アスカ「かぐや様は告らせたい?」 弐

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105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 18:34:26.60 ID:nfJk4B2IO


ーー玄関

<シュキィィ!ミサトダイシュキナノォォ!
<モット!モットヨアスカ!


シンジ「……」←電話の内容が気がかりだったのでダッシュで帰って来た


<シュキィィィィ!ミサトシュキィィィィ!
<イイワアスカ!モットォ!モットイッテェ!


シンジ(いまアスカの部屋でとんでもないことが繰り広げられているーー!?)


本日の勝敗

ミサトの勝ち!(ある意味告らせることに成功したため)
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 18:35:29.85 ID:nfJk4B2IO
文字化けしたので>>104>>105
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 18:36:13.46 ID:nfJk4B2IO
おまけ

シンジ「アスカって、その……ソッチの人なの?」

アスカ「は?」
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 18:36:53.24 ID:nfJk4B2IO
おまけのおまけ

ーー後日・ネルフにて

加持「好きだ」

ミサト「……はぁ」
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 18:37:53.24 ID:nfJk4B2IO
ミサト「……はいはい。どうせ他の女にも言ってるんでしょ。忙しいから後にして」カタカタ

加持「好きだなんて歯の浮きそうなこと言えるのは、葛城だけさ。君以外に言ったことなんかないよ」

ミサト「そのセリフからして浮いてるものね」カタカタ

加持「ははっ、一本取られたな」
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 18:40:53.69 ID:nfJk4B2IO
加持「おや、嫉妬かい? やっぱり脈ありとみて良さそうだな」ハハハ

ミサト「……」イラッ

加持「ところで葛城。来週の日曜日の件、考えてくれたか」

ミサト「……ああ、あんたのくれた映画のペアチケットなら、もうないわよ」

加持「なに?」

ミサト「今更あんたなんかと恋愛映画なんて観に行くもんですか。忌々しいから、破いて捨ててやったわ」

加持「そうか。時に葛城。お前、別の恋愛映画のペアチケットを裏ルートで買ったそうじゃないか。それも飛び切りの高値で」

ミサト「……なんでそんなん知ってんの」

加持「俺の仕事をご存知ないのかな」

ミサト「職権乱用」

加持「ーーもしかしてそのペアチケット。俺に渡すつもりで買ったんじゃないか?」

ミサト「……残念ながら。それも忌々しいから破り捨てたわ」

加持「自分で買ったのにか!?」
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 18:44:26.30 ID:nfJk4B2IO
ミサト「私のものをどう扱おうが勝手でしょ。さっ、用がないなら向こういって」

加持「用ならちゃんとあるんだよな。これが」

ミサト「用があるなら、手短にお願い」

加持「仰せのままに」スッ

ミサト「…………なに、これ」

加持「ライラックの花束さ。いい香りだろ?」

ミサト「それ、アスカがシンジ君に買って来いって言ったやつ……」ボソッ

加持「知ってるのか? らしくないな。花より団子ってのは葛城のためにある言葉だろうに」

ミサト「うっさいわね、バァカ」

ミサト「……で。これはなに?」

加持「プレゼントさ」

ミサト「それこそらしくないわね。あんたが花束なんて」

加持「なに。とある少年から、『ライラック』の花言葉について相談されてな。それで調べてみたら、中々にいい言葉だったんで、俺も葛城に渡すことにしたのさ」

ミサト「……とある少年って、もしかしてシンジくん?」

加持「悪いな。クライアントの秘密は、漏らさない主義なんだ。信用第一の商売なんでね」

ミサト「……なぁーにが商売よ。この自由人気取りが。ほんとのあんたは、二人の上司に板挟みにされた中間管理職のおっさんみたいなもんじゃない」

加持「ははっ、手痛いところをついてくるなぁ」
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 19:08:28.08 ID:nfJk4B2IO
ミサト「それで。ライラックの花言葉、ってなんなの?」

加持「『謙虚』『無邪気』『友情』」

ミサト「…………ナニソレ。よーするに、お友達でいましょうってこと? それ、こっちの台詞なんだけど」

加持「そう心配するなよ、葛城。ライラックの花言葉は後二つある」

加持「『恋の芽生え』『初恋』だ」

ミサト「……ふうん?」
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 19:09:15.16 ID:nfJk4B2IO
加持「『謙虚』な少年と『無邪気』な少女。二人の仲は『友情』によって繋がれていた」

