シンジ「高校受験…?」アスカ「私は大学出てるから関係ないわね」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 10:16:45.37 ID:awQtzn940
ミサト「あなたもよ」
アスカ「はああ!?」
ミサト「ちょっち生々しい話だけど、要はパイロットをネルフの目の届く所に置いておきたいようね」
アスカ「なら私がネルフの職員になればいいじゃない!中学の授業でも簡単すぎてイライラしてるのに今度は高校に行けっていうの!?」
シンジ「古文とかの成績そんなに良くなかったじゃないか」ボソッ
アスカ「当たり前でしょ!何が楽しくて大昔の日本人の日記なんて読まなくちゃいけないわけ!?」
ミサト「喧嘩しないの。そういうと思ってアスカが職員になれないか掛け合ってみたけれど、私の一存じゃどうにもならないわ」
アスカ「そんなぁ〜…」

スレ立て初めてなのでグダグダです、ご注意ください

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1494724605
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 10:20:47.96 ID:awQtzn940
ミサト「というわけで二人には高校受験をしてもらいます、私もできることはするから、分からないことがあったらなんでも聞いてちょうだい」
シンジ「わかりました」
アスカ「はあーい…」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 10:25:19.46 ID:awQtzn940
ミサト「じゃあ私は仕事だからよろしく〜、全く土日でもお構いなしなんだから」

シンジ「ミサトさんは話が急だよね…」
アスカ「私は認めないわよ、大学で学士取ったのよ、今更高校なんて」
シンジ「僕に言わないでよ…それにアスカ、なんだかんだ中学楽しそうにしてたじゃないか」
アスカ「そ、それは…まあ、全く楽しくなかったというと嘘になるけど…」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 10:28:27.83 ID:awQtzn940
シンジ「でも全く考えてなかったな…高校」
アスカ「ネルフの目が届く高校なんてあるのかしら」
シンジ「正直どこにいても目はあるよね」
アスカ「あいつら風呂とトイレ以外どこでも見張ってるわよ」
シンジ「そうだね(この前ネルフのトイレにカメラ見つけたのは黙っておこうかな…)」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 10:33:07.17 ID:awQtzn940
アスカ「はあ…私ならそう苦労することもないけど面倒ね…」
シンジ「僕は正直まずいよ、放課後にネルフに呼び出されたりして宿題やるのもやっとだよ」
アスカ「ほんとにノロマね、もっとちゃちゃっとできないの?」
シンジ「ごめん…(アスカが掃除洗濯料理のうち一つでもしてくれればできるんだけど)」
アスカ「…で?どこに行くの?高校」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 10:42:27.20 ID:awQtzn940
シンジ「うーん…この辺だと有名なのは公立のA高とかB高とか、私立ならk高にl高かな」

アスカ「行けるの?」

シンジ「それは…わからないや」

アスカ「あんまり変なとこ行かないでよね、私も行くことになるんだから」

シンジ「え? 同じ学校じゃないとだめなの」

アスカ「?…わ、忘れなさい!どこでも好きなところに行けばいいじゃない!」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 10:48:12.85 ID:awQtzn940
シンジ「はいはい…」

アスカ「だいたい私、高校行くなんて決めてないわよ!」

シンジ「そうでした…とりあえず、新学期の面談で話すことになりそうだね」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 10:51:10.88 ID:awQtzn940
リツコ「あの話、どうなったの」

ミサト「高校に行ってほしいって伝えたわ、ネルフの都合だって嘘も少し混ぜたけど」

リツコ「そこまで高校にこだわる必要はあるのかしら。シンジ君は中卒になってしまうからわかるけど、アスカは大学卒業どころかユーロ空軍の軍人じゃない」

ミサト「そうだけど…」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 10:54:46.31 ID:awQtzn940
ミサト「アスカが中学校に行ってから、だんだん変わってくるのが分かったわ。彼女、同世代と話す機会が足りなかったのよ」

