京太郎「京ちゃんクエスト?」優希「だじぇ」【第二ステージ】

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281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/20(土) 00:37:18.79 ID:7bM4+69Bo
マジックマッシュルーム
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/20(土) 00:55:56.40 ID:7/FR7do60
超電導フリスビー
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 07:08:07.53 ID:pvApGkcr0
☆買い物イベント

マルチ召喚デキャンター(8000)・ちゃちゃのん水着写真集(2500)・マジックマッシュルーム(1000)・超電導フリスビー(4000)を購入

8000+2500+1000+4000=15500 支出15500ルピー


※レスあざした。 また今日19:00頃から進めていきます
284 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 18:59:13.17 ID:+5aErKa/0

怜「とりあえず一人一個、一番欲しい物挙げてこか。 京太郎は何が欲しい? ん?」

京太郎「え? えっと、俺は・・・」チラッ…


京太郎は改めて、いちごが広げた赤いマットの上の商品に目を走らせた…


京太郎(んー…? 何を選べばいいんだ…? 銀色の甲冑があるけど…一応、鎧なら今着てるのがあるしな…)

京太郎(それにしても、なんでピンクローターやTENGAがあるんだよ、とりあえずアレは問題外…)

京太郎(ラ王の焦がし味噌味まであるぜ… こっちの世界に来てからカップ麺食ってねーな…)ジュルッ

京太郎(でも、あんなの選んだらどうせ憧とかに怒られんだろな… うーむぅ…)モンモン
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 19:01:02.29 ID:+5aErKa/0

憩「京太郎クン、お悩みならフィジカルブースターなんてどや? 肉体強化薬やから、服用すれば一時的やけどパワーもスピードも段違いにアップするで」

京太郎「あ、そーなんすか? それなら、そのフィジカルブース…」


と、その時だった。


“?『これっ、待つのだ! 京太郎よ――!』”


京太郎「ん?!」ビクッ
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 19:02:41.89 ID:+5aErKa/0

突然、京太郎の脳内に厳かな、神秘的な声が響き渡る…!


京太郎(なっ!? だ、誰だ!?)キョロキョロ


“?『慌てるでない京太郎よ… 我はこの世界の神の一人、>>280という者…!』ズモモモオォ…”

京太郎「に、280??」

>>280『良いか京太郎、真の勇者…真の漢ならば、この局面、選ぶべきは一つしかない――!』”

京太郎「へ・・・?」

>>280『“ちゃちゃのんの写真集”だ――! それ以外のモノなど、ちゃちゃのんの写真集に比べればゴミクズ同然――!』”


なんと京太郎、ここで天からの声を聞く…!

“ちゃちゃのんの水着写真集を買え”という、神からの啓示―――!
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 19:04:39.51 ID:+5aErKa/0

そして・・・


京太郎「・・・あ、そんじゃ俺は・・・ ちゃちゃのんさんの水着写真集で・・・」デヘヘ…


憧「…は?」

憩「へ?」

桃子「ぷ?」

怜「なんやて?」
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 19:06:50.09 ID:+5aErKa/0

いちご「なんじゃ! お兄さんちゃちゃのんのファンじゃったんかー♪ ほなら、特別にサインまで付けとくぞ!」サラサラ

京太郎「あ、ど、どーもー…///」


憧「ちょ… きょ、京太郎、アンタ何考えてんの? これから魔王城に行くって時に、写真集って…」

照「信じられない…」

桃子「ここでエロ優先っすか…」

憩「やれやれ… 京太郎クンもやっぱり男の子なんやねーぇ…」


京太郎「い、いや…/// こ、これはちゃんと武器として…! ほ、ほら、ガチレズの魔物がいたら、コレで気を引けるかもしんねーしさ…!」シドロモドロ
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 19:08:02.26 ID:+5aErKa/0

憧「はあ… まぁいーわ。 じゃ、私は、値段高くてみんなには悪いんだけど“マルチ召喚デキャンター”で…」

いちご「オッ! お客さんお目が高いのう! 8000ルピーじゃ、毎度ありぃー♪」

いちご「コレが召喚出来る魔人と召喚時の呪文の一覧じゃ」ピラッ


いちごはデキャンタと一緒に、10人ほどの魔人の名前の書かれたリストを憧に手渡した。


憧「ありがとう♪ どれどれ… あら、これは使うのが楽しみね…!w」ニタアァ…
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 19:09:35.89 ID:+5aErKa/0

憩「ほな次は… モモちゃん、どれにする? やっぱりスパイアイテムセットかな?」

桃子「と、思ったんっすけど… 私はコレにするっす」スッ


モモは、マットの端の方にあった、何やら裏に電気配線のようなモノが張り巡らされている円い金属板を手に取った。


憧「それは… 強力な対空魔法戦闘兵器…“超電導フリスビー”ね?」

桃子「そうっす! ふふ、私、武器がナイフしか無かったから…飛び道具があれば鬼に金棒っす♪」

怜「オリハルコン製やな… なかなかになかなかやでコレは」
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 19:10:47.54 ID:+5aErKa/0

桃子「園城寺さんはどれにするっすか?」

怜「うちはええわ、特に欲しいモノはあらへん」

桃子「へ? な、何もいらないんっすか?」

怜「余計なアイテムあっても邪魔になるしな。 うちは、魔王城でもコレがあれば十分や」スッ


手に持った魔杖を掲げてみせる怜…

そう、ここまでのバトルでその力を最も温存しているのは彼女…時空属性専門魔道士・園城寺怜――!

怜はまだ、その底知れないポテンシャルのほんの一端しか見せていないのである…!


照「園城寺さんカッコイイね… 私もいらないや」

桃子「テルさんも?」

照「うん、メリケンサック買おうかとも思ったけど、やっぱり私は、アイテムに頼らずに素手にこだわることにする」ギュルルルゥ…!


照はその右腕から軽く竜巻を作ってみせた。

久にヤラれたダメージはもう、ほぼ回復しているようだった…
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 19:12:06.55 ID:+5aErKa/0

憩「ほなあとはウチやな♪ おねーさん、マジックマッシュルームだけ下さいなーぁ」

いちご「毎度ぉー、1000ルピーじゃ。 こう見えて劇薬じゃから気をつけるんじゃぞ!」

照「それ麻薬の一種なんでしょ… どんな匂いするの…?」クンクン

憩「あ、テルさん、ノーマルの時に匂い嗅いだりすると危険やで!」

照「… 意外といい匂いするねこれ… ・・・ん? あれ? はれれ・・・??」


 ぽわぽわぽわぁ〜ん・・・


照「あれ… す、すっごい大きいお饅頭が宙に浮いてる…! お、美味しそう…!」ゴクリ…!

照「あ、あれ? き、消えちゃう! 待って!待ってよお饅頭さん!!」ガブッ!

桃子「ひゃーっ!? 痛いっす! テルさん!ソレは私のおっぱいっすううぅ――っ!!」=3

憩「ほらほら… 簡単に幻覚・幻聴の症状が出てまうから要注意やで!」


こうして… パーティ一同は新しく四つのアイテム… マルチ召喚デキャンター・ちゃちゃのん水着写真集・マジックマッシュルーム・超電導フリスビーをゲットしたのだった…!




293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 19:13:19.49 ID:+5aErKa/0

いちご「毎度ありなんじゃー! 沢山買うてくれておおきにぃー♪」

いちご「ところであんたら… 見たとこクエスト中の冒険者さんたちみたいじゃけど、ここから何処に行くんじゃ?」

憩「ウチらはこれから魔王退治に行くんやで♪」

いちご「魔王・・・? 最高難度のクエストじゃなぁ… 命を落とすかもしれんぞ…?」

照「元よりそれは覚悟の上。 私は妹のサキを助けに行くんだから、危険がどうこうなんて言ってられない」

いちご「ふぅん… 玉砕覚悟っちゅうわけかぁ…」


いちごは、右手を顎に持ってくると、少し考え込むように俯いた。


いちご「あんなぁあんたら、コレはちゃちゃのんがゲットしたきちょーな情報なんじゃけど…」

いちご「買い物してくれた礼に、教えちゃるわ。 この先の砂漠の、地下迷宮に…あの“賢者の石”が隠されとるダンジョンがあるらしいぞ?」

憧「賢者の石?」
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 19:16:08.95 ID:oQ1A83kY0

賢者の石と聞き、憧だけでなく、京太郎以外の他のメンバーの顔色も変わった。

そう、賢者の石といえば神器どころではない… ほぼ伝説上の、全ての冒険者たちが血眼になって手に入れようとしている超レアアイテムである…!


怜「賢者の石… お目にかかれるもんなら是非かかってみたいもんやなぁ…」

憩「この先の砂漠っていうたら、ちょうど魔王城までの道のりの途中やねーぇ…」

桃子「行って…みるっすか…?」
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 19:17:06.28 ID:oQ1A83kY0

お互いに顔を見合わせるパーティメンバー…


照「本当に賢者の石があるなら、十分行ってみる価値がある」

京太郎「…でも、時間も大事ですよ、テルさん…?」

憧「京太郎、あなたは知らないかもしれないけど、賢者の石を本当に手に入れられれば、私たち全員の戦闘力は飛躍的にアップすることになるのよ」

憧「つまり、魔王城でのバトルでの勝率をぐんと引き上げることが出来る…」

桃子「途中にあるみたいだし、多分そこまで時間のロスにもならないっすよ」

憩「・・・ほなら決まりやね! 次の目的地は…砂漠の地下ダンジョンや!」
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 19:18:10.23 ID:oQ1A83kY0
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約2時間後…

パーティ一同は山を一つ越え… 砂漠の石造りの廃屋の中にあった、地下ダンジョンへの入り口を発見、潜入を開始していた…!


京太郎「へえぇ… これがダンジョンか…!」スタスタ

憩「京太郎クンはダンジョンは初めてなん?」スタスタ

京太郎「はい、まあ…」キョロキョロ


ダンジョンの中は石畳の床にレンガ造りの壁… 同じような景色の通路が延々と続く迷宮のような構造になっていた。

地下なので当然暗いが、等間隔にガス灯のような明りが配置されており、松明などは必要ない。


怜「何処にあるんやろな、件の賢者の石は…」トコトコ

憧「いちごさんの話では、ダンジョンの最深部って言ってたから、多分もっと下よね」トコトコ

桃子「とりあえず下の階層に降りる階段を探さないとっすね」トコトコ
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 19:19:42.84 ID:oQ1A83kY0

照「それにしても… モンスターは全然出てこないね。 お留守かな?」テルテル


そう… ダンジョンにもいろいろあるが、大体はゴブリンなどの低級モンスターの巣になってることが多い。


憧「ダンジョンは大体、上級の魔族が管理運営してることが多いのよね。 その管理者の方針次第では、低級モンスターがまったくいないこともある…」

憧「でもその代わりに、少数精鋭の強力な魔物がいたり…」

憧「罠がはられてたりすることもある…! みんな、気を抜かないようにね…!」

桃子「合点っす!」フンス


と、その時―――


?『………』ジイイィー…


通路の天井に埋設されている魔道幻影機(隠しカメラ)のレンズが… パーティメンバーを追うようにして妖しく動くのに、誰も気がつかなかったのだった…
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 19:23:15.77 ID:CwkiIOTu0





〜地下ダンジョン管理室〜


?『ククク…w また賢者の石に釣られて、愚かな冒険者どもが来よったわ…!』

?『飛んで火に入る夏の虫ちゃんやでぇ〜ww』


ダンジョン最下層、管理運営室…

そこには、二人の魔族らしき女が、壁一面に巡らされたモニターをチェックしながら口角をおぞましく引き上げて嗤っていた…


?『いくのんさん、準備はOKですか?』

いくのん『モチのロンやで〜フナQちゃん! いくのんが改造したあのコの強さを知らしめてあげるで〜?』

フナQ『ムフフ… また美味いデータをたくさん手に入れられそうやな…!w』


?『……』ゴゴゴォ・・・
?『……』スモモモモオオォ・・・
?『……』ドドドドオォ・・・!


邪悪の化身いくのんと、マッドサイエンティストフナQ…!

その二人の背後には、三人… いや、三体の、妖しげなる魔物の姿があった……
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/20(土) 19:24:27.89 ID:CwkiIOTu0
今日はこれだけ、コンマはありません。
また明日19:00頃から進めていきます。

次回から、いよいよ第二ステージ最終バトルがスタートします。
300 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/21(日) 19:07:37.99 ID:tF5ocm/I0

 シィ――ン… 

トコトコ、テクテクスタスタスタ…


不気味に静まり返るダンジョン内…

薄暗い地下通路の中、パーティメンバーの足音だけが響き渡る…

メンバーは、下に降りる階段を一つ見つけて地下2階まで来ていた…


憧「2階層も、上とほとんど変わんないね…」

怜「せやな。ひたすら、同じような景色の通路が続くばっかりやなぁ」

照「モンスターも全然出てこないね…」

桃子「さっきから索敵してるっすけど… 生き物の気配は全然しないっすね…」クンクン

憩「そやねぇ。 でもカビ臭くはないし、ちゃんと定期的に整備されてるみたいやから…」

憩「最低でも、ダンジョンマスターは何処かにおるんやろけどなぁ…」

京太郎「ダンジョンマスター? ・・・うっ!?」ムグッ


聞き返した京太郎の口を、横から桃子の手が塞いだ。


桃子「しっ…! 静かにするっす! 前方に何かいるっす…!」

京太郎「・・・・!?」ムググ…!
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/21(日) 19:10:55.52 ID:qc4mTVDm0

…シイィ―――ン……


桃子の声で立ち止まり、耳をそばだてる一同…


照「… 何も聞こえないよ…」

桃子「シッ! 私には聞こえるっす… 何か… ヘンなものがこっちに近づいてくるっす…!」


その能力の一つである超感覚(グレートファイブセンシズ) で、前方を索敵する桃子…

薄暗い通路の向こう… 奥の方は真っ暗で、まだ何も見ることはできないが… 何か、妖しげな気配が感じられた。

そして―――


… ウィーンガシャン、ウィーンガシャン、ウィーンガシャン…


京太郎「ん…? な、なんだ?この音?」


京太郎の耳にも、何か、不気味な機械的な音が聞こえてきた。

と―――


 “ピシッ・・・!”


桃子「!? しまった! 罠っす!!」
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/21(日) 19:13:12.65 ID:qc4mTVDm0

京太郎「うおおおっ!??」
憧「でえええぇっ!??」
憩「ひゃあああぁっ?!?」


桃子が気づいた時には遅かった…

突然、メンバーの横… 通路の壁の方から、何かが外れるような音がすると同時に、石畳の床が真ん中からパックリと割れ…

6人は空中に浮いていたのである。


桃子「落とし穴っすううううぅぅっ!!」ヒュウウウゥーン…


自分の体重を支える物の無くなったパーティ一同は、全員、真っ黒な穴の中へと吸い込まれていった…
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/21(日) 19:15:41.56 ID:EnFyr+/50





憩「… い、いてて… ひどい目に遭うたなぁ…」ムクリ…

憩「ここは… 3階層か?」キョロキョロ


身を起こし、辺りを見回す憩…

そこは体育館ほどの大きさの部屋になっており、天井にはぱっくりと四角い穴があいていた。


憩「あそこから落ちてきたんやな… ってことは、やっぱり3階層やな」

憩「それよりも、他のみんなはどこに…」キョロキョロ

怜「うちならここにおんで…」ノソォ…

憩「おろ? 怜ちゃん?」
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/21(日) 19:17:41.32 ID:BAhpowCK0

だが… その部屋の中、憩と怜以外のメンバーはいないようだった。


憩「ウチと怜ちゃんだけかいな。 あとのみんなは何処におるんやろ?」

怜「さあ…ツレションにでも行ったんちゃうか」


“?『ヒヒヒ…w この階におんのはあんたたち二人だけやで〜…w』”ヴーン…


憩「は?」
怜「なぬ?」
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/21(日) 19:27:43.86 ID:GIHn2xdM0

目を見張る憩&怜…!

突然、空中にテレビ画面のようなスクリーンが現れ… そこにあの女が映し出されたのである…!


いくのん『お久しぶ〜りいぃ〜ね〜♪ あなたに会うなんてぇ〜♪』フンフン

いくのん『お元気かいな〜? タ・コース国の荒川憩ちゃんに、センリヤーマ国の園城寺怜ちゃん…!』ニタニタ


憩「!? あんたは・・・賞金首の赤阪郁乃!?」


そう、この世界では、赤阪郁乃は凶悪な犯罪組織のボスとして指名手配されている賞金首なのだった…


怜「なんや。 なんでヒメマツの頭領なんかがこんなとこにおんねん…」

いくのん『ヒヒ…w それはな、このいっくのんこそが、この地下迷宮のダンジョンマスターだからなのだ!w』
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/21(日) 19:33:31.36 ID:jVkQj1zD0

憩「あんたがダンジョンマスター…?」

いくのん『せやで〜♪w このいくのんの巣に来てしまった以上… あんたらは三途の川で泳ぐことになるんやでぇ〜w』ニタニタ

怜「…相変わらずけったくそ悪いニヤケ顔しとるやっちゃな… それより、うちらの他の仲間はどこにおるんや」

いくのん『ふふん!安心してええで!w 他の4人はもっと下の階に行っとるだけやから、あとでちゃんと会えるで♪』

いくのん『あんたらが…いくのんの一番弟子に勝てたらの話やけどな! ほな、ご登場や! カモン末原ちゃーん!!w』カチャカチャ

憩「ほえ?」


 ウィーンガシャン、ウィーンガシャン…


スクリーンの中の赤阪が、何やら、ゲーム機のようなモノを取り出して操作を始めると… 上の階から、あの機械的な不審音が再び聞こえ始めた…

そして…


 シュゴオオオオオォォ――・・・!!


