【安価】変態眼鏡ちゃんと代り映えのしない学校

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303 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/14(水) 20:22:04.22 ID:gO+pNELh0


黒髪「そんな場面を見たんだ」

眼鏡「うん……」

黒髪「眼鏡ちゃんはどうしたかったの?」

眼鏡「いい方向に向かうよう介入したかった」

黒髪「でもさ、それって第三者の力でどうこうなるものなのかな?」

眼鏡「えっ」

 
304 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/14(水) 20:23:34.38 ID:gO+pNELh0


金髪「…ね、眼鏡」

眼鏡「う、うぅん……」ユサユサ

金髪「やっと起きた。もうお昼休み終わるから」

金髪「まだ眠かったら保健室で寝た方が良いわよ」

眼鏡「……」ポケー

金髪「寝ぼけてるの?」

眼鏡「そうみたいです」

金髪「はぁ……」

 
305 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/14(水) 20:24:25.31 ID:gO+pNELh0


眼鏡「あっ」

校長「本日はありがとうございました」ペコリ

女医「では私はこれで。失礼します」

女医「……」スタスタ

眼鏡「先生ー」

女医「この声は……」ピタッ

女医「やはり君か」クルッ

眼鏡「もうお帰りですかー」

女医「ああ。私も別に仕事が残っているのでね」

眼鏡「また来ることってあります?」

女医「次に呼ばれる時も医者だったらあるだろう」

眼鏡「!」ピコーン


@そんな短期間で医者を止める人って居るんですか?
A眼鏡ちゃんは失礼なので人をイラつかせるのが得意です
B過去に出来た傷が痛む事って自然ですか?
Cひらめきの代償は彼女と周囲の自制心

↓2
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/14(水) 20:24:59.35 ID:Ulxx42UY0
1
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/14(水) 20:26:15.30 ID:Q1VDBTCc0
3
308 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/14(水) 21:49:17.84 ID:gO+pNELh0


女医「ふむ……」

眼鏡「どうなんです?」

女医「呼吸する時や触った時に痛む。傷が真新しいなら自然な反応だ」

女医「完治した後というのも……なくはない」チラッ

眼鏡「……」

女医「が、君が聞きたいのはそういう事では無さそうだ」

女医「――作業現場で事故を起こして大量に血を流した患者が、完治した後も採血をする時に倒れる事がある」

女医「自身から抜けていく血が、過去に起きた出来事を思い出させるのだろう」

女医「こういった症状を ”PTSD”(心的外傷後ストレス障害) と言う。聞き覚えはあるかね?」

眼鏡「ブラック企業の見学で多少は……」

女医「………なら早い。これを治すにはグループ療法や認知療法などがある」

女医「同じ症状の人間で交流し辛い記憶を共有するグループ療法」

女医「自身の考え方を見直して別の視点で物事を見るように導く認知療法」

眼鏡「あとは……薬による緩和、ですね」

女医「そうだ」

女医「実際は他にもあるが、患者と処置する専門家の双方が意義を理解している必要がある」

眼鏡「??」

女医「君は賢いのかそうでないのか判り辛いな……」

 
309 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/14(水) 21:52:58.78 ID:gO+pNELh0


女医「つまり、だ」

女医「今の君が精神的苦痛を患っているというのなら、素直に受診をお勧めする」

女医「ストレスが原因で命を絶つ者だって居る。重く見過ぎるという事は無いだろう」

眼鏡「……」

女医「疑問は解消したかね?」

眼鏡「ある程度は……」

女医「なら私は帰るとしよう」スタスタスタ


鏡先生は至極真面目に対応してくれました。

医者であるからこそ、どんな病気に対してもいい加減な事を言いたくないからでしょうか。

彼女は今まで診て貰った中で、最も信頼できるお医者様だと思います。

 
310 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/14(水) 21:53:37.36 ID:gO+pNELh0


眼鏡「……ただいま」

母「おかえり――ってなんか元気ないわね?」

眼鏡「あぁ、うん……いや、なんでもない」

母「ふーん?」

眼鏡「部屋、戻るね」

母「はいはい」
311 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/14(水) 21:54:39.90 ID:gO+pNELh0


