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【安価・コンマ】オリ主トレーナー「ブイズとイチャイチャする」【ポケモン】★2

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807 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/05/22(金) 02:22:29.04 ID:reVVW6tG0
カナタ「行くには行きます。けどなんとかなだめて戦わずに済むように頑張ります」

保育士A「引きとどまる……んですかね……?」

私は先輩保育士を手で押しとどめ、戸を開けた

カナタ「おはようございます」素早く動いてタイムカードを切った。

保育士A「お、おはようござい」

???「ふふ……妹、やっぱり仕事着も似……ン゛ン゛じゃなかった」

???「ふん……君が件の新人だね……」

カナタ「あ、はい」一瞬でかっこいいイメージが台無しになった。

???「ふふふ……そうかそうか!妹が褒めまくっていたバトルもピアノもうまい新人と聞いてどんな奴かと思ったが……こんな子供が褒められてたとはな!」

先輩保育士は顔を赤くしている。

???「こんな子供なら妹の恋人として認めるわけにはいかない。プロとしてオレが直々にその鼻をへし折ってやろう。バト」

カナタ「ちょ、ちょっと待ってください」

ボールを出そうとしてたため、私は手のひらを前に出し制止した

???「なんだ」

カナタ「……お兄さん、そもそも誤解してますよ。私はあなたの妹さんと特別な仲というわけではないんです。職場仲間なだけです。あなたと戦う必要はないんですよ」

???「ウソを言ってもすぐわかるぞ」

カナタ「これが嘘をついている顔だと思いますか」

エリートトレーナーは私の顔を覗きこんだ。


↓1 コンマ2桁
1〜33 「……確かに言われてみれば、こんな弱弱しい奴を妹が好きになるかは疑問だな」顔を覗きこんでいる。
34〜66 「……顔からはわからん。だが疑わしきは罰せよ、だ。昼休み、園のすぐ外で待っているからな」そう言って出て行った。
67〜99 「ええい、問答無用、勝負だ」ボールを取り出した。仕方がない。戦うしかない。


1レスだけ更新しておきます。
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/22(金) 06:17:37.25 ID:KFyAJGlI0
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/05/25(月) 00:14:04.49 ID:1yvJhWt90
???「……確かに言われてみれば、こんな弱弱しい奴を妹が好きになるかは疑問だな」顔を覗きこんでいる。

カナタ「そうでしょう。だからもう一度家族と話し合って」

保育士A「ハル!ちょっと来て、もう!」兄の耳を引っ張る。ハル?が名前だろうか。

???「いてて、ああくそ、分かった分かった行くよ」

???「とにかく、妹は渡さないからな!もし妹と付き合うなら俺が相手になるからな!」

耳を引っ張られて出て行ってしまった。

ブースター「凛々しかったですよ、カナタさん」

カナタ「そうでもないよ……?」

目を輝かせたブースターと私の足にしっかりしがみついているリーフィアをボールに戻し、着替えに私は向かった


↓1コンマ2桁20以下で@トレーナー遭遇
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/25(月) 00:15:09.64 ID:ggnx42Ao0
そい
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/05/25(月) 00:23:47.48 ID:1yvJhWt90
園長「カナタくんはまだこれについては知らないわよね?」

子供たちがお昼寝の時間で寝ている間、ノートを書いていると園長にプリントを渡された。

上に大きく えんそくおはなみかい と書いてある。

ちら、と目だけでカレンダーを確認する。4月の行事に遠足お花見会とあった。

カナタ「ええ」

園長「今年はここ、西の山の大池のほとりまで散歩するコースなんだけど、場所は知っている?」

カナタ「ええと……廃校のある方角ですか」

園長「あー、えっとね、西は西でも北西にある方の山ね」

カナタ「あ、そっちはちょっとまだ……」

園長「うーん、そう」

カナタ「何かあるんですか?」

園長「教員全員が引率として目的地まで行くのに荷物を持っていくんだけど、持って歩くにはちょっと多くてね。去年は自動車の免許持ってた人いたから大丈夫だったんだけど……定年退職でね……」

園長「年齢が年齢だから自動車はないけど、普通二輪の免許持ってたりする?カナタくん。持ってたらバイクで荷物運ぼうと思うんだけど……」

カナタ「いやあ、ないですね」

園長「じゃあ別の方法考えないとねぇ……」

カナタ「あの、園長ってポケモン持ってますよね」

園長「もちろん」

カナタ「エスパータイプのポケモンとかひこうタイプのポケモンとかいないですか」

園長「テレポートやそらをとぶね?」

カナタ「そういうことです」

園長「ひこうは辛うじてペラップがいるけど、体格からして難しいわね。けどポケモンに持たせる案はいいわね。ありがとう」

ちら、と私はリーフィアたちを見た。

襲撃者の件やブラッキーが乱暴された件もある。みんなを連れて行くかは少し考えておこう。


↓1 コンマ2桁50以下でAトレーナー遭遇
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/05/25(月) 00:46:32.24 ID:1yvJhWt90
今日はここまでで。安価下。
読み返してて思ったのですがこのSSもう書き始めて3年目なんですね(更新止まったり遅かったり1レス更新が多すぎて全然そんな気してなかったですが)
いつも読んでいただいてありがとうございます。
ED目指して頑張ります。
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/25(月) 07:07:42.58 ID:bSR42nXq0
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/25(月) 07:23:36.37 ID:CZQ9W9zY0
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/25(月) 12:08:46.69 ID:1yvJhWt90
2017年からだから3年目じゃなくて4年目でした…
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/05(金) 17:21:50.77 ID:TOpYF/5e0
シャワーズ「ねえカナタくんカナタくん」

帰りの準備をしているとシャワーズに服を掴まれた。口でくわえているので咥えられたとするのが正しいが。

カナタ「何?」

シャワーズ「明日は久々の休みだよね?行くべきところがあるんじゃない?」

カナタ「行くべき……?」

シャワーズ「こう」

何もない空中で首を捻り、何かを咥えて地面に置いた。

その後、何かを一つ一つ持ち上げる動作をする。

パントマイムか。これは……。

カナタ「駅前の……スイーツショップでグミ食べ放題!?」

シャワーズ「そうそうそうそうこうやってひとつひとーつグミ乗っけてお皿一杯にしてテーブルに載せていただきまーす……って違う!ぐへえ」ペチ、と頭を軽く前足で叩かれた「本でしょ」

サンダースと話してたシャワーズの立ち読みの件かと思ったが、もう一つ思い当たる節があった。

カナタ「返却期限……?」

シャワーズ「グレイシアの借りた本、もう期限過ぎてるんじゃないの?」

うっかりしていた。返却期限は1週間後だからとっくに過ぎている。

健康診断の予約、ブースターの遊園地デート、画廊へ運び込むための業者との打ち合わせ、そして図書館……やることが山積みだ。

カナタ「そうだったね、明日返しに行くよ」

シャワーズ「それと……レポート見た?」

カナタ「忙しくて見れてない。後で見るよ」

シャワーズ「む……まあいいけど」

むくれている顔が可愛くて指でつつこうかと思ったが、園児が通りかかったのでやめた。


↓1 コンマ2桁70以下でBトレーナー遭遇

続きは夜少しだけ更新します
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/05(金) 17:36:26.71 ID:0vvoSBqZ0
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/05(金) 21:52:32.44 ID:TOpYF/5e0
昼にトレーナーと会わず、今日の収入はなかった。

カナタ「今日は誰も来ず、か」ぼんやりブイズたちを待つ。シャワーズが私の服を引っ張る。

カナタ「何?」

シャワーズ「ね、あれ」

首で指した方角を見ると、リーフィアが女の子の園児とおいかけっこをしていた。

危なっかしいが、室内なので転んでも擦り傷くらいしかできないだろう。

シャワーズ「もうちょっと待っててあげよっか」

カナタ「そうだね」

子供が怖いと言ってたリーフィアが、あんなに仲良く遊べるようになるとは。勇気を振り絞っての事だろう。

あとでめいっぱい撫でてあげよう。


昼行動でパーティに加えたブイズは好感度が上がります
↓1コンマ一桁分上昇

所持金
(−1866円)
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/05(金) 21:57:50.34 ID:c/QPzazDO
はい
820 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/05(金) 23:44:19.02 ID:TOpYF/5e0
イーブイ「お兄ちゃん!来て来て!」

家に帰るとイーブイが一番に駆け寄ってきた

カナタ「ただいま、どうし」

イーブイ「目つぶって口開けて」

言われるままに目をつぶって口を開けると、何かを口に入れられた。

これは……コーヒーゼリー……か?苦みが薄味でよくわからない。

イーブイ「ねね、いいでしょ!グレイシアお姉ちゃんと一緒に作ったんだ」

咥えているスプーンを置いてから喋った。

苦みも薄いし生クリームの甘さも少ない。正直物足りないが……。


↓1
@「ありがとう、美味しかったよ」と嘘でも言う
A「味薄いね……」と正直に言う
B「もっと生クリームが甘い方が好きかな……」と控えめに意見する
C自由安価(要記述)

今日はここまでで。
821 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/05(金) 23:51:18.75 ID:4qHj35np0
3
822 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/09(火) 21:56:05.16 ID:TD3Yzr3K0
カナタ「もっと生クリームが甘い方が好きかな……」控えめに意見した。

