モバP「ナチュラル同棲佐久間まゆ」

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209 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/07(木) 01:10:19.70 ID:LsI2blht0
ちひろ「....」

ちひろ「(惚気るのはいいんですけど事務所ではなく家に帰ってからやってくれませんかね)」

ちひろ「(私完全に蚊帳の外というかいない者扱いというか)」

ちひろ「....」

ちひろ「(私も参加すればよかった)」
210 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/07(木) 01:10:51.00 ID:LsI2blht0
ナ チ ュ ラ ル ス タ ジ オ ジ ブ リ 佐 久 間 ま ゆ
211 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/07(木) 01:13:03.98 ID:LsI2blht0
続きます
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/07(木) 02:02:13.40 ID:EXeXexnc0
いやナチュラル要素そこかよ
おつ
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/07(木) 08:43:14.36 ID:7lbBvrfDO
鬼ならそこにいるだろうに
214 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:38:47.13 ID:XcEm+Ky+0
モバP「お疲れ」

モバP「お茶いる?」

まゆ「いただきます」

まゆ「....」ゴクゴク

まゆ「はぁ」

モバP「どうよ調子は」

まゆ「Pさんから見てどうでしたか?」

モバP「質問を質問で返すなよ」

まゆ「Pさんの感想が聞きたいんです」

モバP「....」
215 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:39:15.30 ID:XcEm+Ky+0
モバP「....俺はいつも通り良かったと思うよ」

モバP「この調子で後も頑張ってくれ」

まゆ「どこが良かったですか?」

モバP「....」

モバP「全部」

まゆ「....」

まゆ「///」

モバP「いつも通りってのは、お前を煙に巻こうとしてるんじゃなくて」

モバP「俺が思ったことを言っただけだ」

モバP「さすが一流アイドル」

まゆ「....」
216 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:39:48.16 ID:XcEm+Ky+0
まゆ「....それじゃあ」

まゆ「ご褒美をください!」

モバP「ふむ....」

モバP「(まあそのくらいなら可愛いもんか)」

モバP「いいだろう、ただし俺の経済力に見合ったものにしてくれよ」

まゆ「はい、確実にPさんが用意できるものです」

モバP「なんだ、もう決まってるのか」

まゆ「当然です」

まゆ「まゆが望むのは....」
217 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:40:26.06 ID:XcEm+Ky+0
まゆ「ミネラルウォーターを、5分以内に飲むことです」

モバP「?」

モバP「飲み物なら今さっきお茶渡しただろ?」

まゆ「いえ、急にミネラルウォーターも飲みたくなったんです」

モバP「ふーん、そこの自販機のやつでいいか?」

まゆ「はい♪」ニッコリ

モバP「(今日は最近の中じゃ気温が高い方だったから喉も乾くか)」

モバP「さてと」チラッ

モバP「あれ」

まゆ「どうかしましたか?」ニッコリ

モバP「いや....」
218 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:40:53.81 ID:XcEm+Ky+0
モバP「ここのミネラルウォーター売り切れだわ」

まゆ「それは大変ですね」

モバP「ちょっと別の階の自販機で買ってくるわ」

まゆ「お願いします」ニコニコ

モバP「ちょっと待っててな」

まゆ「はーい」
219 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:41:47.37 ID:XcEm+Ky+0
モバP「まさか売り切れとは....」

モバP「まーこういうこともあるか」

モバP「えーっと水は」チラッ

モバP「....」

モバP「ここも売切れ....」

モバP「もう1階上がって買ってくるか....」

モバP「あ」

まゆ『ミネラルウォーターを、5分以内に飲むことです』

まゆ『5分以内に』

モバP「そういやこんなこと言ってたし、一旦戻って事情を話すかー」

モバP「まゆも適当に目安を言っただけでその時間にこだわるとも思えないし納得してくれるだろ」
220 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:42:14.30 ID:XcEm+Ky+0
モバP「いやー申し訳ない、別の買いも売切れでさ」

モバP「なんかさっき5分って言ってただろ?一応聞いといた方がいいと思って戻ってきた」

まゆ「2つの自動販売機で売切れだなんて、珍しいこともあるんですね」

モバP「本当になあ」

モバP「じゃー他の階に行って探して

まゆ「ダメですよ」

モバP「え?」

モバP「あー、もう水じゃなくて他の奴でいいってことか」

まゆ「違います」

まゆ「まゆはあの質問から5分以内、現時点で残り2分以内に」

まゆ「ミネラルウォーターを飲むんです」

モバP「?」
221 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:43:10.10 ID:XcEm+Ky+0
訂正

モバP「いやー申し訳ない、別の階も売切れでさ」

モバP「なんかさっき5分って言ってただろ?一応聞いといた方がいいと思って戻ってきた」

まゆ「2つの自動販売機で売切れだなんて、珍しいこともあるんですね」

モバP「本当になあ」

モバP「じゃー他の階に行って探して

まゆ「ダメですよ」

モバP「え?」

モバP「あー、もう水じゃなくて他の奴でいいってことか」

まゆ「違います」

まゆ「まゆはあの質問から5分以内、現時点で残り2分以内に」

まゆ「ミネラルウォーターを飲むんです」

モバP「?」
222 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:43:36.97 ID:XcEm+Ky+0
モバP「いや、それが無理だったからどうするって聞いたんだぞ」

