エルフ「ダンジョン荒らして金稼ぎ!」戦士「不安しかないが……」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 17:00:28.76 ID:Aca75q/eO
>>398
おめぇは少し調べたら暗証番号がなにかわかるのか?
アメリカのFBIとかでもiPhoneの解除でめちゃくちゃかかったのに
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 17:02:07.85 ID:Aca75q/eO
>>401
文献に残したらあかんでしょ
解いてくださいっていってるようなもんやん
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 17:20:06.46 ID:l4Z1EE/hO
前いた病気君かな?
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 19:17:37.05 ID:zWjkIzQmo
>>403
高度な封印を残した本人がその解除方法を告げずヒントも残さず自ら解かないまま死んでしまったらどうやってそれを知るんだ?
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 19:25:21.23 ID:z3pZYETA0
触るなよ…
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 20:03:40.64 ID:yIRD6iCko
解除方法と暗証番号の例が間違っている
物理鍵を呪文で例えているようなものだぞ?
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 21:01:50.99 ID:HPPdHV+Zo
どうやら斜に構えたい高二病が湧いたようだな
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 21:34:45.65 ID:ns5XKEsuO
ほっとけ
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 22:35:04.47 ID:PBfzYTJCO
・・・

曇天の下、俺は固唾を飲んだ。

普通には変えられない現状を変えるため、ここまで来た。

『幻惑の街』。

かつては商業都市であり、現在はダンジョンと化した街。

多くの人と金が行き交っていたかつての街は今もなお死ぬほど富を欲する人間を惹きつけている。

誘蛾灯に群がる蛾の如くーーそして俺も蛾の一匹。

恐ろしい噂は何度も聞いた。

それでも俺は挑まなければいけない。

金が要るのだ。

腹を空かせた子どもたちに食わすため。

病に臥せた妻に薬を与えるため。

手放さざるを得なかった土地を取り戻すため。
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 22:37:21.18 ID:PBfzYTJCO

街の外れの一角に冒険者たちが倒れていた。

近寄って見てみれば、眠りこけているか、虚ろに宙を見上げているかのどちらかだった。

彼らは死ぬまでこの状態らしい。

不気味な魔物によって運び出されるか、自分でふらついてここに辿り着くそうだ。

一日に一回、搬送用の馬車が訪れてここに溜まった廃人たちを連れていくのだとか。

数日以内に正気に戻らない者はそのまま延命措置が打ち切られるらしい。

俺も同じ運命を辿るかもしれない。

恐ろしいが、それでも俺には他に術がなかった。

それに全員が廃人になるわけじゃなく生還者はちゃんといる。

俺はきっと大丈夫。

俺は特別だ。

昔から俺は特別なんだ。

魔物との戦いはおろかケンカすらしたことないが、他に生き残ってる奴がいるのに俺が死ぬわけない。

そう自分を奮い立たせてダンジョンへと足を踏み入れた。
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 22:42:01.34 ID:PBfzYTJCO

・・・

拍子抜けした。

街の中は見惚れるほどに美しかった。

手入れの行き届いた植え込み。

透明な水を吹き出す噴水。

鮮やかなパラソルと真っ白な外壁。

露天や屋台が並び、食料品やら服飾品やらが晴天に晒されていた。

ダンジョンとは不思議な場所だ。

この服飾品などは持ち帰ってもいいはずだが少し逡巡した。

ダンジョンなのだから罪悪感を覚える必要はないはずだと自分に何度か言い聞かせた後、袋にアイテムを詰め込み始めた。

出来る限り値の張りそうなアイテムを懸命に探していると童心にかえる気分だった。

ダンジョンなんて大したことないじゃないか。

この調子なら俺は金持ちになれるぞ。

「そこのお前、何をしてる?」
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 22:43:22.43 ID:PBfzYTJCO


唐突に肩を叩かれ思わず体が硬直した。

恐る恐る振り返れば官憲が立っていて俺を睨みつけていた。

「白昼堂々と窃盗なんてふてぶてしいやつだ」

ここはダンジョンのはずなのにどうして警邏が?

「何をおかしなことを……大人しく詰所まで来い!」

俺はとっさに逃げ出した。

邪魔な人混みをかき分けて前へ前へと無我夢中で足を進めた。

「待て!」

警官は追い掛けてきているようだ。

捕まったら逮捕されてしまう。

そうしたら俺の人生は終わりだ。


イヤだ……イヤだ……!

414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 22:46:29.00 ID:PBfzYTJCO

「こっちよ!」

少女が俺の手を掴んだ。

「こっちの路地ならきっと撒けるわ!」

俺は驚いたが、少女に導かれるままに入り組んだ裏路地を走った。

やがて怒声は聞こえなくなった。

「撒けたみたい。よかったわね」

乱れた息を整えようと深呼吸を繰り返した。

胸の高鳴りが苦しくて、それでいて心地良かった。

やっと落ち着いて、俺は少女に礼を言った。

「良いのよ。それより少し一緒に遊びましょう?」

遊ぶ暇なんてない。俺は家に帰らなければいけない。

俺の帰りを待っているのだ…………誰が?


……あれ?


「ねえ、お願い」

少女の縋るような目。

その視線に耐え切れず、たまらず頷いた。

415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 22:47:56.08 ID:PBfzYTJCO

ありがとう。それじゃあ、日が暮れるまで一緒に遊びましょう」

日が暮れるまで……それくらいならお母さんも許してくれるはずだ。

ああ、待たせているのはお母さんだった。

……どうして疑問に思ったのだろう?

新しい友だちが出来たと話せば、仕方ないわね、と笑って許してくれる。

それから僕たちは一緒に遊んだ。

気づけば他の子たちも混じっていた。

ああ、とても楽しい。

このまま楽しい時間がずっと続けばいいのに……。

日はまだ暮れない。

まだまだ僕たちは遊べるんだ。


俺は……僕は……あれ?


何故か少し心がもやもやしたけれど、そのうち気にならなくなった。
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 22:49:16.70 ID:PBfzYTJCO

・・・

「また、お友だちが増えたわ」


「もっと増えないかしら。もっと増えないかしら」


「みんなといれば楽しいわ」


「いつまでも終わらない日曜日」


「なんて素敵なのかしら」



「ーーああ、また新しい人たちが来たのね」


「6人も……全員とお友だちになれるかしら」



「ーー真実の鏡?」



「……お友だちになれないかも」



「お友だち以外はここにいちゃダメなのに」


417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 22:51:10.11 ID:PBfzYTJCO

・・・
【幻惑の街・入り口】


盗賊は真実の鏡を使った!


幻が打ち消された!