眼鏡「精神的苦痛かぁ……私ってあの時の事まだ引き摺ってるのかな」

眼鏡「先生の言う通り受診も――」

眼鏡「!」ピコーン


@ま、大丈夫でしょ
A眼鏡ちゃんは神経質なので遠からず発症します
B抵抗あるけど精神科に行こう
Cえらんじゃいけないひらめき(選択肢)もあるよ

↓2
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/14(水) 21:55:18.75 ID:Ulxx42UY0
3
313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/14(水) 21:56:32.08 ID:23RxRmuDO
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/14(水) 21:57:16.46 ID:qRNsCrHTo
3
315 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/15(木) 22:28:20.63 ID:iK2mO+Td0


眼鏡「先生も言ってた」

眼鏡「人命に関わるなら重く見過ぎる事は無いって」

眼鏡「……行こ」


私は精神科へ受診する事を決めた。

両親にそれとなく伝えたところ、今週末にと提案が出たので承諾する。

二人共あまり驚いた様子では無かったのが、ほんの少し不思議だった。

 
316 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/15(木) 22:29:01.34 ID:iK2mO+Td0


この時点

反応15(2)

奇行16(0)

??14(2)

 
317 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/15(木) 22:30:13.39 ID:iK2mO+Td0


いつもの病院へとやって来た。

人生で数度しか利用して無いので”いつもの”と言えるかは微妙だが。


眼鏡「待合室ってさ、たまに雑誌置いてるけどバラバラだよね」

父「連番じゃないのが気になるか?」

眼鏡「うん」

父「職員さん達の購入頻度によるからなぁ」

父「毎週買ってから読むとは限らないし」

父「読み終えた雑誌をここに置いておこうと思う事も少ない」

父「そうなると必然的に――」

眼鏡「雑誌を手にした人が歯抜けの状態でやきもきする」

父「そういう事だ」

眼鏡「タダ読みしたいです」

父「単行本の方が良くないか?」

眼鏡「収録する際に修正されてたり、カラーページと大ゴマが残念な事になるからやだ」

父「妙なこだわりがあるんだな……」

眼鏡「むしろそういうトコしか無くない?」

父「そういうモンかね」

 
318 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/15(木) 22:31:11.90 ID:iK2mO+Td0


女性「眼鏡さん、眼鏡さーん」

眼鏡「おっと。行かなくては」


お父さんと何気ない話をしていると名前を呼ばれた。

雑誌を元の棚に戻し、医者が待つ部屋へと突入する。

 
319 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/15(木) 22:32:57.39 ID:iK2mO+Td0


眼鏡「ふんぎぎぎぎっ……」プルプル

眼鏡(こ、ここの引き戸やたら重いんですけどぉぉぉぉ!)

眼鏡「……ふぅ」チラッ

迷医「どうぞ。そこの椅子へ」

眼鏡「失礼します」キィッキィッ

眼鏡(保健室にありそうな安っぽい椅子だなぁ……)


迷医「喉は乾いていたりしませんか?」カチャカチャ

眼鏡「んーっと、少し」

迷医「緑茶と紅茶、どちらがお好きで?」

眼鏡「緑茶を濃い目でお願いします」

迷医「別にそちらの分を用意するとは言ってませんよ?」キョトン

眼鏡「え」

迷医「ははは……冗談です。緑茶濃い目ですね?」

眼鏡(なんだこのお医者様は……)


呆気に取られていると白衣を着た女性がてきぱきとお茶を用意してくれた。

目の前に居るこの人の所作を見ると、医者じゃなくてハウスキーパーだとか言われても驚かない。
320 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/15(木) 22:34:15.23 ID:iK2mO+Td0


迷医「美味しいでしょう?」

眼鏡「渋いです」

迷医「お茶の成分が沢山出ている証です」

眼鏡「タンニンですか?」

迷医「? 私は先生と呼ばれる程の者じゃありませんよ」

眼鏡「担任(たんにん)じゃないッ!」

迷医「まあ君にとってはよく知らない人ですし……」

眼鏡「他人(たにん)でもないッッ!」

迷医「リョウコ?」

眼鏡「それは谷(たに)〜〜ッ!」

迷医「っはは! あはははは!」バンバンバン

眼鏡(なんだこの医者……)


この人が愉快な性格をしている事は解りました。

話が一向に始まらないので、仕方ないですがこちらから振る事にします。

 
321 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/15(木) 22:41:01.68 ID:iK2mO+Td0


