熊野「花火大会…ですの?」

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36 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/24(木) 19:57:56.64 ID:52Ol0HaX0
―21:57―旅館―


提督「今日は楽しかったか?」


熊野「そうですわね…確かに楽しかったですがそれ以上に考えてる気がしますわ」


提督「確かにそうかもしれないな…明日も多分そんな感じだけど大丈夫か?」


熊野「またわたくしに関係のある場所へ?」


提督「お前の艦内神社はどこが分霊元か知っているか?」


熊野「確か…熊野大社だった気がしますわ」


提督「そうだな、だから明日はその熊野本宮大社に行こうと思う」


熊野「参拝ですわね!」


提督「そういうことだ、もう明日も早いし寝ろよー?」


熊野「あら、提督はどちらへ?」


提督「流石に艦娘と二人きりで寝る度胸は持ち合わせてないよ」


熊野「ふふ、わたくしは別によろしいのに」


提督「あんまりからかうなよ?」


熊野「わかりましたわ、ではおやすみなさい」


バタン―。
37 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/24(木) 19:58:27.99 ID:52Ol0HaX0
提督「…ふぅ…青葉、どうせ見てるんだろ?」


青葉「あはは、バレてました?」


提督「付いてこいって言ったの俺だしな」


青葉「それで何かご用ですか?」


提督「少し外で話さないか?」


青葉「了解でーす」
38 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/24(木) 19:59:11.91 ID:52Ol0HaX0
―22:02―旅館外―


青葉「それで青葉に何かご用ですか?」


提督「ここはお前にとっても思い入れのある地だろう?」


青葉「そうですねー、呉軍港で空襲によって沈んじゃいましたし」


提督「それでもお前を庇って沈んだ古鷹の名前の付いた山は拝めただろう?」


青葉「…そうですね…」


提督「お前にも考えて欲しいんだ、お前と共に沈んだ乗組員達のことを…そしてお前の腕で伝えて欲しいんだ」


青葉「…わかりました!青葉頑張ります!」


提督「引き受けてくれて嬉しいよ」
39 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/24(木) 19:59:47.09 ID:52Ol0HaX0
青葉「そりゃぁ…まあ記者ってのは伝えることが仕事ですし」


提督「ははっ、そりゃそうだ」


青葉「なので提督、早く熊野さんのところで一緒に寝てきてください」


提督「えぇ…それ絶対記事にするよな?お前」


青葉「あったり前じゃ無いですかー」


提督「いや、でもなぁ」


青葉「知ってますよ?提督が手違いで一部屋しか取れてないこと」


提督「…わかったよ、ただ何も無いからな?」


青葉「流石に何かあっても困りますよー、行為を激写するわけにもいきませんし」


提督「ん、まあ熊野が寝る前に一応事情話しに行くわ、じゃあおやすみ」


青葉「はい、おやすみなさい!」
40 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/24(木) 20:00:34.60 ID:52Ol0HaX0
とりあえずここまでです〜。

41 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 00:37:24.82 ID:+SfzFCtC0
伊58特定のニコ生見てて休憩時間に書いた分だけになりますが投下します
42 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 00:37:54.95 ID:+SfzFCtC0
―07:34―旅館部屋内―


熊野「…んんぅ…ふぁぁあぁ…」


熊野「ん〜〜」ノビ-


熊野「…あ、てい…とく…」


熊野(そうでした、提督と同じ部屋で寝ていたのですわ)


熊野「ふふ、起きない提督には悪戯しちゃいますわよ?」


熊野(そうですわね…ここにあるお湯を提督のこ、股間に垂らしておきましょうか)


熊野(人肌くらいの温度にして…ふふっ)


熊野「さて、顔を洗いに行きましょうか」
43 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 00:38:26.77 ID:+SfzFCtC0
―08:12―


提督「んぁ〜…ん?」


提督(この股間に感じる湿り…もしかして俺…失禁してる?)


