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【安価】京太郎「冥球島?」美穂子「ズバッと三振毎度ありっ!」【咲-Saki-】

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18 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/27(木) 02:02:29.34 ID:9GNCnGho0
美穂子「その、よければご一緒したいんだけど……いいかしら?」

京太郎「断る理由なんてないですよ。 俺も丁度休憩終わった所ですし」

良子「新しいカードの効力、というのも気になりますからね。
   私も重点的に見させていただきますよ」

美穂子「ありがとうございます」

実際、彼女のカード自身の能力がどうあれ。
その効力というものを知っていく事は重要だ。
投手である京太郎にしても、そして起用をする良子にしてもだ。

京太郎「(多分ショートには白水さんが入るから、そこまで不安視しなくてもいいんだろうけどな……)」

なにはともあれ、2人はザコプロを交えて練習を再開する。

01〜32 経験値1
34〜65 経験値2
67〜98 経験値3
ゾロ目 経験値5

↓1
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/27(木) 02:03:08.16 ID:TKPH3qHw0
ゾロ目
20 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/27(木) 02:10:30.67 ID:9GNCnGho0
>コンマ16 獲得経験値1
>美穂子合計経験値2

打撃練習をするか守備練習をするか。
悩んだ美穂子であったが、やはり二遊間を守るという事もあって守備が重要と判断したのだろう。
美穂子は守備練習を選んだ。

良子がノックをし、京太郎がファーストを不慣れながらも務めて練習相手となる。
美穂子が守る位置はショート。
そこは哩の定位置であるが、まずは新カードの本来のポジションで……という事らしい。

のだが……。

カンッ!!

…………

美穂子「…………」パシッ

良子「福路さん、待って取らない! アグレッシブ!」

美穂子「は、はい!」

京太郎「(……ちょっと足の早い打者なら、内野安打になってそうだなぁ)」

良子の放ったなんでもないゴロを、待って取る美穂子。
セカンドの位置ならば、まだファーストは近い。
だが、ショートの場合はそこから遠く離れている。そして、美穂子の肩というものはカードの力をもってしてもそこまで強くない。
京太郎の懸念通り、もしも打者が俊足ならば内野安打になっていそうな打球処理である。
21 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/27(木) 02:20:19.90 ID:9GNCnGho0
カンッ! ビュンッ!!

美穂子「あう……」

京太郎「(一歩目の動き出しが白水さん見てると……うーん)」

そして、続く早い打球には美穂子のグラブも届かない。
その動きを見て京太郎は内心、哩と比較をするのだが……。
あちらはかつて球界屈指と言われ、数年もゴールデングラブ賞――守備の最も上手い選手に贈られる賞を受け続けた名手である。
正に雲泥の差、範囲については比較にすらならないレベルである。

美穂子「えいっ!」ビュッ!!

京太郎「うお!?」ピョンッ

美穂子「あ、ご、ごめんなさい!」

京太郎「い、いえ……(なんだこの送球……)」

極め付けは送球である。
再び待って取った美穂子は、せめて強い送球で挽回しようとしたのか目いっぱい投げた。
投げたが、そのボールは大きくファーストを守る京太郎の頭上を越えていく。
ザコプロでも、そしておそらくやえでも取れないだろうその送球に美穂子はしょんぼりと肩を落とすのだが、
京太郎は気にしないようにと言い含めながらも溜息を吐く。

京太郎「(地蔵守備に送球難、おまけにエラーを恐れて待って取る癖持ちかぁ……)」

美穂子「次を……次をお願いします、監督」

良子「オーケー、では、頑張りましょう」

正直言えば、投手である京太郎としては後ろを任せるのは不安になる技術である。
だが、そんな京太郎の想いもある程度理解しているのだろう、美穂子は少しだけ悲しそうな顔をした後、再び練習に取り組んだ。

美穂子「(試合ではこんな真似は出来ないわ。せめて、少しでも練習をして修正出来るようにしないと……)」

福路内野手、割と負けず嫌いで責任感は強い。

※美穂子の好感度が+1され、28になりました。
22 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/27(木) 02:22:23.07 ID:9GNCnGho0
京太郎「結局あの後、美穂子さんはずっとノック受け続けてたな。
    あまり改善はされてなかったみたいだけど……だけど必死だった。 ああいう姿勢は、こう、グッとくるな。
    やっぱり美穂子さんは真面目でいい人だ。 なのになんであんなカードなんだろう……。

    ええい、言っても仕方ない。もうそろそろ日も暮れる頃だけどどうしようかな」

夕方行動1回目(1/2)

1.会話(チームメイトと交流します)
2.練習(練習をして京太郎・チームメイトの経験値を貯めます)
3.お出かけ(チームメイトと出かけます。2回分行動を消費します)

↓1
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/27(木) 02:23:03.20 ID:eCRj8QC2o
3
24 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/27(木) 02:24:31.56 ID:9GNCnGho0
>3.お出かけ(チームメイトと出かけます。2回分行動を消費します)

【睦月・美穂子・やえ・霞・良子】
【久・哩】

↓1 お出かけ相手選択
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/27(木) 02:24:40.47 ID:Lh2p/czA0
睦月
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/27(木) 02:24:54.68 ID:xHcsCvvmo
睦月
27 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/27(木) 02:44:10.43 ID:9GNCnGho0
>睦月

京太郎「いや、流石にこれ以上練習するのは……オーバーワークかなぁ?」

良子「考えるまでもなくオーバーワークですよ。 須賀くんはこのあたりでゴーホームしてください」

京太郎「はーい」

良子「しっかりとクールダウンする事も忘れないでくださいね」

京太郎「ういす」

良子に窘められながら、京太郎はしっかりと後処理を済ませて練習を上がった。
長時間、練習をしていたのである。割と体は悲鳴を上げている。
とはいえ、練習を辞めてしまえば暇になってしまうのが京太郎の悲しい性だった。
さて、寮に戻って何をしようかなと思い、帰り道を歩いていた所――である。

睦月「あれ、須賀くん?」

京太郎「津山さん? どうしたんです、こんなところで」

その道中、ばったり出くわしたのは睦月である。
この道で会うという事は練習に向かおうとしていたのだろうかと思ったが、しかし、睦月はユニフォームではない。
いつもの(寮内の皆はユニフォーム以外は制服姿です)制服姿である。
よって、京太郎も何をしてるのだろうかと思って首を傾げながら問いかけるのだが……。

睦月「う、うむ……実はその……あ、あれを……」

京太郎「あれ? って……なんだあれ?」
28 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/27(木) 02:52:28.08 ID:9GNCnGho0
言われ、睦月が指さした方向を見ると――そこには、決して大人数とは言わないが少なくない人の群れ。
人数にして、十数人といったところか。
それらが寮とグラウンドの丁度間の道――そこから少し離れた、ぽつんとした空地でたむろしている。

ちょっとこれは寮にも近いし、文句を言った方がいいのではないかと京太郎が思った所で、
睦月は少し照れたように頬を赤らめながら続けた。

睦月「こ、これから……その、ファンとの交流会で……」

京太郎「ファンとの交流会!?」

睦月「う、うむ。 私なんかが、滅相も無いと思うんだけど」カァァッ

そう言う睦月は、更に頬を上気させた。
津山睦月、基本的にこのような表舞台というものは慣れていない。

ただ、慣れてはいないが、彼女は以前の試合で多数のファンを獲得していた。
球団初の本塁打。投げる事は無かったが、投手としても活躍が見込まれる。
そして、チームカラーとなっているベイスターズの熱狂的なファン。
一般人のファンから、親しみを持たれ、人気が出るのも無理からぬ事である。

睦月「監督が、ファンから是非ともと言われたみたいで……それで、こんなことに……」

京太郎「そ、そうなんですか……(ファンかぁ……やっぱり男性が多い……あれ? でも結構女性もいるな)」

睦月「その……よければだけど、須賀くんも一緒に来てくれないかな?」

京太郎「え? 俺がですか?」

睦月「ちょっとやっぱり、1人だと心細いというかなんというか……」

京太郎「(まぁ、こちら側からしてみれば知らない人と会わないといけない訳だもんなぁ。ましてや津山さん、女性だし)
    わかりました。ご一緒しますよ」

睦月「ありがとう! 助かるよ……」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/27(木) 02:56:47.64 ID:TKPH3qHw0
周りが美女すぎて美人には見えないけど、悪くないレベルだと思うけどな>ムッキー
30 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/27(木) 03:02:41.70 ID:9GNCnGho0
流石に不安がる睦月を1人にはしておけないと、京太郎は睦月と共にファンの元へ。
ファンたちは睦月だけでなく、京太郎も来た事で更に浮き足立ったが、そこはなんとか現場にいたスタッフさんが押しとどめ。
京太郎は仮設された握手会場で睦月が対応をする傍ら、ぴたりと張り付き寄り添う。

