【艦これ】駆逐戦隊!ショキカンジャー!!改 その2

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98 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 15:49:05.06 ID:LfAj0wsk0
電「動きが全く見えなかったのです……あんなに速く動けるのですか?」

五月雨「高速移動……って感じじゃなかった」

五月雨「工具の一件で逃げられたときに見せた、瞬間移動……かな」

クウボ「その通り。私は人を操るだけじゃなくて、もう一つの能力…瞬間移動もできるの」

クウボ「コウワンとは違う……本当の瞬間移動よ」

叢雲「何でもいいわ!吹雪を返しなさい!」

センカン「いいえ、この子はアジトに連れていくわ。その力を利用させてもらうためにね」

漣「利用……何をするつもり!?」

センカン「教える義理はないわ。クウボ、行くわよ」

クウボ「はい」
99 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 15:49:32.46 ID:LfAj0wsk0
叢雲「待ちなさい!このっ……!」ダダッ


「おっと、そうはいかないわ」

何者かが巨大な腕で叢雲に襲い掛かる!

叢雲「!?」


ズドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!


叢雲「なっ……!」ヨロッ

電「叢雲さん!」ダッ


ヒュンヒュンッ!

敵艦載機に似た物が、電の前に飛んでくる!

電「!?」

「先へは行かせないぞ、イナズマ」

電「……っ!」
100 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 15:49:58.16 ID:LfAj0wsk0
漣「コウワンさんに、ホッポちゃん……!」

コウワン「残念だけど、ここであなたたちを倒させてもらうわ」

ホッポ「うん。私とお姉ちゃんに勝てるわけがない。大人しくやられろ」

叢雲「ぐっ……」


センスイ「コウワンとホッポだけじゃないわ。私たちもいるわよ」ザッ

リトウ「新しい武器を開発したの。あなたたちで試させてもらうわ」ザッ


五月雨「センスイさんに、リトウさん……」

漣「……幹部勢ぞろいってわけ?」
101 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 15:50:25.81 ID:LfAj0wsk0
リトウ「センカン様を追わせはしないわ。ここで私たちが全力で相手してあげる」

電「全力……」

センスイ「もう小細工はなしよ。あなたたちを本気で叩き潰す」

コウワン「ではセンカン様。今のうちに」

センカン「悪いわね。じゃあ後は頼んだわよ」


センカンとクウボは吹雪を連れて、洞窟へと入っていく
102 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 15:50:59.72 ID:LfAj0wsk0
漣「ふざけんな!吹雪ちゃんを返し……」

コウワン「行かせないって言ってるでしょう!!」ブォンッ!

漣「!!」シュバッ

漣「……くそぅ」

叢雲「クソっ……!吹雪!!」

電「吹雪さん!」

五月雨「吹雪ちゃん……!」
103 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 15:51:27.10 ID:LfAj0wsk0
──────────

──────

───


叢雲「いつまでもやられっぱなしじゃないわ……!電、行くわよ!」ダダッ

電「はいなのです!」ダダッ

センスイ「おっと」パチンッ


幹部たちの姿が透明になった!


電「……っ!また……!」

叢雲「くっ……」

叢雲(落ち着いて……足音と気配を探るのよ)
104 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 15:52:12.57 ID:LfAj0wsk0
ザッ

電(!!足音!かなり近い……!)

叢雲(そこか……っ!)



近くの足音を頼りに、叢雲と電は武器を振りかざす!

ブォンッ!


「「「ヒャッハァーーーーーー!!!」」」

ズドドドドドドドドドドドドドドド!!!


叢雲「がはっ!?」

しかしその瞬間、大量の何かが叢雲めがけてぶつかってきた!!
105 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 15:53:57.55 ID:LfAj0wsk0
電「叢雲さん!?」

叢雲(しまった、ホッポの艦載機か……!)ヨロッ

ホッポ「……今だ、お姉ちゃん」

コウワン「よくやったわ、ホッポ!」ブォンッ!

叢雲「!!」


コウワンはバランスを崩した叢雲の目の前で姿を現し、腕を振り下ろした!


ガキィンッ!!


叢雲「……っ!」

コウワン「……へぇ、なかなかのスピードね」


しかしその瞬間、五月雨が間に入り、コウワンの攻撃を刀で防いだ!


五月雨「ぐ……」ギリギリ
106 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 15:55:20.65 ID:LfAj0wsk0
五月雨「叢雲ちゃん、電ちゃん!今のうちに……!」

叢雲「了解よ!」ブォンッ!

電「なのです!」ブォンッ!

コウワン「おっと」シュバッ

叢雲「!!」スカッ


シュンッ


叢雲「……っ。また消えた……」
107 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 15:57:32.64 ID:LfAj0wsk0
キーたち「ヒャッハァーーーーーー!!!」「コッチヲミロォーーーーー!!!」ヒュンヒュンッ


電「ま、また来たのです!」

五月雨「漣ちゃん!」

漣「りょーかい!」カシャッ


漣はアンカーパーツを弓に取り付けた!


漣「とりあえず、お前らは打ち落として……」

ホッポ「!!お前ら、戻れ!」

キーたち「ワー!!」「ニゲロー!!」ワラワラ

漣「え、ちょ!?逃げんなコラー!!」
108 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 15:58:06.22 ID:LfAj0wsk0
リトウ「おっと、背中がガラ空きね」カチャッ

漣「!!」


弓を構えた漣の背後で、リトウが銃を突き付けていた!


漣「しまっ……」


バチバチバチバチィッ!!