味が薄すぎて食べられないなら味が付くよう意見したらいいだけの話だ。

イーブイ「えー、でも、甘すぎない?」

グレイシア「やはり甘い方が好きですよね」

イーブイ「でも甘すぎると豆乳病にかかるってサンダースお姉ちゃんが」

カナタ「大丈夫だよ、ちょっとくらい。あと豆乳じゃなくて糖尿ね」

イーブイ「えっ!?体が豆乳になるんじゃないの?」

ブラッキー「なるわけないでしょ」

イーブイ「……でも体に悪そう」

ブラッキー「カナタの分だけ甘くしときゃいいのよ」

ブースター「ブーも甘いのがいいので甘くしてください」

グレイシア「試作だから、材料ない。ごめんなさい」

わちゃわちゃしているところにチャイムが鳴った。きっと何か郵便物だろう。


↓1 コンマ2桁 3の倍数の時イベント発生

↓2(〜帰宅後夕食前〜)
ブイズを部屋に呼びます(一匹選択)

【日記を書く】?
↓3 YES/NO
823 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 21:58:04.15 ID:09fNfrxu0
824 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 22:11:11.73 ID:jS1I1HWA0
リーフィア
825 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 22:15:34.54 ID:WJmQNE6DO
YES
826 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/09(火) 22:35:06.21 ID:TD3Yzr3K0
↓1 発生イベント安価
1〜45 マユから贈り物が届いた
46〜75 ツクモから手紙が届いた
76〜90 ???
91〜99 「こんにちは」ドアから陰気な男が覗いてきた。この男、図書館で会った気が……
827 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 22:38:13.54 ID:WJmQNE6DO
はい
828 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/09(火) 22:54:37.13 ID:TD3Yzr3K0
セーブしました
【16日夜】
829 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/09(火) 22:55:45.02 ID:TD3Yzr3K0
届いたのは父からの手紙だった。近況報告と、今後のスケジュール、そして何か封筒が入っていた。

手紙の内容は多くが仕事のことだ。主役の俳優が曲者のようで撮影は難航しているようだった。父らしいなと少し笑った。

チヅルさん、マコトさんの契約はまだ続けるそうだが、数日何者かに狙われていない現状、近々どちらかを解除することも考えているようだ。

封筒を開けようとしたところ、ドアがノックされたので私はひとまず手紙をしまった。

リーフィア「今、お邪魔……ではないですか」おずおずとドアを小さく開けて入ってきた。

カナタ「大丈夫だよ」


↓1 リーフィアと何をしようか?
会話(のち内容安価)
ボディタッチ
遊ぶ(のち内容安価)
風呂
自由安価指定(要記述)
830 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/09(火) 23:08:03.29 ID:jS1I1HWA0
風呂
831 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/09(火) 23:30:05.29 ID:TD3Yzr3K0
カナタ「リーフィア、夕飯前にひと風呂入るか」

リーフィア「えっ……」


↓1 コンマ2桁
1〜40 顔を赤くしたまま黙ってしまった
40〜80 「私なんかが……」もごもごと小声で呟いている
81〜99 「ダメです……ダメですよ」俯いている。泣いているのか?

今日はここまでで。
832 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/10(水) 00:47:17.74 ID:TV7CYEvDO
乙です
833 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/13(土) 22:54:09.76 ID:l1p/pWmg0
リーフィア「私なんかが……」もごもごと小声で呟いている

カナタ「いや、君だから一緒に入りたいんだよ」屈みこんで目線を合わせた「ダメかな?」

リーフィア「うーん……」

リーフィアは迷っているようだ。

一緒に風呂に入りたくない理由でもあるのだろうか?


↓1 安価
@カナタ「体に見られたくない傷がある……とか?」
Aカナタ「お風呂は一匹で入りたい派……とか?」
Bカナタ「お風呂に入りながら歌を歌いたかった……とか?」
Cカナタ「入浴剤を使いたい……とか?」
Dカナタ「……こっそりお風呂でお酒を飲みたかった……とか?」
E自由安価
834 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/13(土) 23:15:29.93 ID:HcgOa0KDO
1
835 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/13(土) 23:26:31.12 ID:l1p/pWmg0
カナタ「体に見られたくない傷がある……とか?」

リーフィア「いえ!いえ違います!傷なんて隠してません!」

リーフィア「……お風呂って、そ、その、一人きりになるじゃないですか」

リーフィア「ええと……だから……その……」

カナタ「妙に歯切れが悪いな」

リーフィア「さ、察していただけますか……」


↓1 安価
@「……うーん、とすると……」リーフィアの性格から更に推測する
A「そんなに私と風呂に入りたくないんだな……」しょげた『フリ』をしつつ、あわよくばなし崩し的に一緒に風呂に入ろうとする
B「リーフィア、私は君を信頼してるんだ。だから、君が風呂で何をしてようと幻滅することはない。……話してくれないか」肩を抱き寄せて真剣なまなざしをする
C自由安価(要記述)
※@〜Bはコンマ判定が入ります
836 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/13(土) 23:28:54.88 ID:KBOvcgqy0
1
837 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/14(日) 00:07:01.64 ID:Oun2wSQW0
カナタ「……うーん、とすると……」リーフィアの性格から更に推測する

リーフィアの性格からいって、お風呂で無邪気に遊んだりはしないだろうしお酒を隠し持っててこっそり飲んでいるとは考えにくい。

自分の容姿に関してはダメダメだと考えて、むしろ自殺願望さえ見え隠れしているので入浴剤を使って風呂に入るような『体にいいこと』なんてするはずがない。入浴剤を入れるくらいなら代わりに塩素系と酸性の洗剤を混ぜ合わせて入れて入浴でもしそうなものだ。

体に傷はない。とすると今の私が考えられるのは2つ。


彼女はオタク趣味で、朝の子供向けアニメで好きなプロデューサー(?)が作曲した曲が好きである。

そこから一つ。ずばり『風呂に一匹で入っている最中は孤独になれて、自分の好きなプロデューサーの曲が歌い放題』だからという理由だ。

これならあまり誰かとお風呂に入りたくないのもわかる。自分の趣味を他の子に知られたくない彼女にとって風呂場は絶好のカラオケボックスだろう。(脱衣所にカギがかかる仕様になっておりドアが2重にある計算のため、我が家の風呂場は意外と防音性は高い)

また、歌声を聞かれたくないから(下手か上手かはさておき自分の歌声に自信がないだろうことは容易に推測できる)好きである私と入りたくないということも考えられる。


もう一つ考えられるのは『孤独になりたいから』という理由だ。単純に一匹で入りたい派ともとれるが、そこまで単純な話ではないだろう。

彼女は自罰的でありすぎる。そのため誰かから責められなくても自分を追い込む傾向にある。

風呂で孤独になることで『自分の無価値さ』を、『自らの孤独さ』を見直し、自己批判することで調子に乗っている自分をリセットし、はしゃがず慎ましく身の丈に合った生き方を見つめなおしているのではないだろうか。

そこに誰か(私でも他のブイズでも)いると自らの思考が乱れるため、一匹になりたいと考えているのではないだろうか。私も一人で風呂に入るとついつい考え込んでしまうからわかるのだ。


確率としては2分の1だ。

恐らく彼女は……


↓1 一緒に風呂に入りたくない理由の推測(安価)
『風呂場で歌いたいから』
『風呂は一匹で入って、自らを見つめなおしたいから』
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/14(日) 00:19:23.07 ID:1uFj7AjL0
『風呂は一匹で入って、自らを見つめなおしたいから』

839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/14(日) 00:24:51.04 ID:poUnaHD60
『風呂は一匹で入って、自らを見つめなおしたいから』
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/14(日) 00:56:03.73 ID:Oun2wSQW0
カナタ「リーフィア」私は考え抜いて言葉を出し始めた。

リーフィア「なんですか」

カナタ「リーフィアってさ、もしかしてだけど……お風呂場でよく考えこむ性格じゃない?」

リーフィア「えっ、な、ななん」

カナタ「やっぱりか。何で知ってるかって?」

首を激しく縦に振っている。

カナタ「私もそうだからだよ、一人になると思考がクリアになって、自分の世界に没頭できる。考え事に集中できる。リーフィアもそうなんじゃないかな、と思ってさ」

リーフィア「……私も……」小さく呟いた。俯いていて声がくぐもっている。

リーフィア「……自分の世界……確かに、お風呂場で過ごすあの時間は『自分の世界』ですね」

カナタ「リーフィア、確かに自分の世界を持つことは自由だし、大切なことだよ。けど、自分の世界が必ずしも自分の周囲の世界と合っているとは限らない。あ、別に自分の世界を変えろなんて言ってないよ」

カナタ「自分の世界が違っていれば、物事の見え方も当然違ってくるし、言葉の端にも天使と悪魔が見え隠れしてくる」

カナタ「リーフィア、君のことを知りたい。君がどんな考え方で物事を見ているのか。どうして君がそんなにも自分を卑下しているのか。君の世界を覗きたい」

カナタ「普段一匹でお風呂に入っている君とお風呂に入りたいって理由は、君をもっと深く理解するためなんだよ。あっ、もちろん、親睦を深めたいからっていうのも理由としてあるけどね」

カナタ「そんな理由で君とお風呂に入りたい、っていうのはダメかな?」



↓1 成功判定 コンマ2桁 (正答ボーナスなど諸々で失敗判定はなくなっています)
0〜83 成功
84〜99 部分成功(今日は決心がつかない)


今日はここまでで。
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/14(日) 01:11:52.01 ID:mtBHUy43o
842 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/21(日) 00:07:53.29 ID:2wzBxi3R0
浴槽に深く肩までつかり、大きく息を吐く。リーフィアは私の足の先に乗ってきた。