提督(熊野は…いないな、よし)ヌギヌギ


提督(マジでこの歳になって粗相をすることになるとは…)


ガチャ―。


熊野「………すいません…」


提督「ちょ、ちょっと待って!熊野!」


熊野「…いえ、あのせめてズボンを…」


提督「あっ、す、すまん…」
44 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 00:39:07.29 ID:+SfzFCtC0
熊野「お漏らし提督…」ボソッ


提督「はぅっ…」


熊野(どうしましょう、悪戯って言いだし辛いですわ…)


提督「と、とりあえずだな…そのごめんな?」


熊野「別に良いですわよ、その…ノックしなかったわたくしも悪かったので」


提督「あ、ありがとう」
45 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 00:41:23.75 ID:+SfzFCtC0
―10:36―新幹線内―


熊野「そうそう、提督」


提督「ん?」


熊野「朝の失禁の件ですが…気にしないでいいですわよ?」


提督「ごっふごほんごほん」


熊野「誰しも生理現象に逆らえないことだってありますわ」


提督「お、おう…」


熊野「その…わたくしは気にしてませんわ」


提督「まあ気にしないようにするよ」
46 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 00:41:55.13 ID:+SfzFCtC0
―12:04―新大阪到着―


提督「そういえば神戸の造船所には行かなくてよかったか?」


熊野「そうですわね…確かに行ってみたい気がしますがわたくしだけ行くのは違うでしょう?他にも色んな軍艦があそこで生まれましたから」


提督「そうか…」


熊野「なのでいつか連れて行って欲しいですわ」


提督「おう、任せとけ」


熊野「それで提督、わたくしたこ焼きが食べたいですわ」


提督「たこ焼きか…うん、いいな」


熊野「じゃああちらで売ってるものを頂きましょう」
47 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 00:42:26.29 ID:+SfzFCtC0
―16:19―本宮大社前―


提督「なんてこった…」


熊野「時間がびっくりな時間ですわね…」


提督「どうしてこうなった」


熊野「提督がしっかりとシュミレーションしないからですわ」


提督「だよなあああああああ」


熊野「もう…しっかりして欲しいですわ…まあいつか来ることがあるでしょうし別に今参拝しなくても良いですわよ」


提督「ほんとごめんな」


熊野「確かにしっかりとした計画は大事ですが、ハプニングがあるのも楽しいじゃありませんか」


提督「そう言ってくれると助かる…」


熊野「ということで本日は早めに旅館に行きましょう?」


提督「あぁ」
48 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 00:43:09.14 ID:+SfzFCtC0
とりあえず本日分はココまでで
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 02:35:37.17 ID:eCAoAB8T0
そこかしこにある那智黒の看板のほうが気になってくる土地だよねあの辺り
50 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 22:12:03.36 ID:+SfzFCtC0
少しだけですが投下します
51 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 22:12:52.81 ID:+SfzFCtC0
―18:26―旅館内―


熊野「わぁ、凄い…露天風呂付きのお風呂ですわ」


提督「少し奮発したからな」


熊野「でも奮発しすぎて一部屋しか取れてないんですよね」ジトッ


提督「そ、それは悪いと思ってる」


熊野「まあこの露天風呂に免じて許して差し上げますわ」


提督「よかったよ」


熊野「それで提督?何故あなたは服を脱ごうとしているのかしら?」


提督「そりゃもちろん露天風呂に入るからだが…?」


熊野「レディーファーストって言葉をご存じ?」
52 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 22:13:24.62 ID:+SfzFCtC0
提督「知ってるぞ」


熊野「では露天風呂に入るのはレディのわたくしが先ということで」


提督「だが断る」


熊野「なんでですの!?」


提督「俺はお前の上官だ、上官が先だろう」


熊野「こんな時だけ上官ぶらないで欲しいですわ」


提督「じゃあお前こそレディぶるなよ」


熊野「わたくしはいつだってレディですわ!」


提督「俺だって上官だから!」


熊野「どうしても譲る気はありませんの?」


提督「ない!」
53 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 22:14:01.69 ID:+SfzFCtC0
熊野「では提督こういたしましょう、わたくしも提督も同時に入るということで」


提督「なるほど!その手があったか…ってそれはないわ〜」


熊野「じゃあわたくしがお先に入らせて頂きますわね」


提督「ちょっと待て…お前に先に入られる位なら一緒に入ってやる」


熊野「じゃあ提督、お先に入っていいですよ、わたくし少し時間がかかりますので」


提督「わかった……せめて体にタオルは巻いてくれよ?」


熊野「あ、当たり前ですわ!」


提督「それならいいんだが」
54 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 22:14:47.87 ID:+SfzFCtC0
―18:58―露天風呂―