まゆ「そこに、ありますよ」

モバP「どこだ?」

まゆ「Pさんの」

まゆ「鞄の中に」ニコ

モバP「!!!??!!?!?!?!?!?!!?!?!?!?!?!!?!?!?!?!??!?!?!?!?!?!?」

モバP「(ま、まさかっ!?)」

モバP「(これも全てまゆの用意した舞台だったということか!?)」

モバP「(俺の思考や言動を操ってご褒美の話を引き出したのも)」

モバP「(ミネラルウォーターに謎のタイムリミットを設けたのも)」

モバP「(この場所から5分以内で帰って来られる自販機で売り切れていたのも)」

モバP「(全てはまゆが俺の....)」

モバP「(飲みかけのミネラルウォーターを手に入れるためだったというのか!?)」
223 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:44:34.67 ID:XcEm+Ky+0
モバP「ぐぅ....」

まゆ「Pさん、あと1分30秒です」

まゆ「ご褒美、まだかなあ」

モバP「くっ....」

モバP「(自販機は....ダメだ)」

モバP「(1分半じゃ他の階まで行って戻ることは不可能....)」

モバP「(そもそも仮に間に合ったところでまゆの手によって売切れにされている可能性だってある....)」

モバP「(しかしこの建物内で他に手に入れる手段はない....)」

モバP「(俺の持つミネラルウォーターの中身だけを飲ませようにも....)」

モバP「(この周辺に紙コップや他の入れ物は見当たらない....)」

モバP「(まゆに渡したお茶もまだ残っているからそれに入れることもできない....)」

モバP「....」
224 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:45:12.57 ID:XcEm+Ky+0
モバP「(これは....)」

モバP「(詰み、なのか....?)」

モバP「(俺はまたもやまゆに敗北してしまうのか....?)」

モバP「(俺がこんなに弱いから、まゆは気持ちを隠そうともせず....)」

モバP「(勝ち確定のボーナスステージ相手にダイレクトアタックを連発してくるのか....?)」

モバP「(担当アイドルに手玉に取られる俺は....)」

モバP「(プロデューサー失格なのか....?)」

モバP「....」
225 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:49:59.16 ID:XcEm+Ky+0
まゆ「あと1分ですよPさん」ニッコリ

モバP「....」

モバP「ふっ」

モバP「まゆ、俺の覚悟をよく見ておくんだな」ダッ

まゆ「Pさん!?」

モバP「うおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!」ザブザブ

まゆ「!?」

まゆ「Pさんが猛烈な勢いで手を洗っています!?」

モバP「どりゃあああああああああああ!!!!!!!!!!!」ゴシゴシ

まゆ「手に僅かな菌が残留することすらも一切許容しないという迫力です!?」

モバP「もうこれで............」ショリショリ

モバP「終わってもいい............」ガリガリ

モバP「だから............」ジョボジョボ

モバP「ありったけを..................」ガシガシ
226 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:50:26.47 ID:XcEm+Ky+0
モバP「はぁ....はぁ....」

まゆ「Pさん、スーツがビショビショです」

まゆ「それに今の手洗いは何か関係があるんですか?」

モバP「....」

モバP「お前が欲しいのはこれだったな」スッ

まゆ「!」

まゆ「はい、それを早くこっちにください♪」

モバP「ほらよ」

まゆ「ああ!ありがとうございます!」

まゆ「それでは早速....」
227 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:51:14.08 ID:XcEm+Ky+0
モバP「まゆ」

まゆ「はい?」

モバP「俺がいつ、ペットボトルから直接飲んでいいと言った」

まゆ「....」

まゆ「言ってませんけど、この辺りに移せるようなものはありませんよ?」

モバP「お前にはこれが見えないのか」ニヤリ

まゆ「これって....何もないんじゃ....」

まゆ「はっ!?」

まゆ「まさか」

モバP「ふふ....」スッ

まゆ「それは!?」
228 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:51:41.25 ID:XcEm+Ky+0
まゆ「Pさんの手!?」

モバP「これにミネラルウォーターを注いで飲むんだ」

まゆ「!?」

まゆ「何を言っているんですか!?」

まゆ「そもそも、まゆが欲しいと言ったのは....」

まゆ「!」

モバP「気づいたようだな」

モバP「お前がいつ」

モバP「俺の持っているミネラルウォーターのペットボトルが欲しいと」

モバP「言った?」

まゆ「くっ....」
229 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:52:37.89 ID:XcEm+Ky+0
モバP「お前はあくまで『ミネラルウォーターを飲みたい』としか言っていないんだ」

モバP「つまり」

モバP「ご褒美の中に『どうやって飲むか』までは含まれていない!!!」バーン

まゆ「....」

モバP「さあ、俺の手の中にミネラルウォーターを注いで」

モバP「思う存分ゴックゴック飲んでいいぞ!」

モバP「安心してくれ、衛生管理はプロデューサーの基本」

モバP「神速の手洗いによって俺の手のひらは、菌どころか手相まで消えてしまったほどの完璧な衛生状態だ」

まゆ「....」

モバP「さすがのお前でも」

モバP「この公共の場で、俺の手のひらに包まれた水を飲むなどという恥辱にまみれた行為は」

モバP「できないだろう」
230 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:54:04.96 ID:XcEm+Ky+0
ドボドボ

モバP「何ィ!?」

モバP「お椀型に待機させている俺の両掌を水で満たしただと!?」

まゆ「Pさんのありったけ、見せてもらいました」

まゆ「だからまゆも」

まゆ「ありったけで返します」

モバP「ぁぁ....ぁぁ....」

まゆ「それではいただきます」

モバP「や、やめろ!それ以上は俺の身が持たない!!!」

まゆ「Pさんが悪いんですよ、まゆだってこんな....こんな....」

まゆ「激しいことをするつもりはなかったんですから」

モバP「やめろおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!」
231 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:54:38.10 ID:XcEm+Ky+0
まゆ「ごちそうさまでした」