普段は溺れないよう足場を浴槽に沈めて入っているようだが、今日は私が一緒に入るので取り払っている。

「覗いても、多分分からないですよ」とはいったが、私が一緒に入ることを彼女は許してくれた。

彼女は風呂場に入ってから黙ったままだ。

気恥ずかしいのか?と顔を覗き込むがそんな様子はない。暗く沈んだ顔だ。彼女は既に自分の世界に入っている。

カナタ「風呂ってさ、入ると一日が終わった、って気がするよね」

リーフィア「そうですね」

言ったきり彼女は口を閉ざした。気まずい雰囲気が流れる。

カナタ「リーフィアってお風呂好き?」

リーフィア「普通……ですね」

再度黙る。彼女と話したいのだが、私は会話がそれほど得意ではない。

カナタ「何を考えてるの?」率直に聞くことにした。

リーフィア「今日の失敗、です。仲間うちで会話してただけの1日でも、私に失敗しなかった日はありません」

リーフィア「例えば……そうですね。さっきみんなでテレビを見てたのですが、ブラッキーが「この人間最近よく見るよね」と言っていたのに私はうまく答えられませんでした。どの番組?とか、この人間嫌い?とか色々話しようがあったのに」

リーフィア「……水辺って、霊をよく呼び込む場所らしいですね」

カナタ「そうなの?」

リーフィア「ネットに書いてありました」

信ぴょう性や、どうやってネットを見ているのか等が気になるが、今は突っ込まないでおこう。私は頷いて話を促した。

リーフィア「水はこの世とこの世ならざる場所を……その……繋ぐ役割があるんじゃないかと思うんですよ」

リーフィア「だからこうして体を綺麗にしつつ、水に映った自分を見ながらいつも思うんです」

リーフィア「来世幸せになりたい、来世幸せになりたい、来世幸せになりたい……って。現実逃避です。願って叶うという訳でもないのに」

リーフィア「……ごめんなさい、こんな話をして。これも今日の反省、ですね……」


↓1 会話
@「失敗を気にしているみたいだけど、君は成功もしているじゃないか。今日の子供たちと遊んでた姿、見たよ」
A「叶うさ、きっと。願い続けていれば叶わないことなんてないよ。それが来世でもね」
B「分かるよ。私もね、よく自分が何であんなことを……って1日の反省会すること、よくあるんだ」
C自由安価(要記述)
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/21(日) 00:08:22.40 ID:jDWtV5gy0
3
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/21(日) 00:46:30.14 ID:2wzBxi3R0
カナタ「分かるよ。私もね、よく自分が何であんなことを……って1日の反省会すること、よくあるんだ」

カナタ「どうしてあんなことをしちゃったんだろうって、考えても過去のことだから変えられないのにね」

リーフィア「そうなんですね」

カナタ「あ、ごめん。話が続かなかったってがっかりしなくていいよ。私も口はうまくない方だから……うまく話が続けられないんだ」

リーフィア「私と似ているんですね」

カナタ「ははは……浸かりすぎるとのぼせるし、そろそろ体でも洗おうか」私は湯船から上がった。

リーフィア「カナタさん」湯船の中のリーフィアが小さい声で呟いた。

カナタ「何?」

リーフィア「本当にそうなんですか?」

カナタ「ん?どういうこと?」

リーフィア「本当に一日の反省をしているんですか?カナタさんは……とても私と同じようには見えないです。思いやりがあって、みんなのことを考えてて……だから」

リーフィア「だから私のことを気遣って『その気持ちわかるよ』と嘘でも言ってくれてるんじゃないですか?」

リーフィア「私なんて……そんな、気づかいされるほどの価値のあるポケモンじゃ……」

カナタ「いいや、これは本心だよ」

リーフィア「でも」

カナタ「みんなのことを考えて、思いやりがあるように見えてるのは、それが好きなブイズだからだよ。私はそうは見えないだろうけど、裏じゃ反省会したり暗いこと考えたりしてる人間なんだよ」

カナタ「だから、君の暗い気持ちも全部ぶつけてくれてもいい。普段からそういう考え、慣れっこだからさ」

リーフィア「……なんだか夢みたいですね。私の気持ちを分かってくれる人がいて、しかもその人が私を好きでいてくれるなんて……」

リーフィア「頭がくらくらしてきました。そろそろ夢が覚める時間……」

カナタ「リーフィア、それ多分のぼせてきてるだけだよ。体洗おう」

リーフィア「あ、そうですね……」

暗い雰囲気はあるものの、無理してでも笑おうとしているのか、口元が少し曲がった。
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/06/21(日) 00:59:21.29 ID:2wzBxi3R0
眠すぎて上手く話が寝れないので今日はここまでで。
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/06/21(日) 02:04:48.32 ID:2yzlHjPl0
[ピーーー]やキチガイ
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/21(日) 07:36:38.88 ID:RDoMW+1DO
848 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/06/30(火) 23:37:11.87 ID:odNu834x0
体を洗って、もう一度湯船に浸かった。

一匹と一人分入ったのと体を洗うのに湯船の湯を使ったのとで、大分浴槽の中のお湯は無くなっている。つぎ足しつつ彼女を胸に抱き、笑顔を作る。

不安げな顔は周囲に不安を伝播させる。彼女を安心させるなら、安心できるように振舞うことが大切だ。営業スマイルでも作り笑いでもなんでもいい。笑顔が大事だ。

体を洗いながら聞いたリーフィア自身が忘れている過去の断片的な記憶や、野生時代のひもじい記憶、今までの共に旅してきた事、それらを語りながらくつろいだ。

リーフィア「こうして、誰かと一緒にお風呂に入るのなんて初めてな気がします」

カナタ「意外と、悪くないだろ?」

リーフィア「でも」

カナタ「でも?」

リーフィア「こうしてカナタさんのお腹に背中をつけて抱かれたまま入ると、水辺で霊が後ろに立ってたりするかも」

カナタ「おいおいそんなわ……」私は振り向く素振りを見せ、わざと言葉を切った。リーフィアが振り向きそうなところに指を配置し、尖らせる。

リーフィア「えっ」急いで振り向いたリーフィアの頬に指が激突した。

カナタ「ひっかかった」

リーフィア「ぷっ……もう、子供ですか!もう!」顔を赤くしながら湯船に浸かる。少し笑ってくれたので内心ガッツポーズした。

カナタ「子供だよ。私17」

リーフィア「もう、二度と一緒に入りません!」

カナタ「ごめん」いいつつ顔無理やりにでもマッサージをする。

リーフィア「……もう」嫌じゃないようだ。私は手を放した。


↓1 安価
@いい雰囲気なので告白する。
Aまだその時ではない。とりあえず風呂から上がって体を拭こう。
B風呂から上がらず、自分の過去の話をする
C自由安価、要記述。
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/30(火) 23:40:13.49 ID:1WD+dw/E0
3
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/01(水) 00:40:25.27 ID:pfP/IS8Q0
カナタ「リーフィア」

リーフィア「……はい、なんでしょうか」

カナタ「リーフィアが自分の事ばかり話してたら疲れるだろうから、私の過去も話そうと思ってね」

リーフィア「すみません」

カナタ「いいよいいよ」

カナタ「……人の前であんまり話すのが得意じゃないのは、私も理由があるんだ」

カナタ「小さい頃、父さんはよく映画の撮影現場に私を連れて行ってくれてたんだ。父さんが母さんと離婚した後だよ。息子に監督を継がせたいからなのか、それとも鍵っ子にするのが嫌だったから仕事場に連れてったのかは分からない」

カナタ「ポケモンと話ができるなんて俳優たちの前で自慢して、お世辞でも『凄いね』なんて言われて……多分内心子供が適当なこと言ってると思ってたんだろうけど……舞い上がってた」

カナタ「ある時、俳優たちがこそこそ話してたことがあった。こっそり聞いてみると父さんの悪口だった。演技指導がしつこいだの口うるさいだの言いまくってたんだ」

カナタ「……嫌になったよ。あんなに仲がいいように見えた俳優たちは、内心父さんの悪いところを粗探しして陰口しあってたんだ。父さんはただ演技指導してただけなのに」

カナタ「どんなに仲がいいように見えても、裏でみんな陰口しあってるんだ」

カナタ「どうして人は他人がいると陰口をしあうんだろう。そう思って嫌になって撮影現場には行かなくなった」

カナタ「私は人とあまり喋らなくなった。口を開くと言葉の端から粗を探されそうだし、そんな緊張した状態からじゃ面白い話も出来なかったし。まあ、黙ってても『根暗』だの『陰キャ』だの『顔がいいだけのだんまりクソ野郎』だの言われたんだけどね、ハハッ」

リーフィアは何も言わず首を振った。カナタさんはそんな人じゃないと必死に抵抗しているのだろう。小さな反抗に私はほんの少しだけ救われた。

カナタ「……時は流れて、ポケモンリーグを諦めた後、普通に就職することを考えた。まず人と関わらず孤独になれる仕事を探したけど、無理だった」

カナタ「結局、どんな仕事も大なり小なり人と話さなきゃならなくなる。それがどうしようもなく辛かった」

カナタ「だから今度は『じゃあ陰口をあんまり言わない人間って何?』って考えたんだ。出した結論は『子供』だった」

カナタ「子供って純粋だから、陰口で盛り上がったりもあんまりないし、嫌な時も起こった時もストレートに悪口で言ってくれる。結構、一緒にいて気が楽な相手だと思ったんだ」

