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勇者「長老、なんかこの剣喋ってない?」長老「なんじゃと」聖剣「……」7
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437 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 00:57:43.50 ID:EN2/pbho0
勇者「えぇ……」
メロンパン職人「即答!?」
霊能翁「だいたい何じゃ、人の家まで付いて来て勝手に上がりおって」
勇者「そりゃあ出るとこが同じで、俺らはアンタに用があったんだから付いて行くだろ」
メロンパン職人「というか、ここお店じゃないんですか」
霊能翁「もう営業時間外じゃ」
勇者「営業時間だったら聞いてくれるのか?」
霊能翁「ふん、さてのう」
メロンパン職人「そんな……」
438 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:04:29.38 ID:EN2/pbho0
勇者「参ったな……俺、アンタに用があって王都からこっちまで来たんだけど」
霊能翁「そりゃご苦労なことじゃの」
巫女「ねえお爺ちゃん、お話くらい聞いてあげたら?」
霊能翁「お前まで言うか。わしの仕事に口出しするな。それにお前、祠の方はどうした」
巫女「営業時間外だもん」
439 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:23:32.55 ID:EN2/pbho0
勇者「せめて理由くらい教えてくれよ」
霊能翁「〜♪」
メロンパン職人「なんか折り紙で遊び始めたんですけどこの人」
440 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:25:01.61 ID:EN2/pbho0
勇者「なあ、お前ってこの爺さんの孫なんだろ? どうにかできないのか」
巫女「うーん……難しいかも」
巫女「お爺ちゃんってば、生活に困ってないからって仕事を選り好みするの」
勇者「選り好み?」
巫女「うん。私はあんまり良くない、って思うんだけど……綺麗な女の人とか、それかよっぽど興味を引くような物を持ってる人じゃないとお仕事しようとしないの」
勇者「綺麗な女の人に、興味を引く物、か……」
441 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:26:17.01 ID:EN2/pbho0
メロンパン職人「あっ、そうだ! 勇者さんアレ、アレですよ!」
勇者「ん? アレって……」
メロンパン職人「ほら、王都を出る前に王様から貰った……」
勇者「! ああ、そうだ、そう言えばそんなの貰ってたな!」ゴソゴソ
442 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:26:56.10 ID:EN2/pbho0
勇者「爺さん!」
霊能翁「なんじゃ」
勇者「これこれ、王様の書状!」
霊能翁「王の書状だぁ?」
巫女「!」
勇者「そうだよ、俺たち王様の紹介で来たんだ。ここに腕の良い霊能者が居るって話でさ」
霊能翁「ほーん?」
443 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:34:19.11 ID:EN2/pbho0
霊能翁「……たしかに、この書状は本物らしいな」
巫女「本物……じゃあ、勇者さんとメロンパン職人さんは王様からの使者ってこと?」
勇者「一応そういうことになるのかな」
メロンパン職人「なんかそういう呼ばれ方するのはあんまり実感ないけど、そういうことですね」
巫女「ねえお爺ちゃん、やっぱりお話だけでも聞いてみようよ。王様がわざわざお手紙書いてくれるような用事って、私も少し気になるな」
霊能翁「うーむ……」
444 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:36:28.91 ID:EN2/pbho0
霊能翁「……王の書状では、お前さんはあの古の勇者が持っていた、伝説の聖剣に選ばれし者とあるが」
勇者「ん?」
霊能翁「腰に差してるそれか?」
勇者「ああ、これ」シャラン
聖剣「……」
霊能翁「……ふむ」
445 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:43:54.83 ID:EN2/pbho0
霊能翁「……」
霊能翁「…………」
霊能翁「………………よし、わかった、話くらいは聞いてやろう」
勇者「おお!」
メロンパン職人「よかったぁ」
勇者「王様と聖剣、様々だな」
446 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 01:46:32.99 ID:EN2/pbho0
メロンパン職人「実はですね……」
…………
………
……
447 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:21:33.86 ID:EN2/pbho0
…………
………
……
巫女「聖女様が……」
霊能翁「ふーん」
勇者「という訳で、聖女を探すために爺さんの力を借りたいんだけど」
448 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:22:47.36 ID:EN2/pbho0
