【艦これ】機械油に沈む宝物

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16 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/22(金) 02:05:50.47 ID:daGeGlnD0
>>15 ミス
提督「あーもう無理」

夕張「えっ!?」

提督「そんなにしおらしい子だったかね。うちのメロンちゃんは」

気づくと私は提督に抱えられていた。いわゆるお姫様抱っこ状態でだ。

夕張「ちょっ、話し聞いてました!?私今汚れてるって」

提督「いいよ別に。俺も一緒にお風呂入るし」

夕張「えええ!?」

そのまま抱えられて、風呂の脱衣室まで連れて行かれた。
17 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/22(金) 02:06:17.46 ID:daGeGlnD0

提督「じゃあ、先に入ってるから。」

夕張「...はい。」

あまりにも急展開で頭が追いついていない。

そんな私にお構いなしに、提督はさっさと服を脱いで奥へいってしまった。

提督「俺が逆上せる前には入ってきてね」

夕張「もー!覗かないでください!」

手元のタオルを扉へ投げつける

ああ...どうしよう。すごい緊張する。

でももうここまで来ちゃったし。

覚悟を決めた私は提督同様に服を脱ぐと、お風呂へとつながる扉を半場ヤケになりながら開けた。
18 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/22(金) 02:06:50.59 ID:daGeGlnD0

夕張「わあ...。」

そこには旅館にも引けをとらない立派な露天風呂が広がっていた。

提督「いいでしょ。明石と妖精さんに頼み込んだ甲斐があった」

夕張「確かに立派ですね...。」

提督「こっちにおいで」

腰にタオルを巻いた提督が椅子に座って手招きをしている。

夕張「自分で洗いますよ」

提督「いいから」

夕張「...」

屈託のない笑顔で言われると断りづらい。

あまり提督のほうを見ないようにしながら、私は隣の椅子に腰を下ろした。
19 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/22(金) 02:07:25.22 ID:daGeGlnD0

提督「先に手、洗っちゃおうか」

言われるがままに私は胸元で握り締めていた手を目の前に出す。

手のひらには落としきれなかった機械油の汚れが残っていて、反射的に手を閉じてしまった。

夕張「やっぱり嫌ですよね。黒ずんでて女らしくないし、それに手も荒れちゃってるし」

提督「...嫌いじゃないよ。皆のために頑張ってくれてるんだなって俺は思うけど。」

握り締めた手の上から、手を重ねられる。

提督「もっとみせて」
20 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/22(金) 02:08:07.94 ID:daGeGlnD0

提督の指が私の手の中に入りこんできて、向かい合わせで恋人つなぎの形になる。

お互い無言で相手の手を確かめ合うように、指に力を入れる。

夕張「ふふっ、提督、こしょばいです」

提督「わ、悪い。つい夢中で」

焦りながら提督は棚に乗っていた容器を手に取る。
これは...クレンジングオイル?

提督「油の汚れは油で浮かすとよく落ちる...らしい」

容器から幾らかのオイルを出すと、ゆっくりと私の手に塗りこむ。

しばらくすると手のひらから黒い汚れが浮き出しはじめ、洗う前とは比べ物にならないほど綺麗になった。
21 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/22(金) 02:08:50.79 ID:daGeGlnD0

提督「...いつもありがとうな」

夕張「どうしたんですか、急に」

提督「いやその...最近、夕張と全然話せてない気がして」

夕張「こっちのセリフですよ。いつの間にか堅苦しい口調で話すようになるし。今は直ってますけど」

提督「それはうちの鎮守府も大所帯になったし、硬くしたほうが示しがつくかな、と」
22 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/22(金) 02:09:27.61 ID:daGeGlnD0

夕張「私は今の提督の方がいいです、あと提督が好きです」

提督「う、うん!?」

夕張「提督はどうなんですか?」

提督「俺も好き」

夕張「ええ!?本当ですか!?」

提督「なんで夕張が聞いたのに驚いてるんだよ」

夕張「なんか嬉しくって、つい」

提督「なんだよそれ」

夕張「...なんでしょうかね?」

おかしくなって私たちはひとしきり笑いあって、体を洗いあい、そして湯船に浸かった。
23 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/22(金) 02:10:06.34 ID:daGeGlnD0

夕張「どうして私の事、好きになったんですか?」

湯船で肩を合わせながら、私はふと疑問になって聞いてみた。

提督「何でか知らないけど、工具を握ってる夕張の横顔がすごい魅力的に見えたんだよな」

夕張「へぇ〜、そうなんですかぁ。ふーん」

提督「笑うなよ。夕張はどうなんだ?」

夕張「ナイショです」

提督「な、卑怯だぞ!俺は教えたのに!」

夕張「えへへへ」

もうさっきから口元に力が入らなくて、ニヤニヤしっぱなしだ。
恥ずかしくなった私は、提督の肩に顔をうずめて誤魔化した。
...たぶん誤魔化せてないだろうけど。
24 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/22(金) 02:10:43.38 ID:daGeGlnD0

夕張「それと」

提督「まだ何か聞きたいのか?」

夕張「どうして提督が女物のクレンジングオイルを持ってたんですか?」

提督「悪いがそれだけは内緒」

夕張「えー!場合によってはギルティですよー!!」

提督「お互い様だろー」

ま、いっか。今はとっても幸せだし。

その事実だけで私の胸は満たされていた。

いつまでもこうやって提督と一緒に居られたら。
25 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/22(金) 02:11:18.14 ID:daGeGlnD0

ドックにて

明石「へーくち」

大淀「ちょっとー、こっち飛んだんだけど」

明石「わるいねぇ大淀さんや」

大淀「もう...で、どうなの?」

明石「何の話?」

大淀「夕張ちゃんと提督の話。」

明石「いまごろ宜しくやってるんじゃないかなー。」

大淀「ようやくここまで漕ぎ着けたのね。いつまでもカッコカリの指輪を渡さないから上が煩くて敵わなかったわ」

明石「そうだねぇ。でも最近ようやく形になったし、結婚も時間の問題かな」

大淀「...何の話?」

明石「あ、やば。これはオフレコでお願い」

青葉「青葉ですー!今のお話、詳しく聞かせてもらってm」
26 : ◆6x79oqdrbDOF [saga]:2018/06/22(金) 02:14:24.62 ID:daGeGlnD0
終了!
悪いな青葉...貴様は話の締めで便利すぎるんだ...。

HTML依頼出してきます。
27 : ◆6x79oqdrbDOF [sage saga]:2018/06/22(金) 02:30:07.13 ID:daGeGlnD0
依頼スレが立てられなかったのでまた明日の朝挑戦してみます...^ω^
28 : ◆6x79oqdrbDOF [sage saga]:2018/06/22(金) 02:32:58.77 ID:daGeGlnD0
現行の依頼スレ見つけました。お騒がせいたしました
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 08:51:40.07 ID:08u3o3Y+0
おつ

いいねえ
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/22(金) 10:40:30.17 ID:ChahlElDO
蘭子「混沌電波第173幕!(ちゃおラジ第173回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529353171/
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/06/23(土) 20:57:56.73 ID:ctu77P1QO
良いもの

お風呂ックスは?
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