【艦これ】鎮守府微震!!五歳児と化した提督!!パワフル全開ですよみさえさーん!!

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3 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2018/12/31(月) 23:45:18.74 ID:+INo0E6Z0


( T)「だから牛王吉光が作った薬うっかり飲んだらショタ化したっつってんだろ何回説明したらわかるんだよあったま悪ぃなぁそれでも准将かチンカス野郎」


叢雲「……」

青葉「……」


( T)「は?????艦が小娘化するんだったら刀も小娘化するだろ発想力ねえのかお前は。ああ、ごめんごめん、脳みそスポンジボブだからそこまで考えつかないよな俺が悪かったよチンカス野郎」


青葉「……」チラ

叢雲「……とりあえず、電話終わるまで待ちましょう」


( T)「だからさっきから俺だっつってんだろ罵倒されてようやく気付くとかド変態極まってんな性癖異常者が。お前今後ウチのまるゆに近づくんじゃねえぞチンカス野郎」


青葉「……」

叢雲「……」


( T)「あーあーあーあーわかったわかった送っとくようっせえなぁ。じゃあな、良いお年を」



( T)「チンカス野郎」ガチャン



青葉「ごめんなさい叢雲さん青葉もう我慢できませんロマさんとは言え仮にも直属の上官をどんだけ罵倒するんですかアンタ!!!!!!!」

( T)そ「わぁ急におっきい声出すなよビックリしちゃうだろうがあっやばい泣きそう世界ウルルン滞在記待ったなし」デアッタァ……

叢雲「今ツッコむ所そこじゃないわよ……」
4 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2018/12/31(月) 23:46:38.90 ID:+INo0E6Z0



【艦これ】鎮守府微震!!五歳児と化した提督!!パワフル全開ですよみさえさーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!!!!!!



( ФωФ)←ロマさん
5 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2018/12/31(月) 23:48:22.75 ID:+INo0E6Z0
シュガーラッシュオンライン観たか?俺だ。ビビったね一作目を遥かに超える神映画だったわまさかエンドクレジットで爆笑するとは思わなかった
来年は実写版ダンボやトイ・ストーリー4も公開するし、ディズニーは大人になってもずっと楽しめるな
ん?おお、今日はどうしたんだって?いや一行目で全部説明したからわかるだろ。一行目って何だ


叢雲「で、クソ生意気で便所のネズミも食い付かないようなゲロ汚い口を利くクソガキのナリになってるアンタは司令官で間違いない?」

( T)「見りゃわかんだろ……他に誰がこんなイカしたマスク着けてるんだよ……」


そう。俺は現在、謎の薬の影響で推定五歳児の姿になっている
所謂、アレだ、ショタ化とかいうクソ使い古された臭いボロ雑巾みてーなネタだ。オラ野原筋のすけ五歳
もう人生の六分の一くらいこの鎮守府で過ごしているが、まさか平成最後の大晦日にこんなベタな事件に巻き込まれるとは思わんかった


( T)「いいか?普段の俺がこうだとする」


( T)<ダバダバドゥ!!!!!!!!!! ←こう


( T)「今の俺がこうだ」


( T)<チキチキマシン!!!!!!!! ←こう


( T)「一目瞭然やろがい」

青葉「いえ、大分わかり辛いですよ?」

( T)「全角と半角の見分けもつかねーのかよ」

青葉「ごめんなさいマスクの話してますよね?」


青葉はアホなんで見分けがつきにくいらしい。来年はもっと頭良くなればいいなって思った


青葉「とりあえず撮りますね」パシャッ

( T)「そういやお前当初は記者キャラだったんだな。戦闘極振りで忘れてたわ」

青葉「今も記者ですけど?」

叢雲「それにしても、随分落ち着いてるじゃない。普通はもっと取り乱さない?」

( T)「いや、二時間くらいずっと頭抱えてた」

叢雲「一応ショックは受けてたのね……」

( T)「精一杯の虚勢を張っちゃう。だって男の子だもん」
6 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2018/12/31(月) 23:50:51.94 ID:+INo0E6Z0
叢雲「ハァ……で、薬っていうのは?」

( T)「貞子騒動の時に時雨居なくなって、異世界まで迎えに行ったじゃん。そん時の荷物まだ片付けてなくてさぁ」

青葉「報告書まだ纏まってないですけど、去年の話ですよね……?」


何の話かって?詳しくは以下のリンク参照だ。リンクって何だ


艦これ×天華百剣 編

川д川 ウホウホ!!鎮守府に颯爽と登場した貞子ゴリラ、トランスフォームウホ!!
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1494169295/

【艦これ】艦天って略すとカロリー低い食材みたい 第一章【天華百剣】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1520554882/

【艦これ】艦天って略すとカロリー低い食材みたい 第二章【天華百剣】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1528764244/

『艦天って略すとカロリー低い食材みたい』 幕間
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1531108177/

【艦これ】艦天って略すとカロリー低い食材みたい 第三章【天華百剣】
https://engawa.open2ch.net/test/read.cgi/mitemite/1537917602/


この事件の報告書については鋭意製作中なんで今しばらくお待ちいただきたい。忙しい合間を縫ってカタカタパソコン叩いとるんやこっちは


( T)「で、とある薬師から貰ったお土産が残っててさぁ。捨てるのもアレだしグッとやったら」

( T)「ハハ、このザマだよ」

叢雲「アホか」

青葉「この小瓶ですか?思いっきりラベルに『艦娘用』って書いてますけど」

( T)「艦娘用の薬を俺が飲んじゃいけねーのかよ」

叢雲「アホか」

青葉「司令官アレなんで多分言ってもわかんないでしょうけど、高速修復剤を人間が飲んだらリビドみたいな肉塊になるんですよ普通は」

( T)「まさか群青戦記の作者があんな尖った漫画ぶち込んでくるとは思わなかったよな」


ところで群青戦記の二部は描かないのだろうか?
7 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2018/12/31(月) 23:52:06.36 ID:+INo0E6Z0
青葉「はぁー……向こうの世界じゃAPTX4869が既に開発されてたんですねぇ。解毒剤はないんです?」

( T)「この手の類は大体時間経過で元に戻るっつってたからなぁ……」

青葉「良心的ですね。ガッカリです」

( T)「お前らに比べたら向こうの人ら概ね天使だったよ」

叢雲「この現象って若返りよね?顔の火傷も治ってるんじゃない?」

( T)「それがだな、叢雲お姉ちゃん」

叢雲「次そのおぞましいワードを口にしたら子供の姿でも容赦なく真冬の海に叩き込むわ」

( T)「二度と言わない。丸焦げの顔面と乳首の感度は忌々しいことにそのままなんだよ」

青葉「司令官、少年時代から乳首が敏感と……」メモメモ

( T)「やめろちっさい頃から開発済みだと思われるだろうが」

青葉「司令官、大人になって乳首の開発を開始……」メモメモ

( T)「マスコミの情報操作ってこうやって行われてるんだなぁ」

叢雲「余計な情報までベラベラ喋るからでしょうが。何時頃には元に戻るとかわかんないワケ?」

( T)「個人差」

叢雲「そ。ま、良かったんじゃない?お正月は休みだし、鎮守府の運営に支障はないでしょ」

( T)「うん……ん?良くは……無くない?」

叢雲「そう?まぁ、私にとっちゃ他人事だしどうでもいいのだけれど」

( T)「エスデスだってここまで冷たくない」
8 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2018/12/31(月) 23:54:12.67 ID:+INo0E6Z0
( T)「でさぁ、俺気づいたんだよ。『これ若返りじゃねえな』って。じゃあ今から稲川淳二みたいに一部始終を語るからこの薬の効能当ててみて?」

