P「海外版牧場物語」

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76 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/27(月) 00:02:53.81 ID:d5Fq5cQP0

これなら会話になるだろう

そう思い、なるべく簡単な言葉を選びながら自己紹介をする

りく君は俺の顔をじっと見つめ、しっかりと話を聞いてくれた


一通り話し終え、お姉さんの居場所を聞こうとした矢先


「その子に、何の用事ですか」


とても冷え切った言葉が、後ろから投げかけられた
77 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/27(月) 00:03:25.59 ID:d5Fq5cQP0

初対面の相手に、ある程度警戒するのは当然の反応だ

だが、この反応は…


「…そうですか、わざわざここまで来て頂いてありがとうございます」

「ですが、特に困っていることはないのでもう来て頂かなくても大丈夫です」


こちらの自己紹介をすべて聞く前に、遮られてしまった

陸くんの手を引いて家の中へ入ろうとしているところを、呼び止めようとしたが…

その背中は、明らかにこちらを拒絶していた
78 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/27(月) 00:04:27.01 ID:d5Fq5cQP0

小鳥『牧場の姉弟、志保ちゃんと陸くん何ですが…』

小鳥『ご両親お二人とも村から離れて生活されていて…』

小鳥『今の牧場の経営は、志保ちゃんが一人で行っているんです』

小鳥『町としても支援をしようとしたんですが、頑なに拒否されてしまって』

小鳥「何とかしてあげたいんですけど…』
79 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/27(月) 00:09:27.16 ID:d5Fq5cQP0

帰り道、小鳥さんの言葉を思い出しながら志保たちのことを考えていた

ナムコタウンがあるバンナム王国では、初等部を卒業すれば大人と認められる

故に、志保が拒否すればそこに市町村が介入する余地はない

しかし他の住人も言っていたが、志保は相当無理をしている様子だという

事実、先ほどの僅かな会話でもそれは伺えた

…どうすればいいのだろうか
80 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/27(月) 00:13:04.76 ID:d5Fq5cQP0

【人物紹介D】

貴音(???)
謎の神秘オーラを纏う美女、その正体は…?原作におけるヤベー姉ちゃんとヤベーやつの混合役
意味深なことをよく呟くが、呟きすぎて重要なことが分かりづらい
攻略対象、難易度は…不明
月を眺める彼女の横顔は、あなたを強く魅了することだろう

美希(ニート)
神に愛された天才少女、だが本人にやる気はない
基本見ただけであらゆる技術を模倣できるが、料理だけは苦手
攻略対象、ある程度までは骨が折れるが、一定以上上がるとぐいぐい来る
彼女を夢中にさせられる、それ以上の喜びはあるでしょうか?

志保(牧場主)
一人でも大丈夫沢志保、弟の陸のために毎日奮闘中
父は蒸発、母は心労で入院、彼女が一体何をした
攻略対象、難易度はかなり難しい、√を進むのはそれ相応の覚悟が必要
置いていかないで、と彼女は言った、それ以降、彼女は人を見なくなった
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/27(月) 00:32:18.02 ID:0AJ06H4PO
ヤベーねーちゃん…はあの人か
志保にめちゃくちゃ優しくしてベタ惚れされたい…
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/28(火) 00:43:16.51 ID:XsK4a8VMO
やっぱりミキって子が1番だって思うの
83 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/29(水) 23:56:39.09 ID:fQIa6JqU0

【北沢牧場 外】

牧場の入り口を出て町へと戻る、先ほどの出来事を思い出しながらゆっくり歩いていると…

「ニャ‐」

P「?」

草むらから声が聞こえ、足を止める

辺りを見渡すと、不自然に置かれた段ボール箱が目に入った

前にこの道を通ったときには、このような箱は無かったはずだ

…確かめた方が良いだろう
84 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/29(水) 23:57:09.29 ID:fQIa6JqU0