カナタ「まあ、純粋に子供が好きってのもあるけどね」

カナタ「あと、子供ならポケモンと話せるなんてばれてもあんまり騒がれなさそうだし、都合がよかった」

カナタ「……私は弱い人間だよ。人から逃れるために保育士になったようなものだ。だからリーフィアが思っているようなかっこいい人間じゃないんだよ」

カナタ「今でも人と喋るのは得意じゃない。子供相手だと少し、話しやすくなるけどね」


リーフィアは…… ↓1 コンマ判定 
1〜33 振り返って首を抱いてきた
34〜66 「……話してくれて、ありがとうございます」
67〜99 「……私たちって、似た者同士だったんですね」
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/01(水) 00:40:59.51 ID:pfP/IS8Q0
今日はここまでで。コンマ下。
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/01(水) 00:41:43.47 ID:OKtlmVxDO
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/10(金) 00:11:45.55 ID:yNgLgnqY0
リーフィア「……話してくれて、ありがとうございます」

落ち着いてリーフィアはそう言った。

リーフィア「カナタさん、でも私は、カナタさんを本当に弱い人間だと思わないです」

カナタ「そう?」

リーフィア「自分が弱い人間だって、分かってるじゃないですか。苦手分野が分ってて、それを避けて人生を選んだ……逃げたと思わないです。人って得手不得手があると思います」

リーフィア「……だから、あの、その、あんまり卑下しないでください」

カナタ「それさ、その卑下しないでっていうのそっくりそのまま返していい?」

リーフィア「あは……」苦笑いした。

カナタ「いいね」

リーフィア「え?」

カナタ「苦笑いだったけどさ、その笑顔、いいね」

リーフィア「あの、その」顔を半分湯船に沈めた「見ないで……」

カナタ「かわいいよ」

リーフィア「……騙されません」

カナタ「君のパートナーの私はそんなに信じられない?」

リーフィア「そんな」

カナタ「じゃあ信じて」

リーフィア「うぅ……」

顔を丸ごと沈めた。私はすかさず体ごと持ち上げた。顔を赤くしつつリーフィアは目を逸らした。

こんなにいじらしいのに、可愛いのに、どうして彼女は自信が持てないのだろうか。不思議で仕方がない。

彼女を湯船から上げ、降ろした。

カナタ「そろそろ上がるか」


↓1 コンマ2桁
3の倍数
イベント発生(リーフィア)
7の倍数
イベント発生(バッドイベント)
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 00:15:47.94 ID:+5RaAS890
h
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/10(金) 01:08:21.40 ID:yNgLgnqY0
>>850 訂正
× 父さんが母さんと離婚した後だよ。
〇 父さんが母さんと離れた後だよ。
(この世界線ではまだ離婚とも死別とも決められてないため)


※イベント未発生



夕飯はかに玉だった。

グレイシア曰くレトルトを使って簡単に調理したものらしい。

「熱々にしすぎるとみんな火傷する」と配慮して、少し冷ましていたらしい。時間がかかったとほんの少し沈んだ声で言っていた。

カナタ「父からの手紙に、もしかしたらチヅルさんかマコトさん、どちらかを近々契約を解除するかもしれないと書いてありました」

チヅル「あら、そうなんですか」あまり意に介した様子はなく、微笑んでいる。

マコト「何故チヅル殿がそんなにも落ち着いておられるのかわからん。仕事がなくなるのだぞ?」

チヅル「なくなったらまた探せばいいじゃないですか、大丈夫ですよ」

マコト「あぁ、そうか……チヅル殿は売れっ子ボディガードだから余裕があるのだな。だが私はあまり指名されない。次の仕事がすぐ来るかは危ういところだ」

チヅル「大丈夫ですよ、すぐ見つかります。それにかもしれない、という仮定の話ですから、あまり気を揉んでも……」

マコト「かもしれない、という仮定の話だからこそ現実になった時のことを考えるべきだろう」

ユキノオー「まあまあマコ太郎さん、落ち着いて落ち着いて」

「おい、ちっこいの、うちの姫に触るんじゃない。繊細なんだぞ」モグラのポケモンがボールから出てきた。確か名前はドリュウズだったか。

ユキノオー「NO!サワテナイサワテナイーヨ!ホンートホンート!」
856 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/10(金) 01:10:17.54 ID:yNgLgnqY0
シャワーズ「食べ終わってから言った方がよかったんじゃ……?」

カナタ「うん」ボディガード二人の間で議論が白熱している。つられてポケモンたちも騒いでおり、静かだった食卓が騒がしくなった。少し後悔した。

エーフィ「なるようにしかならないさ、のんびりしていこうよーみんな」

カナタ「気持ちは分かるけどね」

エーフィ「うんうんー……ところで」笑顔を作る「リーフィアとくんずほぐれつした感想は?」

カナタ「いやいやいや、普通にお風呂入っただけだから」

エーフィ「またまたー」

ブースター「えっ、もう一線を……」

カナタ「超えてない超えてない」

シャワーズ「まあまあ、落ち着いて、カナタくんも男の子だからさ、夢くらい叶えたいもんでしょ。ほら、ボーイズビーアンビシャスっていうし」

カナタ「何の話?」

シャワーズ「普通男の人って夢でしょ?『恋人とローション風呂』って」

カナタ「どこでそんな言葉と常識覚えたんだ。勘違いも甚だしいぞ。リーフィアも何か言ってあげてよ」

リーフィアはボーっと食事してたが、私が話しかけるとさっきのことを思い出したようだ。

顔を赤くして、前脚で顔を隠した。

ニンフィア「へぇ」

カナタ「否定して……」

ブラッキー「この様子だと絶対ヤってんじゃん。サイテー。バーカバーカ」

グレイシアは冷たい目線で私を見つめてくる。やめろ、そんな目で私を見ないでくれ。

カナタ「私は無実だ……」

サンダース「ワハハ、まあ、お前ってビビりだし一線なんて超えてないねぇだろ?」

カナタ「その通りだけど納得のされ方が腑に落ちない……」

イーブイ「何の話?」

シャワーズ「ブイちゃんには早いからダメ、見ちゃいけません!」

イーブイ「もー!もう大人だよ!もう!」


↓1
(〜夕食後〜)
ブイズを部屋に呼びます(一匹選択)
857 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/10(金) 01:34:31.56 ID:yNgLgnqY0
今日はここまでで。安価下。
858 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/10(金) 02:11:30.69 ID:ozQHMY7I0

安価ならブースター
859 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/21(火) 23:47:23.12 ID:/7h2P1zL0
※視点変更
カナタ→リーフィア
860 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/21(火) 23:48:17.26 ID:/7h2P1zL0
鏡を見ていた。いつもより気の抜けた顔だ。頬に赤みがさしている。

熱はないけど熱をあげてる、今日の私はあの子にお熱……そんなソングロイドの歌詞があった気がする。

「苦笑いだったけどさ、その笑顔、いいね」カナタさんはそう言っていた。鏡の前で笑顔を作ってみる。やっぱり苦笑いだ。満面の笑みができない。

でも、褒められたのだ。取り繕わずとも私は彼に褒められたのだ。そのことに私は胸が締め付けられそうな気分になる。

これが恋なのだろうか。もっと前から予感があった。けれどこんなにも胸が高鳴ったのは初めてだ。

もしかしたら私は、ゴミ漁りをしていたあの頃よりもマシな私になれてるんじゃなかろうか。恋をすることで変われてるんじゃなかろうか。

"欠陥ポケモン"誰かにそう言われた気がした。いや、この声は『誰か』じゃない。この声はいつも聞いている。

そう、私の声だ。鏡の向こうの私が舌を出した気がした。

確かに苦笑いしかできない。でも、この笑顔はカナタさんに褒められた笑顔だ。批判されても、彼の好きでいてくれる私のこの笑顔は自信を持ちたい。

「本当にそうなの?」思い切って問いかけた。

"そうだ、お前は醜いポケモンだ"声が返ってきた気がした。そんなはずはない。だからこれはきっと内なる声だ。

「そんなはずない。これは、立派に私だ」

"そう、立派にダメな欠陥だらけの私だ"

「欠陥でも、この笑顔は……カナタさんはいいって言ってくれた」

"それは嘘、認めるな。お前は何一つできないダメな生き物だ"

「そんな、こと……」私は否定できない。バトルで足を引っ張ったあの日、料理で足を引っ張ったあの日、仲間内を盛り上げて楽しい気分にできなかったあの日。

失敗が泥のように、私の足にへばりついていた。

"お前はダメなポケモンなんだよ。さあ、認めろ。認めろ。いつもみたいに嘆いて枕を濡らせ"

「私は、私のことを一番わかってくれるカナタさんを信じたい。カナタさんは嘘を言ってない」声を絞り出した。

内なる私に負けそうだ。でも、彼に好かれた今日の私なら、きっと無敵だ。逃げたい、けど私はもう逃げない!

"本当にカナタさんは私を一番わかってくれているのか?"

胸に言葉が詰まった。首を縦に一度振った。鏡を精一杯睨み返した。

"それなら試してみれば?"

