【fate×ポケモン】桜「助けてください・・・」 ネクロズマ「・・・」

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1 : ◆Qgzzt8/8jI :2017/12/12(火) 22:04:49.53 ID:qgs1DbC9O
劇場版fate と主題歌の歌詞からイメージしたポケモンUSUMとのクロスss
もしも桜がネクロズマを召喚して聖杯戦争に参加したらの話
基本のHFルートをベースにしたエンディングを用意
fateの知識は劇場版と他人のssと軽くググった以外ほぼ皆無。ポケモンはUSUMをプレイして一定の知識はあり
(ちなレートは1600代の甘ちゃん)
時系列はfateに関してはHFと同じ
ポケモンUSUMは、ネクロズマが主人公によって倒された後@ウルトラメガロポリス
ウルトラホールを経由することによる「世界線の渡航」がストーリーの一つのキー

では、始めます。





〜〜〜プロローグ




様々な生き物はあらゆる場面において数ある行動選択肢の中から一つを「選択」することによって生きている。





「一つの選択をするということは、他の選択をしない」ということ。





自らの物語は、自らの行動選択の連続によって、紡がれる。




今の自分を取り巻く「世界」は、自らを含む様々な生き物の行動選択が紡がれて構成された、即ち、「数ある可能性」の一つとして生まれた「成果物」である。





故に世界は数え切れないくらい数多ある「可能性」の数と同数、並行して存在「してもよい」ものである


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1513083889
2 : ◆Qgzzt8/8jI :2017/12/12(火) 22:05:55.91 ID:qgs1DbC9O
ーーー

こんな日がいつまで続くんだろうか。

古来より魔術にゆかりのある間桐の姓を持つ娘は、今日も仄暗い蔵の中で「蟲(むし)」達の「お世話」をしている。
その白い素肌を露わにして、なんの恥じらいもなく、死んだ目をして、蔵の中心に立っている。
白い素肌に食いつくかのように蟲達が少女の身体に纏わりつき、その肢体を「堪能」し尽くしている。
その光景はあまりにも悲惨だ。

臓硯「蟲達に大分馴染んできたようだな。快楽すら覚えてきているようにも見える。間桐の力を発揮できるまでもう少しか」

この老人の目は節穴か。
そんなことを考えたり発言する余裕もない少女は只管「蟲達に陵辱される運命」を受け入れるしかなかった。今の苦痛に対しては、「耐えることしか」選択させてもらえない。

耐える糧となっていたのは、少女がこれまで積み上げてきたある少年との思い出。

毎日、自身の想い人である少年の家に足繁く通い、少年から家事や勉強など色んなことを学び、学んだことをアウトプットして、少年に成果を渡すことによって還元する日々。

人間としての成長を実感し、少年と親しく過ごしている日々は、自身にとっての宝だった。

片や「この住処」での生活は、苦痛の体験に他ならない。


少女は強く欲した。
ーーこの暗闇の日々から脱する、強い光を。
ーー自身に「寄生」している「影」を切り裂く強い意思と力を
ーー少年ともっと楽しく暮らせる、「未来の世界」を





バリン!







?????「シ、シカリ・・・リノ・・・!」
3 : ◆Qgzzt8/8jI :2017/12/12(火) 22:07:05.48 ID:qgs1DbC9O
桜「もうイヤです・・・。助けて・・・」

臓硯「誰も助けになど来な・・・、ぬおぅ!」



奇跡か。蟲の蔵で、少女の死んだ目に光が宿った。


突如として蟲蔵の天井に黄色の魔法陣が強い光を放ちながら描かれ、そこから突如として、黒い「怪獣」が現出した。

黒い怪獣は真っ黒に染まった鋭角的な水晶のごとき身体を持ち、半分に割れた頭部と一体化した胴体部、両腕は巨大なクローのようになっている反面、それを繋ぐ二の腕部分と両足はかなり細いという何ともアンバランスな体型をしている。

桜「あの方は一体・・・。うっ・・・」

桜が黒い怪獣に注目していた折、右手の甲に痛みと熱さを感じた。

少女の右手の甲には、ステンドガラスなどによく見受けられるような、様々な色の入った三角形の紋章が浮かび上がった。
4 : ◆Qgzzt8/8jI :2017/12/12(火) 22:08:46.87 ID:qgs1DbC9O
臓硯「よもやサーヴァントを召喚するとは。これでようやく間桐が世界を席巻する機会が訪れたということか。だが、見たことも聞いたこともないような姿のサーヴァントだ。イレギュラーが起こっているとでもいうのか?」