「ニャオー」

箱を開けると、小さな猫が嬉しそうに顔を出した

よく見ると、箱の側面には『拾ってください』という文字が書かれている

…場所的に、牧場なら面倒を見てくれるのではと思っての行動だろう

だが、理由はどうあれ人間の身勝手であることに違いはない

意味はないだろうが、猫の頭を撫でながら心の中で謝罪した

猫は特に嫌がる様子もなく、むしろ嬉しそうに撫でられていた
85 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/29(水) 23:58:39.18 ID:fQIa6JqU0

【街中】

「ミャー」

結局、猫をそのままにするわけにもいかず連れてきてしまった

一旦家に置くことも考えたが、律子との約束の時間が迫っているので連れていくことにした

それに、もしかしたら俺よりもこの子を大切にできる飼い主に会えるかもしれない


「ちょっとあなた!その子をどうするつもり!!」


…どうやら、さっそく出会えたようだ
86 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 00:00:13.32 ID:kytlPntf0

どうしてそんなことが出来るの?、この子の気持ちを考えて…などなど、火を噴くように怒られてしまった

…うん、まだ会って間もないが、この子がとても良い子なのは分かった

であれば、早くこの誤解を解く必要がありそうだ


「…じゃあ、この子を捨てに来たんじゃなくて、拾ってきたの…?」


見知らぬ人物が拾ってくださいと書かれた段ボールに猫を入れて歩いていたのだから、無理もない


「ふ、ふーん…そうだったんだ、なら、いいけど…」


ばつが悪そうに下向く少女

…しかしこの子の容姿、ジュリアが言っていたあの子かもしれない
87 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 00:01:11.70 ID:kytlPntf0

P「もしかして、君がジュリアの妹さんかな」

「…え?」


昨日引っ越してきたこと、ジュリアと昼に会ったことを簡単に説明した


桃子「はぁ…お姉ちゃんから何を聞いたか知らないけど、余計なことは忘れてね」

桃子「いーい?桃子との約束だから、分かった?」

P「あ、はい」
88 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 00:05:25.14 ID:kytlPntf0

桃子「…それで、その子はどうするの?」

P「飼うつもりはあるけど、俺より適した人がいるなら任せたいと思ってる」

P「後はこいつがなんて言うかだな」

「ミャー」

桃子「…猫の言葉なんて分かるの?」

P「いや、でも何となく分かるはずだ…な?」

「ミャオー」

P「うんうん、そうかそうか」

桃子「…」
89 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 00:06:14.70 ID:kytlPntf0

P「さて、そろそろ暗くなってきたな…家まで送ろうか」

桃子「…すぐそこだから、着いてこなくていいよ」

P「そうか?でも万が一ってことも」

桃子「お兄ちゃんが不審者に見られてもいいならいいけど」

P「…気をつけて帰れよ」
90 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 00:07:10.89 ID:kytlPntf0

考えてみれば、普通に通報案件だった

まぁ、住人のほとんどと知り合いにはなれたから大丈夫だとは思うが…

…それより、お兄ちゃん…か

桃子「なに?桃子にそう呼ばれるのが嫌なの?」

P「いや、そう呼んでもらえる人物に相応しくなれるよう、頑張ろうと思っただけだ」

桃子「…そっ」

小さくそう呟き、桃子は自宅に帰っていった

なぜか嬉しそうにミャアと鳴いた子猫を撫でながら、診療所へと向かった
91 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 00:07:38.56 ID:kytlPntf0

【診療所】

律子「時間どおりですね…って、どうしたんですその猫」

かくかくしかじかローリングさんかく

律子「ははぁ、捨て猫ねぇ…それで、飼い主探しって訳ですか?」

P「あぁ、誰もいなければ俺が飼うよ」

律子「それは良い心がけですね、まぁうちで飼ってもいいんですけど…」
92 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 00:08:33.23 ID:kytlPntf0

P「いいのか?」

律子「研究所の方なら常にあの子がいますから、それにちょっとは他のこともさせないと…」

律子「…とにかく、聞いてみないことには分からないので、会いに行きましょうか」

P「妹さん…だったか、仕事帰りなのか?」

律子「いえ、ちょうど起きた頃だと思います」

P「…え?」
93 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 00:10:42.01 ID:kytlPntf0

