春を売る、そして恋を知る

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28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/10/22(火) 23:41:37.15 ID:alVkC+dyO
「コーヒー屋さんなの?」

「それ、どこまで本気で言ってます?」

相変わらず、今日も行為をするつもりはないのだろうか。別に、それ自体は嫌いじゃないから求められても構わないのに。

「冗談だよ。でも、コーヒー楽しみだな。こんな可愛い子に淹れてもらうの、初めてだから」

「いれるのはコーヒーだけで良いんですか?」

冗談めいた口調で彼に下ネタを投げかけると、飄々とした口調のままに返された。

「うーん、あとはミルクもお願いしようかな」

「あはは、かしこまりました」

何とも掴めない人だ。グラスに氷を入れて、コーヒーを注ぐ。淹れたての香ばしい匂いがグラスから漂ってくる。

「お待たせしました」

店員さんを気取った言葉でカップを彼の前に置いて、私は隣に腰掛ける。

「何か変」

「えっ?」

「いや、ほら、普通こういう時って向き合って座らない?」
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