( ^ω^)夢の対決!零式艦上戦闘機vsP-51ムスタング!のようです

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52 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/17(日) 14:44:19.00 ID:ynk20hJo0





試合がはじまって15分が経過した。

先ほどと比べ、空には厚めの雲が風に流され集まってきている。


(;゚∀゚)「くっ……」

( ^ω^)「……」


それらを縫うようにして、二つの翼は相も変わらずこの大空を飛び回っていた。





53 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/17(日) 14:48:28.19 ID:ynk20hJo0



(;゚∀゚)(いい加減にしろ……もうとっくに、遊びは終わってんだ!)


ジョルジュはサイトの弾道予測を示すマーカーに従い、トリガーを引いた。


(;゚∀゚)「!」


だが、6挺の機銃が一斉に弾幕を放つ直前。

眼前のゼロは瞬間的に昇降舵を上げ、その全身を凧のように更なる高みへと運んで行った。



(;゚∀゚)(当たらねェ、クソが!)


空中にはただ、黒煙だけが漂っている。

P-51が旋回戦を切って、直線状にフル加速を行うさなか――

ここにきてジョルジュの心中には、一抹の不安が広がりはじめていた。



54 : ◆9l/Fpc6Qck [sage]:2017/12/17(日) 14:50:45.70 ID:ynk20hJo0
相変わらず短くて申し訳ないのですが、今回はここまでです

読んでくださっている方、本当にありがとうございます
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/17(日) 18:59:11.83 ID:P+FBmZDH0
ほう…乙
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/17(日) 19:24:44.87 ID:uQ2/vviG0
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/17(日) 21:02:13.50 ID:xIwKIyKko
58 : ◆9l/Fpc6Qck [sage]:2017/12/18(月) 17:38:08.55 ID:y9Tci9Te0
今日は体調が芳しくないので、明日以降に続きを書きたいと思います
すみません
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/18(月) 20:25:37.28 ID:EZ7cohbp0
おk
60 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/20(水) 18:53:10.24 ID:0Gtj7qv60



( ゚∀゚)(あいつ、序盤と比べ……動きが変わったのか!?)

(;゚∀゚)(ただでさえネズミみてぇなマニューバに、より鋭さが増してきていやがる!)

(;゚∀゚)(こちとら、今はしっかりと狙いにかかってるってのに……)




( ^Д^)「……なんつーかこう、同じ絵面を何度も見ていると……」

<ヽ`∀´>「さすがに飽きてくるニダ」

(;’e’)「……」


(;’e’)「そういえば、あのP-51……なんだか動きにキレがなくなってきたような……?」

( ^Д^) <ヽ`∀´>(-@∀@)「!」



61 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/20(水) 19:04:19.14 ID:0Gtj7qv60




(-@∀@)「そ、そう言われてみれば……」

( ^Д^)「ゼロのケツにつけている時間が、さっきより少しずつ短くなってきているような……」

川 ゚ 々゚)「ホギャwwwオギャwww?」




(´<_` )「あぁ……そうさ」

(´<_` )「動きが変わったのは、P-51の方だ」




62 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/20(水) 19:15:33.38 ID:0Gtj7qv60



(´<_` )「旋回にムラが生まれて、だんだん大回りになってきている……」

(´<_` )「射撃時にトリガーを押し込む時間も長くなっているから、そろそろ弾切れの恐怖に怯えはじめる頃合いかもな」


( ´_ゝ`)「……パイロットの集中力が無くなってきているってことか?」

(´<_` )「そうだ。あの重いP-51でゼロの“曲芸”を追い続けていたんだから、それも当然っちゃ当然」

(´<_` )「ゼロの機動性をハナから甘く見ていたのかそうでないかは定かじゃないが……」

(´<_` )「これだけ射撃をかわされ続けるってのは、やはり想定外の事態だったようだぜ」



63 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/20(水) 19:18:57.30 ID:0Gtj7qv60



