【たぬき】鷺沢文香「ばくばくふみか」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

44 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:02:25.50 ID:P8JEUw1x0

P「むにゃむにゃ」

文香「以上のように……私は確かに、皆さんの夢を頂いていました。それについては、申し訳ありません……」

まゆ「……夢を食べちゃうことで、悪影響はあるんですかぁ?」

文香「あって無いようなものです。……翌日、一時的かつ、軽度の健忘状態となる……といったことのみ」

美穂「あっ、最近なんだか忘れっぽかったのって……!」

文香「……申し訳ありません。ですが、もう一晩眠れば、後遺症もなく戻る程度のものです」

文香「あとは……食べられた夜は、夢を見なくなる……などでしょうか」

まゆ「夢を見なくなる……?」

文香「単純な話……レム睡眠が、ノンレム睡眠になる、ということです。つまり……眠りが、深くなります」

文香「こちらはむしろ良い影響と言えるでしょう。古来より獏に関して語られるご利益の類……ぐっすり眠れていると、千川さんも仰っていました」

P「ぐうぐう……」

美穂(確かに……)

まゆ(熟睡してますねぇ……)

45 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:03:04.00 ID:P8JEUw1x0

美穂「……えっと、わかりました。私、文香さんを信用しようと思います」

まゆ「起こしてください、とは言えませんねぇ……。ただでさえ毎日お忙しいから……」

文香「……ありがとうございます。みなさんには後ほど、改めて事情をご説明しますので……」


まゆ「だけどそれなら、どうしてさっき、お顔を近付けていたんですかぁ?」

文香「ああ……それも、単純な話で……肉体的に接触した方が、より深く夢をサルベージできるのです……」

文香「触れずとも可能ですが、彼の場合は、閲覧したい記憶が数多く……もっとも深く読み込むときの姿勢を、と……」

美穂「姿勢……?」

文香「はい……。体の中でも、脳に近い部位……つまり、首から上……中でも粘膜に触れるのが、一番効率的です」

まゆ「粘、」

文香「いわゆる、接吻の形を取」


美穂「だめーーーーーーーーーっ!!」


文香「ふみっ」ビクーン

46 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:03:52.57 ID:P8JEUw1x0

美穂「だっ、ダメ! それはダメですっ文香さん! ぜったいダメっ!」

文香「……何故ですか?」

美穂「なんででもですっ!」

文香「……どうしても、ですか?」

美穂「どうしてもですっ!!」

文香「…………そうですか。ですが私も……極上の記憶を前に……諦めるわけには、いきません……」ユラァ

まゆ「やはり相互理解は不可能でしたねぇ…………」ズゴゴゴゴゴゴ

美穂「ううっ、な、なんとか止めるしかないよぅ……!」ポコッ

まゆ「プロデューサーさんとちゅーをするのは、このまゆですよぉ……!!」マユーン

美穂「うん……うん!? 目的が変わってるような!?」


P「すぴょすぴょ」

47 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:06:03.45 ID:P8JEUw1x0

文香「……荒事を起こす気はありません。あなたがたを傷付けたくありませんから……」

美穂「わ、私だって、引けませんっ」ポコポンッ

まゆ「プロデューサーさんの唇のため……!」シュルルル

文香「……わかりました。では、今から……」


文香「あなたがたから頂いた、夢を…………お返しします」ブワッ


まゆ・美穂「!?」ドクンッッ


美穂「な、何? 急に頭の中に映像が……えっ、あっ、こ、これ私がいつか見た夢!?」ポワポワポワ

文香「……そう。確かに、それは……美穂さんがかつて見た、夢のビジョン……です」

美穂「え、ぷ、プロデューサーさんが見え……? ここって、島……た、確かに私、こんな夢見てたような……」

美穂「ああっ続きがっ!? うそっ私こんな、こんなぁっ、あっあっあっ、見せられないーーーーっ!!」

(小日向美穂『新狸島』より:https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1524160333/)