【研究所 杏奈の部屋】

律子「杏奈、入るわよ」

杏奈「…」

扉の外から中を伺うと、薄暗い部屋の中で寝そべりながらディスプレイを見つめる少女の後ろ姿が見えた

よく見ると、コントローラーのような物を握っている…何かのゲームだろうか

律子「まったく、するなとは言わないけど食事はちゃんととりなさい」

杏奈「…うん」

そう言いながら画面から目を離そうとはせず、凄まじい速度で指を動かしゲームをプレイしている

この動き…並みのプレイヤーのものではない
94 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 00:12:22.22 ID:kytlPntf0

律子「それと、今日はお客さんが来てるからこっち向きなさい」

杏奈「…?」

律子「この人はプロデューサー殿、昨日この町に引っ越して来た新しい住人よ」

杏奈「……よろしく、お願いします」

P「こちらこそよろしく」

「ニャー」

杏奈「…?」
95 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 00:13:40.23 ID:kytlPntf0

P「あぁ、ちょっと前に拾ったんだ」

杏奈「…かわいい」

「ミャー!」

杏奈「お名前は?」

「ミャーオ」

杏奈「そっか、よろしくねミャオ」

「ミャー」
96 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 00:14:41.86 ID:kytlPntf0

…会話をしているのだろうか

律子に目線で確認すると、その疑問を言葉にしてくれた

律子「杏奈、この子の言葉が分かるの?」

杏奈「…うん、ちょっとだけ」

律子「ほ、本当に?初耳なんだけど…」

杏奈「…言う機会が、無かったから」
97 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 00:15:21.34 ID:kytlPntf0

彼女が本当に猫と話せるのかどうか、その真偽は分からない

しかし、杏奈が猫から好かれているのは目に見えて分かった

「ニャー」

杏奈「…そうなんだ、一人で…大変だね」

彼女なら、きっとこの子を幸せにしてくれるだろう

そう思い、杏奈にこの子を飼うことを勧めてみた
98 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 00:16:39.67 ID:kytlPntf0

杏奈「…杏奈が、ミャオを?」

P「ミャオ…というのは、この子の名前かな?」

杏奈「…うん、お母さんにつけてもらったんだって」

P「…そうか、名前があったんだな」

「ミャー」

杏奈「…ミャオはどうしたい?ここに住みたい?」
99 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 00:17:17.78 ID:kytlPntf0

「…」

ミャオは俺の顔を見つめて、考えているように見えた

もしかして、元の家に戻りたいのだろうか?

あるいは、自由に野良猫として生活したいのかもしれない

…できる限り、この子の要望を叶えてあげたいが…

「ニャー」

杏奈「…ミャオ、プロデューサーさんと一緒にいたいって」

P「…」

P「え?」
100 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 00:17:57.88 ID:kytlPntf0

【人物紹介E】

桃子(初等部学生)
妙に大人びた少女、いいよ桃子そういうの慣れてるからとかは言わない
ジュリアの妹で、母と3人暮らしをしており、父は軍人として戦争に参加している
残念ながら攻略対象外だが、とある√では重要人物となる

杏奈(プロゲーマー)
スイッチ系女子、2重人格というわけではない、どちらも彼女の意思で存在する
律子の義理の妹で、杏奈は母方の連れ子、医者と科学者の子だが仕事はプロゲーマー
攻略対象、養うという“覚悟”があれば何とかなる、準備はいいか?俺はできてる
この世界はゲームである、そう思うことで、私はなんでも出来るようになった

ミャオ(猫)
おやー、ここはどこでしょうか?
むむ、真っ暗で何も見えません…困りました
…誰か歩いてきてるみたいですね、声をかけてみましょう!
優しい人だと、良いですなー
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 00:25:22.62 ID:k0q2DzKpo
ミャオは攻略対象じゃないのか
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 17:03:01.10 ID:Uqfs3s6dO
何か条件があるとか
ラーの鏡系かもしれん
103 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 23:42:48.74 ID:kytlPntf0

