夜神月(時を超えるメール……?)

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122 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/15(土) 20:16:59.91 ID:MkhZKfNeo
月「……というわけなので、このノートを岡部さんに譲渡します。構いませんね、死神」 

リューク「はい、受け取った瞬間に譲渡は成立します」

岡部「……わかった。受け取ろう」 

月「死神はノートにつく…岡部さんにつきますが」 

リューク「岡部はノートを使う気がないのかー…退屈そうだな」 

岡部「…安心しろ、お前を楽しませられるようなおもちゃならいくらだって用意してやろう…この狂気のマッドサイエンティスト鳳凰院凶真がなっ!フゥーハハハ!」 

月「……それではでは僕は」 

岡部「……ああ…また来るといい。次会うときにはキラ逮捕の情報をもらいたいものだがな。俺の疑いを晴らすためにも」 

月「ええ、確たる証拠を持ってキラを逮捕しますよ」 

月(…こいつらの性格上ノートを焼くこともできないだろう) 

月「………倫太郎さん」 

岡部「……なんだ?」 

月「……Lとして、もしもあなたが怪しい行動を取れば家宅捜索身体検査…どんな手をとることになるかわかりません。先に謝っておきます」 

岡部「……ふ、構わん。どうせ俺は無実なのだからな…」 

月「…そうですか……では」 

岡部「…ああ」 

月(………勝った……これで監視は岡部倫太郎と阿万音鈴羽に集中するだろう……橋田至はO側の人間だろうが牧瀬紅莉栖は別…) 

月(少なくとも以前は岡部とつながってはいなかった。今は橋田に頼んで調査でもしてもらったのだろうがあの時は岡部はブラフの盗聴器で怯えていたはず) 

月(その状態で僕はLであること警察であることを証明した。牧瀬紅莉栖は確実に阿万音と岡部の接触に目を配るはず…岡部もそんな中接触はできない……) 

月(……比較的僕は動きやすい身になった……キラの武器であるノートをあっさり岡部に渡したんだ…) 

月(中立な人間はノートに目が行くのは当然だし…仮に僕を疑っている人間がO以外にいたとしても)

月(今こうして、あっさり武器を渡したことで一瞬でも目くらましにはなる…) 
123 : ◆XozYxp.J6w [saga !red_res ]:2017/07/15(土) 20:18:33.25 ID:MkhZKfNeo







                ―――――計画通り






   
124 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/15(土) 20:26:21.62 ID:MkhZKfNeo
岡部(……まさかノート自体を持ってくるとは……) 

岡部(……おそらくこのノートが俺が“奪った”ノートということになるのだろうな…) 

岡部(しかし……これではキラから奪ったではなくキラに与えられた……所有権が俺に移ったっていうのは同じだが……) 

岡部(意味合いは全く違う……これでは…罠にはまったみたいではないか……) 

岡部(…確かにこの俺…マッドサイエンティスト鳳凰院凶真のことだ……カッコつけたくなって“奪ったのだ”とでも言ったのかもしれんな…) 

岡部(……そのあと俺は死ぬわけだが…ん、となると誰がそんなことを……少なくともノートの移動を見ていたダルか紅莉栖だろうが…) 

岡部(まぁそのおかげでノートを俺が手にすることを鈴羽は知れたわけか……どうする?報告に行くか?) 

岡部(………いや、不用意なことはするものじゃない。夜神月に見つかっても…俺ら以外のキラを追う他の者に見つかってもAUTO…もといOUTだ) 

岡部(月だけならなんとかなるだろうが…ノートの存在は思いのほか枷になる。L=キラがもし本当だとするならばほかの捜査員は岡部倫太郎――俺――をキラだと思っているに相違ない) 

岡部(…そうなるとどこに潜んでいるかわからなくなる。不用意な接触は首を絞めるだけ…か?) 

岡部(…………迂闊なことはするな…軽率なことはするな……もう十分理解してるだろう…なんどやり直してきたと思ってる……) 

岡部(……まずは…第二のキラ容疑で確保されたとかいう弥海砂の情報を集めるとしよう…)カチ

リューク「何してるんだ?」

岡部「うぉ!?」 

リューク「ククッ…そう驚くな…今ノートの所有権はお前にある。ノートの所有者についた死神は所有者から離れてはいけない。これは死神界の掟だ」 

岡部「……いや、驚いてはいない…驚いてはいないが……死神リューク…お前がいるとすごく気が散るのだ」 

リューク「なんでだ?」 

岡部「なんでって……お前はこのノートに憑く死神…つまりキラのそばにいた死神だ」 

リューク「……要するに俺が他のノートの所有者のスパイじゃないかっていうことか。安心しろ、俺は誰の味方でもない…面白そうなものを見てるだけだ……クク」 

岡部「……中立…ということだな?」 

リューク「ああ…安心しろ」 

岡部「この鳳凰院凶真に安心しろだとぅ?…フゥーハハハ!滑稽だな!俺は狂気のマッドサイエンティストぅ!微塵の不安すら持っていない!」 

リューク「ククク………まぁそれはどうでもいいんだがな…岡部倫太郎」 

岡部(……!…) 

岡部「…死神リューク…何故俺の名を知っている……いや…ノートを持ってきたのは夜神月…話を聞いていれば俺の名前など…」 

リューク「…ああ、お前はノートを使わないといったから話してはなかったな」 

岡部「話してなかっただと…?」 

リューク「そのノートはもともと死神界のノートだ。なぜ死神がデスノートに名前を書くか知っているか?」 

岡部「……興味もないな」 

ダル「…気に入らない人間を消すためじゃね?」 

紅莉栖「……真面目に考えれば、ノートに名前を書く義務…とまではいかなくとも必要があるからでしょうね…」 

岡部「……いたのかダル、クリスティーナ」 

紅莉栖「橋田はそこでずっとエロゲしとったろーが。…私はそこで考え事してたのよ。あとタイムリープマシンの整備ね。それとティーナは禁止と何度言えば」

リューク「そこの………クリスティーナが言ってる通りだ…死神はノートに名前を書く必要がある、死神は人間から寿命をもらっているからだ。ノートに名前を書かなければ死神は寿命で死ぬ」 

紅莉栖「ティーナじゃない!…って、寿命をもらっている…?」 

リューク「ああ、人間界で普通に60歳まで生きる人間を40歳で死ぬようノートに書く。寿命との誤差…この場合は人間界での20年という時間が死神の寿命にプラスされるんだ」 

岡部「…それで、それがどうだというのだ」
125 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/15(土) 20:29:51.79 ID:MkhZKfNeo
リューク「俺たち死神は死神会から人間界を見下ろしノートに書く人間を選んでる。そこに多少の好き嫌いはあれどほとんどがたまたま目にとまった人間だ」 

ダル「ちょ、不運だったって事?シャレにならねぇぞマジで。てかなんで名前知ってるのって話」 

リューク「死神は人間の顔を見るだけでその人間の名前がわかる」 

岡部「……………目…か」 

紅莉栖(じゃあ私の名前もわかってたってことじゃない、なんでクリスティーナ呼びしたの……?)

リューク「ククッ……目が違う。ノートの所有者には取引で目をやることもできる」 

紅莉栖「オホン、取引って何を代償とするの?」 

リューク「寿命の半分。残り50年いきるのであれば25年、一年なら半年だ」 

紅莉栖「そんな!!」 

岡部(…………いや、ちがう…別にそんなことは些細な問題だ)

岡部(問題は……目さえ持っていれば偽名など無意味ということ……)

岡部(仮にキラが目を持っていたとしたら……警察の尾行を撒けても本名がバレる……え、それってやばくね?) 

