チェイス「雛見沢…」

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357 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:19:49.14 ID:bEIt2fnzO
詩音「お姉、そんな言い方…」

魅音「詩音は黙ってて」

詩音「…」

魅音「…」

大石「…ふむ」

チェイス「…」

大石「…流石、園崎のお嬢さんは気合が入っていますねぇ。ウチの若手に見せてやりたいくらいです」

梨花「…」

大石「そうですねぇ…今の警察は、確かに臆病かもしれません。ルールに縛られ、上からの圧力に怯え…」

圭一「…」

大石「ただ、訂正して頂きたいものです」

魅音「…」

大石「全員がそうというわけではない。熱い魂を持った者も、確かにいます」

梨花「…!」

魅音「…ですが、ルールに縛られt」

大石「警察というものは!!!」

詩音「!?」

魅音「…ッ!」

大石「制服を着ていなければ…手帳を持っていなければいけないというものではない」

圭一「…大石さん…」

大石「…」スッ

魅音「!」

詩音「…それ、警察手帳…?」

大石「「これ」に縛られるなら、その鎖を解けば良いだけです」

梨花「・・・」

大石「私は…私の魂は…」

魅音「…」

大石「例え「これ」が無かろうと、警察であることには変わりない!!!」

知恵「…」

大石「真の警察というものは、生まれながらにして警察であるものです…!」

熊谷「…」

魅音「…つまり…」

大石「…ここから先は、私は刑事ではなく、大石蔵人として行動しましょう」

魅音「…」

熊谷「大石さん」

大石「?」
358 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:20:44.59 ID:bEIt2fnzO
熊谷「…」スッ

大石「…おや」

詩音「…あら…」

大石「…良いんですかぁ?貴方、まだ先は長いんですよ?」

熊谷「…何言ってんスか」

大石「…」

熊谷「…誰の背中見て、ここまで着いてきたと思ってんスか…!」

大石「…そう…ですかぁ…」

梨花「…」

大石「私…良い後輩を持ちましたねぇ…」

チェイス「…決まったか」

大石「ええ。私達も持てる力は最大限発揮するとしましょう。定年までに雛見沢に関する事件は全て解決したいものですから」

魅音「…感謝します」

大石「お気になさらず。協力しているのはただのおじさま二人ですから」

レナ「…それじゃあ…」

魅音「うん。向こうがもう準備を始めてるっていうなら、こっちも始めるよ」

詩音「…相手のターゲットは村人全員…」

レナ「じゃあ、避難を…!」

チェイス「それは無理だ」

レナ「え…」

チェイス「相手のアジトは山にある。その中を掻い潜って雛見沢から出すのは不可能だ」

圭一「…じゃあ、せめて家の中にいてもらえば…」

大石「それも良い案です。…あ、園崎魅音さん」

魅音「…?」

大石「一つ、やってもらいたいことがあるんですよぉ…」

魅音「…は、はぁ…」
359 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:21:52.49 ID:bEIt2fnzO
鷹野「…」

小此木「鷹野三佐。準備整いました。村人に扮した者もいつでもOKだそうです」

鷹野「…そう。なら始めて」

小此木「…その前に」

鷹野「…何?」

小此木「…この仕事が終わった、後の話ですが…」

鷹野「ええ。成功の暁には貴方達全員、これから一生余裕のある生活を約束するわ」

小此木「それは、聞きました」

鷹野「…何かしら?」

小此木「…この作戦には、所帯を持つ奴もいます」

鷹野「なら安心しなさい。その分も…」

小此木「この村の子供とそう変わらない年齢の子供がいる奴も、います」

鷹野「…それが?」

小此木「俺だけなら構いませんが、何故こいつらをこの作戦に参加させたんです?」

鷹野「決まってるじゃない。精鋭部隊を作るんだから、隊員もそれに見合った人間でないと」

小此木「…」

鷹野「珍しいのねぇ。仕事第一の貴方がそんな事、聞くなんて…」

小此木「…(皮肉なもんだと、思っただけだよ)」

鷹野「…」

小此木「(お国の為、市民の為、鍛え上げた筈の力をその市民を殺す為に使うなんてな…)」
360 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:22:57.95 ID:bEIt2fnzO
小此木「…こちら小此木。最終確認を行う」

『はい』

小此木「ターゲットは村人全員。一人たりとも村から出すな」

『…はい』

小此木「写真で見せた子供、古手梨花は殺すな。無傷で捕獲しろ」

『はい…』

小此木「諸君らには、この作戦が終わった後、遠方への異動、あるいは退職。どちらかを選んでもらう」

『…』

小此木「報酬は一人1億2千。好きに使ってもらって構わない」

『…はい』

小此木「尚、諸君らには金銭だけでなく、精神面でも手厚い保護があることを約束する」

『…』

小此木「尚、首筋に赤線が描かれている者は仲間だ。絶対に狙うな。今奴らはそれぞれの家の中で準備させている」

『…はい』

小此木「言い聞かせろ。村人を人と思うな。情を殺せ。これからの生活の為に」

『…はい』

小此木「…終了の合図は青。緊急事態は赤の信号弾を上げる。以上だ」

『…はい』

小此木「では、作戦にかかれ!!」

『…了解…しました…!』
361 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:24:06.08 ID:bEIt2fnzO
小此木「…」フー

鷹野「…貴方は、行かないの?」

小此木「…誰かは知りませんが、逃げられた以上ここの人間に知られちまったと思った方が良いでしょう。となりゃこっちも無傷じゃ済まねぇ」

鷹野「…」

小此木「万が一、億が一、一人でも誰かが三佐の前にやってきた時、誰が守るんです?」

鷹野「…自分の身くらいは…」

小此木「守れねぇから、そんな足になっちまったんでしょう?」

鷹野「…」

小此木「三佐の銃の腕が不思議なくらい下手くそっていうのは、俺達の常識ですぜ」

鷹野「…」

小此木「普通、百発撃ちゃ一発は当たる筈なんですがね。貴方のは掠りもしない」

鷹野「…どうしてかしら…」

小此木「訓練を一度もやらないから…ってだけじゃねえでしょう。…まあ三佐は前線に出ませんからどうでも良い事ですが」

鷹野「…」

小此木「それと、富竹ジロウですが…」

鷹野「分かってるわ。殺して頂戴」

小此木「…女っていうのは、ドライですねぇ…」

鷹野「…元々、そうじゃなかっただけよ」

小此木「そういう風には、見えませんが?」

鷹野「…」
362 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:31:39.43 ID:bEIt2fnzO
鷹野「…ジロウさんとは、学校で知り合ったのよ」

小此木「同期…ですか」

鷹野「ええ、そう。…誰とも話そうとしなかった私に、一番初めに心を開いてくれた男の人よ」

小此木「…誰に対しても、分け隔てなく接する。っていうのはこっちでも変わらねぇ…か」

鷹野「…勉強を教えたり、休日は野鳥を撮影しに行ったり…」

小此木「…今でも、そうだったんじゃ?」

鷹野「…」

小此木「…演技じゃあ、ねぇんでしょう?」

鷹野「…」

小此木「俺は、報酬が貰えりゃそれで構いません。綺麗事なんて知ったことじゃあ、ない」

鷹野「…だったら、何かしら」

小此木「しかし、このままこの作戦を終わらせた時、三佐がどんな顔してんのか想像もつかないもんで」

鷹野「決まってるじゃない。私は…」

小此木「高野一二三に全てを捧げた三佐、富竹ジロウに心を開いた三佐」

鷹野「…!」

小此木「…本当の貴方は、どっちなんです?」

鷹野「黙りなさい!!」

小此木「…」

鷹野「貴方達はただ、仕事をすれば良いの!!それで全てが上手く行くの!!」

小此木「おお怖い怖い…与えられた職務は着実にこなしますよ」

鷹野「何がこなす、よ…発砲音すら聴こえないじゃない!」

小此木「誰が丸裸で撃ちますか。わざわざここに居て撃ちますよって知らせてるようなもんでしょうに」

鷹野「…ッ」

小此木「心配せずとも、もう少ししたら信号弾が上がりますよ。向こうだっていきなり来られちゃ準備もクソもないでしょう」

鷹野「…」

『パシュッ』

小此木「ほら」

鷹野「…そうね」

小此木「…上がっ…」
363 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:32:34.54 ID:bEIt2fnzO
鷹野「…」

小此木「…あ?」

鷹野「…何が、着実にこなす…なのかしら?」

小此木「…」

鷹野「貴方、アレが何色に見えるの?」

小此木「…何…で…?」

『小此木さん!!小此木隊長!!』

小此木「おい!!何があった!!説明しろ!!」

鷹野「どう見たって、赤じゃない…!!!」

『そ、それが…!!』

小此木「何だ!!!」

『…村人が、誰一人いないんです!!』

小此木「・・・」

鷹野「・・・」

『家の中もくまなく探しました!!しかしもぬけの殻です!!』

小此木「…な…」

鷹野「…」

小此木「…何だ…そりゃ…」

鷹野「…まさか…」
364 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:34:17.62 ID:bEIt2fnzO
…。

【約1時間前】

大石「園崎魅音さん。これを」

魅音「?これ、何?」

レナ「…○○さん…○○さん…あれ?みんな、この村の…」

入江「そのリストにある人間は、全て鷹野さんの仲間です」

魅音「はっ!?」

大石「やはり内情を知る方がいると心強い。先手を打てますからねぇ」

魅音「えっ!?…こ、この人も!?昨日話した分…」

チェイス「長く住むことで、住民達の心を開かせたんだろう」

魅音「…ホントに、この人達が敵なの…?」

入江「ええ。間違いありません」

圭一「この間まで普通に話してた奴が、銃を持って襲ってくるってことかよ…!」

入江「彼らは特殊な教育を受けています。その中でも、特に心理学に秀でた者達が村人に選出されたんです」

沙都子「…随分大掛かりな事をしたものですわね…」

大石「…時間がありません。このリストに書かれている者以外を、園崎の…いえ、何処でも構いませんので、見つからない場所へと避難をさせて下さい」

魅音「見つからない場所…」

詩音「…それなら、地下は?」

魅音「地下?…あ!地下!!地下だよ!!!」

詩音「ああもう耳元でやめて下さい!!!」

大石「何処でも構いません。園崎の人間を使えば村人は無条件で聞くでしょう」

魅音「…は、はい」

大石「戦うことよりも先ず、戦う為に環境を整えなければなりません」

魅音「!…はい!」

大石「それでは、よろしくお願いします」

魅音「分かった!!行ってきまーす!!」バビューン
365 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:35:24.55 ID:bEIt2fnzO
チェイス「…間に合うか?」

