食蜂「1番幸せな時代」

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33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/18(火) 20:17:40.37 ID:nZrppCmyo
今更だけど乙
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/19(水) 15:29:40.67 ID:8NuAtIcPO
みさきちが楽しそうで何より
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/12/21(金) 22:14:53.85 ID:C+gq7dUf0
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帆風「女王。金萱茶でも入れましょうか?」

食蜂「気が利くわねぇ。ちょうど甘露力の高い飲み物が欲しかったのよぉ」
  
帆風「ふふっ。これでも長く付き添わせていただいておりますので」

食蜂(……帆風の配慮力が少しでもあったらねぇ)

食蜂「……ねぇ、帆風」

帆風「はい。何でしょうか?」

食蜂「あなた今日、能力開発試験があったのよねぇ。疲労力高めのぉ」

帆風「えぇ。陸上競技ばかりでしたので。多少は」

食蜂「た、多少? ふ、ふぅーん……」

帆風「はっ! い、いえ! 疲労困憊です!」

食蜂「うんうん。そうよねぇ。あなたはあんな器物損壊逃走電撃女とは違って、少し運動したら
   息切れしちゃうか弱い女の子よねぇ?」

帆風「そ、それはもしや……」

食蜂「おほん。ちょっと脱線しちゃったけど、疲れているのなら
   そこにうつ伏せになりなさい」

帆風「い、いえ! そのような事は!」

食蜂「いいから。私の言う事が聞けない?」

帆風「うっ。そ、それでは……失礼します」

食蜂「よいしょっと。えっと……こんな感じかしらぁ?」

帆風「ひゃぁぁあああ!! じょ、女王が私の足を!」

食蜂「ちょっと! 悲鳴力高すぎるわよぉ!」

帆風「す、すみません!」

食蜂「ど、どぉ? 気持ち良い?」

帆風「は、はいっ! 気持ちいいです!」

食蜂「ふっ、ふっ。マッサージって、力が、要るのねぇ」

帆風「あ、あの。女王?」

食蜂「はぁはぁ……な、なぁにぃ?」

帆風「何故このような事を。勿論とても嬉しいのですが……」

食蜂「き、気まぐれだと思うわぁ」

食蜂「に、二度と無いかもしれないけど」

食蜂「あ、明日からもこんな事があるなら」

食蜂「だ、誰かに影響されたって事なんでしょうねぇ」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/12/21(金) 22:17:02.46 ID:C+gq7dUf0
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上条「賞品?」

食蜂「そっ。あって然るべきじゃない? この前の味見を勝負と言い張るのであれば、
   私の舌を唸らせられなかったあなたの負けという事になるわよねぇ?
   というか自分で負けを認めていたけどぉ」

上条「覚えていたのか……」

食蜂「それにぃ? 半ば強制的に参加させられたわけだしぃ? 私の時間はタダじゃないんだけどぉ?」

上条「怖いって! その恐喝の仕方はやめなさい!」

食蜂「さーって、どうしようかしらぁ?」

上条「あ、あまり無茶な要求は……今月特に金欠でして……」

食蜂「んーー。それじゃあ……」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/26(水) 20:55:17.27 ID:V+7oMe7tO
おつおつ
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/12/29(土) 11:01:03.35 ID:4izX/boj0
まだかね?
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/01(火) 01:33:20.30 ID:OQ9U7r3e0
――――――――――――――――――

上条「恋人役って、なんで?」

食蜂「なによぉ! 嫌なのぉ!?」

上条「理由が知りたい」

食蜂「理由? い、いくつかあるけどぉ……ナンパ避け……よぉ」

上条「あぁ……。まぁ、外見はいいもんなぁ」

食蜂「内面もっ!」

食蜂「私くらいになってくると、ちょっと外に出ただけで
   男女問わず辟易するくらいナンパされるのよぉ。
   だからもうパートナーが居る事にして断る口上を作りたいわけぇ。
   流石にそこら辺のミーハー力高い一般人全員洗脳使うのも気がひけるしぃ?」