リツコ「老婆心ね」

ミサト「うるさいわね、まあ否定はしないわ…シンジも友達ができたし、笑顔が増えた。アスカもそう。私達にはできないことよ」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 10:57:39.95 ID:awQtzn940
リツコ「そこまで言うなら私は何も言わないわ、好きにしてちょうだい」

ミサト「はーい。あ、リツコ、今夜空いてる?」

リツコ「あんた、なんでそう急に誘うのよ。空いてるけど」

ミサト「ラッキー!」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 11:01:51.39 ID:awQtzn940
リョウジ「なあに、昔からじゃないか」

ミサト「げっ、いつからいたの」

リョウジ「俺もたまたま今日は暇なんだ、付き合うぜ」

ミサト「どうせいつも暇じゃない、元スパイさん」

リョウジ「はは、今は待機中、君の秘密を盗み出す機会を伺っているところさ」

ミサト「何言ってるのよバカ!」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 11:06:33.13 ID:awQtzn940
時は進んで二者面談

担任「碇、お前はどうしたい?」

碇「高校に行きたいことしか決まってないです…ごめんなさい」

担任「なに、そう気に病むな。今から決めてるやつなんて半分もいない。ただ一つ言っておく」

碇「はあ」

担任「行けるところより、行きたいところだ。結局通うのは自分だ、あとでつまらなくなって退学、なんてならないためにも、自分が行きたいところに行け」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 12:08:09.09 ID:awQtzn940
シンジ「色々考えてみます」

担任「そうしろ、碇の実力なら選択肢はある。悩むのが大切だ。しばらく普通に勉強して、また考えが浮かんだら話してくれ、いくらでも相談に乗ろう」

シンジ「ありがとうございます」

シンジ(ためになったけど、少しも決まらないや…アスカはどうするんだろう)


担任(シンジとアスカは同じクラスなので同一人物)「式波はどうするんだ?」

アスカ「保護者に行けと言われました」

担任「自分の希望は?」

アスカ「特にありません」

担任「そうか…確かに式波は行く必要ないもんな」

アスカ「知ってるんですか?」

担任「多少はね。他言は無用だ」

アスカ「…私、自分がどうしたいのか分かりません」

担任「なるほど」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 12:33:26.20 ID:awQtzn940
担任「先生としては行くのがおすすめだ、なんといっても楽しいからな。まあ自分のことだ。ゆっくり考えろ」

アスカ「はい」


アスカ「ぜんっぜん参考にならないじゃない!何よ楽しいって!」

トウジ「お、先生、来たぞ」

アスカ「シンジまだいたの?」

シンジ「うん、二人につかまっちゃってさ」

ケンスケ「なんだよよそよそしいなあ、進路の話に花を咲かせてたんじゃないか」

アスカ「馬鹿みたい、自分のことくらい自分で決めたら?」

シンジ「アスカ、そこまで言わなくても」

トウジ「そういう式波は決まっとるんか?」

アスカ「わ、私はもう決めたわ、あんたたちと違って計画的なのよ」

トウジ「どこ?」

アスカ「あんたたちには関係ないでしょ!私もう行くから」スタスタ

ケンスケ「そんなまずい話題なのかな…?」

シンジ「さあ…」

トウジ「あーあ白けちまった。ゲーセン行くぞゲーセン」

ケンスケ「そんな調子でどうなるやら」

トウジ「う、うるさい、息抜きじゃ息抜き」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/14(日) 12:36:59.73 ID:/T07FW1jo
ミサトはシンジ「君」呼び
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/14(日) 13:27:37.11 ID:BJsJWwMUo
シンジ君も環境があればユイさんくらい頭良さそうだし国が手放さないかな
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 13:58:12.78 ID:awQtzn940
シンジ「ただいまー」