モバP「」

まゆ「またお願いします」

モバP「お断りだ....」

まゆ「そういえば、そろそろ次の現場に移動しなきゃいけませんけど」

まゆ「そのスーツどうするんですか?」

モバP「スーツ?」サワサワ

モバP「あぁ....」グッショリ

モバP「うん....」
232 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:55:26.21 ID:XcEm+Ky+0
モバP「すまんまゆ、先にタクシーで行っといてくれ」

まゆ「構いませんけど、Pさんは?」

モバP「俺か?俺は」

モバP「お外走ってくるううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ダダダダダダダダッ

モバP「くっそおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ダダダダダダダダッ

まゆ「....」

まゆ「ふふっ」クスリ

まゆ「Pさんって、たまに凄く」

まゆ「....」

まゆ「大胆です」

まゆ「///」
233 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/09(土) 23:56:20.11 ID:XcEm+Ky+0
続きます
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/09(土) 23:59:30.39 ID:SpLIL5TS0
ナチュラル要素の霊圧が……消えた
235 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/10(日) 00:06:15.58 ID:LaaAbZhC0
ナ チ ュ ラ ル 水 佐 久 間 ま ゆ
236 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/10(日) 00:06:54.61 ID:LaaAbZhC0
失礼しました
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/10(日) 00:20:20.16 ID:wNXJdtB6o
今回はナチュラルじゃなくてミネラルなのでは
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/10(日) 00:24:27.81 ID:0KQqVri3o
ナチュラルウォーターって書くと何だかミネラルウォーターみたいじゃね?(意味不明)
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/10(日) 00:37:15.44 ID:HvPROVoDO
両方、特定域の地下水をろ過、加熱、沈殿による殺菌しか行っていないもの
ミネラルウォーターはミネラル分を甜花してもよし
ナチュラルウォーターは薬品など化学的殺菌は禁止など制約はありますね
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/10(日) 02:42:40.41 ID:2z2jZhhR0
ナチュラルウォーターやぞ(適当)
241 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:38:16.32 ID:qq7uqVU80
モバP「....」ボー

モバP「珍しく早めに家に帰れたけど」

モバP「何をすればいいのかわからずボーっと過ごしてしまう」

モバP「....」ボー

ピンポーン

モバP「?」

モバP「はーい」

ガチャリ
242 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:39:04.91 ID:qq7uqVU80
まゆ「隣の者です」

モバP「知ってます」

まゆ「あの、夕食はもう済ませましたか?」

モバP「んーまだだけど」

まゆ「うっかり材料を多く買ってしまったので」

まゆ「お裾分けに」

モバP「....」
243 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:39:39.56 ID:qq7uqVU80
モバP「(前みたいな強制同居パターンではなさそうだな....)」

モバP「それじゃあお言葉に甘えて」

まゆ「よかったです」

まゆ「今から持ってきますね」

モバP「持ってくる?」

モバP「作りすぎた料理をお裾分けするんじゃないのか?」

まゆ「....」ダッ

モバP「返事もせずにダッシュで行っちゃったよ」
244 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:40:22.99 ID:qq7uqVU80
まゆ「まず、お鍋が煮立つまで待ちます」

まゆ「ちなみにこのつゆは、昆布とカツオで朝からとったお出汁がベースなんです」

モバP「いやいや」

モバP「お裾分けって言葉の意味知ってる?」

まゆ「知ってます」

モバP「じゃあ教えてくれ」

まゆ「今この瞬間です」

モバP「嘘つけ!」

モバP「家からカセットコンロとデカい鍋とたくさんの材料持ってきて何がお裾分けだ!」

まゆ「全国でどうかはわかりませんけど地元ではこれをお裾分けと言っていました」

モバP「全宮城県民に謝れ」
245 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:41:07.98 ID:qq7uqVU80
まゆ「煮立ってきたのでまずお肉とお魚を入れます」

まゆ「今日は鶏肉と....旬の鰆を用意しました」

まゆ「最初にこれを入れることでスープに更なる旨みをプラスできるんです」

モバP「すげー普通に料理進めるんじゃない」

モバP「そもそも、どう見たって新品のコンロや1人暮らしにはやたらデカい鍋があったり」

モバP「朝から出汁取ってたり」

モバP「明らかに用意周到なのになんで材料だけ多く買い過ぎるんだよ」

まゆ「まゆの中の悪魔、あくまゆが囁いたんです」

まゆ「Pさんと同じ鍋をつつきたいって....」

モバP「ここまで来たらもう誤魔化す気皆無だな」

モバP「まあ誤魔化してたの最初だけだったけど」
246 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:42:58.59 ID:qq7uqVU80
まゆ「次に火の通りにくい人参を入れます」

モバP「あー腹減った」

まゆ「もう少し待っててくださいね」ウフフ

モバP「はーい」

モバP「(まゆ、そして己の食欲に抗うのは無駄だと判断した俺は)」

モバP「(目の前でテキパキと鍋の用意を進めていくまゆと)」

モバP「(早くも美味そうに湯気を出している鍋本体に集中することにした)」ジー

まゆ「そんなに完成が待ち遠しいですか」クスリ

モバP「俺も結局は卑しい獣、食欲の前では何人たりとも平常心で入られんのだ」

まゆ「獣....」
247 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:43:56.43 ID:qq7uqVU80
まゆ「今度はお豆腐とキノコを入れます」

モバP「豆腐、冷奴もいいけど鍋のも美味いんだよなあ」

まゆ「そういうと思って多めに買っておきました♪」ウフ

モバP「元々材料を多めに買ってたって話なのに豆腐はさらに多めなのか....」

モバP「(ま、どう見てもうっかり多めの量じゃなく、ピッタリ2人分だから心配はいらないんだが)」
248 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:44:35.11 ID:qq7uqVU80
まゆ「最後にネギと春菊と白菜を入れて」