上条「そんな事気にするお人でした?」

食蜂「高潔な人格を持ってると無闇に能力も使えないから困ったものよねぇ」

上条「……そうか」

上条「でも、そんなナンパ受け抜群な見た目の性格も良い有名人と
   役でも付き合うってなったら俺の身が危ない気がするんですが」

食蜂「気にする必要はないわよぉ」

上条「そんな心持ちでどうにかなる問題!?」

食蜂「えぇ。そもそも敗者には文句を垂れる権利はないんじゃない?」

上条「そんなどぎつい事を当たり前のように……」

上条「分かった、分かりましたよ。微力ながらこの上条当麻。
   しっかりと彼氏役を勤めさせてもらいますよ」

食蜂「じゃ、じゃあ、これからは恋人同士って事ねぇ」

上条「役な、役」

上条「聞いてなかったけど、期限っていつまでなんだ?」

食蜂「な、なら呼び方も変えないといけないわよねぇ! こ、恋人同士が
   苗字ってのも不審力あるしぃ!?」

上条「聞いてる?」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/01(火) 01:35:18.80 ID:OQ9U7r3e0
――――――――――――――――――

食蜂「と……と……とう」

御坂「何一人でぶつぶつ言ってんのよ」

食蜂「ひゃあぁぁ!!」

食蜂「み、御坂さん!?」

食蜂「後ろから声をかけないでくれるぅ!?」

御坂「あんた最近何かあったの?」

食蜂「……御坂さんには関係ないわぁ」

御坂「こっちだって別に関わりたくないけど、あんたの派閥の子達から
   相談されたのよ。女王の様子がいつもと違うって。何か知らないかって」

食蜂「あの子達……。はぁ、余計な心配掛けちゃってるみたいねぇ」

食蜂「迷惑掛けちゃってごめんなさい。あの子達には私から言っておくから」

御坂「あんたやっぱり変よ。頭打ったの?」

食蜂「もぅ! 喧嘩なら余所で売ってきてよぉ!」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/01(火) 08:57:58.65 ID:76kIBKS9O
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/01(火) 13:14:33.87 ID:5aVlLjryO
善哉
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/01(火) 17:38:04.70 ID:tb0ZlGBV0
乙です!
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/02(水) 02:33:20.44 ID:mqQKjDA00
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食蜂「かみじょうさ〜ん?」

上条「ん?」

食蜂「今日ってぇ、仮にも1回目のデートなのよねぇ?」

上条「その通りですよ食蜂さん」

食蜂「私、今すっごいデジャブ力を感じてるんですけどぉ」

上条「あっはっは、気のせい気のせい」

食蜂「気のせいなわけないでしょぉぉ!! 何が悲しくて
   またあなたの宿題をかりかりかりかり埋めないといけないわけぇ!??」

食蜂「しかも炎天下の公園の中でって何の悪夢よぉ!
   嫌がらせとしか思えないんだけどぉ?」

上条「でも、デートって日時や場所を定めて男女が会うことって
   書いてあったし、そこさえ守ってれば何でもいいんじゃないか?」

食蜂「私の意思はぁ!??」

上条「……さて、続きをやろう」

食蜂「帰る」

上条「待って! 食蜂さんに帰られるとほんとまずいんです!
   上条さん単体だとこのまま日を跨ぎそうなんだって! 終わったら何でも付き合うから!」

食蜂「……なんでもぉ?」

上条「……良心が痛まない範囲でお願いします」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/02(水) 02:36:51.79 ID:mqQKjDA00
――――――――――――――――――

上条「終わったぁ……」

食蜂「ふぅ……あなた一体どれだけ教師から恨まれてるのよぉ。
   前にも思ったけど、宿題って量じゃないんだけどぉ?」

上条「いや、恨まれてるんじゃなくて、ただただ出席日数が足りてなくて……」

食蜂「生活態度を改めた方がいいんじゃないかしら?」

上条「生活態度というよりこの不幸体質のせいだな」

食蜂「……それはご愁傷様ねぇ」

上条「まぁ、俺の話は置いといて……。それで? 食蜂様は何をしたいんでしょう?」

食蜂「何でも……いいのよねぇ?」

上条「……うん」

46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/02(水) 02:39:01.67 ID:mqQKjDA00
――――――――――――――――――