大石「…分かりません」

圭一「魅音なら、絶対に大丈夫です!あいつはやる時はやってくれますから!」

知恵「私達も協力します!そのリストを…」

大石「…貴方達には別にやって頂きたいことがあります」

知恵「えっ?」

大石「魅音さんとは、逆の事をして頂きます」

校長「…!」

圭一「…そうか!そのリストの家の人間をとっ捕まえて…!」

大石「いえ。無理に捕まえようとすれば危ないのは此方です」

入江「…相手は訓練を受けた兵士ですからね…」

圭一「…じゃ、じゃあどうすれば…?」

沙都子「…おほ…」

圭一「…?」

沙都子「…おほほ…」

詩音「…沙都子?」

沙都子「おーっほっほっほっほっほ!!!」

レナ「…!そっか!沙都子ちゃんなら…!」

大石「おや?何か良い案が?」

沙都子「この私を何だと思っておりますの?ええ?左之助さん!!」

チェイス「小学生だ」

沙都子「年齢じゃなくってよ!!!」

チェイス「…?」

圭一「沙都子はトラップを仕掛ける天才だから!こういうのには最適ですよ!」

大石「…ほほぉ〜…」

チェイス「…子供のイタズラで、奴らを足止め出来るか?」

沙都子「…ふっ」

チェイス「…」

沙都子「知らなくって?この私。数名程度なら小一時間あればその全てのお宅にありとあらゆるトラップを仕掛ける事が可能でしてよ?」

チェイス「その悪癖は治すべきだ」

詩音「ホントですよ」

沙都子「…何か恥ずかしくなるんでやめて下さいます…?」

梨花「それは成長の始まりなのですよ」
366 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:36:28.80 ID:bEIt2fnzO
…。

小此木「入江所長か…!!クソッ!!」

鷹野「それしか考えられないわ。ジロウさんはあの男達が連れて行ったんだから…」

小此木「おい!村人班!!応答しろ!!」

『あ…お、小此木…隊長…』

小此木「何をしてる!!お前達はさっさと…!」

『い、いえ…!!その…出ようとはしたんですが…!』

小此木「何だ!」

『と、扉は開かないわ窓にはガムテープがビッシリ貼られてるわで…!』

小此木「銃で壊せ!!」

『壊しましたよ!!やったんです!!』

小此木「…あぁ?」

『そしたら…とんでもない量のネズミ捕りが…!!動けねぇ…!!』

小此木「…」

『他の奴らも…!!』

小此木「…山班。応答しろ」

『はい!』

小此木「村人が隠れそうな場所を当たれ。…それと、5人ずつで行動しろ」

『…りょ、了解』

鷹野「…」

小此木「…あの二人さえ逃がさなけりゃあ…」

鷹野「…私を責めてるの?」

小此木「…出資者にケチはつけませんよ。ケチは」

鷹野「…そう」

小此木「…」
367 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:37:58.11 ID:bEIt2fnzO
…。

……。

魅音「…○○さーん!」

「はいよ」

レナ「○○おばさーん!」

「はいはい。おりますよって」

圭一「え、えと…○○さん!」

「はーい」

圭一「○○さーん!」

「…はい」

魅音「…っはー。以上…確認終了…!」

圭一「…しかし良くこんな入ったな。園崎はどれだけ土地持ってるんだよ。だだっ広い地下だなんて…」

魅音「あはは…ここ、昔は防空壕とか、兵隊さんの基地とかに使ってたって噂があるんだよ」

圭一「…いつまでも、隠れてられるか?」

魅音「外には頼れる見張りが着いてる。…大丈夫と思うしかないよ」

圭一「…でも、毒ガスってのをやられたら…」

魅音「分かってる。それまでに何とかする」

レナ「…沙都子ちゃん。大丈夫かなぁ…」

圭一「俺も途中で分かれるまでの間しか見てなかったけど、すっげえ楽しそうだったよ」

魅音「トラップはあの子の本領だからね。良い案だよ」

レナ「永遠に足止めするって言ってたけど、何かな?何かな?」

魅音「本気を出した沙都子の罠はとんでもないからねぇ…」

圭一「それにしたって、左之助さんや梨花ちゃんもついてる。大丈夫だろ」

レナ「…」

鉄平「…」

富竹「…」

魅音「…」

鉄平「…ワシがおるのは、気に食わんかったか?」

レナ「い、いえ…」

鉄平「心配せんでも、そう長くはおらん。様子を見て出て行くつもりじゃ」

圭一「!そ、それは…」

鉄平「…逃げるわけじゃのうて…」

魅音「そうではありません」

鉄平「?」
368 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:40:49.80 ID:bEIt2fnzO
魅音「一人の死傷者も出さない。それが園崎の判断です」

鉄平「…ワシは、ここの村人じゃねぇ」

魅音「いえ。ここに来た以上、貴方もこの村の一員です」

鉄平「何じゃそら。住民票も無いっちゅうのに…」

魅音「貴方には、五体満足で居てもらう必要がありますから」

鉄平「…そういうことけ」

富竹「先ずは命を優先しましょう。それからの事は、助かってからです」

鉄平「…ふん」

圭一「…あ、あの」

鉄平「…?」

圭一「…初めまして。沙都子の、クラスメイトの…前原圭一って言います。最近越してきました」

鉄平「…ほうか」

圭一「…沙都子は、沙都子には、兄である悟史が唯一の心の支えでした」

鉄平「…」

圭一「…でも、最近は違った」

鉄平「…」

圭一「沙都子、言ってたんです」

鉄平「…何をじゃ」

圭一「…北条さんに、笑顔で居て欲しいって」

鉄平「…!」

圭一「…だから、本当は行って欲しくなかったって」

鉄平「…」

魅音「…」

圭一「…きっと、北条さんも、あいつの心の支えになれたのかも、しれないって…」

鉄平「…ほうか…」

圭一「…」

鉄平「…必死に生きて、這いつくばって…」

レナ「…」

鉄平「得たもんは…ガキの同情くらい…」

富竹「…」

鉄平「…尚更、行かんとな…」

魅音「…」

鉄平「無事に帰ってきて、少しでもでかくなったワシを、見せんといかん…」

圭一「…」
369 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:44:38.96 ID:bEIt2fnzO
沙都子「おーほっほっほっほ!!見て下さいませ!あの方達、まるでゴキブリのようにもがいてますわよ!!」

梨花「みー。これで今年のボクと魅ぃの家はネズミとゴキブリだらけなのです…」

沙都子「命がかかってるんですのよ!!そんなもの後回しにして下さいまし!」

知恵「これで後は警察の方を呼ぶだけですね!」

大石「いやぁ…久しぶりに走りましたよぉ」

熊谷「ガムテープで窓を全て隠し、玄関前に大量のネズミ捕りを固定。それをバレずに、迅速にこなしてしまうとは…」

入江「相手は突然のアクシデントに思わず足を取られ、そして最後には身動きが取れなくなる…」

大石「大した才能です。将来が楽しみですなぁ」

沙都子「おーほっほっほっほ!これくらい朝飯前ですわ!」

チェイス「静かにしろ」

沙都子「ほっ」

校長「…皆さんは早く園崎さんの家に避難して下さい」

知恵「…」

入江「…!山狗の隊員が…!」

大石「…参りましたねぇ。相手は完全武装、こちらは丸腰です」

梨花「拳銃は持ってないのですか?」

熊谷「拳銃の形態には許可が必要ですから。自己の意思で勝手には持ち出せないんですよ」

大石「お陰様でこの通りですがね…」
370 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:46:38.04 ID:bEIt2fnzO
チェイス「…大石。熊谷」

大石「はい?」

熊谷「?」

チェイス「皆を守り、園崎家へ走れ」

梨花「…!」

大石「…貴方は?」

梨花「…」

チェイス「…俺は、奴らを足止めする」

入江「え…」

熊谷「足止めって…相手は…」

校長「いえ。ここは左之助先生に任せましょう」

大石「…しかし」

知恵「市民を守るのが警察なんですよね?」

大石「…」

チェイス「安心しろ。俺はあの武器では死なない」

沙都子「…左之助さん…?」

大石「…了解しました!では…お任せしますよ!!!」

チェイス「…」コク

熊谷「皆さん、なるべく姿勢を低くして、足音を立てないように走って下さい」

沙都子「で、でも…」

梨花「行きますですよ。沙都子」

入江「…」

梨花「左之助は無敵なのです。あれくらいならボコボコなのですよ」

チェイス「…」

沙都子「…さ、左之助さん…!」

チェイス「…」

沙都子「…絶対、帰ってきて下さいませ…」

チェイス「…」コク
371 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:48:37.21 ID:bEIt2fnzO
「…」ザッ

「…!おい!居たぞ!!撃て!!」

「ジジイを二人発見した!!」

校長「ジジッ…」

大石「!なっ…!?何故!!」

熊谷「腰低くしろって言ったでしょ!!」

校長「や、やろうとはしたんですが…」

大石「身体が言うことを聞いてくれなかったもので…」

沙都子「ちょっとおおおおおお!!!!」

梨花「腰痛くらい耐えなさいよおおおおおおお!!!!」

「撃て!!構うな!!」ビシュッ

「…!」ビシュッ

「!」ビシュッ

入江「しまッ…!」

『パァン!!!』

「えっ?」

大石「!」

チェイス「…」パァン!!!

熊谷「…な…」

チェイス「…」パァン!!!

「!!」
372 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:50:39.61 ID:bEIt2fnzO
チェイス「…」シュウウ…

校長「…」

熊谷「…な、何だ…あれ…?」

大石「あれは…銃…?」

チェイス「…俺の前で、手は出させない」

「…こ、こいつ…」

「撃った弾を、撃って弾いた…?」

梨花「…」

沙都子「…え…?」

チェイス「行け。恐らく敵はこいつらだけではない」

大石「…!は、はい!」

熊谷「皆さん、行きますよ!!」

入江「…!」

チェイス「…」グッ

http://youtu.be/JIde65wVR54

梨花「…!!」

チェイス「…」ブンッ

『Break up』

沙都子「…。…!!」

知恵「北条さん!振り向かないで!!」

沙都子「…あ…」

梨花「…!!」

http://i.imgur.com/KD0kg9y.jpg

「!!?」

沙都子「…そんな…」

梨花「沙都子!!」

チェイス「…俺の名は、魔進チェイサー…」

沙都子「…」

「…!!」カチッ

「…ば、化け物…」

チェイス「…又の名を…」

「ヒ…!」

「化け物…!!」

沙都子「…!!」

チェイス「死神だ」

第13話 終
373 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/13(火) 21:52:36.34 ID:bEIt2fnzO
続きまた出来たら書きます
後多分2、3話で終わると思います
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/13(火) 22:03:31.24 ID:dLaIKiM+o


おお、今回はクッソ熱いな!沙都子は昔は生意気なキャラだと思って
あんまり好きじゃなかったけど裏事情知ると健気過ぎて泣けてくる
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/14(水) 00:40:57.88 ID:T+okNjZPO
376 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:07:54.11 ID:zrMahF0JO
「逃がすな!!撃て!!」ビシュビシュ

「一人も村から出すな!!」ビシュビシュ

大石「ええい…こうなれば…!」ピタッ

熊谷「!大石さん!!」

「!ジジイが一人止まったぞ!!」

「撃て!!」

大石「熊ちゃん!!先生方!!私に構わず進んで下さい!!」

知恵「しかし!!」

大石「私の事は心配無用!!…ただし…」

校長「…!?」

大石「この家の方の修理代は園崎さんに請求願いますよ…!!」

知恵「!」

大石「行って下さい!!貴方達の手に雛見沢の未来がかかってるんです!!」

入江「…未来…!」

梨花「…」

熊谷「…分かりました!!でも絶対に生きて戻ってきて下さいよ!!」

大石「勿論です!!貴方には教える事がまだ山程あるんですからねぇ!!」

熊谷「…」

大石「…」
377 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:08:59.38 ID:zrMahF0JO
沙都子「…」

