【ミリマス】甘々妹琴葉ちゃん

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141 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/20(火) 23:33:38.06 ID:zIgAl5cs0

恵美「うん!プロデューサーったら、いーっつも自慢話してるんだよ?」

恵美「『ウチの琴葉は世界一可愛いー!』って」

琴葉「……そうなんですか、兄さん?」

P「……さぁな」プイッ

恵美「もー、またまた照れちゃってー!」ニャハハ

琴葉 (そうなんだ、可愛いって……)

琴葉「えっへへ……」ニヤニヤ

恵美「おっ、笑うとますます可愛いじゃん!」

琴葉「……っ!」サッ
142 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/20(火) 23:34:07.19 ID:zIgAl5cs0

P「こーら、隠れてないで挨拶しなさい」

琴葉「は、はい……田中琴葉です、よろしく」

恵美「アタシは所恵美!よろしくね、琴葉!」

琴葉「よ、よろしく……所さん」

恵美「やだなー、恵美で良いって!」

琴葉「そ、そう……?ありがとう、恵美」

恵美「うん、素直でよろしい!」
143 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/20(火) 23:34:41.54 ID:zIgAl5cs0

恵美「……ところでさ、なんでこんなとこに来てたの?」

P「……そ、それはだな」スッ

恵美「?なにそれ」グイッ

P「あっ」

恵美「……あっ、これアタシの奴じゃん!」

P「……俺だってファンだからな、自分でアイドルのは買うさ」

恵美「そっか……にへ、ありがとね!」
144 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/20(火) 23:35:37.25 ID:zIgAl5cs0

恵美「あっ、そーだ!プロデューサー、ちょっと貸して?」

P「?ああ……」

恵美「よっし……」キュッキュッキュ

恵美「でーきたっ!直筆サイン入り!」

P「悪いな、ありがとう」

恵美「大事に見てよ、ね……」ジーッ

P「……どうかしたか?」

恵美「……それってさ、結構キワどいのとかも撮った奴じゃなかったっけ」

琴葉「!?」ワナワナ

P「落ち着け、プロデューサーとして校閲はかけてるから!」
145 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/20(火) 23:36:37.11 ID:zIgAl5cs0

恵美「そう?なら良かったー!」

P「当然だ、恵美の変な写真載せる訳にはいかないからな」

恵美「もー、まーたそういう事言っちゃってー!」バシバシ

P「いてっ!痛いって!」

恵美「〜♪」

琴葉(兄さんと恵美……とても仲が良さそう)

琴葉「良いな……」
146 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/20(火) 23:37:21.94 ID:zIgAl5cs0

P「……そ、そういや恵美は用があってきたんじゃないのか?」

恵美「そうだった、可憐と待ち合わせしてたんだった!」

P「可憐と?」

恵美「ちょっと買い物をねー、アタシもアロマに興味あるし」

恵美「良かったらプロデューサーも来る?」

P「どうするかな……確かに興味はあるけど」
147 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/20(火) 23:38:03.24 ID:zIgAl5cs0

琴葉(だ、ダメっ……!)

琴葉「……っ」グイッ

P「?」チラッ

琴葉「…………」プルプル

P (服摘んだままか……そういや、今日は様子が)

P「……悪いな恵美、この後ちょっと予定があってさ」

恵美「そなの?ざーんねん!」

恵美「それじゃ、また今度行こうね!」

P「ああ、分かった」
148 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/20(火) 23:38:39.09 ID:zIgAl5cs0
―――――

琴葉「あの、兄さん……良かったんですか?」

P「なにが?」

琴葉「だって、とこ……恵美、来て欲しそうだったじゃないですか」

P「まぁ、興味はあったけど……」

P「……可愛い妹が行って欲しくないって服摘んでたしな」ニヤッ

琴葉「そ、それは……その」

P「今日なんで様子がおかしいんだ?教えてくれよ」

琴葉 「に、兄さんに話す程の事じゃないです!」
149 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/20(火) 23:39:08.35 ID:zIgAl5cs0

