吹き矢使い「君のハートを射抜いてみせる!」弓道娘「とっくに射抜かれてますけど」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:20:07.05 ID:lU7+YPjX0
ある高校――

―教室―

担任「では次は教科書の56ページを……」

ブーン…

担任「ん?」

友「うわ、スズメバチだ!」

女「きゃーっ!」

吹き矢使い「……」フヒュッ

ブスッ

オォ〜…!

友「飛んでるスズメバチを一発で仕留めた……!」

女「さすがだわ……」

弓道娘「……」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1525598406
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:21:42.36 ID:lU7+YPjX0
担任「スズメバチは刺されたら大変だからな……よくやった」

吹き矢使い「ありがとうございます」

担任「だが、教室で吹き矢はダメだ! 危ないだろ!」

吹き矢使い「す、すみません!」

クスクス… ハハハ…

友「そりゃそうだ」

女「ってか、教室以外でもダメだよね」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:23:20.26 ID:lU7+YPjX0
担任「……ん」

担任「あの貼り紙、画鋲が一つ外れてるな。頼む」

吹き矢使い「分かりました」フヒュッ

プスッ

友「画鋲を飛ばして、貼り紙を直すとは……」

女「先生も結局、彼によく頼ってるよね〜」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:25:15.02 ID:lU7+YPjX0
昼休み――

友「お前の弁当、チクワだらけだな」

吹き矢使い「チクワ、好きなんだ」

女「筒だから〜?」

友「よく見たらマカロニも入ってるし!」

ワイワイ…

弓道娘「吹き矢使い君」

吹き矢使い「! ……はいっ!」

友(来た、クラスの……いや学校のアイドル!)

女(弓道では全国クラスの実力を誇る、才色兼備の美少女!)

弓道娘「昼食が終わったら、一緒に稽古しましょう」

吹き矢使い「は、はいっ! 喜んで!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:27:15.48 ID:lU7+YPjX0
―弓道場―

弓道娘「……」ギリッ… ヒュンッ

スパンッ

吹き矢使い「……」フヒュッ

プスッ

スパンッ プスッ スパンッ プスッ スパンッ プスッ …



オォ〜……!

友「すっげえ……! 両者とも的のど真ん中に命中させ続けてる……!」

女「まったくの互角だわ……!」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:28:53.20 ID:lU7+YPjX0
弓道娘「ありがとうございます。いい稽古が出来ました」

吹き矢使い「こ、こちらこそ」



友「だけど、凛とした弓道娘ちゃんと、おどおどした吹き矢使い……イマイチ絵にならねえな」

女「矢の腕は互角なんだけどねえ」



不良「チッ、なんであんな冴えない奴がこんなに目立ってんだよ……」

不良「面白くねえ……!」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:30:37.69 ID:lU7+YPjX0
体育の授業――

体育教師「今日はスポーツテストを行う!」


えぇ〜……!


友「うわっ、マジかよ。たりーな……」

友「そこいくと、お前は吹き矢で鍛えてるから体力にゃ自信あるんじゃねえか?」

吹き矢使い「いや、そんなことないよ……」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:34:00.66 ID:lU7+YPjX0
100メートル走――

吹き矢使い「……」タタタタタッ

友「おいおい、20秒って……」

不良「マジかよ、遅すぎだろ! 亀かよ!」



ソフトボール投げ――

吹き矢使い「えいっ!」ポイッ

ボトッ

友「あちゃ〜……10メートル……」

不良「ギャハハハッ! 女子でももっと投げれんぞ!」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:36:31.55 ID:lU7+YPjX0
友「次は肺活量か……」

吹き矢使い「あの……先生」

体育教師「なんだ?」

吹き矢使い「全力でやって大丈夫ですか?」

体育教師「当たり前だ! 全力でやれ!」

吹き矢使い「分かりました」



不良「へっ、どうせ1000ccとかしょぼい記録出すに決まってるぜ!」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:38:00.37 ID:lU7+YPjX0
吹き矢使い「プーッ!!!」

グググググ… ボンッ!