48 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:07:14.15 ID:P8JEUw1x0

まゆ「あぁあ……確かにまゆは、こんな夢を見ていた気がします……」ポワポワポワ

まゆ「『ドキッ! プロデューサーさんだらけの水着の大運動会 〜賞品はまゆ♡〜』を……!!」

美穂「なんて夢見てるのーっ!?」

まゆ「はぅぅぅ……ブーメランパンツのプロデューサーさんの群れが……!! はぁ、はぁ……こんなことで、まゆを止められは……こんなぁぁ……」

まゆ「はぅ♡」ガクッ

美穂「まゆちゃんが昇天したっ!?」

文香「とても……楽しんでいました……」

美穂「う、うぅぅ……わ、私もなんだか、クラクラしてきた……! 我ながらなんて夢見てるんだろう……っ!」ポワポワ

文香「そのまま……夢に意識を委ねてください。そうすれば、心地よい眠りの中に落ちていけるでしょう……」

美穂「そんな……そんなの……っ」ウトウト

文香「約束します……誰にも危害を加えないことを……」


美穂「だ、けど……それ……だけは……」ガクッ

49 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:08:15.92 ID:P8JEUw1x0

文香「…………予想以上に、粘りましたね」

文香「ですが、すみません。私も……もう、好奇心を抑えることが……」ノシッ

P「zzz……」

文香「……いただきます。ん…………っ」


   ガシィッ!


美穂「だ、だめですぅ……!!」シガミツキ

まゆ「やらせはしませんよぉ……!!」シガミツキ

文香「……何故、そこまで……。……いいでしょう」

文香「ならば、今度こそ……より深い眠りに……」


P「……うーん……ぅ……」ムニャムニャ


美穂「!」

50 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:09:13.86 ID:P8JEUw1x0


P「…………こ…………ちゃん…………」


まゆ(……!!)

美穂(涙……?)

文香「何か、昔の夢を見ているようですね……」

文香「ますます、興味をそそられます。せめて一口だけでも……」グググ


???「そこまでです!!」


文香「……!?」

51 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:10:27.21 ID:P8JEUw1x0


  バーンッ!


???「心配になって来てみれば……流石にやりすぎですよ、文香さんっ」

美穂「だ、誰? 小さな女の子……?」

???「小さな、は余計です。私も立派なレディとして扱うべきだと思います」フンス

文香「ですが、ありすちゃん。これ以上の情報を得るには、彼の深い記憶なくしては……」


ありす「その件ですが、総代から通達がありました。『それ以上の深入りは、遠慮してくれるかしら』――」

ありす「――『誰しもプライベートというものがあるのよ』……だ、そうです」

文香「……総代が……」

文香「ですが、これほど極上の素材を前にして、我慢しろとは……酷というものです……っ」<●><●>クワッ

ありす「はぁ、仕方ありませんね……」

52 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:11:04.51 ID:P8JEUw1x0

ありす「青空文庫」

文香「」<〇><〇>!!

ありす「BOOK☆WALKER」

文香「あ、ありすちゃん? それは……それ以上は……っ」

ありす「Kindleセール80%オフ!」

文香「あ、あ、あ」プルプル

ありす「定額サービスで電子書籍読み放題!!」

文香「ふ、ふみ、ふみぃぃ……っ」


  ポンッ!!

53 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:11:44.29 ID:P8JEUw1x0

美穂「わぁ!? 文香さんが変ないきものに!?」

文香「ふみ……ふみ……」プルプル


ありす「これが獏。文香さんの本当の姿です」

ありす「化け動物には弱点があり、そこを突かれると変化が解かれる……これは怪異の基本法則と言えるでしょう」ドヤァ

美穂「……文香さんって電子書籍苦手なの?」

ありす「嫌い、というわけではないようなのですが。本来が紙媒体の書籍派ですので」

ありす「データで即時手に入る、場所を取らない、いつでも手元に持ち歩ける……という可能性はあまりに大きく」

ありす「一気に無限の選択肢が広がって、頭がパンクしてしまうそうです。あと、栞を作れないのが複雑だとも」

美穂「な、なるほど……」

まゆ「獏ってこういう生き物なんですねぇ。意外と小さいというか、仔犬くらいのサイズで……」ナデナデ

美穂「白黒なの、なんだかパンダさんみたいだね」モフモフ

文香「ふみー」グテー

54 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:12:56.17 ID:P8JEUw1x0

ありす「文香さん、聞こえますか? もう十分にデータは揃いました。ここまでにしておくべきです」

文香「……ふみ」

ありす「いただいた情報をもとに冊子が出来上がりました。ひとまずこれを『怪異事典』の一部に加えませんか?」

美穂「怪異?」

まゆ「事典?」


  ポンッ!