漣「うああああああああああああっ!!」
109 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 15:58:34.73 ID:LfAj0wsk0
漣「……っ」ヨロッ

リトウ「どう?私が開発した電撃銃の味は」

リトウ「なかなかの威力でしょう?」

漣「……ふん!大したことないね!」

漣「電ちゃんの電気ショックに比べたら、こんなのクソザコじゃん!」

リトウ「ふっふっふ……でもあなたたち、もうわかってるんでしょ?」

リトウ「この電撃を食らうとどうなるか……」

漣「……!」
110 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 15:59:39.15 ID:LfAj0wsk0
叢雲「漣!この……っ!」ダダッ

リトウ「!!」


キーたち「「「ヒャッハァーーーーーー!!!」」」ヒュンヒュンッ


叢雲「うわ、また出た!」

ホッポ「センスイ、今のうちだ」

センスイ「ええ、リトウ!」パチンッ


シュンッ

リトウは再び姿を消した
111 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:00:05.05 ID:LfAj0wsk0
キーたち「「「ヨーシ、ニゲロー!!!」」」ワラワラ


叢雲「あーもう!何なのあいつら!」

電「完全に翻弄されてるのです……」

五月雨「漣ちゃん、大丈夫!?」

漣「あ、あんまし大丈夫じゃないかも……」

叢雲「っ!そうだ、あの電撃……」

漣「体が痺れてうまく動けない……」
112 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:00:38.83 ID:LfAj0wsk0
五月雨「……みんな、とりあえずここで固まろう」

叢雲「そうね。下手に離れるとタコ殴りにされて終わりだわ……」

電「漣さんから離れるわけにもいかないのです」

漣「うう、すまねぇ……」

五月雨(……さて)

叢雲(次はどこから来る……?)



シーン……

四人「……?」
113 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:01:11.91 ID:LfAj0wsk0
漣「攻撃してこない……?」

叢雲「……何か、企んでる……?」

五月雨「……あの人たち、能力の都合かわからないけど……攻撃の際には姿を見せる」

五月雨「だから攻撃しようとしてるなら、姿が見えて……」

電「!!」

電「み、皆さん!ここから離れるのです!!」

三人「!?」
114 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:01:37.25 ID:LfAj0wsk0
ホッポ「……遅い」


遠く離れたところで、ホッポがキーたちを集めてビームの準備をしていた!

ヒュォォォォォォォ…………


叢雲「まずいわ……!漣、つかまりなさい!」

漣「うん……って、叢雲ちゃん後ろ!」

叢雲「!!」


コウワン「逃がさないわよ」

ドガッ!

叢雲「!!」ヨロッ

コウワンの攻撃により、叢雲はバランスを崩す!
115 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:02:20.25 ID:LfAj0wsk0
五月雨(まずい、このままだと二人が……!)

コウワン「あなたたちもよ」シュンッ

五月雨・電「!!」


ドガッ!

五月雨「うっ……」ドサッ

電「うあっ……」ドサッ
116 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:03:02.73 ID:LfAj0wsk0
コウワン「さあ、あとは四人仲良く消し飛ぶだけね」

コウワン「……さようなら、ショキカンジャー」



ホッポ「発射!!」


ビィィィィィィィィィィィィィィッ!!!!

集まったキーたちから、すさまじい威力のビームが発射された!


四人「!!」


ドォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!
117 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:03:35.17 ID:LfAj0wsk0
ホッポ「……」

センスイ「よくやったわ、コウワン、ホッポ!」

コウワン「あら、特に何もしてないくせに偉そうなこと言うのね?」

センスイ「うっ……」

リトウ「まあまあ。センスイの能力のおかげでかなり翻弄できたじゃないの」

コウワン「……まあ、そうね。私たちが能力を使おうとすると、干渉し合って効かなくなるのが痛いけど」

センスイ「それは仕方ないじゃない……」
118 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:04:02.81 ID:LfAj0wsk0
リトウ「……ホッポ、どうしたの?さっきから黙ってるけど」

ホッポ「……」


ホッポ「……あいつら、まだ生きてる」

三人「!?」

コウワン「あ、あのビームを直撃して……!?」

ホッポ「うん。でも多分虫の息。さっさととどめを刺そう」

リトウ「そうか……じゃあ行きましょうか」

コウワン「……そうね」
119 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:04:34.16 ID:LfAj0wsk0
漣「……ぐ……」

叢雲「……漣、体動くようになった……?」

漣「だ、だいぶ治ったけど……別の要因で体動かなくなりそう……」

電「……かなり厳しい、戦いなのです……」

五月雨「……向こうは能力を使って翻弄しつつ攻撃して、隙をついて大技を繰り出す……」

五月雨「想像以上に連携が取れてるね」

五月雨「逆に、私たちは翻弄されすぎて、連携が取れてない」

五月雨「しかも、センスイやリトウはともかく、五人がかり……もしくは、大井さんに助けてもらって倒せたホッポちゃんやコウワンが相手……」

漣「要するに中ボスが同時に出現して、連携まで取ってきたらヤベーってことですな」

電「どうしたらいいのでしょうか……」

五月雨「……」
120 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:05:00.82 ID:LfAj0wsk0
ザッ

四人「!」

コウワン「……しぶといわね、まだ生きてるなんて」

叢雲「ふん……しぶといのはお互い様でしょ」

リトウ「でもやっぱり、見るからに限界って感じね」

センスイ「もう打つ手もないみたいだし……もうお終いよ」

電「……っ」

五月雨「……」
121 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:05:28.71 ID:LfAj0wsk0
漣「……かぁーっ!あいつら、うちらのことなめてますぜサブリーダー!やっちゃいましょうぜ!」

電「えぇ……」

叢雲「こんな時まであんたは……でもどうする、五月雨?」

五月雨「……当然、諦める気なんてないよ」

五月雨「まだ戦えるんだもん。いくら厳しくても、諦める理由にはならないよ」

叢雲「……まあ、あんたならそう言うと思ったわ」

漣「リーダーに聞いても、同じ答えが返って来ただろうねぇ……」

電「電たちも、諦める気はないのです……!」

叢雲「でもこのまま戦ってもジリ貧でやられるのが落ちよ……どうする気?」

五月雨「……これしかないね」スッ


五月雨は改装設計図を取り出した!
122 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:05:59.39 ID:LfAj0wsk0
叢雲「……やっぱりそれしかないかしら」