提督「ふぅ…自然に溢れてると癒やされて気持ちが良いな」


ガララララ―。


熊野「す、少し恥ずかしいですわ…」


提督「お−、熊野来たか〜」


熊野「て、提督!?こっち見ないでくださいまし」


提督「あ、すまん…」


熊野「わたくし体を洗いますからこちらを見ないでくださいね?」


提督「あ、あぁ…」
55 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 22:15:38.12 ID:+SfzFCtC0
熊野「そういえば提督ー」


提督「どうした?」


熊野「ここ数日鎮守府を留守にして大丈夫だったんですの?」


提督「あーそれなー長門に任せてきたけど大丈夫かな?」


熊野「少し駆逐艦の子達が心配ですわ」


提督「んー確かにそうだよなぁ…」


熊野「まあ信じて差し上げたらどうですの?」


提督「そうするわ」


提督「それで熊野、俺はいつまでこうしてればいいわけ?」


熊野「………わたくしの裸を見たいのですか?」ドンビキ
56 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 22:16:26.59 ID:+SfzFCtC0
提督「どうしてそうなる!」


熊野「だってわたくしの体を見たくて聞いたのでしょう?」


提督「断じて違う!」


熊野「あら、そこまで全力で否定されると流石に傷つくのですが…」


提督「いや俺はお前のことを凄く魅力的に…ってあぁあぁあああああなんでもない忘れてくれ」


熊野「わ、忘れること何て出来ませんわ…」


提督「く、熊野?」


熊野「わたくしも湯船に入れて頂いても?」


提督「あ、ああじゃあ俺は上がるから…」


熊野「待ってくださいまし」ギュッ
57 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 22:17:13.58 ID:+SfzFCtC0
提督「熊野…?」


熊野「少しだけ…こうさせて貰ってもいいですか…?」


提督(なにこの状態、あすなろ抱きって言うの?控えめな胸が押しつけられてるしなんか色々と下半身的にやばい)


熊野「てい、とく…?」


提督「あ、あぁ。はい提督は大丈夫です」


熊野「次は榛名さんの真似ですか…?少し似てたのがイラッときますわね」


提督「いや別に真似したつもりは無いんだがな…」


熊野「こうやって提督とお風呂に入るなんて旅行に行く前のわたくしに伝えてみたいですわ」


提督「そう…かもな」


熊野「ふふ、提督は温かいですわね」


提督「そんなことないさ…」
58 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 22:17:48.57 ID:+SfzFCtC0
熊野「…ずっと一緒に居てくれますか?」


提督「あぁ、俺はお前達艦娘とずっと一緒に居るさ、提督になった日からそれは変わらないよ」


熊野「そういうことじゃないのですが…」ボソッ


提督「なんか言ったか?」


熊野「逆上せたのでそろそろ上がろうかと思いまして、あ、こちらを見ないでくださいね?」


提督「分かってるよ」
59 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 22:18:40.50 ID:+SfzFCtC0
―22:37―部屋内―


熊野「あら、提督…どこへ行かれてたので?」


提督「少し売店に飲み物を買いに行ってただけだよ」


熊野「なにか面白いものは売ってまして?」


提督「んーアイス売ってたぞ、一応買ってきたけどいる?」


熊野「頂きますわ!」


提督「ほい」


熊野「んっ…甘くて美味しいですわね」


提督「それにしても熊野は浴衣も似合うんだな」


熊野「…少し照れてしまいますわ」


提督「俺こっちの端っこで寝ていいか?」


熊野「あら、わたくしと一緒のお布団でもよろしくてよ?」


提督「それは遠慮しておくわ!」


熊野「(´・ω・`)」
60 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/26(土) 22:20:09.91 ID:+SfzFCtC0
とりあえず本日分はココまでになります。

61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/27(日) 00:33:22.14 ID:z1Udox8ao
62 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:13:10.47 ID:IxjJ3hVy0
さて投下していきます
63 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:14:06.37 ID:IxjJ3hVy0
―08:47―部屋内―


