【シャニマス】凛世「親睦を深めたいのですが……」

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31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/23(木) 01:11:15.13 ID:5Wpo+yeI0
夏葉「エアコン効いてるのに」

樹里「暑いものは暑いんだ!」

P「そうしておこう。でも、もうその言い訳は通用しないぞ」

樹里「い、言い訳じゃねーし……」

樹里(ふぅ、なんとか切り抜けた。油断は禁物だな)

夏葉「……」

樹里(さーて、覚悟しろ夏葉)フフフ

樹里「夏葉ってさ」

夏葉「ええ」

樹里「時間をすごく有効に使ってるよな。すごいと思う」

夏葉「私の中では当たり前のことだから、褒め言葉でも何でもないわ」

樹里「アタシから見たらすごいんだよ。トップを目指すために一生懸命頑張ってて」

樹里「レッスンの時も、普段じゃ見たことないくらい真剣な顔して。カッコいいって思うんだ」

樹里「アタシも見習いたいよ」

夏葉「……そう」

夏葉「嬉しいわ。ありがとう」ニコッ

樹里「……」

夏葉「……?」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/23(木) 01:15:15.23 ID:5Wpo+yeI0
樹里(あれ、おかしいぞ。夏葉を恥ずかしがらせようとしたはずなのに)

樹里(なんかアタシが恥ずかしくなってきたっ……!)カァァ

樹里「うわああああ! 何言ってんだアタシぃぃぃ!」ジタバタ

智代子「言った側が恥ずかしさで悶え苦しんでる」

P「あの場合どうなる?」

凛世「相手の夏葉さんが恥ずかしがっていないため、セーフです」

夏葉「そう、残念ね」

樹里「くうううう……!」ジタバタ

智代子「まだ収まりそうにないね」

凛世「一旦度外視して、続けましょう」

夏葉「了解よ」

夏葉「智代子、貴方の笑顔は人を幸せにするわ」

智代子「おおう……ストレートだね」

夏葉「事実だもの。特に、チョコを食べてる時の顔は見てるこっちまで幸せになる」フフ

智代子「えへへ、ありがとう!」

夏葉「食べすぎは気になるけどね。最近一緒にトレーニングしてないけど」

夏葉「もちろん摂取した分、体を動かしてるわよね?」

智代子「あ、うん……してます……」

P(してないな)

夏葉「またダイエット用のメニューを考えてくるわ」

智代子(見抜かれた!?)ガーン
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/23(木) 01:16:43.69 ID:5Wpo+yeI0
ここまでにします
また明日に投下します
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/23(木) 06:55:36.81 ID:csP4ldfJo
じゅりかわ
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/23(木) 12:49:26.62 ID:H5+XNzrDO
ダンベルつよ
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 01:20:46.82 ID:fU6L5w770
P「智代子もセーフだな」

夏葉「途中、照れくさそうにしてなかった?」

智代子「あれは嬉しくて笑顔になっただけだよ!」

智代子「ということで、次は私の番。いくよ果穂」

果穂「望むところです!」

智代子「果穂は人懐っこくて元気だよね。動物に例えるとワンコみたいで」

智代子「落ち込んでる時も『どうしたんですか?』って心配してくれるし、可愛くて癒されるよー」ナデナデ

果穂「へへ……」

果穂(あっ。今の危なかったぁ……照れないようにしないと)

果穂「……」キリッ

夏葉(持ち直したわね)

P(真剣な顔になった)

智代子「ホント可愛いよー」ナデナデ

果穂「……」

智代子「果穂可愛い。略してかほかわだよー」ナデナデ

果穂「……へへ」

P(顔がふにゃけた)

夏葉(耐えられなかったみたいね)

果穂「うあー! 負けちゃいました!」

凛世「いえ。今のは嬉し笑いの範囲かと」

夏葉「そうね、さっきの智代子がセーフなら、今のもセーフになるわ」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/25(土) 01:22:53.99 ID:fU6L5w770
果穂「ホントですか? よかったー!」

智代子「くっ、あとちょっとだったのに」

果穂「ちょこ先輩は褒めるの上手ですね……危ないところでした」

果穂「いよいよあたしの番です! プロデューサーさん、いきますよ!」

P「俺は手ごわいぞ」フフフ

智代子「笑い方が悪役みたい! やっつけちゃえ果穂!」

果穂「はいっ! プロデューサーさんは、とっても優しいです!」

果穂「いつもヒーローごっこに付き合ってくれて、強大な悪を演じてくれます。ありがとうございます!」

P「いえいえ」

果穂「あと、いつも腕に捕まって回転するやつをやってくれます!」

果穂「すごく楽しいです! ありがとうございます!」

P「いえいえ」

P(あれは全力を振り絞ってやっとできるんだよな)

P(満足してくれた後は、影でこっそり息を切らしてるし……)

夏葉「腕に捕まって振り回すやつって何の事かしら」

智代子「そのままだと思うよ。果穂がプロデューサーさんの腕に捕まって、その場で回転して宙に浮かせるの」

夏葉「へえ、楽しそうね」

P「やらないからな? 果穂限定だ」

夏葉「1回くらいいいじゃない」

P「夏葉は身長があるから、尚のことキツそうなんだよ……」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/25(土) 01:26:48.59 ID:fU6L5w770
>>37の捕まるは誤字で、正しくは捉まるでした
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/25(土) 01:27:36.24 ID:fU6L5w770
夏葉「予約しておくわ。明日にお願い」

