【P5x俺ガイル】八幡「やはり俺の友達は9股するなんてまちがっている」続

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211 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:07:19.83 ID:+9mh/Azpo
戸部「雪ノ下さんのお姉さん!?マジ超美人すぎっしょお!?」

陽乃「君は誰かな?隼人のお友達かな?」

優美子「はあ!?呼び捨てにしてんの!?どういう事!?」

葉山「まあ昔からちょっとした付き合いがあるからね」

陽乃「ん〜?あなたお名前は?」

優美子「えっ?三浦だけど…つか何あんた」

陽乃「三浦ちゃんね?あ、もう忘れた〜!」

優美子「はあ!?」

雪乃「ぷぷっ…」
212 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:08:01.20 ID:+9mh/Azpo
陽乃「さてさてーそんな事よりも……この子かな?やらかしちゃったのは」

八幡「そうです」

相模「何見てんのよ?あんた」

陽乃「………」

八幡「陽乃さん、電話で話した通り今回のこれは貸しにしときますよ」

陽乃「そうだねぇ。うん、異存はないよ比企谷くん」

雪乃「姉さん…」
213 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:08:50.91 ID:+9mh/Azpo
陽乃「しょうがないよ雪乃ちゃん。比企谷くんへは雪ノ下家としてお見舞いを渡した事と事故でかかった費用全てを持ったりで一応の決着はついてるけど」

陽乃「でもそれとこれとは全く別ものだからね。……ほーんと、余計な事してくれちゃって…ねぇ?」ギラッ

相模「…っ!?」ビクッ

葉山「陽乃さん、これ相模さんの携帯。ほら、動画がこれ」

陽乃「………へぇ。よく撮れてるねぇ」
214 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:09:27.57 ID:+9mh/Azpo
相模「とっとと返せよ携帯」

陽乃「これはもうちょっと預かっとくね」

相模「はっ。あんたら姉妹揃ってまともじゃないんだね。事故起こしといて平然とヒキタニと付き合うぐらい無神経な妹がいりゃこんな姉がいてもおかしくないわけね」

陽乃「おぉっと〜調子に乗りすぎだぞ〜?そういう君は人の事言えるのかな?目の前で事故が起きたのにずーっと録画してるような人格破綻者ちゃん?」

相模「あんたなんかに………あんたなんかに!!」

陽乃「うるさいよ」ギロッ

相模「……っ」ビクッ
215 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:09:58.15 ID:+9mh/Azpo
陽乃「じゃ、この子預かるから。今日はありがとうね、比企谷くん。特に君にはでっかい借り作っちゃったね」

八幡「はい。陽乃さんにものすげぇ貸しを作れたと考えるとこれ以上ないグッドエンドですよ。俺としてはね」

陽乃「いい性格してるなぁ君は…でもま、それでこそだよね。さ、行こうか。表に車あるからそのまま歩いて乗ってもらうわ」

相模「………」

陽乃「じゃ、みんなまたね〜!」
216 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:10:37.61 ID:+9mh/Azpo
ー奉仕部部室ー


八幡・結衣「はああぁ〜〜〜〜〜〜っ………」グテー

雪乃「お疲れ様。紅茶淹れるわね」

優美子「おつかれー」

葉山「お疲れさん」

戸部「おっつかれ〜っ!」

葉山「しかし比企谷。あれで良かったのか?」

八幡「あぁ…?もういいだろ何でも……俺は疲れてんだよ……」

結衣「ほんとだよね〜…あたしも疲れたよぉ………」

八幡・結衣「はあああぁぁ〜〜〜〜〜………っ」グター
217 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:11:14.34 ID:+9mh/Azpo
優美子「つかあの放送があんたの切り札だったん?」

八幡「いいや違う。あれは手札の1つだった。切り札はズバリ陽乃さんだ」

雪乃「よく姉さんが協力したわね?どうやったの?」

八幡「ああ?そういう説明とか今度でいい?もう何もする気ないほどしんどいんだよ」

雪乃「まあそれもそうよね。あんな相手に大立ち回りを演じたのだから。はい、紅茶」

結衣「ありがと〜ゆきのーん!!」

八幡「おう、ありがとな」
218 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:11:55.06 ID:+9mh/Azpo
戸部「つかつか!俺らにはくれないわけ!?」

雪乃「飲み物ならトイレの蛇口ひねれば出ると思うのだけれど」

優美子「はっ。ケチくさ」

雪乃「あなたには特別に淹れてあげるわ。ほら、ちょうどいいところにペットボトルキャップが」

優美子「ケンカ売ってんの!?」

葉山「まあまあ。俺が何か買ってくるよ。何がいい?」

八幡「MAXコーヒー」

葉山「比企谷は紅茶もらってるだろ…」
219 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:12:33.49 ID:+9mh/Azpo
全員「ふぅ……」


結衣「あははっ!ため息みんなでかぶっちゃったね!」

雪乃「仕方ないと思うわ。本当に疲れたもの」

戸部「いやーつかまじ女こわすぎっしょお」

葉山「そうだな」

優美子「あそこまでのはそうそういねーし。つかヒキオ、聞きたい事あんだけど?」

八幡「いいぜ。来年答える」

優美子「はあ!?今答えろし!」

八幡「んだようっせーな」
220 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:13:02.85 ID:+9mh/Azpo
優美子「なんで放課後にしたん?昼とかの方が目立ったんじゃね?」

結衣「それあたしも思ってたー!ヒッキーなんで?」

八幡「バカなのかお前らは」

結衣「バカゆーなし!」

優美子「バカじゃねーし!」

戸部「んでんでどうなん?ヒキタニくんよぉ?」
221 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:13:51.06 ID:+9mh/Azpo
八幡「全ての始まりは”噂”によるものだからだ。昼間に放送しただけじゃ純然たる事実をバラまくだけで終わっちまう」

八幡「それでも良かったと思わなくはないが。今回はあくまでも”噂である事”にこだわるべきだったからな」

八幡「昼間と違って放課後は生徒もまばら。だから噂が噂として映える。聞いた人間と聞いてない人間と分かれるからな」

八幡「聞いた人間は聞いた人間同士で話し、聞いてない人間は聞いた人間を探し聞く。それがしばらく繰り返される」

八幡「これで蓮の噂は新しいもので上塗り更新、書き換えられる」

八幡「そして声の主は誰なのか、それが特定されるまで大して時間はかからない」

八幡「一人称が”うち”なんてやつ、ここじゃそうそういない。第一、文化祭で名ばかりとはいえ実行委員長だったんだ。あのスピーチの声に聞き覚えのあるやつがさっきの放送聞いた中に少なからずいるだろう」