【研究所 実験室】

律子「…よし、特に病気とかはなさそうですね」

律子「外傷もないですし、とりあえず今できることはこれで終わりです」

律子「あとは予防接種の薬がきたら連絡するので、また来て下さい」

P「ありがとう、しかし凄いな…猫の診察もできるなんて」

律子「私しか医者がいませんからね…この町の医療はほとんど私の仕事何ですよ」

P「…そうか、大変だな」
104 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 23:43:45.11 ID:kytlPntf0

「ミャー…」

P「お疲れ様、終わったみたいだから帰ろうか」

「ニャー」

律子「でも、本当に良いんですか?飼うこと決めちゃって」

P「あぁ、もともと飼うつもりはあったし、それに…杏奈のお墨付きだしな」

律子「…まぁ嘘をつくような子じゃないですけど」

P「そういえば律子も知らなかったんだな、杏奈のこと」
105 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 23:46:06.61 ID:kytlPntf0

律子「えぇ、あの子余程のことがない限り外に出ませんから」

P「…ご両親は?」

律子「特には、ああ見えてその筋だと有名みたいですからね…」

P「そうか…」

律子「ですから、良ければ顔を出してあげてください」

律子「あの子もきっと喜ぶと思うので」

P「分かった、そうさせてもらうよ」
106 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 23:49:33.82 ID:kytlPntf0

【街中】

P「…すっかり遅くなったな、夕食どうするか…」

律子と別れ、夜空の月を眺めながら自宅へと向かう

あたりはすっかり暗くなり、ポツポツとある街灯を頼りに夜道を歩いていく

「ミャー」

P「ん?あぁ大丈夫、ミャオのごはんもちゃんとあるからな」

「ニャー!」

…しかし、今日一日で色んなことがあった

明日の町長への報告、どうまとめたものか
107 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 23:51:01.37 ID:kytlPntf0

P「…?」

物思いにふけていると、黒塗りの車が近づいているのが分かった

念のため少し警戒し、歩道の端に寄って車を見送る

…特に何事もなく、車は一直線に町の奥の方へと走り去っていった

P「…」

「ニャー」

P「ん、あぁ…帰ろうか」

なぜか少しだけ嫌な感じがしたが、今は家に帰ることを優先した
108 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 23:52:04.67 ID:kytlPntf0

【車内】

「…フン、いつ見ても殺風景な街だ」

独り言なのか、はたまた車の運転手に同意を求めているのか

後部座席に座る男は不機嫌そうに呟いた

車は真っすぐに町の奥へと向かい、町内を走り抜けていく

…途中、こちらを見つめる人影を見たような気がするが、男は気にも止めなかった
109 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 23:52:57.40 ID:kytlPntf0

【ブラックマート ナムコ支店】

町の外れに佇む一つの店

暗闇に包まれた時間であるにも関わらず、店から放たれるギラギラした光が辺りを照らしている

その店に先ほどの車が近づいていき、裏口で停車した

店長「黒井社長、お久しぶりです」

停車してすぐに小太りの男が車に近づき、声をかける

黒井「首尾は?」

店長「…はい、まずはこちらのデータを御覧下さい」
110 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 23:53:54.15 ID:kytlPntf0

黒井と呼ばれた男は車から降り、小太りの男と共に店内に入っていく

さらに地下へと続く階段を降りていき、様々なセキュリティを越え奥へ奥へと入っていく

そして、田舎町には不釣り合いな機械に囲まれた部屋へと辿り着いた

黒井「…では、未だに何の対策も出来ていない…と?」

手元の資料を見つめながら、声を低くして小太りの男に問いかける
111 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/30(木) 23:57:23.91 ID:kytlPntf0