P「話聞いてた?」

智代子「ねえねえ! 私なら身長もちっちゃいし、楽にできそうじゃない?」

智代子「また今度でいいから体験してみたいなー」

凛世「凛世も、プロデューサーさまさえよろしければ、ぜひ……」

P「食いつきすぎだろお前ら! ゲームの最中だってことを忘れるな!」

智代子「おっとそうだった」

果穂「むぅー……残念です。恥ずかしがらせることができませんでした」

P「褒め言葉というかお礼を言ってたからな。けど嬉しいよ」

P「これで一巡したか、何週するんだ?」

凛世「どなたかが負けるまで、です」

P「……」


樹里「うぅぅぅ……! もっと言葉を選んどけばぁ……!」プルプル

P(樹里が負け候補の筆頭だな。ってかまだ悶えてたのか)


――――

P(予想が的中した)

樹里「は、恥ずかしがってねえよ!」

夏葉「今のは誰がどう見ても恥ずかしがってたわね」

果穂「恥ずかしがってました!」

智代子「樹里ちゃん可愛い♪」

樹里「ちくしょー……!」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/25(土) 01:31:41.46 ID:fU6L5w770
凛世「それでは、以上で3つ目のゲームを終了いたします」

樹里「あのさ、もう1回やるってのはどうだ? 順番を変えて」

P「悔しさなら次のゲームで解消すればいい。あと1時間くらいで17時だし」

智代子「そういえば、夕方からアルストロメリアがここを使うんだよね」

樹里「わ、分かったよ……。凛世、次の説明を頼む」

凛世「承知しました。これより4つ目のゲームを紹介いたします」

凛世「名を、ドSワードしりとりと言います」

夏葉「ドSワードしりとり?」

樹里「またしりとりか」

凛世「先ほどのしりとりは、ドラマでありそうなセリフを繋げていくものでしたが」

凛世「今回のしりとりは、ドSなセリフを考え、繋げていきます」

果穂「ドS……?」

智代子「んーと、例えばね……『俺以外の男を見るな』とか」

智代子「『お前の口を塞いでやるよ、俺の唇でな』とか言いそうな人のことだよ」

智代子「平たく言うと、強気で強引な人だね」

P(さすが少女漫画愛読者)

果穂「強気で強引……難しいですけど、やってみます!」

P「無理はするなよ」

夏葉「一ついい? ドSな言葉って他にもあるわよね」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/25(土) 01:33:30.25 ID:fU6L5w770
智代子「あるにはあるけど、果穂が変な影響受けちゃうからね」

夏葉「ああ……やめた方がいいわね」

P(女王様タイプか。跪きなさい、とかな)

樹里「それを言うならドSしりとり自体がマズイだろ」

智代子「樹里ちゃん。果穂が『このブタ! これが気持ちいいんでしょう!』とか覚えるより」ヒソヒソ

智代子「イケメンっぽいセリフを知ってた方が、プラスになると思わない? 今後のアイドル活動にも幅が出るかもだし」ヒソヒソ

樹里「な、なるほど」

果穂「内緒話ですか?」

智代子「ううん! 何でもないよ!」アセアセ

樹里「凛世、順番を決めようぜ」

凛世「はい……」

――――

凛世「公平にジャンケンをしました結果……樹里さん、果穂さん、夏葉さん」

凛世「プロデューサーさま、智代子さん、凛世、という並びになりました」

凛世「時間は無制限。口にした言葉がドSかどうかを皆で判断し、クリアすれば次の方、というルールです」

智代子「オッケー!」

樹里「『あ』から始まるのか?」

凛世「はい。今回のしりとりは、『あ』から始めていただきます」

樹里「よし、それじゃあ……」


樹里「ああ? 俺はこいつの彼氏だけど?」

「「「……」」」

42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/25(土) 01:36:30.71 ID:fU6L5w770
樹里「静まり返るなよっ! なんか言え! 恥ずかしいだろ!」カァァ

智代子「いやー、樹里ちゃんハマってるなって思って」

果穂「カッコいいですっ」

夏葉「ちなみに今のはどういう状況?」

樹里「女の子が知らない男に絡まれてたんだよ。だから彼氏のフリして助けに入った」

凛世「素敵なしちゅえーしょんでございます」

樹里「も、もうアタシはいいだろ! 果穂の番だぞ」

果穂「はい! えっと、『ど』ですか?」

凛世「『と』に変換していただいても構いません」

果穂「ホントですか? 『と』……『ど』……うーん」

果穂「あっ、思いつきました!」


果穂「ドロップキックをお見舞いするぞっ!」


果穂「どうですか?」

P「果穂らしいよ」ハハ

智代子「可愛いからセーフ!」

果穂「可愛いじゃダメですよ!?」ガーン

夏葉「大丈夫、カッコよかったわ」クスッ

果穂「ならいいんですけど……」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/25(土) 01:38:02.36 ID:fU6L5w770
ここまでにします
昨日は投下できずすみませんでした
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/25(土) 09:27:21.16 ID:FZ0og7a20
一旦乙
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/25(土) 11:12:54.29 ID:7mf21IEDO
罰として悶え苦しむダン……夏葉をかきたまへ
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/27(月) 01:05:47.74 ID:Dou3Pi2W0
>>45
悶え苦しむのはまたいつか
別のダンベ…夏葉なら書かせていただきます
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/27(月) 01:07:14.51 ID:Dou3Pi2W0
智代子「夏葉ちゃん、『ぞ』だよ」