八幡「噂の発端と思わしき人物で、噂が好きな人物で、一人称が”うち”であり、聞き覚えのある声を持つ人物。そうしたものが時間をかけて自然と1つの形になる」

八幡「他人の悪い噂を流した犯人は相模だ、ってな」
222 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:14:46.88 ID:+9mh/Azpo
八幡「さすがに3〜4日はかかるだろうが、これで蓮の依頼である”噂の消滅”も完了になるだろう」

八幡「以上が今回の俺の筋書きだ。もっとも、この筋書きを思いつくに至った下地は雪ノ下の提案のものだ」

八幡「はい説明おしまい。葉山、もう紅茶飲みきっちまったからMAXコーヒーくれ」

葉山「はいはい」

優美子「ヒキオって…実は頭いい?」

八幡「まあな」

雪乃「いいえ三浦さん。この男の場合は頭が良いのではなくてずる賢くいやらしく陰険、というのが正解よ。ついでに陰湿ね」

八幡「ついででネガティブさを増量させるのやめてくれる?」
223 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:15:18.14 ID:+9mh/Azpo
戸部「よくわかんねーけどすっげー!ヒキタニくんパネェわぁ!」

八幡「しかしお前らよく参戦する気になったよな?葉山は理由があったからともかくとしても」

戸部「ああ?そりゃ友達がピンチだっつんなら助けんのは当たり前っしょお!?」

八幡「友達か。いいなお前ら」

戸部「は?何言ってんの?俺とヒキタニくんもすでに友達だべ!?」

八幡「ええぇ…いつから…?」
224 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:15:53.32 ID:+9mh/Azpo
優美子「つかあの音声ってどうやったわけ?」

結衣「それはね優美子!ここで録ったんだよ!あたしが!あたしがね!」

戸部「マジかよ結衣すっげーな!」

結衣「ふふん!」ドヤッ

葉山「ボイスレコーダーか何か置いてあるのか?」

八幡「ああ。昨日の放課後、ここで出来るだけ大きめの声で相模を潰す算段について話したんだ」

雪乃「彼女の事だから聞き耳を立てているだろうと予測してね。もちろんいない可能性もあったのだけれど」

八幡「そう。だからこの部屋の外に聞こえる音量でな。で、ボイスレコーダーをパンさんに仕込んでおいた」

葉山「パンさん?見当たらないが…」

結衣「今はゆきのんちだもん」

雪乃「ええ」
225 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:16:28.88 ID:+9mh/Azpo
結衣「ここで相模さんについて色々話して、で、明日に向けて作戦会議だ!って2人が先に帰ったの」

優美子「てことは結衣あんた1人であいつとやりあったわけ?」

雪乃「そうよ。由比ヶ浜さん、あなたならやれると思っていたわ」

結衣「えっへへへ〜でもほんと怖かったんだからね!」

八幡「よく俺らのヒントに気付いたよな?アホの子のくせにそこは偉いぞ」

結衣「そうかなぁ?偉いかなぁ?えっへへ〜」

葉山「…まあ…うん。それで?」
226 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:17:03.63 ID:+9mh/Azpo
結衣「ヒッキーがね?ヒントくれてたの。敵が前なら味方は後ろで、あたしはゆきのんの好きなものを知ってるだろー?って」

葉山「なるほど。察するに…後ろのロッカーの方にレコーダーを仕込んだパンさんが置かれていたわけか」

八幡「その通りだ。そこに由比ヶ浜が思い至るかどうかが俺と雪ノ下の賭けでもあった」

戸部「すっげ!なんかすっげ!作戦って感じするっしょ!?」

雪乃「私は由比ヶ浜さんならきっと気付いてくれると信じていたから。だからああいう言葉を残してここを出たの」

結衣「ゆきの〜〜〜ん!」ギュ−ッ

雪乃「由比ヶ浜さん…ちょっと苦しいわ」
227 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:17:40.90 ID:+9mh/Azpo
結衣「それにしても陽乃さんナイスタイミングだったよね!」

八幡「だから…俺んとこからちらほら見えてたっつの」

優美子「あの人雪ノ下さんのお姉ちゃん?姉妹揃って性格悪いし」

八幡「そりゃお前がいきなりタメ口きいたからだろ…」

優美子「うっ」

雪乃「そうね。人を見る観察眼において姉さんはかなりのものだから。だから本当にあなたの事はもう忘れたのでしょうね」

葉山「でも本当に良くあの人を切り札に用意出来たな。すごい事だと思うよ。それに音声の仕込みだって必要不可欠だったはずだ。良く間に合ったな?」

戸部「雪ノ下さんのお姉さんってそんなヤバい人なん?つかめっちゃ美人っしょ!?ヤバいっしょぉ!?」

雪乃「あの人は完璧な人だから…でも確かに私も気になるのだけれど。どうやったの?」

八幡「………」
228 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:18:28.50 ID:+9mh/Azpo
〜時は朝に遡って〜

ー朝 図書室ー


八幡「おい」

材木座「うぬぅ?なんとこれは我が戦友ではないか。どうしたのだ八幡よ。朝からこんな荒れ果てた地で邂逅するとは珍しい…」

八幡「お前に頼みがある」

材木座「えっ?」

八幡「お前に頼みがある」

材木座「あっはい…。ていうか素?もっとこう、いつもの感じはないのか?我との」

八幡「いいから来い」グイッ

材木座「あはぁん!」
229 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:19:05.24 ID:+9mh/Azpo
ー職員用男子トイレー


八幡「いいか材木座。この録音データを昼までに編集してほしい」

材木座「音の編集か?しかし我にはそのようなスキルは」

八幡「都合悪いとこをカットしてほしいだけだ。出来たら一度聴かせてくれ。可能か?」

材木座「うぬぅ。それならばたやすい。して?この対価に何を差し出すのだ八幡よ?」

八幡「対価、それはな…」

材木座「それは…?」
230 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:19:36.96 ID:+9mh/Azpo
八幡「お前のラノベにちゃんとした感想を言ってやる」

材木座「よかろう。このミッション、承った」

八幡「うむ。そして編集した音データを放送室で大音量で流してもらう。タイミングは携帯で知らせる。事を起こす前に通話状態にするのを忘れるなよスネーク?」

材木座「貴様……一体、何をやろうとしておるのだ…?一体どのような難敵を相手にしておるというのだ?」

八幡「魔王だ」
231 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:20:09.47 ID:+9mh/Azpo
材木座「ふむふむ。然らば我による編集された音データ…すなわちエクスカリバーにて魔王を討ち取ろうというのだな?」