憩「げえっ!?」

怜「な、なんやありゃ!?」
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/21(日) 19:36:12.82 ID:jVkQj1zD0

驚愕…!

なんと、あの天井の四角い穴から、末原恭子が… まるでモビルスーツのように足の裏からロケット噴射を噴き出しながらゆっくりと降りてきたのだ…!


ロボ・スエハラ『ドウモ コンニチハ ワタシ ロボ・スエハラデス』シューッ・・・ストンッ


舞い降りたその末原は… 背格好や見た目は大体末原恭子なのだが、目がウルトラマンのようなメカになっていた。


スエハラ『ピピピピピ… データ、アリ アラカワ、サン二 オンジョージ、サン オヒサシブリ デス』ペコリ


律儀に挨拶する末原… こっちの世界でも、末原と憩・怜は以前会ったことがあった…


憩「す、末原さん…? ほ、ほんまに末原さんなんか…?」


スエハラ『モチロン デス サイコロ マワシテ アタマモ マワスデ』クルクル


憩「ひ…!? ほ、ほんまに、頭が回転しとる…!」

怜「www どうなっとんねんw 完全にロボやんかw」


そう、それはもう人間末原恭子ではなく… 

赤阪によって改造された新生・ロボスエハラ・・・スパッツをはいたアンドロイドだったのだ・・・!
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/21(日) 19:38:44.79 ID:jVkQj1zD0

いくのん『どや〜?すごいやろ? これが異世界“リアース”の技術・・・“科学”の力ってヤツやで〜w』


この世界では“魔法”が生活の基盤であり… “科学”は逆に迷信のような扱いだった。


いくのん『色んな機能が付いとるんやで! 例えば・・・』ポチットナ!

スエハラ『ピ・ピ・ピ… ヤキ アガリ マシタ』チーンッ!、スポォーンッ!

憩「へ!?」


なんと… スエハラの頭から、突然焼き上がった食パンが二枚飛び出してきたのだ…!


いくのん『食パンを焼く機械“トースター”が内臓されとるんや。 んん〜…ええ焼き上がりやで、末原ちゃん〜♪』ムシャムシャ
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/21(日) 19:41:40.09 ID:e01F5KZc0

スクリーンからにゅっと上半身をはみ出させてきた赤阪は、末原の頭から生えている食パンにバターを塗ってむしゃむしゃと食べ始めた…


怜「パンなんか火で焼けばええやんか… そんな機能付いとってもしゃあないで」


いくのん『なんやと? ナメたらあかんで! このロボ末原ちゃんには一千種類以上の機能が付いとるんやで〜?』

いくのん『まあ、それを見る前に、あんたらはここで朽ち果てることになるんやけどな〜…w それ! GOやで末原ちゃん!』カチャカチャ…


スエハラ『ピピピ、ポポポ… エネミー トシテ ニンシキ…』ウィンウィン

スエハラ『テキハ ハイジョ シマス カクゴ!!』ウィーン、ジャキッ!!


憩「なっ!?」
怜「おっ?!」


右手を憩と怜に向かって掲げたスエハラ…

その二の腕がパカンと外れ、中から機関銃が飛び出してきたのだ!


憩「しまっ…!」


 タタタタタタタタタタタタタタ・・・!!


スエハラのサイコガンが火を噴き… 乾いた音と共に、無数の弾丸が憩と怜に向かって襲い掛かってきた…!




310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/21(日) 19:43:52.29 ID:AFfH8eYx0

一方、もう一つ下の階、地下4階層では…


憧「な… 和? 和なの?」

“メカのどっち『久しぶりですね、憧…』フワァ…”


憧&モモの二人が、ふわりと空中に浮く光翼の天使・のどっちと対峙していた…!


桃子「? 憧ちゃん、このオッパイさん、知り合いっすか?」

憧「原村和… 私が小学生の時の同級生なんだけど… でも、この妖精みたいな姿は一体…?」


“?『クク…w それは本物の原村和とは別物やで…』”ヴーン…


憧「ん?」
311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/21(日) 19:47:37.16 ID:yyi4/tJk0

フナQ『それは、電脳世界のデジタルの化身・スーパーのどっちを、科学の力で具現化したアンドロイド…人型戦闘兵器や』

フナQ『記憶の一部は本人から引き継いだモノがあるけど… 中身は別物やで』


またもや、空中にテレビ画面のようなスクリーンが現れ… 今度はそこにマッドサイエンティストフナQの姿が映し出された。


憧「? アンドロイド? 誰よあんたは?」

フナQ『私はセンリヤーマ国の科学者、船久保浩子っちゅうモンや。 ワケあってこのダンジョンの運営を任されとる責任者やで』

桃子「責任者…? 賢者の石は何処にあるんっすか?」

フナQ『ふんw、賢者の石ならここの最下層、第7階層の深奥の金庫にしまっとるで… でも…』

フナQ『あんたらがソコに辿り着くことはあらへんけどな!w』ポチットナ!


のどっち『!!』ギンッ!
312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/21(日) 19:49:28.21 ID:yyi4/tJk0

フナQがなんらかのスイッチを入れると… 今まで柔和な顔をしていたのどっちの雰囲気が一変…!

凶悪な表情をその面に浮かべた…


のどっち『敵として認識… 排除します』スゥ…


その聖槍グングニルを構えたのどっち…!


憧「ちょ… の、和?!」

桃子「あ、危ないっす憧ちゃん!!」バッ!


桃子が、憧をかばうように飛びついた瞬間… その、神速の槍の連撃が二人に襲い掛かった…!




313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/21(日) 20:07:05.65 ID:xQwPipHo0

そして、もう一つ下のフロア、地下5階層では…!


京太郎「え、ええ…? あ、あなたが、敵…??」

照「? 何、京太郎、この人知り合いなの?」


“?『ククククク・・・ww』”


京太郎&照の二人が、意外な人物と対峙していた…!


☆バトルイベント発生!

<バトル第四戦(第二ステージファイナルバトル)  HP【1000】 戦闘レベル【100】>

対戦カード「ロボ末原VS憩&怜」「メカのどっちVS憧&モモ」「???VS京太郎&照」 ※3バトル同時進行

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01〜16→憩   (37)
17〜32→桃子  (42)
33〜48→怜   (46)
49〜64→憧   (49)
65〜80→京太郎 (60)
81〜96→照   (65)
97〜00→6人全員


※コンマレスの受け付けは明日朝7:00まで。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。

※今までと、システムがやや違います。 詳しくは以下の通り↓

・3バトルのうち、敵に攻撃を2回以上入れたペアは、相手からの攻撃は無し。

・攻撃が1回のペアは、相手からも攻撃を1回受ける。どちらが攻撃を受けるかは、コンマ最終レスの数が偶数か奇数かによって決まる。(偶数→憩・憧・京太郎 奇数→怜・モモ・照 が、攻撃を受ける)

・1回も攻撃出来なかったペアは、二人とも攻撃を受ける。

・敵は3体ですが、合計HPが1000で、これが0以下になるまでは3体とも倒せません。

・また、和が相手の為、モモのステルスは通用しません。あと、憩と憧の防御の能力も発揮されません。
314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/21(日) 20:45:55.54 ID:XPrmh+Rio
はい
315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/21(日) 21:09:44.47 ID:rAUmsR8t0
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/21(日) 22:20:24.76 ID:+xhE0sO00
よっと
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/22(月) 01:06:04.61 ID:idGtjAGKo
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 12:14:13.87 ID:2xYx0nRg0

・バトル第四戦「ロボ末原VS憩&怜」「メカのどっちVS憧&モモ」「???VS京太郎&照」 一回目攻撃(54憧 47怜 76京太郎 61憧)

怜   1×46=46
憧   2×49=98
京太郎 1×60=60

総攻撃力 46+60+98=204 

敵の残存HP 1000−204=796

コンマ最終レスは61で奇数。(怜・モモ・照) 
憩&怜ペアは攻撃1回なので、ロボ末原から怜に1回攻撃。 憧&モモペアは攻撃2回なので、メカのどっちからの攻撃は無し。 京太郎&照ペアは攻撃1回なので、???から照に1回攻撃。

※また今日の19:00頃から進めていきます。 
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:07:08.51 ID:/2pQavMZ0
第一回目攻撃>>318

〜ダンジョン地下3階層〜


スエハラ『テキハ ハイジョ シマス カクゴ!!』ウィーン、ジャキッ!!


憩「!? しまっ…!」


 タタタタタタタタタタタタタタ・・・!!


ロボスエハラの右手のサイコガンが火を噴き… 乾いた音と共に、無数の弾丸が憩と怜に向かって襲い掛かってきた…!

そして・・・


怜「わちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃちゃああぁっ!??」ビシビシビシビシビシビシイィッ!!=3【-100】[HP974→874]

憩「と、怜ちゃんっ!?」


数十発もの弾丸が怜に命中! 怜の陰にいた憩はなんとか難を逃れていた…
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:08:21.89 ID:/2pQavMZ0

怜「や、やられた…」バタリ…

憩「と、怜ちゃん! し、死んだらあかんで! い、今、すぐヒールを…!」

怜「…いや、無理や… いくらあんたのヒールでも… こんなに弾丸を喰らった人間は、もう治せんやろ…」グッタリ

憩「と、怜ちゃん…!!」

怜「荒川… うちの最期のお願いや… その、すばらなフトモモで… うちのこと、膝枕してくれへんか…?」


涙の滲む目で、憩を見上げる怜…


憩「怜ちゃん…… え、ええで…///」スッ…


憩は床に正座し、そのふんわりとした太ももの上に怜の頭を乗せてやった…


怜「ん〜〜… ちょい窮屈やな、そのナース服が邪魔や、もうちょっとめくってくれへんか?」

憩「え…? こ、こう…?///」スス…

怜「まだまだ、もっとガッツリや。 その服が頭に触れるとフトモモに集中できへん」

憩「え、で、でも、これ以上めくったら、ぱ、パンツが・・・///」

怜「四の五の言うんじゃないわこのダボがあぁっ! うちがめくれ言うたら黙ってめくらんかいいいぃっ!!」=3

憩「ひゃ…!? って、と、怜ちゃん、なんか元気やない?」
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:09:31.28 ID:/2pQavMZ0

怜「気のせいや。 あぁー…痛い、痛い、死にそうやあぁー(棒)」

憩「・・・??」


憩、この時にようやく気付く… 穴だらけのはずの怜の体に、銃創が全く無いことに…! 

そして、周囲に、黒い鉛玉ではなく、何やら白っぽい丸いモノが大量に落ちていることに…


憩「ん…? なんやコレ?」ヒョイッ


その一つを拾ってみた憩は目を見張った。


憩「!? な、こ、コレ・・・“豆”やんか! 節分の時にまく煎り豆やんか!?」

いくのん『せやでぇ〜、あのロボスエハラちゃんのサイコガンからは、いろ〜んなモノを射出出来る仕組みになっとるんやで〜? すごいやろ!w』ニュッ

憩「だ、だからって… なんで煎り豆なんや??」

いくのん『そんなの、節分の時に鬼を追い払うのに便利やからに決まっとるやろ〜?』ヘラヘラ
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:10:41.12 ID:/2pQavMZ0

憩「なんや! タマが豆なら全然大したことあらへんやんか!」バッ

怜「あたっ!?」ゴチンッ


憩が勢いよく立ち上がると、滑り落ちた怜は頭を床に打ちつけてしまった。


怜「な、何すんねんお前… 危ないやんか!」

憩「四の五のやかましいでっ!! 元気ならサッサと立って闘わんかい!!」クワッ

怜「……」
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:11:56.44 ID:/2pQavMZ0

怜「しゃあないな… ほな、久々にコレ使うか」スイッ

怜「ガラクタロボなんぞ細切れにしたんで…! 飛べっ! フライングチャクラム!!」ブンッ!

スエハラ『!?』


怜が両手から放ったチャクラム(円月輪)は、空中に綺麗な銀色の軌跡を描き…

 ザシュッ!!

スエハラ『グウ…!!』【-46】


素早く横にかわしたスエハラだったが、チャクラムの一つがそのスパッツをわずかに引き裂いていた。


スエハラ『フン… コンナモノ キキマセンネ ヘノカッパ デス』ウィーンウィーン


その脚の切り口からは… 赤い血ではなく、何やら緑色のオイルのようなものが染み出てきた。


憩(ほんまにロボットなんやなぁ… あかんわ、ロボにはウチの得意な薬物攻撃が効かんで…? どないする…?)




324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:12:49.71 ID:/2pQavMZ0

〜ダンジョン地下4階層〜


のどっち『敵として認識… 排除します』スゥ…


憧「ちょ… の、和?!」

桃子「あ、危ないっす憧ちゃん!!」バッ!


 ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュウウゥ――ンッ!!!


桃子が憧をかばうように飛びついた瞬間… のどっちの神速の槍の連撃が二人に襲い掛かった…!


 ザシュザシュザシュザシュザシュウウゥッ!!


桃子「くぅ…!」
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:13:55.99 ID:/2pQavMZ0

間一髪…!

槍の連撃は桃子の脇をかすめ、後ろの壁に無数の穴をあけていた…


桃子「あ、危なかったっす…」ハアハア

憧「あ、ありがとうモモちゃん… ちっ…! どうやらヤルしかないみたいね…」ムクゥ…

桃子「憧ちゃん、待つっす… ここは私に任せるっす」ギラァ…


桃子はその懐から、ここまで数々の魔物を切り裂いてきた暗殺用ダガーナイフを取り出した…


憧「モモちゃん?」

桃子「敵の得物は槍… それなら、懐に飛び込んでしまえば私のものっす!」

桃子「ナイフのサビにしてやるっす! それっ!」バッ


そのステルス能力を生かし、一気にのどっちの背後に回り込んだモモ…

だが!


 ヴォンッ!!


桃子「えっ!?」
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:15:13.88 ID:/2pQavMZ0

突然、のどっちがその槍を横殴りに後ろに振り回し… 慌てて頭を下げたモモだったが、髪の毛が数本、槍の柄に引きちぎられて吹っ飛んでいった…


桃子「な、ななな…? ど、どうなってるっすか? 私が見える…? 見えないんじゃ……」

のどっち『? 何を言ってるんですか…? そんなあからさまに後ろに回り込んで…』クル…

のどっち『見えるとか見えないとか… そんなオカルトありえません。 私からはハッキリ見えますよ…』

桃子「!?」


フナQ『フフ… “のどっち”には、あんたのステルス能力とやらは効かへんで…w』ヴーン…

フナQ『何故なら、のどっちはデジタルの神の化身…! 生き物も全て、視覚、体温、音などを全てデジタル情報に変換して認識しとるんや』

フナQ『だから気配がどうこうというのは、のどっちには通用せんのやで!w』ククク…


桃子(ま、マジっすか…? 私のステルスが全く通用しない…? そんな相手初めてっす…!)カタカタ
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:16:39.56 ID:/2pQavMZ0

憧「…さすが和ね… ま、アンドロイドなんだけど…」

憧「姿が和だからって、手は抜かない… 立ちはだかるなら一気に叩き潰してやる…!」ゴゴォ…


憧は、魔杖の箒神を上に高く掲げた…


憧「ふるべゆらゆらとふるべ・・・」ブツブツ

憧「出でよ炎の精よ…! 喰らえッ! “ジャイアント・ファイヤー・アロー”!!」ヴォンッ!

のどっち『!??』


憧の上空に現れた、運動会の大玉ほどの大きさの火球が二つ、猛烈なうねりを伴ってのどっちに襲い掛かる…!


 ドゴオオォォ――ンッ!! ガラガラガラガラァ…


桃子「ひ…? 直撃っす…!」
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:17:38.80 ID:/2pQavMZ0

モロに喰らって吹っ飛ばされたのどっちは壁に激突、がらがらと崩れた瓦礫の下敷きになってしまった…【-98】


桃子「や…やったっすか?」

憧「多分ね… アレをまともに喰らって立てるわけ… んん!?」


のどっち『火属性の魔法ですか… 強力ですが…大したことはありませんね』スウウゥ…


薄暗い中、その身体をぼうっと光らせながら… のどっちは何事もなかったように、またふわりと空中に浮き上がっていた。


憧(!? アレで服が少し焦げてるだけ…? クソ…! アンドロイドだから、ダメージがあるのか無いのかよく分からない…!)

憧(モモちゃんのステルスも通用しないみたいだし、これは厳しい闘いになりそうね…)




329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:18:58.04 ID:/2pQavMZ0

〜地下5階層〜


京太郎「え、ええ…? あ、あなたが、敵…??」

照「? 何、京太郎、この人知り合いなの?」


“?『ククククク・・・ww』”


ダンジョンの地下5階で、京太郎が出会ったその人物は…

すらりと背が高く… 燕尾服をビシッと着こなした紳士だった。


ハギヨシ『初めまして… 偉大なる魔王様の執事、萩原と申します。 以後お見知りおきを…』


そう… 京太郎の師匠とも言える男、ハギヨシだったのである…!
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:19:53.05 ID:/2pQavMZ0

京太郎「は、ハギヨシさん…? ど、どうして、あなたが、ここに…?」

ハギヨシ『? あなたは…私の本体をご存知なのですか?』

京太郎「本体?」

ハギヨシ『私の本体は、名家龍門渕に仕えている執事なのです。 私自身は、そのオリジナルから造り出されたサイボーグ… クローンのようなものだと思っていただければよろしいかと』

京太郎(サイボーグ…? マジか? 本物のハギヨシさんにしか見えねーぞ…?)