エルフ「わーお、綺麗な街並みが消えちゃった」


赤魔「廃墟だな。嫌なニオイがする……」


盗賊「さっきの幻……確かに対策なしだと知覚するのも大変そうだな」


銃士「真実の鏡さまさまやな」


商人「……しかし、外にいた冒険者たちに鏡の効果はありませんでしたね」


銃士「予防にはなっても、治療にはならへんのかな?」


戦士「そうすると別行動は避けるべきだな」


エルフ「御手洗いとかどうする?」


赤魔「鏡を割って二つにするのはどうだ? お、我ながらいい考えな気がするぞ」


商人「なっ……それを割るだなんてとんでもない!」
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 22:52:44.04 ID:PBfzYTJCO

赤魔「名案だと思うんだけどなぁ」


盗賊「その時が来たら男たちには犠牲になってもらうしかないか」


銃士「ひどいなぁ!?」


盗賊「冗談だ」


戦士「(冗談に聞こえないが……)」


エルフ「最低でも鏡が二つあれば良かったんだけど」


盗賊「やっぱり割るか」


商人「ちょっと!?」


盗賊「割ると本当に効果が消えるの?」


商人「ええっ……綺麗に分割すれば多分……いやでもレアアイテムを傷付けるなんて……」



盗賊「はっ」ズバッ



盗賊は『真実の鏡』を真っ二つにした!



商人「」
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 22:54:14.58 ID:PBfzYTJCO

エルフ「おおー」


銃士「な、なんで手刀で鏡を真っ二つに出来るん……?」


戦士「もはや達人だな……」


赤魔「盗賊にかかればこれくらい朝飯前だぜ!」どやっ


盗賊「だからなんでアンタがイキるの」はぁ…


商人「レ、レア……レアアイテムががが……!」


銃士「あらら、商人くんが壊れてもうた」


エルフ「状態異常を治す魔法」ゴッ


商人「いたいっ!」


戦士「お前は鬼か」
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 22:56:27.48 ID:PBfzYTJCO


赤魔「幻を破る効果は残ってるか?」


商人「はい……」どんより…


赤魔「やった! これで解決だな!」


盗賊「上々ね」


商人「……生存した冒険者は共通して少女の幻を見ています。気を付けるべきでしょう」どんより…


エルフ「元気出してよ」


商人「もう少ししたら立ち直ります……多分」


エルフ「二つに割っても効果があるなら便利じゃん? どうせ売れないんでしょ?」


商人「価値が付けられないほど高価なんですよ!」


エルフ「価値が付かないならそんなの無価値と同値だよ。いっそ6等分する?」


商人「これ以上の分割は効果が消えちゃいます!」


エルフ「ちぇっ。じゃあ、男女それぞれで持とうか。そっちは童貞くんが持っておいて」


銃士「その呼び方はやめてくだはる!? 俺でええんか?」
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 22:58:06.21 ID:PBfzYTJCO


エルフ「いざという時は君が一番冷静そうだからね」


銃士「お、信頼されとるぅ」


エルフ「やめて、キモい」


銃士「ほんま辛辣やわ……」


エルフ「でもお好きなんでしょう?」


銃士「エルフはん、分かっとる。ぶっちゃけ女の子に童貞呼ばわりされるとかご褒美やと思う」キリッ


エルフ「……あまりにも気持ち悪いから今後はやめるね。名前も呼びたくないくらいだよ」


銃士「おうふ」


盗賊「……赤魔、絶対に銃士と二人きりになっちゃダメよ?」


赤魔「あ、ああ」


銃士「それリアルに傷つくやつや……」


戦士「そろそろ無駄話は切り上げて進もうか」


商人「そうですね」
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 23:00:37.43 ID:PBfzYTJCO

・・・
【幻惑の街・時計塔前】


エルフ「とりあえず街の中心の時計塔に来たけど……んー、開かないね?」


赤魔「これ封印かかってるな」


盗賊「例の『解放の宝玉』は使えないかしら?」


商人「無理です。あれはあくまで憤怒の火山の封印を解くものですからね」


エルフ「使えないなぁ」


銃士「そういえば、そういうのどこ情報なん?」


商人「はい?」


銃士「『解放の宝玉』や封印の解除方法なんて俺は知らんかったわ。どこでそういう情報を得てるん?」


商人「基本は図書館の資料です。あとは官公庁の資料ですかね。申請して許可が降りれば一部は閲覧できますから」


エルフ「まあ、勝手にダンジョンを封印したら、色々と言及されるよね。精確なのかは別として」


商人「もちろん全ての情報が精確なわけではありませんが、ご存知の通り我が国はかなりの文書主義ですよね。それに大賢者は政府からの派遣で火山に行ったため公式の記録にあるんですよ」


銃士「ほへー。紙に残すのはええこっちゃな」
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 23:01:09.03 ID:gAFxSq9A0
だから知ってたのか
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 23:02:28.87 ID:PBfzYTJCO


商人「トレードオフとしてレッドテープが深刻ですけどね」


エルフ「横文字大好き商人さん」


商人「……二者択一として繁文縟礼が深刻ですけどね」


エルフ「難しい言葉大好き商人さん」


商人「……悪い点として、書類の書き方とかにうるさくてかなり時間がムダになってる側面もありますけどね」


エルフ「もう少し砕いてみようか?」


商人「…………」


戦士「……」ぽんぽんっ


商人「な、なんです……?」


戦士「なんとなく」わしゃわしゃ


商人「……」


銃士「俺もやる俺もやる」


商人「え、やめてください」


銃士「……」


戦士「……」ぽんぽんっ


銃士「お前にやられても喜びもトキメキもないわ!」べしっ
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 23:05:10.11 ID:PBfzYTJCO

商人「それと僕自身、アイテムを見るとその概要が分かるんですよ」


銃士「なんやそれ」


商人「生まれつきそうなんですよね。上手く説明できないですけど……」


銃士「ほぉ……奇特な才能やなぁ。なんにせよ商人くんは色々と頼りになるな」


エルフ「まあ、エルフちゃんが一番賢いけど」


赤魔「あはは、よく言うぜ」


エルフ「おりゃっ」ぶんっ


赤魔「あぶねえな!?」


エルフ「この黒チビはいちいちケンカ売ってくるねぇ……喜んで買うよ?」


赤魔「事実を言って何が悪いんだよ。まあ、そっちがその気ならやってやるよ」


盗賊「……」ゴリリッ


エルフ・赤魔「……」びくっ


戦士「(指を鳴らすだけで黙らせるとは……)」
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 23:08:13.22 ID:PBfzYTJCO


戦士「……俺たちはいちいち無駄話が多いな。さて、時計塔に入れないなら別のところを周るしかないか」


銃士「本当に開かないんか?」チャキッ



銃士の『クリティカルショット』!



キィィンッッ!


銃士「あらら、ダメみたいやな」


商人「ダンジョンで力業は大抵ロクなことになりませんよ……」


ブブブゥゥゥーーッッ!


銃士「ほあ?」


銃士に即死トラップ!


銃士「ぬわぁぁーっ!」どがんっ


ぱたりっ


赤魔「大丈夫かよ!?」


銃士<<ちーん……


エルフ「あほー……」

427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 23:11:25.13 ID:PBfzYTJCO

商人「気付薬……」ごそごそ…


盗賊「バカにつける薬なんてないわよ。私が蘇生させるわ」


エルフ「意味が違うと思うんだよね。とにかく蘇生魔法が使えるならよろしく」


盗賊「ええ……はっ」ドスッ



盗賊の『蘇生魔法(物理)』!



銃士「ぅぱぁぁっ!?」



銃士は復活した!