熊野「んっ…あら、おはようございます提督」


提督「おう、起きたか」


熊野「今日はお早いですわね」


提督「まああんまり眠れなくてな」


熊野「どうかなさいましたか?」


提督「いや別に少し今日の花火大会が楽しみでな」


熊野「少年ですわね」クスクス


提督「少年の心を持ち続けるのは大事なんだぞ」


熊野「ええ、わかっていますわ。勿論褒めているのですわよ?」


提督「あ、そうなの?」


熊野「わたくしはレディですわ、それくらいわかっております」


提督「わーすごいレディって言葉すげぇ便利」


熊野「もうっ、馬鹿にしないでくださいまし」
64 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:14:41.87 ID:IxjJ3hVy0
―12:21―会場近く―


提督「ふぅこの辺だな」


熊野「結構皆さん位置取りをされているのですわね」


提督「相当大きい花火大会だしな〜」


熊野「わたくし達は場所取りをしなくてもいいので?」


提督「安心しろ、事前に有料スペースを確保している」


熊野「そこまでしているなんて結構前から準備していましたわね?」


提督「まあな、だから一緒に来てくれて嬉しいよ」


熊野「別に…少し気になったからですわ。色んなこともしれましたし悪くない旅行でしたわ」


提督「そう言ってくれると勇気を出して誘った甲斐があるよ」


熊野「あら、勇気を出すことですの?」


提督「出すから!めちゃくちゃ必要だから!」
65 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:15:09.88 ID:IxjJ3hVy0
熊野「ふふっ、いつでも誘ってくれて構いませんわよ?」


提督「そんなずっと鎮守府を開けるわけにもいかんだろ」


熊野「いいえ、そうではなく…お買い物でも雑用でもなんでもばっちこい?ってやつですわ」


提督「およそその言葉はレディの使う言葉じゃ無いけどな…まあ今度色々頼むよ」


熊野「えぇ!」


友人「お、提督来てたか」


提督「おー、久々だな」


熊野「提督…このお方は?」チョンチョン


提督「そっか熊野は初めてだよな、俺の士官学校時代の友人だよ」
66 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:15:49.38 ID:IxjJ3hVy0
友人「君が提督のお気に入りの艦娘かい?こいつ変なところでヘタレで鈍感だけどよくしてやってくれな」


提督「おう、どういうことだよそれは、熊野気にしなくて良いからな?」


熊野「いえ、提督はわたくしが確りと支えますわ」


友人「良い娘じゃないか、提督お前この子とケッコンカッコカリしろよ」


提督「いや、流石にそういうのはもっと練度が上がってからの話だろ」


熊野「……///」


友人「あーまだ練度足りてないのか」


提督「とりあえずお前はどっか行け」


友人「ひでぇ…」


提督「これくらいの扱いの方がお前にお似合いだよ」
67 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:16:19.29 ID:IxjJ3hVy0
友人「言ってろ…じゃあな提督と…えっと…」


熊野「最上型重巡洋艦4番艦熊野ですわ!」


友人「熊野ちゃんね、ばいばい〜」


熊野「失礼しますわ」


提督「変な奴だろ?」


熊野「いえ?結構いい人だと思いますが?」


提督「まあ良い奴なのは違いないけどなぁ」


熊野「そんなことより提督、わたくし屋台を見て回りたいですわ!」


提督「お、じゃあ行くか」
68 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:16:54.77 ID:IxjJ3hVy0
―15:57―射的屋―


熊野「提督、わたくし自信があるのですがやってもよろしくて?」


提督「お、おう…ただあんまり本気だすなよ?」


おっちゃん「おっ、お嬢ちゃんやるかい?5回200円だよ」


熊野「ではこれで」っ200エン


おっちゃん「はいよ〜、じゃあこの銃を…」


熊野「要りませんわそんなの」ガチャン


おっちゃん「…えっ」


熊野「安心してくださいまし、空砲で撃ちますわ」
69 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:19:09.07 ID:IxjJ3hVy0
ドゴーン。


提督「お前は…なんで艤装を今ここで装備できるんだよ!」


熊野「妖精さんにお願いしたら普段は見えない艤装を作って頂きましたの」


提督「妖精さんを不当に使ったらいけません!!!それにどうやってここまで持ってきたんだよ!見えなくても相当重いだろ」


熊野「妖精さんが運んでくださいましたわ!」


提督「妖精さんが過労死しないか心配になるようなことさせるなよ…」


おっちゃん「あんちゃんがこの嬢ちゃんの保護者か?お前どうしてくれるんだよこれ…」


熊野「あら?わたくしの20cm主砲の放つ力が何か問題でも?」


おっちゃん「おおありだわ!」


提督「まあまあ彼女はお嬢様で全然世間を知らないのでどうか許してあげてください」
70 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:19:40.46 ID:IxjJ3hVy0
熊野「提督、そのような失礼な方に頭を下げる必要はありませんわ。確かにわたくしも"少し"やり過ぎてしまいましたが」