体育教師「な……測定不能!? 機械が壊れてしまった!」

友「さっすがいつも、吹き矢フーフー吹いてるだけあるな……」

不良「うぐぐっ……!」

ザワザワ… ガヤガヤ…
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:40:07.19 ID:lU7+YPjX0
女「みんな、帰ろー!」

友「おう!」

吹き矢使い「うん」

弓道娘「今日は部活もありませんし、私もご一緒してよろしいですか?」

吹き矢使い「ど、どうぞどうぞ!」

友「んじゃ、喫茶店にでも寄り道してこうぜ!」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:41:43.81 ID:lU7+YPjX0
―喫茶店―

吹き矢使い「……」チューッ

友「おおっ……! メロンソーダを一吸いで飲み切りやがった!」

女「すっごーい!」

吹き矢使い「あ、ありがと……」ゴボボボ…

友「戻すな! 汚ねえって!」

女「なにしてんのー!」

弓道娘「……」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:43:11.44 ID:lU7+YPjX0
友「前から聞きたかったんだけど、お前って鼻でも吹き矢できるの?」

吹き矢使い「できるよ。口が使えない時のためにね」

友「マジかよ」

女「そんな場面まで想定してるんだ〜」

友「ってことは、その気になれば、矢を三本同時発射できるわけか」

吹き矢使い「いや、四本だよ」

友「四本? だって、口と鼻の穴二つで三本だろ?」

吹き矢使い「他には尻からも……」

友「おい、やめろ!」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:45:37.47 ID:lU7+YPjX0
友「じゃあなー!」

女「また明日ー!」



吹き矢使い「……」

弓道娘「……」

吹き矢使い(二人きりになっちゃった……)

弓道娘「あの、これからご自宅にお邪魔してもよろしいですか?」

吹き矢使い「えっ、あっ、どうぞどうぞ!」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:47:01.62 ID:lU7+YPjX0
―吹き矢使いの家―

弓道娘「立派なご自宅ですね」

吹き矢使い「一応、吹き矢の道場をやってるんで……」

吹き矢使い「あなたの実家も、弓道の道場をやってるんだよね?」

弓道娘「ええ」

吹き矢使い「……」

弓道娘「……」

吹き矢使い(どうしよう、どうやって会話を広げればいいのか……)

吹き矢使い「えぇと、吹き矢の筒を≪吹き筒≫っていうんだけど……」

吹き矢使い「よかったら、色んな種類の吹き筒を見ていかない?」

弓道娘「是非」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:49:22.14 ID:lU7+YPjX0
吹き矢使い「これは遠距離狙撃用の“ロングバレル吹き筒”!」

吹き矢使い「全力で吹けば、数百メートル離れた的にも命中できるんだ!」

吹き矢使い「こっちは黒く塗られた“暗殺用吹き筒”!」

吹き矢使い「もちろん、今は吹き矢で暗殺が行われることなんてないけどね」

吹き矢使い「この大きいやつは“大口径吹き筒”!」

吹き矢使い「これを口にくわえると、顎が外れそうになって大変なんだ! アハハッ!」

ペチャクチャペチャクチャ…

弓道娘「……」

吹き矢使い「あ、ごめん……つまらなかった?」

弓道娘「いえ、とても興味深いです」

吹き矢使い(しまった……! 吹き矢のことになるとつい夢中になっちゃうんだ、ボク……)
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:51:36.32 ID:lU7+YPjX0
母「あら、こんな可愛い子連れてきちゃって!」

母「アンタもすみにおけないわね!」

吹き矢使い「お、お母さん……」

母「この子、吹き矢しか取り柄のない子だけど、仲良くしてあげてね〜」

弓道娘「いつも、一緒に稽古させて頂いております」

母「一緒に稽古? ってことは、付き合う日も近いのかしら?」

吹き矢使い「そんなっ! ボクなんかが釣り合うわけないよ……」

母「そんなの二人を見比べれば分かるわよ〜」

吹き矢使い「ハッキリいわないで……」

弓道娘「……」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:54:04.94 ID:lU7+YPjX0
吹き矢使い「今日は……ごめんね。せっかく遊びに来てくれたのに」

弓道娘「いえ、とても楽しかったです」

弓道娘「ではまた明日、ごきげんよう」ペコッ

吹き矢使い「……」

吹き矢使い(思いきって告白しようと思ったけど……ダメだ)

吹き矢使い(だって、フラれるって分かり切ってるもんなぁ……)