琴葉(こんな、子供っぽい事――)カァアア

P「おい、そこ段差あるぞ——」

琴葉「えっ?……あっ!」グキッ

P「琴葉!?大丈夫か?」

琴葉「だ、大丈夫です……少し捻っただけですから」サスサス

P「バカ言え、変に動かしたら痛みが長引くかもしれないだろ!」

琴葉「大丈夫ですよ、兄さんの妹ですから」
150 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/20(火) 23:40:06.45 ID:zIgAl5cs0

琴葉「……さ、早く帰りましょう?」ニッコリ

P (ここから家まではそう遠くないな……よし)

P「……琴葉、乗れ」スッ

琴葉「!だ、ダメです……兄さんに迷惑かける訳には」

P「兄さんの言う事はしっかり聞くもんだ」ピシャリ

琴葉「あ、ぅ……」

琴葉「…………」ピトッ

P「よし、とっとと帰ろう」グッ

琴葉「すみません、兄さん……」

P「気にしなくて良い、このくらいお安い御用だ」
151 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/20(火) 23:41:22.59 ID:zIgAl5cs0

P「……それより、今日こんなにくっついてくる理由が聴きたいかな」

琴葉「そ、それは……」

琴葉「……笑いませんか?」

P「ああ……なんだ?」

琴葉「……怖い夢を、見て」ウルウル

P「怖い夢?何かに追いかけられたりしたのか」
152 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/20(火) 23:42:02.39 ID:zIgAl5cs0

琴葉「……兄さんが、居なくなる夢です」ポツリ

P「俺が?そりゃ、またどうして」

琴葉「わ、分かりませんけど……」

琴葉「今日放っておいたら、兄さんどこか行っちゃうかもって……」ウルウル

P「成る程ねぇ……ふふっ、そうか」

P「大丈夫、俺はどこにも行かないよ」

琴葉「本当ですか?約束してくれますか?」

P「ああ、約束だ」

琴葉「……良かった」スッ
153 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/20(火) 23:42:46.61 ID:zIgAl5cs0
琴葉「兄さんの背中、大きいですね……」

琴葉「この背中に、ずっとおぶさってられたら良いのに……」

P「……琴葉?」

琴葉「すぅ……」スヤスヤ

P「……寝ちゃったか、妙に気を張ってたから疲れたのかな」

P「……大丈夫だよ琴葉、俺はずっと一緒にいてやるから」

琴葉「……うん♪」

第六話 完
154 : ◆SESAXlhwuI [sage]:2018/11/20(火) 23:47:52.92 ID:zIgAl5cs0
不安に思うと悩み続ける琴葉、ライバルと初遭遇の巻

次回で最終になります、どうか楽しんで読んでいただければ
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/21(水) 01:01:45.34 ID:59CFz9Mmo
おつ、もう最後か…
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/21(水) 14:08:31.36 ID:sAWZ6+eUO
おつおつ
157 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:30:59.66 ID:jLXoir2i0

第七話 【すれ違い】
158 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:32:00.91 ID:jLXoir2i0

恵美「おーっ!アレ富士山じゃない?綺麗だねー」キラキラ

P「あんまりはしゃぐなよ恵美……」

恵美「いーじゃん!折角二人で旅行なんだし!」

恵美「二人で思い出、作っちゃおーね☆」

P「……一応、向こうでお仕事あるんだけど」

恵美「むぅ……仕事の話ばかりで息詰まっちゃうじゃーん」プクー
159 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:32:40.08 ID:jLXoir2i0

P「悪かった悪かった……それじゃ、帰りに道頓堀でも歩くか」

恵美「おっ、気が利くねプロデューサー!」

恵美「その後二人で現地のたこ焼きとか食べたりするのも楽しそうだし……」

恵美「あー!迷っちゃうなー!」ニコニコ

P「……日帰りだからな?」
160 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:33:16.79 ID:jLXoir2i0
—————

琴葉「……兄さんがいない」ゴロゴロ

琴葉「休みなのに出張なんて……兄さんのバカ」

琴葉「出発して2時間くらい経つけど……兄さん、もう向こうに着いたかな」

琴葉「それとも、まだ新幹線の中だったり……?」

琴葉「……!」ティン!
161 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:33:56.33 ID:jLXoir2i0
―――――