梨花「沙都子!もっと速く走りなさい!!」

沙都子「!は、はい…!」

梨花「今は自分達の命を優先しなさい!!」

沙都子「…」

入江「…彼は…彼は一体、何者なんですか!?あの姿は…!」

梨花「後で話すわよ!!そんな事気にしてる暇があったら走りなさい!!」

入江「えっ!?は、はいっ!!」

梨花「(あのバカ…!)」

梨花「(あれ程使うなって言ったのに…!)」

梨花「(…それでも使ったってことは…)」

梨花「(それだけヤバいって事じゃないのよ!!)」
378 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:10:19.11 ID:zrMahF0JO
チェイス「…」

「ば、化け物が…」

「まさか…これがオヤシロサマって奴か…?」

チェイス「俺は、オヤシロサマではない」

「…何でも良い。撃て!!撃ちまくれ!!」ビシュッビシュッ

「う、うわあああああ!!!」ビシュッビシュッ

「…!!」ビシュッビシュッ

チェイス「…」

「だ、ダメだ!!効いてないぞ!!」

「な…と、とにかく撃て!!撃つんだ!!足止めしろ!!直ぐに応援を呼ぶ!!」

チェイス「…」カシャッ

『Tune…Chaser…Cobra』
http://i.imgur.com/Gwqjccq.jpg

チェイス「…!!」ヴンッ

「うわっ!!」ビシッ

「ぐえっ!!」ビシッ

「…!チィッ!!」スッ

チェイス「…」ヴンッ

「!!」ビシッ

チェイス「…人間である以上、殺しはしない。だが…」

「…!」

チェイス「もしもこれで止まらないというのなら、多少の痛みは覚悟しろ」

「…ッ!!」
379 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:11:07.16 ID:zrMahF0JO
…。

「死ねっ!!」ビシュッ

大石「…ぬおっ!?」ササッ

「このっ!!」

大石「…ええい!」バリィン!

「あのジジイ!家に隠れやがったぞ!」

「チッ!!ジジイの癖にコソコソ隠れやがって…!」

「出てこい!!さもなくば家ごと破壊する!!」

大石「ジジイは関係無いでしょジジイは…!」

「…おい!!」

大石「…ん?」

「10数えている間に出てこい!!」

大石「…水筒…そうか!」

「10!…9!」

大石「…ポットは…ああ良かった。ありましたねぇ」

「8!…7!」

大石「…戦闘技術じゃ敵いません…が…」ポチャポチャ

「6!…5!」

大石「…如何せん、貴方達は手段が正当過ぎる…」カチ

「4!…3!」

大石「…場数はまだまだ足りないようですねぇ…」シュー…

「2!…1!…」

大石「…そお…れっ!!」ポイッ

「!出てきたぞ!!」

「この…!」スッ

「!お、おい!!待て!!撃つな!!!」

「えっ?」ビシュッ

「!!バッ…」

「…!!?水筒…!?」

『カッ』
380 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:11:54.46 ID:zrMahF0JO
「うわっ!!?」

「な、何だァ!!?」

「目が!!目が熱ッ…!!」

大石「ぬぅおおおおおおおお!!!」ダッ

「!」

大石「そおりゃあああああああああ!!!」ゴキィ!

「ぐわっ!!!」

「ぐえっ!!!」

大石「とおっ!!!」バキィ!

「がっ…!?」

「ぐおっ!!!」

大石「…」スッ

「…ぐ…こ、この…ジジイ…!」

大石「フリーズ」カチャッ

「…!」

大石「…そこまでですよ」

「テメェ…一体…」

大石「…そちらより、少しばかり生きてきた年数が違うものでして」

「…水筒…そうか…!」

大石「おかげでライター、無くなっちゃいましたよ。煙草が吸えませんね。これじゃ」

「即席爆弾…か…!!」

大石「…さて。貴方には聞かなければならないことがあります」

「…」

大石「まず、鷹野三四さんの居場所。それと貴方達のチームの人数…」

「…」

大石「答えないのならば、他の方に聞くまでです」

「…経験の違いってのは、あるもんだな…」

大石「…ええ。動けなくなった分、頭でカバーしなければなりませんからねぇ」

「…だがな、いくらそれだけ経験を積んでも…」

大石「?」

「…勝てないもんは、勝てないんだよ…!」
381 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:13:00.52 ID:zrMahF0JO
大石「…何を…」

?「…」

大石「ッ!!!」

?「…!」バキィ

大石「がはっ…!!?」

?「…ったく…結局また俺が出向く羽目になるのか…」

大石「…!…貴様は…!!」

?「…あー…あん時のジジイか…」

大石「…!」

小此木「…悪いな。こっちも仕事なもんでね…」

大石「…!!!」

小此木「…」ピ

大石「それは…」

小此木「悪いが俺達も自分の実力が素晴らしいだなんて思っちゃあ、いない」

大石「…?」

小此木「常に最悪のパターンを想定して動くのが隊長ってもんだ」

大石「…まさか!!」

小此木「あー、こちら小此木。応援を要請する。何人まで出せる?」

『雛見沢近くで、50人は待機している』

小此木「そりゃ助かる。全員送ってくれ。それと例のやつを頼む」

『了解。直ぐに向かわせる』

大石「!!」

小此木「どうやらそちらさんにはとんでもない切り札が潜んでたらしいが…」

大石「…!」

小此木「生憎俺達だってバカじゃない。兵隊は山狗だけじゃないんだ」

大石「そんな…」

小此木「…戦闘員を削りながら逃げるってのは、間違いだったな」

大石「…皆さん…!!」

小此木「こいつの始末は任せた。俺はあいつらの逃げた方向に向かう」

「はっ!」

大石「…逃げて…下さい…!!!」
382 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:13:35.36 ID:zrMahF0JO
梨花「ハァッ…ハァッ…」

沙都子「ハッ…ハッ…」

入江「!二人とも!」

知恵「園崎さんの家はすぐそこですよ!頑張って!!」

梨花「(追い詰められた状況に、全力疾走…!)」

沙都子「ハァッ…ハァッ…」

梨花「(女子小学生の身体には、堪えるわね…!!)」

熊谷「…ええい!」ガバッ

梨花「ひゃっ!?」

校長「ぬんっ!」ガバッ

沙都子「きゃっ!?」

校長「大丈夫!!」

熊谷「私達が、命をかけて守ります!!」

梨花「…二人とも…」

知恵「…お願いします!」

梨花「(…このまま行けば…!)」
383 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:15:07.96 ID:zrMahF0JO
「…」

「…ぐ…」

「い、痛ぇ…」

「…」

「…が…は…」

チェイス「…」クルッ

「…く、くそ…」

チェイス「…何故だ?」

「…」

チェイス「何故、お前達は無理をする?」

「…?」

チェイス「何故、そんな顔で撃つ?」

「…」

チェイス「そんな顔で、何故殺そうとする?」

「…」

チェイス「…」

「…俺達は…これが終われば、大金を手に入れる事が出来る」

チェイス「…」

「…それでも…だ…」

チェイス「…」

「…俺達の力は…こんな事の為にあるんじゃ…ないんだ!!」

チェイス「…」

「…国を…人を守る為に軍人になったんだ…!」

チェイス「…」

「…でも…これが終われば、家族を…」

チェイス「…血で薄汚れた金で、か?」

「…!」

チェイス「…」

「…そんなこと…分かってんだよ…!!」

チェイス「…」

「…綺麗事なんだよ…!そんなもん…!!」

チェイス「…例え綺麗事だとしても」

「…」

チェイス「…俺は、長く険しい道を選ぶ」

「…」

チェイス「その先にあるものが、間違いでない限り」

「…!」

チェイス「…」

「…」

チェイス「…む…」
384 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:16:14.85 ID:zrMahF0JO
『居たぞ!!化け物だ!!』
『小此木隊長の言ってた奴か!』
『足止めしろ!園崎家には行かすな!!』

「…!軍の奴ら…何十人いるんだ…!?」

『殺せるようなら殺せ!』

『相手は何をしてくるか分からんぞ!距離を取れよ!!』

「応援を頼んだのか…!」

チェイス「…!」
385 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:17:22.97 ID:zrMahF0JO
入江「うあっ!?」ビシィ

知恵「!!?入江先生!!」

入江「…ぐ…!!」

小此木「…ったく…変な情に流されやがって…」

校長「…!古手さん!北条さん!隠れて下さい!!」

小此木「おっと…おい!」

「動くな!!」

沙都子「ひっ…!」

梨花「…!」

熊谷「…キサマ…!!」

小此木「真面目なのは良い事だけどな。…組織に従えないってのは、宜しくないよなぁ…」

入江「例え組織からの命令であっても、決定事項であっても!!人の命を奪うなどと!!」

小此木「…アンタは医者だからな。そりゃそう言うだろうよ」

入江「医者だからではない!!人としてだ!!!」

小此木「…」

入江「貴方は間違ってる!!人の命に変えられるものなど何も無い!!!」

小此木「…」ビシュッ

入江「ぐあっ!!?」

熊谷「!!…やめろぉぉぉぉおおおお!!!」ダッ

「…」ビシュッ

熊谷「がっ…!!」

小此木「正義感だけじゃあ、食えねえ。そういうことだ」
386 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:20:16.03 ID:zrMahF0JO
入江「…!!」

熊谷「…!」

知恵「入江先生!!熊谷さん!!しっかりして下さい!!」

小此木「…まあ、良いさ。古手梨花以外は殺せとの命令だからな。悪いが全員ここで死んでもらう」

梨花「(…チェイスは何をしてるのよ…!!)」

小此木「…その前に、だ」

校長「…!」

小此木「…村の奴らがこの園崎の家にいる事は分かってるんだが…」

梨花「(早く来なさいよ…!!)」

小此木「…何処だ?」

入江「…!」

小此木「言えば…そうだな。その金髪のガキくらいは助けてやっても良い」

沙都子「!」

梨花「…」

小此木「どうする?本来なら一人残らず殺せとの命だが…」

入江「…そんな…!」

小此木「そのガキの命すらいらねぇってならそれまでだ。人海戦術で探せば良いだけの事だからな」

知恵「…!」

小此木「どうする?ここで答えて一人でも多くの命を救うか…それとも」

梨花「…!」

小此木「全員、ここで死ぬか」

梨花「…この…!」

沙都子「いい加減にして下さいまし!!」
387 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:21:11.94 ID:zrMahF0JO
小此木「…ん?」

沙都子「先程からまるで自分達が神にでもなったかのように振舞って…!何様のつもりでございますの!?」

小此木「…ああ。こりゃ失礼。お嬢様」

沙都子「私も!!この方達の命も!!全て同じ!!選ぶことなんて許されないんですのよ!!」

小此木「…そりゃあな。知ってるさ」

沙都子「ならどうして…!!」

小此木「仕事だからさ」

沙都子「…!…そんな理由で…!」

小此木「…その後の覚悟も出来てる。俺達にはきっと地獄すら生温いんだろうよ」

沙都子「…でも、死ぬまで貴方達はのうのうと生き続ける…」

小此木「…まあな」

沙都子「そんな罪も背負う気の無いもの、覚悟とは言いませんわ!!」

小此木「…」

沙都子「都合の良いように、自分の行いを無理矢理正当化してるだけではありませんの!!」

小此木「…」ポリポリ

沙都子「貴方達なんて…貴方達なんて!!」

小此木「…」

沙都子「ただの、人殺しですのよ!!」
388 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:23:18.88 ID:zrMahF0JO
小此木「…」

沙都子「…」フーッフーッ

小此木「…参ったな…子供に言い負かされちまった」

沙都子「…」

小此木「…間違ってるのは、俺らだからな」

沙都子「…」

小此木「だが、悪かったとは言えないんだ」カチャッ

沙都子「!」

梨花「!」

小此木「…せめて、苦しまずに逝ってくれ」

沙都子「…」

梨花「…沙都子!!!」

小此木「…じゃあ…」

?「…」パァン!