上条「こ、これは流石にまずくないか? 辺りに人が居ないから
   まだいいけど、あまりに羞恥プレイがすぎると言いますか……」

食蜂「静かにしてなさいよぉ。こっちだって恥ずかしいのは同じなんだからぁ」

上条「じゃあこの膝枕には何の意図があるんだよっ!! どっちも損しかしてねぇ!
   あれですか? 心を鍛えようっていう食蜂さんの粋な気遣いなんですかぁ!?」

食蜂「声が大きいわよぉ! いくら改竄できるとはいえ人に見られたくは
   無いんだから黙って置物に徹してなさい!」

上条「そ、そうは言っても太ももの生暖かさが伝わってきて
   何か喋ってないと気まずくて……」

食蜂「変態力高めの発言は尚更やめてもらえるぅ? 次変な事言ったら気絶するまで
   物理的に攻撃するからねぇ」

上条「はい……黙っておきます……」

47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/02(水) 07:38:25.29 ID:gF84GxZU0
乙です!
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/02(水) 09:01:49.70 ID:2i7MUGeSO
蜜蟻「許さない」
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/02(水) 10:42:46.54 ID:l/P5he6r0
みさきちのふともも…ゴクリ
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 12:33:45.16 ID:hfj2VEw/0
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成長というより自制心を捨てているような気がする。
女王と称される存在が恋愛事にうつつを抜かしているなんて、
もはや偶像崇拝の域に達している一部の信者からも求心力を失うかもしれないと、
ぼんやりと考えてはいたが、今日の出来事が思考を遮ってしまっていた。
そんな今日の出来事は思い返すだけで、今もなお顔を紅潮させ、少し動機を乱れさせる
程度にインパクトはあったが、それは当然ながら忘れるべきではない、今後も大事に保管しておく記憶。
彼女がおくびにも出さなかった想いを臆面もなく吐き出しているのは、
もし、彼が記憶を失わずに今日まで一緒に歩いていたらという、
彼女だけが持っている架空の歴史を体現しようとしているのかもしれない。
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 12:35:28.63 ID:hfj2VEw/0
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「おねーちゃーん! 一緒にあそぼぉー!」

食蜂「わわっ! 引っ張らないでぇ!」

「兄ちゃんはこっち!!」

上条「はいはい。上条さんは逃げませんよー」

食蜂さん、次の土曜日って空いてます……? とよそよそしい口調で電話が掛かってきたのは
水曜日の事だった。この時点で華やかな話では無い事は断言できたが、万が一の可能性を信じて
話を聞くと、どうやらあの理学生の論文程の宿題をもってしても出席日数の穴を埋めるには至らず、
追加で社会貢献することで何とか目を瞑ろうと言われているようだ。
『流石に何十人もの子供を1人で相手にするには……』という結びの言葉も添えて。
『それって私には何の関係力もないわよねぇ?」と冷たく返しても、
『頼れる人が食蜂さんしかいなくて……』と言われると何だかんだで引き受けてしまうあたり、
中々に重症だなと自嘲してしまう。

「兄ちゃん! 最近流行ってる遊びがあるんだ! 一緒にやろー!」

上条「へぇ、どんな遊びなんだ?」

「お尻タッチゲーム!」

上条「うん。それは止めとこうな」

「えぇ!? 面白いよ!?」

上条「牢屋に入れられる前にそこから手を引いておきなさい。
   というか、その遊びに面白さを感じるのをやめなさい」

「ほんとに面白いんだって! 俺が手本見せるから! 兄ちゃんは見てて!」

上条「あっ!」

「姉ちゃんのお尻ターッチ!」

食蜂「うひゃぁぁあ!」

「あははは!! うひゃぁ! だって!」

食蜂「こっ、こんのクソガキぃぃぃ!!! 精神いじくってお尻見ると
   泣き出すようにしてやるわよぉぉぉ!!???」

「ひぃ!!!」

上条「わー!! 待て待て! 既に泣いてるから! トラウマになりかけてるから!」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 12:36:16.16 ID:hfj2VEw/0
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食蜂「散々な目に合ったわぁ……泥まみれだし園児にセクハラされるし……」