漣「でも戦隊パワー足りてるん?」

電「使ったうえで、体力ももつか心配なのです……」

五月雨「体力はわからないけど……戦隊パワーは十分だと思うよ」

五月雨「……みんな、『強い思い』は持ってるでしょ?」

三人「……!」

五月雨「それがあれば……きっと大丈夫。何とかなるよ」

三人「……」
123 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:06:45.13 ID:LfAj0wsk0
叢雲「確かにそうね……私は乗るわ、五月雨」スッ

電「電もやるのです!ここでやらない理由はないのです!」スッ

漣「ヨッシャー!一暴れしてやろうじゃないの!」スッ

五月雨「……よし!みんな、行くよ!」



四人「第二改装!!!!」

四人は、ショキブレスの横の溝に、改装設計図をスラッシュした!


シュィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン…………

四人のスーツが変化し、より強化されていく!


バァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!
124 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:07:14.98 ID:LfAj0wsk0
コウワン「!?な、何!?」

センスイ「姿が変わった……?」

リトウ「……前の鎮守府で、似たような物を見たわね」

リトウ「確か……『強化形態』だったかしら」

ホッポ「こいつらもそれを……?」

センスイ「何にしても、嫌な予感がする……一旦離れるわよ!」パチン


センスイたちは姿を消した!
125 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:07:50.86 ID:LfAj0wsk0
コウワン(よし……とりあえず距離は取ったわ。それで、奴らの動きは……)チラッ


叢雲「……」


コウワン(……?さっきの位置にいるのはブラックだけ?孤立してる……)

センスイ(懲りてないのかしら、あの子たち……まあいいわ。コウワンかホッポが攻め込むはず)

センスイ(私はタイミングを見て能力を使って援護を……)

コウワン(……罠?離れたところにいる他のメンバーを狙うべき?)

コウワン(……迷っていても仕方ない。とにかく近づくしかないか……)スッ


叢雲「……はぁぁぁっ!!!!」ブォンッ!

コウワン「!?」


叢雲は槍を思い切り地面に突き刺し、地面に衝撃波を走らせる!!

ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!
126 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:08:38.74 ID:LfAj0wsk0
センスイ「なっ……」ドテッ

コウワン「ぐあっ……!」グラッ


コウワンたちはバランスを崩し、その場に倒れこむ!


コウワン(しまった、こんな広範囲に攻撃してくるなんて……!)

コウワン(不用意に音も出してしまった……狙われる可能性が高い……)

叢雲「そこかっ!」ブォンッ!

コウワン「っ!!」


ガキィンッ!!

コウワンは姿を現し、巨大な腕で叢雲の槍を防ぐ!


叢雲「やっぱりそこにいたわね……さあ、どうしてくれようかしら?」

コウワン「くっ……」グググ
127 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:09:15.24 ID:LfAj0wsk0
コウワン(このままだと分が悪い……態勢を立て直さないと……!)

ホッポ「お姉ちゃん!お前ら、行けぇ!」ヒュンヒュンッ


ホッポは叢雲に向かってキーたちを飛ばす!


叢雲「!!」シュバッ

コウワン(……!今のうちに……!)


シュンッ

コウワンは隙を見て、高速移動でその場を離脱した!


叢雲「……逃がしたか……まあいいわ」
128 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:10:04.07 ID:LfAj0wsk0
コウワン(ふぅ……助かったわホッポ。とにかく、ブラックの近くにいるのはまずいわ)

コウワン(遠距離攻撃のできるホッポやリトウに任せて、私は他の子たちを───)



五月雨「───やぁっ!!」

コウワン「!?」

ズバァァァァァァァァァァァッ!!


コウワン「ぐああああああああっ!?」
129 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:10:33.75 ID:LfAj0wsk0
コウワン「ショキカンブルー……!?いつの間に……」

五月雨「油断しましたね……コウワン!」

コウワン「くっ……」


シュンッ

コウワンは再び、高速移動でその場を離れる


コウワン「くそっ……どうなってるのよ……!」シュンッ

コウワン(でも、今度こそ逃げきれて……)


五月雨「まだまだっ!!」シュンッ

コウワン「!?」

コウワン(速い……!?この子、こんな高速移動できたの!?)

コウワン(私と同じか、それ以上のスピード……!)
130 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:11:11.80 ID:LfAj0wsk0
ホッポ「くそっ……お前ら!お姉ちゃんを助けに……」

電「えーいっ!!」ブォンッ!

ホッポ「!!」


ガキィンッ!!


ホッポ「イナズマ……!」グググ

電「……決着をつける時なのです、ホッポちゃん……!」グググ

ホッポ「……っ」
131 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:11:41.89 ID:LfAj0wsk0
ホッポ「仕方ない……お前ら!イナズマを集中攻撃だ!」

キーたち「「「ヒャッハァーーーーーー!!!」」」ヒュンヒュンッ


大量のキーたちが電へと襲い掛かる!


電「……そこなのですっ!」ブォンッ!

ドゴォッ!!

キーA「グエッ!!」
132 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:12:09.76 ID:LfAj0wsk0
ホッポ「その程度か!まだキーたちは大量にいるぞ!」

電「……まだ終わりじゃないのです!」


バチバチバチバチィッ!!

ホッポ「……!?」

電のハンマーから出た強力な電撃がキーたちに走る!

ドカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!