小此木「なッ!!!?」ビシッ

梨花「!!」

?「…」

小此木「がっ…!!今度は何だ…!?」

沙都子「…えっ…?」

梨花「・・・!?」

詩音「…」シュウウ…

沙都子「…ねーねー…?」

小此木「…女ァ…?」
389 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:28:48.94 ID:zrMahF0JO
詩音「…バカですね。沙都子…」

沙都子「…」

詩音「相手を挑発すれば、返されるのは当たり前です」スチャッ

沙都子「ねーねー…」

梨花「詩ぃ…!」

詩音「…でも、見直しましたよ」

沙都子「…」

詩音「甘ったれの沙都子じゃなくて、お姉さんは嬉しいです」

小此木「…」

沙都子「ねーねー!!」ガバッ

詩音「あらら…」

梨花「詩ぃ…良かった…」

詩音「こちらだって無抵抗って訳にもいきませんから。武器を整えて来ましたよ!」

梨花「…」

詩音「ま…それはさておき」

小此木「…」

詩音「…そこの貴方」

小此木「…何だ?」

詩音「…人様に迷惑かけておいて、よくもまあ偉そうにしていられますね」

小此木「…元々だ」

詩音「…葛西!」

葛西「…」ヌッ

小此木「…!」

葛西「お前ら!!出てこい!!」

小此木「…何?」
390 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:29:47.92 ID:zrMahF0JO
「…」ガサッ

「…」ガサッ

「…」ガサッ

詩音「はーい。取り囲んで下さーい」

小此木「…」

「…た、隊長…」

「…こ、こりゃ…ちょっと…」

「…囲まれちまってますぜ…」

小此木「…だな」

詩音「どうします?懺悔の時間、いります?」

小此木「成る程。園崎のヤクザが…か」

葛西「…」

小此木「…こりゃ…面白い事もあったもんだ」

詩音「…何がです?」

小此木「他所もんに厳しいアンタらが、らしくない真似をするなんてな…」

詩音「時代は変わるんですよ。いつまでも鬼婆オンステージじゃ人口も増えやしないんですから」

葛西「・・・」

『…』

小此木「…だが、ちょっと決断が遅かったな」

詩音「…は?」

梨花「?」

『…』ブオオオオオオオン

知恵「…?あれは…?」

詩音「…?」

沙都子「…車の…音?」

小此木「…流石に大仰な事は出来ない…が」

梨花「…え?」

『…』ブオオオオオオオン

「うわっ!?」

「な、何だァ!?」

『目標ポイント到達』

葛西「…!!」

『MG3、発射します』

小此木「…これくらいなら、許容範囲だろ?」

葛西「…伏せろォ!!!」

詩音「!!!」
391 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:31:11.02 ID:zrMahF0JO
…。

『』

『』

『』

チェイス「…!!何の音だ…!?」

「…あれは…」

チェイス「…答えろ!何だ!!」

「…小此木隊長が、最後の手段を使った…」

チェイス「…」

「MG3による、掃討作戦だ…!」

チェイス「…何!?」

「…あれが使われたということは、もう…!」

チェイス「…!!」

「…!!」

チェイス「…俺は…」

「…」

チェイス「…守れなかった…のか…?」

「…」

チェイス「…ッ!!!」ドォン!!

「…」

チェイス「…」

『そんな事、無いのですよ』

チェイス「…」

『…梨花には、心強い味方がもう一人いるのです…』

チェイス「…この声…」

『…チェイス…』

チェイス「…羽入か…!?」

『…ボクの、最後の力を使って、貴方に頼みますです』

チェイス「…何処にいる!?羽入!!」

『今こそ、貴方の本当の役目を果たす時なのです』

チェイス「…?」

『…これを…』

チェイス「…!お前…手が…」

『…貴方に…』

チェイス「・・・」

『さあ。行って下さい』

チェイス「・・・これは・・・」

『貴方の、「昔のお友達」から貰ってきました』

チェイス「…!!」ガシッ
392 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:33:44.36 ID:zrMahF0JO
小此木「・・・」

梨花「…」

沙都子「…」

葛西「…」

詩音「か、葛西ぃ…重いぃ…」

知恵「…」

校長「…」

小此木「・・・あ?」

『…』

小此木「…おい!!何処に向かって撃ってる!?ふざけてるのか!?」

『いやぁ?とっ…ても真剣ですよぉ?』

『そうですよ。ねえ?』

梨花「…えっ…?」

沙都子「…この、声…」

小此木「!?…な…!」

『…しかしびっくりしましたよぉ。まさかこんな車運転する時が来るなんてぇ…』

『僕だって、こんなの撃ったの初めてですよ』

『貴重な体験ですねぇ…ねえ?』

『そうですよ…ねぇ?』

梨花「…まさか…!!!」

大石「赤坂さん!」ヒョコ

赤坂「はい!大石さん!!」ヒョコ

小此木「馬鹿なぁぁぁぁあああああ!!!!?」

梨花「赤坂!!!」
393 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:35:19.77 ID:zrMahF0JO
小此木「て…テメェら…!!奴らは何処だ!!何処に行った!!」

大石「彼らですかぁ?…そうですねぇ…」

茜「そいつらなら今頃、ウチの奴らと、この若僧の仲間とドンパチやってるよ」ヒョコ

小此木「なッ…にぃ…!?」

茜「人数が足りなかったんじゃないかい?ウチと警察を相手取るには」

小此木「…!!」

大石「いやぁ。駄目元で頼んだ甲斐がありましたよぉ」

赤坂「僕だって甘んじて本庁にいたわけじゃないんですよ。少しなら人数も出せる」

茜「…ま、積もる話もあるけどね。…全部ひっくるめて、アンタらとのあれこれはこの抗争見逃してもらうってことでチャラさ」

大石「おや。良いんですか?貴方の一存で決めちゃって…」

茜「言ったろ?アタシらは細かい事が苦手なんだ」

大石「ぬはっはっはっは!!こりゃこりゃ…」

小此木「…警察とヤクザが、手を組むなんざ想像出来るか…!!」

大石「手段など選んで…。…!!」

熊谷「…」

大石「熊ちゃん!!大丈夫ですか!!」

熊谷「…ええ。何とか…急所は外れています…」

大石「直ぐに救援を呼びます!!もう少しの辛抱ですよ!!」

熊谷「…私よりも、入江先生を…!」

大石「!」

入江「…」

茜「おや…先生じゃないかい!?」

知恵「お願いします!!入江先生…意識が!!意識が…!!」

赤坂「…!もう少し早く来ていれば…!!」

小此木「……!!」
394 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:36:58.31 ID:zrMahF0JO
小此木「…お前…何処かで見た面だと思ったが…!!」

赤坂「…ああ。そうだとも」

小此木「…あん時の…雛見沢に来た小僧じゃねぇか…!!」

赤坂「…」

小此木「…すぐに帰っちまったからほとんど覚えてなかったが…」

梨花「赤坂!!赤坂ぁ!!」

赤坂「…梨花ちゃん」

梨花「…来て…くれたのですね…!」

赤坂「…恩返しさ」

梨花「え…」

赤坂「君が僕に教えてくれた」

梨花「…」

赤坂「半信半疑だったけど、間一髪で雪江を助けられた。間に合ったんだ」

梨花「!」

赤坂「君に助けられたんだ」

梨花「…」

赤坂「…今度は、僕が助ける番だ!」

梨花「…赤坂…!!」
395 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:37:54.83 ID:zrMahF0JO
赤坂「…」

小此木「…」

赤坂「…」シュタッ

小此木「…あ?」

赤坂「大石さんから聞いたよ。アンタが、あの時の誘拐事件の犯人だって」

小此木「…」

赤坂「一連の事件のほとんどは、アンタらの自作自演だって」

小此木「…ああ…」

赤坂「…」

小此木「…顔がバレてりゃ、そうなるか…」

赤坂「児童誘拐、殺人、そして今回のテロ。捕まったらもう出てこれないぞ」

小此木「…ハッ…」

赤坂「…?」

小此木「…大人しく、捕まるのは性に合わない…」

赤坂「…」

小此木「…ッ!!」ブンッ

赤坂「!」
396 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:39:08.40 ID:zrMahF0JO
小此木「…ぬ…おおおおお!!!」ドンッ!

梨花「!」

茜「!」

小此木「おおおおおおお!!!」ドゴッ!バキッ!

茜「…往生際の悪い奴だねぇ…!」スチャッ

葛西「…」ヌッ

茜「?…何だい。葛西…」

葛西「…」

茜「どきな。あのロン毛はアタシが…」

葛西「その必要はありません」

茜「あ?」

小此木「…!!」バキッ!ガスッ!

赤坂「…」

茜「…あ?」

小此木「…!」バキッ!ドカッ!