店長「も、申し訳ありません…ですが、冒険者の呼び込みは上手くいって…」

黒井「そんなことはどうでもいい!すでに収集率は規定値を超えている」

黒井「…貴様の役割はこんな辺境の町で売上を伸ばすことなのか?」

黒井の激昂に小太りの男は深々と頭を下げ謝罪する

黒井「さっさと片を付けろ、でなければ…分かっているな?」

店長「は、はい!全力で当たらせていただきます!」
112 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/31(金) 00:00:17.26 ID:scLaqrnZ0

小太りの男は逃げるように部屋を後にした

その姿を忌々しそうに見送り、黒井は画面に映るグラフを見つめる

緩やかに上昇し続けていたそのグラフの線は、ある日を境に停滞している

何らかの問題、あるいは妨害を受けていることは明白だった

黒井「…」

無機質に響く機械の音が、静寂に包まれる地下室をより不気味に感じさせた
113 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/31(金) 00:12:28.46 ID:scLaqrnZ0

【二日目 終了】

・全住人(現状町内に住む者)への挨拶達成

・攻略対象の√解放、選択肢によって分岐

・基本は親愛度の高い住人が優先されますが、特殊な条件で解放される√もあります
114 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/31(金) 00:13:24.09 ID:scLaqrnZ0

【春の月 3日目】


朝、さっそく昨日の成果を町長に報告し、指示を仰ぐことにした


町長「昨日の挨拶回りで理解したと思うが、この町には問題を抱えている人が何人もいる」

町長「そこで、君には彼らの助けとなってもらいたい…というのは昨日も話したね?」

P「はい」

町長「もちろんそちらも重要なのだが…君にはもう一つ、気を付けてもらいたいことがある」

P「気を付けること…」

町長「うむ…この町の奥に、大きなスーパーマーケットがあることは知っているね?」


…無論だ、内情についてならこの町の誰よりも知っている自負がある
115 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/31(金) 00:16:02.03 ID:scLaqrnZ0

P「…ブラックマート、ですね」

町長「あぁ、嫌なことを思い出させるかもしれないが…」

P「いえ、大丈夫です。続けてください」

町長「…君もよく知っているように、ブラックマートはブラックウェルカンパニーの子会社だ」

町長「多数の商品を揃え、良質で安価な物を売ることで有名な会社…なのだが」

町長「私は、あの店には何か裏があると考えている」

P「…」

町長「というのも、ブラックマートがナムコタウンにわざわざ出店した理由がわからない」

町長「私が言うのも情けない話だが、この町よりも隣の町の方が人口も物流も栄えている」

町長「それに、特別他の町へのアクセスが良いとも言えないのに…だ」
116 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/31(金) 00:16:31.45 ID:scLaqrnZ0

P「その後、何か問題は?」

町長「…私の知る限りでは、住人や冒険者からの評価は悪くないようだね」

町長「一部の住人からは苦情や依頼も寄せられているが…町長の立場からすると難しい問題だよ」

町長「何か悪事の尻尾でも掴めれば、強行策に踏み切れるのだが…」

P「…では、その尻尾を掴むのに探りを入れていけば良いでしょうか?」

町長「いやいや、君にそんな危険なことを任せるつもりはない」

町長「最初に言ったように、気を付けているだけでいいんだ…くれぐれも自分から関わらないようにしてくれ」

P「…」
117 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/31(金) 00:17:01.90 ID:scLaqrnZ0

町長「…実は、ブラックウェルカンパニーの社長とは古い付き合いでね」

町長「やつは目的のためなら手段を選ばない男だ…十分に注意して欲しい」

P「…分かりました」

町長「さて…暗い話をして悪かったね、私から君に伝えることは以上だ」

町長「困ったことがあればいつでも相談してくれ、可能な限り協力しよう」

P「ありがとうございます、ご期待に応えられるよう頑張ります!」

町長「うむ、幸運を祈っているよ!」
118 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/31(金) 00:19:17.67 ID:scLaqrnZ0