霊能翁「うーむ……まあ、いいじゃろう」
勇者「! じゃあっ……」
霊能翁「その前にひとつ聞きたい……ああ、それと、お前は席を外してろ」
巫女「え、何で?」
霊能翁「仕事じゃ仕事。お前べつに何もせんしいいじゃろ。ここから先はあれじゃ、大人の話じゃし。一対一で話す必要がある」
巫女「私、もう子供じゃないよ」
霊能翁「いいからさっさと行かんか」
メロンパン職人「ま、まあまあ巫女さん、ほら、霊能翁さんが言ってるんだし。一対一っていうなら、俺も一緒に出ていきますね」
巫女「なんだか納得いかないの……」
バタン
霊能翁「……」
霊能翁「さて、邪魔者は行ったか」
勇者「えっ」
449 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:23:34.42 ID:EN2/pbho0
霊能翁「いや、こういう話、孫の前でするのってちょっと気まずいじゃん?」
勇者「こういう話?」
霊能翁「ごほん! ……勇者、改めて、ひとつ聞きたいんじゃが」
勇者「な、なんだよ……」
霊能翁「お前さん、実物の聖女を見たことがあるか?」
450 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:24:03.49 ID:EN2/pbho0
勇者「あるけど」
霊能翁「ふむふむ。それで……」
霊能翁「聖女ってのがボンキュッボンの金髪美人のお姉ちゃんというのは本当か?」
勇者「は?」
451 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:25:08.70 ID:EN2/pbho0
霊能翁「いやほら、あれじゃろ。噂では聞いとる。そりゃあもう目が飛び出るほどの美人じゃとかまるで天女のような美しさじゃとか」
霊能翁「でもほら、そういう噂って結構誇張されて流れるもんじゃろ。聖女って立場じゃから……ほら、ブサイクだとしても皆あんまし悪くは言えんじゃろ」
霊能翁「実際、多忙故に遠目以外で直接お目にかかる人間もそうそうおらんって言うし」
霊能翁「わしは真実が知りたい。どうなんよ」
勇者「どうって……その質問、今回のことと何か関係あるのか?」
霊能翁「大いにあるとも! 言っとくけどこれ結構重要じゃからな。場所を探るにしても、わしのやる気とかそういうのめっちゃ大事」
勇者「むむむ……」
452 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:26:26.59 ID:EN2/pbho0
勇者「……金髪なのは、まあそうだな。サラサラで、結構綺麗な髪してると思う」
霊能翁「ほう」
勇者「顔は、まあ……少なくとも、今日の昼間に見た水着の姉ちゃん達に負けないくらいには整ってると思う」
霊能翁「ほうほう……それで?」
勇者「胸も大きいし、スタイルはいいんじゃないか」
霊能翁「ほほーう!! そいでそいで?」
勇者「……まあ、王都でもなかなか見ない美人ではある、と思う」
霊能翁「ほぁー、噂は本当だったってことじゃな。わしも直接お目にかかりたいもんじゃ」
勇者「性格は……」
勇者「俺はあいつに殴られて気絶させられたことがある。ああ見えて結構凶暴な性格してる」
霊能翁「!?」
453 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:39:21.56 ID:EN2/pbho0
霊能翁「む、むむむ……性格にやや難アリ、か」
霊能翁「いやしかし、ないすばでーの綺麗なお姉ちゃんならそれもまた……」
勇者「で、どうなんだ? 聖女の情報はこれで十分なのかよ」
霊能翁「……わかった、とりあえずはこれで十分じゃろ」
454 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:40:08.03 ID:EN2/pbho0
霊能翁「では、これから聖女の位置を探るための千里眼を使おうと思う」
霊能翁「確か、聖女に縁ある品を持ってきとるんだったな?」
勇者「ああ」
霊能翁「なるべく普段から身に付けているものがいい。まずはそれをもとに、聖女の気を覚える。そこから、気を辿って現在の位置を探り出す」
勇者「ようやくそれっぽい話になってきたな」
455 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:48:12.24 ID:EN2/pbho0
勇者「ええと、ちょっと待ってくれよ……確か聖女のリボンを……」ゴソゴソ……
勇者「あれ? どこ行ったかな……結構前に鞄に入れたから、奥の方に……」
ポロッ
勇者「あっ」
霊能翁「!? そ、それは……ブラジャー!!?」
456 :
もう忘れてるかもしれないけど、前スレ>>265>>534で入手したやつ
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:50:31.89 ID:EN2/pbho0
霊能翁「おまっ、おま……!! たしかに普段から身に付けておる物がいいとは言ったが……!!」
勇者(あー、あの時王都で買ったやつだ……)
勇者「悪い悪い、これじゃないんだ」サッ
霊能翁「……あっ!!」
勇者「えーとえーと……おっ、あった! これこれ、このリボンが聖女の……」
霊能翁「待たんか!!」
勇者「えっ」
457 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 03:52:02.60 ID:EN2/pbho0