桜「・・・」

サーヴァントという言葉。耳にはしたことがある。

聖杯戦争。
サーヴァントと呼ばれる英霊を使い魔として従えての、七人のマスターによる殺し合い。
勝者には、何でも願いを叶えてくれる聖杯が手に入るという闘い。

この戦争が実在し、目の前の黒き怪獣が自分のサーヴァントとして召喚されたのなら、自分はこの殺し合いゲームの参加者ということになる。

何でも願いをかなえてくれる聖杯。
もしかしたら、想い人との暮らしでも・・・

だが、少年のことをイメージするのと同時に、そのような考えは自然と無くなっていった。
そして、この状況を境に、少女はある決意をする。

桜「お爺様・・・。私はサーヴァントとやらを召喚・・・出来たんだと思います。私は間桐の養子として育てられたので、間桐として聖杯戦争とやらに参加し、間桐に栄光をもたらす。それは筋だと思っています」

臓硯「ほぅ。あの無能なヤツとは違い、頭の良く出来た子で助かる」

桜「ですが、私は・・・、私の人生を生きたい!誰かの描いたシナリオに沿って生きるのではなく、私が実現させたいと思う「世界を実現させたい!」」

臓硯「・・・何を言いだすかと思えば・・・。得体の知れない「モノ」を召喚した途端につけあがりおって」

桜「そうやって、私のこと「も」、只の道具、いや、「モノ」でしか見なかったことは、お見通しです。私は、血筋に栄光をもたらす道具じゃない!」

臓硯「ふん・・・、ハナっからお前のことは、間桐にとって使える強い魔術士を産み出す産卵マシーン程度にしか認識していなかったがな。隠しているつもりも毛頭なかったが?」

桜「もう十分です・・・。私は・・・闘います」

無理だとわかってても走り高跳びに挑み続けた、かつての少年のように。


今度は自分が、自分の「運命」に立ち向かう時。
5 : ◆Qgzzt8/8jI :2017/12/12(火) 22:10:33.57 ID:qgs1DbC9O
臓硯「そうか。敵として立ちはだかるのなら、まずは簡単に摘める命から摘むとしよう。お前はもはや「間桐の人間」ではない」

闘う決意をした時だった。
無惨にも、纏わり付いていた蟲達が、桜に敵意を剥き出しにして、攻撃を開始した。
毒針、噛みつき、様々な攻撃で、桜を死に至らしめようとしていた。

臓硯「折角召喚したサーヴァントは、どうやら力が弱まっていて、何も出来ないらしいぞ」

桜「ッーーーー!」

身体中に痛みが走る。声は出ない。
見えるのは臓硯の勝ちを確信してやまない不敵な笑み。
6 : ◆Qgzzt8/8jI :2017/12/12(火) 22:13:42.28 ID:qgs1DbC9O
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7 : ◆Qgzzt8/8jI :2017/12/12(火) 22:14:25.02 ID:qgs1DbC9O
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8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/12(火) 22:20:15.83 ID:qgs1DbC9O
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9 : ◆Qgzzt8/8jI :2017/12/12(火) 22:24:19.28 ID:qgs1DbC9O
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10 : ◆Qgzzt8/8jI :2017/12/12(火) 22:31:51.51 ID:qgs1DbC9O
?????「リノ・・・!」

とある少女との決闘に敗北し、エネルギーとなる光を求め、ウルトラホールを通じて退散していた最中、自らの知る世界とは別の世界に到達していた。

そこで見たのは目の前の少女が、多くの蟲達に肢体を好き勝手されてる陵辱現場。

片や自分が置かれている状況は、少女の話が正しければ、自分は目の前の少女に、聖杯戦争のサーヴァントとして召喚された状況。

そして今は目の前の少女が、初めて見た時の死んだ目から、闘志を宿した目に変わったこと。

様々なことの変遷が突発的すぎて、頭の整理に時間がかかったが、ようやく現状が飲み込めた。

黒き怪獣は、老人との対話の一連の流れを静かに見ていた。

手始めにまずは、目の前の連中を始末し、光を喰らい尽くして「本来の姿」を取り戻す。この地についた時はそう考えていた。

だが、目の前の少女の発言、そして、「瞳孔」の奥に宿るその少女の忌まわしき部分の記憶を読み取り、涌き出でてくるのは、目の前の少女に救いの手を差し伸べたいという、「共感」からの「正義感」。この感覚は、昔抱いていた感覚そっくりで、懐かしみさえおぼえる。そしてそれは、どこか暖かい。

この少女もまた、「純粋に光を追い求めている」。
11 : ◆Qgzzt8/8jI :2017/12/12(火) 22:33:15.58 ID:qgs1DbC9O
「かがやきさまー!」

