ほむら「私が悪魔になってからの生活」まどか「目覚めた」

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79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/23(土) 10:39:57.03 ID:Ts4crUTh0
>>78以下訂正
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/23(土) 10:41:21.43 ID:Ts4crUTh0
分かっていたことだった。

私が時間を巻き戻したのも、それが原因だったのだから。

その後も、まどかが存在しなくなった世界ではなく、存在する世界を探し、それに辿り着いた。

それは、もともと、私が時間を巻き戻す前の世界であった。

その世界では、まどかが皆の記憶から居なくなることもなく、まどかは存在していた。

でも、

まどかはもう…

私は少し涙を流した。

「まどかはもう…亡くなっているのね」
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/23(土) 10:41:48.68 ID:Ts4crUTh0
訂正終わり
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/24(日) 17:50:19.71 ID:PvEUNWW4o
かなしいなあ
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/25(月) 23:43:49.75 ID:2drWoICJ0
スケジュール的な問題もあり、少し間隔が空きました。
3月中には描き終えようと思います。
読んでる方、ありがとうございます。
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/26(火) 07:11:19.20 ID:BdF+xKiFo
わたしまつわ
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/28(木) 14:25:16.55 ID:on7Jp/bS0
私はしばらくぼぅっとしていた。

周りには人が沢山居て、ガヤガヤとしていた。

まどかも、美樹さやかも、佐倉杏子も、巴マミも、

皆居るけれど、もう亡くなっていた。

こんな世界は嫌だ、嫌だ、と私は思い。

魔法の力に頼って、私は何度も世界をつくりなおした。

でも、結局、この世界がいいと私は思い、

この世界へと帰ってきたのだった。
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/28(木) 14:28:54.40 ID:on7Jp/bS0
「魔法ではなく、人として生きる世界…」

それが、私の思った世界だった。

「魔法ではなく、心ある世界」

まどかはそう言っていた。

でも、その心ある世界に、私は戻って来たけれど、

まどか達はもう亡くなっている。

私はこの世界で、いったいどう生きていけばいいのだろう。

私はその日、ずっと黙ったまま生活していた。

まどかや他の人達のことを思うと、ぐっと涙ぐんでいた。

「まどか、やっぱり私はインキュベーターと契約したその日から何も…」

何も変われないかもしれない。

私はどうすればいいのだろう。

夜、私は寝床につき、じっと目を瞑った。

そのまま何もすることなく、私は1日を終えた。
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/28(木) 14:32:15.13 ID:on7Jp/bS0

…………………………………………

…………………………………………

目を開けると、あたりは眩しかった。

『サラサラ』と草が揺れていた。

あたりを見渡すと、後ろから、私を呼ぶ声がした。

「ほむらちゃん」

振り返ると、そこにはまどかが居た。

「まど…か?」

まどかは私に手を伸ばすと、にこっと笑った。

「ほむらちゃん。着いて来て」

「はっ…」

私はふっとひっぱられると、そのまま、まどかの後を追う。
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/28(木) 14:37:08.19 ID:on7Jp/bS0

一緒に走っていると、まどかはふと、口を開いた。

「ほむらちゃん。私たちの世界の方を思ってくれて、ありがとう。

おかげで、私はほむらちゃんを助けることができたよ」

「まどか?」

そうだった。

私は、私の居た世界で何か眩い光に助けられて、

今ここに居るのだったわ。

私はまどかに聞いた。

「インキュベーターはどうなったの?」

「キュゥべえは、今は私たちの世界にいるよ。

魔法の世界とはお別れして、私たちの世界の住人になった」

「インキュベーターが?」

私はまどかに聞いた。

「少し、インキュベーターの様子を見てもいいかしら?」

「うん。いいよ」

まどかは目を瞑ると、光を放ち、周りの空間が歪んでいく

私も目を瞑り、後を追うように思った。
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/28(木) 14:41:50.03 ID:on7Jp/bS0
目を開けると、ある広場に着いた。

噴水があり、キラキラと輝いていた。

あたりを見渡すと、インキュベーターらしきものが、ちらっと歩いているのが見えた。

私は近づいた。

「あなたが…インキュベーター?」

インキュベーターは私を見上げた。

インキュベーターの耳にかかっていた輪っかが無くなり、

普通のウサギのような姿になっていた。

「ほむら…ほむら…なの…かい?」

インキュベーターは少し、ぎこちなく、喋った。

私は返事をした。

「ええ、そうよ」

まどかは言った。

「キュゥべえは、私たちの世界に来たばかりで、まだ戸惑っているところがあるんだ。

この世界は魔法というもので、できているわけではないから」

「そうなのね」

私はインキュベーターに言った。
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/28(木) 14:45:46.98 ID:on7Jp/bS0
「インキュベーター。

私が改ざんした世界で、あなたを痛めつけていたことは謝るわ。

この世界の住人になったのなら、よろしくね、インキュベーター」

私はそれだけ言うと、振り返って歩き出した。

思うことはいろいろあった。

許せない…

そう思いそうにもなった。

でも、あなたがそのことを思い改めて、この世界で生きるということを決めたのなら、

また、あなたと話すこともあるかもしれないわね。

まどかの周りが、ぱぁっと明るくなり、また辺りが歪み始める。

ふと、後ろから声がした。

「ほむら……ありがとう」
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/28(木) 14:50:28.54 ID:on7Jp/bS0
また、明るい場所へと出ると、歩きながら、まどかは言った。