梨花「…」

葛西「…」

茜「…ああ。そういうことかい」

小此木「…ッ…」ブンッ

赤坂「…」

小此木「…ハァッ…ハァッ…」

赤坂「…ペッ」

小此木「…バケモンが…!」

赤坂「…気は、済んだかい?」

小此木「…ハハ…」

赤坂「…」

小此木「…ハハハハハ!!」

赤坂「?」

茜「…頭でもおかしくなったかい?」

葛西「…」
397 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:43:14.85 ID:zrMahF0JO
小此木「…ハハハ…」

赤坂「…何がおかしい?」

小此木「…50分…」

赤坂「…?」

小此木「…この作戦の、制限時間だ…」

赤坂「…」

小此木「…後、1分…!」

赤坂「…まさか!!」

小此木「…鷹野三佐が、毒ガスの詰まった爆弾を投下する時間だ!!!」

茜「はっ!!?」

赤坂「そんな事…お前達も…!」

小此木「…!」ガポッ

赤坂「!」

小此木『…地下に隠れていようが、無駄だぜ…』

茜「!…こいつら全員殺してマスクを奪いな!!」

小此木『無駄だ!俺達を殺しても全員分は無い!!』

茜「ッ…!」

小此木『お前らが無抵抗で死ぬような奴らじゃないってことは、俺らも承知済みだ!』

梨花「…殺される覚悟も、出来てるって事…!?」

小此木『甘い!!甘いんだよ!!お前達はなァ!!』

梨花「…!」

赤坂「ぐっ…!」

?「…誰も、死なせない」

小此木『ん?』

?「…」ズンッ

小此木『おごっ…!?』
398 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:43:56.52 ID:zrMahF0JO
小此木『』

?「…」

茜「…は…?」

葛西「…!」

沙都子「…えっ…?」

熊谷「…!?」

大石「…え?」

知恵「…!!」

校長「!」

梨花「・・・」

http://youtu.be/h28fxXVUrcs

?「誰一人、死なせはしない」

梨花「…その…声…」

?「…必ず助けると、約束した」

梨花「…まさか…」
http://i.imgur.com/S7ybBky.jpg

チェイス「遅れてしまって、すまない」

梨花「…チェイス!!!」
http://i.imgur.com/EVE6KMI.jpg
399 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:44:29.79 ID:zrMahF0JO
…。

……。

悟史『…』

悟史『…』

悟史『…。』ピクッ




悟史「…!!」

14話 終
400 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 22:45:39.31 ID:zrMahF0JO
続きまた出来たら書きます
次で終わると思います
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/14(水) 23:00:01.73 ID:74lUaI+vO
仮面ライダーはこうじゃなきゃな
402 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/14(水) 23:58:52.75 ID:zrMahF0JO
>>394
ミスです

雪江→雪絵

でしたね
間違えてましたホントすいません…
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 01:41:56.90 ID:k1cJag3lo
渡したのはプロトスピードか
OVA見てないからなんでハートが持ってたのか解んないけど
404 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/15(木) 06:08:54.96 ID:S/mU4Sn6O
>>403
ドライブドライバーの模造品です…
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 06:52:26.91 ID:ZX5Mw7QM0
オツカーレ
最後がどうなるのか待ちきれないっ
楽しみだ!
マッテルーヨ
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 16:22:49.01 ID:XA4qfHpko
wikiを見てたら唐突に赤坂が出てきてこいつ誰だってなった思い出
赤坂ってレギュラーメンバーなの?なんか二次でも全然見かけないし影が薄すぎる
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 17:46:33.93 ID:D9m2uxnWo
赤坂は出番は少ないけど重要人物
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 17:53:56.10 ID:XA4qfHpko
梨花編で出るんだっけ?
他のキャラがメインの時は名前すら出ないよね?
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/15(木) 18:01:57.42 ID:TgPROBGoO
赤坂は知らなくても、徹甲弾の人と言えばだいたい判る
410 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:17:04.96 ID:qcZetybeO
チェイス「…」

梨花「チェイス!チェイスなの!?」

チェイス「…そうだ」

梨花「…その、姿…」

沙都子「…」

茜「…チェイス…?」

チェイス「…」

梨花「…「それ」が、仮面ライダー…なの?」

チェイス「…そうだ」

梨花「…!」

赤坂「…君は…」

チェイス「…皆を助けてくれたのは、お前か?」

赤坂「え?」

チェイス「…礼を言う」

赤坂「…いや。礼を言うのは僕の方だ」

チェイス「…」

赤坂「君のおかげで、色んな人が助かった」

チェイス「…」

赤坂「…本当に、ありがとう」

チェイス「…」

『グオオオオオオン』

梨花「!」

赤坂「!」

大石「!…あれが…」

チェイス「…鷹野の、最終手段か」

梨花「…チェイス!」

チェイス「…」

梨花「…頼んだわよ」

チェイス「…」
411 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:18:07.96 ID:qcZetybeO
チェイス「…」ガチャガチャガチャッ

『スピスピスピード!!』

梨花「!?」

チェイス「…ッ!!」ビュッ

赤坂「!…消え…!」

茜「違うよ。跳んだんだ」

赤坂「!?…この高さを一瞬で…!?」

チェイス「…」

沙都子「…左之助さん…!」

赤坂「…一体…彼は…!」

梨花「…あいつはね…」

赤坂「…」

梨花「貴方達と、同じ」

赤坂「…」

大石「…」

熊谷「…」

梨花「…この世を守る、正義のヒーローよ」

チェイス「…」
412 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:19:10.47 ID:qcZetybeO
「…!鷹野三佐!!」

鷹野「…何?」

「し、下!!下を!!」

鷹野「下?…ええ。残り10秒もしたら…」

「そうじゃなくて!!見て!!見て下さい!!」

鷹野「?……!!!?」

「何かが、高速で迫って来てます!!!」

鷹野「!!よ、避けなさい!!」

「き、急旋回します!!」

『グォォオオオオオオオン!!』

鷹野「ッ…!!!も、もっと早く!!早くしなさい!!」

「め、目一杯ですよ!!!」

チェイス「…」ガチャッ

鷹野「…!!」

チェイス「…」カチッ

『フルストロットル!!スピード!!』

「な、何とか避けられ…!!」

鷹野「…」

チェイス「…!」

「ヒッ…!?」

鷹野「…避けられる訳…ないでしょ…!!」

チェイス「…ハァッ!!!」グワァッ!!
413 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:20:31.88 ID:qcZetybeO
赤坂「ッ…!!」

沙都子「キャッ!!」

詩音「!?」

知恵「!…凄い音…!!」

茜「…」

葛西「…」

熊谷「…はは。最早漫画の世界ですね…」

大石「…左之助さん…!」

「…」

梨花「……」

「…」

梨花「…!」

チェイス「…」

梨花「…チェイス!!」

チェイス「…」シュタッ

沙都子「さ、左之助さん!」

チェイス「…赤坂」

赤坂「…?」

チェイス「…鷹野が使おうとしていた毒ガス爆弾だ」

赤坂「おっと!…これが…」ズシッ

チェイス「処分は任せる」

赤坂「…ああ。助かったよ」

チェイス「…」

「…」
鷹野「…」

大石「…?…ああ、緊急離脱しましたか…」

茜「…バカだねぇ…あんなとこでパラシュート開きゃ、捕まりますよって言ってるようなもんじゃないか」

詩音「…どんな気分なんですかねぇ。ライオンの群れに飛び込む草食動物って…」

「…はぁ…」
鷹野「…!」

茜「…さて。ありゃどうするんだい?」

大石「勿論。捕まえますとも」

茜「ありゃ。こっちも捕まえたいんだけど?」

赤坂「彼女を捕らえれば、恐らく様々な者達が芋づる式に捕まっていくでしょう」

茜「…ったく。手柄は警察のもんってかい?」

大石「では、これで私達のいざこざは無かったということにしましょう」

茜「…全く。分かった!分かりました!!」

赤坂「ありがとうございます」

大石「ぬはっはっはっは!!一件落着ですなぁ!!」
414 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:21:21.09 ID:qcZetybeO
…。

鷹野「…」

大石「…さぁて、鷹野三四…いえ、田無美代子さん?」

鷹野「…捨てた名前よ」

大石「親御さんにつけて頂いた名前をそんな簡単に捨てるものじゃあ、ありませんよぉ?」

鷹野「…」

梨花「…」

鷹野「…あと少し、だったのに」

チェイス「…」

鷹野「…貴方のせいで…」

チェイス「…」

鷹野「…!!」ガチャッ

梨花「!」

赤坂「!!梨花ちゃん!!」

鷹野「…アンタだけでも…」

梨花「…!!」

鷹野「アンタだけでも、殺せば!!」

沙都子「梨花ぁ!!!」

チェイス「無駄だ」

鷹野「…!!腕が…!?」

赤坂「…えっ?」

梨花「…?」

鷹野「腕が…上がらない…!!どうして…!!?」

チェイス「お前に銃は撃てない。人は殺せない」

鷹野「…!!何を…」
415 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:22:39.96 ID:qcZetybeO
チェイス「…梨花」

梨花「…?」

チェイス「俺は前に、この女について話したが…」

梨花「…火薬がどうのって…?」

チェイス「あれは嘘だ」

梨花「…?」

チェイス「…俺には、見える」

鷹野「…?」

チェイス「…お前の腕を必死に抑え込む、老人の姿が」

鷹野「…」

チェイス「…」

鷹野「…え…?」

チェイス「お前にも、見える筈だ」

『…』

鷹野「…!!」

『…美代子…』

鷹野「…あ…!」
416 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:23:32.97 ID:qcZetybeO
『…美代子…』

鷹野「…そんな…!?」

『…もう、良いんだ…』

鷹野「…一二三…おじいちゃん…!?」

『私の為に…これ以上罪を犯してはいけない…』

鷹野「どうして…!?」

『…お前の手に、それは似合わない…』

鷹野「…!!」

『人の為に使う手を、人を殺す為に使ってはいけない』

鷹野「!!!」

『…だから、その銃から手を離しなさい』

鷹野「は、離して…!私は…私は!!」

『…』グググ

鷹野「貴方の功績を、無駄にしたくない…!!」

『…美代子』

鷹野「お願い…!離して…!!」

『…そんな事をしても、悲しいだけだ』

鷹野「…!!」

『…』バチィン

鷹野「…銃が…!!」

『…美代子』

鷹野「…」

『…全て、私のせいだ…』

鷹野「…」

『…すまなかったね…』
417 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:24:41.07 ID:qcZetybeO
鷹野「…」ガクッ

梨花「…」

チェイス「…お前がやろうとしていたことは、人の為ではない。一二三の為にでもない」

鷹野「…」

チェイス「お前の、独りよがりの醜い欲望なだけだ」

鷹野「…」

梨花「…」

鷹野「…何よ…」

梨花「…?」

鷹野「…その目は、何なのよ…!」

大石「…」

鷹野「…同情のつもり?」

赤坂「…」

鷹野「そんなものいらない!!私が欲しかったのは…!」

沙都子「…」

鷹野「…おじいちゃんの…笑顔だけ…!!」

茜「…」

鷹野「…気に食わない…!!」

知恵「…」

鷹野「気に食わないのよ!!貴方達全員!!」

詩音「…」

鷹野「…良いわ…」

熊谷「…」

鷹野「なら、一つ良いことを教えてあげる…!」

チェイス「…」

鷹野「古手梨花!!」

梨花「…?」

鷹野「…貴方の親が、どうして死んだのか…」

梨花「…え…?」

鷹野「私が雛見沢の研究の為にこの村にやって来た時の事よ!!」

梨花「…」

鷹野「その為には「女王感染者」たる者の存在が不可欠だったから…」

梨花「…」

鷹野「私が殺してやったのよ!!」

梨花「!!!」

チェイス「!」
418 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:25:32.67 ID:qcZetybeO
鷹野「初めはね…北条沙都子の感染を治す為の名目で、貴方を実験台にしようとしたわ」

沙都子「え…」

梨花「…な…」

鷹野「でもあの女は私達の考えに気づいていたみたいでねぇ!!!」

梨花「…」

鷹野「鬱陶しかったから!!二人とも自殺に見せかけて殺してやったのよ!!」

沙都子「!!」

梨花「…」

鷹野「…でも、丁度良いサンプルが手に入ったから、嬉しかったわぁ…」

梨花「…は…」

鷹野「…アンタの母親、脳髄まで隅々調べ尽くさせてもらったからねぇ!!!!」

梨花「…」スッ

チェイス「…!」

鷹野「おかげで研究は順調に進んだわ!!とっても…ね!!!」

梨花「…こ…」

チェイス「梨花!!」

梨花「…やる…」

鷹野「フフフ…」

梨花「…こ……てやる…」

鷹野「アーッハッハッハッハッハ!!!」

梨花「殺してやる!!!!!アンタは殺す!!!!!」ジャキッ
419 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:26:46.38 ID:qcZetybeO
鷹野「アッハハハハハ!!!何も知らずに可愛い子ぶって!!何て間抜けなんでしょうねぇ!!!」