ハギヨシ『普段は私は魔王城にて、魔王様やその側近の方たちのお世話をさせていただいているのですが…』

ハギヨシ『ときどき、こうして付近のダンジョンなどに戦闘要員として出張しているのです』
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:21:18.95 ID:/2pQavMZ0

照「魔王城から来たの? サキは…!サキは無事なの?」

ハギヨシ『サキ… タ・コース国の第二王女ですね。 ご安心下さい、軟禁状態ではありますが、魔王城で丁重におもてなしさせていただいております』

照「そ、それなら返してよ…! サキは私の妹なんだよ!?」

ハギヨシ『残念ながらそれは出来かねますね。 全ては魔王様の御心のままに… 私は魔王様の命に絶対服従ですから… というより・・・』

ハギヨシ『ここで出会ってしまった以上、あなた方は私の敵です。 葬らせていただきます』ギラァ…!


それまで穏やかに話をしていたハギヨシの雰囲気が一変…! その瞳が緑色に妖しく光り輝いた。


照「・・・京太郎、どうやらこの人も、叩きのめすしかないみたいだね…」

京太郎(くっそ…! クローンとはいえ、ハギヨシさんが相手…? 勝てるのか…?)
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:22:42.22 ID:/2pQavMZ0

ハギヨシ『では、まいります… お覚悟…!』ユラァ…


少し身をかがめ…戦闘態勢に入ったハギヨシ…!


照「させるかっ! 喰らえっ! ターボ・コークスクリュー!!」ヴォオオオォンッ!


が、ハギヨシが動くより早く、照の右手があの猛烈な竜巻を伴いながら空を切り裂いた…!

しかし!


ハギヨシ『遅いです…』ストンッ

照「ぐっ!? あぁ…??」バタリ…【-100】[HP1084→984]
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:24:03.12 ID:/2pQavMZ0

いつの間にか横に回り込んでいたハギヨシが、軽く照の首筋に手刀を入れ…

その一発で照は失神し、その場に昏倒していた…


京太郎(!? さ、さすがハギヨシさん…! なんて運動能力だよ!!)


ハギヨシ『他愛も無いですね。 ではトドメを…』スウゥ…

京太郎「!? こ、この! テルさんから離れろ! “ドライブスラッシュ”!!」ヴォンッ!!

ハギヨシ『む!?』


 ドドドドドドオオオオオォ――――ンッ!!
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/22(月) 19:26:25.46 ID:/2pQavMZ0

神器・覇者の聖剣の一撃…!

ハギヨシは斜めに飛んでかわしていたが、その衝撃で割れた床の破片が一つ、ハギヨシの脇腹にメリ込んでいた。


ハギヨシ『ッツ…! …なかなかやりますね、少年…!』ズキズキ【-60】

京太郎「は、ハギヨシさん… 俺はあなたと闘いたくない…!」ハアハア

京太郎「退いて下さい! 元の世界では、あなたは俺が一番尊敬してる人なんだ…!」

ハギヨシ『元の世界…? よく分かりませんが…』

ハギヨシ『先ほども申し上げた通りそれは出来ません。 私は身も心も魔王様に捧げている存在…』

ハギヨシ『故に、魔王様に仇なすあなたがたは私の敵なのです…! 覚悟!!』バッ!

京太郎「いっ!??」


まるで猛禽類が獲物に飛び掛かるように… ハギヨシは京太郎に向かってその黒い体を躍らせていた。


<☆バトル第四戦・二回目攻撃、コンマバトル開始! 敵のHP【796】 戦闘レベル【100】>

対戦カード「ロボ末原VS憩&怜」「メカのどっちVS憧&モモ」「サイボーグハギヨシVS京太郎&照」 ※3バトル同時進行

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01〜16→憩   (37)
17〜32→桃子  (42)
33〜48→怜   (46)
49〜64→憧   (49)
65〜80→京太郎 (60)
81〜96→照   (65)
97〜00→6人全員


※コンマレスの受け付けは明日朝7:00まで。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。

※今までとシステムがやや違います。 詳しくは>>313の通り
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/22(月) 21:53:45.04 ID:idGtjAGKo
はい
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/22(月) 22:35:15.53 ID:7eQUSzh80
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/22(月) 23:02:54.96 ID:Dc0HW1/I0
のよー
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/23(火) 01:54:37.30 ID:FlTKH+D6o
うぇーい
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 07:03:41.67 ID:XtL0PYn50
ーーーーーーーーーーー
・バトル第四戦・二回目攻撃(04憩 53憧 96照 30桃子)

憩  1×37=37
桃子 1×42=42
憧  1×49=49
照  1×65=65

総攻撃力 37+42+49+65=193 

敵の残存HP 796−193=603

コンマ最終レスは30で偶数。(憩・憧・京太郎) 
憩&怜ペアは攻撃1回なので、ロボ末原から憩に1回攻撃。 憧&モモペアは攻撃2回なので、メカのどっちからの攻撃は無し。 京太郎&照ペアは攻撃1回なので、ハギヨシから京太郎に1回攻撃。

※また今日の19:00頃から進めていきます。
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340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:07:16.64 ID:rjv9zj7S0
第二回目攻撃>>339

〜ダンジョン地下3階層〜


スエハラ『サアサア カカッテ キナサイ ボンジンノ ソコヂカラヲ ミセテアゲマスヨ』ウィーンガシャンウィーンガシャン


怜「凡人って…お前ロボやんか。 人ですらあらへんわ…」

憩(あかんわ… ロボにはウチの得意な薬物攻撃が効かんで…? どないする…?)

憩(何か弱点はあらへんやろか… ロボットっちゅうことは、電源はどうしとるんや…? どっかに電池でも埋まっとるんか…? ・・・ん?)


いくのん『フンフフンフフ〜ン♪』カチャカチャ


憩(…あのロボスエハラさんは、赤阪がコントローラーで操作しとるわけや… っちゅうことは……)

憩(どっかにアンテナとかがあるんちゃうか?)
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:08:49.15 ID:rjv9zj7S0

よく見ると… スエハラの頭部の後ろ、髪を束ねた辺りに、ぴょんと、何か針金のようなモノが飛び出ているのが認められた。


憩(! アレや…! きっとあそこで電波を受け取ってるんや。 あのアンテナさえ外してまえば、戦闘不能にできるはず… よしっ!)シャッ

憩「行くで、末原さん! そりゃっ!」ブンッ!

スエハラ『! イテッ!?』ゴチンッ【-37】


何やらオレンジ色の缶を懐から取り出し投げた憩… スエハラは腕で受け、その缶はころころと床に転がった。

と――


 プシュウウウゥ―――ッ!


スエハラ『!?』


その缶から大量に白い煙が沸いてきたのだ…!


憩(シロアリ駆除の業務用バルサンや! それを目くらましにして… スキをついてアンテナを外したるわ!)ババッ
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:09:55.69 ID:rjv9zj7S0

憩(よしー! もらったで!)サッ!


煙に紛れてスエハラの後ろに回り込んだ憩は、その後頭部… アンテナに向かって手を伸ばした…!

だが!


スエハラ『!!』クルッ

憩「へっ!?」ギョッ


驚愕…! なんとスエハラの頭が180度回転し、頭だけ後ろを向いたのである!

そして…


 ドゴムッ


憩「かっ! はあぁ・・・!??」ガクゥ…【-100】[HP1644→1544]


身体はまだ前を向いているというのに… スエハラの右腕が有り得ない方向に曲がり、真後ろの憩のみぞおちに拳を叩き込んでいた。
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:10:55.80 ID:rjv9zj7S0

憩「な… なん、やあぁ…??」ゴホッ、ゴホッ!


いくのん『ふふ…w 荒川ちゃん、末原ちゃんのアンテナを取ろうとしたんやな〜? 目の付け所は良かったけど…』

いくのん『煙で目くらましは悪手やったなぁ〜w 末原ちゃんはロボなんやで?』

いくのん『前についてる目だけでモノを見とるんとちゃうんや。 熱源感知の赤外線センサーもあるし、音を感知するセンサーも内蔵されとる…』

いくのん『普通の人間みたいに、真後ろが死角なんてことはないんやでっ!w』


憩(っくぅ…! これは、一筋縄ではいかへんなぁ…)グウ…




344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:11:54.55 ID:rjv9zj7S0

〜地下4階層〜


のどっち『火属性の魔法ですか… 強力ですが…大したことはありませんね!』スウウゥ…

憧「ちっ…」


憧の特大ファイヤーアローをまともにくらったのどっち… だが、その光翼の天使は何事もなかったように、またふわりと空中に浮き上がっていた。


桃子「憧ちゃん… 今度は私が行くっす」ズイッ

憧「え…? でも、あんまり近くに寄ると危ないよ?」

桃子「大丈夫っす! 今の私には、コレがあるっすから…!」スイッ

憧「! それは…」


桃子が取り出したのは… 裏に電気配線のようなものが張り巡らされている、円盤のようなモノだった…

そう、あの商人ちゃちゃのんから買い上げた、オリハルコン製超電導フリスビーである!


桃子「コレの威力を試す時が来たっすね… 行くっすよ…!」ポチットナ!
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:13:02.19 ID:rjv9zj7S0

 ウィンウィンウィンウィンウィン・・・!


側面のスイッチを入れると、超電導フリスビーは回転しながらふわっと宙に浮きあがった。

そして… その回転力を上げていくと共に、バチバチと雷光のような光が周囲に現れ始めた…!


 ウィンウィンバチバチッ! ウィンウィンウィンバチバチバチイィ・・・!!


のどっち『…?』


桃子「さああぁ、オッパイさん、覚悟するっすよ…!」ググ…
 

人差し指の上でフリスビーを浮かせながら、少し腰を落としたモモ…


桃子「必殺・・・!」グググ

桃子「超電導フリスビイィ―――ッ!!!」バッ!!
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:14:38.11 ID:rjv9zj7S0

 ギュオオオオオオオォォォ―――ン・・・!!


猛烈な電撃を伴い、空気を焦がしながらのどっちに襲い掛かる超電導フリスビー…!


のどっち『くっ!』サッ


間一髪でかわしたのどっちだったが…


桃子「甘いっす!!w」

のどっち『!? ぐっ!!』ドゴオオォッ!【-42】


ブーメランのように空中でターンしたフリスビーが、光翼の天使の背中に見事命中していた。
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:16:19.92 ID:rjv9zj7S0

のどっち『く…! ま、まだまだですよ…!』ムム…


桃子「…タフっすね… どんな造りになってるんっすか…?」

憧「油断せずに一気に仕留めた方がいいね… よし、それじゃあ私も…!」

憧「とっておきを使っちゃおうかな!」バッ


続いて憧が取り出したのは、コルク栓のついた瓶…!

そう、これもちゃちゃのんから購入した、神器・マルチ召喚デキャンター!

あらゆる魔人を自由に召喚できるチートアイテムである…!


憧「和が相手なら… この人が適任かな? よし!」

憧「“目立ってなんぼ! 目立ってなんぼですわっ!!”」キュポンッ!

桃子「へ?」


 ぼわわわわああぁん・・・!


どこかで聞いたような呪文を唱えながら、コルク栓を引き抜いた憧…

そして瓶から白い煙が沸き出ると共に、空中にあの人物が現れていた…!


桃子「こ、この人は…!」


透華『おーっほっほっほっ!w さあっ、始めましょうか原村和―――!』

透華『真のアイドルを決める闘いをッ!!』ビシイィッ!

透華『ライバル同士… 正々堂々決着を着けますわよ!』クワッ


和の永遠のライバル、龍門渕透華降臨―――!!
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:17:41.71 ID:rjv9zj7S0

のどっち『ライバル…? 何を言っているんですか、私はあなたがライバルなんて、一度も思ったことはありませんよ』

透華『な、なんですって!?』ムキィッ!=3

透華『わたくしを侮辱するとは… いい御身分になったものですわね、原村和…!』

透華『まあいいですわ… そのとりすました顔も、すぐに苦痛と恥辱で歪むことになるのですから…! かかってらっしゃい!!』

のどっち『言われるまでもありません…』スウウゥ…


その聖槍を両手に構えたのどっち…


のどっち『消滅しなさい…! グングニル!!』バッ!


 ヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュウウウゥ―――ンッ!! 


桃子「わ…!」


まるで流星のように、無数の槍の連撃が透華に迫る!

だが…


透華『ふん…w “治水”――!』ピカアァッ!

のどっち『!?』
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:18:55.36 ID:rjv9zj7S0

 ドスドスドスドスドスウウゥッ!!!


憧「ひゃっ!? あっぶな…!」


憧のすぐ横の壁に無数の穴があく…!

のどっちの槍の連撃は、全て透華の両腕で後ろに受け流されていたのである…

そう、まるで川の中の流れに同化し、必要最小限の動きで、迫りくる丸太の大群をかわすかのように…!


桃子「あ、あれは…幻の秘技、流水制空圏っすか?」


そして…


透華『はあっ!』ブンッ!

のどっち『うっ!?』ビシィッ!


よけると同時に、のどっちの上空に回り込んでいた透華が、その槍を振り下ろし…

のどっちを床に叩きつけていた。


のどっち『ぐうぅ…』ムム…

透華『フフ…w 見ましたか原村和! これがわたくしの本当の力ですのよ…!』

透華『はああぁ興奮してしまいますわ…!/// 地に這いつくばるあなたを、こうして見下ろしていると…!///』ゾクゾク…

のどっち『………』




350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:19:55.32 ID:rjv9zj7S0

〜地下5階層〜


ハギヨシ『魔王様に仇なすあなたがたは私の敵なのです…! 覚悟!!』バッ!

京太郎「いっ!??」


まるでハヤブサのようなスピードで京太郎に真っ直ぐに向かってくるハギヨシ…!


京太郎(く…! や、やるしかねえっ!)ブンッ!


京太郎、覚悟を決め、その黒い影に向かって聖剣を打ちおろす…!

だが!


 ガキイイィンッ!


京太郎「へっ!?」
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:21:17.96 ID:rjv9zj7S0

なんと… ハギヨシは、京太郎の斬撃を、左の掌で受け止めていた…


京太郎(ば、バカな!? 剣を素手で受け止められるわけ・・・ん?!)


よく見ると、ハギヨシは手に石を持ち、それで剣を受け止めていた。 先ほどの斬撃で飛び散った瓦礫の一つを隠し持っていたのである…!


京太郎(い、いや、でも、俺の覇者の聖剣は石くらい簡単に斬れるはず…!)

ハギヨシ『フフ…w 驚きましたか?』ニイィッ

ハギヨシ『剣など、こうして懐に飛び込み、インパクトのタイミングをズラして根元の部分を受ければ、大した衝撃ではありません』

ハギヨシ『如何に強力な斬撃といえど、その威力を発揮させなければ恐れるに足らず・・・です』ピタァ…

京太郎「!?」


ハギヨシは、左手で剣を受けながら、空いている右の掌をぴたりと京太郎の腹の部分にあてた…

そして…


ハギヨシ「秘術、“通し”・・・ふっ!!」ギュンッ!


その瞬間… 京太郎は、腹で何かが爆発したかのように感じた。
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:22:18.21 ID:rjv9zj7S0

京太郎「ぐはっ!! が・・・おぼぉっ! げぇ・・・!!」【-100】[HP1589→1489]


5、6mほども吹っ飛ばされた京太郎は、膝をつき、床に胃液をまき散らしていた。


京太郎(な…なんだ今のは!? 甲冑越しに衝撃が伝わってきたぞ…!)オゲゲ…

京太郎(発勁…? いや、浸透勁ってヤツか…?)

京太郎(く、くそ…! や、やっぱり、俺とハギヨシさんじゃ身体能力に差がありすぎる…!)
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:23:37.47 ID:rjv9zj7S0

 ツカ、ツカ、ツカ、ツカ…


ハギヨシの革靴が迫ってくる。


京太郎(… トドメをさす気だ… く、くそっ! 立てねえ…!)

京太郎(さ、咲、すまねー… もう、俺、お前のこと、助けには…)


走馬灯のように咲の顔が思い浮かんだ、その時――


照「待てっ!」ヴォンッ!

ハギヨシ『!?』
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:25:09.32 ID:rjv9zj7S0

横から撃ち込まれた照のコークスクリューの衝撃波が、ハギヨシの鼻先をかすめていた。


照「私の仲間に手を出すな…」ハアハア…

ハギヨシ『…気がついてしまいましたか… そのまま眠っていれば楽だったものを…』

照「ナメるな! 私はタ・コース国第一王女テルテール・ミヤナーガ一世…!」

照「妹と仲間の為なら、この身が砕け散っても闘う者だ! 喰らえっ! “ターボ・コークスクリュ――”!!」ブンッ!


再び照の右手が竜巻を伴いながらハギヨシを襲う…!


ハギヨシ『ふ…w』スイッ


しかし、ハギヨシは上半身を軽く横にズラすだけでそれをよけていた。


ハギヨシ『言ったでしょう。 そんな技は遅すぎて私には効か・・・あっ!?』
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/23(火) 19:26:51.67 ID:rjv9zj7S0

 バシイイイィィンッ!!


