ハルヒ「キョンTUEEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!!!」 キョン「驚愕、だな」

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294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/01(金) 20:30:43.56 ID:lw50VBbT0
まさかの展開に衝撃
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/01(金) 21:05:22.76 ID:jrk0bl/Xo
乙です
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/01(金) 22:02:06.54 ID:EycwKyEgo
ハルヒ二次で便利に使われるよなあ、鶴屋山のオーパーツ。
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/01(金) 22:42:39.15 ID:A4vTNCiN0
こいつはたまげた。
クライマックスも間近か…
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/02(土) 00:44:49.32 ID:VabG4cY3O
まさかの展開…こんな綺麗(どこがとは言わない)なハルヒが存在したなんて…
そして毎回ながらうまいところで切るよな>>1は…乙
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/03(日) 00:37:40.31 ID:tG9NgWAP0

そろそろ終わりか‥
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/06/03(日) 01:54:19.66 ID:sFOdABDg0

オラ続きが気になってワクワクすっぞ!
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/04(月) 02:03:29.33 ID:h8Q9NpxY0
オラsageないバカが気になってワクワクしねーぞ!
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/11(月) 20:01:55.17 ID:52XDfUQX0
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/23(土) 17:08:09.65 ID:H5Qr1pYi0
今日中にはとうかー
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 17:53:46.25 ID:jlbsvrJ4o
やったぜ
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 20:00:25.67 ID:7vn/qiPLO
全裸待機(靴下とネクタイ着用
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/23(土) 20:02:48.13 ID:H5Qr1pYi0
とうかー
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/23(土) 20:06:49.59 ID:H5Qr1pYi0

β



古泉「(…………)」


立チ上ガルチカラスラ失ッタカ?


古泉「(…………)」


思考スル意味スラ忘レタカ?


古泉「(…………)


ナラバ古泉一樹―――オ前ハ


古泉「…………っ!?」ズキ

古泉「(頭痛……? それも、強烈な……!)」ズキズキ


ココマデノヨウダナ


古泉「っ、何……を」


ナニモシテハイナイ。オ前ガ適応シテキタノダ
コノ無間ノ世界二


古泉「っ!!」ズキッ!


変ワル時ガキタノダ


古泉「ぐっ……!」


オ前トイウ存在ガ―――


古泉「―――コンナ風二ナ」

古泉「っっっ!!?!?」
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/23(土) 20:12:34.47 ID:H5Qr1pYi0

古泉「っ、誰ッ……だッ!」

古泉「誰? オ前自身ダ。古泉一樹」

古泉「!!?」

古泉「オ前ノ心ノ深淵ニ潜ム闇」

古泉「紛レモナイ。コノ空間ノ創造主ハオ前ダ」

古泉「……ッ!!」ズキズキ

古泉「オ前ハ俺デアリ、俺モオ前デアルノダ。ダブルフェイスニハオ似合イダロウ」

古泉「アノ誠実ナ副団長ノ内面ハ、コンナニモドス黒イモノデアルト」

古泉「……ぐぅっ!!」ズキズキ

古泉「オ前ガ必死ニ思考シテイタコトモ筒抜ケダ。俺ハオ前自身デアルノダカラ」

古泉「思考ヲ邪魔スルコトモ造作ナイ。気ヅイテイタカ?」

古泉「ふぅっ……ふっッ!」ズキッ!

古泉「オ前ハコノ空間ニイル間、今ノヨウニ一人デ会話ヲシテイタコトニ」

古泉「始メカラ俺ナドイナイ。古泉一樹、オ前ハオ前自身ノ闇ト相対シテイタノダ」

古泉「ソシテソノ根底ニ存在スルノハ」

古泉「うぅ…………っ!」

古泉「常日頃ノ笑顔ノ下ニ隠シテイルノハ―――」

古泉「重ク、醜イ、負ガ混ジリアッタ感情」

古泉「はぁ……はぁっ!」ズキズキ

古泉「涼宮ハルヒヘノ―――恨ミダ」
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/23(土) 20:17:05.66 ID:H5Qr1pYi0

古泉「当然ノコトダ。何故望ミモシテイナイノニ、世界ノタメニ、死ト隣アワセノ世界デ戦ワナケレバナラナイ?」

古泉「楽シクモナイ茶番劇ヲ演出セネバナラナイ?」

古泉「誰ノ意志デ古泉一樹トイウ人間ハ、コンナ不条理ニ巻キ込マレテイル?」

古泉「他ナラヌ―――涼宮ハルヒノセイデハナイカ」

古泉「っ……っ!!」ズキズキ!

古泉「全テヲ肯定スル副団長ヲ演ジルノハ苦痛ダッタカ?」

古泉「恨ミノ対象ノスグ側ニ居続ケルノハ地獄ダッタカ?」

古泉「本音ヲ隠シテ日々ヲ過ゴスノハ惨絶ダッタカ?」

古泉「ソノ原因デアル涼宮ハルヒニ消エテ欲シイト感ジテイタカ?」

古泉「…………っ」

古泉「オ前ノ本心ハイツデモソウ感ジテイタハズダ」

古泉「コノ運命ヲ呪イ、呪縛カラノ解放ヲ求メタ、オ前ノ願イガ」

古泉「今、コノ世界デ叶オウトシテイル。喜バシイコトダ」

古泉「……うっッ!!」ズキズキ!

古泉「モウナニモ考エル必要モナイ」

古泉「タダヒタスラニ、憎悪ノ炎ヲ」

古泉「怨嗟ノ濁流ヲ、憤激ノ波濤ヲ」

古泉「増幅サセ続ケロ。コノ空間デ」

古泉「ソノ身ガ朽チヨウトモ―――呪エ」

古泉「――――――っ」
310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/23(土) 20:22:28.11 ID:H5Qr1pYi0
古泉「涼宮ハルヒガイナケレバ……涼宮ハルヒサエイナケレバ……」

古泉「涼宮ハルヒガ……イナケレバ……ッ!!」

古泉「ソウダ。ソレデイイ」

古泉「涼宮、ハルヒガ……―――」












『さっすが副団長!! 団長の考えてることよくわかってるじゃない!!』



『うん、中々いいものを持っているわね古泉くん! これなら主演俳優賞を十分狙えるわ!!』



『人間、二つぐらい同時に行動ができるのよ!! 走りながら探しながら考える!! アーユーレディ!?』












古泉「涼宮さんが……いてくれたから……っ!!!」ズキィッ!
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/23(土) 20:27:57.60 ID:H5Qr1pYi0

古泉「ナニ……?」

古泉「涼宮さんが……いてくれたから……僕は……あの場にいることができた」ズキズキ

古泉「涼宮ハルヒサエイナケレバ、オ前ハ身ヲ危険ニ曝すコトナク平和ナ日々ヲ過ゴセタハズダ」

古泉「涼宮さんがいてくれたから……僕はかけがえのない仲間に出会えた」

古泉「失ッタモノハ数エキレナイ」

古泉「それ以上に、得たものは大きい」ズキッ

古泉「望ミモシナイ戦場ニ呼ビ出サレテマデ欲シカッタモノカ?」

古泉「……先ほどからっ、僕の本心などと……」

古泉「あなたが勝手に……僕を語らないでいただきたい……っ!」

古泉「僕の……望みを叶えてくれたお方こそ、涼宮ハルヒさん……その人なのですよ」

古泉「涼宮ハルヒノ自己満足ノタメニ作ラレタ存在。ソレガオ前タチ超能力者ダ」

古泉「ええ……思い出しましたよ。あなたのおかげで」

古泉「古泉一樹という、人間のルーツを!」

古泉「ナンダト?」

古泉「知ったかぶりも……程々にしたほうがいい……僕は、涼宮さんに選んでいただいたのです」ズキッ!