青葉「どう語っても別に構わないですけど、笑い話には変わりませんからね?」

( T)「じゃあ……えーっと……やだなーこわいなぁー、おかしいなー、おかしいなー思ったんですね」

青葉「脊髄で喋るから語り出しで躓くんですよ司令官」

( T)「スゥー(息継ぎ)、とはいえ見た目は五歳児でも中身は三十歳児。落ち着いて自分の身に起きた現象を頭抱えながら分析してみた」

( T)「そしたら……机の下に常備してるダンベルがね……」

( T)「うわぁぁああああああああああ!!スゥーッと持ち上がった!!」

叢雲「下手」

( T)「しかもそれ、独りでに持ち上がったんじゃない。僕自身が持ち上げていたんですよ!!無意識に!!いつもの筋トレルーチンに従って!!」

( T)「ほら!!!!」ヒョイ

青葉「見た目とのアンマッチが凄い」

( T)「持ち上げている!!子供持ち上げている!!ランドセルなんかより遥かに重いダンベルを!!」

叢雲「回りくどいし鬱陶しいから答え言うわ。若返ったんじゃなくて『縮こまった』のが正解ね」

( T)「お前絶対ホラー映画の恐い所先に見てビックリギミックに備えるタイプだろ萎えるわー」

青葉「つまり?」

叢雲「大人の身体を無理やり子供サイズに凝縮したってこと。だから筋力も火傷もそのままってワケ」

( T)「時雨より賢い」

青葉「でも声は子供じゃないですか?」

叢雲「そこまでは知らないわよ……」

青葉「ええ……じゃあ体重もそのまま……?このサイズで……?」

( T)「身長一メートルちょい、体重百二十五やぞ」

青葉「一センチあたり一キロ以上ってどんな生物なんですか」

( T)「俺からしてみたら体重も筋肉もそんなになくても膂力ぶっ壊れてるお前らの方が生物としてヤバいと思う」
9 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2018/12/31(月) 23:55:52.61 ID:+INo0E6Z0
叢雲「この薬、何を想定して作られたのかしら……」

青葉「そもそも司令官はこんなもの持って帰って来て何……ナニするつもりだったんです?」

( T)「厚意で贈られたもん持って帰って来て何が悪いんだよクソが」

青葉「牛王吉光って方の事よく知らなんですけど、少なくとも厚意で贈ったモノじゃないと思います」

( T)「俺もそう思う。じゃあ俺、鳳翔さんに黒豆煮といてくれって頼まれてるから行くね」ガタッ

叢雲「待ちなさい。その格好のまま行く気?」

( T)「なんで?????」

叢雲「まぁ大体の憶測は着くから言わなかったけど、服は?下着は?」

( T)「俺の服が概ねガバガバのガバなんだから全裸で過ごすしかねえだろ」スタターンスタターン

青葉「いや冗談抜きで殺されますよアンタ待ちなさいって」ガッ

(#T)「シャツ一枚着て歩いただけでクンッってなってバターンってなるんだから全裸で過ごすしかねえだろうがーーーーーーーー!!!!!!!!!」オッサォォン!!!!!!

青葉「頭おかし……力強ッ!?いつもの五割増し気持ち悪い!!」

( T)「えっ、いつも気持ち悪いって思ってんの?」

叢雲「ハァ……ちょっと待ってなさい。救援用物資の中に子供服があった筈だから」

( T)「それを先に言えよ。やけくそになっちゃっただろうが」

叢雲「先に言うまでもなく把握しときなさいよアンタ司令官でしょうが」

( T)「副司令艦が優秀だからさぁ」

叢雲「今年中に戦闘と訓練以外の執務が人並にならなかったら前歯へし折るわ」スタスタスタ

( T)「やだわもう乱暴者になって……誰に似たんでしょうかねお父さん?」

青葉「母さん、鏡見たことあります?」


今年中ってあと半日も残ってねえじゃねえか
10 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2018/12/31(月) 23:57:42.91 ID:+INo0E6Z0
―――――
―――



( T)「やれやれ、助かった」


叢雲が持って来てくれたトレーナーに袖を通し、一安心する見た目は子供中身はマッチョの三十歳。やだ……もう三十路なのね……
危うくマスクだけを身に着けた五歳児が鎮守府をうろつく平成最後の珍事件が発生する所だった。そういや座敷童って見たこと無いな


叢雲「助かったとは言えないんじゃない?どのタイミングでどんな戻り方するかはわかんないけど」

青葉「服を突き破って全裸のマッチョが艦娘の面前に晒される可能性もありますしねぇ」

( T)「せめて下はブルース・バナーが着てるやつみたくゆるゆるのゴム製にして欲しかった」

叢雲「……ちょっと、一回脱いで」

( T)「えっなんで?」

叢雲「早く」ガッ

(;T)そ「いやっ乱暴しないで!!叢雲お姉ちゃん恐いよぉ!!」シバタァン

叢雲「フンッ!!」ゴッ!!

(;T)・'.。゜「キャッサバァ俺とは言え子供に容赦なく膝入れるか普通!!!!!」

青葉「今のは司令官が十割悪いです」

(;T)「今年も鎮守府のツートップが俺に厳しい」


別に小娘二人に全裸を見られるのは一向に構わないが、脱ぐところを見られるのは結構恥ずかしい
俺いつも思うんだけど、俺の露出度高くない?ここ数年はとくにその傾向見られない?なんで俺タコに犯されかけたり乳首が敏感になったりしなきゃならんの?
そんな理不尽を胸に、叢雲の指示通りに服を着替え直す。と言っても、大して難しい注文でも無かった


青葉「あー、司令官の大人パンツを短パンの下に穿いてベルトを締めれば、元に戻っても最低限の防衛は出来るわけですね」

叢雲「別に下着まで子供の物に合わせとく必要は無いわけだしね。ハルクの一発芸とでも言えば恰好もつくでしょ」

( T)「でも、乳首は丸出しになるんですよね?」

叢雲「青葉、そこの引き出しにガムテープ入ってるから取って頂戴」

( T)「叢雲お姉ちゃんのいじわる!!!!!!!ギトギトラーメン最後まで食べられない癖に!!!!!」ダッ!!!!

叢雲「だからやめろっつってんだろお姉ちゃんって呼ぶの」
11 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2018/12/31(月) 23:59:44.41 ID:+INo0E6Z0
捨て台詞を吐いて執務室を飛び出す。あのままジッとしてたら子供の姿でも容赦なくズタボロにされる
そして廊下を右に曲がってすぐに、ボンと柔らかいものに衝突し、尻もちを着いた
逆に衝突された側は、不躾にも此方にケツを突き出し四つん這いになっている。ヒエッ、一人ムカデ人間……


榛名「いたた……」

(;T)「わ、悪い榛名。前見てなかった」

榛名「いえ、榛名は大丈……」


早速、身長一メートルちょいの弊害が出てしまったか。だって普段の半分しかないんだもんそら金剛型だって大型巨人に見えるわ


榛名「……提督?」

( T)「ああ、ちょっと諸事情により子供の姿に……榛名さん?」


目を丸くさせて俺を見た榛名は、四つん這いのまま此方へと向き直る
その視線は徐々に、肉食獣が獲物を狙うそれへと変貌していった


榛名「提督……子供……未精通……」


俺は思った。『トホホ〜!!こいつぁ初っ端からババを引いちまったようだぜ〜!!』と


(;T)「お前、ちょ……ジリジリ近づいてくんな恐い……」

榛名「ええ、ええ……榛名は大丈夫です……提督なら犯罪にならないことも理解してます……」ジリィ……

(;T)「落ち着け鎮守府は犬鳴村じゃねえ」


ここだけの話、榛名は問題起こしてこの鎮守府に送られた艦娘だ
問題?ハハ、見てわかるだろ。前の鎮守府じゃ文字通り提督が『枯れた』らしい。筋肉が足りてねえからそうなるんだよクソザコナメクジが
普段は大人しいが、何かのスイッチが入るとこの通りだ。何がクソかって妖怪乳首相撲以来スイッチがユルユルになった

もっと執拗に痛めつけてから殺せばよかったなって思う


榛名「榛名もう我慢できません!!!!!」グオン!!

(;T)そ「四つん這いの姿勢!!膝だけであんな跳躍を!?」
12 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:01:37.60 ID:Cei2yUZ60
防ぐ間も無く股間に飛び込んで来た榛名は、荒々しい深呼吸を繰り返す


榛名「スーハァ!!スーハァ!!嗚呼、堪りません!!いつもなら抵抗されますけど、子供の姿なら榛名でも大丈夫です!!」

( T)「は?????」イラッ


全く、こいつは教育が足りてねえようだ。例え身内だろうが淫行を強制する奴にこのマッストレイツォ容赦せん
そこまで股座が好きなら良いだろう。存分に堪能させてやろうじゃねえか


(#T)「オラッ!!」ガシッ

榛名「んぐっ!?」


榛名の頭を抱え、首の脈を両脚で胡坐を掻く要領で締める。そのまま外れないように力を込めた
子供の姿だからと言って甘く見たな。筋力は大人のままだざまぁミソラシド


榛名「んぐぐぐぐ……」バンバン!!


生暖かい息を股間に浴びせかけながら抵抗する榛名。ようやく反省の色が見えたがもう遅い
抵抗は徐々に弱くなっていき、そして


榛名「キュウ」

(#T)「手こずらせやがって……」


数分と持たず、意識が落ちた
子供(三十路)の股座で失神する艦娘が爆誕した瞬間である。泣けよ。ええ?