ファン「応援してます、頑張って下さい」ギュッ

睦月「う、うむ……ありがとうございます。私なりに、精一杯……」ギュッ

京太郎「(津山さんは真面目に対応してる……こういう所、不安にならないよなぁ、津山さん。
     ベイスターズの選手が絡むと途端に白水さんややえ先輩も裸足で逃げるレベルの困ったさんになるけど……ん?)」

ファン「あ、あの……須賀選手ですよね?」

京太郎「はい、そうですけど」

そんな折、ふと京太郎に話しかけてくるファンがいた。
その問いに京太郎が応えると、ファンはやっぱり!とばかりに表情を綻ばせ、鞄から何やらごそごそと取り出す。

京太郎「(あれは……色紙?)」

ファン「すみません、須賀選手サイン貰えますか!?」

京太郎「サイン!?」

いきなりの言葉に京太郎はおうむ返しをする。無理もない。
京太郎がこれまで生きてきた中で、サインをした事など宅配便を受けた時に印鑑が見つからなかった時くらい。
いわゆる、有名人がファンにするといったたぐいのサインなどした事が無いのだから。

京太郎「(どうすんだよ、俺サインなんてできねーぞ……でも期待には応えたいしなぁ)」

1.「ええっと、わかりました。 名前崩すとか出来ないですけど……」
2.「すみません、サイン出来ないんです。 写真とかなら……」
3.「握手でお願いできますか? 津山選手もそうしていられるので……」

↓1
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/27(木) 03:05:46.35 ID:5OIXGB9Q0
1
32 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/27(木) 03:20:30.92 ID:9GNCnGho0
>1.「ええっと、わかりました。 名前崩すとか出来ないですけど……」

困りに困った京太郎だったが、結局サインをする事にした。
このような事態を想定していなかった為に字を崩した、いわゆるサインらしいサインにはならず、
『須賀京太郎』とそれはそれは達筆ではないが下手でもない、一般的な男子高校生らしい書体の一筆を色紙に記す。

ファン「ありがとうございます、応援してます!」

京太郎「ど、どうも。 頑張ります(これでいいのか……?)」

睦月「………………」

正直こんなものに価値があるとは京太郎としては思えないが、それでも、ファンは喜んでくれたようだ。
その後も、睦月と握手を終えた後に、何人かのファンが京太郎にサインを求めてくる。
いずれも、京太郎はサインとも言えぬサインを施すのだが、やはり満足そう。

京太郎「(こんなんでいいのかなぁ? もっと有名人っぽいのの方が……うーん)」

スタッフ「それではこれより写真撮影に入ります。 抽選で当たった方は当選券を持って前の方へ。
     須賀選手」

京太郎「え? あ、はい?」

スタッフ「申し訳ありませんが一緒に入っていただけますでしょうか? 折角ですので……」

京太郎「えー、っと……」

睦月「須賀くんがよければ……ファンの人も、喜んでくれるよ」

京太郎「わかりました、俺でよければ」
33 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/27(木) 03:38:26.39 ID:9GNCnGho0
その後、言われた通り、抽選に当たった組みとの記念撮影に臨む京太郎と睦月。
とはいえ、京太郎にしろ睦月にしろ、やはりこういった事は不慣れだ。

先ほども言ったように表舞台には慣れておらず、おまけに緊張しいな睦月。
そしてやはり表舞台には慣れておらず、流れで乗ったけどこれでよかったのか?と考える京太郎。
ややぎこちない所もあるが――それでも、滞りなく撮影会は終了しそうになる、のだが。

ファンA「そういえば今日の握手会、津山選手だけって聞いてたよな?」

ファンB「せやな」

ファンA「須賀選手まで来てくれたのはなんでだろう」

ファンC「俺流のサプライズや」

ファンA「そういうのいいから」

よもや1人が心細かったからと睦月が誘ったとはわかるまい。
そんな中、最後の1組。
ベイスターズのユニフォームを着た小さな子供たちと一緒に、京太郎と睦月は撮影会に挑むのだが。

子供ファンA「すがせんしゅとつやませんしゅは、なかがいいのー?」

京太郎「んん?」

子供ファンB「本当は須賀選手は来ない筈だったんですよね? だから……」

京太郎「(ふむー……これはあれか)」

睦月「う、うむ?」

いわゆる、子供特有の男と女がいたらとりあえずからかってくっつけておけ的なあれである。
先に述べた通り、京太郎がついてきたのは睦月に誘われたからだ。それ以上でもそれ以下でもない。
いや、仲が悪いという訳ではないのだが――少なくとも2人の間に、男女の恋愛というあれそれは今のところないのだ。

京太郎「(でもここで否定したら変に誤解されそうな気もしないでもないし……)」

1.「ああ、睦月さんとは仲がいいぞ」
2.「うん、睦月先輩とはよく遊んだりするぞ」
3.「そうだな、むっちゃんとは野球で仲良くなったんだ」

↓1
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/27(木) 03:39:36.94 ID:Lh2p/czA0
1
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/27(木) 03:39:43.30 ID:eCRj8QC2o
3
36 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/27(木) 03:54:38.46 ID:9GNCnGho0
>1.「ああ、睦月さんとは仲がいいぞ」

睦月「ふぇっ!?」

子供ファンA「やっぱりー!」

子供ファンB「野球選手って、チームメイトでも仲が良くない人もいるって聞きますけど……」

京太郎「君子供なのによくそんなこと知ってるな……でも、うちはそんなことないよ。
    睦月さんもそうだけど、皆仲良しでやってるからね。 そうですよね、睦月さん?」

睦月「う、うむ……うむ!!」

ここは子供たちに話を合わせるべきだろう、と考えた京太郎は、思いがけず睦月の事を名前で呼ぶ。
無論、さんづけではあるが。
これに睦月は動揺をするが、それでも流石に子供たちの前で否定する訳にもいかなかったのか、うむうむ言いながら頷いた。
顔は、赤面状態だったが。

その後、写真撮影を終え……。

子供ファンB「ありがとうございました!」

京太郎「こちらこそありがとう」

睦月「うむ。私たちも、楽しかったよ。試合では精一杯頑張るから……出来れば、応援してね」

子供ファンA「はーい。あ、そうだ!」ゴソゴソ

睦月「うむ?」

子供ファンA「これ、あげる!」ピャッ

睦月「うむ……? うん、ありがとう(カード?)」

スタッフ「それではこれで握手会を終了とさせていただきま〜す」
37 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/27(木) 04:05:36.86 ID:9GNCnGho0
………
……


その後、スタッフの誘導もあって、会場から離れて寮へと帰り着こうとする京太郎と睦月。
その道中、睦月はどこかよそよそしく……ちらちらと京太郎を見ていたのだが、やがて意を決したかのように口を開いた。

睦月「あの……えっと……京太郎くん!」

京太郎「はい、なんです?」

睦月「え!? あれ、あっさり!?」

京太郎「……ああ、えっと、名前呼びの件、ですか? あれは……出来れば仲の良さをアピールする為に、と思ってしたまでだったんですけど」

睦月「うむぅ!? え、そうだったの?」

津山外野手兼投手、痛恨のミス。

京太郎が名前で呼んだ以上、ここは自分も名前で呼び返そうとなけなしの勇気を振り絞った睦月であったが、
悲しい事に暖簾に腕押しである。
割と自爆に近い事をした為に睦月は再び赤面するのだが……。

京太郎「ああいや、でも……名前で呼んでいいなら、呼ばせてもらえれば。 津山さん……じゃない。
    睦月さんと仲良くなりたいっていうのは、まあ、本心ですし」

睦月「う、うむ……うむぅ……」マッカッカ

京太郎の更なる言葉を聞いて、睦月は更に顔を上気させる。
津山外野手兼内野手、割と男慣れしてない。

睦月「は、恥ずかしながら……男の子と会話した記憶なんて、小学生時代以来無くて……」

京太郎「そうなんです?」

睦月「うむ……いや、まったくって事はないんだけど……なんだか、話しかけにくいみたいで」

京太郎「(睦月さん、クールに見えるもんなぁ)」
38 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/27(木) 04:14:36.57 ID:9GNCnGho0
実際に話してみれば、クールで真面目ではあるものの、その実情熱的である。
割と、ベイスターズ関連の事柄に関してその情熱は注がれているが。
それはさておき、睦月の顔色もようやく通常通りに戻ってくる。

睦月「だから、じゃないけど……割と、こうして京太郎くんと2人で歩くっていうのは、ちょっと、緊張するというか」

京太郎「俺だって緊張しますよ。 睦月さん、美人ですし」

睦月「……ありがとう。 お世辞でも嬉しいよ。 私は地味だからなぁ……」

京太郎「(お世辞じゃないんだけどなぁ……)」

クールに見える、というのは悪口ではない。むしろ京太郎としてはほめ言葉なつもりだ。
なんというか、知的美人に見える――見える、だけなのは先に述べた通りであるが。
いずれにせよ、睦月にその自覚は無いらしい。
寮内にはセクシー系なり可愛い系なりのトップクラスが揃っているからだろうか。
或いは元いた所にもクール系なり地味系でも巨乳なりのとんでもクラスが存在するからだろうか。