夏葉「『そ』でもいいのよね」


夏葉「……そんなのこと言っていいの? お仕置きが必要だな」


智代子「わお、ちょっぴり過激っ」

凛世「心臓が、トクンと高鳴るセリフです……」

夏葉「……」

智代子(俯いちゃった。言ってから恥ずかしくなったんだね)

果穂「どういうことですか?」

樹里「深く考えるな」

夏葉「そ、そうよ果穂、深く考えないで。どんどんいきましょうプロデューサー!」

P(動揺する夏葉も珍しい)

P「『な』から始めればいいんだな。そうだな……」

凛世「プロデューサーさま」

P「ん?」

凛世「今お考えになっているセリフ……凛世に向けて、おっしゃってくださると……」

P「凛世に?」

凛世「はい……さらに、壁ドンもしていただけると、嬉しく思います」

P「壁ドンしながら? まあいいけど」

凛世「ありがとうございます」ペコリ

智代子(いいんだ)

樹里(欲丸出しだな凛世)
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/27(月) 01:08:46.37 ID:Dou3Pi2W0
P(凛世に言う前に、セリフを考えないと)

P「……浮かんだ。凛世、壁に移動してくれ」

凛世「はい」スッ

果穂「凛世さん、うきうきしてますねっ」

夏葉「よっぽど楽しみみたいね」

P「いくぞ」

凛世「……」ソワソワ


ドンッ


P「なあ、俺の女になれよ」

凛世「!」キュン


凛世「……はい……」ドキドキドキ

P(凛世の目にハートマークが)

P(というか、想像以上に恥ずかしいなこれ!!)カァァ

夏葉「なかなかいいじゃない。素敵よ、プロデューサー」フフ

果穂「カッコよかったですっ」

P「茶化さないでくれ……」

樹里「おい、凛世が固まったまま動かねーぞ」ヒラヒラ

夏葉「余韻に浸ってるのよ。もう少し放っておいてあげましょう」

凛世「プロデューサーさま……凛世は一生、貴方様のお傍に……」ドキドキ
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/27(月) 01:11:21.45 ID:Dou3Pi2W0
P「次にいこう、次! 智代子の番だ」

智代子「……」

P「智代子」

智代子「えっ? あ、ああ! 確か『よ』だっけ」

樹里「『よ』だな」

智代子「すぐに考えるね!」

智代子(はぁ……憧れの壁ドンを前にしてボーっとしてた)

智代子(果穂にもやってもらったけど、やっぱり男の人にして欲しいよね)

智代子(……あとでこっそりお願いしてみようかな……袖クルとか顎クイとかも……)ドキドキ

智代子(いやいや! 彼氏でもないのに、そこまでしてもらうのはさすがにー!)ブンブン

樹里(果穂のやつ、なに舞い上がってんだ)

夏葉(楽しそうね)

智代子(その前にまずはしりとりだよねっ。『よ』かぁ)

智代子「うん! 思いついたよ!」


智代子「よく聞け、お前は俺のもんだ」キリッ


智代子「どうかな?」

夏葉「セリフ自体はドSっぽくていいと思うわ」

樹里「ただ智代子の言い方がな」

智代子「言い方?」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/27(月) 01:16:24.91 ID:Dou3Pi2W0
P「普段のイメージのせいか、可愛さが勝ってて可愛く見えるんだよな」ハハ

樹里「果穂みたいにな」

智代子・果穂「!?」

智代子「そんな! どうしようもないじゃん!」

果穂「あたし、やっぱりカッコよくなかったんですか!?」

樹里「落ち着けって。これはどうカッコよく見せるかのゲームじゃねーだろ?」

智代子「それはそうだけど、どうせならクールに決めたいじゃん!」

果穂「むむ……次こそはちゃんと……!」

P(カッコよさを意識しすぎてズレないといいけど)

夏葉「続きを始めましょう。凛世の番よ」

凛世「……」ポー

樹里「ダメだ、まだどこかに行ったままだ」

夏葉「凛世。順番が貴方に回ってきたわ」ポンポン

凛世「……!」ハッ

凛世「大変失礼いたしました……智代子さん、どうぞ」

夏葉「智代子はもう済んだわよ」

智代子「『よく聞け、お前は俺のものだ』って言ったの!」

凛世「そうなのですか。凛世は、『だ』から始めればよいのですね……」

凛世「……」


凛世「ダメだと言っても、お前の顔は喜んでるように見えるぜ」


凛世「いかがでしょうか」

智代子「お……おお……すごいね……」

夏葉「今までで一番過激ね」
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/27(月) 01:18:46.46 ID:Dou3Pi2W0
樹里(セリフ内容とは裏腹に、声に抑揚がないから、なんかシュールだけどな)