八幡「そうだ。そしてそいつと対峙する間も受話口から出る声を録音しておいてほしい」

材木座「ふむ。それは何ゆえにだ?」

八幡「追い込まれたやつはおそらく自分からその罪を認める供述をするだろう。それを即座に編集し、流してもらう」

材木座「八幡よ…さすがにそれはしんどくないか?」

八幡「ああ、会話の全てを編集するのは不可能だ。だが一部抜粋であれは可能なはずだ。あるだろう?時間の表示が」

材木座「表示とな?」
232 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:20:50.09 ID:+9mh/Azpo
八幡「俺たちの会話を聞き、かつ録音しながらお前は時間の表示を見続けろ。例えば会話が始まって”00:05:30付近”で相手が暴露したならそのタイムを覚えておけ」

八幡「そしてその一言を抜き出し、流すのだ」

材木座「八幡…さすがに無理と思うが…それに暴露って何の暴露なのだ?」

八幡「その点については心配ない。会話を聞いていればお前なら察する事が出来るはず。大丈夫だ。お前なら出来る。重要な暴露が出ればその一言だけでいい。抜き出したら流せ。わかったな?」

材木座「よかろう。心得た」
233 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:21:20.97 ID:+9mh/Azpo
〜時は少し進んで昼〜

ー昼 屋上ー


八幡(まさか俺から陽乃さんに電話する日がこようとは)

トゥルルルル…トゥルルルル…トゥル

陽乃『比企谷くんひゃっはろ〜!』

八幡「うわっ」

陽乃『うわっとは失礼だなぁ。そっちからかけて来たくせに〜』

八幡「こんちはっす陽乃さん。今いいっすか?」

陽乃『うん、いいよ?どうしたの?』

八幡「実は」
234 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:21:52.11 ID:+9mh/Azpo
ーはちまん説明中ー


八幡「…ってなわけです」

陽乃『………』

八幡「どうですか?」

陽乃『私を動かしたい割にはちょっと足りないかなぁ?』

八幡「ですよね。でもそいつの持つ最終兵器が雪ノ下一家を巻き込むものだとしたら?」

陽乃『いやに自信ありげだねぇ。どうしてそう思うのかな?』
235 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:22:27.64 ID:+9mh/Azpo
八幡「実は俺、思い出したんですよ。あの時、あの場にそいつがいた事を」

陽乃『それはあまりにもご都合主義じゃないかなぁ?確証はあるの?』

八幡「もちろんです。人がはねられたってのにその場に突っ立って携帯構えてるやつですよ?他に見間違えようがない」

陽乃『まあそうだね。確かに』

八幡「それに車にぶっ飛ばされたとはいえ、頭は回ってるわけですから。ぶっ飛ばされた俺が周りに助けを求めようと見回すのは当たり前の事です」

陽乃『そうだね』
236 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:23:30.84 ID:+9mh/Azpo
八幡「やつの事なんで、完全なまでに追い込まれたらおそらく出して来ます。よって陽乃さん。今回のそれは陽乃さんへの貸しにしときます」

陽乃『………』

八幡「別件で陽乃さんに借りを作りました。それとは別で今回この件で陽乃さんは俺に借りを作る」

八幡「しかも陽乃さんにとってのこの借りは、雪ノ下だけでなく雪ノ下一家を巻き込むもの。残念ながら逃げられませんよ」

八幡「どうですか?」

陽乃『………』

八幡「………」
237 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:24:05.88 ID:+9mh/Azpo
陽乃『しょうがないかぁ。うん、いいよわかった。比企谷くんへの借りね』

八幡「どうもです」

陽乃『はーあ。せっかく比企谷くんに対して優位に立てる貸し作れたのになぁ。もったいないなぁ』

八幡「でもまあいいじゃないですか。こうして厄介事を完全に刈り取る場が出来るんですから」

陽乃『まっそうだね。で?それはいつやるの?』

八幡「今日の放課後です。場所は自販機コーナー。陽乃さんは廊下側から潜入してください」

陽乃『はいはいわかりましたよ〜お姉さん了解。じゃあ比企谷くん、後でね』

八幡「はい。よろしくです」

プツッ…



八幡「フフフ………やったぜ!!俺グッジョブ!!!」バンザーイ
238 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:24:50.17 ID:+9mh/Azpo
〜時は現在に戻って〜

ー放課後 奉仕部部室ー


戸部「パネェ!ヒキタニくんもパネェっしょ!」

葉山「なるほどな。やるな比企谷」

八幡「確かに思ってた以上に上手く行った。だが誤算もある」

結衣「ごさん?どんな?」

八幡「俺と雪ノ下に関わる事故の件を知る人間が増えちまった事だ」

雪乃「………」
239 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:25:40.70 ID:+9mh/Azpo
優美子「それは別にいんじゃね?事故とかたまたまっしょ?ヒキオ狙ったんならまだしも」

葉山「そうだな。優美子の言う通りだ。でもその件は黙っておくべきだな」

戸部「おっけー!」

結衣「うん!ありがとみんな!」

雪乃「助かるわ」

八幡「さて。といったわけでもう解散にしね?俺とっとと帰って寝たい」

葉山「そうだな。そうしよう。皆ほんとにお疲れ!」


全員「おつかれ!!」


八幡「お前まるでリーダーだな」

葉山「まあまあ。はははっ」
240 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:26:39.50 ID:+9mh/Azpo
ー同時刻 ルブラン店内ー


竜司「つかいきなり呼び出して大丈夫だったんか?」

祐介「今日の集合は予定になかったからな。俺も慌てた」

蓮「大丈夫だ。やらなければならない事はこっちにある」

杏「さすがリーダーだね!」

真「ええ、そういう事を言えるのは大事だと思うわ」

春「ところで今日の集まりは?」

モルガナ「おいフタバ!集合かけたのはお前だろ?何か進展あったって感じか?」

双葉「ふっふっふ………まあな!」
241 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:27:17.13 ID:+9mh/Azpo
双葉「黒幕の正体だが、あいつで間違いない。パレスの場所もわかった。問題はキーワードだけだった」

杏「場所まではこないだわかったけどキーワードはまだだったね」

竜司「ああいうやつって普段どんな事考えてんだ?」

春「少なくともまともな思考じゃない事は間違いないけど…」

真「ねぇ双葉。皆を集めたということは何かヒントを掴んだんじゃないの?」

双葉「それだ」

竜司「おぉ!?マジかよ双葉!さすがだな!」
242 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:28:01.97 ID:+9mh/Azpo
祐介「して?そのヒントとは何だ?」

双葉「ヒントというか答えを持ってる!これだっ」

真「広辞苑…?」

杏「辞書?」

春「あの…まさかとは思うけど…」

双葉「必殺!手当たり次第!」

竜司「んだよそれ…褒めて損したぜ!ちくしょう!」
243 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:28:47.54 ID:+9mh/Azpo
真「まあ…いつかは当たるでしょうけど…」