古泉「この世界を救う、英雄としての大役を……大義を与えてもらった!」

古泉「世界中を探しても見つからない。僕と、僕の仲間たちだけに任された役目」

古泉「この役目だけは……例え世界が変わろうとも……どれだけの不条理に苛まれようとも……っ!」






古泉「『彼』にだって譲ることはできない、僕の誇りですッッ!!!」





312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/23(土) 20:34:44.99 ID:H5Qr1pYi0

古泉「はぁ……はぁ……」

古泉「誇リ……? 違ウ。オ前ガシテイルコトハ、タダノ思考停止ダ。単純作業ノゴミ掃除デシカナイ」

古泉「……的外れもいいところですね。僕は時間場所限定の超能力者……」

古泉「ハァ……ハァ……なってみたかったんですよ。僕だって―――」



古泉「―――『主人公』ってやつにね」



古泉「『主人公』ダト……?」

古泉「世界のために戦うなんて、さながら物語の『主人公』でしか体験できないようなことですよ」

古泉「少年なら……誰しも一度は志す夢ですよ」

古泉「下ラナイ。夢ナドトイウ幼稚ナ幻想デ、オ前は身ヲ滅ボスノダ。今ココデナ」

古泉「そんな夢という幼稚な幻想を叶えるために」

古泉「人は人生を賭ける」

古泉「結果ガコレダ。オ前はココデ朽チテ死ヌ。誰ニモ知ラレズ孤独ニナ」

古泉「生憎ですが、このような憂鬱とした空間の相手は手馴れているんですよ」

古泉「なんせ僕は……閉鎖空間のプロなので」ボウッ!

古泉「無駄ダ。現実世界ヘ戻ルタメノトリガーハ存在シナイ」

古泉「存在スルノハ無。地ノ果テマデ続ク闇ダケダ」

古泉「ふむ。あなたの言う通りなら、僕がこの空間から出る術はない、と」

古泉「では、僕も人生を賭けて……身を滅ぼしてみるとしましょうか」ゴオッ!!

古泉「オ前……ナニヲスルツモリダ……マテ、ナニヲ、考エテイル……イヤ」

古泉「ナゼ、オ前ノ考エガ読メナイノダ!?」

古泉「ああ、そう言えばあなたは僕自身であるが故に、僕の思考を読み取ることができましたね」

古泉「度々僕の思考を遮るかのように語りかけ、思考の進行を阻止しようとした」

古泉「ならば僕かとるべき行動は簡単。並列思考ですよ。あなたが読み取ったのは僕の片方の思考」

古泉「カ、片側?」

古泉「そしてもう一つ。本命の思考を並列に進めていただけの話」

古泉「へ、並列思考ダト!? 馬鹿ナ!? ソノ程度ノ事デ思考ヲ読ミ漏ラスナドッ!」

古泉「その程度がどの程度かは分かりませんが……考えが甘かったようですね」

古泉「ほぼ無意識下で別の思考を進める『程度』SOS団の副団長なら当然のスキルですよ」

古泉「『こんな風にね』」
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/23(土) 20:40:09.98 ID:H5Qr1pYi0

古泉「まぁ、閉心術とでも言い換えましょうかね。元々、彼に思考を読まれないようにするための対策なんですけどね」

古泉「僕自身である、あなたにはどうやら有効だったみたいですね」

古泉「……ッ!」

古泉「ナラバ! チカラヅクダ!! 消エロ!! 古泉一樹!!!」ズッ!!!!!

古泉「くっ……!?!??」ズキ!

古泉「コノママ、オ前ノ意識ヲ……!」

古泉「……いや、無駄ですよ」ズキズキ!

古泉「僕の心の弱さがあなたを生み出してしまった……ならばすべきことは一つ」

古泉「闘魂注入です。燃ゆる火球を我が身へ転ず」ドンッ!

古泉「ナンダト……?」

古泉「SOS団に属する以上、煌々と燃える『魂』を団員は皆持ち合わせています」

古泉「……今一度、僕にもその『魂』を」ボッ!!

古泉「馬鹿ナ!? 自殺スルツモリカ!?」

古泉「自殺? とんでもない。神人という明確な敵がいない以上、僕の敵はあなただけ……いや、僕自身だ」

古泉「そして決して僕は死ぬつもりなんかはない。戻るだけです、SOS団のいる日常へ―――」

古泉「ヨセ!! 待テ!! マタアンナ世界ニ戻ルトイウノカ!!? 待―――!」












古泉「―――僕が望んだ……非日常≪にちじょう≫へッッッ!!!!」












古泉「この紅蓮の魂と共にッッッッッッ!!!!!!!」ゴオッッッッ!!!!!












パリイィィィイン!!!!!!!!!
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/23(土) 20:43:32.37 ID:H5Qr1pYi0

藤原「部室というのはどこに―――」

橘「ええ、こっちに―――」

佐々木「…………まずは」クルッ






ズズズッ!






藤原・橘「「ッ!!??!?!?!?」」

佐々木「くつくつ……こうなる、か」


















古泉「涼宮さんを―――返していただきましょうか」ザッッ!
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/23(土) 20:47:36.89 ID:H5Qr1pYi0

佐々木「おかえり、古泉くん。キミが一番乗りのようだよ」

古泉「ええ佐々木さん。あなたのおかげで色々と思い出せましたよ」

佐々木「そりゃよかった。よく戻ってこれたものだ。感心するよ」

古泉「お褒めの言葉は結構ですよ。そこの未来人さん、背負っている我らが団長を離していただきたい」

藤原「……それはできない相談だな」

古泉「でしたら―――力づくでも」ボウッ!!

藤原「っ!!?」

佐々木「そうか、ここは閉鎖空間。能力が使えるのは当然という訳だね」

古泉「あまり手荒なことはしたくありません。大人しく―――」






橘「行ってください。佐々木さん、藤原さん」






藤原「橘……」

佐々木「……任せてもいいかい? 橘さん」

橘「はい。あたしも後で必ず行きますので」

佐々木「じゃあ、ここは橘さんに任せて行くとしよう。藤原くん」

藤原「……ああ。頼んだぞ、橘」

古泉「お待ちください。言う通りにしていただけないのなら本当に―――!」






バァアアン!!!!!





古泉「っ!!?!?」

藤原「(っ、橘の周りに衝撃波? あんなことができたのか、あいつ!)」

佐々木「心強いじゃないか。さ、いまのうちだ藤原くん」スタスタ

藤原「あ、ああ」スタスタ

橘「どうしたんです? 力づくで止めるんじゃなかったんですか?」

古泉「……橘さん。そこをどいてください」

橘「力づくでどうぞ」ニコッ
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/23(土) 20:51:18.66 ID:H5Qr1pYi0

古泉「……」

橘「行ってしまいましたよ。佐々木さんと藤原さんは。追わなくていいんですか?」

古泉「……追わせていただきますよ。あなたを倒してでも」

古泉「かつての親友を倒してでも、守りたいものができましたから」

橘「っ……そうですか。だけど、あたしにだって……やらなきゃいけないことがあるっ!」パチンッ!



ズズズッ!



古泉「……増援ですか」

橘「ええ。きっと、心のどこかではこうなるって分かってたような気がする」

橘「あなたとは、一度面と向かって戦わなきゃいけないって!」

古泉「だからこそのこの用意周到ですか……」

橘「戦略ですよ。戦いにおいて、数的優位は必須!!」

橘「……残念ですが、ここで倒されてください。一樹くん」

古泉「……数的優位ですか。確かに、姫を守る屈強な騎士が大勢いて驚いていますよ」

橘「(姫……)」ドキッ

古泉「ですが―――」






ズズズッッ!!
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/23(土) 20:57:20.43 ID:H5Qr1pYi0

新川「間に合ったみたいですな」

多丸「よくぞ帰ってきた。一樹くん」

裕「さすがはSOS団の副団長」

森「当然ですよ。信じていましたから」









古泉「僕にも、少数精鋭のヒーローがついていますので」ニコッ









橘「っ〜〜〜いけっ! いけっ!! みんな潰してやってください!!」

新川「腕が鳴りますな」ボキボキ

多丸「やりすぎないようにね」

裕「それを言うなら……」

森「シュウゥウゥ……」ゴゴゴゴゴゴ!!