吹き矢使い(好きだって口に出すのは、吹き矢を吹くようにはいかないや……)
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:56:19.72 ID:lU7+YPjX0
―教室―

ワイワイ… ガヤガヤ…

友「聞いたか? 拳銃持った二人組の強盗が逃走中なんだってよ」

女「やだ、物騒〜!」

友「いざとなったら、お前が吹き矢でやっつけてくれよ!」

吹き矢使い「いや、そういうのはちょっと……。人に当てるのはマズイし……」

友「おっと、次は移動教室だ! 急ごうぜ!」

吹き矢使い「うん!」

吹き矢使い(吹き筒は机にしまっておこう)

タタタッ…



不良「……」コソッ
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 18:59:07.10 ID:lU7+YPjX0
授業が終わり――

吹き矢使い「あれ、ボクの吹き筒に瞬間接着剤が……!」ベットリ…

友「マジで!? これじゃ矢を撃てないじゃん!」

女「ひどいことする奴がいるわね!」



不良(へっ、ざまあみやがれ!)
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 19:01:24.00 ID:lU7+YPjX0
友「どうすんだ、それ?」

女「もう使い物にならないよねぇ……」

吹き矢使い「いや、これぐらいどうってことないよ」

吹き矢使い「プーッ!!!」ベリッ

友「あっさりはがした!」

女「すごいパワー!」



不良「……!」

不良(あの野郎……こうなったら!)
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 19:03:18.44 ID:lU7+YPjX0
―校舎裏―

ボカッ!

吹き矢使い「ぐあっ!」ドサッ…

不良「てめえ、調子にのんなよ!」

吹き矢使い「な、なんで……ボクを……」

不良「俺はな、てめえみたいなナヨっちい奴が大嫌いなんだよ!」

不良「小学校の頃から、お前みたいな奴はいつもいじめて、ボコボコにしてやった!」

不良「筒に細工なんてしねえで、最初からこうすりゃよかったんだ! オラ、立て!」ガシッ

吹き矢使い「う、うぐっ……」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 19:06:19.83 ID:lU7+YPjX0
弓道娘「おやめなさい」ザッ…

不良「……!」

弓道娘「抵抗しない相手に暴力を振るって……恥ずかしくはないのですか」

弓道娘「もし、私が先生に報告したら、停学では済みませんよ」

不良「……ちっ!」タタタッ



弓道娘「大丈夫ですか? 彼に呼び出されるあなたを見て、嫌な予感がいたしまして」

吹き矢使い「あ、ありがとう……」

吹き矢使い(好きな子に助けられて……ボクは……なんて情けないんだ……)
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 19:08:44.95 ID:lU7+YPjX0
不良(くそっ……ムシャクシャする……!)



強盗A「……おい、高校に逃げ込んだはいいけど、これからどうする?」

強盗B「なんも考えてなかった……とにかく逃走経路を――おっ!」

強盗A「どうした?」

強盗B「あそこ……高校生がうろついてやがる」

強盗A「一人か……サボリか? あれなら苦も無く捕まえられそうだな」

強盗B「よし、あいつを人質に取っちまおう」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 19:10:26.05 ID:lU7+YPjX0
ザワザワ… ドヨドヨ…



強盗A「オラオラァ! このガキを人質に取った!」

強盗B「安全な逃走ルートを確保しねえと、こいつ撃っちまうぞ!」ジャキッ

不良「ひっ……! た、助けてっ……!」



担任「くっ、不良の奴、姿が見えないと思ったら……!」

友「あれじゃ警察も手を出せない!」

女「ど、どうしよう!?」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 19:13:06.34 ID:lU7+YPjX0
吹き矢使い「大変だ、不良君が……!」

弓道娘「犯人の二人組は興奮しています。いつ彼が撃たれてもおかしくはありませんね」

吹き矢使い「そんな……!」

弓道娘「安全に救出するなら、遠距離から二人を同時に無力化するしかありません」

吹き矢使い「よし……だったらボクが!」

弓道娘「あなたの腕なら、たしかに可能かもしれません」

弓道娘「しかし、彼は先ほどあなたに理不尽に暴力を加えました。それでも助けるのですか?」

吹き矢使い「当たり前だよ!」

弓道娘「!」

吹き矢使い「ボクは自分だけの都合で、吹き矢を吹く吹かないを決めたくはない……」

吹き矢使い「吹き筒のように、いつもまっすぐでいたいんだ!」

弓道娘「なるほど、あなたのお気持ち、よく分かりました」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 19:14:38.67 ID:lU7+YPjX0
弓道娘「では、私もお手伝いさせて下さい」

