【自由安価】男「好きです!」女「なぜ?」

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23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/13(水) 04:01:58.13 ID:m3CxQn0NO
あなたのおっぱいに一目惚れしたんです!
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 14:30:14.33 ID:JIMQgLXWo
男「あなたのおっぱいに一目惚れしたんです!」

女友「的確に私と女の差異を出してきやがりましたね」

男「素直なのが取柄なもので!」

女友「その柄折って別の付け替えた方がいいですよ、ティフ○ールみたいなの」

男「なるほど!熱伝導ですね!」

女友「料理が趣味の男ってこだわり強そうで苦手なんですよね」

男「あっ、フられた!」

女友「まず好きな相手の前で『おっぱい』と口にした時点で無理があることに気づきなさい」

男「…………」

女友「聞こえてんですのか」

男「……そういえば、女さんはいつも」


女『じゃ、またね?』

女『しっかり考えてね、じゃあ』

女『出直しなさい』


男「俺にいつも、また会うように言ってくれていた……フろうとすれば、いつでもフれたはずなのに」

女友「…………」

男「女さん……」

女友「女はいつものところで待っていますよ」

男「!!」

女友「彼女が言っていたでしょう、考えてきた理由なんていらない。ありのままを伝えろ、と」

男「……はい」

女友「今、あなたがすべきことはなんですか?」

男「行ってきます!ありがとうございました、女友さん!」


女友「……名前、どこで知ったんだか」

女友「女、申し訳ありませんが、あなたの依頼は遂行できません。……残念ながら、プリンにはもう飽きたのですよ」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 14:38:27.24 ID:JIMQgLXWo
女「……」

女「…………」

男「女さーーん!!」

女「!」

男「すみません、お待たせしました!」

女「……待ってなどいないわ。たまたまここに居ただけよ」

男「でも、俺は待ってくれたと思っているんです」

女「都合のいい頭をしているのね」

男「はい。だって、俺は女さんのことが好きですから」

女「…………」

男「理由、聞かないんですか?」

女「別に、聞きたいと思っていないもの。言いたいのなら勝手に言えばいいじゃない」

男「>>26
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/13(水) 14:39:09.62 ID:Mj6vYJ+70
全てです。女さんのすべてが好きです
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 14:56:24.82 ID:JIMQgLXWo
男「全てです。女さんのすべてが好きです」

女「すべて?あなたは私の何を知っているの?」

男「俺から見える女さんのすべてが、俺の『好き』の全てです」

女「私は私よ。あなたの見えるものだけに、私を収めないで」

男「…………」

女「そもそもそれは『好き』の対象、理由にもなっていない……帰るわ。じゃあね」

男「……女さんは、どうして俺をフってくれないんですか!?」

女「……」

男「いつも俺を煙に巻くような言葉で、俺の気持ちを綯い交ぜにして!次の日には素知らぬ顔で会ってくる!」

女「……」

男「そんなの、そんなのずっと好きになるに決まってるじゃないですか……!」

女「……」

男「女さん!」

女「……『また』ね」

男「……はい」

女「……」

男「……」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 15:01:57.90 ID:JIMQgLXWo
【翌日】

男「女さん!」

女「!」

男「こんにちは!」

女「こんにちは」

男「はい!」

女「……」

男「結局、よくわからないんですが、『また』と言われたので来ました!」

女「そう……」

男「女さんが何を考えているか、『好き』の理由すらわからない僕にはわかりっこありません。でも、女さんが許してくれる限りは、会いにきますから!」

女「……わかったわ。あなたがそう言うのなら、私も付き合うわ」

男「付き合うんですか!?」

女「付き合わないわ」

男「付き合わないんですか!?」

女「会って話を聞くことくらいは続けてあげるわ」

男「なるほど!」

女「で、今日はなあに」

男「好きです!」

女「なぜ?」

男「>>29
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/13(水) 15:05:04.05 ID:7LQONv0+O
女さんだから
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 21:31:56.73 ID:JIMQgLXWo
男「女さんだから」