おっちゃん「少し…だぁ?」


熊野「あら、少しではないと?なら今ここで実弾による弾着観測射撃でもして差し上げましょうか?」


おっちゃん「……」ブルブル


熊野「分かればよろしいですわ、ふふっ提督行きましょう?」


提督「あっ、ちょっ…熊野待ってくれよ」
71 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:20:15.38 ID:IxjJ3hVy0
―19:05―有料浜席―


提督「ほら早く来いよ」


熊野「ここに座るんですの?」


提督「なんか不満か?」


熊野「いえ、そうではなくて…」


提督「?」


熊野(この狭さだと自然と体が触れてしまいますわ…ってよく見ると周りは良い雰囲気…もしかしてカップル席?)


熊野「提督、ここはカップル席だったりいたしますの?」


提督「あー確かにカップル多いな、まあ気にしないで良いだろう」
72 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:20:49.91 ID:IxjJ3hVy0
熊野「そ、そうですわよね」


ヒュー―――ドン。


提督「ほら始まったぞ」


熊野「綺麗ですわね、こんなに海を近くに感じながら花火を見られるなんて思っても居ませんでしたわ」


提督「帰ったら鎮守府のみんなで花火でも買って遊ぶか」


熊野「えぇ、みんな喜びそうですわね」
73 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:21:38.52 ID:IxjJ3hVy0
―20:40―三尺玉海上自爆―


熊野「綺麗……」ウルウル


提督「…熊野?泣いているのか?」


熊野「な、泣いてなんかいませんわ…」


提督「いやでも…泣いてるじゃないか」


熊野「…ダメですわね、好きな殿方の前で涙を見せるなんて」


提督「…えっ」


熊野「この際だから言っておきますがわたくしは提督のこと異性として好きですわよ」
74 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:22:19.84 ID:IxjJ3hVy0
提督「…熊野」


熊野「別に返事は要りませんわ、わたくしは艦娘。あなたは提督。身分不相応ですもの」


提督「俺も…お前のこと凄く魅力的に思ってるよ」


熊野「……返事は…グスッ、聞きたくありませんわ…」


提督「熊野、大事な話だから聞いて欲しい。俺はお前達艦娘の提督だし部下に恋なんてしたらダメだと思ってた」


提督「それでもな、やっぱり抑えられないよ…好きだもん、お前のこと好きだもん。他の誰にも渡したくないよ」


熊野「てい…とく…」


提督「俺と…一緒の道を歩んでくれるか?」


熊野「……はいっ!」
75 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:23:26.48 ID:IxjJ3hVy0
提督「…熊野」


熊野「提督……」


チュッ―――。


青葉(はわわ、青葉見ちゃいました!これはシャッターチャンスです!)


青葉(…いえ、やめておきましょう、流石に無粋ですね。それに記事にするにはページが足りません)


青葉「さて青葉もこの花火を楽しみましょうかねぇ」ボソッ
76 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:27:01.37 ID:IxjJ3hVy0
とりあえず本編はここまでになります。

この話を書くに当たって

「帝国海軍と艦内神社 神々にまもられた日本の海」(著 久野潤 祥伝社刊)
「帝国海軍の航路−父祖たちの証言−」(著 久野潤 青林堂刊)

を参考文献として活用しました。

77 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/27(日) 21:28:21.12 ID:IxjJ3hVy0
続編に関しては需要があるようならば後日談を書きます。

78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 04:07:58.79 ID:A9AGddGao
的屋のおっちゃん泣き寝入りやな
79 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/28(月) 10:25:05.38 ID:mqu0CHv80
少しだけ書いた後日談がありますのでそれだけ投下してhtml化依頼出します。
80 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/28(月) 10:26:02.76 ID:mqu0CHv80
後日談1


