高嶋友奈「結城ちゃんは勇者である」

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92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/01/06(土) 20:36:08.21 ID:eJvlprTto

千景「……」

千景(思うことがなかったかと言えば嘘になる。けれど、今の私に必要な情報であるかと問われればそれも否。几帳面な字でびっしりと書かれているため、最初の数ページを読んだだけで疲労と、それなりの時間が経過していた)

千景「……必要な部分だけ読みこんで、後は流し読みが最善のようね」

千景(改めて続きを読んでいく。先ほどのペースでは本日の夜に至っても三冊の読了に至らないだろう。本当に必要な情報だけを精査しながら目と手を動かしていった)

千景(ふと、ある記述を見つけ手が止まる)

千景「──玉藻前とは、随分大層な名前ね」

千景(一冊目の御記の中ほど、大赦の保有する三大精霊、三大妖怪に関する記述があった。乃木家が保有する鴉天狗、この世界の高嶋さんが使用したとされる酒呑童子、──そして、郡千景に実装されて結局使われることのなかった玉藻前)

千景(玉藻前、要するに九尾の狐ね。その知名度、妖怪としての格の高さから、相当に強力な精霊だったことは容易に想像がつく。……正直、私の帰還に一切関係しない情報ではあるが、頭の中に念のため留めておこう。なにぶん、現状の七人御先ではバーテックスとまともに戦うことすら難しいのだから)

千景(けれど、あの手甲が精霊の集合体で郡千景の記憶を持つものなら、七人御先と言う精霊はおそらく──)

ブルルル

千景(着信? ……三ノ輪さんからね)

千景「千景よ。動きがあったの?」

銀『あ、千景さん! 実は今、東郷さんの家に呼び出されてしまったんですよ!』

千景「……予想よりも一日早いわね」

銀『しかも東郷さんの家の周りを監視していたところを見つかってしまって、もうすでに東郷さんの家にアタシと風先輩、友奈さんが揃っているんです。今、トイレで電話をしていますけど、そんなに長くは居れないですし、どうしましょう……? あと、東郷さんは何故か千景さんだけ呼んでいないんですよね?』

千景(大方三ノ輪さんの不幸体質で見つかったと言う理由なのでしょうけれど、東郷家への事前配置がアダとなったわね……)

千景「状況は飲み込めたわ。三ノ輪さんはこのまま史実通り物語を進めなさい。私もすぐに上里家から出て次の計画へ進むわ。正直口惜しいことがあることは確かだけれど、臨機応変に対応するしかない場面よ。私が呼ばれていない理由も想像は出来るから、その辺は気にしなくて良いわ」

銀『わ、分かりました。何かあったらまた連絡します。……そんで、東郷さんを思わず止めてしまわないように努力してみます』

千景「ええ、お願いするわね」

千景(通話を切り、早速行動を開始する。全然読み進められていないが、物語は動いてしまい、ゆゆゆで言う第十話から最終話までの局面が一斉に押し寄せてくることは必至。最早贅沢は言っていられない状況だった)



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