古泉「森さん? 森さん?? 森さん!!? その、あまりやり過ぎない方向で……」

裕「森さんに言うべきじゃないかな」

新川・多丸「「確かに」」
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/06/23(土) 20:58:08.24 ID:H5Qr1pYi0
ここまでー
期間空いてすいません
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 21:54:20.68 ID:Ky5GN7rFO
さすが森さん俺の嫁
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 22:05:46.88 ID:jlbsvrJ4o
乙です
流石古泉、主人公だな
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 22:29:16.52 ID:H/aErrXNO
森さん?森さん??森さん!!?に笑う
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/24(日) 09:55:00.48 ID:dHjvs8vf0

こりゃまた楽しい展開だあ
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/25(月) 00:22:10.22 ID:Xe8GcQMOO

あちゃくらさんは何処へ...
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/01(日) 07:24:16.17 ID:Qes5k6msO
熱くなって参りました。まさかバトルものになるとは
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/19(木) 21:06:11.19 ID:X+UxWep90
そろそろお願いしたいかな
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/07/28(土) 21:08:12.25 ID:5Ts8NC1J0
お待たせしております。
必死こいて書いてきますので近日中に投下します
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/28(土) 21:38:10.42 ID:nWQYdPsGo
まってる
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 22:30:14.93 ID:5Ts8NC1J0
>>327
ありがとうございます。
必死に書いてきましたんで投下します。
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 22:34:50.76 ID:5Ts8NC1J0

β


みくる「ほんとに笑わない?」

朝比奈「笑わないよ」

みくる「…………みくる」

みくる「みくる……大人になったらね……」

朝比奈「……」

みくる「……あのね」モジモジ












朝比奈「涼宮ハルヒさんに会ってみたいのよね?」












みくる「!!?!?!? ど、どうして分かるの!!? や、やっぱり、ちょうのうりょく……」

朝比奈「うふふ。超能力ではないけど、分かっちゃうんだ。だって……」

朝比奈「あたしも……そうだったから」

みくる「お姉ちゃんも、会ってみたいの!?」

朝比奈「……うん。会いたいよ」
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 22:39:47.02 ID:5Ts8NC1J0

みくる「あのねあのね! 涼宮ハルヒちゃんはね! すごいんだよ!?」

みくる「じかんへいめんりろん……ていうのを作った人でね! それでね!」

朝比奈「(あぁ……やっぱり涼宮さん。あなたはすごい人です)」

朝比奈「(遠い未来の、年端もいかない少女でも、その名を知っている)」

みくる「先生がね、言ってたの! みくるたちがこうして学校に行って、べんきょうして、遊んで」

みくる「まいにち過ごせているのは、涼宮ハルヒちゃんがいたからこそなんだ、って!」

朝比奈「……うん。そうね」

朝比奈「(涼宮さんによって時間平面理論の基礎が構築されなければ、この未来はなかった……)」

朝比奈「(大袈裟かも知れないけど、確かに未来がこの形で存在しているのは涼宮さんのおかげ……か)」

みくる「もう、もう、すごいっ! すごすぎて……すごい!!」

みくる「時々からかわれたり、ドジって言われたりもするけど、それでもね!」

みくる「みくるがこうしてまいにち楽しく過ごせてるのは、涼宮ハルヒちゃんがいてくれたからって思うとね!」

みくる「すごい! すごい!! ありがとう! って思うの!」

朝比奈「ありがとう……?」

みくる「うん!」

みくる「こんなに楽しいまいにちをありがとう、って! おれいを言いたいの!!」

朝比奈「それが…………あなたの、夢?」

みくる「ゆめ……? ゆめなのかなぁ? 分かんない」

朝比奈「それが、涼宮ハルヒさんに会いたい理由?」

みくる「りゆう……りゆう??」

朝比奈「それを、涼宮ハルヒさんに伝えて……伝えたら、どうするの?」

みくる「??? どうするの?」 

朝比奈「どう……するんだろう?」
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 22:43:56.25 ID:5Ts8NC1J0

みくる「うーん……? うーーん????」

朝比奈「あっ、ごごごめんね! なんか難しいこと言っちゃって……」

みくる「ありがとう、って言うでしょ。それで、言ったら……うーーん?」

朝比奈「(わたしが、過去に行って涼宮さんに接触した理由……)」

みくる「えーっと……」

朝比奈「(わたしが、子どもの頃から涼宮さんに会いたいと思っていた理由)」

みくる「…………」

朝比奈「(わたしが、また過去に戻りたいと思う理由―――)」












みくる「ありがとう、って言いたいだけ。それだけだよ?」












朝比奈「…………」

みくる「むずかしいことは分からないけど、みくるはそうしたいだけっ!」

みくる「その後どうするかとかは、うーん……いっしょに遊んでくれたらうれしいなぁ」

朝比奈「…………」

みくる「でもそのためにはいっぱいべんきょうしないと、って先生も言ってて―――」

朝比奈「……それ、だけ」

みくる「んー?」

朝比奈「そう、そうだわっ。たった、それだけ。わたしの、原点にあった想いはそんな簡単なことだったんだ」
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 22:47:15.95 ID:5Ts8NC1J0

みくる「お姉ちゃん?」

朝比奈「あっ、ごめんね……でも、ありがとう」

みくる「ありがとう? どうして?」

朝比奈「わたしが忘れていた大切なことを、あなたが思い出させてくれたの」

みくる「大切なこと?」

朝比奈「うん。わたしはね、あなたより少し大人だけど、実は全然ダメダメでドジばっかりなんだぁ」

みくる「それは大人らしくないと思う……」

朝比奈「ふふっ、そうね。だから、失敗するたびわたしはなんでここにいるんだろう。何をしているんだろう」

朝比奈「そんな風にダメな方向に考えちゃってたのね」

みくる「……みくるもそんな風に考えることあるかも」

朝比奈「……でもね。思い出せたんだ」

朝比奈「しなきゃダメなことに埋もれて、隠れて、見えなくなっていたけど……やっと出てきてくれた」

朝比奈「わたしの……したかったことが!」

みくる「よかったね! お姉ちゃんはなにがしたいの??」

朝比奈「それはね、あなたと一緒」

みくる「みくると? 涼宮ハルヒちゃんに会って『ありがとう』って言いたいの? お姉ちゃんも!?」

朝比奈「そう。それはとっても大事なことだと思い出したから」

朝比奈「わたしが抱いていた、明確なわたしの意志だから」

みくる「おんなじだね! みくると!」ニコッ!