女「じゃあ、私が私ではなくなってしまったら?」

男「え?」

女「事故で顔の半分が無くなったり、脳機能が正常でなくなっておかしな言動を起こしたりしても、あなたは私の事が好きなの?」

男「はい!」

女「……まあ、返事がいいのはいつも通りよね」

男「信じてくださいよ!」

女「はいはい。そうね……じゃあ、私の形がもっと原形を留めていなければ」

男「女さん」

女「なに?」

男「なんだかちょっと辛そうですよ」

女「!」

男「やめましょうか、この話!」

女「いや、別になんとも」

男「じゃあ、今日のところはこれで」

女「あ、ちょっと……ええ……?」

女「……あれ……?」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 21:35:40.85 ID:JIMQgLXWo
【翌日】

女「あら、どの面下げてやってきたの?」

男「えっ……い、いや、普通ですよ」

女「あらそう、いつも通りの冴えなさなのね」

男「俺、何か怒らせるようなことしましたか……?」

女「あったとしても言わないわよ?」

男「は、はい……とりあえず、その」

男「好きです!」

女「なぜ?」

男「>>32

32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/13(水) 21:37:06.37 ID:NOBYq6zVO
わからない
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 21:49:20.22 ID:JIMQgLXWo
男「わからない」

女「……」イラッ

男「なんで好きなんでしょうね……?」

女「軽くぶっていいかしら」

男「わ、ちょっ、すいませんすいません!」

女「ハァ……わかってないのはこっちだって分かってたわよ。ダメなのは、それを当人の前で言っちゃうところよ」

男「すみません……ちょっと口が滑りまして……」

女「まあ、連日やっていたから疲れたのかもしれないけれど。なんなら少し時間を置こうかしら」

男「めっちゃ嫌です!」

女「あなた本当に素直になりすぎてない?」

男「明日には必ず、必ず傑作を捻り出すので、どうか!」

女「あらそう、じゃあまあ、期待しないでおくけれど」

男「ありがとうございます!」


女友(なぜ?って聞くのやめればいいし、それに答えるのもやめればいいんですけどね。まあ、当人たちがいいのならいいのですが)
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 21:52:23.34 ID:JIMQgLXWo
【翌日】

男「今日こそはやるぞー!」

女「気合が入っているわね」

男「みなぎってます!8時間睡眠と、朝にうなぎを食べたおかげです!」

女「それだけぐっすり寝た後によくそんなもの食べられるわね」

男「流石に気持ち悪かったですが、今はぴんぴんしています!」

女「……まあ、それはそれとして」

男「好きです!」

女「なぜ?」

男「>>35
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/13(水) 21:53:12.85 ID:Xj1DmHw7O
俺が聞きたいくらいです
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 22:02:08.64 ID:JIMQgLXWo
男「俺が聞きたいくらいです!」

女「時間と距離を置きましょう」

男「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」

女「こちらこそごめんなさい。そこまであなたを追い詰めていたなんて自覚がなかったわ」

男「違うんです違うんです!」

女「ハァ……ここで天丼するのはネタとしても、ね……」

男「うう……」

女「……精進なさい」

男「はい……」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 22:11:29.72 ID:JIMQgLXWo
【翌日】

女「……」

女「…………」

女(……来ない)

女友「来ませんね」

女「どこにいたの」

女友「ずっと後ろに?」

女「相変わらず神出鬼没ね」

女友「にしても珍しいじゃありませんか。あなたが私に気づかないなんて」

女「……なにが言いたいのかしら」

女友「待っているのでしょう、彼の事?」

女「彼に依頼でもされたの?」

女友「まさか。ただの友としてのお節介ですよ」

女「そんなガラではないでしょうに」

女友「あなたがガラでないことばかりしているので、合わせてみました私ですよ」

女「……何を言いに来たの」

女友「なにも。あなたに口で勝てると思っていませんので、ただここに居るだけです」

女「……」

女友「心底嫌そうですね」

女「わかるならやめてくれないかしら……」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 22:32:26.23 ID:JIMQgLXWo
女友「彼の事、気に入っているのでしょう?」