恵美「えー!一緒にお泊まりするくらいいいじゃーん!」

P「明日レッスンあるだろ……」

恵美「折角の大阪なのにもったいないじゃーん……」

P「また今度、ちゃんと時間は取るからさ」

P「今回は日帰りだ、な?」

恵美「むぅ……」
162 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:34:38.42 ID:jLXoir2i0

P「な、今度来る時に——」ピロピロ

P「悪い、電話だ……?」

恵美「誰から?仕事先の人?」

P「いや、妹からだ……なんだ?」ピッ
163 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:35:11.68 ID:jLXoir2i0
―――――

琴葉「もしもし、兄さん?琴葉です」

P「琴葉、どうかしたのか?もしかして、忘れ物とか……」

琴葉「いえ、忘れ物とかはなかったですよ?」

P「良かった、何か忘れたのかと焦ったよ」

琴葉「今、お時間良いですか?」
164 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:35:53.48 ID:jLXoir2i0

P「あぁ、恵美と話してただけだからな」

琴葉「恵美と……?」

P「恵美ったら、旅行気分で賑やかでなぁ……」ハハハ

琴葉「……二人で新幹線乗ってるんですか?」

P「ああ、隣に座ってるぞ」

琴葉「…………」
165 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:36:57.27 ID:jLXoir2i0

P「琴葉?」

琴葉「……忘れ物、一つだけありました」

P「え?」

琴葉「私も……兄さんと一緒に旅行したかったです」プクー

P「仕事だから仕方ないだろう……」

琴葉「……それは、そうですけど」ムスッ
166 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:37:37.95 ID:jLXoir2i0

P「さっき、恵美が大阪の美味しいスイーツの話してくれたんだ」

P「それ買って帰るからさ、な?」

琴葉「…………」

P「あ、あれ?ダメだったか?」

琴葉「……女心の分からない兄さんなんて」

P「ん?ごめん、聞こえな——」

琴葉「……兄さんなんて嫌い!」ピッ

琴葉「兄さんのバカぁ……!」グスグス
167 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:39:13.42 ID:jLXoir2i0
―――――

P「えっ、琴葉!琴葉!?」

P「…………」ポカーン

恵美「どったの、プロデューサー?なんか顔青いけど……」

P「……妹に、嫌いって言われた」

恵美「え、琴葉に?仲良いんじゃなかったの?」

P「良かったつもりだけど……」
168 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:39:45.54 ID:jLXoir2i0

P「……なぁ恵美、俺って女心分かってないかなぁ?」

恵美「分かってないとは思うけど」バッサリ

P「そっか……そうだよなぁ……」ズーン

P「ごめん琴葉、俺が悪かった……」

恵美「お、落ち込んでちゃダメだって!今からお仕事でしょ!?」

P「恵美に任せた……俺は寝る」

恵美「それじゃ意味ないじゃん!?」
169 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:40:33.90 ID:jLXoir2i0

恵美「だーっ!ほら、アタシはそんなプロデューサーも大好きだからさ!ね?」

P「……本当か?」

恵美「う、うん!モチロン!」

恵美 (……あ、あれ!?よく考えたら、これって告白じゃ)カァアアア

P「……そうか、ありがとな」

恵美「ど、どういたしまして!?」
170 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:42:56.81 ID:jLXoir2i0
―――――

琴葉「……やっちゃった」ポカーン

琴葉「も、文句言いたかったわけじゃないのに……!」

琴葉「こんな事言ったら、兄さんに嫌われちゃう……!」フルフル

琴葉「……ぅ」ポロポロ

琴葉「あ、謝らないと……」

琴葉「……でも、向こうは二人で楽しそうにしてるし」
171 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:46:11.47 ID:jLXoir2i0

琴葉「うぅ……」モヤモヤ

琴葉「だ、ダメ!やっぱりすぐに謝らないと!」ピッピッピッ

≪ただいま電話を繋ぐことができません≫

琴葉「……え?」

琴葉「ま、まさか兄さん私の電話受けたくなくなって……!」
172 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:46:50.77 ID:jLXoir2i0
―――――