岡部「……その目は」 

リューク「! 取引か?」 

岡部「い、いやまて!そんなつもりはない!ノートを使う予定もないのだからな!」 

岡部「聞きたいのはそこではなくてだな……所有権を放棄したら…目はどうなる?」 

リューク「……消えるな。次に所有権を取り戻しても復活はしない。寿命も半分になったままだ」 

岡部「……取引のやり直しは?」 

リューク「可能だ。その時は寿命がさらに半分になる」 

紅莉栖「………ねぇ、ちょっと聞きたいんだけど」 

リューク「…なんだ?」 

紅莉栖「その死神の目のメリットは名前と寿命が見えるだけ?」 

リューク「…さぁ?俺は人間じゃないから生まれ持った目の利点なんかわからないし、教える義務はない。味方でもないから好きこのんでも教えない」 
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/07/15(土) 20:31:26.72 ID:NhrcLFyq0
視力が6.0になるんだっけ?死神の目になると
127 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/15(土) 20:32:25.52 ID:MkhZKfNeo
岡部「………死神リューク、お前の好きなものを言うといい。スイス銀行に振り込んでやろう?ドクペか?コーラか?」 

リューク「…リンゴだ。人間界のリンゴはジューシーっていうの?うまいからな」 

岡部「そうか、俺のポケットマネーから買えるだけ買おう。買うのは確定だ」 

リューク「賄賂のつもりか?そんなものに俺はつられな――」 

岡部「……教えてくれれば、やってもいい。教えなければ目の前でこれみよがしに食べてやろう。お前以外の皆でな」 

リューク「……仕方ないな。まず目がよくなる、遠くが見えなくてノートに名前を書けないなんておかしいしな。」 

リューク「次にノートを所有した時点で殺される側から殺す側になる…自分の寿命と同じノートの所有者の寿命は見る必要はないから見えない」 

紅莉栖「!……第二のキラは“目”や“死神”というワードを繰り返していた……デスノートの所有者もわかるなら…既に接触している…!」 

ダル「マジ?」 

岡部「! 目さえあればお互いの死神を見せ合わなくても…ノートを互いに触れさせるという不審な動作をしなくてもいいってことだな…」

紅莉栖「ええ…目さえあれば一方的に確認できる……警察が張り込みをしてても顔の上を見るだけでいい…」

紅莉栖「……最後のビデオで名乗り出るのはやめる、しかし認めてもらおうとするのは変わりない旨を……興味で動いてるのであれば接触を取るはず…」

紅莉栖「夜神さんは…弥海砂を第二のキラ容疑で確保した、って言ってたわよね?」

岡部「…ダル」

ダル「何?」

岡部「お前は萌え関係なら二次元三次元かかわりなく強いよな」

ダル「ああ、うん…そうだが?キリッ」

岡部「弥海砂についてだ。キラ崇拝する理由はわかるか?」

ダル「キリッについてはスルーですかそうですか。でミサミサがキラ崇拝している理由はファンの中では有名な話。……昔、強盗殺人でミサミサ以外の家族が犠牲になったっぽい」

岡部(ミサミサ…?)

紅莉栖「……その犯人がキラによって裁かれたわけね?」

ダル「そういうことになる……ほら、この記事」

岡部「なになに…?2005年…強盗殺人で……逃げていく犯人を目撃したのは弥海砂…そののち逮捕・起訴されても長期裁判となり、冤罪説まで浮上…!?」

ダル「証拠不十分だったのをキラが裁いたみたい」

紅莉栖「……となると強い崇拝意識を持っててもおかしくはないわ……橋田、ちょっとキラ同士のビデオ会話出せる?詳しく覚えてないから」

ダル「おk、まかせんしゃい」
128 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/15(土) 20:38:14.49 ID:MkhZKfNeo
紅莉栖「……このビデオを見た限り第二のキラとしての行動よりも自分の感情で動いている気がする」

紅莉栖「キラ崇拝で真にキラの思想だけでやっているというのなら“キラ”の…後から送られてきた方のビデオに引っ掛かりはしないわ」

紅莉栖「もしキラの気持ちが分かるのであればLの殺害を推し進めたほうがいいもの」

岡部「……キラ本人からのメッセージで喜んで冷静さを失ったとかでは?自分で考えることを放棄しいう事を聞くというのはカルトではよくあることだ」

紅莉栖「そうだとしてもよ、真偽不明のビデオ一通に翻弄される時点で世の中に対する考えよりもキラに会いたいという気持ちが先行している」

紅莉栖「目にしている本物のKIRAからのビデオ…そして耳にしているのはキラが考えそうなことから若干ずれた内容……ストループ効果が起きたって考えることもできるけど」

紅莉栖「結局返事のビデオで言う事を聞くと言ってるから…キラの思想、何がキラを喜ばせるか……分かっていない。言われたことに追従しているだけ」

紅莉栖「……そして警察のまだ関わってないならやめなさいという放送…これは5月25日……第二のキラが日記を公開しろと言ってから数日空いている」

紅莉栖「…直後に放送に従い名乗り出るのをやめ……そしてキラでは殺せない犯罪者を裁くと宣言……今までの兆候とは真逆じゃない?」

岡部「確かに…態度が一変しているし……キラのビデオの言う事を聞いていたのが今更ひっくり返すと言っているようなものだな……」

紅莉栖「アパシーでもあるまいし、会うことにこだわりそれを最重視していたキラへの興味を一気に失うと思う?」

岡部「……やはりキラと第二のキラは繋がった…のか…」

紅莉栖「ええ、そう考えたほうがいい。外側前頭皮質の活動が高まって腹内側前頭皮質の活動が低下するとは思えないし」

紅莉栖「いきなり衝動的選択を抑えセルフコントロールを働かせ長期的利益を優先する人間に変質したなんて…考えられないから」

岡部「…というか、お前は医学や心理学の専攻ではないだろう」

紅莉栖「……心理学と脳科学は必ずしも対立する学問ではないわよ?ただ……心理学の方が都合がいいかもしれないわね」

岡部「………そうか。で、お前は俺に対してキラに対する自分の考えを喋っていいのか?」

紅莉栖「言わなかった?私はあんたをキラだと思ってない。夜神さんも言ってたじゃない…最初のキラと考えるとアンタは12歳よ?」

岡部「…お前に論破されてばかりだしな、世界一の探偵Lと張り合える気はしない」

紅莉栖「そう、私にも論破……って柄にもなく悲観的ね。独善的鳳凰院凶真はどこいった。…ともかくキラだとは思ってない。」

紅莉栖「……もちろん、だからといって監視の目は弱めないけどね。アンタが白であろうが黒であろうがしっかりと証言できるようにね。あと私自身気になるし」

岡部「……そう…か」
129 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/15(土) 21:09:56.07 ID:clfDP7nGO
岡部「…………」

岡部「ダル」

ダル「んぉ?」

岡部「引き続き弥海砂について聞きたい。弥海砂の経歴…キラが現れた後から今現在に至るまでだ。なにか不審な点はないか?」

ダル「んー……ああ、この最後のビデオが送られてから数日後から2ヶ月近く失踪してる。むしろそのおかげでエイティーンの読者人気投票で一位になってるんだけど」

岡部「失踪だと…!?」

ダル「うん、何事もなく復帰してる…というかむしろそこからヨツバのCMに出て人気がうなぎのぼり…活躍がすごかったって言ったほうが妥当」

岡部(……………)

岡部(!………)

岡部(罠だ!これは罠だ!キラが俺を陥れるために仕組んだ罠だ!ノートを単純に渡すなんておかしいじゃないか!それが罠だという証拠!) 

岡部(……おそらく13日ルールは偽だろう。夜神月がキラであるのは俺がよく知っている。13日ルールが真ならばみすみすノートをわたし自分の首を絞めるはずがない) 

岡部(無論ノートは二冊あるだろうな。第一のキラ、第二のキラと。4年前のビデオの時点で接触していたのは間違いないが……)

岡部(…面と向かって確保したというから自身の潔白はアピールできるし…その実、夜神月が実質二冊のノートを使用可能なのも同義)

岡部(13日ルールが真であっても偽であっても夜神月は困らない…いや、真でなくては困るのはこっちのほうだ) 

岡部(もし13日ルールが偽であった場合キラの殺人はピタリと止まるはずだ。その時夜神月はこういうのだろう) 

岡部(弥海砂は死亡しませんでした。13日ルールは偽です。そして岡部倫太郎さんにノートを渡した瞬間殺人は止まりました、と) 

岡部(……無論それができるということは夜神月は今まで全く疑われてこなかったか、もしくは疑ってたものがもういないか…) 

岡部(…おそらく後者だろうな、リーディングシュタイナーが起きてキラは復活した…ここは疑ってるものがいなくなった世界線ということになる) 

岡部(つまり捜査員の数はほぼゼロに等しい。6年前から“L”が指揮を取りキラを追う組織があったとしよう…そいつらはまるで無能か?) 