文香「……そうですね」

美穂「戻った!」

文香「紹介します……彼女は、橘ありすちゃん。夜市の古本屋で、私の助手をしてくれています……」

ありす「橘です」フンス

文香「先ほどの怪異事典とは、彼女の手を借りて編纂していたもの……」

文香「常ならぬ存在・現象を記録し、定義付け、オリジナルの辞典を作ること……それが私の、ライフワークなのです」

まゆ「そんなことが……」

文香「……とはいえ、趣味のようなものです。誰にも売ることはなく、この世でただ一冊のみ……」

文香「表の世界には出ない物事を綴り……私の書棚に加える。ただそれだけの……自己満足と言えるでしょう」

55 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:15:09.50 ID:P8JEUw1x0

文香「……しかし、確かに、踏み込みすぎてしまいました」

美穂「それじゃあ……」

文香「クロさんの夢を閲覧することは、いたしません。みなさんの夢を頂くことも、控えます……」

文香「……申し訳ありませんでした」ペコリー

まゆ「……怪異事典……そういうことなら、止めるつもりはありませんけど……」

まゆ「けど、まゆたちのことも書かれているなら、いつか一度読ませていただけますかぁ……?」

文香「ええ……添削し、体裁を整えた後で、是非に……」


美穂「い、一件落着ってことでいいのかな?」

まゆ「ですねぇ。プロデューサーさんの唇は守られましたし……」


P「ぐうぐう…………はッ!!?」ビクーン

美穂「あ、起きた!」

56 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:15:57.61 ID:P8JEUw1x0

P「ここは……美穂? まゆ? あれ、寝てたのか俺……」

文香「おはようございます……」ペコリー

P「ああごめん、何か話があるとかじゃなかったっけ?」ムニャムニャ

文香「いえ、それはもう解決しましたので……。ありがとうございます、クロさん」

P「??? ならいいんだけど……」

ありす「本当に彼がここのプロデューサーなんですか? なんだか、頼りないように見えますけど……」

P「なんだとこの美少女。ん? 誰? 知らない子がいる」

ありす「橘と申します。覚えなくても結構です、すぐ戻りますので」

P「橘さん……」


美穂(あっ)

まゆ(これは……)


P「……アイドルに」

ありす「なりませんっ!」

P「ナンデ!?」

57 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:16:50.66 ID:P8JEUw1x0

ありす「情報通りですねっ。女の子を見ればすぐにスカウトしてしまう、無節操な男性です!」

P「起き抜けに知らん幼女に罵倒されてるんだが!?」

ありす「だいいち私は忙しいんです。夜市のこともあるし、財団のことだって。アイドル活動をしている暇はありません」

ありす「……まあ、歌や音楽のお仕事には、興味がありますけど……」

P「あるやん」

ありす「はっ! そ、そういうことではなく!」

文香「ありすちゃん……。ここは、いいところだと思いますが……」

P「ありす? ああ、フルネームは橘ありすさんか。いいじゃないか、可愛い名前で」

ありす「かわっ……今は名前は関係ないでしょう! 橘、で結構です!」

美穂「あれ? そういえばありすちゃんって」

ありす「橘ですっ! なんですかっ!?」

美穂「ああ、えと……普通に事務所まで来てるけど、大丈夫なのかなぁって思って」

ありす「親戚に会いに行くという名目で、来館許可証を頂いています。余計な心配はいりません!」

P「まあまあ橘さん、まずは名刺だけでも」

ありす「い、いりませんっ」

58 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:17:33.98 ID:P8JEUw1x0

P「とはいっても、一応うちの事務所に来たって証拠は欲しいだろう」

P「親戚が方便だとしても、アリバイの補強はしておきたいんじゃないか? もし帰り際に何か突かれても、俺が口裏を合わせられるぞ」

ありす「……なるほど、論理的ですね。では頂いておきます」

P「帰ったら親御さんにも相談してね」

ありす「なんで受ける前提なんですかっ!」

美穂(しれっと名刺だけでも渡してる……)

まゆ(綺麗なドア・イン・ザ・フェイス法ですねぇ……)


