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若林智香が増えた日
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77 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:47:19.93 ID:ys9CptwL0
茜「分かってて、嘘をつくのは…っ、私には、できませんでした…っ」
茜「…それにっ!金の智香ちゃんも!銀の智香ちゃんとも!私は、お別れなんてしたくありませんっ!」
智香「…っ!」
78 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:48:03.73 ID:ys9CptwL0
茜「3人になっても、智香ちゃんは智香ちゃんだと!最初に言ったのは私ですっ!」
茜「あんなことを言った手前、2人を目の前から消し去るようなマネ!私にはできませんでしたっ!!」
智香「茜ちゃん…」
茜「結局、いたずらに智香ちゃんを増やす結果になってしまって…」
茜「前と同じです…っ!やる気だけ空回って、皆さんにご迷惑を…ッ!」
79 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:49:00.15 ID:ys9CptwL0
茜「友紀さんが倒れた今、私がやるしかないって!」
茜「そう思って、歯を食い縛ったつもりだったのに…!」
友紀「………っ」
茜「できることをやるだなんて、大口叩いておいて…!私には、何もできなかった…ッ!」
茜「すみません…すみません……!」
80 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:49:49.55 ID:ys9CptwL0
金の智香「…謝らなくっても良いよ」
銀の智香「うん。ありがとう、茜ちゃん」
茜「!2人とも…」
銀の智香「…さっきは、ちょっと怖いって思ったけど」
金の智香「茜ちゃんは、やっぱり茜ちゃんだねっ♪」
茜「…っ!…っぐすっ、ずみまぜん…うぅ……!」
智香「…ふふっ。泣いちゃう茜ちゃん、初めて見たかもっ」
――
―
81 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:50:20.84 ID:ys9CptwL0
智香「…さて。ちょっと落ち着いたところで」
茜「…」
金の智香「うーん…」
銀の智香「改めて見回すと、」
夏の智香「えげつないくらいアタシですねっ」
智香「アタシが5人…いつの間にこんなに」
スク水智香「あの…上着か何か、貸してもらえませんか?」
智香「…ごめんね、今日はこれしか着てなくて」
82 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:50:50.13 ID:ys9CptwL0
金の智香「…こういう言い方をするのは、何だけど」
夏の智香「?なんでしょう」
銀の智香「消し方…というか。消え方は、もう分かってるんだよね」
茜「…ッ!、でも…!」
金の智香「うん。できればあんまり…ってことも、分かってる」
智香「だけど、他に方法なんて…」
スク水智香「…後ろ向いてよっかな…でも、話も聞かなきゃ…」
智香「あなたを見てるとこっちまで恥ずかしくなってくるなぁ」
83 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:51:34.96 ID:ys9CptwL0
銀の智香「茜ちゃん」
茜「はいっ!何か…」
銀の智香「ありがとう」
茜「…えっ」
金の智香「それから、アタシにも。…えっと、一番最初の、アタシ」
智香「はい?」
金の智香「ありがとうっ!自分と会話するなんて、なかなかできない体験だったから☆」
智香「…」
84 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:52:18.61 ID:ys9CptwL0
金の智香「さっきの茜ちゃん見てたら、なんかすっきりしちゃって」
銀の智香「それだけで、もう充分かなって。アタシは思いましたっ♪」
茜「ですがっ…」
金の智香「大丈夫。アタシは、若林智香だから」
銀の智香「アタシも。…ちょっと、光ってるけどね」
金の智香「目の前から居なくなっても…きっとアタシたちは、若林智香の中で生き続けるよ?」
銀の智香「茜ちゃんのことも、アタシのことも、友紀さんのことも。アタシたち、忘れないから」
85 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:53:06.75 ID:ys9CptwL0
