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【艦これ】吹雪「大変です、司令官!」 キット「パート2突入です」

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258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/22(金) 09:40:41.16 ID:KGzoaE3D0
そこは、モーリス・マリーナで!
ケアレス航空「あ、しまった・・・また落とした・・・」
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 09:07:24.42 ID:zdg9/Rbj0
ロータスエスプリがいいなぁ ボンドカーの奴
空母が潜水艦に乗るってのが見たいw
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 09:07:50.64 ID:zdg9/Rbj0
ロータスエスプリがいいなぁ ボンドカーの奴
空母が潜水艦に乗るってのが見たいw
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 09:09:16.44 ID:zdg9/Rbj0
ロータスエスプリがいいなぁ ボンドカーの奴
空母が潜水艦に乗るってのが見たいw
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 21:47:04.03 ID:8vbU43xf0
>>257
予告を観てみましたが、何と言うか・・・、実写版チキチキマシン猛レース(のヤバイ奴)って感じですね。
スタローンと言えばロッキー、ランボー、ターミネーター(ラスト・アクション・ヒーローのスタローン版ターミネーターは本当に観てみたかった)ってイメージだからちょっと驚きましたよ。
これはこれで面白そうなので、正月にでも観てみようかと。

>>258
アークロイヤル所有のモーリス・マリーナに黒塗りの高級ピアノを落としたケアレス航空。
アークロイヤルが言い渡した示談の条件とは・・・。
これは確実に血みどろの事件に発展しますね。いや、空中で爆発四散だから血みどろでは無いか?

>>259
個人的に最もインパクトが強いボンドカー、ロータスエスプリ。
これもいいかなーとは思いましたが、車が潜水するネタは響が提督を抹殺しようとした時にキットでやってしまっただけに、どうしたものか。
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 21:48:24.25 ID:8vbU43xf0
サンタさんへ

今年のクリスマスは零戦21型を100機程くだち

零戦21型(熟練)はともかく、何故メリケン艦戦まで零戦21型を素材として要求して来るんですかね?
今(と言うか、慢性的に)足りない装備でち。

本日分、始まります。
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 21:49:35.31 ID:8vbU43xf0

-夜 執務室-

提督「クリスマスまで一週間を切ったな」

長門「ああ、急がなければ」

青葉「司令官、秋津洲さんのリクエストがよく分からないんですが」

提督「ん?どれどれ・・・『レジェンドBB サンタガ○ダムが欲しいです。』ふざけんな!そんな物が有るなら俺が欲しいわ!」

青葉「あ、あの(汗)」

提督「だいたい、騎士、FA騎士、バーサル騎士、黄金神、真悪参まで出しといて魔王だけは頑なに出さないってどういうことだよ!」

長門「落ち着くんだ、提督」

提督「おっとスマン。取り乱した。秋津洲にはアイツが喜びそうなプラモの詰め合わせを用意するから任せてくれ」

青葉「あ、はい。お願いします」

〜しばらく後〜

鳳翔「一通りチェックできましたね」

長門「おかしい」

川内「どうしたの?」

長門「いくら捜しても卯月の分だけが無いんだ」

鳳翔「おかしいですね」

提督(もしかして)

長門「明日、本人に直接聞いてみるか」

提督「いや、本人ではなく、睦月か如月辺りに聞いてくれるか?」

長門「分かった」
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 21:55:23.95 ID:8vbU43xf0

-翌日 駆逐寮廊下-

長門(とりあえず、睦月型の部屋に行けば睦月に会えるだろう。逃げられなければいいのだが)

長門「む!あれは睦月か。おーい、睦月!」

睦月「!!!」ビクッ

睦月「む、睦月に何かご用ですかにゃ?」

長門「少し睦月に聞きたいことがあってな」

睦月「は、はい!何でも答えます。正直に答えると誓います。だから食べないで!」

長門「・・・。睦月、前にも言ったが卯月を攫ったのは動物園から逃げた(?)ゴリラであり、私ではない」

睦月「はひっ」涙目

長門「取って食おうなんて言わん。立ち話も何だから間宮さんの店に行こう」

睦月(如月ちゃん、睦月はこれから長門さんに食べられます。弥生ちゃんたちのことをお願いします)


-甘味処 間宮-

睦月「???」

長門「どうした?」

睦月「あの、間宮さんの店って何かの隠語なんじゃ?」

長門「何を言っている?」

睦月「だって・・・長門さんは睦月を食べようとしてたんじゃ?」←性的な意味ではない

長門「何を言っているんだ?さっきも言ったが、取って食ったりせんよ」

睦月「本当に?」

長門「本当だ」

睦月「ケーキに睡眠薬を仕込んで、眠った隙に」

長門「だから、そんなことはしない!今日は私の奢りだ。好きな物を注文するといい」

睦月「え?でも・・・」

長門「奢りと言ったが、本当は提督から間宮券を渡されたのだが」

睦月「提督から?それなら大丈夫にゃしい!」

長門(提督は良くて、私はダメなのか・・・)

睦月「間宮さーん、デラックスパフェをお願いしまーす!」

間宮「はーい」

長門「私は特濃ソフトクリームを」
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 21:56:50.81 ID:8vbU43xf0

睦月「それで話って何ですか?」

長門「うむ。実は卯月のクリスマスプレゼントの件なんだが」

睦月「卯月ちゃんの?そう言えば、卯月ちゃんはリクエストを出してなかったみたいにゃしぃ」

長門「その様だな。提督がサンタに手紙を渡せなくて困っている。卯月が欲しがっている物が何か分からないか?」

睦月「卯月ちゃんの欲しいもの?う〜ん・・・、そうだ!1/1スケール うさピョンちゃん人形を欲しがっていたのね!」

長門「うさピョンちゃん人形?」

睦月「卯月ちゃんが観てるアニメのキャラクターのぬいぐるみにゃ」

長門「そうか。1/1スケール うさピョンちゃん人形だな」メモメモ

長門「ところで、何故卯月がリクエストを出してなかったか分かるか?」

睦月「多分ですけど・・・」

〜回想中〜

睦月「およ?卯月ちゃんはサンタさんへのお手紙書かないのかにゃ?」

卯月「うーちゃんは今年一年、いい子にしてなかったからプレゼント貰えないぴょん・・・」

睦月「そんなこと無いよ!ねぇ、如月ちゃん」

如月「そうね(正直、去年も今年も変わらないわ。いつも通り、司令官にイタズラしてたし)」

睦月「ほら、如月ちゃんもこう言ってるよ?」

卯月「それでもダメだぴょん・・・(司令官が深海棲艦に拉致されたのはうーちゃんのせいだし・・・。きっとダメだぴょん)」

〜回想中〜

睦月「ってことがありました。卯月ちゃんもちゃんとプレゼント貰えますよね?」

長門「当然だ。サンタは皆の所へやって来るからな!」
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 21:57:29.07 ID:8vbU43xf0

-夜 執務室-

長門「卯月の欲しい物は1/1スケール うさピョンちゃん人形だそうだ」

提督「調査ご苦労だった。キット」

キット「はい。アマ○ンにて注文しました」フォンフォン

鳳翔「これで全員分のプレゼントを用意できますね」

提督「ええ。後はクリスマスを待つだけです」
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 21:59:33.32 ID:8vbU43xf0

-12/24 フタサンゴーマル 提督私室-

提督(そろそろ日付が変わる。作戦を始めるか)ムクッ

提督(吹雪はっと、眠っているな。よし)

提督(抜き足、差し足、忍び足・・・)

ガチャ

吹雪「あれ?しれいかん、どうしたんですか?」

提督「!!! ちょ、ちょっとトイレ」

吹雪「そうですか、いってらっしゃ・・・」zzz

提督(よし、寝たな!今のうちに脱出しよう)ダッ

バタン

吹雪「」zzz


-12/25 マルマルマルマル 執務室-

提督「では、これよりプレゼント配布作戦を開始する!」

長門「いよいよこの時が来たか」

大淀「ソリは正門前でスタンバイ中です」

提督「川内は各寮を見回り中だな」

青葉「川内さん、聞こえますか?」

川内「こちら川内、異常なし」

青葉「了解です。引き続き見回りをお願いします」

川内「ラジャー」

提督「では、出発しよう。長門、分かっていると思うが」

長門「心配するな。ようやく手にした権利を手放なす訳が無かろう」

提督「もちろん信じているが、一応だよ。それでは、行ってくる。後は頼んだ」

青葉「了解です」

大淀「お任せください!」
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 22:01:12.81 ID:8vbU43xf0

-軽巡寮 天龍型私室-

龍田(提督サンタさんが来たわねぇ〜。天龍ちゃんに変なことしないか見張ってないと)

天龍「ぐがー」zzz

提督(天龍にはこの服っと。お前の欲しがっていた物ではないが許してくれ。流石に、あんな危険極まりない兵器はプレゼントできん)

天龍「ぐがー」zzz

提督(龍田にはコレっと。何だかさっきから殺気を感じる気がするが、気のせいだろう。と言うか、そう思いたい)


-駆逐寮 睦月型(睦月〜卯月)私室-

睦月「にゃー、にゃー」zzz

長門(ああ・・・何て可愛いんだ!食べてしまいたい!だが、約束を破る訳にはいかん!サンタとしての勤めを果たさねば)

ガサゴソ

長門(まずは睦月だな。そして如月)

如月「司令官♡」zzz

長門(夢の中まで提督か!クソッ、羨ましい!)

長門(弥生には・・・)

長門(!!! 起きているのか?いや、それにしては反応が無いな)

フリフリ

弥生「」zzz

長門(反応が無い。目を開けたまま眠っているのか・・・。卯月にはこの、うさピョンちゃん人形だな。喜ぶ姿が目に浮かぶ)

卯月「」zzz

長門(このまま寝顔を眺めていたいが、まだ先は長い。次の部屋に向かわなくては。次は隣の部屋の皐月たちだな)
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 22:02:07.01 ID:8vbU43xf0

-重巡寮 廊下-

提督(次は最上たちの部屋だな。去年のことがあるから少し心配だが、まぁ大丈夫だろう)

ガチャ

ピカッ

提督(!?)

パン

パン

提督(今年もかよ!)

最上「よく来てくれたね」

三隈「くまりんこ!」

鈴谷「やっほー、サンタさん」

熊野「待ちくたびれましたわ」

提督「ホッホッホ。メリークリスマス」

最上「プレゼント貰っといてタダで帰すのも悪いって話になってね」

三隈「くまりんこ」

熊野「軽食と暖かい飲み物を用意しておきましたわ」

鈴谷「鈴谷たちからのほんの気持ちだから受け取ってね」

提督「ありがとう。では、早速頂くとするかの」

鈴谷「どう?サンドイッチ美味しい?」

提督「中々美味じゃの」

熊野「用意した甲斐がありましたわ」
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 22:03:22.45 ID:8vbU43xf0

-駆逐寮 朝潮型(朝潮〜荒潮)私室-

朝潮「」スヤスヤ

長門(あぁ・・・なんて素晴らしい寝顔だ)ハァハァ

長門(このまま朝まで眺めていたいが、私にはサンタとしての役目がある。スマン、朝潮。私は行かねばならん!)


-潜水艦寮 廊下-

提督(ゴーヤは俺指定の防寒具か。だいたい俺指定のって何だよ!水着だって指定してないぞ!)

提督(ゴーヤはともかく、はっちゃんや、イクや、ニムはあんな格好をされると目のやり場に困るだろ!)

提督(ここだな)

ガチャ

提督(抜き足、差し足、忍び足)

伊58「でち〜」zzz

提督(!!!)

提督(・・・。寝言か。女の子の服の好みは分からんから、鳳翔さんに一緒に選んでもらったコートだ。喜んでくれるといいんだが)

提督(次は、はっちゃんだな)
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 22:04:34.11 ID:8vbU43xf0

-朝 睦月型私室-

睦月「おはよー」

如月「おはよう、睦月ちゃん」

弥生「おはよう・・・」

卯月「おはようぴょん」

睦月「わーい、プレゼント置いてあるにゃー!」

卯月(うーちゃんは悪い子だからプレゼントは来ないぴょん)

如月「卯月ちゃんにも大きいプレゼントが届いてるわ」

卯月「え?」

弥生「開けてみたら?」

卯月「弥生、うーちゃんにプレゼントが届いたことに怒ってる?」

弥生「怒ってない・・・」

ビリビリ

卯月「!!!」

如月「あら、良かったじゃない。卯月ちゃんの欲しがってたうさピョンちゃん人形ね」

睦月(提督、長門さん、ありがとーにゃー)


-秋津洲私室-

秋津洲「うーん」パチッ

秋津洲「!!! プレゼントが届いてるかも!早速開けるかも!」

秋津洲「・・・。サンタガン○ムじゃないかも。流石にサンタさんでも売ってない物は無理だったかも・・・。でも、これはこれで嬉しいかも!」
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 22:08:55.38 ID:8vbU43xf0

-執務室-

ドアバーン

天龍「おい、提督!どういうことだよ!」

提督「ん?どうしたんだ、天龍?」

ゴスロリ天龍「どうしたじゃねーよ!俺はサンタにア○ニを頼んだのに、この服は何だ!」

提督(何だ!と言いながらきっちり着てるし)

提督「似合ってるじゃないか」

吹雪「可愛いです♪」

キット「中々お似合いですよ」フォンフォン

ゴスロリ天龍「に、似合ってるって?当然だよな。何たって、俺は世界水準軽く超えてるからな///」

提・吹(チョロい)

龍田「失礼しまぁ〜す。天龍ちゃん、ダメじゃない。ドアを開ける前にちゃんとノックしないとねぇ〜」

天龍「おう、わりい。それより龍田。提督たちが俺の服似合ってるって///」

龍田「あらぁ〜良かったわねぇ〜」ニヤニヤ

提督(龍田の奴、天龍で遊んでないか?いや、まぁ、実際似合ってるしいいか)

天龍「今から皆に自慢して来るぜ!」

提・吹「いってらっしゃい」

龍田「では、失礼します」

バタン

吹雪「さっきの天龍さんの服って、本人のリクエストでは無いんですよね?」

提督「その様だな。でも、何だかんだで本人も気に入ったみたいだし、結果オーライだ」

キット「そうですね」フォンフォン
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 22:12:12.45 ID:8vbU43xf0