京太郎「(そういえば……)さっき子供から貰ったカードってなんだったんです?」

睦月「あ、確認してなかったね。 えーっと……」ゴソゴソ

とはいえ、ここでいくら言っても無駄だろうと感じた京太郎は話題を転換。
つられ、睦月はごそごそと先ほど少女から受け取ったカードを取り出すのだが……。

睦月「え……」

京太郎「どうしたんです?」

睦月「………………」
39 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/27(木) 04:27:39.44 ID:9GNCnGho0
取り出した瞬間、無言になる睦月。
これを受けて京太郎は問いかけるが……睦月はぷるぷると肩を震わせた後、やがて――。

睦月「せっ、関根くんだああああああああああああああああああ!!!!」

京太郎「あーもうめちゃくちゃだよ」

絶叫した。
京太郎がここまでのちょっと甘酸っぱいような展開はどこへいったんだと頭を抱える中、
睦月の掲げたカードはその絶叫に応えるかのようにキラリと光を放つのだった。

【関根大気】
横浜DeNAベイスターズ所属。
高卒若手ながら2年目から1軍と2軍を行ったり来たりしていた期待の外野手。
甘いルックス故に女性人気が高いが、何も女性人気だけではない。

2015年には開幕戦代打本塁打を放ち、これがプロ初本塁打というのはプロ野球史上初。
また、この時まだ19歳という事で、こちらも最年少開幕戦本塁打という記録にもなった。

持ち味は50メートル走5秒台の俊足であり、印象に残るスリーベースヒットが多い。
先の記録にもあるように、単なる俊足だけでなく長打力も備えていると言える。
また、これだけ若いながらに1軍での出番があるという事は、それだけ首脳陣から潜在能力を買われているという事。

横浜に輝く新たな新星になり得る、期待の逸材。
40 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/27(木) 04:32:44.76 ID:9GNCnGho0
【アナウンス】睦月の好感度が25を突破した為、全能力+5、更に走力+5されました。
新スキル候補が解放されました。

       ,.へ、   ,..-::‐::‐::-:..、
     //::::::`/:::::::::::::::::::::::::::`::::....、
    /:::|:::::::/::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::\
.    |::::|:::::/:::::::::::::::::::::::::::/::::::::::/|::゙、::ヾ:、
   |::::|:::::|::::::::::::::::::::::::::/::::::::::/  ハ::::::::::i ヽ
    |::::|:::::|::::::::::::::::::ミ゛/ ::::::/     ゙、:::::::| |
.   |::::|:|::::|::::::::::::::ミ゛/:::::/ー-   -‐、::;ノ ノ
   |:::/::|::::|:::{⌒ヾ /:::::::k'コ;;;iフ`  ィ;;iフ '
.  |::/::::|:::::|ヾ、  /:::/        /
  |:/::::/|:::::| ヽ;イ:/       ゝ /
  /::::::::|::|::::::|  /:/       〜 /
. /ハ:::::::|;:;|::::::| /;/   ` 、_/
. || |ハ::::| |::::::Y`ー-、   /_
 | || |:::| ヾ::/`ー-、:.:.`ー-、ト、
  || |:::|  /__:.:..:.`ー-、 >i\__
   ゙、ヾ、./:.:.:.:.:.:.:.:\:.:.:.:.:.:.:..|:.:\ヽ
     |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i:.:.:.:.:.└-、:.:.\

・津山睦月

右投げ左打ち 守備位置:投手/外野手

所有カード:高崎健太郎(De)、乙坂智(De)

球威45 変化45 制球E 体力55
巧打35 長打55 走力60 守備35

【高さ危険太郎/低め安全花子】
試合開始前に判定。
出たコンマが偶数の場合投手時制球力一段階上昇、奇数の場合二段階下降。

【筋肉がエキサイトしている】
ツーベースヒット以上を打った以降の打席で長打力+20。

【道を切り開け】
その回の先頭バッターの際、巧打力+20。

【横浜愛】
試合に出場中の横浜所属カードを持った選手の数×3、全能力上昇。

※新スキル候補【ミスタースリーベース】
【ミスタースリーベース】pt5
打撃結果判定がツーベースの際発動。打撃結果判定下1桁が3・6・9の際、スリーベースに。
ただし1塁にランナーがいる、かつランナーの走力が49以下の際は発動がキャンセルされる。
41 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/27(木) 04:37:28.97 ID:9GNCnGho0
※睦月の好感度が1回目+2(×3で6)2回目+1(×3で3)で28になりました。


という所で遅くなりましたが本日はここまで。
夜というか朝の時間までお付き合い下さりありがとうございました。
サインの話題が出ましたが、ベイスターズの選手からは、割と簡単にサインをもらう事が出来ます。
キャンプに行った際、私も石田・ヤマヤス・砂田・三嶋・須田・筒香・柳田から貰えました(自慢)
キャンプですと、ブルペンを間近で見れるので、楽しいのでオススメですね。

前スレ1000についてはちょっと考えてみます。
それではおやすみなさい。
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/27(木) 04:40:17.79 ID:Lh2p/czA0
こんな時間まで乙です
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/27(木) 04:40:58.79 ID:X9FwFJ0DO
乙て
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/27(木) 08:37:31.81 ID:x33z6lIA0
乙です
さて>>1さんの話の進め方からして前スレの1000とは無関係っぽいですね
追加されたのは打者のカードみたいですし
って言う事はむっきーさん…京太郎くんを差し置いてトータル四枚目(投手カード2枚目)の入手確定でしょうか?
もしそうなら横浜投手陣(大洋時代のレジェンド含む)の誰に成りますかね?
微増ですからエース&魔神(クローザー)級の入手は難しそうですが
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/27(木) 08:58:12.65 ID:EIoBvvVWo
乙です
46 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/27(木) 23:56:10.80 ID:9GNCnGho0
乙ありです。帰宅が遅くなってしまいましたので、遅い時間ですがもう少ししたら再開します。
47 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/28(金) 00:16:56.52 ID:AO2HqySI0
その後、無事に寮に帰り着いた2人はそのまま食堂へ。
本日の夕食は霞と美穂子、この寮のメシウマ2トップのお手製のものという事でこれには京太郎もホッと安堵。
練習で疲れた体に、美味しい手料理が染みわたる。

京太郎「ああ美味い……(白水さんと久先輩のコンビだったらどうしようかと……)」

美穂子「ふふ、あわてなくてもまだまだ沢山あるわ。 おかわりいかが?」

京太郎「すみません、いただきます!」スッ

久「よく食べるわねー」

哩「そいでん、津山……そいがまた新しく手に入ったカードか?」

睦月「うむ……子供から渡されたもの、ではあるんですけど」

そんな中、話題に上がったのはやはり睦月が入手した新たなカードについてである。
つい先ほど、ファンとの交流会において手にしたカード。
一見すればどこからどう見ても普通のプロ野球選手カードに見えるのだが……。

良子「恐らく、石戸さんや福路さんが入手したのと同様に、それもまた効力のあるものなのでしょうね」

良子の言うように、既に霞、美穂子と2人が知らない間に、或いは偶然新カードを入手。
自身のものとしながら、更に野球能力を上昇させているのだ。
その流れを考えれば、睦月もまたこのカードを入手した事により一段上のレベルとなったと考えるのが自然である。

やえ「ぐぬぬ……私もそういうパワーアップアイテム的なものが欲しいぞ」

良子「(しかし、3人共に入手方法はバラバラ……なんなんでしょうねこれは。
    津山さんの入手方法を考えるに、やはりオカルト的なものは感じられないのですが……)」

謎が謎を呼ぶ、とばかりに良子は首を傾げるのだが、いずれにせよ戦力アップは喜ばしい事だった。
48 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/28(金) 00:28:21.35 ID:AO2HqySI0
睦月「そういえば監督、後でお願いがあるのですが……」

良子「ふむ? 伺いましょう」

睦月「実はその……サインの書き方を教えていただきたく」

良子「サイン?」

睦月「う、うむ」

難しい顔をして唸る良子だったが、そんな彼女に睦月は手に持っていたカードをポケットにしまいながらそう告げた。
顔は少し、赤らんでいる。

睦月「その、さっきの交流会では私はサインが書けなかったので……。
   京太郎くんは書いてましたけど、やっぱりああいうのも出来た方がファンの人にも喜んでもらえますから」

霞「握手だけでなく、サインも考えないといけないのね。 プロ野球選手の人って、大変なのね……」

哩「私らは実際んとこはプロ野球選手でもなんでもなかとやけどね」

良子「実際に試合をするだけでなく、ファンサービスも近年は求められる――それは麻雀でも同じですからね。
   オーケイです、まあ、教えるといってもそんな大層なものでもない。
   一緒に津山さんのサインというものを考えましょう」