モバP「春菊なあ、子供の頃は嫌いだったなそういや」

まゆ「でもここ数年で好きになったんですよね」ニコ

モバP「おう、よく知ってんな」

まゆ「Pさんから前に聞きました」ニコニコ

モバP「(絶対言ってない)」

モバP「(女子高生に春菊の話なんかするプロデューサーがいてたまるか)」
249 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:45:06.89 ID:qq7uqVU80
まゆ「そろそろ食べましょうか」

モバP「やったぜ」

モバP「いただきます」

まゆ「いただきます」

モバP「(ぱく)」

モバP「(もぐもぐ)」

モバP「うん」

モバP「間違いないな」

まゆ「お鍋ですから」
250 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:45:44.30 ID:qq7uqVU80
モバP「最近さ、鍋って色んな種類あるじゃん?」

まゆ「そうですね、昨日お買い物に行ったときも」

まゆ「色々なスープが売っていたのでどれにしようか迷いました」

まゆ「結局自分で作ったのでオーソドックスな寄せ鍋になってしまったんですけどね」

モバP「レモン鍋とかミルフィーユ鍋とか担々鍋とかさ」

モバP「絶対美味いだろうよ、見ればわかる」

モバP「でも結局、『あぁ鍋だわ』ってなるのはこれなんだよ」

まゆ「昔からずっと食べてきて飽きちゃったりしてませんか?」

モバP「それなんだがな」
251 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:46:35.06 ID:qq7uqVU80
モバP「他の鍋って味の方向性が大体決まってると思うんだよ」

まゆ「あぁ、言われてみれば確かに....」

モバP「キムチ鍋にしてもトマト鍋にしても、そのままで満点の美味さなんだが」

モバP「なんというかスープの味がそのまま主役になってしまってる気がするんだ」

まゆ「なるほど....」

モバP「具材のポテンシャルを最大限に生かせるのは」

モバP「寄せ鍋なんだよなあ」ガツガツ

モバP「そして具材によってスープの味もさらなる飛躍を遂げる相乗効果」

モバP「これぞ鍋、やっぱり鍋はこれ」ガツガツ

まゆ「凄い食べっぷりです」
252 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:47:04.11 ID:qq7uqVU80
モバP「食べてて思ったんだけどさ」

モバP「やっぱり出汁を一からとっただけあってめっちゃ美味いわこれ」

まゆ「そうですか?」

モバP「お前の手間がそのまま鍋の味に出てるんだよ」

モバP「寄せ鍋だからな」

まゆ「そう言ってもらえると本当に嬉しいです」ニッコリ

モバP「料理の味に対しては俺は真摯なんだ」

まゆ「でももう1つ、私が入れた物を忘れていますよ?」

モバP「....」
253 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:47:50.96 ID:qq7uqVU80
モバP「愛情、とか言うんだろ」

まゆ「ふふ、Pさんともすっかり以心伝心ですね」クスリ

モバP「もうお前のそういう言動は飽きるほど聞いたからな」

まゆ「正解したので、お鍋の締めをどうするか決めてください」

モバP「うどん」

まゆ「1玉でいいですか?」

モバP「俺はいいけどまゆの分はどうするんだ」

まゆ「まゆはお腹がいっぱいなので」

まゆ「Pさんから一口もらいます♪」

モバP「最後までちゃっかりしてんな」

モバP「....」

モバP「(今日のお礼ってことにしとくか)」
254 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:52:48.38 ID:qq7uqVU80
モバP「やっぱりこの季節の鍋は最高だな!」

まゆ「暦の上ではもう春ですよ?」

モバP「んなこと言ったってまだ寒いんだからしょうがない」

まゆ「それもそうですね」

モバP「かの清少納言も言っている」

モバP「『春はあけぼの』『夏はよる』『秋は夕暮れ』」

モバP「『冬は鍋』」

まゆ「清少納言さん冬だけ食欲に負けてますよ」

モバP「冬は寒いから栄養を蓄えないといけないんだ」

モバP「だから清少納言も俺らと等しく卑しい獣となってしまっていたという名文だ」

まゆ「なるほど....」フム

モバP「真面目な顔して考え込むのやめて」
255 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:57:30.45 ID:qq7uqVU80
モバP「そういやなんで突然鍋だったんだ」

まゆ「最初に言いませんでしたか?」

まゆ「『Pさんと同じ鍋をつつきたい』とあくまゆが囁いたって」

モバP「いやだから、なんで数多の料理の中から鍋を選んだのかなって」

まゆ「そういうことですか」

まゆ「Pさんがこの前、意地悪をしてペットボトルをくれなかったじゃないですか」

モバP「(意地悪というかほぼ正当防衛だろ)」

モバP「(結局逆転コールド負け食らったし)」

まゆ「だから今度こそその願いを実現したくて」

まゆ「同じ鍋をつつくことにしたんです♪」

モバP「....」

モバP「?」
256 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 00:58:04.71 ID:qq7uqVU80
ナ チ ュ ラ ル 唾 液 交 換 鍋 佐 久 間 ま ゆ
257 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/11(月) 01:00:12.92 ID:qq7uqVU80
続きます
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/11(月) 10:58:04.69 ID:fnQryeMWo
策士まゆ
259 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/12(火) 00:28:51.27 ID:YZ3O56lN0
モバP「....たまには」