コンコン

磯風「磯風だ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

磯風「司令、見てくれ!」E:謎の剣

提督「ん?何だソレ?」

磯風「エクスカリバーだ」

提督「エクス・・・カリバー・・・?」

磯風「そうだ。エクスカリバーだ。他の鎮守府の私の間ではこのエクスカリバーを持つのが流行っていると聞いたんでな」

提督「そうか・・・磯風は俺を殺したいほど憎んでいたのか。すまなかった」

磯風「司令?何を言っているんだ?」

提督「さあ、一思いに。いや、少しだけ待ってくれ。遺書を書いておく。『ここを訪れし少女たちよ、君らに吹雪を託す』っと」

吹雪「司令官?(汗)」

提督「遺書も書いた。心残りはあるが、仕方ない。さあ、一思いにやれ」

磯風「吹雪、司令は一体どうしたんだ?(汗)」

吹雪「分かりません(汗)」

キット「アドミラル、一体どうしたのですか?」フォンフォン

コンコン

夕張「夕張です」

吹雪「夕張さん、助けてください!」

夕張「!?」

ガチャ

提督「吹雪、キット、止めれくれるな!何があったか分からんが、磯風を追い詰めた俺が悪いんだ!」

夕張「え?あの・・・(何この状況)」

磯風「夕張!」

吹雪「夕張さん!」

夕張「あの、一体何がどうなってるの?」

磯風「私がサンタから貰ったこの剣を見せたら、司令が一思いやれと言い出したんだ」

夕張「ソレってもしかしてエクスカリバー?」

磯風「そうだ」

夕張「何でエクスカリバーで?」

夕張(エクスカリバー。あれ?何かあった様な?・・・。そう言えば提督って)

夕張「磯風ちゃん、その剣を廊下に置いてきて」

磯風「何故?」

夕張「いいから急いで!説明は後で!」

磯風「分かった」ダッ
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 22:13:37.24 ID:8vbU43xf0

夕張「提督、落ち着いて聞いてください」

提督「夕張、止めないでくれ。俺は磯風を傷付けてしまった。命をもって償うしかないんだ!」

夕張「いえ、ですから、磯風ちゃんのエクスカリバーは山羊座の必殺技ではありません」

提督「その通りだ。カプリコーンの・・・ん?カプリコーンでは無い?」

夕張「はい。アレはアーサー王が持つ伝説の剣のレプリカです」

提督「アーサー王ってアレか?おたくの騎士の?」

吹雪(おたくの騎士?円卓じゃなくて?)

夕張「そうです!某有名な小学5年生のナントカちゃん人形が好きなキングU世と愉快な仲間たちのアレです!(何か色々ごめんなさい。でも、横井って人が悪いんです!)」

磯風「司令、もう大丈夫だろうか?」

提督「取り乱してすまなかった」

磯風「私が司令を憎むはずなど無かろう。大丈夫、私が護ってあげる」

提督「陸の上では俺がお前たちを護ってやらないといけない立場だ」

磯風「提督は優しいな」

提督「そう言えば、夕張は何をしに来たんだ?」

夕張「あれ?何しに来たんだろ?」

吹雪「もしかして」

夕張「さっきの騒ぎのせいで忘れちゃったじゃないですか!」

提督「スマン」

夕張「仕方ないので、思い出したらまた来ます。何だったかな・・・。あー、モヤモヤするー!」

キット「物忘れはふとした瞬間に思い出します。得てしてそういうものです」フォンフォン

提督(キットに言われてもな)

吹雪(キットはコンピュータだから物忘れなんて無いんじゃ・・・)
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/24(日) 22:14:21.39 ID:8vbU43xf0
クリスマスグラのはっちゃんが持ってるのってシナモンスティック入りの紅茶?
だとしたら、良い趣味をしてらっしゃる。
でも、頬が少し赤い感じがするから酒?
しかし、酒にシナモンなんて入れるのか?林檎かレモンの様な物もグラスに付いてるよな。ライムが付いてる酒なら見たことあるけど、酒のことはさっぱり分からん。
シナモンの使い方って紅茶、カレーのスパイス、シナモンシュガー、お菓子類の材料位しか思い浮かばない。

本日はここまで。
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/25(月) 00:46:06.94 ID:pOGie4d2o
乙 しかし同じ声なのに雲龍にロンゴミニアドを持たせようとするやつは少ないな
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/25(月) 22:51:09.49 ID:fSyb7FU10
今年は宣言通り、モニターの前に(ねんどろいどの)吹雪が居るぞー!
改二じゃ無い方もお迎えしないと。
あとfigmaのしば吹雪も。アニメ版の方は・・・うん、いいや。

昨日の続きいっきまーす。
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/25(月) 22:52:27.67 ID:fSyb7FU10

-12/25 夕方 執務室-

提督「海外勢と今年来た新人は全員集まったな」

吹雪「はい。皆さん、集まってます」

提督「では、これより今夜のパーティについての注意事項を話しておくので、よく聞いてくれ」

一同「はーい」

提督「アイオワとウォースパイトには去年も話したから覚えていると思うが、我が鎮守府では諸事情により七面鳥は出さない」

アイオワ「そう言えば、そんなこともあったわね」

ポーラ「どうしてですかぁ〜?」

提督「もし、瑞鶴から爆撃されたいのであれば、彼女の前で七面鳥と言ってみるといい」

ポーラ「は、はい!絶対に言いません!」

吹雪(一瞬で酔いが醒めるとは・・・。やっぱり空母の爆撃って怖いんですね)

サラトガ「提督、ガングートが居ませんよ」

提督「あれ?本当だ」

吹雪「何処に行ってしまったのでしょう?」キョロキョロ

提督「ロシアでもクリスマスには七面鳥を出すのか?」

一同「・・・」

提督「誰も知らないか。まぁ、大丈夫だろう。七面鳥の代わりに今年はミュ○ヘンの唐揚げを用意しておいた」

ビスマルク「ミュ○ヘン?わざわざドイツまで唐揚げを買いに行ったの?」

吹雪(ドイツに唐揚げってあるんですか?)

グラーフ「そうか。ビスマルクは知らなかったか」

ビスマルク「?」

グラーフ「ミュ○ヘンと言うのはこの国のビアホールだ。私も連れて行ってもらったことがあるが、あそこの唐揚げは絶品だ」

ビスマルク「ふーん。楽しみにしてるわ」

提督「伝えることは伝えたし、解散。パーティは一時間後開始だから遅れない様に」
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/25(月) 22:53:52.83 ID:fSyb7FU10

-食堂-

提督「では、クリスマスパーティを始めよう。乾杯!」

一同「かんぱーい!」

ワイワイ

ガヤガヤ

夕張「メぇぇぇ〜〜リぃぃぃぃクリっスマぁぁぁースぅ!!ひゃーーーーはっはっはっはっはっーーーーーーーっ」

吹雪「夕張さんはどうしたんですか?(汗)」

提督「分からん(汗)」

吹雪「とりあえず」

提督「そっとしといてあげよう」

夕張「ちょっと、提督!ノリ悪いですよ!」

提督「夕張さんのテンションが高すぎるだけだと思います。はい」

夕張「何でそんな他人行儀なんですか!」

提督「わたくし、夕張さんのテンションに付いて行けません」

夕張「もー!もっと受けると思ってやったのに!」

提督「?」

夕張「今の岩本エッキスですよ」

提督「あー、通りで。何か何処かで見た様なって気がしたんだよ」

夕張「ようやく分かってくれましたか!では、提督も一緒に!メぇぇぇ〜」

提督「ゴメン。俺、あのマンガ好きじゃない。黒歴史認定してるから」

夕張「酷い、酷過ぎますぅ〜(涙)」

吹雪(さっきから夕張さんのテンションが変ですが、酔ってるんでしょうか?)

提督「ゲームの方は好きだけど、それでも、3、5、6、7は無かったことにしていいと思ってるからな」

夕張「酷っ!酷すぎます!」

提督「5、6に登場したあるキャラなんて公式に存在を抹消されるって扱いを受けているんだからいいだろ」

夕張「まー、そんなもんですよねー」
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/25(月) 22:55:01.48 ID:fSyb7FU10

雷「この唐揚げ美味しい〜!」

電「なのです!」

響「ハラショー!」

暁「暁は一人前のレディだから、唐揚げなんてお子ちゃまな物は食べないわ」チラッチラッ

ビスマルク「中々美味しいわね」モグモグ

プリンツ「美味しいですねー、ビスマルク姉さまー♪」

暁「・・・」ジー

ビスマルク「ビールが進むわ」ゴクゴク

響「暁は要らないと言っているから、遠慮せず暁の分まで食べよう」パクッ

暁「あー!」

響「どうしたんだい?」

暁「な、何でもないわ!」

電「二つ目食べるのです」パクッ

暁「うぅ・・・」

電(段々可哀想になってきたのです)

響「暁は要らないんだろ?」

暁「唐揚げなんて子供っぽい物は・・・」

響「美味しそうに食べているビスマルクさんや、プリンツさんはレディじゃないと言いたいのかい?」

電(でも、ビスマルクさんは大きい暁ちゃんと言われているのです)

暁「そんなことは・・・」

響「変な意地を張ってないで食べたらいいじゃないか」

雷「そうよ!司令官が買って来てくれたんだから、食べないと失礼よ!」

暁「・・・。いただきます」パクッ

モグモグ

暁「美味しい!」

提督(暁のレディ論はよく分からん。無理して大人ぶる必要は無いだろ)
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/25(月) 22:56:24.68 ID:fSyb7FU10

夕立「吹雪ちゃん、飲み物が無いみたいだし、貰ってきたら?」

吹雪「うん、そうするね」

睦月「毎日クリスマスならいいのに」

漣「毎日ごちそう。キタコレ!」

吹雪「鳳翔さーん」

鳳翔「あら、吹雪ちゃん。飲み物を取りに来たの?」

吹雪「はい!このブドウジュース美味しそう!」

鳳翔「果汁100%ですよ」

吹雪「じゃあ、これ貰いますね」

鳳翔「どうぞ」

夕立「吹雪ちゃん、お帰り」

吹雪「ただいま」

睦月「何を貰ってきたの?」

吹雪「果汁100%のブドウジュースだよ」

夕立「美味しそう〜、後で夕立も貰ってこよっと」

鳳翔「あら?提督用に用意した巨峰サワーは何処に行ったのかしら?ポーラさんがワインと間違って持っていったのでしょうか?」

〜数分後〜

吹雪「それでね〜司令官ったら、ケッコンしたのにキスもしてくれないんらよ〜」

夕立「吹雪ちゃん、様子がおかしいっぽい」

漣「姐さん、どうしたお?」

吹雪「どうもしないお!あはははは!」

睦月「確実におかしいにゃ」

提督「皆、楽しんでるか?」

吹雪「あ!しれいかん、だいしゅき〜。えへへ〜」スリスリ

提督「え?え?」

夕立「さっきから吹雪ちゃんの様子がおかしいっぽい」

漣「ご主人様〜、姐さんはコレを飲んでから様子がおかしいお!」つブドウジュース

提督「ジュースだろ?」クンクン

提督「!!!」

夕立「どうしたの?」

提督「この匂いまさか・・・」ゴクッ

提督「これ酒だ!」

睦月「えぇー!」

漣「通りで様子がおかしい訳だ」
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/25(月) 22:57:49.36 ID:fSyb7FU10

提督「誰だ!吹雪に酒を飲ませたのは!ポーラか?隼鷹か?」

ポーラ「いくらポーラでも駆逐艦の子に飲ませたりしませんよぉ〜」

隼鷹「あたしも知らないよ」

那智「当然、私でも無い」

伊14「イヨも知らないよ」

鳳翔「提督、ごめんなさい!ジュースと間違って巨峰サワーを渡してしまった様です」

提督「鳳翔さん・・・。俺は吹雪を連れて帰るので後はお願いします。ほら、帰るぞ」

鳳翔「申し訳ありません」

吹雪「だっこ〜」

提督「よいしょ!っと」

吹雪「えへへ///」

提督(こうやって甘えられるのも、悪くは無いんだが・・・酔ってない方が嬉しいよな)

ガングート「提督を銃殺刑に処すなら今がチャンスか」

響「同志ガングート」

ガングート「どうした?同志ちっこいの」

響「バカなことは止めておいた方がいい」

ガングート「吹雪が酔いつぶれた今が最大のチャンスだ。このチャンスを逃がす手は無い」

響「忠告はしたよ」

ガングート「案ずるな。私は失敗しない主義だ」

金剛「ヘーイ、ガングート!ちょっと話があるネー」

酒匂「ぴゃー」

浦風「面白そうなことを考えてる様じゃねぇ」

高雄「馬鹿め、と言って差し上げますわ!」

愛宕「これは見過ごせないわねぇ〜」

夕立「最っ高に素敵なパーティ始めるっぽい?」

山風「パパを殺そうなんて・・・許せない」

川内「夜戦しよっか」

翔鶴「・・・」ニコッ

瑞鶴「爆撃」
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/25(月) 22:59:00.53 ID:fSyb7FU10

山城「不幸だわ」

扶桑「そうね、山城。とても不幸ね」

グラーフ「アトミラールに手を出そうとはいい度胸だ」

鈴谷「何か楽しそうなこと考えてるじゃーん」

蒼龍「昨日の出撃で江草隊が何機か落とされちゃったから、熟練度を上げるための的が欲しかったんだよね〜」

飛龍「私も友永隊の演習相手が欲しいなぁ〜」

陸奥「あらあら」

時雨「皆でお話しようか」

春風「ガングートさん」ニコッ

榛名「榛名は大丈夫じゃありません」ハイライトオフ

夕雲「うふふ」

赤城「クリスマスを邪魔する人は許せませんね」

加賀「ここは譲れません」

瑞穂「合戦用意!ですね」

香取「これは躾が必要ね」

鹿島「提督さんに手を出そうなんて許せません!」

伊19「提督から何をしてもいいと言われてるのね♪」

大和「ここだと皆さんに迷惑なので場所を変えましょうか」

摩耶「おう!そうだな」

鳥海「私の計算だと、お仕置き部屋が最適かと」

鳳翔「では行きましょう」

ズルズル

ガングート「あぁーーーーーーーーーっ!」

響「はぁ・・・。だから忠告したのに」

ポーラ「あれぇ〜、一気に人が減った気がしますが、どうしたんですかぁ〜?ヒクッ」

響「皆、二次会に行ったよ」

ポーラ「えぇー!ポーラも行きたいですぅ〜」

響「二次会と言ってもポーラさんの想像しているものとは違うよ。ここで飲んでた方がいい」

ポーラ「そうなんですかぁ〜?」
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/25(月) 23:00:33.85 ID:fSyb7FU10