青葉「なーにやって……ええ……出て五分も経ってないのに……?」

叢雲「あーらら、早速ToLOVEる?年の瀬にもなって嬉しいハプニングね」

( T)「やめろ死にたくなる。青葉、不知火に榛名の再教育頼んできてくれ」

青葉「これで何回目でしょうかねえ……もう抱いてやればいいじゃないですか」

( T)「お前も再教育してもらうか?」

青葉「大晦日にトラウマ映画の鑑賞会とかご勘弁ですね。悪いけど無理。ってゆーか、クソくらえ」

( T)「シュヴァイツの切り裂きヒルデ乙」


そう言って青葉は榛名を抱え上げ、地獄の見る拷問鑑賞会へと連れて行った
これでまた暫く大人しくなればいいのだが。アホだけど鎮守府良い子ランキングトップ5入りの金剛を見習ってほしい
13 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:05:30.28 ID:Cei2yUZ60
―――――
―――



鳳翔「それで先ほどから榛名さんの悲鳴が響いているのですね……」

( T)「うん。不知火の事だからそりゃあもう酷い映画を、下手したらルドヴィコ療法方式で見せてるかもしれない」


実際受けた側だからわかるが、投薬無しでもあの方法で映画観るのはドチャクソキツい。その日はご飯食べられなかった
さて、一悶着あったが当初の予定通りおせち作りを手伝う俺だ。シュガーラッシュオンライン観たか?マジ咽び泣くかと思ったね
年末の台所は大忙しだ。おせちもそうだが大晦日の宴会料理の下ごしらえもしなきゃならん。今年も気持ち悪い顔のパトロン(総理大臣)から豪勢な食材が送られてきた


鳳翔「でしたら、元に戻るまでまでお休みになられても構いませんのに……」

( T)「なぁに、多少不便だしやたら煽られるし指さして笑われるし普段以上にオモチャみてーな扱いされるだけだ。問題ねえよ」

鳳翔「提督はメンタルが鋼か何かで出来ているのでしょうか?」

( T)「アダマンチウム」


普段なら見下しながら使っているキッチンも、この身長だと台に乗らないとまともに使えない
それに、筋力こそ大人のままだが腕のリーチも短くなってる為、大鍋を抱えるのも一苦労だ


瑞鳳「て、い、と、く……たまご」

( T)「なんだ?おっ、綺麗な伊達巻じゃねーか流石だな」

瑞鳳「たまご」フンス


瑞鳳もたどたどしくはあるが、随分と喋れるようになった。初めて提督と呼ばれた時には泣き過ぎて箱ティッシュ使い切った
そして見ての通り料理のレパートリーも徐々に増えている。ただし、卵料理限定だ。一度オムライスを作ったが、ライス部分が炒り卵だった。普通に笑った


瑞鳳「たまご!!」

( T)「うんうん、俺は伊勢海老まで伊達巻で再現しろとは一言も言ってねーけど、おもろいから良し」

瑞鳳「たま……ご!!」

( T)「お重まで伊達巻で再現しろとは一言も言ってねーけど、そろそろやめような?」


ちょっと褒めたらこれだよ
14 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:06:51.81 ID:Cei2yUZ60
龍鳳「お鍋の下ごしらえ、終わりましたぁ」

鳳翔「ご苦労様です。一段落つきましたし、お茶にしましょうか」

龍鳳「賛成です〜。ふぅー……疲れたぁ……」

鳳翔「提督、何飲まれます?ジュースに致しましょうか?」

( T)「いやコーヒーでいいよ……」

鳳翔「に、苦いですよ……?」

( T)「知ってるよ舌までガキになったわけじゃねーから」

瑞鳳「たまご」プークスクス

( T)「お姉ちゃん呼ばわりされたくなかったら今すぐそのバカにした笑いやめろ」

瑞鳳「たまご」スッ


そんなに嫌かこの野郎


龍鳳「『お姉ちゃん』……提督、一度」

( T)「やだ」

龍鳳「食い気味!!どうしてですか!?」

( T)「嫌がらせ目的以外でその言葉を使いたくない」

龍鳳「そんなぁ……」


何かに目覚める可能性があった龍鳳には悪いが、ショタ化の定番の流れに持って行きたくねえんだこっちは
なんか子供になったからといってベタベタに甘えたり甘やかされたりとか冗談じゃねえ。向こう三日は引きこもる自信あるわ


鳳翔「どうぞ。ブラックでよろしいですか?」

( T)「ああ、ありがとうママ」

鳳翔「へっ?」

瑞鳳「ブブホゥwwwwwwwww」

龍鳳「!?」


( T)「……」


やっちまった。死にてえ。いいやもう開き直ろう
15 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:09:11.93 ID:Cei2yUZ60



( T)「ママーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーウゥウーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!」



鳳翔「ええ!?」

瑞鳳「たまっwwwwwwwごwwwwwwwwwwwww」

龍鳳「ど、どうしたんですか!?」

( T)「Didnt mean to make you cryーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」


クイーンの名曲、『ボヘミアン・ラプソディ』を歌いながら、マグカップを持ち厨房から退散する
映画観たか?ヤバかったな。しばらくウォークマンのヘビロテがクイーン一色になったわ


( T)「フゥー事なきを得たぜぇー!!ガーッハッハッハッハ!!!!」


急にボヘミアン・ラプソディを歌う変態という新しい属性を身に着けてしまったが、致し方ないということにしておこう
どうも自分より遥かに身長が大きいと、無意識の内に年上という印象を抱いてしまうらしい。いや実際、艦年齢から換算したら艦娘全員ババアなんだけども


( T)「タバコでも吸いにいくか……」ズズズ


黒豆も煮終えたし一段落着いたっつってたし、任せても大丈夫だろ。後でもう一回様子見にいこ
コーヒーうめえ。味覚までガキになってなくて良かった。だからこの姿でもタバコ吸っても大丈夫。法律に引っかからない


<ひああああああああああああああああ!!!!!


( T)「おーおー、効いてんなぁ」


榛名の再教育も滞りなく進んでいるようで何よりだ
え?虐待?こちとら強姦されそうになったんだクソ甘い処遇だろ身内じゃなけりゃあのままぶっ殺してたわ
16 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:11:03.49 ID:Cei2yUZ60
( T)「よっこら子供なのに店長」ガラッ


衣笠「……」

隼鷹「……」

ガングート「テンチョー……?」


喫煙所の扉を開けると、先客がポカンと開けた口から紫煙を吐き出している
こいつらいっつもタバコ吸ってんな。衣笠とか見ない日ねえぞ


( T)「よう、調子はどうだ?」

隼鷹「そりゃこっちのセリフだぜ〜?どうしたのさ今日は?榛名も何したのさ?」

( T)「話せば長い」シュボッ

衣笠「待って待って待って待って!!」バッ

( T)「何すんだこの野郎タバコ返せ」

衣笠「衣笠さん自他ともに認めるヤニカスだけど流石に子供がタバコ吸うのは頂けないなぁ!!」


変な所真面目だが俺は知っている。こいつはタバコの不始末が原因でここに来た奴だって事を


ガングート「ハハハ!!貴様はいつも楽しませてくれrゲッホゴッホォ!!」

隼鷹「大丈夫かい?」

ガングート「煙が目に入って……痛い……wwwwwwwww」

( T)「タバコ吸いながら爆笑するとそうなるよな。涙がアレ……なんて言うんだろう……悪さしてんのかな」

衣笠「思考まで子d……ごめんいつも通りだね。三十にもなって幼稚園児並みの頭だったね」

( T)「えっ、今の罵倒される要素あった?」

ガングート「ヒャッwwwwwハッハッハッwwwwwwww」

隼鷹「オイオイ漫才はそこまでにしときなって。ガンちゃん笑い死んじまうよ」


本国のガングートがどんな性格かは知らんが、ウチに送られてきたのは笑いのツボが大分浅かった
何が可笑しいかってそれ以外は何の問題もねえことだ。俺はまだ疑ってる。いつか何かしらのヤバい側面が出てくるのを
17 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:12:28.25 ID:Cei2yUZ60
ガングート「はー、はー……хорошо、もう大丈夫だ。よし、私が当ててやろう」

( T)「ガンちゃんにわかるかなぁ〜?」

ガングート「見くびるなよ!!この一年でЯпонияの文化は学習済みだ!!ビスマルクから嫌って程叩き込まれたからな!!」

( T)「オーケー、回答次第では有明にいるあのド腐れジャーマン女をすぐさま呼び戻す」

隼鷹「何しに行ったんだっけ?」

衣笠「コミケ」

隼鷹「あー」


ガングートはウムムと唸った後、閃きに目を輝かせながら拳を掌に落とした
俺は緊急回線でいつでも強制的にビスマルクを呼び戻せるように備えた


ガングート「ズバリ!!ダークドラゴンボールによって子供の姿にされたのだろう!!どうだ?正解だろう!!どーだ!!」

( T)「ハズレ」

隼鷹「ダークドラゴンボールって何?」

衣笠「GT」

隼鷹「あー」


順調に日本のオタクカルチャーに染まっているようで何よりだ。この程度なら問題ねえだろう
……無いよな?ロシアに戻したらお偉いさんからドえらい怒られることないよな?