智香「…そうだね」
茜「智香ちゃん!?良いんですかっ?」
智香「うん。アタシも、同じ考えだよ」
智香「ここにいる、アタシ以外の4人のアタシ。みんな、アタシなんじゃないかって思うんだ」
智香「だから、いつも胸-ココ-にある。いつでも会える。…そうでしょ?」
金の智香「うんっ」
銀の智香「はい!」
夏の智香「…?よく分かんない流れだけど…はいっ」
スク水「小学生らしく…小学生…?」
智香「…約1名、全然締まらないけど…オッケー!」
86 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:53:46.13 ID:ys9CptwL0
友紀「…そろそろ、あたしも混ぜてほしいな」
智香「!友紀さん…っ」
友紀「よっこいせっ、と」
茜「もう…大丈夫、なんですか?」
友紀「うん!チームの2人がセーシュンやってるの見てたら、ボール1つでしょげてるのがバカらしくなってきちゃって」
友紀「あ、2人じゃないか。4人?5人?…うーん」
87 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:55:15.76 ID:ys9CptwL0
友紀「…それに、」
友紀「茜ちゃんがさっき、あたしの代わりにって立ち上がってたのが…なんかカッコよくってさ」
茜「あ…いえ、代わりなんて、そんな、私では力不足で…!」
友紀「まぁまぁ、細かいことは良いから♪」
友紀「…とにかく、あたしだけ黙って見てらんないなって思ったんだよ!」
智香「友紀さんっ!」
88 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:55:49.99 ID:ys9CptwL0
友紀「(…あと、これ以上見ていられなかったというか、)」
友紀「(みんなの間ではシリアスなシーンが展開してるんだろうけど…)」
友紀「(いっぱいいる智香ちゃんのせいで、離れて見てたらドタバタアニメみたいで…見るに耐えないというか)」
友紀「(1人スク水だし、ランドセルだし。2人はほんのり光ってるし)」
友紀「…これは黙っておこう。うん」
茜「…?」
89 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:56:16.88 ID:ys9CptwL0
友紀「それにほら。ボールはまた、お仕事頑張って買ってもらえば良いし!あっはは!」
智香「友紀さん……」
茜「はいっ、そうですね!3人で、頑張りましょう!」
友紀「やるぞー!」
智香・茜「「オーっ!」」
金の智香「ふふっ」
銀の智香「やっぱり、アタシたちは3人じゃなきゃね」
夏の智香「はいっ」
スク水「あ、視線を感じない…良かった…」
90 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:57:08.21 ID:ys9CptwL0
――
―
友紀「…じゃあ、もう一度おさらいするね?」
智香「増えちゃったアタシたちと…友紀さん、茜ちゃん、そしてアタシ」
友紀「みんなまとめて、噴水に飛び込む!」
銀の智香「1人ずつ水に入っていては、その都度泉さんに質問されてしまいます」
茜「…のでっ!全員で温泉に入って、陸地には誰も残らない状況を作ります!!」
金の智香「茜ちゃん、噴水だよ?温泉じゃないからね」
友紀「温泉かぁ〜!湯船に浸かって、熱燗をクイッってやるのも、オツなんだよなぁ…」
夏智香「…あの、友紀さん?」
91 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:57:38.01 ID:ys9CptwL0
智香「こんなに大量の落し物があれば、流石の泉さんも少なからず動揺するはずっ!」
金の智香「しかし、水面に上がってもそこには誰もいないっ」
銀の智香「質問することもできないまま、泉さんには噴水の中に帰ってもらいます!」
夏智香「そのまま一緒に、アタシたちも持ち帰ってもらおうっ☆」
スク水「…ってことですよねっ」
友紀「うおぉ…すごい、コンビネーション抜群だ…」
茜「流石、チアリーディングをやっているだけありますね!」
92 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:58:08.04 ID:ys9CptwL0
スク水「ただ…この作戦には、いくつか不安が残ります」
智香「うん、そうだね」
友紀「泉ちゃんが退散してくれるまでに、あたしたちの息が持つかどうかが1つ」
銀の智香「そして…」
茜「そもそも私たちが、無事に戻ってこれるかどうか…ですねっ!」