-別室-

金剛「さて、どうして提督を殺そうとしたか話してもらいましょうか」

夕立(金剛さんの話し方が変わってる。もう本格的にダメっぽい)

ガングート「えっと、その・・・」

摩耶「はっきりしやがれ!」

ガングート「ひっ」

高雄「摩耶、ダメよ。怖がってるじゃない。さあ、何もしないから(ただし、事と次第による)話してちょうだい」

ガングート「ち、鎮守府を赤に染めたくて」

リシュリュー「ふ・ざ・け・な・い・で!」

酒匂「ぴゃーっ!提督の血で染めるなんて許せない!」

ガングート「ち、違う!」

サラトガ「この場合、赤とは共産主義のことです」

酒匂「そうなの?酒匂、知らなかったー」

アイオワ「まだ赤の生き残りが居たのね。これは教育が必要よ」

ガングート「な、何をする気だ!」

アイオワ「朝までビデオを観るだけよ」

北上「テレビとDVDプレイヤー持ってきたよー」

大井「早速始めましょう!」

ガングート「や、止めろぉぉぉぉ!」


-提督私室-

吹雪「だいしゅき〜」スリスリ

提督「ほら、部屋に着いたぞ。ちゃんと布団で寝なさい」

吹雪「はーい。おやすみなしゃ〜い」バタン

吹雪「」zzz

提督「もう寝たか。吹雪には酒を飲ませない様に気を付けないと」
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/25(月) 23:01:24.58 ID:fSyb7FU10

-翌朝 食堂-

ガングート「シホンシュギサイコウ、シホンシュギサイコウ、シホンシュギサイコウ・・・」

提督「ガングートの奴どうしたんだ?」

吹雪「どうしたんでしょうね?」

隼鷹「ひゃっはー!次持ってこーい!」

伊14「じゃんじゃん持って来てー!」

那智「まだまだ序の口だ!」

ポーラ「まだまだ飲み足りませ〜ん」

提督「あいつ等、何時まで呑んでるんだよ・・・」

ザラ「提督、おはようございます。ポーラを知りませんか?」

提督「あそこ」ユビサシ

ザラ「!!! 直ぐに止めさせます!」ダッ

提督「頼む」

伊13「イヨちゃん、いい加減にしないとお姉ちゃん・・・泣くよ・・・」

提督「予想通りの惨状と言うか」

吹雪「平常運転ですね・・・(汗)」

提督(そういう吹雪も昨晩は酷かったんだけどな)
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/25(月) 23:01:50.80 ID:fSyb7FU10
本日はここまで。
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/31(日) 23:11:43.19 ID:dwLDB5Op0
>>277
なるほど、そういうネタもあるのか(ロンゴミニアドって何だ?⇒ぐぐる⇒アーサー王の槍か)
今度、雲龍の杖をしれっとロンゴミニアドに変えてみようかな。
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/31(日) 23:12:59.49 ID:dwLDB5Op0
ぴゃぁぁぁぁーっ!
武蔵確立アップキャンペーン始まってから二回目で武蔵キター!
ぎゃぁぁぁsjejisgfuortklu?!
(現状)全艦娘コンプじゃぁぁぁぁぁ!ヒャッハァァァァァーッ!

随分、待たせやがって・・・。長かったぞ、カカロットォ!!!

本日分、始まります。
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/31(日) 23:14:07.29 ID:dwLDB5Op0

-12/31 夕方 執務室-

夕張「提督、今年も全自動蕎麦打ちマシーンの準備が出来てますよ!」

提督「よし、では食堂で蕎麦の生産を始めてくれ」

夕張「了解です!夕張、出撃します!」

ガチャ

バタン

吹雪「もう少しで今年も終わりですね」

キット「このまま平穏に新年を迎えられるといいのですが」フォンフォン

提督「深海棲艦もわざわざ年の瀬に働きたくは無いだろう」

キット「そうだといいのですが」フォンフォン

吹雪「去年も一昨年も年末は何も無かったから、今年も大丈夫・・・だといいんだけどね」

提督「何かあれば全力で叩き潰してやればいいさ。無粋な奴等に慈悲は無い」

キット「そうですね」フォンフォン
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/31(日) 23:16:09.76 ID:dwLDB5Op0

-夜 食堂-

提督「少し早いが、今年も年越しパーティを始めよう。皆、お疲れさん!」

一同「お疲れ様です!」

提督「では、乾杯!」

一同「乾杯!」

夕張「今日の晩ご飯は夕張特製蕎麦ですよ!後で感想聞かせてね!」

一同「いただきます」

提督「うむ。良い出汁だ」

吹雪「美味しいですね〜」

夕張「そうでしょ!ちょこちょこ弄って改良したんですよ」

提督「流石、蕎麦好きの夕張だな」

夕張「それほどでも///」

〜しばらく後〜

霧島「皆さん、お食事は終わりましたか?」

一同「はーい。終わったよ〜」

霧島「では、ここからはショータイムです。まずは磯風さん、雪風さんの出番です」

磯風「磯風だ」

雪風「雪風です」

提督(二人とも何で艤装を装着してるんだ?)

磯風「これから二人で」

雪風「一発芸をやります!」

磯風「ミュージックスタート!」

♪〜

雪風「雪風が西瓜を投げるので、磯風がエクスカリバーで受けます!」

磯風「準備万端だ。いつでもいいぞ」

雪風「では、投げます!えい!」ポイッ

磯風「ふん!」ザクッ

雪風「えい!」ポイッ

磯風「ふん!」ザクッ

提督「確かにこれは艤装が無いと無理だ」

長門「私は艤装を使わなくとも余裕だ」

提督「うん。君は余裕でしょうね。それにしても西瓜なんてどうやって用意したんだ?」

山雲「山雲が〜ハウスで栽培したんですよぉ〜」

提督「よくあんな使い方に許可を出したな」

山雲「食べ物で遊ぶなら許可しませんでしたけど〜、ちゃんと食べるからと頼み込まれたので〜、許可しました〜」
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/31(日) 23:18:07.80 ID:dwLDB5Op0

磯風「司令」

雪風「しれー」

提督「やらんぞ」

雪風「えー」

磯風「司令も立派な刀を持っているじゃないか」

雪風「吹雪さんを抱きかかえられる筋力があるなら、西瓜なんて余裕ですよ」

提督「君ら、重心って言葉知ってる?」

磯風「当たり前だ」

提督「だったら、飛んできた西瓜を刀で突き刺したまま姿勢を維持するのと、人を抱きかかえるのとどっちが楽か分かるだろ」

時津風「余裕、余裕」

提督「よし。じゃあ、刀を貸してやるからやってみろ」

時津風「えぇー、無理、無理ー!」

霧島「と、いう訳で西瓜はこの後、秋津洲名人の手によってフルーツカービングが施されます」

秋津洲「秋津洲名人じゃないかも!メイジン・アキツシマかも!」

霧島(正直、どっちでもいいと言うか、違いが分からない)

霧島「えー、メイジン・アキツシマの手によってフルーツカービングが施されます」

秋津洲「それでいいかも。超一流のモデラーの腕を見せ付けてやるかも!」

秋雲「秋雲さんのデザインしたイラストを彫ってもらうよー」

霧島「完成までしばらく掛かるので次に行きましょう。お次はポーラさんたちによる歌謡ショーです」

ワー

パチパチ

ポーラ「ポーラ歌いまぁ〜す。ミュージックスタート」

ポーラ「今日は大晦日だ酒が呑めるぞ〜、酒が飲める、酒が飲めるぞ、酒が飲めるぞ〜♪」

伊14「明日は元日だ酒が飲めるぞ〜、酒が飲める、酒が飲めるぞ、酒が飲めるぞ〜♪」

隼鷹「明後日も正月だ酒が飲めるぞ〜、酒が飲める、酒が飲めるぞ、酒が飲めるぞ〜♪」

那智「明々後日も正月だ酒が飲めるぞ〜、酒が飲める、酒が飲めるぞ、酒が飲めるぞ〜♪」

提督「またか・・・」

吹雪「またですね・・・」
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/31(日) 23:18:44.12 ID:dwLDB5Op0
今年も全日本酒飲み音頭をネタにしまくった・・・と思っていたら、今回が最初だったでござる。
大晦日だから最初で最後だな。
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/31(日) 23:20:58.14 ID:dwLDB5Op0

霧島「お次は江風さんの出番です」

江風「今年は山風の姉貴も一緒にネタやるよ!山風の姉貴!」

山風「え、でも・・・、本当にやるの?」オドオド

江風「ちゃんと練習した通りにやれば大丈夫だって!」

海風「お姉さんも付いてるから大丈夫だよ」

山風「うん・・・」

江風「ミュージックスタート!」

〜中略〜

山風「地球上に提督は・・・何人いると思っているの?」

ザワザワ

ナンニンダ?

山風「35億。あと5000万」

提督「そんなに居る訳ねーだろ!そんなに居たら今頃、深海棲艦を殲滅してるわ!」

吹雪「その通りです!」

漣「ご主人様、今のはブルボンって芸人のネタですよ」

提督「ブルボン?お菓子のメーカーか?ホワイトロリータってお菓子が好きだな」

漣「流石、ご主人様!よっ、ロリコン!」

提督「どうせ俺はロリコンですよーだ」

漣「冗談ですって!暁ちゃんや朝潮ちゃんならドン引きもんですが、姐さんは初期艦だから特別ですよね!」

提督「いいんだ。どうせ俺なんて」

漣「もー義兄さん、いい加減にしてください!」

吹雪(今、義兄さんって)

提督「今、何て?」

漣「ご主人様、いい加減にしてくださいって言ったんですよ。まったく、冗談の通じないご主人様には困ったものですね」

提督「そうか?」

漣「そうですよ」
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/31(日) 23:22:24.30 ID:dwLDB5Op0

霧島「お次は霰さんです(去年の一件があるだけに一抹の不安が・・・)」

霰「んちゃ。霰です。一発芸やります」

大井「また地球を割るんじゃないでしょうね?」

霰「!?」

北上(図星って顔してるよ)

霰(こうなったら・・・)

キュィィィィーン

提督「何の音だ?」

吹雪「何でしょう?」

霰「んちゃー!」

ンチャー

ンチャー

ンチャー

ンチャー

ンチャー

ドーン!

提督「か、壁に穴が・・・」

朝潮「何てことを!申し訳ありません、司令官!この朝潮、姉妹の不祥事を身をもって償います!司令官、介錯をお願いします」

提督「」ポカーン

吹雪「司令官、大変です!早く朝潮ちゃんを止めないと!」ユサユサ

提督「あぁ・・・何だか冷たい風がピューピュー吹いてるな」白目

吹雪「朝潮ちゃん!お願いだからバカなことは止めて!」

朝潮「吹雪さん、止めないで下さい!切腹して詫びるしかないんです!」

金剛「アサシオー、バカなことは止めるネー!」

曙「クソ提督!何時まで寝ぼけてるのよ!」

ベチン!

提督「・・・。朝潮は何をしているんだ?」

曙「霰がやったことの責任を取るために切腹するって言い出したのよ!」

提督「マジかよ!?朝潮、止めなさい!」

朝潮「止めないで下さい!」

提督「建物は妖精さんの力で修復できるから!」

朝潮「でも!」

霰「ごめんちゃい」

提督「ほら、霰もちゃんと謝ったから!」

朝潮「ですが」

提督「俺がいいと言ったから、それでいいんだ!バカなことは止めなさい!」

朝潮「分かりました」

提督「霰、頼むから一発芸をやるならもっと大人しいネタにしてくれ」

霰「はい」
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/31(日) 23:23:48.74 ID:dwLDB5Op0

霧島「大変なことが起きましたが、気を取り直して行きましょう。お次はヒトミさんとイヨさんです」

伊14「イヨよ」

伊13「ヒトミです・・・」

伊14「姉貴と二人で一発芸やりまーす!」

伊13・14「クローゼットの中はダニのパラダイス♪」

提督(またやらないといけないのか?)

伊13・14「・・・」ジー

提督(はぁー、やっぱりか)

提督「ふぁーっ!」

伊13・14「もう食べたい放題、やりたい放題、なにしてくれとんねん♪」

榛名(双子であることを生かした息ぴったりの芸!これなら榛名と霧島も!)

霧島「お次は伊勢さんと日向さんです」

日向「特別な瑞雲を貴方にあげる」

伊勢「あったかいんだから〜♪」

提督「昔、あんな芸人居たな」

吹雪「居ましたね。彼らは何処に行ってしまったんでしょう?」

提督「分からん。だが、日向は何故そこまで瑞雲を布教したがるんだ?」

吹雪「日向さんにとって瑞雲は特別なんでしょうね」
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/31(日) 23:24:28.07 ID:dwLDB5Op0
伊13・14って双子では無いらしいけど、深海側に居た時は深海双子棲姫って双子だったよな。
この姉妹は一番謎だ。
村雨・夕立も双子らしいけど、良く分からん。
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/31(日) 23:25:58.95 ID:dwLDB5Op0

ゴーン

ゴーン

サラトガ「あの音はもしかして、ジョヤのカネですか?」

提督「よく知ってたな」

サラトガ「はい。速吸から教えてもらいました」

提督「速吸から?何だか嫌な予感が」

サラトガ「108回鐘を突くことにより108の魔星を封印するんですよね?」

提督「やっぱり・・・。一つだけ訂正させてもらうと、108の魔星ではなく、108の煩悩だから」

サラトガ「そうなんですか?」

速吸「リシリューさん、今聞こえている鐘の音は除夜の鐘と言ってですね」

提督「速吸さん、海外出身の艦娘に嘘を吹き込むのは止めてください」

速吸「嘘なんて教えてません!深海棲艦=108の魔星です!」

提督(何を間違ってこんな風になってしまったんだ?)

秋雲(うんうん。順調に布教が進んでるね。あのマンガはヨーロッパでも人気だって聞くから良い感じに広まって行くね)

〜しばらく後〜

提督「あと5分で今年も終わりか」

暁「暁はレディだから今年こそはカウントダウンに参加するわ!」

提督「今年は起きてたのか?無理して起きてる必要は無いんだぞ」

暁「一人前のレディにとって年末のカウントダウンに参加するのは当たり前なのよ!」

電(夜眠らないようにとお昼寝してたから、起きているだけなのです)

〜4分後〜

一同「5、4、3、2、1」

提督「明けましておめでとう!皆、今年も宜しくな!」

一同「宜しくお願いしまーす!」

吹雪「無事、新年を迎えられましたね!」

提督「ああ、本当に良かった。今年も宜しくな!」

吹雪「はい!今年も頑張ります!」

提督「もう少ししたら俺は寝るけど、正月だからってハメを外しすぎるなよ」

ポーラ「らいじょ〜ぶれすよぉ〜」

提督「もう既に大丈夫じゃないだろ」

ポーラ「らいじょ〜ぶれすって〜」

提督「うん、まぁ、程ほどにな」
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/31(日) 23:26:35.57 ID:dwLDB5Op0
来年の掛け軸って誰作だろ?
今年がアイオワだったから、ガングートかリシリュー辺りが候補かな?