女「……ま、それなりには、ね」

女友「!」

女「面喰うほど意外ではないでしょう?」

女友「いや、根性ひん曲がりのあなたがまさか素直に認めるとは思っていなかったので」

女「あなたに言われる筋合いはないわよ」

女友「彼の率直さに毒されました?」

女「さあ、どうでしょうね」

女友「……あなたらしくなくてむずむずするんですよねえ」

女「回りくどい、って?」

女友「回った道がどこに通じているのかが分からないのです。何がしたいのですか?」

女「……さあ?」

女友「全く……そろそろ来ますよ、彼」

女「なぜ分かるの?」

女友「あなたに伝えろと言われたので。『少し遅れますが、必ず行きます』と」

女「ふうん」

女友「確かに伝えましたよ」

女「いらないものも一緒に、ね」

女友「本当に友達甲斐のないやつです」

女「お節介よりマシよ」

女友「べーだ」

女「うるさい、早くあっち行きなさい」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 22:34:56.49 ID:JIMQgLXWo
男「すみません!待ちましたか!?」

女「いいから息を整えて。みっともないわよ」

男「すみません……」

女「一日くらい置いてもいいでしょうに」

男「でも、やっぱり会いたかったので」

女「……ご用件は」

男「好きです!」

女「なぜ?」

男「>>40
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/13(水) 22:35:41.06 ID:7LQONv0+O
……
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 22:42:39.54 ID:JIMQgLXWo
男「……」

女「……」


男「…………」

女「…………」


男「……………………」

女「……………………」


男「ぶッはァ!?」

女「息まで止める必要がどこにあったの?」

男「ヒィー……ヒィー……!」

女「走ってきた後に急に息止めたらそうなるでしょう?」

男「あの、寡黙な男は、好かれる、って……」

女「寡黙な男はみんな肺活量が多いの?」

男「でも、緊張しちゃって、いつの間にか息を……」

女「はいはいわかったわかった。帰るわよ」

男「一緒にですか!?」

女「仕方ないわよ。もうこんな時間だし、わざわざ時間をずらす必要もないのだし」

男「やっぱ寡黙な方がモテるんですね!!」

女「少なくともあなたは寡黙ではないわ」

男「あれ?」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 22:45:26.36 ID:JIMQgLXWo
【翌日】

男「来ました!」

女「やるわよ」

男「え」

女「今日は急いで帰りたいの、手短に済ませて。できれば理由も三文字以内で」

男「三文字ですか!?」

女「ああもう、いいからやりなさい」

男「え、あ、その……」

女「早く!」

男「好きです!」

女「なぜ!?」

男「>>43(三文字以内。漢字可)」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/13(水) 22:49:24.96 ID:lB9MA2jLO
🚮🚾⚠
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 23:04:59.36 ID:JIMQgLXW0
男「⚠」

女「漢字は可だと言ったけれど環境依存文字は良しとしてないわよ」

男「😆💕」

女「帰るわ」

男「ええ!?ちゃんとjaneからスマホに持ち替えたんですよ!?」

女「知らないわよ、あとこういうメタいのも嫌いなの」

男「初めて嫌いと言われた!?」

女「仕切り直すわよ」

男「好きです!」

女「なぜ?」

男「>>45
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/13(水) 23:09:34.11 ID:7LQONv0+O
止まらないんですよ。あなたへの想いが
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 23:36:42.67 ID:JIMQgLXWo
男「止まらな」

女友「三文字だっつってんですよ帰りますよ」

男「!?」

女「プリン三つ」

女友「五つ」

女「四つ」

女友「四つとアイス」

女「四つ」

女友「ちっ」

男「交渉早過ぎませんか?」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/13(水) 23:37:32.99 ID:JIMQgLXWo
小休止
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/13(水) 23:38:56.76 ID:Mj6vYJ+70
>>44だと(三文字以内。漢字可)と書いていないのはなんでですか?
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/13(水) 23:48:45.47 ID:WjIB2Tbco
読めば分かるからだろ
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 00:45:01.87 ID:aLXG9hguo
正直女が理屈っぽ過ぎて魅力感じないんだよな
多分綺麗だろうから、何故って言われたら顔ですとしか言えないわ
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/14(木) 22:04:57.60 ID:AJpEaAykO
ごめん大休止になります
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/16(土) 17:40:12.76 ID:gURgJ/QxO
【翌日】