吹き矢使い「!」

弓道娘「私達二人なら、この作戦必ず成功します」

吹き矢使い「……ありがとう!」

弓道娘「では」サッ

吹き矢使い「さっそく始めよう」サッ
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/06(日) 19:16:18.04 ID:mteCpeiLO
C
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 19:17:47.71 ID:lU7+YPjX0
弓道娘「私は右の強盗を狙います」ギリッ

吹き矢使い「ボクは左を……」スッ

弓道娘「……」

吹き矢使い「……」



二人(今ッ!!!)



ヒュンッ! フヒュッ!
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 19:19:38.59 ID:lU7+YPjX0
強盗A「うわっ!」パキンッ

強盗B「わっ!?」バシッ

強盗A「な、なんだ!?」

強盗B(どこからともなく、矢が飛んできて拳銃が弾かれ――!)

不良(これは……あいつら!?)



警官「今だ! 確保、確保ーっ!!!」ドドドドドッ



強盗A「や、やべえっ!」

強盗B「ちくしょぉぉぉぉぉっ!」

ドタバタ… ドタバタ…
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 19:21:51.74 ID:lU7+YPjX0
担任「相談もなしに勝手なことをして!」

担任「まったく……成功したからいいものの、外れてたらどうするんだ!?」

吹き矢使い「すみません……」

弓道娘「申し訳ありませんでした」

担任「……反省しているなら、もういい」

担任「それと、個人的には“よくやった”といっておこう」

吹き矢使い「ありがとうございます!」

弓道娘「ありがとうございます」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 19:23:32.92 ID:lU7+YPjX0
不良「筒に細工して、しかも殴ったのに……俺なんかを助けてくれて、ありがとよ」

不良「本当にすまねえ……!」グスッ

吹き矢使い「ううん、いいんだよ! 気にしないで!」



友「まさか、マジに強盗退治しちまうなんてなぁ! ウソから出たマコトだな!」

女「二人とも、特殊部隊からスカウト来ちゃうんじゃない〜?」

吹き矢使い「ボクじゃきっと、訓練についていけないと思うよ……」

弓道娘「私は実家の道場を継がねばなりませんので、特殊部隊は遠慮いたします」
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 19:27:51.58 ID:lU7+YPjX0
弓道娘「二人きりになってしまいましたね」

吹き矢使い「うん……」

吹き矢使い「……」ゴクッ

吹き矢使い「あのボク、君にずっと言いたかったことがあるんだ」

弓道娘「なんでしょう?」

吹き矢使い「ボクは男としても吹き矢使いとしてもまだまだ未熟だけど……」

吹き矢使い「君と釣り合う男じゃないけど……」

吹き矢使い「いつか君に堂々と『好きだ』といえる男になってみせる!」

吹き矢使い「君のハートを射抜いてみせる!」

弓道娘「とっくに射抜かれてますけど」

吹き矢使い「え!?」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/05/06(日) 19:30:18.87 ID:lU7+YPjX0
弓道娘「私、ずっと昔からあなたをお慕いしておりました」

弓道娘「吹き矢の腕前だけではございません。慎ましく穏やかな性格、先ほど見せた正義感……」

弓道娘「さまざまな矢で、私の心はあなたに射抜かれていたのです」

弓道娘「私のような者でよければ、どうかよろしくお願い致します」

吹き矢使い「は、は、はははははは、はいっ!!!」

吹き矢使い「あっ……緊張しすぎて、息が……!」クラッ…

弓道娘「まぁっ、吹き矢使いさんでも呼吸が苦しくなることがあるのですね」








<終わり>
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/06(日) 20:07:20.03 ID:ZttpL2GVO
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/07(月) 00:40:57.29 ID:E3vCME2iO

射抜かれたわ
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/07(月) 09:02:10.47 ID:sQ8RnHS5o

いいカップルだ
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/05/07(月) 16:58:00.17 ID:iB5K34A9o

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