キーたち「ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」
133 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:12:36.52 ID:LfAj0wsk0
ホッポ「なっ……カミナリ?」

ホッポ「あの量のキーたち全員に流れるほどのカミナリが使えたのか……!?」

電「……これが、改二の力なのです」

電「ホッポちゃん……電の本気を見るのです!!」

ホッポ「……っ」
134 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:13:37.01 ID:LfAj0wsk0
リトウ(ま、まずいわ……若干だけど、コウワンもホッポも押されてるわ……)

リトウ(ここは私がしっかりサポートしないとダメみたいね)

リトウ(やることはさっきまでと一緒。隙を見て電撃を……)


漣「おっと、そうはいかせないよ!」

リトウ「!!」

バシュッ!!

リトウ「ぐあっ……!」
135 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:14:09.37 ID:LfAj0wsk0
リトウ(なっ……!なぜ私の場所が……!?透明になっているはずなのに……!)

漣「勘だ!!」

リトウ(は!?)

リトウ(しかも何で心の声に反応してるのよこいつ!!)

漣「まーあんたの考えてることなんてお見通しってこった!」

リトウ(ふ、ふざけたことを……!)

漣「場所が分かったのは、単純に音だよ。戦闘やステルスに慣れてないあんたの足音が一番わかりやすかったからね」

漣「しかも今、声出しちゃったし……丸わかりなんだよねぇ」

リトウ「……っ」
136 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:15:34.82 ID:LfAj0wsk0
リトウ「……こうなったら仕方ないわね。もう一度電撃を食らわせてやるわ」シュンッ

漣「おーこわ!そら勘弁ですわ!」

漣「じゃあ、向こうでやってる電ちゃんたちの真似でもしてみるかね!」バシュバシュッ

リトウ「!!」

バチバチィッ!!

リトウ(よし……このくらいなら撃ち落とせる)

リトウ(隙を見て一撃でも与えられれば、どうにでも……!)
137 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:16:03.01 ID:LfAj0wsk0
漣「まだまだ!こんなもんじゃないよ!」バシュバシュッ!!

リトウ「っ!」バチバチィッ!!

漣「ほれほれ!」バシュバシュッ!!


漣は絶え間なく矢を放ち続けている!!


リトウ(か、数が多い……!捌き切れな……)

ザシュッ!

リトウ「ぐっ……!」

漣「まだまだ、徹底的にやっちまうのねっ!」
138 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:16:29.62 ID:LfAj0wsk0
センスイ(ま、不味いわ!連携が取れなくなってる!)

センスイ(一度体勢を立て直すために、全員に透明化をかけて離脱してもらうか?)

センスイ(いや、透明化のために手を止めた瞬間にやられる可能性がある……それは難しいか)

センスイ(くっ……どうしたら……)


ブォンッ ブォンッ

センスイ「……?」チラッ


叢雲「……遊びは終わりよ、センスイ」

センスイの近くで、叢雲が槍を頭上で回転させている!

ブォンッ ブォンッ

センスイ「なっ……!?」
139 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:17:28.81 ID:LfAj0wsk0
シュィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン……

回転させていくうちに、叢雲の槍が光を帯び始めた!


叢雲「確か、前にあんたに食らわせてやろうとしたときは失敗したわね……」

センスイ「そ、そうよ!その攻撃……あの時失敗したじゃないの!」

叢雲「……ええ、あの時はね」

ブォンッ ブォンッ

叢雲「でもあの時とは違う。私は強くなったのよ」

叢雲「単純な強さじゃない……強い『意志』があるのよ!」

シュィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン……

センスイ「や、やめ……」
140 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:17:55.50 ID:LfAj0wsk0
叢雲「吹雪を、返してもらうわよ!!」

ブォンッ!!!

叢雲「『マストブレイク』!!!!」



光を纏った叢雲の槍が、センスイを貫く!!

ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!



叢雲「……ほらね。あの時とは違うでしょう?」
141 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:18:23.18 ID:LfAj0wsk0
リトウ「はぁ……はぁ……」

漣「どうしたどうしたー!そんなもんか悪の科学者ー!」バシュバシュッ

リトウ(まずい……このままだとジリ貧でやられるわ)

リトウ(正面から戦うのは危険すぎる……ここは離脱するわ!)カチッ


バシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!

漣「!?」

リトウの銃から煙幕が発射された!


モクモクモク……

漣「……」
142 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:18:59.22 ID:LfAj0wsk0
リトウ(……ふう、危なかった)

リトウ(矢が途切れたところを見ると……うまく逃げられたのかしらね)

リトウ(一度態勢を立て直せば、あとは何とか……)


モクモクモク……

リトウ(そろそろ煙が晴れるわね。さあ、もう一度近づいて……)


漣「……逃げられたと思った?」

漣が放った何本もの矢が、リトウを取り囲んでいた!


リトウ「!?」

漣「残念、逃げられないよ!漣はしつこいから!!」
143 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:19:51.52 ID:LfAj0wsk0
リトウ(う、撃ち落とし……)カチャッ

漣「遅い!これで終わりだよ!!」


漣「『デッキシュート』!!!!」



リトウを取り囲んでいた漣の矢が、一気にリトウに襲い掛かる!

ズドドドドドドドドドドドドドドド!!!!

ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!



漣「ふふん。どう、凄いっしょ?」
144 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:20:21.74 ID:LfAj0wsk0
電「えーいっ!!」ブォンッ!!

ホッポ「ぐっ……」

ガキィンッ!!