「魔法の世界というものは、ちょっぴり恐ろしいね。

いろいろと便利なこともあるけれど、

大事なことを見失ってしまいそうになる。

何度も何度も時間を巻き戻すことで、

皆の大事な生活も、何度も何度も改変されて、

皆にもいろいろと迷惑がかかってしまった。

時間もいろいろと散り散りになってしまった。

これは、私の世界でも問題になったんだ」

「そう…なのね」

私は俯いたまま、歩く。

「でも、ほむらちゃんの何とかしようという気持ちは、

私に伝わって、私はほむらちゃんのいる世界に助けに行くことができた。

そして、今は時間も元に戻って、皆、平穏に生活しているよ」
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/28(木) 14:57:03.73 ID:on7Jp/bS0

私は言った。

「私は…許されるのかしら。

魔法の力に頼ってしまったせいで、

皆の生活も、何度も何度も繰り返されて、

記憶もいろいろと混乱してしまった。

この記憶は、今の皆のなかで、どうなっているの」

「今は皆、忘れているけれど、

やがて、私達が迎えに行って、この世界に帰ってきたときには、皆、思い出すよ。

その時間や記憶がどう繋がるかは、私にも分からないけれど、皆、無事だと思う」

私は聞いた。

「円環の理になったまどかにも、分からないことがあるの?」

まどかは言う。

「そうか。ほむらちゃんはまだ、皆とお別れした世界に居たね。

前も言ったけれど、私が円環の理という存在になれたのは、キュゥべえの力ではなかった。

キュゥべえにも、私のことについて、理解できないところがあった。

それは、私達の心に繋がっている、とっても大きな力が私に働いたからなんだ。

この世界は、大きな存在が、私達を見守ってくださっているんだ」

まどかは私の手を掴んで、走り出す。

「まどか?」

93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/28(木) 15:02:48.83 ID:on7Jp/bS0
「さやかちゃんも、杏子ちゃんも、マミさんも、

そのうち、この世界に来る。

でも、ほむらちゃん。

ほむらちゃんは、ワルプルギスの夜が来た日、私達が助けたから、私達とお別れした世界にいる。

ほむらちゃん、これだけは覚えていて。

魔法の世界は、私達が住む心の世界の裏側にある。

でも、ほむらちゃんが心の世界を思うなら、

私はほむらちゃんを助けられるから」

「まど…か?」

まどかはにこっと笑った。

「ほむらちゃん。

辛いこともあるかもしれないけれど、がんばってね。

私達は見守っているから。

そうしたら、また、いつか会おうね」

また、いつか…

私は気がつけば笑っていた。

私は、まどかと一緒に居るような気がしたから。

だから、私はまどかを見て言うのだった。

「ええ、いつかまた、会いましょう」

https://gyazo.com/ec62453bb180441fb058408d7f38ae52



94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/28(木) 15:06:45.28 ID:on7Jp/bS0

辺りはだんだんと眩しくなっていった。

それとともに、私の意識も遠くなっていった。

……………………………………………

……………………………………………

「はっ」

目が覚めると、日差しが額を照らしていた。

小鳥がチュンチュンと鳴いていた。

私は、布団から起き、カーテンを開け、外を見た。

外は明るかった。

建物は崩れていたけれど、

周りを見渡すと、人がたくさん居るなかに、

学び舎で見たことがある人も、ちらほらと居た。
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/28(木) 15:10:27.55 ID:DQRcSL6K0
「おはよ〜」

という声が周りで聞こえた。

近所の人や、町の人がいろいろと話をしていた。

町を復興しようという話も上がっていた。

まどかは亡くなっていたけれど、

私は外を見上げて、言った。

「ありがとう、まどか…私、頑張るわ。

残り数十年の命、大切に生きようと思う」

96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/03/28(木) 15:11:42.33 ID:DQRcSL6K0
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/03/29(金) 01:03:28.16 ID:KXYzH6LCo
おつおつ
楽しい自分の道を見つけて欲しいな
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/04/05(金) 20:14:38.15 ID:S7m2BeXW0
この学び舎には、巴マミもいるけれど、

巴マミは年代が違うので、同じクラスではなく、違うクラスで生活している。

でも、巴マミもなぜか、放課後の帰り道に、

どことなく知り合ったように話をするようになり、

いつも一緒に話をするわけではないけれど、

クラス外では、昼休みなどに5人で集まったりもするようになった。
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/04/15(月) 22:58:40.29 ID:62yo3lcY0

ピッピーーーッ!

ゴールのホイッスルが鳴り、

みんな、「やったー!」と言った。

「ナイスシュートだったよ、さやかちゃん」

「やったな、さやか」

「えっへへ。みんなありがと」

まどかがふと私を見る。

「ほむらちゃんも、ナイスパスだったよ」

「えっ そ、そう?」

私もそれとなく輪の中へと走っていった。
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/04/16(火) 00:41:45.48 ID:5oxcvhmMo
つづくのか期待
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