視線が窓を向いた。外だ。

"本当に私のことが分かってるなら、普段から私がどうしたいかカナタさんもわかっているはず"

"簡単、簡単、とっても簡単。たった一つの賢い問い方。本当にカナタさんが私のことを分かってくれているなら"
861 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [!red_res saga]:2020/07/21(火) 23:49:04.32 ID:/7h2P1zL0
"身投げすらも察知して、助けに来てくれるよね?"
862 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/21(火) 23:49:34.19 ID:/7h2P1zL0
※視点変更
リーフィア→カナタ
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/21(火) 23:50:57.69 ID:/7h2P1zL0
呼んでから数刻後、ひょこ、とブースターが部屋に現れた。

ブースター「こんなに呼んで大丈夫?他の子嫉妬しない?」

カナタ「少しくらい、いいだろう」

ブースター「えへへ、ちゅーしていい?ね、ね?リーフィアといいことしたんだし、ちょっとくらい私にも……」

いつにも増して積極的である。いや、いつもよりというより、これが彼女のデフォルトで、普段が抑えているのかもしれない。


↓1 ブースターと何をしようか?
会話(のち内容安価)
ボディタッチ
遊ぶ(のち内容安価)
自由安価指定(要記述)

※もう今日は風呂に入ったので選択肢はありません


↓2 コンマ判定
3、5の倍数の時部分成功
15の倍数の時成功
(補足:負けイベントのようなものなので、外してもデスペナルティはありません。念のため)
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/21(火) 23:51:55.02 ID:vdrK6b/l0
会話
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/22(水) 00:18:07.01 ID:bwzo1XEDO
はい
866 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/22(水) 00:19:20.54 ID:MtVf5SfW0
↓1 会話内容
@ブースターって、得意料理とかあったっけ?
Aブースターって、何がきっかけで立ち直れたんだ?
Bブースターって、何か好きなものとかある?
C自由安価、要記述
867 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/22(水) 01:26:54.19 ID:MtVf5SfW0
今日はここまでで。安価下。
明日(日付的には今日ですが)も更新します。
868 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/22(水) 07:22:22.38 ID:bwzo1XEDO
乙です
3
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/22(水) 23:48:42.07 ID:MtVf5SfW0
>>856 訂正
×ほら、ボーイズビーアンビシャスっていうし
〇ほら、ボーイズビーアンビシャスっていうし、理解してあげようよ
870 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/22(水) 23:49:41.37 ID:MtVf5SfW0
カナタ「ブースターって、何か好きなものとかある?」

ブースター「え?へへ……言わなくても目の前にいるのに」顔を赤くしつつちらちらこちらを見る。

カナタ「はいはい、それ以外で……ん?」

気のせいか、部屋の上で音がした気がする。

ブースター「どうかしましたか?」

カナタ「いや……なんでもない」こんな夜に用もなく屋根裏部屋に行く人間などいないだろう。鳥ポケモンに違いない。

ブースター「焼き芋ですね……甘くてあったかくて、毎年焼き芋を買ってきてくれる日が楽しみです」

カナタ「あー……焼き芋か」季節は春だ。手に入りそうもない。

ブースター「どうしたんですか?」

カナタ「いや、みんなの事、私は何も知らないな、と思ってね」

カナタ「それにブースターにはいつも癒されてるから、労おうかと……でも焼き芋はこんな季節には手に入らないしなぁ」

ブースター「だ、大丈夫です!気を落とさないでください!今すぐ欲しいってわけでもないですし、また今」

その時、唐突に扉が開いた。

驚いて振り向く。シャワーズが息を切らして入ってきていた。

シャワーズ「カナタくん!」

カナタ「シャワーズ、どうしたんだ急に」

シャワーズ「なんでもいいから早く来て!」

落ち着かない様子だ。普段の様子ではない、どうしたんだろう。

カナタ「待て、落ち着いてくれ、なんなんだ」

シャワーズ「リーフィアが……リーフィアが」

シャワーズ「リーフィアが飛び降りたの!」

呼吸が止まった。

リーフィアが……飛び降りた?私は考える前に飛び出していた。
871 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/22(水) 23:50:31.07 ID:MtVf5SfW0
最後の記憶は、衝撃。次に痛みだ。

私にはイーブイだった頃の記憶がない。いやないというより『忘れている』か『抜け落ちている』と言った方が正しいのかもしれない。

気がついたら私は地面に伏していた。血だらけの姿で。

痛くて痛くてたまらない。けど声は出ない。喉でも折ったのだろうか。

ともあれこれでやっと、楽になれる。

最後にカナタさんは来てくれなかった。けど、これでよかった。やっと私は現世の辛い記憶を消し、冥府へと旅立てるのだ。

「大丈夫?大丈夫?ねえ、ねえってば」この声はブラッキーか。視界がぼやけて見えない。

「カナタ呼んで!まだ間に合うかも!」これはニンフィア。

「おい、しっかりしろって、おい、なんだよこれ、クソッ」サンダース。

ああ、私、最後はみんなに看取られて死ねるんだな、それだけは良かった。

「なんで俺がこんなクソ個体値を育てなあかんねん」

聞いたことのない声だ。

これ、誰だっけ。

誰の声だっけ。

ああ、そうか、やっと思い出した。ここにこの人はいないんだ。この言葉は記憶の底で眠ってたんだ。

前の飼い主の……そうだ、思い出した。

個体値っていうのがダメで、私空から捨てられたんだっけ。こんな風に投げられて。

個体値ってなんだろう。まあ、いいや。もう私は死ぬんだから。

痛くて眠くてたまらない。

生まれてきて、ごめんなさい。
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/22(水) 23:51:14.44 ID:MtVf5SfW0
私は大きな勘違いをしていた。

腕の中で動かないリーフィアを見つめた。

彼女は悩んでいた。その悩みを、「分かるよ」の言葉で共感して分かった気になっていたのだ。

彼女の情緒が不安定なら、それを支えてあげるべきだった。

もうそれは遅い。彼女はもう戻ってこない。

ポケモン病院に連絡したが、救急車が到着する前に彼女の鼓動は止まっていた。

放っておいてくれ、とブイズを追い出して私は彼女と、いや、彼女だった物と二人きりになった。

死というデスマスクが彼女の顔を覆っても、それでもなお彼女は可愛らしかった。

彼女を殺したのはきっと彼女だけじゃない。私もだ。私もなのだ。

どれだけ後悔してももう彼女は返ってこない。

きっと私は今日のことを死ぬまで忘れないだろう。彼女の命が止まると同時に、私の時もきっと止まったのだ。
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/22(水) 23:52:20.48 ID:MtVf5SfW0
【BADEND】リーフィアの自殺
リーフィアの自殺により、リーフィアルートのコンマが大幅に緩和されました。

ロード地点 >>828
874 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/22(水) 23:52:57.07 ID:MtVf5SfW0
届いたのは父からの手紙だった。近況報告と、今後のスケジュール、そして何か封筒が入っていた。

手紙の内容は多くが仕事のことだ。主役の俳優が曲者のようで撮影は難航しているようだった。父らしいなと少し笑った。

チヅルさん、マコトさんの契約はまだ続けるそうだが、数日何者かに狙われていない現状、近々どちらかを解除することも考えているようだ。

封筒を開けようとしたところ、ドアがノックされたので私はひとまず手紙をしまった。

リーフィア「今、お邪魔……ではないですか」おずおずとドアを小さく開けて入ってきた。

カナタ「大丈夫だよ」


↓1 リーフィアと何をしようか?
会話(のち内容安価)
ボディタッチ
遊ぶ(のち内容安価)
風呂
自由安価指定(要記述)
875 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/23(木) 00:00:17.04 ID:VvhGPTnK0
風呂
876 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/23(木) 00:13:09.91 ID:S3qFxqzG0
>>872 訂正
× 死というデスマスクが彼女の顔を
〇 死が彼女の顔を
頭痛が痛いみたいな文章になっているので訂正
877 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/23(木) 00:14:19.95 ID:S3qFxqzG0
カナタ「リーフィア、夕飯前にひと風呂入るか」

リーフィア「えっ……」


↓1 コンマ2桁
1〜45 顔を赤くしたまま黙ってしまった
46〜95 「私なんかが……」もごもごと小声で呟いている
96〜99 「ダメです……ダメですよ」俯いている。泣いているのか?
878 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/23(木) 00:16:23.86 ID:7Yp9jrdfo
んん
879 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/23(木) 00:17:55.56 ID:S3qFxqzG0
リーフィア「私なんかが……」もごもごと小声で呟いている

カナタ「いや、君だから一緒に入りたいんだよ」屈みこんで目線を合わせた「ダメかな?」

リーフィア「うーん……」

リーフィアは迷っているようだ。

一緒に風呂に入りたくない理由でもあるのだろうか?