P「……さて、状況がさっぱりなんだが、そろそろ説明してくれんかな」

59 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:18:26.34 ID:P8JEUw1x0

   〇


P「なるほどなぁ」

文香「申し訳ありません……騙すような真似をして」

P「いや、それはいいんだよ。実害は無いわけだし、事務作業もちゃんとしてくれてる」

P「……ちなみに聞くけど、だからバイト辞めるとかってわけではないんだよな?」

文香「それはありません。自立のため、働き口を探していたのも事実ですから……」

P「なら良かった。あ、みんなにも説明しといてな。大丈夫うちは慣れてるから」

文香「はい……」

ありす「む、無駄に度量の広い事務所ですね……」

P「そうそう。仮に君が犬でも猫でもオカピでも喜んで迎え入れるぞ。だからレッツアイドルナウ」

ありす「私は人間ですっ! こ、こほん……では戻りますね。事態は収束しましたし、それなりに満足もしました」

ありす「私も、一度あなたたちをこの目で見たいという気持ちはありましたので」

60 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:19:00.90 ID:P8JEUw1x0


ありす「そうだ……もう一つ、忠告だけでもしておきますね」

P「ん?」

美穂「どうしたの?」

ありす「あなたたちは、自分で思っている以上に多方面から注目されています。気を付けることですね、色々と」

61 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:22:48.46 ID:P8JEUw1x0

  ◆◆◆◆

  ―― しばらくして 廊下


文香(いけませんね……つい、抑えきれなくなって……。自重しなくては……)

文香(しかし、あれほどまでに必死になって阻止するとは。少なくともあの二人には……特別な想いがある、ということなのでしょう……)

文香(事務所のみなさん……人間関係……ここに至るまでの歴史……単に覗き見するだけでは伺い知れない、あらゆる要素……)

文香(それこそ、焦ることなく……自分自身の、目と耳で。少しずつ、知っていくべき……なのでしょう)


???「ここにいましたか、文香ちゃん」


文香「? ……ああ……ちひろさん。何か、ご用でしょうか……?」

ちひろ「ふふふ。文香ちゃんもひょっとして忘れっぽいのかしら?」

ちひろ「なーにか、忘れていませんか〜?」ズズ…

文香「何か……とは……」


文香「…………あ」

62 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:23:29.99 ID:P8JEUw1x0


ちひろ「リストの資料……。うふふ、うっかりさんですね♪ ちょっと気が抜けちゃったのかしら」

ちひろ「これはもう一度、しっかり研修してもらわないといけなさそうですねぇ……」ゴゴゴゴゴ

文香「ふ……ふみみ……」


ちひろ「どうぞこっちへ。アシスタント特別要請プログラムちひろスペシャルの時間ですよ♪」ガシッグイッ


   フミィィーーーーーーーーーーーー…………

63 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:25:51.46 ID:P8JEUw1x0

  ◆◆◆◆


■獏(ばく):

 1.奇蹄目バク科の哺乳類の総称。野生のものは主に森林、水辺に棲息し、小型の象に似る。
 2.人の夢を捕食する怪異。特に悪夢を食し、邪気を払う神聖な獣であると言われている。


(メモ)

 鷺沢家の獏は代々、「自分の本」を一冊だけ編纂するというしきたりがある。
 文香さんの怪異辞典もその一環であり、中でも例の事務所はネタの宝庫であった模様。
 叔父様からの古書店を手伝うにあたり、「夜市編」「財団編」なども編纂中であり、完成までは今しばらく時間がかかると思われる。

 文香さんは事務所のアシスタントを続け、本人的には非常に満足しているとのこと。


 私たちもアイドルになるということを、例のプロデューサーは諦めていないようですが……。
 果たして乗ってしまっていいものか……。

 桃華さんの意見も聞いてみるべきかもしれません。
 ひとまず、今回はここで筆を置くこととします。


 ―― 以上 著:橘ありす
64 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:28:14.40 ID:P8JEUw1x0

  ◆◆◆◆

  ―― 後日 事務所


文香「美穂さん。次にご出演いただくドラマの、台本です……」サッ

美穂「わぁ、ありがとうございますっ!」

美穂「……あの、文香さん」

文香「はい……なんでしょう」

美穂「実は私、ちょっと気になってて……あの時のプロデューサーさんのこと」

文香「…………」

美穂「プロデューサーさん、少しだけ泣いてるように見えて……。どんな夢を見てたんでしょうか?」

文香「読んではいませんから、私からはなんとも……」

文香「ですが、おそらく……相当に、古い記憶の夢なのでは……と」

文香「思えば初めてお会いした時は、いささか陰のある方だったように思います。その時のことを、少し思い出しました」

65 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:29:39.56 ID:P8JEUw1x0

美穂(初めて会った時……)