岡部(夜神月自身が言っていたではないか。弥海砂をキラと断定する物証があったと。その時に逮捕しなかった無能なのか?) 

岡部(いや……おそらく違う……なぜなら………弥海砂は2ヶ月近く失踪しているからだ…)

岡部(…何の前触れもなく失踪して何の前触れもなく復帰…いくらなんでもできるか?もしLが確保していたなら……そう考えるのが妥当だろう…Lが物証を持って弥海砂を確保…)

岡部(…が、その時点でノートは発見されていなかった。拘束し自供を狙ったはずだ…そしてキラの正体を追求した…キラとの接触は俺らでもわかった、Lならすぐわかっただろう)

岡部(その後何らかの結果でノートの存在がLサイドに知られるとしよう。死神付きの未知のノートだ、下手に扱えないからとりあえずはルールを信じるほかない。)

岡部(おそらく13日ルールが鍵となり失踪…拘束期間が2ヶ月弱の弥海砂は白判定……もしそこに夜神月がいたら?一緒に拘束されていたらどうする?)

岡部(……おそらく月も白判定だろう……身の潔白は証明される…しかし……)

岡部(今回それを13日ルールを使ってひっくり返そうということは少なくとも偽とバレようとも問題がないという現れだろう……やはり、捜査員は0と見たほうがいいのではないか?)

岡部(多少飛躍した考えだが…そう考えてもいいはず…)

岡部(そうなると……これは陽動か?夜神月は紅莉栖の頭の良さもある程度評価したはず。)

岡部(捜査員のブラフに加えて紅莉栖と俺を相対させて動きを止めようと言う算段だとしたら………)

岡部(夜神月……傲慢が祟ったな、事実紅莉栖はラボメンの中では)

岡部「 俺 の 次 に 」

岡部(賢く優秀な人材だ……我が助手だからな、見下せる相手じゃない…)

岡部(生まれたこの隙は有効に活用させてもらうぞ)

紅莉栖「なんかよくわからんけど馬鹿にされた気がする」
130 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/15(土) 21:11:13.45 ID:clfDP7nGO
一旦ここまで(前スレ分消化)
131 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/15(土) 21:22:25.89 ID:MkhZKfNeo
>>126
死神の目を持った人間は、元の視力に拘らず、人間界でいう 3.6 以上の視力になる。
ですね
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/15(土) 22:00:23.01 ID:hejaf70Ao
もう前回死んだ時より時間経ってるよね?
鈴羽から改変者の情報聞いてタイムリープじゃダメなのかな
リュークが見張ってるから出来ない?
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/07/16(日) 18:08:03.55 ID:0PUN1qlko
月「………つまり、結果は」

萌郁「………えられ…なかった……」

月「……そうですか」

月(まず喋らない……色仕掛けも効かない……FBに固執する……メールでは)

萌郁『SERNは大きいから調べ切れはしなかったんだよねぇ…(´Д` )』

月(………ふざけてる…しかし……)

月「……すみません、こんな頑張っていただいて…あなたもSERNの内情はあまり調べたくないでしょう?」

月(…SERNを引き合いに出した時の反応は……おそらく何らかの関わりがあるか……何か思い入れがあるか……考えづらいことだがどちらにせよ何かを知っているということになる)

月(しかしSERNに捜査を入れるわけにもいかない……一警察官…しかも技官があれこれ指示するのもおかしいし…と言ってLの権力はキラ関係でないと切れない切り札……)

月(Hackをかけるにしても……おそらくこいつは末端にいるか否か程度の存在だろう……直接の管理人のPCに痕跡無しとなると難しい……)

月(……今、一番怪しいのはこいつだ。だがそれを確かめる術はない……コイツは何を知っている…?)

萌郁『夜神くん、怖い顔しないで(´∀`*)その代わり大事なことがわかったからさ♪』

月「…?」

月(……なんだ?どういうことだ…おそらくコイツは何も得られなかったで誤魔化すつもりじゃないのか……?)

月「大事なことって…なんでしょうか…?」

萌郁『……SERNはキラを探してる、っていったら…驚いちゃうかな?』

月(!? ……何を言ってるんだこいつ………いや、おそらくコイツだけの知恵じゃない…少なくとも前はSERNの名前が出るだけで露骨に反応を示した女……)

月(……おそらくバックボーンがいて……入れ知恵されたか…?)

月(こいつにはLであることを明かしていない…記者がSERNを嗅ぎ回るのを良しとしないために脅しを……さらに同時に身内にキラがいないとも……)

月(………なぜアルバイトのライターがSERNの情報をつかめるのか…そこには触れても意味はない…言い逃れられ一切情報が得られなくなるだけだ…)

月「…それ…本当ですか…!?」

萌郁「……っ」

月「……失礼、あまりのスクープですから…取り乱しました……しかし……」

月(……スクープどころかイロモノにすらならない…もしSERNが何をしているのかも知らないと仮定しても…こんな意味のないことは言わないだろう)

月(SERNに恨みを抱いていて言いがかりを付けようとしている場合や、商売敵である僕にガセネタを掴ませようとしていたとしても一研究機関がキラを探すなんてあまりにも突飛)

萌郁「……記事には…しないで……」

月(!……何も言ってないうちから……だがこれでガセネタを掴ませようとしている可能性、SERNに恨みがあるという可能性はほぼ0になったといっていい……)

月(たとえガセネタだとしても記事にすれば陰謀論者は食いつくだろう。誤報も報道……こじつけさえすれば論拠にすらなる…)

月(……だが、それをよしとしないということはSERNに対して恨みはないということ…)

月(しかし裏にいるのがSERN本部という可能性は薄い……もしも本部の意見だというのならば記事にしたところで何ら問題はない…)

月(確たる証拠もない状態ではただの誤報、陰謀論者にはSERNを追い詰めるほどの力はないだろう…つまりSERNそのものは困らないからSERN自体が関わる可能性は薄い……)

月(そこから考えられることは絞られる…桐生萌郁の裏にいる人物…FBはSERNの末端だ。となるとやはりコイツも……)

月(一記者として煙巻くつもりか…気づかぬうちに調査でもされて警官とばれた上で深入りするなということか……後者ならば警察庁に戻った時に上から何かあるだろうが)

月「…記事にしないで、とは?確かに裏を取る必要はありますが同じライターとしてはスクープとして喜ばしいネタなんじゃ……」

萌郁「しないで……お願い…………」

月(……記事にするな、という言葉が独断か入れ知恵かはひとまず置くにしても……知られたくはないということ…やはりSERNの指示ということではないことが明らかだ……)

月「……分かりました。萌郁さんがそこまで言うのですからやめておきましょう……」

月(…SERN……欧州原子核研究機構……タイムマシンに関する陰謀論が囁かれる世界最大の研究機構…)

月(こじ付けじみていはいるが…キラがタイムマシン保有者…イコール岡部倫太郎とするために僕自身陰謀論に乗っかったが……)

月(……一体裏で何をしているのか……もしもその存在が悪だというのであれば……僕の新世界には必要ない―――!)