エルフ「えぇ……」


赤魔「相変わらず見事な『蘇生魔法(物理)』だ!」


商人「えぇ……」


銃士「いっだぁぁっ! いっだ……いっだぁぁぁぁっ!」


戦士「……今のは魔法ではないんじゃないか?」


盗賊「魔法(物理)だ」


戦士「……そ、そうか」


銃士「俺の扱いひどぉない……? 世界はもっと優しくあるべきや……」しくしく


赤魔「(わりと自分からいじられにいってるだろ)」


to be continued...
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 23:13:52.77 ID:PBfzYTJCO

○戦士メモ

・幻惑の街:20年前までは地理的条件にも恵まれて商業都市として栄えていたそうだが、ある日ダンジョン化した。ダンジョンからの生還者は比較的多いが、軒並み廃人になっていることを考慮すると難易度自体は高いといえる。



○エルフメモ

・横文字:ナウでヤングなエルフちゃんはレターをコラムからローにリプレースだよ.『、』と『。』のサブスティテューションに,カンマとピリオドもユーズしちゃう.

・即死トラップ:銃士は死ぬ。

・魔法(物理):常識を疑え! インスパイア・ザ・ネクスト!
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 23:28:50.96 ID:gAFxSq9A0
即死というより気絶じゃね?
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 02:32:09.85 ID:P5RIR25OO
>>429
だよな即死ならもう完全に亡くなってるわけで物理なんかじゃ蘇らないからね
良くて仮死状態だな物理で蘇るとするならでも即死トラップだし……
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 03:22:17.80 ID:kXiYQ06Io
いや魔法(物理)だから死んでも蘇るでしょ(盲信)
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 04:13:28.34 ID:bu7xo6g+o
即死の基準にもよる
人間は呼吸停止から約10分
心臓停止から約3分は蘇生が間に合う可能性があると言われてるし
蘇生(物理)を使えば余裕で復活よ
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 09:09:34.42 ID:lzrm3t6t0
即死トラップに中途半端に引っかかって即死は免れたとか考え方は色々あるだろ
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 11:01:43.84 ID:NDziW5B9O
いちいちうるせぇな
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 11:29:35.69 ID:Or+0beBSo
今まで読んでなかったのかよ
>>200でも>>343でも死んですぐ生き返るような描写あっただろ

このSSだと死は一種の状態異常で、回復可能な範囲なら蘇生もできる、くらいの認識でいいんじゃないの?
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 14:40:10.16 ID:/WHeZCKPo
ギャグ描写に対してもいちいち突っ込み入れないとダメなのか
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 16:13:42.32 ID:+cyoqbNsO
厨房はNGスルーが基本
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 19:37:32.19 ID:U4cZM/TRO
ガキはさっさと夏休みの宿題やって寝ろよ
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 20:24:37.84 ID:am8TkPjrO
以下ループ
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 20:29:57.80 ID:kwFQ9iL/o
SSに「何故」を求めてはいけない
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/24(木) 22:49:17.66 ID:Sy/R5nYXO

【幻惑の街・商業区跡地】


『ディフェンダー』を手に入れた!


商人「これは『ディフェンダー』ですね。厚みで非常に頑丈なため盾としても機能します。売値は200Gです」


エルフ「高い! 飛竜草と一緒だよ!」


商人「幻惑の街のアイテムは今までのダンジョンに比べると高価なものが多いですね」


盗賊「難易度もかなり高いから、そう簡単にはアイテムが入手できないのが原因だろう」


銃士「需要に対して供給が少ないから価格が上がるんやなぁ」


赤魔「せっかくだから装備するだろ?」


戦士「そうだな……少し重いが俺の戦い方と相性が良さそうだ……」


エルフ「200G剣……」


戦士「ダメか?」


エルフ「……200G分以上に私を守ってよ?」


戦士「ああ」


戦士は『ディフェンダー』を装備した!
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/24(木) 22:51:32.61 ID:Sy/R5nYXO


『ホットドッグ』を手に入れた!

『唐揚げ詰め合わせ』を手に入れた!

『小枝チョコ』を手に入れた!



エルフ「食べ物がいっぱいだね」もぐもぐ…


銃士「俺、未だにダンジョンのアイテム食べるの抵抗あるわ……」


商人「大丈夫ですよ。食べられなくなったアイテムはすぐさま消えますから」


赤魔「包装もされてるしな」もぐもぐ…


盗賊「……」ポリポリ…


戦士「食べながら喋るのは行儀悪いぞ」


エルフ「ふぁいふぁい」もぐもぐ…


戦士「ったく……それに二人とも口の周りも汚れてるぞ」ふきふき…


エルフ「んー」


赤魔「サンキュー……戦士ってたまにお母さんみたいだよな」


エルフ「戦士ママー」


銃士「こんなにゴツいママは嫌やわぁ」
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/24(木) 22:56:53.38 ID:Sy/R5nYXO


エルフ「そういえば銃士の強さはどんなもんかな」カシャッ


戦士「ああ、まだ測ってなかったか」


ステータス解析マシン<<ピピッ……ピロンッ


銃士「お?」


エルフ「戦闘力……たったの5か……ゴミめ」


銃士「よう分からんかどひどぉない!?」



・銃士
HP:1000
こうげき:1000
まほう:350
ぼうぎょ:150
すばやさ:500


エルフ「紙だなぁ」


戦士「やっぱり攻撃力は大したものだな」


商人「武器による攻撃力も加算されるみたいですね」


銃士「さすが俺やん?」


エルフ「儚くて可愛いエルフちゃんよらもか弱いことが分かったよ」


銃士「エルフはんより、まいてはんなりしとるわけやね」


エルフ「うざっ」
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/24(木) 22:59:00.29 ID:Sy/R5nYXO


赤魔「おっ?」


『天使のペンダント』を手に入れた!


商人「これは『天使のペンダント』ですね。これをつけると幸運なことが起こりやすくなると言われています。具体的な効果としては敵の状態異常攻撃が効き辛くなります。売値は150Gです」


エルフ「またいいお値段だね」


赤魔「戦士にやるよ!」にっ


エルフ「えー」


盗賊「戦士が身に着けておくと盤石だろう」


エルフ「まあ、いいけどね。命あっての物種だし、安全性を高めるのには文句ないけど」


赤魔「それなら最初から不満そうな顔するなよ。構って欲しいからって少しうざったいぞ」


エルフ「はぁっ!?」


銃士「ええやんええやん、いじらしくて可愛ええもんや。なあ?」


エルフ「キモい!」


銃士「酷いわぁ……」よよよ…


戦士「まあ、赤魔とエルフがそう言うなら、俺が使わせてもらおうか」


戦士は『天使のペンダント』を装備した!


戦士「俺ばかり悪いな。その分の守りは任せろ」


赤魔「期待してるぜ!」にっ
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/24(木) 23:01:54.61 ID:Sy/R5nYXO

赤魔「それにしてもこのダンジョンは一気に大金を稼げそうだなぁ」


エルフ「魔物も全然出ないしねぇ」


ザッ……


銃士「ルーモアをすればシャドーがカットインやな」


盗賊「なぜ横文字にした」


銃士「商人くんの真似や」


商人「僕、そんな頭の悪そうなことを言ってるように思われてるんですか……」


戦士「お前ら、少しは危機感を持ってくれ……!」


ステータス解析マシン<<カシャッ……ピピッ……ピロンッ


・アーミードール
HP:100
こうげき:100
まほう:0
ぼうぎょ:0
すばやさ:200


エルフ「なんだ、弱っちいよ」


赤魔「肩慣らしにさっさと倒しちゃうか!」
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/24(木) 23:04:47.08 ID:Sy/R5nYXO

盗賊「……そう簡単には行かないみたいよ」


わらわら……わらわら……


商人「ひっ、な、なんて数ですか……!」


戦士「くっ、百はいるか……!」


エルフ「どこに隠れてたの!?」


銃士「んんー、これアカンなぁ。逃げましょ」


戦士「しんがりは任せろ!」


盗賊「さきがけは私だ! ついて来い!」



エルフたちは逃げ出した!