(´<_`;)「だが、ふつう……それ以上にヤバい状態なのは、ゼロのパイロットの方だと思うのだがな」

(´<_`;)「あれだけ無茶なマニューバを何度も続けていながら、依然として動きに乱れはない……」

(;´_ゝ`)「いったい、どうなってるんだ?」

(´・ω・`)「……」



(´・ω・`)(あの馬鹿が……)



64 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/20(水) 19:20:02.31 ID:0Gtj7qv60



( ^ω^)「……」

( ^ω^)「右、だお」


( ゚∀゚)「!!」

(;゚∀゚)「またかよ……クソッ!」


思い通りに事が進まず、心中乱れつつあるジョルジュ。

そんな彼のことなどお構いなしに、前方のゼロはまたしても機体をバンクさせ、そして右へと逃げて行く。


( ゚∀゚)(やはり奴は、確信を持ってやがるんだ……)

(;゚∀゚)(ゼロで横旋回に徹すれば、P-51は旋回戦から絶対に離脱して行くってことを!)


発した言葉の通り、ジョルジュのP-51は“セオリー”に従った軌道を空中に描き、ゼロの独壇場から脱出を図る。



65 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/20(水) 19:23:31.92 ID:0Gtj7qv60





( ^ω^)「おっおっ」




(  ω )「――やっぱ、左にするお」





66 : ◆9l/Fpc6Qck [sage]:2017/12/20(水) 19:24:27.77 ID:0Gtj7qv60
今回はここまで!
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/20(水) 20:31:56.61 ID:+ILBsXpK0
乙ー
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/20(水) 21:53:57.54 ID:t0hFNj1Do
69 : ◆9l/Fpc6Qck [sage]:2017/12/21(木) 20:25:53.16 ID:7OPhqaFv0
すみませんが、今夜も更新はできそうにありません……
明日は少しでもできるよう、頑張ります
70 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/23(土) 15:50:32.84 ID:kHEz7N600





その時、内藤が発した一言は――


この趨勢を塗り替えるという、確固たる意思表示に他ならなかった。






71 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/23(土) 15:56:15.44 ID:kHEz7N600



(;゚∀゚)「!!!」


これまで散々、繰り返し行ってきた“右旋回”“左へ離脱”のパターンを、ゼロの方から崩しに掛かかる……実は、ジョルジュの方にもそれは予想がついていた。

ゼロがたとえ逃げに徹していたとしても、どちらかが撃墜判定を受けなければ終わらない試合のルール上、どこかでフェイントを仕掛けてくることは明白だったからだ。


だが、ジョルジュのP-51は現高度においても、ゼロと比較して数段速い。

たとえフェイントによって後ろに付かれたとしても、エンジンのパワーで強引に切り離せる自信があった。



72 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/23(土) 16:07:08.57 ID:kHEz7N600





ではジョルジュは、一体何に対して驚愕しているのか?

それは、ゼロが旋回中のP-51の“後ろ”ではなく――


コクピットの“直上”から猛然と突っ込んできたためだ。





73 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/23(土) 16:15:15.00 ID:kHEz7N600



(;゚∀゚)「うおっ……!」


驚きのあまり、ジョルジュのつま先に力が入った。

それと同時にP-51のバブルキャノピー並びに胴体上面でいくつかの模擬弾がコンコンと音を立て弾け、蛍光塗料の鮮やかなピンクが花開く。

ゼロの射撃が、P-51を捕らえた瞬間だった。


( ^ω^)「……」


その直後、大気を切る三翅のプロペラと空冷エンジンの音は、P-51のわずか数メートル横を抜け流れて行く。

ジョルジュはコンマ数秒の思考停止の後……再び操縦桿を強く握った。


……
…………
………………


74 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/23(土) 16:16:56.38 ID:kHEz7N600