ガングート「バカな!!それ以外だともうAPTX4869しか残ってないぞ!!あり得ないだろう!!」

( T)「そっちの方がまだ現実味あるし、ほぼ正解みたいなもんだぞ?」

隼鷹「明石か夕張のどっちかの仕業?」

( T)「今回に限っては二人とも関係ないし、しいて言うなら艦娘用って書かれた薬を飲んだ俺の不手際かな」

衣笠「何で飲んじゃったのよ……リビドみたいな肉塊になりたいの?」

( T)「お前の姉も似たようなこと言ってた」
18 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:14:29.18 ID:Cei2yUZ60
隼鷹「提督の人間離れもこのレベルになるともはや妖怪だねぇ」ワハハ

( T)「何ワロ」

ガングート「アレだな!!メダルをウォッチにセットするといつでもどこでも呼び出せるのだな!!」

( T)「いや俺よく知らんから振られても困る。パズドラでコラボしてる事しか知らん」※12月24日〜1月7日まで開催


今の恰好ならなんとかウォッチのオモチャ着けてても違和感ねえだろうな。勿論、そんなもん持ってないけど
仕方ないから代わりにgloを取り出した。iQOSは臭いがキツ過ぎて俺には無理だった


衣笠「コラァ!!」バッ!!

( T)「子供からオモチャを奪い取るなよ」

衣笠「タバコは大人になってから嗜みなさいよ!!全く油断も隙もあったもんじゃないね!!」

( T)「子供(三十路)の目の前で堂々と喫煙するのはオッケーなのにか?」

衣笠「……」

( T)「オイ目を逸らすな」

衣笠「喫煙所に入って来たのは……そっちじゃん?」スパァー

( T)「俺のglo吸うな」


吸えないのに喫煙所にいても生殺しだ。退散するか


( T)「元に戻ったら両方返せよ……」ガラッ

隼鷹「あ、アタシも一本貰っていいかい?乗り換え考えてんだよねー」

( T)「一本だけだぞ」


やれやれ、元に戻るまで禁煙か。代わりに飴玉でも持ってくりゃよかった


<ひあっ、ひあああああああああああああ!!!!

<Nooooooooooooooooo!!!!!!!!


( T)「……」


廊下に出ると、またもや聞こえてくる榛名の悲鳴
追従して、金剛の悲鳴まで響いている。あいつまた連帯責任とか言って同じ罰受けてんのか


( T)「ハァ〜〜〜〜〜〜……」


もうそろそろ勘弁してやるか……
19 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:17:31.26 ID:Cei2yUZ60
―――――
―――



榛名「ごめんなさいもうしません……」

金剛「姉としてお詫び申し上げマス……」

( T)「金剛は土下座せんでもええんやで……」

早霜「フフ……」パシャッ

( T)「撮んな」

早霜「死体と遭難した時の為に待ち受けにしようかと……」

( T)「ダニエル・ラドクリフになんつー役やらせてんだと思ったよな。スイス・アーミー・マン」


視聴覚室兼見る拷問鑑賞室。ほどほどの所で仕置きを切り上げてやる。何故かクソ映画四天王揃ってた。電光に集まる蛾か何かか俺らは
姉と共に土下座する榛名はたっぷりと懲りたようだ。『バニーゲーム』は……まぁ……普通の奴にはキツいよな……
予告編のURLを貼っておくので興味がある方のみ覗いて欲しい。マジで精神を疲弊させるためだけに撮られた映画だ。URL貼っておくって何だ

https://www.youtube.com/watch?v=yeSS2LVdem8

因みに去年の大晦日は、クソ映画四天王でこれとソドムの市をぶっ続けで観た。狂うかと思った


( T)「旺盛な性欲を否定するわけじゃねえ。だが性暴力は人の心を殺す最低の行為だ。余所様のガキに同じ真似してみろ」

不知火「ポルノを見せながらルドヴィコ療法を施し、性行為に対する生理的拒絶反応を引き起こさせます」

榛名「ヒィッ!!ぜっ、絶対に致しません!!」

( T)「よし。そんじゃあ金剛、あと頼む」

金剛「了解デース!!ハードに搾っときマース!!」

金剛「あ、終わったら写真撮ってOK?」

( T)「いいよ」

金剛「YES!!!!ウォーちゃんとお洋服用意しまーす!!!!」

( T)「ちょっと待ってそこまで許可してない」


打って変わって元気になった金剛は、まともに立てない榛名の襟首を掴んで視聴覚室から引きずり出す
今からキツいお説教タイムだが、俺は今とんでもないことを安請け合いしてしまったのかもしれない
20 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:18:57.02 ID:Cei2yUZ60
( T)「ハァー……続き観よ」

伊13「!!」


リモコンを操作し一時停止を解除した瞬間、後ろからヒトミに手で目隠しをされる。前が見えねえ
何……なんで?????今更?????つーかむしろお前をこの道に引きずり込んだの俺なんだけど????


伊13「こ、子供は観ちゃダメ……!!」

( T)「人として正しい判断だけどクソ映画観せる仕置きを指示する見た目五歳児を本当に子供認定していいの????」

伊13「お姉ちゃんの言う事聞いて……ね……?」

( T)「やめろ何でも言う事聞いてしまいそうになるだろうが」

伊13「じゃあ……イヨちゃんに休肝日設けさせ……て?」

( T)「実現可能なお願いにして?」

早霜「夜までこのままだと……『セルビアン・フィルム』上映会はお預けですね……」

不知火「早く戻りなさい!!」ドンッ!!

( T)そ「ヒエッ恐い必死かよどんだけ楽しみにしてんだ」

不知火「新しい地獄が見たくて我慢ならないだけです!!」

( T)「気持ちわかるよ。俺も正直今回ばかりは屈するんじゃないかなって」


誤解の無いように言っておくが、俺らがクソ映画観る理由は精神を削って気持ち良くなりたいからだ
決して好き好んで観てるワケじゃない。ただ、手軽に地獄を味わえるからこの方法を選んだってだけで。率直に言えば俺ら全員ドM


伊13「じゃあ代わりに……互換性がありそうな『けものフレンズ』……観る?」

( T)「おっ、そうそうこれこれ。どったんばったん大騒ぎなのはこっちでも変わら……」



( T)「って、そりゃ『セルビアン・フィルム』やのうて『セルリアン・フィルム』やろがーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!!!!!」ズコーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!



伊13「フフッ……」

( T)「フフッ」

不知火「フフッ」

早霜「フフ……」


たつきを返せKADOKAWA
21 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:20:10.12 ID:Cei2yUZ60
早霜「不知火さんの堪忍袋にも限界があります……ダメ元で明石さんに診て貰うのはどうでしょう……?」

( T)「死んじゃわない?大丈夫?」

早霜「既に子供返りしてるのだから……これ以上の不可思議なんてそうそう……」

( T)「お前それこの鎮守府でも同じこと言えんの?」

早霜「ここでの暮らしは楽しくて仕方ありません……」

( T)「えっ?あ、うん……良かったね……」


あのクレイジーサイコエンジニアによる不可思議は怪異じゃなくて人災に該当すると思うんだが
でもまぁ、この手の問題なら鎮守府の阿笠博士に相談するのも一つの手か……あれ……じゃあ光彦枠(被害担当)は俺……?