ミサト「おかえりシンジくーん えびちゅ飲む?あ、やっぱりだめぇーこれ私のー」

シンジ「…飲み過ぎですミサトさん」

アスカ「どうにかしてほしいわ」

ミサト「二人とも、なにか決まった?」

アスカ「そういうのは素面でやりなさいよ…」

シンジ「いや、今までその…使徒とかエヴァとかそんなことばっかりだったから…正直何も決められなくて」

ミサト「そうよねー…まあ悩んでちょ、それが青春だー」グヒグビ

シンジ「無責任だ…」アスカ「無責任ね…」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 15:31:31.74 ID:awQtzn940
コメントありがとうございます、なにぶん勉強不足なので指摘バシバシお願いします
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 15:33:53.21 ID:awQtzn940
あと100%北海道人なので関西弁がキツイです。標準語ももしかしたら訛りがあるかもしれません…
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 15:46:11.28 ID:awQtzn940
シンジ「ミサトさんはアテにならないね」

アスカ「そうね…いいとこ行ってるはずなんだけど、飲んだくれじゃ話にならないわ」

ミサト「シンジくんおかわりぃ〜」

シンジ「何本目ですか…あ、冷蔵庫にもうないです」

ミサト「うそ〜ん、よく探してみてえ?」

シンジ「ないものはありません(僕が買ってきた食材以外ビールしか入ってないのにどこを探せって言うんだよ…)」

ミサト「仕方がないわねえー、シンジくん買ってきて?」

シンジ「僕は高校受験をする年です」

ミサト「ああー、ホントだ、ごめんごめん…コンビニ行ってくるわー、すぐ戻るからー」ガチャン

シンジ(ごめん第三新東京市民のみなさん…僕が未成年であるばかりにミサトさんを野に放ってしまった)
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/14(日) 15:48:38.97 ID:kZelRDNG0
期待
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 15:55:08.38 ID:awQtzn940
シンジ「はあ…結局みんな自分で考えろとか、悩むのが大事だとか行ってすこしも取り合ってくれない」

アスカ「うじうじしてきもちわるーい」

シンジ「だって仕方がないだろ…そんなこと考える暇も余裕もなかったんだ…エヴァに乗れって言われて、言われるままに使徒を倒してきたんだ…それなのに突然将来とか自分で考えろとか言われてもどうしようもないじゃないか…」

アスカ「もっとスパッと行きなさいよ、日本男児とやらなら。バカシンジ」

シンジ「そう言われても…」

アスカ「あんたの愚痴なんて聞きたくないわ、具体的な案を出しなさいよ案を」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 15:57:21.19 ID:awQtzn940
アスカ「…あ、やっぱり今のナシ」

シンジ「なんだよ今度は」

アスカ「お腹空いた、ご飯作って」

シンジ「はいはい(また考える暇がなくなっていく)」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 16:06:16.26 ID:awQtzn940
ミサト「たっだいまあ〜!わあ、いい匂いがする!」

シンジ「おかえりなさいミサトさん、今日は僕が帰るのが遅くてそんなに手は込んでないですよ」

アスカ「えー!なにそれ!信じられない!」

シンジ「アスカが早く作れっていったんじゃないか…」

ミサト「いいのいいの、シンジくんが作ったご飯全部美味しいから!いっただっきまーす!」プシュ

シンジ(そう言っても結局最初はえびちゅじゃないか…アスカみたいに怒らないだけマシかな)

アスカ「…手抜きにしてはまあまあね」モグモグ

シンジ「具材を切って袋入りの料理の素と炒めるだけだから不味くなりようがないよ」

アスカ「日本人ってやけに手抜きに手が込んでるわね…」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 16:14:29.87 ID:awQtzn940
ミサト「それで二人とも、なにか手がかりはつかめたのかしらん?」

シンジ「まず将来やりたいことがなくて…(今までなんとなく生きてきたからなあ)」

アスカ「私は将来もなにもユーロ空軍のエースパイロットだから、そこの辺は心配しなくていいわね」

ミサト「そうかあー…私は最初から決まってたからその点楽だったわ」

シンジ「何になりたかったんですか?ネルフってそんなに昔からあるわけじゃないですよね」

ミサト「(さすがに本当のことはシンジくんには言えないわね…)研究職かな、大雑把に言えば」

シンジ「いいなあ…やりたいことがあるって」

ミサト「やっぱりやりたいことがあると話は早いわねー、技術者ならその手の学校、デザインならその手の学校、官僚さんとかならとりあえず行ける一番いいところ、とか。でも、中3が全員考えて選んでるわけでもないから、大雑把でいいのよ」