朝比奈「……ええ、おんなじね」ニコ
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 22:51:53.70 ID:5Ts8NC1J0

朝比奈「みくるちゃん。お姉ちゃんはそろそろ帰らなきゃダメになっちゃった」

みくる「そうなの? お家に帰るの?」

朝比奈「ええ、お家同然の場所に戻らなきゃダメなの」

みくる「そうなんだ。みくるもママにおそくなっちゃダメ! って言われてる……」

朝比奈「それじゃみくるちゃんも帰らなきゃね」

みくる「うん……お姉ちゃん、またあっておはなししてくれる?」

朝比奈「……もちろん! 今度はもっといっぱいおしゃべりしようね?」

みくる「! うん! ぜったい! ぜったいだよ!」

朝比奈「ええ。だから今日はもう帰ろうね? ママが心配するといけないから。気をつけてね?」

みくる「うん! お姉ちゃんもきをつけて!」

朝比奈「ありがとう。それじゃあ―――」






朝比奈・みくる「「またね!」」






朝比奈「…………行っちゃった、か」

朝比奈「……バレてないよね?? あの子にわたしが未来の朝比奈みくるってバレてないよね!!?」ドキドキ

朝比奈「バレてたら怒られるかなぁ……というか無断でこの時間軸にいることもダメなんじゃ……」ブツブツ

朝比奈「じゃないじゃない! せっかくわたしがしたいことを思い出せたんだから!!」

朝比奈「過去に、帰るんだ」

朝比奈「TPDDを使えるようにしてもらおうと『ハカセ』のところに行くつもりだったけど……」

朝比奈「…………頼ってばかりじゃ、ダメ!」

朝比奈「不完全かもしれないけど、やるしかない……大丈夫、絶対できる」

朝比奈「もう一つの、時空間移動方法で……ッ!」

朝比奈「スゥ…………行きます」

朝比奈「(ばいばい、昔のわたし……)」

朝比奈「(わたし……頑張るから――――――ッ!!)」






シュン!
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 22:52:52.61 ID:5Ts8NC1J0


















『よくできました。みくるちゃん』

















335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 22:57:07.20 ID:5Ts8NC1J0

朝比奈「ふぇ? 誰―――!?」パッ!

朝比奈「って!」トサッ!

朝比奈「ここは……北高! 部室棟の入り口! 時間軸は……合ってる!! 帰って、これた!!?」

朝比奈「……や、やったぁ」ヘロヘロ

朝比奈「あ、安心したら力が……だ、ダメダメ! まだ何も……って」

朝比奈「北高は北高だけど、これって……あの時みたいな閉鎖空間?」

朝比奈「な、なにがなんだか……ま、まずはみんなと―――!」












藤原「おい、これはどうなってる?」

佐々木「くつくつ、キミの言葉でいう既定事項ってやつじゃないのかい?」












朝比奈「ッ!! っさ、佐々木さん!! 涼宮さん!!?!?」

藤原「僕もいるぞ」

佐々木「御機嫌よう、朝比奈さん。懐かしの故郷は如何だったかな?」

朝比奈「み、みなさんを何処へやったんですか!? そ、それに涼宮さんに何を……!」

佐々木「それについては心配ない。古泉くんは先ほど帰ってきていたし、今は橘さんと思い出話でも繰り広げているだろう」

佐々木「長門さんは九曜さんと遊んでいるし、涼宮さんはご覧の通り。ただ眠っているだけさ」

ハルヒ「スー、スー」

朝比奈「きょ、キョンくんは!!?」

佐々木「……さあ? 彼のことだ。どうせ直に姿を現すさ」

朝比奈「っ!」
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 23:02:42.25 ID:5Ts8NC1J0

朝比奈「涼宮さんを、解放してくださいっ!」

佐々木「どうする藤原くん? 彼女はああ言っているが」

藤原「……どうするもなにもない。僕たちの目的を遂げるまでだ」ザッ!

朝比奈「と、とと止まってください! わわっ! ぶ、部室までは行かせませんっ!」ワタワタ

藤原「朝比奈みくるに戦闘能力はない。なんの障害にも成りはしない。無視すればいい」スタスタ

佐々木「それは良かった。僕はあのような可憐な少女に手を挙げる藤原くんを見たくはなかったからね」スタスタ

藤原「ふん」

朝比奈「あ、あわ。あわわ! あっ! み、ミクルビーム!!」シーン

藤原「……」

佐々木「……うわぁー」ヨロロ

朝比奈「びえぇぇええええん!!! 出てほしい時には出ないんですかぁー!!!」

藤原「……酷い茶番だ。おい、朝比奈みくる、そこをどけ」

朝比奈「ど、どきませぇん!!!」ガシッ!

藤原「お、おいっ! 離せ! 邪魔だ! 足にしがみつくな!!」

佐々木「はて。橘さんがキミのことを何かのフェチと言っていたな。えっと確か―――」

藤原「佐々木ァ!! 余計なことを思い出そうとする前に、引きはがすのを手伝え!!」

佐々木「はいはい」

朝比奈「は、離しません!!!」グイイィ!

佐々木「悪いとは思ってるよ、朝比奈さん。ただ、僕らにも為すべきことがあるんだ」ググッ

藤原「お、おいあまり手荒にはするなよ!? 優しめに、かと言って時間をかけすぎるのはだな」クドクド

佐々木「……藤原くん。涼宮さんは僕に任せた方が朝比奈さんの拘束は解きやすいだろう」

藤原「あ? え?」

佐々木「よ、っと。さあさ、両手の自由は得たしキミの思うように朝比奈さんを振りほどきたまえ」

朝比奈「は、な、し、ま、せ、んーー!!!!」ギュウ!!

藤原「い、いやもう涼宮ハルヒは佐々木が肩を貸してるから、そっちに―――」

朝比奈「うっ、うぅ……涼宮さんんん!! うぅ!」ギュウ!

藤原「…………」
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 23:10:06.62 ID:5Ts8NC1J0

藤原「佐々木。この様子だ、先に行け」

佐々木「それはいいけど。キミに朝比奈さんが振りほどけるのかい?」

藤原「いざとなればTPDDを使えばいい。あまり手荒にはしたくはないがな」

藤原「予定通りにコトが進まないのには慣れているからな」

佐々木「……任せたよ。キミはキミの。僕は僕のすべきことを為せばいい」

藤原「……ふっ、その通りだ」

佐々木「それじゃ、先に行ってるよ。よ、っと涼宮さんが軽くて助かったよ」スタスタ

藤原「…………おい」

朝比奈「うぅ! うぅぅぅうううぅうう!! 涼宮さん!!!」ギュウ!!

藤原「涼宮ハルヒはもう佐々木と……聞いてはいないか」

朝比奈「絶対、絶対行かせません……ッ!!」ギュウ

藤原「……悪いが、そろそろ足が悪くなりそうだ。ここで眠ってくれ」スッ

朝比奈「ぅうぅぅううぅうううぅうううううううう!!!!」

藤原「……すまな――――――」












朝比奈(大)「女の子にそんな酷いことしちゃダメじゃない」ガシッ!












藤原「っぁあぁぁあぁぁあああぁああぁあああ!!?!!??!?」ビックゥ!!

朝比奈「涼宮さ、っっ!!? な、何!? えっ、えっ!?」

朝比奈(大)「……久しぶり、みくるちゃん。わたしが誰だか分かるかな?」

朝比奈「えっ? えっ、何、だ、誰……って、え?」

藤原「は、離せ!! ふ、二人共取りあえず離してくれぇええええ!!!!」

朝比奈「あ、あの時の……お姉、ちゃん。てことは、未来の……わたし!?」

朝比奈(大)「よくできました。みくるちゃん」

朝比奈(大)「こんな風にあなたの前に姿を現すなんて、本来ならありえない事態なのよ?」

朝比奈「お、お、お姉ちゃぁああん!!」ダキッ!