( T)「覚悟決めっか〜〜〜〜〜〜〜……」

不知火「不安なら着いていきましょうか?」

( T)「いや、こう見えても筋力は大人のままだから何かあっても大丈夫。関節逆方向に捻じ曲げられる」

不知火「なら心配ありませんね。無事の帰還をお待ちしております」

( T)「おーよ。じゃあヒトミちゃん、手ぇ放して?」

伊13「……迷子にならない?」

( T)「あのな?こう見えて俺ここの最古参」

伊13「知らない人に着いて行っちゃダメよ……?防犯ベルは持った……?」

( T)「ちょ、ごめん二人ともこの姉力発揮してる子引き剥がして?」


妹がもっとしっかりしてりゃこんな心配性な姉にならなかったかもしれないのに
22 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:21:33.29 ID:Cei2yUZ60


( T)「知らない人おったらどうしよ……」


よう、ヒトミの姉ホールドから逃れ工廠へと向かう俺だ。シュガーラッシュオンライン観たか?
まさかマーベルベースであの方が登場するとは思わなかったね。そこで一回泣いた。弥生も泣いてた


天龍「うわっ」

五十鈴「えっ?うわっ」

( T)「うわってなんだテメーら殺すぞ」


誰かに頼まれたのか、門松的な何かを抱えながら軽巡練度トップの二人とばったり出くわす
天龍もようやく改二が訪れ、心なしか身長が伸びている。成長期か何か?


五十鈴「あんた提督?」

( T)「他に誰がこんなイカしたマスク云々」

五十鈴「そうよね。子供がこんなダサいマスク好き好んで着けないわよね」

( T)「刺さる。実はだな」

天龍「待て言うな当てる。牛王の薬か」

( T)「正解。銘治救出組は違うな」

天龍「時雨にでも嵌められ……違うか。あいつ今出かけてんだっけ?」

五十鈴「那珂ちゃん達とCOUNTDOWN JAPANね。五十鈴はあの子か明石の仕業以外考えられないんだけど」

( T)「自分で飲んだ」

天龍「バカじゃねーのか」

五十鈴「何で飲んだの?」

( T)「もったいない精神」

五十鈴「バカね」

天龍「俺らなんでこんなバカの下についてんだろうな」

( T)「ちょっとは心配してくれてもバチは当たんねーと思うけどなぁ?」
23 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:24:14.64 ID:Cei2yUZ60
天龍「つーかもうあれから一年経ってるよな?どーして今更?」

( T)「一年経ったら残してたもんが勝手に消えんのかよ」

天龍「じゃあテメーの管理能力の無さが原因だろうが。なーに逆ギレ気味になってんだ殺すぞ」

( T)「天龍お姉ちゃん怖い」

天龍「百舌の早贄って知ってるか?」

( T)「えっ、急に何こわい。門松を振りかざすなそれ竹槍ぶっ刺さってるようなもんだろ」


子供に対しても容赦なしかよ。いや知ってたけども。死に掛けの北方棲姫を刀にぶっ刺して帰ってきた時もあったけども


五十鈴「ああ、そう言えば。明石が探してたわよ?なんでも、ウォースパイトの艤装について報告があるんだって」

( T)「ウォッさんの?」

五十鈴「結構深刻な顔してたから、急ぎの要件じゃないかしら?」

( T)「ちょうどいい。どっちにしろ俺もあいつにこの状態の相談しようとしてたんだ」

天龍「線香くれーは上げてやるよ」

( T)「不安を煽るな俺だって不知火がいなきゃこんな選択しなかった」

五十鈴「不知火……?ああ、今夜もやるのね。あの悪趣味な集会」

( T)「子供の姿じゃヒトミが見させてくんねーんだよ」

天龍「もうそのままにした方がいいんじゃねーか?」

五十鈴「少なくとも、これ以上性癖異常者が増えることはないわね」


酒も女もギャンブルもやらないのに映画鑑賞が趣味なだけでこの言われよう。可笑しいと思いませんか?あなた


天龍「それはそうと死ねオラァ!!」グオッ!!

(;T)そ「門松ブッ刺そうとすんっ……ふざっけんなよお前クソ軽巡!!!!!!!」サッ

天龍「五十鈴、そいつ抑えろ。姉呼ばわりされてから鳥肌が収まんねえ」

五十鈴「イヤよ巻き込まれたくないもの」

天龍「コラテラルダメージだ」

五十鈴「射撃訓練の的にされたいの?」


幾らなんでも姉呼ばわりに対する各々の反応の落差が激しすぎる。もう下手に使えねーぞこのワード
24 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:25:25.92 ID:Cei2yUZ60
(;T)「年開けた瞬間お前の眼帯からゲロみてーな汁漏れろバーーーーーーーーーーーーカ!!!!!!」ダッ!!

天龍「年開けた瞬間オメーのマスクから膿みてーな粘液垂れろバーーーーーーーーーーーーカ!!!!!」

五十鈴「低レベルかつ汚い罵り合いしないでくれない?」


バカに構ってる暇は無い。さっさと工廠へ向かおう
ついでにあの眼帯サディストクソアマの眼帯にぶっ掛ける用のゲロみてーな汁も作ってもらおう


ヤギ<メェエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!!


(;T)そ「おぇっ!?えっ!?ええ!?」


ヤギだ


ヤギ<メエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!! ドゴォ!!!!!

(;T)・'.。゜「ごるぱァ!!!?????」


なんでここに先s山羊が?などと考える間も無く、えらい強烈な頭突きをお見舞いされる


ヤギ<メッ、メエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!!! ベロンチョ

(;T)そ「ちょ……これゴートシュミレータああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」


そしてやけに粘着質な舌に絡め捕られ、猛ダッシュで引きずり回される羽目になった―――
25 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:48:53.00 ID:Cei2yUZ60
―――――
―――



【KO!SHOW,夏が 胸を刺激する ナマ足 魅惑の マーメイド】


ヤギ<メェ ドペェ!!!!!

(;T)「オエッくっせ!!」ベッチャ!!!!!!!!

明石「来た来た。どうですか提督?新発明の『ゴートシュミレータ―くん』は?」

:(;T):「本家のクソ無茶苦茶な感じが出て……死ぬかと思った……あと唾液の臭いまで再現しなくても良かったんじゃない……?」

明石「動物園特有の干し草と糞の感じが出てるでしょ?苦労したんですよー、このフレーバーの配合」


ぶっ殺してやろうかと思った。兎も角、強制的に工廠へと連れてこられた俺だ。もう観たよな?シュガーラッシュオンライン
俺が行った時の映画館、大体ブロリー目当ての客ばっかだったがお前らは観たよなシュガーラッシュオンライン。な?


明石「不知火さんから連絡は頂いてますよ。今日も全力でバカしてますねぇ提督」

(;T)「こんなクソ発明品に心血を注いでいるお前よりマシだ」


ヤギ<メェ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!死ね!!!!!!!!!!!!!!!!!!! ドゴッガァ!!!!!!!


(;T)そ「こいつ今死ねって痛ってええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!」

明石「ダメですよ提督。ゴシュミくんはこう見えて傷つきやすいんですから」

(;T)「なんでそんな性格設定にしたァ!?」

明石「お酒飲みながら造ったからじゃないですかねwwwwwwwwwww」


マジで一回痛い目に遭わせた方がいいかもしれない
26 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:52:38.84 ID:Cei2yUZ60
明石「まぁまぁそんな恐い顔?しないで。はい、タオルです」

( T)「誰の所為だと思ってんだ……で、ウォースパイトの艤装について話があると聞いたが?」


タオルを手渡した明石は、ゴシュミくん(ヤギ)の頭を金槌でぶん殴った
えっ何こいつ急にこわ……と思ったが、どうやらアレが電源OFFの手順らしい。ゴシュミくんの目から光が消えた
だからって何で屠殺みたいな方法を取ったのだろうか。いや、あえて聞くまい。人の闇に足突っ込むほど俺は暇じゃない


明石「その……この件についてはまだ確定したワケじゃないので、他言無用でお願いできます?」

( T)「内容によるが叢雲には絶対言うぞ?」

明石「あ、それは大丈夫です。叢雲さんには既に報告済みですので」

( T)「あの、たまに本気でわからなくなるんだけど、ここのトップ一応俺になってる筈だよな?」

明石「え……?」

( T)「あ、もういいや話進まない」

明石「子供化の影響ですか?可笑しなこと言いますね……これを見てください」


明石が目の前に差し出したタブレットには、耐久、火力等を表す艦娘のステータスが二つ並んでいる


明石「右が基本的な『ウォースパイト』、そして左がウチが引き取ったウォースパイトさんの艤装データです」

( T)「……これは確かか?」

明石「確定したワケじゃないって言ったじゃないですか。でも、何度測定し直しても……」



明石「従来のウォースパイトの艤装ステータスを遥かに上回っているんですよね」



27 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:55:04.18 ID:Cei2yUZ60
明石が首を傾げるのも頷ける。これは既に『戦艦』が持つ数値じゃない
耐久、装甲、火力は従来の物と比べて1.2倍ほど。それだけでも十分別格ではあるが、それを凌駕するのが―――


