。』

カンユー『な・・・!』
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/12/09(日) 17:18:53.92 ID:9nKZnCwK0
ポタリア『そんな恩人をみすみす相手の捕虜になどしたく無いんですよ。
俺1人だけでも良い。行かせてくれませんか?』

カンユー『ぐ、駄目だ!』

ポタリア『・・・』

カンユー『この話はコレで終わりだ!
良いか!無断で何かすれば只では済まんぞ!肝に命じておけよ!』

と言い、カンユーは指令室に去っていった。

しずか『何故だ!キリコ殿がいたから我らは皆無事に済んだというのに!』

鈴『そうだよ!こんなのあんまりだよ!探しに行こうよ!』

ポタリア『いや、駄目だ。』

鈴『そんな!?ポタリアさんもキリコさんがどうなっても良いんですか!?』

しずか『落ち着け、鈴。』
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/12/09(日) 17:20:24.54 ID:9nKZnCwK0
鈴『だ、だって』

ポタリア『鈴さん、俺も探しに行きたい気持ちは同じさ。

だがあれから、だいぶ時間が立ってしまった。もう近くにはいないだろう。

それにカンユーに逆らうととんでも無いことになる。

たとえキリコを見つけてきても俺らの居場所は無くなっているだろうな。』

鈴『な、なら私たちはどうしたら?』

シャッコ『待つしか無いな。』

鈴『シャッコさん・・・』

シャッコ『あいつは必ず戻ってくる。』

鈴『・・・はい!』

しずか『キリコ殿、我等は信じています。貴方が我等の元に戻りそして一緒に闘えると。』
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