美穂「あ、あのっ! 文香さんって、プロデューサーさんとはいつごろ出会ったんですか?」

美穂「なんだかあだ名で呼んでるみたいだし、ひょっとして付き合いが長いのかなぁって……」

文香「クロさんと……ですか」


文香「初めて出会ったのは……ご想像の通り、夜市でのことです。確かあの時、彼はまだこの事務所を立ち上げる前だったかと……」

文香「その頃は、別部門で働いていらっしゃったようですが。あまり詳しいことは……」

美穂(ここのプロデューサーになる前のPさん……)

美穂「良かったら、詳しく聞けませんか? 覚えてる限りでいいですからっ」

文香「……昔の話……ですか。それならば、私よりも適任がいるかと……」


文香「今夜ちょうど、夜市でお茶会が開かれます。よろしければ、ご一緒に……どうですか?」

66 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:30:47.89 ID:P8JEUw1x0

  ◆◆◆◆

  ―― 夜市 広場


 相変わらず、どこからどう入ったのかわからないところに、その「夜市」はありました。
 私は文香さんに連れられて参道を進み、明るい夜の中を歩きます。

 今日のところはみんな店じまいみたいで、出店を片付け、思い思いの時間を過ごしているみたいでした。


「……お茶会は、市が終わった後に行われます。こちらです、どうぞ……」

 導かれるまま辿り着いたのは、神社の境内みたいな玉砂利の広場。
 中心にささやかなテントと、お洒落なテーブルにカウンターが揃っていて、広場の向こうには――


「わぁ……さ、桜……!?」

 見上げるほど巨大な、桜の老木が聳え立っているのでした。
 不思議なことに、花は今でも満開でした。
 五月の夜空に薄ピンクの雲がかかり、風に散る花弁は、夜市の灯りを受けてぼんやり浮き上がって見えました。


 不思議だけど、綺麗……。ついつい足を止めて、見惚れてしまいます。

67 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:32:25.18 ID:P8JEUw1x0

「……それ、ね。本体は、山梨にあるのよ」
「わぁ!?」

 急に後ろから声が!?
 こけそうになって振り返ると、いつの間にか、すぐ背後に女の人が立っていたのです。

「だけど、綺麗でしょう? それに懐かしいから……夜市を開く時だけ、ここに呼びよせているの」

 綺麗でした。桜も、その人も。
 長い墨色の髪と、薄く開かれた琥珀色の眼。すらりとした長身と、ぞっとするほど綺麗な肌……。
 首から提げたワインレッドのペンダントが、大きくはだけられた胸元で妖しく輝いていました。


「……こんばんは……総代。良い夜ですね」
「ええ、本当に。こんな夜はね、ワインがおいしいのよ」

 ぺこりと頭を下げる文香さん。
 ……って、えっ!?
 今この人が、総代って……!!

68 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:33:16.31 ID:P8JEUw1x0

「さて……初めまして。ここでのあだ名は、たぬきさん、だったかしら」
「ぽこ!? は、はい! こひ……たぬきですっ!」
「いいのよ。今日の夜市はおしまいだから、あだ名で呼び合うのもこれまで。それに、身内だけの小さな会だから、今は名前を解禁するの」

 総代は小首をかしげ、鷹揚に微笑みます。


「改めて……柊志乃よ。一応、この夜市の代表ということになるかしら」

69 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:34:02.19 ID:P8JEUw1x0

   〇


「美穂ちゃーんっ」

 テーブルに近付くと、こっちに手を振る女の子が。
 …………って。

「あ、藍子ちゃん!?」
「うふふ、こんばんは。今日は美穂ちゃんもお呼ばれしたんですねっ」

 藍子ちゃんは慣れた調子でお茶菓子とティーカップを並べていました。
 他にも見慣れた顔だったり、初めての人だったり、なんだか不思議な雰囲気の顔ぶれが揃っていました。


「こっちでは初めてですねぇ。私、十時愛梨です。よろしく美穂ちゃん♪」
「相葉夕美だよっ。こっちだとお花屋をしてるんだ! 今度見に来てねっ」
「ご存知でしょうが、橘です。どうも」

「は、はいっ! ええと、よろしくお願いします……!」

 隣り合って座る藍子ちゃんは、嬉しそうにくすくす笑っていました。

70 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:37:45.09 ID:P8JEUw1x0

「大丈夫でした? 迷子になりませんでしたか?」
「う、うん。文香さんに連れてきてもらったから……」
「今日は……Pさんのお話を聞きに来たんですよね?」

 ぽしょぽしょ耳打ちしてくる藍子ちゃんは、なんでもお見通しみたいでした。
 そもそも夜市のことを教えてくれたのもこの藍子ちゃん。
 ということは関係者で、じゃあ、もしかしたら彼女も……?