モバP「広い風呂で思いっきり羽と足を伸ばしたい」

モバP「都会の喧騒から少しの間でいいから距離を置きたい」

ちひろ「旅行にでも行って来ればいいじゃないですか」

モバP「俺にそんな暇があるように見えますか」ジー

ちひろ「私だってないんですからお互い様です♪」

モバP「いい年してお互い悲しいですね」

ちひろ「ド直球やめてくださいよ」

モバP「ですね、ますます悲しくなりました」

ちひろ「本当ですよもう」
260 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/12(火) 00:29:36.49 ID:YZ3O56lN0
モバP「ただどうしても広いお風呂は諦めきれないので」

モバP「今日は銭湯に行って来ることにします」

ちひろ「銭湯!いいですね〜」

モバP「なんでもうちの近くに新しく銭湯が出来たらしくて」

モバP「いやまあ近くってほど近くでもないんですけど、割と近めにできて」

モバP「そこの割引券がポストに入ってたんですよ〜」

ちひろ「羨ましい....」

ちひろ「どうせ銭湯に行くなら湯冷めする前に家に帰りたいので、近いに越したことはないんですよねぇ」

モバP「そうなんですよねー」
261 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/12(火) 00:30:05.62 ID:YZ3O56lN0
モバP「あ、割引券2枚入ってたんで1枚いります?」

ちひろ「いいんですか?」

モバP「せっかくですしどうぞ」

ちひろ「ありがとうございます〜」

ちひろ「....」

ちひろ「(これってもしかして、誘われてる?)」

ちひろ「(一緒に銭湯に行こうって誘われてる!?)」

ちひろ「(でもでも、ご飯ならまだしも銭湯ってもう少し段階を踏んでからの方が....)」

モバP「あ、じゃあ俺帰りますね」

ちひろ「(ですよねー)」
262 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/12(火) 00:30:52.42 ID:YZ3O56lN0
モバP「うわー人多いな....」

モバP「まあそれでも部屋の風呂よりは広いだろ....」

まゆ「お待ちしてました」

モバP「!!!??!?!??!?!?!?!?!?!??!?!???!?!?!??!?!??!?!!??!!!?」

モバP「ほんっとお前はいつも突然現れるな!」

まゆ「そんなことありません、半径数メートルに接近するまで気づいてくれないPさんが悪いんですよ?」

モバP「気づくわけあるか!」
263 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/12(火) 00:31:42.76 ID:YZ3O56lN0
モバP「あと一応言っとくが、銭湯は当然男女別だ」

モバP「一緒に入るなんて無理だからな」

まゆ「公衆浴場で混浴だなんて何を言ってるんですか....」

モバP「んだとコラ」

まゆ「Pさんの方から常識の壁を越えてそんなことを求めてくるなんて」

まゆ「....」

まゆ「///」ポッ

モバP「言いたい放題言いやがって....!」
264 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/12(火) 00:32:21.07 ID:YZ3O56lN0
モバP「ま、そういうことだからお前は大人しく女湯に入るんだな!」

モバP「俺は日頃の疲れをひろ〜くてたくさ〜ん種類のある風呂でたっぷ〜り癒させてもらう!」バーン

まゆ「....果たして」

まゆ「この人の多さで本当に癒すことが出来るんでしょうか?」ジー

モバP「ぐっ....」

モバP「い、いいやこの人の多さは必ずしも悪いことではない!」

まゆ「?」

モバP「人が多いとは即ち、この銭湯の満足度が高いというわけだ!」

まゆ「単に新しさを物珍しがった人たちが集まっているだけじゃないんですか?」

モバP「....」
265 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/12(火) 00:32:54.28 ID:YZ3O56lN0
モバP「しょうがないだろ....こんなんでも部屋の風呂よりはマシなんだよたぶん....」

まゆ「そんなPさんに提案があります」ニッコリ

モバP「提案?」

まゆ「実は....」

まゆ「部屋よりもずうっと広いお風呂を....」

まゆ「誰にも邪魔されずに楽しめる方法が一つだけあるんです....!」

モバP「何ィ!?そんなことがあるのか!?」

モバP「俄かには信じられんが....」

まゆ「まゆがあらゆる情報を分析した結果」

まゆ「1つだけ発見してしまったんです....!」

モバP「(そんな都合の良い話があるはずはない、はずはないんだが....)」

モバP「(まゆならやりかねないという謎の信頼がないことはない....)」
266 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/12(火) 00:33:50.11 ID:YZ3O56lN0
まゆ「まゆの見つけたたった1つのスマートな方法....」

まゆ「それは....」

まゆ「家族風呂です!」バーン

モバP「先に上がったら俺を待たなくていいから!」

まゆ「ちょっと待

モバP「じゃあな!」テクテク

まゆ「Pさ〜ん....」
267 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/12(火) 00:34:19.57 ID:YZ3O56lN0
モバP「いや〜素晴らしい!素晴らしいお湯だ!」

モバP「最近の銭湯はこれでもかってくらい色々ありすぎて困っちゃうな」

モバP「というかこれ銭湯って言っていいんだろうか」

モバP「かつての銭湯像とはあまりにもギャップがありすぎて自信が持てないぞ」

まゆ「いいお湯でしたね」ニコニコ

モバP「待ってなくていいって言っただろ」

まゆ「今上がったところです♪」

モバP「そういうことにしといてやるよ」
268 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/12(火) 00:35:23.98 ID:YZ3O56lN0
モバP「ギリギリ徒歩圏内だからいいなここ」

まゆ「そうですねぇ」

まゆ「冬も終わりかけなので、この時間でもそんなに寒さは感じませんね」

モバP「風呂上がりにはちょうどいい風だ」

モバP「牛乳買っといたけど飲む?」

まゆ「出る前に飲んだ方が良かったんじゃないですか?」

モバP「あんなに混んでるところで2人仲良く飲むわけにもいかないだろ」

まゆ「....」
269 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/12(火) 00:36:21.26 ID:YZ3O56lN0
まゆ「別にPさんからすればやましい関係ではないみたいですから」ガシッ