「今日もまぶしい光をありがとう!」

「善良な」民からの感謝の言葉のフラッシュバック。昔の記憶だ。
当時は人々の役に立ちたくて仕方なかった。故に、光をもたらし続けていた。

ーーその光は、暗闇を照らし、人々を幸福にさせた。

ーーその光は、ありとあらゆる生命に「力」を与えた。


最近はというと、元いた世界で光を喰らい尽くす「荒神」と化し、南の島国の「正義の味方」の前に「悪」として立ちはだかり、敗北を喫した。

何が自分を荒神とさせたのか。



ーーそれは私利私欲の限りを尽くそうとした「悪い人間」が、自分の体の一部を削ぎ落としたときに芽生えた、人間に対する復讐心。




「消化不良」など、関係ない。徹底的に光を喰らい尽くし、暴走の限りをつくしてやる。



「他の悪によって、新たな悪が誕生」してしまった事例の一つだ。
悪は連鎖となって、蔓延るものだ。


だが、もう一度。
「光を奪う存在」から、「光を差し伸べる存在」へ。
かつての「自分の心」を取り戻す。

目の前の少女を助ける理由は、これでいい。


ネクロズマ「オマエヲ・・・、タスケル!」

https://m.youtube.com/watch?v=DiXBkI1MKiY
イメージBGM 戦闘!アローラ伝説ポケモン
12 : ◆Qgzzt8/8jI :2017/12/12(火) 22:34:57.56 ID:qgs1DbC9O
黒き怪獣は目の前に光を集め、球体を型取りそしてそれを花火のように打ち上げ、その火花を散らせた。

突如として蟲達に、容赦なく無数の虹色のような光の光線が降り注ぎ、光に当たった蟲達が次々に光によって滅却されていく。

そして、その無数の光の向かう先には、老人の姿もあった。

臓硯「桜、お前とは再び相見えよう」

そうして光の散弾を喰らい続けた老人も滅却され、その姿をくらませた。

蔵には傷だらけの肢体が露わとなった紫色の髪の少女と黒き怪物だけが残っていた。

桜「あ、あの・・・ありがとうございます」

ネクロズマ「レイニハオヨバナイ。ソレヨリ、コレカラドウスルツモリダ。ニンゲンノコトバデイウ、「ゼツエン」ヲセンコクサレタノダロウ?」

ネクロズマは聖杯戦争については知らず。その上、これからどうするかをまだ決めていない。

桜「私は間桐の人ではなくなったので・・・、この家を家出しようと思うんです」

ネクロズマ「アテハアルノカ」

桜「はい、あてならあります。暫くはそこで生活しようかなって考えてます」

桜はネクロズマにニッコリと微笑んだ。

桜「それと・・・、あなたにはこれから話さなくちゃいけないことがあります。変なことに巻き込むかもしれません」

ネクロズマ「ダイジョウブダ。オレモ、ミズカラノウンメイニタチムカオウトシテイタ。オマエトトモニタタカウコトヲチカオウ」

桜「本当に、ありがとうございますっ・・・!」

桜という少女は、感極まって涙を流した。
ネクロズマは、かつて人間に送った親しみの目と同じ目で桜を見守った。

ネクロズマ「フクヲキロ、サムイダロウ」

ネクロズマの些細な気遣い。
蔵の入り口に置いてあった桜の服をエスパーの力で浮翌遊させ、桜の手元にまで持っていった。

しばらくして泣き止むと、桜とネクロズマは蔵を出て、向かうべきところに向かっていった。

その二人の姿を、一人の少年が注視していた。
13 : ◆Qgzzt8/8jI :2017/12/12(火) 22:36:21.85 ID:qgs1DbC9O
こうしてまたfateに新しい世界が生まれた的な話。

マツブサとアオギリが世界を牛耳った世界が存在してもいいように、fateにもこのような世界があってもいいと思うの(暴論

次回は、シロウくんや凛ちゃんとの出会いそしてランサーとの戦いを上げたいと思います。

※蛇足
ウルトラネクロズマに6タテされて勇気の切断を余儀なくされた方は私だけではないはず。
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/13(水) 19:27:45.25 ID:bpvgWtVX0
お疲れ様です。
続き楽しみに待ってます。
ウルトラネクロズマは‥絆の力で辛勝しましたね‥(ナマズン3連食いしばり)
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/14(木) 20:30:36.76 ID:gleKzKjh0
期待
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [Sage]:2017/12/14(木) 20:31:36.34 ID:gleKzKjh0
Sage忘れすまん
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