ハギヨシ「っくうぅ…!!」ググ…【-65】


よけたハギヨシに向かって、もう一つのコークスクリューが炸裂…! 一発目の後ろに隠れるようにして発射された一撃だった。

ハギヨシはボクサーのように両腕を固めて受けていたが、数m吹っ飛ばされ、壁に叩きつけられていた…


ハギヨシ『…失礼いたしました… どうやら、あなたの力を侮っていたようですね…』

照「ふん… 分かったなら、全力でかかってこい、魔王の犬め…!」ゴゴォ…!


京太郎(? い、今のは・・・なんだ? コークスクリューの連撃…?)

京太郎(い、いや、違う、“左手”でコークスクリューを撃ったんだ…! 左手でも撃てるのか…!)

京太郎(… そうだ、俺は、一人じゃない… こんなに頼もしい仲間がいるんだ…)ググ…

京太郎(ハギヨシさんが相手でも… 照さんと一緒なら、勝てるっ!)バッ!


胃液を垂らしながらも渾身の力を振り絞って立ち上がった京太郎…! 

その目は、闘志に溢れるとともに、邪念を全て振り払った静謐さもたたえていた…


<☆バトル第四戦・三回目攻撃、コンマバトル開始! 敵の残りHP【603】 戦闘レベル【100】>

対戦カード「ロボ末原VS憩&怜」「メカのどっちVS憧&モモ」「サイボーグハギヨシVS京太郎&照」 ※3バトル同時進行

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01〜16→憩   (37)
17〜32→桃子  (42)
33〜48→怜   (46)
49〜64→憧   (49)
65〜80→京太郎 (60)
81〜96→照   (65)
97〜00→6人全員


※コンマレスの受け付けは明日朝7:00まで。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。

※今までとシステムがやや違います。 詳しくは>>313の通り
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/23(火) 22:34:39.57 ID:zJ2uTE/70
はい
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/23(火) 22:40:08.69 ID:FlTKH+D6o
ちょーかっこいいよー
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/23(火) 22:50:55.71 ID:ANdzNO0e0
先が長そうやね
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/24(水) 01:42:20.68 ID:/P2IzMxZo
はい
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/24(水) 01:48:02.31 ID:pC8rdFMeo
のよー
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 07:02:08.61 ID:OJC6zrtU0
ーーーーーーーーーーー
・バトル第四戦・三回目攻撃(57憧 69,71,68京太郎 31桃子)

桃子  1×42=42
憧   1×49=49
京太郎 3×60=180

総攻撃力 42+49+180=271 

敵の残存HP 603−271=332

憩&怜ペアは攻撃0回なので、ロボ末原から憩&怜両方に攻撃。 
憧&桃ペアは攻撃2回なので、メカのどっちからの攻撃は無し。 
京太郎&照ペアは攻撃3回なので、ハギヨシからの攻撃は無し。

※また今日の19:00頃から進めていきます。

ーーーーーーーーーー
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:07:00.88 ID:UQ7hyyPC0
第三回目攻撃>>361

〜ダンジョン地下3階層〜


ロボスエハラ『………』ゴゴゴゴゴゴオオオォ…


憩(っくぅ…! これは、一筋縄ではいかへんな!)バッ!


スエハラの頭のアンテナを外しに行った憩だったが、逆に迎撃され… 憩はステップバックしていったん距離をとった。


憩(360度方向に、センサーで敵を感知してるっちゅうのは厄介やな…)

憩(しかし、相手のウィークポイントをつくのが闘争のセオリーや。 なんとかしてあのアンテナを外せれば…)

憩(く…! ならば今度はコレで牽制して… スキをついて接近するで!)バッ


憩、今度は懐から投擲用メスを4本… 右手の指の間に持ち、後ろに振りかぶる!

が、その時…!


怜「――!? あ、荒川あかん! 投げるなっ!!」

憩「!?」ビクッ!


スエハラ『!』ピカァッ!  ヒュンッ!!


 ジュウウゥッ!!


憩「・・・・え?」
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:08:13.68 ID:UQ7hyyPC0

憩が手を後ろに振りかぶったその直後、スエハラの両目が光り… レーザー光線のようなものが憩の右頬のすぐ脇を疾(はし)った。

そして・・・


憩「… な、ななな…? なんやこりゃ……??」ガタガタ


恐怖に身を震わせる憩…

見ると、右手にバルログ持ちしていた4本のメスが… まるでアメのようにドロリと融けてしまっていたのだ…!


憩(そ、そんなアホな…? さっきのレーザー光で、メスを融かしたっちゅうんか…? どんな熱線銃やねん!)

憩(くぅ…! ウチが丹精込めてよく研いだメスやのに…!)ギリッ【-100】[HP1544→1444]

憩(って、それどころじゃないやな… さっき怜ちゃんが止めてくれずに、そのまま投げようとしてたら、ウチの手に光線が当たって…右手が蒸発しとったわ…!)ブルッ


そう… 怜は平常時でも、直近の未来を予知する能力がある…

スエハラの光線が憩の右手を射抜く未来を見て、慌てて声をかけたのだった。


憩(ウチのメスはステンレス製… ステンレスの融点は約1500度やで…?)

憩(くそ…! あんな飛び道具があるんじゃ、間合いをとっとっても油断できへん…!)


スエハラ『ククク…w ドウデスカ コレガ ボンジンノ ソコヂカラトイウモノナノデス』ウィンウイィン


怜「目からビーム出せる凡人がどこにおんねん!」
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:09:20.37 ID:UQ7hyyPC0

スエハラ『ワタシハ ボンジンデスヨ… アナタガタノヨウナ バケモノトハ チガイマス』

スエハラ『ワタシハ ボンジン ワタシハ ボンジン… ワタシハ ボンボンボンボンボンボン……』ウィーンウィーン…

スエハラ『ボンボンボンボンボンボンボンボンボンボン・・・』カタカタカタ…


憩「ん…? なんか様子がおかしいで?」

怜「故障か?」


スエハラ『ボンボンボンボンボンボボボボボボボボボ・・・・』

スエハラ『ボボボボボボボアアアアアアアアアアアアアア・・・・・!!』パカアァ…


憩「へあ…!?」


奇声を発しながら口をあんぐりとあけたスエハラ… その喉の奥に… 何やら円い筒のようなモノが、一瞬、見えた。


怜「!? あかん! よけろ荒川ァ!!」バッ

憩「!?」


怜が憩にタックルをかましたその時…



スエハラ『アアアアアアアァァ・・・・ ドバッシャアアアアアアアアァァァッッ!!!!』ドオオォォーンッ!!



…スエハラは、口からミサイルを発射していた。
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:10:15.87 ID:UQ7hyyPC0

 ドゴオオオオオオオオオオォォ――――ンッ!!!

 ガラガラガラガラアァ・・・!!


憩「ひ…!」


ミサイルは、憩たちのすぐ脇をすり抜け、すぐ後ろの壁に激突…!

耳をつんざく轟音と共に石の壁が崩れ落ちた。

そして…


怜「………」【-100】[HP874→774]

憩「!? と、怜ちゃん!?」


憩をかばった怜は、下半身が瓦礫の下敷きになっていた…




366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:11:28.66 ID:UQ7hyyPC0

〜地下4階層〜


スエハラがミサイルを発射していた頃… 地下4階では、憧が召喚した魔人透華VSのどっちの激闘が続いていた。


透華『はああぁ興奮してしまいますわ…!/// 地に這いつくばるあなたを、こうして見下ろしていると…!///』ゾクゾク…

のどっち『………』


のどっちの十八番グングニルを治水によって全て受け流し、逆に槍の一撃で叩き落とした透華は、まるで絶頂を迎えたかのように頬を赤らめて嗤っていた…


透華『さあぁトドメですわ! それっ!』ブンッ

のどっち『くっ!』ザシュッ!【-49】


さらに空中から槍を突き下ろした透華。

のどっちは身を反転させて立ち上がったが、その左の二の腕に、槍の切り傷がハッキリとついていた…


透華『フフ…w 原村和、分かりまして?』

透華『本気になった私とあなたの実力の差は歴然…! 土下座して許しを請うなら、これでやめて差し上げてもよろしくてよ♪』ククク…

のどっち『……』


桃子「つ…強いっすね、りゅーもんさん…!」

憧「そうね…w ぶっちゃけそこまで期待してなかったんだけど、これならあの魔人だけで勝てちゃうかな?」
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:12:28.23 ID:UQ7hyyPC0

だが…! 光翼の天使のどっちが本領を発揮するのはここからだった…!


のどっち『私があなたに土下座…? 面白い冗談ですね… そんなオカルトありえません』ユラァ…

透華『…! この期に及んで強がるとは… 見上げた根性ですわね!』

透華『ならばお望み通りトドメをさしてあげますわ! しゃあっ!!』ブンッ!!

のどっち『!!』


のどっちのその豊満なおもち“のどっぱい”に向かって、真っ直ぐに槍を突き込んだ透華…!

その凶槍は、のどっぱいの谷間に深々と突き刺さった・・・かと思われた、その時!


のどっち『ふん…』ポヨン…


 ポヨヨヨヨォ〜ン♪


透華『えっ!?』グラッ


のどっぱいが、まるで風にたゆたう羽毛のように、やわらかくぷるりと揺れたその直後…

透華の槍はのどっぱいの表面を滑って後ろに流されていた。


桃子「! い、今のは・・・“乳消力”?」

憧「は?」
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:13:35.38 ID:UQ7hyyPC0

憧「にゅ、ニュウシャオリー?? 何よそれ?」

桃子「乳消力は、おもちを使って闘う地上最強の拳法“乳拳(にゅうけん)”の奥義の一つっす…」

桃子「オッパイの弾力と柔らかさを利用し、超脱力によってどんな強力な攻撃もノーダメージで受け流す、超絶乳技っすよ…!」

憧「は…??」

桃子「まさかあのオッパイさん、乳拳の達人だったとは…! これは厄介なことになってきたっすね…!」


透華『とっと…!』ヨロヨロ


槍の突きを流された透華は、二、三歩たたらを踏んだ…

と――


のどっち『終わりです――』ユラァ

透華『!?』ビクッ

透華(こ、この女――! いつの間にわたくしの横に――?!)

のどっち『飛びなさい! 乳坤一擲・・・!』ググ…

のどっち『“昇龍パイ”!!!』ドバァッチイイィ――ンッ!!

透華『ぐっはああああぁぁ――っっ!?!?』=3=3
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:14:33.90 ID:UQ7hyyPC0

のどっぱいの強烈なオッパイビンタで上空高く跳ね上げられた透華は… 床に叩きつけられると同時に、白い煙となって消滅してしまった…


憧「あらら…w やっぱヤラれちゃったねw」

桃子「それより… 今のは見事な昇龍パイだったっすね…!」

憧「へ?」

桃子「身体を横に傾けて回転させることで、遠心力を利用しておもちを上に跳ね上げる昇龍パイ…」

桃子「乳拳奥義の中でも最も派手な技の一つっすよ!」

憧「も、モモちゃん随分詳しいのね…」

桃子「ふふw、私、実は格闘技マニアなんっす。 ・・・あっ!?」


 ブォオオオォンッ!!


桃子「くっ…!」バッ


いつの間にか間合いを詰めていたのどっちの強烈なオッパイビンタを、桃子はスウェーでギリギリでかわしていた。
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:15:27.21 ID:UQ7hyyPC0

のどっち『闘いの最中にのん気におしゃべりとは… 油断が過ぎますよ! それっ!!』ブンッ!

桃子「ひゃっ!?」サッ


さらに繰り出された横殴りのオッパイビンタ…“乳旋風撃”を、かがんでギリギリでかわす桃子…!

その頭上を、のどっぱいがまるで轢き逃げトラックのような猛烈な勢いで、右から左へとフッ飛んでいった。


桃子(こ、これは強力っす…! 一発でももらったらアウトっす!)


のどっち『さあぁ、これで終わりです!!』ヴォンッ!

桃子「!?」


さらに、おもちを上へと振り上げるのどっち…!

その刹那、すぐ横にいた憧は、のどっぱいがミシミシとしなる音を確かに聞いた…

乳拳最大奥義、打ち下ろしの乳撃、“ジャイアント・パイハンマー・インパクト”であるっ!
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:16:32.90 ID:UQ7hyyPC0

だが!


 ヒュンッ!


のどっち『あがっ!?』ドゴォッ!【-42】


振り下ろす直前に、のどっちの顎が上に跳ね上がっていた。

おもちの下から、靴の踵が魔性のスピードで浮き上がってきてのどっちの顎を打ち抜いていたのだ。

桃子が、かがむと同時に床に両手を突き、逆立ちしながら蹴りを放ったのである…!


のどっち『うっぐぅ・・・??』ヨロヨロ


桃子「ふふ…w ナメてもらっちゃ困るっすよ?」スタッ

桃子「これでも私は、タ・コース国の王立魔道諜報アカデミーを、首席で卒業したエリート…」

桃子「体術ならお手の物っす! ステルス・モモは、ステルスだけじゃないんっすよ!」ドヤァ




372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:17:23.19 ID:UQ7hyyPC0

〜地下5階層〜


ハギヨシ『…失礼いたしました… どうやら、あなたの力を侮っていたようですね…』

照「ふん… 分かったなら、全力でかかってこい、魔王の犬め…!」ゴゴォ…!


対峙するハギヨシVS照…!


京太郎(て、照さん…! よし…! ハギヨシさんが相手でも… 照さんと一緒なら、勝てるっ!)


京太郎「うおおおおおおおおおおぉぉっっ!!!」バッ!!


ハギヨシ「!?」
照「…!」


ハギヨシの発勁を喰らい、ダウンしていた京太郎だったが… 胃液を垂らしながらも渾身の力を振り絞って立ち上がった。 
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:18:29.88 ID:UQ7hyyPC0

京太郎「………」ハアッハアッハアッ…

ハギヨシ「アレを受けて立ちますか… しかし…」

ハギヨシ「立つだけで精一杯ではないのですか? その体で闘えますか…?」ニッ

京太郎「…!」

京太郎(た、確かに… まだフラフラする… まともに歩けるかどうかすら分からねー…)

京太郎(しかも、ハギヨシさんと俺との戦力の差は歴然…! 気力だけでなんとかなるような相手じゃねー…!)

京太郎(まともに攻撃しても、あの超スピードでかわされてカウンターを喰らうだけだ… くっそ、どうする…?)

京太郎(こんな時、何かアイテムがあればいいんだけど…)スッ…


京太郎は、右手を後ろに回してそっと背中に触れた…

その甲冑の下には、商人ちゃちゃのんから購入した「ちゃちゃのん水着写真集」が入っていた。


京太郎(チクショウ…! なんで俺、写真集なんて役に立たねーモノ買っちまったんだ…?)

京太郎(あの時、ポーションを買ってれば体力を回復できたろうし、憩さんの言う通りフィジカルブースターを買ってれば、身体能力を上げてハギヨシさんと同等の力で闘うこともできたかもしれないのに…)クッ

京太郎(一体あの、280とかいう神は、なんのために俺に写真集を・・・ ん? 待てよ・・・?)


この時… 京太郎の脳裏に、捨て身の奇策が思い浮かぶ…!


京太郎(出来るか…? いや、ヤルしかねえ! ハギヨシさん相手には、肉を切らせて骨を断つ作戦しか勝機はねえっ!)

京太郎(ちょうど背中に写真集が仕込まれてるんだから、ある程度の衝撃には耐えられるはず…!)

京太郎(勝機は一瞬… 失敗は許されねえっ!)ギラッ
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:19:33.09 ID:UQ7hyyPC0

照「さああ… 魔王の犬、動くなよ…」ジリッジリッ…

ハギヨシ『その要望にはお応え出来かねますね…』ジリジリ…


お互いにじりじりと間合いを詰める照&ハギヨシ…

そして… 照の目がギラリと光る!


照「喰らえっ! ターボ・コークスクリュ――ッ!!」ヴォンッ!!

ハギヨシ『ふっ!』サッ!


照の右手の豪拳が撃ち出されたが、ハギヨシはそれを紙一重で躱し、照に向かって突進していた。


照「レフト・コークスクリューッ!」ブワッ


そのハギヨシに向かって、先ほどと同じ左手でのコークスクリューを撃ち出す照…

だが…


ハギヨシ(ふふ…w 甘いですね、私は同じ手を二度は喰いません…!)

ハギヨシ(その拳の軌道もハッキリ見えてますよ… 紙一重でかわし、この貫手の一撃で、終幕です…!)グッ


ところが… その瞬間、ハギヨシですら予期していなかったことが起こった。


京太郎「うおおおおおおおぉぉっ!!」ダダダダッ!

ハギヨシ(! 少年!?)
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:20:46.64 ID:UQ7hyyPC0

 ドッゴオオオオォォ――ンッ!!


京太郎「がっはああああああぁぁ――っ!!?」=3

ハギヨシ『い゛っ!??』


目を見張るハギヨシ…!

京太郎は、ハギヨシに向かってきたのではない…

なんと、京太郎は照とハギヨシの間に割り込み、照のコークスクリューを背中で受けていたのであるっ!


照「きょ、京太郎!??」


 グオオオオオオオォォ―――ンッ!!