アーミードール<<わささっ……


盗賊「邪魔だ」


盗賊の『加速蹴り』!

盗賊は更に加速する!


商人「ひぃ……!」だだっ


エルフ「エルフちゃんも大人しく逃げとくぅ」だっ
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/24(木) 23:06:57.98 ID:Sy/R5nYXO


銃士「邪魔やで!」


銃士の『ラピッドショット』!


赤魔「燃えろぉ!」


赤魔の『火炎魔法』!



アーミードールは更に仲間を呼んだ!


アーミードールの大群はナイフで斬りつける!


戦士はパーティを庇った!


戦士「(単体がいくら弱くても数で押されるのはやはり辛い……! 加えて人形だからか怯みもしないか……!)」


盗賊「……!」キュッ


エルフ「どうしたの!?」


盗賊「前方に転移トラップ複数! 私の真後ろ以外を通るな!」


盗賊「(くっ、少し迂闊だったな。幻覚以外も危険なダンジョンだ)」


商人「は、はい……!」


エルフ「(パーティで来た冒険者を分断させたいのかな? 幻覚見せる上に仲間とはぐれさせようなんて趣味が悪いダンジョンだね)」


盗賊「絶対にここより左によるな!」


エルフ「(まあ盗賊がいれば問題ないけどね)」
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 23:09:13.67 ID:+cyoqbNsO
ふらぐ
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/24(木) 23:10:30.67 ID:Sy/R5nYXO


シャドウサーバント<<ズズズ…


戦士「……!?」


シャドウサーバントはアーミードールの大群を握り固める!


シャドウサーバントの『ドール・キャノン』!


戦士「(これは絶対に防がないとまずい……!)」


戦士はパーティを庇った!


戦士は大きく吹き飛んだ!


戦士「ぐっ……! 避けろ!」


赤魔「いっ……ふにゃぁっ!?」どんっ


銃士「へっ、ちょぉっ!?」どんっ



戦士と赤魔と銃士に転移トラップ!



盗賊「赤魔……!」


エルフ「戦士!」


商人「落ち着いてください! まずは安全を確保しましょう!」
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/24(木) 23:17:01.29 ID:Sy/R5nYXO

・・・

盗賊「くそっ……! もっと私が警戒していれば……!」ギリッ


エルフ「……」


商人「三人とも重なり合ってたので同じ場所に転移したと思われます。銃士さんが真実の鏡の片割れを持ってますから、すぐに窮地に陥ることはないかと」


盗賊「飛ばされた先が出口のない地下や針の山だったら!? 鏡転移の際にを落としていたら!?」


商人「……それは無事を信じるしかありませんよ。落ち着いて行動しなければ僕たちも危ないですし、助けられるものも助けられません」


盗賊「ああ、そうだろうな。アンタは戦えないものな。自分の保身に走るのも当然だ」


エルフ「盗賊!」


盗賊「……すまない。今のは完全に八つ当たりだわ」


商人「事実ですからお気になさらず。それよりも方針を考えましょう」


エルフ「そうだね。あいつら回復も蘇生もできなくて頼りないし、早く合流しなきゃ」


盗賊「……ああ。悲観的に考えるのもすぐに熱くなるのも私の悪い癖だ。本当にすまない」


エルフ「そういう素直なところ好きだよ、うんうん」


451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/24(木) 23:23:23.19 ID:Sy/R5nYXO


盗賊「転移にも法則がある。計算で方角は求められるわ」カリカリッ


エルフ「へえ……サモナーから教わったとか? それともパイオツ姉ちゃん?」


盗賊「その通り……憎いヤツの教えだろうと使えるものは使う主義よ」カリカリッ


商人「素晴らしいです」


盗賊「……北西ね。距離を出すのはほとんど不可能だが、規模からするとそんなに飛んではいないはずだ」


商人「……ここから北西ですと、かつての行政区でしょうか」

エルフ「行政かぁ……官憲の署とかあるなら、そこに囚われてるとかありそうだよね」


盗賊「ああ。出来る限り敵との戦闘を避けながら進むぞ」


エルフ・商人<<こくっ
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/24(木) 23:25:14.36 ID:Sy/R5nYXO

・・・
【幻惑の街・行政区】


盗賊「……今だ」


さささっ……


クレイジードール「ケケケ……?」


盗賊「……よし」


商人「はぁはぁ…………はぁはぁ……ぜぇっ……ひゅぅ……」ぐてっ


盗賊「……少し休憩するか」


エルフ「あー、疲れた……お腹もすいた……」


盗賊「だいぶ神経を張り詰めて進んだものね……」


エルフ「……お、食べ物だ!」



『ソイレント缶詰』を手に入れた!



453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/24(木) 23:32:52.55 ID:Sy/R5nYXO

盗賊「カンヅメか。先に備えて腹拵えしておくか」


エルフ「結構あるよ。はい」ぽいっ


盗賊「これは何のカンヅメかしら?」パシッ



商人「……はぁ、ふぅ。もう大丈夫です。バテてすみません」


エルフ「盗賊が早いし仕方ないでしょ」もぐもぐ…


盗賊「すまない。付いてくるからつい、な」ぱかっ


商人「アイテムを食べてるんですか? えーと、それ、は……」ぴしっ


エルフ「このカンヅメ、あんまり美味しくないね」


盗賊「そうか? 私は結構好きよ。二つ目を開けてしまったわ」


エルフ「えー? 商人も食べる?」


商人「……いえ、僕は遠慮しておきます」


盗賊「そういえば、これは何のカンヅメか分かる?」


商人「えっ……さ、さあ……? 『ソイレント缶詰』という名前みたいですけど……」


エルフ「豆類を潰したものかな? なんか健康に良さそうだねー」


商人「……」


商人「(知らない方が幸せなこともありますよね……)」


to be continued...
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/24(木) 23:41:21.33 ID:Sy/R5nYXO