杏「まさかこれに載ってる単語ぜんぶ言っていくとか…ないよね?」

双葉「それだっ」

竜司「それだっ…じゃねぇよ!!どんだけあると思ってんだよ!分厚いにも程があんぞ!?」

祐介「名案とは思えんな」

モルガナ「けどこん中に正解があるのは間違いないぜ?何も全部やろうってわけじゃねえんだ。こん中のどれか1つ引けばいいだけだ」

春「はあ…本当にやるの?」

双葉「やるっきゃない!そうじろうもいるしな!」

惣次郎「お、俺もか!?」
244 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:30:35.71 ID:+9mh/Azpo
春「………じゃあ次、鉱山…」

ナビ「該当しません」

竜司「…これ1日じゃ終わんなくね?」

蓮「ああ…春を探し出した時よりきつい…」

真「確かに…」

杏「あん時以上のしんどさだよ…」

春「私?私をみつけたって何の話?」
245 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:31:20.33 ID:+9mh/Azpo
真「いつだったか初めて会った日の話よ。あの時は春に似た髪型や雰囲気の生徒がいないか全生徒の顔写真を見て探したの」

杏「私、蓮、真、竜司でね」

モルガナ「アン殿ぉ!ワガハイもいたぞ!?」

竜司「お前見てるだけだったじゃねえか」

モルガナ「何をー!?」

杏「竜司あんたも変わんないでしょ!」

惣次郎「お前らいつもこんな事やってたのか?」

双葉「いつもじゃないがキーワードを探るのが一番難関なのは間違いないな」

竜司「はあーだりぃ………ん?」

??「…!!!…………!!!!!」

真「外で何かやってるみたいね」
246 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:31:48.10 ID:+9mh/Azpo
竜司「んっとによぉ…クソうるせぇな」

??「………!!………!!!……!………!!!」

杏「ねえ…今……」

祐介「ああ…確かに聞こえたな。あの名前が」

春「ということはすぐ近くに…?」

竜司「こうしてても埒あかネーし!ちょっくら顔拝みに行ってやろうぜ!な!?」

蓮「………」
247 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:32:30.19 ID:+9mh/Azpo
ー奉仕部解散後 雪ノ下宅ー


八幡「で?何で俺は呼ばれたんだ?」

雪乃「にゃー」

カマクラ「にゃー」

結衣「にゃー!」

八幡「カマクラ付きでなぜ呼ばれたのかと聞いている」

雪乃「にゃーにゃ」

カマクラ「にゃ〜〜〜」

結衣「にゃ!」

八幡「お前、猫は苦手なんじゃなかったか?」

結衣「この子は別だにゃ〜」
248 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:33:16.22 ID:+9mh/Azpo
八幡「ほんと何なの?」

雪乃「労いよ」

八幡「自分へのか?カマクラでか?」

雪乃「ええ、そうよ。それと今回はお疲れさまという意味も込めてね」

結衣「うん!ほら!打ち上げしよ!?」

八幡「お前らまさか…俺がカマクラ呼びに帰ってる間に買い物してたのか」

雪乃「ええ。本当は奉仕部で雨宮くんも一緒にと思ったのだけれど」

八幡「なるほどな。あいつ昼に急用入ったんだっけか?今地元に戻ってるもんな」

結衣「そだね〜残念だね。でもれんれん入れてまた打ち上げしよ!」
249 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:33:57.45 ID:+9mh/Azpo
八幡「お前に至ってはただ騒いで菓子食って太りたいだけだろ?」

結衣「違うもん!太るほど食べないし!ヒッキーのばか!」

雪乃「それはそうとあなたたち勉強してるの?今日は打ち上げもそうだけど勉強会も兼ねているつもりなのだけれど」

結衣「うぇ!?」

八幡「そういやそうだった…」
250 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:35:00.48 ID:+9mh/Azpo
ールブラン店内ー


カランカラン…

冴「雨宮くん?そろそろ戻らないと……どうしたの?何だか雰囲気が重たいわね?」

真「お姉ちゃん…それが……」

竜司「こいつの前歴の相手があいつだったんだよ!クソが!」

冴「え…?どういうこと?」

真「私たちにとっての黒幕がね…彼の、蓮の前歴の相手だったの。訴訟を起こした相手がその黒幕だったって事よ」

冴「なんて事…」
251 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:35:31.17 ID:+9mh/Azpo
祐介「出来すぎている…あまりにも。人為的なほどの出来すぎた因縁だ。こんなものありえるのか?」

春「けどこんなものを運命だなんて呼びたくないよね」

双葉「うちのリーダーは色んな意味でヤバいな」

モルガナ「なあレン。もしかしたらシホも…」

杏「志帆がなに?」
252 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:36:41.11 ID:+9mh/Azpo
モルガナ「ああ。さっきユースケが言ってたろ?出来すぎた因縁だって。そう考えるとシホとこいつがあっちの学校で再会したのも運命にならないか?」

杏「確かに…」

冴「一体どうなってるの?彼を取り巻く因縁はあまりにも絡みすぎている…」

真「良く言われる言葉だけど、偶然は3度までって。そうなると蓮にとって今の状況は必然って事に…」

蓮「偶然だろうと必然だろうとどっちでもいい」

杏「蓮…」

蓮「もし俺を見て楽しむために何もかも仕組まれたのなら許せない。そのために色んな人が傷付いた。志帆だってそうだ」

竜司「おうよ…ほんとそうだぜ。春の親父さんだってそうだろ!?」

春「うん。私、改めて気持ちが固まったよ。何が何でも勝とうよ!皆で!」

蓮「ああ!」
253 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:37:11.72 ID:+9mh/Azpo
ー夜 平塚静宅ー


蓮「ただいま静さん」

平塚「おかえり。食事は済ませたのか?」

蓮「はい」

平塚「そうか」

蓮「これお土産です。一緒に食べませんか?」

平塚「お、いいね。寒くなると逆にアイスが食べたくなるのは自然の摂理だな」
254 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:37:58.24 ID:+9mh/Azpo
平塚「ところで雨宮。勉強はどうなんだ?」

蓮「普通ですよ」

平塚「ふむ。まあ君の成績を見る限り特に問題はなさそうではあるが」

平塚「前の学校では常に学年トップだったんだろう?なかなかやるじゃないか」

蓮「知識の泉ですから」

平塚「何かな?それは。流行りの一言ネタみたいなものか?」

平塚「まあいい。明日からテストだ。気を引き締めて頑張りたまえ」

蓮「はい」

平塚「ちなみに自信の程は?雪ノ下や葉山という難敵がいるが」

蓮「知識の泉ですから」

平塚「よくわからんがそれは自信の現れということか?」
255 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:38:46.27 ID:+9mh/Azpo
〜11月29日〜

ー朝 教室ー


八幡「おはよう蓮。彩加」

蓮「おはよう八幡」

戸塚「うん、おはよう八幡!」

八幡「………」チラッ

八幡(さすがに相模はいないか)