(;^Д^)「おわ〜っ!ひ、被弾した!撃墜されたのか!?」

(;-@∀@)「ま、まだブザーがなっていない!撃墜判定は免れたらしいが……」


(;’e’)「何者だよあのゼロ!?すっげぇ勢いで左に反転したかと思えば」

(;’e’)「P-51の旋回先が初めから分かっていたように、そこに向かって躊躇いなく、真っすぐ突っ込んで行きやがったぜ!」

川 ;゚ 々゚)「……」



(´<_` )「当たったのはゼロの7.7o機銃が数発……」

(´<_` )「強固な米軍機を撃墜するには、威力が足りなかったらしいな」



75 : ◆9l/Fpc6Qck [sage]:2017/12/23(土) 16:18:44.30 ID:kHEz7N600
一旦ここまでです
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 18:20:27.42 ID:JDFwyyoI0
盛り上がってきた
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/23(土) 19:56:59.39 ID:V+yY5c0v0
おお…
78 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/23(土) 22:36:57.41 ID:kHEz7N600



( ´_ゝ`)「お……弟者!」

(´<_` )「ん?」

(*´_ゝ`)「すっごーい!何あれ!?」

(*´_ゝ`)「さっきの、なぁにあれ!?ゼロがいきなり左にビューンって……あれ何?」

(´<_`;)(……きっしょくわりぃ)


(´<_` )「さっきのデタラメな左旋回だが……あれは、左方向へのエンジントルクを利用した“垂直旋回”だ」

( ´_ゝ`)「???」



79 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/23(土) 22:42:06.64 ID:kHEz7N600



(´<_` )「戦時中のレシプロエンジンってのは基本、コクピットから見て時計回りの方向へとプロペラを回すようになっていたんだ」

(´<_` )「あのゼロも例外ではなく、そのプロペラの反動で機体は左方向へのロール時により強い力がかかるようになってる」

( ´_ゝ`)「あーなるほど……それに被せてゼロを転がして、同時に頭を上げたから、あれだけ早く立ち上がれたってことか」

(´<_` )「そういうこと……なんだが」

(´<_`;)「その先の、奴が行った“未来予測”については上手く説明ができん」


(´<_` )「おそらくあのパイロット、機体を幾度となく紙一重のマニューバに持ち込む操縦のセンスに加え……」

(´<_` )「“目”と“勘”が異様に優れているに違いない」



80 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2017/12/23(土) 23:01:40.36 ID:kHEz7N600



(´<_` )(開けられた距離を詰めるため、P-51の予測旋回ラインの内径……その中の最も短い直線を、奴は責めた)

(´<_` )(コイツを成功させるにはタイミングを見図る一瞬の判断力と、P-51の油断を誘うプロセスが重要なんだ)

(´<_` )(何故なら、ゼロが左への突っ込みが早いって事実を、あのP-51のパイロットが本来知らないはずがないんだからな)

(´<_` )(じゃあ今まで、ゼロが得意なハズだった左旋回をここぞという時まで封印していたのは……)


……
…………
………………


(;゚∀゚)(ここにきて、違和感の正体がようやく分かったぜクソが!)

(;゚∀゚)(奴はこれまで得意な左をわざと使わず、右旋回か急上昇しか使ってこなかったんだ!)


(;゚∀゚)(いつか左が来る、来ると無意識に考えていたオレの判断力を、疲弊によって鈍らせ……)

(; ∀ )(“後ろに付かれさえしなければ、どちらに来ても大丈夫”という思い込み――それによる旋回直後の確実な隙を作るために!!)