鈴谷「おかえりー熊野」


熊野「あら、お出迎えなんて嬉しいですわ」


鈴谷「一刻も早く熊野に逢いたかったからね〜」


熊野「わたくしも鈴谷に逢いたかったですわ」


提督「仲良いなお前ら」


鈴谷「あったり前じゃん!」


鈴谷「それよりも提督!これ!どういうことさ!」


提督「なにそれ」


熊野「なんですの?」


鈴谷「熊野は見なくてもいいのー」メカクシ


熊野「もぅ…なんなんですの」


提督「あーぁあ…俺と熊野なぁ付き合ったんだよ」


熊野「………///」


鈴谷「むぅ…それは見れば分かるの!熊野が提督のこと好きなのも知ってたの!」


熊野「え…?バレてましたの?」


鈴谷「うん、多分鎮守府のみんな結構気がついてるし」


熊野「…///…うわああああああああああああ」ガンガン


鈴谷「ちょっ…熊野…」


熊野「恥ずかしすぎて死んでしまいたいですわ!」


提督「それは困る!」


熊野「じゃあ提督も一緒に死にましょう!」


提督「鎮守府の指揮は誰が執るんだよ!」


熊野「鈴谷にでもさせておきましょう!」


鈴谷「鈴谷はやんないよ?」
81 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/28(月) 10:27:42.93 ID:mqu0CHv80
後日談2


電「あ、熊野さん。おめでとうなのです」


暁「流石、一人前のれでぃね!」


響「…ハラショー」


雷「司令官と付き合っても雷を頼ってくれて良いのよ?」


熊野「あら、ありがとうございますわ」


熊野(青葉さんの新聞でわたくしと提督のことが載ってからというものの会う人会う人に祝福の言葉を言われるのにも慣れましたわ)


熊野「でも……耐えられませんわ!」


提督「お、おう…いきなりどうした」


熊野「実は…」カクカクシカジカ


提督「あー確かになぁ…でも俺の場合よく会う度に涙流されることの方が多いんだが…」


熊野「知りませんわ、そんなの。おおかた提督の顔が怖いのでしょう」


提督「え、俺ってそんなに顔怖い?」


熊野「まず目の下にある隈ですわね」


提督「隈なんて出来てるか?」


熊野「いえ、全然」


提督「平然と嘘をつくな!嘘を!」


熊野「だってそういった方が提督は面白いですもの」フフッ


提督「〜〜〜ッ!あー、もう我慢ならん」


熊野「どうか致しまして?」


提督「キスしたい」


熊野「え?何ですって?」


提督「キスしたい」


熊野「聞き間違いじゃなかったですわね…」


提督「ダメか…?」


熊野「もぅ…ずるいですわ提督。そんな聞き方されてわたくしが断れないの知ってる癖して…」


提督「まあまあ」ナデナデ


熊野「少しだけですわよ?」チュッ


明石(うわぁ…この二人ここが執務室なことも私が居ることも忘れてるよ…)
82 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/28(月) 10:28:29.00 ID:mqu0CHv80
後日談3


熊野「鎮守府納涼祭?」


提督「あぁ、開きたいんだけど」


熊野「却下ですわね」


提督「なんで!?」


熊野「予算が足りません」


提督「どうして予算が足りないんだ!」


熊野「今回の旅費を経費で落とそうとしたからでしょう!?バカなんですの?」


提督「バカとまでは言わなくて良いだろう!」


熊野「いいえ、この際ですから言っておきますが提督はバカですわ、バカもバカ、大馬鹿者ですわ」


提督「ちょっと提督怒ったんだから!」


熊野「……わたくし今からでも遅くない気がしてきましたわ」


提督「何を?」


熊野「こうしてこうすることですわ」サスモーション


提督「多分それされた提督死んでるよね?流石に刺されたら死ぬよ」


熊野「……ダメですの?」


提督「ダメだよ?!可愛く言ってもダメだよ?!」


熊野「可愛いだなんて…そんな…///」


提督(ちょろい)
83 : ◆5Yy.rC7Gbc :2017/08/28(月) 10:29:25.25 ID:mqu0CHv80
さて多分きっとこの二人はこんな風にイチャイチャしながら笑って過ごしてくれるだろうと私は信じています。

HTML依頼出してきます
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/31(木) 19:10:19.00 ID:kWAMNsaH0
いいじゃないっすか!! すんごい雰囲気好き
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/09/02(土) 09:10:35.22 ID:HmjjssfN0
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