↓1 安価
@カナタ「体に見られたくない傷がある……とか?」
Aカナタ「お風呂は一匹で入りたい派……とか?」
Bカナタ「お風呂に入りながら歌を歌いたかった……とか?」
Cカナタ「入浴剤を使いたい……とか?」
Dカナタ「……こっそりお風呂でお酒を飲みたかった……とか?」
E自由安価
880 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/23(木) 00:21:58.86 ID:VvhGPTnK0
2
881 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/23(木) 00:38:12.75 ID:S3qFxqzG0
カナタ「リーフィア」私は考え抜いて言葉を出し始めた。

リーフィア「なんですか」

カナタ「リーフィアってさ、もしかしてだけど……お風呂って一人で入りたい派?」

リーフィア「えっ、な、ななん」

カナタ「やっぱりか」

リーフィア「あ、あの……」

カナタ「何?」

リーフィア「何で……分かったんですか?」

カナタ「一人でお風呂に入るとさ、よく思考がクリアになって、自分の世界に没頭できるよね。考え事に集中できる。リーフィアはそうなんじゃないかな、って」

カナタ「お風呂に入ることで、自分を見直して、自己批判することで生き方を見つめなおしているんじゃないかな、と思ってね」

リーフィアが後ずさった。

カナタ「リーフィア?」

リーフィア「カナタさんって、とくせいか何かでポケモンの心も読めるようになりましたか……?」

カナタ「えっ、いや、そもそも人間にとくせいはないけど……そんなに当たってた?」

首を激しく縦に振っている。

カナタ「ははは……じゃあリーフィアをうまく理解できてる、ってことなのかな」

私は微笑んだが、リーフィアは俯いて見ていなかった。

リーフィア「……お風呂場で過ごすあの時間は『自分の世界』です。誰にも邪魔されない、孤独の時間です」

カナタ「リーフィア、確かに自分の世界を持つことは自由だし、大切なことだよ。けど、自分の世界が必ずしも自分の周囲の世界と合っているとは限らない。あ、別に自分の世界を変えろなんて言ってないよ」

顔をあげる。

カナタ「自分の世界が違っていれば、物事の見え方も当然違ってくるし、言葉の端にも天使と悪魔が見え隠れしてくる」

カナタ「リーフィア、君のことを知りたい。君がどんな考え方で物事を見ているのか。どうして君がそんなにも自分を卑下しているのか。君の世界を覗きたい」

カナタ「普段一匹でお風呂に入っている君とお風呂に入りたいって理由は、君をもっと深く理解するためなんだよ。あっ、もちろん、親睦を深めたいからっていうのも理由としてあるけどね」

カナタ「そんな理由で君とお風呂に入りたい、っていうのはダメかな?」

リーフィアが顔を赤くした。

だが、すぐ顔を俯かせて「いいですけど……覗いても、多分分からないですよ」と呟いた。


(※BADENDボーナスでコンマ判定は自動成功になりました)
882 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/23(木) 00:39:06.85 ID:S3qFxqzG0
浴槽に深く肩までつかり、大きく息を吐く。リーフィアは私の足の先に乗ってきた。

普段は溺れないよう足場を浴槽に沈めて入っているようだが、今日は私が一緒に入るので取り払っている。

彼女は風呂場に入ってから黙ったままだ。

気恥ずかしいのか?と顔を覗き込むがそんな様子はない。暗く沈んだ顔だ。彼女は既に自分の世界に入っている。

カナタ「風呂ってさ、入ると一日が終わった、って気がするよね」

リーフィア「そうですね」

言ったきり彼女は口を閉ざした。気まずい雰囲気が流れる。

カナタ「リーフィアってお風呂好き?」

リーフィア「普通……ですね」

再度黙る。彼女と話したいのだが、私は会話がそれほど得意ではない。

カナタ「何を考えてるの?」率直に聞くことにした。

リーフィア「今日の失敗、です。仲間うちで会話してただけの1日でも、私に失敗しなかった日はありません」

リーフィア「例えば……そうですね。さっきみんなでテレビを見てたのですが、ブラッキーが「この人間最近よく見るよね」と言っていたのに私はうまく答えられませんでした。どの番組?とか、この人間嫌い?とか色々話しようがあったのに」

リーフィア「……水辺って、霊をよく呼び込む場所らしいですね」

カナタ「そうなの?」

リーフィア「ネットに書いてありました」

信ぴょう性や、どうやってネットを見ているのか等が気になるが、今は突っ込まないでおこう。私は頷いて話を促した。

リーフィア「水はこの世とこの世ならざる場所を……その……繋ぐ役割があるんじゃないかと思うんですよ」

リーフィア「だからこうして体を綺麗にしつつ、水に映った自分を見ながらいつも思うんです」

リーフィア「来世幸せになりたい、来世幸せになりたい、来世幸せになりたい……って。現実逃避です。願って叶うという訳でもないのに」

リーフィア「……ごめんなさい、こんな話をして。これも今日の反省、ですね……」


↓1 会話
@「失敗を気にしているみたいだけど、君は成功もしているじゃないか。今日の子供たちと遊んでた姿、見たよ」
A「叶うさ、きっと。願い続けていれば叶わないことなんてないよ。それが来世でもね」
B「分かるよ。私もね、よく自分が何であんなことを……って1日の反省会すること、よくあるんだ」
C自由安価(要記述)
883 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/23(木) 01:06:33.50 ID:7Yp9jrdfo
1
884 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/23(木) 01:09:01.52 ID:S3qFxqzG0
今日はここまでで。安価下。
885 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/25(土) 23:37:28.08 ID:THpldgTO0
カナタ「失敗を気にしているみたいだけど、君は成功もしているじゃないか。今日の子供たちと遊んでた姿、見たよ」

リーフィア「それは……その……」言葉を濁して口を半分湯につけた。

そんなことをしてもお湯は透明なので顔が赤いのは分かってしまうのだが。あるいはそうと分かっててもしたくなるのかもしれない。

カナタ「失敗なんてどんな完璧人間にだってあるよ。ポジティブな人の考え方ってさ、失敗を気にするより成功を気にするんだ」

カナタ「時を操れるポケモンでもいない限り、過去の失敗なんて訂正できない。なら今日はここがうまくできた、とか、今度はこうしたらもっとうまくいくかも、と考えてみたらいいんじゃないかな」

カナタ「私もね、反省会することはよくあるんだけど、最近の反省会はプラスになるように考えてるんだ」

カナタ「過去のミスを気にするより未来のミスを少なくする……まあこれ、前に読んだ本の受け売りなんだけどさ、はは」

リーフィアは黙ったままだ。

リーフィア「カナタさん」リーフィアが小さい声で呟いた。

カナタ「何?」

リーフィア「本当にそうなんですか?」

カナタ「ん?どういうこと?」

リーフィア「本当に一日の反省をしているんですか?カナタさんは……とても私と同じようには見えないです。思いやりがあって、みんなのことを考えてて……だから」

リーフィア「だから私のことを気遣って『その気持ちわかるよ』と嘘でも言ってくれてるんじゃないですか?」

リーフィア「私なんて……そんな、気づかいされるほどの価値のあるポケモンじゃ……」

カナタ「いいや、これは本心だよ」

リーフィア「でも」

カナタ「みんなのことを考えて、思いやりがあるように見えてるのは、それが好きなブイズだからだよ。私はそうは見えないだろうけど、裏じゃ反省会したり暗いこと考えたりしてる人間なんだよ」

カナタ「だから、君の暗い気持ちも全部ぶつけてくれてもいい。普段からそういう考え、慣れっこだからさ」

リーフィアはしばらく黙っていたが、すす、と近づいてきた。

リーフィア「分からないんです。きっかけがなんだったのか」

リーフィア「なにか私が悪いはずなのに、それが私一人ではどうしようもないことのような気がして、謝ってもすまない気がするんです。前の飼い主さんに」

リーフィア「どんな迷惑をかけてたのかっ……分からなくてっ……それで……」

リーフィア「カナタさんにも何かっ……迷惑を」

私は彼女の華奢な肩を両手で抑えた。震えていたのでどうしてもそうしたかった。

カナタ「大丈夫だ、今私が思いつく限りで君は迷惑をかけてはいない。不安なんだな」

カナタ「一度目をつぶって深呼吸しよう」

リーフィア「……したくないです。霊が漂ってそうで」

カナタ「いたら私が追い払う」

リーフィア「……でも」

カナタ「憑りついたら祓う。大丈夫だ」

逡巡したが、数秒経って意を決し、深呼吸をしだした。

カナタ「吸って、吐いて」

何度も繰り返す。何度も、何度も。

肩の震えは止まった。

カナタ「落ち着いてよかった。そろそろ、体洗おうか」

リーフィア「……はい」
886 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/25(土) 23:38:11.47 ID:THpldgTO0
体を洗って、もう一度湯船に浸かった。

一匹と一人分入ったのと体を洗うのに湯船の湯を使ったのとで、大分浴槽の中のお湯は無くなっている。つぎ足しつつ彼女を胸に抱き、笑顔を作る。

不安げな顔は周囲に不安を伝播させる。彼女を安心させるなら、安心できるように振舞うことが大切だ。営業スマイルでも作り笑いでもなんでもいい。笑顔が大事だ。

体を洗いながら聞いたリーフィア自身が忘れている過去の断片的な記憶や、野生時代のひもじい記憶、今までの共に旅してきた事、それらを語りながらくつろいだ。

リーフィア「こうして、誰かと一緒にお風呂に入るのなんて初めてな気がします」

カナタ「意外と、悪くないだろ?」

リーフィア「でも」

カナタ「でも?」

リーフィア「こうしてカナタさんのお腹に背中をつけて抱かれたまま入ると、水辺で霊が後ろに立ってたりするかも」

カナタ「おいおいそんなわ……」私は振り向く素振りを見せ、わざと言葉を切った。リーフィアが振り向きそうなところに指を配置し、尖らせる。

リーフィア「えっ」急いで振り向いたリーフィアの頬に指が激突した。

カナタ「ひっかかった」

リーフィア「ぷっ……もう、子供ですか!もう!」顔を赤くしながら湯船に浸かる。少し笑ってくれたので内心ガッツポーズした。

カナタ「子供だよ。私17」

リーフィア「もう、二度と一緒に入りません!」

カナタ「ごめん」いいつつ顔無理やりにでもマッサージをする。

リーフィア「……もう」嫌じゃないようだ。私は手を放した。


↓1 安価
@いい雰囲気なので告白する。
Aまだその時ではない。とりあえず風呂から上がって体を拭こう。
B風呂から上がらず、自分の過去の話をする
C自由安価、要記述。
887 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/25(土) 23:40:05.26 ID:wJj66SRQ0
1
888 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/25(土) 23:58:55.82 ID:THpldgTO0
いい雰囲気だ。普段の暗い雰囲気が嘘のように消えている。