シンジ「大雑把に…」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 16:24:35.93 ID:awQtzn940
ミサト「そう、大雑把。なりたい自分とか、やりたいこととか」

シンジ「分かりました、考えてみます…」

アスカ「迷ったらいいとこ行っとけばいいのよ、お金はあるんでしょ?」

ミサト「中学校で必要なお金はネルフから下りてたから、たぶん高校もそうなるはず。私立でも公立でも好きなところに行っていいのよ」

シンジ「はい…ごちそうさまでした」

ミサト「あら、早いのね」

アスカ「それしか食べないからいつまでもなよなよしてんのよ!」

ミサト「アスカはよく食べるのに太らなくて羨ましいわ…」

アスカ「全部エネルギーになってるのよ、おかわり」

シンジ「はい…」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 16:34:02.23 ID:awQtzn940
ミサト「そうよ、大雑把。なりたい自分、やりたいこと。それが見えたら自然と逆算できるの」

シンジ「ありがとうございます…」

アスカ「ほんとにないの?やりたいこと」

シンジ「まだ考えつかないや…」

ミサト「ゆっくり考えなさい、としか言えないのが辛いところね…」

シンジ「ごちそうさまです」

ミサト「あら、早いのね」

シンジ「ちょっと色々考えてみます…」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 16:35:25.01 ID:awQtzn940
27番失投です、黙殺してください
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 16:44:29.26 ID:awQtzn940
風呂

シンジ(なりたい自分…やりたいこと…)

シンジ(だめだ、ちっとも考えつかないや…だいいち僕が知ってる職業なんて教師とネルフ職員くらいじゃないか…)

シンジ(先生は向いてなさそうだし、銃を持つ仕事もなあ…ミサトさんたちにはお世話になったけど、やりたいというのも違う気がする)

シンジ(この一年くらい、みんなが色々考えてた時期に僕はエヴァに乗っていた…世界を救うには僕しかいないって言い聞かされて乗った…)

シンジ(使徒との戦いのあとに残ったのは無気力な自分…これじゃあちっとも変わらない。エヴァに乗る前と何も変わってない…結局大人の言いなりになってきただけだ…)

シンジ(たしかに友達はできた、レイもアスカも僕と話してくれるようになったし…トウジもケンスケも、みんな大切だ)

シンジ(でも僕にはなりたい自分がない…なりたい自分ってなんだろう…そもそも自分なんて今ここにしかいないじゃないか…)
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 16:56:30.83 ID:awQtzn940
リビング

アスカ(いつまでお風呂入ってるのよバカシンジ、お湯が冷めちゃうじゃない)

アスカ「シンジー、早くでてこーい」
……
アスカ「おーい!バカシンジ!」

風呂シンジ「わ、わあ!ごめん、今上がる!」バシャーン

アスカ「なにぼけっとしてるんだか…」

ミサト「悩める年頃なのよ」

アスカ「ドイツじゃ小学校卒業である程度自分で決めるのよ、むしろ遅すぎるほうよ」

ミサト「お国柄ってやつね…アスカも見守って上げてちょうだい、その辺は先輩でしょ?」

アスカ「私?なんでバカシンジの面倒見なくちゃならないのよ、勝手にすればいいじゃない!」

ミサト「あら、シンジくんと同じ学校に行きたくないの?一緒に考えてあげなきゃ」

アスカ「それとこれとは別よ!」

ミサト「ふーん、一緒がいいんだ」ニヤニヤ

アスカ「……!! もう知らない!」

ミサト(こんな単純な誘導尋問でも成功するのね…)
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 17:06:21.46 ID:awQtzn940
風呂

アスカ(なによ…ミサトのやつ私をからかって…)

アスカ(今に始まったことじゃないしいいか…いやよくない!)バシャン

アスカ(別の学校に行ったら色々面倒だわ、ネルフも大変だしシンジに荷物をもたせたりできないじゃない、高校ってなんかやけに荷物重そうだし遠そうだし。そうよ、これは便宜なのよ)

アスカ(あれ…そういえばレイはどうするんだろう、まさかシンジと同じ学校…?)