93 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/25(火) 23:59:00.70 ID:ys9CptwL0
智香「本当のことを言えば落し物が戻ってくるけど、嘘をつくと返してもらえない…」
金の智香「では、泉さんの質問に答えなかった場合、どうなるのか?」
スク水「返ってこなかったものは、一体どこへ行くんでしょうか?」
銀の智香「それは、誰にも分かりません」
夏智香「…もしかしたら、みんなまとめて噴水から帰って来られないかもしれない」
金の智香「それでも、やるんですね?」
94 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:00:24.22 ID:1Il91Htg0
茜「…私は、大丈夫です!」
茜「友紀さんと、智香ちゃん!2人がいれば、怖いものなんてありません…っ!」
智香「…茜ちゃん」
友紀「…智香ちゃんさ、」
智香「え?」
友紀「最初に水に落ちてる間、どんな感じだったか覚えてる?」
智香「え…っと」
95 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:01:24.84 ID:1Il91Htg0
智香「なんだろう。あまり、はっきりとはしてないんですけど」
智香「『溺れる…!』って思ったけど、そんなに息苦しくなくて」
智香「そしたら…なにか、力がふわ〜って抜けていくような…」
智香「不思議な感じだった、ような」
友紀「…そっか」
友紀「なら、きっと大丈夫だね!」
智香「え?」
96 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:02:44.08 ID:1Il91Htg0
友紀「もしあたしたちが帰って来れなくなっても、大丈夫!」
友紀「苦しくないならラッキーだし、2人も一緒でしょ?」
智香「友紀さん…」
友紀「それにさ!噴水の中には…こんな感じで、智香ちゃんいっぱいいるかも!」
智香「…う、うーん、それは…」
友紀「あたしも茜ちゃんも、いっぱいいるかもしれない!そしたら、みんなで野球できるね♪」
茜「友紀さん、友紀さん!ラグビーもできますかっ?」
友紀「うんうん、できるできる!いっぱいチーム作って、みんなで遊べるよっ」
茜「おぉーーっ!!」
友紀「向こうでも、また一緒にアイドルやろ?」
茜「もちろんです!」
97 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:03:35.16 ID:1Il91Htg0
智香「…えへへ!」
友紀「だから、ね?」
智香「ふふ。おかしいなぁ…3人一緒なら、何でもできちゃうような気がする!」
茜「では!」
智香「ちょっと怖いけど…アタシ、やります!」
金の智香「…良い仲間に恵まれたね、アタシ」
銀の智香「そうだねっ!」
98 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:04:02.30 ID:1Il91Htg0
友紀「よし。この作戦で、決まりだね」
茜「はいっ!!」
智香「うんっ!2人となら、大丈夫!」
友紀「…それと、他の智香ちゃんたちと」
金の智香「そうこなくっちゃ!」
銀の智香「いつでも良いですよ☆」
夏智香「水に入るのなら任せてください!」
スク水「ランドセル、脱いでも良いかな」
友紀「いや、置いて行かれても困るから…」
99 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:04:46.97 ID:1Il91Htg0
友紀「…じゃあ、行こうか」
茜「一番!日野茜、行きます!」
友紀「あっ、ズルい茜ちゃん!1番はあたしなのにー!」
茜「トラーーイ!!」
ザブン!
100 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:05:24.08 ID:1Il91Htg0
金の智香「うわぁ、ド派手…」
友紀「くぅ〜、先を越された…」
友紀「…あ、そうだ。智香ちゃんたち!」クル
スク水「?」
銀の智香「はい?」
友紀「いつか、キャッチボールしようねっ!」
夏智香「…っ」
金の智香「…はい!」
友紀「とりゃっ!」
バシャン
101 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:05:53.95 ID:1Il91Htg0
智香「じゃあ、アタシたちも」
金の智香「…頑張ろ!」
銀の智香「ファイトっ!」
智香「…うん!!」
「「せーのっ」」
ドボン!