「はい。私も、Pさんとはここで会ったんですよ」

 まるで心を読んでいたように、藍子ちゃんは頷きました。


 それぞれのカップにお茶が注がれ、魔法みたいにお菓子がお皿に乗って。
 小さな乾杯が、桜舞う広場に響きました。


「……私が話せることも、実際、そんなには多くないのよ」

 志乃さんはグラスの赤い液体を一口含み、さっそくそう切り出しました。

「もうっ、志乃さん! またお茶会なのにワイン飲んでぇ!」
「ふふ……ごめんなさい、愛梨ちゃん。だけどこのお菓子、ワインにも十分に合うわ」

71 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:38:58.52 ID:P8JEUw1x0

 確かに、お茶もお菓子もすごくおいしい……。
 ついつい夢中になりそうなところをぐっと堪えて、私は身を乗り出します。

「けど……できれば、聞きたいんです。どんな小さなこともっ」
「……彼のことが、好きなのね」
「ぽこぉ!!?」

 即バレ!!!
 たちまち真っ赤になった私を、藍子ちゃん含むみんなが笑顔で見ています。
 うぅ、恥ずかしい! 穴があったら入りたい……っ!

「とはいえ……そうね。あの子たちが、自分から話すということもないかしら……」

 ワインでまた喉を潤して、志乃さんは正面から私を見ます。


「あまり派手な話でもないわ。昔むかし、ある男の子が、ある女の子と出会って、今の道を選んだ。それだけのことだもの」
「でも、聞きたいです。お願いします……!」

「二人の間で起こったことを、私も全ては知らないわ。外から見たことだけで良ければ、話しましょう」

72 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:40:01.58 ID:P8JEUw1x0

 気が付けば場は静まり返り、みんな志乃さんの次の言葉を待っていました。
 この人たちは知ってるのかなぁ……。
 隣を見ると藍子ちゃんと目が合って、にっこり微笑みを返されました。彼女は視線を志乃さんに移して、


「志乃さん。話すのならやっぱり、楓さんのことからだと思います」


 楓さん。
 
 私たちの事務所の最古参。確か前はモデル部門にいたんだとか。
 プロデューサーさんは彼女と一緒に事務所を立ち上げて、そこからみんなが入ってきて……みたいな流れだったと記憶しています。

 彼らは、ここで会ったんでしょうか。


「……そうね。彼女……楓ちゃんは、ここではカナリヤというあだ名で呼ばれていたわ」
「カナリアって、鳥さんのですか? 確か歌にもなってた……」
「ええ。あなたは、それがどんな歌かは知っているかしら――」

73 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:41:44.91 ID:P8JEUw1x0


「彼女は、歌わないから、カナリヤと呼ばれていたのよ」


 それは、さして長い話ではありませんでした。
 今よりほんの少し前、この不思議な夜市を中心に起こった、「クロさん」と「カナリヤさん」のお話。

 

 〜つづく?〜
74 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:45:43.88 ID:P8JEUw1x0

〇オマケ


  ―― また別の日 Pの夢の中


P「ん……なんだこのモワモワ空間。現実感が全然ないが……」

P「あ、なるほど夢か。明晰夢ってやつだな、なるほど」


???「うっ……うっ……」


P「!? ……誰か、どこかで泣いてる……?」

???「ひぐっ……ひっぐ……おぉんおん……ふぬぐぅぅぅ……ぶほぇえぇえ……」

P「うわ泣き声きったねぇ。誰だー? おーい!?」

???「ちーんっ!!」

P「いた。鼻水拭けまずは」

???「夢ネタ被りひどい!! いくらなんでもあんまりだ!!! よ!」

P「何の話かさっぱりわからん」

???「だって、おんなじ夢関係の人外ネタのアイドルがさー! とっくに声ついてる一軍中の一軍でさー!!」

???「そのうえ何かと属性山盛りで、ソロ二曲も持ってるってなんなのなの!? そんなんズルじゃんかぁ!」

P「人の夢ん中でメタ発言しながら号泣すんなよ。誰だよそもそも」

???「ぼくだよう!!」

P「だから誰だよ!?」

75 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:50:42.02 ID:P8JEUw1x0

りあむ「ぼくの! ぼくのメイン回は!? 美少女サキュバス夢見りあむちゃんが鳴り物入りで参戦する展開はよーっ!!」ビエーン!!