まゆ「堂々とすればいいんじゃないですかぁ」ニコォ

モバP「コラやめなさい」ペシ

モバP「前にも言ったが俺がどうとかじゃなく世間様の目があってだな」クドクド

まゆ「....わかってます」プイ

モバP「はぁ....」

モバP「ほら、コーヒー牛乳といちご牛乳好きな方選んでいいから」

まゆ「まゆはそんなものが欲しくて一緒に銭湯に行ったんじゃありません」

まゆ「家族風呂だって我慢したのに....」

モバP「それは当たり前」

モバP「選ばないなら俺が選ぶぞ?」

まゆ「....」

まゆ「....いちごにします」

モバP「はいはい」
270 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/12(火) 00:37:20.58 ID:YZ3O56lN0
ナ チ ュ ラ ル 湯 佐 久 間 ま ゆ
271 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/12(火) 00:37:48.41 ID:YZ3O56lN0
続きます
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/12(火) 00:58:03.43 ID:XCPhwnDZ0

ナチュラル混浴じゃなかったか…
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/12(火) 01:05:16.74 ID:lS7G4NUjo
まゆは常識がある娘だからな(お目目ぐるぐる)
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/12(火) 05:31:35.42 ID:SuvWrh6No
常識がある(行動に反映されるとは言ってない)
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/12(火) 07:50:57.73 ID:2xKuOZfNo
ちょっと!まゆとちっひが仲良くお風呂に入るシーンが見たかったの!(言いがかり)
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/12(火) 08:21:20.38 ID:xFbmZrYPo
銭湯だからナチュラルじゃないだろ
277 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/13(水) 23:59:50.77 ID:XRZcC32r0
モバP「戻りましたー」

ちひろ「おかえりなさい、早かったですね」

モバP「うちのアイドルはみんな優秀ですから」

モバP「ん?」チラ

響子「こういうときは....これを....」ガサゴソ

まゆ「なるほど....」コクコク

モバP「あの2人、キッチンで何やってるんですか?」

ちひろ「響子ちゃんがまゆちゃんにお料理を教えてるみたいですよ」

モバP「はー料理....」
278 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:00:34.61 ID:pv2mEKlz0
モバP「別に今でも十分美味いのになぁ」

ちひろ「Pさん、そんなこと言っちゃダメですよ?」

モバP「あ、すみません」

ちひろ「もう、まゆちゃんが誰のために教わってると思ってるんですか....」

モバP「....」

モバP「....そうなんですかねえ」

ちひろ「?」
279 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:01:02.09 ID:pv2mEKlz0
響子「ここで」

響子「血を....」

まゆ「血....」

まゆ「こうですか?」

ドポドポ

モバP「!!?!?!?!?!?!?!!?!?!?!?!?!?!?!?!!!?!?!?!?!??!?!??!」

ちひろ「!!?!?!!?!??!?!??!?!?!?!?!??!?!?!?!???!?!?!!?!?!?!」

モバP「え?今何か不穏な材料名聞こえませんでした?」

ちひろ「不穏な音も聞こえた気が....」

モバP「....」

ちひろ「....」
280 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:01:30.47 ID:pv2mEKlz0
2人「いやいやいやいやいやいやいやいや」

ちひろ「そんなわけないですよね!」

モバP「そうですよ、当たり前じゃないですか!」

ちひろ「まゆちゃんだけでなく響子ちゃんもいますし!」

モバP「そうそう、『お料理得意なんです!』の響子ですよ?」

モバP「俺らは安心して仕事をしてればいいんです!」

ちひろ「あーもうビックリして損しましたよ!」

2人「....」

モバP「あはは」

ちひろ「うふふ」
281 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:01:56.89 ID:pv2mEKlz0
まゆ「すみません、少しいいですか?」

モバP「あ、はい」

まゆ「響子ちゃんに習った料理を作ってみたので試食をお願いしたいんです」

モバP「お、おう、いいぞ」

モバP「ねえちひろさん!」

ちひろ「う゛ぇ゛っ!?」

ちひろ「え、えー、だってそれPさんに食べて欲しくてまゆちゃんが作ったんじゃないですかー」

ちひろ「そんなの申し訳なくて私もらえませんよー」

響子「いえいえ、まゆちゃんも色んな人からの味の感想が欲しいと思います」

響子「ね?」
282 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:02:24.37 ID:pv2mEKlz0
まゆ「もちろんです、ちひろさんにもお願いできますか?」

ちひろ「いやーでも私今お腹が空いてるからPさんの分まで全部食べちゃうかもしれません!」

まゆ「料理はまた作ればいいですし」

まゆ「完食してもらえるくらい美味しかったならそれもまた嬉しいです」ニコニコ

響子「準備するのでちょっと待っててください♪」

ちひろ「」

ポン

ちひろ「....」チラ

モバP「よかったですね」ニコォ

ちひろ「っ....!」
283 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:02:51.03 ID:pv2mEKlz0
モバP「お腹いっぱい食べましょう」ニッコリ

ちひろ「Pさんこそ、せっかくまゆちゃんが作ってくれたんですからおかわりも食べ尽すくらいの勢いでないと」ニッコリ

2人「....」

モバP「まあ明らかにヤバそうならこっちから指摘して回避しましょう....」

ちひろ「そうですね....」

まゆ「お待たせしました」

モバP「....!」ゴクリ

ちひろ「....!」ゾクッ

まゆ「これが今日作った料理です」ゴトッ

モバP「お、おぉ....」
284 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:03:33.42 ID:pv2mEKlz0
モバP「黒いな....」