霊能翁「お前さん、さっきのブラジャー……」
勇者「あー、あれは、違う。違うんだ。別にアンタに見せようと思った訳じゃ……」
霊能翁「まさか、聖女のブラジャーを持って来るとは……!!」
勇者「や、違うってば」
458 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:00:11.77 ID:EN2/pbho0
勇者「ほら、このリボンだって。俺がアンタに見てほしいのはこのリボ……」
霊能翁「いや、わかる。わかるぞ」
霊能翁「お前さんは王の命を受け、このわしを探すように言われた」
霊能翁「そして、その際に聖女に縁ある品を持って行こうとして聖女の家を漁り……」
霊能翁「我慢できんかったんじゃろうな……わかる、わかるぞ……!」
霊能翁「わしに見せる建前のリボンのほかに、下着なんかもこっそり取っといたんじゃろ」
霊能翁「違うか? え?」
勇者(なんだろう、行動だけ見れば合ってるっちゃ合ってる気もする……傭兵に阻止されたけど)
459 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:02:08.89 ID:EN2/pbho0
霊能翁「後生じゃあ……聖女様のそのブラジャーを、ちょろっと、ちょびっとでええから触らせ、いや、見せ……匂いだけでも……」
勇者「いや、だからこれは違うんだって」
霊能翁「自分だけで楽しむつもりか! ずるいぞ!」
勇者「聞けよ」
霊能翁「……どうしてもダメか?」
勇者「だからそもそも……」
霊能翁「……特別サービスをしてやっても良い」
勇者「!」
460 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:12:56.41 ID:EN2/pbho0
勇者「特別サービス?」
霊能翁「お前さんの腰に差してるその聖剣……一目見た時からわしも気にはなっておったんじゃが。もともとは古の勇者が使っていた聖剣なんじゃろ?」
勇者「……ああ、そうらしいが」
霊能翁「古くから今にまで伝わる、御伽噺の中にある古の勇者の英雄譚」
霊能翁「その聖剣は実際に、常にその傍で見ていたはずじゃ。古の勇者の活躍、そのものを」
勇者「……」
霊能翁「興味はないか? 古の勇者を間近で見続けた聖剣の、その記憶を」
461 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:13:56.31 ID:EN2/pbho0
勇者(こいつの、記憶……?)
聖剣「……」
勇者(……)
462 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:23:51.91 ID:EN2/pbho0
勇者「……確かに、興味はあるかもしれない。俺もこいつとはもうそこそこの付き合いがあるけど。古の勇者が実際どんなことをしていたのか、俺は知らないことが多すぎる」
霊能翁「じゃろ? 古の勇者の時代から時が経ち、ここまで形に残った物があるというのも珍しい」
勇者「けど、どうやって? 記憶って言っても、こいつは剣だぞ」
勇者(喋るけど)
聖剣「……」
463 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:24:44.98 ID:EN2/pbho0
霊能翁「簡単なことよ。わしがその剣に触れてチョチョイとサイコメトって読み込めばいい話じゃ」
勇者「チョチョイとって」
霊能翁「言っておくがな、こんなことができる霊能者なんて王国中探し回ったとてわし以外におらんぞ、たぶん」
霊能翁「わしの孫も筋は悪くないが、こっちの方面だとわしには及ばんわ」
霊能翁「……まあ、いくらわしとて、古の勇者の時代まで遡って読み取るとなると完璧とまでは断言できんが」
霊能翁「今なら特別サービスで、わしが見た物をお前にも直接見えるようにしてやる。こんなことは滅多にないぞぅ?」
勇者「……」
464 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:27:36.89 ID:EN2/pbho0
勇者「わかった。頼むよ爺さん。俺も古の勇者ってやつを見てみたい」
霊能翁「うむ」
勇者「それと、このブラジャーはアンタにやる」
霊能翁「うひょーーっ! マジかお前、くれるの!?」
勇者(市販の新品だけど)
465 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:32:42.24 ID:EN2/pbho0
霊能翁「では早速……その聖剣をここに置いてみ」
勇者「ん」
ガチャッ
聖剣「……」
霊能翁「そんで勇者、手を貸せ」
勇者「手?」
霊能翁「わしとお前で手を握る必要がある」
勇者「ほい」
スッ
466 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:34:06.23 ID:EN2/pbho0
ギュッ
霊能翁「……」
勇者「……」
霊能翁「……うえぇ、これだから男相手にやりたくなかったんじゃ」
勇者「うるせえな、俺だって我慢してるんだから早くしろよ」
467 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:36:02.73 ID:EN2/pbho0
霊能翁「それじゃ、行くぞ」
勇者「……」
聖剣「……」
カッ!!!