葉山「やあ比企谷」

八幡「…なんだよ朝っぱらから」
256 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:39:12.25 ID:+9mh/Azpo
葉山「昨日の件、上手く行ったみたいだぞ」ヒソヒソ

八幡「そうみたいだな」ヒソヒソ

戸塚「なになに?2人で内緒話?仲良いね!」

八幡「どこがだよ…そういう事言うとまた…」

海老名「ぐふふふ…呼びました〜?」

八幡「ほら来た…呼んでないから」
257 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:39:51.97 ID:+9mh/Azpo
蓮「そういえば八幡、昨日は悪かったな」

八幡「ん?ああ、しょうがねえよ。急用じゃな」

戸塚「どしたの?何かあったの?」

蓮「ああ。昨日の昼に奉仕部で用があるって言われてたんだけど急な電話で行けなかったんだ」

海老名「なになに?れんれんってば今度はどんな男子と?ぐふふふふ…」

蓮「女子だよ女子」

八幡「…お前ってやっぱモテんのな」

蓮「いや、そういうんじゃないよ」

海老名「なになに?比企谷くんジェラシー?」

八幡「ちげーから…」
258 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:40:18.24 ID:+9mh/Azpo
戸塚「ところで八幡、勉強した?」

八幡「まあいつも通り文系にのみ焦点を合わせた程度だな」

葉山「そういえば雨宮さんはどうなんだ?成績というか勉強は」

海老名「前の学校ではどうだったの?」

蓮「学年トップだ」

戸塚「へぇ〜!すごいや!」

八幡「それって一年通してか?」

蓮「ああ。毎回学年トップだった」

戸塚「すごいなぁ!」

蓮「知識の泉だからな」

八幡「なんだそれ?」
259 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:41:01.00 ID:+9mh/Azpo
ーテスト中ー


全員「………」カリカリカリカリ


キーンコーンカーンコーン…

教師「はいそこまで」

全員「あああああ……」


蓮「よし」
260 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:41:53.42 ID:+9mh/Azpo
ー休み時間 屋上ー


蓮「こっちが比企谷八幡。こっちが鈴井志帆、前の学校で一緒だったんだ」

八幡「ども…」

志帆「初めまして」ニコッ

八幡「なあ…なんでこんな状況に?」

蓮「そりゃあ紹介しておく必要があるからに決まってる」

志帆「そうなの?」
261 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:42:37.40 ID:+9mh/Azpo
蓮「志帆、八幡は友達がいないんだ。八幡、志帆には友達がいないんだ」

八幡「ちょ!?」

志帆「ええぇ!?それ言っちゃう!?」

蓮「俺の友達の友達は他人じゃない。よろしく二人共」ニコッ

八幡「はっ。全くお前らしいというか何というか…よろしく、鈴井さん」

志帆「あははっ、そうだね。よろしくね比企谷くん」

八幡(おぉ…名前間違われなかったぞ……いい人だな鈴井さん!)
262 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:43:36.88 ID:+9mh/Azpo
ー昼 八幡ベストプレイスー


八幡「はー。腹減ったぁ」

志帆「ここいい場所だね?」

蓮「何でもっと早く案内しなかったんだ?ずるいぞ」

八幡「うるせえよ…ここは俺が安心出来る唯一のベストプレイスなんだよ文句あるか」
263 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:44:10.00 ID:+9mh/Azpo
蓮「文句はないが異議はある。そのカレー焼きそばパンはどこで買ったんだ?」

八幡「あぁ?お前ほんとカレーに並々ならぬ執着を………購買だよ購買」

蓮「そうか盲点だった。行ってくる」

志帆「あはは…ほんと自分に正直だね。いってらっしゃい蓮」

蓮「うん。行ってきます」

八幡「いてらっさい」
264 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:44:45.59 ID:+9mh/Azpo
八幡「………」

志帆「……食べないの?」

八幡「ん?まあ。箸休めかな」

志帆「お箸持ってないのに?素直に蓮を待つって言えばいいのに…ふふっ」

八幡「うっさいですよ」

志帆「ごめんごめん。ふふ」
265 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:45:34.06 ID:+9mh/Azpo
志帆「んん……ここほんといいね。風が良い感じ」

八幡「この学校で唯一存在する安らぎの場だからな」

志帆「だから独り占めしてたの?」

八幡「今まではな」

志帆「そっかそっか」
266 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:46:03.60 ID:+9mh/Azpo
八幡「あの、鈴井さん。ちなみに何すけど…蓮と付き合ってるとか?」

志帆「え!?いや!全然だよ!そういうんじゃない……///」

八幡(ほぉ…これはこれは。あいつの9股説ってあながち嘘でもねぇなっつーか全然あり得そうだな)

志帆「比企谷くんは彼女いるの?」

八幡「ははは。いるわけない」

志帆「好きな人は?」
267 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:46:32.00 ID:+9mh/Azpo
八幡「いねえっす」

志帆「そっか。どんなタイプの人が好みなの?」

八幡(出たよ女子トーク。だが勘違いしてはいけない。これはただの雑談なのだ。別に俺の好みなぞどうでも良いのだ)

八幡(この手の話題がさらっと出る場合は、相手に対して興味なくはないんですよというアピールのためである)

八幡(なのでこの場合、用意された答えを返すに限る)

八幡「優しい人かな」

志帆「優しい人かぁ。どんな風に?」
268 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:47:20.22 ID:+9mh/Azpo
八幡(おおっと追撃。だがこれにも勘違いしてはならない。なぜならほんとに話したい相手は今この場にいないから)

八幡(だから仕方ない目の前のお前で時間潰しでもするか、という意味なのである)

八幡(よってこの場合の返答もテンプレを返すに限る)

八幡「人当たりとかそういうとこかね」

志帆「そうなんだ?」

八幡(簡潔すぎたかな?まあいいおそらくこれで少し沈黙が流れるに違いない)

志帆「じゃあ同じくらい優しい人が2人いたらどういう所を見て決めるの?」

八幡「………」

八幡(あれ?これは予想外な展開)
269 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:47:55.61 ID:+9mh/Azpo
八幡「うぇっと…えと、そうだな…」

八幡(いかん。なぜかパニクってしまった落ち着け俺)

八幡「雰囲気っつーかこう…話の合う人かな」

志帆「そっかぁ」

八幡(こちらばかりやられていても何だ。反撃だ!八幡いっきまーす!)