81 : ◆9l/Fpc6Qck [sage]:2017/12/23(土) 23:03:51.34 ID:kHEz7N600
解説パートを咥えて、今日はここまで!
明日は更新ができないので最低、明後日まで空きます
すみませんが、よろしくお願いします
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/24(日) 17:14:18.16 ID:q+P0T7GR0
乙!
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/24(日) 17:24:42.29 ID:yXSUS8Lgo
84 : ◆9l/Fpc6Qck [sage]:2017/12/26(火) 21:48:48.92 ID:gu5aeZLe0
次の更新ですが、諸々の用時のため大晦日あたりまで難しくなりました……申し訳ありません。
完結は年を越してしまいそうですが、何卒よろしくおねがいします。
85 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2018/01/01(月) 13:02:16.37 ID:XGJJwDC40





(; ∀ )「ふ……」


(#゚∀゚)「ふざっけんな!こんのオカマ野郎ォォォ!!」


男の叫びがこだまするコクピット。

ジョルジュが直感的に後方を振り向くと、ゼロの機影はすぐそこにまで迫っていた。





86 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2018/01/01(月) 13:10:29.03 ID:XGJJwDC40



完全にケツを取られた。


(#゚∀゚)「させっかよぉ!!」


だが、主翼のフラップを全開、更にピッチを上げたP-51は――

瞬時に速度を落すことで猛追するゼロの真上を滑るように飛び越え、後方へと流れてゆく。


( ^ω^)「!」


ゼロがオーバーシュートしたすぐ後、水平に戻ったP-51はマーリンエンジンを全開に吹かす。

そして、6基の排気管からけたたましいバックファイアをパンパンと鳴らしながら、再度ゼロに追従した。



87 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2018/01/01(月) 13:12:00.98 ID:XGJJwDC40



(#゚∀゚)「抜かれてから追いすがる!これは、ドンガメの日本軍機には絶対真似できねぇやり方だ!」


血を嗅ぎつけた海洋の鮫ように、ゼロに猛然と食らいつくP-51の荒々しい挙動は、まさにジョルジュの憤りを表していた。


(#゚∀゚)「このP-51より性能の劣る機体……!」

(#゚∀゚)「それも、どこぞの名も知れない素人パイロット如きに……!」


(#゚∀゚)「いつまでもナメられっぱなしじゃ、本職の名が廃っちまうんだよぉぉ!!」


怒りと共に放たれた12.7mm弾幕の軌道は重力によって、左下方へのスライスバックを行うゼロの進行方向へと屈折してゆく。

そして、そのうち数発の模擬弾はゼロの胴体表層でカンカンと音を立て、蛍光ピンクの飛沫を塗りたくっていった。



88 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2018/01/01(月) 13:13:39.77 ID:XGJJwDC40





撃墜判定のブザーは――沈黙したままだった。


(#゚∀゚)「弾が滑ったか……チッ!」

( ^ω^)「……肝が冷えたお」


そう呟いて、内藤はゼロのピッチを引き起こしに入る。





89 : ◆9l/Fpc6Qck [sage]:2018/01/01(月) 13:15:25.23 ID:XGJJwDC40
短くてホントごめんなさい……今日はここまでです

新年あけましておめでとうございます
今年も、どうかよろしくお願い致します
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/01(月) 13:46:55.45 ID:62c4ooTy0
あけおめー
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/01(月) 21:48:32.31 ID:0HehjtpE0
乙おめ
92 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2018/01/04(木) 06:40:06.49 ID:XlVJCkao0
>>86

排気管は12だったんだよなぁ……
というわけで修正です




完全にケツを取られた。


(#゚∀゚)「させっかよぉ!!」


だが、主翼のフラップを全開、更にピッチを上げたP-51は――

瞬時に速度を落すことで猛追するゼロの真上を滑るように飛び越え、後方へと流れてゆく。


( ^ω^)「!」


ゼロがオーバーシュートしたすぐ後、水平に戻ったP-51はマーリンエンジンを全開に吹かす。

そして、計12基の排気管からけたたましいバックファイアをパンパンと鳴らしながら、再度ゼロに追従した。





次レスから再開です。
93 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2018/01/04(木) 06:41:31.86 ID:XlVJCkao0