朝比奈(大)「あらあら。こんな時に」フフッ

藤原「あんたらで『お姉ちゃん』なんて呼ぶとややこしいし、ていうかそもそも『それ』は誰のセリフだと思ってんだぁあああ!!?!?」
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/28(土) 23:11:25.79 ID:5Ts8NC1J0
ここまでー
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/28(土) 23:33:20.84 ID:nWQYdPsGo
乙です
みくる頑張った
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/28(土) 23:52:14.81 ID:FSv2iU9ho
乙!
パンジー羨ましいぞ
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/29(日) 13:45:48.59 ID:deYrv1pLO
不覚にも藤原とみくるとみくる(大)の会話が漫才に感じて和んだ
この三人はもうこのまま漫才していた方が平和なんじゃなかろうか
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/31(火) 22:44:27.53 ID:hoCLHwd9o
乙!
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/08/16(木) 11:15:58.26 ID:hP6crD6P0
なんだ、まだ終わってなかったか
あと1年はかかるな
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/20(月) 20:27:20.97 ID:b5MlLHdIo
あと一年も楽しめるといいたまえ
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 11:46:48.59 ID:CAGOaCxI0
本日中にとうかーー
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/25(土) 15:51:56.53 ID:IzLCwkKNO
(スレの存在忘れてたけど)舞ってる
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 17:20:47.55 ID:CAGOaCxI0
とうかー!
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 17:24:37.14 ID:CAGOaCxI0

β


佐々木「やれやれ、悪い予感はよく当たるものだね」

佐々木「藤原くんがあんなに慌てて……ん、それは常日頃からかな?」

ハルヒ「スー……」

佐々木「涼宮さん。あなたの団員は皆、強い意志をお持ちのようだ」

佐々木「なにがなんでも、あなたを助けるという意志をね」

ハルヒ「……グゥ」

佐々木「さて、部室は二階だったかな―――と」












周防「――――――」












佐々木「おや、九曜さん。おかえり」

周防「―――」

佐々木「長門さんはどうなったんだい? 振り切ってきたのか、それとも……」

周防「―――」

佐々木「参ったな。『力』がないものだから九曜さんとのコミュニケーションは言葉に頼るしかないのだけど……」

周防「―――」コソッ

佐々木「ん? もう一度言ってくれるかい?」

周防「―――……」

周防「CR―――ISI―――S」ヴォン

佐々木「おや……消えてしまった。ホログラムだったのか」

佐々木「にしてもクライシス、か……助けにいきたいけど、今の僕では足手まといにもなりはしないな」

佐々木「……まったく、SOS団にはいい人材が多いものだ」

佐々木「これも、あなたの人望が為せることなのかな、涼宮さん?」

ハルヒ「……クー」
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 17:29:19.33 ID:CAGOaCxI0


















周防「潰れなさい―――」


















長門「(SELECT シリアルコード FROW データベース 展開:ERROR)」

長門「(Pausing Interva Seconds Between Display:ERROR)」

長門「(DEFEND BY:ERROR)」

長門「(CODE:ERROR ERROR ERROR)」

長門「(Unknown/Unknown/Unknown)」

長門「(パーソナルネーム 長門有希 機能停止 0.002秒前)」

長門「(――――――active/emergency)」

長門「―――すまな」ゴオッッッ!!!!











ドンッッッッッッッッッ!!!!!
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 17:33:30.01 ID:CAGOaCxI0

周防「―――……」

周防「―――他律性の―――インターフェースが―――何故?」


















朝倉「随分と好き勝手やってくれたわね。敵性宇宙人」ドン!


















周防「制御空間―――構成プログラム―――再生処理」

長門「朝倉、涼子……?」

朝倉「長門さん、遅くなってごめんね。ギリギリ間に合ってよかったわ」

長門「何故、あなたがここに……? 待機命令が出ていたはず」

朝倉「……ふふ。長門さんも昆布頭の宇宙人と同じこと聞くのね」クスッ

周防「―――」ピクッ

朝倉「何故あたしがここにいるかって? 決まってるじゃない」

朝倉「あたしの意志が、ここに行くべきだと判断したからよ」

朝倉「待機命令? 聞いちゃいられないわよ、そんなバカみたいな命令」

朝倉「無口で大食いな宇宙人と、そのお仲間のピンチだって言うなら―――」

朝倉「駆けつけてやるのが、道理ってもんでしょうが」バン!

周防「―――理解―――不能」
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 17:38:14.30 ID:CAGOaCxI0

周防「―――……現況更新―――再選択―――」

朝倉「長門さんも長門さんでエマージェンシーコールが遅すぎるし。機能停止の0.0018秒前って」

長門「ギリギリだった」

朝倉「もう……。それで、みんなの現状は理解してる?」

長門「……していない。『佐々木』によって何処か別の空間、あるいは時間に転移させられた」

朝倉「なら安心して長門さん。来る途中に確認したわ。古泉くんと朝比奈先輩、ちゃんと帰ってきてるわよ」

長門「………………そう」

朝倉「……いつからそんな分かりやすくなったんだか」クスッ

長門「……彼と涼宮ハルヒは?」

朝倉「キョンくんは……まだ分からないわ。涼宮さんは北高を中心に発生してる閉鎖空間内」

朝倉「佐々木さんと一緒にいるわ。もう時間の問題で何かを始める気よ。急いだ方がいいわ」

長門「……そう」

朝倉「にしても長門さん。らしくないわね、いくらあの謎の宇宙人が相手でもここまで追いつめられるかしら?」

長門「直前に『佐々木』による情報操作能力への干渉、リソース制限のようなモノを仕掛けられた」

朝倉「なるほどね。弱体化させられてたってわけか」

周防「―――……―――……」

朝倉「となると……こっちもパワーアップするとしますか!」ニッ

長門「パワーアップ?」

朝倉「まさかまた使うことになるとは思わなかったし、正直あまり使いたくはない力だけど……」

朝倉「長門さん。――――――」

長門「…………承知した」

朝倉「おっけー! それじゃ……行くわよっ!!!」ザッ!

長門「……」ザッ!

周防「解析―――完了―――mode=extarmination」
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 17:42:53.16 ID:CAGOaCxI0












長門「パーソナルネーム・朝倉涼子の同期禁止処理の解除を申請」
朝倉「パーソナルネーム・長門有希の同期禁止処理の解除を申請」












長門・朝倉「「解除コード――――――Protect SOS」」








周防「―――」ゴオォォオオッ!!!












ガッキィイィイイイィイン!!!
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 17:47:33.95 ID:CAGOaCxI0

周防「―――危険性…………未知数?」ズザザッッ!!

朝倉「―――なぁんだ。二人共、解除コードが一緒だったのね。やっぱり息が合うわね、長門さん」

長門「解除コードを申請する際の状況を予想し、それをコードにしただけ」

朝倉「あはは、確かにね。SOS団が文字通りSOSを求めてるってんなら―――」

長門「わたしたちにできることは―――それを守護すること」

周防「―――同期可能にしたところで―――」ギギギ

朝倉「あら、ご存じない? 使い方によってこれがどれだけのアドバンテージになるのかを」

朝倉「『先を知る』ということがどれだけの利になるのかを」

朝倉「禁止せざるを得ないほどに強大な力だったということが分かってないのかしら?」ザッッ!

長門「…………」

周防「……環境対応―――属性変更―――refinement」ギギギ!

朝倉「行って、長門さん。ここからはあたしがやる」

長門「二人で対応した方が確実」

朝倉「一人で十分よ。それよりも今、長門さんが本当に行きたいところへ行って」

長門「行かない。まずは周防九曜の無効化を―――」グイッ!

朝倉「今! 長門さんを待ってる人たちが!! あなたの大切な仲間がどこにいるか分かるでしょ!?」

長門「………………」

朝倉「だったら!! その場に少しでも早く駆け付けるのがあなたの役目!! SOS団団員の使命でしょ!」

長門「………………」コクリ

朝倉「そして! あなたは本心はどうなの!? ここで宇宙人対宇宙人の頂点決戦でもしたいの!!? それともっ!!」

朝倉「涼宮さんをっ、SOS団のみんなを助けたいんじゃないの!!!?!?!?」


















長門「………………助けたい」
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 17:52:30.64 ID:CAGOaCxI0

朝倉「……分かったら行きなさい。大丈夫よ、たったいまパワーアップしたもの。二日目のおでん的な」

長門「……それはよく分からない。けど」

長門「……朝倉涼子」

朝倉「うん」

長門「―――任せる」トンッ

朝倉「―――任されたっ!!」

周防「茶番ね―――」バッ!!