梨花「殺す!!!!絶対に許さない!!!!!」

沙都子「梨花!!」

赤坂「梨花ちゃん!!!」

詩音「梨花ちゃま…」

鷹野「アハハハハハハ!!…は…?」

チェイス「…」

鷹野「…」

梨花「チェイス!!どきなさい!!その女は…!!」

チェイス「させない」

梨花「どきなさいよ…!!」

チェイス「…」

梨花「どけって!!!言ってんでしょ!!!!!」

チェイス「約束した」

梨花「…!」

チェイス「お前が人を殺そうとしたら、止めると」

梨花「そんなの…!!今…!!!」

チェイス「もう誰も死なせない。誰の手も汚させない」

梨花「綺麗事よ!!そんなもの!!!」

チェイス「例え綺麗事でも、俺は止まらない」

梨花「うるさい!!どかないならアンタも撃つわよ!!!」

チェイス「それで気が済むなら、何発でも撃て」

梨花「!!」

チェイス「恨みは、全て俺にぶつけろ」

梨花「…!」

チェイス「…終わったら、後ろを見ると良い」

梨花「…!」
420 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:27:43.47 ID:qcZetybeO
圭一「…」

魅音「…」

レナ「…」

沙都子「…」

梨花「…!」

チェイス「誰も、お前が人を殺すことなど望んでいない」

梨花「…」

チェイス「お前がこの女を殺しても、得るものなど何も無い」

鷹野「…」

梨花「…」

チェイス「ただ、失うだけだ」

梨花「…」

チェイス「友達の、笑顔を」

梨花「…」

チェイス「…」

梨花「…ズルいのね…アンタって…」

チェイス「…」

梨花「…ホンっ…と…バカ真面目なんだから…」

チェイス「…」

梨花「…バカぁ…」

チェイス「…」

梨花「うえぇ…」

チェイス「…」ギュッ
421 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:29:03.90 ID:qcZetybeO
鷹野「…」

大石「…さ。行きますよ」グイッ

鷹野「…」

大石「心配しなくても、貴方は法が裁いてくれます」

鷹野「…」

大石「…一二三さんの気持ちを一番、理解していたようで…一番、理解出来ていなかったんですよ」

鷹野「…」

大石「…救いようのない人だ」

鷹野「…」

「待って下さい!!」

大石「?」

鷹野「…!」

富竹「…ハァッ…ハァッ…」

鷹野「…ジロウさん…」

富竹「…鷹野さん」

鷹野「…」

富竹「…本当の君を、見てやれなかった僕にも、責任がある」

鷹野「…」

富竹「…ごめんよ。鷹野さん…」

鷹野「…」

富竹「…すまなかった…」

鷹野「…謝らないで…」

富竹「…すまなかった」

鷹野「謝らないで…!!」

富竹「…」

鷹野「謝ったら…終わっちゃう…!!!」

富竹「…すまなかった…」

鷹野「…」

富竹「…」

鷹野「…ああ…」

大石「…」

チェイス「…」

梨花「…」

鷹野「…あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!」

…。

……。
422 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:30:18.83 ID:qcZetybeO
…。

……。

梨花「…」

沙都子「梨花…立てます?」

梨花「…ええ」

圭一「梨花ちゃん…」

レナ「…良かったぁ…」

梨花「…ごめんなさい。心配かけて」

魅音「良いって。…よく堪えてくれたね」

梨花「…」

チェイス「…」

梨花「…お礼なんか、言わないんだから」

チェイス「…」

梨花「…」

チェイス「…それよりも」

梨花「?」

鉄平「…」

リナ「…」

沙都子「!」

レナ「…!」
423 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:31:27.68 ID:qcZetybeO
鉄平「…沙都子」

沙都子「叔父様…」

鉄平「…すまんかったな。沙都子…」

沙都子「そんな…」

鉄平「…これからワシは、このアマと一財産稼ぎに行くんじゃ」

リナ「…」

沙都子「…え?」

鉄平「お前も、悟史も養えるくらい、がっぽり稼いできちゃる!!」

沙都子「…」

鉄平「だから、帰って来た時は思いっきりわがままを言え!!」

沙都子「…」

鉄平「何が欲しい?何でもええぞ?」

沙都子「…」

鉄平「ん?」

沙都子「…なら…」

鉄平「?」

沙都子「…笑顔で、無事に帰ってきて下さいまし…!」

鉄平「…」

沙都子「兄妹仲良く、迎えますから…!」

鉄平「…」

沙都子「…いつまでも、待ってますから…!」

鉄平「…ほうか」

沙都子「…」

鉄平「良し!約束じゃ!」

沙都子「…」

鉄平「…あ。後は…冷えたビールじゃ!それを…」

沙都子「分かっておりますわ!コップもちゃんと冷やしておきますのよ!」

鉄平「ほうか!はっはっはっは!!」

沙都子「…」

鉄平「…」

沙都子「…」

鉄平「…じゃ。行ってくるわ」

沙都子「…はい…!」
424 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:32:15.48 ID:qcZetybeO
リナ「…」

レナ「…」

リナ「…多分、察してくれたと思うけど」

レナ「…はい」

リナ「園崎の上納金は返せても、竜宮さんのお金は返せないんだ。今すぐは」

レナ「…」

リナ「だから、ね…」

レナ「…」

リナ「…汗水垂らして得るお金だよ。汚くないから」

レナ「…はい」

リナ「…」

レナ「…帰って来る時は、連絡して下さい」

リナ「…ん」

レナ「…」

リナ「…ん?」

レナ「…お茶碗。リナさんの」

リナ「…」

レナ「ちゃんと、取っておきますから…」

リナ「…」

レナ「今度は、ちゃんとお父さんの事、笑顔にして下さい」

リナ「…」

レナ「…」

リナ「あはは。許してもらえるかなぁ?」

レナ「許してません!」

リナ「…あはは…」

レナ「…ちゃんと、約束守ったら、許してあげます…」

リナ「…アタシの事、お母さんって呼べるの?」

レナ「…んー…」

リナ「…」

レナ「…」

リナ「…」

レナ「んーーーーーーーー」

リナ「長い長い」

レナ「…分かりません」

リナ「あはは。そりゃそうだ」

レナ「…」

リナ「…じゃ。アタシも行くね」

レナ「…はい」

リナ「…またね。レナちゃん」

レナ「…はいっ!」
425 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:33:23.13 ID:qcZetybeO
圭一「…何つーか…」

魅音「…あれじゃ、あんまり酷い仕事はさせらんないねぇ…」

圭一「え?そういう問題?」

魅音「…でも、ま…」

圭一「…」

魅音「…一件落着!!うん!!」

圭一「…だな」

魅音「…圭ちゃん」

圭一「…」

魅音「さっきの梨花ちゃんにも、言えることだけど」

圭一「…」

魅音「過去がどれだけ酷いものだったとしても、それは変えられるものじゃない」

圭一「…」

魅音「これから…今からは、未来を見て」

圭一「…」

魅音「…勿論、その罪は忘れちゃいけないけど…」

圭一「…」

魅音「いつまでも、止まったままだと成長しないから」

圭一「…」

魅音「…」

圭一「…」

魅音「だからここ2、3日の分教えて」

圭一「そういう問題!?」

詩音「私も最近学校行ってないんで良いです?」

圭一「は!?」

魅音「あははっ!まあ良いじゃん。これで万事解決!」

詩音「…あ、それよりもお姉?」

魅音「ん?」

詩音「ちょい。こっちこっち」グイグイ

魅音「え?」
426 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:34:58.25 ID:qcZetybeO
詩音「…彼とは、何処まで行ったんです?」

魅音「ン゛っ?」

詩音「だってぇ…お姉ったらこの間凄く嬉しそうに人形貰ったーだなんて話してましたから…進展あったのかなー…なんて」

魅音「ン゛…」

詩音「あれ程押せ押せって言ったじゃないですか!何もしてないんですか!?」

魅音「…そ、そんなこと言われたってぇ…」

詩音「良いですか!?お姉は良いモン持ってるんですから!!これで!!押せば良いでしょ!!」モミッ

魅音「うええっ!!?何してんのさー!!」

詩音「使える物は使う!!それが男を虜にするテクニックってもんでしょうが!!!」

魅音「やめてええええええ助けてええええええ!!!」

圭一「…」

レナ「…あはは」

圭一「…何だか、さっきまで命の取り合いしてたなんて思えないよな」

レナ「…思いたくないから、明るく振舞ってるんだよ」

圭一「…」

レナ「…で、圭一君」

圭一「…ん?」

レナ「・・・レナと魅ぃちゃん、どっちが良い・・・?」

圭一「…えっ…」

レナ「・・・どっち?」

圭一「え?…え?」

魅音「あー!!レナ何してんのさーー!!」

レナ「えへへ。早い者勝ちだよぉ?」

魅音「ダメー!!そういうのナシー!!!」

レナ「えへへ」

チェイス「…」

梨花「…呆れてる?」

チェイス「…いや」

梨花「…」

チェイス「あれなら、大丈夫だと思っただけだ」

梨花「…?」

詩音「あっはははは!!全くお姉ったら…からかいがいがありますねぇ…」

沙都子「ねーねーはもう少し愛情を持って接してあげたらどうですの?」

詩音「何言ってるんです。私の愛は天よりも高く海よりもふか…」

沙都子「…」

詩音「…え…?」

沙都子「…」

梨花「…!!」

チェイス「…」

悟史「…」
427 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:35:49.53 ID:qcZetybeO
詩音「…え…」

悟史「…」

詩音「…ど…して…?」

沙都子「…にーにー…?」

悟史「…みんな…」

詩音「…意識が…無い筈じゃ…」

悟史「…そんなこと、ないよ」

沙都子「…」

悟史「本当は、ずっと起きてた。…でも、体が動かなかったんだ…」

詩音「…」

悟史「…ごめん」

沙都子「…」

悟史「…あと…」

梨花「…」

悟史「…ただいま」

詩音「…」

沙都子「…」

悟史「…あはは」

詩音「悟史くぅぅぅぅぅううううううんんんんんん!!!!」グギュッ

沙都子「にぃぃぃぃいいいにぃぃぃいいいいい!!!!」グギュッ

悟史「お゛う゛っ」
428 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:37:02.80 ID:qcZetybeO
詩音「いやー…すいません。暫く身体動かしてなかったっていうの忘れてました」

悟史「野球で鍛えた筈なんだけどね。…こんなに痩せちゃったよ」

詩音「ずっと寝たきりでしたからね…」

沙都子「そんなの、沢山ご飯を食べれば済む話ですわ!」

悟史「あはは…」

魅音「…悟史…」

悟史「あ…魅音」

レナ「…」

悟史「…レナ」

圭一「…」

悟史「…」

圭一「…えっと…」

悟史「圭一…君。だよね?」

圭一「え?」

悟史「…起きてたから。ずっと」

圭一「…聞いてたって、ことか…」

悟史「うん。…ありがとう。沙都子の事を見てくれて」

圭一「…いや」

悟史「…でも、もう少しだけ、見てもらいたいんだ」

圭一「…」

沙都子「…」

詩音「…え?」

悟史「…」

チェイス「…」

赤坂「…そうだね」

沙都子「え…」
429 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:38:00.06 ID:qcZetybeO
赤坂「北条悟史君。君には…」