眼鏡「私はお茶を飲みに来たんじゃなくって」

迷医「違うの?」

眼鏡「……」

迷医「はぁ、茶が美味いねぇ」ズズ


眼鏡「今日は悩みがあって来たんですぅぅぅぅぅ〜〜〜!」

迷医「通り魔に刺された傷が疼くから診てくれって?」コトッ

眼鏡「! ……はい」

迷医「当時の状況をちょっとずつで良いから教えてくれるかな」

眼鏡「解りました」

眼鏡「私はいつもの放課後――」


ヤブっぽい(暫定)医者に私の記憶に残っている事件を話すと、彼女は意外にも神妙な顔で聞いてくれました。

時折首を縦に動かして続きを促す姿は、何かを確かめている様でもあります。

思い出せずに曖昧な部分はぼかして口にしましたが、その度に彼女は私に質問を加えました。

 
322 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/15(木) 22:41:58.65 ID:iK2mO+Td0


迷医「周囲に目立つ物はありました?」

眼鏡「覚えて無いです」


迷医「通学に使用している靴は学校指定の物ですか?」

眼鏡「学年……というか年度によっては違ったりするそうです」


迷医「IPS細胞をご存知ですか?」

眼鏡「……同性間で子供を作れる〜とかは」


迷医「目を覚ましてからの貴女は何回ひらめきましたか?」

眼鏡「えっ……? そんなの数えて無いです」


迷医「自分は”ここに居る”と正しく認識する事が出来ますか?」

眼鏡「よく解りませんが、意識はちゃんとあります」


迷医「変な夢で魘されますか?」

眼鏡「ごくごくたまーに」


迷医「日常で恐怖を感じる事はありますか?」

眼鏡「うーん……ほんの少しだけ」

 
323 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/15(木) 22:56:28.20 ID:iK2mO+Td0


迷医「保護者の方を呼んでくれるかな?」

眼鏡「は、はい?」


迷医「大体解りますた」バーン

父「ホントですか!?」

迷医「例の事件をきっかけに、眼鏡さんが明確に変わったと言える部分があります」

父「それは……?」

迷医「”人気の無い場所”に居る事への抵抗、そして友人や家族に対する”虚勢”です」

眼鏡「……えっ」ポカーン

迷医「理解が追い付いてないようなので、まだ2度目は言いません」

眼鏡「!」ピコーン


@今までふざけていたのは何なんですか!
A眼鏡ちゃんは鈍感なので今の説明ではピンときませんねぇ
Bわかりましたから、何をどうすれば良いのか教えて下さい
Cひらめきはちからをためている

↓3
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/15(木) 23:00:27.44 ID:2RMOvGmj0
3
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/15(木) 23:06:14.38 ID:GgrnAOsO0
3
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/15(木) 23:06:24.17 ID:VM4eE00m0
4
327 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/11/15(木) 23:11:17.76 ID:iK2mO+Td0
疲れた 今日はここで終了
328 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/04(火) 23:53:07.00 ID:DjBmEXss0


父「先生」

迷医「ええ。先も言った通り、眼鏡さんは人気の無い場所を潜在的に敬遠しています」

迷医「それなら誰かと行動するのが普通なのですが……」

迷医「自分に危害を加えた者の矛先が、近くに居る方に向かう事を恐れているようです」

迷医「一人で居るのは嫌。だけど他人が傷付く位なら――と」チラッ

眼鏡「……」

迷医「眼鏡さんは心優しい方ですね」

父「自慢の娘です」

迷医「ですがこのまま放置していては、いずれ限界が来るでしょうね」

父「一体どうすれば……」

迷医「不安に思っている事を一つずつ取り除いて行きましょう」

 
329 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/04(火) 23:54:37.27 ID:DjBmEXss0


迷医「感情のコントロールは思ったよりも難しくありません」

迷医「薬で不安を抑制し、その間に何度も大丈夫だと自分に言い聞かせたり」

迷医「人と何気ない会話を繰り返す事で自然に解消できるからです」

眼鏡「本当ですか?」

迷医「はい。私が保証します」

眼鏡(むしろ不安だな……)


迷医「まずは試しに大元の原因に慣れましょう」

眼鏡「……」

迷医「強く不安を感じた状況を思い出してみてください」

眼鏡「えっ」

迷医「どうぞ」

眼鏡(急すぎるよぉ)