468 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:49:50.66 ID:EN2/pbho0
ゴポポ……
勇者(……これが、聖剣の記憶?)
勇者(真っ暗だ。何も見えない)
勇者(……)
勇者(……おいおい)
勇者(これ、もしかして爺さん失敗したんじゃ……)
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(!)
勇者(声が、聞こえる……これは……!)
469 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:51:13.14 ID:EN2/pbho0
男の声『おお、これが例の……!』
男の声『ああ、魔王に苦しめられている我らのために、女神様が贈ってくださったという聖剣か』
男の声『……だが、抜けんな』
男の声『ああ、抜けん……どうやら選ばれし者にしか抜けないようだ』
男の声『傍目から見てもわかるこの聖気……仮に扱うことさえできれば、あの魔王にさえ刃が届くことだろう』
男の声『ああ、ああ……選ばれし者が、早くこの聖剣を抜く時を待つばかりだ……』
勇者(……)
470 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 05:59:52.59 ID:EN2/pbho0
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(!)
勇者(場面が飛んだ?)
男の声『ふんっ!! ……ぎぎ、ぎぃ……っ!!』
男の声『ちくしょう、抜けねえ!!』
男の声『なんだ、ここらで一番の力自慢のお前でも抜けないのか』
男の声『うるせえな……こんなの、人間に抜けるもんじゃねえよ。ドラゴンにでも括り付けて無理やり引っこ抜いた方が早いんじゃねえのか』
男の声『おいおい、そんなことしたら剣の方が折れちまうだろうが』
男の声『そんなんで折れる剣なのかねぇ』
男の声『次は俺だ! 俺がやる!』
男の声『待て待て、順番は守れよ、次は俺の番だ』
471 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 06:10:10.06 ID:EN2/pbho0
男の声『……あぁん? おいおい小僧、まさかこの剣に用があるってのか?』
男の声『やめとけやめとけ、ここらの腕自慢がよってたかって抜きにかかってびくともしねえんだ』
男の声『この剣が抜けた時の報酬目当てか知らねえが、お前みたいなガキじゃあ時間の無駄だ。とっとと帰んな』
若者の声『ん? いや、別にそういうつもりじゃないんだが、気になって』
男の声『気にはなる? なんだ、観光目当てか?』
若者の声『うーん……なあ、あんた達、聞こえないのか?』
男の声『?』
若者の声『声だよ、声』
男の声『声ぇ? 何言ってんだこいつ』
若者の声『いや、だからさ』
若者の声『なんか、この剣喋ってない?』
過去の聖剣『
>>475
』
472 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 06:39:38.12 ID:VcBAkBC5O
アバダケダブラ
473 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2020/02/16(日) 07:22:39.24 ID:9DQYDGio0
アバダケダブラ
474 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 07:43:51.16 ID:baBSVtk0o
ここから先を再生するには有料サービスにご加入して下さい
475 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 08:06:52.35 ID:NwOqW18Xo
zzZ
476 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 08:14:18.93 ID:5Svhjiwfo
寝てるだけじゃねーか
477 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 08:57:20.29 ID:9DQYDGio0
いびきだろう
478 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 15:43:45.64 ID:EN2/pbho0
https://i.imgur.com/1YxxmNt.jpg
479 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 15:48:19.98 ID:EN2/pbho0
過去の聖剣『zzZ』
男の声『喋ってる? 何も聞こえねえぞ』
若者の声『あ、喋ってるって言うか、いびきだったか。寝てるのかな?』
男の声『???』
男の声『何だこいつ、頭おかしいんじゃねえか?』
若者の声『そんなことないってば。……本当に、皆聞こえないのか?』
若者の声『なぁおい、ちょっと起きてくれよ』
ズボッ
男の声『ぬ、抜けたーーーー!!?』
480 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 15:54:08.49 ID:EN2/pbho0
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(め、目が回る……なんだ、また場面が変わるのか?)
女の声『ふーん、あなたがあの聖剣に選ばれた勇者って訳?』
勇者(……この声、師匠?)
古の勇者『なんかそういうことらしいな』
女の声『思ったより冴えない顔ね……』
古の勇者『ほっとけ。それで、アンタがここらで一番の魔法使いってやつか? ちょっと協力して欲しいことがあるんだが』
女の声『……それはまあ、あの魔王にギャフンと言わせられるって言うなら、大抵のことは協力してあげるつもりよ』
古の勇者『おお、助かる。俺だけじゃどうにもならなくってさ』
女の声『……ところで、どうして頭からパンツを被っているのかしら』
古の勇者『いや、安価だから』
ザ、ザザ、ザーーーー
481 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 16:01:15.68 ID:EN2/pbho0
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(め、目が回る……なんだ、また場面が変わるのか?)