朝倉「行って!! 長門さん!! ここはあなたの一番の友人に任せなさい!!」バシィ!!

長門「…………」ビューーン!!

朝倉「なんか言ってって!!?!?」ガーン!

周防「―――くだ―――らない」

朝倉「……ま、確かにね。効率とか合理的とか考えたらここで速攻二人で始末した方が確実よ?」グググ

朝倉「けどね、そういうのを全部無視した『想い』ってものが、今の長門さんを一刻も早く彼らのもとに向かわせた」

朝倉「情報統合思念体が求めたものが『それ』なのかは分からないけど」

朝倉「長門さんが理解したかったのは、きっと『それ』なんだと思うのよ」

周防「―――なに―――よ―――それ」

朝倉「あなたには分からないわよ。感情表現が長門さんより下手なんだもの」

周防「不要―――それに……この空間からは出られないわよ」

周防「空間構成因子を持続的に変移するようにした……もう、出ることも入ることも―――不か」

朝倉「だから、言ってるじゃない」

長門「…………」ゴオオォォッッ!!!

朝倉「今の長門さんは―――そんなもんじゃ止められないって!!」












バッキィィィイィイイィィィイイン!!!!!!!
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 17:58:26.72 ID:CAGOaCxI0

朝倉「……行ってらっしゃい。長門さん」

周防「――――――」

朝倉「あら、不測の事態に戸惑ってるのかしら?? どう? 予想外の展開っていうのは」

周防「長々と―――なに? さっきから……うるさい。ノイズ」パシッ!

朝倉「……でもま、結局あんたの言う通りくだらないことなのは違わないと思うわ」

朝倉「だからあたしはここで、あんたなんかの相手してるわけだしね」

周防「―――……」

朝倉「一番の友人だなんだ言ったけど、友人ごっこなんて別に望んじゃいなかったわよ」

朝倉「観察対象にここまで深く干渉することもね」

朝倉「…………なんて、ま、なんだかんだそうは言っても―――」

朝倉「『こんなトコ』にいるってことは、そういうコトなんでしょうね」ニヤッ!

周防「――――――」

朝倉「あの迷惑集団のために、一肌も二肌も脱いであげるとしようじゃない!」

朝倉「キョンくん! さっさと帰ってきなさい! この貸しは『スーパー平安時代!!』でキッチリ返してもらうわよ!」

周防「――――――

朝倉「さーて、それじゃ」バッ!












朝倉「病的なまでに猟奇的……元・急進派、朝倉涼子の本気魅せてあげるわ」クスッ




周防「―――煩わしい―――囀りね」
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 18:00:19.10 ID:CAGOaCxI0












『ばいばい、ジョン』












キョン「――――――っ」











357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 18:04:59.96 ID:CAGOaCxI0

キョン「っ!!?」ガバッ!!

佐々木「目が覚めたかい。キョン」

キョン「佐々木……ここは、この世界は……?」

佐々木「ああ。キミが元いた世界さ。ちゃんと帰ってこれたようだ」

佐々木「空間座標もこの通り。鶴屋山のこの場所で間違いない」

佐々木「時間軸もキミがこの世界から消失した時間からそこまで経過していないはずさ」

佐々木「見事、キミの読みは当たったようだ。流石としか言いようがないね」

キョン「そう、か……帰って、これたんだな……」

キョン「あいつらの……おかげだな」

佐々木「……悲観的になる必要は微塵もないよ。これが、向こうの世界のSOS団が望んだ最高の形なんだから」

佐々木「キミを元の世界へ帰す……SOS団は完璧に成し遂げたんだ」

キョン「…………ああ、分かってるさ。次は俺の番だ」

キョン「ハルヒをなにがなんでも助け出す。約束だからな」

佐々木「ああ。それがいい。それでこそキミだ」

キョン「よし、ならさっさと行動だ。力がないから分からんが……」

キョン「なんとなーく、北高から嫌な雰囲気をビリビリと感じるぜ」

佐々木「正解だ。今現在北高を中心に閉鎖空間が発生している。その内部に涼宮さんはいる」

佐々木「この世界の僕と一緒にね。SOS団の皆もそれぞれ涼宮さん救出に奔走している」

キョン「てことはとりあえずは皆無事なんだな? 安心したぜ」

佐々木「次はキミが彼らを安心させる番だ」

キョン「ああ。さっそく北高へ乗り込むとしようぜ、佐々木!」

佐々木「いや」

キョン「………………え? この流れで??」
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 18:08:58.33 ID:CAGOaCxI0

佐々木「少し待とうよ、キョン」

キョン「何故だ? この世界に帰ってきた以上、もう時間に余裕はないんだぞ?」

佐々木「キミの言っていることは正しい。しかし、今のキミが北高へ向かったところで何ができる?」

キョン「そりゃ…………」

佐々木「勿論、涼宮さん救出のために僕も最善の力を出すつもりさ。でも」

佐々木「まだ足りない。それだけじゃ、キミの本懐を遂げることはできない」

キョン「じゃあ、ここで指加えてSOS団の皆がハルヒを救出してくれるのを待ってろって言うのか?」ギリッ

佐々木「違うさ。キミが待つのはそれじゃない」

キョン「あぁ?」

佐々木「キミの帰りを、最も待っていた人さ」

キョン「俺の帰りを最も待っていた―――っ!?」

佐々木「噂をすれば……キョン」

佐々木「キミを起こしに来たみたいだよ―――」ニコッ















キョン妹「キョンくーーーーん!!!!! 起きてぇぇえええええ!!!!」ビューーン!!
















キョン「いや起きてる!!もう起きてる!! てか今の状態の俺ヤバいからマジ! マジで―――」

キョン妹「とうっ!!!」ドスッ!!

キョン「ふぐぅ……っ!!」ドサッ!

佐々木「おや、逆に眠ってしまったのかい。キョン」
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 18:13:56.48 ID:CAGOaCxI0

キョン「お前……マジで……なぁ……っ」ヒューヒュー

キョン妹「えへへー! 惜しかったね! キョンくん!」

キョン「……何が? めちゃくちゃ怖ぇこと言ってないかお前」

キョン妹「あー! それよりもキョンくん! ダメじゃない!!」プンプン!

キョン「ダメ? なにがだよ?」

キョン妹「帰ってきたら言うことあるでしょ!!」

キョン「え? あー……ただいま?」

キョン妹「……おかえり! キョンくん!!」ギュゥウ!!

キョン「いぎぎぎぎぎぃ!!! 強い強いぞ妹ぉ!!」

佐々木「感動の再開だね。麗しきかな」

キョン「明後日の方向見ながら言ってんじゃねえ……!」

キョン妹「キョンくんが帰ってくるまでずっと鬼ごっこしてたんだから!」

キョン「鬼ごっこ……あぁ、連中とか。なんにせよ、無事でよかった」

キョン妹「あれじゃ100年経っても捕まらないけどね!」フフン!