迷医「こういうのは早い方が良いんですよ」

眼鏡(心読んでる? ……よく解んないけど、たぶん”あの時”だよね)

 
330 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/04(火) 23:57:52.69 ID:DjBmEXss0


灰服『失礼』スッ

眼鏡『?』

灰服『……』グリグリ

眼鏡『っぐ!?』


眼鏡「うっ」サスサス

迷医「大丈夫ですか?」

眼鏡「はい」

迷医「眼鏡さん。辛い所申し訳ありませんが、もう少し深く思い出せますか?」

眼鏡「……やってみます」

 
331 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/04(火) 23:58:55.18 ID:DjBmEXss0


眼鏡『え、あっ……』バタッ

灰服『可愛いからって調子に乗ってんなよ』ゲシゲシ

眼鏡『や、やめ』

灰服『ちっ』


迷医「――さん。眼鏡さん」

眼鏡「うぅ」

迷医「貴方は誰かに刺された事を覚えていますね?」

眼鏡「…はい」

迷医「それはとても痛くて、怖くて、泣き出したい程に辛かったでしょう」

眼鏡「……」

迷医「ですが、その刺した人物はもう貴方の近くには居ません」

眼鏡「………そんなのまだ」

迷医「大丈夫です。私の目を見て下さい」

眼鏡「?」ジッ


私は言われるがままに彼女の目を見ました。

瞬き少なく私の目を見つめているのにはどんな理由が――

 
332 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 00:03:23.49 ID:6mh9KJLK0


迷医「少なくとも今は、周りに居ませんよ」ニコッ

眼鏡「……?」キョロキョロ

父「眼鏡」ニコリ

眼鏡「お父さん……」


迷医「解りましたか?」

眼鏡「一応は……」

迷医ならよし。貴方の傍には貴方を大事に思ってくれる家族が居ます」

眼鏡「……」

迷医「級友でも仲の良い方がいらっしゃるはず。その方達に頼るのはけして恥ではありません」

迷医「悩みがある時はなんとなく話してみるだけでも良いんです」

迷医「いつかまた酷い目に遭うかもしれないなら。そういう事を――」

眼鏡「一人で悩んでちゃ駄目だって事?」

迷医「そう」

眼鏡「でも、それを理屈で解ってても……」

迷医「怖いですか?」

眼鏡「……」フルフル


肯定する意味では無く拒絶の意を込め、力なく首を振りました。

  
333 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 00:04:21.25 ID:6mh9KJLK0


迷医「大丈夫です。心の治療とはこういった問答を繰り返すんですよ」

迷医「自分は危害を加えられる状況にある。もしもが起きるかもしれない」

迷医「そんな凝り固まった思考も、一つ一つ解きほぐせば」

迷医「時が過ぎて、何を悩んでいたのかと笑い飛ばす事だって出来ます」

眼鏡「……」


……その時の私は難しい表情をしていたと思います。

最初に感じた頼りなさそうな印象と、饒舌に喋っている今とで気持ち悪さを覚えたからでしょうか。


ああ、そうです。

眉間に皺を寄せて「言いたい事は解る」といった表情をしていました。

 
334 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 00:07:24.72 ID:6mh9KJLK0


それから迷医さんに宥め賺されるようにして問答は続きました。

暗示療法……とでも言うのでしょうか。

考えを聞いている内に、自然と不安が和らいだ気がします。


今思えば最初のいい加減な対応も、彼女の持つ手段の一つだったのでしょう。

通院するたび、彼女は私の感情を様々な方法でかき乱し、あるべき姿へ整えてくれました。

ある時は、私を多感な時期の学生である。だから支離滅裂な言動をしたくなる時もあるんだ〜と言ったり。

またある時は、麦茶ではなくめんつゆを湯呑に注いで飲ませようとしたり。

そのまたある時は、私の友人のオフと同じ格好で友人と話しているつもりで受け答えをしてと無茶を言われたり。


そうして私は……

 
335 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 00:08:17.22 ID:6mh9KJLK0