今年はここまで。
来年もぼちぼちやっていきます。
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 22:49:59.59 ID:FSFkPOnY0
今年もぼちぼち進めていきます。
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 22:51:49.03 ID:FSFkPOnY0

-執務室-

榛名「提督。提督にお願いがあります」

提督「どうした?」

榛名「榛名に指輪を下さい」

提督「・・・。悪いがそれは出来ない」

榛名「榛名は二番目、いえ、例え十番目だとしても大丈夫です。側室でも構いません!」

提督「榛名、俺は最初にジュウコンはしないと皆の前で宣告した。その上で吹雪に指輪を渡したんだ。榛名もそれで納得してくれたよな」

榛名「はい。でも、提督のことを諦めきれません。提督のお好きなケ麗君の歌にもありますよね。私は待つ身の女でいいんです」

提督「榛名」

榛名「それでもダメだという目をしていますね」

榛名「分かりました。貴方を殺して私も死にます!」

提督(!!! いつの間に胴太貫を!?)

榛名「この刀は介錯をするための物ですよね?」

提督「確かに名前の由来はそうだが、どちらかと言うと、某有名泥棒一味のストーンリバー氏が持っている物凄く良く斬れる刀をイメージして造ってもらった物だ」

ジリジリ

提督(不味い!ジリジリと詰め寄られている!仕方ないセイバーで応戦して取り押さえるしかない)

榛名「榛名も直ぐに後を追います」

提督(無い?セイバーが無い!?)

ピタッ

榛名「やっぱり無理です。榛名には貴方を殺すなんて出来ません」

提督「榛名、いい子だから刀をこちらに渡しなさい」

榛名「でも、こうすることは出来ます」スッ

提督(刃を自分の喉元に!?)

提督「早まるんじゃない!いいから刀を渡しなさい!」

榛名「こうすれば榛名は提督の中で生き続けられます・・・さよなら、提督」ニコッ

提督「榛名ぁぁぁぁぁぁ!」
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 22:55:49.45 ID:FSFkPOnY0

-1/1 提督私室-

提督「うわぁぁぁぁぁぁ!」ガバッ

ハァハァ

提督「ここは・・・俺の部屋?」

吹雪「う〜ん、どうしたんですか?」

提督「スマン。ちょっと変な夢を見た」

吹雪「そうなんですか?大丈夫ですか?」

提督「ああ、大丈夫だ。ゆっくり休んでくれ」

吹雪「まだ三時ですか。おやすみなさい」zzz

提督(朝になったら妖精さんたちに頼んで、俺と吹雪以外は鞘から抜けない様にしてもらおう)

提督(それにしても新年早々何て夢だ。いや、初夢は1日の夜から2日にかけて見るものだから、今のは去年最後の夢になるのか?)


-同刻 食堂-

隼鷹「ひゃっはー!どんどん持ってこーい!」

那智「今夜ばかりは呑ませてもらおう!」

ポーラ「あれ〜、なんかわらひたちいがいいなくないですかぁ〜?」

隼鷹「皆、何処いっちまったんだ〜?」

那智「まだ年が明けたばかりだと言うのに、ノリの悪い奴等だ」←午前3時だと気付いてない人たち
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 22:57:54.66 ID:FSFkPOnY0

-朝 食堂-

ガミガミ

提督「何か騒がしいな」

吹雪「何でしょうね?」

提督「」ポカーン

吹雪「どうしたんですか?」

提督「」無言の指差し

吹雪「あっち?」

吹雪「!!!」

妙高「だいだい貴女たちはですね」ガミガミ

ポーラ「今、何時だと思ってるの?」ガミガミ

那智「はい。すみません」正座

ポーラ「申し訳ありません」正座

隼鷹「あっはっは〜、二人とも大変だね〜。うちはガミガミ言うのが居なくて助かったよ」

鳳翔「隼鷹さん」

隼鷹「!!!」

鳳翔「自分が言っても聞かないからと、飛鷹さんからお説教を頼まれました」

隼鷹(もっとヤバイ人が来たー!)顔面蒼白

〜食後〜

提督「ちょっと工廠に寄るから、執務室で待っててくれ」

吹雪「分かりました」

秋津洲「やっと、やっと完成したかも・・・」フラフラ

吹雪「あ、秋津洲さん!?凄い隈、まさか徹夜で彫ってたんですか?」

秋津洲「そうだよ。完成したから寝る!」バタン

吹雪「こんな所で寝ないで下さい!」ユサユサ

秋津洲「ぐー」zzz

瑞穂「吹雪さん、どうされたのですか?」

吹雪「秋津洲さんが徹夜で西瓜を掘っていたとかで、寝てしまったんです」

瑞穂「それは困りましたね。秋津洲さん、起きて下さい」ユサユサ

秋津洲「ぐがー」zzz

瑞穂「ダメですね。仕方ありません。後ほど、部屋まで運んでおきます」

吹雪「お願いしていいですか?」

瑞穂「お任せください。ただ、一人だと少しキツイですね」

霰「んちゃ。霰も手伝います・・・」

瑞穂「ありがとうございます」
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 22:58:53.72 ID:FSFkPOnY0

-工廠-

提督「妖精さーん」

妖精ズ「はーい」

提督「明けましておめでとう」

妖精ズ「おめでとうございます」

提督「これ、お年玉の代わりだから」つお菓子詰め合わせ

妖精ズ「これはこれは。ありがとうございます」

提督「新年早々悪いんだけど、仕事を頼めるかな?」

妖精ズ「お任せあれー」

提督「この刀なんだけど、特定の人物以外、鞘から抜けないように出来ないだろうか?」

妖精ズ「出来ますよー。パスワード認証方式にしますか?それとも指紋認証ですか?」

提督「そうだな、それじゃ指紋認証で」

妖精ズ「了解です。では、これから改造するので、午後になったら取りに来てください」

提督「分かった」

妖精ズ「提督さん以外に登録したい人が居れば一緒に連れて来てくださいね〜。一緒に登録しますから」

提督「了解。登録は妖精さんに頼まないと出来ないのかな?」

妖精ズ「当然です。誰でも登録出来る様にしてしまったら、認証機能の意味がありませんからね」

提督「そうだな。しれじゃ、頼んだよ」
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 23:00:12.98 ID:FSFkPOnY0

-執務室-

ガチャ

摩耶「お!帰ってきたぞ」

吹雪「帰ってきましたね」

提督「摩耶?もしかして」

摩耶「今年も手伝いに来たぜ!」

バタン

提督「正月早々悪いな」

摩耶「何言ってんだよ、アタシと提督の仲だろ!」

コンコン

吹雪「早速来ましたよ」

睦月「睦月です」

提督「どうぞ」

ガチャ

ゾロゾロ

バタン

睦月型一同「明けましておめでとうございます」

提督「おめでとう」

吹雪「おめでとうございます」

摩耶「おめでとさん」

提督「お年玉をあげよう」

睦月「わーい」

提督「まず、睦月」

睦月「ありがとうなのね!」

提督「如月」

如月「ありがとう♡」

提督「弥生」

弥生「ありがとう・・・ございます」

提督「卯月」

卯月「え?うーちゃんも貰っていいぴょん?」

提督「当然だろ」

卯月「でも、うーちゃんは去年、良い子にしてなかったし・・・」

摩耶「くれるって言ってるんだから、貰わない方が失礼だろ」

吹雪「そうだよ」

卯月「ありがとうぴょん!うーちゃん、今年はいい子になるぴょん!」

提督「まぁ、イタズラしてもいいけど、程ほどにな」
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 23:01:49.21 ID:FSFkPOnY0

コンコン

提督「睦月たちが帰って一息ついたと思ったら、もう次が来たか」

天龍「天龍だ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

ゴスロリ天龍「どうだ?カッコイイだろ?」

吹雪「???」

摩耶「お前・・・何やってるんだ?」

提督「天龍、そっちは壁だ。90度左側に回転しろ」

ゴスロリ天龍「おう、こっちか」クルッ

ゴスロリ天龍「では、改めて。どうだ?カッコイイだろ?」

提督「あの、天龍さん?何をしてらっしゃるのですか?」

ゴスロリ天龍「見ての通り、ダブル眼帯だ!年末に夕張と観てたアニメに出てきたキャラがしてたんだけどよぉ、気に入っちまってな」

提督(ルナ○ク大佐ぁ・・・)

吹雪「あの、前見えてませんよね?」

ゴスロリ天龍「ふっ。当然だ。オシャレは命がけだぜ!」

提・吹(オシャレなのか・・・(ですか・・・))

摩耶(理解できねぇ・・・)

コンコン

木曾「木曾だ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

提督「」

吹雪「」

摩耶「」

木曾「新年の挨拶に来たぜ!」
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 23:03:54.78 ID:FSFkPOnY0

提督「あの、木曾さん?何をしてらっしゃるのですか?」

木曾「見れば分かるだろ?ダブル眼帯だ!」

ゴスロリ天龍「フッ。やはり俺たちは似た者同士だな」

木曾「天龍か。やはりお前も夕張と観たアニメの影響を受けたようだな」

ゴスロリ天龍「当然だろ?」

提督「木曾まで・・・」orz

コンコン

提督「どうぞ」

ガチャ

摩耶「テメェ・・・」

提・吹「!? ほ、北方棲姫!?」

木曾「何ッ!?」

ゴスロリ天龍「北方棲姫だと!?」

北方棲姫「ゼロ・・・ヨコs!?」

摩耶「今年こそアタシから鉛弾をたんまりくれてやるよ!」

北方棲姫「ヒッ!?(去年ノ、怖イオ姉チャンガ居ル!)」

北方棲姫「嫌ァァァァァァ!」ダッ

摩耶「待ちやがれ!」ダッ

提督「おい、摩耶!仕方ない、俺たちも追いかけるぞ!」

吹雪「はい!」

ゴスロリ天龍「何処だ!」

木曾「こっちか?」

ゴツン

ゴスロリ天龍「うわっ!」

木曾「痛っ!」

提督「何やってんだよ・・・。キット!北方棲姫が現れた!摩耶の居場所は分かるか?」

キット(コムリンク)「摩耶さんは凄い速度で資材倉庫の前を通過し、出撃ドック方面に向かっています」

提督「分かった。俺たちも直ぐに向かうから、キットも向かってくれ」

キット(コムリンク)「はい」


-工廠-

【NORMAL CRUISE】⇒【AUTO CRUISE】ピーッ

【P】 ガチャ ⇒【R】 ガチャ ⇒【N】ガチャ ⇒【D】

ブーン

妖精ズ「キットが走って行ったです?」

妖精ズ「何かあったです?」
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 23:05:37.08 ID:FSFkPOnY0

-出撃ドック前-

摩耶「都合よく出撃ドック方面に来た!あと少しで艤装を取りに行ける。直ぐに蜂の巣にしてやるからな!」

北方棲姫「嫌ァァァァァァ!」

摩耶「待ちやがれー!」

北方棲姫(海ニ逃ゲ込メバ!)

ドボン


-海中-

伊58「見たこと無い顔でちね?新人でちか?」

北方棲姫(ココニモ艦娘ガ!)

伊58「今日はお休みだから一緒に泳ぐでち」

摩耶「おーい!ゴーヤ!」

伊58「摩耶さんが呼んでるでち」

伊58「何でちか?」←水面から顔だけ出している

摩耶「そこに居るのは北方棲姫だ!」

伊58「ほ、北方棲姫!?魚雷さん、お願いします!」

北方棲姫(海中モダメ!上ニ逃ゲナイト!)

ザッパーン

摩耶「待ってたぜ」

北方棲姫「ヒッ・・・」

吹雪「摩耶さん!」

摩耶「おう!来たか」

吹雪「もう逃がしません」

摩耶「もう逃げ場は無いぜ。あたしと吹雪に挟まれて、下にはゴーヤ。観念しな」

北方棲姫「ア!アレハ!」

摩耶「そんな手に引っかかると思ったか?」

吹雪「その手には乗りませんよ」
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 23:09:37.55 ID:FSFkPOnY0

雪風「あっひゃっひゃ。雪風は沈みましぇ〜〜〜ん!」

時津風「ワン!ワン!」

舞風「ワンツー、ワンツー」クルクル

摩耶「アイツ等どうしたんだ?(汗)」

吹雪「恐らく・・・」

摩耶「恐らく?」

吹雪「磯風ちゃんの毒おせちや毒お雑煮を食べさせられたんじゃないかと」

摩耶「またアイツか・・・」

浜風「姉さん、部屋に帰りましょう。舞風も止めなさい。はぁー、浦風姉さんと谷風が磯風姉さんを取り押さえているのでこれ以上被害が出なければいいのですが」

摩耶「料理上手な姉妹が居ると大変だな」

吹雪「大変です!」

摩耶「うん。大変だ」

吹雪「違います!北方棲姫があんな遠くに!」

摩耶「しまった!」

ブーン

吹雪「司令官!」

提督「キット、運転を頼む。あと、ルーフを開けてくれ」

キット「はい」

【NORMAL CRUISE】⇒【AUTO CRUISE】ピーッ

【AUTO ROOF LEFT】ピッ

提督「捕獲ネット発射!」

ボンッ!