食蜂「毎回こきつかわれてる気がするんですけどぉ?」

上条「すみません……何も取り繕えません……」

食蜂「今度はこっちの言う事聞いてもらうからねぇ」

上条「あぁ、それは勿論。何でもござれだ」

食蜂「そ、そう……それならぁ」

食蜂「わ、私の事、な、名前で……呼んでよぉ」

上条「名前?」

上条「あぁ、そういえば言ってたっけ。そんな事でいいのか?」

食蜂「う、うん」

上条「それなら……」

上条「これからは操祈だな」

食蜂「っっ。わ、私も」

食蜂「と、と、とうまって呼ぶからぁ!」

上条「そんなはりきって宣言しなくても……別にどうやって呼んでくれてもいいんだけどな」

53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/03(木) 13:19:38.33 ID:BcJbs2CVo
ニヘヘ
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/03(木) 15:16:35.16 ID:U5xexHv6O
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/04(金) 02:04:37.97 ID:+LdwkFnk0
おつー
みさきちのにへぇ顔が目に浮かぶ
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/04(金) 13:55:41.79 ID:xJwmtfdQ0
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まだ道のりの1歩目を踏み出しただけではあるのだが、
とにかく嬉しかった。1人、部屋の中で小さくガッツポーズを出してしまうほどに。
名前を呼び合える事になっただけでこれだけの高翌揚を覚えるのなら、
2歩、3歩と歩みだしていくとキャラ崩壊どころではない、
四六時中にやけながら生きていく事になってしまうのではないだろうか。
ただ、そうなったらなったらで、受け入れてしまうのかもしれない。
それは今の地位を捨てる事になるのだろうが、それも厭わないだろう。
あの人の隣に並べるのなら。
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/04(金) 13:57:37.49 ID:xJwmtfdQ0
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上条「カップル割?」

食蜂「今月ピンチなんでしょう? だから、割引がある店を探しておいたんだゾ。
   と、当麻のためにねぇ」

上条「それは大変ありがたいんだけど……これは一体どういう意味なんだ?」

【カップル割引ご利用の方には写真の提供も行っております】

店頭で話を聞いてみると、割引利用者は微笑ましいレベルでいいのでそれっぽい行動をして
店員が確認、はいOKですという一連の流れ作業をする必要があるのだが、
それに加え、客側が望めばその光景を写真で貰えるというものだった。

「カップル割は利用されますか?」

上条「はい。お願いします」

「写真撮影はどうなされますか?」

上条「せっかくだから撮っておくか? はは、なんて」

食蜂「撮りまーす」

上条「随分とノリがいいな……」

「かしこまりました。それでは、恋人らしい感じでお願いします」

上条「恋人らしいって……一緒に並んでいるだけじゃ駄目なんですか?」

「それはちょっと……。皆さんだいたい手を繋がれてますけど……」

上条「手……手なぁ……操祈さんどうします?」

食蜂「ど、どーぞ」

上条「お……おう……」

上条「それじゃあ失礼して……」

「はい、大丈夫です。写真撮りますよー? 3、2、1」
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/04(金) 14:01:28.30 ID:xJwmtfdQ0
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食蜂「ぎこちない顔してるわねぇ……」

上条「それはお互い様でしょうに。操祈も中々に表情筋を動かせてないぞ」

食蜂「と、当麻よりは可愛く写れてるわよぉ」

上条「争点そこなの?」

食蜂「でも……」

食蜂(撮って良かった……)
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/04(金) 18:40:12.23 ID:6RWEdD54O


もう結婚すると良いと思うんだ。
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/04(金) 21:27:06.89 ID:okGc59S10
おつおつ
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/05(土) 13:43:30.65 ID:gkR74Bzm0
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気がつくと写真を手にとって眺めていた。
まるで小学生のような初々しさで青春模様の欠片も見れない写真だったが
これはこれで変に嘘くささがなくて良いと思う。
防災ホイッスルから始まってこれで2つ目。
傍から見るとなんて事のない物だが、自分にとってはあの人との
物語を語る上で外せない大事な大事な一片。
これからは何を手にするのだろうか、そう考えるだけで胸が
少し熱くなったが、今日はこれくらいにしておこう。
彼女は手にしていた写真を丁寧に机の上に置き、
僅かに口角あげてゆっくりと瞼を閉じた。
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/05(土) 13:44:45.03 ID:gkR74Bzm0
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食蜂「何よここぉ……」

映像研と音響研が最新技術の粋を集めて作った新感覚ホラー、絶叫する事間違い無しという、
キャッチフレーズはどこぞのワインメーカーのように毎年様変わりしていた。
毎年、一定の人気を誇るこのおばけ屋敷は人を使わず、
立体映像・音響のみでどれだけ怖がらせられるかという試みのもとに製作されていた。

上条「前から気になってたんだよなー」

明日、遊びに行かないか? という珍しい誘いに舞い上がっていたのも
店の前まで。特段何か期待してたわけではないが、
それでもまさかこんな所につれて来られるとは夢にも思わなかった。
所謂、幽霊というものの存在については信じてはいないのだが、
これは理屈ではないのだ。とどのつまり、怖いものは怖いのだ。