思えば、私はまだ彼女に告白をしていない。改まった告白だ。

今なら、成功するかもしれない。生唾を飲み込んだ。

心臓の鼓動が早い。お互い両想いと分かっているはずなのに、汗が出てきた。

カナタ「……リーフィア」

リーフィア「なんですか?」

カナタ「私の」深く深呼吸した「恋人になってくれないか」

リーフィアは黙って私の顔を覗きこんだ。目をしばたたかせている。

やがて眼を潤ませてきた。

カナタ「えっ、いや違う、嘘じゃない!嘘じゃないって!」

リーフィア「いえ、そうじゃないんです。嬉しくて、ごめんなさい」涙を腕で落とした

リーフィアと目が合う。

リーフィア「こ」顔が徐々に赤くなってくる「こちらこ……そ?」

真っ赤だ。私も多分真っ赤だろう。

カナタ「ありがとう」私は彼女を抱きしめた。あう、とかわいい反応が返ってきた。

両思いだと知っててもこんなにも嬉しい。

ああ、私はまだまだ子供だ。いや、子供なんてマセた言い方じゃない。ガキだ。

リーフィア「その……」何か言いそうなので腕を緩める「ほ」

カナタ「本当に君でいい」

リーフィア「ゆ」

カナタ「夢じゃない、現実」

リーフィア「……何か一つくらい言わせてくださいよ」ペチ、と腕で水面を叩いた

カナタ「当たってた?」

リーフィア「……もう」顔を丸ごと沈めた。

その時、サンダースの「おーい、メシだぞー!まだ風呂かー?」という声が聞こえてきた。

カナタ「そろそろ上がるか」

リーフィア「……私も」

カナタ「あ」いいことを思いついた「リーフィア、夕食後また部屋に来てくれないか」

リーフィア「はい?」

カナタ「もう恋人同士なんだからさ、もっとお互いの事知り合いたいな、と思ってさ」

リーフィア「……はい」

ぎこちない笑いだったが、笑顔で返してくれた。

あんまりにもいじらしいのでキスしてやろうかと思ったが、止まらなくなりそうなので理性で事前に押しとどめた。
889 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/26(日) 00:00:49.59 ID:U14a2zi50
※グッドイベントはリーフィアからの告白だったのでなくなりました。バッドイベントはBADENDボーナスでなくなりました


夕飯はかに玉だった。

グレイシア曰くレトルトを使って簡単に調理したものらしい。

「熱々にしすぎるとみんな火傷する」と配慮して、少し冷ましていたらしい。時間がかかったとほんの少し沈んだ声で言っていた。

カナタ「父からの手紙に、もしかしたらチヅルさんかマコトさん、どちらかを近々契約を解除するかもしれないと書いてありました」

チヅル「あら、そうなんですか」あまり意に介した様子はなく、微笑んでいる。

マコト「何故チヅル殿がそんなにも落ち着いておられるのかわからん。仕事がなくなるのだぞ?」

チヅル「なくなったらまた探せばいいじゃないですか、大丈夫ですよ」

マコト「あぁ、そうか……チヅル殿は売れっ子ボディガードだから余裕があるのだな。だが私はあまり指名されない。次の仕事がすぐ来るかは危ういところだ」

チヅル「大丈夫ですよ、すぐ見つかります。それにかもしれない、という仮定の話ですから、あまり気を揉んでも……」

マコト「かもしれない、という仮定の話だからこそ現実になった時のことを考えるべきだろう」

ユキノオー「まあまあマコ太郎さん、落ち着いて落ち着いて」

「おい、ちっこいの、うちの姫に触るんじゃない。繊細なんだぞ」モグラのポケモンがボールから出てきた。確か名前はドリュウズだったか。

ユキノオー「NO!サワテナイサワテナイーヨ!ホンートホンート!」
890 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/26(日) 00:03:09.45 ID:U14a2zi50
シャワーズ「食べ終わってから言った方がよかったんじゃ……?」

カナタ「うん」ボディガード二人の間で議論が白熱している。つられてポケモンたちも騒いでおり、静かだった食卓が騒がしくなった。少し後悔した。

エーフィ「なるようにしかならないさ、のんびりしていこうよーみんな」

カナタ「気持ちは分かるけどね」

エーフィ「うんうんー……ところで」笑顔を作る「リーフィアとくんずほぐれつした感想は?」

カナタ「いやいやいや、普通にお風呂入っただけだから」

言いつつ自分の顔が赤くなってないか心配だ。

エーフィ「またまたー」

ブースター「えっ、もう一線を……」

カナタ「超えてない超えてない」

シャワーズ「まあまあ、落ち着いて、カナタくんも男の子だからさ、夢くらい叶えたいもんでしょ。ほら、ボーイズビーアンビシャスっていうし、理解してあげようよ

カナタ「何の話?」

シャワーズ「普通男の人って夢でしょ?『恋人とローション風呂』って」

カナタ「どこでそんな言葉と常識覚えたんだ。勘違いも甚だしいぞ。リーフィアも何か言ってあげてよ」

リーフィアはボーっと食事してたが、私が話しかけるとさっきのことを思い出したようだ。

顔を赤くして、前脚で顔を隠した。

ニンフィア「へぇ」

カナタ「否定して……」

ブラッキー「この様子だと絶対ヤってんじゃん。サイテー。バーカバーカ」

グレイシアは冷たい目線で私を見つめてくる。やめろ、そんな目で私を見ないでくれ。

カナタ「私は無実だ……」

サンダース「ワハハ、まあ、お前ってビビりだし一線なんて超えてないねぇだろ?」

カナタ「その通りだけど納得のされ方が腑に落ちない……」

イーブイ「何の話?」

シャワーズ「ブイちゃんには早いからダメ、見ちゃいけません!」

イーブイ「もー!もう大人だよ!もう!」
891 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/26(日) 00:13:28.62 ID:U14a2zi50
鏡を見ていた。いつもより気の抜けた顔だ。頬に赤みがさしている。

熱はないけど熱をあげてる、今日の私はあの子にお熱……そんなソングロイドの歌詞があった気がする。

ついに私はカナタさんと恋人になった。夢なら一生冷めてほしくない。これが一時の熱なら一生熱が冷めないでほしい。

もしかしたら私は、ゴミ漁りをしていたあの頃よりもマシな私になれてるんじゃなかろうか。恋をすることで変われてるんじゃなかろうか。

"欠陥ポケモン"誰かにそう言われた気がした。いや、この声は『誰か』じゃない。この声はいつも聞いている。

そう、私の声だ。鏡の向こうの私が舌を出した気がした。

確かに苦笑いしかできない。でも、この笑顔はカナタさんに褒められた笑顔だ。批判されても、彼の好きでいてくれる私のこの笑顔は自信を持ちたい。

「本当にそうなの?」思い切って問いかけた。

"そうだ、お前は醜いポケモンだ"声が返ってきた気がした。そんなはずはない。だからこれはきっと内なる声だ。

「そんなはずない。これは、立派に私だ」

"そう、立派にダメな欠陥だらけの私だ"

「欠陥でも、カナタさんは私と恋人になってくれた」

"恋人?私が?あの素敵イケメン超人のカナタさんと?からかわれてるのに気づいてないの?"

「そんな、こと……ない。カナタさんは嘘をつかない」

何とか平静を保つ。私はもう彼と恋人だ。ならきっと、この場にいなくてもカナタさんは心で傍にいてくれている。ならきっと無敵だ。

逃げたい、けど私はもう逃げない!

"私さ、恋人ってわかってる?意味。つがいになるってことだよ?ボロだらけのぼろきれの私が、あのカナタさんと恋人になるんだよ?"

「そうだよ」

"つがいならお互いの心がわかるってもんじゃないの"

胸に言葉が詰まった。首を縦に一度振った。鏡を精一杯睨み返した。

"そう思うなら、普段からしたいことしてみれば?"

視線が窓を向いた。外だ。

"本当に私の心が分かってるなら、普段から私がどうしたいかカナタさんもわかっているはず"

"簡単、簡単、とっても簡単。たった一つの賢い問い方。本当にカナタさんが私のことを分かってくれているなら"
892 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [!red_res saga]:2020/07/26(日) 00:14:05.34 ID:U14a2zi50
"身投げすらも察知して、助けに来てくれるよね?"
893 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/26(日) 00:18:11.71 ID:U14a2zi50
時計の音がずっと部屋に響いている。

夕飯の時間はとうに終わっている。リーフィアはまだ来ていない。

本を読むのをやめた。どうしたのだろう。まさかさっきの告白の衝撃で直後の約束を忘れてしまったのだろうか?

それとも、お腹でも下しているんじゃなかろうか。

私は立ち上がった。迎えに行こう。



↓1 どこを探しますか?
トイレ
リーフィアの部屋
他のブイズの部屋(要記述)
チヅルさんの部屋
マコトさんの部屋
キッチン
ダイニング
屋根裏部屋
自由安価(要記述)
894 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/26(日) 00:58:19.33 ID:U14a2zi50
あげます。安価下。
895 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/26(日) 01:03:04.92 ID:IDWXQCqP0
屋根裏部屋
896 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/26(日) 01:12:57.41 ID:U14a2zi50
トイレを探そう、と考えたところでハタと止まった。

本当に腹痛で来れないだけなのだろうか?

例えば……告白されたショックで情緒が不安定になっているのではないだろうか?