アスカ(なんでシンジが出てくるのよ!レイと関係ないじゃない!あー、なんか最近思考が思い通りに行かないわ、落ち着けアスカ…)ブクブク
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 17:16:47.90 ID:awQtzn940
アスカ「上がったわよー…ミサトは?」

シンジ「アスカが風呂から上がったら起こしてって言って部屋に消えたよ」

アスカ「うええ、めんどくさ…ミサトー!上がったわよ!」

部屋ミサト ハーイ

アスカ「まったく…で、何見てるの?」

シンジ「これ? この前やった適性検査みたいなやつ」ペラ

アスカ「あー、質問がだ〜って並んでたやつね、面倒だから全部一番にマークしてやったけど、真面目にやったの?」

シンジ「(そんな勇気は僕にはないよ…)これによると僕はアナライザー…アナライザー?」

アスカ「分析ってことでしょ、パソコンでいろいろ分析するんじゃない?」

シンジ「そうみたい、だけど実感わかないや」

アスカ「本当に考えなしねー」

シンジ「自分でもそう思うよ…」

アスカ「ま、色々考えてみれば?」

シンジ「アスカまでそれを言わないでよ…なんかプレッシャーに感じ始めたよ…」

アスカ「考えてみれば〜?」

シンジ「わざとやってるだろ」

アスカ「うん」

シンジ「肯定されると返しづらいよ…いいや、今日は宿題やって寝よう」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 17:30:25.74 ID:awQtzn940
ケンスケ「進路希望調査、なんて書いた?」
トウジ「おお、気になるところやな、お前先に言え」
ケンスケ「なんでだよ、お前から言えよ」
トウジ「お前から」
ケンスケ「じゃあいいよ、二人で同時に言うぞ」
トウジ「ちゃんと言えよ」
トウジ ケンスケ「「せーの」」
トウジ ケンスケ ………
トウジ ケンスケ「「言わないんかい!」」

アスカ「何馬鹿なことやってんの?」

ヒカリ「人と比べることでもないよ、そもそも」

トウジ「お、いいんちょはどうしたんや」

ヒカリ「今言ったばかりでしょ!もう…隠すことでもないけど」

トウジ「で?どこなんや」

ヒカリ「k高校とか…考えてみたり」

ケンスケ「やっぱりそうか!流石といったところだ」

トウジ「k高校か、すごいな」

ケンスケ「お、トウジも勉強頑張らなきゃいけませんなあ」

トウジ「なんで同じとこ行く前提なんじゃ!アホ!」

ヒカリ「自分の事だから自分で考えなよ…アスカは?」

アスカ「ぜーんぜん考えてない、そもそもどこでも行けるし」

ケンスケ「また嫌味な言い方」

トウジ「ほんと。嫌味じゃないシンジで口直しや。シンジ、お前はどうなんや」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 17:42:35.76 ID:awQtzn940
シンジ「いや…自分が何をしたいのかわからなくて…とりあえず知ってる高校を書いただけだよ」

トウジ「そんなに深く考えんな、行けるとこ行っときゃええやないか、お前頭悪くないし」

ケンスケ「誰かと違ってね」

トウジ「なんか言ったか?」

ケンスケ「なにも? でもシンジが頭いいのは本当だぜ、この前の考査の社会の点数みた?93点」

シンジ「あれは先生が言ってたことを覚えただけで…」

ケンスケ「それが出来れば苦労はないさ!世の中の学生は先生の話を聞くことすらできないんだぞ!」

ヒカリ「あなた達はできなさすぎです」

アスカ「そうよ、本能のまま寝るなんて馬鹿のやることよ」

トウジ「仕方がないやろ…体がそうなってるんだから…」

ヒカリ「まったく…困るのは自分なんだからね」

トウジ「百も承知じゃ…シンジ、よく考えろ、お前なら将来俺達がなれないような高給取りになれる」

シンジ「高給取り…別にお金がほしいわけじゃないんだけどな…」

トウジ「かあー!ほんま無欲な奴だな!少し分けてやりたいわ」

ケンスケ「だいぶ分けても大丈夫さ」

トウジ「なんか言ったか?」

ケンスケ「なーにも」

35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 17:51:43.04 ID:awQtzn940
帰り道