キョン「そりゃ心強いこって」

キョン妹「でも……なんだか疲れちゃったかな」

キョン「…………」

佐々木「…………」

キョン妹「特に、キョンくんは最近毎日楽しいことして、それに時々ついてったりしてたから」

キョン妹「わたしも、ハルにゃん達と遊んでる時はすっごく楽しかった!!!」

キョン「……そりゃよかった」

キョン妹「うん! だからね、ありがとうキョンくん!」

キョン妹「わたしはもう、十分楽しんだよ! だから、今度はわたしが帰る番だよ!」

キョン「…………ああ、ありがとよ」

キョン妹「ハルにゃんのこと、ちゃんと助けてあげてね!」

キョン「ああ……任せろ!」

キョン妹「それじゃあ―――」












キョン妹「ただいま―――キョンくん」パアァ

キョン「……ああ、おかえり―――」 











360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 18:15:45.53 ID:CAGOaCxI0
ここまでー
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/25(土) 21:04:02.13 ID:kmkiDNazO
やっぱりかー…いつだったのスレで妹はいないと言われてたからまさかと思ってたがまさかだった
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/25(土) 21:54:39.90 ID:NNBeD23Eo
乙です
朝倉さんさすがです
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/25(土) 22:48:13.92 ID:xsyJrwZG0

今回特に面白かったかも
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/27(月) 17:13:16.49 ID:7fcw2RNnO
結局妹は何なんだ?
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/09/01(土) 20:20:45.07 ID:4B5gNcah0
とうかー
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/09/01(土) 20:25:30.78 ID:4B5gNcah0

β


キョン「…………」

佐々木「……戻ったんだね」

キョン「……ああ。妹は……いや」

キョン「もう一人のおれと呼ぶべき、力のバックアップは今、帰属した」

佐々木「ただのバックアップなんかじゃないだろう。キミの妹さんはきっちりと役目を果たした」

佐々木「キミがこの世界に戻ってくることを疑わず、力を失ったキミの最後の希望の役割を持ち」

佐々木「こうして、キミに還り……希望を絶えさせなかった」

キョン「…………分かっているさ。単に予備の力としての存在なんかじゃない」

キョン「……孤独を紛らわせるためのバックアップだったはずが、いつの間にか妹になっていやがった」

キョン「あいつがおれだったなんて忘れていたほどに、あいつはおれの妹だった」

佐々木「……そうかい」

キョン「今だって……目を閉じればあいつの声が聞こえる気がするよ」

キョン妹『キコエルー!? キョンクーン!!』

キョン「ふっ……ここからって時に幻聴なんて笑えないよな」

佐々木「いや、キョン。すまない、僕にも聞こえているんだけど」

キョン「………………え?」

キョン妹『アハハー!! セマーイ! ヤッパリダシテー!』

キョン「こ、こいつッ……!! な、なぜまだ妹としての意識がある!?」

佐々木「……長い間、妹として染み込んだ意識はそう簡単にはなくならないのかもね」

キョン「おいおい冗談じゃねえぞ。これ、いつかおれの体がこいつに乗っ取られちまうんじゃ……」

キョン妹『! ソノテガアッタカ!!』

キョン「ッ!? ぬかったッ!?」

佐々木「くつくつ、その様子なら寂しくなることもないだろうよ」

佐々木「……安心したよ」
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/09/01(土) 20:30:07.23 ID:4B5gNcah0

キョン「くっ……無駄に悩みが増えちまったが……まあいい」

キョン「どれ……」グッグッ

佐々木「どうだい? 力の具合は?」

キョン「……まっ、良くて5割ってところか」

佐々木「5割か……」

キョン「なに、問題ない。今、こっちの佐々木は『力』を持っていない」

キョン「これだけ使えりゃ十分だ。さぁ、佐々木、急ぐぞ」

佐々木「……待ってくれ、キョン」

キョン「……まだあるのか? 悪いが佐々木、これ以上は―――」

佐々木「キミを万全の状態にまで戻す。向かうのはそれからだ」

キョン「……おい、それは一体どういう―――」

佐々木「すぐに済む。時間は取らないさ。キョン、僕に手を合わせてくれ」スッ

キョン「…………待て」

佐々木「待っているのはキミだろう? さぁ、キョン早く手を出すんだ」

キョン「何を考えている佐々木? お前、なんで……」

佐々木「……これしか方法はない、と言い切るには早計だけど」

佐々木「時間がないこともまた事実だ。限られた時間での最大の効果はこの方法しかない」

キョン「…………」

佐々木「キョン、キミに―――」


















佐々木「僕の『力』を……全てを、受け取ってもらう」
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/09/01(土) 20:34:26.41 ID:4B5gNcah0

佐々木「それなら……万全の、いやもしかしたらそれ以上の力になると……思いたいね」

キョン「……何故だ。そこまでする必要はないと言っているじゃないか」

佐々木「準備をしすぎるなんてことはないよ。常に不足の事態を想定し、できることはやっておくべきだ」

キョン「……すべきことじゃない。お前の『力』が……存在が消えてしまう事なんて!」

佐々木「消えなどしないさ。決して」

佐々木「キミという存在と同化するだけ。まるっきりゼロになるわけじゃない」

キョン「……そもそも、お前の『力』を受け取れるなんてこと―――」

佐々木「仮定の話を覚えているかい?」

キョン「―――ッ!」

佐々木「それに……それ抜きにしても、キミにできないとは思えないよ。キョンも分かっているはずだ」

キョン「……」

佐々木「キミは僕の親友だからね。余すトコなくきっちり受け止めてくれよ」

キョン「佐々木……」

佐々木「くつくつ……同じ世界に僕は二人もいらないよ。僕だってドッペルゲンガーを拝みたくはないしね」

佐々木「だから、この世界の僕のことはすべて任せる。大丈夫さ、信じてる」

キョン「…………」

佐々木「親友がバカをやっているなら、止めてやるのも親友の仕事だろう?」

キョン「…………ああ」

佐々木「頼んだよ親友。後はキミの中から見させてもらうことにするよ」

キョン「……ああ!」

佐々木「くつくつ、いい返事だ」

佐々木「さぁ……手を合わせて」スッ

キョン「…………」ピタッ

佐々木「…………ああ」

佐々木「やっと―――」パアァ

佐々木「―――キミとまた、一緒だ」ニコッ

キョン「……佐々木ッッ―――!!!!」






ドンッッッッ!!!!
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/09/01(土) 20:38:23.21 ID:4B5gNcah0






周防「――――――?」ピクッ

朝倉「ッ、これ……この感じ……まさか!」






長門「…………………………おかえり」ゴオォッ!






藤原「ちっ、いい加減―――ッ!!?」

朝比奈(大)「…………よかった」ホッ

朝比奈「ふえっっっ!? も、もしかしてこれって……!」






橘「囲んでください!! あの、一番ヤバイメイドさ―――! さ、佐々木さ……いや、違う……?」

古泉「…………お待ちしていましたよ」












ハルヒ「…………ん」

佐々木「おや、涼宮さん。お目覚めかな? できれば、部室につくまでは眠っていてくれると助かるよ」
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/09/01(土) 20:43:34.48 ID:4B5gNcah0

キョン「―――……」シュウゥゥ!

キョン「…………」

キョン「…………」グッグッ

キョン「万全……以上だぜ。佐々木、妹よ」

キョン「……ありがとう」

キョン「けど……お前らの存在が……」クッ






キョン妹『ヤッタネ! キョンクン!』

佐々木『さぁ、頑張り給えよ親友』






キョン「…………なんか体の中がうるさい」

佐々木『おっと、妹さん。キョンの集中が乱れるといけないから静かにしていようか』

キョン妹『ハーイ!』

佐々木『僕と向こうで遊んでいよう。静かにね』

キョン妹『ワーイ!』

キョン「向こうってどこだよ。めちゃくちゃ気になるだろうが」

キョン「マジでおれの妄想から成る幻聴とかだったら勘弁してくれよ……ったく」

キョン「まぁ……誰かがいてくれて心強いってのは確かだ」フッ

キョン「……待ってろハルヒ。すぐに―――行くからよッ!」シュン!!