キーA「ボ、ボス……」

キーB「ソロソロ、ゲンカイデス……」

ホッポ「お前ら頑張れ!ここで負けたら……!」

電「……」カチャッ


電はアンカーパーツをハンマーに取り付けた!
145 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:20:55.89 ID:LfAj0wsk0
ホッポ「!あれは……まずい!」

ホッポ「お前ら!距離をとるぞ!」ザッ

キーたち「オーーー!!!」ワラワラ

電「……」

ホッポ「……イナズマ?」

ホッポ(動きがない……どういうことだ?)
146 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:21:21.70 ID:LfAj0wsk0
電「ホッポちゃん……もう、小細工はなしなのです」

ホッポ「……!」

電「……決着をつけましょう」

ホッポ「イナズマ……」

ホッポ(……あの時とは違うな)

ホッポ(戦うことに、迷いがない……)

ホッポ(それだけ、強い思いがあるってことか……)
147 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:22:12.45 ID:LfAj0wsk0
ホッポ「……お前ら!集まれ!」

キーたち「ヒャッハァーーーーーー!!!」ワラワラ

ホッポ「エネルギー充填開始!」

シュゥゥゥゥゥゥゥ…………

電「……」グッ

ホッポ「エネルギー充填完了!発射準備!」


ヒュォォォォォォォ…………
148 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:22:45.32 ID:LfAj0wsk0
ホッポ「……発射!!」


ビィィィィィィィィィィィィィィッ!!!!

集まったキーたちから、すさまじい威力のビームが発射された!


電「えーーーーいっ!!!」ブォンッ!


電のハンマーと、ホッポのビームが激しく衝突する!!

ドォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!
149 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:23:30.69 ID:LfAj0wsk0
キーたち「グ……オォ……」

ホッポ「頑張れ、お前たち!!」

ググググ……


電「……」

電「……ホッポちゃん」

電「……これで、終わりなのです!!」


ホッポ「……!」


電「『アンカークラッシュ』!!!!」


電の強烈な一撃が、ホッポのビームを押し返す!!

バシィィィィィィィィィィィッ!!!

ズガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!
150 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:24:15.25 ID:LfAj0wsk0
電「……ホッポちゃん」

電「電と友達になってくれて……ありがとうなのです」

電「次に……もしも会えるなら……」

電「……平和な世界だといいのです」
151 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:24:42.25 ID:LfAj0wsk0
コウワン「ふんっ!」

五月雨「やぁっ!!」


ガキィンッ!!


コウワン「くっ……この……!」グググ

五月雨「……っ」グググ
152 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:25:09.18 ID:LfAj0wsk0
コウワン「本当、しぶといわね……あなたたち……!」

五月雨「諦めきれないのが……ヒーローですから……!」

コウワン「……」

コウワン「……どうしてなのよ?」

コウワン「さっきまで満身創痍だったじゃない……」

コウワン「なのにどうして……これほどの力が出せるのよ!?」

五月雨「……」
153 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:25:36.39 ID:LfAj0wsk0
五月雨「確かに、私たちの身体はボロボロでした……」

五月雨「こうして戦っているうちにも、限界が近づいているかもしれません」

コウワン「だったら何で……!」

五月雨「でも!」


ガキィンッ!!

五月雨はコウワンの腕を刀で払いのける!!


コウワン「!!」
154 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:26:37.43 ID:LfAj0wsk0
五月雨「だからって、立ち止まるわけにはいかないんです!」

五月雨「私たちには、やらないといけないことがあるから……!」

五月雨「『強い思い』があるから、いくら身体がボロボロでも力が湧いてくるんです!!」

コウワン「っ!!ふざけたことを……!」

コウワン「どうせそのうちに限界が来る!『強い思い』なんて、意味がないのよ!」

五月雨「いいえ、絶対にあります!」

五月雨「今……私たちにあるこの力が、確かな証拠だから!!」

コウワン「っ……!」
155 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:27:20.46 ID:LfAj0wsk0
五月雨「やらないといけないことが……守りたいものがあるから、だから!!」カチャッ


五月雨は刀にアンカーパーツを取り付けた!

コウワン「!!」

五月雨「そこを退いて下さい!!」


五月雨「私たちは吹雪ちゃんを……」

五月雨「絶対に、助けるんだ!!!!!」


五月雨「『キールスラッシュ!!!!』」


五月雨はコウワンに何度も高速で接近し、斬撃を浴びせていく!

ズババババババババババババババ!!!

ズガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!
156 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:31:46.94 ID:LfAj0wsk0
五月雨「……」

叢雲「……何とか、全員倒せたみたいね……」

漣「はー、手こずらせやがって……」

電「み、皆さん身体は大丈夫なのです?」

漣「よゆー」

叢雲「私は大丈夫よ。五月雨は?」

五月雨「私も大丈夫。まだ戦えるよ」

五月雨「……早く行こう。吹雪ちゃんを助けないと」

電「そうですね……行きましょう!」
157 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:32:12.21 ID:LfAj0wsk0
洞窟内


五月雨「……これは?」


洞窟の奥には、禍々しい光を放つ門があった


漣「何これ、ネザーゲート?」

叢雲「……まあ、ワープゲートみたいなものなのかしらね」

電「では、これがディープマリンのアジトに繋がってるのです?」

五月雨「そうだろうね……みんな、準備はいい?行くよ?」

漣「ヨッシャー!乗り込めー!!」
158 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/06/27(水) 16:34:05.16 ID:LfAj0wsk0
実はまだ9話は書き終わってないので、途中までの投稿となります…申し訳ありません
続きはでき次第更新します。
というか、一年以上やってるのにまだ終わってないとかスローペース過ぎない…?
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/27(水) 16:54:55.50 ID:4yFYSAdSO
4年やっても1スレ終わってないとこよりかは早い
160 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:25:05.69 ID:kNiVnV+e0
──────────

──────

───

吹雪「……」

吹雪「……う……」

クウボ「あら、気が付いた?」

吹雪「……クウボ……」

ジャラッ

吹雪「……!」

吹雪はセンカンと戦った部屋で、鎖で拘束されていた
161 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:25:39.89 ID:kNiVnV+e0
クウボ「今のあなたには何もできないでしょうけど……念のため、拘束させてもらったわ」