食蜂「ほ、本当に入るのぉ?」

上条「平気だって。ここは人が驚かせるタイプのおばけ屋敷じゃないそうだし、
   いざとなれば、目と耳を塞いでおけばいいんだから」

食蜂「う、うん……」

63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/05(土) 13:45:46.24 ID:gkR74Bzm0
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上条「あ、あの、操祈さん? そんなにがっつりしがみ付かれると進めないんですけど……。
   それにまだ入り口から5mなので、何も恐怖体験してないし」

食蜂「だってぇ……」

上条「ほらほら、このままだとつっかえるから」

食蜂「うぅぅ……もういやぁ……」

上条「でも、薄暗い空間が広がっているだけで特に何も無いな」

上条「立体映像と音響が凄いって話だけど、これといって特には……」

「ねぇ」

上条「ん?」

「私の顔、知らない?」

上条「うわっ!」

食蜂「きゃあああああ!!!」

知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない
知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない
知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない

上条「うるさっ! どこに立体音響使ってんの!?」

食蜂「もう帰るぅ!!!!」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/05(土) 13:47:33.52 ID:gkR74Bzm0
――――――――――――――――――

食蜂「はぁはぁ……怖かったぁ……」

上条「さすが学園都市製、クオリティ高かったなぁ」

食蜂「二度と行かないからねぇ!」

上条「悪い悪い。まさかあんなに耐性が無いとは思ってなかったから」

食蜂「だから入りたくないって言ったでしょ!」

上条「いやぁ、でも、やっぱり昔と変わったんだなぁ」

食蜂「? 何がぁ?」

上条「さっき抱きつかれた時にも思ったけど、育つ所は育っているといいますか。
   女体の神秘を背中で体感できたのは棚ボタだったなぁっと」

食蜂「…………」

上条「嘘嘘嘘!! その鈍器はふりかぶるのをやめて!」
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/05(土) 17:25:45.59 ID:pNjilLvMO
いいぞこの調子だ
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/05(土) 21:11:54.02 ID:llWL81S50
そのままキスしちゃえよみさきち。
式の用意はできてるんだぜ?
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/08(火) 20:12:49.71 ID:wKVQDk0X0
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/12(土) 09:15:11.33 ID:896Uy4q0O
まだかね
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/17(木) 07:05:05.37 ID:CaIO65dj0
保守
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/23(水) 19:55:52.37 ID:gVObXi4MO
まだかい?
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/30(水) 10:00:26.87 ID:DLRmNqqKO
まだー?
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/02/06(水) 18:52:20.84 ID:afzgE8gdO
そろそろ来ないかな?
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/02/23(土) 15:56:11.91 ID:j2AvvqCbO
まだかー
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/16(土) 20:32:11.05 ID:3RbtNLXLO
マダー?
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/04/04(木) 07:27:41.78 ID:prWqvUAZO
まだかね?
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/04/12(金) 16:34:07.21 ID:aJInEjKyO
ヘイ
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/05/11(土) 12:30:45.44 ID:hG0I4DKM0
待ってる
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/15(月) 19:56:19.87 ID:1FV1Jv7B0
まだ?
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/12/29(日) 08:17:55.53 ID:tt2AstpVO
まだかね?
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/20(金) 22:44:11.23 ID:GSCj2G9q0
もう乗っ取って書いちゃっていいですかね?
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/20(金) 22:51:19.23 ID:MEvL6nrD0
面白ければヨシ!一言ことわってからやってみて、苦情が出たら謝ってやめるぐらいでいけ
82 :kakiko :2021/08/20(金) 23:58:11.97 ID:GSCj2G9q0
それじゃあ一回やらせてもらいます
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/22(日) 04:09:22.09 ID:WeXwFgPR0
あげさせてもらいます
正直スレ主さんへの配慮が足りない内容だと思ってますので批判等バシバシお願いします
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/22(日) 04:10:34.08 ID:WeXwFgPR0
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食蜂「……ばか」

上条「すんません…もうセクハラしないんで赦してください…」

食蜂「はぁ…もういいわぁ」

上条「ああ、帰るのか?送ってくよ」

食蜂「結構ですぅ!一人で行けますからぁ」

上条「送るって」

食蜂「本当にいいわよぉ」

上条「帰り道一緒の方が恋人っぽいだろ? 最近迷惑掛けっぱなしのお詫びも兼ねてさあ」


食蜂「…ふ、ふぅん」

食蜂「……な、なら…かか、勝手にすればいいじゃなあぃ?」

上条「よしきた、上条さんが華麗にエスコートして差し上げますよ!」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/22(日) 04:13:06.56 ID:WeXwFgPR0
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上条「今更だけど、俺たちって直接会話するのって大分ご無沙汰だったよな」