月「……ではSERNはキラとは現時点ではなんの関係もないということになりますね……となればやはり倫太郎さんが…?」

萌郁「………………」カチカチ

萌郁『そうだよね…タイムマシンの推理通りなら……SERNが違うとなったら岡部くんたちしか居なくなっちゃうもんね…』
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/07/16(日) 18:09:19.09 ID:0PUN1qlko
萌郁『あと…岡部くんがキラなら…正直嬉しい』

月「え?」

萌郁『……やっぱいまのナシ!(;・∀・)気にしないで!!』

月「え、あ、はい……」

月(…………)

月(……なぜSERNじゃなかったら岡部倫太郎たちしか居ないと言い切れる……)

月(タイムマシン研究を行っている“と思われる”機関はいくらでも在る…SERNは陰謀論の範囲だが…その第一候補…)

月(その陰謀論を名目上推理に組み込んだ自分で言うのも何だが……桐生萌郁はあまりにも乗っかりすぎている…)

月(陰謀論者として、もしくは記者としてネタを求めての思考ならまだわかるが……記事にするなという発言でそれも否定されている)

月(ここから考えられる仮説は…陰謀論通りSERNはタイムマシン研究を成功しているかそれに準ずる状態)

月(その上でSERNが…確認しているタイムマシン成功者はSERN以外はラボラトリーのみ…そうでなくとも末端にはそう伝わっている…)

月(……故に岡部倫太郎のラボのみという発言になる)

月(…突拍子もなさすぎる、普段の僕ならこんな推理とも呼べないものは投げ捨てているな…)

月(だが岡部倫太郎がキラなら嬉しい…?なぜだ…?桐生萌郁が依存しているのは確実にFBのはず…)

月(岡部倫太郎にも同等の依存心があるのか……キラに対しても依存心があるのか…)

月(……少なくともこの仮説が真ならば…桐生萌郁がキラを復活させるためのコネクションが存在することになり……独断か、利権がらみかは不明だが…)

月(桐生萌郁はキラを復活させられる立場にあったことになる………仮説では動けないが)
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/07/16(日) 18:10:20.40 ID:0PUN1qlko
岡部「………………」

岡部(俺の目的は……夜神月の…キラの暴走を止め……世界線をもとに戻すこと………)

岡部(……………いや、そんな大層なものじゃない。ラボメンを守れればそれでいい)

岡部(………………………)チラッ

リューク「?」

岡部(………死神リューク…こいつの存在は想定外だった……)

岡部(俺達は個人個人では夜神月に太刀打ちできない…デスノートに関しては夜神月のほうが圧倒的に長けている…)

岡部(だが……リュークの存在によってラボメン同士の連携が取りづらくなった…)

岡部(それだけではない、如何に夜神月を知る捜査員を消したとしても…Lを支持するパトロンが0になったとも考えづらい)

岡部(……組織の指針に逆らって捜査を続ける捜査官だっていないともかぎらない)

岡部(たとえば…部屋に藁人形が打ち付けてある密室連続殺人をLと共に解決したFBI捜査官とか)

岡部(………いや、今思い付いた適当な事件ででっち上げの妄想みたいなものだが。)

岡部(そのものたちに加えて、紅莉栖が監視している状況は変わらない……キラだと思われずとも行動の制限は必至……)

岡部(とくに俺とダルと鈴羽は監視の強化を計られているようにしか……く、これでは改変者の情報も……!)

岡部(こいつは中立であると言っていたが………最低限だ…与えられる情報は………)

岡部「死神リュークよ」

リューク「どうした?」

岡部「貴様…よもや四六時中俺に付きまとう気ではあるまいな?」

リューク「ククク……ああ、死神はノートとその所有者に憑く……四六時中行動を共にすることになるだろうな……」

岡部(…状況は絶望的……少なくとも…13日はこのまま付きまとわれることになるのか……)

岡部「フゥーハハハ!ではリュークよ!貴様も機関に追われる身になるわけだな?」

岡部「せいぜい命を落とさぬよう気をつけることだな!」

リューク「ククク…どうせ13日の付き合いだろ」

岡部「! ………ああ、13日の付き合いだな」

岡部(…………13日の時間稼ぎ…か)
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/07/16(日) 18:11:56.04 ID:0PUN1qlko
岡部「ところで……死神リューク、貴様の目的はなんだ………?なぜ人間界にノートを落とした?」

リューク「………ククク…退屈だったから」

岡部「!」

リューク「目的は楽しむことだ……だから中立を守ってやる」

リューク「例えおまえがキラを捕まえられる策を練ったとしてもキラには伝えない」

リューク「逆にお前にもキラの正体は教えないし必要以上にルールについて教えることもない」

リューク「多少の賄賂は受け取るがな……オレはノートをつかって欲しいからキラにも肩入れする」

リューク「それに死神にも掟がある…守らなかったら俺は極刑だろうな」

岡部「………なら」

岡部「もし俺がノートに誰かの名前を書くとして」

リューク「! 書く気になったのか」

紅莉栖「!?」

紅莉栖「ちょっと岡部………!?使わせないわよ!!」

岡部「…黙っていろクリスティィィッンナ!………切れ端に名前を書いても効果はあるのか?」

リューク「………さぁな?試してみるか?切り刻んで使えなくしたらお前らが死ぬだけだ」

岡部「…………いや、聞いてみただけだ」

リューク「クク………死神は自分が生きるためにノートに名前を書く」

リューク「だからばれたらどうするとかこうするとかもない…だから工作もしない」

リューク「ルールに関しては死神も全部知ってる訳じゃない…」

岡部「…………まぁ、リューク自身知ってても教える性格ではないだろうしな」

リューク「よくわかってるじゃないか」

岡部(………………………)

岡部「…………ダル」

ダル「んぉ!?しばらく話しかけられなかったから出番終わったかと思ってたのになんぞ!?」

岡部「ぬぁぁぁぁぁにをのんきにエロゲなどやっているのだっ!!」

岡部「お前には調べてもらわねばならんことがある!すぐさま支度に取り掛かれ!」

ダル「んー、なんの見返りもなくってのは気乗りしないってゆーかー」

岡部「フェイリスの手料理かっこラボラトリーバージョン」

ダル「何をすればいい」

岡部「キラが裁きを失敗した例、あるだけ」

ダル「オーキードーキー!」

リューク「ククク………何をするのかはわからないが…楽しませてもらうぜ?」
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/07/16(日) 18:13:20.49 ID:0PUN1qlko
月「……………」

月(……………数日がたった…正直なところを言えば…手思うようにが進まない…)

月(がLだと明かした瞬間から阿万音鈴羽の態度は徐々に軟化していった)

月(岡部倫太郎の言う直情的というのは間違いないな)

月(決定的ではないものの…というか噂レベルの質だが賛成派三人の情報も渡すようになった…)

月(罠かとも思ったが……記憶を失ってる僕は完璧にLとして振る舞っている…)

月(確信を持たれていない限り疑惑は払拭できた………そして)

月(阿万音鈴羽は確信を持っていなかった、何故ならば………)


―――電話終了後

月「え………世界線解釈?」

鈴羽「そう、多世界解釈とは違って可能性のより糸みたいな世界構造だよ」

月「…それがDメールによる改変なんですね、鈴羽さん」

鈴羽「そう。君がキラなら絶対に教えないけどね」

鈴羽「仮にキラがタイムマシンを持ってたとしてもこの理論まではわかってないだろうから」

月「………なぜ、そのような情報を…?」

鈴羽「………………君は本当にキラを追う立場なんだよね?Lなんだよね?」

月「………ええ、安心してください。かならず、キラを捕まえて見せます」

鈴羽「そう…じゃあ、あたしは…ジョンタイター。2036年からやって来たタイムトラベラーだよ」

月「!」
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/07/16(日) 18:14:13.85 ID:0PUN1qlko
―――現在

月(………タイムマシンはOの最大の武器…)

月(物理的タイムトラベルを利用できる正しく“未来ガジェット”は絶対に隠さねばならないもの)

月(その手の内を明かしてきた……今までは絶対に明かしていなかったものを……)

月(……その後の情報は微妙だったが…岡部倫太郎、お前が失った情報は大きい)

月(無自覚とはいえ阿万音鈴羽は新世界の創造を進めた…自身がディストピアと嫌うキラの世界を)

月(………しかし、改変者の方は…まさかSERNに探りをいれるわけにもいかない……)

月(Lとしての権力もキラとしての策略も使うには突拍子が無さすぎる…)

月(…………………ここは…岡部倫太郎の…Oの出方を見るべきか…それとも……阿万音鈴羽を使って……)

月(Oは僕に勝てないまでも……勝とうと情報を集めるだろう……その情報も僕が操り…貰うだけ………)

月(もうすでにOたちの正体はわかっている………裁けるところをわざわざ13日の猶予を与えたんだ……)

〜〜〜〜♪

月(…………この番号は)

月「……………はい、もしもし?」

フェイリス「あ、もしもし…夜神月さんの携帯でしょうか?」

月「………ええ、そうですが……失礼ですが、そちらは?」

月(わかっている…秋葉留未穂……用件は一体……)

フェイリス「ニャニャ!ライト!フェイリスだニャ!」

月(……ここは大袈裟に驚いておくか)

月「………フェイリスさん!?な、なんのご用でしょう…?」

フェイリス「……実は今週末にメイクイーンでキラキラパーティーを行うことになったニャ!」

月(キラキラパーティー?………)

月「キラキラ……パーティー………?」

フェイリス「……大きな声ではいえニャいけれど………にゃんと!……キラ信者のオフ会ニャ…!」

月「……なるほど、キラだからキラキラと」

フェイリス「ライトはキラの取材もしてるって言ってたニャ…よかったら来るニャ!」

フェイリス「キョーマも来るみたいだニャ?」

月(!…………)

月(…期限の13日丁度………何かの罠か?)