北方棲姫「!!!」

ザッパーン

伊58「逃がさないで・・・ち!?」

提督「おいおいおい!」

キット「北方棲姫では無く、ゴーヤさんへの直撃です」

伊58「助けてくだち!」ジタバタ

吹雪「何と言う絶妙なタイミング(汗)」

摩耶「タイミング悪すぎるだろ」

伊58「助けてくだち!」ジタバタ

提督「あー、もう!吹雪、摩耶、手伝ってくれ!」

吹雪「はい!」

摩耶「おう!」
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 23:12:22.02 ID:FSFkPOnY0

提督「ゴーヤのお陰でかなり離されたな」

キット「ですが、まだ追跡可能な距離です」

ウィィィーン

提督「摩耶」

摩耶「どうした?」

提督「北方棲姫は生け捕りにする。多少攻撃しても構わないが、沈めるな」

摩耶「分かったよ」

キット「どうやら北方棲姫は前方に見えてきた施設に向かっている様です」

提督「前方の?何の施設か分かるか?」

キット「海新重工の工場です」

吹雪「海新重工?」

提督「スプーンから戦艦までがキャッチフレーズの企業だ。ただ、今は深海棲艦が居るから艦船の建造はしていないが」

吹雪「その企業が深海棲艦と何か関係があるんでしょうか?」

提督「分からん。何かしら繋がりがあるのか、あるいは適当に逃げた結果、工場に向かっているのか」

摩耶「深海棲艦のせいで仕事が減ってるって考えると、関係性は無いんじゃないのか?商売あがったりだしな」

キット「深海棲艦との繋がりを示す資料等は見つかりません。偶然でしょう」

提督「あそこから上陸しよう」


-工場前-

ガチャ

バタン

提督「内部をスキャン出来るか?」

キット「赤外線もX線も遮断され、内部の様子を窺うことは出来ません」フォンフォン

提督「やはり工場だから産業スパイ対策等で中は分からないか」

吹雪「どうしますか?」

提督「北方棲姫が中に逃げ込んだのは間違いないな?」

キット「はい。間違いありません」フォンフォン

提督「手分けして捜索しよう。吹雪は正面から、摩耶を二階を、俺は裏口から捜索する。キットは施設の責任者への連絡を頼む」

キット「分かりました」フォンフォン
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 23:13:30.16 ID:FSFkPOnY0

〜吹雪視点〜

吹雪「お正月で生産ラインも停止しているから静かです」キョロキョロ

吹雪「電探も反応なし。この部屋には居ないみたいだし、次の部屋へ進みますか」

ガチャ

キョロキョロ

吹雪「ここにも居ないみたい」

吹雪「!?」

吹雪「コレってまさか!でも、私を見ても何も反応しないし、違うのかな?」

吹雪「もし本物なら間違い無く襲ってくるよね?」

ドカーン!

グラグラ

吹雪「爆発?まさか!」


〜摩耶視点〜

摩耶「ここにも居ないな。何の変哲も無いただの工場って感じだし、深海棲艦との関係云々って考えすぎだな」

摩耶「それにしても北方棲姫の野郎、何処へ隠れやがったんだ?」

摩耶「おーい、北方棲姫ー!可愛がってやるから出てこーい」

摩耶「・・・。チッ。出てこないか。呼んで出てきたら苦労しないよな」

ドカーン!

グラグラ

摩耶「下の階から爆発音?まさか!提督、死ぬなよ。直ぐに行くからな!」
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 23:16:07.72 ID:FSFkPOnY0

〜提督視点〜

キョロキョロ

提督「ここにも居ないか」

北方棲姫「・・・」

提督「ん?」

北方棲姫「・・・」

提督「部屋の片隅に置かれているあの像、良く出来てるよな。まるで本物の北方棲姫みたいだ」

北方棲姫「!!!」

提督「流石に像のふりをしてやり過そうなんて考えないよな」

北方棲姫「・・・」

提督「次の部屋に行ってみるか」

ガチャ

バタン

北方棲姫(ナントカ誤魔化セタ)

提督「・・・。さっきのアレ、本当に違うよな?何か物凄く気になってきた」

北方棲姫(今ノ内ニ逃ゲヨウ)

ガチャ

提督「・・・」

北方棲姫「・・・(汗)」

提督「・・・」

北方棲姫「・・・」

提督「やっぱり本物じゃねーか!」

北方棲姫「ヒッ・・・」

提督「ここで会ったが百年目。刀の錆にしてやる(と、言ってもビームだから錆にはならないし、生け捕りにするが)」ジリジリ

北方棲姫「コ、来ナイデ!」
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 23:17:16.23 ID:FSFkPOnY0

提督「あれ?」ブンブン

提督「おい!動け!」ペチペチ

提督「ビームが出ない!?」

ピコーン

ピコーン

提督「何の音だ?」キョロキョロ

提督「!? エ、エネルギー残量ゼロ・・・?え?マジ?」

北方棲姫「・・・」

提督「今日の所はこの辺で勘弁しておいてやる。二度と悪さするなよ!それじゃ」

北方棲姫「カエレ!」

提督「艦載機が飛んできた!?マズイ!」ダッ

ドカーン!

提督「うわぁぁぁぁぁーっ!」

壁「よお!」

提督「か、壁が!」

ベチン!

ズルッ

ズルッ

ボトッ

提督「」ピヨピヨ
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 23:18:20.07 ID:FSFkPOnY0

吹雪「司令官!」

摩耶「提督!」

摩耶「クソッ!北方棲姫の野郎!一度ならず二度までも。絶対許さねぇ!」

吹雪「司令官!しっかりしてください!」ユサユサ

摩耶「キット!聞こえるか?キット!クソ!圏外かよ!」

吹雪「司令官を連れて鎮守府に戻りましょう!」

摩耶「おう!」


-工場前-

キット「!!!」

吹雪「キット、ドアを開けて!」

ガチャ

キット「何があったのですか?」フォンフォン

吹雪「分からない。爆発音が聞こえて、司令官が倒れていたの!」

摩耶「状況からして北方棲姫から攻撃を受けたのは間違いねぇ!」

バタン

摩耶「アタシが運転する」

吹雪「お願いします!」


-海上-

吹雪「摩耶さん、もっと飛ばしてください!」

摩耶「あ、余りスピード出すと危ないだろ」

吹雪「40km/hしか出てませんよ!」

摩耶「法定速度はその、ちゃんと守らないと」

吹雪(摩耶さんってもしかして)

キット「私が代わります」

【NORMAL CRUISE】⇒【AUTO CRUISE】ピーッ

吹雪「司令官、あと少しの辛抱です。もう少しで鎮守府です」
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 23:18:48.26 ID:FSFkPOnY0
木曾をおバカキャラにして・・・本当にすまないと思う。
次に出てくる時にはイケメンに戻りますので。

本日はここまで。
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 21:48:53.69 ID:DnW0de5x0
正月任務があったから今月は久しぶりに5-5を攻略したけど、良い(E)風が吹きまくって腹が立ったから天津風とダンケして来る。
マジで何で5-5だけは索敵値ではなく、完全ダンダムなんですかね?
駆逐2って指定だから潜水ルートも使えないし、ボスはそんなに強くないから辿り着けばほぼ勝利確定なのが救いか。

本日分、始まります。
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 21:51:38.84 ID:DnW0de5x0

-提督たちが北方棲姫を追跡していた頃 鎮守府 伊13・14私室-

伊14「まだまだ呑むぞー!」

伊13「イヨちゃん・・・もう・・・止めようね?」

伊14「何言ってんの?お正月なんだからまだまだ呑まないと損だよ!」

伊13「お姉ちゃん・・・泣くよ。イヨちゃんが呑むの止めてくれないなら、泣くよ・・・」

伊1「うっ・・・(姉貴に泣かれるのは・・・でも、お酒も・・・いや、でも)」


-川内型私室-

川内「ぐー」zzz

神通「今年は朝一でご挨拶に行こうって約束してたのに」

那珂「川内ちゃんは今年も昼夜逆転生活を送りそうだね(汗)」
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 21:54:43.16 ID:DnW0de5x0

-鎮守府 医務室-

提督「うぅ・・・」パチッ

提督「ここは何処だ?」ムクッ

吹雪「気が付いたんですね!良かった!」ギューッ

提督「おいおい、急に抱き付かないでくれ」

吹雪「あ、ごめんなさい」

摩耶「一時はどうなるかと思ったけど、一安心だな」

金剛「良かったデース!」←帰還したところに遭遇して付いてきた

提督「摩耶に金剛・・・君たちはどこの所属だ?」

摩耶「え?」

金剛「何を言っているデース?」

提督「それに吹雪、その指輪はどうしたんだ?」

吹雪「え?」

提督「ああ、なるほど。吹雪もそういうのに興味の出るお年頃か。そう言えば服装も何か違う様な?」

摩耶「提督!どうしちまったんだよ!」

金剛「ドクター!さっきから提督の様子が変デース!」

軍医「目が覚めましたか。提督さん、今日の日付が分かりますか?」

提督「今日?今日は・・・201x年4月x日です」

吹雪「それって・・・」

軍医「この鎮守府には艦娘が何人居ますか?」

提督「吹雪(初期艦)と由良(初建造)と明石と大淀の4人です。明日には大本営から白雪が来ることになっています」

摩耶「!?」

金剛「?!」

軍医「ふむ。頭を強打したことによる一時的な記憶喪失でしょう」
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 21:59:25.15 ID:DnW0de5x0

コンコン

新提「失礼します」

ガチャ

バタン

新提「調子はどうだ?」

提督「君は?」

新提「は?」

吹雪「実は」

〜事情説明中〜

新提「親友である私のことを忘れてしまったのか・・・」

提督「すまない」

吹雪「新提さん」イラッ

コンコン

師匠「失礼する」

ガチャ

バタン

提督「し、師匠!?何故、貴方が?」

師匠「?」

吹雪「実は」

〜事情説明中〜

師匠「なるほど、そんなことがあったか」

師匠(待てよ。記憶が無いのであれば、都合がいいのでは?)

師匠「実はな、元帥から頼まれて来たのじゃ。着任したばかりで右も左も分からないであろうお主をサポートしてやれと言われたのでな」

提督「ご足労おかけしまして申し訳ありません。ですが、師匠に来ていただければとても心強いです」

師匠「はっはっは。師として弟子の面倒を見るのは当然のことだ」

吹雪「お二人とも司令官の記憶が無いのを良いことに有る事無い事吹き込まないで下さい!」

提督「???」

吹雪「お二人とも元・深海側の提督です!」

提督「師匠が元・深海側?」

師匠「ばれてしまっては仕方ない。確かにわしは軍を辞めた後、一度は深海側に寝返った身だ」

提督「・・・」プルプル

師匠「だが、今はこうして『何してやがるんだ、このクソジジイ!』」

師匠「結局こうなるのね・・・(泣)」


-医務室前-

大井「・・・」ギリッ

大井「北方棲姫、許さない」
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 22:02:55.16 ID:DnW0de5x0

-執務室前-

吹雪「部屋に帰る前に一度、執務室に寄りましょう」

提督「なぁ、吹雪。本当は皆でドッキリを仕掛けているんだろ?」

吹雪「・・・。(私たち初期から居た艦娘のことは覚えてるけど、他の人に関する記憶は失っている。でも、キットに会わせればもしかしたら・・・)」

ガチャ

キット「お帰りなさい。調子はいかがですか?」フォンフォン

バタン

提督「えっと、あの、ナイト2000にそっくりな車まで用意して随分手の込んだドッキリだな。キットの声は誰が担当してるんだ?」

吹雪「司令官、本当に分かりませんか?」

提督「?」

吹雪「目の前に居るキットは貴方の愛車で、明石さんたちに頼んで改造してもらい忠実に再現したレプリカです」

提督「そんな・・・まさか」

天龍「提督!」

木曾「俺たちのことも分からないのか?」

提督「天龍に木曾、本当に君たちも俺の仲間なのか?」

天龍「本当に忘れちまったのか・・・」

木曾「クソッ!俺たちが付いていながら」

吹雪「貴女たちは眼帯で遊んでただけですよね」ボソッ

天龍「うっ・・・」

木曾「それを言われると・・・」

吹雪「ですが、今回の件は司令官を止めなかった私に責任があります。あの時に止めていればこんなことには」

木曾「あまり思いつめるなよ」

天龍「ところで、提督がこの状態で艦隊運営はどうなるんだ?」

吹雪「幸い、初期から居た私や由良さんのことは覚えていますし、師匠さんが艦隊運営については修行中に叩き込んだから大丈夫だろうと言っていました」

提督「戦艦や空母の指揮は経験が無いが、知識は師匠から教わったから大丈夫だ(多分)」

吹雪「それに、新提さんや師匠さんも居ますから」

木曾「そうだな、あの二人にキットも居るから大丈夫だよな」

吹雪「そろそろ部屋に帰りましょうか。先ほども言いましたが、今日は元日でお休みです」

提督「・・・。そうだな」
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 22:05:59.04 ID:DnW0de5x0

-提督私室-

提督「執務室で会ったキットや天龍に木曾で分かったが、本当にドッキリでは無い様だな」

吹雪「はい。司令官、貴方はここに来てから今日までの数年間の記憶を失っています。ですが、貴方は私たちが絶対に護ります」

提督「吹雪・・・」

吹雪「だから何も心配しないでください」

提督「情けないよな。海の上ならともかく、陸の上でまで護ってもらわないといけないなんて」

吹雪「司令官だからですよ。それだけ貴方が慕われているってことです」

提督「そうか。それなら良かった。記憶を失う前の俺はここで皆と上手くやれてたってことだな」

吹雪「そうですよ。少し出掛けてくるので、ゆっくりしていてください」

提督「分かった」

ガチャ

バタン

提督「テレビでも点けてみるか」ピッ

テレビ「新年最初の放送は」

ピッ

テレビ「あけまして」

ピッ

テレビ「○○神社には初詣の行列」

提督「ニュースでもやってるかと思ったが、正月特番しか無い。本当に今日は元日なんだな」

〜数分後〜

コンコン

足柄「足柄よ」

瑞鳳「瑞鳳です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

足柄「調子はどう?」

提督「悪くない・・・と思う」

瑞鳳「あの、私たちのこと分かる?」

提督「瑞鳳と足柄だよな?二人はここに来てどの位になるんだ?」

瑞鳳「記憶が無いって話は本当だったんだね」
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 22:09:52.14 ID:DnW0de5x0

-執務室-

吹雪「ねぇ、キット」

キット「何でしょうか?」フォンフォン

吹雪「先生はいずれ司令官の記憶は元に戻るだろうって言ってたけど、本当に戻るのかな?」

キット「昔、マイケルも頭を打って記憶を失くしたことがありましたが、紆余曲折を経て元に戻りました。アドミラルもきっと同じでしょう」フォンフォン

吹雪「もし、このまま記憶が戻らなかったら」ポロポロ

キット「吹雪さん、泣かないで下さい」フォンフォン

吹雪「こんな時に私が弱気になってたらダメだよね」

キット「そうです。今は貴女がアドミラルを支えてあげないと」フォンフォン

吹雪「そうだ!司令官があの状態だからキットに話しておきたいことがあるんだけど」

キット「はい」フォンフォン

吹雪「司令官が負傷したあの工場でゴリアテを見たの」

キット「ゴリアテを?しかし奴は」フォンフォン

吹雪「うん。私たちの目の前で海に沈んだ。それに本物だったとしたら、何もしてこなかったのが気になって。やっぱり見間違いかな?」

キット「ですが、この件は調べてみる価値はありそうですね」フォンフォン

コンコン

由良「由良です」

吹雪「どうぞ」

ガチャ

バタン

由良「提督さんが記憶喪失って話は本当なの?」

吹雪「はい」

キット「残念ながら」フォンフォン

吹雪「でも、初期から居た私と、由良さんと、大淀さんに明石さんは覚えているそうです」

由良「そうなんだ・・・。吹雪ちゃん、私たちで提督さんを支えてあげようね。ね!」

吹雪「はい!」
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 22:11:36.01 ID:DnW0de5x0