○エルフメモ

・アーミードール:単体は大して強くないけど百体近くに囲まれれば非常に危険だよ。

・シャドウサーバント:急に現れていた巨大な黒い魔物。アーミードールを雪だるまの如く固めて投げつけてきたよ。

・転移トラップ:方角の割り出しは手計算で何とかなるけど、距離は陽に解けないから高性能な計算機で近似値を求めるんだって。

・クレイジードール:顔がイッちゃってるドールの魔物。油断しているところにこいつが急に現れたら、失神しちゃうかも。



○商人の鑑定

・ホットドッグ:売値は0.2G。粒マスタードが美味しいです。

・唐揚げ詰め合わせ:売値は0.8G。衣はサクッ、お腹はジューシーで、下味は濃い目なため調味料は不要でしょう。レモンはお好みでどうぞ。

・小枝チョコ:売値は0.2G。小枝の形をしたチョコレート菓子です。クランキーとチョコのハーモニーがクセになりますね。

・ソイレント缶詰:売値は10G。人口は指数的に増えても食料の増加はそうはいきません。飢えた世界は悪徳が蔓延ることでしょう。異世界は複数あるように思われるのですが、その全てが豊かな世界ではないようです。
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 23:42:41.57 ID:vHkVv/xc0
食べたのもったいないな、高いのに
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 23:49:15.73 ID:vHkVv/xc0
・戦士
HP:5000
こうげき:400
まほう:0
ぼうぎょ:900
すばやさ:300

・エルフ
HP:1500
こうげき:600
まほう:600
ぼうぎょ:100
すばやさ:600

・商人
HP:3000
こうげき:20
まほう:10
ぼうぎょ:300
すばやさ:30

・赤魔
HP:2500
こうげき:300
まほう:700
ぼうぎょ200
すばやさ:500

・盗賊
HP:3500
こうげき:400
まほう:200
ぼうぎょ:400
すばやさ:1000

・銃士
HP:1000
こうげき:1000
まほう:350
ぼうぎょ:150
すばやさ:500
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 23:51:58.08 ID:lzrm3t6t0
また懐かしいものを…
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 01:30:32.83 ID:S8Oo3PFXo
気になる人はソイレントシステムでggろう
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 01:35:47.63 ID:qzECSs8xo

ソイレント缶ってゼノギアスのアレか・・・
これから調べるやつはマジで心の準備はしておけよ
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 02:25:04.15 ID:tIRIwIeo0
何よりも怖いのはゼノギアスが20年近く前の作品だということ…
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 02:54:13.86 ID:CuA87igIo
>赤魔「いっ……ふにゃぁっ!?」どんっ

赤魔かわいい赤魔かわいい赤魔かわいい赤魔かわいい赤魔かわいい
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 08:30:26.40 ID:xIPTyl0X0
調べたら人肉缶詰じゃないか!
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 10:36:54.34 ID:OOpGOJVxO
いいえ、私は遠慮しておきます
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 13:29:16.05 ID:qTzD/fIbo
>>463
畜生! この鬼畜眼鏡!
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00:40:31.41 ID:MhY/WEPPO

・・・
【幻惑の街・行政区跡地の地下】


赤魔「転移先は檻の中かよぉ……」


銃士「拘留場みたいな造りやな?」


戦士「そうなのか。経験者なだけあるな」


赤魔「えっ」


銃士「生きてればそういうこともあるやろ」


赤魔「普通ないだろぉ……」


戦士「何はともあれ、バラバラにならなかったのは不幸中の幸いか」


銃士「せやせや。明るくいきましょ」


赤魔「そうだな! レアアイテムを見つけてあいつらをびっくりさせようぜ!」


戦士「まずは脱出しないとな」
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00:42:37.09 ID:MhY/WEPPO


銃士「また即死トラップあったらどないしましょ。誰か気付薬もっとる?」


赤魔「えっ……?」


銃士「……戦士」


戦士「二つ持ってる」


銃士「さすが戦士、準備がええな」


戦士「普通は保険で持つだろ?」


赤魔・銃士「……」


戦士「お、お前ら……」


赤魔「ほ、ほら、盗賊がいれば何とかなったからさ!」


銃士「どうせ他の誰かが持って来とると思っとったからな」


戦士「ダンジョンを舐め過ぎだろ……」
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00:45:15.40 ID:MhY/WEPPO

・・・

赤魔の『大地魔法』!


バキキッ!


銃士「ええ感じや」


戦士「ああ……だぁっ!」ガンッ


戦士たちは柵を破壊した!


赤魔「よしっ!」


銃士「四精霊の魔法ええなぁ」


赤魔「まあな! ……他の属性に比べると人気ないけどなー」


戦士「へえ」


銃士「火以外はマイナーやから、中々習得する機会あらへんよね」


赤魔「黒エルフも四属性派は少ないみたいだなー。俺の村だと結構多かったんだけど」


戦士「地域差があるんだな」
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00:47:57.22 ID:MhY/WEPPO

銃士「そういや気になってんけど、『赤魔道士』って回復魔法と攻撃魔法、しかも物理攻撃も中々っていう器用びん……器用で万能な職業やん?」


赤魔「おう!」


銃士「けどエルフはんの話やと、赤魔ちゃんは回復魔法は使えないんよな?」


赤魔「……つ、使えないことはない! 紙で指切ったときとか治りがちょっと早くなるぞ!」


戦士「(自然治癒と大差ないんじゃないのか)」


銃士「エルフはんは回復魔法が使えて攻撃魔法も使えるし、エルフはんの方が赤魔道士として優秀なん?」


戦士「あいつは自分では違うっていってるけどな」


銃士「でもエルフはんの方が中身は赤魔道士っぽいよなぁ?」


赤魔「いやいや俺の方が赤魔道士として優秀だぞ! え、えーと、ほ、ほら! 赤魔道士といえば『魔法剣』が真骨頂だから! 魔法剣が大事だから! うん!」


銃士「えっ、でもエルフはんも杖に魔法を宿らせて戦うよな。実質的には魔法剣やん?」


赤魔「うっ……お、俺の方が赤い!」


銃士「それは服装の問題やん? 職業って服装で決まるもんやないやろ?」


赤魔「うぅ……私の方が赤魔道士だもん! そのうち『連続魔』も覚えるもん!」


銃士「今は使えへんの?」


赤魔「うぅ……」うるっ
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00:51:25.17 ID:MhY/WEPPO

銃士「うぇっ!? な、泣かんといてぇな」


赤魔「べ、別に泣いてない……!」ぐすっ


戦士「赤魔はまだまだ強くなるし、今でも十分立派な赤魔道士だ。ほら、飴でも食うか?」


赤魔「……うん。銃士はいじわるだ」ぱくっ


銃士「そんなつもりはさらさらなかったんや。堪忍してえな」


戦士「こいつは無神経なだけで悪いやつではないんだ。どうしようもなく無神経なんだが」


銃士「二回も言わんでええわ」


赤魔「銃士きらい!」ぷいっ


銃士「また女の子に嫌われてもうたか……」


戦士「おおよそ全部お前が悪い」


銃士「俺は責めとるつもりも悪口言っとるつもりないのに、色んな人に毎回そう言われるんよなぁ」


戦士「相手の心情にもっと配慮して発言しろということだろう」


銃士「商人くんなら『ポリティカリィコレクトな発言をするべきです』とか言うんやろなぁ」


戦士「商人は横文字が好きだからな」
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00:52:39.03 ID:MhY/WEPPO

赤魔「戦士、戦士、この飴おいしい」


戦士「もう一つ食べるか?」


赤魔「おうっ♪」


銃士「(飴ちゃんで機嫌治るなら楽なもんやなぁ)」


銃士「どうせなら俺のとっときのキャンディでも舐めとく?」


赤魔「銃士きらい」ぷいっ


銃士「あらぁ」


戦士「お前……盗賊がいたら殺されてたぞ……」


銃士「ちょっとしたジョークやん。それに今はおらんからな」


戦士「とりあえず俺が代理で殴っておく」バキッ


銃士「あだぁっ!?」


赤魔「?」コロコロ…
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00:55:42.44 ID:MhY/WEPPO
・・・

クレイジードール「ケケケ……」バタッ


クレイジードールを倒した!