女「お金がないわ」

男「女友さんですか?」

女「ええ、きっとね。手痛い出費よ」

男「あの人はどうしてああもがめついのでしょうか」

女「あら、言うようになったわね」

男「あ、いや!」

女「まあ、今度本人に聞けばいいじゃない。そっくりそのままその文言通りね」

男「それは流石に怖いです……」

女「あなたわりと怖いもの知らずなのに」

男「そうですか?」

女「自覚してないところがアレよ。まあいいわ、それじゃあ」

男「好きです!」

女「なぜ?」

男「>>53
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/16(土) 17:42:17.47 ID:pCCvWxca0
僕を相手にしてくれるからです
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/17(日) 00:22:28.13 ID:PWpqREIeo
男「僕を相手してくれるからです」

女「友達、いないの?」

男「いますよ!?」

女「あなたが?」

男「ひどい言われようですね……」

女「正直に言えば、社会と交わることができなさそうなんですもの、あなた」

男「まともにしようと思えばできますよ!」

女「しなさいよ」

男「女さんの前だと緊張して」

女「なぜ緊張したら逆に素が出るのよ」

男「ありません?」

女「知らないわ。それに」

男「?」

女「相手してくれる友達がいるなら、私でなくていいじゃない」

男「……なるほど」

女「そういうことよ」

男「参りました」

女「また明日」
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/17(日) 00:27:38.68 ID:PWpqREIeo
【翌日】

女「寒いわね」

男「はい、ここのところ雪もちらつき始めたし」

女「あなたの格好がよ」

男「え?」

女「なぜ上着も羽織らず袖すら捲っているの」

男「いやあ、ちょっと汗をかきそうかなって」

女「それだけ発汗しながら私に告白していたのね?」

男「緊張しちゃって」

女「恥ずかしそうなところ悪いけれど、必死さは告白に百害あって一利ないわ」

男「そうなんですか!?」

女「一般的にはね。……さて」

男「好きです!」

女「なぜ?」

男「>>56
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/17(日) 00:29:03.45 ID:M7wZ1TB+0
女さんは僕の母になってくれたかもしれない女性だから
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/17(日) 00:54:45.51 ID:PWpqREIeo
男「女さんは僕の母になってくれたかもしれない女性だから」

女「どういう意味?」

男「俺、最近よく父と話しているんです」

女「はあ」

男「そこで女さんの話になってですね」

女「ほう」

男「なんと、父も女さんのことを気に入ってくれたんです」

女「ひょー」

男「気の無いリアクションですね!」

女「気があったら最初から告白を受けているわ」

男「なるほど! ……その気でしたっけ」

女「さあ。まあ多少興味あるわよ、そのあなたに輪をかけて変な生き物」

男「父です!」

女「でもそれ、『母になってくれたかもしれない』とは繋がらないわよ。過去に私が会っているならともかく」

男「会っていますよ?」

女「……」

男「その怪訝な顔はなんですか」

女「怪訝な顔よ」

男「そうではなく!」

女「まあ、もう、なんでもいいわ」

男「なんでそんなに疲れ切った顔をするんですか!?」
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/17(日) 01:00:15.47 ID:PWpqREIeo
【翌日】

男「こんにちは……」

女「あら、風邪?」

男「はい、俺マスクってめっちゃ嫌いなんですけど、仕方なく……」

女「来なくてもよかったのに」

男「女さんに俺のこと、忘れられちゃいそうな気がして……」

女「……」

男「すみません……」

女(ここで他意もなく『あなたのことを忘れる筈がないわ』なんて言っていたら、きっと彼の熱が上がっていたわね)

