【自由安価】男「好きです!」女「なぜ?」

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68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/12/06(木) 07:55:59.34 ID:oPFBnbhs0
男「こうして女さんと喋るのが楽しいからです」

女「前にも言ったけれど、あなたと喋り始めたのなんてつい最近。私に初めて告白した時の理由とは違うでしょう?」

男「今、俺がこう思っていることを否定する理由にはなりませんよね」

女「……良くなったの、頭?」

男「俺だって学習くらいします!」

女「へえ」

男「……楽しそうですね」

女「私好みの男になってくれてるんだもの」

男「っ!」

女「露骨に嬉しそうな顔をするのね」

男「本当に好きですから!」

女「私も楽しいわよ、あなたとのお話」

男「なら、是非俺と」

女「でもあなたが楽しいのは、今しているこのお話なのでしょう?」

男「……はい」

女「私があなたの告白を受けてしまっては、この楽しいお話は続けられないわね」

男「…………」

女「ね?」

男「俺と女さんが付き合えば、もっと楽しいお話ができると思います」

女「食い下がるわね……」

男「納得できないので!!」
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/08(火) 00:11:29.19 ID:ZPsq8Tho0
女「付き合った方が楽しい話ができるとは思えないわ」

男「それはなぜですか」

女「まず、私はこの状況を何より楽しんでいるの」

男「…………でしょうね」

女「それが崩れるのが惜しい。そして第二に、付き合うということはお互いのパーソナルな部分に踏み込むということ」

男「はい」

女「そうすることで自然と話はお互いの私生活の話になってくる。そんなのは楽しくないのよ」

男「……なるほど。話したくない部分が多くあるんですね」

女「単純に楽しくない話が多いだけよ」

男「そう言って貰えるなら、俺は絶対女さんに踏み込んだ話はしません!」

女「じゃあ、付き合う意味ってあるのかしら?」

男「…………?」

女「お互いの大切なものに触れない関係に、その先なんてないでしょう?」
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/08(火) 00:16:19.31 ID:ZPsq8Tho0
男「……ど、どういうことですか」

女「あなたが今、聞いた通りのことよ」

男「そんなの、そんなの無茶苦茶じゃないですか!? 女さんの中でさえ、考え方がまとまってないし!」

女「そうね、その通りだわ」

男「…………」

女「……怒ってる?」

男「はい」

女「素直ね……」

男「そんなの、やっぱり納得できない! 今までだって、女さんの変な考え方に沢山触れてきました。けど、こんなのは……!」

女「…………」

男「…………っ、帰ります!」

女「そう…………」

男「……また、来ますからね」

女「…………ええ」
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/08(火) 00:28:32.25 ID:ZPsq8Tho0
――――――――――――

女友「馬鹿ですね」

女「……でしょうね」

女友「自分で気付いていても、まだ馬鹿をやろうとしているのが、もっと馬鹿です」

女「…………ええ」

女友「又聞きの私ですらムカつくんです、それはそれは男さんはカンカンですよ」

女「…………」

女友「…………はあ」

女「……気付いていても、よく分からないのよ。相反する二つの気持ちが、理で詰めようとどちらも否定できない」

女友「今まで机の上だけで、言葉をこねって遊んできたツケですよ」

女「…………」

女友「きちんと向き合って考えてください、彼にも、あなた自身にも。じゃなきゃ、答えは見つかりません」

女「…………」

女友「怖いんでしょうが、必要な時間です」

女「……わかった」

女友「ふう」

女友(なんで私がこんな役回りを……ホント、余計なスイッチを押すものですね、男さん)
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/08(火) 00:36:57.70 ID:ZPsq8Tho0
――――――――――

男「………………怒ってしまった」

男「大好きな、女さんに、怒ってしまった………………」

男「…………ぁぁぁああああぁぁああぁああああ」

男友「五月蝿えぞ」

男「…………?」

男友「『え、急になに、お前誰……?』の顔する以前に、誰であろうとも五月蝿いからやめろ」

男「あ、はい……」

男友「相変わらず失礼だなホント……で、態々工業科クラスの生徒のとこまで来た理由は?」

男「普通科ってどっちに行けば……」

男友「階段下がって廊下の向かって右側突き当たりに渡り廊下!!」

男「ありがとうございます……」

男友「マジで帰るぞコラ」

男「ご、ごめんごめん」

男友「お前が呼び出したんだろ……ったく、まあ思ったよりいつも通りで安心したが」
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