( T)「回避と速度が二倍……?なぁオイ、ウォースパイトって『低速艦』だよな?」

明石「はい、間違いありません。だからこそ私も『疑いを拭いきれない』」


駆逐艦を凌駕する数値だ。明石が首を傾げるのも頷ける
こんな滅茶苦茶なデータが算出されたなら、まず疑うのは計測用器具の故障だろうしな


明石「でも、この異常な数値を裏付ける現象も確かに起こっているんですよ」

( T)「ウォースパイト『自身』か」

明石「ご名答。確かに艦娘の運動神経は個人差がありますが、ウォースパイトさんほど『体力の無い』艦娘は前代未聞です」


彼女がここに来た原因もそれだ。なんでも、デルタ=クソガという名前通りのクソ野郎に結構酷い事言われて売り払われたらしい。止まるんじゃねえぞ……
その所為か。彼女はしばらくの間、自信喪失と自己嫌悪に悩まされていた。英国紳士が聞いて呆れる。もし出会う事があったら丁寧丁寧丁寧にぶっ殺そうと思った


( T)「建造されたばかりの艦娘でも、アスリートの数倍の身体能力がある……」

明石「その通り。来たばかりのウォースパイトさんなんて下手したら小林豊くんにすら喧嘩で勝てませんでしたよ」

( T)「アレでもチームバロンのリーダーやったんやぞ。裏付けっつーのは……」

明石「『艦娘のフィジカルが、艤装の方に移っているのではないか』?これが私の仮説です」

( T)「……」


思わず、口元を手で覆い隠した。絶句を隠す為じゃない。『腹から湧き上がる笑いを堪えよう』とした為だ
見上げる明石も悪戯っぽい笑みを浮かべている。こりゃ確かにヤバい。だが、それ以上に面白い


( T)「ウォースパイトが艤装を装着しても体力が続かない原因もそれか」

明石「『高出力に彼女自身が耐えきれてない』に尽きます」

( T)「つまり、艤装に耐えられるまで『鍛えればいい』だけか」

明石「実に提督らしい答えですが、その通りです」
28 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:57:15.86 ID:Cei2yUZ60
( T)「クッ……ハハハハハハ!!!!」


俺は堪えきれずに笑ってしまった。だってそうだろ?英国が見捨てた艦娘が、俺好みのピーキーな性能を隠し持っているってんだから
ウォースパイトが元いた鎮守府の提督と、彼女を売ったクソ野郎はよっぽどのボンクラだったようだ。連中の辞書には『大器晩成』っつー文字はないらしい


明石「と言っても、今はまだ皮算用の段階ですけどね」

( T)「可能性が見えただけでも十分な成果だ。俺ァ楽しみで仕方ねえよ。メシマズの国のお偉方が吠え面掻く姿ってのがな」

明石「今まで散々見てきたのにまーだ飽き足りないんですね……」

( T)「この事、本人には?」

明石「まだ伝えていません。運用の目途が立っていないのに期待だけさせても酷でしょ?」

( T)「バカ野郎お前俺を誰だと思ってやがる」

明石「?」


( T)「『一人ブートキャンプ』『マッスル鎮守府のレオニダス』『Mr.筋肉』『あつくるしいやつ』『カラオケに連れて行くとシャウトする系の歌ばっか入れそうな友達ランキング4年連続制覇者』」


( T)「それが俺………」


――――――このマッスルの、二つ名、さ。


明石「……あの」


――――――果てしなく、カッコ悪いです………
29 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 00:59:19.03 ID:Cei2yUZ60
明石「つまり何が言いたいんです?」

( T)「俺ァ絶対ウォッさんをマッチョに鍛えて戦場に連れて行って世界各国に自慢する」

明石「意気込みは買いますが、『他言無用』の意味をちゃんと弁えてくださいね」

( T)「わーってるよ」

明石「あとマッチョにするのやめろ」

( T)「なんで?萌えない?」

明石「限られた性癖の人だけです」


情報は何処から漏れるかわからん。ウチの戦力を取り入れたいと手ぐすね引いてチャンスを待ち構えている連中は後を絶たない
去年だとアメリカのクソババア大統領がカスみてーな提案引っ提げてすり寄って来た。当然ながらあれ以来連絡は無い
そして万が一、彼女を一度手放した英国側がこの情報を手に入れたらどうなるか。想像に難くない。中国にアヘン送った国やぞ


( T)「早い段階でウォッさんを取り返すような動きにはさせたくねえ。どうせならぶっ壊れ性能をデカい戦場でお披露目してからその流れに持ち込みてえよな」

明石「『どの面下げて』と蹴り出せる体制は整えて置きたいですしね。まーた敵を作っちゃうことになりますけど」

( T)「俺らなんも悪くないじゃん?」

明石「いや、アンタも叢雲さんも相手がボロクソになるまで罵るじゃないですか」

( T)「楽しいよな。煽り耐性無い奴なら尚更」

明石「ハァー……叢雲さんもなんで提督の大人げない所ばかり似たのかな……」

( T)「親の顔が見てえな」

明石「鏡ならそこですよ」


ただ、英国からの返還要求にウォースパイト自身が応えてしまったら、もう打つ手がない
尊重すべきは彼女自身の気持ちだ。俺らのワガママでこの場所に引き止めることは出来ない
いやそりゃ艤装関係なく絶対に手放したくないけども。手のかかる子ほど可愛いんやこっちは
30 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 01:00:55.60 ID:Cei2yUZ60
( T)「そんじゃあ引き続き解析頼む。こっちも体力づくりの進捗具合でどの戦術に組み込むかも叢雲と話し合っとくから」

明石「了解です。で、ここからが本題なんですが」

( T)「えっ?今の本題じゃないの?」

明石「提督が子供化してるって事で、お正月の余興を張り切って用意したんですよ」ガッシャコン

( T)「えっ……俺が小さくなってるのと何が関係あるの……?そんで何で自分の艤装着けたの今……?」




明石「はいこちら『提督が回る!!巨大コマ!!』と『提督が飛ぶ!!巨大凧!!』になります」ドドッド!!!!!




(;T)「ふざけんな死ね!!!!!!!!」ダッ!!

明石「逃がさんッ!!タルカス!!」ダッ!!


子供化をどうにかして貰おうと相談に来たのに当の本人は俺で遊ぶ気満々じゃねーか早霜ォ!!!!!!
艤装着けたのは俺が暴れても艦娘本来の馬力で抑え込む為だ。色々と学んで用意周到になってやがるクソが!!!!!!!


明石「いいじゃないですかちょっとくらい折角のショタ化でしょー!!」

(;T)「ショタ化した奴を文字通りのオモチャするなんて話聞いたことねーよボケが!!この流れは流石に予想外だわ!!」

明石「ワイヤーフック射出!!!!!!」ドンッ!!

(;T)そ「うおお危ねえ当たったら死ぬだろ今の!!!!!!!」サッ!!

明石「先っちょだけ!!先っちょだけだから!!ねっ!?ねっ!?」

(;T)「それ奥まで挿入る奴のセリフじゃねーーーーーーーーかーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!」
31 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 01:02:49.05 ID:Cei2yUZ60
追われるがまま工廠を飛び出して直ぐ


海風「ひゃっ!?」

(;T)そ「うおっとォ!?」


近海の『大掃除』を済ませ、深海クソ棲艦の返り血に染まった海風と衝突しそうになる
同じく出撃していた夕立と山風も同様にドロンドロンだ。白露型は戦闘極振り、いいね?


海風「お子さ……提督ですか!?」

(;T)「あぁそうだよ!!夕立!!」

夕立「ヒッ、ぽ、ぽい……?」

(;T)「『変身』!!」

夕立「!!」



夕立「ガギゴッガガギガゴゴガガガガァァァーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!」ヤッターーーーーーーーカッコイイーーーーーーーーー!!!!!!!!!!



毎度おなじみ、熊さんのお面被って凶暴化するウチの戦果第二位だ。よろしく


明石「逃がしま……ちょっと待ってそれ反則!!」

(;T)「ちょっと半泣きになる程度まで痛めつけろ!!」

夕立「ギィギッギギギィギ!!!!!」



<やめ、夕立ちゃんやめてぎゃああああああああああああああ!!!!!!!