シンジ「全然わからないや…」

アスカ「とりあえず勉強しておけばいいんじゃない?」

シンジ「結局そうか…好きでもないんだけどな」

アスカ「やらなくていいならみんなやらないわよ、私はやるけど」

シンジ「どういうこと?」

アスカ「周りに自分より頭がいい人がたくさんいるなんて耐えられないわ」

シンジ「そうなんだ…」

アスカ「シンジは悔しくないの?」

シンジ「うーん…別に…」

アスカ「本当に無欲ね…」

マリ「お、久しぶりーお二人さん」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 18:16:42.85 ID:awQtzn940
アスカ「げ、コネメガネ」

マリ「さしずめ進路に悩む二人の青少年ってところかな?」

シンジ「そんなところです…悩んでるのは僕だけですけど」

マリ「たしかに考える暇もなかったもんねー」

シンジ「そういえばマリさんは大学生…でしたっけ?」

マリ「いや?わたしはもう卒業してるよー」

アスカ「あんた何歳なの?」

マリ「乙女の歳を聞かないの。で、何に悩んでるのかな」

シンジ「自分のやりたいこととかそういうのが全然なくて…適当に選んじゃ良くないと思うんですけど…」

マリ「あー、なるほどねえ、やっぱりその年じゃわからないよねー」

シンジ「はい…」

マリ「そんなに考えなくても、行けるとこ行っとけばいいんじゃない?」

シンジ「先生に行けるところより行きたいところって言われて…」

マリ「まあ先生はそう言うよね…高校見てみたりした?」

シンジ「いや、それはまだ…」

マリ「使徒と一緒だよ、まず体動かして、目で見なくちゃ。考えるのはそれから」

アスカ(こいつそんないきあたりばったりな戦い方してたわけ?よくここに立っていられるわね)

シンジ「そうか…ありがとうございます」

アスカ(納得しちゃうんだ)

マリ「オープンキャンパス?説明会?そういうの言いってみなよ、夏くらいにあるでしょ」

シンジ「わかりました、アドバイスしてくれてありがとうございます」

マリ「いやいや、こんなの誰でも言えるよー、じゃあ私はこれからネルフだからー」

アスカ(反対方向じゃない…なんなのこいつ?)

マリ「あ、あと姫、素直にならないと損だよ」

アスカ「は、はあ?」

マリ「じゃねー」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 18:39:45.32 ID:awQtzn940
シンジ「説明会か…」

アスカ「たしかに一理あるわね」

シンジ「やりたいこともわからないのに今度は通いたい高校を考えなくちゃいけないなんて…」

アスカ「いいじゃない、どっちか決まれば両方大きく前進よ」

シンジ「そうかな…」

アスカ「本当にぱっとしないんだから…しっかりしなさいよね」

シンジ「ごめん…」

アスカ「今は苦手科目のことでも考えてなさい、数学なんとかするんでしょ?あと小説も苦手なんだっけ?」

シンジ「アスカこそ、古文なんとかしなくちゃね」

アスカ「ふん!人の心配するなら自分の心配しなさいよね!」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 20:17:16.14 ID:awQtzn940
机に向かうシンジ
シンジ(数学やっぱり苦手だなあ…何が楽しくてxの値なんか求めるんだろう、xだってそっとしてほしいときがあるはずじゃないか)

x(うるせえ、とっとと求めやがれ。スッキリした数になってやるから頑張れよ)

シンジ(わかったよ…そこまで言うなら…)
……

47分の13(ほら、すっきりした)

シンジ(やっぱり嘘じゃないか…数学は嫌いだ…)