銃士「暗闇でこいつは怖いわぁ」


戦士「ライトだけじゃどうにも索敵が上手くいかないな。盗賊がいればまた別なんだろうが」


赤魔「……」がたがた……


銃士「赤魔ちゃん、怖いんなら俺に抱き付いてもええで」


赤魔「……」ギュゥゥッ


戦士「……」ナデナデ…


銃士「けっ、お前ばっかし……」


赤魔「べ、別に怖くなんてないからな! む、武者震いだからな!」ガタガタ…


戦士「そうか」


赤魔「ほ、本当だぞ!」ブルブル…


戦士「わかってるさ」
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 00:59:38.08 ID:MhY/WEPPO

銃士「後で戦士の浮気をエルフはんに伝えとくわ」


戦士「意味が分からん」


赤魔「べ、別に怖がってないけど、エルフと盗賊には言うなよ! バカにされるだろ! 怖がってないけど!」ガタガタ…


銃士「あー」


赤魔「銃士きらいだ!」


戦士「あんまり赤魔の嫌がることしてると盗賊が敵になるぞ」


銃士「ガチで“処理”されるヤツやん」


戦士「(この状況は俺も危ういかもしれんな)」


赤魔「出口はどこだよぉ……」


戦士「そのうち見つかるさ」


銃士「お化け屋敷デートじゃないんやで!」


赤魔「何がデートだよぉ……そんなことより階段はどこだよぉ……!」


戦士「銃士、ここはダンジョンだぞ。あまり気を緩めるなよ」


銃士「腕組んどるお前らに言われとうないわ! 俺と戦士、どこで差がついたのか……慢心、環境の違い」


戦士「お前は何を言ってるんだ」
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 01:01:41.84 ID:MhY/WEPPO


銃士「はあぁ……かわええ女の子でも落ちとらんかなぁ」


戦士「……っと、階段だ」


赤魔「やったぁ!」


銃士「……ちっ、おきまりのごとく何かおるな……」



「……ここから出て行ってはダメよ」



銃士「か、かわええ女の子きたー!」



「ねえ、一緒に遊びましょうよ」



銃士「ええねええね。何しましょ? お馬さんごっこ? お医者さんごっこかいな?」


戦士「おい……」


銃士「まあ、チャンバラやろ」チャキッ



銃士の『クリティカルショット』!


ミス!



銃士「物理攻撃は当たらん感じか?」


銃士の『アルカナショット』!


ミス!



銃士「うん、そもそも攻撃が効かんタイプやな。あきまへんな」
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 01:03:53.91 ID:MhY/WEPPO


戦士「躊躇いなく撃ったな」


銃士「ドアホ。ダンジョンに美少女がおったら魔物かトラップに決まっとるやろ」


戦士「それもそうか」


「ただでさえ幻覚が効きにくそうね。そういう面倒な人は嫌いだわ」


少女はシャドウサーバントを呼び寄せた!


シャドウサーバント「ーーーー」


戦士「またこいつか!」


赤魔「さっきはよくもやってくれたな
! お返ししてやる!」


赤魔の『疾風剣』!


銃士の『クリティカルバースト』!


クリティカル!
クリティカル!
クリティカル!
クリティカル!


戦士の攻撃!
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 01:05:49.28 ID:MhY/WEPPO


シャドウサーバント「オオオオーーッッ」


シャドウサーバントの『怨嗟刻呪』!


戦士は銃士を庇った!


銃士「げっ、それスタンする技やないか!?」


戦士「……いや! 天使のペンダントが効いたみたいだ!」



赤魔「ラッキーだな! おりゃぁっ!」


赤魔の『火炎剣』!



銃士「ガンガンいくで!」


銃士の『クリティカルバースト』!

クリティカル!
クリティカル!
クリティカル!
クリティカル!



戦士の攻撃!
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 01:08:13.81 ID:MhY/WEPPO


「ああ、私のお友達にひどいことしないで」


赤魔「お友達? やっぱりお前は魔物なんだな!」


「ああ、ひどい人たち。けれど、大丈夫よ。私がお友達になってあげるわ」


少女はシャドウサーバントに囚われた魂を注ぐ!



「お友達の数が減ってしまうのは悲しいけれど、仕方ないわ」


シャドウサーバントはその姿を変化させる!



シャドウサーバント<<ボココココ……


赤魔「うわわ……!?」


戦士「悍ましいな……っ」
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 01:10:55.15 ID:MhY/WEPPO

カオスサーバント「ーーーー」


カオスサーバントが出現!



銃士「一段と不気味な姿になりよったな!」


銃士の『クリティカルバースト』!

クリティカル!
クリティカル!
クリティカル!
クリティカル!



赤魔「こっち来んなぁ……!」


赤魔の『火炎魔法』!



戦士の攻撃!



戦士「(こいつの攻撃は防げるか……!?)」



カオスサーバント「ギョエエェェエェェエエエエエーーーーッッッッ」


カオスサーバントの『負響和音』!



銃士「うぉぉ……!」ガクッ

赤魔「あぅっ……」ぺたんっ


銃士と赤魔は体が動かなくなった!
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 01:13:39.50 ID:MhY/WEPPO


戦士「くっ……! うぉぉっ!」


戦士の攻撃!


「天使のペンダント……真実
の鏡といい、私の嫌いなものばっかり持ってるのね。不快だわ、不快だわ」


カオスサーバントの『散乱する悪意』!


戦士はパーティを庇った!


戦士「くっ……!」



「けれど大丈夫よ。私がお友達になってあげるわ。一緒に遊びましょう。日が暮れるまでいつまでもいつまでも」


戦士「断る!」


戦士の攻撃!


「断るなんてできないのよ?」



カオスサーバントの『散乱する悪意』!


戦士はパーティを庇った!
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 01:18:20.67 ID:MhY/WEPPO


戦士「(このままじゃジリ貧だ! 何か打開策はないか……)」


銃士「……へんひ!ははひ!」


戦士「!」


「ああ、鬱陶しい。あなたは気に入らないわ。あなたは要らない」


戦士は銃士の道具袋から『真実の鏡』を取り出した!



戦士「お前にとっては不要でも、俺にとっては大事な仲間だ!」



戦士は『真実の鏡』を使った!



カオスサーバント<<ウゾウゾウゾ……!


カオスサーバントは悶えている!



「大丈夫、大丈夫よ。私がいるわ。あなたは私のお友達よ。あなたたちは私のお友達よ」


カオスサーバント<<ウゾウゾウゾ……!