そう考えると未だに来ない、というのも納得がいく。

思いつめているのなら、一匹になれる場所にいるんじゃなかろうか。

部屋だとニンフィアが押しかけてきそうだし、それ以外で、普段みんなが寄らなそうな場所……。

……そういえば、この家には屋根裏部屋があった。

私は屋根裏部屋へ向かった。


音がする古びた階段を上っていくと、ドアが薄く開いていた。

カナタ「リーフィア、ここにいるのか?」

返事はない。思い切って開けた。

誰もいない。代わりに屋根裏部屋から屋根へ続く天窓が開いていて、月明かりが踏み台を照らしている。

……まさか。私は急いで屋根へ向かった。
897 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/26(日) 01:54:18.52 ID:U14a2zi50
リーフィア「……っ……カナタさん」

屋根をあがると、驚いた表情でリーフィアが屋根の端にいた。

風が吹けば落ちてしまいそうだ。

人間が死ぬ可能性がある高さは3階から上の高さだと聞いたことがある。ここは2階だが、華奢なポケモンの場合人間より簡単に死ぬ可能性がある。

リーフィア「……どうして、ここが」

カナタ「なんとなく、だよ」にじり寄る

リーフィア「……来ないで、ください」

カナタ「リーフィア?」

リーフィア「正直、物凄く私は安心しています。私の心がカナタさんと通じ合っていて、しかも両想い。こんなに幸せなことがあるんでしょうか」

リーフィア「……普段から、私のことを愛して、受け入れていてくれて、私はもう一生分幸せなことを手に入れた気さえするんです」

今にも泣きそうなのに、嬉しそうな表情がひどく不気味だ。

カナタ「何を、言っているんだ」意味が分からない。

リーフィア「こんなに幸せな今でも、心の中で私自身が疼くんですよ。どうしてお前は死なないんだ、って。馬鹿らしいですよね。こんなに両腕いっぱいの幸せを手に入れても、それでも心の中が埋まらない。なんでこんなに私はあさましいポケモンなんでしょうか」

リーフィア「心がどうしても疼いて、だから今日は、ここに来ました。もう一つの理由で、カナタさんが私のことを分かってくれているんじゃないかと思って試したのもあったんですけど、やっぱりカナタさんは私のことがよくわかっているみたいです、えへへ」

リーフィア「どうしようもないんですよ。過去のフラッシュバックで、飼い主に殴られ蹴られた記憶、野良時代の無視された記憶、そして今の失敗の記憶……全部返ってくるんです。プラスになんて、そう簡単に出来たら苦労ないですよ、えへへ、へへ……へ……」

笑顔なのに、大粒の涙があふれて止まらなくなっている。

リーフィア「カナタさん……私……自分が変えられそうもないです……どうしても、辛くて……心がひどく乾くんです……」

カナタ「大丈夫だ、リーフィア……自分で自分が変えられないなら、私も一緒にそれの手伝いをしよう、だから戻ってきてくれ」

リーフィア「だって……だって……ダメなんです……私が……カナタさんの未来を……想ったら……そんなの……恋人なんて……」

カナタ「想像できないならできるようにすればいい!」こんな声近所迷惑かもしれない。でもこれくらいがいい「不安がることはない。私がいる。みんながいる。辛い記憶なんて全部楽しい記憶で塗りつぶそう」

リーフィア「そんなの……できますか……?」

カナタ「できる。だって」腕を広げた「私が君についているから」

リーフィアは顔をくしゃくしゃにして涙を流し、もう、と呟いた。

リーフィア「信じますよ」

カナタ「存分に」

リーフィアが歩き出した時、突風が吹いた。

リーフィア「あ」信じられないくらいスローモーションで見えた。足が滑っている。まずい。

リーフィア「れ」その場所はまずい……!


↓1 判定@ コンマ2桁 5の倍数の時、屋根から落ちる前にリーフィアを掴める
↓2 判定A コンマ2桁 4の倍数の時、リーフィアの足をギリギリ掴める
↓3 判定B コンマ2桁 2の倍数か3の倍数の時、落ちゆくリーフィアに飛びつける
(判定@〜Bのすべてを外すとBADEND、Bのみ地面への当たり所判定があり失敗するとカナタ死亡BADENDです)
今日はここまでで。明日もできれば更新します(明日でクライマックスになるといいですね)
898 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/26(日) 01:56:10.01 ID:U14a2zi50
あ、判定は一つでも成功すれば成功です。念のため。コンマ下から
899 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/26(日) 03:39:11.09 ID:s86slaxRo
厳しいな
900 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/26(日) 07:27:37.31 ID:BsQxUbRDO
乙です
901 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/26(日) 07:39:18.40 ID:G4LRfddP0
902 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/26(日) 11:04:05.47 ID:4i3FdmtIO
>>891 訂正
×
確かに苦笑いしかできない。でも、この笑顔はカナタさんに褒められた笑顔だ。批判されても、彼の好きでいてくれる私のこの笑顔は自信を持ちたい。

「本当にそうなの?」思い切って問いかけた。

"そうだ、お前は醜いポケモンだ"声が返ってきた気がした。そんなはずはない。だからこれはきっと内なる声だ。

「そんなはずない。これは、立派に私だ」

"そう、立派にダメな欠陥だらけの私だ"


丸々いらない文章なのでカット

あと>>897で書いてる文章と矛盾するので判定Bの当たりどころでの死亡判定は半身不随判定になります
↓1 判定B追加判定 コンマ2桁 11の倍数の時、BAD展開へ
出先なので続きは帰ってからです
903 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/26(日) 12:25:48.32 ID:nJWlXUIm0
904 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/07/26(日) 22:35:26.65 ID:yNphvCk1o
あっぶなwwww
905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/26(日) 23:06:17.57 ID:U14a2zi50
>>899
リーフィア死亡のBADENDを通らずにこの転落判定コンマ3種の展開まで奇跡的に来ると、上から11の倍数、9の倍数、7の倍数の判定になる予定でした。


咄嗟に走った。

彼女とは距離がある。つかめない可能性が高い。

……届かない。無理か。

いやまだだ。体がつかめずとも、足なら。

……ダメだ。届かない。くそ。

残る選択肢はこれしかない。

絶望の表情で落ちていくリーフィアに飛びついた。

届いた。よかった。

私がクッションになれば、彼女は死なないだろう。

目を見開いている。その顔は嫌なのか。それとも驚きか。

構うな。嫌がられてもいい。

折角見つけた愛する人を失いたくない。

リーフィア「カナ……ッ」

衝撃が走った。

肩だ。

肩が地面に叩きつけられたんだ。痛すぎて顔が滅茶苦茶に歪んだ。でも死んでない。よかった。

助かった。助けられたんだ。

不幸中の幸いだったのは、突風が直前に吹いたせいで体が大きく風で動き、固いコンクリではなく柔らかい地面に叩きつけられたことだった。

粗い息が止まらない。子供と遊んでいるとはいえ、普段の運動不足が祟ったか。

カナタ「リー、フ、フィ」

リーフィア「カナタさん……うう……よかった」

なんとか助けられた。肩を中心に全身が痛いが、私は大切なものを守ることができた。
906 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/07/26(日) 23:28:30.03 ID:U14a2zi50
音に驚いて外へ出てきたサンダースへ「二人で夜空を見ようと屋根に上ってたらリーフィアがずり落ち、私もつられて落ちた」と言い訳し、みんなに説明するように言った。

サンダースが「なんかそれ以外に大声出してなかったか?」と不審がっていたが、テンションが上がって騒いでしまったと苦しい言い訳をして納得した。

なんとかリーフィアをなだめ、自室に連れて行ってから、私は救急箱を取りにこっそりダイニングへ向かった。

私もそうだが、リーフィアも衝撃で体を痛めている。塗る鎮痛薬でも使わないと明日に差し支えるだろう。

誰かに救急箱を何に使うのか聞かれたら嫌だったが、その日はみんなもう部屋に戻っているようだった。

カナタ「どこだったかな」

???「もっと君は運動した方がいいよ。ピアノじゃないよ、運動」

声に驚いて振り向く。テーブルの陰からニンフィアが出てきた。

カナタ「ビックリしたなあ。どこかで聞いた神出鬼没の美術商かと思ったよ」

ニンフィア「救急箱、必要なんだろう?ここにあるよ」

カナタ「ははは、いや、ごめんね」

受け取って部屋を出ようとする私の後ろから「死のうとしてたんだろ?」と声がかかってきた。

カナタ「なんで、それを?」振り向いた。

ニンフィア「やっぱりね」

ニンフィア「前に、リーフィアとこっそり屋根へ出て一緒に夜空を見たことがあるんだ。その時に『私、死ぬならこんな満点の夜空の下で死にたいな』って呟いてたのを思い出してね」

ニンフィア「……その時はボクは、死を思いとどめることができなかった。今回、君に止めて貰えてよかった」

カナタ「リーフィアが死にそうだったから助けた。当然のことをしたまでだよ。そんな」

ニンフィア「いーや、違う。君はリーフィアの命を救っただけじゃない」こちらへ近づいてきた「リーフィアの命を守ることで、シャワーズもブラッキーもブースターも、みんなの日常を守ったんだ。平穏な日常をね」

ニンフィア「……ボクにとってはそれだけじゃない。リーフィアはボクの大切な友人だ。君が一番ボクの芸術を理解してくれる存在とするなら、彼女はボクの芸術を一番心待ちにしてくれる存在、と言っても差し支えないだろう」

私の足にゆっくり足を重ねた。一筋、落ちた。暗くて見えないが、足が濡れた。

ニンフィア「ありがとう……ありがとう……君がボクの、ボクたちの飼い主でよかった。君は英雄だ」

私は「君も、リーフィアといつも仲良くしてくれてありがとう」といい、頭を撫でた。
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