47分の13(馬鹿いえ、分母も分子も素数じゃねえか。この問題考えたやつはわかってるぜ)

アスカ「シンジー、勉強教えてあげよっか」

シンジ「あ、アスカ?驚かせないでよ」

アスカ「そう?普通に話しかけただけじゃない」

シンジ「それがびっくりするんだよ…でも特に分からないところはないよ」

アスカ「はあ?どこかあるでしょ、どこか」

シンジ「わざわざみつけるほどのものでも…じゃあ、これ教えてよ。出来たけどいまいち納得行かないんだ」

アスカ「どれ?」

シンジ「145番だよ(なんでわざわざ後ろから覗き込むんだよ…近いよ…)」

アスカ「ふうん、二次関数か」

シンジ「わかる…?」

アスカ「あったりまえよ…で、どこがわからないの」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 20:27:23.30 ID:awQtzn940
シンジ「えっと…ここになんでa+1が代入できるのか分からないんだ(近い…なんかいい匂いする)」

アスカ「ん…あー、あんた図が間違ってるのよ」

シンジ「図?(だめだ、ちゃんと考えないと)」

アスカ「問題解くためにグラフとか描くでしょ、それよ。あんたが描いた図だとここ離れちゃってるけど、本当は接してる。計算してみなさい」

シンジ「…あ、本当だ」

アスカ「計算ができてもそもそも間違った図を描いていたら意味がないのよ、バカシンジ」

シンジ「はい…」

アスカ「とくにくっつく離れるは大事。グラフは正確に描くこと。いい?」

シンジ「がんばります…」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 20:43:45.93 ID:awQtzn940
アスカ「それにしても変な計算の仕方」

シンジ「計算って?」

アスカ「ほら、これ割り算でしょ?ドイツじゃこんなふうに書かないわ」

シンジ「国によるのかな」

アスカ「多分そうなのね…こういうときドイツと日本は違う国だって実感するわ…」

シンジ「他にはそんなに感じないの?」

アスカ「まあ、そろそろ慣れたってとこかしら。部屋の仕切りが薄っぺらくて鍵一つかけないとか最初は信じられなかったけど…そういうものって思えばそう思えてくるから不思議なものね」

シンジ「ドイツか…行ってみたいな」

アスカ「何よ突然」

シンジ「僕、日本を出たことがないんだ」

アスカ「そうなの?つまんなーい」

シンジ「気にしてるんだからやめてよ…とにかく、行ってみたい。アスカが育った国にちょっと興味があるんだ」

アスカ「そう…じゃあ来れば?」

シンジ「連れてってくれるの?」

アスカ「英語が話せるようになったらね、あんたの通訳なんてやりたくないもの」

シンジ「ありがとう」ニコッ

アスカ「う、うん(なんでこんなことで心底から嬉しそうにできるのよ…ずるい…)」

アスカ「で、他にはないの?」

シンジ「うん、今はないかな」

アスカ「タダで教えてもらおうって気じゃないでしょうね」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 20:51:49.18 ID:awQtzn940
シンジ「な、なんだよ、アスカから教えてあげるって言ってきたんじゃないか」

アスカ「別に金取ろうって言ってんじゃないのよ、ちょっと聞きたいことがあるだけ」

シンジ「聞きたいこと?」

アスカ「別にあんたに聞かなくてもわかるんだけど、一応ネイティブに意見を聞いとこうと思ってね、ここなんだけど」キョウカショペラ

シンジ「古文…?僕古典日本語のネイティブじゃないよ」

アスカ「1000年くらい大して違わないわよ」

シンジ「1000年たてば流石に違うよ…で、どこ?(質問したいなら最初から聞いてくればいいのに)」

アスカ「この和歌を訳してこいって言われたんだけどさっぱりなのよ」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 21:00:14.94 ID:awQtzn940
「玉の緒よ 絶えねば絶えね ながらえば 忍ぶることの 弱りもぞする」
式子内親王