別に彼女たちはプロ野球選手ではない。ないのだが、この冥球島には熱狂的な野球ファンが多数存在する。
その為に、前回――初戦であるにも関わらず、京太郎たちの試合にも多数の客が入っていた。
そして、その中で、活躍をした京太郎たちにも多くのファンがついている。
今日、睦月と交流を深めたファンたちも、その一部である。

ならばこそ、彼ら、彼女らを無碍にはしたくないという思いは睦月にある。
他の者たちも、程度の差こそあれ大体は同じようなものだろう。

やえ「心配しなさんな、私は既にサインを完成させているぞ!」

京太郎「……やえ先輩、いつの間に?」

やえ「私は小3の頃からずっとノートの端っこに色々書いてきた。今では数秒でパパッと書ける」フフン

ちなみに、既にサインを完成させている者もいたが、若気の至りである。
49 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/28(金) 00:30:55.56 ID:AO2HqySI0
………

京太郎「ふぅ、食べた食べた。 やっぱり美穂子さんと霞先輩の手料理は最高だな。
    しかしサインかぁ……俺も考えた方がいいんだろうか。 でもなんかちょっと気恥ずかしい気もするな。

    さてと、食後は何をしよう。まだ寝るまでに余裕はあるぞ」

夜行動1回目(1/2)

チームメイト
【睦月・美穂子・やえ・霞・良子】
【久・哩】

入手連絡先
【優希・まこ・和・咲・穏乃】

↓1 交流or電話する相手
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 00:31:05.79 ID:lV6QZtKA0
戒能さん
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 00:32:06.65 ID:jnx85h2A0
今の所弱点を補う感じのカードを入手して居ますが
やえさんの場合どう成りますかね?
T岡田の弱点を埋めるカード
スーパーカートリオ(高木豊さんor屋敷要さんor高橋義彦さん)の誰かか
其れとも長所を伸ばすカード
ラミちゃんか
ローズ(白人の方)か
ブラッグスか
ポンセか
本当どう成りますかね?
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 00:51:16.36 ID:jnx85h2A0
>>51
しもた!
スーパーカートリオのメンバー
一人間違うてた!
高橋義彦さんやなく
加藤博一さんやった
53 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/28(金) 00:52:27.97 ID:AO2HqySI0
>良子

京太郎「いや……折角だし、俺もサインの開発と行こう。
    次も名前をただ書いただけ、なんて恥ずかしいもんなぁ」

あくまで一介の高校生である京太郎が、自分のサインを持つなどやはり気恥ずかしさが勝る。
それで自慢気になれるのなど、少なくともこのチームにはやえくらいしかいない。
しかし、今日のようにファンからサインを求められる機会というのも今後はどんどん増えていくだろう。
その時になってもまだ、『須賀京太郎』と名前を書いているだけというのも問題である。

そう考えた京太郎は、すぐさま監督室へ。
ノックをしてから中に入ると、そこには良子1人だけだ。

京太郎「あれ、睦月さんは?」

良子「もう終わりましたよ、サインの開発」

京太郎「早いっすね……」

良子「どうやら彼女も、モデルとするサインのイメージがあったようですぐに完成しましたよ。
   ほら、こちらがそれです」

言いながら良子が提示したノートを見ると、そこには色々と試行錯誤をした数個のサイン。
そんな中に、一際大きく書き、満足そうに○で囲んでいるものがある。
恐らくはこれが睦月が完成させたサインなのだろう。

京太郎「……でも、これなんて書いてるかわかんないですね。
    ちょっと縦に長くて……これはアルファベット使ってるのかな?」

良子「サインなんて往々にしてそんなものです。それと、漢字ですよ。
   ほら、崩す前のがわかりやすいのがこちらに……」

京太郎「あー……説明されるとわかる、ような」
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 01:00:35.96 ID:5Qz6dxg9o
>>51
そこは守備範囲や走力を全てカバーしている田中浩康ですよ。

と、ちなヤクが言ってみる
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 01:02:18.10 ID:gkMd76Uoo
浩康好きだけどやえさんは絶対引かないと思うww
アライサンとか中田翔とかなら引きそう
56 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/28(金) 01:07:10.11 ID:AO2HqySI0
睦月のそれは、自身のフルネームを漢字にしたものを縦書きにしたもの。
言われなければそうとは見えないが、なるほど、確かに玄人っぽい――いわゆる、サインらしいサインだ。
最後の『月』の字の内跳ね部分が異様に伸びている所も、中々のチャームポイントである。

良子「それで、須賀くんは? 何かありましたか?」

京太郎「ああいや、俺も折角なんでサインを考えたいなと思って……」

良子「なるほど、なるほど。 オーケイです、ファンを大切にする事は非常に大事ですからね。
   では早速、始めましょうか」

ここで良子から京太郎の用件を聞き出し、京太郎も本題を話すと快く了承される。
サインを考える――とはいっても、やる事などそう多くは無い。
要はサインというのは自身の名前を書いて、ファンが自分と会ったという証明を立てる――その記録を残す為のものだ。
ぶっちゃけて言えば、京太郎が今やっている、普通の書体で名前を書くという事でも問題は無い。
無いが、それでは名前を書くだけでも時間がかかる。
サインというのは多くの数を書かねばならない時がある為、特に京太郎の場合、漢字は難しくないが計5文字もあるのがネックだ。

その為に崩す。ササッと書けるように、一筆で書けるように文字を崩すのだ。

良子「因みにこちらが私のサインです」スッ

京太郎「おお! 流石に、プロ雀士なだけあって堂に入ってますね」

良子「ルーキーイヤーの時は結構なれなかったのですが、まあ、あれから色々とする機会も増えましたからね」

参考になれば、として良子が出したサインもまたサインらしいサインである。
こちらは横書きで、恐らくはアルファベットで名前が書かれているのだろう。
『Yoshiko Kaino』の最後の『o』の部分がハートになっているのが、なんとも愛らしい。

良子「まあこのハートまで真似する必要はありませんが」

京太郎「いや、流石にそれは俺もしないですよ」

良子「まずは文字を何にするか決めるのがいいかもしれないですね。 どうします?」

京太郎「うーん……」

1.「漢字にします。 下の名前だけなら全部簡単ですし崩しやすいでしょうし」
2.「ひらがなにしてみようかな。 全体的に丸いですからすらすら筆を走らせやすそうです」
3.「アルファベットですかね。 監督の見てたら、慣れたらこれが1番書きやすそうだ」

↓1
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 01:08:06.31 ID:C99BzBSio
3
58 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/28(金) 01:26:50.58 ID:AO2HqySI0
>3.「アルファベットですかね。 監督の見てたら、慣れたらこれが1番書きやすそうだ」

良子「ふむ、そうですか?」

京太郎「はい!」

良子「オーケイ、です。 確かに、君の言う通り筆記体のアルファベットは流れるようにかけますからね。
   ……慣れれば、ですが」

京太郎「あー……大丈夫です、多分。 中学の時になんか習ったような気がしますから」

別に京太郎の学業がすこぶる悪い訳ではない。いい訳でもないが。
ただ、英語の授業くらいでしかアルファベットを書くような機会などなく、
おまけに京太郎はその時でもブロック体と呼ばれる書式でしか板書などもしていない。
故に、馴染みが無いと言えば無いのだが……。

京太郎「うーん……」スラスラ

良子「それだと相変わらず自分の名前を書いているだけになりますね。
   もっとまとめて、かつ、崩して……ここを大きく書くと全体も締まります」

京太郎「ああ、なるほど!」

良子のアドバイスもあって、なんとかサインを完成させる。
彼女もサインを書くようになって日が浅いのだが、逆にそれが功をなしたのだろう。
自身もサインを考え出した時の経験が、そっくりそのまま助言として生きている。

京太郎「よし、これで完成ですね!」

良子「ええ、最初は慣れないかもしれませんが……まあ、いずれすぐに多く書く機会も出てくるでしょう」

京太郎「ははは……また握手会やサイン会なんかがあるんですか?」

良子「それもありますし、記念ボールの開発なんかもあったりしますので」

京太郎「……記念ボール?」

良子「前回の君の完封勝ちの時にもあったんですよ、記念ボールの発売の検討。こちらで負担をかけるのはいけないと判断し、見送りましたがね。
   ちなみに、あちらの要望は背番号と同じ17個だったようです」

京太郎「……17個くらいなら」

良子「他にもスタンド、サイン色紙なども17個です」

京太郎「……断ってくれてありがとうございます」

良子「言いましたでしょう、負担をかける訳にはいきませんからね」
59 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/28(金) 01:40:50.65 ID:AO2HqySI0
げんなりとした表情になる京太郎に苦笑しながら、良子はパタリとノートを閉じた。
そのまま、頬杖をつきつつ京太郎の顔を伺う。