「ああ、もう。どうして私の言うことを聞かないの? お友達の言葉は絶対なのに。……あなたたち覚えていなさい。絶対にお友達にしてあげるわ」スゥ……


カオスサーバント<<ズズズ……


少女とカオスサーバントは姿を消した!
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 01:21:01.72 ID:MhY/WEPPO


赤魔「た、助かったみたいだな……?」


銃士「ったく、何がお友達やねん。しかも俺は要らないってどういうことや。ちょっと傷付くわ」


戦士「今のはダンジョンのボスなのかもしれないな……二人とも動けるか?」


銃士「オーケーや。鏡が少し緩和してくれたみたいやな」


赤魔「む、無理かも……」


戦士「それなら俺がおぶろう」


赤魔「うう、ごめん……」


戦士「気にするな。仲間だろう」


銃士「階段やけどいけるんか?」


戦士「伊達に鍛えてない」


銃士「知ってたわ……おっ、あのお嬢ちゃん何か落としとるな」


『カースドレイン』を手に入れた!


銃士「なんやろ?」


戦士「……さあな。商人に聞けば分かるだろ」
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 01:23:08.94 ID:MhY/WEPPO


赤魔「……戦士の背中、落ち着くなぁ。なんだかクマみたい」


銃士「クマかい。父親やないんかい」


戦士「クマの背中は落ち着かなそうだがな……」


赤魔「……」すやっ


銃士「ね、寝とる……はやっ」


戦士「怖かったんだろ。さっきの敵の攻撃もあったしな」


赤魔<<すやすや…


銃士「うーん、守りたい、この寝顔」


戦士「そろそろ行くぞ」


銃士「へいへい」



・・・

盗賊「嫌な予感がするな……急ごう。赤魔が銃士に汚される前に」


商人「(盗賊さんの中で銃士さんの評価ひく……)」



to be continued...
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 01:25:36.77 ID:MhY/WEPPO

○戦士メモ

・飴:『魔物の洞穴』でしばしば手に入る飴。エルフの機嫌が悪い時に与えておくと少し機嫌が良くなるため常備するようにしている。赤魔も好きなようだ。

・少女:このダンジョンのボスなんだろうか。随分と都合のいい友人の観念を持っているようだ。

・カオスサーバント:シャドウサーバントが変化した魔物だ。こちらの動きを封じる攻撃をしてくる面倒な敵だ
攻撃力も低くないため長引けば俺たちが負けていただろう。どうやら真実の鏡に弱いようだ。



○盗賊のtips
赤魔に関する重大な情報

・赤魔の声:かわいい
・赤魔の笑顔:眩しい
・赤魔の慌て顔:癒される
・赤魔のむすっとした顔:ときめく
・赤魔の泣き顔:中毒性がある
・赤魔の照れ顔:国宝に指定するべき
・赤魔の寝顔:天使は現実にいた
・赤魔に害を与えるもの:“処理”する
・赤魔:私の生きる意味
483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 01:31:45.89 ID:C1SwcwT2o
美少女、死霊使い、お友達……糞環境萌えメンkうっ…頭が……
484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 01:49:52.23 ID:r5a7DZawO
あ、銃士好きなキャラだわ
野郎に気に入られても嬉しくないだろうが
485 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 02:37:53.98 ID:TH5mwOyHo
赤魔が可愛すぎる
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 02:53:34.42 ID:HZPOcZdWO
盗賊が赤魔に手出ししてないのは尊すぎるからかねえ。赤魔はノーマルっぽいけど。
487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 02:58:01.36 ID:TH5mwOyHo
赤魔かわいい
まじ盗賊のtipsで赤魔の表情の想像掻き立てられるんだが
488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 06:15:32.07 ID:jVdzWNJb0
ダンジョン形成の理由とか昔何があったのかとかそういうのワクワクする
489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 18:53:40.79 ID:ihARdOCRO
おもしろい
490 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/27(日) 21:55:50.86 ID:0RyjLfBAO

・・・

『RPG改造キット・R16ver.』を手に入れた!

『簡易医療缶』を手に入れた!

『グレートハチマキ』を手に入れた!



エルフ「1000Gドールは出ないか」


商人「そうですねぇ」


盗賊「……三人を探す気があるのか?」


エルフ「あー、そうだねぇ……あっ、もし囚われてたら助けるのにもアイテムが必要かもしれないじゃん?」


盗賊「今ちょうど思いついたみたいな反応だったな」


商人「たまたまアイテムを見つけてるだけですよ。決してアイテムをメインに探してるわけじゃないんです。『ビスクドール』や『セフィロトの杖』を探してるわけではないんです。決して。そう、決して」


盗賊「そこまで念を押されると逆に詭弁にしか聞こえないのだけど」


エルフ「それは心が曇ってるよ。ほら真実の鏡でも見て無垢な心を取り戻して」
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/27(日) 21:58:22.79 ID:0RyjLfBAO


盗賊「……」


エルフ「無言で不快感を示すとかダメだよー。そこはビシッと突っ込まなきゃね」


商人「ボケ殺しは悪徳ですからね」


盗賊「私はマンザイをしてるつもりもなければ、そんな美徳も持ち合わせてない」


エルフ「ノーノー、そこはスカした感じでなくビシッといくべきだよ。ねえ?」


商人「緩急が大事ですよね」


盗賊「なるほど」



ゴチッ、ゴチッ



盗賊「少しは緊張感を取り戻したか?」


エルフ・商人「……はい」ぐすっ
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/27(日) 22:01:27.98 ID:0RyjLfBAO


ギルティドール<<ユラユラ……



エルフ「やっぱりドールとか無機物の魔物が多いね」こそっ


商人「ダンジョンによってアイテムも違えば魔物も違いますからね。ただ、情報通りの魔物ばかりなのでここには『転移石』はないかもです」こそっ


エルフ「てっきりこのあたりにもパイオツちゃんが何か仕掛けてるかと思ったけどね」


盗賊「……」


エルフ「またシリアスな感じ出そうとしてるー」


盗賊「何よそれ…………さっきは悪かったわ」


商人「はい?」


盗賊「あなたたちは私の張り詰めた気持ちを和らげようとしてくれていたのかと思い至ってね。そうだとしたらさっきは悪いことをしたわ。……ごめんなさい」


エルフ「あはは」


エルフ「(別にふざけてただけなのに好意的に解釈されてるしぃ。真面目かよ。まあ、怒らせたくないし恩着せるために黙っておこー)」


商人「(などとエルフさんは考えてるでしょうし、僕も黙っておくのが最適な反応でしょうね)」


盗賊「……急に黙ってどうした?」


エルフ「えー? 照れてたんだよー?」


商人「そーですねー」


盗賊「……そう」
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/27(日) 22:03:14.38 ID:0RyjLfBAO


盗賊「しかし商人はいつもと違うな。普段はもっと真面目な気がしたけど」


商人「バランスを取るタイプですから」


エルフ「君は横文字を入れないと死ぬ病気かね? うん?」


商人「そういうエルフさんも結構横文字使うじゃないですか」


エルフ「エルフちゃんは賢くて可愛いからいいのさー」


盗賊「ふっ」


エルフ「えっ、ちょっ、鼻で笑うのはどうなの?」


盗賊「あら? てっきりそういう反応待ちかと思ってたわ」


エルフ「そんな銃士みたいなことはしないよ。私は反応する側だもん」


商人「エルフさんは攻められると弱そうですよね」


エルフ「うるさいよ」
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/27(日) 22:04:56.89 ID:0RyjLfBAO