八幡「鈴井さんは?」

志帆「私も同じかな。優しい人」

八幡(まんま返してくるとはありがたい。さっきのをそのまま返せばいいだけだからな)

八幡「どんな風に優しい人?」
270 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:48:26.24 ID:+9mh/Azpo
志帆「もしかしなくてもさっき私が言ったことそのまま返してる?」

八幡「さすがにバレましたか」

志帆「もうっ。比企谷くん話しやすいね?ふふっ」

八幡「え?マジすか…?」

八幡(話しやすいなんて言われた記憶はあるだろうか?いいえ、そのような覚えはございません)

志帆「蓮のおかげかな?あんな紹介のされ方だったしね?」

八幡「…そうかも」

八幡(そうだ。間違いなく蓮のおかげだ。こうして誰かとちゃんと話せるようになれたのも、こうして初対面で話せるようになれたのも)
271 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:49:06.52 ID:+9mh/Azpo
八幡(鈴井さんはどうなんだろう?雰囲気から察するに俺みたいなぼっちではなさそうだが。どことなく陰を感じる)

八幡(だからかもしれない。あいつがこうして彼女を引き合わせてくれたのは)

八幡(底抜けに明るい由比ヶ浜と、落ち着き払う雪ノ下。どちらとも違い、どことなく陰が見える鈴井さん)

八幡(雪ノ下も由比ヶ浜も、初対面の時はそれなりに会話はこなせた。だがこなしただけにすぎない)

八幡(この俺が蓮の他に親しくなれるとしたら鈴井さんなのかもしれない)

八幡(なんて事を思った所でそれを押し付けたりなどしない。なぜならきもがられたらショックだからだ)

志帆「比企谷くんはどうして友達いないの?」

八幡「そんなドギツいストレート食らったのは久しぶりだな…」

志帆「あ!ごめんね!?別に嫌味なつもりないんだよ?!本当だよ!?」

八幡「ははっ。わかってるよ」
272 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:49:41.20 ID:+9mh/Azpo
八幡「そうだな、俺に友達がいないのは」

八幡(蓮と出会うまでの事を思い出してみると…。記憶を過去へ飛ばすほどに笑えてしまう)

八幡「かっこつけてただけなのかもな…」

志帆「かっこつけたら友達いなくなるの?」

八幡「いやまあなんつーか…俺は友達なんかいらないって本気で思ってたんだ」

八幡「人に期待するのもされるのも嫌で。価値観とかそういうの押し付けあいたくもなくて。信頼しあうのも億劫で」

八幡「何より……」

志帆「裏切られる事が怖かったんだね?」

八幡「!?」
273 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:50:18.39 ID:+9mh/Azpo
志帆「何となくわかるなぁ。そういうの」

八幡「………」

志帆「相手を思いやるのはいいけど、その思いやりが相手にとって重荷になってないか不安になったり。逆に思いやってもらいたいなぁなんてすがったり」

志帆「比企谷くんは優しいんだね。優しいから怖いんだよね。変わってしまう事が」

八幡「なんで…」

志帆「何でわかるかって事?そうだなぁ…前いた学校に唯一の親友がいるの」
274 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:50:53.52 ID:+9mh/Azpo
志帆「その子はね、外見のせいで酷いイメージ持たれてて」

志帆「最初はツンツンしてたんだけど、話してくうちにこの子もつらかったんだなぁってわかった」

志帆「だからね、比企谷くん。比企谷くんのその気持ちや考えは君1人が持ってるものじゃないんだよ」

志帆「案外、誰でも持ってるものなんだよ」

志帆「それを知るだけでさ、ちょっと気が楽にならない?なぁんだ、皆一緒だったんだ?って」ニコッ

八幡「………」
275 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:51:26.20 ID:+9mh/Azpo
八幡(やばい。なんか泣きそうだ)

八幡(蓮といい鈴井さんといい。どうして秀尽から来たやつはこうなんだ?)

八幡(あっさり俺の心の扉を開けやがる)

八幡(憎まれ口を叩かれれば俺は減らず口で返す。嫌味には自虐で返す)

八幡(この2人の前では俺が培ってきた教訓とやり方が本当に役に立たない)

八幡(参った。降参だ)


八幡「その通りかもしれないな…」
276 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:52:22.17 ID:+9mh/Azpo
志帆「きっとそうだよ」

八幡「参ったな。全面降伏します。いつもなら減らず口叩いてそっぽ向くとこだけど」

志帆「うん。それでいいと思うな」

八幡「…鈴井さん」

志帆「なあに?」
277 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:52:54.49 ID:+9mh/Azpo
八幡「俺と友達になってくれないか?」

志帆「うん!喜んで」ニコッ

八幡「なんだ天使か」

志帆「えっ?天使?」

八幡「あ!いや!何でもない…忘れてくれ」

志帆「んー?……あっ。………///」

八幡(気付くの遅くありません?つか気付いて照れるのやめてもらっていいですか可愛いです)
278 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:53:30.93 ID:+9mh/Azpo
蓮「ニヤニヤ」

八幡「おい…そういう効果音は口に出すもんじゃねえぞ蓮…」

志帆「蓮?!いつからいたの!?」

蓮「八幡がどんなタイプが好みなのかあたりから」

八幡「結構前だなおい!」

志帆「もう!蓮のいじわる!」

蓮「ははっ」
279 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:54:09.50 ID:+9mh/Azpo
八幡「くっそ…まいいや。ほら、飯にしようぜ」

志帆「うん!そうだね」ニコッ

蓮「なあ八幡?」

八幡「んだよ?」

蓮「俺に嘘ついたな?カレーパスタサンドしかなかったぞ」

八幡「購買の在庫は知らねぇよ…」
280 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:54:59.21 ID:+9mh/Azpo
ー教室ー


平塚「よーしお前ら、今回のテストの結果を発表する。良く聞け」

蓮「この学校のテスト結果はずいぶん早いんだな」

八幡「それだけ教師の仕事は暇だって事だr…いてっ!?」ゴッ

平塚「もし比企谷が言ったような事がまた聞こえてきたら音速のマグナムチョークだからな!」

八幡「いててて…」

蓮「八幡は魅力が足りないんだな。俺は魔性の男だぞ」ドヤッ

八幡「はあ?何の話だよ…」
281 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:55:52.72 ID:+9mh/Azpo
平塚「まずクラスのトップは………でれれれれれれれれ」

蓮「先生がドラムロールやるのか」

八幡「暇なんだr…いってぇ!?」ズガッ

平塚「でれれれれれれれれデン!!!!雨宮だ。よくやったな」

全員「おお〜〜〜〜」

平塚「ちなみに学年トップも雨宮だ。この調子で励め。では今日は終わりだ。気をつけて帰りなさい」

全員「うぉおおおおおお〜〜〜〜〜〜!!!」

八幡「お前ってすげぇんだな…」

蓮「知識の泉だからな」
282 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:56:22.94 ID:+9mh/Azpo
ー放課後 通学路ー