良子「ですが、ファンも大切にしないといけません。
   君たちはプロではないとはいえ、企画の趣旨を考えるとね」

京太郎「いえ、それはわかってますよ」

良子「なら結構です」フフッ

無論、良子としても京太郎がファンを蔑ろにするような者ではないとはわかっているのだろう。
京太郎の性格上、そして今日の交流会で飛び入りだったにも関わらずサインに撮影にと回ってサービスをした京太郎の話は聞いている。
何より、こうして自分からサインを考えにやってきたのだ。

京太郎「でも、プロって大変ですね」

良子「野球と麻雀、競技は違いますが……それだけでご飯を食べるというのは難しいです。相応の苦労もありますよ」

単に麻雀をするだけがプロ雀士ではない。
良子にしても、全国大会で解説をしたようにそういった場に呼ばれて上手く説明できるだけの話術が無ければならないし、
それ以外にも今日、京太郎がやったようにファンとの交流会などへの出席もある。
TVやラジオに出演しなければならない時もあれば、地方への巡業などもある。
その上で練習もしなければならない。

良子「それに、結果が伴わなければファンから心無い言葉を浴びせられる事もありますからね」

京太郎「……監督でもそんなことがあるんですか」

良子「ありますよ。 まぁ、余程酷いなというのは滅多にないですがね」

1.「酷いですねそれ。 何を言われたかはわかりませんけど、叩けばいいってもんじゃないでしょう」
2.「やっぱプロの世界って厳しいですね……」
3.「それでも一部の人でしょう。 大多数のファンの人はちゃんと応援してくれてるんじゃないんですか?」

↓1
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 01:41:43.89 ID:rfqAFRHA0
3
61 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/28(金) 02:00:21.68 ID:AO2HqySI0
>3.「それでも一部の人でしょう。 大多数のファンの人はちゃんと応援してくれてるんじゃないんですか?」

良子「ええ、その通りです」

京太郎の言葉に、良子もまた頷く。
基本的に、こういうのは声の大きい者の言葉が耳につくものだ。
いわゆる、野次を連呼する者は悲しい事に一定数いるが、とはいえそれが全員という訳ではない。
むしろ、口汚く罵るようなファンは少数派であるものである。

良子「もっとも、あんまりにも酷すぎれば少数派が多数派にどんどん変わっていくものですがね」

京太郎「はは……」

良子「ただまぁ、そういうのも期待の裏返しだったりするものです。
   ……そうそう、ファンといえばですね」

京太郎「はい?」

良子「前回の試合後、人気投票を行ったそうですが……須賀くん、見事に1位ですよ」

京太郎「……ええええええ!? お、俺がですか!?」

不意の話題転換に驚き、更にその内容にも驚く京太郎。
今のチーム――というよりは、久と哩が加入をする前の状態の際、行った人気投票。
試合直後のそれにおいて、自分が1位になったというのだから無理もない。
何かの間違いじゃないかと思う、が、言いながら良子が見せてくる紙を見ると確かに1位の所には自分の名前が書いてある。

京太郎「うわ……マジか、え、なんで?」

良子「まあ、1位と言っても僅差なんですがね。 石戸さんと福路さんが少し物足りないかなというくらいで」
62 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/28(金) 02:16:09.80 ID:AO2HqySI0
1位は京太郎、2位と3位にやえと睦月。少し離れて美穂子と霞だ。
京太郎としては逆の順位でもおかしくないと思えるのだが、良子は首を振る。

良子「前回の試合では福路さんも石戸さんもバットでいい所を見せられませんでしたからね」

京太郎「えぇ……でも、美穂子さんは守備でいいプレーを見せてくれましたし、霞先輩はリードで俺を助けてくれましたよ」

良子「しかしながら、そういった所はあまり評価をされにくいのが野球というスポーツですからね。
   やはり、完封をした君やホームランを放った津山さん、小走さんがインパクトは大きい」

京太郎「うーん……」

とはいえ、京太郎としては納得がいかない。
共に戦う仲間として、美穂子や霞があまり評価されていないというのは不満だ。

良子「勿論、見てくれている人は見てくれています。 投票理由の所にもありますでしょう」

京太郎「え? ……あ、本当ですね」

ただ、良子の言う通り、見る者はしっかり見ている。
投票理由の記入欄には、『美穂子の取った最後のダブルプレーに痺れた』や『霞の落ち着きある捕手としての佇まい』など、
彼女たちが決してこの前の試合でいい所が無かった訳ではないという事が書かれている。
……後者に関しては、霞が見ればそれはそれで複雑に思っただろうが。

良子「ちなみに、他にも……福路さんや石戸さんには男性ファンが多いようです」

京太郎「そりゃ当然でしょう。俺も客側だったらファンになりますよ」

良子「おや? 私のファンにはなってくれないんですか?」

京太郎「……これ、プレイヤーの分しか投票出来ないじゃないですか。監督には投票できませんよ」

良子「残念です」

京太郎「(絶対わかってやってるんだよなぁ、この人……)」

霞たちのファンになるだろう、と言った瞬間、上目遣いで寂しそうに見てくる良子。
その態度に内心ドキリとしながらも、京太郎は平静を装いながら対応した。

良子「仕方有りません。 代わりに、私が須賀くんのファンになりましょう」

京太郎「むぐっ……」

良子「ふふ、次の試合も期待していますよ」

京太郎「はい(ああもう……反則だこの人)」

笑みを浮かべ、そう言う良子。
京太郎は振り回されているなぁと自覚しながら、染まった頬のままそっぽを向き、くすくすと笑うその声を聞き続けるのだった。

※良子の好感度が1回目+2、2回目+2で36になりました。
63 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/28(金) 02:17:57.55 ID:AO2HqySI0
………

京太郎「ふぅ、何はともあれサインは考える事が出来た……けど、いい加減監督にはからかうのやめて欲しい……ような。
    なんだかこうやって手のひらの上で遊ばれるのも悪くないような……。
    いかん、なんだか考えがおかしな方向に行ってる気がする。

    さて、気を取り直して次はどうするかな」

夜行動1回目(2/2)

チームメイト
【睦月・美穂子・やえ・霞・良子】
【久・哩】

入手連絡先
【優希・まこ・和・咲・穏乃】

↓1 交流or電話する相手
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 02:21:12.24 ID:n2iYvBHa0
65 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/28(金) 02:22:30.12 ID:AO2HqySI0
短いですが、本日は一旦ここで区切らせていただきます。
筒香にやっと一本が出て良かった……。
おやすみなさい。
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 02:28:52.77 ID:B2f9BZh4o
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 03:12:23.29 ID:n2iYvBHa0
乙ー
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 04:44:21.70 ID:xoQ1pcQHO

中田の一発で10連敗で終わった・・・でもまた連敗が続きそうな感じなんだよなぁー
69 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/28(金) 22:52:41.62 ID:AO2HqySI0
乙ありです。
もう少ししたら再開します。
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 22:54:41.55 ID:gkMd76Uoo
ロッテも相当な暗黒にみえるが、まだハムのほうが下なのか
昨日筒香のあと中田が続いたのには笑っちまったぜ
71 :>>70筒香と中田は本当仲良しですね ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/28(金) 23:15:46.23 ID:AO2HqySI0
>哩

哩「ん? 須賀か……こげな所でなんばしょっとか」

京太郎「あれ、白水さん」

一旦監督室から出て、これからの事を考えていた京太郎。
するとどうやら丁度、食堂に何か飲みに来たらしい哩とばったり顔を合わせる。
どうせだし自分も、と京太郎は同行する事に決め、哩の分まで飲み物を用意。
ここら辺の雑用については慣れたものである。

京太郎「どうぞ」

哩「ありがとう。 ん……美味か」

京太郎「そうっすか?」

哩「金ば払って飲むってなもんやなかけど、普通に美味か」

京太郎「(そういや前もやえ先輩に似たような事言われたなぁ……まぁ、褒め言葉なんだろうけど)」

むしろ紅茶の淹れ方で褒められた所で、という気もする。
なんにせよ、京太郎は何とも言えない気持ちになりながら自分もまた紅茶を一口含んだ。
……確かに哩の言う通り、普通に美味しい。普通に。

哩「で、須賀は監督室になんか用事ばあったとか?」

京太郎「ああ、俺はほら……サインについて監督に相談してたんですよ。
    夕食の時に睦月さんも話してたでしょ?」

哩「あー……そういやそんな事も言うとったね」
72 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/28(金) 23:32:41.85 ID:AO2HqySI0
京太郎の言葉に、哩は納得したように頷く。

哩「どげなサインが出来たと?」

京太郎「えっと……こんな感じですね」サラサラ

哩「……読めん」

京太郎「サインってそういうもんですし」

出来上がったサインを、手近にあった紙に書いて見せる京太郎だったが、
不慣れなせいかそれとも単純に読めないのか、哩は難しい顔をして一瞥するだけである。

哩「しかしプロも大変やね、夕食の時にも石戸ば言うとったけど。 こげな事まで考えんといかんとは」

京太郎「ですねー。 俺はまぁ、どうせこの企画が終わるまでですし、これはこれで楽しい経験ですけど。
    ……っていうか、白水さんもこういうのは今からでも考えてないんですか?」