シンジ「宿題?」

アスカ「いや、ヒカリがアスカにぴったりだからって教えてきたのよ。でも意味がわからなくて」

シンジ「なんか見たことある歌だな……」

アスカ「調べるのはナシよ、面白くないから」

シンジ「…あ」

アスカ「わかった!?」

シンジ「百人一首だ。百人一首に入ってるよこの歌」

アスカ「百人一首って、かるたに使うやつ?」

シンジ「そうそう」

アスカ「で、意味は?」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 21:09:01.78 ID:awQtzn940
シンジ「えーと…(ヒカリさんも意地悪だなあ、僕がこの歌の意味を教えたら絶対とばっちりを食らうよ……)」

アスカ「早く言いなさいよ」

シンジ「(言わないほうが怒られる…ええい!)私の命よ、絶えるなら絶えてしまえ、生きながらえていると、私の気持ちを隠す力が弱くなって、ばれてしまいそうだから」

アスカ「……つまりどういうこと?」

シンジ「これ以上生きてたら恋心がバレるからいっそ死んだほうがマシってことだよ」

アスカ「…どこが私にぴったりなのよ!こんな歌!好きなのになんで隠すの?馬鹿じゃないの?」

シンジ「昔の女の人は自分から言えない立場だったんだよ…きっと…(想像から外れたけどとりあえず助かったかな)」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 21:14:01.45 ID:awQtzn940
アスカ「明日ヒカリにもっとピッタリの歌教えろって言ってやるんだから!」

シンジ「はは、そうだね…(もっとえげつない恋の歌教えられるだけだよ…)」

シンジ(でも待てよ、ヒカリさんがこういうからかい方をするってことは、アスカに好きな人でもいるのかな)

シンジ(誰だろう…いや、いると決まったわけでもないけど…ああ、なんでこんなに気になるんだよ、アスカが誰を好きになろうと勝手じゃないか…)

アスカ「シンジ!なにぼーっとしてんのよ!」

シンジ「わっ、ごめんアスカ」

アスカ「しっかりしてよね…私お風呂はいるから」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sagb]:2017/05/14(日) 21:28:35.88 ID:eGLfn9GkO
そういやシンジって世界最高の頭脳を持つ母親から生まれたんだよな、何気にクソハイスペだわ
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 21:50:14.43 ID:awQtzn940
説明会にて

シンジ「k高校、やっぱりうちの中学より大きいなあ」

アスカ「当たり前じゃない、そんなしょぼい高校誰も行きたがらないわよ」

シンジ「そうだね…えーと、体育館に行けばいいのかな」

アスカ「うわあ…この暑い日に体育館…私達よりによって制服じゃない…」

シンジ「仕方がないよ、私服で来るわけにも行かないし…それにしてもこの校舎ややこしいなあ」

アスカ「停電したらかの日のネルフみたいになりそうね」

シンジ「あはは…あの時は参ったなあ…」

アスカ「今となっては思い出よ、あ、ここから体育館にいける」

シンジ「本当だ」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/14(日) 21:56:45.76 ID:awQtzn940
k高教師「えー、当校の特長としては……」

アスカ「あづい…」

シンジ「真面目に聞こうよ…」

アスカ「あとでアイス買いなさいよ…」

シンジ「自分で買いなよ」

アスカ「けちぃ」

k高教師「国指定の科学教育プログラム、sspに指定されており…」

シンジ「ssp?」

アスカ「んー…すーぱーさいえんすプログラム?」

シンジ「そうみたい…どんな制度なんだろう」

アスカ「それをいま説明してるんでしょうが…」

シンジ「ごめん…暑くて頭が回らないや…」
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/15(月) 00:07:43.16 ID:KyXtfV7s0
めちゃ細かくて申し訳ないがアスカのレイの呼び方は、えこひいきとかの方がええと思うで
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/15(月) 03:39:49.42 ID:vNmTTfNeo
ミサトが自宅にいるときや飲んでるときなど上機嫌なときは、「シンちゃん」、「シンちゅぁ〜ん」かな
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/05/15(月) 04:54:22.93 ID:eEhp0wzD0
>>あ、そうですよね(違和感に気づけなかった
>>全くその通りです(ry
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