吹雪「何を……!」ガチャガチャ

クウボ「あなたはセンカン様にエネルギーを吸い取られたの。十分に戦うことはできないはずよ」

クウボ「それに、あなたの変身アイテムも取り上げさせてもらってるわ」

吹雪「……っ」

クウボ「それでも下手に暴れられたら困るし……だからこうして拘束させてもらってるわ」
162 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:26:09.97 ID:kNiVnV+e0
吹雪「……センカン……」

吹雪「そうだ……!センカンは……!?」

クウボ「ああ、センカン様?今、このアジトの外に向かっているわ」

吹雪「外に……?」

クウボ「あなたから吸い取ったエネルギーから、センカン様は素晴らしい力を手に入れなさったわ」

クウボ「私たちの目的のために、その力を振るおうとしていらっしゃるのよ」

吹雪「目的……外で……」

吹雪「……まさか!」

クウボ「ええ……」ニヤリ


クウボ「滅ぼしに行っているのよ。あなたたちの鎮守府をね」
163 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:26:46.57 ID:kNiVnV+e0
クウボ「あなたたちショキカンジャーがいなければ、鎮守府はセンカン様を止める術はないからねぇ……」

吹雪「……っ!ふざけないで!そんなことさせない!!」ガチャガチャ

クウボ「あら、でも今のあなたに何ができるっていうの?」

クウボ「仲間もいない、変身もできない、戦うための力も足りない……」

クウボ「仮にセンカン様を止めに行ったとしても、すぐにやられるでしょうね」

吹雪「……っ!」

クウボ「わかった?あなたの今の状況」

クウボ「今のあなたは……何の役にも立たないのよ」

吹雪「……」
164 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:27:31.15 ID:kNiVnV+e0
クウボ「でも、そんな役立たずなあなたにチャンスをあげる」

吹雪「……?」

クウボ「私たちディープマリンは、あなたたちのせいで結構な痛手を負ったわ」

クウボ「特に戦闘員……かなりの数がやられたわね」

クウボ「彼らはリトウに作られた存在だけど……作り直すにも時間がかかる」

クウボ「……その間、『誰か』が穴埋めをしないといけないと思わない?」

吹雪「……!まさか……!」

クウボ「ええ、そのまさかよ」

クウボは、敵艦載機の形をした石を取り出した
165 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:27:59.20 ID:kNiVnV+e0
吹雪「それで私を操る気ですか……!」

クウボ「そう。この能力についてはあなたもよくわかっているでしょう?」

クウボ「いくら今のあなたが役立たずでも……この能力であなたを操れば、きっと十分に役立ってくれるわ」

吹雪「くっ……」ガチャガチャ

クウボ「大丈夫よ。穴埋めとは言ったけど、十分な成果を上げればそのまま生きていられるはずよ」

クウボ「優秀な、ディープマリンの一員としてね」

吹雪「ふざけないで!誰がそんな……!」ガチャガチャ

吹雪「そんな……」

吹雪「……」
166 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:28:29.55 ID:kNiVnV+e0
クウボ「……あなただってわかってるはずよ。この状況、抵抗しても無駄でしょう?」

クウボ「装備は奪われ、抵抗する力もなく、助けに来る仲間もいない……」

クウボ「仮に拘束を抜けられたとしても、このアジトから脱出することも難しい……」

クウボ「……仮に全てがうまくいって、外に出られたとしても……」

クウボ「その目に映るのは、センカン様が滅ぼした鎮守府だけ」

クウボ「何も守れなかったという絶望感を得るだけよ」

吹雪「……」
167 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:28:57.45 ID:kNiVnV+e0
クウボ「そうでしょう?抵抗しても、より深く絶望するだけ」

クウボ「だからもう……大人しく私に操られなさいよ」

クウボ「私の操り人形として……ディープマリンとして、これから戦い続けるのよ」

吹雪「……」

クウボ「あら、大人しくなったわね。承諾ってことかしら?」

クウボ「じゃあ……」スッ

吹雪「……!」
168 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:29:33.01 ID:kNiVnV+e0



ズガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!!


吹雪「!?」」

クウボ「な、何!?」

突如、部屋の壁の一部が崩れ落ちた!
169 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:30:05.93 ID:kNiVnV+e0
クウボ「!!あいつら……!?」


叢雲「ここ!?吹雪のいる部屋は!」

漣「ここかって聞いてんだよ!おら答えろ!!」ビシバシ

イー「イー……こ、ここのはずですイー……」ボロッ

電「!!ふ、吹雪さんがいたのです!」

五月雨「吹雪ちゃん!大丈夫!?」ダダッ


吹雪「み……みんな……?」
170 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:30:37.54 ID:kNiVnV+e0
クウボ「くっ……コウワンたちはしくじったのね」

叢雲「ええ、あとはあんたとセンカンだけよ」

漣「吹雪ちゃんを連れ去った罪は重いぜ!」

クウボ「っ……」


シュンッ


叢雲「!消えた……」

漣「瞬間移動した……?でも、この部屋の中じゃなさそう」

叢雲「……何かわからないけど、とりあえず今は吹雪ね」
171 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:31:11.19 ID:kNiVnV+e0
電「吹雪さん、無事なのです?」

吹雪「みんな……どうして……?」

五月雨「どうしてって……何が?」

吹雪「だってみんな……センカンたちにやられちゃったって……」

叢雲「はぁ?何言ってんのよあんた」

吹雪「ほら、そこにみんなの壊されたショキブレスが……」

電「……ただの偽物なのです」

漣「漣たちが簡単にやられると思われているとは、心外ですな」

吹雪「……」

吹雪「……よかったぁ……」ポロポロ

叢雲「泣いた!?」
172 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:31:37.59 ID:kNiVnV+e0
五月雨「な、泣くことないと思うよ!?」