蓮「今日は奉仕部はないんだな」

八幡「ん?ああ。まあな…」

蓮「どうした?」

八幡「いや、その…あいつらがよ。たまには2人で遊びに行けって言うからよ…」

蓮「ああ、なるほどな。じゃどこ行く?」

八幡「え?いいのか?」

蓮「何がだ?」
283 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:57:33.75 ID:+9mh/Azpo
八幡「いや、遊び。行けるのか?」

蓮「ああ。元々あった予定が昨日片付いたし。今日は暇だ」

八幡「じゃあ…うち来るか?妹がさ、どうしても一回会ってみたいってうるさくってよ…」

蓮「小町ちゃんだったか?」

八幡「言っとくが小町はやらねえからな」

蓮「あきらめるのか?」

八幡「何をだよ!?」
284 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:58:12.22 ID:+9mh/Azpo
ー放課後 八幡宅ー


八幡「たでーま」

蓮「お邪魔します」

八幡「小町ぃー?おーい」

蓮「留守か?」

八幡「みてーだな。んだよ小町のやつ…自分が連れてこいつってたくせに」

蓮「まあいいじゃないか。で?八幡の部屋はどこだ?」

八幡「上だよ。飲み物持っていくから先に上がってろよ」

蓮「わかった」
285 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:58:56.26 ID:+9mh/Azpo
八幡「えっと…MAXコーヒーでいいよな?いいはずだ。あとは…」

蓮「なあ八幡」

八幡「うわぁお!?なんだよいきなり背後から…おどかすなよ…」

蓮「カレーのにおいがするな」

八幡「あ?まあな。昨日の晩飯カレーだったから」

蓮「カレーはいいよな」

八幡「あ?ああ…そうね」

蓮「カレーはいいな。カレーがいいカレーにしろ」

八幡「後半ただの要求になってねえか?」
286 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 16:59:46.18 ID:+9mh/Azpo
ー八幡の部屋ー


蓮「これが八幡の部屋か。いいな」

八幡「いいって何がだよ?普通の部屋だろ」

蓮「普通こそ最高だ。お前は何もわかってない」

八幡「いや、そんな普通ぶりを絶賛されましても…」

蓮「ところで八幡?」

八幡「んだよ」

蓮「エロ本またはBD等は」

八幡「お黙りなさい」

蓮「データ派か?という事はPCの中にオタカラか。よしまずはオタカラまでのルートを確保」

八幡「触らせんぞ」
287 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:05:19.00 ID:+9mh/Azpo
蓮「小町ちゃんはどんな感じの子なんだ?」

八幡「ああ?そうだな良く出来た妹だよ。小町は可愛い千葉1の妹であり世界一のプリティシスターでありその可愛さは目に入れても痛くないほどだ」

蓮「目は痛いだろ?」

八幡「いやいや…わかんだろ?!もののたとえだよ!」

蓮「俺にも妹っぽい子はいるんだ」

八幡「へえ。そうなのか。何て子なんだ?」

蓮「双葉っていうんだ」

八幡「目に入れても痛くないか?」

蓮「目には入らないぞ?」

八幡「いや…だからもののたとえだろって!」

蓮「心の目にはいつも入れて」

八幡「そういうのはいいんだよ」
288 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:05:56.79 ID:+9mh/Azpo
蓮「ところで八幡?」

八幡「なんだ?」

蓮「カレーはまだなのか?」

八幡「お前な…人んち来てカレー要求するか普通!?」

蓮「あきらめるのか?」

八幡「お前が諦めろ!つか何をだよ!?」

蓮「カレーってのは奥が深いんだ。相手のためを思って頑張るとなぜか激辛に」

八幡「何の話してっかさっぱりだわ…」

小町「ただいまー」
289 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:06:33.51 ID:+9mh/Azpo
八幡「お?帰ってきたか」

蓮「緊張するな」

八幡「はあ?お前がか?ありえないだろ」

蓮「まあな」

八幡「何なのその返しは…」

ドタドタドタドタ…

蓮「めっちゃ走ってる?」

八幡「めっちゃ走ってる」
290 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:07:05.62 ID:+9mh/Azpo
ガチャッ!!

小町「お兄ちゃん!?」

八幡「おう。おかえり小町」

蓮「おかえり。小町ちゃんだね?初めまして、雨宮蓮です」ニコッ

小町「…っひぃーーーーーー……」

八幡「…?……????どした…?大丈夫か?」

蓮「息吸い続けてるな」
291 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:07:37.18 ID:+9mh/Azpo
小町「うぉ兄ちゃん!!!!」

八幡「うっせ…なんだよ?」

小町「この人がおもももちおもももちだまち!?」

八幡「小町ちゃん?落ち着きなさい。お餅を騙してるように聞こえるぞ。そうだ友達だ」

小町「ふぁあじめまして!!!!くぅおまちです!!!!!いつもうぁにがお世話になってます!!!!!!!」

蓮「あ…うん…はい。こちらこそ」

八幡「小町…蓮が引くとこ初めてみたぞすげぇなお前…」

小町「っくぅ〜〜〜〜っ!一度は言ってみたかったセリフ”兄がお世話になってます”ついに完遂…!!」グッ

八幡「なぜかお兄ちゃんいたたまれない気持ちでいっぱいなんだが」
292 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:08:16.05 ID:+9mh/Azpo
ー夕方 八幡宅ー


小町「へぇー蓮さん秀尽だったんですかぁ」

蓮「そうなんだ」

八幡「その辺あんまりつつくなよ?空気読めるはずの小町がその機能はたしてなくないか?」

小町「あ!そうだ…ごめんなさい余計なこと聞いちゃって…」
293 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:08:52.35 ID:+9mh/Azpo
蓮「いや、気にしなくていいよ」ニコッ

小町「はうっ!?」

蓮「??」

小町「んんっ!?」

八幡「…見比べるな」

小町「はあ。神様って不平等だよね」

八幡「はいはいどーせ腐ってますよ蓮みたいなスマイルなんか持ってませんよ」
294 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:09:38.24 ID:+9mh/Azpo
小町「はい!我が家のカレーですどうぞ召し上がれ!」

蓮「ありがとう。いただきます」

八幡「マジで食ってく気だったとは」

小町「ちょっとお兄ちゃん!?そんな事言わないの!蓮さんすごいんだよ!?こうしたら美味しくなるよ安定するよって方法とか教えてくれたんだから!」

八幡「へー。お前って自炊すんの?」

蓮「秀尽にいた時に屋根裏に居候させてもらっててさ。ただで屋根裏に置いてやるんだから手伝え屋根裏小僧がって感じの事を言われてはないんだけど色々手伝ってたら出来るようになったんだ」

八幡・小町「はい?屋根裏?」
295 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:10:10.98 ID:+9mh/Azpo
小町「はい!我が家のコーヒーです!どうぞ!」