食蜂「…今まで合う暇もなかったですしぃ。それがぁ?」

上条「こうしてまた二人隔てなく話せるのは楽しいって思ってさ」

食蜂「……そう」

上条「元気ないな。さてはお化け屋敷が堪えたな?」

食蜂「…別に、例のセクハラ発言をどう訴えれば利益になるか思考していただけよぉ?」

上条「こわ!?」



食蜂(本当は…もしまた彼の私への認識がまた歪んで…いいえ、或いは『正常』に戻ってしまったら…なんて一瞬だけど、考えてしまったわぁ。
無いとは思うけれどぉ)

食蜂(…でももし、もし本当にそうなったら…耐えられる気がしないわねぇ。少なくとも今は)

食蜂(一番幸せな時間に浸かりっぱなしの今だけは…どうか私を、忘れないでほしい)

食蜂(以前は望む気概すら起こさせなかったものを…掴みかけているのだもの)


上条「…じゃあ俺はこの辺で」

食蜂「へっ?」

上条「ほら、こっから先に入るにはID認証が必要だろ?だから悪いけどここまでな」

食蜂「…難なら入れ込みの手引きをしてあげても構わないわよぉ」

上条「ダメです。流石に二度目の不法侵入は気が引ける…」

食蜂「一度目よろしく私の改竄翌力でどうとでもなるしぃ」

上条「でも監視カメラには残るだろ?
何より中学生が物騒なこと言うもんじゃありません。
さあ大人しく帰った帰った」

食蜂「わかってるわよぉ……もう」


上条「…………………………」

上条「…なあ操祈!」



食蜂「…なーにぃ」




上条「またな」




食蜂「…………」

食蜂「……うん」
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/22(日) 04:19:05.13 ID:WeXwFgPR0
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87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/22(日) 04:46:40.05 ID:WeXwFgPR0
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

上条(食蜂との再会から一ヶ月が過ぎたけど、未だに進展はなし…っていやいやべつに恋愛とかじゃねえし。この進展ってのはもっと別の…)


ハッと彼女との記憶を思い出した時とは裏腹で、いつの間にか上条には靄がかかったように朧げな感情が芽生え始めていた。
意固地なだけだと一蹴されればそれまでだが、好きか嫌いかで片付けるには余りあると思いあえて結論付けてはいない。
唯一。
顔を俯かせる彼女の姿を見たとき、動揺や哀れみなんかよりも真っ先に飛び出たのは、憤りだった。
相手にじゃなく、自分にだ。

上条(なにか…記憶を取り戻すよりずっと先に、言わなきゃいけない事があるようなーー)



上条「やっぱり好きなのかなー」

土御門「おおっ、やはり上やんも最強の萌属性は義妹守られ系見習いメイドに賛成かにゃー!?」

青髪「なんやて!?ホンマか見損なったで上やん!!」

上条「いやごめんなんの話」

青髪「聞いてなかったんか…しゃあないな」
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/22(日) 04:47:18.52 ID:WeXwFgPR0
土御門「青ピの野郎が『この世に冷たくあしらう系下宿先のお姉さんに勝る属性無し』なんて抜かしやがるから、俺が正気に戻るよう諭してやってるってわけですたい」

青髪「あのなぁ何度説明せなあかんねん。
ええか?ソーシャルディスタンスが基本なこの時代、接触が少ないことはプラスに作用するんや。
不要不急な触れ合いを避けることでこの社会を淀みなく動かす潤滑油となる。
冷たくあしらわれる=社会貢献、
クール系の活躍はまんま世界情勢の好況に直結するんや!少しでもこの世の中を良くしたい善良な学生としちゃ乗るしかあらへんやろがい!」

上条「お前って性別女子ならなんでもいいんじゃなかったっけ」

青髪「確かにおにゃのこなら誰でもウェルカム、でもなんでもいいってことやないねん…」

土御門「要するにマイブームにこじつけ理論ブチ込んだだけだにゃー」

青髪「ニャにおぉお!?…ツッチーや、ぼかあ君の趣向には一切口出しせえへんで?でもな?たった一つしかないつよつよ属性の座はもうクール系女子で残念ながら埋まっとんのや!シスコン軍曹はここらで大人しく引いてもらおか?」