女の声『ふーん、あなたがあの聖剣に選ばれた勇者って訳?』
勇者(……この声、師匠?)
古の勇者『なんかそういうことらしいな』
女の声『思ったより冴えない顔ね……』
古の勇者『ほっとけ。それで、アンタがここらで一番の魔法使いってやつか? ちょっと協力して欲しいことがあるんだが』
女の声『……それはまあ、あの魔王にギャフンと言わせられるって言うなら、大抵のことは協力してあげるわ』
古の勇者『おお、助かる。俺だけじゃどうにもならなくってさ』
女の声『……ところで、ずっと気になっていたのだけれど』
古の勇者『?』
女の声『どうして頭からパンツを被っているのかしら』
古の勇者『いや、安価だから』
482 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 16:04:25.25 ID:EN2/pbho0
鳥の声『キィーーーー!!』
古の魔法使い『す、凄い……! こんなに力を秘めた魔法生物、見たことない……! これって、聖獣の類かしら』
古の勇者『まあ、何だっていいけどさ』
鳥の声『キィキィ』
古の勇者『? やけに俺にすり寄ってくるな』
古の魔法使い『この鳥さん、あなたのことを親と思い込んでるんじゃないかしら』
古の勇者『へー。なかなかかわいい鳥じゃないか。おーよしよし』
古の魔法使い『鳥……ねえ、この子の名前、あなたが決めてあげたら?』
古の勇者『俺が? うーん、そうだな……名前かぁ……』
鳥の声『?』
過去の聖剣『
>>485
』
483 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 16:06:01.75 ID:ZqpJ65g8O
焼き鳥
484 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 16:25:52.29 ID:NwOqW18Xo
とりもち
485 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 16:33:18.60 ID:j5YqCOyNO
から揚げ
486 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 16:41:32.20 ID:EN2/pbho0
過去の聖剣『から揚げ』
古の勇者『から揚げ……うん、決めた!』
古の勇者『今日からこいつの名前はから揚げだ! よろしくな、から揚げ!』
鳥の声『キィ』
古の魔法使い『非常食か何かだと思ってないかしら……?』
ザ、ザザ、ザーーーー
487 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 16:48:05.54 ID:EN2/pbho0
氷の魔女『勇者……貴様……!!』
古の勇者『はぁ、はぁ……くそ、参ったな。お前、不死身ってやつか……』
古の魔法使い『まさか勇者の聖剣でも倒せないなんて……』
から揚げ『……キィーーーー!!!!』
勇者『から揚げ!? お前、何をするつもりだ!』
ゴゥッ!!
ザ、ザザ、ザーーーー
488 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 16:54:54.01 ID:EN2/pbho0
古の勇者『……』
古の魔法使い『から揚げのことは……その、仕方なかったのよ。あのままじゃいつか、私たちの方まで……』
古の勇者『……』
古の魔法使い『ねえ、私たち、魔王を倒すまで止まっちゃいけないわ。そうでしょ?』
古の勇者『……ああ』
ザ、ザザ、ザーーーー
489 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:02:47.97 ID:EN2/pbho0
女の声『キャーーーーッ!! ちょっと、何で女湯にいるのよ!!』
古の勇者『あ、安価だから!』
女の声『この、ヘンタ────』
ザ、ザザ、ザーーーー
男の声『よぉ、お前が最近ウワサの勇者って奴────』
ザ、ザザ、ザーーーー
女の声『ありがとうございます、勇者様! なんとお礼を言えば……────』
ザ、ザザ、ザーーーー
男の声『ああ、これからよろしく頼む────』
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(……? な、なんだ? 急に飛び飛びになって来たぞ)
490 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:04:06.21 ID:EN2/pbho0
17:30にはちょっとお出かけしなきゃいけないからそれまでは続ける
491 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 17:04:25.65 ID:NwOqW18Xo
了解
492 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:12:21.68 ID:EN2/pbho0
勇者(……)
勇者(……)
勇者(急に真っ暗になって動かなくなっちゃったんだけど)
勇者(爺さん? おい、どうかしたのか?)
勇者(……)
勇者(……おーい)
ザ、ザザ、ザーーーー
勇者(!)