コンコン

摩耶「摩耶だ」

吹雪「どうぞ」

ガチャ

バタン

摩耶「北方棲姫のことなんだけどな、アイツ何処から侵入したか気にならないか?」

吹雪「私も気になっていました。鎮守府の厳重なセキュリティをどうやって突破したのか」

由良「キットは分からない?」

キット「私も気になって監視カメラの映像を確認していましたが、どうやら正面から堂々と入った様です」フォンフォン

吹雪「え?」

由良「正面から?」

キット「はい。正門から侵入しています」フォンフォン

摩耶「でも、正門には守衛のあきつ丸が居たんじゃ?」

キット「映像にあきつ丸さんは映っていませんが、持ち場を離れたとの記録は無いため、その場に居たと思われます。カメラの死角に入っていたのでしょう」フォンフォン

摩耶「確認する必要がありそうだな」

吹雪「はい」

摩耶「ちょっと行ってくる」

由良「私も」

吹雪「由良さんは何かあった時の連絡係として残ってください」

由良「分かったわ。二人とも気を付けてね」
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 22:13:23.39 ID:DnW0de5x0

-提督私室-

瑞鳳「お腹空いてない?卵焼き焼いてきたんだけど」

提督「せっかくだから頂こうか」

足柄「私もカツを揚げてきたわ!(提督の記憶が無い今がチャンス!胃袋を掴むのよ!婚活よ!)」

ツンツン

足柄「あら、どうしたの?」

瑞鳳「今、変なこと考えてませんでしたか?」ジトー

足柄「ナ、ナンノハナシカシラ?(汗)」

瑞鳳「提督の記憶が無いからって、提督の気持ちが自分に向く様にするのはいけないと思います」

足柄「そ、そんなことする訳」

瑞鳳「・・・」ジトー

足柄「ごめんなさい」

瑞鳳「分かれば良いんです」

提督「あの」

瑞鳳「あ、ごめんなさい。はい、どうぞ!」
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 22:15:48.63 ID:DnW0de5x0

-正門前-

吹雪「あきつ丸さん」

あきつ丸「おや、吹雪殿に摩耶殿。どうされましたか?」

摩耶「お前に聞きたいことがある。コイツを知らないか?」つ写真

あきつ丸「おや?この子は提督殿のご息女でありますな」

摩耶「は?」

吹雪「何言ってるんですか?」

あきつ丸「え?ですから、提督殿のご息女だと」

吹雪「司令官は結婚してませんし、子供も居ませんが」

あきつ丸「提督殿は吹雪殿と結婚しているではありませんか」

摩耶「ケッコンカッコカリな」

あきつ丸「なるほど。つまり、吹雪殿との間に婚前に出来た子供であると」

吹雪「さっきから何を言ってるんですか?写真に映っているのは北方棲姫です!」

あきつ丸「北方棲姫!?では、吹雪殿は深海棲艦でありますか!?」

摩耶「だから、吹雪の産んだ子じゃねぇって言ってるだろ!」

吹雪「何でそうなるんですか!」

あきつ丸「いや、しかし」

吹雪「門番をしていたのはあきつ丸さんですよね?」

あきつ丸「そうであります」

摩耶「そして、北方棲姫を通したのもお前だな?」

あきつ丸「そ、それは・・・。自分は相手が深海棲艦だとは思わなかったであります!てっきり提督殿のご息女であると」

吹雪「現在、存在が確認されている深海棲艦は全てリスト化して全員で情報を共有しているはずですが」

あきつ丸「えっと、それは・・・」

摩耶「つまり、お前はリストをちゃんと見ていなかったか、見落としていたかのどちらかってことだな」

あきつ丸「ち、違うであります!自分は北方棲姫の居る海域には出撃したことが無く」
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 22:19:47.07 ID:DnW0de5x0

まるゆ「でも、ちゃんと写真入りのリストは見てますよね。それに北方棲姫を通したのはあきつ丸さんだから、あきつ丸さんに非が無いとは言えないと思います」

あきつ丸「何時の間に!?それより、まるゆ殿!何を言うでありますか!」

摩耶「コイツの言う通りだ。誰のせいで提督は記憶喪失になったと思っているんだ?」

あきつ丸「北方棲姫のせいであります!」

まるゆ「でも、北方棲姫を鎮守府内に入れなければ、隊長が負傷することも無かったと思います」

あきつ丸「まるゆ殿は海軍に魂を売ったでありますか!」

摩耶「話は向こうでゆっくり聞いてやるよ。陸軍としては、提督が活躍するのが面白く無かったんだろ?」ガシッ

あきつ丸「は、離すであります!」

金剛「摩耶」

榛名「摩耶さん」

摩耶「姐さんたちが来てくれれば百人力だな!」

金剛「陸軍の言い分をしっかり聞かせてもらいまショウ」

榛名「提督があんなことになって、榛名は大丈夫ではありません」

あきつ丸「離せぇぇぇーであります!」ズルズル

まるゆ(クックック。こうしてあたかも奴が陸のスパイであるかの様に思わせることにより、私には疑いの目が向けられない。完璧な作戦だ)

吹雪「まるゆちゃん」

まるゆ「はい」

吹雪「朝潮ちゃんには気を付けてね」

まるゆ「へ?」

吹雪「それじゃ」

まるゆ(朝潮?朝潮型ネームシップの朝潮がどうしたんだ?まてよ、奴は二次改装を受けた結果、対潜特化型になったな。まさか!?)

まるゆ(あの女(かんむす)私が陸のスパイであることに気付いているとでも言うのか!だが、証拠は何も残していないはずだ。勘か、それとも・・・)

まるゆ(しばらくは用心するに越したことは無いな。流石はあの男が指輪を与えただけのことはあると言ったところか)
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 22:23:25.86 ID:DnW0de5x0

-会議室-

摩耶「では、これから尋問を始めようか」

コンコン

明石「明石です」

ガチャ

榛名「どうぞ。入ってください」

金剛「例の物は持って来てくれマシタカ?」

明石「もちろんです」

バタン

明石「あきつ丸さん、ちょっと失礼しますよ」

ゴソゴソ

あきつ丸「な、何をするでありますか!?まさか、電気ショックで拷問でありますか!?」

明石「違います。嘘発見器を取り付けます」

あきつ丸「嘘発見器!?それが嘘であります!自分が陸軍出身だからって酷いであります!」

摩耶「ゴチャゴチャ煩せぇぞ!」ガンッ

あきつ丸「ひっ・・・」

明石「セット完了です」

摩耶「じゃあ、始めようか」

榛名「あきつ丸さん、貴女は誰の味方ですか?提督ですか?陸軍ですか?それとも・・・」

あきつ丸「い、今は提督殿であります!」

明石「反応無し。事実ですね」

摩耶「テメーはまるゆと同じか?」

あきつ丸「あの、質問の意味が」

摩耶「まるゆと同じく、陸のスパイか?って聞いてるんだ」

あきつ丸「ま、まるゆ殿がスパイ!?何を言っているでありますか!」

明石「反応無し。本当に知らないみたいですね」

摩耶「本当に陸のスパイじゃ無いんだな?」

あきつ丸「提督殿に誓って違うであります!」

明石「シロですね」

摩耶「姐さんたち、どうします?」

金剛「あきつ丸がホワイトなら」

榛名「話してもいいんじゃないでしょうか」

摩耶「今から話すことは他言無用だ。いいな?」

あきつ丸「はい」ゴクリ
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 22:25:31.08 ID:DnW0de5x0

- 一月程前 ショッピングモール -

吹雪「お買い物も終わったし、司令官が待ってるから早く帰らないと」

吹雪「あれ?あれは、まるゆちゃん?何処に行くんだろ?」

謎の男A「誰にもつけられてないな?」

まるゆ「大丈夫だ」

謎の男B「念のため、場所を変えるぞ」

まるゆ「分かった」

吹雪「様子が変だし、確認した方がいい・・・よね?」


まるゆ「こんな場所で大丈夫なのか?」

謎の男A「フードコートで軍の人間が機密情報のやり取りをしているなんて誰も考えないだろ?」

まるゆ「確かにそうか」

謎の男B「木を隠すなら森の中と言うことだ」

まるゆ(それは意味が違うのでは?)


吹雪(何を話してるんだろう?離れてるからよく聞こえないけど、近付いたらばれるし)

川内「片方は陸軍の将校だね。あと、もう片方は人間じゃない」

吹雪「人間じゃない?って川内さん!?」

川内「しっ!声が大きい」

吹雪「ごめんなさい」

青葉「陸の奴等は司令官を陥れようとしている様ですね」

吹雪「青葉さんまで(この人たち本当に何なんだろう・・・)」

川内「録音は?」

青葉「バッチリです!」
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 22:28:21.33 ID:DnW0de5x0

摩耶「と、言うことがあった」

あきつ丸「信じられないであります!」

榛名「ですが、これは真実です。青葉さんの録音データを聞きましたよね?」

あきつ丸「ですが」

金剛「海軍内にも深海棲艦の息の掛かった輩は居マシタ」

明石「残念ながら、陸軍にそういう人が居ないとは断言できません」

摩耶「この話を聞いたからにはコレを着けてもらうからな」

あきつ丸「コレはまさか!?爆弾チョーカーでありますか!?」

摩耶「は?」

あきつ丸「提督殿が持っていたマンガで見たことがあるであります!『あぎゃあぎゃ』って変な笑い方をする主人公が組織を裏切ったとして爆弾付きチョーカーを起爆されて殺されそうになる話を!」

摩耶「ちょっと待て」

あきつ丸「それにキング○マンって映画では、最後に爆弾で首が飛んだであります!あれは爆笑したであります!そして2も面白かったであります!つまり、摩耶殿はサイコな麻薬王でありますか!?」

摩耶「あたしが疲労がポンと取れるクスリをやってるって?ふざけんな!」

あきつ丸「ひっ・・・、ご、ごめんなさいであります!」

金剛「あきつ丸、ハンバーグにされたくなかったら大人しく私たちに強力するネー!」

あきつ丸「します!何でもします!お願いですから、ハンバーグは止めて下さい!」

榛名「では、このブレスレットを常時着用してください」

あきつ丸「は、はい!であります!」

摩耶「コイツは着用者のバイオリズムを計測する機械だ。24時間キットが監視している。もし、お前がおかしなことをすれば」

あきつ丸「ドカン!でありますか!?」

摩耶「(もう、いいや。そうしておこう)そうだ。それと側面に付いているボタンを押せばあたしたちに連絡が入る」

あきつ丸「つまり、万が一、まるゆ殿が提督殿を襲おうとした場面に遭遇したら押せばいいと?」

摩耶「そう言うことだ」

あきつ丸「分かりましたであります。では、自分はこれで」

摩耶「待て」ガシッ

あきつ丸「まだ何か?」

摩耶「ここからが本題だ。提督が負傷したのは誰のせいか忘れたのか?」

あきつ丸「北方棲姫であります!」

摩耶「お前だよ!この400字詰め原稿用紙100枚に反省文を書き終えるまで帰さないからな」

あきつ丸「ヒエー!であります!」
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 22:29:31.86 ID:DnW0de5x0

-戦艦寮 扶桑型私室-

山城「不幸だわ ああ不幸だわ 不幸だわ 山城心の俳句」

扶桑「山城、俳句には季語が必要だから、それは川柳よ」

山城「ですが姉さま、日曜の夕方に放送している某アニメに出てくるお爺ちゃんの心の俳句に季語は入っていません」

扶桑「確かにそうね。俳句に季語なんて必要無いわ」


-駆逐寮 白露型私室-

夕立「提督さん、大丈夫かな?」

時雨「皆で押しかけたら迷惑だから、後で吹雪に様子を聞いてみよう」

夕立「うん」

時雨(提督が記憶喪失って話が本当なら、会っても夕立のことが分からない。ショックを受けるだけだ。それなら会わせない方が)
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 22:31:36.90 ID:DnW0de5x0

-夕雲型私室-

夕雲「提督・・・」

巻雲(夕雲姉さまは司令官様が負傷したせいでショックを受けてらっしゃる。ここは巻雲が何とかしないと!)

巻雲「夕雲姉さま!」

夕雲「うふふ・・・これはチャンスよ。今なら提督に甘えてもらえるはず」

巻雲(あれ?何か想像と違う)

夕雲「提督、貴方の夕雲が直ぐに駆けつけます!」ダッ


-暁型私室-

雷「これはチャンスよ!今ならもっともっと頼ってもらえるわ!」

響「ハラショー」

暁「一人前のレディとして提督から頼られるのは当然よね!」

電「皆、落ち着くのです!」

雷「待ってて司令官!直ぐに行くわ!」ダッ

響「ハラショー」ダッ

暁「一人前のレディの実力を見せてあげるわ!」ダッ

電「ちょっと待つのです!」
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 22:33:27.55 ID:DnW0de5x0

-第二会議室-

大和「皆さんに集まって頂いたのは他でもありません」

加賀「徹底的にやりましょう」

赤城「ええ、最早許せません」

ビスマルク「やってやるわ!」

瑞鶴「提督さんの弔い合戦よ!」

葛城「瑞鶴先輩、やっちゃいましょう!」

翔鶴「瑞鶴、その表現は止めて。提督は生きてらっしゃるわ」

雲龍「でも、記憶を失ったとなると死んだも同然」

蒼龍「皆、物騒なこと言いすぎだよ!ねぇ、飛龍」

飛龍「許さない、許さない、許さない」ブツブツ

蒼龍(ダメだこりゃ)

アイオワ「マリアナ海溝に沈めてやるわ。そうすれば二度と現れない」

リットリオ「二度とパスタを食べられないようにしてやります」

ローマ「姉さん」

蒼龍(皆、無茶苦茶だからびしっと言ってあげて!)