月「……では…参加させてもらいますね」

フェイリス「!よかったにゃ!それじゃあライト!またのご来店お待ちしてるニャ!」ピッ

月(ばかを言うな……破産するだろ…!)

月(…………………)

月(だが……このタイミング……何を狙っているのか……)

月(機を待つのも大事とはわかっているが……何も行動も策も無く状況は初めてじゃないか…?)
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/07/16(日) 18:16:20.54 ID:0PUN1qlko
―――MayQueen+Nyan2

フェイリス「今……世界中の犯罪者が消えているのは……」

フェイリス「キラ様が復活なされたから…」

フェイリス「キラ様とは世の悪を絶対に許さない…地獄からの使者………」

フェイリス「キラ様を信じるもののみ………」

フェイリス「この宴に参加できるのニャぁぁぁぁぁぁ!」

おまいら「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」」」

フェイリス「キラキラパーティースタートニャー!」

月(なんだ)

岡部(これは)

まゆり「えへへ〜、まゆしぃ☆も今日はキラキラなのです!」

岡部「まゆりっ!?」

紅莉栖「なんで私までこんな……くっ」

リューク「ククク………さくらTVといいキラのイメージはどうなってるんだ?」

月(真っ黒な内装……黒を貴重としつつあしらわれたアクセサリー……)

岡部(確かに“キラキラ”はしているが……)

ダル「ふぉぉぉぉぉぉ!フェイリスたんの貴重なゴシック系メイド服ぅぅぅぅぅぅぅぅ」メガネクイ

ダル「眼鏡変えてきてよかったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

紅莉栖「橋田!うるさい!!」

ワイワイガヤガヤ……

岡部「………」

月「……………」

フェイリス「………にゃにゃにゃーんと!今日は特別なイベントもつけるのニャー!」

月(!………特別なイベント?)

ワイワイガヤガヤ……

月(キラキラパーティーと言うからには何か仕掛けがあると踏んでいたが………)

岡部(なにもない普段のメイクイーンと大差はない…飾りつけと……客層が微妙にちがうが)

萌郁「−−・−・ −・・−− −・−・− ・・ ・− −・−・ −・−・・ −・ −− 」パシャパシャ

月(特別なイベント………なんのことだ………)
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/07/16(日) 18:23:02.04 ID:0PUN1qlko
〜〜〜♪

岡部「ん、メールか」Pi

岡部「………………」Pi

岡部「夜神月……少し良いだろうか、話がある」

月(!)

月「ええ、僕も倫太郎さんと話したいことが……」

岡部「場所を移そう……人が居ない場所を知っている」

萌郁「−−−・− −−−− ・・ ・− −・・−・ −−・ −−・−− ・−・・ ・・ −−・ −・ ・・ −−・− 」パシャパシャ

ダル「んぉ?オカリンどこ行くん?夜神氏も」

岡部「ああ、ちょっとな……時にダルよ、お前その眼鏡似合わんぞ」

ダル「mjd?なんでいまさらそんなこというん?」

岡部「ないほうがましだな、これは没収だ」

ダル「なん…だと…?ボッシュートだけは勘弁して!せっかくキメてきたのに」ビクンビクン

月(別の意味でキマッてるな………)

岡部「ああ、すまん待たせたな、行こう」


ニャニャ!ダルニャンノメガネガナイニャ!!

           イインダオ!ナゼナラバキョウハコンタクトナノダカラ!

        ヘェダルクンガコンタクトナンテメズラシイネェ?
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2017/07/16(日) 18:37:07.86 ID:0PUN1qlko
岡部「ここなら、誰も来ないだろう……」

月「…………岡部さん、用件というのはノートのことですか」

岡部「……ああ、その通りだ。返そうと思ってな……俺はここで所有権を放棄させてもらう」

リューク「ククク………」

岡部「…ノートを手にしてから13日間、手にした瞬間からキラの裁きは行われていない」

岡部「…これで、俺はキラではないと証明できたな」

岡部「当然だ、俺は鳳凰院凶真……世界の支配構造を打ち壊し混沌を招く狂気のマッドサイエンティスト…断じてキラではない」

月(………想定通りの反応……ならこちらも変わらず)

月「…………残念ですが、倫太郎さんの無実はまだ証明出来ていません」

岡部「何っ!?」

月「……第二のキラ弥海砂は13日たっても死にませんでした……あのルールは偽です」

岡部「なんだと……」

月「…………残念です。僕はまだ貴方を疑わねばならない……」

月「……そして、L…僕にここまで追い詰められたのだから、キラは貴方を裁くかもしれない」

月「…そうなるのは避けたい、避けたい…ですが……もしそうなったときのために、何か知ってることがあるなら……」

岡部(夜神月……白々しい……!)

岡部(シラジライトってところだな)

岡部「ふっ………知ってることがあるなら?良いだろう……教えてやろうではないか!」

岡部「我が未来ガジェット研究所には多くのガジェットがある!電話レンジ(仮)もその一つだ」

月「………それは存じています」

岡部「この電話レンジ(仮)はタイムマシンで…過去にメールを送り改変することが出来る」

岡部「世界線を変えることによって送信した事実はなくなり着信履歴のみが残る…」

岡部「そして…世界と共に記憶も再構築されるため…誰もメールの存在を覚えていない」

岡部「…思いは世界線を超えることはない、俺以外に誰も」

月「……」

岡部「俺の記憶ではキラは一月の時点で動きを止めていた…恐らく負けたのだろうが」

岡部「世界が再構築されキラは復活した……改変者は不明だが…俺には目星がついている」

岡部「貴様も捜査員として改変者を探っているのではないか?」

月「!………互いに知ってることを教え合うということですか?なぜ……」

岡部「なぜ、キラの不利になることをしようとするのか、ならば答えは簡単だ」

岡部「俺はキラを追っている………そうだな、仮の名前岡部倫太郎からとってOとでも呼ぶがいい」

月「…………」

岡部「そして、ラボラトリーメンバーのなかには俺に協力するものもいる…無論キラ否定派だ」

岡部「夜神月…お前は俺を監視しようと否定派を集めたが……無意味だったのだ、俺はキラどころかキラを追う立場…」

月「…………それで?」

岡部「…………俺は夜神月……貴様がキラだと思っている。貴様が俺をキラ扱いするようにな」

月「…………岡部倫太郎さん、苦し紛れですね…といってもここに他の人間はいませんが……」

月「少なくとも、僕がキラだったとしてもここで自白するわけがない………」

岡部「………確かにな、だが…貴様がキラであれLであれ…改変者少の情報なら知りたいだろう?」

岡部「俺だって知りたいんだ……互いにLだ、キラだと言うのとは別に……知ってることを言う」

月「………………」

月(…確かに、改変者の情報は欲しい…阿万音の情報は全て役に立たなかった……)

月「………わかりました、しかし…貴方の疑いが晴れたわけではないことは覚えておいてください」
142 : ◆XozYxp.J6w [saga]:2017/07/16(日) 18:39:53.32 ID:0PUN1qlko
岡部「………よかろう、ではこちらからだ…改変者は桐生萌郁だと考えている」

月「!……僕も同じ考えです、思想的にもっともキラに近い…消去法ですが」

岡部「だが…フリーターでは立場的にキラを動かせはしない…常識的に考えればな」

岡部「……桐生萌郁はSERNの末端、ラウンダーの構成員だ」

月「………どこで、その情報を?」

岡部「信頼できる筋からだ……正確に言えば、桐生萌郁の上司からだがな」

月(…桐生萌郁の上司……?……FB!こいつFBと接触できたのか!?)