493 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:27:33.20 ID:EN2/pbho0
勇者(……まだ続きがあるのか)
古の魔法使い『勇者!!』
女の声『勇者さん!!』
男の声『勇者!!』
古の勇者『はぁ、はぁ、はぁ……!』
勇者(仲間が、増えてるのか?)
勇者(古の勇者もなんかボロボロっぽいし、飛んでる間にいったい何があったんだ……)
494 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:29:26.88 ID:EN2/pbho0
女の声『ひ、酷い傷……! こ、こんなのって……』
古の魔法使い『僧侶、勇者に早く治療を!』
女の声『……』
古の魔法使い『何やってるのよ!!!』
男の声『魔法使い、落ち着け!!』
古の魔法使い『こんなの……こんなの、落ち着いてられる訳ないじゃない!!』
古の魔法使い『ようやく……魔王を倒して、これから世界が平和になるって言うのに……!』
古の魔法使い『一番頑張ったはずのアンタが、何で、こんな……!!』
男の声『……』
女の声『……』
495 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:30:22.11 ID:EN2/pbho0
古の勇者『ぐ……げほっ、かはっ!』
女の声『ゆ、勇者さん、無理に喋ろうとしてはっ!』
男の声『……僧侶』
女の声『っ!! …………!!』
男の声『……』
古の勇者『ま、魔法使い……』
古の魔法使い『な、なに、勇者っ』
古の勇者『はぁ、はぁ……』
古の魔法使い『何? 何を伝えようとしているの……?』
496 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:32:42.01 ID:EN2/pbho0
古の勇者『……魔王は、まだ死んじゃいない』
古の魔法使い『ッ!?』
497 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:34:21.69 ID:EN2/pbho0
古の勇者『身体は、討ち滅ぼした……』
古の勇者『けど、奴の魂だけは、まだ生きている……ちょっと入りが浅かったみたいなんだ』
古の勇者『しぶとい奴だよな……』
古の勇者『聖剣でとどめを刺してやろうにも……はぁ、俺の身体の方が、もう動かないみたいなんだ』
古の魔法使い『……!!』
498 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:42:10.78 ID:EN2/pbho0
古の魔法使い『じゃ、じゃあ、どうすれば? どうすれば魔王の魂なんて……』
古の勇者『お前が……お前が、封印するんだ、魔王の、魂を……!!』
古の魔法使い『!!』
499 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:44:14.39 ID:EN2/pbho0
古の魔法使い『封……印……? 私が?』
古の勇者『ああ、そうだ。お前にしか出来ないことなんだ。今この世界で、俺が知る限り最高の魔法使いである、お前にしか』
古の魔法使い『……』
古の勇者『俺はまあ……ここで、死んじゃうかもしれないけどさ。いつかまた、この聖剣を扱うことができる奴がきっと現れる』
古の魔法使い『……』
古の勇者『面白いだろ。魔王とか、魔族の連中は、自分達のことを永遠の命だとか最強だとか思ってるフシがあるみたいだけど』
古の勇者『そういう奴らを打ち倒すのは決まって、託され、受け継がれてきた人間の力なんだぜ』
古の勇者『少なくとも、俺は、先のことは心配しちゃいないよ……』
古の魔法使い『勇者……』
500 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 17:51:08.36 ID:EN2/pbho0
古の魔法使い『……わかった。私、やってみる』
古の勇者『……頼んだ』
古の魔法使い『封印に使う媒体……依代はどうしようかしら……長い間、魔王の魂を封じ込めるだなんてモノ……』
古の魔法使い『勇者の聖剣は……ダメよね、魔王の魂なんてものがこの剣に定着できるとは思えない』
古の魔法使い『何か……何か、いいものは……』
古の勇者『……封印に使う、依り代か』
古の勇者『何がいいんだろうか』
過去の聖剣『
>>504
』
501 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 18:02:53.41 ID:YjIbzc75O
パンティー
502 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 18:03:24.63 ID:lgZeOdGcO
メロンパン
503 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 18:06:54.88 ID:x/fCXXOO0
安価下
504 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 18:30:36.63 ID:FaKBG9nVO
メロンパン
505 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 19:20:14.30 ID:LgdOV2jp0
古のメロンパンか
506 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 21:00:12.07 ID:NwOqW18Xo
から揚げ
なんか引っかかったけど他のSSで馬刺しとやきとりがいたんだわ
507 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/02/16(日) 23:17:03.91 ID:EN2/pbho0
過去の聖剣『メロンパン』
古の勇者『……』
508 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2020/02/16(日) 23:20:15.75 ID:EN2/pbho0