響子「安心してください、焦げてるわけじゃないですよ」ニコニコ

まゆ「お口に合えばいいんですけど....」

ちひろ「なんだか全体的に黒っぽくて、汁気が多いですね」

ちひろ「それ以外は普通の野菜炒めでしょうか」

モバP「ちなみにこの黒いのはなんなんだ?」

まゆ「それはもちろん」
285 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:04:07.33 ID:pv2mEKlz0
まゆ「血」

まゆ「です」ニッコリ

2人「!!?!?!?!?!!?!?!?!?!?!??!?!?!!?!!??!?!??!?!?!?!?!?!??!」

響子「安心してください、食べても大丈夫な血です!」

モバP「食べても大丈夫な血ってなんだよ!?」

まゆ「キチンと火を通してますし問題なく食べられますよ?」キョトン

ちひろ「食用可とかそういう話ではなくて精神的なことです!!!」

響子「....Pさん、ちひろさん」
286 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:04:43.84 ID:pv2mEKlz0
響子「せっかくまゆちゃんが頑張って作ったものなのに」

響子「食わず嫌いはメッ、です!」

モバP「食わず嫌いとかそういう問題なの...?」

まゆ「Pさん」

まゆ「あーん....///」スッ

モバP「いやでも

響子「文句を言わない!」グイッ

モバP「んぐっ」パクッ

ちひろ「Oh....」ゾクゾク
287 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:05:33.14 ID:pv2mEKlz0
モバP「んっ....んぅ....」モグモグ

モバP「....」ゴックン

ちひろ「P、Pさん....?」

モバP「美味い!」

ちひろ「えぇ....」

まゆ「よかったぁ....」

響子「ほら、だから言ったじゃないですか」

モバP「うん、美味い」

モバP「めっちゃ美味いわこれ」

モバP「....」
288 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:06:13.91 ID:pv2mEKlz0
モバP「いやでも味はいいけどさ....」

モバP「血なんだろこれ....」

響子「確かに豚の血を使った料理はほとんどありませんし抵抗があるのもわかりますけど」

響子「だからって食べないのはもったいないです!」

2人「....」

2人「え?」

モバP「今何の血って言った?」

響子「豚の血です」
289 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:07:15.38 ID:pv2mEKlz0
響子「これは沖縄の一部で食べられている『チーイリチャー』って料理です」

モバP「ぶ、ぶたぁ....?」ヘナヘナ

まゆ「今朝事務所の冷蔵庫を開けたら袋一杯の豚の血液が入っていまして」

まゆ「話によると沖縄に行っていた誰かのお土産だったらしく」

まゆ「自由に使ってよいという話でしたから、響子ちゃんにいいレシピはないか聞いてみたんです」

響子「あまり馴染みのない料理だったので、上手にできたみたいで何よりです♪」

モバP「沖縄土産くらいもっと無難なものチョイスしろよ....」

ちひろ「そういえばちとせちゃんが妙に赤黒いペットボトルをくれたような....」

モバP「そんなところで吸血鬼の末裔の血を騒がせなくていいから....」
290 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:07:47.38 ID:pv2mEKlz0
モバP「まーそういうことなら心配はいらない....のか?」

まゆ「ちひろさん、味はどうですか?」

ちひろ「ハムッ!ハフハフッ!!!」ガツガツ

ちひろ「凄く美味しいですよこれ!」

モバP「疑惑が晴れた瞬間にスタートダッシュ決めるとかちひろさんセコっ!」

モバP「俺にも!俺にも食わせて!」

ちひろ「だって響子ちゃん直伝でまゆちゃんが作った料理なんて美味しいに決まってるじゃないですか!」バクバク

モバP「クソ、こうなったら俺もっ!」パクパク
291 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:09:15.36 ID:pv2mEKlz0
響子「あれ?まゆちゃん」

響子「その絆創膏どうしたんですか?」

まゆ「これですか?」

まゆ「お料理をしているときに包丁で切ってしまったので」

まゆ「急いで貼ったんです」

響子「えぇっ!?大丈夫なんですか?ごめんね、全然気づかなくて」

まゆ「いえいえ、まゆ1人でも簡単に処置できるくらいの傷でしたし」

響子「そう?だったらよかった....」

まゆ「何も問題はありませんでした」ニコ

まゆ「何も」ニコニコ
292 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:09:53.03 ID:pv2mEKlz0
ナ チ ュ ラ ル 出 血 大 サ ー ビ ス 佐 久 間 ま ゆ
293 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/14(木) 00:10:33.15 ID:pv2mEKlz0
続きます
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/14(木) 05:28:21.33 ID:6E3ePgqV0
ヒエッ
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/14(木) 11:15:58.55 ID:33p+csA8o

響子ちゃんにバレたらナチュラルお叱りですね…
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/14(木) 20:20:57.80 ID:L3bYQ/pro
やべー策士っぷりを見た
297 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/15(金) 23:23:00.15 ID:Y64A+pwT0
モバP「....」チラ

まゆ「....」ペラ

文香「....」

まゆ「....」

文香「....」ペラ

まゆ「....」ペラ

文香「....」

まゆ「....」

モバP「....」
298 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/15(金) 23:23:34.02 ID:Y64A+pwT0
モバP「なぁ」

茜「はいっ!」

モバP「しー」

茜「シー!」

モバP「あの2人が揃って読書だなんて珍しいけど」

モバP「いつからああしてるんだ?」

茜「私が来た時にはもうあの状態でした!」

モバP「なるほど....」
299 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/15(金) 23:24:02.32 ID:Y64A+pwT0
モバP「(なんとも目に優しい組み合わせだが....)」