果穂「ダメって言ってるのに顔が喜んでる……? なぞなぞですか?」

智代子「か、果穂にはまだ早いかなっ!」アハハ

果穂「???」

P(こういうセリフが出てくるなら、女王様系と変わらないような……)

P(ってか凛世のあれは少女漫画の影響だよな? 智代子はどんな本を貸してるんだよ)

凛世「プロデューサーさま」

P「?」

凛世「……また、お願いしてもよろしいでしょうか」

P「え」

凛世「凛世が今口にしたセリフを、ぜひ……」ポッ

P「言えるかっ!!」

凛世「どうか、耳元で……」

P「絶対に無理だ! 断る!」

夏葉「さっきのは言えて今回のは言えないの?」

樹里「範囲内だろ」

P「そこの2人は面白がるな」

――――


智代子「負けました」

樹里「は? 今のドSっぽかったろ」

智代子「ううん。『俺に従え』はドSというより王様系男子だよ」

P「何だそれ」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/27(月) 01:21:59.73 ID:Dou3Pi2W0
智代子「とにかく今のは私の負け。悔しいなぁ」

凛世「一度きりなら、言い換えても……」

智代子「ううん、素直に認めるよ。もうすぐここ使えなくなるし」

樹里「うわ! あと30分かよ!」

夏葉「結構ギリギリね。残り1つだけど、間に合うかしら」

智代子「無理そうなら、また今度にしてもいいんじゃないかな」

凛世「いえ……大丈夫です。残り時間、ぴったりで終われると予想しております……」

樹里「ホントかよ」

果穂「プロデューサーさん、いいですか?」

P「ああ。アルストロメリアは夕方に集合して、レッスン開始は18時だから」

P「17時になったら強制的に出てもらうけど、それでいいなら」

智代子「そうなんだ! じゃあ時間の許す限りやらせてもらおう!」

果穂「凛世さん、最後のゲームは何ですか!?」

凛世「5つめのゲームの名前……発表いたします」

凛世「好きですゲーム、です」

「「「好きですゲーム?」」」

凛世「はい……これは、愛してるゲームというゲームから、着想を得たものです」

凛世「ルールを説明いたします……。参加人数で輪を作り、右隣の方に『好きです』と伝えていきます」

凛世「ただ伝えるだけでなく、真剣に。意中の方に、恋心をぶつけるかのごとく……」

樹里「要するに、愛の告白をしろってことか?」

凛世「はい。告白をされた方は、今度はご自分の右隣の方に、告白をします」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/27(月) 01:26:10.01 ID:Dou3Pi2W0
凛世「その流れを継続していきます……」

智代子「どうやったら負けなの?」

凛世「告白をされ、照れてしまったらです」

凛世「ちなみに……途中で、『もう一度言って?』と聞き返しても構いません」

凛世「そうした場合、告白した方は、もう一度告白しなければいけません……」

P(凛世のオリジナル要素が入ってるとはいえ、さすが合コンゲームだな)

果穂「なんだかよく分からないです」

夏葉「習うより慣れろ、よ。実際にやってみて覚えましょう」

樹里「ま、待てよ。そんないかがわしいゲームやる気なのか?」

智代子「いかがわしい?」

樹里「ああ。合コンの匂いがしてなんか嫌だし」

夏葉「今更すぎない?」

智代子「私たち友達同士だし、重く考えずもっと気楽にやればいいんじゃないかな」

樹里「でも……」

夏葉「分かった。樹里は見ていて?」

樹里「!」

夏葉「嫌なら無理してやることないわ。5人でやるから」

夏葉「それに、弱そうだし」

樹里「は?」

夏葉「こういうの、貴方すごく弱そうだもの。相手にならないと思う」

P(樹里には申し訳ないけど完全に同意だ)
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/27(月) 01:28:06.28 ID:Dou3Pi2W0
樹里「なっ、何だと!? 決めつけんなよっ!」

夏葉「決めつけてしまえるほどの根拠があるもの。今までの貴方を見ていればね」

智代子(あー、この流れは)

樹里「そうかよ……なら、もしアタシがこのゲームに参加して」

樹里「何事にも動じない心を見せつければ、そのふざけた考えを撤回するんだな?」

夏葉「もちろんよ」

樹里「っしゃあ! やってやろうじゃねえか!」

P(知ってた)

智代子(ちょろいよ……ちょろすぎるよ樹里ちゃん)

智代子(まあ夏葉ちゃんも、参加させたくて言ったわけじゃないんだろうけど)

――――

凛世「皆様、輪になりましたね」

P「ああ」

果穂「オッケーです!」

樹里「おい」

凛世「樹里さん、どうされました?」

樹里「なんか既視感あるよな!? 3つめのゲームと全く同じ展開だよな!?」

樹里「また早い者勝ちで、凛世はプロデューサーの隣!」

樹里「テメーひょっとして、プロデューサーと触れあう目的でゲームを用意したんじゃねーか!?」

凛世「……」

智代子(おや?)