ガサッ

「…………主よ。やはり、あなたであったか」
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/09/01(土) 20:48:43.10 ID:4B5gNcah0

α


ヤスミ「はー! 楽しい! いえ、楽しすぎましたっ!!」

キョン「遊びつくしたな。この『キョンくんワンダーランド』を」ククク

ヤスミ「そんな名前だったんですねっ!? プチ衝撃ですっ!」

キョン「それで、まだ乗りたいアトラクションでもあるか? それとも……」

ヤスミ「いえっ! 仰る通り遊びつくしましたっ!! すっっっごく楽しかったです!!」

キョン「そうか。そりゃよかっ―――」

ヤスミ「ですので! 次は宣言通り、あたしがとっても素敵な場所へ連れて行ってあげますっ!」

キョン「そりゃいいが、そんなにハードルをあげて大丈夫か?」

ヤスミ「大丈夫です! きっと先輩も喜んでもらえると思いますっ!」

キョン「へー、そりゃ……楽しみだ」

ヤスミ「フフ、では向かうとしましょうか!」

キョン「おう、んじゃ夢の国とはおさらばだ」パチンッ!

ヤスミ「あぁー! 名残惜しいですが……仕方ないですねっ! また……」

ヤスミ「また…………」

キョン「……ああ、連れて行ってやるよ。また、何度でも」

ヤスミ「! それは……それはとっても嬉しいです!! 是非っ、また!」

キョン「ああ、約束だ」

ヤスミ「はいっ! 約束!! ちゃんと守ってくださいね!!」

キョン「当然だ」

ヤスミ「……それじゃ、行きましょうか」

キョン「ワープで行くか?」

ヤスミ「いえ! お散歩しながら行きましょう!」

キョン「団活の集合時間に間に合うか?」

ヤスミ「あっ! え、っと……その、多分、大丈夫……だと」

キョン「……まっ、間に合わなけりゃその時考えりゃいいか」

ヤスミ「! ありがとうございますっ! それじゃ先輩っ! こっちです!」タタタッ!

キョン「……やれやれ」
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/09/01(土) 20:54:17.43 ID:4B5gNcah0

ヤスミ「フフ、ねぇ先輩。先輩はSOS団のどんなところが好きなんですか?」スタスタ

キョン「なんだ藪から棒に。そのおれがSOS団を好きである前提の質問は?」スタスタ

ヤスミ「違うんですか?」

キョン「…………理由なんかねえよ」

キョン「おれが居たいと思える場所がSOS団だ。それだけさ」

ヤスミ「……ひゅー」

キョン「冷やかしてんじゃねえよ」

ヤスミ「いやいや! 滅相もないですっ! なんというか、すごい、信頼関係だなぁ、って!!」

キョン「そうか?」

ヤスミ「理由なんてない。ただ、この人たちと一緒にいたいだけ……」

ヤスミ「こう、言葉を交わさずとも互いが互いを理解しあえる関係……みたいな?」

キョン「(確かに言葉を交わす必要はないっちゃないが)」

ヤスミ「そうそう、こんな風に直接脳内に……脳内にっっ!?」

キョン「どうしてそんなことを聞くんだ?」

ヤスミ「いやぁ、なんとなくですよっ! 特に深い意味はありませんっ!」

キョン「そうかよ」

ヤスミ「ですっ! でも、羨ましいなぁそんな関係……」

キョン「お前も入ってくりゃいい。入団テストをとっとと終わらせてな」

ヤスミ「……フフ。そうですねっ!」

キョン「最後らへんにゃSOS団ガチンコタイマン5連戦があるだろうから、頑張れよ」

ヤスミ「そんな武闘派集団でしたっけ!!?」ガーン!
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/09/01(土) 20:59:44.32 ID:4B5gNcah0

キョン「んで……今おれたちが向かってる場所だが」

キョン「どうやらおれの知っている場所っぽいんだが……」

ヤスミ「おやっ! 聡明な先輩は何かに気付かれましたかっ!!?」

キョン「いや、なんというか……この登り慣れた坂道の先にあるのは一つしかないというか」

ヤスミ「流石!! 名探偵ですか!?」

キョン「妙だな……当たり前のことを言っただけなのにこの反応」

ヤスミ「そう! 先輩の推理通り、今からあたしたちが行くのは―――!」

ヤスミ「SOS団の本拠地、文芸部室ですっっ!!!」

キョン「…………」エー

ヤスミ「なんですかっ!? その微妙に嫌そうな顔は!?」

キョン「……素敵な場所って言ってたじゃねえか」

ヤスミ「とっても素敵じゃないですか!! 先輩だって居たいと思える場所って言ってたじゃないですかっ!」

キョン「それとこれとは……ってか本当になんで部室だよ。今更部室で不思議探しか?」

キョン「ま、確かにあの空間は異空間化してよく分からんモンで溢れ―――」

ヤスミ「先輩っ」

キョン「―――お?」

ヤスミ「行きましょうっ!」ニコッ

キョン「……だから、なぜ部室なのかの説明をだな」

ヤスミ「行けば分かりますよ。きっと!」

キョン「……分かったよ。行けばいいんだろ」

ヤスミ「はいっ! それできっと―――」

ヤスミ「先輩の知りたいことが全て分かるはずですから!」

キョン「…………ほう」
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/09/01(土) 21:00:36.83 ID:4B5gNcah0
ここまでー!
随分読みにくく、ややこしくなっていると思います……すいません
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/09/01(土) 22:18:16.37 ID:oaIxPYYfo
乙です
妹ちゃん流石です
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/09/02(日) 03:52:03.55 ID:K+WyfZAQO
キョンの中のあっちってマジでどこだよww
……俺も気になるじゃないか
……気になって気になって夜も10時間しか寝れそうにないよ
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/09/02(日) 10:24:17.63 ID:yzxWKbfF0
乙です
いよいよクライマックスって感じ
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/15(月) 08:37:08.38 ID:X1uAxpU1o
速報復活!!更新待ってます!!
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/20(土) 09:05:57.21 ID:AOBRCSVmo
速報が復活したの気づいてる?
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/22(月) 21:25:57.27 ID:SJMaEKI00
やっと復活したか…続きをいつまでも待ちます
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/25(木) 22:12:04.43 ID:FiCxOpT7O
お久しぶりです 1です
突然ではありますが、このシリーズSSをここで打ち止めとさせて頂きます。
理由として、投下ペースの大幅な減少、それに伴う読者さん離れ等々ありますが、完結までの構想が浮かんでいないことが一番の原因といえるでしょう。
そんなわけで、勝手ながらこのSSはここまでとなります。
ありがとうございました
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/25(木) 22:14:09.80 ID:ld4BgpSgo
雑ななりすましだな
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 18:38:21.69 ID:kGOb8XbDO
色々な点から見てだいぶなりすまし臭いな...
まあ本物の>>1なら少なくとも後何回かは返信してくれるでしょ
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 19:09:39.45 ID:gYbUMHqa0
なりすますならもうちょっとちゃんとしてほしいな
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/10/28(日) 12:36:25.40 ID:rPm7YkjoO
続きの投下予定はありません。
申し訳ありませんが事実です。
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/28(日) 14:30:12.40 ID:dvCNP1fbo
しつこい
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/30(火) 11:47:37.51 ID:MuDzDvugO
書きたいことが山ほどあるっていってたんだから、ねぇ…
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/11/01(木) 19:58:37.39 ID:gMHJUiKQO
投下をお待ちいただいている読者の方がおられ、
大変喜ばしい気持ちではあるのですが、いかんせん投下をする、できる状態にはなりませんでした。
ご指摘の通り、書きたい事はまだまだあるのですが、書くことは叶いそうにありません。
しつこいようで申し訳ありませんが、このシリーズはここで幕引きとなります。
拙いSSにお付き合いいただき、ありがとうございました。
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/01(木) 20:19:21.68 ID:iDjk5p0Bo
下手でバレバレな成りすましですね
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/01(木) 21:05:22.38 ID:7ITfuODDo
いい加減うざい
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/11/08(木) 18:05:44.48 ID:Aw/BVMqw0
ageたら気づくかな
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/24(土) 19:54:54.39 ID:GHYwKNfko
待ってるや
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/11(火) 23:57:56.81 ID:N8AfzWPxo
待ち
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