岡部(驚いているな夜神月……単純な話だ、といっても月には解らん話だがな)

岡部「桐生萌郁はラウンダーとしてSERNの下命を遂行する立場でFBに依存しているが…」

岡部「その理由は自殺を止めメールに全て返信したからだ…」

岡部「同時に自殺をやめラウンダーとなった後、桐生萌郁に救いがきた)

月「…キラの裁きですか…桐生萌郁の仇をキラが裁いた……?」

月(キラは萌郁にとって…依存対象だったのか……)

月(………勝った、これでOも改変者も判った……記憶をなくしているならば仕方がない……)

月「………確かに、倫太郎さんのお陰で大分、捜査が進みました……しかしやはり疑いは晴れない」

岡部「俺も同じだ、貴様をキラだと思っている」

月「………僕はキラじゃありません」

岡部「………そうか、ならば無理矢理にでも吐かせるだけだ」スッ

月「………その紙は?」

岡部「………誰も殺傷することなくキラの正体か最も疑わしい人物を出来る限り多くの人間に説得力を持って周知させたのち心臓麻痺で死亡」

岡部「日付は今日、時間は三十分後……名前は………二秒もかからんぞ」

月(!………)

岡部「貴様がキラだろう?」

月「……………」

岡部「………」シャ

月「やめろォ!!」ゲシッ

岡部「ッ!!」ポロ

月「形勢逆転だな、岡部倫太郎……!僕の勝ちだ…!」カチカチカチカチ

岡部「…………用意周到だな、夜神月……しかし」

岡部「それが仇だ……時計を引っ張り出す必要はなかっただろ…」

岡部「ノートにかいてあったルールでは、切り刻むようなことは禁止だったな」

岡部「それも偽のルールと証明するようなもの……そして、知っていたと言うようなもの」

岡部「そうだろう?………ルールを書いたであろうキラよ」

月「…………」

岡部「ああ、ひとついい忘れていたな……電話レンジ(仮)の機能はDメールだけではない」

月「…………!」

月(どういうことだ……)

岡部「フゥーハハハ!混乱しているな!…電話レンジ(仮)はタイムリープマシンでもある!」

月(タイムリープマシンだと!?…そんな、もうそんな段階まで……阿万音は何も……!………罠か…全て!)

岡部「………俺は首元に鎌の刃をかけられ続けたのだ、死神の鎌をな……他でもない、夜神月、貴様にな」

月「……Lどころか…メロにもニアにも劣るお前が……僕をキラだと………あり得ない」

岡部「メロ?ニア?……LにMとNか…順番通りだな…」

月「お前が殺してきた相手…そしてお前を追い詰めた相手」
143 : ◆XozYxp.J6w [saga !蒼_res]:2017/07/16(日) 18:41:34.63 ID:0PUN1qlko

岡部「L…M…N…そして俺がOだ」

144 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/16(日) 18:42:57.51 ID:0PUN1qlko
岡部「ただ一つ違うのは、俺は死なない………詰みだな、 夜神月……L……貴様が俺を追い詰めたキラだ!」

月「………」

月(証拠など何一つとして無い………)

岡部「……もっとも。」

月(?……)

岡部「貴様が本物のキラかどうかはわからんがな、手下か下僕か……」

岡部「少なくともここで醜態を晒し……俺に敗れたのは事実!貴様が言ったのだよな?」

岡部「結果。正義…悪…結果が全てになるくらいに考えるべきだと、キラを捕まえればキラは悪、キラが世界を支配すればキラは正義だとな!」

月「……ツ」

岡部「あえてここでいってやろう!貴様は悪どぅぁ!!!キラ……もしくはその手下か?よ!」

岡部「フゥーハハハ!フゥーハハハハ!フゥーハハハハハ…はっ…はっ……うぉぇっ」
145 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/16(日) 18:45:32.90 ID:0PUN1qlko
月(下僕………だと…?)

月「……うぅ……こんな屈辱……」

月「うぐぅ………うぐぅぅぅぅぅ……」

月「……………」

月「………ぅぅ………んぅぅ………ぅっ………ぐぅ……ぅ」

月「…ぅんふふふ」

月「ふはははは」
146 : ◆XozYxp.J6w [saga !red_res]:2017/07/16(日) 18:46:29.16 ID:0PUN1qlko
あ ははは ははははははは ははははは
ははははは ははは はははははははは
ははは ははははははははは は ははは
はははははは は はは はははは ははは
はは は はははははははは ははははは
ははは ははは はははは はは はははは
はは ははは はは ははははははははは
はははは はははは ははは ははは はは
147 : ◆XozYxp.J6w [saga]:2017/07/16(日) 18:48:39.79 ID:0PUN1qlko
岡部「!」

月「…そうだ、僕がキラだ……ならばどうする?ここで殺すか?」

月「…もっとも状況は何一つ変わっていない、僕がペンを走らせればお前は40秒で死ぬ」

月「どうすることもできないだろう……いいか、僕はキラ、そして……新世界の神だ」

月「今の世界ではキラが法でありキラが秩序を守っている、これは事実」

月「もはやキラは正義、世界の人間の希望……」

月「もしお岡部倫太郎……前がなにかをできたとして、それで本当にいいのか?」

月「キラを捕まえる…それが過去において正義だった事もあったかもしれない」

月「………しかし、今は明らかにそれは悪。世界の意識は変わったんだ」

月「僕がノートを手にする前…法で裁けない犯罪者は街にのさばり世界は腐りきっていた……」

月「世の中矛盾だらけだっただろう……それがどうだキラが現れ、6年…」

月「戦争はなくなり、凶悪犯罪者のほとんどが死に、世界の犯罪は7割減少した………………」

月「しかし」

月「まだ世の中は腐っている。腐った人間が多すぎる………」

月「人間は幸せになることを追求し、幸せになる権利がある」

月「それを一部の腐った人間がそれが不意にいとも簡単に途絶えてしまう……」

月「事故じゃない……腐った人間が生きている事による必然。そういう被害者を、お前も見てきたはずだ」

月「その都度心を痛めただろう、なにもできない自分を憎くんだだろう、悔しいと…思っただろう?」

岡部「夜神月……!」
148 : ◆XozYxp.J6w [saga]:2017/07/16(日) 18:49:20.08 ID:0PUN1qlko
月「世の中は堕ちるところまで堕ち、人間は腐るところまで腐っていった。」