( ^ω^)「アレ、直撃だったら終わってたおね」

( ^ω^)「装甲の薄い零戦の宿命ってやつだお……くわばらくわばら」


P-51が後ろに付き、勝負は振り出しに戻ったかに思えた。

しかし、内藤の表情にはまだ幾分かの余裕が感じられるようだった。


……
…………
………………




94 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2018/01/04(木) 06:46:25.58 ID:XlVJCkao0



それから数分、二機のもつれ合いは更なるステージへと上り詰めてゆく。


ゼロがP-51の銃撃を横滑りによってかわし、後ろに付きかけたゼロをP-51が速度によってちぎる。

ゼロがP-51のループラインを攻め、同じ手は食わぬと降下し逃げる。

そうしたドッグファイトの神髄とも言える試合運びに、地表から見物していたギャラリー達の興奮は、より高まっていった。



(#^Д^)「おいカメラ何やってんだ!もっとよく映せよ!」

(’e’)「まさか、ゼロでP-51とこんなにいい勝負ができるなんてな!」

(-@∀@)「あのゼロはカタログスペック以上によく動く……」

/ ,' 3「わし、発注したP-51が潰れたらゼロ戦に乗り換えちゃおう!」

川 ゚ 々゚)「おぶらびwwwおぶらだwww」



95 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2018/01/04(木) 06:52:09.54 ID:XlVJCkao0



(;,゚Д゚)「……」

(;,゚Д゚)「ハローさん……マズいんじゃないっすかコレ?」

ハハ ロ -ロ)ハ「……」



( ´_ゝ`)「いや、すげーな……」

( ´_ゝ`)「25分なんて、あっという間だ」

(´<_` )「あぁ……ここにきて俺も、久々に面白いと思える試合に出会えた気がするよ」


(´<_` )(あのゼロとP-51……いつか俺も、手合せを願いたいものだ)


腕を組みたたずむ弟者の口角が、自然と吊り上る。

その背中を預けていたのは、鎮座するネイビーブルーの機体だった……。



96 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2018/01/04(木) 06:59:30.24 ID:XlVJCkao0



舞台は、再び空へ。

ゼロがP-51の追撃を撒くため、ブレイクを繰り返していた時のことだ。


二機が大きさの違うループを空に描いた後――

ゼロは突如、機体を軸に無意味なバンクを行った。


(#゚∀゚)(コイツ……煽ってやがる!)


操縦桿を握るジョルジュの手は、今にもそれを握りつぶしてしまいそうな程の力がこもっていた。

だがそうしている間にも、眼前の照準器に移るゼロの機影は、徐々に大きくなってゆく。

これまで散々プライドを傷つけられてきたジョルジュにとって、この上ないチャンスが到来したのだ。



97 : ◆9l/Fpc6Qck [saga]:2018/01/04(木) 07:07:47.91 ID:XlVJCkao0




( ゚∀゚)「……ケッ、勝負あったな」

( ゚∀゚)「手こずらせやがって……ざまぁねぇぜ」

(;゚∀゚)「さぁ、神にでも祈……ッ!?」



だが、ジョルジュはトリガーを押し込むことをためらってしまった。

残弾が、残りほんのわずかとなっていた。


彼の脳裏には、先刻まで目にしてきたゼロの回避機動の数々がフラッシュバックする。

そして、ジョルジュは――今のチャンスよりもより“確実な勝ち”をもぎ取るべく、機体を突如急降下させた。




98 : ◆9l/Fpc6Qck [sage]:2018/01/04(木) 07:09:31.27 ID:XlVJCkao0
今日はここまでです

次か、次の次あたりで終わらせられたらなと思います
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/01/04(木) 22:14:04.40 ID:ifUi1Em80
乙!
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/07(水) 00:45:23.57 ID:DJdoV8PBO
おい
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/19(月) 12:03:36.73 ID:4gnViZTe0
おい
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