加持「しかし『友情』はやがて『恋の芽生え』を促し最後には『初恋』に成る」

加持「ーーーー実にあの二人にぴったりな花言葉だとは思わないか?」


ミサト「……クライアントの秘密は守る主義じゃなかったの?」

加持「誰とは言ってないだろう? 要は個人名を出さなきゃいいのさ」

ミサト「信用第一の名折れったらないわね、ったく」
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 19:11:00.17 ID:nfJk4B2IO
ミサト「……なるほどね。アスカも苦し紛れにしちゃあ、ロマンチックな感情の伝え方するじゃない。ちゃんとシンジ君に伝わってるようだし」

加持「偶然じゃないのか? ま、俺は男の子の方から断片的に状況を聞いただけなんだが。とても意図的にやったようには……」

ミサト「偶然なんかじゃないわよ、あの子はこれを狙ってやった」

加持「どうして分かる?」



ミサト「女の勘よ」

加持「……なるほど。そりゃ間違いないな」
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 19:56:52.57 ID:nfJk4B2IO
ミサト「でもそこに気が付くシンジくんも大したものね。そんなに人の心の機微に聡い子じゃないはずなのにーー」

ミサト「……なんだ。じゃあ、あの子、ちゃんと『他人に興味』持てるんじゃない。やっぱりちょっと『鈍感』なだけだったんだわ」クスッ

加持「なんの話だ?」

ミサト「……昔から。その人のことを一番正しく理解している他人は『恋人』よりも『保護者』に決まってる、って話よ」

加地「そうかな? 少なくとも俺は、君の親父よりも君の寝相の悪さを熟知しているつもりだが」

ミサト「黙れバカ」
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 19:58:11.06 ID:nfJk4B2IO
ミサト「ーーして、この花束を私に渡す心は?」


加持「そのままの意味だよ。『無邪気』な君に、実は『謙虚』な君。その両面に『友情』を感じていたかつての俺は、いつしか『初恋』に落ちてしまったっていたって昔話さ」


ミサト「…………うげぇ」

加持「なんだよその反応、傷つくな」

ミサト「反応してやるだけありがたく思いなさいよ。ぬわぁにが、初恋よ。適当ほざいてんじゃねぇっての」

加持「……それは本気で傷つくぞ。事実、あれは初恋だったんだからな」

ミサト「……え?」
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 19:59:52.63 ID:nfJk4B2IO
加持「言ったろ? 浮ついたことを言えるのは葛城だけだって。俺が恋をしたのは最初から最後まで、ただ葛城一人だよ」

ミサト「……よくもまあ、そんな小っ恥ずかしいこといえるわね。この部屋、監視されてるのに」


加持「なあに、すでにダミーを走らせてある。映像も音も、な」

加持「この部屋の様子を覗き見出来るのは、特殊回線を握ってる碇司令くらいなもんだよ」

加持「そして碇司令はここを覗き見するほど暇じゃない」


ミサト「……ばーか。アスカじゃあるまいし。んな回りくどーいアプローチが許されんのは、若い子だけよ。あんたがやるとただただみっともないわ」

加持「恋は盲目っていうだろ? それだけ葛城の魅力にやられちまってるってわけだな、今の俺は」

ミサト「…………ほんと、バカね」
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 20:01:28.19 ID:nfJk4B2IO


ゲンドウ「……レイ」

レイ「はい」

ゲンドウ「何をしている」

レイ「加持一尉と葛城三佐のやり取りを覗き見しています」

ゲンドウ「…………そうか」
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/21(金) 20:03:25.75 ID:nfJk4B2IO
レイ「碇司令。一つ、質問があります」

ゲンドウ「なんだ」

レイ「なぜ葛城三佐は、さきほどからしかめ面をしながら顔を綻ばせているのですか?」

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「……気になるのか?」

レイ「はい」

レイ「私の友人も、よく似たような表情をするので」

ゲンドウ「……」

ゲンドウ「……お前には、まだはやい」

レイ(人の心ってむずかしい)


終劇
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/21(金) 20:04:53.90 ID:nfJk4B2IO
終わります
読んでくれた人いたら、ありがとう
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/21(金) 20:53:11.09 ID:dvXdXrCDO
おつ
いいなこれ…すごくいい
もう皆可愛い
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