………。
102 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:06:25.85 ID:1Il91Htg0
――
―
ピカー
泉「…ちょっと何なの、こんなにたくさんドサドサと!」
泉「もしかして不法投棄?ここはゴミ捨て場じゃないんだよ!?」
泉「もうっ!あなたの落し物は……っ!」
泉「…って、あれ?」
泉「誰もいない」
103 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:06:55.04 ID:1Il91Htg0
泉「もしもーし?……おーい」
泉「何だったんだろ…」
泉「せっかく落し物を届けてあげようかと…」
泉「…ん?これは…、」
泉「……ふーん」
104 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:07:22.29 ID:1Il91Htg0
泉「なんだ。落し物じゃなくって、水浴びだったのか」
泉「だったら、私の出番じゃないよね。ふふ」
105 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:07:54.56 ID:1Il91Htg0
泉「…大サービス」
泉「ここまで来たついでに、返してあげるよ。私、要らないし」ポイ
泉「…正直者のお友達に、感謝するんだね」
泉「さ、帰ろっと」
泉「今日は疲れたなぁ…あこー、さくらー……」
チャプン…
…………。
106 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:08:36.70 ID:1Il91Htg0
――
―
茜「……ぷぁ」バシャ
茜「はぁ、はぁっ……」
茜「…公園……!ということは…!」
友紀「っぷはぁ…っ」ザバー
友紀「あー、…苦し…!ともかちゃん、うそつき……っ!」
友紀「…はぁ…っ、はぁっ……あー、うそつきなのは、…あたしか……、なんちゃって……」
107 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:09:16.69 ID:1Il91Htg0
茜「友紀さん!」
友紀「…あ、茜ちゃん。元気?」
茜「それはもう!……戻って、これたんですね!?」
友紀「うん…なんとか……呼吸って、素晴らしいんだね…」
茜「…良かったぁ!」バシャッ
友紀「うわぁ、ちょっと茜ちゃん!?」
茜「うぅ…っ、私っ、本当は…すごく、不安で…っ!!」グスグス
友紀「……あーあー、涙なのか水なのか、これじゃ分かんないや…」
茜「わあぁぁん、ゆぎざぁん……」
友紀「よーしよし…」
108 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:09:42.70 ID:1Il91Htg0
友紀「…智香ちゃんは?」
茜「…!そうだ、智香ちゃん…っ!」
智香「ここにいますよ♪」
友紀「あ、淵に座ってる!」
智香「お先してましたっ」
茜「…ッ」
智香「アタシが戻って来れたなら、きっと2人も大丈夫って思って…」
109 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:10:33.20 ID:1Il91Htg0
茜「どもがぢゃあぁん……!!」ガバッ
智香「わっ、茜ちゃん…」
茜「ともがぢゃんっ…ひとりだぁ……っ!」ウワーン
智香「…そうだね。アタシ、もう1人になっちゃったよ…っ」
友紀「…あはは、みんな無事で良かった」
――
―
110 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:11:45.57 ID:1Il91Htg0
智香「…また、変な感じでした」
茜「変、とは?」
智香「今度は、体に何か吸い込まれていくような感じ」
智香「入ってくるっていうか…染み込んでくるというか」
智香「不思議と、息苦しくなくて…何か、あったかくなるような」
友紀「そっか…」
111 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:12:26.62 ID:1Il91Htg0
茜「…きっと、返してくれたんです!」
智香「返す?」
茜「泉ちゃんが、正直者な智香ちゃんに」
茜「智香ちゃんたちを、返してくれたんですよっ!」
智香「…うーん?そうなのかなぁ」
友紀「まぁ…そういうことにしておこう?」
茜「智香ちゃんたちは、きっと智香ちゃんの中にいます!」
智香「…うん!そうですねっ☆」
112 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:12:55.48 ID:1Il91Htg0
友紀「さて!いつまでも水に浸かってないで、帰ろっか!」
茜「はいっ!」
智香「へへ、ちゃんと3人!ですね♪」
友紀「そうだね!一時はどうなることかと……」
グニッ
友紀「…きゃうん!!」
智香「わっ」
茜「友紀さんが、ずっこけたー!?」
113 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:13:24.43 ID:1Il91Htg0
友紀「…あいったー……もう、なんなの…」
智香「あれ…友紀さん、足元のそれ」
友紀「うん。なんか踏んづけちゃって…」
友紀「…って、あーーっ!ボール、あたしのだ!」
茜「えぇっ!?」
智香「ボールが、戻ってきてる…?」
友紀「マジで?!うわ、うわわ…あたしのボールっ」
114 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:14:05.26 ID:1Il91Htg0
茜「…返して、くれたんでしょうか」
智香「そう、かも?」
茜「…ハッ!まさか…全部、夢?」