吹雪「だってぇ……みんなともう会えないと思って……」

吹雪「安心したよ……よかったよぉ……」

叢雲「全く、吹雪は……勝手に騙されて、勝手に安心して泣いてるんだから……」

漣「愉快な人だ」

電「こっちも心配したのです!吹雪さんが無事でよかったのです!」

五月雨「そうだね……よし、拘束も外れた。これで大丈夫だよ」ガチャッ
173 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:32:08.46 ID:kNiVnV+e0
電「吹雪さん、ショキブレスはどうしたのです?」

吹雪「取り上げられちゃって……多分その辺に……」

五月雨「……あった!これだね」スッ

漣「ヨッシャー!これでまた五人で戦えるゾイ!」

吹雪「……」

叢雲「……吹雪?どうかしたの?」

吹雪「……実は」
174 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:32:40.23 ID:kNiVnV+e0
叢雲「はぁ!?戦えない!?」

電「センカンさんに、戦隊パワーを奪われてしまって……」

五月雨「そしてセンカンさんは、鎮守府を攻撃しに行っていると……」

漣「どういうことだってばよ……」

吹雪「全然戦えないわけじゃないけど……でも、私の戦隊パワーは確実に弱まってる」

吹雪「いくら精神に呼応して大きくなるって言っても、ほぼ0の状態から元に戻すのは難しいと思う……」

吹雪「今まで通りにはいかないよ……」
175 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:33:23.83 ID:kNiVnV+e0
電「でも、吹雪さん抜きで戦うなんて……」

叢雲「そうよ。あんたはショキカンジャーのリーダーなのよ?」

漣「ラスボス戦でリーダーが抜けるのはいただけないよー」

吹雪「……みんななら、大丈夫だよ」

吹雪「私がいなくても、四人で幹部たちを倒して……」

吹雪「ディープマリンのアジトに突入して、私を助けてくれた……」

吹雪「……私も、変身すれば戦闘員ぐらいは倒せるかもしれないけど、センカンには到底かなわない……」

吹雪「今の私が一緒に戦っても、足手まといになるだけだよ」

吹雪「……みんななら、四人だけでもやってくれるって、私信じてるから」

四人「……」
176 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:33:49.40 ID:kNiVnV+e0
五月雨「……嫌だ!」

吹雪「!?」

五月雨「吹雪ちゃん抜きで戦うなんて……絶対に嫌!」

吹雪「五月雨ちゃん……?」

叢雲「あんたねぇ……そんなんで私たちが納得すると思う?」

漣「さっきまで漣たちがやられてたと思ってたのに、信じてるとか言われてもねぇ……」

吹雪「で、でも……」

電「……電も、吹雪さんが一緒じゃないと嫌なのです……」

吹雪「……」
177 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:34:24.16 ID:kNiVnV+e0
五月雨「……吹雪ちゃん、覚えてる?」

五月雨「まだ私たちが鎮守府に着任して間もない頃に話したこと」

吹雪「……?」

五月雨「……吹雪ちゃんは、どうして戦うの?」

吹雪「どうしてって……」

吹雪「……!」
178 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:35:04.16 ID:kNiVnV+e0
──────────

──────

───

吹雪『みんな、今日もお疲れ様ー』

電『お疲れ様なのです』

漣『かーっ!疲れた体に染みるぜ!』プハーッ

叢雲『……何飲んでるの?』

漣『ん?ねるねるねるね』

五月雨『何で!?どうやって!?』
179 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:35:33.57 ID:kNiVnV+e0
叢雲『でも……こうも毎日出撃してると疲れるわね』

五月雨『まだこの鎮守府には私たちしかいないからね』

漣『ご主人様も人使いが荒いよー』

電『仕方ないことですが……やっぱり大変なのです』

吹雪『そうだね……』

吹雪『でも、私たちしかいないんだから、私たちが頑張らないといけないよ』
180 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:36:00.06 ID:kNiVnV+e0
雲『あら、ずいぶん気合入ってるのね。さすが旗艦』

吹雪『ちゃ、茶化さないでよ……』

漣『よっ、日本一!』

吹雪『……何が?』

電『でも、吹雪さんの言う通りなのです。電たちが頑張らないと……』

五月雨『……』
181 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:36:28.31 ID:kNiVnV+e0
五月雨『ねえ、吹雪ちゃんはどうして戦うの?』

吹雪『え?どうしてって……』

漣『え、何?哲学の時間?』

叢雲『哲学者五月雨?』

電『意外なのです』

五月雨『ち、違うよ!』

五月雨『ただ、何となく気になって……』

吹雪『うーん、戦う理由か……』
182 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:37:07.67 ID:kNiVnV+e0
吹雪『……そうだね、それはきっと……』

吹雪『守りたいものが、あるからかな』

五月雨『守りたいもの?』

吹雪『うん。海を守りたいのはもちろんだけど……』

吹雪『まだ着任してちょっとしか経ってないけど、この鎮守府も……』

吹雪『司令官や、みんなも大切に思ってて……』

吹雪『それを守りたいから、戦ってる……かな』

五月雨『……そっか』
183 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:37:34.28 ID:kNiVnV+e0
漣『……普通だな!』

吹雪『い、いいでしょ別に!普通で!』

叢雲『でも普通じゃない』

電『普通なのです』

吹雪『ええ!?』

五月雨『普通だね』

吹雪『五月雨ちゃんまで!?』
184 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:38:12.94 ID:kNiVnV+e0
吹雪『うう……質問に答えただけなのに……』

五月雨『あはは、ごめんね吹雪ちゃん』

五月雨『……でも、よくわかったよ。吹雪ちゃんが戦う理由』

吹雪『……じゃあ、みんなはどうして戦うの?』

叢雲『え?えーっと……』

漣『せ、世界征服のため?』

電『……漣さんは、深海棲艦のスパイなのです?』

漣『じょ、冗談です……はい』
185 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:39:06.29 ID:kNiVnV+e0
五月雨『……普通って言ってたってことはね』

