一ノ瀬晴「黒組reverse」

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30 : ◆y/UloXui6w [saga]:2018/04/04(水) 04:00:14.58 ID:9hQJ8RMn0



 兎角「……何だ、用事って」

 目一「ごめんなさいね、お忙しい所に呼び出して」


晴から逃げるように立ち去った後、兎角は最上階にある理事長室へとやってきていた。

それも、先ほどのホームルーム中に届いた一件のメールのせいであり、晴を避けていたのもコレのせいであった。


 目一「今回の特別学級。確かに原因は待機中だった十一年黒組のメンバーが、"候補"を殺めてしまったのも一つあるのよ?」

 兎角「候補?」

 目一「しかし、本当の意図は違います。それは、『新たな女王蜂候補』の選定」

 兎角「女王蜂……」

 目一「分かりやすく言うと、一ノ瀬さんは私と同じ血族の一人、他者を誘惑する特殊なフェロモンを無意識に発するプライマーという存在よ。

    貴女は、この二日程で彼女と共に過ごす間、何を感じたのかしら?」

 兎角「……自分でも、おかしいとは思っていた。異常な程に、アイツと話すほどに引き込まれた」

 目一「ただの暗殺対象であった筈の彼女を、普段からクールな貴女がなぜそこまでに好意を抱いたのか。その理由は、理解してもらえたかしら」

 兎角「……」


会って間もない人間の印象など、よくわからないとしか言いようがない。

しかし、他人に興味を抱かない兎角ですら、一ノ瀬晴という人間から感じたモノはあまりにも多く、言葉が湧き上がってくる。

その理由が、特殊な能力によるモノだった、と言われれば確かに納得がいく。


 目一「彼女がこれまで幾人もの刺客に襲われ、その度に命を繋いでいるのも大きな要因としてはプライマーとしての力があります。

    惹き込まれた人間は刺客からの盾……文字通り人間の盾となり、果てていった」

 兎角「お前の話が全て本当だとして、つまり私に何を言いたい?」


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