古の勇者『……メロンパン』
古の魔法使い『えっ』
古の勇者『魔王の魂は……メロンパンに封印してくれ』
古の魔法使い『……はぁ!?』
古の魔法使い『ちょっと、メロンパンなんてそんな……そんな物に封印するの!? 魔王の魂を!?』
古の勇者『ああ。メロンパンがいい』
古の魔法使い『えぇ……』
509 :
>>506 よく覚えてるな
[saga]:2020/02/16(日) 23:21:29.14 ID:EN2/pbho0
古の勇者『お前なら……できるはずだ……』
古の勇者『あとは……頼んだ……ぞ……メロンパン……』
古の魔法使い『……ちょっと! 勇者!? ねえ、勇者!!』
ザ、ザザ、ザーーーー
510 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 23:24:01.16 ID:EN2/pbho0
勇者「……」パチッ
勇者「今ので、終わりか……」
勇者「なあ爺さん、今のって……」
霊能翁「ぜぇーー、ぜぇーー、ぜひゅーー……」
勇者「爺さん!?」
511 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 23:27:09.86 ID:EN2/pbho0
霊能翁「げほっ、がほっ、はぁはぁ……!」
勇者「お、おい爺さん、大丈夫なのか?」
霊能翁「はぁはぁ……さすがのわしも、これだけ強い力を持つ剣から、あれだけ遡った記憶を読み取るのはキツかった……少し休ませてくれ……」
勇者「少しって、どれくらい?」
霊能翁「……い、一日くらい」
勇者「はぁ!? おいおい、もともとこっちはオマケで聖女の居場所の方が本番だっただろ」
霊能翁「キツかった……思ったよりもキツかったんじゃて……!」
霊能翁「くそぅ、わしももうちょっとだけ若ければ……!」
勇者「……はぁ。しょうがないか」
512 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/16(日) 23:30:16.04 ID:EN2/pbho0
巫女「お、お爺ちゃん!? 大丈夫なの?」
霊能翁「あ、あんまし大丈夫じゃないかも」
巫女「もう、いったい何やったらこんなことになるの」
メロンパン職人「えぇ!? 聖女様の居場所、まだわかってないんですか!?」
勇者「……しょうがないだろ、爺さんの方が伸びちまってるんだし」
513 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/16(日) 23:55:16.12 ID:NwOqW18Xo
>>509
久しぶりに師匠出てきたんで読み返したらそういうレスがあったんでね…
514 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/17(月) 00:40:24.98 ID:0WPVAoqJO
>>513
懐かしいな。焼き鳥の安価取ったの俺だわ。
515 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:01:57.68 ID:WrCUQCNo0
てす
516 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:03:27.36 ID:WrCUQCNo0
……
……
巫女「とりあえず、お爺ちゃんはもう休ませたよ。……本当にどうしちゃったんだろう、普段ならお仕事した後でもケロッとしてるのに」
勇者「ちょっと色々あったんだよ」
巫女「何か、ブラジャー、とか、幸せそうに呻いていたけれど」
勇者「……色々あったんだってば」
巫女「……」ジーッ
勇者「そ、そんな目で見たって何も出ないぞ」
517 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:04:34.29 ID:WrCUQCNo0
メロンパン職人「とにかく、勇者さん。お爺さんが元気になるまで俺たちは何か出来るわけでもないですし……」
勇者「ん。帰ろうか」
勇者「俺も、ちょっと考えたいことと出来ちゃったしな」
518 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:05:48.81 ID:WrCUQCNo0
巫女「それじゃあね」
勇者「ああ。また明日くるよ」
メロンパン職人「勇者さん、いいですか、今度こそ聖女様の居場所を探し出して貰うんですからね。余計なことをさせちゃダメですからね」
勇者「わかってるよ……でも、今日爺さんにやってもらったこと、あながち余計なことって訳でもないと思うぞ」
メロンパン職人「? それってどういう……」
勇者「あとで話すさ」
テクテク
巫女「ばいばい」
519 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:08:08.76 ID:WrCUQCNo0
バタン
巫女「ふぅ。」
巫女「不思議なお客さんだったなぁ」
巫女「王さまからの書状を持ってきたお客さんなんて、初めて」
巫女「お爺ちゃんが珍しく男の人からのお仕事を受けてたみたいだし」
巫女「そのお爺ちゃんはお仕事の途中で疲れて倒れちゃうし」
巫女「……でもお爺ちゃん、なんだか少し楽しそうだったかも」
520 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:10:23.20 ID:WrCUQCNo0
巫女「聖女様のことを探す、ってだけなら、あんなことにはならないと思うんだけど」
巫女「いったい何をしてたんだろう?」
巫女「……」
巫女「……聖女様、大丈夫なのかな」
巫女「早く見つかるといいんだけど」
521 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:11:17.20 ID:WrCUQCNo0
巫女「今日はいろんなことがあった気がする」
巫女「モヒカンも久しぶりに帰って来たみたいだし」
巫女「……」
巫女「……私も、そろそろ休んじゃおうかな」
──── パキィーーーン……!