五月雨『大体みんな、同じようなこと考えてたってことじゃないかな』

吹雪『え、そうなの?』

叢雲『……まあ、そうね。あんたほどはっきりとは言えないけど、大体そんな感じじゃないかしら』

電『そうですね……電も、同じように答えたと思うのです』

漣『いや、漣は違うぞ!艦娘メイド化計画のために……』

叢雲『うるさい』バシッ

漣『あふんっ!』
186 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:39:38.40 ID:kNiVnV+e0
吹雪『五月雨ちゃんも……?』

五月雨『……実は、自分の中で戦う理由がわかってなかったんだけど』

五月雨『吹雪ちゃんの答えを聞いて、納得しちゃった』

五月雨『だったら、私も……同じ理由かもしれないね』

吹雪『……そっか』

吹雪『じゃあ、これからも五人一緒に頑張っていこうよ』

吹雪『同じ理由で戦ってるんだから!』
187 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:40:45.89 ID:kNiVnV+e0
吹雪『五月雨ちゃんも……?』

五月雨『……実は、自分の中で戦う理由がわかってなかったんだけど』

五月雨『吹雪ちゃんの答えを聞いて、納得しちゃった』

五月雨『だったら、私も……同じ理由かもしれないね』

吹雪『……そっか』

吹雪『じゃあ、これからも五人一緒に頑張っていこうよ』

吹雪『同じ理由で戦ってるんだから!』
188 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:41:17.61 ID:kNiVnV+e0
──────────

──────

───


吹雪「……」

吹雪「……守りたいものが、あるから」

五月雨「……そうだよね」

五月雨「その気持ちは、私も……みんなも、変わってないはずだよ」

吹雪「……」
189 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:41:45.89 ID:kNiVnV+e0
五月雨「私たちは、ずっと守りたいもののために戦ってきた」

五月雨「きっと、前に言った『強さ』はそこから来てるんだと思う」

五月雨「『大切なものを守りたい』っていう思いが、私たちを強くしてくれたんだよ」

五月雨「そして……きっと、この五人でやって来たから、そう思えたんだよ」

吹雪「……」

電「……守りたいもののために一緒に戦うって、言ったじゃないですか」

漣「そうだよ。五人一緒でって言ったじゃん」

叢雲「五人そろってショキカンジャー、でしょ?」

吹雪「みんな……」
190 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:42:16.98 ID:kNiVnV+e0
五月雨「……吹雪ちゃんの中に、まだその思いがあるなら……きっと大丈夫」

五月雨「……一緒に戦おうよ」

五月雨「一緒に……守りたいものを守ろう」

吹雪「……」

吹雪「私は……」



「おっと、お喋りはそこまでよ」

五人「!!」
191 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:42:42.93 ID:kNiVnV+e0
吹雪「クウボ……!」

叢雲「戻ってきたのね……てっきり逃げたかと思ったわ」

クウボ「さすがに一人で相手するのは骨が折れるからね……」

クウボ「アジト内の戦闘員をかき集めてきたのよ」パチンッ


「イー!!」ワラワラ


漣「うわ、いっぱい入ってきた!」

電「部屋の外にまだいるみたいなのです……」

吹雪「……」
192 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:43:11.98 ID:kNiVnV+e0
クウボ「まあ、倒せなくても足止めができればいいわけだしね」

クウボ「あなたたちが戦闘員に手間取っている間に、センカン様が全て終わらせてくれるわ」

叢雲「……ふん。戦闘員ごときに手間取る私たちじゃないわ」

クウボ「あら、でもあなたたち……連戦でかなり疲れてるんじゃない?」

クウボ「それに……力が弱まっている子が一人いるでしょう?」

クウボ「そもそも戦えるのかしら?いえ……」

クウボ「戦う気が、あるのかしら?」

吹雪「……」
193 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:43:38.68 ID:kNiVnV+e0
吹雪「……みんな、ごめん」

四人「……」

クウボ「オーッホッホ!そうよね、いくら仲間がいても、今のあなたじゃ……」

吹雪「そうじゃない!」

クウボ「!?」

吹雪「ごめん……私が間違ってた」

吹雪「一緒に戦ってきたから……五人一緒だったから、ここまで来れたんだよね」

吹雪「……大切なこと、忘れかけてたよ」


吹雪「……一緒に戦おう、みんな!」
194 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:44:06.05 ID:kNiVnV+e0
叢雲「全く……世話の焼けるリーダーね」

吹雪「ご、ごめん……」

電「でも、吹雪さんならそう言ってくれるって思ってたのです」

漣「説得フェイズに時間取った分、キッチリ仕事してよね!」

五月雨「……吹雪ちゃん、これ」スッ


五月雨は吹雪のショキブレスを差し出した


吹雪「……ありがとう、五月雨ちゃん」

五月雨「……お礼を言われるようなことはしてないよ」

五月雨「それより、ここからが勝負だよ!一緒に頑張ろう!」

吹雪「……うん!」
195 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:44:34.66 ID:kNiVnV+e0
吹雪「抜錨!!」

カチッ

シュィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン…………………………………………

吹雪の体に、スーツが装着されていく!


バァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!
196 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:45:16.06 ID:kNiVnV+e0
デデッデデー デデッデデーン

吹雪「吹雪レッド!」

叢雲「叢雲ブラック!」

漣「漣ピンク!」

電「電イエロー!」

五月雨「五月雨ブルー!」


吹雪「五人そろって!!!」

五人「駆逐戦隊!ショキカンジャー!!」

バァァァァァァァァァァァァァァン!!!
197 : ◆BXyNb5hpYI [saga]:2018/08/20(月) 00:45:42.90 ID:kNiVnV+e0
クウボ「くっ……まあいいわ」

クウボ「どうせ大した力も出せないんだもの!行きなさい、あなたたち!」

イーたち「イー!!」ワラワラ

吹雪「行くよ、みんな!!」チャキッ

四人「オー!!」
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