男「あー、女さーん?」

女「聞こえているわ。無理せず帰っていいのよ」

男「女さんが俺に優しい!」

女「そこでも上がるのね」


男「好きです!」

女「なぜ?」

男「>>60
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/17(日) 01:03:40.25 ID:3Wi4LXKwO
あなたに恋の病をしてしまったから
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/17(日) 04:46:52.99 ID:000KJqF4O
告白を受けてくれないからです
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/17(日) 08:13:45.07 ID:M7wZ1TB+0
三文字で答えはリベンジしたいなぁ……なんかモヤモヤするし……
誰かが代わりにやってくれてもいいから。
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/12/22(金) 16:12:55.11 ID:deldgsN4O
男「告白を受けてくれないからです」

女「どういうことかしら」

男「俺の告白を受けてくれないからこそ、自分の思いがより強くなっていった。そんなふうに感じるんです!」

女「じゃあ、初めて告白したときは好きではなかったのね」

男「いえ!」

女「珍しく歯切れがいいわね」

男「今がとっても好きなんです」

女「……」

男「ダメですか!?」

女「でも、それじゃあ私が受けてしまえば、あなたが積み重ねてきた感情は無くなるわよ」

男「……なるほど!」

女「惜しかったわね」

男「がんばります!」

女「また明日」


63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/12/22(金) 16:14:51.47 ID:deldgsN4O
【翌日】

男「首痛い……」

女「あら、寝違えた?」

男「俺シップ臭が嫌いなんです」

女「あんまり好きって人は居ないと思うけれど」

男「でも!女さんは!」

女「ああ、そういう」

男「好きです!」

女「なぜ?」

男「>>64
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/12/22(金) 16:16:10.83 ID:jpnxkSlVO
理屈ぽい所です
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/11/30(金) 03:55:58.55 ID:vtNJeIWG0
男「理屈ぽい所です」

女「あらそう? そんなに自分では思わないけれど」

男「いやいやいやいや(笑)」

女「見ないうちに随分と態度も砕けやがったわね」

男「えっ、昨日も会いましたよ?」

女「……ええそうね。そういうことにしたいならそうしましょう」

男「……?」

女「私は理屈というより、思ったことをそのまま口にしているだけなのだけれど」

男「うーん……一聴して芯が通っているように聞こえてましたが、なんかいつも腑に落ちないんです」

女「あら、私の言葉に納得いかないのかしら」

男「そういうことになりますね」

女「まあ、別にいいわよ。分からないなら互いの価値観の相違であるというだけのこと」

男「え゙っ」

女「話の分からない相手と無理にお話なんてする必要ないわ。ね? それじゃ、ばいばい」

男「嘘です嘘ですとても共感しております!!!」

女「あらそう? 別にいいのに」



女友(そんなこと言いつつ楽しそうじゃないですか、女)

女(そうでもないわよ)

女友「……ん!?」

女友「……え、なに。誰もいない。えっ、女っ、えっ?」



男「どうして急に寄り目になったんですか」

女「眼精疲労ね。あと柱の陰にいる子にお灸据え」

男「……?」

女「分からないの?」

男「あーいや分かりますとても。よくありますもん俺も」

女「あらそう」クス
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/11/30(金) 03:58:57.16 ID:vtNJeIWG0
【翌日】
男「女さん!」

女「ん? なあに、これ?」

男「ホットアイマスクです!」

女「急にな……ああ、眼精疲労」

男「はい! よく効くらしいと!」

女「……まあ、無駄にはできないか。受け取るわね、ありがとう」

男「ついでに俺の気持ちも、お願いします!」

女「それは、モノを見てから考えようかしら」

男「好きです!」

女「なぜ?」

男「>>67
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/30(金) 06:32:22.89 ID:WF9yqplj0
こうして女さんと喋ることが楽しいからです
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/12/06(木) 07:55:59.34 ID:oPFBnbhs0
男「こうして女さんと喋るのが楽しいからです」