眼鏡「完ッ全ッ復ッ活ッッッ!!」

父「やっぱり眼鏡は元気が一番だな」

母「お父さんもそう思います?」

父「ああ。ゆたんぽからエアコンに改良された気がするぞ」

眼鏡「ちょっとぉ〜! それ、褒めてるんですか〜?」



金髪「おかしなぐらい変わったよね。アンタ」

眼鏡「そう?」

金髪「前は挙動不審だったのに、今は堂々としてる」

眼鏡「前の私ってどんだけー」ブンブン

金髪「……やっぱ変わってないかも」

 
336 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 00:10:44.68 ID:6mh9KJLK0


茶髪「よぉ! めーがねー」ズイッ

眼鏡「ヨーヨー!」ズズィ

茶髪「一緒にお昼食べへん?」

眼鏡「拒否る道理なーし!」

茶髪「なら戦争(フードファイト)や! 行くぞ、食堂へ!」

眼鏡「イエァ!」

茶髪「ところで前みたいに同士! って言わなくてえんか?」

眼鏡「そんな呼び方してましたっけ」

茶髪「やや、別に呼ばんでえんならええんやけどな」

 
337 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 00:11:56.86 ID:6mh9KJLK0


内見「この問題が解けるか?」

眼鏡「はいほいはい……っと」カキカキ ポーイ

内見「……うむ。正解だ」

眼鏡「へへーん」パンパン

内見(前は居眠りしてたのに急に勉強熱心になるとは……)



宗篤「男子は走り終えたぞー! 女子もさっさと済ませろー!」

眼鏡「ボイコットして良いですか」

宗篤「イカーン!」

眼鏡「じゃあ宗篤先生の指導で女子生徒が倒れたって流布しますね」

宗篤「やめろーい!」



男子「持ち物検査あるなんて聞いてないっすよー!」

武田「抜き打ちだからな」

眼鏡「先生おはようございまーす」

武田「うむ。通って良し」

男子「なんで顔パス!?」

武田「信頼の差」

男子「こんなの不平等だぁ〜!!」

 
338 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 00:13:03.85 ID:6mh9KJLK0


校長「皆さんおはようございます」

眼鏡「また長い話だろうなー」ワーワー

校長「……」

教頭「……」ダラダラ

校長「私からの話は特にありません。そのまま解散して下さい」

眼鏡「やったー」

教頭「ほっ」



店員「オーナー。あのバイトの子止めたんですか?」

父「ああ彼か。彼にはちょっと暇をね」

店員「もしかして有給あげたんですか」

父「たぶんこっちには暫く帰って来れないだろう」

店員「片道切符ですか」

父「さぁ、君も明日から大変になるぞ」

店員「増員して頂けませんかね……」

 
339 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 00:16:00.47 ID:6mh9KJLK0


長髪「眼鏡ちゃーん!」

眼鏡「長髪さん」

長髪「ごめん待った?」

眼鏡「いえいえ。今来た所です」


長髪「僕達も大分長い付き合いだね」

眼鏡「もうちょっとで6年ですよ」

長髪「あれからもうそんなにかぁ」

眼鏡「時の流れって早いですね……」


長髪「あ、あのさ」ソワソワ

眼鏡「どうしました?」

長髪「実は……プレゼントがあるんだ。貰ってくれないかな?」スッ

眼鏡「なんでしょう」

長髪「僕も大分生活が安定してきたからさ……その」パカッ

眼鏡「指輪!」パァァッ

長髪「うん。君に受け取って欲しいんだ」

眼鏡「……嬉しい」
340 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 00:17:12.73 ID:6mh9KJLK0


黒髪「幸せそうだね。眼鏡ちゃん」

眼鏡「うん。いまの私、人生の頂上に居る気がする」

黒髪「そっか」

眼鏡「祝ってくれる?」

黒髪「素直に呪(いわ)ってあげるよ」

眼鏡「なんか言い方に違和感あったけどありがとう!」

黒髪「……ふふ。本当凄いね」

 
341 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 00:18:18.22 ID:6mh9KJLK0


眼鏡「あのあの」

女医「どうしたのかね」

眼鏡「私の意識が無かった頃に誰か来てませんでした?」

女医「居たとしたら?」

眼鏡「教えて下さい」ペッコリン

女医「断る」

眼鏡「どうしてですか?」

女医「その方が君の為だと思ったからだ」

眼鏡「?」


眼鏡「……!」ピコーン


@そうですかなら仕方ないですね
A目線を落とすとそこには診療録(カルテ)があった

↓2
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/05(水) 00:19:50.50 ID:JZmxr2cDO
1
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/05(水) 00:19:54.91 ID:/qJPc6R70
2
344 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 00:28:43.05 ID:6mh9KJLK0