山風「うわぁ……うわぁ……」

海風「ゆ、夕立姉さん!!ほどほどに!!ほどほどにしてあげて!!」

( T)「ええぞ!!関節逆方向に捻じ曲げたれ!!」

海風「煽らないで!!」
32 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 01:05:18.51 ID:Cei2yUZ60



明石「」ボロックソボンボン



夕立「あ、明石ちゃん、ごめんっぽい……」

(;T)「いや助かった……高速回転したり命綱無しで空飛んだりする羽目になる所だった……」

山風「提督何なの……子供スイッチとかある、の……?」

(;T)「ああ、休みの日には童心に返って遊ぶ為に備え付けてんだ」ハンチョォォォ……

山風「そういう意味じゃない……」

夕立「んー……あ、牛王ちゃん?」

(;T)「正解。銘治救出組は違うな」

海風「えーと……確か、時雨姉さんが十日ほど行方不明になった時のお話でしたっけ……それがどう関係と?」

( T)「薬師 怪しい薬 このザマ」

海風「飲んじゃったんですか……?」

( T)「うん」


海風「……」

夕立「……」

山風「……」


( T)「可哀想なものを見る目やめろ泣いちゃいそうになる」
33 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 01:07:18.01 ID:Cei2yUZ60
三人はちょうど艤装を置いて風呂に行く所だったらしい
ボロクソにされた明石も入渠させたいので、着いて行くことにした


(;T)「よいしょ……あ、ダメだ背負いきれん。足引き摺っちゃう。誰かちょっと足持って」

夕立「こう?」ヒョイ

( T)「そうそう」

海風「あ、上げすぎですよ……もうちょっと下げてください」

( T)そ「え?あ、ホンマや海老反りになってる」

山風「縁起は良い、ね……」


( T)「……」


( T)「じゃあもうこのままで……」

海風「提督?」

( T)「アッハイ夕立もうちょい下げろ」


筋力は大人のままと言っても、やはり身長が低いと不便だな
五歳児は救助活動に向かない。俺はまた一つ賢くなった


( T)「大掃除どうだった?」

海風「滞りなく終わりました。と言っても、この近海に近づく深海棲艦は滅多にいませんよね?」

( T)「まぁ……備えあれば憂いなしって奴だよ。近接艤装の使い勝手はどうだ?」

海風「とても楽しかったです!!」

山風「アタシも……!!」

( T)「そ、そっか。良かった」


ウチの白露型は戦闘極振りなので、後期に入隊した海風と山風にも他の姉妹と同じく近接艤装が配備された
個人の適性や趣味を鑑みて、明石が一から手作りする。海風はモーニングスター、山風は小型チェーンソーと大分マニアックな武器となった

もう一度言う。ウチの白露型は戦闘極振りだ。海風も山風も滅茶苦茶良い顔で深海のクソ共をぶっ殺してる
34 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 01:10:53.85 ID:Cei2yUZ60
( T)<I've got to the be a macho♪


( T)「あ、電話だ。悪い山風、取ってくれ」

山風「何その着信音……こう?これで、いい?」


山風が俺の尻ポケットからスマホを抜き取り、耳元に当ててくれる
もしかしてこいつ世界最高のディスコグループをご存じでない……?


( T)「世界で一番筋肉に効く最高のナンバーだ。もしもし?」


矢矧《提t……ん?》


( T)「よう、俺だ。シュガーラッシュオンライン観たか?」


昨年、気持ち悪い顔の男(総理大臣)が訪れた際に護衛を務め、青葉に喧嘩売った上にこの鎮守府に加入したいとか言い出した結構アホな矢矧からであった
顔面深海魚(総理大臣)の後押しもあり、今の所属は無事ここになっている。彼女の上官であり司令官であった横須賀司令府の元帥はもうなんか白目剥いたらしい
彼女は現在、横須賀司令府に里帰りしてる。正月は姉妹と過ごすそうだ。あれから何回かウチに遊びにも来ている。姉妹仲が良くて結構だと思う


矢矧《昨日みんなで観に行ったわ。それより、どうしたのその声?風邪?》

( T)「色々あってな。どうした?急用か?」

矢矧《それが聞いてよ!!阿賀野姉ぇったら今日は大掃除するって言ってるのにコタツから一向に出てこないの!!》

( T)「ほーん」

矢矧《だから『あんまりダラダラしてるとマスクさんやって来るわよ!!』って言ってるのに聞かなくって!!》

( T)「待てそのマスクさんって俺か?阿賀野の中で俺はガオーさんみたいな扱いになってんの?」


ちょっと傷ついた


山風「面白そう……スピーカーモードにして、いい?」

( T)「ええで」

矢矧《AED?》

( T)「拾わんでもいい」
35 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 01:14:03.40 ID:Cei2yUZ60
山風はスマホを操作し、スピーカーモード及びビデオ通話に切り替え、画面を向ける
矢矧も切り替えに気づいたらしく、端正で凛々しい顔が画面に映っていた。ツラは良いのに中身が若干残念……


矢矧《提t……小さくなってない?明石はどうしちゃったの?》

( T)「ルドルフとイロイロアッテナ。帰ってきたらゆっくり話すよ。で、俺にどうしろって?」

矢矧《今から阿賀野姉ぇに代わるから、それとなく演技してくれない?》

( T)「ええ……?まぁ……ええけど……」


なんで余所の艦娘の面倒まで見なきゃならないのだろうか


矢矧《助かるわ。ほら、阿賀野姉ぇ!!マスクさん怒ってるわよ!!》


映像が激しく動き、次に映し出されたのはコタツでうたた寝している阿賀野だ
それにしても酷ぇ寝顔だな。白目剥いてんじゃねえか


( T)「スゥーーーーー……」

海風「あの、提督?あまりはりきr」


(#T)「ゴルルルルルrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrラァ阿賀野ォ!!!!!!!!!!いつまでダラダラしとんじゃワレェ!!!!!!!!!!」

夕立「ピィ!!」


<メキャッ


夕立がビックリして明石の足を落とした。酷ぇ音したな今
36 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 01:18:18.08 ID:Cei2yUZ60
阿賀野《ヴぇっ!?はいっ!?ごめ、ごめんなさい!!》

(#T)「一番上のお姉ちゃんだろオメェ!!!!!あんまり妹に甘えてっとマスクさんホンマ……あの……アレすんぞオラァ!!!!!」

阿賀野《ヒィ!!し、しっかりしましゅ!!》

山風「噛んだ」

海風「後半グダグダだったのに効果は継続中なんですね……」

(#T)「大掃除するか!?」

阿賀野《し、しますぅ……ごめんなさい……》

(#T)「よし!!立て!!駆け足!!」

阿賀野《あ、阿賀野!!抜錨しまーす!!》


先ほどまでのダラケ振りとは打って変わり、俊敏に立ち上がり走り去った
しかしあいつクソだっせえスウェット着てたな……キティちゃんの柄の……


矢矧《助かったわ。流石ね》

( T)「ざっとこんなもんよ。横須賀の大将は躾の方法を知らんのか?」

矢矧《彼は忙しいのよ。提督と違ってね。折角だし、挨拶する?》

( T)「えっ」

海風「や、矢矧さん……差し出がましいようですが、トラブルの種は蒔かない方がよろしい、かと……」

山風「最悪の場合帰ってこれなくなるよ……」

矢矧《あら、二人と……凄い汚れようね……返り血?それ》

海風「えっ?あっ、や、やだ!!私達、お風呂に入るのでこれにて失礼します!!」

矢矧《そ、そう……私も三日には大井達と一緒に帰るわね。お土産期待してて》

( T)「おー、ゆっくりしてこい」

矢矧《そのつもりよ。それじゃ、良いお年を》
37 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 01:21:43.40 ID:Cei2yUZ60
山風「危なかった、ね……」

海風「ええ、本当に……元帥なんて、恐れ多い……」

( T)「お前らは本当にまともな方だなぁ」


夕立「」


山風「夕立姉ぇ、固まってないで行くよ……」

夕立「きゅ……急におっきい声出すからぁー……」グスグス

( T)「ごめんて……」


夕立(血まみれ)を宥めながら、風呂場へと辿り着く。歩幅が狭い分、いつもより遠く感じたな


海風「では、明石さんをお預かりします」

( T)「頼むわ。時間掛かりそうだったらバケツ使っていいから」

夕立「そこまでボコボコにしてないもん……ね、山風?」

山風「……」

夕立「な、なんで目ぇ逸らすのぉ……?」

(;T)「わかったわかったしてないしてない。早く綺麗にしてこい」


三人に抱えられ、明石は風呂場へと連れていかれる。俺はここまでだ。別に風呂に用はねえし
そして俺の問題は今だ未解決だ。マジでいつ元に戻れるんだろうか


( T)「ハァ〜〜〜〜〜〜〜〜〜……」


子供化したのが昼過ぎくらいだから、四時間くらい経ってんのか……夜には宴会あるし大晦日クソ映画鑑賞会もあるのにどうしようかなマジ……
38 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 01:23:58.54 ID:Cei2yUZ60
金剛「見ぃつけましたヨォ!!テートクゥ!!」ガバッ!!