ローマ「そんなの甘いわ。潰れたトマトにしてあげないと」

蒼龍(もっとヤバかったー!)

サラトガ「サラの子たちが北方棲姫の血を求めています」

蒼龍(妖刀使いみたいになってるし!)

リシュリュー「自由・平等・博愛の精神に基づいて沈めてあげるわ」

ウォースパイト「私たち英国艦の力を見せ付ける時です」

アークロイヤル「提督と女王陛下のために、奴を生かしておく訳にはいかん」

ガングート「北方棲姫は資本主義の敵!」

グラーフ「アトミラールの弔い合戦だ!」

陸奥「あらあら」

アクイラ(この人たち)

天城(怖いです)
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/13(土) 22:35:11.09 ID:DnW0de5x0
鎮守府内には複数のスパイが潜伏しています。

元帥が提督の護衛として送り込んだエージェント イーサ・・・いや、伊13

レーニンの懐刀 オクトパスナンチャラ・レボリューション(ガングート)鎮守府を赤に染めようとするも、西側諸国の艦娘による洗の・・・では無く、教育により資本主義に寝返った

某映画の影響でスパイごっこを始めた英米艦たち アークロイヤル「Manners Maketh Woman」

陸の狗 まるゆさん 今後、本格的に活動を開始する予定


本日はここまで。
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/20(土) 21:10:53.57 ID:wDCs8B2u0
ガバガバ鎮守府。このスレのうーちゃん可愛い
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 21:41:49.48 ID:vo3P1CFl0
>>334
卯月「ありがとぴょん♪うーちゃん、これからも頑張ってイタズラするぴょん!」

隙の無いパーフェクト鎮守府より、ガバガバ鎮守府の方が色々(やりたい放題)出来て面白いと思うんですよね。
それって軍事施設としてどうよ?って部分に関しては考えないことにしました。
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 21:42:42.48 ID:vo3P1CFl0
ついに龍田の改二が実装されてしまいましたね。
うちの龍田は未改造のままずーっと遠征で使って条件満たしたから、改二までワープ進化してしまいました。
鬼怒改二実装後、一度も出番が無い天龍ちゃんの明日はどっちだ?
図鑑の神風改と龍田改二の間って配置的に天龍改二っぽいし、天龍改二も有るか?

本日分、始まります。
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 21:44:39.07 ID:vo3P1CFl0

-提督私室-

浦風「提督さん、提督さんは怪我人だから、ちゃんと食べんといかんよ。うちが食べさせてあげる。あーんして」

提督「自分で食べられるから大丈夫だ。それに、恥ずかしい」

浦風「何言っとるんじゃ!怪我人は黙って甘えればいいんじゃ!」

提督「しかしだな」

浦風「そんなにうちに看病されるのが嫌?」ウルウル

提督「いや、そうじゃなくて」

浦風「昔の優しかった提督さんはもう何処にもおらん・・・」グスッ

提督(何か俺が泣かせたみたいになってるし!)

提督「あー、何か浦風に食べさせて欲しくなってきたなー(棒)」

浦風「!!! それじゃ、あーんして」

提督「あーん」パクッ

モグモグ

浦風「美味しい?」

提督「美味しいです」

浦風「あーんして」

提督「あーん」パクッ

モグモグ

コンコン

夕雲「夕雲です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

夕雲「提督、リンゴを持ってきました。剥いてあげますね♡」

提督「ありがとう」

浦風「提督さんはまだ食事中じゃ。待ってくれんかのう?」

バチバチ

夕雲「提督さんは今すぐリンゴを食べたがっています。そうですよね?」

提督(俺はこの子たちに何をしてしまったんだ・・・?慕われているのは嬉しいが、過去の自分のやったことが怖い)

コンコン

雷「雷よ」
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 21:46:29.13 ID:vo3P1CFl0

-執務室-

コンコン

大井「大井です」

吹雪「どうぞ」

ガチャ

バタン

大井「吹雪さん、出撃の許可をもらえますか?」

吹雪「出撃って一体何処へ?」

大井「決まってるじゃない。北方棲姫を沈めるのよ」

吹雪「北方棲姫を沈めるって、まさかお一人で!?そんなの無茶です!」

大淀「吹雪さんの言う通りです!そんな無茶なことは」

新提「そうだ。今は北方棲姫よりも今後の艦隊運営を考える方が大事だ」

師匠「その通りだ」

由良「北方棲姫を捜すにしてもきちんと艦隊を組んで」

大井「貴方たちはは黙っていてもらえます?私は吹雪さんとお話しているんです」ギロッ

大淀(何て威圧感)

由良(刺し違えてでも北方棲姫を沈める気ですか?)

新提(雷ママァ・・・助けて。大井っちが怖いよぉ)

師匠(大井ってこんな奴だったか?ワシの知っている大井は北上至上主義者だったが)

大井「許可、貰えますよね?」

吹雪「ダメです!」

キット「大井さん、冷静になってください」フォンフォン

大井「分かりました。もういいです!」スタスタ

ガチャ

バタン!

吹雪「私も北方棲姫は許せませんが、一人で出撃なんて無謀です」

大淀「吹雪さん、貴女は間違ってなどいません。今は提督があの状態でどうやって艦隊を運営するかを考えないと」
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 21:47:59.18 ID:vo3P1CFl0

-提督私室-

卯月「本当にうーちゃんのこと忘れちゃったぴょん?」

提督「すまない」

卯月「うーちゃんのこと思い出してよ・・・(泣)」

如月「卯月ちゃん、これ以上はご迷惑だから、今日は帰りましょう」

卯月「うん・・・」


-提督私室前-

青葉「あの」

比叡「司令のお見舞いですか?」

青葉「はい」

霧島「面会時間は5分でお願いします。それと、司令は怪我人なので取材は控えてください」

青葉「分かってます」

コンコン

青葉「青葉です」

提督「どうぞ」
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 21:51:24.67 ID:vo3P1CFl0

-執務室-

キット「大井さん、何をしているのでですか?今すぐ止めて下さい!」フォンフォン

吹雪「どうしたの?」

キット「大井さんが無断で出撃しようとしています」フォンフォン

吹雪「直ぐに止めないと!」

キット「今、出撃ドックのゲートを閉じています」フォンフォン

ドカーン!

大淀「爆発音?まさか」

キット「はい。大井さんがゲートを破壊して強行突破しました」フォンフォン

吹雪「大変!直ぐに追いかけ・・・ない方がいいよね?」

大淀「ええ。下手に刺激するとこちらに危険が及ぶかも知れません」

吹雪「そうですよね。気が済むまで待った方が安全ですよね。キット、大井さんの現在地は分かる?」

キット「はい。GPSの信号を追跡しているので分かります。北上さんのフルアーマー装備で出撃したので、直ぐに燃料切れを起こして帰って来るでしょう」フォンフォン

吹雪「仕方ないので空母の人たちにお願いして護衛を付けてもらいましょうか」


-出撃ドック-

大井「フルアーマー大井改二、出撃します」

スピーカー「大井さん、何をしているのでですか?今すぐ止めて下さい!」

大井「邪魔はさせない」

ピーッ

ピーッ

ゴゴゴゴゴ

大井「ゲートを閉じた程度で私を止められるとでも?」

大井「六連装酸素魚雷!」

ドカーン!

大井「北方棲姫、待ってなさい。直ぐに海の藻屑にしてあげるわ」
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 21:53:20.70 ID:vo3P1CFl0

-海上-

大鳳「あれは大井さん?大井さーん」

大井「大鳳さん?貴女も北方棲姫を捜しているのね?」

大鳳「北方棲姫?私はトレーニングをしていたんですが、北方棲姫がどうかしたんですか?」

大井「そう、貴女知らないのね。北方棲姫のせいで提督が負傷して記憶喪失になったのよ」

大鳳「え?」

大井「そういうことだから、私は北方棲姫を沈めに行くわ」

大鳳「待ってください!一人では危険です!」

大井「貴女、燃料はどの位残っているの?」

大鳳「20%程です」

大井「だったら貴女は帰りなさい。奴は私が一人で仕留めるわ」

大鳳「大井さんを一人にする訳にはいかないけど、私は補給を受けないといけないし・・・そうだ!彩雲の妖精さん、お願いできますか?」

妖精ズ「お任せあれー」

大鳳「私は一度鎮守府に戻って補給を受けます。帰って来るまで大井さんの追跡をお願いします!」
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 21:54:51.11 ID:vo3P1CFl0

-鎮守府 執務室-

キット「大変です!北方棲姫が現れました」フォンフォン

吹雪「また!?今度は何処から?」

キット「下水から侵入した様です。マンホールから現れました」フォンフォン

吹雪「そんな所からの侵入なんて想定してないよ!兎に角、司令官を安全な場所に避難させないと」

由良「私は北方棲姫の捕獲に向かいますね」

大淀「私も同行します」

吹雪「お願いします」

新提「では、私たちはここに残って捕獲部隊の指揮を」

師匠「うむ」

吹雪「ここは危険です。お二人は安全な場所に避難してください。会議室に行けば摩耶さんたちが居るはずです」

新提「しかしだな」

キット「北方棲姫はこの場所を把握しています。アドミラルの命を狙っているのであればここに現れるでしょう」フォンフォン

師匠「提督があの状態でわし等にもしものことがあれば鎮守府の運営が成り立たなくなるか。仕方ない」

新提「くっ」

キット「吹雪さん、行きましょう」フォンフォン


-廊下-

ヲ級「あれは、ほっぽ?」

北方棲姫「ヲ姉チャン!」

ヲ級「貴女、こんな所で何をしているの?それより、提督を負傷させたって話は本当なの?」

北方棲姫「ウン。オジサンガ怖カッタカラ、艦載機デ攻撃シタ。デモ、心配ニナッテ様子ヲ見ニ来タ」

ヲ級「ここは危険よ!ほっぽが提督を負傷させたって皆が殺気立っているわ!今直ぐに『北方棲姫!?』」

北方棲姫「!!!」

伊58「北方棲姫が居るでちー!」

ヲ級「こっちよ!」

伊58「あー!何で北方棲姫を連れて逃げるでち!」

ホッポウセイキガイルデチー!

飛龍「北方棲姫!?」ダッ

飛龍「ゴーヤちゃん、北方棲姫は何処?」

伊58「向こうに走って行ったでち!ヲっきゅんも一緒でち!」

飛龍「提督の敵。許さない、絶対に許さない」ダッ

伊58「何か怖かったでち・・・」
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 21:56:52.24 ID:vo3P1CFl0

-甘味処 間宮-

ペラッ

ペラッ

秋雲「どうかな?」

巻雲「ナニコレ(汗)」

秋雲「何?って秋雲さんの自信作だよー?」

巻雲「記憶を失った司令官様を秋雲が介抱してそのままイチャイチャ突入って」

秋雲「ラブロマンスって言って欲しいね。提督が記憶喪失って話を聞いて一気に書き上げたんだから!」

巻雲「え?一気にって、まさか午前中に仕上げたの?」

秋雲「そうだよー」

巻雲(うわぁ・・・って言うか、普段からその位やる気出してよ・・・。それに、ハロウィンパーティの時に言っていた新作はどうしたのよ?)

マテー!コノヤロー!

秋雲「何か外が騒がしいな」チラッ

秋雲「え?何アレ?ヲ級と北方棲姫?」

巻雲「それに戦艦、空母の人たちが凄い形相で追いかけてる・・・。アレってまさか」

秋雲「間違いなくそのまさかだよ」


-間宮前-

山城「邪魔だ、退けぇぇぇぇっ!」

ドカーン!

ヲ級「お願いだから話を聞いて!」

北方棲姫「アノオ姉チャンタチ怖イ(泣)」

加賀「裏切り者の話を聞く必要などありません」

山風「パパを苛める奴は許さない」ハイライトオフ

ヲ級(このままだと追い詰められるのも時間の問題。どうにかしてほっぽを逃がさないと)
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 21:59:44.98 ID:vo3P1CFl0

-戦艦寮 伊勢型私室-

日向「流石瑞雲、このフォルム、質量、色、全てが美しい」

伊勢「正月早々、瑞雲詣に精が出るね」

日向「当然だ。一年の計は瑞雲に有り。瑞雲こそはこの世の根源であり、森羅万象だ」

伊勢「そう言えばさっきから外が騒がしい様な?」

日向「俗世の騒がしさなど、瑞雲の前では些細なことだ」


-提督私室-

ガチャ

比叡「お手洗いですか?」

提督「さっきから何か騒がしいから気になってな」

霧島「確かに少し前から騒がしいですね」

伊58「大変でちー!」

比叡「どうしたんですか?」

伊58「ほっぽ」ゼエゼエ

霧島「ほっぽ?まさか、北方棲姫が?」

伊58「そうでち!北方棲姫が現れたでち!」

比叡「霧島!」

霧島「はい!司令を安全な場所に避難させましょう!」

比叡「司令、失礼します。キット、聞こえる?」

シーン

比叡「キット?」

シーン

比叡「故障してるみたい」

霧島「キットの車内に避難してもらうのが一番安全ですが、連絡が取れないとなると」

伊58「キットの居そうな場所となると工廠か執務室でち」

比叡「今日はお休みであることを考えると、執務室より工廠の方が可能性が高い」

提督「北方棲姫がどうとかってどうしたんだ?」

比叡「鎮守府に北方棲姫が侵入しました。ここは危険なので安全な場所に避難しましょう!」

霧島「さあ、行きますよ!」グイッ

提督「おいおい、引っ張らないでくれ。それにキットならさっき執務室で」

霧島「執務室ですか。しかし、北方棲姫が現れたと言うことは司令の命を狙っている。やはり、執務室に近付くのは危険です」
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 22:02:10.24 ID:vo3P1CFl0

-海上-

妖精ズ「本当ですか?はい。直ぐに大井さんに伝えます!」

大井「どうしたの?」

妖精ズ「鎮守府に北方棲姫が現れたそうです」

大井「直ぐに戻るわよ!」

妖精ズ「はい」


-提督私室-

ガチャ

吹雪「司令官!」

吹雪「居ない!?それに護衛をしているはずの比叡さんと霧島さんの姿も無い。ってことは騒ぎに気付いて避難したってことだよね。でも、何処に?」

吹雪「比叡さんと霧島さんが付いている以上、北方棲姫も簡単には手を出せないだろうけど、早く見つけないと!」ダッ
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 22:03:43.54 ID:vo3P1CFl0

-グラウンド-

長門「ほっぽちゃんは何処だ!?」キョロキョロ

長門「奴等より先に見つけなければ!」←提督より北方棲姫の心配をしている奴

長門「今、助けてあげるから待っててね!」


-執務室-

ドアバーン

大鳳「大変です!って、誰も居ない!?赤城さんたちに無線で呼びかけても応答が無いし、皆何処に行ったのよ!」

大鳳「彩雲は大井さんと一緒に居るし、こうなったら自力で捜しだすしか」ダッ
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 22:06:03.22 ID:vo3P1CFl0

-軽巡寮 川内型私室-

川内「う〜ん。人が気持ちよく寝てるのに何か騒がしいけど、何かあったの?」

シーン

川内「神通?」キョロキョロ

シーン

川内「那珂ちゃん?」

シーン

川内「二人とも何処行ったんだろ?」


-資材倉庫前-

瑞鶴「目標、ヲ級と北方棲姫」

由良「皆さん、止めて下さい!」

大淀「加賀さん!これはどういうことですか!」

加賀「見て分からないかしら?裏切り者のヲ級と北方棲姫を始末しようとしているところよ」

大淀「北方棲姫は生け捕りにと言うのが吹雪さんからの指示です!」

加賀「そう。なら、殺さない程度に痛めつけて捕獲するわ。瑞鶴、聞こえたかしら?」

瑞鶴「チッ。分かったわよ。死なない程度にやっちゃって!」

ヲ級(こうなったら)

ヲ級「全機発艦!」

ドカーン!