京太郎「あばばばばばばばばばばばばっっ!!!」=3


コークスクリューをまともに受け、猛烈に回転しながらハギヨシに向かって吹っ飛んでいく京太郎…!


ハギヨシ(こ、これは・・・)

ハギヨシ(あの拳の衝撃波を推進力にしている!? そんなバカな!!?)
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:22:24.41 ID:UQ7hyyPC0

京太郎(よ、よし…! 意識が吹っ飛ぶかと思ったけど、背中の写真集がクッションになって、なんとか耐えられた…!)グルグルグル

京太郎(届け・・・! 俺の剣!!)バッ!

京太郎「“トリプルスラッシュ”!!!」ブオオォンッッ!


決死の京太郎の斬撃がハギヨシを襲う!!


ハギヨシ「くっ!!」サッ!


照「あ…!」


照は… 回転しながら飛んでいく京太郎の向こうに…

銀色の聖剣の軌跡が立て続けに三本、空中を疾るのを見た……
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/24(水) 19:24:04.42 ID:UQ7hyyPC0

 シュウウウウウウゥゥ〜〜〜〜・・・!!


京太郎「… はあっ、はあっ、はあ・・・!!」ゼーゼー

ハギヨシ「………」


一瞬にして交錯した京太郎とハギヨシは、二人とも、お互いに背中を向けたまま立っていた…


照「ど、どうなったの…? あっ!!」


ハギヨシ『… ぐっ、むぅ・・・!』ギリ…


苦悶の表情を浮かべ、左手で右の上腕部をおさえるハギヨシ…

そこには、燕尾服に大きく切れ目が入っていた。

そう… 一撃目、二撃目はかわしたものの、三撃目はさすがのハギヨシもよけきれず、その肩口を切り裂いていたのである。


照(届いた… 届いたんだ京太郎の剣が!)


京太郎「手応え・・・ アリッ!!」クルッ


ハギヨシ『…!!』【-180】


<☆バトル第四戦・四回目攻撃、コンマバトル開始! 敵の残りHP【332】 戦闘レベル【100】>

対戦カード「ロボ末原VS憩&怜」「メカのどっちVS憧&モモ」「サイボーグハギヨシVS京太郎&照」 ※3バトル同時進行

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01〜16→憩   (37)
17〜32→桃子  (42)
33〜48→怜   (46)
49〜64→憧   (49)
65〜80→京太郎 (60)
81〜96→照   (65)
97〜00→6人全員


※コンマレスの受け付けは明日朝7:00まで。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。

※今までとシステムがやや違います。 詳しくは>>313の通り
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/24(水) 19:43:21.10 ID:lVlxFHHDO
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/24(水) 22:11:14.51 ID:1lS+ITVe0
おまかせあれ!
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/25(木) 00:40:01.13 ID:kwAf7nzgo
なのです!
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/25(木) 01:02:49.86 ID:NyPEyzeF0
はい
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 07:01:48.72 ID:kSztbUg30
ーーーーーーーーーー
・バトル第四戦・四回目攻撃(10憩 51憧 13憩 86照)

憩 2×37=74
憧 1×49=49
照 1×65=65

総攻撃力 74+49+65=188 

敵の残存HP 332−188=144

コンマ最終レスは86で偶数。(憩・憧・京太郎)

憩&怜ペアは攻撃2回なので、ロボ末原からの攻撃は無し。 
憧&桃ペアは攻撃1回なので、メカのどっちから憧に攻撃。 
京太郎&照ペアは攻撃1回なので、ハギヨシから京太郎に攻撃。

※また今日の19:00頃から進めていきます。

ーーーーーーーーーー
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:02:26.26 ID:mPy3GOfe0
第四回目攻撃>>382

〜ダンジョン地下3階層〜


怜「…… う、ううぅ…!」

憩「!? と、怜ちゃん!?」


憩をかばったため、下半身が瓦礫の下敷きになってしまった怜…!


憩「い、今助けるからなーぁ… ぃよいっしょおぉ…!」グイ…!


渾身の力で、なんとか瓦礫をどかした憩。


憩「だ、大丈夫か? 怜ちゃん?」ソッ

怜「!? あっ、あだだだだっ! 触るんじゃないわこのヤブ医者がっ!」=3

憩(! よ、良かった… 元気そうやわ…)ホッ

憩(でも、ちょっと触っただけでこの痛がりよう…)

憩(立てへんみたいやし、足のどこかの骨が折れとるんかもしれん)

憩(骨折を治癒魔法で治すには時間がかかる… 今、そんなことをしとるヒマはない…!)

憩(ちっ…! ウチ一人でこのバケモン相手にせないけなくなったようやなぁ…!)チラッ


スエハラ『……』ゴゴゴゴオオォ…
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:03:27.30 ID:mPy3GOfe0

憩(どないする…? 接近して死角に回っても、360度全方向のセンサーで感知されて迎撃されるし…)

憩(遠間から武器を投げようとしても、それより早くビームやミサイルが飛んでくる…)

憩(しかも、ロボやからウチの十八番の薬物攻撃が効かへん… くそっ!攻め手が無いやん!八方塞がりやで…!)

憩(ほんまにどないする…? 何か…何か手は…!)ゴソォ…


憩は、腰にくくりつけている革製の薬袋の中を探った。

と、その手に――、一つのチューブが触った。


憩(! せや! コレなら…アイツの動きを止められるかもしれへん!)

憩(あったで…! ロボにも効く薬物攻撃が…!)ギラッ
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:04:26.93 ID:mPy3GOfe0

憩(でもチャンスは一回や。 確実にワナにハメなあかん。 よし…!)チラッ


憩は赤阪が映っている上空のスクリーンを見上げた。


いくのん『んん〜? どないしたんや荒川ちゃん? もう攻撃は終わりかいな?』ニタニタ

憩「…そやな、ウチにはもうあのロボを倒す手段はあらへんわ」

いくのん『なぬ?』

憩「でも、別にスエハラさんを倒す必要はない… 要は、遠隔操作をしとるアンタを倒せば、スエハラさんも動きを止めるはずや!」

憩「高見の見物キメ込んどるけど、アンタがおるのは、ここより下のどこかにある管理運営室やろ?」

いくのん『……』

憩「ウチはもうロボなんかと闘わへん! 直接アンタを倒しに行ったるで!」バッ


部屋の出口に向かって駆けだした憩…!


怜「!? あ、荒川? うちのことは置いてきぼりかいな!?」


いくのん『…! 甘いで!そうは問屋がオリるかい! 末原ちゃん、GOやで!!』カチャカチャ


スエハラ『…モクヒョウノ トウボウヲ カクニン』ウィ-ンウィ-ン

スエハラ『ニガサナイ… ツイゲキヲ カイシシマス!』ズダダダダッ!


憩のあとを追って駆け出したロボスエハラ…

と――


 ベチャァッ


スエハラ「・・・ン?」ネバァ…
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:05:24.86 ID:mPy3GOfe0

スエハラは、何かぬかるみのようなものに足を取られていた。


スエハラ「ナ、ナンデスカコレハ… ウッ!?」ガクッ、ベチャッ!


歩き出そうとしたが、バランスを崩し、両手両膝をついてしまったスエハラ…


のよりん『? な、なんや? どないしたんや末原ちゃん?』カチャカチャ

スエハラ『…ウ、ウゴケマセン… キノウフゼン……』

のよりん『な、なんやって?!』
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:06:20.76 ID:mPy3GOfe0

憩「クク…w どうやらうまくいったみたいやなぁ…」ニュッ

スエハラ『…ウ?』

憩「スエハラさん、そのベタベタした水たまりみたいなモンはなぁ…」

憩「手術時の切開部接着に用いる・・・“医療用瞬間接着剤”やっ!!」

憩「しかも、アロンアルファの数倍の強度があるスペシャルなヤツや…」

憩「それにくっつかれたら、ゴキブリホイホイのゴキブリみたいに脱出は不可能やで、スエハラさん!w」

スエハラ『…!』【-74】


そう、憩は、逃げるフリをしながらスエハラを陥れるためのワナを密かにはっていたのである…!


憩(よし…! さあ、あとはあの赤阪を倒すだけやで…!)




388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:07:15.15 ID:mPy3GOfe0

〜地下4階層〜


桃子「体術ならお手の物っす! ステルス・モモは、ステルスだけじゃないんっすよ!」ドヤァッ!

のどっち『っうぅ…!』ヨロォ…


その豊満なおもちを使った打ち下ろしのオッパイビンタで桃子を叩き潰そうとしたのどっちだったが…

逆に、桃子の倒立しながらのアクロバティックな蹴りがのどっちの顎に炸裂!

ヨロヨロとたたらを踏む天使のどっち…!


憧(勝機…!)ギラッ!

憧「雷の精霊よ…風の精霊よ…! 共に我が元に集い、我が求めに応じ敵を砕け!!」

憧「風雷乱舞! “ボルトストォ――ム”ッ!!」バッ!


 バリバリバリバリバリバリイィ…!!


のどっち『!?』
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:08:22.07 ID:mPy3GOfe0

勝機と見た憧、ネリ―を撃ち落としたニ属性同時撃ちの奥義を放ち、室内にうねりを伴った雷撃が発生! たたみかける!


のどっち『くっ!』サッ!


間一髪、後ろに大きくジャンプしてかわしたのどっちだったが…


憧(ふん、やっぱり後ろに跳んだね… でも、それも計算済み!)ニタッ

憧(喰らいなさい和! 私の新技…!)

憧「出でよ氷の精霊…! 絶対零度!! “パーフェクトブリザード”オオオォ―――ッ!!!」ババッ!
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:09:25.22 ID:mPy3GOfe0

 ビュオオオオオオオォォ――――ッッ!!!


のどっち『あああっ!?!?』グラッ!  ズドオオオォーンッ!!【-49】


逃げ場のない空中で、モロに氷の衝撃波を喰らった和は、猛烈な吹雪に巻き込まれながら床に叩きつけられていた…


桃子「す、すっごぉ…! 三属性を立て続けに…! さすが憧ちゃんっす!」


のどっち『…や、やってくれましたね、憧……』ユラァ…

のどっち『…しかし、iPSとデジタルの加護を受けている私の体は特別製…! この程度の衝撃で・・・うっ!?』グラッ、ペタンッ


立ち上がろうとしたのどっちだったが、何かにつまずいたようにまた前のめりに倒れてしまった。


のどっち『…??』

憧「あー…和、動かないほうがいいよ?」

憧「無理に動くと・・・足が取れちゃうかもよ?w」ニタァ

のどっち『な…!?』


下を見ると… のどっちの両足は、氷によって床にはりつけられてしまっていた…!


憧「ソレそう簡単には融けないから。 どうやら勝負あったわね!w」
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:10:25.35 ID:mPy3GOfe0

のどっち『…いえ、まだ勝負はついていませんよ、憧…!』

憧「いや、もう降参してくれないかなぁー… いくらメカっていっても、幼馴染のあなたに、しかも動けないとこを攻撃するのはさすがにちょっとさぁ…」

のどっち『・・・・・///』ホウ…

憧「…ん?」

憧(和…? 表情がやわらかくなって… のぼせたみたいに頬が赤く上気して……?)


 ヴ――ン・・・ ババババババババッ!!


憧「うっ!?」


突然… 空中に無数のデジタル画面が現れ、ぐるりと憧を取り囲んだ。


憧(う…! こ、これって、和が超集中状態になった時に現れるヤツ…!)


のどっち『憧… 私の本当の力を見せてあげましょう!』カッ


のどっち、ここにきて完全覚醒――! “おはようのどっち”――!!
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:11:21.99 ID:mPy3GOfe0

憧「な、なによ! そんな動けない状態になってから本気になったって、もう遅いでしょ?」

のどっち『憧、あなたの周りのデジタル画面を… よく見てみなさい』

憧「へ?」チラッ


憧の周囲に現れた画面には、何か、幾何学的な模様がうねうねとうねるような動画が再生されていた…


憧「何よ、この気持ち悪い動画がどうかし・・・たあぁ・・・・? あれ・・??」カクン…


急に、力が抜けたように床に膝をついてしまった憧。


桃子「? あ、憧ちゃん? どうしたんっすか?」

憧(…! し、しまった、ハメられた…! これって・・・)


憧(“デジタルドラッグ”だっ!!)
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:12:12.32 ID:mPy3GOfe0

“デジタルドラッグ”―――!

ビデオドラッグ、ヴァーチャルドラッグなどとも呼ばれる、単純に言えば、視聴者に催眠術をかけるような効果がある動画――。

特殊な、視覚を混乱させる動きの連続によって脳内麻薬を分泌させ、人をハイにさせたり、逆に眠気を誘発させたりする動画である。

ネット上で閲覧出来るものは軽度のモノが殆どだが、その手の技術者が本気で作ったデジタルドラッグ動画は、数十秒で人を昏倒させる効果があると言う――。


憧(く…! や、やばい、画面から目が離せない… あ、ああぁ、意識が・・・!)ガクゥ…


そのまま、崩れ落ちるように倒れた憧は、そのまま失神してしまった… 【-100】


桃子「な、な…? なんっすかこれは…? 闇属性の魔法っすか??」

のどっち『魔法ではありません… 科学のなせる業です!』カッ




394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:12:59.94 ID:mPy3GOfe0

〜地下5階層〜


京太郎「手応え・・・ アリッ!!」クルッ

ハギヨシ『…! くぅ…!』


照(届いた… 届いたんだ京太郎の剣が!)


照のコークスクリューを背中で受けて推進力に変え、猛烈に回転突撃しながら斬撃を放つという荒業に出た京太郎…!

その捨て身の奇策は功を奏し、遂に、ハギヨシの肩口に聖剣の一撃を叩き込んでいた…!


ハギヨシ(… いいのをもらってしまいましたね… く…! 右腕を上げることができません…!)グウゥ…


京太郎(! よし、効いてる…! ハギヨシさん、右腕がもう使えねーみたいだな…)

京太郎(俺ももうボロボロだけど… 勝機はここしかねえっ! 一気に決める!!)カッ

京太郎「ハギヨシさん覚悟ぉ! ちぇええぇすとおおおおぉぉっっ!!」バッ!

ハギヨシ『!!』
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:13:51.33 ID:mPy3GOfe0

力を振り絞り、跳躍して聖剣を振りかぶった京太郎…!

だが、


ハギヨシ『なんの…!』バッ

京太郎「!?」


 クルッ! ズダアアアァ――ンッ!!


京太郎「あっ、があぁ・・・!??」


果敢に挑んだ京太郎だったが、斬撃は空を切り、逆にくるりと一回転して背中から石畳に叩きつけられていた…

ハギヨシは、剣をかわすと同時に左手で京太郎の右手首をつかみ、自分の手首を返すだけで京太郎を投げていたのである。


京太郎(い、今のは… 合気道?)

京太郎(くっそ…! どんだけチートなんだよこの人は…!)ウウゥ…
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:14:43.86 ID:mPy3GOfe0

しかし、ハギヨシの攻撃はその投げだけでは終わらなかった。


ハギヨシ『少年… 痛みに備えなさい』グッ

京太郎「うっ?!」


倒れている京太郎の手首をつかんで持ち上げ、脇に革靴を突っ込んできたハギヨシ…


ハギヨシ『ふっ!!』グンッ!

京太郎「あがっ!?」ガコッ!


ハギヨシが脇を踏み込みながら手首を引っ張った瞬間…

京太郎は、今まで一度も聞いたことのない不気味な音を自分の体の中から聞いた。
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:15:30.58 ID:mPy3GOfe0

京太郎「あがああああああああああああぁぁぁっっ!!!???」ゴロゴロゴロゴロ=3-3【-100】

照「きょ、京太郎…!?」


肩を外された京太郎、その激痛にのた打ち回る…!


ハギヨシ『ふふ…w これであなたも、しばらくは右腕は使えませんよ…』クク…

ハギヨシ『さあ! ではそろそろ、決着を着けるとしますか!』クルッ

照「…!」
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:16:22.94 ID:mPy3GOfe0

照「望むところだ…! 私の拳で塵にしてやる!」ググ…

ハギヨシ『……』スウゥ…


いつものように右腕を後ろに振りかぶった照…

それに対し、ハギヨシは少し身を沈めて身構える。

紙一重でかわし、懐に飛び込むつもりなのだ…


照「……」ニイィッ

ハギヨシ『…ん?』


わずかに口角を上げた照。

その直後の照の拳撃に、ハギヨシは目を見張った。
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:17:20.70 ID:mPy3GOfe0

照「コークスクリュー・・・トルネードクラッシュ!!」ブォンッ!

ハギヨシ『ん!?』


すぐさま飛び込もうと構えていたハギヨシは意表をつかれ、少し前のめりになった。

なんと… 照はハギヨシにではなく、斜め上空に向かってコークスクリューを放っていたのだ…!


ハギヨシ『な、何を…? あっ!?』


 ドゴオオオォ――ンッ!  ガラガラガラガラガラ……!


ハギヨシ『! しまっ!』
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:18:17.60 ID:mPy3GOfe0

そう、上に放たれた照の拳は天井を破壊し、崩れた瓦礫が照とハギヨシの間に降り注いできたのである…!

さらに!


照「ガトリング・コークスクリュ―――ッ!!!」ドドドドドオオオォ――ッ!!


その落ちてくる“瓦礫”に向かって二撃目を放った照!

衝撃によって飛ばされた無数の石つぶてがハギヨシを襲う…!