(;T)そ「うおっ!?」


などと悩んでいたその時、こっそりと背後に忍び寄っていた金剛に抱きかかえられる


金剛「ファッキンヘビーデース!!!!???」ヨロリンコ


そりゃそうだよ体重は変わってねえんだし


ウォースパイト「これがAdmiral?So cute!!」

(;T)「やめて男としての何かがガリガリ削れていく」


今一番期待値の高い紅茶の国からやって来た女王様まで一緒だ。えっ待ってマジでなんか撮影会すんの?


金剛「フッフッフー……可愛いコスチューム、沢山用意しましたからネー……」

ウォースパイト「楽しみね!!こう言うの、一度やってみたかったのよ!!」


ダメだこりゃ逃げられそうにねえ。腹括るしか……


:( T): ルルブ


金剛「What's?」


あ、この感じ……


( T)「残念だな。時間切れだ」

金剛「?」

ウォースパイト「こ、コンゴー……彼を放した方g」
39 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 01:26:15.91 ID:Cei2yUZ60



_人人人人人人人人人_
> ( T) いつもの < デエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエン!!!!!!!!!!
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄




前触れはあったものの、元の身体に戻るのは本当に一瞬で


金剛「What a fuck!?」ズドンヌ!!

ウォースパイト「コンゴー!?」


呑気に抱きかかえていた金剛が下敷きになるのも、まぁ、予定調和であった


(*T)「も……戻ったーーーーーーーーーーーーー!!!!!やったーーーーーーーーーーーー!!!!!」ヤッターーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!

ウォースパイト「さ、先にコンゴーから降りて頂戴Admiral!!それと、その……何か羽織って……」

金剛「こ……これはこれで、Good……デース……」


うわパン一マッチョのケツの下敷きになって喜ぶ変態だ
40 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 01:30:51.94 ID:Cei2yUZ60
―――――
―――



( T)「――――とまぁ、酷い目に遭ったんだよ」

時雨《なんで映像に残してくれなかったのさ!!!!!!》

( T)「そこまで気ぃ回せるかよ……写真なら青葉が撮ってたから見せて貰えよ……」

時雨《チッ……またあのマスゴミに自慢される……》

( T)「お前は本当に青葉が嫌いだなぁ」


その後は大晦日の夜を過ごし、年をまたいで朝の七時。セルビアン・フィルムは最悪だった。故に物凄く気持ちいい
初日の出を拝みながら一服しつつ、ライブが終わって興奮冷めやらぬといった時雨と電話をしていた


時雨《そんな薬が残ってるなら教えてくれたらよかったのに……僕ならもっと面白……酷……素敵な思い出にしてあげられたのにさーあー》

( T)「もう真っ先に本音出てんだよお前よぉ」

時雨《一本くらい残ってないの?》

( T)「ねえよ……」

時雨《なぁんだ、つまらないの》

( T)「あったとしてもお前には絶対教えない」

時雨《提督はいけずだなぁ》

( T)「日頃の行いを思い返せこのバカ」

時雨「愛くるしい僕がいて毎日楽しいね、提督は」

( T)「やかましい」
41 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 01:35:23.82 ID:Cei2yUZ60
時雨《提督の面白おかしい姿を逃したのは残念だけど、サンボマスターで年を越せたから今回は我慢してあげるよ》

( T)「そいつはどーも。今日明日と横須賀司令府の世話になって、明日帰るんだったな?」

時雨《うん。ちゃんと元帥にはよろしく伝えとくから》

( T)「北上大井那珂ちゃんついでに江風聞いてるか!?こいつから絶対に目ェ放すなよ!!」

時雨《大丈夫だって。ねぇみん……何その顔。そんなに僕が信用ならない?》

( T)「日頃の行い」

時雨《死ね。じゃあ僕らお風呂行ってくるから切るね》

( T)「おー、楽しんで来いよ」


やれやれ、あいつが出かけてる時で本当に良かった


( T)「ハァー……」スパァー……

熊野「ハァ、ハァ、提督!!今ここに猪が現れまして!?」

( T)「向こう行ったぞー」

熊野「助かりますわ!!行きますわよあきつ丸さん!!」

あきつ丸「了解であります!!今夜は牡丹鍋でありますよー!!」


( T)「……」


実は、時雨に一つ嘘を吐いていた


( T)「……」


足下で『もぞり』とボロ布で隠された何かが蠢く
生粋のハンターである熊野が追っていた猪だ。ただしその正体は


( T)「……四時間くらいで元に戻るから、それまでジッとしとけ」


「うう……てっきり、媚薬か何かかと思いましたのに……」


( T)「バカに飲ませる薬だったら良かったのにな……」


俺の部屋に残っていた『薬』を勝手に飲んだ榛名だ
42 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 01:37:04.01 ID:Cei2yUZ60
「榛名、散々です……」

( T)「頼むからそろそろ懲りてくれ……」


2019年、干支は『猪』
その始まりの一日目も、騒動と珍事件で幕を開けた


この一年も平穏とは程遠い日常になりそうだ


( T)「はぁーあ……」


諦念と共に、肌寒い空気へと紫煙を吐き出したのであった




おわり
43 : ◆L6OaR8HKlk [sage saga]:2019/01/01(火) 01:39:38.29 ID:Cei2yUZ60
終わりです。あけましておめでとうございます。スカサハ(槍)引きました
本年もどうぞよろしくお願いいたします。ウンコして寝ます

艦天最終章は現在鋭意執筆中です。もう暫くお待ちください
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/01(火) 07:04:32.92 ID:mXx0fgY9O
乙!!一人ムカデ人間とゴシュミOFFでワロタ
ギトギトラーメン最後まで食べれない叢雲お姉ちゃんまじカワワ
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/01(火) 09:25:36.77 ID:8qBIhVFdO
乙乙
艦天も楽しみでち
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/01(火) 14:57:46.48 ID:MdBbIr6N0
そういえば白露春雨村雨はこの鎮守府にはいないんだなぁ。
大体二次で時雨がブッ壊れてると白露がストッパーになる姿ちょくちょく
見るだけに
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/01(火) 16:02:45.74 ID:W1DGgWfDo

カドカワに言ったってどうしようもないぞ
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/01(火) 17:56:24.04 ID:O6+1RLKDO
やっぱマッ鎮のSSを......最高やな!


>>47
まあKADOKAWAというより製作委員会全体の問題よな。色んな会社がスポンサーやってるわけだから、“ユーザが喜んでくれればそれでいいじゃん。好きにやりたいわ” なたつき版けもフレスタンスだと万が一出資者が不利益を被るかもしれない。だから製作委員会からNGが出たわけで。

出資者てのは目先の利益しか求めないからね。テレビやアニメ、ゲーム、映画のクレーム対応・ポリコレ対応なんかそれの最たるもの。 長い目で見ればファンも増えて作品の自由度も増して業界も面白くなってコンテンツも成長して、出資者にも絶対プラスになるのに大抵彼らは目先の利益不利益に右往左往する。ユーザとしては複雑な気持ちになるのも仕方ない。

この問題は艦これも例外ではないぞォ〜。明日は我が身だからな。わかるか〜でっち。わかったら風呂入れ〜。バケツは使うなよ〜、貴重なんだから。
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/01(火) 18:11:45.03 ID:W1DGgWfDo
>>48
え、何それコピペ?
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/01(火) 18:55:56.00 ID:O6+1RLKDO
コピペ??
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/02(水) 04:22:03.22 ID:OzNLnziKo
コピペじゃないならあの一行に反応して長文書いたのかよ
大丈夫か?
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/02(水) 08:21:51.88 ID:e0EUo1gUO
“空気読めない奴” という意味ではいきなり長文書き込む奴も、そんな地雷をつつこうとする人も同レベルで “大丈夫じゃない” ぞ。
ナカーマ(*・∀・)人(・∀・*)

でも安心して!コピペだから!U(^x^)Uウッソピョーン
...コピペでも言うほど安心できるか?
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