悟史「はい」

赤坂「…」

詩音「…え…?」

悟史「…詩音。ごめんね」

詩音「…何を…」

悟史「…少しだけ、覚えてるんだ」

詩音「…」

レナ「…!!」

悟史「感触は、残ってる。バットで、叔母さんを何度も殴った…」

沙都子「…にーにー…?」

赤坂「…殺人の容疑だけじゃないさ。君には聞きたいことが山程ある」

悟史「…はい」

詩音「ま…待って…」

赤坂「…」

詩音「…そんなの…」

悟史「…詩音」

詩音「…」

悟史「罪を犯したなら、罰を受けなくちゃいけない」

詩音「でも!!貴方がやっただなんて証拠は…!」

悟史「僕は、覚えてる」

詩音「そんなの知らない!!幻!!幻なんです!!!」

悟史「…僕の頭に、刻み込まれてる」

詩音「病気だったんです!!仕方なかったんです!!」

悟史「だとしても、人を傷つけて、殺した」

詩音「知らない!!知らない知らない!!!」

沙都子「…ねーねー…」

悟史「…」

詩音「…知らない…!!」

悟史「…」ナデ

詩音「…!」

悟史「…もし、また戻ってこれたら」

詩音「…」

悟史「詩音の話、沢山聞かせてね」

詩音「…!」

沙都子「…ッ!!」
430 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:38:57.35 ID:qcZetybeO
梨花「…」

悟史「…梨花ちゃん」

梨花「…貴方が、やったの?」

悟史「…うん。間違いない」

梨花「…」

悟史「病気だとしても、やったことの罰は、受けるべきなんじゃないかな…」

赤坂「…」

梨花「…そう」

悟史「会えたばかりなのに、また離れちゃって…ごめんね?」

詩音「…!」

沙都子「…」

悟史「…」

詩音「…私、待ちます…!」

悟史「…」

詩音「…いくらでも、待ちます!!」

悟史「…」

詩音「…だから、お願い…」

悟史「?」

詩音「…また、雛見沢に帰ってきたら、その時は…」

悟史「…」

詩音「…笑顔で、帰ってきて下さい…!」

悟史「…うん」

沙都子「…」

悟史「…沙都子」

沙都子「…?」

悟史「この償いは、終わらない。きっと、償い続けなきゃいけない」

沙都子「…」

悟史「…叔父さんにも、ちゃんと言わないといけない」

沙都子「…」

悟史「…だから、ごめん」

沙都子「…」

悟史「…もう少しだけ、待ってて」

沙都子「…!!」
431 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:40:07.77 ID:qcZetybeO
赤坂「…行こうか。悟史君」

悟史「はい」

沙都子「…」

詩音「…」

悟史「…」バタン

赤坂「…」

圭一「…悟史!!」

悟史「!」

梨花「…」

圭一「過去は、確かに忘れちゃいけない!!」

悟史「…」

圭一「過去は変えられない!!けど…」

悟史「…」

圭一「未来は、いくらでも変えられる!!!」

梨花「!」

魅音「…圭ちゃん…!」

圭一「これからは、お前の未来を、未来のキャンバスを、思いっきり塗りつぶしていけ!!!」

悟史「…」

圭一「…それに、お前ここ数年間授業受けてないだろ」

悟史「…うっ」

圭一「帰ってきたら!俺がみっちり教えてやるからよ!!」

悟史「…!」

圭一「だから!!帰ってこい!!いつでも!!!」

悟史「…」

魅音「私達も、待ってるから!!!」

レナ「また!!一緒に部活しようね!!」

詩音「待ってます!!ずーーーーッッ…と!!!」

沙都子「帰ってきた時は!!元気な顔で居て下さいまし!!!」

悟史「……」

赤坂「…さ。行こうか」

悟史「…はい…!」

赤坂「…」

悟史「…!」ズズッ

赤坂「(…雪絵…)」

悟史「…ッッ…!!」ゴシゴシ

赤坂「(…人は一人じゃ、生きていけないんだな…)」

悟史「…!」

赤坂「(君が生きていてくれて、本当に良かった)」

…。
432 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:41:11.29 ID:qcZetybeO
梨花「…」

チェイス「…」

梨花「…過去の清算って、こういうことだったわけね」

チェイス「…」

梨花「アンタが大石とヒソヒソ話してたのって、悟史を逮捕する件だったんでしょ」

チェイス「…そうだ」

梨花「…嫌な予感はしてたわよ…」

チェイス「命を奪って良いという人間はいない」

梨花「…」

チェイス「人の命を奪った事実は変わらない」

梨花「…」

チェイス「だが、きっとやり直せる」

梨花「…」

チェイス「…」

梨花「…鷹野は、どうかしらね…」

チェイス「…」

梨花「…壊れちゃったみたいよ」

チェイス「…」

梨花「…悪いのは、アンタじゃないから」

チェイス「…」

梨花「…悟史なら、大丈夫よ」

チェイス「…」
433 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:42:23.74 ID:qcZetybeO
梨花「アンタ、これからどうする?」

チェイス「…」

梨花「…」

チェイス「…役目を、果たすだけだ」

梨花「…家、来れば良いじゃない」

チェイス「…」

梨花「私の事、守ってくれるんでしょ?これからも」

チェイス「…」

梨花「…ここにいれば良いじゃない。ずっと暮らせば…」

チェイス「…その役目は、もう終わった」

梨花「…」

チェイス「…」

梨花「…え?」

チェイス「もう一人、助けなければならない者がいる」

梨花「…え?」

チェイス「…」

梨花「!!」

チェイス「…」シュウウ…

梨花「…アンタ…身体が…!!」

チェイス「…」

梨花「そんな…!!チェイス!!」

チェイス「…元々、俺はここに居てはいけない存在だ」シュウウ…

梨花「そんなことない!!アンタは…アタシの…!!」

チェイス「…それに…」

梨花「…!!」

チェイス「どうやら、俺が必要になったらしい」シュウウ…

梨花「…!!」

チェイス「…俺は行かなければならない。ダチの元へ」シュウウ…

梨花「…行かないで…!」

チェイス「…33年後に、また会おう…」

梨花「…チェイス!!!!!」
434 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:43:12.44 ID:qcZetybeO
梨花「…」

梨花「…」ガクッ

梨花「そんな…!!」

梨花「…チェイス…」

沙都子「…」

梨花「…」

沙都子「…行って、しまわれたのですね…」

梨花「…」

沙都子「…会えますわよ。きっと」

梨花「…」

沙都子「梨花が、彼を必要とする限り」

梨花「…」

沙都子「…きっと、また…」

梨花「…ッ…!!」

沙都子「…だから」ギュッ

梨花「…!!」

沙都子「…今は、思い切り、泣くと良いですわ」

梨花「…」

沙都子「…」

梨花「…う…」

沙都子「…」

梨花「あああああああああああああ!!!!!」

沙都子「…!」ギュッ

…。

……。
435 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:44:24.73 ID:qcZetybeO
…。

……。

剛「…」ドスッ

狩野「…!」

剛「…悪いな」

狩野「…お前…!!」

剛「これは俺の戦いだ」ガポッ

狩野「…ま、待て!!」

剛「…」ブウウウウウウン…

狩野「…こ、これを…!!」
http://rider-henshin.com/wp-content/uploads/2017/01/-2017-01-08-21-10-20-e1483881294348-300x300.jpg

『…』ピカッ

狩野「…?」

『…成る程。このシフトカーが俺を呼んだのか』

狩野「…!俺の声…!?」

『…お前の身体を、少しだけ借りるぞ』

狩野「…!!」

『…』カッ

…。

…。

チェイス「…」

チェイス「…これが、人間の肉体か」

チェイス「…派手に動けば、壊れそうだな」

チェイス「…剛」

チェイス「…待たせたな」

…。
436 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:45:52.31 ID:qcZetybeO
剛「…」

チェイス「…」

剛「…チェイス…!」

チェイス「…これを、届けに来た」

剛「…これは…!」

チェイス「…」

剛「…チェイス…」

チェイス「…」

剛「…俺の…ダチ…」

チェイス「…」

剛「…一緒に…戦ってくれるよな…?」

チェイス「…」コク

剛「…」

チェイス「…」

剛「…行くぜ…!」

チェイス「…」

剛「…変身!!」

チェイス「…」

剛「…追跡…」

剛「…撲滅…!」

剛「…いずれも…マッハ…」

剛「…仮面ライダー…」

チェイス「…」シュウウ…

剛「マッハ、チェイサー!!!」

チェイス「…」シュウウ…

…。

狩野「…ッ…」バタッ
437 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:47:22.25 ID:qcZetybeO
…。

チェイス『…』


チェイス『…』


チェイス『…久しぶりだな』

『ひぇっ!?』

チェイス『…随分、待たせてしまった』

『…ボクの姿が、見えてるのですか?』

チェイス『…いや。…だが…』

『…』

チェイス『気配がした』

『…』

チェイス『…俺は、雛見沢を助けると約束した』

『ということは…助けて…くれたんですね…』

チェイス『…』

『…良かった…!』

チェイス『…まだ一人、助けなければならない奴がいる』

『…え?』

チェイス『…』

『…でも、梨花を…』

チェイス『お前だ。羽入』

羽入『え…』
438 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:48:27.62 ID:qcZetybeO
羽入『…そ、そんな…ボクは…』

チェイス『俺に残された全てのエネルギーを、お前に注ぎ込む』

羽入『…』

チェイス『そうすれば、お前は元の世界に帰れる筈だ』

羽入『…待って下さい』

チェイス『…』

羽入『そんな事したら…貴方は…!!」

チェイス『…助けると誓った』

羽入『…』

チェイス『諦めさせないと、誓った』

羽入『…!』

チェイス『涙を流し、命を捨てようとする者を、俺は見捨てない』

羽入『…チェイス…』

チェイス『…行くぞ』

羽入『…』

チェイス『…』

羽入『…でも…』

チェイス『…』グイッ

羽入『あうっ!!』

チェイス『…』ドスッ

羽入『ッッ!!!?』

チェイス『…』グッ

羽入『…!…チェイス…!!!』

チェイス『…』シュウウウウウウ

羽入『…貴方…!!』

チェイス『…』シュウウウウウウ

羽入『…!!』

チェイス『行くんだ。お前の、ダチの元へ』

羽入『…!』

チェイス『…幸せに、なると良い』

羽入『…!!!!』
439 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:49:42.11 ID:qcZetybeO
羽入「…」

羽入「…!」

羽入「…身体が…」

羽入「…力も…」

羽入「…」

羽入「でも…」ポロ…

羽入「…そんなの、ボクは…」ポロポロ

羽入「…」

羽入「…チェイス…」

羽入「…貴方は…」

羽入「…どこまでも…正義のヒーロー、なのですね…」

羽入「…ありがとう…」

羽入「…」

羽入「…仮面…」

羽入「…ライダー…」

…。

……。
440 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:51:00.79 ID:qcZetybeO
http://youtu.be/xZi1Grbj2y4