月「突き詰めれば、人が幸せになるのに害のある者か、ない者か…、生きるに値する者か、しない者か…。」

月「悪は悪しか生まない、意地の悪い人間が悪事を行い世に蔓延るから弱い人間はそれに屈し、それを習い…腐っていき…いつしかそれが正しいと自分を正当化する」

月「残念だが、それが今の世の中だ……善人が悪人の犠牲になっている世の中のリアルなんだ」

月「もう、法律では救えない世界になっていたんだよ」

月「悪は…腐った者は…なくすしかない。始めから救いのない様な悪には死しかないだろう」

月「しかし、腐った人間=死ではない。こういう世の中を創ってきた悪の根源からメスを入れていく」

月「悪い人間は裁かれる………人に害を与える人間も裁かれる」

月「それだけで人間の意識は変わってくる。人として正しい生き方に気付き始める」

月「幸せになる権利、それは皆に平等にある。いや、なくてはならない」

月「それは、他の人間を攻撃したり、陥れたり、ましてや殺すことで得るものではない。」

月「互いの幸せを邪魔することなく、互いの権利を尊重し、個々の幸せを求めていくのが人間同士のあるべき姿」

月「世の中が変わってくれば人間も変わってくる……………………優しくなれる………」

月「……………それでも変わらず悪事をはたらく者は、人間失格」

月「本来、人間は地球上で一番優れた生物として進化をしていかなければならない。…だが、退化していたんだ…」

月「腐った世の中…政治…司法…教育…世の中を正していける者がいたか?しかし、誰かがやらなければならない」

月「ノートを手にした時思った…僕がやるしかない。いや…僕にしかできない!」

月「人を殺すのが犯罪なんて事はわかっている。しかし、もうそれでしか正せない。」

月「いつかそれは認められ、正義の行いとなる。僕がキラとしてやるしかない。これは僕に与えられた使命」

月「自分はこの腐った世の中を革め、真の平和・理想を創生するため、選ばれた人間」

月「このノートで…他の者にできたか?ここまでやれたか?この先できるか?」

月「ノートひとつで世界を…世界を…人間を正しい方向へ導けるか?」

月「出来るわけない!!!」

月「私利私欲の為にしか使えない、自分の為にしか使えない、馬鹿な器の小さな人間しかいないじゃないか!」

月「僕は自分の利益など一度も考えたことはない!」

月「弱者に自分の思想を植えつけ、金儲けをしている悪党とは全く違う!そういう悪党こそ世の中の敵なんだ!」

月「………そうさ、僕にしかできない…新世界を創れるのは……………その頂点に立ち、常に正しく導けるのは僕しかいない…。」

岡部「……………」

月「……………………」

岡部「………」

月「………考えろ」

岡部「!」

月「また腐った世の中に戻していいのか?変わりつつある人々の意識を戻していいのか?」

月「おまえにだってわかっているはずだ。人間には明らかに死んだ方がいい人間がいる。」

月「無価値な人間……抹殺した方がいい人間は山のようにいる。」

月「害虫は殺せるのに、何故害のある人間を殺すのを悪とする?ここでキラを潰していいのか?」

月「それが本当に世の為か?ここで僕を捕まえてどうなる?おまえが嬉しいだけじゃないのか?」

月「それはおまえのエゴでしかないんじゃないか?おまえが今、目の前にしているのはキラだが、新世界の神だ」
149 : ◆XozYxp.J6w [saga]:2017/07/16(日) 18:50:50.43 ID:0PUN1qlko
岡部「…………言いたいことはそれだけか」

月「………何?」

岡部「…何が新世界の神だ、中二病の妄想も大概にしろ」

リューク「ククク………おまえがそれをいうのか」

岡部「お前はただの人殺しだ、そしてそのノートは史上最悪の殺人兵器…」

岡部「仮に貴様が神だとしても負けはしない……神に対する恐怖などDメールを発見したときに捨てた」

岡部「そしてキラ、お前に立ち向かうには必要ない感情だ」

岡部「それにな、夜神月……神々の黄昏においてもっとも最初に死ぬのは主神たるオーディンなのだぞ」

月(………いってもわからぬバカだったか……)

月「………どちらにしても結果は変わらない……岡部倫太郎……O……やはり僕の勝ちだ」

岡部「ふっ………どうだろうな……案外死なないかもしれんぞ?ほら、早くかけ」

月「言われなくともかいてやるよ……」シャッシャッ

月「岡部倫太郎…これは僕に与えられた使命だ………誰にも…止められない」

岡部「………………」

岡部(………俺は死なない…信じろ………)

月「37…38…39…」

月「40、さよなら、岡部倫太郎…」

岡部「………41……フゥーハハハ!やはり俺の勝ちだな、夜神月!」

月「なっ!?」

鈴羽「てぇぇいやぁぁぁぁ!!」ゲシィッ

月「うぐっ……なっ……はぐぅ………」

岡部「よくやったバイト戦士!」

月「…………ぐぅぅ…ばかやろぉぉぉぉぉぉ!!!!…阿万音ェェ!誰を」

鈴羽「……誰を組伏せてるかって?……未来のディストピアを作り出した哀れな大量殺人犯」

月「……はぐぅ………うぅ………なにがどうなって………岡部ぇ…なぜ死なないぃ………!」

岡部「………ふ……ふふふ……フゥーハハハ!驚いたか?夜神月……」

岡部「なぜ死なないか、だが……メイクイーンニャンニャンの特別イベントといえばわかるか?」

月(特別イベント……?)

月(!………まさか!)

岡部「キラ、貴様はかつて裁きに一度失敗しているな?」

岡部「ダルに調べてもらった、第二のキラが現れる直前…とある犯罪グループの一人が不自然に裁かれず死刑になったと」

岡部「なぜ裁かなかったか……裁けなかったか………あのときニュースは誤報が相次いでいた」

岡部「Lの差し金かどうかはわからんがな…ともかくお前はただその一回だけ裁きに失敗している」

岡部「だからそれを利用させてもらった……一体何回間違えれば死ななくなるかは…分からんがな」
150 : ◆XozYxp.J6w [saga]:2017/07/16(日) 18:52:59.96 ID:0PUN1qlko
―――メイクイーン特別イベント

フェイリス(キョーマとライトが退席したタイミング……今ニャ!)

フェイリス「さっきまでいたこの男!なんとキラを捕まえようとしていた不届きものにゃ!」

おまいら「「「「なにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」」」」

フェイリス「名前はオカベリンタロウ!漢字がわからないニャ!誰か教えて欲しいニャ!」

フェイリス「当てられたら………フェイリスの目を見て混ぜ混ぜロングバージョンニャ!」

おまいら「このイベントの主催のクイズみたいなものかな……」

おまいら「どうする?」

フェイリス「間違えても当たっても先着一名!チャンスはニャンニャン(2×2)で4回ニャ!」

おまいら「なにぃやるしかねぇ!!」

「「「「「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!フェイリスたんの目を見て混ぜ混ぜは俺のものだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」

フェイリス(スズニャンに言われた通りにしたけど…キョーマ……これでよかったのかニャ?)
151 : ◆XozYxp.J6w [saga]:2017/07/16(日) 18:54:06.92 ID:0PUN1qlko
月「そんな馬鹿な………ち、違う……あり得ない…………自分の命をそんな風に………」

岡部「死なないということは上手くいったのだろうなぁ!フゥーハハハ!」

月「一つ間違えたら死ぬんだぞ!!それもただ死ぬんじゃない…」

月「お前らは全員メイクイーンにいたDメールもタイムリープもできはしない!」

月「完全に賭けじゃないか!」

岡部「だからどうした、俺は死んでいない……分かるか?これが―――」
152 : ◆XozYxp.J6w [saga !蒼_res]:2017/07/16(日) 18:54:53.86 ID:0PUN1qlko



――――これが シュタインズゲート
           運命石の扉
                  の選択だよ



 
153 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/16(日) 18:58:04.96 ID:0PUN1qlko
月「………………」

鈴羽「……でも、保険もなしっていうのは暴挙だよ岡部倫太郎」

岡部「………俺はもうタイムマシンには頼らない。」

岡部「明日、俺が死ぬかもしれないけれど。生きることは本来、やり直しなんてきかないことだから。これでいいんだ。」

岡部「それにもし俺が死んだとしても………夜神月の、キラの陰謀を暴いた」

岡部「知ってるか、未来ガジェットは電話レンジで終わりではない」

月「…………なに……?」

岡部「未来ガジェット10号機:「びっくりメガネちゃん」……ダルから取り上げた眼鏡」

月「その眼鏡……胸ポケットに………」

岡部「…フレームのところに小型カメラがついていて3Dで保存する…貴様が逃げても、俺を殺しても、このガジェットを叩き壊しても…すでに記録には残ってる」

岡部「少し改造すれば14号機「電波ジャッカー」と組み合わせテレビで拡散も出来るぞ」

岡部(範囲は秋葉原のみだがな)

月「な………」

岡部「あと、お前が何を勘違いしているのかはしらんが……俺は世の中なんてもはやどうでもいい」

月「……?」

岡部「言っただろう、俺は混沌を望み、世界の支配構造を破壊する者」

岡部「そして、お前の野望を打ち砕く者!」

月「………」

岡部「聞きたいか?我が名は……、鳳凰院凶真!!」

岡部「たった今!キラによる世界の支配構造を打ち壊した!!」

月「!」

岡部「……独善的な狂気のマッドサイエンティストがなぜ世の中を救わねばならん?」

岡部「これは、俺の自己満足だよ」

月(これは………一体………どうすれば……………)

岡部「貴様は恐らく俺とダルと鈴羽がOだと考えていただろう」

岡部「半分正解だ」

月(半分……?)