巫女「っ!!?」
522 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 03:13:02.73 ID:WrCUQCNo0
巫女「これは……この感じ……!」
巫女「……祠の方?」
巫女「まさか、結界に何かあったの……?」
巫女「……」
巫女「行かなくちゃ」
ガチャッ、バタン
タタタッ……
523 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 18:40:30.45 ID:WrCUQCNo0
ぞうさんの祠
フードの男「……」
バチッ!!
フードの男「……ふむ。結界か」
524 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 18:43:17.30 ID:WrCUQCNo0
フードの男「あまり手間を掛けさせないで欲しいものだが」
フードの男「……ッ!」
ビキッ! バチバチバチバチッ!!
フードの男「……思いの外、強力な物が張られている。これの解除には少々骨が折れそうだ」
フードの男「ッ!!」
バチバチバチバチッ!!
525 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/17(月) 19:20:11.47 ID:Ev9iYeGoo
ぞうさんで笑ってしまう
526 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:08:50.95 ID:WrCUQCNo0
宿
メロンパン職人「聖剣の記憶……そんなことが」
勇者「ああ。あの霊能の爺さんの力は本物っぽいぞ」
メロンパン職人「うーん、いいなぁ。あの御伽噺にある古の勇者を見ることができたなんて……俺もちょっと見てみたかったかもです」
勇者「そのおかげでへばっちゃったし、あんまり何回もお願いできることじゃなさそうだけどな」
527 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:17:24.47 ID:WrCUQCNo0
勇者「あっ、そうだ! これが一番重要なことかもそれないんだけど、ついに主の真名を知ることができたぞ」
メロンパン職人「主の真名? ……そうか、主はかつて古の勇者と一緒に居たんでしたっけ」
メロンパン職人「なんて名前なんです?」
勇者「から揚げ」
528 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:18:24.70 ID:WrCUQCNo0
メロンパン職人「……」
勇者「……なんだよ」
メロンパン職人「それ、誰が?」
勇者「古の勇者が言ってた」
メロンパン職人「……」
勇者「から揚げ様……言われてみれば神々しい名前だよな」
メロンパン職人「なんか、テカッてそうな名前ではありますね」
529 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:20:53.30 ID:WrCUQCNo0
メロンパン職人「ああぁぁあぁぁ……なんか、今の話で俺の中にある古の勇者様のイメージが……」
メロンパン職人「……」チラッ
勇者「なんだよ」
メロンパン職人「……なんでもありません」
530 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:23:29.65 ID:WrCUQCNo0
勇者「まあいいや。そろそろいい時間だし、もう寝ようぜ」
メロンパン職人「そうですね」
メロンパン職人「……とにかく、明日こそはちゃんと聖女様のこと見てもらいますからね。
勇者「ああ」
メロンパン職人「たしかに、今日のことは無駄じゃなかったかもですけど、俺たちがここに来た本来の目的を忘れちゃダメですよ」
勇者「そう何回も言わなくてもわかってるってば」
531 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:26:40.52 ID:WrCUQCNo0
ゴロン
勇者(古の勇者……気になること言ってたよな……)
勇者(魔王の魂はまだ死んじゃいない、って)
勇者(なんか師匠似の魔法使いに頼んでたみたいだけど)
勇者(もしかして、今もどこかに、封印された魔王が……)
勇者(……)
勇者(まあ、今考えても仕方ないか)
532 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:29:29.99 ID:WrCUQCNo0
勇者(さて、明日は早くに起きなきゃまたメロンパン職人がうるさいからな)
勇者(そろそろ本当に寝るとするか)
勇者(……)
聖剣「……」
勇者(……ん?)
533 :
◆XoiMTUEsXEGh
[saga]:2020/02/17(月) 20:30:53.25 ID:WrCUQCNo0
勇者(この感じ……まさか、こんな時間に安価か?)
聖剣「
>>536
」
534 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/17(月) 20:32:12.48 ID:Ev9iYeGoo
背中がムズムズする
535 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/17(月) 20:35:10.72 ID:+rpUCk9io
俺のぞうさんが猛っている
536 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2020/02/17(月) 20:42:40.06 ID:Zd3CHZsOo
ぞうさんを増産するぞう
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