モバP「(まあ大人しくしてくれてるならそれでいいか)」

モバP「(しかしまゆがあんなに読書に没頭するなんてな)」

モバP「(普段なら俺が事務所に入ってくると同時に背後を取るような奴なのに)」

モバP「(文香からよっぽど面白い本でも教えてもらったんだろうか)」

まゆ「....」
300 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/15(金) 23:24:31.39 ID:Y64A+pwT0
まゆ「ふふっ....」クスクス

まゆ「!」

まゆ「文香さん....(小声)」ツンツン

文香「?」

まゆ「これ見てください(小声)」パッ

文香「....」ジー

文香「んふ....」クスリ

まゆ「ふふふっ....」クスクス

茜「!?」
301 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/15(金) 23:25:04.11 ID:Y64A+pwT0
茜「文香ちゃんが読書中に声をあげて笑っている!?」

モバP「まゆの本の内容がよっぽど面白いみたいだな」

茜「ちょっと見てきます!」ダッ

モバP「おーい邪魔しないように....ってあんな雰囲気なら別にいいか」

茜「お邪魔します!!!」ズザー

茜「文香ちゃん大爆笑のその本を見せてください!」

まゆ「茜ちゃんも気になりますか?」

茜「もちろんです!」

まゆ「それじゃあどうぞ」

茜「....」ジー
302 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/15(金) 23:25:38.26 ID:Y64A+pwT0
茜「....クフッ」クス

茜「アハハハッ!!!!!アーッ!アハッ!!!」ジタバタ

茜「イヒヒヒヒヒッヒヒヒヒッヒヒヒ!!!!!!!!!!!」ゲラゲラ

茜「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!」ドタバタ

モバP「(どんだけ面白いんだよ....)」

まゆ「面白いですよね、これ」

茜「い、いやっ、これはっ....ひっ....これはダメですよっ....!」

文香「....」
303 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/15(金) 23:26:11.46 ID:Y64A+pwT0
文香「....」ウズウズ

茜「文香ちゃん?」

文香「それって....」

文香「これのことですか?」スッ

茜「アーーーーーーーーーッ!!!!!!!アハハハハハハハハハハハヒハイヒヒッ!!!!!!!!!」ゲラゲラ

文香「んふふふふっ....」クスクス

茜「ヒーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!ヒーッ..........ぐるじい....ぐるじい....」ゼーゼー

まゆ「文香さん、茜ちゃんが可哀想ですよ」ニコニコ

文香「すみません、茜さんがあまりにも楽しそうだったのでまた見せてしまいました....」

モバP「(これ使いようによっては茜死ぬんじゃ....)」
304 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/15(金) 23:26:37.85 ID:Y64A+pwT0
モバP「(というか)」

モバP「(あいつら一体何読んでんだ?)」

モバP「(まゆが読んでるのは普通の本よりもかなり大きくて)」

モバP「(装丁も立派な図鑑みたいなやつだし)」

モバP「(文香が読んでるのはそれより少し小さいけど単行本よりは大きくて)」

モバP「(かなり薄めのノートみたいなやつだし)」

モバP「(遠目からじゃよくわからんがどっちも普通の本って感じではないんだよな)」

モバP「(それに加えて3人があのリアクションを取るほどの内容)」

モバP「(謎だ....)」

モバP「....」

モバP「(見てこよ)」
305 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/15(金) 23:27:14.82 ID:Y64A+pwT0
モバP「お前ら何読んでんだ〜」

まゆ「Pさんも読みます?」

モバP「なんか気になって仕事が手につかないから読むわ」

まゆ「どうぞ」スッ

モバP「んーなになに....」

モバP「....」
306 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/15(金) 23:28:02.36 ID:Y64A+pwT0
モバP「俺のアルバムじゃねーか!!!!!!!!!!!!!!!!!」バシーン

モバP「なんでこんなところに俺の0歳から7歳までのアルバムがあるんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!」バシバシ

まゆ「....」

まゆ「落ちてました」

モバP「言い訳する気も起きないから雑な嘘つくな」

まゆ「Pさんの実家に落ちてました」

モバP「いくら実家でも思い出の品を落としたままにしてるような親ではないんだが?」

まゆ「タンスの中に落ちてました」

モバP「それは収納って言うんだぞ覚えとけ」
307 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/15(金) 23:28:54.92 ID:Y64A+pwT0
モバP「てか俺に内緒で実家訪問するのやめてくれない?」

まゆ「お義母さんのお料理がおいしいので月に一度行ってます」

モバP「俺より親と遭会ってんなお前」

モバP「あとしれっと血縁関係詐称するのやめろ」

モバP「はぁ....まあまゆのことだしそんなことだろうと思ってたわ....」

モバP「でー文香は何読んでんの?」

文香「読みますか?」

モバP「俺馬鹿だから文香の読むような本読めっかなー」ペラ

モバP「....」
308 : ◆bL5b7ovQmQ [saga]:2019/03/15(金) 23:29:42.11 ID:Y64A+pwT0
モバP「俺の絵日記じゃねーか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」バシーン

モバP「もうなんか流れ的に察してたけどさ!!!!!!!!!!!!!!!!!」バシバシ

文香「落ちていました」

モバP「まゆのガバガバ言い訳が伝染してるじゃねーか!」

文香「事務所の床に落ちていました」

モバP「あ、これ真実だわ、まゆが実家からアルバムと一緒にかっぱらってきた奴落としたんだわ」

モバP「もー文香もさ、まゆを止めてくれよー本当」

文香「す、すみません、最初はそのつもりだったんですが」

文香「その、とても面白かったもので....」
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