P「よくわからんがサキュバスなのか君……ちなみにそのピンク髪って地毛?」

りあむ「地毛だよう! 母親がそんなだったし!! ってそれも顔のいいデビルギャルと被ってる気がするな!? さてはぼくってそういう枠!?」

P「ま、まあ落ち着けって。お茶でも……あ、夢の中だから出せないわ」

りあむ「ふぬぐぐ……ずびずび……みんなぼくをすこれし……絵とかSSとかいっぱい書けし……」

P「うまく言えんが元気出せ」

りあむ「セルフで元気になれたら苦労しないよーう!! びば承認欲求! 続くっぽい流れをぶっちぎってでも伝えたかった! よ!!」

りあむ「というわけなので、ぼくのこと推そ? Pサマの超絶手腕でなんかこう、いい感じにアレ、三段飛ばしくらいでチヤホヤされたい! お城までロケットブーストしたいー!」

りあむ「あ、ちなみにぼく本編とは全然関係ないから! あんましシリアスなのダメなのね。やむやむ」

P「うーむそんなことを言われても……あ、なんかそろそろ起きそう」

りあむ「はやっ!? これからりあむちゃんすこすこ作戦の会議が始まるんじゃないの!? あるじゃんなんかこういい感じのやつが!」

P「とはいえ夢の中じゃ何もできんぞ。あ……意識がもうろうとしてきた……朝だわ、起きるわこれ」

76 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:52:41.92 ID:P8JEUw1x0

P「じゃあ君もそこそこのとこで出といてな。夢の中まで変なのいたらたまらんわ」スゥー

りあむ「ああーそんなぁー! せめて名刺だけでも欲しいよーう!!」

りあむ「出番これっきりとかマジでやむからねっ!? 待ってるからねー!! ハチ公もびっくりだからーー!! みすてないでーーーーーっ!!」


りあむ「そーうせーんきょ! そーうせーんきょ!! そーうせーんきょー!!!」

 
   ソーウセンキョ! ソーセンキョ! ソーセ…………

77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/02(木) 02:54:06.93 ID:yp9q+TmDO
夢の中……由愛の膣内……
78 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 02:55:53.90 ID:P8JEUw1x0

   〇


  チュン チュン…


P「……変な夢見た」

あかり「おはようございまーすっ♪」ピョーン

P「おはようあかりんご。今日も元気に触手で動いているね」

あかり「Pさんがおいしいご飯をくれるからですよっ。あかりんごはすくすく育つんご♪」

P「まさかラーメンが一番いいとは思わないよな」


  ピンポーン


P「ん? 何だこんな朝っぱらから」

あかり「Armour Zoneですか?」

P「そんなバイオレンスな通販サイト無いからね? なんだろうな、何も頼んでないが……」


文香「あの……引っ越しそばを……お持ちしました……」

P「」

79 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 03:03:33.08 ID:P8JEUw1x0

文香「改めまして……隣に越してきました、鷺沢です」ペコリー

P「朝から死ぬほどびっくりしたわ」

文香「……やはり、自立ということで……一人暮らしをするべきか……と」

あかり「Pさんがまた別の女の子を連れ込んでるんご……!!!」ンゴゴゴゴ

文香「あ……。花屋さんから、伺っております。あなたは確か、りんごの精の、あかりさん……ご不便ではありませんか……?」

あかり「もうすぐ体が生えるはずですっ!」

P「ああそうか、アイドルじゃないから寮には入れないんだな。まあいいか……左右空いてて寂しかったし……」

文香「……はい」グゥー

P「……今なんか鳴らなかった?」

文香「……実は……諸々の準備で、昨日から何も、食べておらず……」ギュルル

P「……夢は食わせらんないぞ? 今なんか変なの住み着いてるし」

文香「ご心配なく……普通の食事で、事足りますので……」

文香「………………その…………」ジー

P「………………」

P「…………そば茹でようか」

文香「…………はい」パァァ

80 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 03:12:13.78 ID:P8JEUw1x0