ドカーン!

ドカーン!

モクモク

大淀「何てことを」

加賀「生け捕りと言ったのに」

瑞鶴「やりすぎちゃった。てへっ(提督さんの敵なんだから沈めて当然でしょ?)」

赤城「爆煙で何も見えませんね」

ドボン!

ヲ級(今のうちに倉庫に逃げ込むわ!)ヒソヒソ

北方棲姫(ウン)ヒソヒソ

葛城「水中に逃げ込んだみたいです!」

瑞鶴「逃がさないわ!」
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 22:08:12.08 ID:vo3P1CFl0

-資材倉庫内-

ヲ級「行ったわね。今のうちに逃げましょう」

ギィィィィィ

ヲ級「!!!」

黒吹雪「ヲ級さん、これはどういうことですか?」

ヲ級「吹雪!どうしてここが!?」

黒吹雪「私は元々貴女たちと同じ深海棲艦です。同類の気配位分かります」

ヲ級「お願いだから話を聞いて」

黒吹雪「司令官への恩を忘れて北方棲姫の味方をするなら」

ヲ級「違うわ!確かにこの子は提督に怪我をさせたけど、あれは事故なの!」

黒吹雪「事故で済んだら軍なんて要りません。私もかつてはそちら側だった身、せめて私の手で」

北方棲姫「」ガタガタ

ヲ級「私はどうなってもいいわ。だからこの子だけは!」

黒吹雪「・・・。いいでしょう。ソレの処遇は司令官に決めてもらいましょう」

ヲ級「分かったわ」

黒吹雪「司令官が工廠に向かうのを見かけました。移動します。変なことをすれば撃ちますから」

ヲ級「ほっぽ。提督に会いに行きましょう」

北方棲姫「ウン」
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 22:09:49.67 ID:vo3P1CFl0

-工廠-

妖精ズ「刀を受け取りに来たんですか?」

提督「刀?」

ヲ級「提督」

提督「ヲ級!?」

比叡「司令、落ち着いてください。彼女は味方です」

提督「ヲ級が?」

霧島「はい。間違いありません」

提督「にわかには信じられないが、二人がそう言うなら信じよう」

伊58「でも、さっき北方棲姫と一緒に居たでち!」

黒吹雪「入りなさい」

北方棲姫「・・・」コクッ

比叡「ほ」

霧島「北方棲姫!?」

妖精ズ「キャー!」ダッ

提督「北方棲姫も味方なのか?」

伊58「違うでち!」

比叡「吹雪さん、どういうことですか!」

提督(あれ?吹雪が何かいつもと雰囲気違う様な?)

黒吹雪「司令官にコイツの処遇を決めてもらうために連れてきました」

北方棲姫「アノ、ゴメンナサイ」

ヲ級「提督、私はどうなっても構いません!だからこの子だけは!」

提督「何がどうなっているんだ?」

黒吹雪「この北方棲姫は貴方が記憶喪失になった原因です」

提督「!!!」

ヲ級「この子は提督を傷付ける気は無かったんです!ビックリして艦載機を出してしまっただけで、そうでしょ?ほっぽ」

北方棲姫「ウン」

パリーン

提督「今度は何事だ!?」

大井「一度ならず二度までも提督を狙うなんて許せない。二度と提督に手を出せないように、今ここで沈めてやるわ!」
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 22:12:09.81 ID:vo3P1CFl0

ヲ級「大井さん、止めて!」

大井「ヲ級さん、貴女、北方棲姫の味方をする気?」

ヲ級「私はどうなっても構わない。だから、ほっぽには手を出さないで!」

大井「そう。なら、二人まとめてあの世に逝きなさい!」

吹雪「司令官!」

キット「アドミラル、ご無事ですか?」フォンフォン

提督「え?え?吹雪が二人?」

北方棲姫「コ、来ナイデ!」←大勢に囲まれてパニック

大井「艦載機なんて全部打ち落としてやるわ!」

バババババ

ドカーン!

大井「しまった!一機が提督の方に!」

吹雪ズ「司令官、逃げてください!」

比叡「霧島!」

霧島「はい!」

ドン

提督「うわっ!」←霧島に突き飛ばされた

ゴツン!

比叡「ヒエー!」小破

霧島「きゃあっ!」小破

吹雪「司令官、大丈夫ですか!?」

黒吹雪「しっかりしてください!」

提督「痛たた。霧島、助けようとしてくれたのは感謝するが、もう少し加減を頼む」

霧島「申し訳ありません」

吹雪「無事で良かったです」

黒吹雪「一時はどうなるかと思いました」

提督「二人とも心配かけてすまんな」

吹雪「二人とも?」

黒吹雪「司令官、私のこと分かるんですか?」

提督「当然だろ?そう言えば俺は何で工廠に居るんだ?北方棲姫を追いかけて海新重工の工場に居たはず」

吹雪「今日が何年何月何日か分かりますか?」

提督「2019年1月1日だ」

黒吹雪「記憶が戻ってる!」
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 22:13:15.07 ID:vo3P1CFl0

大井「アンタのせいで提督は!」ギリギリ

北方棲姫「」

ヲ級「提督!大井さんを止めてください!ほっぽが、ほっぽが!」

提督「!!! 大井、止めるんだ!」

大井「提督?生きてたんですね!」

提督「ああ、比叡と霧島のおかげでこの通り無事だ」

大井「良かった」パッ

北方棲姫「ゲホッ、ゴホッ」

ヲ級「ほっぽ!」

提督「何がどうなっているのか説明してもらえないだろうか?」

吹雪「実は・・・」

〜事情説明中〜

提督「なるほど。そうだったのか。とりあえず皆、執務室に来てくれ。それと大井、北方棲姫に手は出すな」

大井「分かりました」
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 22:15:11.21 ID:vo3P1CFl0

-執務室-

提督「北方棲姫、君は戦う気は無いんだな?」

北方棲姫「ハイ。サッキハゴメンナサイ」

ヲ級「ほっぽは零戦が好きで、零戦を欲しがっていたんです」

提督「零戦を?しかし、兵器を簡単にやる訳にはいかんしな・・・」

ヲ級「あの、その件で瑞鳳と話したいので呼んでもいいですか?」

提督「瑞鳳を?分かった」

〜数分後〜

コンコン

瑞鳳「瑞鳳です」

提督「どうぞ」

ガチャ

瑞鳳「北方棲姫!?」

提督「戦う意思は無いそうだ。安心してくれ、と言っても無理だろうが、とりあえず大丈夫だ」

瑞鳳「提督がそう言うなら」

バタン

ヲ級「去年お願いしていたアレなんだけど」

瑞鳳「うん。完成してるよ」

『1/72 零戦21型(プラモ)』

『1/72 零戦52型(プラモ)』

北方棲姫「ゼロ!?」

ヲ級「それをほっぽにプレゼントしてあげて欲しいの」

瑞鳳「えぇー!北方棲姫に!?提督」チラッ

提督「プラモならいいだろう」

瑞鳳「提督がそう言うなら、あげる」

北方棲姫「瑞鳳オ姉チャン、アリガトー!」

瑞鳳「お、お姉ちゃん///(妹の居ない私が初めてお姉ちゃんって呼ばれた!)」

提督「一件落着だな。大井、納得できないかも知れないが、俺は無事だし、この件はこれで終わりにしてやってくれるか?」

大井「分かりました」

大井「提督は甘すぎるのよ」ボソッ
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 22:16:43.30 ID:vo3P1CFl0

提督「北方棲姫、君に聞きたいことがあるんだが」

北方棲姫「ハイ」

コンコン

川内「川内よ」

提督「どうぞ」

ガチャ

川内「北方棲姫!?」

提督「戦う意思は無いから安心してくれ」

川内「提督がそう言うなら」

バタン

提督「それで君が逃げ込んだ工場だが、あそこは深海棲艦と関係があるのか?」

北方棲姫「知ラナイ。慌テテ逃ゲ込ンダダケダカラ、分カラナイ」

川内「工場?」

提督「そのことは後で話す」

比叡「とりあえず解決しましたし、私はお姉さまたちに報告してきますね」

提督「そうだな。頼む」

霧島「では、私も失礼します」

伊58「ゴーヤも帰るでち」

瑞鳳「私も失礼します」

ガチャ

バタン

ヲ級「提督、ほっぽを間宮さんの店に連れて行っていいかしら?」

提督「行ってくるといい。その前に一つ聞きたいんだが、北方棲姫はここに住む気じゃないよな?」

北方棲姫「ホッポ、オ家帰ル」

提督「そうか。ならいい。コレを使うといい」つ間宮券

ヲ級「ありがとう」
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 22:18:28.46 ID:vo3P1CFl0

提督「川内と大井にはまだお年玉渡してなかったな。姉妹の分も一緒に渡しておくから」つお年玉

川内「やったー!これでまた、バリバリ夜戦が出来るね!」

大井「ありがとうございます」

提督(お年玉と夜戦に何の関係が?)

提督「あと川内にはコレを」つ真珠の耳飾

川内「真珠のピアス?」

提督「ああ、年末に観たとある番組の歌が耳から離れなくてな」

川内「とある番組の歌?」

吹雪「真珠の耳飾のクノイチです」

川内「何それ?」

大井「フェルメールの有名な絵を題材にした歌ですよ。他にも執務室の壁紙にしている、貴婦人と一角獣を題材にした『ごめユニコーン』とかありましたね」

提督「とりあえずフェルメールに謝ろうかって言いたくなる歌だが、よく知ってたな」

大井「少し興味があったので。そのピアスはやっぱりアレですか?」

提督「ああ、その通りだ。そのピアスは爆弾になっているから、いざと言うときに投げつけてやるといい」

川内「いざと言う時に使わせてもらうね。それでさっきの工場がどうとかって話だけど」

提督「そうだな。話そうか」

〜説明中〜

川内「私が寝ている間にそんなことがあったんだ」

吹雪「司令官、実はあの工場でゴリアテかも知れない大型トレーラーを見ました」

一同「!?」

黒吹雪「ゴリアテ?」

提督「昔戦ったキットの兄弟の様なものだ」
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 22:19:31.72 ID:vo3P1CFl0

-海上-

妖精ズ「大鳳さーん」

大鳳「彩雲の妖精さん」

妖精ズ「提督さんの記憶が戻りました!」

大鳳「本当ですか!?それで、北方棲姫は?」

妖精ズ「鎮守府で保護しています」

大鳳「保護?皆さん、事件は解決した様なので帰りましょう」

赤城「そうですね。北方棲姫が鎮守府に居る以上、海に居ても意味がありませんね」


-鎮守府 戦艦寮 廊下-

長門「ほっぽちゃーん、どこかなー?」

長門「何もしないから安心して出ておいでー?」

長門「出てきたらお菓子あげるよー」
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 22:21:28.90 ID:vo3P1CFl0

-執務室-

師匠「記憶が戻ったか」

新提「一時はどうなるかと思ったぞ」

提督「もう大丈夫だ。心配をかけて申し訳ない」

コンコン

ヲ級「ヲ級です」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

師匠「ほっぽ!」

北方棲姫「オ爺チャン!」

吹雪「知り合いですか?」

師匠「わしが深海側に居た時に預かっていた鎮守府の子だ」

吹雪「つまりヲ級さんとも顔見知りってことですね。この鎮守府に三回も現れた理由が分かりました」

ヲ級「この後、ほっぽはどうしますか?」

提督「事件も解決したし、帰ってもらって構わない」

北方棲姫「アノ、マタ遊ビニ来テイイ?」

提督「次に来る時はこの通行証を入り口で見せるといい」つ通行証

北方棲姫「アリガトウ」

ヲ級「では、私はほっぽを送ってきます」

〜しばらく後〜

コンコン

赤城「赤城です」

陸奥「陸奥よ」

提督「どうぞ」

ガチャ

バタン

赤城「提督、記憶が戻られたと言うのは本当ですか?」

提督「ああ、心配をかけてすまなかった」

陸奥「北方棲姫はどうしたの?」

提督「相手は子供だし、戦う気は無いと言う事だったから帰した」

赤城「提督は甘すぎます!」

提督「そう言われても仕方ないが、無益な殺生をする必要は無いだろ?」

陸奥「被害者本人がこう言っている以上、仕方ないわね」

提督「お詫びと言っては何だが、コレで何か食べてくれ」つ間宮券

赤城「ありがとうございます♪」

吹雪「そうだ!司令官、大井さんなんですけど・・・」
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/25(木) 22:22:26.68 ID:vo3P1CFl0

-出撃ドック-

提督「何だこりゃー!!!」

コリャー!

コリャー!

コリャー!

大井「申し訳ありません」

吹雪「司令官の一件があって大井さんが強引に出撃しようとした結果なので、出来るだけ穏便に済ませてあげてください」

提督「ま、まぁ、妖精さんたちに頼めば直ぐに復旧できるだろう・・・(汗)」

提督「罰として大井には軽巡寮のトイレ掃除一ヶ月を命じる」

大井「え?でも」

提督「今回の件は俺がヘマしなければ起きなかったんだ。俺にも責任はある」

大井「提督・・・」
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