P「このトンネル……かなり長いな」

恵美「そだねぇ……外の景色見えないからつまんないね」コテン

P「そこ、肩をもたせかけない」

恵美「いーじゃん、だーれも気付かないって!」

恵美「それに、アイドルのワガママ聞くのがプロデューサーの仕事でしょ?」

P「拡大解釈だと思うんだけどな……」ナデナデ

恵美「えっへへー……♪」ニマニマ
173 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:47:56.19 ID:jLXoir2i0
―――――

琴葉「嘘……そんな、兄さんが」

琴葉「ううん、大丈夫……兄さんなら謝ったら許してくれる」

琴葉「……よね?」ウルウル

琴葉「と、とりあえず何しよう……」キョロキョロ

(散らかされた部屋)

琴葉「……よし!」
174 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:49:26.87 ID:jLXoir2i0
―――――

恵美「よし、無事買えたね!」

P「悪いな……付き合わせちゃって」

恵美「ヘーキヘーキ!ここの奴一回食べてみたかったし!」

P「そう言ってもらえると助かるよ」
175 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:50:18.46 ID:jLXoir2i0

恵美「美味しいものもいっぱい食べたし!うーん、アタシ的には80点かな!」

P「後の20点は?」

恵美「もーちょっとプロデューサーとデートしたかったかなーって……」

恵美「にゃはは、変な事言うと恥ずかしいね?」テレテレ

P「……まぁ、デートかどうかは置いておいてもな」

P「今度来た時はもう少しゆっくりしようか」

恵美「……そだね!」
176 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:51:05.99 ID:jLXoir2i0
―――――

琴葉「ふぅ……これだけやれば、兄さんも褒めてくれるかな」キラキラ

琴葉「兄さんが許してくれるか分からないけど……」

琴葉「……でも、私にはこれくらいしか」

ピロピロ

琴葉「電話?」ピッ

琴葉「はい、田中です」

P「ああ、俺だ」

琴葉「に、兄さん!どうしたんですか!?」

P「いやぁ、仕事終わったからそろそろ帰るって連絡をな」

琴葉「そ、そうだったんですか……」
177 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:52:08.59 ID:jLXoir2i0

琴葉「……あの、兄さん」

P「悪かったな、琴葉」

琴葉「……え?」

P「琴葉だって、そりゃ旅行したかったよな……」

P「それをお土産だけで済まそうと思ったら……そりゃ、怒るよな」

琴葉「…………」

P「今度、長い休みに二人で旅行に行くって事で……手を打ってもらえないか?」

琴葉「……もう、本当に分かってないんですから」

琴葉「分かりました、約束ですよ?」

P「……悪いな」
178 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:53:40.54 ID:jLXoir2i0

琴葉「……でも、結局私がなんで怒ったかは分からないんですね?」フフッ

P「……え、違うのか?」

琴葉「違いますよ、全然違います」

琴葉「もう兄さんったら……それじゃ、女の子に愛想つかされちゃいますよ?」

P「ぐぅ……否定したいけど、出来そうにないな」

P「アイドルの気持ちが分からないようじゃ……プロデューサー失格かな」ハハハ

琴葉「そ、そこまで言ってないですよ!?」

P「良いよ、前から莉緒にも言われてた事だし」

P「こんなんじゃ、結婚も出来そうにないなぁ……」
179 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:54:15.65 ID:jLXoir2i0

琴葉「結婚……」

琴葉 (そうか……兄さんも、いつかは……)

P「まぁ、先の話だろうけどなー」

琴葉「……私は、兄さんが結婚できなくても良いって思ってます」

P「……え?それはどういう」ブツッ

琴葉「だって、それなら兄さんとずっと一緒にいられますから……」

琴葉「それに、血が繋がってないならお嫁さんにだって……」

琴葉「えへへ、こういうの照れちゃいますね……?」

琴葉「……あれ?」
180 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:55:09.83 ID:jLXoir2i0
―――――

P「………あ、電池切れた」

恵美「……琴葉、なんて言ってたの?」

P「いやー……俺は結婚できなくても良いって」

P「まぁ、アテもないし当然といえば当然だけどな」

恵美「……そんな事ないと思うけど」

P「そうか?恵美に言われると自信が湧いてくるな」

P「ま、独り身にならない事を祈ってるよ」
181 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:55:48.93 ID:jLXoir2i0