女「前にも言ったけれど、あなたと喋り始めたのなんてつい最近。私に初めて告白した時の理由とは違うでしょう?」

男「今、俺がこう思っていることを否定する理由にはなりませんよね」

女「……良くなったの、頭?」

男「俺だって学習くらいします!」

女「へえ」

男「……楽しそうですね」

女「私好みの男になってくれてるんだもの」

男「っ!」

女「露骨に嬉しそうな顔をするのね」

男「本当に好きですから!」

女「私も楽しいわよ、あなたとのお話」

男「なら、是非俺と」

女「でもあなたが楽しいのは、今しているこのお話なのでしょう?」

男「……はい」

女「私があなたの告白を受けてしまっては、この楽しいお話は続けられないわね」

男「…………」

女「ね?」

男「俺と女さんが付き合えば、もっと楽しいお話ができると思います」

女「食い下がるわね……」

男「納得できないので!!」
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/08(火) 00:11:29.19 ID:ZPsq8Tho0
女「付き合った方が楽しい話ができるとは思えないわ」

男「それはなぜですか」

女「まず、私はこの状況を何より楽しんでいるの」

男「…………でしょうね」

女「それが崩れるのが惜しい。そして第二に、付き合うということはお互いのパーソナルな部分に踏み込むということ」

男「はい」

女「そうすることで自然と話はお互いの私生活の話になってくる。そんなのは楽しくないのよ」

男「……なるほど。話したくない部分が多くあるんですね」

女「単純に楽しくない話が多いだけよ」

男「そう言って貰えるなら、俺は絶対女さんに踏み込んだ話はしません!」

女「じゃあ、付き合う意味ってあるのかしら?」

男「…………?」

女「お互いの大切なものに触れない関係に、その先なんてないでしょう?」
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/08(火) 00:16:19.31 ID:ZPsq8Tho0
男「……ど、どういうことですか」

女「あなたが今、聞いた通りのことよ」

男「そんなの、そんなの無茶苦茶じゃないですか!? 女さんの中でさえ、考え方がまとまってないし!」

女「そうね、その通りだわ」

男「…………」

女「……怒ってる?」

男「はい」

女「素直ね……」

男「そんなの、やっぱり納得できない! 今までだって、女さんの変な考え方に沢山触れてきました。けど、こんなのは……!」

女「…………」

男「…………っ、帰ります!」

女「そう…………」

男「……また、来ますからね」

女「…………ええ」
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/08(火) 00:28:32.25 ID:ZPsq8Tho0
――――――――――――

女友「馬鹿ですね」

女「……でしょうね」

女友「自分で気付いていても、まだ馬鹿をやろうとしているのが、もっと馬鹿です」

女「…………ええ」

女友「又聞きの私ですらムカつくんです、それはそれは男さんはカンカンですよ」

女「…………」

女友「…………はあ」

女「……気付いていても、よく分からないのよ。相反する二つの気持ちが、理で詰めようとどちらも否定できない」

女友「今まで机の上だけで、言葉をこねって遊んできたツケですよ」

女「…………」

女友「きちんと向き合って考えてください、彼にも、あなた自身にも。じゃなきゃ、答えは見つかりません」

女「…………」

女友「怖いんでしょうが、必要な時間です」

女「……わかった」

女友「ふう」

女友(なんで私がこんな役回りを……ホント、余計なスイッチを押すものですね、男さん)
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/01/08(火) 00:36:57.70 ID:ZPsq8Tho0
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男「………………怒ってしまった」

男「大好きな、女さんに、怒ってしまった………………」

男「…………ぁぁぁああああぁぁああぁああああ」

男友「五月蝿えぞ」

男「…………?」

男友「『え、急になに、お前誰……?』の顔する以前に、誰であろうとも五月蝿いからやめろ」

男「あ、はい……」

男友「相変わらず失礼だなホント……で、態々工業科クラスの生徒のとこまで来た理由は?」

男「普通科ってどっちに行けば……」

男友「階段下がって廊下の向かって右側突き当たりに渡り廊下!!」

男「ありがとうございます……」

男友「マジで帰るぞコラ」

男「ご、ごめんごめん」

男友「お前が呼び出したんだろ……ったく、まあ思ったよりいつも通りで安心したが」
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