智香「そんなこと…」
友紀「夢でも何でも良いよ!ボールが戻って来たなら!」
友紀「泉ちゃーん、ありがとー!サカモトと同じぐらい好きーー!!」
――
―
115 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:15:02.20 ID:1Il91Htg0
【事務所】
友紀「たっだいまー♪」
茜「ただいま、戻りました!」
智香「お疲れ様ですっプロデューサーさん!」
P「おーう、お疲れ。3人揃って……」
116 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:15:29.51 ID:1Il91Htg0
P「って、うーーわーーーっ!!」
茜「!?急にどうしましたかっ」
友紀「なになに?もしかして、優勝?キャッツが優勝したの!?」
P「どうしたもこうしたもない!なんだお前らその格好!」
智香「格好…あっ」
友紀「…そういや、ビショビショだったね」
茜「忘れてました!!」
117 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:16:00.97 ID:1Il91Htg0
P「雨にでも降られたか!?」
茜「いえっ!そこの公園で、すこしばかり水浴びを!」
P「…はぁ?水浴び?」
智香「はいっ!」
P「…バットとグローブ持って?」
友紀「ボールもちゃんとあるよ!ほらっ!」
P「あ、それ使ってるんだ」
友紀「へへっ」
智香「えーっと…噴水が、気持ちよさそう、だったので…」
P「…」
P「い、意味分からん…」
118 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:17:51.55 ID:1Il91Htg0
P「…ほんっと、3人揃って落ち着きが足りないっていうか、何というか…」
智香「…3人、か」
茜「っ!はい!」
友紀「…そうだね!あたしたち、3人!」
茜「3人ですっ!」
P「…なんで盛り上がってんのか知らないけど」
119 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:18:30.92 ID:1Il91Htg0
P「…とにかく、それ以上動くな…?今タオル持ってくるから」
智香「ありがとうございますっ」
P「あと雑巾と、着替え…は更衣室か?えーっと、誰か他に女子は…」
友紀「あ、ちょっとー!あたしらの服と雑巾、一緒にカウントしないでよー」ブー
P「ズブ濡れで室内に入ってきた時点で濡れ雑巾みたいなもんだろうが」
友紀「えー!ひっどーい!」
P「いいから絶対動くなよ?良いな?」
120 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:19:23.53 ID:1Il91Htg0
智香「…」
友紀「…2人とも、ちょっと良いですかな」
茜「おや、どうしましたか友紀さんっ」
智香「?」
友紀「着替えと雑巾を一緒にされて、あたしは今非常にショックを受けました。お2人はどうでしたかな」
智香「へ?うーんと…」
茜「…!」ピーン
茜「ふっふっふ…私も悲しいです、友紀さん!」
智香「あれ、茜ちゃん?」
121 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:21:08.37 ID:1Il91Htg0
友紀「しかも、チアフルボンバーズ3人娘を捕まえて雑巾扱いなんて…乙女心はズタズタでございます」
智香「ございます?」
茜「はいっ!熱血乙女も、ずたずたです!」
智香「あ、こっちはあんまり口調変わってないんだ…」
友紀「花も恥じらう乙女座ゆっきーの女心を弄んだ罪、どうしてくれよう…」
茜「くれよう!」
友紀「ふっふっふ…」
茜「ふふふのふ…」
智香「…あの、2人とも?」
122 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:21:54.94 ID:1Il91Htg0
友紀「というわけで、あたしは正面から行こうと思うんだ」
智香「あ、戻った」
茜「ならば、私は下半身ですねっ!鍛えたタックル、プロデューサーに受けてもらいます!」
友紀「おっけ!」
茜「智香ちゃんは、どこにタックルしますかっ」
智香「ふぇぁ!?あ、アタシ…タックルとかは…」
友紀「残ってるのは、背中とか…腕とか?」
智香「ぁ、あうぅ…そんなこと…」
123 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:22:38.31 ID:1Il91Htg0
P「…ほら、タオル持ってきた…、」
茜「来ました!」
友紀「乗り込めーー!」
P「えっ」
茜「ボンバーーーッ!!!」
P「ちょっ」
友紀「ほら、智香ちゃんも!」
智香「うぅぅ…じゃ、じゃあ…腕を…」
P「や、動くな…ってぇ!こっち来んなぁ!濡れるから!」
124 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:23:29.57 ID:1Il91Htg0
友紀「覚悟しろっ、プロデューサー!」
智香「ごめんなさい!…へへっ!」
茜「私たち、3人なら無敵ですよっ!」
友紀「ダイビング、キャーッチ!!」
125 :
◆uMEAzbBMSc
[saga]:2017/07/26(水) 00:25:20.61 ID:1Il91Htg0
おしまい☆
なんだこれは(困惑
こんなの読んでないでみんなさっさと寝なさい
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/26(水) 05:25:52.10 ID:VTc1XHeHo
乙
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