盗賊「しっ……」


ズルズルズズズ……


エルフ・商人「!!」



カオスサーバント<<ズルズル……



商人「ひっ……」


エルフ「うわー……」


盗賊「……やり合いたくないな。迂回するか」



「私のお友達を無視しないで」



「「「!?」」」


「これから貴方のお友達にもなるのよ? なにせお友達のお友達はやっぱりお友達でしょう?」


盗賊「(気配が全くなかった……どういうこと?)」


カオスサーバント<<ズルル……ッッ


エルフ「こっちくんな」カシャッ
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/27(日) 22:07:00.23 ID:0RyjLfBAO

ステータス解析マシン<<ピピッ……ピロンッ


・カオスサーバント
HP:8000
こうげき:500
ぼうぎょ:900
まほう:500
すばやさ:400


・幻惑の少女
HP:0
こうげき:0
ぼうぎょ:0
まほう:0
すばやさ:0


エルフ「なんだこれ? 故障ではなさそうだけど」


盗賊「実体じゃないようね。それならあのバケモノから片付けるべきだ」


商人「真実の鏡は効きませんかね……?」


盗賊「試す価値はある」


「はぁ……あなたたちはすぐに気付いてしまうのね……」


エルフ「あなたたちは?」じろっ


商人「戦士さんたちに何かしたんですか!?」


盗賊「……」
496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/27(日) 22:09:34.88 ID:0RyjLfBAO


「これ以上お友達を傷付けてほしくないの。大人しく私のお友達になってくれないかしら」


盗賊「するわけないだろ、馬鹿か。あなた、赤魔に手を出したの……?」


「……私の言うことなんてちっとも聞いてくれない。あなたたちは嫌な人たちね」


エルフ「勝手に嫌ってなよ、構ってちゃんのメンヘラわがまま娘め」


「どうしてそんなヒドいこと言うの?」


エルフ「あーん? 被害者ぶってんじゃないよ。美少女だからって容赦しないよ? むしろ美少女だから容赦しないよ?」


盗賊「ただの嫉妬ね」


エルフ「ちがわい!」


商人「銃士さんみたいになってますよ」


エルフ「あんなのと一緒にしないでもらえる!?」


「ああ、ああ……どうしてそんな汚い言葉を言えるの……どうしてお友達どうしで憎しみあえるの……」


エルフ「はあ? 憎しみ合う〜? お目目が腐ってるのかな?」


「ひどいわ……! そんな汚い言葉遣いをお友達になる私にするなんて……!」


エルフ「なんなのコイツ……病気かな?」
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/27(日) 22:17:21.50 ID:0RyjLfBAO


商人「(……ダンジョンで目撃されていた少女はおそらくこの娘ですよね。魔物をお友達と呼んで、かつ僕たちもお友達にしたいということは、この魔物も元は人間でしょうか? 他の冒険者も同様の目にあったと考えるのが自然ですね)」


盗賊「(今までの会話を踏まえると“お友達”が欲しくて冒険者に幻を見せて魔物化させた? 表情に悪意はない……子どもの純真さのままに悪魔の所業を行っているのか?)」


「私、あなたたちとはお友達になりたくない……! こんな気持ちは初めてだわ……!」


エルフ「頭がお花畑のメルヘンでメンヘラなビッチと性なるフレンズになりたいのは銃士だけだから」


「あの人も嫌い!」


エルフ「わかるー」


銃士「なんでや!」


エルフ「うわっ、出たよ」


銃士「どこぞの黒光りはんみたいな扱いはやめてくれはります……」


エルフ「黒光りGだね。GはガンナーのGだよ?」


銃士「悪意の塊やわぁ……」


商人「Gさんがいるということは……」


戦士「待たせたな」



戦士たちが合流した!



498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/27(日) 22:21:28.79 ID:0RyjLfBAO


盗賊「赤魔!」


赤魔「よかった、無事か」


盗賊「私のセリフだ! バカ!」


赤魔「バ、バカじゃない!」


戦士「エルフ、まずは鏡で魔物を追い払うぞ!」


エルフ「悪霊退散!」


商人「ノリノリですね……」


赤魔「(俺も言ってみたい)」



戦士とエルフは『真実の鏡』を使った!


カオスサーバントを倒した!



エルフ「ふはは、弱い弱い。美少女退魔師エルフちゃんの敵じゃないよ」


赤魔「いつジョブチェンジしたんだよ」


銃士「成人向けRPGで陵辱されそうな肩書きやな」


エルフ「うるさいよ!」


商人「(触手責めで『んほぉ』しそう)」

499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/27(日) 22:24:32.43 ID:0RyjLfBAO


「私のお友達を消すなんて……許せない」


盗賊「真実の鏡で消えるお友達だったな」


商人「 まさかとは思いますが、 この『お友達』とは、あなたの想像上の存在にすぎないのではないでしょうか」


エルフ「すごーい! 君は妄想のお友達と戯れるフレンズなんだね!」


「お友達はお友達よ……!」


戦士「やめてやれよ。流石に可哀想になってきた」


赤魔「うん……」


銃士「せやかて、この嬢ちゃんのせいで人がぎょうさん死んどるんやし」


盗賊「ああ。特に同情の余地はないように思う」


「どうして……」


エルフ「可愛いからっていつも構って貰えると思ってはいけないよ。可愛いからってね。ブスだったらもっと酷い目にあってるよ? エルフちゃんくらい可愛くなってから出直しなさい」


戦士「お前はもう色々とすごいな」


銃士「可愛いは正義やからなぁ」


商人「美形プレミアムは実際に確認されてますからね」

500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/27(日) 22:30:58.79 ID:0RyjLfBAO

「……もういや」


幻惑の少女は姿を消した!



エルフ「はー、都合が悪くなるとすぐ姿を消すとかこれだからメンヘラな構ってちゃんは」


銃士「メンヘラいうやつも大概メンヘラやけどな」


エルフ「うっさい! エルフちゃんは健康優良児だよ!」


戦士「(わりと構って欲しそうにはしてるけどな。別に俺は嫌じゃないが)」


商人「(とか考えてるんでしょうねえ)」


赤魔「とにかく合流できてよかった!」にっ


盗賊「あまり心配をかけさせるな」


赤魔「ご、ごめんなっ」


盗賊「(可愛い。許す)」はぁ…


商人「(とか考えてるんでしょうねえ)」
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/27(日) 22:33:12.48 ID:0RyjLfBAO

・・・

エルフ「まあ、何はともあれ無事に合流できたわけだけど、1000G人形を取るくらいしたわけだよね? まさか失態を晒して手持ち無沙汰とかないのねえ?」


赤魔「こっちだって大変だったんだからな!」


エルフ「やかましい! 私たちの方が大変だったよ! どんだけ走ったと思ってるの!」


商人「そうですね……」


盗賊「(赤魔が無事ならそれでいい)」


銃士「まあまあ、全くの手ぶらってわけやないんや。ところで、手ぶらって何か卑猥やな?」


赤魔「?」


盗賊「……」ゴゴゴ…


銃士「なんでもないのね」


戦士「ところで商人、あの少女がこれを落としていったんだが」すっ


商人「これは『カースドレイン』ですね。一度だけ時計塔の封印を解けます。売値はつきません」
485.21 KB Speed:0.2   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)