患者の診療結果が纏められた紙が机にある。

そこに記載された情報は私の知らない人物のモノだった。


女医「気付いて……いや、気付かない訳が無いか」


女医「……端的に言おう。君は精神を患っている」

眼鏡「私は至って健康ですよ?」

女医「いつからかは解らないが、君は自分の事を別の誰かだと心の中で偽り始めた」

女医「その対象は羨望を抱くに値したのかは私にとって不明だが――」

女医「君にとって何か特別な部分があったのは間違いない」

眼鏡「私は……私です」

女医「……」

女医「今まで表面にこそあまり出なかったが故に社会的問題を問われる事は無かった」

眼鏡「な、何もしてません」

女医「余程強いストレスに晒されたんだろう。君は偽ろうとした本人に危害を加えた」

眼鏡「止めて下さい!」バッ

女医「………」

眼鏡「誰か知らないけどっ…! 私はそんな事してないです……してないですから!」

女医「……重傷だな」
345 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 00:38:09.14 ID:6mh9KJLK0


女医「今の君を見て、残念ながら療養施設に入れる事が決定した」

女医「……これから君は長く苦しい生活を送る事になるだろう」

女医「だがそれは自分のした過ちを見つめ直す期間でもある」

眼鏡「過ち…!? そんな……っ」

女医「抵抗するなとは言わないが、大人しく言う事を聞いてくれ」

眼鏡「拒否権はあって無いようなモノじゃないですか……」

眼鏡「それに、そこは本当に療養する為の施設なんですか」

女医「君の察する通りだ」

眼鏡「……先生。質問してもいいですか」

女医「構わん。最後に聞いてやろう」

眼鏡「私は、私は――」


眼鏡「いったい”誰”だったんですか」

 
346 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 00:40:09.72 ID:6mh9KJLK0


女医「家庭環境が複雑だったと聞く」

女医「表面上のやりとりは上手にこなせて容姿も悪くなかったとか」

眼鏡「………」

女医「返答になってないか?」

眼鏡「……はい」

女医「じっくりと考えて結論を出すといい。時間だけはたっぷりある」

眼鏡「嫌な医者ですね」

女医「医者なんて専門じゃなければこんなものさ」

眼鏡「はぁ」

女医「……ゆっくりと眠りたまえ。疲れが取れるぞ」

 
347 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 00:42:00.15 ID:6mh9KJLK0


おしまい
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/05(水) 00:45:28.90 ID:R/DsdwE7o
ちょっと待って
ちょっと待って読み返す

ひとまずおつ
349 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 00:46:27.48 ID:6mh9KJLK0

使わなかったネタの消化 (なおこれ一つだけ)


狭い路地にあるお店。

巷ではぶるぶるしてそうな名前で呼ばれているそうです。


眼鏡・金髪「……」カランコローン

店主「そこのお嬢さん、ウチは今日が初めてかな?」

眼鏡「!」ピコーン


@初めてなので優しく教えて下さい
A眼鏡ちゃんは常連なので説明要らず
B首を斜めに倒す
C女子高生が服を売る?……ひらめいた!

 
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/05(水) 00:47:33.69 ID:/qJPc6R70
1
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/05(水) 00:50:50.61 ID:JZmxr2cDO
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352 : ◆yhsnRYweKL6n [saga]:2018/12/05(水) 01:11:01.26 ID:6mh9KJLK0

ホントにこれで最後
選択肢の先は書いて無かったけど 安価ついたのもったいないから書いておきます



首を斜めに倒して店主の顔を見ました。

金髪さんはきょろきょろと辺りを見回しています。


店主「その顔じゃ何も知らなそうだね」

金髪「ここは服を取り扱うお店ですか?」

店主「そうだよ。女性が着用する服を手広くね」

金髪「新品の物が少ないように見えますけど」

店主「古着屋でもあるからそこは納得してほしいな」

眼鏡「へー」


私は商品の一つである体操服を手に取って驚いた。

値札の桁が普通の服よりも多い。不思議。

 
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