ハギヨシ『ぐ…! むううぅっ!??』ビシビシビシビシイィッ!!【-65】


散弾銃のように飛んでくるその多面攻撃に… さすがのハギヨシも片手ではさばききれず、数発の直撃をその身に受けていた。
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/25(木) 19:19:30.98 ID:mPy3GOfe0

ハギヨシ『………』ヨロォ…


照(!? アレを喰らっても倒れないか… サイボーグとはいえ、大したヤツだな…)

照(私もそろそろ限界だ… 一人でこいつに勝てるか…?)

京太郎「て、照、さん… 大丈夫、です…! 俺も、まだ、闘えますよ…!」ユラァ…

照「京太郎!?」


右肩をおさえ、額に脂汗をいっぱいに浮かべながらも立ち上がった京太郎…!


ハギヨシ『ふ…w 少年、まだやれるのですね…』ニイィッ


敵が立ってきたというのに、ハギヨシはどこか嬉しそうに笑った。


京太郎「も、もちろんです…! あなたに… トドメを、さすまでは…! 俺は、倒れません!!」カッ!


お互いに満身創痍…

“次の攻防で勝負が決する…!”

その場の3人全員が、そう感じていた……


<☆バトル第四戦・五回目攻撃、コンマバトル開始! 敵の残りHP【144】 戦闘レベル【100】>

対戦カード「ロボ末原VS憩&怜」「メカのどっちVS憧&モモ」「サイボーグハギヨシVS京太郎&照」 ※3バトル同時進行

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01〜16→憩   (37)
17〜32→桃子  (42)
33〜48→怜   (46)
49〜64→憧   (49)
65〜80→京太郎 (60)
81〜96→照   (65)
97〜00→6人全員


※コンマレスの受け付けは明日朝7:00まで。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。(最後なので、途中で勝負がついてもコンマは止めません。時間内のコンマは全て受け付けます)

※今までとシステムがやや違います。 詳しくは>>313の通り
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 00:58:19.02 ID:k2YGi7au0
はい
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 06:54:05.96 ID:+4z3ttoE0
あい
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/26(金) 07:18:41.98 ID:ZFMyXzSb0
ーーーーーーーーーー
・バトル第四戦・五回目攻撃(02憩 96照)

憩 1×37=37
照 1×65=65

総攻撃力 37+65=102 

敵の残存HP 144−102=42

コンマ最終レスは96で偶数。(憩・憧・京太郎)

憩&怜ペアは攻撃1回なので、ロボ末原から憩に攻撃。 
憧&桃ペアは攻撃0回なので、メカのどっちから二人両方に攻撃。 
京太郎&照ペアは攻撃1回なので、ハギヨシから京太郎に攻撃。

※また多分今日、遅れたら明日の19:00頃から進めていきます。

ーーーーーーーーーー
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/26(金) 19:00:55.36 ID:WY7FbjUD0
第五回目攻撃>>404

〜ダンジョン地下3階層〜


憩(よし…! さあ、あとはあの赤阪を倒すだけやで…!)ギラッ

いくのん『……』


ロボスエハラを医療用接着剤の罠で封じ、スクリーンの中の赤阪を睨みつけた憩…


憩「さあ、次はアンタの番やで赤阪、覚悟しい!」

いくのん『ふふ〜ん? 荒川ちゃん、そんなんでほんまにうちのスエハラちゃんをやっつけられたと思うとるん?』ヘラヘラ

憩「…動きを封じたんや、もう勝負はあったや…ろ……お?」ギョッ


  ビキッ、バキッ!  ビキビキビキイイイィ……


憩(な、なんや? 床に亀裂が…? あ?!)


スエハラ『ボンジンノ… ソコヂカラヲ… ミセテ… アゲマス…ヨ…!』ビキッ、ビキビキビキィ…!


憩(!? ゆ、床に接着されたまま石畳ごと脱出しようとしとる?!)
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/26(金) 19:03:18.75 ID:WY7FbjUD0

憩(なんつーバカ力や! あかん、まだ動けん今のうちにトドメを……ど、どないする? そ、そや!)

憩(アンテナや! コレさえ切ってまえば…!)ヒュンッ、スパァッ!

スエハラ『!』ビクッ【-37】


懐から取り出したメスを一閃…

憩は見事、スエハラの頭のアンテナを根元から切り取っていた。

スエハラはピーッという電子音を出し、ぶるりとその身を震わせると動きを止めた…


憩(よ、よし、これで完全に止め… んぉっ?)

スエハラ『メゲタラ アカン、メゲタラ アカン… ウゴキヲ トメタラ ホンマノ ボンジンヤ…!』ビキビキィ…!

憩「!? な、なんでまだ動けんねん!?」

いくのん『荒川ちゃ〜ん? カーアンテナって知っとるぅ?』ニュッ

憩「!?」

いくのん『あれ、根元からポッキリ折れてまっても、中のラジオはちゃんと聞けるんやで〜w』

いくのん『もちろん多少電波の通りは悪くなるけど、車体の他の金属部分がアンテナの役目をするんや』

いくのん『スエハラちゃんも同じやでぇ〜w アンテナ取ったくらいで動かなくなると思うたら、超BIGな間違いやで!w』

憩「な…」
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/26(金) 19:05:06.16 ID:WY7FbjUD0

 ビキッ!  ビキビキィッ!  バキバキバキバキイイィ・・・!!


スエハラ『オオオオオオオオオォォッ!!』バキィッ! シュゴオオォ――ッ!!

憩「あっ? がふぅっ!?」ドボムッ!=3【-100】


石畳の瓦礫を手足に貼りつけたまま、スエハラは遂に脱出…

そのまま足裏から火花を噴射して飛び、憩の腹に強烈な頭突きをかましていた。




408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/26(金) 19:07:17.11 ID:WY7FbjUD0

〜地下4階層〜


桃子「な、な…? なんっすかこれは…? 闇属性の魔法っすか??」

のどっち『魔法ではありません… 科学のなせる業です!』カッ


足を床に氷漬けにされながらも、完全覚醒を果たし…

逆にデジタルドラッグ動画のスクリーンを展開することで、憧を昏倒に追い込んだ、デジタルの神の化身・スーパーのどっち…!


桃子(お…落ち着くっす…! 相手は足を床に接着されて動けないはずっす… トドメをさすのは簡単っす!)ジリッ…


ダガーナイフを手に、のどっちにじりじりと歩み寄る桃子…


桃子「悪く思わないで下さいっすね、オッパイさん… 足が動かない今のうちに、トドメをささせてもらうっす!」ジリッ

のどっち『? 足が・・・なんですか?』フワァ…

桃子「ん!? ほひぃっ!??」


のどっちはいつの間にか氷地獄から脱し、ふわりと1mほど浮き上がっていた。

そして… その両脚は、膝から下が無くなっていた…
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/26(金) 19:08:21.94 ID:WY7FbjUD0

桃子(な…! じ、自分で脚を折り切って脱出したっすか? メカとはいえ、なんてことを…!)

桃子(び…ビビるなっす! 両脚が無ければ戦闘力は大幅ダウン… 私の運動能力をもってすれば、ま、負けることはないっす!)


だが・・・


 ニョキッ、ニョキニョキィ…  ズルッ、ボゥンッ!=3


桃子「げえっ!?」=3


なんと…! のどっちの両脚の切り口部分から、新しい肉体が生えてきて… アッという間に足が元通りになってしまったのである!


桃子「なっ、ど、どうなってるっすか? そのカラダは…?」カタカタ

のどっち『東横さん… あなたは、iPS細胞を御存知ないのですか?』

桃子「は…?」

のどっち『再生医療の技術として開発されたiPS細胞は、通常、皮膚の細胞を採取し、特殊な遺伝子を組み込んで成長させることによって出来るのですが…』

のどっち『その細胞の素晴らしいところは、筋肉、骨、あらゆる臓器、脳、骨、また精子や卵子といった生殖細胞にいたるまで…』

のどっち『人体のありとあらゆる部分へと変化させることが出来るのです。 それが“万能細胞”と呼ばれる所以…!』

のどっち『iPSの帝王である私が、この程度の人体再生が出来ないはずがないでしょう』ゴゴゴォ…
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/26(金) 19:10:10.32 ID:EVpnSa6m0

桃子(さ、サイコっす…! こ、このレズピンク、底が知れないっす!)

桃子(まずいっす、勝てる気がしないっす… ここはいったん、戦略的撤退っす!)バッ

のどっち『ん?』


桃子は昏倒していた憧の元に駆け寄り、その体を抱き起こした。


桃子「憧ちゃん、しっかりして下さいっす! 逃げるっすよ!」ダキッ

憧「ん…? も、モモ…?」ウムム…


憧の体を引きずるようにして部屋の出口へと向かったモモ…


のどっち『ふ…w 逃がす訳がないでしょう』スゥ…

のどっち『うなれ・・・“グングニル”!!』ヒュンッ!


桃子「あっ!!」【-100】
憧「ぎゃっ!?」【-100】


背後から放たれたその神速の槍の連撃は…

モモと憧の脚を撃ち抜き、二人はドッとなだれこむように石畳の上に倒れていた。




411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/26(金) 19:11:29.99 ID:EVpnSa6m0

〜地下5階層〜


ハギヨシ『ふ…w 少年、まだやれるのですね…』ニイィッ

京太郎「も、もちろんです…! あなたに… トドメを、さすまでは…! 俺は、倒れません!!」カッ!


お互いに満身創痍ながらも、その闘争本能のままに向かい合う、ハギヨシ&京太郎…!

二人とももう右腕が使い物にならない。

ハギヨシは右手をだらりと下げたまま左手を軽く握り、顎の前に持ってきて構えていた。

そして京太郎は左手だけで聖剣を持ち、切っ先をハギヨシに向けて中段に構える――。


ハギヨシ『………』ジリッ、ジリッ、

京太郎「………」ジリッ、ジリッ…


少しずつ、少しずつ間合いを詰める…

5m、4m…、3m……


京太郎「っせえええええぇいっ!!」バッ!


轟く咆号。

先に動いたのは京太郎の方だった。
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/26(金) 19:12:52.07 ID:EVpnSa6m0

京太郎「しゃああぁっ!!」ブンッ!

ハギヨシ『ふっ!』バシッ!


袈裟切りに振り下ろされた剣の側面を、ハギヨシが体を開きながら左手ではたく。


京太郎「うっ!?」ヨロヨロッ


勢い余った京太郎が体を泳がせ、前につんのめる。


ハギヨシ『はっ!!』ブワッ


すかさず、その後頭部に肘を打ち下ろそうと、ハギヨシは右腕を振り上げた。

が―――


 “ターボ・コクスクリューッ!!”


ハギヨシ『!?』


その京太郎の後ろから、照の拳が回転しながら吹っ飛んできた。
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/26(金) 19:14:57.85 ID:EVpnSa6m0

ハギヨシ『むぅっ!!』ドゴォッ!【-65】


よけられないと判断したハギヨシ――、咄嗟に身体を横に向け、動かない右腕でその拳を受けた。


京太郎(あ――)


つんのめった状態から身を起こした京太郎は… ぶんぶんと回転しながら、ハギヨシの右腕が吹っ飛んでいくのが見えた。

その、ちぎれた箇所からは… まるでターミネーターのように、金属の棒や配線のような繊維がはみ出ていた。


京太郎(ああ、本当にサイボーグなんだ――)


そんな思考が、京太郎の脳裏を掠めた直後――

京太郎の視界に入ったのは、みるみる大きくなってくる黒い革靴のウラだった。


京太郎「がはああぁっ!??」=3【-100】


片腕を失いながらも、すかさず放ったハギヨシの跳び後ろ回し蹴りは――

正確に京太郎の顔面の真ん中をとらえていた…


<☆バトル第四戦・六回目攻撃、コンマバトル開始! 敵の残りHP【42】 戦闘レベル【100】>

対戦カード「ロボ末原VS憩&怜」「メカのどっちVS憧&モモ」「サイボーグハギヨシVS京太郎&照」 ※3バトル同時進行

・コンマ以下数 ()内は現時点の各戦闘レベル
01〜16→憩   (37)
17〜32→桃子  (42)
33〜48→怜   (46)
49〜64→憧   (49)
65〜80→京太郎 (60)
81〜96→照   (65)
97〜00→6人全員


※コンマレスの受け付けは明日朝7:00まで。連投は不可、お一人一回のレスでお願いします。(最後なので、途中で勝負がついてもコンマは止めません。時間内のコンマは全て受け付けます)

※今までとシステムがやや違います。 詳しくは>>313の通り
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 22:15:11.90 ID:+4z3ttoE0
これで終わりだ!
…知らんけど
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/26(金) 22:36:49.02 ID:H/iRYsvG0
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 07:10:32.55 ID:dwAh10IJ0
ーーーーーーーーーー
・バトル第四戦・六回目攻撃(90照 02憩)

憩 1×37=37
照 1×65=65

総攻撃力 37+65=102 

敵の残存HP 42−102=−60(撃破)

勝利したため、相手からの攻撃は無し。

※また今日19:00頃から進めていきます。

ーーーーーーーーーー
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 19:16:55.57 ID:7ThYZlIQ0
第六回目攻撃>>416

〜ダンジョン地下3階層〜


スエハラ『オオオオオオオォォ―――ッ!!』バキィッ! シュゴオオォ――ッ!!

憩「がふぅっ!?」ドボムッ!=3


医療用の瞬間接着剤により、ロボスエハラを床にハリツケ状態にした憩…

しかし、スエハラは床の石畳を手足にくっつけたまま強引に脱出、 足裏から火花を噴射して飛び、憩の腹に強烈な頭突きをかましていた…!


憩「ぐっ、むむうぅ・・・このっ!」ガバッ


仰向けに引っくり返ったが、なんとか身を起こす憩…


憩(い、いてっ、てて…! あ、あかん、アバラにヒビが入ったか…?)グムムウゥ…

憩(これは、ウチも早いとこ自己ヒールせなヤバイことに・・・あ!?)


憩の目に… 空中でUターンし、再びこちらに向かって飛んでくるスエハラの姿が…!


憩(! あかん! あんなんもう一回喰らったらもう立てへんで!)
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 19:23:06.65 ID:PDlu2zHa0

スエハラ『コレデ オワリデス…!』シュゴオオオオォォ――ッ!!


高速で憩に迫りくるロボスエハラ!

その、十数mの距離を飛来してくるまでの、ほんの二、三秒の間…

憩は脳細胞を必死にフル回転させて、打開策を探っていた…


憩(どないする…! どないすればアイツを倒せるんや?!)

憩(考えろ、考えろ荒川憩…! 絶対にこの窮地を脱する策はあるはずや!)

憩(ヤツの弱点… ロボットの弱点や…! ロボットの苦手なモンて言うたら…!)キュイイイィーン…


過去の、あらゆる経験、記憶の引き出しを超高速で開け、引っくり返し、スエハラを倒す術を探す…!

そして――


憩(…! せ、せや! ロボットの弱点言うたら・・・アレがあったやんか!!)

憩(ど、どうしてこんな簡単な方法、今まで思いつかなかったんや?)


咲【Saki】界でも五指には入るIQの高さを誇る憩… この土壇場で、最適解に辿り着く――!
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 19:26:02.30 ID:SaUuQBXV0

スエハラ『クラエッ! ボンジンアタック!!』ビュンッ!

憩「! ひょほっ!」バッ


スエハラの突撃を紙一重でかわすと同時に… 懐から、何か液体が入っているらしき皮袋を取り出した憩…

そして、その栓を開けると同時に、中身をスエハラのスパッツの部分… 怜がチャクラムでつけた傷に向かって、ぶちまけたのだった。


  バッシャアアアアァ――ッ!! 


スエハラ『!?』

憩(よっしゃ! かかったで!)

憩(これでうまくいけばスエハラはもう壊れ・・・あ!?)


 ギュイイィ――ンッ!!


憩(ま、またUターンしてきよった! あかん、効かんかったか!?)
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 19:28:19.04 ID:Q/0yzCyX0

憩(いや、確実に傷のとこにアレがかかったはずや… ウチの推測が正しければこれで止まるはず…!)


しかし、スエハラはその勢いを弱めることなく飛来し、ぐんぐんとその姿が大きくなってくる――。


憩(―! ダメや! ごめん、怜ちゃん…! ウチでは倒せんかった――!)ギュッ


観念し、両目を閉じた憩…

しかし、すぐにやってくるはずの衝撃は、いつまでたっても、その身体に来なかった…


憩「・・・・・?」パチ…


おそるおそる目を開くと、そこには―――
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 19:30:05.64 ID:Q/0yzCyX0

スエハラ『・・・ジョウタイ、イジョウ ハッセイ エマージェンシ― エマージェンシ―…』ピーッ、ピーッ

いくのん『!? な、なんや、末原ちゃん、どないしたんや?』


憩に衝突する直前で、スエハラは止まり、床の上にうつぶせに倒れていた。


スエハラ『カイセンノ ショート ハッセイ・・・』

スエハラ『キノウ テイシ シマ、ス・・・』ピ――ッ!【-37】


憩(…! と、止まった…! や、やった! 成功したんや!)
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 19:32:12.22 ID:Q/0yzCyX0

スエハラ『・・・・・・』シィーン…


ロボスエハラ、遂に完全停止――!