恵美「……もし、そんな事になったらさ」

P「ん?」

恵美「そうなったら、アタシが貰ったげるからね♪」ニコッ

P「……それは、恵美に貧乏くじ掴ませる訳にはいかないな?」

恵美「……貧乏くじなんかじゃないのに」ボソッ

P「?」

恵美「な、何でもない!ほら、早く帰ろ?」

恵美「……妹さんだって待ってるんでしょ?」

P「……ああ、そうだな!」
182 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:58:19.34 ID:jLXoir2i0
―――――

琴葉「に、兄さん!兄さん!!」

琴葉「繋がらない……今度こそ、嫌われちゃった……?」

琴葉「……ふぇ」ウルウル

琴葉「ごめんなさい、ごめんなさい……!」ポロポロ
183 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 00:59:18.96 ID:jLXoir2i0
―――――

P「……とは、琴葉ってば」

琴葉「あれ……に、いさん?」

P「ああ、ただいま」

P「……目が赤いぞ、泣き腫らしたのか?」

琴葉「っ!」ダキッ

P「琴葉?」

琴葉「ごめんなさい、兄さんに酷い事言うつもりじゃなかったんです……」

P「分かってるよ、琴葉がそんな事言わない子なのは分かってるから」

琴葉「本当、ですか……?」ジッ

P「あぁ、俺の自慢の妹だからな」

琴葉「……もう、兄さんったら」グスン
184 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 01:00:19.69 ID:jLXoir2i0

琴葉「そんなに優しくされたら、甘えちゃうじゃないですか……」

P「もっと甘えてくれても良いんだぞ?」

P「俺は、琴葉の兄貴なんだしな」

琴葉「……それじゃあ、一つお願いです」

P「おぅ、なんだ?」

琴葉「これから、どんな事があっても……私の側に居てくれますか?」

P「勿論だ、兄さんを舐めるんじゃないぞ?」

P「琴葉が呼んでくれたら、すぐに駆けつけるともさ」
185 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 01:01:40.78 ID:jLXoir2i0

琴葉「……もう、まーた分かってないんですから」プイッ

P「えっ、俺またなんか意味を取り違えたのか!?」

琴葉「……もう良いです、兄さんはそういう人ですから」

P「……なーんか、しっくり来ないなぁ」

琴葉「もう、乙女心を弄んだ罰ですよ?」

琴葉「ちゃーんと考えてくださいね♪」

P「わ、分かった……」
186 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 01:02:55.45 ID:jLXoir2i0

P「……それでさ、お土産にこれ買ってきたんだけど……」

琴葉「わぁ……果物、ですか?」

P「良いや、これ実はお餅なんだってさ!」

P「こういうの、琴葉好きだろ?」

琴葉「確かに好きですけど……」

P「良かった、それなら遠慮なく食べてくれ!」
187 : ◆SESAXlhwuI [saga]:2018/11/22(木) 01:03:52.68 ID:jLXoir2i0

琴葉「…………」

P「……どうした、口を大きく開けて?」

琴葉「もう、兄さんのいけず……」

琴葉「……食べさせてください♪」ニコニコ

P「俺、やらなきゃダメか?」

琴葉「ダメですよ、仲直りの証なんですから!」

P「分かった分かった……」

P「まったく……なーんで、こんな甘えん坊になっちゃったんだろうなぁ」

琴葉「さぁ、どうでしょう?でも……」



琴葉「私が甘えるのは、兄さんにだけなんですからね♪」


第七話 完
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/22(木) 01:09:44.68 ID:TKVmDdgIo
おつ、8話も書いていいんだよ
189 : ◆SESAXlhwuI [sage]:2018/11/22(木) 01:10:05.41 ID:jLXoir2i0
一週間続けてきた妹琴葉もこれにておしまいです
最後までお付き合いいただいた方には盛大な感謝をば

単純なイチャイチャでも続けるの結構大変なのね、という教訓を得た
190 : ◆NdBxVzEDf6 [sage]:2018/11/22(木) 02:25:42.46 ID:06sqM0uS0
何気に2人から告白されてたんだな…
乙です

>>110
所恵美(16)Vi/Fa
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