土御門「こっちこそ下宿先の先輩への妄想こじらせたことは理解してやるがにゃー、義妹属性は最早世界の真理に到達してるぜよ。そんなん今更口出しもなにもできないわけですたい」

青髪「ぐっ…おんのれまだ認めへんか土御門ぉ!」

土御門「そっちも引き際考えろにゃー?」

上条「……ふっ、甘いな」
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/22(日) 04:48:22.97 ID:WeXwFgPR0
土御門&青髪「「アァん?」」

上条「聞いて見ればお前ら甘すぎるぜ!俺の彼女の口調より甘ったるいな!」

土御門「こいつ…とうとうイカれちまったぜよ」

青髪「上やんに彼女て…モテモテなんは認めるけど彼女だけはありえんわ」

上条「んなこたぁどうでもいいんだよ!お前らさっきから最強の萌属性は義妹メイドだの下宿先の先輩だのいうがなぁ、…違うんだよ、もっといるだろうが、最も身近に途轍もない萌が!!」

青髪「どうせ年上の寮母さんやろ?」

土御門「もう聞き飽きてるにゃー」

上条「確かに一ヶ月前までの俺だったらそう答えていただろうな。だか今の俺は違う、この一ヶ月で俺は萌の境地へと上り詰めたのだ!!」

土御門「ほほう…それだけ大口叩くにはこりゃ相当の属性ってことぜよ?」

青髪「まあまあ土御門クン、取り敢えず聞くだけ聞いてみよかぁあ?」

上条「ふう…いいだろう、この世で最も萌える属性、それはなーーーー」
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/22(日) 04:49:00.91 ID:WeXwFgPR0
上条「生意気系後輩系心理学者系ボランティア系ネガティブ運動音痴金髪巨乳同身長で実は一途で尽くしてくれる系キラキラお嬢様中学生が一番なんだよよぉおく覚えておけこの視床下部どもがァァァァァァアアアアア!!!!!」




土御門&青髪「「よろしいならばクリークだ」」
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/22(日) 04:50:25.69 ID:WeXwFgPR0
上条「…どうせてめぇらとは戦いでしか分かり会えないと思ってたぜ」

土御門「上やんの変わりぶりには驚いたが、こっちもこっちで引くわけには行かないぜよ」

青髪「下宿先のお姉さんに義妹メイドに生意気後輩…誰の正義が本物か白黒つけたろぉかぁ?」

上条「いいぜ…てめぇらが俺の萌属性を否定するってんならまずはーーーー」



上条「その幻想をブチこr」
吹寄「……っるさいわねもう授業始まってんのよ三馬鹿共がぁーーー!!!!」


上条「あべあつしっ!?」
土御門「ゲボっ」
青髪「イヤぁん…」

上条&土御門&青髪「「「」」」


吹寄「暫く寝てろ!」

姫神「………」

姫神(留年しようかな。)
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/08/22(日) 04:54:11.01 ID:WeXwFgPR0
もうなんか全体的にボロボロ…
萌=萌えに自動変換お願いします
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/22(日) 15:35:38.43 ID:PaUp1cNR0
頑張れ
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/12/07(火) 00:03:49.65 ID:zE+Hp8rK0
――――――――――――――――――

上条「だからさー、どうせ割り勘なんだし贅沢するメリットなんて皆無だろ?手頃な屋台で済まそうぜ」

食蜂「だから…わたしが出すからいいって言ってるでしょぉ!!
沽券に関わるとか言ってる余裕あるわけぇ!?」

上条「そんなもん元からほぼゼロに等しいけですど!でもやっぱりビンボーだからタダ飯食わせては金無心するよりより一層居心地悪いんだって!」

食蜂「呆れるわぁ…もぉいいもん勝手にすればぁ!」

上条「お、おいどこ行くんだよ!」

食蜂「お昼は一人で済ませるからついてこないでよねぇ!!」

上条「あ、おい!………行ってしまった」

上条「はぁ…大覇星祭、せっかく二人でゆっくり回れると思ったんだけどなぁ…」
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/12/12(日) 23:02:52.18 ID:mj+4IyAK0
続けたまえ
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/12/20(月) 22:13:38.60 ID:3sYQEDRmO
がんがれ
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