P(図星っぽいぞ)
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/27(月) 01:31:22.25 ID:Dou3Pi2W0
凛世「そんなことは……皆様と親睦を深めたいという、確固たる目的もございます……」

樹里「『も』っつったな!? やっぱイチャつきたかったんじゃねーか!」

智代子「まあまあ樹里ちゃん! ゲームをやってて、もっと仲が深まったのも事実でしょ?」

果穂「わいわい盛り上がれました!」

夏葉「そうね。やってよかったわ」ニコッ

樹里「……」

智代子「ね? 最後のゲームも何だかんだ楽しもうよ!」

樹里「……分かったよ」

樹里「ただし、プロデューサーの隣は嫌だ」

「「「……」」」

樹里「誰か場所を変わってくれよ」

「「「……」」」

樹里「揃いも揃ってそっぽ向くんじゃねー!!」

P(まあ、俺と告白し合うのはな)ハハ…

智代子「か、勘違いしないでねプロデューサーさん?」

智代子「プロデューサーさんが嫌いとかじゃないんだよ……ただ」

智代子「他のゲームよりも、恥ずかしいっていうか……」モジモジ

果穂「男の人に告白するのは、すごく緊張しちゃいます……」テレテレ

夏葉「そうね、ゲームと分かっていても。女の子相手の方が気が楽だし」

樹里「アタシも同じ気持ちなんだよ! ジャンケンしてくれ、頼む!」
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/27(月) 01:32:14.03 ID:Dou3Pi2W0
土日に終わらせる予定が終われなかった
明日、最後まで投下します
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/27(月) 06:21:11.66 ID:2yqvgTKDO


告白が真摯過ぎて、腰を抜かす果穂とか見たいな
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/28(火) 02:30:55.52 ID:/9bi8ghS0
凛世「樹里さん。よろしければ凛世と…」

樹里「結局プロデューサーと隣じゃねーか!」

樹里「あーもう、分かったよ! ここでいい! その方が鋼の心を実証しやすいしな!」

P「あのさ、よければ俺が抜けて…」

凛世「それでは始めましょう」

P(食い気味に被せられた!)

凛世「順番は、プロデューサーさま、凛世、智代子さん、夏葉さん、果穂さん、樹里さんです……」

凛世「プロデューサーさま、どうぞ」

P「あ、ああ」

P(好きな人に告白するみたいに、か)


P「凛世」

凛世「はい」

P「好きだ」

凛世「……プロデューサーさま……」ポッ


凛世「もう一度おっしゃってください……」モジモジ

P「す、好きだ」

凛世「もう一度……」

P「凛世! 好きだ!」

凛世「もう一…」

智代子「凛世ちゃん!? 進まないから!!」

樹里「無限ループする気か!」

凛世「申し訳ございません……高ぶる気持ちを抑えられず……」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 02:32:04.46 ID:/9bi8ghS0
夏葉「今のは照れていたのかしら」

凛世「いえ、プロデューサーさまの真剣なお顔に、見惚れていたのです……」

果穂「なら仕方ないです!」

智代子「仕方ないね!」

P(仕方ないのか?)

凛世「智代子さん……」

智代子「は、はいっ」


凛世「……凛世は……」モジモジ

凛世「凛世は……智代子さんを、お慕いしております……」

凛世「……好き、です……」カァァ


智代子「あ……えっと……!」アセアセ

P「何で焦る」

智代子「あ、あはは……凛世ちゃんがあまりにも健気で、戸惑っちゃった」

果穂「もじもじして可愛かったですねっ」

凛世「智代子さんを、意中の方だと意識しました」ジー

P(めっちゃ俺を見てくる)

智代子「私も本気でやるよ。生まれてきてから今まで、一度も告白なんてしたことないけど」

智代子「夏葉ちゃん、覚悟!」

夏葉「かかって来なさい」

智代子「すー……はー……」
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 02:33:28.75 ID:/9bi8ghS0
智代子「な……夏葉ちゃんっ」

智代子「その、校舎裏なんかに呼び出してごめんね?」

智代子「生徒会の仕事で忙しいのに……」

P(設定がしっかりしてる)

夏葉「気にしないで。要件は?」

智代子「え、えっと……」モジモジ

智代子「わ……私……夏葉ちゃんのことが……」

智代子「好きですっ!」カァァ

智代子「もしよければ付き合ってください!」


智代子「……」チラッ

夏葉「……」

智代子「あれ!? 顔色一つ変えてない! 我ながら渾身の演技だと思ったのに!」

夏葉「とても可愛かったわよ」フフ

凛世「瞳を潤ませ、可憐な乙女を演出されていました」

智代子「照れさせないと意味ないよ!」

夏葉「照れるよりも、智代子が可愛いっていう気持ちが強くて」

夏葉「きっと告白された男の人は、その気が無くても一撃で仕留められるでしょうね」

智代子「え、本当?」

夏葉「ええ」
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 02:36:09.70 ID:/9bi8ghS0
智代子「プロデューサーさんもそう思う?」

P「俺に意見を求めなくても……」

智代子「男の人の目から見てどうだったかも聞きたいんだ」

P「可愛かったよ」

智代子「プロデューサーさんならオッケーする?」

P「もし俺が智代子と同学年の男子高生だったら、するだろうな」

智代子「そっか……えへへ。女の子としての自信がついたよ!」グッ

凛世「……」ゴゴゴゴ

P(背後から威圧感が。振り向かないようにしよう)

夏葉「私の番ね」

果穂「……!」ササッ

夏葉「どうして身構えるの?」

果穂「照れないように集中してるんです」

夏葉「そう……」


夏葉「果穂」

果穂「は、はいっ」

夏葉「私は貴方のことが好き」

果穂「……」

智代子(真剣な眼差しだ)

P(冷静に見ると、同性とはいえ小学生に告白する20歳ってヤバい絵面だな)
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/28(火) 02:37:40.36 ID:/9bi8ghS0
夏葉「果穂、好きよ」ジリジリ

果穂「あ……う……」ススッ

智代子(詰め寄られてるせいで果穂が後ずさりしてる!)