岡部「話が助手である牧瀬紅莉栖もだよ、鈴羽をデコイにする作戦も紅莉栖の立案だ。尤も……タイムリープ後の今は覚えないだろうがな」
154 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/16(日) 19:00:17.38 ID:0PUN1qlko
月(く……そ………リューク……どこだ……)

月「………リューク」

月「リューク何してる!!」

リューク「あいよ?」

リューク(出番なかったし帰ろうかと思ってたけど)

月「なぜこいつらが死なないことを教えなかった…教えてさえいれば策も考えれたんだぞ……」

月「一方的なのはリュークお前にとっても不本意だろ……」

リューク「たしかに一方的になるからつまらないが…」

リューク「俺はお前の味方じゃない、なんでも教えるとは限らない」

リューク「それにな、俺はノートの所有者に憑いてるんであって……いつだって岡部倫太郎に憑いてるわけじゃない」

岡部「悪いな、一時的にダルに譲渡して情報漏洩は回避させてもらったぞ」

月「…………う……うぅぅ………!もういい……!リューク…何してる、こいつらを殺せ!」

リューク「……バカを言うなよライト、デスノートを使わず人を殺すのは掟違反だ…罰が下る。それも特級だ」

リューク「とてもじゃないがライト、お前のために死ぬ気にはなれないぜ」

月「なら書くんだよ!お前のノートに!!名前を!!」

岡部(行動が支離滅裂……情緒も不安定……)

月「……まだ、もっと面白いものを見せてやれるんだよ」

リューク「ほぉー」

リューク「………書けばいいんだな?」

岡部「まて死神!」

月「あはははは!阿万音鈴羽……!お前だけでも!!」

岡部「………夜神月の名前を書こうとしてるならやめろ」

リューク「!」ピタッ

月「………リューク?……なにしてる」

リューク「なんでわかった?」

月「おいリューク!もっと面白いものを見せてやれるんだ!」

リューク「…………ライト、悪いがデスノートは効かない、身動きは取れない、キラだと自白済み」

リューク「どう見てもお前の負けにしかみえない……ここからどうするか楽しみだったが俺に頼るようじゃお前も終わりだ」

リューク「お互いいい暇潰しになっただろう?」

月(だから……殺すのか………?し、死にたくない……)

岡部「…死神リューク、まだ書ききってないだろう?なら……月が所有権を放棄したらどうなるか教えてくれ」

リューク「…憑く人間がいなくなるから…拾った人間との掟も消えるだろうな」
155 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/16(日) 19:00:58.96 ID:0PUN1qlko
月「!…………岡部倫太郎…後悔するなよ………いつか必ずまたノートは僕のてに戻ってくる」

月「それが新品のノートで、記憶が戻らなくとも………必ずキラは復活する……世界はキラを求めてる………」

鈴羽「こんなこと言われてるけど…大丈夫ー?」

岡部「フゥーハハハ!そのときはまた捕まえるだけのこと!貴様はこの俺にすでに敗れている!」

月「……………捨ててやるよ…!」

リューク「…お?」

月「ノートなんか捨ててやる!」

リューク「………はいよ」

岡部「…死神リューク……俺はノートを使う気はない…が、このノートのルールは正しいのか、それだけ聞かせろ」

リューク「正しいのは表のページの使い方だけだ」

リューク「あとは…死神でもわからないことがあるっていうのもルールだな…ククク」

岡部「そうか……では、この二冊のノートは焼かせてもらおう」

リューク(しまった、嘘吐いて返してもらえばまた落とせて楽しめたのに……)

リューク(………まぁいいか、夜神月を越える悪魔ももうでないだろうし…十分楽しめたのは本当だからな)

リューク「ああ、好きにしろ」

鈴羽「火、興そうか?」

岡部「サバイバル術ならいら………なんだそれは」

鈴羽「未来ガジェット184号、最強の消毒機!」

岡部「ただの火炎放射機ではないか!」

鈴羽「まぁまぁ!じゃあしょうきゃくー!」

バオォォォォォォ

ぐにゃああああ

岡部「くっ……これはリーディングシュタイナー!」

岡部「そうか…ノートが燃えたことで…ディストピアが…構築されない世界線へ……」

鈴羽「…………………お別れみたいだね……岡部倫太郎」

鈴羽「あとはそっちで再改変を防いでよー?…………ありがとね、未来を救ってくれて」

岡部「鈴羽!」

岡部「…………………」

岡部「勝利のときは来た!この俺はあらゆる陰謀にも屈せず、己の信念を貫き、ついに最終聖戦を戦い抜いたのだ!」

岡部「この勝利のため、我が手足となって戦ってくれた仲間たちに感謝を!犠牲となったすべての思いに感謝を…」

岡部「訪れるのは、俺が望んだ世界なり!すべては運命石の扉の選択である!」

岡部「世界は……再構成される―――」

グニァァァァァァァァ
156 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/16(日) 19:01:38.16 ID:0PUN1qlko
岡部「…………っ………ここ…は…メイクイーン?」

岡部(ラボに戻ったら…電話レンジを破壊せねばな……)

月「なにぼけーっとしてるんだ?」

岡部「夜神…月…!」

月「何驚いてるんだよ変なやつだな…さっきラボのメンバーとして入ったもらったのにもう忘れたのか?ハハッ」

岡部「らーめん?」

月「ラボメン!ラボラトリーメンバー!ラボメンナンバーは009!」

岡部「ラボメンだとぅっ!?」

岡部(こいつ………覚えてないよな……キラじゃ……ないよな?)

岡部「おい、夜神月……ノート…知らないか?」

月「ノート? なんのことだよ」

岡部「いや、分からなければいい………」

月「……へんなやつだな、じゃあまぁとりあえず……」

月「フェイリスたん!一番高いのみもの!目を見て混ぜ混ぜでー!!!」

岡部「え?」
157 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/16(日) 19:02:34.38 ID:0PUN1qlko
コポォ
158 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/16(日) 19:03:00.72 ID:0PUN1qlko
おわり
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/16(日) 19:03:48.80 ID:42KKOD5V0
オチはドラマ版のライトかwwwww
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/16(日) 19:04:32.61 ID:agulslWto
161 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/16(日) 19:07:24.63 ID:0PUN1qlko
くぅ〜疲れましたw これにて完結です!…はい。ネタが古いですね、すみません。
何度もエタってしまいましたが、無事?完結させて投稿できました
暖かいお言葉、ありがとうございました
……読み返してみるとご都合主義と矛盾の塊ですね
大場つぐみ先生の偉大さがわかりました……
改めて4年弱、ありがとうございました
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/16(日) 19:39:22.24 ID:IEiDsysYo
乙乙!

凄かった。そう来たかって感じ。岡部倫太郎って特にキラキラネームって訳じゃないから
よく書かれなかったなw鈴羽がバカ過ぎると思ってたから実は作戦で良かった。ただ月が相当
罪のない人を殺してる事実を知ってる側としては岡部は甘いなーと思う
163 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/16(日) 20:03:52.73 ID:0PUN1qlko
過去作もよろしくお願いします

【安価】オトナのドラえもん【ヒミツ道具】
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1385278458/

【安価】(自称)魔王「魔界を発展させたい」【コンマ】
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1491660982/
164 : ◆jLRtqdurHM :2017/07/16(日) 20:32:11.83 ID:pLwg65AJ0
細かいルールを把握してますね……とても楽しめました

シュタゲはやったことないのですが……

乙です
165 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/16(日) 20:39:18.96 ID:0PUN1qlko
>>164
貴方のデスノートシリーズ好きです
続きはやく書いてください()
166 : ◆jLRtqdurHM :2017/07/16(日) 20:50:02.38 ID:pLwg65AJ0
真司「羽生蛇村に取材って……マジかよ」Part2
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1499896829/

俺が今書いてるのはこれです

特撮に興味があれば是非
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/16(日) 20:55:15.71 ID:B5Nx0G+ao

面白かった
168 : ◆XozYxp.J6w [saga ]:2017/07/16(日) 20:59:45.74 ID:0PUN1qlko
それではHTML依頼だしてきます
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/17(月) 06:33:04.24 ID:B0gWQ68zO
エレ速で叩かれまくっててワロタ
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/17(月) 09:54:11.20 ID:7dR+vBHWO
民度最低のエレ速コメ欄に何を期待してるんだか
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/17(月) 22:01:39.58 ID:uDim2uHBo
邪魔だからまとめサイトの話題を持ち込まないで
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