【第一章 完】

・ここから分岐、強くてニューゲーム時もここから開始

・攻略対象は12人+α(分岐によって追加)

・続きは需要があれば
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/31(金) 00:28:42.95 ID:scHhWSTzO
ここまで共通なのか
需要はあるよ
120 : ◆nvrVoonYD. [saga]:2019/05/31(金) 00:30:06.71 ID:scLaqrnZ0

【おまけ】

「女子力、女子力が上がってる気がする!」

「恋しますよ!?」

「大丈夫だよ!プロデューサーさんは杏奈が守るから!」

「当面の目標は、この子を目覚めさせることですかね」

「私の中に、別の人格(ココロ)が存在するようです」

「お、お願いします!自分に自信が持てる特訓をしてくれませんか!」

「シズ、悪いことは言わない…『如月千早』を追うのはやめた方がいい」

「私たちに、関わらないでください」

「ロコのパートナーは、プロデューサーしか務まりません!」

「白馬の王子様…なんて、期待しちゃダメですよね」

「努力とか、友達とか、勝ち負けとか…そういうのは疲れるって思うな」

「私は…千早さんのようになりたいんです」

「響…どこですか響…」

「ハッピーエンド…ですな〜」
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/31(金) 05:31:22.20 ID:Ea+eltbw0
周回プレイだ〜〜
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/05/31(金) 06:03:41.55 ID:zFPB0w+G0
周回プレイ必須じゃないですかー
うひょー
123 : ◆NdBxVzEDf6 [sage]:2019/05/31(金) 17:17:43.98 ID:JkFjP+WG0
おまけに不穏なのが....
続きは次スレか、乙です


>>13
海美 ????
http://i.imgur.com/mUXI7vq.jpg
http://i.imgur.com/y10cWpw.png

>>16
静香 店員
http://i.imgur.com/dfdkkfN.png
http://i.imgur.com/kPQT7Hi.png

>>27
風花 ナース
http://i.imgur.com/61iE4NY.jpg
http://i.imgur.com/W0SqVFk.png

>>29
律子 医者
http://i.imgur.com/vcadKk0.jpg
http://i.imgur.com/TnoQSIZ.png

>>34
百合子 小説家
http://i.imgur.com/X6C3jqq.jpg
http://i.imgur.com/LShdW5p.png

>>42
ジュリア ギタリスト
http://i.imgur.com/Qv920EL.png
http://i.imgur.com/pTQNoec.png

>>52
ロコ 芸術家
http://i.imgur.com/6vr5piz.jpg
http://i.imgur.com/ytnnTU1.png

>>56
歌織 喫茶店オーナー
http://i.imgur.com/w7ZCmJV.png
http://i.imgur.com/ah2Judv.png

>>67
貴音 ???
http://i.imgur.com/4HBfx1Q.jpg
http://i.imgur.com/T5QbG74.png

>>68
美希 ニート
http://i.imgur.com/08lHkUn.png
http://i.imgur.com/0BGPsNe.jpg

>>76
志保 牧場主
http://i.imgur.com/ZhetECD.png
http://i.imgur.com/Z61MgAf.png

>>93
杏奈 プロゲーマー
http://i.imgur.com/QPD6xhA.jpg
http://i.imgur.com/yfmgm0L.png

>>5
美咲 事務員
http://i.imgur.com/N78dpoq.png

>>18
小鳥 事務員
http://i.imgur.com/hFRWAa5.jpg
http://i.imgur.com/t8UWbZq.jpg

>>87
桃子 初等部学生
http://i.imgur.com/xOpU3Jw.jpg
http://i.imgur.com/WeLiMZ0.jpg

>>95
ミャオ 猫
http://i.imgur.com/UeOsG2f.jpg
http://i.imgur.com/Lozr49t.png
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/02(日) 01:45:08.12 ID:YfZ4OT2KO
安価とかあるのかな
需要はありますあります
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/01/11(木) 20:47:20.19 ID:7mvILv1r0
ファームトゥギャザー
外国語のだよー
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