八幡「さっきと流れ似てるけどそれただのインスタントだからな?」

蓮「ありがとう。いただきます」

八幡「しかしマジでお前くつろいでんな」

蓮「くつろぎの空間は大事だ。いいお宅じゃないか」
296 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:10:42.84 ID:+9mh/Azpo
八幡「つーかまさか平塚先生んとこに世話になってるとはな。初耳だったぞ」

小町「そりゃそういう事はペラペラ言えないもんでしょ?」

蓮「あっそうだ秘密だった。しまった」

八幡「お前…」

小町「お兄ちゃん。蓮さんって天然?」

蓮「うん。くせっ毛だから雨の日ちょっと大変なんだ」

八幡「この通り天然だ」
297 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:11:34.19 ID:+9mh/Azpo
蓮「長居しちゃったな」

小町「また来てくださいねっ!」

八幡「おう。いつでも来い」

小町「ちょっとお兄ちゃん!送ってって!」

八幡「おう、そうだな」
298 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:12:06.72 ID:+9mh/Azpo
蓮「いや、大丈夫だ道覚えてるし。食材買って帰ったりしないといけないから」

八幡「そうか?平気か?つかお前なんか主婦みてえだな」

蓮「主婦じゃない。主夫だ」

八幡「さてはお前…将来は平塚先生の専業主夫とか言う気じゃないだろうな?」

小町「ちょとお兄ちゃん!?蓮さんはお兄ちゃんとは違うんだから!」

蓮「アリだ」

小町「ええぇ……」
299 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:12:41.95 ID:+9mh/Azpo
蓮「お邪魔しました」

小町「いえいえまたどうぞ!」

八幡「おう。じゃまた学校でな」

蓮「ああ。また」

ガチャ………パタン
300 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:13:09.55 ID:+9mh/Azpo
八幡「さ〜て、風呂入るか」

小町「ねぇ、お兄ちゃん」

八幡「ん?なんだ?」

小町「蓮さんみたいなお友達出来てほんとよかったね!」

八幡「おう」ナデナデ

小町「えへへっ」
301 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:13:47.60 ID:+9mh/Azpo
ー夜 蓮帰宅中ー


モルガナ「あいつんち普通だったな?」

蓮「そうだな」

モルガナ「しっかしハチマンの妹の溺愛ぶりはお前に通じるものがあるな」

蓮「そうか?」

モルガナ「そうだぞ?傍から見てるとお前のフタバ溺愛ぶりも相当なもんなんだぞ?」

蓮「普通だろ?」
302 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:14:16.92 ID:+9mh/Azpo
モルガナ「そういうとこがすでに溺愛ぶり発揮してるんだがなあ」

蓮「気のせいだ……ん?千葉限定うみゃあ棒50本セットか」

モルガナ「………」

蓮「買っていこう」

モルガナ「フタバにか?」

蓮「もちろんだ。すいませんこれ2つ。大丈夫です両脇に抱えていきます」

モルガナ「はぁ…」
303 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:15:05.12 ID:+9mh/Azpo
ー平塚静宅ー


蓮「静さん。テーブルのこれは?」

平塚「学年トップ取っただろう?そのご褒美だよ」

蓮「どうもありがとうございます」

平塚「なあに頑張ったものにはそれ相応の褒美というのが必須だからな。ただのケーキではあるがせっかくだ、1ホールにしたぞ!遠慮せず食したまえ」

蓮「いただきます。プレート食べますか?どうぞ」

平塚「あ?うん…うん食べるようん…何て書いてあったか文字読んだか?」

蓮「いえ。美味しいですねこれ」

平塚「そうかうまいか。それは良かった。ちなみにmarriageって書いてあったんだがな。marriage、つまり結婚とな」

蓮「もぐもぐ」
304 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:15:42.56 ID:+9mh/Azpo
平塚「しかしなんだ、学年トップを取ってくれて私としても溜飲の下がる思いだよ」

蓮「そうなんですか?」

平塚「そうさ。君の前歴の件で職員たちにはイライラさせられたからな!だが君が学年トップを取った事で他のやつらを笑ってやったわ!!!はっはっは!」

蓮「はっはっは」

ピロリン

平塚「電話だぞ?」

蓮「………」
305 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:16:16.44 ID:+9mh/Azpo
蓮「もしもし?」

真『あ、蓮?今いいかしら?』

蓮「ああ平気だ」

真『突然なんだけど明日こっちこれない?』

蓮「大丈夫だ」

真『そう?良かった。ならお姉ちゃんが迎えに行ってくれるって』

蓮「わかった。準備しとく」
306 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:16:50.33 ID:+9mh/Azpo
真『良かった。どうしても明日中に打ち合わせて実行したい事が出来たのよ』

蓮「そうなのか?」

真『ええ。実は例のパレス、キーワードがわかったの』

蓮「………という事は」

真『潜入可能。いつでも攻略を開始出来るわ。どうする?』

蓮「……行くぞ」
307 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:17:28.41 ID:+9mh/Azpo
ー同時刻 八幡宅ー


八幡「はあ…今日も疲れたなっと」

八幡(友達か。うちに友達呼んだのは初めてだったな)

八幡(つか初めてきた友達んちでカレー食わせろって普通なのか?)

八幡(普通じゃねえよな多分。まいいけど)

八幡(ん……ねむい…)

八幡「………」
308 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:17:57.24 ID:+9mh/Azpo
ブーッブーッ…ブーッブーッ…

八幡「…誰だよ…はい、もしもし?」

陽乃『比企谷くんひゃっはろ〜!』

八幡「おやすみ中ですおやすみなさい」

陽乃『あーもう相変わらずだなぁ比企谷くんは!』
309 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:18:56.40 ID:+9mh/Azpo
八幡「何ですか?俺ほんとに寝ようかなってとこだったんですけど」

陽乃『ごめんごめん。でも大事な用件だから起きて起きて』

八幡「はあ…。で?何ですか?」

陽乃『うん。比企谷くんが前に言ってた別件の事なんだけどね』

八幡「あぁ…あれですか。何かわかりました?」

陽乃『ちょっとヤバい事になりそうだから今のうちに知らせとこうと思って。これから出てこれない?』

八幡「まじすか…」

パパッパッ

八幡「…クラクション聞こえたって事は外にいるんですね」
310 : ◆OkhT76nerU [saga]:2019/03/17(日) 17:19:41.46 ID:+9mh/Azpo
陽乃『眠いとこ悪いんだけどね』

八幡「準備します。ちょっと時間ください」

陽乃『うん!じゃあ待ってるからね』

八幡「あ、とりあえずどんな感じの話なんですか?」

陽乃『それなんだけど…実はね』

八幡「はい」





八幡「葉山の親父が動き出す…?」

中編 完
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