哩「私が? なんで?」

京太郎「いや、だって……将来的にはプロになったりするんじゃないです?」

哩「あー……どうやろね」

少しばかり他人事に思える哩の言動に違和感を持った京太郎が突っ込むと、
哩はうーんと首を捻りながら言葉を濁した。

哩「前も言うたかもしれんけど、私は卒業後は大学に進学する予定やけん」

京太郎「……ああ、そういえば」
73 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/28(金) 23:52:26.53 ID:AO2HqySI0
以前、ロビーで出会った時――ちょっと色々と恥ずかしい本を読んでいた哩。
その際に、確かに哩は卒業後の進路を大学進学と言っていた筈だ。
ついでに、東京にある大学とも。

京太郎「えぇ……でも、白水さんくらいの、名門でエース張ってる人ならもうプロからスカウトとか来てるんじゃないですか?」

哩「何人かはな。 やけど、今年ん目玉ばどう考えても宮永照やからね。
  私の評価ばそこまでたこうないよ」

因みに、この世界のプロ雀士への道筋はプロ野球選手へのそれと大体同じである。
高校生については、まず進路としてプロ志望届を出してドラフトでかかるのを待つしかない。
そして、まず間違いなく、今年の高卒プロ一番の大物はチャンピオン――宮永照である。
6球団――もとい、6チーム競合で済めばいいレベルだ。

哩「それに学生生活ば学生時代にしか出来ん事やしね。
  プロになるっちゅう事も考えてなか訳じゃないが……今は進学優先やね」

京太郎「すぐにプロ入りするつもりはないんですか?」

哩「今んとこはな」

1.「勿体ないと思いますけどね……大学行って潰れるプロなんていくらでもいますし」
2.「確かに、プロ入りって社会人になるって事ですからね。気楽と言ったらなんですけど、学生身分を味わいたい気持ちはわかります」
3.「要は東京でのキャンパスライフにあこがれてるって所ですか」

↓1
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/04/28(金) 23:53:25.27 ID:xzG/N4Ij0
どれが一番高い……?3以外はわかるけど
安価↓
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/28(金) 23:53:41.32 ID:gkMd76Uoo
3
76 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 00:07:44.35 ID:XHZ61O6U0
>3.「要は東京でのキャンパスライフにあこがれてるって所ですか」

哩「…………」

京太郎「…………」

哩「なんで……ばれちょると?」

京太郎「いや、割とバレバレっすよ!」ビシィッ!!

前回会った時、垢抜ける為にはどうすべきかと悩んでいた哩。
そして、プロに即入りしない事を突っ込む京太郎にキッパリと進学を宣言する哩。
この2つの符号が意味する事はただ1つ。
どう考えても、夢の都会のキャンパスライフにウキウキという事である。

驚いた顔で言い当てられた!とばかりに狼狽する哩に、京太郎は思わずビシィ!と指を突き刺しながら指摘していた。
それくらいわかりやすいのだ、仕方ない。

哩「だって東京やとよ? 新道寺も思ったより都会やなかったけん」

京太郎「そうなんすか? 福岡でしょ、新道寺って」

哩「近場のコンビニまで結構距離あるばい。遊び場かてそんなになか」

都市部はしっかり都会だが、それ以外の部分は田舎なのが地方都市である。
福岡県にあるとはいえ、哩の通う新道寺女子はその田舎の方。
割と佐賀から越境入学をして胸を膨らませていた哩としては、ショックだった事実である。

哩「長野なんて都会におる須賀にはわからんかもしれんけど……」

京太郎「いや、前も言いましたけど長野も田舎ですからね!?」
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 00:12:57.98 ID:Q3ZfMyKA0
哩ぶちょー…後輩のすばら先輩から長野がどんな所か聞いてなかったのでしょうか?
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 00:13:55.80 ID:uN+9hnpwO
これはまさにぶちょーwww
79 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 00:28:12.21 ID:XHZ61O6U0
京太郎「でもなんだってそんなに都会に執着するんですか……」

哩「そら、まあ、憧れたりくらいはするもんやろ……長野は東京に近いけんそげなこつなかやろけど、
  こっちは東京まで行くのに遠すぎるけん。
  全国大会で東京ば行くときにはいっつも緊張ばして前の日には眠れんかった」

京太郎「(遠足前の子供じゃないんだから……)」

とはいえ、同じ田舎出身である京太郎としては哩の気持ちもわからないでもなかった。
とにかく、田舎で過ごす若者というのは退屈である。
京太郎には中学時代ハンドボール部、高校に入ってからは麻雀部と打ち込むものがあったし、
それは哩としてもそうなのだろうが、やはりどこか物足りない。

哩「東京なら遊び場がファミレスかスーパーかの二択しかないって事は無いけん!」ググッ

京太郎「えーと……具体的にはどんな遊びがしたいんです?」

哩「プリクラば撮る!」フンス

京太郎「ゲーセンくらいあるでしょ……」

哩「都市部ば出たらな。 あああと、映画館にも行きたかね」

京太郎「あー……それはまぁ、なんとなくわかります」

田舎のネック。映画館が遠い。
あるいは、あったとしてもマイナーなものは他県に行かなければやってない。
哩の熱弁に京太郎も理解を示すが……。

1.「でも都会に出るって事は鶴田さんと離れるって事ですよね?仲良かったんじゃないですか?」
2.「この島にもゲーセンや映画館ありますよ。今度行って来たらどうです?」
3.「福岡の都市部の大学に行けばいいだけじゃないんですかね……」

↓1
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 00:31:24.95 ID:shfUURbfo
1
81 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 00:59:07.56 ID:XHZ61O6U0
>1.「でも都会に出るって事は鶴田さんと離れるって事ですよね?仲良かったんじゃないですか?」

しかし、ここで気になったのは姫子の存在だった。
京太郎も詳しく知っている訳ではないが、彼女と哩との絆の話は割と有名。
おまけにこの前の合同練習では、人目を憚らずいちゃいちゃと――もとい、再会を喜んでいたのだ。
哩が東京の大学に進学するという事は、その姫子と遠く離れるという事である。
それでいいのか?と京太郎としては思うのだが、哩はふっ、と笑うと紅茶を一口啜り呟く。

哩「ま、そやね」

京太郎「そやね……って」

哩「ただまぁ、姫子とは私が先に新道寺ば入学した時も離れちょった。
  佐賀と福岡と、福岡と東京とじゃ距離も違うが……別にずっと引っ付いとかんといかんちゅうわけでもなか」

京太郎「そりゃそうかもしれないですけど」

哩「そいぎ、前も言うたと思うが……元々、こん企画ば参加したんも離れても大事なくやれるようにと思っての事ばい」

確かに、その言葉は以前京太郎も聞いた事がある。

哩「私と姫子ん絆、積み重ねてきたもんはちょっとやそっとん事では壊れはせん。
  離れていても繋がる事が出来る絆ばい」フフン

京太郎「(なんだろう、多分心と心が繋がってるとかそういう事言ってるんだろうけど……物理的な事に聞こえる)」

哩「そいに、いつまでもべったりてな訳にもいかんしな。
  将来、ずっと同じ進路を取り続ける訳にもいかんやろしどこかで道ば分かれる時ばくる」

京太郎「………………」

哩「早かれ遅かれそういう時ば来る、ただそれだけばい」
82 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 01:23:55.07 ID:XHZ61O6U0
淡々とそう言う哩の表情は、しかし真剣なものだ。
先ほどまでのぽんこつっぽさがかけらもない。

哩「……須賀にもそげな奴ばおらんのか?」

京太郎「え?」

哩「ま、私と姫子の絆って程やなかろうけど。 繋がってる――付き合いの長い奴なんかは……」

京太郎「……いると言えば、いる、ですかね」

哩「なんね、その反応……」

哩の言葉に思わずドキッとしながらも、京太郎は言葉を濁した。
彼の脳裏に浮かぶのは、中学時代からの幼馴染である文学少女。
無論、哩の言う通り、その絆というのは彼女たちのそれに比べてそこまで太いものではないのだろう。

ただ、中学時代からなんだかんだと色々とぽんこつな彼女の面倒を見て、
この企画が始まってからも何かと気がかりになっているのが彼女の存在。
恐らくは彼女からも、京太郎については色々と気にしてくれているだろうと自惚れでもなくそう思う。

京太郎「(まだ先の事だとは思うけど……)」

哩「………………」

哩「ま、時間ばたっぷりある。 これもいい機会だと思って色々考えてみんのもよかやろ。
  ごちそうさん、私はもう寝るばい」

京太郎「あ、はい。 おやすみなさい」

ポン、と京太郎の肩を叩きながら自室へと戻っていく哩。
そんな哩の背中を見送りながら、京太郎はしばらく食堂にこもり色々と考え事をしていた。
していたが、終ぞ、彼女と自分――2人が進路を変えたビジョンというものが、あまり鮮明には見えないのであった。