P「そこまでだ」

夏葉「えっ? まだ途中よ?」

凛世「果穂さんをご覧ください」

夏葉「!」

夏葉「ご、ごめんなさい! 怖がらせてしまったわね」

果穂「ち……ちょっとびっくりしただけですよ……」アハハ

夏葉「心から謝罪する。どうかしてたわ」

智代子「好きな人に告白するイメージでってルールだし、仕方ないよ」

果穂「夏葉さんの気持ち、伝わってきました!」

夏葉「優しいのね……」

果穂「ホントのことですっ!」ニコッ

智代子「っていうか、夏葉ちゃんってああいう感じで告白するんだね」

智代子「誰よりも真剣だったよ」

夏葉「告白されたことはあっても、告白したことはないのだけど」

夏葉「自分の気持ちはストレートに伝えるのが一番だと思うから」

夏葉「とはいえ、さっきみたいにやり過ぎてしまうのもね……。どうすればよかったのかしら」

P「小学生の立場で考えると、20歳の大人が告白してきたら、どうあがいても怖いだろうな」
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 02:41:42.25 ID:/9bi8ghS0
夏葉「そういうことじゃなくて」

夏葉「相手が大人の男性でも、さっきみたいにやれば怖がられると思わない?」

夏葉「よければ、何かアドバイスを貰えないかしら」

凛世「ひとまず……詰め寄るのは、おやめになった方がよろしいかと……」

夏葉「そうね」

P「あと真剣過ぎて眉間にしわが寄るのも」

夏葉「しわ!? 眉間にしわが……き、気をつけるわ」

P(まあ何だかんだ心配はなさそうだな。自分でも言ってたけど、夏葉は告白される側だし)

凛世「夏葉さんが終了いたしまして……お次は、果穂さんです。樹里さんに告白を」

果穂「はいっ!」

智代子「あれ? そういえば、樹里ちゃんってずっと黙ったままだよね」

樹里「……」

果穂「頭を抱えてます」

智代子「樹里ちゃん?」

樹里「!!」

樹里「な、何だよ……?」

凛世「果穂さんに、順番が回ってきました……」

樹里「そういうことか」

P「他にどういうことがあるんだよ」

果穂「いきますよ!」

樹里「ああ、いつでもいいぜ」


果穂「樹里ちゃん……だいだい、」

果穂「だーーーい好きですっ!!」ニコッ

(((可愛い)))
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 02:43:33.76 ID:/9bi8ghS0
樹里「……」

果穂「何ともない!?」ガーン

樹里「いや、可愛いには可愛いけど、照れるまではいかねーよ」

果穂「か、可愛い……ですか?」

P「もちろん」

智代子「とびきりね」グッ

夏葉「果穂らしい告白の仕方ね」フフ

凛世「まるで、天使のような笑みでした……」

果穂「そんな……えへへ……」

智代子「今もなお可愛い果穂は充分撫でまくるとして」ナデナデ

智代子「次はいよいよ樹里ちゃんだねっ」

樹里「……」

凛世「樹里さん、順番が…」

樹里「わ、分かってるって!」

樹里(大丈夫だ、何度もシミュレーションした。あとは平常心で演技するだけだ)

樹里(いけるぞアタシ! やってやれ!)


樹里「プロデューサー」

P「……」

樹里「……アタシは……」

樹里「ぷ、プロデューサーの……ことが……!」

樹里「す……すっ……!」カァァ
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 02:45:09.64 ID:/9bi8ghS0


樹里「好きだっ!」

P「……」


樹里「はぁ……はぁ……」

樹里(言ったぞ。言ってやった)

樹里(言ってやったぞ!!)

P「樹里、もう一度言ってくれ」

樹里「へ?」

P「だから、もう一度言ってくれないか?」

樹里「なっ……! んなこと、できるわけ……!」

凛世「そうした場合、樹里さんは敗北となります」

樹里「はあ!? そんなルール知らねーぞ!」

凛世「言い忘れてしまいました……申し訳ございません」

樹里「くぅっ……!」

樹里(だ、大丈夫だ。あと一回言うだけだ)

樹里「プロデューサー! アタシは……」

樹里「アタシは……プロデューサーが……!」


樹里「うわあああ! 無理だ! もう言えねー!」バッ

果穂「しゃがんじゃいました」

夏葉「いいの? 貴方の負けになるわよ」
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 02:46:47.36 ID:/9bi8ghS0
樹里「負けでいい! これ以上やったら死ぬ!」