そこにあるのはもう、ただの電子部品の塊でしかなかった。


いくのん『なんやなんや一体! 末原ちゃん…?』カチャカチャ

いくのん『荒川アンタ…! 末原ちゃんに何をしたんや?!』


一体、憩がスエハラにぶっかけた皮袋の中身はなんだったのか…


憩「ふん…w 別に大したことはしとらんで…w」ニヤァ

憩「ただ… 傷口に、“水”をぶっかけただけやで!」
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 19:35:42.34 ID:Q/0yzCyX0

いくのん『み、水?!』

憩「そうやでーぇ♪ ウチがかけたのはただの飲料水…! 電子機器の天敵言うたら、なんといってもまず水や。 電気が流れてる精密機械は、水をかければショートして故障する…」

憩「子どもでも知っとる常識や。 こんな簡単な方法、どーして今まで思いつかんかったんか、不思議やでほんま…w」

いくのん『く…?』

憩「さああぁ!コレで完全にロボは沈黙したでっ! 次はアンタの番や赤阪!」クワッ
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 19:38:40.98 ID:Q/0yzCyX0

怜「はぁ、やっと倒しよったか荒川… そんなガラクタ相手に、手こずり過ぎやで」


倒れたままのん気に観戦を決め込んでいた怜…


怜「とりまうちにヒールかけてぇーな。 足の骨、ガチで折れとるみたいやねん」

憩「いや、骨折の治療はちょい時間かかるから、今はできんで怜ちゃん」

怜「は?」

憩「必ずあとで戻って来るから… ちょいガマンして待っとってなーぁ!」ピューン


憩は、アッという間に部屋を出ていってしまった…


怜「な、なんやアイツ、ケガ人ほっぽって… どこに行ったんや?」




425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 19:41:52.42 ID:qzbGp4Of0

〜地下4階層〜


のどっち『ふ…w 逃がす訳がないでしょう』スゥ…

のどっち『うなれ・・・“グングニル”!!』ヒュンッ!


桃子「あっ!!」グサァッ
憧「ぎゃあっ!?」グサグサァッ!


部屋の外へ逃げようとしていたモモと憧の背後から、のどっちの神速の槍の連撃が発射…!

ふくらはぎのあたりを数か所撃ち抜かれた二人は、ドッとなだれこむように石畳の上に倒れていた。


桃子「あっつぅ・・・!」


石畳に… じんわりと、赤い血だまりが広がっていく…


桃子(…こ、これはもう、立てないっす…! …うっ!?)


見上げると… そこには氷のような目の天使がたたずんでいた。


のどっち『勝負ありましたね… 今、楽にしてあげましょう』スウゥ…
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 19:44:12.84 ID:qzbGp4Of0

桃子(こ、こ・・・殺されるっす!)ガタガタ

憧「ま・・・待ってよ和! わ、私たち、幼馴染でしょ…?」ガタガタ

のどっち『だからなんだというのですか…? 敵として認識した相手は、私は殲滅するのみです』


原村和の記憶はあっても… そこにいるのはもはや、任務を確実に遂行するのみの殺人マシーンだった…


のどっち『祈りなさい。 あなた方に出来ることは・・・それだけです!』バッ


のどっちの凶槍が再び振り上げられるっ!

その切っ先が、周囲のガス灯の光を反射してギラリと光った。


桃子「あ・・・」
憧「…!」ギュウ…!


お互いの体を固く抱き締め合いながら、モモと憧は、観念して目をつぶった…
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 19:45:55.70 ID:qzbGp4Of0

だが・・・

すぐに来るはずの、自分の肉体に潜り込んでくる冷たい金属の感触は、いつまでたってもやって来なかった。


桃子「・・・・・?」パチッ…


恐る恐る目を開けるとそこには…


のどっち『… データ、変更…』スウゥ…

のどっち『敵、としての、認識、を、解除、します… 戦闘、終了――…』

のどっち『任務、消滅――… 活動を、停止、します…』ピーッ…
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 19:47:53.25 ID:qzbGp4Of0

微かな電子音と共に… 振り上げた槍をゆっくり下ろしたのどっちは、その凶悪で冷徹な表情が消え…

最初の柔和で穏やかな表情に戻り、そのまま、マネキンのように、ぴくりとも動かなくなってしまった…


桃子「・・・と、止まった…?」

憧「…の、和…? 一体、何が…」


と――


“憩『モモちゃん憧ちゃん! 大丈夫ーぅ?』”


桃子「へ?」
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 19:56:28.64 ID:pYWjB0HO0

見上げると… 今までマッドサイエンティストフナQがいたスクリーンに、仲間の憩の姿が映っていた。


憩『良かった…! どうやら間一髪で間に合ったみたいやねーぇ!』

桃子「け、憩さん…? ど、どうして、そこに…?」

憩『ウチもな、別の階で怜ちゃんと一緒に闘ってたんや。 さっき、その相手をなんとか撃破して…』

憩『黒幕を探し当てて、急襲したんや! そんで今、そっちのロボットも、こっちの機械で活動を停止させたところやで♪』ニッ


よく見ると… 憩の後ろに、縛られて猿ぐつわをかまされているフナQと赤阪の姿があり… 憩の右手にはメスが握られていた。

アレで脅してのどっちのプログラムを変更させたようだった…


憩『もう安心してええでっ! このダンジョンの管理運営室は、ウチが制圧した…!』

憩『すぐにヒールに行ってあげるから、ちょーっとだけ我慢して待っとってなーぁ♪』プチッ、ヴーン…


そこまで言うと、憩と、その空中に浮いていたスクリーンは消えてしまった…


桃子「…た、助かった、みたい、っすね…」ハア…

憧「そ、そうね… 良かった…」フウ…

桃子「憩さんと園城寺さんが一緒だったってことは… あとは京太郎と、テルさんっすね…」

憧「そうだね… また、別の敵と戦ってるのかな? 無事かしら…」

桃子「あの二人なら、きっと…大丈夫っすよ……」グタァ…


かつてない激闘を、ようやく切り抜けた二人は… 助かったと思った途端に気が抜け、その場にぐったりと横たわり、そのまま気を失ってしまったのだった…




430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 20:00:15.66 ID:pYWjB0HO0

〜地下5階層〜


京太郎「がはああぁっ!??」=3


痛烈――!

超人ハギヨシ、照に右腕をトバされながらも、体を翻してジャンプ…!

その芸術的な跳び後ろ回し蹴りは、正確に京太郎の顔面を打ち抜いていた。


京太郎(あう――!)グラァ…


仰向けに倒れていく京太郎…

しかし、ハギヨシは… 京太郎を攻撃するためにジャンプしてしまったのは、悪手だった…!


照(好機――! 今しかない!)ギラッ

照「コークスクリュー・・・」ググッ

照「“フ ァ イ ナ ル フ ラ ッ シ ュ ”!!!!」ブワアアアアァッ!!

ハギヨシ『!?』


まだ空中に浮いていたハギヨシに向かって… 照渾身のファイナルブローが放たれていた。
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 20:02:57.58 ID:pYWjB0HO0

 ピカァッ! ズドオオオオオオオオオオオオオオォォ――――――――ンッッッ!!!!!


京太郎「わっ!??」


一閃―――!

ダンジョン地下に、一瞬、目も眩むばかりの閃光が煌めき…

その直後、爆撃のような超衝撃波が一直線に走った。





〜地下3階層〜


 グラグラグラァ…


怜「ん…? なんや、地震か?」





〜地下4階層〜


憩「ぅわっとっと…?」グラグラ

憩「な、なんや今の爆音と揺れは… 爆弾かいな?」

憩「それとも… 下の階で誰かが…?」
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 20:07:03.11 ID:pYWjB0HO0





〜地下5階層〜


 シュウウウウウウウウウゥゥゥゥ〜〜〜〜〜〜〜・・・・!!


照「………」ハアッ、ハアッ、ハアッ…

照「う… 痛ぁ…! さ、さすがに、拳が… 骨にヒビが入ったかな?」スッ


顔をしかめて右拳をおさえる照。

しかし、その正面には・・・


ハギヨシ『・・・・・』シュウウウウウゥゥ〜〜…【-65】


最初の一撃でトバされた右腕だけでなく… 両脚までも吹っ飛ばされたハギヨシが、ぐったりと壁にもたれかかっていた。

そのトレードマークの燕尾服もボロボロで、全身のあちこちからしゅうしゅうと煙が噴き出している…

そう、さすがのハギヨシも、逃げ場のない空中で照のファイナルブローをよける術は無かったのである。
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 20:10:47.41 ID:ptEZHM5T0

ハギヨシ『う、ううぅ・・・』パチ…


わずかに残っている意識の中、ハギヨシは目蓋を上げた。

そこには… 照と、よろよろと立ち上がってきた鼻血まみれの京太郎がいた。


ハギヨシ『・・・・少年・・』

京太郎「ハギヨシさん…」

ハギヨシ『…どうしたんです、トドメをささないのですか…?』

京太郎「…………」

ハギヨシ『フフ…w もうわざわざ、トドメをさすまでもありませんね…w』グラァ… ドスッ


自嘲気味に笑ったハギヨシは… もたれていた壁をずるずると滑り、力無く床に横たわった。


ハギヨシ『・・・・・・』


ぼんやりと視界が霞んでいく。

AIであるハギヨシの人工頭脳は、自分の死期… 自己という一つのプログラムが完全に消滅する瞬間が迫っていることを自覚していた。
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 20:14:18.85 ID:sioskFus0

京太郎「…… ううぅ…! ハギヨシさん…!」ポロッ、ポロォ…

ハギヨシ『!?』


ハギヨシの視界に映る京太郎は、その双眸から、確かに涙を流していた…


ハギヨシ(少年… 私の為に泣いているのですか…?)

ハギヨシ(なんと優しい… そして、芯の強い少年…!)

ハギヨシ(ふふ…w あなたとは、出来れば、違う出会い方をしたかったですね…)フウ…

ハギヨシ『… お行きなさい、少年――』


その言葉が、ハギヨシの最期の言葉になった。


ハギヨシ(君なら… 魔王様の深淵なる孤独も… 癒してさしあげられるかもしれません…)

ハギヨシ(さようなら少年… 願わく、ば… また、別の、世界…で………)


 “ピーッ、 プログラム、ショウメツ…  カツドウヲ テイシシマス”


京太郎をその瞳に映しながら… ハギヨシは、ゆっくりと目蓋を閉じた。




435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 20:27:37.49 ID:0lx6yM/50

〜地下6階層〜


憩「いやぁ… みんな大変だったみたいやけど、とりあえず無事で良かったなーぁ♪」

怜「無事じゃあらへんわ! うちまだ右足首痛いで。 ほんまにお前のヒール効いとるんか?」

憩「骨折はウチのヒールでも完全には治せんからなぁ… でも、自己治癒力も高めといたから、明日には完治しとると思うで!」

憧「憩さん、ほんとにありがとう… 憩さんが来なかったら、私たち完全に和にヤラれてた…」

桃子「命の恩人っす!」

憩「パーティなんだから、助け合うのは当然やでーぇ♪」


 ワイワイガヤガヤ、ザワザワザワ…


激闘を終えた憩、怜、憧、モモ、京太郎、照の6人は、全員が憩のヒールを受け、地下6階のダンジョン管理運営室に集まっていた。


憩「それにしても、あの爆音はテルさんのパンチやったとはなぁ… 爆弾か地震かと思うたで」

照「うん、奥義の一つを使った… 拳を痛めたけど、ヒールのおかげで治ったよ、ありがとう」

憩「どういたしましてやで! ところで…」チラッ

憩「なんで京太郎クンは、目が赤いんのん?」

京太郎「え? あ、いや、これは、別に… あ、あくびで涙が出ちゃって…///」

憩「…ふーん?」
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 20:31:45.07 ID:Mm2UFoOY0

憩「まーええわ。 ほな、みんなで目的のブツ・・・“賢者の石”を拝みに行こーかねっ♪」

憩「さあ、ウチに拷問されたぁなかったら… 大人しく案内してもらうで! 科学者サン!w」ニタァ

フナQ「わ、分かったわ…! 賢者の石は、ここの下… 地下7階層の金庫や!」


こうして… 6人はフナQの先導のもと、遂に、賢者の石がある部屋に向かったのだった…



☆第四バトル(第二ステージファイナルバトル)結果

VS『ロボ末原・メカのどっち・サイボーグハギヨシ』

バトル回数6回(全員、HP−60)

各攻撃回数 憩5 桃子2 怜1 憧5 京太郎4 照4(それぞれ戦闘レベルに加算)

ダメージ  憩−300 桃子−100 怜−200 憧−200 京太郎−300 照−100


☆ステータス修正

憩   HP1644→1284 戦闘レベル37→42
桃子  HP1264→1104 戦闘レベル42→44
怜   HP 974→ 714 戦闘レベル46→47
憧   HP1139→ 879 戦闘レベル49→54
京太郎 HP1589→1229 戦闘レベル60→64
照   HP1084→ 924 戦闘レベル65→69


☆憩のヒール発動(全員)
 
桃子  HP1104→1154 
怜   HP 714→ 764 
憧   HP 879→ 929 
京太郎 HP1229→1279 
照   HP 924→ 974 

憩   HP1284→1274(自己ヒールで+50、6人全員にヒールで消耗して−60)
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 20:34:03.74 ID:eU++2LBM0





〜地下7階層〜


京太郎「これが…賢者の石?」

桃子「へえ… 綺麗な石っすね…!」


ダンジョン最下層最深部、7階層のその部屋には…

洋服ダンスほどの大きさの金庫があり、中には、占い師が水晶を置くクッションのような布の上に、コブシほどの大きさの黒い石が載っていた。

黒曜石のように透き通っており、きらきらと僅かに光を放っているように見えた。


怜「ほーん… うちも初めてお目にかかるわ… …ん!?」

憩「? 怜ちゃん、どないした?」

怜「こ、これ… よう見ると、中に人が入っとるで!」

憧「ひ、人??」
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 20:37:27.84 ID:eU++2LBM0

 マジデ?  ホントッスカ? ワイワイガヤガヤ…


賢者の石の周りに集まる一同…


照「ほ、本当だ… 中に人がいて、昼寝してる!」


確かに… 非常に小さな、身長5cmほどの大きさの巫女服を着た少女が、その石の中で目をつぶってジッとしており…

微かにスース―と寝息をたてているようだった。


憧「な、何これ、妖精…? なんで、石の中に人が…」

フナQ「それは賢者の石の“番人”や…」

京太郎「番人?」

フナQ「賢者の石の力は、“神を召喚し、願いを叶える力”…」

フナQ「その中の巫女を起こして、神様…つまり天界の住人を呼び寄せてもらうんや」
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 20:39:34.96 ID:eU++2LBM0

桃子「へえ… その召喚された神様が、願いを叶えてくれるわけっすね」

京太郎(なるほど…? ドラ○ンボールみてーだな)

怜「願いは何でも効いてくれるんか?」

フナQ「いや、神にも出来る事と出来ない事があるし、その召喚された神個人の機嫌とかにも左右されるんやけど…」

フナQ「自分の能力を上げることに関しては、かなりいろいろ聞いてくれるみたいやで」

憩「この、寝とる巫女さんを起こすにはどーするんや?」

フナQ「呪文…ちゅうか、合言葉があるんや。 石を掲げて、“全力以上であたらせてもらいます!”って唱えれば、石から出てきてくれんで」

憩「? 全力以上で、あたらせてもらいます…?」
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 20:42:25.69 ID:eU++2LBM0

憩「ほな… 召喚するのは、リーダーの京太郎クンの仕事かなぁ?」

京太郎「お、俺っすか…?」

怜「頼んだで京太郎」

照「しっかりね」

憧「出てこなかったら京太郎のせいだねw」

桃子「頑張るっす! 気合いっす!」フンス
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 20:44:45.49 ID:8LaHfNH30

京太郎「い、いや、唱えるだけなら、別に頑張るも何もねーけど… ま、まあ、やってみるわ」スイッ


賢者の石を手に取り、高く掲げた京太郎…


京太郎「じゃ、じゃあ…」ゴクッ

京太郎「全力以上で・・・あたらせてもらいます!!」クワッ


 ピカァッ!  ボワワワワワ〜〜ン・・・・・!!


京太郎「うおっ!?」


一瞬、石が光り、周囲に白煙が沸き… その中から、おさげの髪型のかなりのモノをおもちの巫女少女が現れた…!


小蒔『あ…』パチクリ

小蒔『ご…ごめんなさい、少し寝てました… え、えっと、私のツモ番ですか?』ホワワン
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 20:47:53.43 ID:BuxU/G780

京太郎「い、いや、えっと、麻雀じゃなくって… 俺たち、魔王を倒しに行くんで、それに役立つ神様を呼んで欲しいんっすけど…」

小蒔『あ…はい、冒険者の方々でしたか』

小蒔『そうですね、でしたら… とりあえずHP回復の神様と、能力付与の神様なら今、召喚出来ると思いますけど…』

照「能力付与…? なんでもいいの?」

小蒔『その、付与を受ける方の個性に合わせて… 神様が適したモノを与えてくれるはずです』

怜「あん? こっちの希望は聞いてくれんのか」

小蒔『い、いえ、それは神様との相談によりますね…』
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/27(土) 20:58:31.02 ID:G5krHsU/0

憩「ん〜… じゃ、とりあえずここにいるみんなの、HPをもっと回復して欲しいんやけど…」

小蒔『分かりました。 では・・・』スウゥ…

小蒔『天界より降臨せよ…! “治癒回復の神”!!』カッ!