魅音「圭ちゃん!分かったよ!こうだね!?」

圭一「違うっつの!!話聞けよお前!!!」

詩音「あっはは!お姉ったら言われてますねー…」

圭一「詩音!!お前もだよ!!!…っていうか真っ白じゃねえか!!!やってすらないのか!!!」

詩音「分からないものは悩んでも仕方ないんで」

圭一「…なんっつー清々しさだ…」

魅音「うー…話を聞くと分かるのに…」

圭一「雰囲気で分かった気になってるだけだろ…」

レナ「圭一君。出来たよ」

圭一「ん?…ん。…ん!?おお!流石レナ!飲み込みが早いぜ!!」

レナ「えへへ。いっぱい覚えたいから…」

圭一「良い心がけだって思わないか?なあ」

詩音「頭に過るくらいは」

圭一「もう気持ち良いよそこまでいくと」

魅音「…もう一回教えてぇ。今度は聞くからぁ…」

圭一「分かった分かった…レナ、ちょっと待っててな?」

レナ「うん。忘れないように復習しておくから良いよぉ」

圭一「…いやー…レナは本当良い奴だよ」

魅音「う゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛…私だってやれば出来るもん!!出来るんだもん!!!」

圭一「出来てから言えよ…」

…。
441 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:52:04.39 ID:qcZetybeO
「ごめんください」コンコン

…。

「ごめんくださいなぁ」ガタ

入江「はーい!申し訳ないんですがそのまま上がってきていただいて宜しいですか!」

「はいはい…おっとと…」

入江「!大丈夫ですか!?」

「ああ。大丈夫ですよぉ。…ちっとばかし腰が痛いだけだから…」

入江「!…もしかして、また畑仕事ですね!?あれ程息子夫婦にやらせるって言ってたのに!」

「いやぁ。若いのは動きはするけど要領が悪いんです。本当…もうちょっとねぇ…」

入江「初めのうちは皆さんそうですよ」

「…それよりも先生、大丈夫なのかい?アンタの方こそ…まだ全然治ってないんだろう?」

入江「私は、良いんですよ」

「そんなことないよ。アンタが倒れたら私ら困っちまう」

入江「…私には、休んでいる暇など無いんです」

「…?」

入江「それに、私はやっぱりこの仕事が好きなようですから!」

「…ええ御人だ。うちのバカ息子にも見せてやりたいよ」

入江「…そんな事言って、お二人のご結婚…許してあげたらしいじゃないですか」

「そりゃあね。…いつまでも新参を受け入れないんじゃ新しい人間も増えやしない」

入江「…ええ」

「何だっけねぇ…あー…ぐろー…ぐろー…」

入江「グローバルですか?」

「そーそー!それよ。それ!雛見沢もそろそろグローバルにならないと!」

入江「…あはは…」

…。
442 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:53:00.10 ID:qcZetybeO
…。

「おい新入り!!もっと早く巻け!!」

鉄平「へ、へい!!」

「…おい!巻きすぎだ!!そこまで上がってきたら今度はゆっくりだ!!魚の上がってくる流れを感じろ!!」

鉄平「へい!」

「そっちの女ももっと遠くまで餌投げろ!!」

リナ「は、はーい!」

「休むんじゃねぇぞ!!休むのはデケぇのを釣り上げてからだ!!!」

鉄平「へ…へい!!」

「稼ぎたかったら働け!!汗をかけ!!!」

リナ「はーい!!!」

鉄平「…!こいつぁ…なんて力だ…!」

「お!?何だ新入り、随分引きが良いじゃねえか!!」

鉄平「ぐぐぐ…!!」

リナ「うわっ!?こっちもぉ!?」

「お前もか!!何だ今度の新人はツイてんじゃねぇか!!!お前ら!新人に負けんなよぉ!!!」

「「「へい!!!!」」」

…。
443 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:55:00.81 ID:qcZetybeO
赤坂「…」

鷹野『…』

『…』

「…もう今日で14日目ですよ。何も喋りゃしない」

赤坂「…」

「会話はおろか、聞いてんのかどうかも…」

赤坂「…」

『…貴方が雛見沢村で起こした事件。こちらはまだ全てを把握出来ていませんが…』

鷹野『…い…れ…』

『?』

赤坂「…」

鷹野『…まが…くよ…呼んで…るよ…』

「…」

『…田無さん?』

鷹野『広い草原に…陽は満ちて…』

『…』

「…」

赤坂「…」

鷹野『胸にせまる…はてない悩み…』

『…』

「…だーめだ…こりゃ…」

赤坂「…負けを認めるくらいなら、いっそ壊れてしまえば良い」

「え?」

赤坂「彼女はこれで、二回死んだ」

「…」

赤坂「…ズルい人だ」

「…」

鷹野『山が呼んでる…』

『…』バンッ

鷹野『夢もあこがれる…山の彼方…♪』

…。
444 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:56:31.49 ID:qcZetybeO
大石「…さぁて。と…」

熊谷「大石さん!おはようございます!」

大石「おや?もう復帰出来ました?」

熊谷「あはは…まだちょっと…」

大石「ああ、それで私服…寂しいですねぇ。今日も一人ですかぁ」

熊谷「大丈夫ッスよ!こんな傷!…いてて…」

大石「あーあー…無理せずに、まあ休暇と思って休んで下さい」

熊谷「…すいません」

大石「それで?今日はどうされましたぁ?」

熊谷「え、ええ。悟史君の事件当時、心神喪失状態にあったと決まったそうで…」

大石「ええ。事件前の彼の精神状態は村人全員が把握していたそうですから…」

熊谷「…まさか、あの村の住人が北条家に味方してくれるだなんて…」

大石「いざこざはもうしないと決まりましたからねぇ」

熊谷「…結局、雛見沢症候群とやらは立証されませんでしたね」

大石「田無さん、何も喋らないそうで…」

熊谷「…それでも、機関や少数の人間の記憶には、残った」

大石「ええ。…まあ最も彼女の短絡的な行動のせいで最終的にはただのバイオテロ事件となりましたが…」

熊谷「…上の人間には、都合が良いのかもしれませんがね」

大石「ええ。許し難い事ですが、田無さんが何も喋らない事には…」

熊谷「…」

大石「…ま!それで諦める私達じゃありませんよぉ!!」

熊谷「…そうッスね!!」

大石「ぬはっはっはっはっは!!じゃあ行きますか!!」

熊谷「はいっ!……はい!?」

大石「まあまあ!そろそろ甘い物が恋しくなってきたでしょ!!病院食は味が薄いんですから!!」

熊谷「いや、ちょっ…もう帰らないと!抜け出してきたんですから!」

大石「なら今日は一日大丈夫ですねぇ」

熊谷「えええ…?」

…。
445 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:58:16.32 ID:qcZetybeO
…。

梨花「…」グスッ

沙都子「梨花!ご飯出来ましたわよ!」

梨花「…」

沙都子「梨花!」

梨花「…」

沙都子「…」

梨花「…」

沙都子「梨花ぁぁぁぁぁああああああ!!!!」

梨花「!!?」ビクゥ

沙都子「全く…そんないつまでも塞ぎ込んで…そんな事ではチェイスさんに怒られてしまいますわよ?」

梨花「…いない奴が、どう怒るってのよ…」

沙都子「…」

梨花「…」

沙都子「…梨花…」

「全く、その通りなのです!!」

梨花「!」

沙都子「!?」

「…梨花はいつまでも甘えんぼさんなのですねぇ…」

沙都子「…?」

梨花「…え…?」

「やっぱり、ボクがいないと梨花はダメダメなのです」

梨花「・・・」

「…」

梨花「…え…」

羽入「梨花」

梨花「…嘘…」

沙都子「…」

羽入「…えへへ」

梨花「…羽入…」

沙都子「…」

…。

羽入「りぃぃぃぃぃいいいいかぁぁぁぁぁああああああああ!!!!!」

梨花「はにゅううううううううううううう!!!!!」

沙都子「え!?誰!!!?」

…。

……。
https://youtu.be/tDgQAi8A59g
446 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 21:59:37.64 ID:qcZetybeO
【33年後】

「…」

…。

「あれ!!?ちょ…お母さん!!何で起こしてくれなかったのー!!遅刻しちゃうー!!」

「いい加減自分で起きなさい。じゃないと社会に出てから困るわよ」

「朝は弱いのー!…っていうかお母さんと違って私の学校は興宮なんだから!!遠いんだからね!!」

「今から全速力で漕げば間に合うわよ」

「うえええええ…暑いのにぃ…」

「朝ご飯はちゃんと食べて行きなさいよ」

「食べてる時間無いよー!」

「詰め込みなさい。勿体無いんだから」

「うー…朝からこんな食べられない…」

「…現代っ子ねぇ…」

「昔は昔!今は今!普通こんな朝から食べないってー…」

「他所は他所、家は家」

「あー言えばこー言う…」

「本当に遅刻するわよ」

「分かった!んもー!!」

…。
447 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 22:01:28.17 ID:qcZetybeO
「行ってきまーす!!」

「はいはい」

…。

「…」

…。

「…あら。久しぶりね」

…。

「…貴方にとっては、ついさっきの出来事かもしれなかったけど…」

…。

「もう、33年も経つのよ」

…そうか。

「…小皺も出てきちゃって。もう立派なおばさんよ」

…。

「…あっさりと別れちゃって、ほとんど何も喋れなかったわね」

…。

「…33年後、会ったら何を言おうかずっと考えてた」

…。

「けど、会ったら忘れちゃったわ。あれこれ決めてたのに」

…。

「…だから、今思った事を言わせて」

…。

「…」

…。

梨花「おかえり。チェイス」

…ただいま。
448 : ◆GWARj2QOL2 [saga]:2017/06/16(金) 22:02:21.16 ID:qcZetybeO
終わります
長くなってすいません
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/16(金) 22:09:53.98 ID:BqJzYSF80

両方の作品の良さを生かした良いクロスだった。
33年後以前の各キャラの後日談とか気になる。
鉄平・リナ改心なんて正直見たこと無い展開とか起きてるし。
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/16(金) 22:19:29.02 ID:qAGK2XDq0
オツカーレ!!!
完走オツカーレ!
魅力的な内容で、読んでてドキドキしました
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/16(金) 22:21:23.81 ID:TMYSkL3Ro
お疲れ様!

ハッピーエンドのお手本みたいな綺麗な大団円だった
みんな救われてて良かった
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/16(金) 22:29:40.41 ID:YVptRI4CO
お疲れ様です
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/16(金) 22:38:36.28 ID:322ARX6qo
いいねえ
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/16(金) 22:56:18.30 ID:vusXwmqK0
乙!
限りない乙を!!!
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/16(金) 22:57:10.03 ID:a3ABSGxqo

梨花も子持ちでおばさんになったのか…往年の恐竜惑星の最終話の会話想い出す
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/16(金) 23:50:40.72 ID:OOYhnUAo0
間違いなくここ最近のライダークロスSSではナンバーワンの出来
乙でした
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