智代子「そんな大げさな」

P「ごめんな樹里、意地が悪かったよ」ハハ…

樹里「全くだぜっ! あとで覚えとけ」

P「な、何をする気だ?」

樹里「アイス奢れ」

P「どんなことされるかと思えば……そのくらいならいいよ」

樹里「約束だぞ!」

果穂「いいなー」

智代子「私も食べたい……」

P「どうせなら、みんなの分も買うよ。コンビニに行こうか」

果穂「いいんですかっ!?」キラキラ

凛世「ありがとうございます……」

夏葉「お言葉に甘えるわ」フフ

智代子「今は……16時40分か。結構時間余ったね」

果穂「最後のゲーム、10分しか経ってません」

樹里「……そうなのか?」

樹里「じゃあ、あと一回くらいはやれそうだな」

夏葉「は?」
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/28(火) 02:49:10.55 ID:/9bi8ghS0
樹里「もう一度やろうぜ。さっきのゲーム」スッ

P「樹里……」

樹里「このままじゃなんかモヤモヤするんだよ! 頼むっ!」

智代子「私はいいよ?」

果穂「あたしもです!」

夏葉「貴方ね……悪あがきはよしなさい。潔く負けを認めるのも…」

樹里「夏葉。照れずにプロデューサーに告白できるか?」

夏葉「え」

樹里「さっきはお前らが嫌だって言うから、アタシが仕方なく隣になったんだ」

樹里「同じ立場に立った時、照れずに言えるのかよ」

夏葉「……い、言えるわ」

樹里「あれだけ拒否してたのに、急に言えるようになるのか?」ニヤリ

夏葉「言えるって言ってるでしょ!」

樹里「なら見せてもらおうじゃねーか」ヘヘ

P(今度は夏葉が挑発に……)

夏葉「分かったわ。すぐに済ませてコンビニに行きましょう」

凛世「順番は、どうしますか……?」

樹里「最初が夏葉、次にプロデューサー。この2人は固定で自由に決めてくれ」

樹里(プロデューサーに告白するより、されるなら何とか耐えられるしな)

智代子「じゃあジャンケンしよっか。最初はグー……」
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 02:50:56.68 ID:/9bi8ghS0

――――

樹里「決まったな。夏葉、プロデューサー、果穂、アタシ、凛世、チョコの順だ」

夏葉「……」

樹里「どうした夏葉? 俯いてるけど」

夏葉「どのアイスを選ぶか、今の内に決めておこうと思っただけよ」

樹里「へー」ニヤニヤ

智代子(形勢逆転というか何とかいうか)

凛世「時間も時間ですので、始めましょう……。夏葉さん、お願いいたします」

夏葉「ええ……」

夏葉「……」

P(どうしたんだ夏葉。さっきみたいにやればいいのに)

P(あ。もしかして、怖くならないように気をつけてやろうと……)

夏葉「プロデューサー」

P「……!」


夏葉「好きよ」

夏葉「あ、貴方の事が……好き……」カァァ

P「!!」


智代子(か……可愛い……!!)

果穂(夏葉さんのあんな顔、見たことない!)
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 02:53:51.40 ID:/9bi8ghS0
樹里「あれ? 顔が赤いな夏葉」

夏葉「これは……レッスンルームが暑いだけよ!」

樹里「そうか。そういうことにしといてやるよ」

夏葉「この……!」

P「夏葉、すごいな」

夏葉「え……?」

P「果穂に告白した時のアドバイス、実践したんだろ?」

P「こんなに早くものにするとは流石だよ。心にグッときた」

夏葉「あ、ありがとう」

智代子(今のはそういうのじゃないと思うけど。まあいっか)

凛世「プロデューサーさま」

P「ああ、俺だな」

P(果穂に告白か。どうやって……)

P(ん? 果穂に告白?)

果穂「……」ドキドキ

P「……」

P(もしかして、夏葉の時よりヤバい絵面が誕生するかこれ)

P(大人の男が小学生に告白って……)

樹里「プロデューサー、どうした?」

P「……」ダラダラ

智代子(汗がすごい)
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 02:56:44.31 ID:/9bi8ghS0
P(ゲームでもマズイだろ。小学生に告白ってのは)

P(いや、考えすぎか? たかがゲームなんだし、楽に済ませて……)

果穂「……?」

P(そうだ、楽に済ませよう。幸い今日ははづきさんもいないし、ドアを開かれて誤解されることもない)

P(よし)

P「果穂」

果穂「は、はいっ」ドキドキ


ガチャ


はづき「ふ〜、暑いですね〜今日も――」

P「俺は果穂のことが好きだ」

果穂「……っ」カァァ


果穂「あぅ……」プシュー

P「……」

P(何だこのやってしまった感は)

P(今思えば、たかがゲーム、されどゲームだよな……)


ゾクゾクッ


P「!?」

P(せ、背筋が……?)
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 02:58:28.40 ID:/9bi8ghS0
P(変だな、エアコンにしては寒すぎるし)

P(というか……この感覚は以前にも……)

智代子「ぷ、プロデューサーさん……後ろ……!」プルプル

P「え……」


はづき「……」


P「は……はづき、さん……?」

P「な、何で……今日は外に用事があるって……!」ガタガタ

はづき「最低ですね」

P「え」

はづき「プロデューサーがアイドルに告白って……」

はづき「しかも小学生って……何を考えてるんですか……?」

P(怒りだけじゃない!! 軽蔑の色も入ってる!!)