文香「……クロさんは、昔のことを思い出すことは、ありますか?」ツルツル

P「昔? まあ人並みには。どうしたの急に」ズルズル

あかり「ラーメンの方が良かったなー」ズゾゾ

文香「……いえ、特にどうということは。ただ時として、昔を振り返ることも一興では、と」

P「そんな大した経歴じゃないからなぁ。ここんとこ色々あったけど、比較的最近のことだし」

文香「楓さんとのことは……いかがですか? あるいは、それよりもっと以前……たとえば、幼少の頃などは……」

P「それこそ、ゲームやってる普通の子供だったよ」

文香「……そうですか?」

P「まあ、たまには昔を懐かしむことはあるけどな。それより現状に満足してはいるし」

P「何よりプロデュース業に専念しなきゃならん。文香さんも色々手伝ってくれると嬉しい」

文香「……はい……もちろんです」


文香(語るまでのこともない……それは、わかります。大事なのは未来です)

文香(今後の出来事を、私も見届け……一つの書としてまとめられれば……それ以上のことはありません)

文香(……どうも、前途は多難のようですが……)

81 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 03:18:21.01 ID:P8JEUw1x0

  ◆◆◆◆


??「はぅぅぅ……り、履歴書を出してしまったんですけど……」

??「や、やるしかないんでしょうか……修行とはいえ……アイドルなんて、むぅーりぃー……」


   〇


???「ふんふん、なるほど。ふふっ……面白そ♪」

??「――お嬢さま? 客人ですか?」

???「ううん、私のコウモリ。ちょっと色々調べものがあって」

??「またそのような……。お戯れもほどほどになさってくださいね」

???「ふふふ。はぁーい♪」


   〇


??「……ああ、特に異常は無い。世はなべてこともなしさ。いつもと変わらない監視業務だ」

??「それじゃ、いつもの教会で合流しよう。ボクもすぐに向かうよ」

??「わかってる。それじゃ、また後で――のあさん」



  〜おわり〜
82 : ◆DAC.3Z2hLk [sage saga]:2019/05/02(木) 03:21:41.52 ID:P8JEUw1x0
以上となります、お付き合いありがとうございました
書けば出るとは申しますが、フェス限小日向が一向に引けません
おれはもうだめだ


夜市に関連するエピソードはこちらです。よろしければ、併せてどうぞ↓

小日向美穂「丸出し尻尾と不思議なお菓子の夜」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1517926569/

【たぬき】依田芳乃「そなたと、長い夢」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1530543640/

【たぬき】小日向美穂「魔女とケーキと誕生日」
https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1544969606/
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/02(木) 05:37:11.16 ID:AoRqnc4Vo
乙でした
人外がどんどん増えて行くな

あきらかに電脳系の申し子みたいなあの子の出番はあるんだろうか
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/05/02(木) 08:42:31.29 ID:Xb2TX7JA0
おっつおっつ、たぬきの本場からの新人は顔を出すのかのう
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/02(木) 12:44:52.98 ID:yp9q+TmDO


たまには由愛や塩見さんみたいに、人外に巻き込まれた人間も欲しいです……願わくは強弱双子辺りを
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/02(木) 14:04:03.55 ID:v0rA6Mz+o
礼子か瞳子か時子か
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/02(木) 15:27:17.17 ID:Os9UBFQpo
そういえば美嘉の回のときにサキュバス居るって書いてたなぁ
りあむはあの頃から伏線はってあったの
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/02(木) 19:56:36.82 ID:svH+LI8rO
サキュバスはンミナミィじゃなくてりあむなのかやむ
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/03(金) 00:50:19.29 ID:iUZzyjXto
>>85
設定や内容に注文つけるのはマナー違反だと思います
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/05/06(月) 02:53:20.61 ID:M7N9Anw/O
>>85
リクエストに応えるかどうかはあくまで作者が決めることだからな?

それはそれとして。
ありす(民俗学者/サマナー/サーヴァント)、文香(聖獣バク)、志乃さん(神樹フソウ)、乃々(魔獣ラタトスク)、りあむ(夜魔サキュバス)、ちとせ(ヴァンパイア/クイーン/?)、千夜(完全造魔/サーヴァント/?)、のあさん、飛鳥と新メンバーがずいぶん増えたなあ。
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/06(月) 04:17:03.83 ID:nTCpago2o
そういや読み返してみたら、志乃さんって名前だけ前に出てたんだな(「らびっとぱにっく」)
その時はスルーしてたが、アイドルではなかったのか
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/15(水) 05:46:36.14 ID:JeoDRQRDo
スウィッチーズとアインフェリアはみんな夜市絡みみたいだが
そういやンミナミィってまだ出てなかったんだな
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/15(水) 09:59:32.74 ID:1y+LaGy00
ミナミィは正真正銘ただの人間なのにアレなのがいいんじゃないか
70.71 KB Speed:0   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 新着レスを表示
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)