☆HP回復イベント発生!(賢者の石)

最後なので、今から明日朝7:00までにレスされたコンマ全ての合計の分だけHP回復(連投不可、お一人一回でお願いします)


※同時に、メンバーに付与する能力を募集します。 もし何かアイデアがあったら書き込んで下さい(それも回復レスとして受け付けます) 。

テキトーでいいっす。 例えば…

「京太郎→仲間がピンチに陥った時に覚醒、身体能力が3倍ほどに上がる」

とか。

誰に付与するかの名前と、能力の具体的な内容を書いて下さい。 よほどチートじゃない限り、受け付けられると思います…(魔王城に臨むにあたって、メンバーそれぞれに一つずつ追加能力が与えられます)


※参考に、現在の各自能力↓

<パーティメンバー各自能力>

荒川憩   各種治療、回復魔法(ヒール)、直観映像記憶素質、バイタル読み取り、解毒、結界発動、神撃

東横桃子  ハイパーステルス、超感覚(グレートファイブセンシズ)  

園城寺怜  未来予知、枕神トキちゃん召喚、時空操作によるあらゆる次元干渉(時の流れを操る、時空間移動、アカシックレコード読み取りetc.)

新子憧   火・水・雷・風・光の五属性のあらゆる精霊術、各種召喚術

須賀京太郎 スマイル  

宮永照   照魔鏡、黄金のコークスクリュー、ギギギーってやつ、方向オンチ
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 22:16:04.64 ID:mVnUbeSso
はい
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 22:39:13.77 ID:Mfj5Qb1T0
桃子

一分間だけ無味無臭の気体になる
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/27(土) 23:42:16.33 ID:HnxpeXWX0
照 お菓子を召喚して武器にできる
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/28(日) 00:33:45.36 ID:FZRsDIgJ0
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/10/28(日) 01:07:47.37 ID:lf8MHAQDo
京太郎 ギア○めいた厨二病的台詞(呪文代わり)で全体バフ
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/28(日) 07:03:36.17 ID:dEZGLaVD0
64+77+33+36+37=247 

☆全員247だけHPアップ!

憩   HP1274→1521 
桃子  HP1154→1401 
怜   HP 764→1011 
憧   HP 929→1176 
京太郎 HP1279→1526
照   HP 974→1221 


☆付与される新能力(暫定)

・桃子 「一分間だけ無味無臭の気体になれる」

・照 「お菓子を召喚して武器にできる」

・京太郎 「ギア○めいた厨二病的台詞(呪文代わり)で全体バフできる」

コンマ&アイデアあざした!
また今日19:00頃から進めていきます。第二ステージももう終わります。
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/28(日) 18:59:53.92 ID:TVT4kJYD0
ーーーーーーーーーーーー
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ーーーー

小蒔『天界より降臨せよ…! “治癒回復の神”!!』カッ!


 ピカアアァ―――ッ・・・!


京太郎「う…!」マブシッ


周囲が、目もくらむばかりの神々しい光に包まれ… それがおさまると同時に、頭上には…


誓子『冒険者の方々… 初めまして、“治癒回復の神”です』


シスターの恰好をし、背中には白い羽の生えた金髪の少女が現れていた。


誓子『あなた方の前途を祝福し… 力を授けてあげましょう♪』
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/28(日) 19:03:30.74 ID:c6RV2omr0

誓子は、パーティメンバー全員を片膝立ちにかがませ… その頭に、右手をかかげてヒールをかけていった。

誓子の手からふんわりとした黄色い光が現れ、それはメンバー一人一人の体全体に優しく染み通っていった…


京太郎「お、おおおぉ…! すっげ! 全身に力が漲ってくるぜ!」

桃子「は、はああぁ… き、キモチイイっすううぅ…!」ホワワワァン

照「凄い… 体の痛みが全部引いていく…!」

憧「身体全体の細胞が生まれ変わっていくみたいな感じするね…」

憩「これがまさに神級の治癒魔法…! 勉強になるなぁ…」


怜「なあ神様、ヒールだけでなく膝枕もしてくれると嬉しいんやけど、お願いできへんか?」

誓子『え…? だ、ダメです/// 下界の方々は、特別な理由なく天界の住人に触れてはいけないんですよ…』

怜「そこをなんとか…!」

誓子『ダメですよ! 私が大神様に怒られてしまいます///』
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/28(日) 19:06:04.35 ID:c6RV2omr0

誓子の治癒魔法により、憩のヒールでは十分に治せなかった怜の足の骨折や京太郎の肩の脱臼、憧と桃子のふくらはぎの刺し傷なども、完全に治っていた…


憩「治癒の神様! ほんまに助かったでーぇ♪ おおきになっ!」

誓子『はい、どういたしまして… お役に立てたみたいで良かったです』ニコニコ

誓子『私…実は最近、神職試験で神様になったばかりの新米神様なので、ちゃんと出来るか不安だったんですよ』

京太郎「へー… 神様って、試験でなるんですか」

誓子『そうですよ。 天界の天使たちにとって、神様は憧れの職業です。 神様の種類にもよるけど、試験の倍率は数百倍から1000倍くらいもあるんだから』

桃子「なるほど… 神様って実は超エリートなんっすね…」

誓子『神様予備校に通っていっぱい勉強したんですよ… 神様になれれば、たくさんお給料がもらえるし、大勢の天使たちを顎で使ってデカい顔ができますからね♪』

憩「…なんか、夢があるような無いような話やなぁ…」

憧「天界の中間管理職が神様ってわけなのね」
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/28(日) 19:08:32.49 ID:c6RV2omr0

照「じゃあ、次だね… 巫女さん、“能力付与の神様”を呼んでくれる?」

小蒔『承りました。 霞ちゃーん、出番ですよっ!』


 ピカアアァ―――ッ! ドタポヨオォンッ!! 


京太郎「どひっ!?」


視界を覆い尽くさんばかりの… 巨星の如き双丘が顕現!


霞『あらあらうふふ…♪ 久しぶりのお仕事ね』


能力付与の神として現れたのは、おもち大魔神石戸霞だった…
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/28(日) 19:11:50.35 ID:kIIN6DfP0

憧「あ、あの、神様… 私たちこれから魔王を倒しにいくので、なるべく強力な能力をもらえると嬉しいんですけど…(てかデカッ! 胸にスイカがついてるよこの神様…)」

霞『ふんふむ… 魔王討伐パーティね』ポヨヨォン

霞『でも、実はあなた方6人のうち、半分の3人はもう決まってるのよね…』

桃子「へ? な、なんでっすか?」

霞『私ではない他の神様たちから具体的な指示をもらってるの。 こんなカンジで』スイッ


霞が、何か印を切るように指を動かすと、空中に3つのスクリーンが現れた…


京太郎「ん…? な、これは…?」

桃子「っす?」

照「…!」


“東横桃子  「一分間だけ無味無臭の気体になれる」”

“宮永照   「お菓子を召喚して武器にできる」”

“須賀京太郎 「ギア○めいた厨二病的台詞(呪文代わり)で全体バフできる」”
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/28(日) 19:13:44.60 ID:kIIN6DfP0

桃子「“一分間だけ無味無臭の気体になれる”…?」

憩「なるほどなーぁ… つまりモモちゃんのステルス能力の強化版ってワケやな」

桃子「確かに、空気なら最強のステルスっすけど… 風に飛ばされたりしないか不安っすね…」

霞『気体とはいっても、自分の身体として意識的に動かすことが出来るから大丈夫よ♪』


照「“お菓子を召喚して武器にできる”… この召喚したお菓子って、武器じゃなくって食べちゃ駄目なの?」テルテル

霞『えーっと… 召喚できるのは食用のお菓子じゃなくて武器専用のお菓子みたいだから… 食べるのは無理じゃないかしら…?』

憧「武器専用お菓子って言葉、初めて聞いたわ…」
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/28(日) 19:16:18.23 ID:kIIN6DfP0

怜「京太郎の全体バフってのはなんのこっちゃ」

憧「それは… 発動すれば、京太郎だけでなく私たち全員の戦闘能力が上がるってことよ」

怜「ほお…? そりゃありがたいな!」

京太郎「あ、あのー… 全体バフはいいんっすけど、ギア○めいた厨二病的台詞っていうのは… 言わないとダメなんですか?」

霞『勿論…! >>448の神様の御意向なんだから、それはちゃんと守らないと発動しないわよ』

京太郎「そっすか… いいだろう…、結ぶぞ! その契約!」キリッ!

憧「ん? 何よいきなり、京太郎」

京太郎「え、いや、厨二病的台詞の練習を…///」

桃子「全然サマになってないっすw」

京太郎「う、うるせーなっ!///」
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/28(日) 19:18:28.68 ID:kIIN6DfP0

憧「じゃあ、モモ、テルさん、京太郎はこの能力を頂くとして… 私たち3人は?」

怜「うち、だれでも強制的に膝枕させられる能力がええんやけど」

憩「ウチは神級の治療術師にランクアップさせて欲しいなーぁ♪」ワクワク


霞『そうねぇ… あなたたち3人は・・・』




458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/10/28(日) 19:20:44.20 ID:8C2ld80q0
ーーーーーーーーーー
今日はこれだけなのよー

残り3人の追加能力は、一応、

憧「集中するとスーパーコンピューター並の演算が出来る」

怜「相手を、自分を献身的に看病させたくなるようにマインドコントロールできる」

憩「ウイルスなどの微生物を召喚、操作できる」

とかの能力を考えてるけど、もし他に良さそうなのがあったらまたご提案下さい。


最終第三ステージは、3週間後くらいから始めます。
このセカンドステージとは、また形式が変わって、最初のゲームブック形式とか安価形式とか普通の物語形式とかになるかもしれない。

このスレの最後の締めくくりを投下してから、新しくスレを立てて始めます。

毎回コンマや安価に参加下さりありがとうございました!
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/11/19(月) 19:00:19.83 ID:fqhQ/F+I0





ダンジョン探索で“賢者の石”をゲットした京太郎パーティ…

その石の不思議な力により、桃子は「一分間だけ無味無臭の気体になれる」、照は「お菓子を召喚して武器にできる」、京太郎は「ギア○めいた厨二病的台詞(呪文代わり)で全体バフできる」という新たな能力を獲得した。

残り3人の新能力は…?


憧「じゃあ、モモ、テルさん、京太郎はこの能力を頂くとして… 私たち3人は?」

怜「うち、だれでも強制的に膝枕させられる能力がええんやけど」

憩「ウチは神級の治療術師にランクアップさせて欲しいなーぁ♪」ワクワク


霞『そうねぇ… あなたたち3人は・・・』

霞『それぞれの個性に合わせて、こんな能力はどうかしら…?』スッ、スッ


霞が再び印を切り、空中に三つのスクリーンが現れる…!


怜「…お?」


“憧 「集中するとスーパーコンピューター並の演算が出来る」”

“怜 「相手を、自分を献身的に看病させたくなるようにマインドコントロールできる」”

“憩 「ウイルスなどの微生物を召喚、操作できる」”
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/11/19(月) 19:03:14.63 ID:fqhQ/F+I0

憧「…スーパーコンピューター…? って…リアースのアイテムかな? 京太郎、知ってる?」

京太郎「ん? あ、ああ… ネットを見る時にさ…」

憧「ねっと?」

京太郎「えーっとな、いろんなことが出来る機械で、計算とか分析とかを一瞬でやってくれる装置のことだよ」

憧「ふぅん… 要は頭の回転が早くなるってことね」 

桃子「憧ちゃんは賢者様でこのパーティの頭脳だから…その力が強化されるってことっすね」

憧(…魔王城では、どんな能力や魔法を使う敵がいるのか、未知の部分が多い…)

憧(戦闘時の一瞬の判断や、作戦の成否で勝敗が分かれることになるだろうから… 確かに、賢者としての私の役割を考慮するなら、まあまあの能力かな?)

憧「…うん、私はOK。 園城寺さんと憩さんは?」
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/11/19(月) 19:04:55.97 ID:fqhQ/F+I0

怜「“献身的に看病させたくなるように”ってのは、当然膝枕も含まれるんやろな?」

霞『そうね。 でも、魔力や精神力が強い相手には通じないこともあるかもしれないわ』

怜「ふん… ま、ただで貰えるんやし、贅沢は言わんで。 うちもOKや」

憩「ウチもOKやでーぇ♪ ほんまに微生物をなんでも召喚できるんなら、いろいろ応用して闘えそうやしね」


霞『じゃあ、能力付与の儀式を行います。みんな、片膝をついてもらえるかしら?』


女神霞は、誓子と同じように、膝をついて並んだ6人の頭上に手を掲げ… それぞれの能力を授けていった。
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/11/19(月) 19:07:52.44 ID:fqhQ/F+I0

憧「よーっし! 全員体力も回復したし、新能力も手に入れたし… いよいよ魔王城に出発ね!」

照「うん、あとは魔王を倒して、サキを助け出すだけ…!」

桃子「あと少し… 私、頑張るっすよ!」

怜「はよ魔王の膝枕を味わってみたいもんやな」

憩「うちは早くこの新能力を使ってみたいでーぇ♪」

京太郎「クク…w 滾るな。 俺の覇者の聖剣が魔王の血を求めてるぜ…w」ククク…

憧「いつまでそのキャラ演じてんのよw」

京太郎「うるせーな、練習だよ練習!」

憩「京太郎クンの全体ハブの能力は、勝負の鍵になるかもしれんもんねぇ♪」


 アハハハハ…w ワイワイガヤガヤ、キャッキャッキャ…♪


こうして、それぞれ新しい能力も手に入れたパーティ一行はダンジョンを出発、魔王城へと向かったのだった…
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/11/19(月) 19:09:55.04 ID:fqhQ/F+I0





砂漠を越えたところで海に出た一行は、そこで釣り船をチャーターし、沖合にある魔王城の島に向かった。


誠子「皆さん、見えてきましたよ。 あれが暗黒の島オプスキュリア…」

誠子「そして中央にそびえているのが、俗にアスモデウスと呼ばれている魔王城です」


魔王城『・・・・・・』ゴゴゴゴゴゴゴゴオオオオォォ・・・!!


黒々とそびえ立つ、最終決戦の地魔王城。

その周囲には、点々とコウモリらしきものが舞っているのが見えた。


怜「ほほお… さすがに雰囲気出とるなぁ…」

桃子「遂に…遂に来たっすね…!」ゾクゾク

照「あの城にサキがいるんだね… サキ、お姉ちゃんがすぐ助け出してあげるからね!」

憧「テルさん、逸る気持ちも分かるけど焦りは禁物よ」

憩「せやな。 魔王城には、これまでとは比べ物にならんくらいの強力な敵が待ち構えとるやろからなぁ…」

京太郎「………」
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/11/19(月) 19:31:06.63 ID:fqhQ/F+I0

京太郎(ふぅ… やっとここまで来たな…)

京太郎(こっちの世界に来てから、居酒屋でバイトしたり、イケダ討伐に行ったり、勇者になるためのトーナメントに出場したり、パーティ組んでいろんな魔物と闘ったり…)

京太郎(苦しいこともあったけど、なんか充実した日々だったぜ… いよいよラストバトルだな!)

京太郎(このメンバーなら、どんな敵が相手でもきっと勝てるはずだ。 咲…待ってろよ!)グッ

憩「京太郎クン、どうしたん? 緊張しとるん?」ヒョコッ

京太郎「え? あ、いや…緊張なんかしてませんよ」

京太郎「むしろ早く敵と戦いたくてうずうずしてるくらいです」ニッ

憧「言うね京太郎… じゃ、リーダーとして、ここらでイッパツ私たちに気合い入れてくれない?」

京太郎「おう任せろっ! じゃあみんな・・・覚悟はいいな?」


6人はお互いに肩を組んで円陣をつくった。


京太郎「行くぜ! 打倒魔王・・・そしてサキ姫を救い出すために!!」


一同「「「「「オ―――――――ッ!!!!!」」」」」


カン!

〜「京ちゃんクエスト」セカンドステージクリア!〜 


≪パーティ各自戦闘力、HPまとめ≫

・須賀京太郎(勇者) 戦闘レベル3→64  HP1500→1526 

・宮永照(第一王女) 戦闘レベル52→69 HP1200→1221

・新子憧(賢者)   戦闘レベル45→54 HP1000→1176

・園城寺怜(魔道士) 戦闘レベル38→47 HP800→1011

・荒川憩(医術師)   戦闘レベル27→42 HP1600→1521

・東横桃子(諜報員) 戦闘レベル31→44 HP1100→1401
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/11/19(月) 19:35:51.51 ID:fqhQ/F+I0
以上で第二ステージは終了です。
次の第三ステージのスレ立てようとしたんだけど、なんかエラーが出てしまってどうしても立てられないので、また明日試してみます。
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/19(月) 19:42:14.76 ID:MmnyfI8Oo

Rの方に建ってたよ
専ブラじゃないとRに立つバグが起こってるらしい
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/20(火) 08:34:35.11 ID:VM7jhQgo0
乙〜
応援しとるで〜
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/20(火) 19:23:07.71 ID:I7XduNVG0
京太郎「てすと」
469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/11/20(火) 19:24:58.42 ID:I7XduNVG0
乙あざす

>>466
キャーッ! ありがとんこつ

でもまたVIPの方では立てられずにRの方に立ってしまったので、とりあえずRの方でやってみます
リンク貼っときます↓ 次がファイナルステージとなります

京太郎「京ちゃんクエスト?」優希「だじぇ!」【最終第三ステージ】
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