※哩の好感度が1回目+2、2回目+1され13になりました。
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 01:26:07.20 ID:shfUURbfo
最後はちゃんと部長だった
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 01:27:38.45 ID:8VfqZLyJ0
+1かー。2回目は3が一番よかったのかな?2が一番低いと思っていたんだが……
85 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 01:31:02.16 ID:XHZ61O6U0
2週目 5日目

京太郎「…………」ポケー

睦月「京太郎くん、大丈夫?」

京太郎「へ? ああ、はい」

あの後、結局色々考える内に訳がわからなくなり、中々寝付けなかった京太郎。
朝起きてもぼうっとする事が多かった為に、周囲からは心配されるのだが……。
それでも朝食を取り、食後のコーヒーを飲むと気持ちを切り替える。

京太郎「考えても答えが出ない事は考えない事だな。 うん。
    よし、今日も一日気合入れて頑張るぞ! 朝は何をしようかな」

朝行動1回目(1/2)

1.会話(チームメイトと交流します)
2.練習(練習をして京太郎・チームメイトの経験値を貯めます)
3.お出かけ(チームメイトと出かけます。2回分行動を消費します)

↓1
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 01:32:44.48 ID:Q3ZfMyKA0
1
87 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 01:38:51.89 ID:XHZ61O6U0
>1.会話(チームメイトと交流します)

【睦月・美穂子・やえ・霞・良子】
【久・哩】

↓1 会話相手選択
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 01:40:34.26 ID:shfUURbfo
89 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 02:02:11.57 ID:XHZ61O6U0
>哩

哩「お、気合ば入っとるな、須賀」

京太郎「うおう!? 白水さん、いたんですか」

哩「さっきからおったとよ。 というか須賀、独り言多いな……」

京太郎「はは……どうも、癖みたいなもので」

と、気合を入れていた所を哩に目撃される京太郎。
流石に独り言を聞かれた為に気恥ずかしくなり、頬をかきながら哩の対面に座る。

京太郎「白水さんは何してるんです?」

哩「ん……まあ、ちょっと雑誌ば読んでただけばい」

京太郎「どんなのです?」

哩「……今更隠すようなもんやなかけん、みたけりゃ見ればよか。 ほい」

言いながら、読んでいた雑誌を京太郎へと寄越す哩。
割と彼女も、前回恥ずかしい雑誌を読んでいた所を京太郎に見られてから、色々と吹っ切れたらしい。
それでいいんだろうかと思いながら、京太郎が渡された雑誌を見てみると……。

京太郎「……『冥球島100のデートスポット特集』?」

哩「………………口に出さんと読めんとか?」フイッ

京太郎「す、すみません」

流石にそれは恥ずかしすぎたのだろう、そっぽを向く哩に謝罪をする京太郎。
しかし、だ。
これはまた、前回とはまた違った意味で予想外の雑誌である。
90 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 02:12:26.68 ID:XHZ61O6U0
京太郎「なんでこんなもの読んでたんです?」

哩「別にデートどうこうちゅう話やなかとよ。 単に遊び場ば探すのにこういう雑誌が一番ってだけばい」

京太郎「んー……まあ、一理あるような無いような?」

パラパラ、と中身を見てみるが、まあ、確かに遊び場探しにはもってこいに思える雑誌ではある。
前日哩が言っていたように、都市部にあるシネコン。
或いは遊園地なり水族館なり動物園なりショッピングモールといったデートの定番コースみたいなものもあるが、
まあ、これも田舎には中々無い遊び場である。
1人で行くにはかなり勇気がいるが。

京太郎「特に映画館やショッピングモールはともかく、遊園地とかは1人で行くのは辛いですね……」

哩「なんも1人で行くとは言うてなかとやろ!」

京太郎「行く相手いるんです?」

哩「そいは……」

1.「ああ、でも次の試合で勝てたら鶴田さんと行けるかもしれないんですね」
2.「なんだったら俺と一緒に行きます? 俺もちょっと興味ありますし」
3.「折角だから寮にいるみんなで行けたりしたらいいですけどね」

↓1
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 02:14:03.35 ID:jFaQKRzA0
3
92 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 02:25:06.92 ID:XHZ61O6U0
>3.「折角だから寮にいるみんなで行けたりしたらいいですけどね」

哩「ん……そうやね」

哩としては、単にいいなぁ、と思いながら雑誌を流し読みしていただけである。
昨日の一件、そしてその前の事からして、この白水哩、割と俗世的。
大型なレジャーアイランドとして龍門渕グループによってつくられたこの冥球島の施設に興味を持っていたのだが、
一緒に行くような相手もチーム内にはあまりいない。
強いて言うならば初期チームでそれなりに繋がりのあった久くらいだが、久を誘えば約1名に恨まれそうな気がしたのでそれは考えなかった。

ただ、京太郎の言うように、寮にいる全員で――となれば話は別である。
或いは親睦会として、更に親交を深める場として、そういうのもまた悪くは無い。

哩「やけど、もう試合もちかかとやし……今週中は無理やろね」

京太郎「あー……ま、でしょうね」

しかしながら、哩の言う通り試合は既に明後日に迫っている。
今から予定を立てて遊びに出かけるというのは、難しいように思えた。

京太郎「なら……そうですね。 試合が終わった次の日とかいいんじゃないですかね。
    丁度みんな試合で疲れてるでしょうし、野球を忘れてパーッと」

哩「毎日練習しとる須賀が言うのは説得力に欠けるとやね」

京太郎「………………」

哩「ま、わるかない提案ばい」フッ
93 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 02:42:57.60 ID:XHZ61O6U0
もしも、の話であるが、実際に寮のメンバーで外出をするとするならばその日取りが1番だろう。
京太郎の提案に哩は笑みを浮かべながらも同意をし、
やはりパラパラと雑誌を捲りながら京太郎に問いかける。

哩「で、須賀がもしどこか遊びに行くの選ぶとしたらどこにすると?」

京太郎「え?」

哩「え?やなか。 そうやって提案したちこつは、なんかプランでもあるとやろ」

京太郎「いやいやいや、単にポロッとこんなのどうですか〜って言ってみただけですよ」

哩「それにしても、当たりくらいはつけとくもんばい。 で、どこにすると?」

京太郎「え、えー……と」

1.「ショッピングモールとかどうですかね。女性って買い物好きでしょ」
2.「遊園地ですかね。やっぱ遊びって言えば定番です」
3.「映画館でしょう。試合の翌日ってなると疲れてますから動き回るの辛いですよ」

↓1
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 02:47:58.21 ID:mnWE0g+/O
3
95 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 03:00:25.97 ID:XHZ61O6U0
>3.「映画館でしょう。試合の翌日ってなると疲れてますから動き回るの辛いですよ」

哩「お、中々気が利くばい」

京太郎の言葉に、感心したように頷く哩。
実際、この前の試合が終わった後でも他の選手たちはもとより、京太郎自身も全身疲労でロクに動けなかったのだ。
そんな状態では、遊園地などで激しく遊ぶというのはまずもって難しく、
ショッピングモールで買い物というのも歩き回る為にやはり疲れる。

その点で言えば、映画館ならば基本的には椅子に座って映画を見るだけなので動くという事は無い。

哩「まぁ、全員の好みに一致するような映画ばチョイスせんとみんながみんな楽しめんちゅうのが問題っちゃ問題やけど」

京太郎「あー……そういやそうですね」

哩「因みに須賀の好きなジャンルは?」

京太郎「アクションですかね、あとはSFとか」

哩「私はラブロマンスがよか」

京太郎「………………」

哩「な、なんね、その目は……」

京太郎「(割と意外だな、っていうのはこの場合失礼にあたるんだろうか)」

外見上はクールビューティ。中身はぽんこつ。好みは乙女。
話をすればするほど、化けの皮がはがれるというべきか、新たな一面を見るというべきか。
京太郎の視線に動揺をする哩を後目に、しかし、京太郎自身はまた一歩哩の事を知れたような気がしたのだった。

京太郎「(しかし昨日の最後の最後でかっこいい所を見せた白水さんはどこいったんだ)」

※哩の好感度が1回目+2、2回目+2で17になりました。
96 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 03:02:38.81 ID:XHZ61O6U0
………

京太郎「うーん、とはいえみんなで遊びに行くといっても白水さんの言うように予定を合わせないと駄目だしなぁ。
    そこらへんは監督にまた今度話してみようか。
    まあ、こういうのってどうでしょう、って感じの軽い感じで。

    さてと、それはそれとして次は何をしようかな」

朝行動2回目(2/2)

1.会話(チームメイトと交流します)
2.練習(練習をして京太郎・チームメイトの経験値を貯めます)
3.お出かけ(チームメイトと出かけます。2回分行動を消費します)

↓1
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 03:03:17.49 ID:shfUURbfo
2
98 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 03:10:01.89 ID:XHZ61O6U0
>2.練習(練習をして京太郎・チームメイトの経験値を貯めます)