P「ど、どの展開から見てたんですか? すみません今回も誤解を生んでしまったようで…」

はづき「近寄らないでください」ササッ

P「うっ……」

智代子「はづきさん! プロデューサーさんの言うとおり、誤解なんです!」アタフタ

夏葉「ゲームをしてたんです。凛世が用意したゲームを。そうよね?」

凛世「はい……放課後クライマックスガールズの皆様と」

凛世「そしてプロデューサーさまと、親睦を深めたいと思いまして……」
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 03:03:57.80 ID:/9bi8ghS0
樹里「さ、さっきのもその内の1つなんだ! ちょっと変なルールだけど楽しくてさ!」アセアセ

果穂「そ、そうです! 楽しかったです!」エヘヘ

はづき「……」

P「いいんだよ、みんな。今回は自業自得だ」

果穂「え?」

P「お金を渡すから、それぞれ好きなアイスを買ってくれ」

智代子「その前に誤解を…」

P「俺は大丈夫だよ。これで足りるかな?」スッ

夏葉「充分よ。ありがとう」スッ

P「はづきさん」

はづき「……」

P「どうかこの私めに、一連の流れの説明をさせてはもらえないでしょうか」

はづき「……いいですよ。事務所に行きましょうか」スタスタ

P「それじゃあ、気をつけて帰るんだぞ。あとで無事に帰ったか連絡を入れるから」スタスタ

パタン

「「「……」」」

樹里「こ……怖えー……」

夏葉「噂には聞いていたけど本当だったのね」

智代子「はづきさんは怒るとエグい、ってやつだね」
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 03:06:24.03 ID:/9bi8ghS0
果穂「プロデューサーさん、あたしのせいで……」

樹里「果穂は何にも悪くねーぞ。アタシがもう一回やろうなんて言わなけりゃよかったんだ」

凛世「いえ……凛世が企画をしなければ……」

智代子「それは違うよ? みんなでゲームを楽しんで、しっかり仲良くなれたし」

夏葉「そうね。結果的にこうなってしまったけど」

樹里「というか凛世。すげーなお前」

凛世「?」

樹里「あのはづきさん見て顔色一つ変えなかっただろ?」

智代子「そういえば」

凛世「確かに、顔色は変わりませんでした……」

凛世「ですが……震えが……」プルプル

果穂「あっ、ホントですね」

夏葉「よく見ると小刻みに震えてるわね」


「「「……」」」


樹里「どうする? プロデューサー待つか?」

果穂「でも、プロデューサーさんは『気をつけて帰って』って言ってました」

智代子「うん。暗くなっちゃうし、コンビニでアイス買って食べながら帰ろう?」

樹里「そうだな……明日、謝らねーとな」

凛世「はい……」
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 03:07:43.30 ID:/9bi8ghS0

――――

はづき「……」

P「……あの」

P「もう30分も正座をしっぱなしで……」

はづき「ですね〜。そろそろ訳を聞きましょう」

はづき「今回は何故ああなったんですか?」

(5分後)

はづき「凛世ちゃんのゲームで、ですか」

P「はい……プロデューサーの俺も参加して、絆を深めて欲しいって」

P「はづきさんとの約束は覚えていたんですけど、線引きすれば大丈夫かなと」

はづき「で、線引きに失敗したと」

P「俺自身ゲームを楽しんで、ラインがどんどん広がり……」

P「ダメプロデューサーで本当にすみません……」ペコリ

はづき「はぁ……全く。もうこれで3度目ですよ?」

はづき「ご自分の立場、ちゃんと理解してるんですか」

P「してるつもりです」

はづき「なら、もうこんなことはないようにしないといけませんね?」

P「おっしゃる通りです」

はづき「3度目の正直は破っちゃいましたから、4度目の正直といきましょう」

はづき「アイドルと仲良くなるのはいいですけど、限度を考えて行動してくださいね」

P「はい」
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/08/28(火) 03:10:32.25 ID:/9bi8ghS0
はづき「絶対にですよ? フリじゃないですからね?」

P「はい」

はづき「お願いしますね。あの娘たちのためでもあるんですから」

はづき「それに私のためでも……」ボソッ

P「え?」

はづき「何でもないです。それより」

はづき「凛世ちゃんが考案したゲーム、ちょっと興味あるんですよね」

P「凛世のゲームですか。2人でやっても楽しいかどうか分かりませんけど」

はづき「やってみましょうよ! 特に好きですゲームをやってみたいです」

P「いいですけど……じゃあ仕事しながら」

はづき「はい♪」ニコッ


おわり
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 03:12:54.82 ID:/9bi8ghS0
ゲームを3つくらいにすればよかったかもしれない…
放クラは活気のあるユニットで見ていて元気が出ますね、特に樹里と夏葉のコンビが好きです

途中、キャラの喋り方などのミスがありました、すみません
読んでくださってありがとうございました
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 04:21:38.61 ID:C4ilFUaDO
乙乙

みんな可愛い。そしてこっちの12歳はウブだなぁ
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 07:45:37.54 ID:SN4q35LQ0
おつー
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 09:59:09.86 ID:z1sRvmbJO
面白いSSを書けるなんてすごいですー!
お疲れ様です!
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/08/30(木) 21:43:00.09 ID:yp8UOxf0o
ドラマチックしりとりとかよく咄嗟に上手くできるなこの子ら
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