経験値一覧

京太郎 4
睦月 2
美穂子 2
やえ 2
霞 3
久 5
哩 0

【京太郎・睦月・美穂子・やえ・霞】
【久・哩】

↓1 練習対象選択
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 03:10:28.82 ID:jFaQKRzA0
睦月
100 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 03:15:14.16 ID:XHZ61O6U0
睦月に決定という所で本日は一旦ここで区切らせていただきます。
それでは、お疲れ様でした。
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 03:24:28.94 ID:29GX+NN00

練習後に哩と出かけて25越え狙って見ようかな
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 03:29:33.58 ID:jFaQKRzA0
乙です
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 03:32:45.58 ID:shfUURbfo
104 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 21:43:06.98 ID:XHZ61O6U0
乙ありです。もう少ししたら再開します。
105 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 22:07:12.88 ID:XHZ61O6U0
>睦月

結局、今日も今日とていつものように練習に向かう事にした京太郎。
彼の辞書にオフだとか休息だとかいう言葉は無い。

ザコプロ「お、今日も来たのか須賀。 いつもよりちょっと遅かったな」

京太郎「どもっす。 遅いですか? まだ昼前なんですけどね」

ザコプロ「いや、いつも朝一で来るから」

相変わらずいつもグラウンドにいるザコプロに挨拶をしながらグラウンドへ。
そこではやはりいつも通りザコプロ達が練習をしているが、
その中に紅一点――睦月の姿が確認できる。

睦月「うむっ!」

カキーン! カキーン!!

彼女は打席に入り、打撃練習中。
打撃投手ザコプロの投げる球を強く引っ張り、或いは流し、広角に打ち分けている。
どうやら練習に集中をしていて、まだ京太郎の存在には気づいていないようだが……。

ザコプロ「なんか津山さん、えらく気合入ってるけど何かあったのか?」

京太郎「あー……新しいカード手に入れたからじゃないですかね」

ザコプロ「……もしかしてまたベイスターズ関連の選手カードか?」

京太郎「ご明察です」
106 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 22:21:39.44 ID:XHZ61O6U0
睦月のベイスターズ狂いぶりは、京太郎たちだけでなくザコプロ達にも知れ渡っている。
元々野球に対して熱心である彼女は練習に対して非常に真摯であったが、
今日のそれはいつものそれにも増して気合が入っていた。

疑問を持つザコプロに京太郎が応えれば、ザコプロはやっぱりなと溜息を吐く。

ザコプロ「でも凄い人だな、津山さんは。 あんだけの情熱を何かにぶつけられるってのは、それだけで大したもんだぜ」

京太郎「ですね……ちょっと行き過ぎてて引く時もありますけど」

ザコプロ「俺たちは野球してる時の津山さんの方がよく知ってるからあれだけど、普段は大人しいんだっけ?」

京太郎「ええ。 寮内でも1,2を争うくらいの常識人じゃないですかね……。
    っと、それじゃそろそろ俺も練習いってきます」

ザコプロ「おう、行ってこい行ってこい」

ザコプロとの会話中に準備運動を終えた京太郎は、そのままマウンドへ。
打撃投手を務めていたザコプロに声をかけると、交代してもらい、睦月と対峙する。

睦月「京太郎くんも練習に来たんだ」

京太郎「ええ、まあ。 ザコプロさんに代わって、睦月さんには練習相手になって欲しいんですけどいいですか?」

睦月「うむ! 私も望む所……関根の、割と長打力もあるという所を見せるいい機会だね!」フンス

京太郎「(うーん、相変わらず気合入ってるな……よし、俺も負けてられないぞ!)」

こうして、2人は練習を開始した。
なお、関根のカード効果で上がっているのは走力だけのもよう。

01〜32 経験値1
34〜65 経験値2
67〜98 経験値3
ゾロ目 経験値5

↓1
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 22:23:38.36 ID:shfUURbfo
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 22:26:38.13 ID:haejWpnM0
京太郎が一日練習こなかったりしたらちょっとした騒ぎになりそうやな
109 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 22:37:36.10 ID:XHZ61O6U0
>コンマ36 獲得経験値2
>睦月合計経験値4

気合を入れて練習に励む睦月であったが、実際に彼女はその気合を空回りさせる事なく一定の結果を残した。
元々、彼女は誰もが認めるベイスターズ狂いである。
この場においては、誰よりも選手カードに対する理解があると言えた。
そんな彼女は、当然ながら自身が持つカードだけでなく京太郎の持つカードの特性も知っている。

ビュッ!! ズバシィッ!!

京太郎「っとと」

睦月「(うん……ちょっと悪い時の三嶋だね)」

実戦形式の練習の中、先に体を温めていた睦月の方が京太郎より仕上がりが早い。
よって何度か打ち返される毎に、京太郎は厳しくコースを突いていく事に神経を使う。
のだが、そこが落とし穴でもある。
以前得た、【集中力】により神経を尖らせれば厳しい所を突いてもある程度はマシになった京太郎だったが、
それでも元々の制球自体が不安定――おまけに捕手はフレーミング技術のある霞でなくザコプロだ。

結果、カウントは悪くなる。悪くなった所で――。

ビュッ!

睦月「!(置きに来た……! これだ!!)」ブゥンッ!!

とにかくストライクゾーンに入れる事だけを考えたボール。
いわゆる、『置きに来た』ボールを投じる。
これに対して、睦月は待ってましたと言わんばかりにバットを強く振りぬくのだが……。
110 : ◆0RbUzIT0To [saga sage]:2017/04/29(土) 22:50:51.80 ID:XHZ61O6U0
カクンッ!

睦月「うむ!?」

ガキンッ!!

しかし、突如ボールが『おじぎ』をした為に、バットが叩いたのはボール上部分。
鈍い音を立てたボールはそのまま転々と転がり、サード方向へ。
守備についていたザコプロがあっさりと捕球し、試合ならばサードゴロとなっている事だろう。

睦月「へ、変化球? いや……でも今のってストレート……だよね?
   シュート回転したって訳でもなかったし……」

京太郎「あー……今のは、おじぎしたストレートです……」

睦月「おじぎしたストレート……」

京太郎「……新しく入手したカードの特性って奴で」

混乱をする睦月に対し、京太郎は苦笑いをしながらマウンドを降りつつポケットからカードを取り出した。
そこに映っているのは、ベイスターズの選手――ではない、別チームの投手。
彼のカードを入手した時から、たまに出る悪癖が、しかし、うまく打ち損じを誘った形となった。

睦月「そういえばそんな球を投げるって聞いてたっけ……うむ。 私の読みミスだなぁ」

京太郎「いや、でも睦月さん俺より野球詳しいじゃないですか。 この前の合同練習の時でもポンポン言い当ててましたし」

睦月「それでもやっぱりベイスターズの選手以外の事は深く知ってる訳じゃないからね。 うむ……」

基本的に野球初心者ばかりが集まっているこの企画で、野球知識がある睦月はそれだけで大きなアドバンテージを持つ。
しかしながら多数の人数がいるプロ野球選手の全てを、彼女もまた把握しきれている訳ではない。
読もうとした結果が読み違いになり、それが仇となる。

睦月「うむ……でも、今ので覚えたよ。 京太郎くん、よければもう少し付き合ってくれる?」

京太郎「ええ、喜んで!」

それでも気を取り直し、睦月は再び練習に取り組んだ。
今度は「おじぎするストレート」という情報を、しっかりとインプットして。

※睦月の好感度が+1され、29になりました。
111 : ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 22:52:45.29 ID:XHZ61O6U0
………
……


京太郎「モノは使いようだな……おじぎストレートは普通に投げればただの棒玉だけど、
    読んだりしてくる人相手なら上手くやれば打ち損じを誘えるかもしれない。
    ……まあ、失敗した時のリスクが大きすぎてあんまりやりたいものじゃないけど。

    さてと、もう昼だ。 この後はどうしようかな」

昼行動1回目(1/2)

1.会話(チームメイトと交流します)
2.練習(練習をして京太郎・チームメイトの経験値を貯めます)
3.お出かけ(チームメイトと出かけます。2回分行動を消費します)

↓1
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 22:53:45.06 ID:8VfqZLyJ0
3哩
113 :>>112ごめんなさい、実質連取となってしまうので、3の選択という事だけで進めさせていただきます。 ◆0RbUzIT0To [saga]:2017/04/29(土) 22:55:08.47 ID:XHZ61O6U0
>3.お出かけ(チームメイトと出かけます。2回分行動を消費します)

【睦月・美穂子・やえ・霞・良子】
【久・哩】

↓1 お出かけ相手選択
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 22:55:16.05 ID:jFaQKRzA0
美穂子
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 22:55:18.81 ID:shfUURbfo
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 23:03:45.57 ID:8VfqZLyJ0
今後もお出かけのチャンスあんのかな?哩の好感度あげたいのに
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/04/29(土) 23:14:04.40 ID:shfUURbfo
まだ二三日ある
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